特許第6974310号(P6974310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974310
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】接着ノードを有する圧縮性付属物
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20211118BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】2
【全頁数】117
(21)【出願番号】特願2018-516464(P2018-516464)
(86)(22)【出願日】2016年9月21日
(65)【公表番号】特表2018-534972(P2018-534972A)
(43)【公表日】2018年11月29日
(86)【国際出願番号】US2016052825
(87)【国際公開番号】WO2017058605
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2019年8月2日
(31)【優先権主張番号】14/871,107
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517076008
【氏名又は名称】エシコン エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Ethicon LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ハリス・ジェイソン・エル
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】ベンデリー・マイケル・ジェイ
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−226647(JP,A)
【文献】 特開2014−140746(JP,A)
【文献】 特開2006−075235(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02759267(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
A61B 17/068
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
ステープルカートリッジ(10000)、及び
圧縮性付属物アセンブリ(6500)を備え、
前記ステープルカートリッジ(10000)は、
カートリッジ本体(1010)
カートリッジデッキ(1013)
前記カートリッジ本体(1010)から前記カートリッジデッキ(1013)を通して配備可能な複数のステープル(1020)、を備え、
前記圧縮性付属物アセンブリ(6500)
記カートリッジデッキ(1013)に対して位置付け可能であり、
複数の繊維(6502、6503)と、
上部(6512)及び底部(6514)と、
接着ノード(6504a、6504b、6504c)と、を備え、
前記複数の繊維(6502、6503)は、第1の繊維(6502)及び第2の繊維(6503)を備え、
前記第1の繊維(6502)は、前記上部の任意の点である前記上部(6512)側の第1の上端部(6502a)と、前記底部(6514)の任意の点である前記底部(6514)側の第1の下端部(6502c)との間を延在し、前記第1の上端部(6502a)と前記第1の下端部(6502c)を斜めに結ぶ軸方向である第1の方向(A-A)に互いに対して平行に延在し、
前記第2の繊維(6503)は、前記第1の下端部(6502c)における前記底部(6514)からの垂線と前記上部(6512)との交点である前記上部(6512)側の第2の上端部(6503a)と、前記第1の上端部(6502a)における前記上部(6512)からの垂線と前記底部(6514)との交点である前記底部(6514)側の第2の下端部(6503c)との間を延在し、前記第2の上端部(6503a)と前記第2の下端部(6503c)を斜めに結ぶ軸方向である第2の方向(B-B)に互いに対して平行に延在し、
前記第1の繊維(6502)は、前記第1の上端部(6502a)と第1の下端部(6502c)との間を延在する第1の中間部(6502b)を備え、
前記第2の繊維(6503)は、前記第2の上端部(6503a)と第2の下端部(6503c)との間を延在する第2の中間部(6503b)を備え、
前記第1の中間部(6502b)が前記第2の中間部(6503b)と交差し、
前記第1の上端部(6502a)が、隣接する前記第2の繊維(6503)における第2の上端部(6503a)と交差し、当該交差する点で前記上部(6512)に固定され、
前記第1の下端部(6502c)が、隣接する前記第2の繊維(6503)における第2の下端部(6503c)と交差し、当該交差する点で前記底部(6514)に固定され、
前記接着ノード(6504a、6504b、6504c)は、
交差する前記第1の上端部(6502a)と隣接する前記第2の上端部(6503a)を接着させる、接着媒体(6510、不図示)によって囲繞される上部接着ノード(6504a)と、
交差する前記第1の中間部(6502b)と前記第2の中間部(6503b)とを接着させる、前記接着媒体(6510、不図示)によって囲繞される中間接着ノード(6504b)と、
交差する前記第1の下端部(6502c)と隣接する前記第2の下端部(6503c)を接着させる、前記接着媒体(6510、不図示)によって囲繞される底部接着ノード(6504c)と、
を備え
ステープルカートリッジアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の繊維(6502)及び前記第2の繊維(6503)が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成され、前記接着媒体(6510)が、前記第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、請求項に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、外科用器具に関し、また様々な配置において、組織をステープル留め及び切断するために設計される、外科用ステープル留め及び切断器具並びにそれらと共に使用するためのステープルカートリッジに関する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
添付の特許請求の範囲において、様々な実施形態の特徴を詳細に記載する。しかしながら、様々な実施形態は、その構成及び動作方法の両方に関して、それらの利点と共に、以下の説明文を添付図面と併せて参照することで最もよく理解することができる。
図1】ハンドルと、ハンドルから延在するシャフトと、アンビル及びステープルカートリッジを含む延在するエンドエフェクタとを備える外科用ステープル留め及び分断器具の斜視図である。
図2図1の外科用ステープル留め及び分断器具のステープルカートリッジのウェッジスレッドの斜視図である。
図3図1の外科用ステープル留め及び分断器具の2部分ナイフ及び発射バー(「E字形梁部」)の斜視図である。
図4】発射シーケンス中にステープルが未発射位置から発射済み位置へと移動した状態を示す、閉位置にあるアンビル、剛性支持部を含むステープルカートリッジ、及び圧縮性付属物の縦断面図である。
図5】発射シーケンスが完了した後の開位置にあるアンビルを示す、図4のアンビル及びステープルカートリッジの別の断面図である。
図6】少なくとも1つの実施形態による圧縮性付属物及びステープルカートリッジの側面図である。
図7】例示のために圧縮性付属物の一部を除去した、ステープルカートリッジ及び圧縮性層を含むステープルカートリッジアセンブリの横断面図である。
図8】例示のために圧縮性層の一部を除去した、ステープルカートリッジ、圧縮性層、及び接着層を含むエンドエフェクタの部分斜視図である。
図9】外科用器具のアンビルに装着した圧縮性付属物アセンブリの横断面図である。
図10】外科用器具のアンビルに装着した圧縮性付属物アセンブリの横断面図である。
図11】外科用器具のアンビルに装着した圧縮性付属物アセンブリの横断面図である。
図12】例示のためにアンビルの一部を除去した、装着層と共に組み立てたアンビルの部分斜視図である。
図13図12の装着層の斜視図である。
図14】2つの圧縮性付属物アセンブリ間にサンドイッチされた組織の部分斜視図であり、ここで、組織は、本明細書に開示の少なくとも1つの実施形態により、外科用ステープル留め及び分断器具を使用して、ステープル留めされ、切断される。
図15図14の組織及び圧縮性付属物アセンブリの横断面図である。
図16】バーが延在している中間セクションを含む装着層の斜視図である。
図17】装着層及び圧縮性層を含む圧縮性付属物アセンブリと共に組み立てたアンビルの横断面図である。
図18】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層及び2つの装着部材を含む圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図19】圧縮性付属物アセンブリが切断縁部によって分断された後の、図18の圧縮性付属物アセンブリと共に組み立てたアンビルの断面図である。
図20】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層及び2つの装着部材を含む圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図21】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層及び2つの装着部材を含む圧縮性付属物アセンブリの斜視図である。
図22】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層及び複数の装着部材を含む圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図23図22の圧縮性付属物アセンブリと共に組み立てたアンビルの横断面図である。
図24図22の圧縮性付属物アセンブリの部分縦断面図である。
図25】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層及び複数の装着部材を含む圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図26】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層に装着した装着部材の部分縦断面図である。
図27】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層に装着した装着部材の部分縦断面図である。
図28】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による圧縮性層に装着した装着部材の部分縦断面図である。
図29】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による2つの装着層と共に組み立てたアンビルの部分斜視図である。
図30図29の装着層の装着部材の斜視図である。
図31図29の装着層の遠位部分の部分斜視図である。
図32図29の装着層の遠位部分の別の部分斜視図である。
図33図29の装着層の部分縦断面図である。
図34図29の装着層の遠位部分の別の部分斜視図である。
図35】少なくとも1つの実施形態による装着構成にある植え込み型付属物を備えるステープルカートリッジアセンブリの部分断面図である。
図36】植え込み型付属物が除脱構成にある、図35のステープルカートリッジアセンブリの部分断面図である。
図37】外科用ステープル留めアセンブリが部分的に発射され、植え込み型付属物の一部がステープルカートリッジから分離している、ステープルカートリッジ、複数のステープル、及び植え込み型付属物を備える外科用ステープル留めアセンブリの部分側面図である。
図38】ステープルカートリッジから配備されていないステープルを示す、図37の外科用ステープル留めアセンブリの部分断面図である。
図39】外科用ステープル留めアセンブリが部分的に発射され、植え込み型付属物の一部がステープルカートリッジから分離している、ステープルカートリッジ、複数のかかり付きステープル、及び植え込み型付属物を備える外科用ステープル留めアセンブリの部分側面図である。
図40】ステープルカートリッジから配備されていないステープルを示す、図39の外科用ステープル留めアセンブリの部分断面図である。
図41】少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジと、少なくとも部分的にステープルカートリッジ内にある植え込み型付属物とを備えるステープルカートリッジアセンブリの部分斜視図である。
図42】少なくとも1つの実施形態による、ステープルカートリッジと、本体部分及び複数の装着部分を備える植え込み型付属物とを備えるステープルカートリッジアセンブリの部分端面斜視図である。
図43】少なくとも1つの実施形態による発射アセンブリのスレッドの斜視図である。
図44】外科用ステープル留めアセンブリが部分的に発射され、植え込み型付属物の一部がステープルカートリッジから除脱されている、ステープルカートリッジ、及び植え込み型付属物、及び図43のスレッドを備える発射アセンブリを含む図42のステープルカートリッジアセンブリを備える外科用ステープル留めアセンブリの部分側面図である。
図45】少なくとも1つの実施形態によるデッキ保持機構を備えるステープルカートリッジアセンブリの部分端面斜視図である。
図46】植え込み型付属物をステープルカートリッジ上に組み立てる方法の最初の工程を示す。
図47図46に図示される方法における別の工程を示す。
図48図46及び47に図示される方法における後続の工程を示す。
図49】植え込み型層を備える、少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジアセンブリの詳細図である。
図50】患者の組織に対して植え込まれた図49の層の詳細図である。
図51】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層アセンブリの斜視図である。
図52】第2の材料で構成される第2の繊維と織り合わされた第1の材料で構成される第1の繊維を含む繊維アセンブリを示す。
図53】熱に曝露している図52の繊維アセンブリを示す。
図54】熱に曝露した後の収縮した状態にある図52の繊維アセンブリを示す。
図55】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の斜視図である。
図56】熱に曝露した後の収縮した状態にある図55の層の斜視図である。
図57】植え込み型層を備える、少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジアセンブリの斜視図である。
図58】異なる未形成高さを有するステープルを備える、少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジアセンブリの断面図である。
図59】異なる形成後高さに形成された図58のステープルを示す。
図60】少なくとも1つの実施形態による、複数の捻れ繊維を示す。
図61図60の捻れ繊維の斜視図である。
図62】捻れ繊維を含まない植え込み型層の部分斜視図である。
図63図60の捻れ繊維を含む、少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の部分斜視図である。
図64図60の捻れ繊維を含む、少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の斜視図である。
図65図60の捻れ繊維を創出するためのプロセスを示す。
図66図60の捻れ繊維を創出するためのプロセスを示す。
図67図60の捻れ繊維を創出するためのプロセスを示す。
図68】別の群の繊維と織り合わされた図60の捻れ繊維を含む、少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の斜視図である。
図69図68の植え込み型層の詳細図である。
図70図68の植え込み型層の別の詳細図である。
図71】植え込み型層を含む、少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジアセンブリの断面図である。
図72図71の植え込み型層の断面図である。
図73】少なくとも1つの代替的実施形態による植え込み型層の断面図である。
図74】少なくとも1つの代替的実施形態による植え込み型層の断面図である。
図75】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の断面図である。
図76図75の植え込み型層の断面図である。
図77】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の断面図である。
図78】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層アセンブリの斜視図である。
図79図78の植え込み型層アセンブリの分解図である。
図80】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の部分断面図である。
図81図80の植え込み型層の一部の詳細図である。
図82図78の植え込み型層アセンブリの一部の平面図である。
図83】伸長状態にある図82の植え込み型層部分を示す。
図84図78の植え込み型層アセンブリの一部の平面図である。
図85】伸長状態にある図84の植え込み型層部分を示す。
図86】少なくとも1つの代替的実施形態による植え込み型層の平面図である。
図87】少なくとも1つの代替的実施形態による植え込み型層の平面図である。
図88】少なくとも1つの代替的実施形態による植え込み型層の平面図である。
図89A】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層に開口部を創出するための製造プロセスを示す。
図89B】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層に開口部を創出するための製造プロセスを示す。
図89C】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層に開口部を創出するための製造プロセスを示す。
図90】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の部分断面図である。
図91】少なくとも1つの実施形態による植え込み型層の部分斜視図である。
図92図91の植え込み型層の部分断面図である。
図93】複数の繊維性管状部材を含む部分的に組み立てられた圧縮性付属物アセンブリの斜視図である。
図94】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、組み立てられ、熱処理された図93の圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図95】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、熱金型に挿入される圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図96】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、熱プレス処理に供されている図95の圧縮性付属物アセンブリの断面図である。
図97】熱処理が完了し、型から取り出した後の図95の圧縮性付属物アセンブリの部分斜視図である。
図98】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジと共に組み立てた圧縮性付属物アセンブリの斜視図である。
図99】例示のために圧縮性付属物アセンブリの一部を除去した、図98の圧縮性付属物アセンブリの正面図である。
図100図99の圧縮性付属物アセンブリの内側部分の近接図である。
図101】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、第2の複数の繊維が溶融し再凝固する、第1の複数の繊維及び第2の複数の繊維の図である。
図102】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、圧縮性付属物アセンブリの図である。
図103】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、熱プレス処理に供されている図102の圧縮性付属物アセンブリの断面図である。
図104】例示のために圧縮性付属物アセンブリの一部を除去した、圧縮性付属物アセンブリの部分断面図である。
図105】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、圧縮性付属物アセンブリの部分断面図である。
図106】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、圧縮性付属物アセンブリの部分断面図である。
図107】本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態による、圧縮性付属物アセンブリの部分断面図である。
【0003】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な実施形態を1つの形態で例示するものであり、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
[先行技術文献]
[特許文献1]特開2014−140746号公報
[特許文献2]特開平4−226647号公報
【発明を実施するための形態】
【0004】
本願の出願人は、本願と同日に出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に援用される:
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYER COMPRISING PLASTICALLY DEFORMED FIBERS」代理人整理番号第END7646USNP/150081号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYER COMPRISING A CONSTRICTED CONFIGURATION」代理人整理番号第END7647USNP/150082号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「TUBULAR ABSORBABLE CONSTRUCTS」代理人整理番号第END7648USNP/150083号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「IMPLANTABLE ADJUNCT COMPRISING BONDED LAYERS」代理人整理番号第END7649USNP/150084号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT WITH INTERMEDIATE SUPPORTING STRUCTURES」代理人整理番号第END7651USNP/150086号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT WITH CROSSING SPACER FIBERS」代理人整理番号第END7652USNP/150087号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT WITH LOOPING MEMBERS」代理人整理番号第END7653USNP/150088号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「WOVEN CONSTRUCTS WITH INTERLOCKED STANDING FIBERS」代理人整理番号第END7654USNP/150089号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT AND METHODS FOR MAKING THE SAME」代理人整理番号第END7655USNP/150090号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「METHOD FOR APPLYING AN IMPLANTABLE LAYER TO A FASTENER CARTRIDGE」代理人整理番号第END7656USNP/150091号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT WITH ATTACHMENT REGIONS」代理人整理番号第END7657USNP/150092号;
米国特許出願第__________号、発明の名称「PROGRESSIVELY RELEASABLE IMPLANTABLE ADJUNCT FOR USE WITH A SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」代理人整理番号第END7658USNP/150093号;及び
米国特許出願第__________号、発明の名称「COMPRESSIBLE ADJUNCT ASSEMBLIES WITH ATTACHMENT LAYERS」代理人整理番号第END7659USNP/150094号。
【0005】
本出願の出願人は、それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、以下に示す米国特許出願について出願した権利も所有する。
「SURGICAL INSTRUMENTS WITH RECONFIGURABLE SHAFT SEGMENTS」と題された米国特許出願第12/894,311号、現在は、米国特許第8,763,877号;
「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES SUPPORTING NON−LINEARLY ARRANGED STAPLES AND SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH COMMON STAPLE−FORMING POCKETS」と題された米国特許出願第12/894,340号、現在は、米国特許第8,899,463号;
「JAW CLOSURE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第12/894,327号、現在は、米国特許第8,978,956号;
「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT FASTENER DEPLOYMENT AND TISSUE CUTTING SYSTEMS」と題された米国特許出願第12/894,351号、現在は、米国特許第9,113,864号;
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE HAVING A NON−UNIFORM ARRANGEMENT」と題された米国特許出願第12/894,338号、現在は、米国特許第8,864,007号;
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」と題された米国特許出願第12/894,369号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080344号;
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING MULTIPLE LAYERS」と題された米国特許出願第12/894,312号、現在は、米国特許第8,925,782号;
「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」と題された米国特許出願第12/894,377号(現在の米国特許第8,393,514号)、
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH COMPACT ARTICULATION CONTROL ARRANGEMENT」と題された米国特許出願第12/894,339号、現在は、米国特許第8,840,003号;
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH A VARIABLE STAPLE FORMING SYSTEM」と題された米国特許出願第12/894,360号、現在は、米国特許第9,113,862号;
「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH INTERCHANGEABLE STAPLE CARTRIDGE ARRANGEMENTS」と題された米国特許出願第12/894,322号、現在は、米国特許第8,740,034号;
「SURGICAL STAPLE CARTRIDGES WITH DETACHABLE SUPPORT STRUCTURES」と題された米国特許出願第12/894,350号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080478号;
「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING BIOABSORBABLE LAYERS」と題された米国特許出願第12/894,383号、現在は、米国特許第8,752,699号;
「COMPRESSIBLE FASTENER CARTRIDGE」と題された米国特許出願第12/894,389号、現在は、米国特許第8,740,037号;
「FASTENERS SUPPORTED BY A FASTENER CARTRIDGE SUPPORT」と題された米国特許出願第12/894,345号、現在は、米国特許第8,783,542号;
「COLLAPSIBLE FASTENER CARTRIDGE」と題された米国特許出願第12/894,306号、現在は、米国特許第9,044,227号;
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF CONNECTED RETENTION MATRIX ELEMENTS」と題された米国特許出願第12/894,318号、現在は、米国特許第8,814,024号;
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND AN ALIGNMENT MATRIX」と題された米国特許出願第12/894,330号、現在は、米国特許第8,757,465号;
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」と題された米国特許出願第12/894,361号(現在の米国特許第8,529,600号)、
「FASTENING INSTRUMENT FOR DEPLOYING A FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX」と題された米国特許出願第12/894,367号、現在は、米国特許第9,033,203号;
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A RETENTION MATRIX AND A COVER」と題された米国特許出願第12/894,388号(現在の米国特許第8,474,677号)、
「FASTENER SYSTEM COMPRISING A PLURALITY OF FASTENER CARTRIDGES」と題された米国特許出願第12/894,376号、現在は、米国特許第9,044,228号;
「SURGICAL STAPLER ANVIL COMPRISING A PLURALITY OF FORMING POCKETS」と題された米国特許出願第13/097,865号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080488号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER」と題された米国特許出願第13/097,936号、現在は、米国特許第8,657,176号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A VARIABLE THICKNESS COMPRESSIBLE PORTION」と題された米国特許出願第13/097,954号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080340号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」と題された米国特許出願第13/097,856号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080336号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING DETACHABLE PORTIONS」と題された米国特許出願第13/097,928号、現在は、米国特許第8,746,535号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FOR A SURGICAL STAPLER COMPRISING AN ADJUSTABLE ANVIL」と題された米国特許出願第13/097,891号、現在は、米国特許第8,864,009号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING AN ADJUSTABLE DISTAL PORTION」と題された米国特許出願第13/097,948号、現在は、米国特許第8,978,954号;
「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE ASSEMBLY」と題された米国特許出願第13/097,907号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080338号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING PORTIONS HAVING DIFFERENT PROPERTIES」と題された米国特許出願第13/097,861号、現在は、米国特許第9,113,865号;
「STAPLE CARTRIDGE LOADING ASSEMBLY」と題された米国特許出願第13/097,869号、現在は、米国特許第8,857,694号;
「COMPRESSIBLE STAPLE CARTRIDGE COMPRISING ALIGNMENT MEMBERS」と題された米国特許出願第13/097,917号、現在は、米国特許第8,777,004号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE PORTION」と題された米国特許出願第13/097,873号、現在は、米国特許第8,740,038号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING COMPRESSIBLE DISTORTION RESISTANT COMPONENTS」と題された米国特許出願第13/097,938号、現在は、米国特許第9,016,542号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/097,924号、現在は、米国特許出願公開第2012/0083835号;
「SURGICAL STAPLER WITH FLOATING ANVIL」と題された米国特許出願第13/242,029号、現在は、米国特許第8,893,949号;
「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」と題された米国特許出願第13/242,066号、現在は、米国特許出願公開第2012/0080498号;
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK」と題する米国特許出願第13/242,086号、現在は、米国特許第9,055,941号;
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING COLLAPSIBLE DECK ARRANGEMENT」と題する米国特許出願第13/241,912号、現在は、米国特許第9,050,084号;
「SURGICAL STAPLER WITH STATIONARY STAPLE DRIVERS」と題する米国特許出願第13/241,922号、現在は、米国特許出願公開第2013/0075449号;
「SURGICAL INSTRUMENT WITH TRIGGER ASSEMBLY FOR GENERATING MULTIPLE ACTUATION MOTIONS」と題された米国特許出願第13/241,637号、現在は、米国特許第8,789,741号;
「SURGICAL INSTRUMENT WITH SELECTIVELY ARTICULATABLE END EFFECTOR」と題された米国特許出願第13/241,629号、現在は、米国特許出願公開第2012/0074200号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF CAPSULES」と題された米国特許出願第13/433,096号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241496号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF LAYERS」と題された米国特許出願第13/433,103号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241498号;
「EXPANDABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/433,098号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241491号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A RESERVOIR」と題された米国特許出願第13/433,102号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241497号;
「RETAINER ASSEMBLY INCLUDING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/433,114号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241499号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING AT LEAST ONE MEDICAMENT」と題された米国特許出願第13/433,136号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241492号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CONTROLLED RELEASE AND EXPANSION」と題された米国特許出願第13/433,141号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241493号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING FIBERS TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」と題された米国特許出願第13/433,144号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241500号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING STRUCTURE TO PRODUCE A RESILIENT LOAD」と題された米国特許出願第13/433,148号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241501号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING RESILIENT MEMBERS」と題された米国特許出願第13/433,155号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241502号;
「METHODS FOR FORMING TISSUE THICKNESS COMPENSATOR ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」と題された米国特許出願第13/433,163号、現在は、米国特許出願公開第2012/0248169号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS」と題された米国特許出願第13/433,167号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241503号;
「LAYERED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/433,175号、現在は、米国特許出願公開第2012/0253298号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATORS FOR CIRCULAR SURGICAL STAPLERS」と題された米国特許出願第13/433,179号、現在は、米国特許出願公開第2012/0241505号;
「ADHESIVE FILM LAMINATE」と題された米国特許出願第13/763,028号、現在は、米国特許出願公開第2013/0146643号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CAPSULES DEFINING A LOW PRESSURE ENVIRONMENT」と題された米国特許出願第13/433,115号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256372号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISED OF A PLURALITY OF MATERIALS」と題された米国特許出願第13/433,118号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256365号;
「MOVABLE MEMBER FOR USE WITH A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/433,135号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256382号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND METHOD FOR MAKING THE SAME」と題された米国特許出願第13/433,140号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256368号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A PLURALITY OF MEDICAMENTS」と題された米国特許出願第13/433,129号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256367号;
「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」と題された米国特許出願第11/216,562号(現在の米国特許第7,669,746号)、
「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH ANVIL HAVING STAPLE FORMING POCKETS OF VARYING DEPTHS」と題された米国特許出願第11/714,049号(現在の米国特許出願公開第2007/0194082号)、
「SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」と題された米国特許出願第11/711,979号(現在の米国特許第8,317,070号)、
「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVERS OF DIFFERENT HEIGHT」と題された米国特許出願第11/711,975号(現在の米国特許出願公開第2007/0194079号)、
「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH STAPLE DRIVER THAT SUPPORTS MULTIPLE WIRE DIAMETER STAPLES」と題された米国特許出願第11/711,977号(現在の米国特許第7,673,781号)、
「SURGICAL STAPLING DEVICE WITH MULTIPLE STACKED ACTUATOR WEDGE CAMS FOR DRIVING STAPLE DRIVERS」と題された米国特許出願第11/712,315号(現在の米国特許第7,500,979号)、
「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」と題された米国特許出願第12/038,939号(現在の米国特許第7,934,630号)、
米国特許出願第13/020,263号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」、現在は、米国特許第8,636,187号;
「ROBOTICALLY−CONTROLLED SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」と題された米国特許出願第13/118,278号(現在の米国特許出願公開第2011/0290851号)、
米国特許出願第13/369,629号、発明の名称「ROBOTICALLY−CONTROLLED CABLE−BASED SURGICAL END EFFECTORS」、現在は、米国特許第8,800,838号;
「SURGICAL STAPLING DEVICES FOR FORMING STAPLES WITH DIFFERENT FORMED HEIGHTS」と題された米国特許出願第12/695,359号(現在の米国特許第8,464,923号)、
「STAPLE CARTRIDGES FOR FORMING STAPLES HAVING DIFFERING FORMED STAPLE HEIGHTS」と題された米国特許出願第13/072,923号(現在の米国特許第8,567,656号)、
「LAYER OF MATERIAL FOR A SURGICAL END EFFECTOR」と題された米国特許出願第13/766,325号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256380号;
「ANVIL LAYER ATTACHED TO A PROXIMAL END OF AN END EFFECTOR」と題された米国特許出願第13/763,078号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256383号;
「LAYER COMPRISING DEPLOYABLE ATTACHMENT MEMBERS」と題された米国特許出願第13/763,094号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256377号;
「END EFFECTOR COMPRISING A DISTAL TISSUE ABUTMENT MEMBER」と題された米国特許出願第13/763,106号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256378号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING CHANNELS」と題された米国特許出願第13/433,147号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256369号;
「SURGICAL STAPLING CARTRIDGE WITH LAYER RETENTION FEATURES」と題された米国特許出願第13/763,112号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256379号;
「ACTUATOR FOR RELEASING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR FROM A FASTENER CARTRIDGE」と題された米国特許出願第13/763,035号、現在は、米国特許出願公開第2013/0214030号;
「RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND FASTENER CARTRIDGE HAVING THE SAME」と題された米国特許出願第13/763,042号、現在は、米国特許出願公開第2013/0221063号;
「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/763,048号、現在は、米国特許出願公開第2013/0221064号;
「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A CUTTING MEMBER FOR RELEASING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/763,054号、現在は、米国特許出願公開第2014/0097227号;
「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLY ATTACHED TISSUE THICKNESS COMPENSATOR」と題された米国特許出願第13/763,065号、現在は、米国特許出願公開第2013/0221065号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A RELEASABLE COVER」と題された米国特許出願第13/763,021号、現在は、米国特許出願公開第2014/0224686号;
「ANVIL LAYER ATTACHED TO A PROXIMAL END OF AN END EFFECTOR」と題された米国特許出願第13/763,078号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256383号;
「LAYER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」と題された米国特許出願第13/763,095号、現在は、米国特許出願公開第2013/0161374号;
米国特許出願第13/763,147号、発明の名称「IMPLANTABLE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLE CARTRIDGES」、現在は、米国特許出願公開第2013/0153636号;
「MULTIPLE THICKNESS IMPLANTABLE LAYERS FOR SURGICAL STAPLING DEVICES」と題された米国特許出願第13/763,192号、現在は、米国特許出願公開第2013/0146642号;
「RELEASABLE LAYER OF MATERIAL AND SURGICAL END EFFECTOR HAVING THE SAME」と題された米国特許出願第13/763,161号、現在は、米国特許出願公開第2013/0153641号;
「ACTUATOR FOR RELEASING A LAYER OF MATERIAL FROM A SURGICAL END EFFECTOR」と題された米国特許出願第13/763,177号、現在は、米国特許出願公開第2013/0146641号;
「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING A COMPRESSIBLE PORTION」と題された米国特許出願第13/763,037号、現在は、米国特許出願公開第2014/0224857号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING TISSUE INGROWTH FEATURES」と題された米国特許出願第13/433,126号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256366号;
「DEVICES AND METHODS FOR ATTACHING TISSUE THICKNESS COMPENSATING MATERIALS TO SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」と題された米国特許出願第13/433,132号、現在は、米国特許出願公開第2013/0256373号;
「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR INCLUDING OPENINGS THEREIN」と題された米国特許出願第13/851,703号、現在は、米国特許出願公開第2014/0291382号;
「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A CUTTING MEMBER PATH」と題された米国特許出願第13/851,676号、現在は、米国特許出願公開第2014/0291379号;
「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLIES」と題された米国特許出願第13/851,693号、現在は、米国特許出願公開第2014/0291381号;
「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A TISSUE THICKNESS COMPENSATOR AND A GAP SETTING ELEMENT」と題された米国特許出願第13/851,684号、現在は、米国特許出願公開第2014/0291380号;
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」と題された米国特許出願第14/187,387号(現在の米国特許出願公開第2014/0166724号)、
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」と題された米国特許出願第14/187,395号(現在の米国特許出願公開第2014/0166725号)、
「STAPLE CARTRIDGE INCLUDING A BARBED STAPLE」と題された米国特許出願第14/187,400号(現在の米国特許出願公開第2014/0166726号)、
米国特許出願第14/187,383号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR ALTERING IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH SURGICAL FASTENING INSTRUMENTS」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238185号;
米国特許出願第14/187,386号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR ALTERING ONE OR MORE PROPERTIES OF IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH FASTENING INSTRUMENTS」、現在は、米国特許出願公開第2015/0239180号;
米国特許出願第14/187,390号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR MODIFYING THE SHAPE OF THE IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH A SURGICAL FASTENING INSTRUMENT」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238188号;
米国特許出願第14/187,389号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYER ASSEMBLIES」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238187号;
米国特許出願第14/187,385号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS COMPRISING A PRESSED REGION」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238191号;
米国特許出願第14/187,384号、発明の名称「FASTENING SYSTEM COMPRISING A FIRING MEMBER LOCKOUT」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238186号;
米国特許出願第14/827,856号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS FOR A SURGICAL INSTRUMENT」;
米国特許出願第14/827,907号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS FOR A SURGICAL INSTRUMENT」;
米国特許出願第14/827,932号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS FOR A SURGICAL INSTRUMENT」;
米国特許出願第14/667,874号、発明の名称「MALLEABLE BIOABSORBABLE POLYMER ADHESIVE FOR RELEASABLY ATTACHING A STAPLE BUTTRESS TO A SURGICAL STAPLER」;
米国特許出願第14/300,954号、発明の名称「ADJUNCT MATERIALS AND METHODS OF USING SAME IN SURGICAL METHODS FOR TISSUE SEALING」;
米国特許出願第14/840,613号、発明の名称「DRUG ELUTING ADJUNCTS AND METHODS OF USING DRUG ELUTING ADJUNCTS」;
米国特許出願第14/498,145号、発明の名称「METHOD FOR CREATING A FLEXIBLE STAPLE LINE」;及び
米国特許出願第14/865,306号、発明の名称「IMPLANTABLE ADJUNCT SYSTEMS FOR DETERMINING ADJUNCT SKEW」。
【0006】
本明細書に記載され、添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解をもたらすように、多くの具体的詳細が示される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため詳細に記載されていない。本明細書に記載及び図示される実施形態は非限定例であることが読者には理解され、それ故、本明細書に開示される特定の構造的及び機能的詳細は、典型及び例示であり得ることが理解されるであろう。それらに対する変形及び変更が、特許請求の範囲から逸脱することなく行われ得る。
【0007】
用語「備える(comprise)」(「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、開放型の連結動詞である。結果として、1つ若しくは2つ以上の要素を「備える」か、「有する」か、「含む」か、若しくは「含有する」外科用システム、デバイス、又は装置は、それら1つ又は2つ以上の要素を有しているが、それら1つ又は2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ若しくは2つ以上の特徴を「備える」か、「有する」か、「含む」か、若しくは「含有する」、システム、デバイス、又は装置の要素は、それら1つ又は2つ以上の特徴を有しているが、それら1つ又は2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
【0008】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は臨床医から離れて位置する部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0009】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば開放型の外科的処置と関連するものを含む、多くの外科的処置及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されるであろう。本明細書の発明を実施するための形態を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に認識するであろう。これらの器具の作用部分即ちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入することもでき、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセス装置を通じて挿入することもできる。
【0010】
外科用ステープル留めシステムは、シャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタとを備えることができる。エンドエフェクタは、第1顎部と第2顎部とを備える。第1の顎部は、ステープルカートリッジを備える。ステープルカートリッジは、第1の顎部に挿入可能であり、かつ第1の顎部から着脱可能であるが、ステープルカートリッジが第1の顎部から着脱可能でないか、又は少なくとも容易に交換可能でない、他の実施形態も想起される。第2の顎部は、ステープルカートリッジから排出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルを備える。第2の顎部は、閉鎖軸を中心にして第1の顎部に対して枢動可能であるが、第1の顎部が第2の顎部に対して枢動可能である、他の実施形態も想定される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、即ち関節運動させることができるように構成された関節継手を更に備える。エンドエフェクタは、関節継手を通って延在する関節運動軸線を中心にして回転可能である。関節継手を含まない他の実施形態も想起される。
【0011】
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在するデッキとを含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側面に位置付けられ、アンビルは、組織の第2の側面に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動させられて、デッキに対して組織を圧縮及びクランプする。続いて、カートリッジ本体内に着脱可能に格納されたステープルを、組織内に配備することができる。カートリッジ本体は、その内部に画定されたステープルキャビティを含み、ステープルは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納される。ステープルキャビティは、6つの長手方向列に配置される。3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第1の側面に位置付けられ、3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第2の側面に位置付けられる。ステープルキャビティ及びステープルの他の配置も可能であり得る。
【0012】
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバによって支持される。ドライバは、第1の、即ち未発射位置と、ステープルキャビティからステープルを排出する、第2の、即ち発射位置との間で移動可能である。ドライバは、カートリッジ本体の底部周辺に延在する保持具によってカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持し、保持具をカートリッジ本体に対して保持するように構成された、弾性部材を含む。ドライバは、スレッドによってそれらの未発射位置とそれらの発射位置との間で移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で移動可能である。スレッドは、ドライバの下を摺動し、ドライバを持ち上げるように構成された複数の傾斜面を備え、ステープルがその上に支持され、アンビルに向かう。
【0013】
上記に加えて、スレッドは発射部材によって遠位側に移動される。発射部材は、スレッドに接触し、スレッドを遠位端部に向かって押し出すように構成されている。カートリッジ本体内に画定された長手方向スロットは、発射部材を受け入れるように構成されている。アンビルは、発射部材を受け入れるように構成されたスロットも含む。発射部材は、第1の顎部に係合する第1のカムと、第2の顎部に係合する第2のカムとを更に備える。発射部材を遠位側に前進させる際、第1のカム及び第2のカムは、ステープルカートリッジのデッキとアンビルとの間の距離、即ち組織隙間を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間に捕捉された組織を切開するように構成されたナイフも備える。ステープルがナイフよりも前方に排出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位側に位置付けられることが望ましい。
【0014】
ステープルカートリッジは、植え込み型層も含み得る。植え込み型層は、ステープルが対応するドライバによって配備されるときに、組織と共にステープル内に捕捉されるように構成される。植え込み型層は、バットレス、組織厚さコンペンセータ、及び/又は他の付属材料を備え得る。組織厚さコンペンセータは、例えばステープルラインに沿った組織の厚さの変動などの組織特性の変動を補正するように構成される。組織厚さコンペンセータは圧縮性かつ弾性であり得る。使用中、組織厚さコンペンセータは、ステープル内及びステープル間の十分な組織圧縮を促進しながら、ステープル留めされた組織の過剰圧縮を防止又は制限する。
【0015】
ステープルカートリッジの植え込み型層は、ステープルカートリッジの本体に解放可能に固定され得る。例えば、植え込み型層は、剥離性接着剤、少なくとも1つの装着タブ、及び/又は他の装着機構を用いて、ステープルカートリッジのデッキに解放可能に固定され得る。加えて又はあるいは、植え込み型層は、第1の顎部又は第2の顎部に解放可能に固定され得る。植え込み型層は、例えば、エンドエフェクタのカートリッジ側及び/又はエンドエフェクタのアンビル側に位置付けられ得る。
【0016】
植え込み型層は、組織の内方成長を助長するように構成され得る。様々な場合において、植え込み型層への組織の内方成長を助長して、治療された組織(例えば、ステープル留めされた及び/若しくは切開された組織)の治癒を助長すること、並びに/又は患者の回復を早めることが望ましい。より具体的には、植え込み型層への組織の内方成長により、手術部位での炎症の発生率、程度、及び/又は期間が減少し得る。植え込み型層への及び/又はその周辺での組織の内方成長は、例えば、手術部位での感染の拡大を管理してもよい。例えば植え込み型層への及び/又はその周辺での、血管、特に白血球の内方成長は、植え込み型層及び隣接組織の中で及び/又はそれらの周辺で感染に対抗し得る。また、組織内方成長により、患者の身体による異物(例えば、植え込み型層及びステープル)の受容が助勢され得、患者の身体による異物拒絶の可能性が低減し得る。異物の拒絶により、手術部位で感染及び/又は炎症が生じ得る。
【0017】
いくつかの図にわたって同じ数字が同じ構成要素を示す図面を見ると、図1は、例えば、組織厚さコンペンセータなどの植え込み型付属物との使用に好適な例示的な外科用ステープル留め及び分断器具8010を示す。外科用ステープル留め及び切断器具8010はアンビル8014を備えてもよく、これは細長ステープルチャネル8016への枢動可能な装着部を中心に繰り返し開閉することができる。ステープル適用アセンブリ8012はアンビル8014とチャネル8016とを備えてもよく、このアセンブリ8012が細長シャフト8018に近位側に装着されて実施部分8022を形成し得る。ステープル留めアセンブリ8012が閉じているとき、又は少なくとも実質的に閉じているとき、実施部分8022は、トロカールにステープル留めアセンブリ8012を挿入するのに好適な、充分に小さな断面を呈し得る。
【0018】
様々な状況において、ステープルカートリッジアセンブリ8012は、細長シャフト8018に接続したハンドル8020によって操作される。ハンドル8020は、ピストルグリップ8036の前で枢動してステープル適用アセンブリ8012を閉鎖することができる、細長シャフト8018及びステープル適用アセンブリ8012を、シャフト8018の長手方向軸及び閉鎖トリガ8026を中心として回転させる回転ノブ8030などのユーザ制御を備え得る。例えば、閉鎖トリガ8026がクランプされたとき、閉鎖解放ボタン8038はハンドル8020上の外側にあってもよく、これにより解放ボタン8038を押圧して閉鎖トリガ8026のクランプを解除してステープル適用アセンブリ8012を開くことができる。
【0019】
発射トリガ8034は、閉鎖トリガ8026の前で枢動することができ、これによりステープル適用アセンブリ8012に、その中にクランプ締めされた組織の分断とステープル留めとを同時に行わせることができる。様々な状況において、ストローク1回につき外科医の手によって加えられることが要求される力の量を低減するために、複数の発射ストロークが発射トリガ8034を使用して用いられ得る。ある特定の実施形態において、ハンドル8020は、発射の進行を表示することができる1つ又は2つ以上の回転式インジケータホイール、例えば、回転式インジケータホイール8041を備え得る。手動発射解放レバー8042により、必要に応じて、完全な発射運動距離が完了する前に、発射システムが後退できるようになり、更に、発射解放レバー8042により、発射システムが固着する及び/又は機能しなくなる場合に、外科医又は他の臨床医が発射システムを後退させることが可能となる。
【0020】
本開示との使用に好適な外科用ステープル留め及び分断器具8010及び他の外科用ステープル留め及び分断器具に関する更なる詳細は、例えば、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年3月27日に出願された米国特許出願第13/851,693号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE ASSEMBLY」、現在は、米国特許出願公開第2014/0291381号に記載されている。更に、動力による外科用ステープル留め及び分断器具も本開示と共に利用することができる。例えば、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる2008年8月12日に出願された米国特許出願公開第2009/0090763号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLING DEVICE」を参照されたい。
【0021】
図2及び3を参照して、例えば発射アセンブリ9090などの発射アセンブリは、外科用ステープル留め及び分断器具8010と共に利用することで、ウェッジスレッド9126を前進させることができ、このウェッジスレッド9126は、ステープルをステープル適用アセンブリ8012からアンビル8014と細長ステープルチャネル8016との間に捕捉された組織へと配備するように構成された複数のウェッジ9204を備える。更に、発射アセンブリ9090の遠位部分にあるE字形梁部9102が、ステープルをステープル適用アセンブリ8012から発射し、また発射中にアンビル8014を細長ステープルチャネル8016に対して位置付け得る。E字形梁部9102は、一対の上部ピン9110、ウェッジスレッド9126の部分9218に続き得る一対の中間ピン9112、及び底部ピン又はフット9114、並びに発射アセンブリ9090が遠位側に前進するときに捕捉された組織を分断するように構成され得る鋭利な切断縁部9116を含む。加えて、切断縁部9116の各垂直端部をブラケット装着する一体成形された、近位側に突出している上部ガイド9118及び中間ガイド9120は、分断の前に、組織を鋭利な切断縁部9116へガイドするのを補助する組織ステージングエリア9122を更に画定してもよい。中間ガイド9120はまた、ウェッジスレッド9126(図2)の段付き中央部材9124に当接することによりステープル適用アセンブリ8012と係合しそれを発射するのに使用され、ステープル適用アセンブリ8012によるステープル形成を行うことができる。
【0022】
様々な状況において、ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジから配備されるステープル内に捕捉される組織の厚さに関して補償を行う手段を備え得る。図4を参照すると、ステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジは、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010と共に利用することができ、例えば支持部10010などの剛性の第1の部分と、例えば組織厚さコンペンセータ10020などの圧縮性の第2の部分とを含み得る。支持部10010は、カートリッジ本体及び複数のステープルキャビティ10012を備えることができる。例えば、ステープル10030は、各ステープルキャビティ10012内に取り外し可能に配置することができる。主に図4及び5を参照して、各ステープル10030は、基部10031と、基部10031から延在する1つ又は2つ以上の脚部10032を備えることができる。ステープル10030が配備される前に、ステープル10030の基部10031は、支持部10010内に配置されているステープルドライバによって支持され得、同時に、ステープル10030の脚部10032は、ステープル空洞10012内に少なくとも部分的に収容され得る。
【0023】
様々な状況において、ステープル10030は、脚部10032が組織厚さコンペンセータ10020を貫通して動き、組織厚さコンペンセータ10020の上面を貫通し、組織Tに入り込み、ステープルカートリッジ10000に相対して配置されるアンビルに接触するように、未発射位置と発射済み位置との間に配備することができる。脚部10032がアンビルに当たって変形すると、各ステープル10030の脚部10032が、各ステープル10030内で、組織厚さコンペンセータ10020の一部と組織Tの一部とを捕捉し、この組織に圧縮力をかけることができる。上記に加えて、各ステープル10030の脚部10032は、ステープルの基部10031に向かって下方に変形して、ステープル捕捉領域を形成することができ、この中に組織T及び組織厚さコンペンセータ10020が捕捉され得る。様々な状況において、ステープル捕捉領域は、変形した脚部10032の内側表面と、基部10031の内側表面との間で画定され得る。ステープルの捕捉領域の大きさは、例えば、脚部の長さ、脚部の直径、基部の幅、及び/又は脚部の変形の程度などのいくつかの要素に依存し得る。
【0024】
上記に加えて、また主に図4を参照して、使用中、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014などのアンビルは、閉鎖トリガ8026を押圧してE字形梁部9102を前進させることで、ステープルカートリッジ10000の反対側の閉位置に移動することができる。アンビル8014は、組織を組織厚さコンペンセータ10020に接して位置付けることができ、様々な状況において、例えば、組織厚さコンペンセータ10020を支持部10010に圧迫することができる。アンビル8014が好適に配置されると、図4にも示されているように、ステープル10030を配備することができる。
【0025】
様々な状況において、前述のように、多くの点でスレッド9126に類似している(図3参照)ステープル発射スレッド10050は、図5に示すように、ステープルカートリッジ10000の近位端部から遠位端部10002に向かって移動することができる。発射アセンブ9090が前進するとき、スレッド10050は、ステープルドライバ10040に接触し、ステープルドライバ10040をステープルキャビティ10012の内部で上方に持ち上げ得る。少なくとも1つの例において、スレッド10050及びステープルドライバ10040はそれぞれ、1つ又は2つ以上の傾斜面、即ち斜めの表面を含み得、これが協働して、ステープルドライバ10040を未発射位置から上方に動かすことができる。ステープルドライバ10040がそれぞれのステープルキャビティ10012内で上方に持ち上げられると、ステープルドライバ10040がステープル10030を上方に持ち上げ、これによりステープル10030がステープルキャビティ10012から現われ得る。様々な状況において、スレッド10050は、発射シーケンスの一部として、いくつかのステープルを同時に上方に移動させることができる。
【0026】
図5を参照すると、ステープル10030のステープル脚部10032は、ステープル10030が未発射位置にあるときに、支持部10010を越えてコンペンセータ10020の中に延在し得る。様々な状況において、ステープル10030が未発射位置にあるときには、ステープル脚部10032の先端、又はステープル脚部10032のいずれの他の部分も、組織厚さコンペンセータ10020の組織に接触している上側表面10021を貫通して突出することができない場合がある。ある特定の状況において、ステープル脚部10032の先端は鋭利な先端を備えてもよく、これが組織厚さコンペンセータ10020を切開し貫入することができる。
【0027】
図6を参照すると、ステープルカートリッジアセンブリ10が示される。ステープルカートリッジアセンブリ10はステープルカートリッジ12を含む。ステープルカートリッジ12は、多くの点でステープルカートリッジ10000に類似している。ステープルカートリッジ10000と同様に、ステープルカートリッジ12は、ステープルカートリッジ12内に画定される複数のキャビティ又はポケット22に収納される複数のステープルを含む。また、ステープルカートリッジ12の複数のステープルは、外科用ステープル留め及び分断器具8010によって配備され得る。
【0028】
ステープルカートリッジ12は、外側表面18を有するカートリッジデッキ16を更に含む。ステープルカートリッジ12はまた、ナイフスロット20を含み、これは、切断縁部9116を、それが前進して外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織を切断するときに収容する。複数のポケット22は、複数のステープルを収納するために外側表面18からステープルカートリッジ12へと延在してもよい。スレッド10050がステープルカートリッジ12を通って前進することで、ステープル10030がステープルカートリッジ10000から配備される上記の様式と同じか又は実質的に同じ様式で、ステープルカートリッジ12のステープルがそれらの対応するポケット22から組織内に配備される。
【0029】
再び図6を参照すると、ステープルカートリッジアセンブリ10は、組織厚さコンペンセータ又は圧縮性付属物14を更に含む。圧縮性付属物14は、圧縮性付属物14の溶融した部分が外側表面18上に流れることを許容するように、圧縮性付属物14を外側表面18上へと部分的に溶融することによって外側表面18に装着される。圧縮性付属物14の溶融した部分は、例えば、冷却することにより再凝固し、これが、圧縮性付属物14を外側表面18に装着させる。
【0030】
ある特定の場合において、ステープルカートリッジ12は、外側表面18を加熱するように構成された1つ又は2つ以上の加熱要素(図示せず)を含み得る。加熱された外側表面18は、外側表面18と接触している圧縮性付属物14の一部を溶融させることができる。再凝固すると、圧縮性付属物14の溶融した部分は、圧縮性付属物14を外側表面外側表面18に固定する装着領域を画定し得る。
【0031】
少なくとも1つの場合において、外側表面18は、均一に加熱される。あるいは、外側表面18の特定のゾーンが直接加熱される一方で、他のゾーンは、直接加熱されない。直接加熱されないゾーンは、本明細書で「非加熱」と称され得る。直接加熱されるゾーンに接触しているか、又はこれらのゾーンの近位にある圧縮性付属物14の部分は、溶融し、次いで再凝固して、圧縮性付属物14と外側表面18との間に装着領域を画定し得る。非加熱ゾーンに接触しているか、又はこれらのゾーンの近位にある圧縮性付属物14の部分は、外側表面18に装着されないままである。
【0032】
少なくとも1つの場合において、外側表面18は、均一に又は少なくとも実質的に均一に加熱されるが、外側表面18のある特定のゾーンは、外側表面18の他のゾーンよりも大きい熱伝導率を有し得る。かかる場合、より高い熱伝導率のゾーンに接触しているか又はこれらのゾーンの近位にある圧縮性付属物14の部分は、溶融し、再凝固して、圧縮性付属物14と外側表面18との間に装着領域を画定し得る一方で、より低い熱伝導率のゾーンに接触しているか又はこれらのゾーンの近位にある圧縮性付属物14の部分は、外側表面18に装着されないままである。
【0033】
上述の通り、外側表面18のある特定のゾーンの選択的又は局所的加熱を使用して、圧縮性付属物14と外側表面18との間に分離している装着領域を画定又は創出することができる。あるいは、圧縮性付属物14は、図6に示されるように、均一に加熱された外側表面18がある場合、選択的装着領域をもたらすように特別設計され得る。
【0034】
様々な場合において、圧縮性付属物14に接着することになっている外側表面18のゾーンは、接着を改善するように処理される。少なくとも1つの場合において、かかる接着ゾーンのうちの1つ又は2つ以上は、不規則なトポグラフィーを含み得る。例えば、かかる接着ゾーンは、外側表面18の残部よりも高い粗度を含み得る。1つの非限定的な説に基づくと、より高い粗度は、圧縮性付属物14の溶融した部分との接触のために利用可能な表面積を増加させることにより、圧縮性付属物14の溶融した部分との接着を向上させ得る。
【0035】
接着ゾーンの所望される粗度は、例えば、機械的研磨、化学エッチング、ショットピーニング、レーザーピーニング、及び/又はプラズマ溶射などの任意の好適なプロセスによって達成され得る。所望の粗度を生成するための他のプロセスも本開示で企図される。
【0036】
上記に加えて、圧縮性付属物14は、本体24を含む。本体24は、ステープルカートリッジ12の外側表面18の少なくとも一部に接して位置付け可能なフェイス26を含む。フェイス26は、図6に図示されるように、複数の装着領域28及び複数の非装着領域30を含み得る。装着領域28における外側表面18への圧縮性付属物14の選択的装着は、圧縮性付属物のフェイス全体が表面18に装着された場合と比較して、圧縮性付属物14をカートリッジデッキ16から解放するのに必要な力を減少させ得る。
【0037】
装着領域28は、1つ又は2つ以上の生体適合性材料で構成される。同様に、非装着領域30は、1つ又は2つ以上の生体適合性材料で構成される。様々な場合において、装着領域28を形成する生体適合性材料のうちの少なくとも1つは、非装着領域30を形成する生体適合性材料から除外される。かかる場合、非装着領域30を形成する1つ又は2つ以上の生体適合性材料は、装着領域28の除外された生体適合性材料の溶融温度よりも高い溶融温度を有する。ある特定の場合において、装着領域28は、生体適合性材料「A」、生体適合性材料「B」、及び生体適合性材料「C」で構成される一方で、非装着領域30は、生体適合性材料「A」及び生体適合性材料「B」で構成されるが、生体適合性材料「C」を含まない。かかる場合、生体適合性材料「C」は、生体適合性材料「A」及び生体適合性材料「B」よりも低い溶融温度を有する。装着領域28及び非装着領域30を生体適合性材料「C」の溶融温度まで加熱すると、生体適合性材料「C」は、溶融し、装着領域28から外側表面18上に流れる。生体適合性材料「C」が再凝固したら、接着が装着領域28と外側表面18との間に確立される。
【0038】
少なくとも1つの場合において、非装着領域30は、第1の生体適合性材料で構成され得、装着領域28は、第1の生体適合性材料とは異なる第2の生体適合性材料で構成され得る。第2の生体適合性材料は、第1の生体適合性材料よりも低い溶融温度を有してもよい。かかる場合、フェイス26が、第2の生体適合性材料の溶融温度以上だが、第1の生体適合性材料の溶融温度未満である温度に均一に加熱された外側表面18に曝露することで、装着領域28が溶融し、外側表面18上に流れる。しかしながら、非装着領域30は、外側表面18の温度が第1の生体適合性材料の溶融温度未満であるため、非装着領域30の固体の状態にとどまる。再凝固すると、装着領域28は、圧縮性付属物14の本体24をカートリッジデッキ16の外側表面18に解放可能に固定する。
【0039】
様々な場合において、非装着領域30のうちの1つ若しくは2つ以上及び/又は装着領域28のうちの1つ若しくは2つ以上は、例えば、VICRYLの商品名で販売されているポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、Monocrylの商品名で販売されているポリグレカプロン25(PGCL)、及び/又はポリカプロラクトン(PCL)などの生体吸収性材料を含んでもよい。ある特定の場合において、装着領域28のうちの1つ若しくは2つ以上及び/又は非装着領域30は、2つ又は3つ以上のポリマーを含む1つ又は2つ以上の複合材料を含んでいてもよく、該ポリマーは、例えば、PGA、PLA、PDS、PHA、PGCL、及び/又はPCLを含む群から選択される。少なくとも1つの場合において、第2の生体適合性材料は、PDSから構成される。
【0040】
少なくとも1つの場合において、圧縮性付属物14は、圧縮性付属物14がカートリッジデッキ16に押し付けられているか、又は位置付けられている間に、装着領域28の第2の生体適合性材料において一時的相転移を引き起こすことによってカートリッジデッキ16に固定される。ある特定の場合において、第2の生体適合性材料における一時的相転移は、非装着領域30の第1の生体適合性材料における相転移を伴わない。
【0041】
ある特定の場合において、装着領域28は、熱源の除去又は停止によって再凝固する。少なくとも1つの場合において、熱源は、ステープルカートリッジ12及びカートリッジデッキ16に接して位置付けられた圧縮性付属物14を受容するように構成されたオーブンである。オーブンは、ステープルカートリッジ12及び圧縮性付属物14を受容する前及び/又は受容した後に、好適な温度に加熱され得る。少なくとも1つの場合において、熱源は、外側表面18を加熱するように稼働され得る熱抵抗回路であってもよい。熱抵抗回路は、例えば、カートリッジデッキ16の下に配置されてもよい。他の好適な熱源も本開示で企図される。ある特定の場合において、装着領域28は、熱源の除去又は停止に加えて、積極的な冷却によって再凝固する。例えば、ファン又は任意の他の冷却システムを用いて、装着領域28を、第2の生体適合性材料の溶融温度未満の温度に冷却してもよい。
【0042】
少なくとも1つの場合において、非装着領域30は、所定の温度を超える溶融温度を有する複数の生体適合性材料で構成されていてもよい。同様に、装着領域28は、複数の生体適合性材料で構成されていてもよいが、装着領域28の生体適合性材料は、所定の溶融温度以下の溶融温度を有する少なくとも1つの生体適合性材料を含む。換言すると、装着領域28の生体適合性材料は、非装着領域30の生体適合性材料の溶融温度未満である溶融温度を有する少なくとも1つの生体適合性材料を含む。圧縮性付属物14のフェイス26を所定の温度に加熱すると、装着領域28は、外側表面18との接着のために溶融するか、又は少なくとも部分的に溶融する一方で、非装着領域30は、非装着領域30の固相にとどまり、外側表面18と接着しない。
【0043】
様々な場合において、上記に加えて、非装着領域30は、装着領域28の最低溶融温度を有する生体適合性材料の溶融温度以下の溶融温度を有する生体適合性材料のみ、含んではいけない。したがって、装着領域28は、組成において、1つの生体適合性材料に限定される必要はない。むしろ、装着領域28は、装着領域28の複数の生体適合性材料が、非装着領域30の生体適合性材料(複数可)の溶融温度(複数可)未満である溶融温度を有する少なくとも1つの生体適合性材料を含む限り、複数の生体適合性材料で構成されていてもよい。
【0044】
再度図6を参照すると、圧縮性付属物14の本体24は、複数の繊維を含む繊維性構造物を含み得る。好適な圧縮性付属物としては、例えば、メッシュ、他の繊維状の構造物、不織構造物、スポンジ、織物若しくは不織材料、編み織物若しくは非編み織物材料、フェルト、塩溶出多孔質材料、成形多孔質材料、及び/又は3Dプリントで生成された付属物が挙げられ得る。圧縮性付属物14を調製するための他の技法も本開示で企図される。
【0045】
少なくとも1つの場合において、非装着領域30は、第1の複数の繊維を含み得、装着領域28は、第1の複数の繊維とは異なる第2の複数の繊維を含み得る。例えば、第2の複数の繊維は、第1の複数の繊維よりも低い溶融温度を有し得る。かかる場合、圧縮性付属物14のフェイス26が、第2の複数の繊維の溶融温度以上であるが、第1の複数の繊維の溶融温度未満である温度に均一に加熱された外側表面18に曝露することで、装着領域28の第2の複数の繊維が溶融し、外側表面18上に流れる。しかしながら、非装着領域30の第1の複数の繊維は、外側表面18の温度が第1の複数の繊維の溶融温度未満であるため、第1の複数の繊維の固体状態にとどまる。
【0046】
圧縮性付属物14の本体24の繊維性構造物は、装着領域28の繊維を溶融するのには十分だが、非装着領域30の繊維を溶融しない温度に均一に加熱された外側表面18に押し付けられ得るか、又は外側表面18に接して位置付けられ得る。再凝固すると、装着領域28の溶融した繊維は、圧縮性付属物14の本体24をカートリッジデッキ16の外側表面18に固定する。
【0047】
様々な場合において、外側表面18は、装着領域28との接着のための接着ゾーンを備え得る。ある特定の場合において、接着ゾーンは、装着領域28と外側表面18との間の接着を改善するように処理される。少なくとも1つの場合において、接着ゾーンのうちの1つ又は2つ以上は、外側表面18の残部と比較して、接着ゾーンの粗度を増加させる不規則なトポグラフィーを備え得る。上述のように、粗度の増加は、装着領域28との接着に利用可能な接着ゾーンの表面積の増加と一致し得る。
【0048】
図7を参照すると、ステープルカートリッジアセンブリ40は、多くの点でステープルカートリッジ12及び10000に類似しているステープルカートリッジ42を含む。ステープルカートリッジ10000と同様に、ステープルカートリッジ42は、例えば、ステープルカートリッジ42内に収容される複数のステープル43などの複数のステープルを、複数のキャビティ又はポケット52内に含む。更に、ステープルカートリッジ10000のステープルと同様に、ステープル43は、ステープルカートリッジ42から、外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織内に配備され得る。
【0049】
ステープルカートリッジ42はカートリッジデッキ46を含む。カートリッジデッキ16と同様に、カートリッジデッキ46は、例えば外側表面48などの外側表面を含む。複数のポケット52は、図7に示されるように、カートリッジデッキ46からステープルカートリッジ42の中へと延在し、複数のステープル43を収納するように構成される。ステープルカートリッジ42が外科用ステープル留め及び分断器具8010と共に使用される場合、スレッド10050がステープルカートリッジ42を通って前進することで、ステープル10030が、ステープルカートリッジ10000から配備される様式と同じか又は実質的に同じ様式で、ステープル43がそれらの対応するポケット52から組織内に配備される。
【0050】
ステープルカートリッジアセンブリ40は、例えば、組織厚さコンペンセータ又は圧縮性付属物などの層を含む。図示の実施形態では、ステープルカートリッジアセンブリ40は圧縮性付属物14を含む。圧縮性付属物14は、ステープルカートリッジ42のカートリッジデッキ46と共に組み立てられるか、又はそれに対して位置付けられる。圧縮性付属物14は、以下で更に詳細に説明するように、カートリッジデッキ46上の複数の接着ゾーン56に固定される。
【0051】
ある特定の場合において、接着ゾーン56は列を成して配列され得る。それぞれの列は、複数の接着ゾーン56を含んでもよい。図7に図示される実施形態では、接着ゾーン56は、ナイフスロット20のそれぞれの側でカートリッジデッキ46の長さに沿って延在する3つの平行な列56a〜56cで配列される。あるいは、接着ゾーン56は、ナイフスロット20のそれぞれの側でカートリッジデッキ46の長さに沿った2つの平行な列に配列されてもよい。あるいは、接着ゾーン56は、ナイフスロット20のそれぞれの側でカートリッジデッキ46の長さに沿った単一の列に配列されてもよい。あるいは、接着ゾーン56は、平行ではない列に配列されてもよい。ある特定の場合において、接着ゾーン56は、カートリッジデッキ46の外辺部、即ち周辺部に沿って配列されてもよい。
【0052】
中間列56bは、外側列56a、56cからずれている。換言すると、外側列56a、56cの一対の接着ゾーンは、中間列56bの2つの連続した接着ゾーン間の隙間と横方向に整列する。隙間はポケット52を含んでもよい。ある特定の場合において、複数の接着ゾーン56及び複数のポケット52は、図7に図示されるように、それぞれの接着ゾーン56が2つの連続したポケット52間に配設されるように配列されてもよい。接着ゾーン56のカートリッジデッキ46に対する他の配列も本開示で企図される。
【0053】
図7に示すように、カートリッジデッキ42は、外側表面48から延在する複数のポケットエクステンダ54を含み得る。ポケットエクステンダ54は、いくつかの機能を果たすことができる。例えば、ポケットエクステンダ54は、ステープル43の未発射位置において、ポケット52の外側に延在するステープル43の脚部を保護し得る。また、ポケットエクステンダ54は、発射されるとき、ステープル43をガイドし得る。接着ゾーン56は、2つの異なるポケット52の2つの隣接したポケットエクステンダ54間に延在し得る。換言すると、接着ゾーン56は、それぞれが異なるステープルのステープル脚部を保護する2つの隣接した非侵襲的ポケットエクステンダ54間に延在し得る。
【0054】
ある特定の場合において、複数のポケットエクステンダ54は、例えば、列56a〜56cなどの列を成して複数の接着ゾーン56と共に配置され得る。少なくとも1つの場合において、かかる列を成す複数の接着ゾーン56のそれぞれは、2つの連続する非侵襲的ポケットエクステンダ54間に位置付けられ得る。例えば、図7に示されるように、接着ゾーン56’は、接着ゾーン56’が遠位ステープル43aの近位脚部45を保護する第1のポケットエクステンダ54aと、近位ステープル43bの遠位脚部(図示せず)を保護する第2のポケットエクステンダ54bとの間に延在するように、遠位ステープル43aと近位ステープル43bとの間に位置付けられている。
【0055】
上に示されるように、カートリッジデッキ46の接着ゾーン56は、外側表面48から延在し得る。換言すれば、接着ゾーン56は、図7に示されるように、外側表面48に対して一段上がっていてもよいか、又は上方に段が付けられていてもよい。様々な場合において、装着領域28は、接着ゾーン56上に位置付けられ得る。外側表面48に対する接着ゾーン56の持ち上げは、装着領域28の溶融した材料が接着ゾーン56の外側にあふれだすのを防ぎ得るか、又は少なくとも制限し得、これは、接着ゾーン56によって画定される分離している領域に対する圧縮性付属物14とカートリッジデッキ46との間の装着を維持するのに役立ち得る。
【0056】
様々な場合において、カートリッジデッキ46の接着ゾーン56は、圧縮性付属物14の対応する装着領域28への接着ゾーン56の装着を改善するように処理される。少なくとも1つの場合において、接着ゾーン56のうちの1つ又は2つ以上は、図7に示されるように、不規則なトポグラフィーを含み得る。換言すれば、接着ゾーン56は、外側表面48の残部よりも高い粗度を含み得る。より高い粗度は、溶融した装着領域28との接着を向上させ得る。接着ゾーンの所望される粗度は、例えば、機械的研磨、化学エッチング、ショットピーニング、レーザーピーニング、及び/又はプラズマ溶射などの任意の好適なプロセスによって達成され得る。所望の粗度を生成するための他のプロセスも本開示で企図される。
【0057】
様々な場合において、カートリッジデッキ46は、1つ又は2つ以上の装着部材58を更に含み得る。装着部材58は、カートリッジデッキ46に圧縮性付属物14を固定するのを助ける。ある特定の場合において、装着部材58は、圧縮性付属物14をカートリッジデッキ46に接着するのに使用される溶融及び/又は再凝固プロセスの間の、接着ゾーン56と圧縮性付属物14の対応する装着領域48との間の最初の整列を維持することができるかかりを備える。圧縮性付属物14は、装着部材58が圧縮性付属物14のフェイス26と係合し、かつ/又は接着ゾーン56と装着領域28との間の最初の整列を確立するようにカートリッジデッキ46に押し付けられ得る。次いで、装着領域28は、接着ゾーン56上へと溶融される。再凝固すると、装着領域58は、圧縮性付属物14を接着ゾーン56に固定する。
【0058】
ここで図8を参照すると、ステープルカートリッジアセンブリ60は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010などの外科用ステープル留め及び分断器具と共に組み立てられている。ステープルカートリッジアセンブリ60は、ステープルカートリッジ62を含む。ステープルカートリッジ62は、多くの点でステープルカートリッジ12、42、及び10000に類似している。ステープルカートリッジ62は、例えば、外側表面68などの外側表面を含むカートリッジデッキ66を含む。ステープルカートリッジアセンブリ60は、圧縮性層64及び接着層65を更に含む。接着層65は、図8に図示されるように、複数の接着用島状部67で構成され得る。接着用島状部67は、互いに離間し得、所定の配置において、カートリッジデッキ66の外側表面68上に配設され得る。接着用島状部67は、ナイフスロット20を囲繞するか、又は少なくとも部分的に囲繞するパターンで配置される。換言すると、接着用島状部67は、ナイフスロット20の周辺部又は外辺部に沿ったパターンで配置される。外側表面68上への接着用島状部67の他の配置も本開示で企図される。
【0059】
ある特定の場合において、接着用島状部67のうちの1つ又は2つ以上は、図8に図示されるように、円筒状の形状を含む。他の形状も本開示で企図される。例えば、1つ又は2つ以上の接着用島状部67は、ドームの形状を含み得る。図8に例示される実施形態において、接着用島状部67’は、外側表面68に、ナイフスロット20に対して遠位である外側表面68の遠位部分に配設されている。
【0060】
様々な場合において、接着層65の接着用島状部67は、製造中にカートリッジデッキ66と共に形成され得る。あるいは、接着層65は、例えば、外科医によってカートリッジデッキ66に装着され得る。任意の好適な装着技法が、接着層65をカートリッジデッキ66に固定するのに用いられ得る。少なくとも1つの場合において、接着層65は、例えば、1つ又は2つ以上の接続ストラップ69を含み得る。接続ストラップ69はまた、接着用島状部67を相互接続し、例えば、接着層65をカートリッジデッキ66に固定するのに用いられ得る。
【0061】
いずれの場合においても、圧縮性層64は、圧縮性層64を、溶融したか若しくは少なくとも部分的に溶融した接着用島状部67に押し付けるか、又は圧縮性層64に接して位置付け、次いで接着用島状部67を再凝固させるか又は接着用島状部67の再凝固を引き起こすことによって、カートリッジデッキ66に固定され得る。換言すると、圧縮性層64は、圧縮性層64が接着用島状部67に押し付けられているか又は接着用島状部67に接して位置付けられている間に、接着用島状部67における一時的相転移を引き起こすことによって、カートリッジデッキ66に固定され得る。
【0062】
一実施形態において、圧縮性層64は、接着用島状部67に押し付けられるか又は接着用島状部67に接して位置付けられる。次いで、接着用島状部67は、接着用島状部67の溶融又は少なくとも部分的な溶融を引き起こす所定の温度にまで加熱される。最後に、接着用島状部67は、所定の温度未満に冷却されるか又は冷まされ、それによって接着用島状部67が再凝固することを引き起こし、圧縮性層64をカートリッジデッキ66に固定する。あるいは、接着用島状部67は、圧縮性層64を接着用島状部67に押し付けるか、又は接着用島状部67に接して位置付ける前に、所定の温度に加熱され得る。
【0063】
ある特定の場合において、接着用島状部67は、熱源を除去するか又は停止することによって再凝固する。他の場合において、接着用島状部67は、熱源の除去又は停止に加えて、積極的な冷却によって再凝固する。例えば、ファン又は任意の他の冷却システムが、接着用島状部67を所定の温度未満の温度に冷却するのに用いられ得る。
【0064】
少なくとも1つの場合において、圧縮性層64は、第1の生体適合性材料で構成され得、接着用島状部67は、第1の生体適合性材料とは異なる第2の生体適合性材料で構成され得る。第2の生体適合性材料は、第1の生体適合性材料よりも低い溶融温度を有してもよい。かかる場合、第2の生体適合性材料の溶融温度であるが、第1の生体適合性材料の溶融温度未満である温度への接着用島状部67の加熱により、接着用島状部67が溶融し、圧縮性層64内及び外側表面68上に流れる。しかしながら、圧縮性層64は、固相にとどまる。再凝固すると、接着用島状部67は、圧縮性層64をカートリッジデッキ66の外側表面68に固定する。
【0065】
少なくとも1つの場合において、圧縮性層64は、圧縮性層64がカートリッジデッキ66に押し付けられているか、又はカートリッジデッキ66に接して位置付けられている間に、接着用島状部67の第2の生体適合性材料における一時的相変化又は転移を引き起こすことによってカートリッジデッキ66に固定される。ある特定の場合において、第2の生体適合性材料における一時的相変化は、圧縮性層64の第1の生体適合性材料における相変化を伴わない。
【0066】
様々な場合において、圧縮性層64及び/又は接着層67は、例えば、Vicrylの商品名で販売されているポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA若しくはPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、Monocrylの商品名で販売されているポリグレカプロン25(PGCL)、及び/又はポリカプロラクトン(PCL)などの生体吸収性材料を含み得る。ある特定の場合において、圧縮性層64及び/又は接着層67は、2つ又は3つ以上のポリマーを含む複合材料を含み得、これらのポリマーは、例えば、PGA、PLA、PDS、PHA、PGCL、及び/又はPCLを含む群から選択される。少なくとも1つの場合において、第2の生体適合性材料は、例えば、PDSで構成される。
【0067】
圧縮性付属物及び/又は層が本開示のステープルカートリッジに装着されるのと同じ様式で、本開示の圧縮性付属物及び/又は層が、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014などのアンビルに装着され得、逆の場合も同じであることが、読者には理解されるであろう。例えば、圧縮性付属物14は、装着領域28の繊維を溶融するのには十分だが、非装着領域30の繊維を溶融しない温度にアンビル8014を均一に加熱することによってアンビル8014に装着され得る。再凝固すると、装着領域28の溶融した繊維は、圧縮性付属物14の本体24をアンビル8014に固定する。同様に、接着層65は、接着層65が圧縮性層64をステープルカートリッジ62に固定するのと同じ様式で、圧縮性層64をアンビル8014に固定するのに用いられ得る。
【0068】
主に図1及び9を参照して、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010などの外科用ステープル留め及び分断器具は、圧縮性付属物アセンブリ104を含み得る。圧縮性付属物アセンブリ80は、外科用ステープル留め及び分断器具8010の顎部材に装着され得る。少なくとも1つの場合において、圧縮性付属物アセンブリ104は、例えば、多くの点でアンビル8014(図1)に類似しているアンビル84(図9)などのアンビルに装着される。
【0069】
あるいは、圧縮性付属物アセンブリ104は、例えば、ステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジに装着され得る。ある特定の場合において、第1の圧縮性付属物アセンブリ104は、アンビルに装着され、第2の圧縮性付属物アセンブリ104は、同じ外科用ステープル留め及び分断器具のステープルカートリッジに装着される。かかる場合、組織は、外科用ステープル留め及び分断器具が閉構成に移行すると、第1の圧縮性付属物アセンブリ104と第2の圧縮性付属物アセンブリ104との間に捕捉される。
【0070】
アンビル8014と同様に、アンビル84は、図9に図示されるように、細長スロット86の第1の側面90上に延在する第1の外側表面88、及び細長スロット86の第2の側面94上に延在する第2の外側表面92を画定する、アンビル84の長さを通って延在する細長スロット86を含む。ある特定の場合において、アンビル84は、アンビル84と、例えば、ステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジとの間に組織を捕捉するように、ステープルカートリッジに対して移動可能である。あるいは、ステープルカートリッジ10000は、ステープルカートリッジ10000とアンビル84との間に組織を捕捉するように、アンビル84に対して移動され得る。あるいは、アンビル84及びステープルカートリッジ10000は、互いに向かって動かされて、それらの間に組織を捕捉し得る。例えば、発射アセンブリ9090(図3)などの発射アセンブリは、上で更に詳細に記載されるように、ステープル適用アセンブリ8012(図1)からアンビル84とステープルカートリッジ10000との間に捕捉された組織内にステープルを配備するために、外科用ステープル留め及び分断器具8010と共に利用され得る。
【0071】
図9を参照して、第1の外側表面88は、複数のポケット96を含む。同様に、第2の外側表面92は、複数のポケット98を含む。ポケット96及び98は、例えば、ポケット96及び98がステープルカートリッジ10000から配備されるとき、ステープルを受容及び変形させるように構成され得る。更に、細長スロット86は、切断縁部9116(図3)が外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織を切断するために前進するとき、切断縁部9116を収容するように構成され得る。
【0072】
図3及び9を参照して、アンビル84は、アンビル84内の内部空間102を画定する内部表面100を含み得る。発射アセンブリ9090のピン9110(図3)は、内部表面102に接して乗り得、発射アセンブリ9090が前進してステープル適用アセンブリ8012によって捕捉された組織内にステープルを配備するとき、内部空間102を通って動かされ得る。
【0073】
図9を参照して、圧縮性付属物アセンブリ104は、装着層106、第1の圧縮性付属物108、及び第2の圧縮性付属物110を含む。装着層106は、以下で更に詳細に説明するように、第1の圧縮性付属物108及び第2の圧縮性付属物110をアンビル84に結合するように構成され得る。装着層106の第1のセクション106aは、細長スロット86の第1の側90上に位置付けられ、第2のセクション106bは、細長スロット86の第2の側94上に位置付けられる。細長スロット86は、第1のセクション106aと第2のセクション106bとを分離する。装着層106の中間セクション106cは、第1のセクション106aと第2のセクション106bとの間を延在する。中間セクション106cは、細長スロット86をブリッジする。ある特定の場合において、中間セクション106cは、細長スロット86を部分的にしかブリッジしない。
【0074】
ある特定の場合において、中間セクション106cは、細長スロット86を完全にブリッジする。少なくとも1つの場合において、中間セクション106cは、図9に図示されるように、複数のブリッジ部分107で構成され得る。それぞれのブリッジ部分107は、第1のセクション106aと第2のセクション106bとの間を延在する。ブリッジ部分107は、互いに離間している。中間セクション106b内の隙間109は、ブリッジ部分107を分離する。隙間109は、細長スロット86を曝露させる。
【0075】
図9に例示されるように、ブリッジ部分107は、装着層106の一体性を維持する一方で、切断縁部9116(図3)が前進して、中間層106c及びステープルカートリッジとアンビル84との間に捕捉された組織を切断するための切断縁部9116を駆動するのに必要な発射力を最小化するために、細長スロット86に沿って戦略的に配置され得る。隙間109及びブリッジ部分107は、細長スロット86の少なくとも一部に沿って位置が交互になっている。
【0076】
例えば、圧縮性付属物アセンブリ104などの圧縮性付属物アセンブリを製造するための様々な技法は、2014年2月24日に出願された米国特許出願第14/187,383号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR ALTERING IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH SURGICAL FASTENING INSTRUMENTS」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238185号に記載され、それらの全体は、参照により本明細書に組み込まれる。少なくとも1つの場合において、装着層106は、例えば、凍結乾燥プロセスを使用して、第1の圧縮性付属物108及び第2の圧縮性付属物110の製作中に、第1の圧縮性付属物108及び第2の圧縮性付属物110に装着され得る。
【0077】
あるいは、装着層106は、第1の圧縮性付属物108及び第2の圧縮性付属物110の製作後に、第1の圧縮性付属物108及び第2の圧縮性付属物110に装着され得る。例えば、本明細書の他所で更に詳細に説明するように、第1の圧縮性付属物108は、装着層106の部分的に溶融した第1のセクション106aに接して位置付けられ得るか、又は第1のセクション106aに押し付けられ得る。再凝固すると、第1のセクション106aは、第1の圧縮性付属物108に装着される。類似の様式で、例えば、第1のセクション106aは、第1の外側表面88に装着され得、第2のセクション106bは、外側表面92に装着され得、第2のセクション106bは、第2の圧縮性付属物110に装着され得る。
【0078】
図9に図示されるように、装着層106の第1のセクション106aは、第1の圧縮性付属物108と第1の外側表面88との間に延在する。同様に、装着層106の第2のセクション106bは、第2の圧縮性付属物110と外側表面92との間に延在し得る。第1のセクション106aは、第1の圧縮性付属物108と第1の外側表面88とを完全に分離する。加えて、第2のセクション106bは、第2の圧縮性付属物110と外側表面92とを完全に分離する。あるいは、圧縮性付属物アセンブリは、1つ又は2つ以上の圧縮性付属物とアンビルとを部分的にだけ分離する装着層206を備え得る。換言すると、第1のセクション106aは、第1の圧縮性付属物108を第1の外側表面88に曝露するように構成された1つ又は2つ以上の隙間を含み得る。同様に、第2のセクション106bは、第2の圧縮性付属物110を外側表面92に曝露するように構成された1つ又は2つ以上の隙間を含み得る。
【0079】
装着層106は、第1の圧縮性付属物108の高さ及び/又は第2の圧縮性付属物110の高さよりも低い高さを備える。あるいは、装着層106は、第1の圧縮性付属物108の高さ及び/又は第2の圧縮性付属物110の高さ以上の高さを備え得る。少なくとも1つの場合において、装着層106は、第1の圧縮性付属物108及び/又は第2の圧縮性付属物108に装着され得るフィルムで構成される。
【0080】
図10を参照して、圧縮性付属物アセンブリ204は、第1の圧縮性付属物208を第1の外側表面88を部分的に分離させる及び/又は第2の圧縮性付属物210を外側表面92から部分的に分離させる装着層206を備えてもよい。圧縮性付属物アセンブリ204は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ104に類似している。圧縮性付属物アセンブリ204はアンビル84と共に組み立てることができる。
【0081】
圧縮性付属物アセンブリ204の装着層206は、細長スロット86の第1の側90の上に位置付けることができる第1のセクション206aと、細長スロット86の第2の側94の上に位置付けることができる第2のセクション206bとを含む。また、装着層206の中間セクション206cが、第1のセクション206aと第2のセクション206bとの間に延在する。中間セクションは、図10に図示されるように、細長スロット86をブリッジする。ある特定の場合において、中間セクション206cは、細長スロット86を部分的にしかブリッジしない。
【0082】
圧縮性付属物アセンブリ204の第1の圧縮性付属物208は第1のセクション206aに装着され、圧縮性付属物アセンブリ204の第2の圧縮性付属物210は第2のセクション206bに装着される。図10に図示されるように、圧縮性付属物アセンブリ204がアンビル84と共に組み立てられるとき、第1の圧縮性付属物208は、細長スロット86から離れた第1の方向に第1のセクション206aを越えて横方向に延在する。加えて、第1の外側表面88も、第1の方向に第1のセクション206aを越えて横方向に延在する。同様に、第2の圧縮性付属物210は、細長スロット86から離れ、第1の方向に対して反対の第2の方向に、第2のセクション206bを越えて横方向に延在する。加えて、外側表面92も、第2の方向に第2のセクション206bを越えて横方向に延在する。結果において、図10に図示されるように、第1の圧縮性付属物208の外部部分208aは、外側表面88と直接接触し、一方で段付き内部部分208bは、装着層206の第1のセクション206aによって外側表面88から分離する。同様に、第2の圧縮性付属物210の外部部分210aは、外側表面92と直接接触し、一方で段付き内部部分210bは、装着層206の第2のセクション206bによって外側表面92から分離する。
【0083】
段付き内部部分208b及び210bは、それぞれ、第1及び第2の境界208c及び210cを画定する。装着層206は、第1の境界208cと第2の境界210cとの間に横方向に延在し、細長スロット86を横断して、第1の圧縮性付属物208と第2の圧縮性付属物210とを相互接続する。図10に図示されるように、圧縮性付属物アセンブリ204がアンビル84と共に組み立てられるとき、装着層206は、ポケット96の内列とポケット98の内列との間に延在する、アンビル84の中央領域に接して位置付けられる。加えて、内部段付き部分208b及び210bは、装着層206によってアンビル84から分離している。
【0084】
上記に加えて、第1の境界208cはポケット96の内列の内側にあり、第2の境界210cはポケット98の内列の内側にある。装着層206の第1のセクション206aは、細長スロット86とポケット96の内列との間に延在する外側表面88の部分に接して位置付けられる。加えて、外部部分208aは、外側表面88のポケット96に直接接して位置付けられる。同様に、装着層206の第2のセクション206bは、細長スロット86とポケット98の内列との間に延在する外側表面92の部分に接して位置付けられる。加えて、外部部分210aは、外側表面92のポケット98に直接接して位置付けられる。ある特定の場合において、境界208c及び210cが横方向に更に離間することで、装着層206が、ポケット96の列のうちの1つ若しくは2つ以上及び/又はポケット98の列のうちの1つ又は2つ以上を更に包囲することが可能となり得る。
【0085】
装着層206は、高さが、第1の圧縮性付属物208の高さ及び/又は第2の圧縮性付属物210の高さより低い。あるいは、装着層206は、高さが、第1の圧縮性付属物208の高さ及び/又は第2の圧縮性付属物210の高さ以上であってもよい。少なくとも1つの場合において、装着層206はフィルムで構成され、このフィルムは、第1の圧縮性付属物208の内部段付き部分208b及び/又は第2の圧縮性付属物108の内部段付き部分210bに装着することができる。
【0086】
図11〜15を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ304は、隆起した、持ち上げられた、又は一段上がった中間セクション306cを含む装着層306を含む。圧縮性付属物アセンブリ304は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ104に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ304は、図11に図示されるように、アンビル84と共に組み立てることができる。また、例えば、圧縮性付属物アセンブリ304の第1の圧縮性付属物108は、装着層306の第1のセクション306aに装着され得、圧縮性付属物アセンブリ304の第2の圧縮性付属物110は、装着層306の第2のセクション306bに装着され得る。
【0087】
中間セクション306cは、第1の圧縮性付属物108と第2の圧縮性付属物110との間に画定された隙間の中に突出するように構成される。あるいは、図12に図示されるように、中間セクション306cは、圧縮性付属物アセンブリ304がアンビル84と共に組み立てられるとき、細長スロット86の中に突出するように構成され得る。ある特定の場合において、中間セクション306cは、細長スロット86の中に突出するように構成される第1の部分、及び第1の圧縮性付属物108と第2の圧縮性付属物110との間に画定された隙間の中に突出するように構成される第2の部分を含んでもよい。
【0088】
ある特定の場合において、中間セクション306cは、第1の圧縮性付属物108を装着層306の第1のセクション306aに対して整列させるため及び/又は第2の圧縮性付属物110を装着層306の第2のセクション306bに対して整列させるための整列機構として機能する。図11に図示されるように、中間セクション306cは側壁320及び322を含む。第1の圧縮性付属物108は側壁320に当接するように構成され、第2の圧縮性付属物108は側壁322に当接するように構成される。
【0089】
ある特定の場合において、中間セクション306cは、装着層306をアンビル84に対して定位置に整列させるための整列機構として機能する。図12及び13に図示されるように、中間セクション306cは、細長スロット86内に挿入可能な複数の突起部307を含む。突起部307は、互いに離間し、中間セクション306cの長さに沿って列を成して長手方向に配列される。少なくとも1つの場合において、突起部307は互いに等距離であり得る。あるいは、突起部307は、中間セクション306cの第1の部分において、中間セクション306cの第2の部分よりも互いに接近して配列され得る。少なくとも1つの場合において、突起部307のうちの1つ又は2つ以上は、長四角形又は少なくとも実質的に長四角形の形状の上面を備える。例えば円形の形状又はドームの形状など、他の形状も本開示で企図される。
【0090】
上記に加えて、突起部307は、細長スロット86の長さに沿って列を成して長手方向に配列され、細長スロット86に適合するように寸法決定される。突起部307は、装着層306をアンビル84に対して定位置に整列させるための整列機構として機能する。ある特定の場合において、突起部307は、第1の圧縮性付属物108と第2の圧縮性付属物110との間の隙間に適合するように寸法決定され得る。突起部307は、第1の圧縮性付属物108を装着層306の第1のセクション306aに対して整列させるため及び/又は第2の圧縮性付属物110を装着層306の第2のセクション306bに対して整列させるための整列機構として機能し得る。
【0091】
少なくとも1つの場合において、細長スロット86の開口部は、突起部307の幅よりもわずかに大きい。あるいは、細長スロット86の開口部は突起部307の幅よりもわずかに小さくてもよく、このため突起部307は、細長スロット86に圧入されるときにわずかに変形し得る。変形した突起部307は、圧縮性付属物アセンブリ304をアンビル84に固定するためのアンカー機構として機能し得る。
【0092】
図14及び15を参照すると、組織が圧縮性付属物アセンブリ304と圧縮性付属物アセンブリ311との間にサンドイッチされている。組織は、例えば外科用ステープル留め及び分断器具8010などの外科用ステープル留め及び分断器具を使用して、ステープル留めされ、分断される。複数のステープル305は、例えばステープルカートリッジ1000などのステープルカートリッジ(図17)から配備されて、組織を圧縮性付属物アセンブリ304と圧縮性付属物アセンブリ311との間に捕捉する。捕捉された組織は、切断縁部9116(図3)が長手方向スロット86を通って前進する際に、装着層306の突起部307と共に分断される。当初はアンビル84に装着されていた圧縮性付属物アセンブリ304は、こうしてアンビル84から解放され、患者の体内にステープル留めされた組織と共にとどまる。同様に、当初はステープルカートリッジ10000に装着されていた圧縮性付属物アセンブリ311は、こうしてステープルカートリッジ10000から解放され、患者の体内にステープル留めされた組織と共にとどまる。
【0093】
図16に図示される実施形態において、中間セクション306cは、中間セクション306cの長さに沿って長手方向に延在するバー309を含む。バー309は、長四角形又は少なくとも実質的に長四角形の形状の上面を備える。例えばドームの形状又は湾曲した形状など、他の形状も本開示で企図される。バー309は、細長スロット86の長さに沿って長手方向に延在し、細長スロット86に適合するように寸法決定される。少なくとも1つの場合において、バー309は、細長スロット86にぴったりと又はきつく適合するように寸法決定される。少なくとも1つの場合において、細長スロット86の開口部は、バー309の幅よりもわずかに大きい。あるいは、細長スロット86の開口部は、バー309の幅よりもわずかに小さくてもよく、このためバー309は、細長スロット86に圧入されるときにわずかに変形し得る。変形したバー309は、圧縮性付属物アセンブリ304をアンビル84に固定するためのアンカー機構として機能し得る。加えて、バー309は、装着層306をアンビル84に対して定位置に整列させるための整列機構として機能し得る。
【0094】
突起部307と同様に、バー309は、第1の圧縮性付属物108と第2の圧縮性付属物110との間に画定された隙間に適合するように寸法決定され得る。バー309は、第1の圧縮性付属物108を装着層306の第1のセクション306aに対して整列させるため及び/又は第2の圧縮性付属物110を装着層306の第2のセクション306bに対して整列させるための整列機構として機能し得る。
【0095】
図17を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ404がアンビル84と共に組み立てられている。圧縮性付属物アセンブリ404は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ104に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ404は装着層106を含む。上で更に詳細に説明したように、装着層106は、第1のセクション106aと第2のセクション106bとの間に延在するブリッジ部分107を含む。
【0096】
図17に図示されるように、圧縮性付属物アセンブリ404は、多くの点で圧縮性付属物108及び110に類似している圧縮性層又は付属物408も含む。加えて、圧縮性付属物408は、細長スロット86の第1の側90の上に位置付けることができる第1の圧縮性部分408aと、細長スロット86の第2の側94の上に位置付けることができる第2の圧縮性部分408bとを含む。換言すれば、細長スロット86は、圧縮性付属物アセンブリ404がアンビル84と共に組み立てられるときに、第1の圧縮性部分408aを第2の圧縮性部分408bから分離させる。圧縮性付属物408の中間圧縮性部分408cは、第1の圧縮性部分408aと第2の圧縮性部分408bとの間に延在する。中間圧縮性部分408cは、図17に図示されるように、細長スロット86をブリッジする。ある特定の場合において、中間圧縮性部分408cは、細長スロット86を部分的にしかブリッジしない。ある特定の場合において、中間圧縮性部分408cは、細長スロット86を完全に被覆する。
【0097】
図17を参照すると、中間圧縮性部分408cは、第1の圧縮性部分408aと第2の圧縮性部分408bとの間に延在する複数のブリッジ部分407を含む。ブリッジ部分407は、装着層106のブリッジ部分107が互いに離間する様式と同じか又は少なくとも実質的に同じ様式で、互いに離間する。ブリッジ部分107の間に画定された隙間109も、細長スロット86が109を通して露出するようにブリッジ部分107と整列する、対応するブリッジ部分407の間に延在する。しかしながら、ある特定の場合においては、ブリッジ部分107及びブリッジ部分407は、不整列であることで、完全な隙間を防ぐか又は減少させ得る。
【0098】
装着層106は、高さが、圧縮性付属物408の高さよりも低い。換言すると、装着層106は圧縮性付属物408よりも薄くてよい。あるいは、ある特定の場合には、装着層106は、高さが、圧縮性付属物408の高さ以上であってもよい。少なくとも1つの場合において、装着層106はフィルムで構成され、このフィルムは、図17に図示されるように、ブリッジ部分407がブリッジ部分107と整列するように圧縮性付属物408に装着され得る。
【0099】
図18及び16を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ504は、圧縮性層506と、第1の装着部材508と、第2の装着部材510とを含む。圧縮性付属物アセンブリ504が1つの装着部材しか含まないことも想定される。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ504は、3つ又は4つ以上の装着部材を含んでもよい。図19に図示されるように、圧縮性付属物アセンブリ504は、例えば外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル84など、外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てることができる。装着部材508及び510は、圧縮性層506をアンビル84に解放可能に装着するように構成される。
【0100】
図19を参照すると、切断縁部9116が、圧縮性付属物アセンブリ504の圧縮性層506を、アンビル84の第1の側90にある第1の圧縮性部分506aと、アンビル84の第2の側92にある第2の圧縮性部分506bとに分断した。外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織も、切断縁部9116が細長スロット86を通って前進する際に、切断縁部9116によって圧縮性層506と共に分断され得る。分断された組織の第1の部分は、第1の圧縮性部分506aによってステープル留めされてもよく、分断された組織の第2の部分は、第2の圧縮性部分506bによってステープル留めされてもよい。
【0101】
ある特定の場合において、第1の圧縮性部分506a及び第2の圧縮性部分506bは、別々にアンビル84に装着される独立した部材であり得る。かかる場合、切断縁部9116は、上記のように、捕捉された組織の分断中に圧縮性層506を分断しない場合がある。その代わり、切断縁部9116は、第1の圧縮性部分506aと第2の圧縮性部分506bとの間を通過してもよい。
【0102】
再度図18及び16を参照すると、装着部材508及び510は互いに離間している。通路512は、切断縁部9116を、切断縁部9116が細長スロット86を通って前進する際に収容するために、装着部材508と装着部材510との間に延在する。圧縮性付属物アセンブリ504がアンビル84と共に組み立てられるとき、第1の装着部材508は、アンビル84の第1の側90の第1の棚部91と嵌合係合し、第2の装着部材510は、アンビル84の第2の側92の第2の棚部93と嵌合係合する。装着部材508及び510は、「C字」型プロファイルを備え、このプロファイルは、それぞれ棚部93及び95の周囲にスナップ嵌めされて圧縮性付属物アセンブリをアンビル84に固定するように寸法決定され、かつ/又はそうするように十分に弾性である。装着部材508及び510の嵌合陥凹514及び516は、それぞれ、棚部91及び93を受容するように構成される。
【0103】
上記に加えて、第1の装着部材508は、内部表面100の内部部分100’に接して位置付けられる第1の装着部分508aを含む。内部部分100’は、第1の棚部91の上面を形成してもよい。装着部材508の第2の装着部分508bは、圧縮性層506の中間圧縮性部分506cに装着される。カップリング部分508cは、第1の装着部分508aと第2の装着部分508bとを相互接続する。カップリング部分508cは、細長スロット86内に延在し、棚部91の側壁95に接して位置付けられる。
【0104】
第1の装着部材508と同様に、第2の装着部材510は、内部表面100の内部部分100”に接して位置付けることができる第1の装着部分510aを含む。内部部分100”は、第2の棚部93の上面を形成してもよい。装着部材510の第2の装着部分510bは、圧縮性層506の中間圧縮性部分506cに装着される。カップリング部分508cと同様に、カップリング部分510cは、第1の装着部分510aと第2の装着部分510bとを相互接続する。カップリング部分510cは、細長スロット86内に延在し、棚部97の側壁97に接して位置付けられる。
【0105】
図18に示されるように、装着部材508及び510は、圧縮性層506と共に組み立てられるとき、第2の装着部材510が第1の装着部材508の鏡像となるように向けられる。装着部材508及び510は、互いに平行に又は少なくとも実質的に平行に圧縮性層506に沿って平行に延在する。カップリング部分508cとカップリング部分510cとの間の空間により、上記のように、切断縁部9116の前進に対応するように構成される通路512が画定される。更に、発射アセンブリ9090のピン9110(図3)は、発射アセンブリ9090が前進してステープルを外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織内に配備するときに、第1の装着部分508a及び510aに接して乗る。
【0106】
図18を参照すると、装着部材508及び510は、圧縮性層506の長さ全体に沿って延在する。あるいは、装着部材508及び510は、圧縮性層506の長さの一部に沿って延在してもよい。少なくとも1つの場合において、装着部材508及び510は、圧縮性層506の長さの中間部分に沿って延在してもよい。少なくとも1つの場合において、第1の装着部材508は、圧縮性層506の長さの第1の部分に沿って延在し、一方で第2の装着部材510は、第1の部分とは異なる、圧縮性層506の長さの第2の部分に沿って延在する。
【0107】
ある特定の場合において、第2の装着部分508b及び510bの一方又は両方は、中間圧縮性部分506c内に埋め込まれ得る。少なくとも1つの場合において、第2の装着部分508b及び510b一方又は両方は、凍結乾燥された溶液中に挿入されるか又は部分的に挿入されて、圧縮性層506を産出し得る。あるいは、第2の装着部分508b及び510bの一方又は両方は、圧縮性層506の製作後に圧縮性層506に装着され得る。第2の装着部分508b及び510bの圧縮性層506への装着には、例えば生体適合性接着剤など、任意の好適な装着技法を用いることができる。
【0108】
図20を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ604が図示される。圧縮性付属物アセンブリ604は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ504に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ604は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル84などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てることができる。しかしながら、圧縮性付属物アセンブリ604は、離間された装着部材を含まない。代わりに、装着部材は、装着部分508a及び510aを形成するように形作られた単一の装着層607の形状に一体化される。装着層607は、圧縮性付属物アセンブリ604をアンビル84に解放可能に装着するように構成されている。
【0109】
少なくとも1つの場合において、装着層607は、装着部分508a及び510aを備える、所望に形状に修正された平坦な又は少なくとも実質的に平坦な層又はフィルムとして形成される。あるいは、装着層607は、形成中に装着層607の所望の形状を成していてもよい。例えば、所望の形状を備える型は、溶融した生体適合性材料を受容し得、溶融した生体適合性材料は、型内で凝固し、装着層607の所望の形状を形成する。装着層607を製造するための他の技法も本開示で企図される。
【0110】
再度図20を参照すると、装着層607は、装着部分508b及び510bに取って代わる第2の中間装着部分609を含む。中間装着部分609は、中間圧縮性部分506cに装着されている。少なくとも1つの場合において、中間装着部分609は、中間圧縮性部分506cに埋め込まれているか、又は少なくとも部分的に埋め込まれている。更に、カップリング部分508c及び510cは、圧縮性層506の中間圧縮性部分506cから離れる方向に中間装着部分609の反対の端部から突出して、通路512を画定する。切断縁部9116は、発射シーケンスの間に切断縁部9116が中間装着部分609、中間圧縮性部分506c、及び捕捉された組織を切り開くとき、カップリング部分508cと510cとの間の通路512を通って前進される。
【0111】
嵌合陥凹614及び616は、図20に示されるように、通路512とは反対側の、装着層607と圧縮性層506との間に画定されている。嵌合陥凹614及び616は、それぞれ棚部91及び93を受容するように構成されている。圧縮性付属物アセンブリ604がアンビル84と共に組み立てられているとき、棚部91は、第1の装着部分508aと圧縮性層506の第1の圧縮性部分506aとの間に位置付けられ、棚部93は、第1の装着部分510aと圧縮性層506の第2の圧縮性部分506bとの間に位置付けられる。
【0112】
ある特定の場合において、装着層607及び/又は圧縮性層506は、囲繞する組織における組織の外傷の可能性を低減し、かつ/又は装着、操作、及び/若しくはアンビル84からの解放中に圧縮性付属物アセンブリ604の一体性を維持するのを助けるために、厚さ及び/又は縁部の状態に変化を含み得る。少なくとも1つの場合において、装着層607及び/又は圧縮性層506は、非侵襲的かつ/又はより厚い縁部で補強される。
【0113】
図21を参照すると、装着層607’は、囲繞の組織における組織の外傷の可能性を低減する丸まった縁部620及び622を含む。加えて、装着層607’は、装着、操作、及び/又はアンビル84からの解放中の圧縮性付属物アセンブリ604の堅牢性を改善するために、中間装着部分609に相対的により厚い領域624及び626で補強される。圧縮性付属物アセンブリ604における他の高応力領域も、同じ又は類似した様式で補強されてもよい。
【0114】
ここで図22〜24を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ704は、互いに離間され、圧縮性層506の長さに沿って長手方向に配列された圧縮性層506及び複数の装着部材708を含む。ある特定の場合において、装着部材708は、圧縮性層506の中央部分に沿って配置される。ある特定の場合において、装着部材708は、圧縮性層506の遠位部分及び/又は近位部分に沿って配置される。装着部材508及び510と同様に、装着部材708は、圧縮性層506をアンビル84に解放可能に装着するように構成されている。しかしながら、装着部材508及び510とは異なり、装着部材708のそれぞれは、棚部95及び97に同時に接して位置付けられ得る。装着部材708は、切断縁部9116が細長スロット86を通って前進されて圧縮性層506及び捕捉された組織を切断したとき、切断縁部9116によって分断される。
【0115】
装着部材708はそれぞれ、基部710、基部から延在するステム712、及びステム712から延在するヘッド又はクラウン714を備える。圧縮性付属物アセンブリ704がアンビル84と共に組み立てられるとき、図23に示されるように、ステム712は、細長スロット86に位置付けられ、ヘッド714は、アンビル84内の内部空間102内に存在する。ヘッド714は、図23に示されるように、アンビル84の内部表面100’及び100”と同時に係合するようにステム712を超えて横方向に延在するドームの形状に似た横断面積を備える。ヘッド714の他の形状も本開示で企図される。
【0116】
ヘッド714の横方向に伸張された部分716及び718は、それぞれ平坦な表面720及び722を備え、これらは、それぞれ内部表面100’及び100”に支えられている。表面720及び722は、完全に平坦である必要はない。ある特定の場合において、表面720及び722は、内部表面100’及び100”に対する摩擦を改善するために粗面化され得る。把持機構が、表面720及び722内に組み込まれてもよい。ある特定の場合において、生体適合性接着剤が、例えば、表面720及び722を内部表面100’及び100”に接着するために用いられてもよい。
【0117】
図22を参照すると、ヘッド714及び/又はステム712は、E字形梁部9102が発射シーケンス中にヘッド714に接して遠位に前進されると、遠位方向に曲がるように構成されている。近位突出上部ガイド9118は、ヘッド714を押して、ヘッド714が前方かつ下方に曲がって、E字形梁部9102の通路のための余地を与え得る。ピン9110は、横方向に伸張された部分716及び718の上部を通過してもよい。横方向に伸張した部分716及び718が内部表面100’及び100”に接して平坦になると、ヘッド714は、E字形梁部9102の前の組織が内部空間102に入り、ピン9110の前進を邪魔するのを阻止するのを補助し得る。この追加された機能は、発射アセンブリ9090の性能を向上させ、処理された組織がアンビル84内に捕捉されるのを防ぐことにより処理された組織への潜在的外傷を低減することができる。図22に示されるように、ヘッド714及びステム712は、減少した横断面積を備える。換言すれば、ヘッド714及びステム712は、曲がりを向上させ、かつ/又は内部空間102内へのヘッド714の挿入を促進するように、実質的に平坦化されている。また、様々な場合において、ヘッド714及び/又はステム712は、曲がりを向上させ、かつ/又は内部空間102内へのヘッド714の挿入を促進するために、弾性生体適合性材料で構成されているか、又は少なくとも部分的に構成されている。
【0118】
図24を参照すると、基部710が圧縮性層506内に埋め込まれている。ある特定の場合において、基部710は、圧縮性層506内に部分的にしか埋め込まれない。ある特定の場合において、基部710は、圧縮性層506内に埋め込まれないが、代わりに圧縮性層506の外面に装着される。例えば、生体適合性接着剤が、基部710を圧縮性層506に装着するために用いられてもよい。図24に示されるように、基部710は、αの角度で、ステム712によって画定されている軸B−Bと交差する軸A−Aを画定する。該角度αは、90°である。ある特定の場合において、角度αは、90°超である。別の場合において、角度αは、90°未満である。
【0119】
図24に示されるように、ステム712は、基部710の近位端部部分から突出する。あるいは、ステム712は、基部710の遠位端部部分から突出してもよい。あるいは、ステム712は、基部710の中央部分から突出してもよい。図22に示すように、基部712は、長四角形の形状を備える。長四角形の形状の基部710は、圧縮性付属物アセンブリ704がアンビル84と共に組み立てられるとき、長手方向スロット86に沿って長手方向に整列する。基部712の他の形状、サイズ、及び配置も、本開示で企図される。少なくとも1つの場合において、基部712は、円形状を含んでもよく、ステム714は、円形状基部712の中央から突出してもよい。
【0120】
ここで図25〜28を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ804は、複数の装着部材808に装着された圧縮性層806を含む。圧縮性付属物アセンブリ804は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ504、604、及び704に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ804は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル84などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てることができる。以下で更に詳細に説明するように、装着部材808は、圧縮性層806をアンビル84に解放可能に装着する。
【0121】
圧縮性層806は、第1の圧縮性部分806aと第2の圧縮性部分806bとの間を長手方向に延在する中間圧縮性部分806cを含む。複数のスロット809は、中間圧縮性部分806cに画定されている。スロット809は、互いに離間され、圧縮性層806の長さに沿って長手方向に配列されている。ある特定の場合において、スロット809は、圧縮性層806の中間圧縮性部分806cの中央部分に沿って配置される。ある特定の場合において、スロット809は、中間圧縮性部分806cの遠位部分及び/又は近位部分に沿って配列される。圧縮性付属物アセンブリ804がアンビル84と共に組み立てられるとき、スロット809は、切断縁部9116が、切断縁部9116が遠位に前進している間、スロット809を通過するように、細長スロット86と整列される。これは、切断縁部9116に対する摩擦を低減し、摩擦の低減は、切断縁部9116の寿命を長くし、かつ/又は発射アセンブリ9090を前進させるのに必要な力を減少させる。
【0122】
図25を参照すると、装着部材808は、装着部材808がスロット809によって画定された平面の2つの側814と816との間で交互に起こるように、互いに離間され、中間圧縮性部分806cの長さに沿って長手方向に配置されている。圧縮性層806に対する装着部材808の他の位置及び配置も本開示で企図される。各装着部材808は、スロット809に接して位置付けられている。あるいは、装着部材808は、2つの連続したスロット809間に位置付けられてもよい。
【0123】
装着部材808は、装着部材808の剛性を向上させることができる略湾曲した形状を備える。他の形状も本開示で企図される。図25に示されるように、装着部材808は、部分円筒状の枠を備え、凹状側部820は、スロット809から見て外方を向き、凹状側部818は、スロット809の方を向く。装着部材808は、装着部分808aと基部808bとの間を延在するカップリング部分808cを更に備える。装着部分808aは、圧縮性付属物アセンブリ804をアンビル84に固定するように内部表面100’又は内部表面100”に支えられるように構成された横方向に伸張した部分810を備える。
【0124】
上記に加えて、基部808bは、装着部材808を圧縮性層806に固定するように構成されたタブ824を含む。少なくとも1つの場合において、図26に示されるように、基部808bは、圧縮性層806の二又部分826に受容される単一のタブ824を含む。少なくとも1つの場合において、図27に示されるように、基部808bは、圧縮性層806の部分828を間に受容するように構成された2つのタブ824を含む。少なくとも1つの場合において、図28に示されるように、基部808aは、スロット830を備えるタブ824を含む。圧縮性層806の部分828は、装着部材808を圧縮性層806に固定するように、ひねられ、スロット830内に挿入され得る。
【0125】
ここで図29を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ904は、アンビル984と共に組み立てられている。アンビル984は、多くの点でアンビル84(図9)及びアンビル8014(図1)に類似している。例えば、アンビル984は、細長スロット86の第1の側90上に延在する第1の外側表面988、及び細長スロット86の第2の側94上に延在する第2の外側表面992を画定する細長スロット86を含む。また、アンビル984は、例えば、ステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジに対して、それらの間に組織を捕捉するように移動可能である。アンビル984の外側表面988及び992は、図29に示されるように、段付きである。しかしながら、他の実施形態において、アンビルは、段付きではない平面の外側表面を含み得る。少なくとも1つの場合において、アンビルは、2つの外側面からずれている中心面を含んでいてもよい。様々な形状及び表面を有する他のアンビルも本開示で企図される。
【0126】
いずれの場合においても、圧縮性付属物アセンブリ904は、第1の外側表面988に接して位置付けられた第1の装着層908、及び第2の外側表面992に接して位置付けられた第2の装着層910を含む。図29に示されるように、第1の装着層908は、第2の装着層910に解放可能に装着されている。装着部材916及び918は、それぞれ装着層908及び916から横方向に延在する。装着部材916及び918は、それぞれ連結部分912及び920、並びにそれぞれ遠位端部部分914及び922を含む。遠位端部部分914及び922は、図29に示されるように、それぞれ棚部91及び93の下に押し込まれて、圧縮性付属物アセンブリ904をアンビル984に固定する。一対の装着部材916及び918が示されているが、第1の層908は、第2の層910から延在する複数の装着部材918に連結することができる複数の装着部材916を含んでもよいことが理解される。
【0127】
図30を参照すると、連結部分912及び920は、互いに嵌合係合するように構成され得るそれぞれ連結スロット913及び921を含み得る。少なくとも1つの場合において、生体適合性接着剤が、スロット913と921との間の係合を補強するために用いられてもよい。
【0128】
図31〜34を参照すると、装着層908及び910は、圧縮性付属物アセンブリ904をアンビル984に固定するために、アンビル984の遠位端部内に押し込まれるか又は挿入される、曲げられたか又は丸まったタブ932を含む遠位端部部分930によって更に接合される。図32に示されるように、遠位端部部分930は、それぞれ層908及び910から延在する2つの分離した端部部分934及び936で構成され得る。端部部分934及び936は、一緒に接合されて、遠位端部部分930を形成する。図33に図示されるように、端部部分934及び936は、あり継手形の横継目938と、あり継手形の横継目938との嵌合係合用の対応するあり継手形の横スロット940とを備えてもよい。端部部分934及び936を装着して遠位端部部分930を形成するための他のカップリング機構も本開示で企図される。
【0129】
カートリッジ本体1010及び植え込み型付属物1030を備えるステープルカートリッジアセンブリ1000が図35及び36に示される。カートリッジ本体1010は、カートリッジデッキ(又は付属物対向面)1013と、デッキ1013に画定される複数のステープルキャビティ1015を備える。ステープルカートリッジアセンブリ1000は、ステープルキャビティ1015内に位置付けられる複数のステープル1020と、ステープル1020を駆動してステープルキャビティ1015から出すように構成された複数のステープルドライバ1011とを更に備える。各ステープル1020は、ステープル脚部1021と、ステープル基部1023とを備え、このステープル基部1023からステープル脚部1021が延在する。未発射状態では、ステープル1020は、ステープル脚部1021がステープルキャビティ1015からカートリッジデッキ1013を越えて又はその上に部分的に延在するように、カートリッジ本体1010内に格納される。ステープル脚部1021は、ステープル1020が未発射状態にあるときに、植え込み型付属物1030内に少なくとも部分的に延在し得る。ステープル脚部が、ステープルが未発射状態にあるときにカートリッジデッキ1013の上に延在しない実施形態も想定される。
【0130】
植え込み型付属物1030は、デッキ装着部分1033を備える少なくとも1つの装着機構1031を備える。それぞれの装着機構1031は、一体型構造を備え、例えば、植え込み型付属物1030をカートリッジデッキ1013に解放可能に留め置く又は装着するように構成される。それぞれの装着機構1031は、ステープルキャビティ1015内のステープル1020がステープルキャビティ1015から配備されるときに、装着機構1031が、ステープル1020のステープル基部1023によって係合され、破壊され、かつ/又は破断して、植え込み型付属物1030の一部をカートリッジデッキ1013から解放するように、ステープルキャビティ1015を横断する。装着機構1031は、ステープルキャビティ1015に垂直であるか又はそれに対して角度を成した方向にキャビティ1015を横断してもよい。図35及び36に示されるように、装着機構1031は、ステープルキャビティ1015を横切って横方向に延在する。ステープル1020のステープル基部1023が複数の装着機構と係合し突破して、付属物1030をカートリッジデッキ1013から解放する、複数の装着機構が各ステープルキャビティ1015を横断する、様々な代替的実施形態が想定される。1つの装着部分が、1つ超のステープルを必要とする複数のステープルキャビティに及んで、装着部分と接触してそれを取り外す、他の実施形態も想定される。
【0131】
装着機構1031は、任意の好適な様式で付属物1030に装着される。少なくとも1つの場合において、装着機構1031は、例えば、製織されて付属物1030となる繊維を含む。少なくとも1つのかかる場合には、付属物1030は、織り合わされた繊維で構成され、装着機構1031は、織り合わされて付属物1030となる。ある特定の場合において、装着機構1031は、少なくとも1つの接着剤を使用して、付属物1030に接着される。少なくとも1つのかかる場合には、付属物1030はフィルムを備え、装着機構1031はこのフィルムに接着される。いずれの場合においても、装着機構1031のデッキ装着部分1033は、任意の好適な様式でデッキ1013に装着され得る。少なくとも1つの場合において、装着部分1033は、少なくとも1つの接着剤を使用してデッキ1013に接着され得る。ある特定の場合において、デッキ装着部分1033をデッキ1013に装着するために、付属物1030の装着機構1031は、加熱された後、デッキ1013に対して押し付けられ得る。
【0132】
付属物を上記の様式でカートリッジに装着することで、かかる付属物のセグメントを捕捉するステープルが配備されるまで、付属物のセグメントがカートリッジデッキに装着されたままとなる。また、付属物をこの様式でカートリッジに装着することで、発射アセンブリが組織を切開しステープル留めしていくにつれて漸進的に解放される複数の個別の装着位置が提供される。例えば、発射アセンブリがステープルカートリッジアセンブリの近位端部からステープルカートリッジアセンブリの遠位端部へと移動する際に、最近位のステープルがステープルカートリッジから配備され、その後、最遠位のステープルが展開され、その結果、付属物の遠位端部の前に付属物の近位端部が解放される。換言すると、対応するステープルと係合されていない装着機構は、発射アセンブリがこれらのステープルに達するまで、発射進行中、カートリッジデッキに装着されたままとなる。
【0133】
上記に加えて、図36は、付属物1030の装着機構1031と係合し、カートリッジデッキ1013から解放した後のステープル1020のステープル基部1023を示す。装着機構1031は、限界力を超過する力がステープル基部1023によって装着機構1031に提供されると離れるように構成される離脱部分を備える限界力に達すると、装着機構1031は、付属物1030をカートリッジデッキ1013から解放するために、破壊され、引き裂さかれ、かつ/又は破断するように構成される。デッキ装着部分1033は、装着機構1031が破壊されるときにカートリッジデッキ1013に装着されたままとなるように構成される。装着部分1033のカートリッジデッキ1013からの脱離が付属物1030のカートリッジデッキ1013からの解放に関与する他の実施形態も想定される。かかる実施形態も想定において、装着機構1031は、完全にカートリッジデッキ1013から脱係合する。
【0134】
上記に加えて又はその代わりに、デッキ1013は、付属物1030がデッキ1013に装着される前に処理及び/又は洗浄され得る。かかる処理及び/又は洗浄により、付属物1030とデッキ1013との間の接着を向上させることができる。少なくとも1つの場合において、ステープルのステープルキャビティへの装填又は挿入を促進するために、界面活性剤、石鹸、及び/又は潤滑剤が使用され、かかる場合には、デッキ1013、又はデッキ1013の少なくとも一部をスクリーニングして、界面活性剤、石鹸、及び/又は潤滑剤がデッキ1013上に流入することを防止又は抑制し得る。1つのかかる石鹸は、例えば、ステアリン酸ナトリウムを含む。ある特定の場合において、装着機構1031とデッキ1013との間の接着を向上させるために、レーザー、プラズマ、及び/又はIR加熱を使用して、デッキ1013、又はデッキ1013の少なくとも一部を洗浄することができる。
【0135】
外科用ステープル留めアセンブリ1100が図37及び図38に示される。外科用ステープル留めアセンブリ1100は、アンビル1160と、ステープルカートリッジアセンブリ1110と、植え込み型付属物1130とを備える。ステープルカートリッジアセンブリ1110は、複数のステープルキャビティ1111及びデッキ表面1113を備えるカートリッジ本体と、ステープルキャビティ1111内に着脱可能に格納された複数のステープル1120と、ステープル1120を駆動してステープルキャビティ1111から出し外科用ステープル留めアセンブリ1100のアンビル1160に向かわせるように構成された複数のステープルドライバ1140とを備える。ステープルカートリッジアセンブリ1110はまた、発射アセンブリの直線運動をステープルドライバ1140の垂直運動に変換して、ステープル1120を駆動してステープルキャビティ1111から出すように構成されるスレッド1150を備える。スレッド1150は、初期接触ランプ1151と、中間接触面1153と、最終接触ランプ1155とを備え、これらは全て、発射アセンブリがスレッド1150をカートリッジアセンブリ1110の近位端部からカートリッジアセンブリ1110の遠位端部へと駆動するときにステープルドライバ1140に接触するように構成される。
【0136】
各ステープルドライバ1140は、スレッド1150がカートリッジ本体を通って遠位に移動するときにスレッド1150の初期接触ランプ1151によって係合されるように構成される初期持ち上げ部分1143、スレッド1150の中間接触面1153及び最終接触ランプ1155によって係合されるように構成される下面1145、並びに上面又はステープル支持面1141という、3つ又はそれ以上の部分を備える。初期持ち上げ部分1143がスレッド1150の接触ランプ1151によって係合された後、ステープルドライバ1140は、中間接触面1153、次にスレッド1150の最終接触ランプ1155に接触する。スレッド1150の最終接触ランプ1155は、上面1141がカートリッジデッキ表面1113の上で駆動されるようにステープルドライバ1140を駆動するように構成される。ステープルドライバ1140の上面1141を、カートリッジデッキ1113を越えて持ち上げることで、ステープルドライバ1140が付属物1130及び/又は組織Tをカートリッジデッキ表面1113から離れて持ち上げられるようになる。より具体的には、ステープルドライバ1140の上面1141をカートリッジデッキ1113を越えて持ち上げることで、付属物1130の装着部分1131のカートリッジデッキ1113からの除脱が促される。
【0137】
上記に加えて、装着部分1131は、デッキ1113内に画定されるステープルキャビティ1111の中間でカートリッジデッキ1113に装着される。発射アセンブリの長手方向の進行中、付属物1130は、装着部分1131にてカートリッジ本体から脱係合される。装着部分1131は、付属物1130の対応する部分、装着部分1131を1つずつ、カートリッジ本体から漸進的に解放するように構成される。より具体的には、上で考察したように、ドライバ1140がステープルキャビティ開口部を通してカートリッジデッキ1113の上に持ち上げられるとき、ステープルキャビティ開口部に隣接する装着部分1131が解放されることで、付属物1130の対応する部分をカートリッジデッキ1113から解放し、その間、除脱された装着部分1131の遠位に位置付けられる装着部分1131が、後続のドライバ1140がカートリッジデッキ1113の上に持ち上げられるまで付属物1130をカートリッジデッキ1113に対して保持する。
【0138】
多くの場合、ステープルカートリッジ内に格納されたステープルの全てがステープルカートリッジから配備される。かかる場合、付属物1130は、発射プロセス中にステープルによってデッキ1113から完全に解放される。しかしながら、他の場合には、外科医は、ステープルの全てをステープルカートリッジから発射させないことを選択してもよい。かかる場合、組織にステープル留めされていない残りの付属物は、カートリッジデッキ1113に装着されたままとなる。組織にステープル留めされていない付属物の部分は、組織にステープル留めされている付属物の部分から容易に破断又は分離し得る。組織にステープル留めされていない付属物の部分は、カートリッジに装着されたままとなり、患者の中に残されたステープル留めされていない付属物の量を制限又は排除する。様々な場合において、付属物1130は、カートリッジデッキ1113の上に持ち上げられた最後のドライバの近位部を破断させる。様々な他の場合において、付属物1130は、カートリッジ1113の上に持ち上げられた最後のドライバの遠位部を破断させる。
【0139】
上記に加えて、装着部分1131は、任意の好適な方法を使用して創出することができる。少なくとも1つの場合において、レーザー溶融プロセスを使用して、装着部分1131を創出することができる。ある特定の場合においては、ヒートステークプロセスを使用して、装着部分1131を創出することができる。少なくとも1つの場合において、繊維が装着部分1131において粘着性となるように、織り繊維付属物の一部を別個のレーザー溶融によって事前加工し得る。装着部分1131の創出にどの様式が使用されようと、付属物1130は、付属物1130をデッキ1113から除脱するために十分な張力、剪断力、及び/又はピーリング(pealing)力が装着部分1131に適用されるように、ステープルキャビティ上にしっかりと保持され得る。
【0140】
外科用ステープル留めアセンブリ1200が図39及び40に示される。外科用ステープル留めアセンブリ1200は、アンビル1260と、ステープルカートリッジアセンブリ1210と、植え込み型付属物1230とを備える。ステープルカートリッジアセンブリ1210は、複数のステープルキャビティ1211及びデッキ表面1213を備えるカートリッジ本体と、ステープルキャビティ1211内に着脱可能に格納された複数のステープル1220と、ステープル1220を駆動してステープルキャビティ1211から出し外科用ステープル留めアセンブリ1200のアンビル1260に向かわせるように構成された複数のステープルドライバ1240とを備える。ステープルカートリッジアセンブリ1210はまた、発射アセンブリの直線運動をステープルドライバ1240の垂直運動に変換して、ステープル1220を駆動してステープルキャビティ1211から出すように構成されるスレッド1250を備える。スレッド1250は、初期接触ランプ1251と、最終接触ランプ1253とを備え、これらは、発射アセンブリがスレッド1250をカートリッジアセンブリ1210の近位端部からカートリッジアセンブリ1210の遠位端部へと駆動するときにステープルドライバ1240に接触するように構成される。
【0141】
ステープルドライバ1240は、1つ目として、スレッド1250がカートリッジ本体を通って遠位に移動してドライバ1243の持ち上げを始動するときに、スレッド1250の初期接触ランプ1251によって係合されるように構成される初期持ち上げ部分1243と、2つ目として、レッド1250の最終接触ランプ1253によって係合されるように構成される下面1245と、3つ目として、上面又はステープル支持面1241とを備える。ステープル1220の脚部は、ステープルキャビティ1211の側壁に対して付勢されて、ステープル1220をステープルキャビティ1211内に留め置く。ステープル1220の脚部は、付属物1230をカートリッジ本体に解放可能に保持する又は留め置くように構成されるかかり付きの形体を有するステープル先端1221を備える。結果として、付属物1230は、ステープル1220が駆動されてステープルキャビティ1211を出るまで、ステープル1220のステープル先端1221によってカートリッジデッキ1213に保持される。ステープル1220が駆動されてステープルキャビティ1211を出るとき、かかり間の相互作用のため、付属物1230は、ステープル先端1221がアンビル1260に向かって動くときにステープル1220と共に移動することができる。ステープル先端1221のかかり付き構成により、付属物1230がカートリッジデッキ1213から解放されるようになる。
【0142】
ステープル先端1221は、付属物1230を、上で考察した様式と類似の様式でカートリッジデッキ1213から漸進的に解放するように構成される。近位ステープル1220がカートリッジ本体から排出されるとき、遠位ステープル1220は付属物1230をカートリッジデッキ1213に対して保持する。臨床医が、ステープルカートリッジを部分的にのみ発射した後で、外科用ステープル留め器具のステープル留め部位からの除去を決定した場合には、組織にステープル留めされていない残りの付属物は、カートリッジデッキ1213に装着されたままとなる。組織にステープル留めされていない付属物の部分は、組織にステープル留めされている付属物の部分から破断又は分離し得る。組織にステープル留めされていない付属物の部分は、カートリッジに装着されたままとなり、患者の中に残されたステープル留めされていない付属物の量を制限又は排除する。様々な場合において、付属物1230は、例えば、難なく付属物1230の破断を可能にするように構成される穿孔又は断絶部を備え得る。穿孔は、例えば、各ステープルキャビティ1211の間に位置付けられ得る。
【0143】
上記に加えて、例えば、ステープル1220のステープル脚部は、例えば、ステープル1220が未発射位置にあるときに付属物1230と係合するように構成されるかかりの第1のセットを有し得る。かかりの第1のセットは、ステープル1220が発射されているときに、付属物1230を出ることができる。かかりの第1のセットが付属物1230を出るとき、かかりの第2のセットが付属物1230内に入ることができる。かかりの第2のセットは、ステープル1220が発射済み位置にあるときに付属物1230と係合し得る。少なくとも1つの場合において、例えば、かかりの第1のセットは2つのかかりを備えることができ、同時にかかりの第2のセットは2つのかかりを備えることができる。かかりがいくつ使用されようと、かかりの第1のセットは、ステープル1220が未発射位置にあるときに、カートリッジ本体のデッキ1213の上に位置付けられ得える一方、かかりの第2のセットは、ステープル1220が未発射位置にあるときに、デッキ1213の上面の下に位置付けられ得る。
【0144】
図40に示されるように、かかりは横方向に外向きに延在する。しかしながら、例えば、かかりは、任意の好適な方向、例えば、横方向に内向きに延在し得る。上記に加えて又はその代わりに、ステープル脚部は、内向きに延在して付属物を把持する先端部分を備え得る。
【0145】
ステープルカートリッジアセンブリ1300が図41に示される。外科用ステープル留め器具と共に使用するために構成されるステープルカートリッジアセンブリ1300は、植え込み型付属物(又は材料)1310及びステープルカートリッジ本体1301を備える。ステープルカートリッジは、複数のデッキ機構、例えば、複数のステープルを着脱可能に中に格納するように構成されるステープルキャビティ1303、及び加えて、中を通して発射アセンブリを受容するように構成されるスロット1305を備える。植え込み型付属物1310は、熱成形によってカートリッジ本体1301に装着、固定、及び/又は付着される。例えば、カートリッジ本体1301が特定の温度に加熱された後で、植え込み型付属物1310がカートリッジ本体1301の上、その中、及び/又はそれに対して押し付けられる。カートリッジ本体1301との係合時、植え込み型付属物1310がカートリッジ本体1301のデッキ機構内に形成又は成形されることで、付属物1310のカートリッジ本体1301からの漸進的な解放が可能となるように構成される装着機構1311が提供される。同様に、付属物1310の部分1315はスロット1305の形体に一致し得る。部分1315は、スロット1305の全体又はスロット1305の一部に沿って延在し得る。少なくとも1つの場合において、部分1315は、例えば、スロット1305の近位端部にのみ位置付けられる。ステープルカートリッジアセンブリ1300の1つの利点には、例えば、より単純な製造プロセスを維持しながら、対応するステープルカートリッジとぴったりと適合するより複雑な形状を伴う植え込み型付属物を有することが含まれ得る。
【0146】
少なくとも1つの実施形態において、上記に加えて、ステープルは、カートリッジ本体1301内に装填されて、サブアセンブリを形成し、次いでこれは付属物1310を含む材料(単数又は複数)のガラス転移温度を超えるか、又はそれに近い温度に加熱される。少なくとも1つの場合において、サブアセンブリは、例えば、約摂氏105度に加熱される。次いで、付属物1310は、カートリッジ本体1301上に配置される。この時点で、付属物1310は、加熱されていないか、又は室温である。しかしながら、付属物1310が事前に加熱され得ることも企図される。次いで、付属物1310は、カートリッジ本体1301上に、下方に押され、結果として、カートリッジ本体1301が、付属物1310を、付属物1310を含む材料(単数又は複数)のガラス転移温度を超えるか、又はそれに近い温度に加熱する。少なくとも1つの場合において、付属物1310は、例えば、PGA及び/又はPLAで構成された発泡体である。発泡体がPGA及び/又はPLAのガラス転移温度を超えるか、又はそれよりわずかに下回る温度に加熱されたという事実のため、発泡体は、発泡体内に位置付けられたカートリッジ本体1301及び/又はステープルの機構を囲むように新しい永続する形状を成すことができる。例えば、カートリッジ本体1301は、デッキから延在する突起部を含んでいてもよく、付属物1310が加熱されたデッキ突起部上に押されたとき、付属物1310は、デッキ突起部を囲むように永続的に変形され得る。かかる場合、付属物1310は、付属物1310がステープルによって突起部から押し出されるまでデッキ突起部をしっかりと担持する。同様に、付属物1310は、加熱されたステープル脚部を囲むように永続的に変形し、加熱されたステープル脚部をしっかりと担持することができる。少なくとも1つの場合において、新しく形成された穴の直径は、例えば、ステープル脚部の直径より約10%小さくてもよい。いずれの場合においても、付属物1310に加えられた圧力は、任意の好適なときに外されてもよい。少なくとも1つの場合において、圧力は、カートリッジ本体1301、ステープル、及び付属物1310の温度が、付属物1310を含む材料のガラス転移温度をはるかに下回るか、又は少なくともその温度未満になるまで付属物1310に加えられる。あるいは、ステープルカートリッジアセンブリ1300の温度が、付属物1310を構成する材料のガラス転移温度以上であるときに、圧力が外され得る。
【0147】
図42〜44は、更に別に外科用ステープル留めアセンブリ1400を図示する。外科用ステープル留めアセンブリ1400は、アンビル1460、ステープルカートリッジアセンブリ1410、及び植え込み型付属物1430を備える。ステープルカートリッジアセンブリ1410は、複数のステープルキャビティ1411、デッキ表面1413、及びスロット1415を備えるカートリッジ本体を備える。ステープルカートリッジアセンブリ1410は、ステープルキャビティ1411内に着脱可能に格納された複数のステープル1420と、ステープル1420を外科用ステープル留めアセンブリ1400のアンビル1460に向かって駆動して、ステープルキャビティ1411から出すように構成された複数のステープルドライバ1440と、を更に備える。ステープルカートリッジアセンブリ1410は、発射アセンブリの直線運動をステープルドライバ1440の垂直運動に変換して、ステープル1420を駆動してステープルキャビティ1411から出すように構成されたスレッド1450も備える。スレッド1450は、ステープルドライバ1440と接触し、ステープルドライバ1440をアンビル1460に向かって駆動するように構成されたドライバランプ1451と、更に、付属物1430をデッキ1413から除脱するように構成された解放部分1453と、を備える。
【0148】
解放部分1453は、デッキ表面1413の一部上に延在する横方向フランジを備える。より具体的には、横方向フランジは、スロット1415とステープルキャビティ1411の内列との間のデッキ表面1413上を延在する。付属物1430は、スレッド1450の解放部分1453が装着部分1431と係合するまで、付属物1430をカートリッジデッキ1413に解放可能に留め置くように構成された装着部分1431を備える。
【0149】
発射アセンブリがステープルカートリッジアセンブリ1410を通って進行すると、解放部分1453は、鋤として機能し得、例えば、解放部分1453が装着部分1431と係合すると、装着部分1431を切って進む、切断、切開、及び/又はスライスするように構成されている。装着部分1431は、発射アセンブリがカートリッジ本体の近位端部からカートリッジ本体の遠位端部に向かってカートリッジ本体を横断すると、漸進的に係合される。
【0150】
ここで図45に戻ると、ステープルカートリッジアセンブリ1500が例示されている。ステープルカートリッジアセンブリ1500は、カートリッジデッキ1513、装着機構1515、デッキ機構1517、及びスロット1519を備えるカートリッジ本体1510を備える。ステープルカートリッジアセンブリ1500は、複数のステープル1520及び装着機構1515によってカートリッジデッキ1513に解放可能に保持されている植え込み型付属物1530を更に備える。デッキ機構1517は、ステープル1520がステープルカートリッジ1510から排出されるとき、ステープル1520をガイドする。デッキ機構1517は、また、ステープルカートリッジアセンブリ1500を用いて外科用器具によって捕捉された組織をクランプ及び/又は切断している間、付属物1530の動きを制限する。
【0151】
装着機構1515は、例えば、かかりを備える。各かかり1515は、付属物1530を穿刺するように構成された鋭利な先端、及びかかり1515が後退して付属物1530から出ることを抑制するように構成された保持肩部を備える。かかり1515は、デッキ1513の任意の好適な位置から延在してもよい。例えば、かかり1515は、カートリッジ本体1510の反対側の長手方向に配列され得る。かかる場合、付属物1530は、かかり1515の長手方向列間に保持されてもよい。付属物1530は、かかり1515の列の間にピンと張っているか、張力が加えられているか、又は伸長した状態のままであってもよく、これは、長手方向スロット1519を通過する発射アセンブリの切断部材によって付属物1530の離断を促進することができる。切断部材が付属物1530を離断したとき、付属物1530内の張力が解放される。更に、付属物1530の離断された部分は、付属物1530内の張力の解放に反応して、長手方向スロット1519から離れて横方向かつ外向きに移動し得るか、又は動き得る。離断された付属物部分のかかる動きにより、離断された付属物部分がかかり1515から少なくとも部分的に除脱され得る。少なくとも1つの場合において、かかり1515の保持肩部は、付属物部分の横方向かつ外向きの動きがかかり1515から付属物部分を解放する一助となるように、横向きかつ外向きに向いている。
【0152】
上述のように、付属物が製造されて、次いで、ステープルカートリッジに取り付けられてもよい。ここで図46〜48に戻ると、ステープルカートリッジアセンブリ1600は、ステープルキャビティ1611と、ステープルキャビティ1611の中に画定された長手方向スロット1613を含むカートリッジ本体1610と、を備える。ステープルカートリッジアセンブリ1600は、直接カートリッジ本体1610上で製造される植え込み型付属物を更に備える。図46に示されるように、植え込み型材料1630が、カートリッジ本体1610のデッキ上に分配されてもよい。様々な場合において、植え込み型材料は、例えば、メルトブロー不織材料を含み得る。かかる例は、例えば、図47に図示される。少なくとも1つの実施形態において、エレクトロスピニングが、ポリマー材料をカートリッジ本体1610上に溶融しブローするのに利用される。少なくとも1つのかかる実施形態において、ポリマー材料は、例えば、ポリマー材料のガラス転移温度を超える温度に加熱される。ある特定の実施形態において、ポリマー材料は、溶液の一部である。いずれの場合においても、ポリマー材料は、流動性であり、カートリッジ本体1610に向かって加速性である。ポリマー材料は、例えば紡糸口金などの機械スピニング部材によって加速され、かつ/又はポリマー材料と標的との間の電圧差を適用することによって加速される。様々な場合において、ポリマー材料は、帯電している。少なくとも1つの場合において、ポリマー材料は、その中に埋め込まれた1つ又は2つ以上の磁性材料を備える。標的は、カートリッジ本体1610及び/又は例えば、カートリッジ本体1610の後ろに位置付けられた金属プレートを含み得る。
【0153】
一部の場合において、上記に加えて、メルトブロー不織材料は、メルトブロー不織材料がカートリッジ本体1610上に分配された後、カートリッジ本体1610の縁部上に延在する。かかる余分な材料は、図48を参照すると、材料1630の縁部がカートリッジ本体1610の縁部と整列するか、又は実質的に整列するように、トリミングされてもよい。かかるトリミングは、メルトブロー不織材料の温度が十分に冷めたときに行われ得る。
【0154】
上記に加えて、メルトブロー不織材料は、カートリッジ本体上に直接形成されない植え込み型付属物を製造するのに使用され得る。少なくとも1つのかかる場合において、ポリマー材料は、加熱され、キャビティ又は型内にブローされて、植え込み型付属物を形成する。ポリマー材料が十分に冷めた後、ポリマー材料が好適なサイズにトリミングされてもよい。上記に加えて又はその代わりに、メルトブロー不織材料は、植え込み型付属物をカートリッジ本体に接着するために、カートリッジ本体に適用されてもよい。かかる場合、付属物は、例えば、材料が依然として少なくとも部分的に溶融している間に、メルトブロー不織材料上に押し付けられ得る。
【0155】
ここで図49に戻ると、ステープルカートリッジアセンブリ2000は、カートリッジ本体2010及び植え込み型層2030を備える。カートリッジ本体2010は、デッキ2011と、デッキ2011内に画定された複数のステープルキャビティ2012と、を備える。層2030は、デッキ2011に隣接し、ステープルキャビティ2012上に延在している。ステープル2020は、各ステープルキャビティ2012内に着脱可能に位置付けられている。各ステープル2020は、未発射位置から発射済み位置に、発射部材及び/又はステープルドライバシステムによって移動可能である。図49に示されるように、ステープル2020の先端2021は、デッキ2011の上に延在し、ステープル2020が、ステープル2020の未発射位置にあるとき、層2030中に部分的に埋め込まれている。しかしながら、先端2021がデッキ2011の上に延在しておらず、層2030中に埋め込まれていない他の実施形態も想定される。ステープル2020がステープルキャビティ2012から放出されたとき、図50に示すように、ステープル2020は、それらの中に層2030の一部を捕捉し、層2030を患者の組織Tに接して植え込む。
【0156】
層2030は、複数の第1の繊維及び複数の第2の繊維で構成されている。第1の繊維は、第1の材料で構成され、第2の繊維は、第1の材料とは異なる第2の材料で構成されている。第1の材料は、第1の材料の状態が変化する第1の熱転移温度を有する。第2の材料は、第2の材料の状態が変化する第2の熱転移温度を有する。少なくとも1つの場合において、第1の材料は、第1のガラス転移温度を有し、第2の材料は、第1のガラス転移温度とは異なる第2のガラス転移温度を有する。第1の材料がそのガラス転移温度を超えるとき、第1の繊維が収縮する。同様に、第2の繊維は、第2の材料がそのガラス転移温度を超えるとき、収縮する。繊維の収縮は、繊維の最長が短くなることを含む。より具体的には、繊維は多くの場合、湾曲及び/又はねじれた形状を有するストランドを含み、ストランドがそのガラス転移温度を超えて加熱されたとき、ストランドの形状は、より湾曲及び/又はねじれる傾向があり、これが、ストランドの全長は変わらないが、その最長を短くする。かかる場合、繊維の形体は、より組織されていないようになる。
【0157】
層2030の第1の繊維及び第2の繊維は、任意の好適なプロセスを利用して混合されてもよい。少なくとも1つのプロセスにおいて、例えば、第1の繊維及び第2の繊維は、織り合わされてもよい。例えば、第1の繊維は、製織されて、メッシュにされてもよく、第2の繊維は、織り合わされてメッシュにされてもよい。繊維が好適に混合された後、繊維は熱に曝露されてもよい。繊維は、第1の熱転移温度超だが第2の熱転移温度未満の温度に加熱される。結果として、第1の繊維は収縮して、第2の繊維は収縮しないか、又は少なくとも第2の繊維は実質的に収縮しない。それでもなお、第1の繊維の収縮は、第2の繊維を収縮させ、層2030の全体の形状を変化させる。より具体的には、第1の繊維の収縮は、層2030の縁部を内向きに引っ張る。縁部のかかる内向きの動きは、層2030の厚さ2031を増加させ得る。ある特定の場合において、層は、膨れ、かつ/又は束になる。いずれの場合においても、本明細書に記載される加熱プロセスは、層2030がステープル内に捕捉される組織厚さの変動を補正することができる形体をとることを可能にすることができる。
【0158】
層2030の第1及び第2の材料は、任意の好適な材料を含んでもよい。例えば、第1の材料は、第1のポリマーであり、第2の材料は、第2のポリマーである。例えば、第1の材料はポリジオキサノン(PDS)であり、第2の材料は、例えば、Ethicon,Inc.によって製造されたVICRYLなどのポリグリコール酸(PGA)である。層2030は、より低い熱転移温度を有する第1の材料より高い熱転移温度を有する第2の材料をより多く含む。少なくとも1つの実施例において、VICRYL、即ち第2の材料に対するPDS、即ち第1の材料の比率は、約7:1である。少なくとも1つの他の実施例において、VICRYL、即ち第2の材料に対するPDS、即ち第1の材料の比率は、約5:1である。他の比率及び材料も可能である。
【0159】
上記に加えて、第1の繊維がそれらの熱転移温度を超えて加熱され、第2の繊維もそれらの熱転移温度を超えて加熱されるような、層2030が加工温度に加熱される様々な代替的実施形態が想定される。第1の熱転移温度が第2の熱転移温度未満であるような少なくとも1つの場合において、第1の繊維は、第2の繊維よりも収縮する。
【0160】
層2030が加熱されて本明細書に記載される層2030の所望される特性を達成した後、層2030は、第1の熱転移温度及び第2の熱転移温度未満に冷却され、かつ/又は冷まされる。層2030は、カートリッジ本体2010に対して組み立てられる前に、第1及び第2の熱転移温度未満に冷却される。
【0161】
様々な代替的実施形態において、ここで図57に戻ると、ステープルカートリッジアセンブリ2300の層2330は、第1の熱転移温度及び第2の熱転移温度のうちの少なくとも1つを超える温度に加熱され、次いで、カートリッジアセンブリ2300のカートリッジ本体2310に接して位置付けられ、かつ/又はカートリッジ本体2310に押し付けられる。次いで、層2330は、冷却され、かつ/又は冷まされる。
【0162】
上記に加えて、カートリッジ本体2310は、デッキ2311と、デッキ2311内に画定されたステープルキャビティ2312を備える。カートリッジ本体2310は、デッキ2311から上方に延在するポスト2315を更に備える。加熱された層2330がデッキ2311に押し付けられるとき、層2330は、カートリッジ本体2310の形体に一致し得る。例えば、層2330の一部は、ステープルキャビティ2312内に打ち込まれてもよく、ステープルキャビティ2312の形状をとって、突起部2332を形成し得る。同様に、層2330の一部は、ポスト2315の周囲に形成されてもよく、ポスト2315の形状をとって、アパーチャ2335を形成してもよい。また同様に、層2330の一部は、カートリッジ本体2310の長手方向ナイフスロット2314内に打ち込まれて、タブ2334を形成し得る。
【0163】
上記に加えて、加熱された層2330とカートリッジ本体2310との間の最初の整列により、機構がどのように層2330の底に形成されるかが決定されることになる。カートリッジ本体2310は、層2330とカートリッジ本体2310との間の適当な整列を補助することができる1つ又は2つ以上の基準線を備える。カートリッジ本体2310は、カートリッジ本体2310の近位端部から上方に延在する整列停止部2318を備え、これを使用して、層2330の近位端部2338をカートリッジ本体2310の近位端部と整列させることができる。
【0164】
ここで図52を見ると、第1の繊維2231及び第2の繊維2232は絡み合っているか、又は織り合わされている。繊維2231及び2232が熱Qに曝露すると、第1の繊維2231は、図52に図示されるように、より組織化された状態となり、その最長寸法に沿って収縮し始める。併せて図52に図示されるように、第1の繊維2231は、第2の繊維2232に対して収縮する。第1の繊維2231がその最長寸法で収縮する一方、図53を参照すると、第1の繊維2231は横方向に拡張している。結果として、繊維2231、2232のアセンブリは、弾性となることができ、負荷を受けるときに変化することができる。
【0165】
層内の繊維2231及び2232の配列は不規則であり得る。ある特定の場合において、層内の繊維2231及び2232の配列は、少なくとも部分的に組織化され得る。ここで図55を見ると、層2230は、第2の繊維2232のメッシュを備える。第2の繊維2232は、ノード2235にて互いに留め付けられるか、又は織り合わされる。しかしながら、第2の繊維2232が互いに留め付けられない様々な実施形態も想定される。第2の繊維2232は、格子状又は網状に配列され、これは、長手方向軸2233及び横方向軸2234に沿って延在する。軸2233及び2234は、互いに直交するか、又は実質的に直交する。しかしながら、第2の繊維2232の格子が軸の組織だったアレイに沿って配列されない他の実施形態も想定される。第1の繊維2231は、織り合わされて第2の繊維2232のメッシュとなる。層2230が第1の材料の第1の熱転移温度を超過される温度に曝露すると、第1の繊維2231は図56に図示されるように収縮する。結果として、層2230は横方向に拡張した形体をとり、これは層2230’として参照される。
【0166】
ここで図51を見ると、層アセンブリ2130は、第1の層2131と、第2の層2132と、第3の層2133とを備える。第1の層2131は、複数の第2の繊維2135と織り合わされる複数の第1の繊維2134を備える。同様に、第3の層2133は、複数の第2の繊維2135と織り合わされる複数の第1の繊維2134を備える。上記と同様に、第1の繊維2134は、第1の熱転移温度を有する第1の材料で構成され、第2の繊維2135は、第1の熱転移温度とは異なる第2の熱転移温度を有する第2の材料で構成される。第2の層2132は、第1の層2131と第3の層2133との中間に位置付けられる。第2の層2132はフィルムで構成される。しかしながら、任意の好適な材料を使用することができる。第1の層2131及び第3の層2133は、例えば、1つ又は2つ以上の接着剤を使用して第2の層2132に装着することができる。第2の層2132により、第1の層2131は第3の層2133から分離する。様々な場合において、第2の層2132により、第1の層2131及び第3の層2133は互いとは無関係に収縮できるようになり得る。
【0167】
様々な場合において、上記に加え、層の一部は、任意の好適なプロセスを用いて除去及び/又は修正され得る。再度図57を参照すると、1つ又は2つ以上の長手方向スリット2337が、例えば、レーザー切断プロセスを使用して、層2330内に創出され得る。ブリッジ2336がスリット2337の中間に定義され、層2330の2つの側方半分を結び付ける。
【0168】
ここで図58を見ると、エンドエフェクタアセンブリ2400は、ステープルカートリッジ本体2410とアンビル2490とを備える。カートリッジ本体2410は、デッキ2411と、長手方向ナイフスロット2414と、スロット2414と反対側に画定されるステープルキャビティの長手方向列とを備える。より具体的には、ステープルキャビティの第1の長手方向列2412aは、長手方向スロット2414の各側に配設され、ステープルキャビティの第2の長手方向列2412bは、ステープルキャビティの第1の列2412aのそれぞれに対して横方向に配設され、ステープルキャビティの第3の長手方向列2412cは、ステープルキャビティの第2の列2412bのそれぞれに対して横方向に配設される。第1のステープル2020aは、第1のステープルキャビティ2412aのそれぞれの中に着脱可能に格納され、第2のステープル2020bは、第2のステープルキャビティ2412bのそれぞれの中に着脱可能に格納され、第3のステープル2020cは、第3のステープルキャビティ2412cのそれぞれの中に着脱可能に格納される。
【0169】
上記に加えて、第1のステープル2020aは、それぞれ、第1の未形成高さを有し、第2のステープル2020bは、それぞれ、第2の未形成高さを有し、第3のステープル2020cは、それぞれ、第3の未形成高さを有する。第1の未形成高さは、第2の未形成高さより低く、第2の未形成高さは、第3の未形成高さより低い。第1のステープル2020a、第2のステープル2020b、及び/又は第3のステープル2020cが同じ未形成高さを有する他の実施形態も想定される。2012年11月27日に発行の米国特許第8,317,070号、発明の名称「Surgical stapling devices that produce formed staples having different lengths」は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。アンビル2490は、ステープルキャビティ2412aと整列した成形ポケットの第1の長手方向列2492aと、ステープルキャビティ2412bと整列する成形ポケットの第2の長手方向列2492bと、ステープルキャビティ2412cと整列する成形ポケットの第3の長手方向列2492cとを備える。ステープル2020a、2020b、及び2020cは、ステープルキャビティ2412a、2412b、及び2412cから、カートリッジカートリッジ本体2410内に位置付けられる複数のステープルドライバによって排出され、これが、ステープルドライバステープル2020a、2020b、及び2020cを持ち上げて、それぞれ、成形ポケット2492a、2492b、及び2492cと接触させる。
【0170】
上記に加えて、カートリッジ本体2410内に位置付けられるステープルドライバ、並びにアンビル2490の成形ポケット2492a、2492b、及び2492cは、ステープル2020a、2020b、及び2020cを異なる形成後高さに変形させるように構成される。より具体的には、第1のステープル2020aは、第1の形成後高さに変形し、第2のステープル2020bは、第1の形成後高さよりも高い第2の形成後高さに変形し、第3のステープル2020cは、第2の形成後高さよりも高い第3の形成後高さに変形する。図59はかかる配置を図示する。第3の形成後高さが第2の形成後高さと同じ他の実施形態も想定される。
【0171】
上記に加えて、再度図58を参照すると、カートリッジ本体2410のデッキ2411は傾斜した支持面を備える。ステープルキャビティの第1の長手方向列2412aに沿って延在スルデッキ2411の部分は、ステープルキャビティの第2の長手方向列2412bに沿って延在スルデッキ2411の部分よりも高い。同様に、ステープルキャビティの第2の長手方向列2412bに沿って延在するデッキ2411の部分は、ステープルキャビティの第3の長手方向列2412cに沿って延在するデッキ2411の部分よりも高い。デッキ2411は弓状面を備える。様々な場合において、デッキ2411の傾斜した支持面は、別個の段付き面を含み得る。例えば、デッキ2411は、ステープルキャビティの第1の列2412aに沿って延在する第1の長手方向段差、テープルキャビティの第2の列2412bに沿って延在する第2の長手方向段差、及び/又はステープルキャビティの第3の列2412cに沿って延在する第3の長手方向段差を含み得る。デッキ2411は、第1の段差と第2の段差との中間、及び/又は第2の段差と第3の段差との中間にある傾斜面を更に含み得る。
【0172】
上記に加えて、アンビル2490は、段付きの組織圧縮面を含む。例えば、成形ポケットの第3の長手方向列2492cは、長手方向段差の中に画定される。代替的実施形態において、アンビル2490は、平坦な組織圧縮面を備える。いずれの場合においても、図58に示されるように、エンドエフェクタ2400がクランプ締めされた形体にあるとき、カートリッジ本体2410とアンビル2490との間に位置付けられた組織は、それらの間で好適な圧力まで圧縮される。しかしながら、かかる組織圧縮は、エンドエンドエフェクタ2400内で均一ではない。例えば、ステープルキャビティの第1の列2412aに隣接する組織は、第1の圧力まで圧縮され、ステープルキャビティの第2の列2412bに隣接する組織は、第1の圧力未満の第2の圧力まで圧縮され、ステープルキャビティの第3の列に隣接する組織は、第2の圧力未満の第3の圧力まで圧縮される。他の配置も企図される。
【0173】
エンドエフェクタ2400は、デッキ2411の上に位置付けられる植え込み型層2430を更に備える。例えば、第1の層2430は長手方向スロット2414の第1の側に位置付けられ、第2の層2430は長手方向スロット2414の第2の側に位置付けられる。層2430により、それらの間に長手方向スロットが画定され、この長手方向スロットは、カートリッジ本体2410内に画定されるスロット2414及びアンビル2490内に画定される長手方向スロット2494と整列するか、又は少なくとも実質的に整列する。カートリッジスロット2414、層スロット、及びアンビルスロット2494は、発射部材がエンドエフェクタ2400を通って長手方向に動くことを可能にするように構成される。代替的実施形態において、デッキ2411上に位置付けられる層は層スロットを備えず、発射部材が遠位に動くときに、発射部材の切断部分が層を離断する。
【0174】
本明細書に記載の植え込み型層は、共に織り合わされる繊維で構成され得る。繊維3000は、例えば、図60及び61に図示されている。それぞれの繊維3000は、塑性変形しているストランドを含み、中に画定される1つ又は2つ以上の捻れを含む。例えば、繊維3000を備える図63に図示される層3030などの植え込み型層は、弾性であり、ステープル3020内に捕捉される組織厚さの変動を補正することができる。繊維3000は、共に製織されて、集合的バネ(collective spring)として働き得る移動型層を形成する。更に、層3030の繊維3000は、その捻れ形体に起因して柔軟性であり、例えば、図62に示される層3130などの、繊維3000を含まないこれまでの植え込み型層と比較して、組織Tを摩耗させる可能性が低い。
【0175】
繊維3000は、任意の好適な様式で製造することができる。様々な場合には、製造プロセスには、機械的及び/又は熱的に繊維3000内で捻れを創出するための及び/又は繊維3000を塑性変形させるための任意の好適な手段を使用することができる。ここで図65を見ると、加熱されたダイを使用して、ストランド3000’を塑性的に変化させ、連続した繊維3000を形成することができる。加熱されたダイは、第1及び第2の側面3050を備え、これらの側面の少なくとも一方は、開位置と閉位置との間で他方の側面に対して移動可能である。図65は、開放構成にある加熱されたダイを図示する。ダイが開放構成にあるとき、未形成のストランド3000’の一部は、開放面3050の間でダイの中に位置付けられる。少なくとも1つの場合において、製造プロセスは、ストランド3000’をダイの中に引き付けるように構成されるスプール3060を含む。ダイの側面3050のそれぞれは、加熱された表面3051を含む。加熱された表面3051は、複数の突起部を含み、これらの突起部は、ストランド3000’に接触し、機械的圧力及び/又は加熱によってストランド3000’を塑性的に変形させるように構成される。この時点で、連続したストランド3000’は、スプール3060に巻き付いた連続した繊維3000となる。連続した繊維3000は、製造プロセスのその後の工程中に離断され得る。
【0176】
上記に加えて、ここで図66を見ると、製造プロセスは、1つ又は2つ以上の回転型ダイ3350を含む。それぞれのダイ3350は、軸3352を中心として回転することができ、ダイ3350の周囲で延在する複数の歯3351を含む。回転型ダイ3350の歯3351は、噛み合い、ストランド3000’が噛み合った歯3351を通過するときに、連続したストランド3000’を変形させて連続した繊維3000にする。上記と同様に、ダイ3350は加熱され、熱(Q)をストランド3000’に適用する。ここで図67を見ると、製造プロセスは回転型ダイ3450を含む。ダイ3450は、軸3452を中心として回転することができ、それらから延在する歯3451を含む。連続したストランド3000’は、ダイ3450の外辺部に巻き付けられ、歯3451と係合する。歯3451は加熱され、歯3451がストランド3000’に接触するときに、ストランド3000’は連続した捻れ繊維3000となる。引張力を繊維3000に適用して、繊維3000をダイ3450の周囲に引くことができる。
【0177】
上記に加えて又はその代わりに、繊維3000は、任意の好適な様式で変形され得るか又は捻られ得る。様々な場合には、例えば、エアテクスチャリング及び/又は任意の他の好適なテクスチャリング形式を使用することができる。更に、繊維3000における変形又は捻れ間の間隔を使用して、繊維3000の特性を制御することができる。変形又は捻れ間の間隔がより短い繊維3000は、変形又は捻れ間の間隔がより長い繊維3000よりも柔らかくなる。繊維3000の変形に使用される変形様式が何であれ、繊維3000は任意の好適な断面を備え得る。少なくとも1つの場合において、ストランド3000’は、円形又は少なくとも実質的に円形の断面を備えてもよく、この断面は、ストランド3000’が変形した又は捻れた後で少なくとも部分的に平坦化されて、繊維3000を形成する。様々な場合には、繊維3000は、例えば、扁円断面を有し、ここで繊維3000は変形している。
【0178】
上記に加えて、繊維3000は、植え込み型層を形成するための製造プロセスのうちの1つ又は2つ以上の間に変形又は捻りプロセスを受け得る。少なくとも1つのプロセスにおいては、繊維3000は、予備製織プロセス中に共に製織される前に、変形させられるか又は捻られる。かかる変形プロセスは、例えば、圧力及び/又は熱を使用し得る。あるいは、繊維は、予備製織プロセスの前に変形を受けない。いずれの場合においても、繊維3000は、共に製織されるとすぐにほどかれる。繊維3000をほどき、その後に再製織するプロセスにより、繊維3000は変形するか又は捻られる。繊維3000は、ほどかれた後、変形又は捻りプロセスを受ける場合もそうでない場合もある。かかる変形プロセスは、例えば、圧力及び/又は熱を使用し得る。繊維3000が好適な回数の事前の捻りプロセスを受けた後、次に繊維3000は再製織されて植え込み型層となる。
【0179】
例えば、様々な場合には、上記に加えて、事前に捻られた繊維3000のみを使用して、植え込み型層を製織する一方、他の場合には、事前に捻られた繊維3000を他の捻れていない繊維などの他の繊維と混合する。少なくとも1つの場合において、製織された植え込み型層は、ある材料で構成される事前に捻られた繊維3000の第1のグループと、同じ材料で構成される捻られていない繊維の第2のグループとを含む。別の例では、製織された植え込み型層は、第1の材料で構成される事前に捻られた繊維3000の第1のグループと、第1の材料とは異なる第2の材料で構成される捻られていない繊維の第2のグループとを含む。更に別の例では、製織された植え込み型層は、第1の間隔で捻られる、事前に捻られた繊維3000の第1のグループと、第1の間隔とは異なる第2の間隔で捻られる、事前に捻られた繊維の第2のグループとを備える。より高い剛性を有する繊維の第2のグループと織り合わされた、より高い剛性を有する繊維の第1のグループで構成される、例えば本明細書に記載されるものなどの植え込み型層は、所望の弾性率を有する植え込み型層を提供することができる。
【0180】
本明細書に記載される変形した又は捻れた繊維は、任意の好適な様式で製織されて植え込み型層となり得る。様々な場合には、植え込み型層は、シームを含まないように製織され得る。ここで図68を見ると、植え込み型層3530は、シームを含むように製織又は製編され得る。植え込み型層3530は、横方向シーム3533、長手方向シーム3534、及び中間シーム3535に沿って互いに接続する、上面3531と、下面3532と、織り合わされた繊維とを含む。図69を参照すると、層3530は、繊維3000、及びそれに加えて繊維3500で構成される。図70を参照すると、繊維3000及び3500は、織り合わされて、シーム3533、3534、及び3535を形成する。
【0181】
シーム3533、3534、及び3535は、所望の結果を達成するように、所望の密度で織り合わされ得る。例えば、長手方向シーム3534の密度は、層3530の中間よりも層3530の側部において高い。層3530の中間は、層3530がステープルカートリッジ上に位置付けられ、ステープル留め器具に挿入されるときに、ステープル留め器具の切断部材と整列する。切断部材と整列することになる層3530の中間において密度がより低いことで、層3530を切断部材によってより容易に離断することができ、同時に、層3530が、ステープルによって捕捉される領域において異なる密度を有することが可能となる。また、例えば、横方向シーム3533の密度は、層3530の近位端部及び遠位端部よりも層3530の中間において高い。層3530の近位端部において密度がより低いことで、切断部材は、層3530の離断をより容易に開始できる。同様に、層3530の遠位端部において密度がより低いことで、切断部材による、そのストロークの最後に減速する際の切断終了が補助され得る。
【0182】
層3230が図64に図示される。層3230は、上部3231、底部3232、及び上部3231と底部3232とを接続する中間部3233を備える。中間部3233は、上部3231を底部3232に対して離間させ位置付ける。部分3231、3232、及び3233は、捻れ繊維3000で構成される。繊維3000は、横方向シーム3233及び長手方向シーム3234へと組織化されるか又は製織される。長手方向シーム3234の密度は、層3230の側部と比較して、層3230の中央部分でより高い。
【0183】
上記に加えて、図71及び72を見ると、ステープルカートリッジ3600は、カートリッジ本体3610と植え込み型層3630とを含んでいる。カートリッジ本体3610は、層3630を支持するように構成されるデッキ3611を備える。層3630は、上面3631と下面3632とを備え、繊維3633で構成される。繊維3633の密度3634は、層3630の側部よりも層3630の中間でより高い。実際に、繊維3633のより高い密度3634は、発射部材の切断部分を受容するように構成されるカートリッジ本体3610内に画定される長手方向スロット3614と整列する。層3630の中央における繊維3633のより高い密度3634により、層3630のカートリッジ本体3610に対する座屈又は運動が低減され得る。
【0184】
ここで図73に戻ると、植え込み型層3730は、上面3731、下面3732、及び織り合わされた繊維で構成された本体を備える。繊維は、織り合わされて横方向シーム3733及び長手方向シーム3734にされている。繊維は、織組織点3735で互いに相互接続されている。織組織点3735は、植え込み型層3730内で横方向及び/又は縦方向に延在する繊維を接続している。織組織点3735は、横方向シーム3733内の繊維を接続してもよい。織組織点3735は、長手方向シーム3734内の繊維を接続してもよい。織組織点3735は、横方向シーム3733と長手方向シーム3734とを接続してもよい。植え込み型層3730における織組織点3735の密度は、植え込み型層3730の弾力性又は弾性を制御し得る。より高い織組織点密度を有する層3730の部分は、より低い織組織点密度を有する層3730の部分よりも弾性ではない場合がある。図73で図示される実施形態に関して、層3730の横方向部分が、高い織組織点密度を有する一方で、層3730の中間部分は、低い織組織点密度を有するが、織組織点密度の任意の好適な構成が利用されてもよい。
【0185】
ここで図74に戻ると、植え込み型層3830は、上面3831、下面3832、及び織り合わされた繊維で構成された本体を備える。繊維は、織り合わされて横方向シーム3833及び長手方向シーム3834にされている。繊維は、織組織点3835で互いに相互接続されている。織組織点3835は、植え込み型層3830内で横方向及び/又は縦方向に延在する繊維を接続している。織組織点3835は、横方向シーム3833内の繊維を接続してもよい。織組織点3835は、長手方向シーム3834内の繊維を接続してもよい。織組織点3835は、横方向シーム3833と長手方向シーム3834とを接続してもよい。
【0186】
様々な場合には、上記に加えて、織り合わされて植え込み型層にされた繊維は、同じ直径及び/又は長さを有し得る。他の場合において、繊維は、異なる直径及び/又は長さを有し得る。ここで図74を参照すると、植え込み型層3830のある特定の繊維は、第1の直径又は厚さを有し、他の繊維は、第1の直径よりも大きい第2の直径又は厚さを有する。より薄い繊維は、植え込み型層3830の中央にあり、より厚い繊維は、植え込み型層3830の側部にある。外科用ステープル留め器具の切断部材が植え込み型層3830の中央部を通過するとき、より薄い繊維は、植え込み型層3830の切断を促進し得る。あるいは、より厚い繊維は、植え込み型層3830の中央にあり、これは、層3830が座屈するのを抑制し得る。
【0187】
ここで図75及び76に戻ると、植え込み型付属物4030は、複数の層を備える。付属物4030は、第1の外層4031及び第2の外層4035を備える。第1の外層4031は、織り合わされた繊維で構成されている。同様に、第2の外層4035は、織り合わされた繊維で構成されている。外層4031、4035の繊維は、例えば、VICRYLなどの任意の好適な材料及び/又は本出願に記載されている材料のうちのいずれかで構成されていてもよい。付属物4030は、中央又は中間層4033を更に備える。中央層4033は、織り合わされた繊維でも構成される。中央層4033は、外層4031、4035と同じ材料及び/又は異なる材料で構成されていてもよい。
【0188】
再度図75及び76を参照すると、付属物4030は、第1の接着層4032及び第2の接着層4034を更に備える。第1の接着層4032は、第1の外層4031及び中央層4033の中間に位置付けられている。第2の接着層4034は、第2の外層4035及び中央層4033の中間に位置付けられている。第1の接着層4032は、層4031、4033、及び4035を備える材料よりも低い溶融温度を有する材料で構成されている。同様に、第2の接着層4034は、層4031、4033、及び4035を含む材料よりも低い溶融温度を有する材料で構成されている。
【0189】
上記に加えて、付属物4030の層4031、4032、4033、4034、及び4035は、図75に図示される様式で積み重ねられている。次いで、付属物4030が加熱される。付属物4030は、接着層4032及び4034の温度が、接着層4032及び4034を含む材料の溶融温度以上であるように、加熱される。接着層4032及び4034が同じ材料で構成されているとき、接着層4032及び4034は、同じ温度で溶融する。個の温度は、限界溶融温度と称され得る。第1の接着層4032が第1の溶融温度を有する第1の材料で構成され、第2の接着層4034が第2の温度、即ち異なる温度を有する第2の材料で構成されているとき、層4032、4034のうちの1つが、他の層が溶融する前に溶融し始める。かかる場合、限界溶融温度は、第1及び第2の溶融温度のうちの高い方を含む。
【0190】
接着層4032、4034が溶融すると、溶融した材料は、第1の外層4031、中央層4033、及び/又は第2の層4035に入り込む。溶融した層4032、4034が層4031、4033、4035内に入り込む量は、いくつかの要因に左右され得る。例えば、層4031、4033、及び/又は4035は、織り合わされた繊維で構成され得、溶融した層4032、4034が繊維織組織に入り込む量は、繊維織組織の開放性に左右され得る。例えば、溶融した層4032、4034は、より閉鎖性であるか又はきつい織組織よりも開放性であるか又は緩い織組織内へとより深く入り込み得る。つまり、溶融した層4032、4034は、きつく製編された織組織内へは広範囲にわたって入り込まない場合がある。第1の外層4031及び第2の外層4035は、同じ、又は少なくとも実質的に同じ織組織密度を有する。様々な代替的実施形態において、第1の外層4031及び第2の外層4035は異なる織組織密度を有する。少なくとも1つのかかる実施形態において、ここで図77に戻ると、代替的付属物4030”の第2の外層4035”は、第1の外層4031”よりもきつい織組織を有する。第1の接着層4032”は、第2の接着層4034”が第2の外層4035”内に入り込むよりも深く、又は広範囲に第1の外層4031内に入り込み得る。
【0191】
再度図75を参照すると、附属物層4030の中央層4033は、その中に画定されたアパーチャ4036を備える。アパーチャ4036は、貫通孔を備える。溶融した接着層4032、4034は、アパーチャ4036内に入り、接着層4032、4034と中央層4033との間の接着を向上又は増加させ得る。代替的実施形態において、アパーチャ4036は、中央層4033を完全に貫通して延在しない場合がある。つまり、かかるアパーチャ4036は、接着層4032、4034との適切な接着を形成するのに十分な量の溶融した材料を受容するのに十分に深い場合がある。第1の外層4031及び/又は第2の外層4035は、それぞれ第1の接着層4032及び第2の接着層4034との接着を向上又は増加させるための、第1の外層4031及び/又は第2の外層4035内に画定されたアパーチャを含んでもよい。
【0192】
上述のように、付属物4030は、接着層4032、4034を溶融、又は少なくとも部分的に溶融するように加熱される。同様に上述のように、接着層4032、4034の溶融した部分は、層4031、4033、及び/又は4035に流入する。付属物が十分に加熱された後、付属物4030は、冷却され、かつ/又は冷まされる。付属物4030は、例えば、冷蔵ユニット内に配置され、外気に出され、かつ/又は空気の流れに曝露されてもよい。付属物4030が限界溶融温度未満に冷めたら、溶融した接着層4032、4034は、凝固し始め、それによって層4031、4032、4033、4034、及び4035を一緒に動かなくし得る。様々な場合には、溶融した接着層4032及び4034は、図76に示されるように、層4031、4033、及び4035と機械的に連結された形体をとり得る。
【0193】
上記に加えて、付属物4030の層4031、4033、及び4035は、接着層4032及び4034の限界溶融温度よりも高い溶融温度を有する材料で構成される。更に、層4031、4033、及び4035は、付属物4030が曝露される最も高い加工温度よりも高い溶融温度を有する材料で構成される。結果として、層4031、4033、及び4035が溶融しない一方で、接着層4032及び4034は溶融し始める。少なくとも1つの場合において、層4031、4033、及び4035は、例えば、VICRYLで構成され、接着層4032及び4034は、例えば、PDSで構成される。少なくとも1つのかかる場合において、接着層4032及び4034は、例えば、PDSフィルムで構成される。
【0194】
様々な実施形態において、上記に加えて、それぞれ接着層4032、4034は、2つ又は3つ以上の材料で構成されていてもよい。ある特定の場合において、接着層4032、4034を備える各材料は、付属物4030の最高加工温度以下の溶融温度を有する。他の場合において、接着層4032、4034を備える材料の一部は、最高加工温度以下の溶融温度を有する一方で、他の材料は、最高加工温度以上の溶融温度を有する。かかる実施形態において、層4032及び4034のいくつかの部分は、溶融し、隣接する層4032、4033、及び4035に入り込む一方で、層4032及び4034の他の部分は、これらの構造的一体性を維持する。
【0195】
上記に加えて、それぞれ層4031、4033、及び4035は、2つ又は3つ以上の材料で構成されていてもよい。ある特定の場合において、層4031、4033、4035を備える各材料は、付属物4030の最高加工温度を超える溶融温度を有する。他の場合において、層4031、4033、4035を備える材料の一部は、最高加工温度を超える溶融温度を有する一方で、他の材料は、最高加工温度以下の溶融温度を有する。かかる実施形態において、層4031、4033、4035のいくつかの部分は溶融し、隣接する接着層4032、4034の溶融した部分と混合し、それにより、付属物4030の温度が付属物4030を備える材料のそれぞれの溶融温度未満に冷めたら、層4031、4032、4033、4034、及び4035の間の接着を向上させる。
【0196】
付属物4030は、熱に曝露されているとき、押されない。付属物4030の溶融した材料は、例えば、溶融した材料に作用する重力及び/又は毛管力などの自然の力に応答して流れる。しかしながら、付属物4030が熱に曝露されているときに押される実施形態も想定される。かかる圧力は、付属物4030内での溶融した材料の流れを向上させ得、層4031、4032、4033、4034、及び4035の間の接着を向上させ得る。圧力は、溶融した部分が依然として流動性である間に、付属物4030から取り除かれてもよい。あるいは、圧力は、溶融した部分が再凝固した後に取り除かれてもよい。
【0197】
付属物4030は、5つの層を備える。しかしながら、本明細書に開示される原理を用いる付属物は、任意の好適な数の層を備え得る。例えば、付属物は、第1の外層4031、第2の外層4035、及び第1の外層4031と第2の外層4035との中間に位置付けられた接着層を含む3つの層を備えてもよい。
【0198】
様々な代替的実施形態において、付属物は、接着層を利用しなくてもよい。例えば、付属物は、第1の外層4031及び第2の外層4035を利用してもよく、層4031、4035の一方又は両方は、溶融されて流れ、層4031と4035とを一緒に直接接着する材料で構成されている。同様に、付属物は、外層4031、4035及び外層4031と4035との中間に位置付けられた中央層4033を利用してもよく、層4031、4033、4035のうちの1つ又は2つ以上は、溶融されて流れ、層4031、4035を中央層4033に直接接着する材料で構成される。
【0199】
上述のように、付属物4030の層4031、4033、及び4035は、織り合わされた繊維で構成される。ある特定の場合において、層4031、4033、及び4035は、同じ、又は少なくとも実質的に同じ織組織密度を有していてもよい。他の場合において、層4031、4033、及び4035のうちの少なくとも1つは、他の層とは異なる織組織密度を有し得る。再度図77を参照すると、付属物4030”は、第1の外層4031”、第1の接着層4032”、スペーサ層4033”、第2の接着層4034”、及び第2の外層4035”を備える。第2の外層4035”の織組織密度は、第1の外層4031”の織組織密度より高い。同様に、第1の外層4031”の織組織密度は、スペーサ層4033”の織組織密度より高い。
【0200】
上述のように、付属物4030の接着層4032及び4034は、溶融したとき、隣接した層4031、4033、及び4035に入り込み得る。接着層4032及び4034の層4031、4033、及び4035内への入り込みは、層4031、4033、及び4035の剛性を変化させ得る。より具体的には、接着層4032、4034の層4031、4033、4035内への入り込みは、接着層4032、4034が層4031、4033、4035に入り込む度合に応じて、層4031、4033、4035の剛性を上昇させ得る。様々な場合において、接着層4032、4034は、隣接した層4031、4033、4035の繊維を、丈夫にし、固定し、かつ/又は支持し得る。
【0201】
上記に加えて、層4031、4033、及び/又は4035の織組織密度は、それらの中への層4032、4034の入り込みを制御するように選択されてもよい。ここで図91及び92を参照すると、付属物4730は、第1の外層4731、中間層4733、第1の外層4731と中間層4733との中間に位置付けられた第1の接着層4732、第2の外層4735、及び第2の外層4735と中間層4733との中間に位置付けられた第2の接着層4734を備える。中間層4733のある特定の部分は、低い、即ち緩い織組織密度を有する一方で、中間層4733の他の部分は、高い、即ちきつい織組織密度を有する。付属物4730が第1の接着層4732の溶融温度と少なくとも等しい温度に加熱されたとき、第1の接着層4732は、きつい織組織密度を有する中間層4733の部分よりも緩い織組織密度を有する中間層4733の部分内へより深く入り込む。上記に加えて又はその代わりに、第1の外層4731及び/又は第2の外層4735の織組織密度は、接着層4732及び4734の、それぞれ外層4731及び4735内への入り込みを制御するように適合されてもよい。
【0202】
上記に加えて、再度図75を参照すると、アパーチャ4036の密度、サイズ、及び/又は深さは、層4032及び4034がスペーサ層4033内に入り込む深さを制御するように選択されてもよい。上記の結果として、付属物4030の剛性が、制御され得る。例えば、付属物4030は、その中に画定された、付属物4030の他の部分よりも低い剛性を有する長手方向の経路を備えていてもよい。かかる場合、付属物4030を離断するナイフは、付属物4030を、低剛性を有する経路に沿って離断することができる。少なくとも1つの場合において、付属物4030の近位端部及び遠位端部は、付属物4030の他の部分よりも低い剛性を有してもよい。かかる場合、付属物4030は、発射ストロークの始まり及び終わりの、付属物4030の切断及びステープル留めに対するより少ない抵抗を提供し得る。
【0203】
様々な代替的実施形態において、付属物は、付属物の隣接した層に入り込まないか、又は少なくとも実質的に入り込まない接着層を備えてもよい。かかる実施形態において、接着層は、隣接する層の剛性に実質的に影響を与えずに、隣接する層を接合することができる。ここで図90に戻ると、付属物4630は、第1の外層4631及び/又は中間層4633に入り込まずに第1の外層4631と中間層4633とを結び付ける接着層4632を備える。同様に、付属物4630は、第2の外層4635及び/又は中間層4633に入り込まずに第2の外層4635と中間層4633とを結び付ける接着層4634を備える。
【0204】
上述のように、付属物は、第1及び第2の外層の中間に位置付けられた接着層を備えてもよい。ここで図80及び81に戻ると、付属物4230は、第1の外層4231、第2の外層4235、及び第1の外層4231及び第2の外層4235の中間に位置付けられた中間層4233を備える。この実施形態において、外層4231及び4235は、中間層4233を備える材料の溶融温度よりも低い溶融温度を有する1つ又は2つ以上の材料で構成されている。結果として、外層4231及び4235の溶融温度が、付属物4230の限界溶融温度を画定する。付属物4230は、外層4231及び4235を少なくとも部分的に溶融するが、中間層4233は溶融しない加工温度に曝露される。
【0205】
上記に加えて又はその代わりに、植え込み型付属物の1つ又は2つ以上の層は、中継ぎ、即ち伸張継目を含んでもよい。更に、植え込み型付属物の1つ又は2つ以上の層は、それらの中に画定された中継ぎ、即ち伸張スロットを含んでいてもよい。ここで図78に戻ると、植え込み型付属物4130は、第1の外層4131、第2の外層4135、及び第1の外層4131及び第2の外層4135の中間に位置付けられた接着層4133を備える。ここで図79及び82に戻ると、第1の外層4131は、層4131を通って横方向に延在する中継ぎ継目4137を備える。図83に示されるように、横方向中継ぎ継目4137は、層4131及び付属物4130の長手方向の剛性を減少させ、層4131及び付属物4130の長手方向の拡張を促進する。中継ぎ継目4137は、同じ長さを有する。しかしながら、中継ぎ継目4137のうちの1つ又は2つ以上が他の中継ぎ継目4137の長さとは異なる長さを有する代替的実施形態も、想定される。
【0206】
図79を参照すると、第2の外層4135は、層4135を通って長手方向に延在する中継ぎ継目4136を備える。長手方向継目4136は付属物4130の近位端部と遠位端部との間に延在する。長手方向中継ぎ継目4136は、層4131及び付属物4130の横方向の剛性を減少させ、層4131及び付属物4130の横方向の拡張を促進する。中継ぎ継目4136は、同じ長さを有する。しかしながら、1つ又は2つ以上の中継ぎ継目4136が他の中継ぎ継目4136の長さとは異なる長さを有する代替的実施形態も、想定される。
【0207】
図79及び84を参照すると、接着層4133が、中に画定されるスリット4138のアレイを備える。スリット4138は、長手方向軸に沿って延在する長手方向列に配列される。各スリット4138は細長形体であり、各スリット4138の最長寸法が長手方向列の軸と整列する。図85に図示されるように、スリット4138は、層4133及び付属物4130の長手方向及び/又は横方向の拡張を促進する。スリット4138は同じ形体を有する。しかしながら、1つ又は2つ以上のスリット4138が他のスリット4138の形体とは異なる形体を有する代替的実施形態も想定される。様々な場合において、付属物の任意の好適な層がスリット4138を含み得る。
【0208】
ここで図86を見ると、付属物の層4233は、層4233の長手方向及び/又は横方向の伸長を促進するように構成される、中に画定されるアパーチャ4238を備える。各アパーチャ4238は菱形の形体である。1つの列に画定されるアパーチャ4238は、隣の列に画定されるアパーチャ4238に対して横方向及び長手方向にずれている。ここで図87を見ると、付属物の層4333は、層4333の長手方向及び/又は横方向の伸長を促進するように構成される、中に画定されるアパーチャ4338を備える。各アパーチャ4338は円形の形体である。1つの列に画定されるアパーチャ4338は、隣の列に画定されるアパーチャ4338と整列している。ここで図88を見ると、付属物の層4433は、層4433の長手方向及び/又は横方向の伸長を促進するように構成される、中に画定されるアパーチャ4438を備える。各アパーチャ4438は、横方向及び長手方向に延在する千鳥状スリットを備える。1つの列にあるアパーチャ4438は、隣の列にあるアパーチャ4438に対して横方向及び長手方向にずれている。
【0209】
本明細書に記載されるアパーチャは、任意の好適なプロセスを試料して層内に創出することができる。ここで図89Aを参照すると、付属物4530の層4533は、中に画定される複数のアパーチャ4538’を備える。アパーチャ4538’は、レーザー4539’を使用する層4533内に焼き付けられる。ここで図89Bを参照すると、回転型ダイ4539”がアパーチャ4538”を層4533内に穿孔するために使用されている。ここで図89Cを参照すると、スタンピングダイ4539”’がアパーチャ4538”’を層4533内に穿孔するために使用されている。
【0210】
図93を見ると、圧縮性付属物アセンブリ6000は、外側繊維性管状部材6002と、内側繊維性管状部材6010と、第1の中間繊維性管状部材6004と、第2の中間繊維性管状部材6006と、第3の中間繊維性管状部材6008とを含む。ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000は、内側繊維性管状部材及び外側繊維性管状部材のみを含み得る。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6000は、内側繊維性管状部材及び外側繊維性管状部材、並びに中間繊維性管状部材のうちの1つのみを含んでもよい。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6000は、内側繊維性管状部材及び外側繊維性管状部材、並びに中間繊維性管状部材のうちの2つのみを含んでもよい。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6000は、内側繊維性管状部材及び外側繊維性管状部材、並びに3つ超の中間繊維性管状部材を含んでもよい。
【0211】
ある特定の場合において、内側繊維性管状部材6010は、中空でないコア繊維性構造物と取り替えることができる。ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000は、形状が管状又は円筒状ではない複数の中空繊維性部材で構成されてもよい。ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000の複数の中空繊維性部材は、横断面積が正方形又は長四角形であってもよい。他の形状も本開示で企図される。
【0212】
本開示の他の圧縮性付属物アセンブリと同様に、圧縮性付属物アセンブリ6000は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014及び/又はステープルカートリッジ10000などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てることができる。ある特定の場合において、第1の圧縮性付属物アセンブリ6000はアンビル8014と共に組み立てることができ、第2の圧縮性付属物アセンブリ6000はステープルカートリッジ10000と共に組み立てることができ、その結果、組織が、外科用ステープル留め及び分断器具8010が閉構成にあるときに第1の圧縮性付属物アセンブリ6000と第2の圧縮性付属物アセンブリ6000との間に捕捉されるようにする。いずれの場合においても、複数のステープルを圧縮性付属物アセンブリ6000内に配備して、外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織を留めることができる。
【0213】
圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材は、図93に図示されるように、長手方向軸L−Lに沿って同心円状に整列し、互いの周囲に又は少なくとも部分的に周囲に配設される。第2の中間繊維性管状部材6006は、第1の中間繊維性管状部材6004と第3の中間繊維性管状部材6008との間に配設される。簡略にするため、圧縮性付属物アセンブリ6000の以下の考察は、外側繊維性管状部材6002及び内側繊維性管状部材6010に加えて、第2の中間繊維性管状部材6006に集中する。しかしながら、読者は、以下の考察が、第1の中間繊維性管状部材6004及び第3の中間繊維性管状部材6008にも等しく適用可能であることを理解するであろう。
【0214】
図93を参照すると、内側繊維性管状部材6010は、中間繊維性管状部材6006内に適合するか又は少なくとも部分的に適合して、それらの間に円筒状の空間又は隙間6012を画定するようにサイズ決定されている。同様に、中間繊維性管状部材6006は、外側繊維性管状部材6002内に適合するか又は少なくとも部分的に適合して、それらの間に円筒状の空間又は隙間6014を画定するようにサイズ決定されている。図93に図示されるように、内側繊維性管状部材6010は、中間繊維性管状部材6006を通って延在するか又は少なくとも部分的に延在し、この中間繊維性管状部材6006は、外側繊維性管状部材6002を通って延在するか又は少なくとも部分的に延在する。
【0215】
図93を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材が製織されている。ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材の1つ又は2つ以上は、不織構築物であり得る。少なくとも1つの場合において、内側繊維性管状部材6010は、中空ではない非織物繊維性構造物で構成され得る。いずれの場合においても、圧縮性付属物アセンブリ6000の隣接する繊維性管状部材の繊維は、絡み合い、関連し合い、かつ/又は互いに相互作用可能である。
【0216】
圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、圧縮性付属物アセンブリ6000の熱処理に反応して収縮又は縮小する少なくとも1つの繊維を含む。
【0217】
少なくとも1つの繊維は、所定の温度に加熱されるときにサイズの減少を受ける少なくとも1つの生体適合性材料で構成される。少なくとも1つの場合において、少なくとも1つの生体適合性材料はエラストマーである。ある特定の場合において、少なくとも1つの生体適合性材料は、ガラス転移温度が周囲温度未満である。
【0218】
ある特定の場合において、熱処理は、圧縮性付属物アセンブリ6000を所定の温度に加熱することを含む。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6000は、所定の温度に加熱され得るオーブンに挿入され得る。熱処理を圧縮性付属物アセンブリ6000に行うための他の技法も本開示で企図される。
【0219】
上記に加えて、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、圧縮性付属物アセンブリ6000の熱処理に反応してより規則的な層からより規則的でない層への転移を受けている少なくとも1つの繊維を含む。少なくとも1つの場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000は、熱処理に反応してエントロピーの増加を受けた少なくとも1つの繊維を含む。
【0220】
図94を参照すると、少なくとも1つの繊維の縮小又は収縮により、圧縮性付属物アセンブリ6000の個々の繊維性管状部材を互いに接近させてそれらの間の空間を減少させることで、圧縮性付属物アセンブリ6000が補強される。少なくとも1つの繊維の縮小により、繊維性管状部材の繊維を束にするか又は塊にしてよりコンパクトな半組織化された又は組織化されていない管状構造にすることで、圧縮性付属物アセンブリ6000の密度を上げることができる。その結果、図94に図示されるように、個々の繊維性管状部材は、それらの均一な管状フレームを喪失し、代わりに隆起部及び陥没部のある不規則な形状をとり、それにより圧縮性付属物アセンブリ6000の構造的一体性が向上し得る。
【0221】
図94を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、
例えば、VICRYLの商品名で販売されているポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA又はPLLA)、ポリジオキサノン(PDS)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、MONOCRYLの商品名で販売されているポリグレカプロン25(PGCL)、及び/又はポリカプロラクトン(PCL)などの生体吸収性材料を含んでもよい。圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、2つ又は3つ以上のポリマーを含む1つ又は2つ以上の複合材料を含んでいてもよく、該ポリマーは、例えば、PGA、PLA、PDS、PHA、PGCL、及び/又はPCLを含む群から選択される。
【0222】
図93を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、例えばVICRYLなどの第1の生体適合性材料で構成される第1の複数の繊維と、第1の生体適合性材料とは異なる、例えばPDSなどの第2の生体適合性材料で構成される第2の複数の繊維とを含む。圧縮性付属物アセンブリ6000は、第2の生体適合性材料よりも多い第1の生体適合性材料を含む。少なくとも1つの場合において、第1の複数の繊維の第1の生体適合性材料と第2の複数の繊維の第2の生体適合性材料との比率は、例えば、約3:1〜10:1の範囲から選択される任意の値であり得る。少なくとも1つの場合において、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率は、例えば、約4:1〜約9:1の範囲から選択される任意の値であり得る。少なくとも1つの場合において、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率は、例えば、約5:1〜約8:1の範囲から選択される任意の値であり得る。少なくとも1つの場合において、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率は、7:1である。少なくとも1つの場合において、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率は、例えば、約5:1である。第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との他の比率も本開示で企図される。
【0223】
少なくとも1つの場合において、全ての圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物は、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率が同じ又は少なくとも実質的に同じであり得る。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物は、第1の生体適合性材料と第2の生体適合性材料との比率が異なってもよい。
【0224】
圧縮性付属物アセンブリ6000は所定の温度に加熱され、この温度にて、第2の複数の繊維が、熱処理に応えたエントロピーの増加に対応するサイズの減少を受ける。ある特定の場合において、第1の複数の繊維及び第2の複数の繊維は、第2の複数の繊維の縮小により第1の複数の繊維の一部又は全部がまとまることで、圧縮性付属物アセンブリ6000の密度を上げるように絡められる。ある特定の場合において、第2の複数の繊維は圧縮性付属物アセンブリ6000の外側繊維性管状部材内にあり、一方で第1の複数の繊維は圧縮性付属物アセンブリ6000の内側繊維性管状部材内にある。かかる場合、縮小中に、第2の複数の繊維により、外側繊維性管状部材が内側繊維性管状部材を収縮させ得る。
【0225】
ここで図95〜97を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6100は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6000に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6100は、複数の繊維性管状部材6102〜6110を備え、これらの部材は、互いに同心円状に整列し、互いの周囲に又は少なくとも部分的に周囲に配設される。また、圧縮性付属物アセンブリ6100は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014及び/又はステープルカートリッジ10000などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てることができる。以下で更に詳細に考察するように、圧縮性付属物アセンブリ6100は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010と共に使用するために、熱プレス加工によって所望の形状に修正される。
【0226】
図95に図示されるように、圧縮性付属物アセンブリ6100を型6020の中に挿入し、これを所定の温度に加熱し得る。図96に図示されるように、所定の外圧を圧縮性付属物アセンブリ6100に適用して、圧縮性付属物アセンブリ6100の形状を所望の形状に修正する。圧縮性付属物アセンブリ6100を温度及び圧力の所定の条件下に所定の期間維持した後、圧縮性付属物アセンブリ6100を、外圧を維持しながら所定の温度未満に自然冷却させるか又は能動的に冷却する。最後に、図96に図示されるように、外圧を除く。熱プレス加工の更なる詳細は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年2月24日出願の米国特許出願第14/187,383号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYERS AND METHODS FOR ALTERING IMPLANTABLE LAYERS FOR USE WITH SURGICAL FASTENING INSTRUMENTS」、現在は、米国特許出願公開第2015/0238185号に記載されている。
【0227】
再度図95〜97を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6100の繊維性管状部材6102〜6110のうちの1つ又は2つ以上は、ガラス転移温度「Tg」を有する生体適合性材料を含む複数の繊維を有する。上記のプロセスの所定の温度は、生体適合性材料のガラス転移温度「Tg」以上、溶融温度未満であるように設定される。図96に図示されるように、修正部材6122が、所定の外圧を圧縮性付属物アセンブリ6100に適用するために用いられる。所定の外圧は、圧縮性付属物アセンブリ6100を所望の形状に修正するのに十分な圧力に設定される。所定の外圧の値は、例えば、型6120のサイズ、圧縮性付属物アセンブリ6100の元のサイズ及び/若しくは形状、並びに/又は圧縮性付属物アセンブリ6100の所望のサイズ及び/若しくは形状に一部左右される。
【0228】
少なくとも1つの場合において、所定の圧力は、例えば、約10分間、所定の温度で、かつ/又は約10分間、所定の温度未満の温度で維持される。ある特定の場合において、所定の圧力は、例えば、約30秒〜約8時間の期間、所定の温度で、かつ/又は、例えば、約30秒〜約8時間の期間、所定の温度未満の温度で維持され得る。所定の温度及び/又は圧力を維持する他の期間も本開示で企図される。
【0229】
ある特定の場合においては、外側繊維性管状部材6102のみ、ガラス転移温度「Tg」が所定の温度未満の生体適合性材料を含む。それでもなお、熱プレス加工による外側繊維性管状部材6102の修正は、外側繊維性管状部材6102が、外側繊維性管状部材6102内に配設された残り繊維性管状部材6104〜6110を所望の形状で留め置くに足り得る。
【0230】
ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6100の所望の形状は、その横断面積が正方形又は長四角形であってもよい。他の形状も本開示で企図される。少なくとも1つの場合において、圧縮性付属物アセンブリ6100は、横断面積が直角プリズムの形状であり、その縁部及び端部は、例えばアンビル8014などのアンビル及び/若しくは例えばステープルカートリッジ10000などのステープルカートリッジに装着するため並びに/又はそれと整列させるために、テーパ状に平坦になるか又は潰れて平坦になっている。
【0231】
ここで図98〜100を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6200は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6000及び6100に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6200は、複数の繊維性管状部材を備え、これらの部材は、互いに同心円状に整列し、互いの周囲に又は少なくとも部分的に周囲に配設される。また、圧縮性付属物アセンブリ6200は、縮小又は収縮してコンパクトな半組織化された構造又は組織化されていない構造となることで、個々の繊維性管状部材が、その均一な管状フレームを喪失し、代わりに、図100に図示されるように、隆起部6214及び陥没部6216を有する不規則な形状をとるようになり、これにより圧縮性付属物アセンブリ6200の構造的一体性が向上する。また、圧縮性付属物アセンブリ6100と同様に、圧縮性付属物アセンブリ6200は、熱プレス加工中、図99に図示されるように、初期の略管状の形状から所望の形状に変容している。アセンブリ6200は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014及び/又はステープルカートリッジ10000などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材と共に組み立てるのに好適である。
【0232】
図98を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6200は、圧縮性付属物アセンブリ6200の装着部分6204をステープルカートリッジ6202の細長スロット6206内に挿入することで、ステープルカートリッジ6202と共に組み立てることができる。装着部分6204は、細長スロット6206よりもわずかに大きい。このため、装着部分6204は、細長スロット6206内に挿入されるときに変形し、変形した装着部分6204と細長スロット6206の壁部との間で高まった摩擦により、圧縮性付属物アセンブリ6200がステープルカートリッジ6202のカートリッジデッキ6208に接して及び/又は隣接して留め置かれる。装着部分6204は、図99に図示されるように、横方向に延在する頂部6210を含み、これにより圧縮性付属物アセンブリ6200のステープルカートリッジ6202への装着が向上する。ある特定の場合においては、追加の又は代替的な技法を用いて、圧縮性付属物アセンブリ6200をステープルカートリッジ6202に解放可能に装着することができる。少なくとも1つの場合において、生体適合性糊剤で装着部分6204を置き換えることができ、あるいは装着部分6204に加えて生体適合性糊剤を使用することができる。後者の場合、生体適合性糊剤は、例えば、装着部分6204を細長スロット6206に挿入する前に、装着部分6204に適用され得る。
【0233】
上記に加えて、圧縮性付属物アセンブリ6200は、第1の圧縮性部分6232及び第2の圧縮性部分6234を含む。細長スロット又はチャネル6230が第1の圧縮性部分6232と第2の圧縮性部分6234との間に画定される。細長スロット6230は、圧縮性付属物アセンブリがステープルカートリッジ6202と組み立てられるときに、ステープルカートリッジ6202の細長スロット6206の長さに沿って延在するか又は少なくとも部分的に延在する。装着部分6204は、図99に図示されるように、細長スロット6230の底部に画定される基部6236から突出する。発射アセンブリ9090(図3)が前進して、ステープルを圧縮性付属物アセンブリ6200と外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織との中に配備するとき、切断縁部9116(図3)が細長スロット6230を通って駆動される。加えて、切断縁部9116は、装着部分6204を切断し得る。
【0234】
ある特定の場合において、装着部分6204は基部6236から破断して、圧縮性付属物アセンブリ6200をステープルカートリッジ6202から解放する。あるいは、装着部分6204は、圧縮性付属物アセンブリ6200がステープルカートリッジ6202から解放される際に、ステープルカートリッジ6202の細長スロット6206から引き出される。ある特定の場合において、基部6236は、圧縮性付属物アセンブリ6200がステープルカートリッジ6202から解放された後で、無傷であるか、又は少なくとも部分的に無傷のままである。かかる場合、基部6236は、解放が完了した後でも第1の圧縮性部分6232と第2の圧縮性部分6234とを接続し続ける。あるいは、基部6236は、分断されるか又は破断し得、それにより第1の圧縮性部分6232及び第2の圧縮性部分6234が互いに分離する。
【0235】
装着部分6204は、細長スロット6230の長さに沿って連続して延在する。ある特定の場合において、装着部分6204は、複数の装着部材に分けられ、これらは、互いに離間し、細長スロット6230の長さに沿って長手方向に配列される。少なくとも1つの場合において、複数の装着部材は互いに等距離である。あるいは、複数の装着部材は、細長スロット6230の第1の部分において、細長スロット6230の第2の部分よりも互いに接近して配列され得る。ある特定の場合において、装着部材は、例えば、細長スロット6230の近位部分、遠位部分、及び/又は中央部分に集中し得る。
【0236】
少なくとも1つの場合において、複数の装着部材のうちの1つ又は2つ以上は、長四角形又は少なくとも実質的に長四角形の形状の上面を備えてもよい。例えば円形の形状又はドームの形状など、他の形状も本開示で企図される。装着部分6204と同様に、装着部材のうちの1つ又は2つ以上は、横方向に延在する端部を含んでもよい。
【0237】
図101を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6000の繊維性管状部材及び/又は繊維性構造物のうちの1つ又は2つ以上は、例えば、VICRYLなどの第1の生体適合性材料で構成された第1の複数の繊維6050と、例えば、PDSなどの第1の生体適合性材料で構成された第2の複数の繊維6052と、を含む。図101に示されるように、複数の第2の繊維6052は、溶融し再凝固して、複数の第1の繊維6050を接着及び補強し得る。
【0238】
ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6000は、第2の生体適合性材料の溶融温度以上だが、第1の生体適合性材料の溶融温度未満である所定の温度に加熱されてもよい。かかる場合、複数の第2の繊維6052は、溶融する。溶融した材料は、複数の第1の繊維6050に沿って、それら上に、及び/又はそれらの間を流れる。冷めると、溶融した繊維6052は、図101に示すように、繊維6050に接着し、隣接した繊維を相互接続し、それにより、圧縮性付属物アセンブリ6000の構造を補強する。
【0239】
図102を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6200は、絡められて三次元構造物を形成する生体適合性繊維6302を含む。加えて、圧縮性付属物アセンブリ6200は、圧縮性付属物アセンブリ6200の三次元構造物を補強する結び点又は接着ノード6304を画定する接着媒体6310を含む。接着ノード6304は、繊維6302のかかる隣接した部分を付着させる接着媒体6310に囲繞されるか又は少なくとも部分的に囲繞される繊維6302の隣接した部分を含む。
【0240】
再度図102を参照すると、第1の繊維6302’が第2の繊維6302”上を延在している一方で、接着媒体6310は、繊維6302’及び6302”の隣接した部分の間に延在している。接着媒体6310は、繊維6302’及び6302”の隣接した部分にくっつき、接着ノード6304’を画定している。繊維6302及び接着ノード6304の他の配置も本開示で企図される。少なくとも1つの場合において、接着媒体6310は、例えば、1つの繊維の端部部分を別の繊維の中間部と接合して、接着ノードを画定してもよい。
【0241】
接着ノード6304は、圧縮性付属物アセンブリ6200内に耐荷重ゾーンを画定し、これは、接着ノード6304を含まない囲繞するゾーンと比較して、増加した密度及び/又はより大きい剛性を特徴とする。耐荷重ゾーンは、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材及び/又はステープルカートリッジ10000に、圧縮性付属物アセンブリ6200を固定するための装着領域として用いられてもよい。
【0242】
ある特定の場合において、第1の圧縮性付属物アセンブリ6200はアンビル8014と共に組み立てることができ、第2の圧縮性付属物アセンブリ6200はステープルカートリッジ10000と共に組み立てることができ、その結果、組織が、外科用ステープル留め及び分断器具8010が閉構成にあるときに第1及び第2の圧縮性付属物アセンブリ6300の間に捕捉されるようにする。また、複数のステープルは、本開示の他所で更に詳細に記載されるように、圧縮性付属物アセンブリ6200内に配備されて、外科用ステープル留め及び分断器具8010によって捕捉された組織を留めることができる。
【0243】
再度図10Aを参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6200は、複数の繊維6302及び接着媒体6310を形成するように再形成又は変化した複数の接着繊維から製作されている。繊維6302及び接着繊維は、絡められて、最終的には圧縮性付属物アセンブリ6200を形成する三次元の構造物となる。繊維6302が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料から製作、又は少なくとも部分的に制作される一方で、接着繊維は、第1の生体適合性材料の第1の融点未満である第2の融点を有する第2の生体適合性材料から製作、又は少なくとも部分的に製作される。更に、繊維6302は、接着繊維の第2の生体適合性材料を有さないか又は含まないが、ある特定の実施形態において、少量の第2の生体適合性材料が、繊維6302中に存在してもよい。
【0244】
ある特定の場合において、繊維6302は、接着繊維の生体適合性材料(複数可)の融点(複数可)より高い融点を有する複数の生体適合性材料から製作されてもよい。同様に、接着繊維は、繊維6302の生体適合性材料(複数可)の融点(複数可)未満の融点を有する複数の生体適合性材料から製作されてもよい。
【0245】
上記に加えて、絡められた繊維6302及び接着繊維の三次元構造物は、1つ又は2つ以上の熱プレス処理に供されてもよい。所定の圧力及び/又は温度が、絡められた繊維6302及び接着繊維の三次元構造物に加えられ、圧縮性付属物アセンブリ6200の形成をもたらす。ある特定の場合において、圧力は、取り除かれてもよく、三次元構造物は、所定の温度にのみ供される。他の場合において、圧力は、三次元構造物を伸長させ得る張力と置き換えられてもよい。ある特定の場合において、圧力及び張力の様々な組み合わせが、三次元構造物を成形して所望の形状にするのに用いられてもよい。
【0246】
図103を参照すると、型6120及び修正部材6122が、熱プレス処理を実施するのに用いられる。最終的には圧縮性付属物アセンブリ6200になる三次元構造物は、型6120内に挿入される。次いで、修正部材6122が、三次元構造物を所望の形状にするために、所定の圧力を三次元構造物に加えるように作動される。加えられた圧力は、接着媒体6310への接着繊維の転移に備えて、繊維6302及び接着繊維の隣接した部分をより近接にする。
【0247】
所定の圧力が維持されている間に、型が加熱されて、三次元構造物を所定の温度にする。所定の温度は、接着繊維を溶融することができるが、繊維6302は溶融しない温度又は温度範囲である。換言すると、所定の温度は、第2の生体適合性材料の融点以上だが、第1の生体適合性材料の融点未満である任意の温度又は温度範囲である。溶融した接着繊維は、繊維6302に沿って、それら上に、及び/又はそれらの間を流れる。
【0248】
システムが所定の温度未満の温度に積極的に冷却されたか、又は冷まされたら、接着媒体6310が再凝固して、繊維6302の隣接した部分間に接着ノード6304が形成される。更に、接着媒体6310は、図104に示されるように繊維6302の長さに沿って、繊維6302の少なくとも部分をコーティング、又は少なくとも部分的にコーティングしてもよい。所定の圧力は、冷却中維持されてもよい。所定の圧力は、また、冷却が完了した後に、所定の期間維持されてもよい。圧力が取り除かれたとき、新規に形成された接着ノード6304は、圧縮性付属物アセンブリ6200の新しい形状を維持、又は少なくとも部分的に維持する。
【0249】
ある特定の場合において、所定の圧力は、三次元構造物の高さの減少を引き起こす。少なくとも1つの場合において、高さの減少は、例えば、約1%〜約200%の値の範囲から選択される。所定の圧力を加えることによって引き起こされる高さの減少の他の値も本開示で企図される。長さ及び/又は幅の類似した減少も本開示で企図される。張力が加えられる場合において、三次元構造物の寸法のうちの1つ又は2つ以上は、値の増加を受け得る。いずれの場合においても、図103に示されるように、得られた圧縮性付属物アセンブリ6200は、外科用ステープル留め及び分断器具8010の、例えば、アンビル8014などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材及び/又はステープルカートリッジ10000と共に組み立てるのに好適な形状を備える。
【0250】
少なくとも1つの場合において、所定の圧力が、例えば、加熱前に約10分、所定の温度で約10分、及び/又は所定の温度未満の温度で約10分維持される。ある特定の場合において、所定の圧力は、例えば、加熱前に約30秒〜約8時間の時間、例えば、所定の温度で約30秒〜約8時間の時間、及び/又は例えば、所定の温度未満の温度で約30秒〜約8時間の時間維持されてもよい。所定の温度及び/又は圧力を維持する他の期間も本開示で企図される。
【0251】
図102に示されるように、圧縮性付属物アセンブリ6200の繊維6302は、無秩序で不規則に絡められている。このため、圧縮性付属物アセンブリ6200の接着ノード6304も圧縮性付属物アセンブリ6200内で無秩序かつ不規則に絡められている。あるいは、計画された枠組みへと整理された接着ノードを有する圧縮性付属物アセンブリを生成するのが望ましい場合がある。そうするためには、三次元構造物の繊維は、計画されたパターンへと整然と整理される。少なくとも1つの場合において、繊維は、製編又は製織されて、接着ノードを生じさせるように設計された交差点を有するマトリックス又は網になる。
【0252】
図104を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6400は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6200に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6400は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材及び/又はステープルカートリッジ10000に解放可能に装着されてもよい。加えて、圧縮性付属物アセンブリ6400は、互いに離間され、かつ略第1の方向に配置された第1の繊維6402と、同様に互いに離間され、かつ第1の方向と交差する略第2の方向に配置された第2の繊維6403と、を含む。第1の繊維6402及び第2の繊維6403は、相互に絡み合って、複数の交差点を有するマトリックス又は繊維の網を形成する。
【0253】
圧縮性付属物アセンブリ6400は、溶融及び再凝固して、第1の繊維6402と第2の繊維6403との間の交差点に接着ノード6404を画定する接着媒体6410を形成する接着繊維も含む。接着ノード6404は、1つ又は2つ以上の繊維6402の部分及び1つ又は2つ以上の繊維6403の部分を含んでもよい。接着繊維は、接着媒体6410が繊維6402及び/若しくは6403に沿って、それら上に、並びに/又はそれらの間を流れることを可能にするように、繊維6402及び/又は6403に隣接して戦略的に配置されてもよい。
【0254】
再度図104を参照すると、第1の繊維6402及び第2の繊維6403によって画定された枠組みが、接着媒体6410内に埋め込まれているか、又は少なくとも部分的に埋め込まれている。ある特定の場合において、接着ノード6404は、繊維6402と繊維6403との間の交差点に形成される。ある特定の場合において、接着ノード6404は、1つの繊維6402及び2つの繊維6403、又は2つの繊維6402及び1つの繊維6403を含む3つの繊維間の交差点に形成される。他の接着ノード6404は、繊維6402と6403との様々な他の組み合わせを含み得る。
【0255】
圧縮性付属物アセンブリ6400の隣接した繊維間の距離は、かかる空間が接着媒体6410によって充填又はブリッジされる程度を、少なくとも部分的に決定し得る。隣接する繊維間の距離が大きくなればなるほど、溶融した接着繊維がかかる隣接した繊維間の隙間をブリッジしにくくなる。溶融した接着繊維の流動性及び/又は接着繊維の厚さも、接着媒体6410が繊維間の空間を充填又はブリッジすることができるかどうかを決定し得る。充填されずに残った空間は、図104に示されるように、形状及びサイズが異なり得る隙間6408を画定する。隙間6408の数及びサイズは、とりわけ、圧縮性付属物アセンブリ6400の多孔率を決定する。このため、圧縮性付属物アセンブリ6400の多孔率は、隣接した繊維間の距離を増加させることにより、増加させることができる。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6400の多孔率は、隣接した繊維間の距離を減少させることにより減少させることができる。少なくとも1つの場合において、隙間6408は、交差して、隙間6408の周りに4つの接着ノード6404を形成する繊維6402のうちの2つ及び繊維6403のうちの2つを含む複数の繊維によって画定される。
【0256】
ここで図105を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6500は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6300及び6400に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6400は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材及び/又はステープルカートリッジ10000に解放可能に装着されてもよい。
【0257】
加えて、圧縮性付属物アセンブリ6500は、上部6512及び上部6512から離間された底部6514を含む。複数の繊維6502及び複数の繊維6503は、上部6512と底部6514との間を延在している。第1の繊維6502は、離間され、軸A−Aによって画定された第1の方向に互いに対して平行、又は少なくとも実質的に平行に延在している。同様に、第2の繊維6503は、離間され軸B−Bによって画定された第2の方向に互いに対して平行、又は少なくとも実質的に平行に延在している。上部6512及び底部6514は、互いに対して平行、又は少なくとも実質的に平行である。軸A−Aが角度α1で上部6512及び底部6514と交差する一方で、軸B−Bは、角度α2で上部6512及び底部6514と交差している。角度α2は、角度α1より大きい。
【0258】
ある特定の場合において、角度α2は、例えば、90°より大きく、角度α1は、90°より小さい。少なくとも1つの場合において、角度α1は、例えば、約45°〜約85°の範囲から選択される。少なくとも1つの場合において、角度α2は、例えば、約135°〜約175°の範囲から選択される。少なくとも1つの場合において、角度α1は、例えば、約60°である。少なくとも1つの場合において、角度α2は、例えば、約150°である。角度α1及びα2の他の値も本開示で企図される。
【0259】
上記に加えて、それぞれ第1の繊維6502は、2つの端部部分第1の上端部6502aと第1の下端部6502cとの間を延在する第1の中間部6502bを含む。同様に、各第2の繊維6503は、2つの端部部分第2の上端部6503aと第2の下端部6503cとの間を延在する第2の中間部6503bを含む。第1の中間部6502b及び第2の中間部6503bは交差して、図105に示されるように、それらの間に角度α3を形成する。角度α3は、90°未満である。ある特定の場合において、角度α3は、例えば、約15°〜約85°の範囲から選択される。少なくとも1つの場合において、角度α3は、例えば、約35°である。角度α3の他の値も本開示では考慮される。
【0260】
再度図105を参照すると、第1の繊維6502の端部部分第1の上端部6502aは、隣接した第2の繊維6503の端部部分第2の上端部6503aと交差し、それらの間に角度α4を画定する。端部部分第1の上端部6502a及び第2の上端部6503aは、これらの交差点で上部6512に固定される。同様に、端部部分第1の下端部6502cは、端部部分第2の下端部6503cと交差し、それらの間に角度α5を画定する。端部部分第1の下端部6502c及び第2の下端部6503cは、これらの交差点で底部6514に固定される。ある特定の場合において、角度α4及びα5は、同じであるか、又は少なくとも実質的に同じである。少なくとも1つの場合において、角度α4及びα5は、例えば、約15〜約85の範囲から選択される。
【0261】
上記に加えて、圧縮性付属物アセンブリ6500は、圧縮性付属物アセンブリ6500の三次元構造物を補強する結び点又は接着ノードを画定する接着媒体6510を含む。上部接着ノード6504aは、交差する端部部分第1の上端部6502a及び第2の上端部6503aを付着させる接着媒体6510によって囲繞されるか又は少なくとも部分的に囲繞される端部部分第1の上端部6502a及び第2の上端部6503aを交差させることを含む。同様に、下部接着ノード6504cは、交差する端部部分第1の下端部6502c及び第2の下端部6503cを付着させる接着媒体6510によって囲繞されるか又は少なくとも部分的に囲繞される端部部分第1の下端部6502c及び第2の下端部6503cを交差させることを含む。圧縮性付属物アセンブリ6500は、交差する第1の中間部6502b及び第2の中間部6503bを付着させる接着媒体6510によって囲繞されるか又は少なくとも部分的に囲繞される第1の中間部6502b及び第2の中間部6503bを交差させることを含む中間接着ノード6504bを含む。圧縮性付属物アセンブリ6200のように、圧縮性付属物アセンブリ6500も、接着媒体6310が形成されるのと同じ、又は少なくとも実質的に同じ様式で、溶融し、再凝固して、接着媒体6510を形成する接着繊維を含む。
【0262】
再度図105を参照すると、上部接着ノード6504aは、上部列6516で整列し、下部接着ノード6504cは、下部列6518で整列し、中間接着ノード6504bは、上部列6516と下部列6518との間の中間列6520で整列する。中間接着ノード6504bの中間列6520は、接着ノード6504aの上部列6516及び接着ノード6504cの下部列6518とは整列していない。換言すると、中間接着ノード6504bは、2つの連続した上部接着ノード6504a間の第1の隙間、及び2つの連続した下部接着ノード6504c間の第2の隙間と整列する。この配置は、圧縮性付属物アセンブリ6500の安定性を向上させる。中間列6520は、列6516及び6518から等距離にあるか、又は少なくとも実質的に等距離にある。ある特定の場合において、中間列6520は、下部列6518よりも上部列6516に近い。あるいは、他の場合において、中間列6520は、上部列6516よりも下部列6518に近い場合がある。読者は、本明細書で使用される用語、上部及び下部が便宜性を目的としたものにすぎないことを理解するであろう。圧縮性付属物アセンブリ6500は、下部列6516が上、上部列6518が下にくるように逆さまにすることができる。
【0263】
再度図105を参照すると、中間接着ノード6504bにある接着媒体6510は、離断する第1の繊維6502及び第2の繊維6503の互いに対する並進を防止するか又は少なくともそれに抵抗する。この配列により、少なくとも一部において、圧縮性付属物アセンブリ6500のカラム強度を増大させ得、かつ/又はそのバネ定数を向上させ得る。圧縮性付属物アセンブリ6500は接着ノードを3列しか有さないように示されているが、この列数は例として提供されていることを理解されたい。ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6500は、接着ノードを2列しか含まなくてもよい。あるいは、圧縮性付属物アセンブリ6500は、接着ノードの列を4つ又は5つ以上含んでもよい。
【0264】
ある特定の場合において、圧縮性付属物アセンブリ6500の第1のビルディングブロックは、5つの接着ノードを含み、ここで、中間接着ノード6504bは、2つの上部接着ノード6504aと2つの下部接着ノード6504cとの間に懸吊される。中間接着ノード6504bは、第1の繊維6502又は第2の繊維6503のいずれかの一部によって、4つの接着ノード上部接着ノード6502a及び下部接着ノード6502cのそれぞれに係留される。係留部分6522は接着媒体6510で被覆されない。圧縮性付属物アセンブリ6500の第2のビルディングブロックは、第1のビルディングブロックの第1の側部に位置付けられ得る。第2のビルディングブロックはまた、5つの接着ノードで構成されてもよく、接着ノードを第1のビルディングブロックと共有してもよい。更に、圧縮性付属物アセンブリ6500の第3のビルディングブロックは、例えば、第1のビルディングブロックが第2のビルディングブロックと第3のビルディングブロックとの間に位置付けられるように、第1のビルディングブロックの第1の側部と反対側の第2の側部に位置付けられてもよい。第3のビルディングブロックはまた、5つの接着ノードで構成されてもよく、接着ノードを第1のビルディングブロックと共有してもよい。
【0265】
再度図105を参照すると、上記のように、第1の繊維6502及び第2の繊維6503の係留部分6522は接着媒体6510で被覆されていない。あるいは、係留部分6522のうちの1つ又は2つ以上が接着媒体6510で被覆されるか又は少なくとも部分的に被覆されることで、圧縮性付属物アセンブリ6500のビルディングブロックの剛性が増加し、それにより圧縮性付属物アセンブリ6500の全体的な剛性が増加し得る。より圧縮性である付属物6522又はより圧縮性でない付属物6522を選択的に産出するために、圧縮性付属物アセンブリ6500の剛性を、係留部分6522の剛性を変化させることによって制御することができる。
【0266】
ここで図106を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6600は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6300、6400、及び6500に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6600は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014及び/又はステープルカートリッジ10000などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材に解放可能に装着され得る。また、圧縮性付属物アセンブリ6600は、上部6512及び底部6514を含む。
【0267】
上記に加えて、圧縮性付属物アセンブリ6600は、複数のビルディングブロック6630を含む。図106に図示されるように、ビルディングブロック6630は、第1の繊維6602、第2の繊維6603、及び接着繊維を含む。接着繊維は、溶融し再凝固して、接着媒体6310、6410、及び6510が形成される様式と同じ又は少なくとも実質的に同じ様式で接着媒体6610を形成する。ビルディングブロック6630中の繊維6602及び6603は、上部6512と底部6514との間で互いと平行又は少なくとも実質的に平行に延在する。内側横断距離「A」は、繊維6602及び6603を分離させる。接着繊維は、繊維6602と繊維6603との間の空間内に画定される横軸Z−Zに沿って、上部6512と底部6514との間に延在するか又は少なくとも部分的に延在する。
【0268】
再度図106を参照すると、接着媒体6610は、圧縮性付属物アセンブリ6600の三次元構造物を補強する結び点又は接着ノード6604を画定する。接着ノード6604は、接着媒体6110によって囲繞されるか又は少なくとも部分的に囲繞される繊維6302及び6603の隣接部分を含み、この接着媒体6110は、繊維6302及び6603のかかる隣接部分を付着させる。繊維6602及び6603は、接着媒体6610内に完全に埋め込まれる。あるいは、ある特定の場合には、繊維6602及び6603は、接着媒体6610内に部分的にのみ埋め込まれるか又は接着媒体6610で被覆される。
【0269】
圧縮性付属物アセンブリ6600のビルディングブロック6630中の内側横断距離により、少なくとも部分的には、かかる空間が接着媒体6610によって満たされる程度又はブリッジされる程度が決定され得る。また、溶融した接着繊維の流動性及び/又は接着繊維の濃度により、接着媒体6610が横断距離「A」を満たす又はブリッジすることが可能であるかどうかが決定され得る。図106に図示されるように、満たされないままの空間は隙間6608を画定し、この隙間6608は、形状及びサイズが異なり得る。隙間6608の数及びサイズにより、とりわけ圧縮性付属物アセンブリ6600の多孔率が決定される。このため、ビルディングブロック6630内の圧縮性付属物アセンブリ6600の多孔率は、内側横断距離「A」を増加させることによって増加させることができる。あるいは、ビルディングブロック6630内の圧縮性付属物アセンブリ6600の多孔率は、内側横断距離「A」を減少させることによって減少させることができる。
【0270】
再度図106を参照すると、隣接ビルディングブロック6630は、溶融した接着繊維が隣接ビルディングブロック6630間で流動するのを防止するために十分な空間を開けて離間している。中間距離「B」が隣接ビルディングブロック6630間に画定される。中間距離「B」は内側横断距離「A」よりも長い。中間距離「B」はまた、ビルディングブロック6630によって画定される外側横断距離「C」よりも長い。少なくとも1つの場合において、外側横断距離「C」の中間距離「B」に対する比率は、例えば約0.1から例えば0.9までの範囲から選択される任意の比率である。少なくとも1つの場合において、外側横断距離「C」の中間距離「B」に対する比率は、例えば約0.2から例えば約0.8までの範囲から選択される任意の比率である。少なくとも1つの場合において、外側横断距離「C」の中間距離「B」に対する比率は、例えば約0.3から例えば0.7までの範囲から選択される任意の比率である。少なくとも1つの場合において、外側横断距離「C」の中間距離「B」に対する比率は、例えば、約0.4である。外側横断距離「C」の中間距離「B」に対する比率の他の値も本開示で企図される。
【0271】
ここで図107を参照すると、圧縮性付属物アセンブリ6700は、多くの点で圧縮性付属物アセンブリ6300、6400、6500、及び6600に類似している。例えば、圧縮性付属物アセンブリ6700は、例えば、外科用ステープル留め及び分断器具8010のアンビル8014及び/又はステープルカートリッジ10000などの外科用ステープル留め及び分断器具の顎部材に解放可能に装着され得る。また、圧縮性付属物アセンブリ6700は、上部6512と、底部6514と、第1の繊維6602及び第2の繊維6603を含む複数のビルディングブロック6730とを含む。加えて、ビルディングブロック6730は、角度の付いた接着繊維を含み、この接着繊維は、溶融し再凝固して、着媒体6310、6410、6510、及び6610が形成される様式と同じか又は少なくとも実質的に同じ様式で接着媒体6710を形成する。
【0272】
ここで図107を参照すると、ビルディングブロック6730内の接着媒体6710は、上部6512及び底部6514を角度α1で横断する軸z−zに沿って延在するか又は少なくとも部分的に延在する。角度α1は、90°未満である。ある特定の場合において、角度α1は、約15°〜約85°の範囲内である。少なくとも1つの場合において、角度α1は、約45°である。角度α1の他の値も本開示で企図される。
【0273】
ビルディングブロック6730内の接着媒体6710は、繊維6602の第1の側部において上部6512と第1の繊維6602との間に延在する第1の接着部分6710aを含む。第2の接着部分6710bは、第1の繊維6602の第2の側部と、第1の繊維6602と平行に又は少なくとも実質的に平行に延在する繊維6603の第1の側部との間に延在する。加えて、第3の接着部分6710cは、第2の繊維6603の第2の側部と底部6214との間に延在する。第1の接着部分6710aは、第1の繊維6602を上部6512に付着させ、第3の接着部分6710cは第2の繊維6603を底部6514に付着させる。加えて、第2の接着部分6710bは、第1の繊維6602を第2の繊維6603に付着させる。かかる配列により、図107に図示されるように、更なるアンカーが、それぞれ接着部分6710a及び6710cの形態で繊維6602及び6603に提供されることで、また第1の繊維6602が第2の接着部分6710bを介して第2の繊維6603に付着することで、ビルディングブロック6730が安定する。
【0274】
上記に加えて、繊維部分6710a、5710b、及び6710cは、交角α2及びα3で軸z−zに沿って延在する。少なくとも1つの場合において、交角α2及びα3は同じである。少なくとも1つの場合において、交角α2及びα3は異なる。少なくとも1つの場合において、交角α2及びα3の一方又は両方は、例えば、約105°〜約175°の範囲内である。少なくとも1つの場合において、交角α2及びα3の一方又は両方は、例えば、約125°〜約165°の範囲内である。交角α2及びα3の他の値も本開示で企図される。
【0275】
上記に加えて、植え込み型層又は付属物は、所望の特性を有する層を提供するために、任意の好適なプロセスを使用して製造及び/又は修正され得る。様々な場合において、植え込み型付属物は、例えば、融着フィラメント製作を使用して製造され得る。少なくとも1つのかかる場合には、例えば、ポリマーフィラメントを、押出成形機に供給し、加熱した後、ノズルに通して型及び/又は直接ステープルカートリッジに押し出す。フィラメントは、フィラメントが押出成形機に供給される方向及び/又は速度を制御することができるピッチシステムによって押出成形機に供給される。フィラメントは、ヒータブロックによって少なくとも部分的に溶融させられる。ヒータブロックは、ノズルに対して上流に及び/又はノズル内に位置付けられ得る。型及び/又はステープルカートリッジは、ノズルに対して移動させることができる移動可能な基盤上に位置付けられる。かかる融着フィラメント製作プロセスを使用して、植え込み型付属物内の多孔率を制御することができる。少なくとも1つの場合において、加熱されたポリマーフィラメントは、例えば、三角形、円弧、六角形、及び/又は任意の好適な多角形状を使用する、相互接続するパターンで分配される。更に、加熱されたポリマー材料は、1つの層又は互いに積み重ねられた複数の層で分配され得る。ポリマー材料が分配される層のパターン(複数可)及び数により、植え込み型付属物の多孔率が制御され得る。より多孔質の植え込み型付属物は、植え込み型付属物への組織内方成長を助長し得る。加えて、かかるプロセスにより、例えば、凍結乾燥プロセス及び/又はジオキサンを使用せずに植え込み型付属物を創出することができる。
【0276】
上記に加えて、レーザープロセスを使用して、植え込み型付属物に開口部を創出することができる。少なくとも1つの場合において、レーザーを使用して、例えば、PGA及び/又はPCLで構成される押し出されたフィルムに穴を切り取ることができる。フィルムは、例えば、厚さが約0.08mm(0.003”)であり得、穴は、例えば、直径が約0.03mm(0.001”)であり得る。穴は、例えば、微小空洞であり得、例えば、円形、六角形、及び/又は三角形などの好適に成形された任意の外辺部を備え得る。任意の好適な数の穴を創出することができる。例えば、何百もの穴を植え込み型付属物において使用し得る。穴は、均一に分布し得るか、又は任意の好適な様式で分布し得る。様々な場合において、穴は、例えば、横方向、長手方向、及び/又は対角線上に整列する列を含むパターンで分布し得る。様々な場合において、押し出されたフィルムのいくつかの層を積み重ね、互いに接着させて、植え込み型付属物を形成させ得る。例えば、例えば、4つ又は5つのフィルム層を使用し得る。また、例えば、フィルム層を、フィルム層のうちの少なくとも1つのガラス転移温度を超えて加熱することによって、接着剤を使用せずにフィルム層を接着させることができる。フィルムの層は、同じパターン又は異なるパターンの穴を有し得る。ある特定の場合において、層のうちの少なくとも1つはアパーチャを有するが、層のうちの少なくとも1つはアパーチャを有しない。様々な場合において、レーザープロセスを使用して、植え込み型付属物又は植え込み型付属物の層からバルクシェイプ(bulk shape)を除去することができる。少なくとも1つのかかる場合において、例えば、ラインが、長手方向の切断ラインに沿って及び/又は植え込み型付属物の外側外辺部に向かって層に形成されて、かかる層が、かかるバルクシェイプが除去されていない別の層に積み重ねられて接着される場合には特に、段付き効果を創出し得る。様々な場合において、レーザープロセスを使用して、例えば、植え込み型付属物の外縁部に沿って及び/又は上記の内側ラインに沿ってフェザリング効果を創出することができる。例えば、レーザープロセスを使用して、植え込み型付属物の厚さを、外辺部に沿って及び/又は植え込み型付属物内に画定される開口部の中で、例えば、約0.2mmから約0.05mm〜0.08mm(約0.006”から約0.002”〜0.003”)に減少させ得る。更に、レーザープロセスを使用して、植え込み型付属物への任意の他の好適な局所的変化をもたらすことができる。例えば、ステープルによって捕捉される付属物の部分における穴の密度は、これらの領域における付属物を軟化させるように調整できる。少なくとも1つの場合において、穴はある特定のゾーンに限定され得る。例えば、ステープル脚部と整列するより強い穴のないゾーンが付属物中に創出され得、一方でより弱い穴のあるゾーンはステープルクラウン又は基部と整列する。上記の例の逆も可能である。レーザープロセスを使用して、例えば、フィルムで構成される植え込み型付属物を修正することができるが、レーザープロセスを使用して、例えば、発泡体及び/又はメルトブロー不織材料で構成される植え込み型付属物を修正し得る。上記のレーザープロセスに加えて又はその代わりに、例えば、ウォーターカッティング、スタンピング、穿孔、及び/又は穿刺を用いることができる。また、上記のレーザープロセスに加えて又はその代わりに、植え込み型付属物は、付属物を局所的に伸長させるディンプル加工を受け得る。ディンプルは、厚さが、付属物のディンプル加工されていない領域よりも薄くてもよい。ディンプルは、穴と同じか又は類似の様式で使用され、同じか又は類似の結果を達成し得る。様々な場合において、ディンプル及び/又は穴は、付属物の任意の好適な層に存在し得る。少なくとも1つの場合において、ディンプル及び/又は穴は、例えば、付属物に埋められるか、又は付属物の内層に存在する。ある特定の場合において、高分子量ポリマーで構成される付属物における低分子量ポリマーの選択的使用を用いることで、付属物中により柔軟な領域を創出することができる。最終的に、上記のプロセスを使用して、組織内方成長を促進するのに十分な多孔率を有する、柔軟性かつ高度に弾性の伸長性植え込み型付属物を創出することができる。
【実施例】
【0277】
実施例1−植え込み型層をカートリッジ本体に適用する方法であって、ステープルキャビティを含むステープルカートリッジ本体を得る工程と、ポリマー材料を加熱する工程と、植え込み型層がステープルキャビティの上に形成されるように、加熱されたポリマー材料をステープルカートリッジ本体に向かって加速させる工程と、を含む、方法。
【0278】
実施例2−加速させる工程の前に、ステープルをステープルキャビティに挿入する工程を更に含む、実施例1に記載の方法。
【0279】
実施例3−加熱したポリマー材料を冷却する工程と、冷却する工程の後にポリマー材料をトリミングする工程と、を更に含む、実施例1又は2に記載の方法。
【0280】
実施例4−カートリッジ本体が周辺部を備え、植え込み型層がトリミングする工程中に周辺部に従ってトリミングされている、実施例3に記載の方法。
【0281】
実施例5−加熱する工程が、ポリマー材料を、ポリマー材料のガラス転移温度を超えて加熱することを含む、実施例1、2、3、又は4に記載の方法。
【0282】
実施例6−加熱する工程が、ポリマー材料を、ポリマー材料の溶融温度を超えて加熱することを含む、実施例1、2、3、4、又は5に記載の方法。
【0283】
実施例7−第2のポリマー材料を加熱する工程と、第2の植え込み型層がステープルキャビティの上に形成されるように、第2の加熱されたポリマー材料をステープルカートリッジ本体に向かって加速させる工程と、を更に含む、実施例1、2、3、4、5、又は6に記載の方法。
【0284】
実施例8−加熱されたポリマー材料が第1の加熱されたポリマー材料を含み、加速させる工程が、第1の加熱されたポリマー材料と共に第2の加熱されたポリマー材料を、ステープルカートリッジ本体に向かって加速させることを含む、実施例1、2、3、4、5、6、又は7に記載の方法。
【0285】
実施例9−本方法が、ポリマー材料を溶媒と混合することなく実行されている、実施例1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載の方法。
【0286】
実施例10−本方法が、ポリマー材料をジオキサンと混合することなく実行されている、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、又は9に記載の方法。
【0287】
実施例11−加速させる工程が、ポリマー材料を、電荷を利用して加速させることを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10に記載の方法。
【0288】
実施例12−加速させる工程が、ポリマー材料を、電圧差を利用して加速させることを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11に記載の方法。
【0289】
実施例13−加速させる工程が、ポリマー材料を、スピニング部材を利用して加速させることを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12に記載の方法。
【0290】
実施例14−加速させる工程が、ポリマー材料を、重力を利用してステープルカートリッジ本体上に注入することを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13に記載の方法。
【0291】
実施例15−加速させる工程が、ポリマー材料に並進加速を加える工程と、ポリマー材料に回転加速を加える工程と、を含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、又は14に記載の方法。
【0292】
実施例16−加速させる工程が、無作為の多孔質ポリマー構造をステープルカートリッジ本体上に形成することを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15に記載の方法。
【0293】
実施例17−加熱する工程が、ポリマー材料を液化することを含む、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又は16に記載の方法。
【0294】
実施例18−加熱する工程が、ポリマー材料を液化することを含まない、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、又は16に記載の方法。
【0295】
実施例19−植え込み型層をカートリッジ本体に適用する方法であって、ステープルキャビティを含むステープルカートリッジ本体を得る工程と、ポリマー材料を加熱する工程と、植え込み型層がステープルキャビティの上に形成されるように、加熱されたポリマー材料をステープルカートリッジ本体上に直接適用する工程と、を含む、方法。
【0296】
実施例20−植え込み型層をカートリッジ本体に適用する方法であって、ステープルキャビティを含むステープルカートリッジ本体を得る工程と、材料を加熱する工程と、植え込み型層がステープルキャビティの上に形成されるように、加熱された材料をステープルカートリッジ本体に向かって加速させる工程と、を含む、方法。
【0297】
実施例21−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、複数のステープルと、デッキの上に位置付けられた植え込み型層と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型層は、第1の熱転移温度を有する第1の材料で構成された第1の複数の繊維と、第2の熱転移温度を有する第2の材料で構成された第2の複数の繊維と、を備え、第2の熱転移温度が第1の熱転移温度を下回り、第2の材料が第1の材料と混合され、第2の繊維が、第2の熱転移温度を超える加工温度に層を曝露させる加工中に層内で収縮させられる。
【0298】
実施例22−第2の複数の繊維が構造的格子枠中に配置され、この構造的格子枠が加工中に収縮する、実施例21に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0299】
実施例23−第2の材料がポリジオキサノンを含む、実施例21又は22に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0300】
実施例24−第1の材料がポリグリコール酸を含む、実施例21、22、又は23に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0301】
実施例25−植え込み型層が、積層フィルムを更に備える植え込み型層アセンブリの一部である、実施例21、22、23、又は24に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0302】
実施例26−加工温度が第1の熱転移温度未満である、実施例21、22、23、24、又は25に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0303】
実施例27−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、複数のステープルと、デッキの上に位置付けられた植え込み型層と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型層は、第1の熱転移温度を有する第1の材料で構成されたメッシュと、第2の熱転移温度を有する第2の材料で構成された繊維と、を備え、第1の熱転移温度が第2の熱転移温度を下回り、繊維がメッシュと織り合わされ、メッシュが、第1の熱転移温度を超える加工温度に層を曝露させる加工中に収縮させられる。
【0304】
実施例28−第1の材料がポリジオキサノンを含む、実施例27に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0305】
実施例29−第2の材料がポリグリコール酸を含む、実施例27又は28に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0306】
実施例30−植え込み型層が、積層フィルムを更に備える植え込み型層アセンブリの一部である、実施例27、28、又は29に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0307】
実施例31−加工温度が第2の熱転移温度未満である、実施例27、28、29、又は30に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0308】
実施例32−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、複数のステープルと、デッキの上に位置付けられた植え込み型層と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型層は、第1のガラス転移温度を有する第1の材料で構成された第1の複数の繊維と、第2のガラス転移温度を有する第2の材料で構成された第2の複数の繊維と、を備え、第2のガラス転移温度が第1のガラス転移温度を下回り、第2の材料が第1の材料と織り合わされ、第2のガラス転移温度が、第2の繊維を収縮させるように既に超えられている。
【0309】
実施例33−第1の材料がポリジオキサノンを含む、実施例32に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0310】
実施例34−第2の材料がポリグリコール酸を含む、実施例32又は33に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0311】
実施例35−植え込み型層が、積層フィルムを更に備える植え込み型層アセンブリの一部である、実施例32、33、又は34に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0312】
実施例36−植え込み型層を製造する方法であって、第1の熱転移温度を有する第1の材料で構成された第1の繊維を得る工程と、第2の熱転移温度を有する第2の材料で構成された第2の繊維を得る工程であって、第2の熱転移温度が第1の熱転移温度を下回る、工程と、第1の繊維を第2の繊維と混合する工程と、混合する工程の後に第2の繊維が収縮するように、第2の繊維を、第2の熱転移温度を超える加工温度まで加熱する工程と、を含む、方法。
【0313】
実施例37−混合する工程が、第1の繊維と第2の繊維とを織り合わせることを含む、実施例36に記載の方法。
【0314】
実施例38−加工温度が第1の熱転移温度を超えない、実施例36又は37に記載の方法。
【0315】
実施例39−混合する工程が、第1の繊維を第2の繊維のメッシュに織り合わせることを含む、実施例36、37、又は38に記載の方法。
【0316】
実施例40−外科用器具と共に使用するための圧縮性付属物であって、中空繊維性構造物と、中空繊維性構造物内に収納されたコア繊維性構造物と、を備え、中空繊維性構造物が、中空繊維性構造物を所定の温度に加熱することに反応してより規則的な相からより規則的でない相へと少なくとも1回の転移を経た、少なくとも1つの生体適合性材料を備える、圧縮性付属物。
【0317】
実施例41−少なくとも1回の転移が、コア繊維性構造物の周囲の中空繊維性構造物を収縮させる、実施例40に記載の圧縮性付属物。
【0318】
実施例42−少なくとも1回の転移がエントロピーの増加を含む、実施例40又は41に記載の圧縮性付属物。
【0319】
実施例43−少なくとも1つの生体適合性材料がエラストマーである、実施例40、41、又は42に記載の圧縮性付属物。
【0320】
実施例44−コア繊維性構造物が少なくとも1つの生体適合性材料を備える、実施例40、41、42、又は43に記載の圧縮性付属物。
【0321】
実施例45−中空繊維性構造物が、少なくとも1回の転移に反応して、第1のサイズから第1のサイズより小さい第2のサイズに転移されている、実施例40、41、42、43、又は44に記載の圧縮性付属物。
【0322】
実施例46−細長スロットを更に備え、細長スロットが、中空繊維性構造物の長さに沿って延在し、かつコア繊維性構造物の長さに沿って延在する、実施例40、41、42、43、44、又は45に記載の圧縮性付属物。
【0323】
実施例47−外科用器具と共に使用するための圧縮性付属物であって、中空繊維性構造物であって、中に空間を画定する第1の繊維性管状部材と、少なくとも1回の熱処理で処理された第2の繊維性管状部材と、を備え、中空繊維性構造物が空間を少なくとも部分的に通って延在する、圧縮性付属物。
【0324】
実施例48−第1の繊維性管状部材が、少なくとも1回の熱処理に反応して第2の繊維性管状部材の周囲で縮小されている、実施例47に記載の圧縮性付属物。
【0325】
実施例49−第1の繊維性管状部材が、少なくとも1回の熱処理に反応してより規則的な相からより規則的でない相へと少なくとも1回の転移を経た、少なくとも1つの生体適合性材料を備える、実施例47又は48に記載の圧縮性付属物。
【0326】
実施例50−中空繊維性構造物が、少なくとも1回の熱処理に反応して一時的相転移を経た、少なくとも1つの生体適合性材料を備える、実施例47、48、又は49に記載の圧縮性付属物。
【0327】
実施例51−少なくとも1つの生体適合性材料がエラストマーである、実施例49又は50に記載の圧縮性付属物。
【0328】
実施例52−少なくとも1つの生体適合性材料が吸収性である、実施例49、50、又は51に記載の圧縮性付属物。
【0329】
実施例53−中空繊維性構造物が、少なくとも1回の熱処理に反応して一時的相変化を経た第1の生体適合性材料と、少なくとも1回の熱処理中に固相のままであった第2の生体適合性材料と、を備える、実施例47、48、49、50、51、又は52に記載の圧縮性付属物。
【0330】
実施例54−中空繊維性構造物が、少なくとも1回の熱処理に反応して、第1のサイズから第1のサイズより小さい第2のサイズに転移されている、実施例47に記載の圧縮性付属物。
【0331】
実施例55−外科用器具と共に使用するための圧縮性付属物を調整するための方法であって、中に空間を画定する第1の繊維性管状部材を提供する工程と、空間に適合するようにサイズ決定された第2の繊維性管状部材を提供する工程と、第2の繊維性管状部材を空間の中に挿入する工程と、少なくとも1回の熱処理によって第1の繊維性管状部材及び第2の繊維性管状部材のうちの少なくとも一方において少なくとも1つの変化を生じさせる工程と、を含む、方法。
【0332】
実施例56−生じさせる工程が、第1の繊維性管状部材を第2の繊維性管状部材の周囲で縮小させることを含む、実施例55に記載の方法。
【0333】
実施例57−第1の繊維性管状部材及び第2の繊維性管状部材のうちの少なくとも一方が、少なくとも1つの生体適合性材料を備え、生じさせる工程が、少なくとも1つの生体適合性材料において一時的相変化を生じさせることを含む、実施例55又は56に記載の方法。
【0334】
実施例58−第1の繊維性管状部材及び第2の繊維性管状部材のうちの少なくとも一方が、少なくとも1つの生体適合性材料を備え、生じさせる工程が、少なくとも1つの生体適合性材料におけるより規則的な層からより規則的でない層への少なくとも1回の転移を含む、実施例55、56、又は57に記載の方法。
【0335】
実施例59−生じさせる工程が、第1の繊維性管状部材及び第2の繊維性管状部材のうちの少なくとも一方における少なくとも1回のサイズの変化を含む、実施例55、56、57、又は58に記載の方法。
【0336】
実施例60−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、複数のステープルと、デッキの上に位置付けられる植え込み型層と、を備え、植え込み型層が、複数の織り合わされた繊維を含み、繊維の各々が、捻れ構成を有するストランドを含む、ステープリングカートリッジアセンブリ。
【0337】
実施例61−繊維の捻れ構成が、繊維を熱に曝露させることによって産出されている、実施例60に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0338】
実施例62−捻れ繊維が第1の製織されたゾーンと第2の製織されたゾーンとに織り合わされ、第1の製織されたゾーンが第1の密度を有し、第2の製織されたゾーンが第2の密度を有し、第1の密度が第2の密度と異なる、実施例60又は61に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0339】
実施例63−植え込み型層が外辺部を備え、第2の密度が第1の密度を上回り、第2の製織されたゾーンが外辺部に沿って画定されている、実施例62に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0340】
実施例64−カートリッジ本体が、切断部分を受容するように構成される長手方向スロットを備え、第1の密度が第2の密度を下回り、第1の製織されたゾーンが長手方向スロットと整列する、実施例62に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0341】
実施例65−植え込み型層の上に延在して層をカートリッジ本体に解放可能に留め置くアンカーを更に備え、第2の密度が第1の密度を上回り、アンカーが第2の製織されたゾーンと整列する、実施例62又は63に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0342】
実施例66−カートリッジ本体が長手方向スロットを更に備え、長手方向スロットが切断部材を受容するように構成され、切断部材は、切断部材が長手方向スロット内で移動する際にアンカーを離断するように構成されている、実施例65に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0343】
実施例67−近位端部を更に備え、アンカー及び第2の製織されたゾーンが近位端部に隣接する、実施例65又は66に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0344】
実施例68−近位端部と反対側の遠位端部と、植え込み型層の上に延在して層をカートリッジ本体に解放可能に留め置く遠位アンカーと、第1の密度を上回る第3の密度を有する、層中に画定される第3の製織されたゾーンと、を更に備え、遠位アンカーが第3の製織されたゾーンと整列する、実施例67に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0345】
実施例69−カートリッジ本体が、ステープルキャビティの第1の長手方向列とステープルキャビティの第2の長手方向列とを備え、第1の製織されたゾーンがステープルキャビティの第1の列と整列し、第2の製織されたゾーンがステープルキャビティの第2の列と整列する、実施例62、63、64、65、66、67、又は68に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0346】
実施例70−捻れ繊維が第1の製織されたゾーンと第2の製織されたゾーンとに織り合わされ、第1の製織されたゾーンが第1の弾性率を有し、第2の製織されたゾーンが第2の弾性率を有し、第1の弾性率が第2の弾性率と異なる、実施例60、61、62、63、64、65、66、67、68、又は69に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0347】
実施例71−植え込み型層が外辺部を備え、第2の密度が第1の密度を上回り、第2の製織されたゾーンが外辺部に沿って画定されている、実施例70に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0348】
実施例72−カートリッジ本体が、切断部分を受容するように構成される長手方向スロットを備え、第1の弾性率が第2の弾性率を下回り、第1の製織されたゾーンが長手方向スロットと整列する、実施例70又は71に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0349】
実施例73−植え込み型層の上に延在して層をカートリッジ本体に解放可能に留め置くアンカーを更に備え、第2の弾性率が第1の弾性率を上回り、アンカーが第2の製織されたゾーンと整列する、実施例70又は71に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0350】
実施例74−カートリッジ本体が長手方向スロットを更に備え、長手方向スロットが切断部材を受容するように構成され、切断部材は、切断部材が長手方向スロット内で移動する際にアンカーを離断するように構成されている、実施例73に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0351】
実施例75−近位端部を更に備え、アンカー及び第2の製織されたゾーンが近位端部に隣接する、実施例73又は74に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0352】
実施例76−近位端部と反対側の遠位端部と、植え込み型層の上に延在して層をカートリッジ本体に解放可能に留め置く遠位アンカーと、第1の弾性率を上回る第3の弾性率を有する、層中に画定される第3の製織されたゾーンと、を更に備え、遠位アンカーが第3の製織されたゾーンと整列する、実施例75に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0353】
実施例77−カートリッジ本体が、ステープルキャビティの第1の長手方向列とステープルキャビティの第2の長手方向列とを備え、第1の製織されたゾーンがステープルキャビティの第1の列と整列し、第2の製織されたゾーンがステープルキャビティの第2の列と整列する、実施例70、71、72、73、74、75、又は76に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0354】
実施例78−植え込み型層を製造する方法であって、繊維を得る工程と、繊維を製織する工程と、製織する工程の後に繊維をほどく工程と、ほどく工程の後に繊維を捻る工程と、捻る工程の後に繊維を植え込み型層に製織し直す工程と、を含む、方法。
【0355】
実施例79−製織し直す工程が、繊維を編んで柔らかな布にすることを含む、実施例78に記載の方法。
【0356】
実施例80−ステープルカートリッジデッキを含む外科用器具と共に使用するための圧縮性付属物であって、第1の生体適合性材料と、第1の生体適合性材料より低い溶融温度を有する第2の生体適合性材料と、ステープルカートリッジデッキの長さに対して位置付けることができるフェイスを備える本体と、を備える、圧縮性付属物。フェイスは、互いに離間した複数の装着領域を備え、複数の装着領域は、第2の生体適合性材料を含み、フェイスは、複数の装着領域にてステープルカートリッジデッキに選択的に装着可能である。フェイスは、複数の装着領域間に延在する複数の非装着領域を更に備え、ここで第2の生体適合性材料は、非装着領域の外側に選択的に配設されている。
【0357】
実施例81−複数の装着領域が、装着パターンを画定する、実施例80に記載の圧縮性付属物。
【0358】
実施例82−本体が、織物繊維性構造物を備える、実施例80又は81に記載の圧縮性付属物。
【0359】
実施例83−第1の生体適合性材料及び第2の生体適合性材料のうちの少なくとも一方が、吸収性である、実施例80、81、又は82に記載の圧縮性付属物。
【0360】
実施例84−第2の生体適合性材料が、ポリ−p−ジオキサノン(PDS)である、実施例80、81、82、又は83に記載の圧縮性付属物。
【0361】
実施例85−外科用ステープル留め器具と共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、複数のステープルと、外側表面を備えるカートリッジデッキと、を備える、ステープルカートリッジを備える、ステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジは、1つ目として、第1の溶融温度を有する第1の生体適合性材料で構成された第1の複数の繊維を含む本体と、2つ目として、カートリッジデッキの外側表面に対して位置付けられたフェイスと、を備える、繊維性構造物を更に備える。フェイスは、互いに離間した複数の装着領域であって、複数の装着領域の各々は、第1の溶融温度より低い第2の溶融温度を有する第2の生体適合性材料で構成された第2の複数の繊維を備える、複数の装着領域と、複数の装着領域間に延在する複数の非装着領域と、を備え、非装着領域は、第2の複数の繊維を除外し、フェイスは、第2の溶融温度以上だが、第1の溶融温度未満の温度にこのフェイスを一時的に加熱することによって、複数の装着領域にて外側表面に選択的に装着されている。
【0362】
実施例86−複数の装着領域が、装着パターンを画定する、実施例85に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0363】
実施例87−繊維性構造物が、織物繊維性構造物である、実施例85又は86に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0364】
実施例88−第1の生体適合性材料及び第2の生体適合性材料のうちの少なくとも一方が、吸収性である、実施例85、86、又は87に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0365】
実施例89−第2の生体適合性材料が、ポリ−p−ジオキサノン(PDS)である、実施例85、86、87、又は88に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0366】
実施例90−カートリッジデッキが、繊維性構造物を外側表面に固定するように構成された少なくとも1つの装着部材を更に備える、実施例85、86、87、88、又は89に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0367】
実施例91−少なくとも1つの装着部材が、機械的かかりを備える、実施例90に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0368】
実施例92−外側表面が、複数の粗いゾーンを備える、実施例85、86、87、88、89、90、又は91に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0369】
実施例93−粗いゾーンが、外側表面にエッチングされている、実施例92に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0370】
実施例94−外科用ステープル留め器具と共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、複数のステープルと、カートリッジデッキとを備える、ステープルカートリッジを備える、ステープルカートリッジアセンブリ。カートリッジデッキは、互いに離間した複数の装着ゾーンを備える外側表面と、複数の接着用島状部とを備え、複数の接着用島状部の各々は、装着ゾーンのうちの1つ内に配設され、複数の接着用島状部の各々は、第1の生体適合性材料で構成されている。ステープルカートリッジアセンブリは、カートリッジデッキに対して位置付けられた圧縮性層を更に備え、この圧縮性層は、第1の生体適合性材料とは異なる第2の生体適合性材料で構成され、圧縮性層は、第1の生体適合性材料における一時的相転移によってカートリッジデッキに固定されている。
【0371】
実施例95−第1の生体適合性材料における一時的相転移が、第2の生体適合性材料における相転移を伴わない、実施例94に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0372】
実施例96−カートリッジデッキが、圧縮性層をカートリッジデッキに固定するように構成された少なくとも1つの装着部材を更に備える、実施例94又は95に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0373】
実施例97−少なくとも1つの装着部材が、機械的かかりを備える、実施例96に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0374】
実施例98−装着ゾーンが、外側表面にエッチングされている、実施例94、95、96、又は97に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0375】
実施例99−外科用器具であって、長手方向軸に沿って延在する細長スロットと、細長スロットの第1の側にある第1の外側表面と、第1の側と反対側の、細長スロットの第2の側にある第2の外側表面と、を備える顎部材を備える、外科用器具。外科用器具は、細長スロットの第1の側にある第1のセクションと、細長スロットの第2の側にある第2のセクションと、第1のセクションと第2のセクションとの間に延在する中間セクションと、を備える装着層を備える、圧縮性付属物アセンブリを更に備え、第1のセクションは第1の外側表面に装着され、第2のセクションは第2の外側表面に装着され、中間セクションは細長スロットを少なくとも部分的にブリッジする。圧縮性付属物アセンブリは、細長スロットの第1の側にある第1の圧縮性付属物と、細長スロットの第2の側にある第2の圧縮性付属物と、を更に備え、第1の圧縮性付属物は第2の圧縮性付属物から離間され、第1のセクションは第1の圧縮性付属物に装着され、第2のセクションは第2の圧縮性付属物に装着されている。
【0376】
実施例100−中間セクションが、中間セクションの長さに沿って延在するバーを備え、バーが、第1のセクションから一段上がっており、かつ第2のセクションから一段上がっている、実施例99に記載の外科用器具。
【0377】
実施例101−バーが、細長スロットと長手方向に整列されている、実施例100に記載の外科用器具。
【0378】
実施例102−バーが、第1の圧縮性付属物と第2の圧縮性付属物との間に画定された隙間の中に突出する、実施例100又は101に記載の外科用器具。
【0379】
実施例103−バーが、細長スロットの中に突出する、実施例100、101、又は102に記載の外科用器具。
【0380】
実施例104−中間セクションが、圧縮性付属物アセンブリを顎部材に固定するための少なくとも1つのアンカー機構を備える、実施例99、100、101、102、又は103に記載の外科用器具。
【0381】
実施例105−中間セクションが、互いに離間した複数の突起部を備える、実施例99、100、101、102、103、又は104に記載の外科用器具。
【0382】
実施例106−突起部が、細長スロットと長手方向に整列されている、実施例105に記載の外科用器具。
【0383】
実施例107−突起部が、第1の圧縮性付属物と第2の圧縮性付属物との間に画定された隙間の中に突出する、実施例105又は106に記載の外科用器具。
【0384】
実施例108−突起部が、細長スロットの中に突出する、実施例105、106、又は107に記載の外科用器具。
【0385】
実施例109−装着層がフィルムを備える、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、又は108に記載の外科用器具。
【0386】
実施例110−装着層が第1の圧縮性付属物より薄く、装着層が第2の圧縮性付属物より薄い、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、108、又は109に記載の外科用器具。
【0387】
実施例111−第1のセクションが、第1の圧縮性付属物と第1の外側表面とを完全に分離し、第2のセクションが、第2の圧縮性付属物と第2の外側表面とを完全に分離する、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、又は110に記載の外科用器具。
【0388】
実施例112−第1の圧縮性付属物が、細長スロットから離れる第1の方向に第1のセクションを越えて横方向に延在し、第1の外側表面が、第1の方向に第1のセクションを越えて横方向に延在する、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、又は111に記載の外科用器具。
【0389】
実施例113−第2の圧縮性付属物が、細長スロットから離れる第2の方向に第2のセクションを越えて横方向に延在し、第2の外側表面が、第2の方向に第2の圧縮性付属物を越えて横方向に延在し、第2の方向が、第1の方向に対して反対である、実施例112に記載の外科用器具。
【0390】
実施例114−第1の外側表面が第1の複数のポケットを備え、第2の外側表面が第2の複数のポケットを備え、装着層が第1の複数のポケットと第2の複数のポケットとの間に位置付けられている、実施例100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、又は113に記載の外科用器具。
【0391】
実施例115−外科用器具であって、長手方向軸に沿って延在する細長スロットと、細長スロットの第1の側にある第1の外側表面と、第1の側と反対側の、細長スロットの第2の側にある第2の外側表面と、を備える顎部材を備える、外科用器具。外科用器具は、細長スロットの第1の側にある第1の圧縮性部分と、細長スロットの第2の側にある第2の圧縮性部分と、複数の隙間によって分離される第1の複数のブリッジ部分と、を備える圧縮性層を備える、圧縮性付属物アセンブリを更に備え、第1の複数のブリッジ部分は第1の圧縮性部分と第2の圧縮性部分との間に延在し、第1の複数のブリッジ部分は細長スロットの長さに沿って配置され、第1の複数のブリッジ部分のそれぞれは細長スロットをブリッジする。圧縮性付属物アセンブリは、細長スロットの第1の側にある第1の装着部分と、細長スロットの第2の側にある第2の装着部分とを備える、装着層を更に備え、第1の装着部分は第1の外側表面に装着され、第1の装着部分は第1の圧縮性部分に装着され、第2の装着部分は第2の外側表面に装着され、第2の装着部分は第2の圧縮性部分に装着されている。装着層は、複数の隙間によって分離される第2の複数のブリッジ部分を更に備え、第2の複数のブリッジ部分は第1の装着部分と第2の装着部分との間に延在し、第2の複数のブリッジ部分は細長スロットの長さに沿って配置され、第2の複数のブリッジ部分のそれぞれは細長スロットをブリッジする。
【0392】
実施例116−装着層がフィルムを備える、実施例115に記載の外科用器具。
【0393】
実施例117−装着層が圧縮性層より薄い、実施例115又は116に記載の外科用器具。
【0394】
実施例118−外科用器具であって、長手方向軸に沿って延在する細長スロットと、細長スロットに接続される内部隙間を画定する内部表面と、細長スロットの第1の側にある第1の外側表面と、第1の側と反対側の、細長スロットの第2の側にある第2の外側表面と、を備えるアンビルを備える、外科用器具。外科用器具は、細長スロットの第1の側にある第1の圧縮性部分と、細長スロットの第2の側にある第2の圧縮性部分と、第1の圧縮性部分と第2の圧縮性部分との間に延在する中間圧縮性部分と、を備える圧縮性層を備える、圧縮性付属物アセンブリを更に備え、中間圧縮性部分はスロットをブリッジする。圧縮性付属物アセンブリは、内部表面に対して位置付けられる第1の装着部分と、中間圧縮性部分に装着される第2の装着部分と、第1の装着部分を第2の装着部分に接続するカップリング部分と、を備える、少なくとも1つの装着部材を更に備える。
【0395】
実施例119−カップリング部分が、細長スロットの中に延在する、実施例118に記載の外科用器具。
【0396】
実施例120−第2の装着部分が、中間圧縮性部分の中に埋め込まれている、実施例118又は119に記載の外科用器具。
【0397】
実施例121−外科用ステープル留め器具と共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、発射作動を受けるように構成され、その結果、発射作動を受けると、発射アセンブリが、発射進行中に近位端部から遠位端部へとステープルカートリッジアセンブリを通って並進するように構成されるようになり、ステープルカートリッジアセンブリが、カートリッジ本体と、カートリッジ本体内に着脱可能に格納された複数のステープルと、植え込み型付属物と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型付属物は、本体部分と、カートリッジ本体に対して植え込み型付属物を保持するように構成された複数の個別の装着部分と、を備え、発射アセンブリは、発射進行中に各装着部分と係合するように構成され、装着部分は、発射アセンブリが近位端部から遠位端部へと前進する間にカートリッジ本体から漸進的に解放されている。
【0398】
実施例122−各ステープルが、各装着部分をカートリッジ本体から分離させるように構成されている、実施例121に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0399】
実施例123−発射アセンブリが、植え込み型付属物をカートリッジ本体から離れる方向に持ち上げて、植え込み型付属物をカートリッジ本体から解放するように構成されている、実施例121又は122に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0400】
実施例124−複数のドライバを更に備え、カートリッジ本体がデッキ表面を備え、発射アセンブリが、ドライバをデッキ表面の上に持ち上げるように構成されている、実施例121、122、又は123に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0401】
実施例125−カートリッジ本体が複数のステープルキャビティを備え、装着部分が、ステープルキャビティ内に少なくとも部分的に延在する、実施例121、122、123、又は124に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0402】
実施例126−植え込み型付属物が、一体型材料片を備える、実施例121、122、123、124、又は125に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0403】
実施例127−カートリッジ本体が、スロットを備え、装着部分が、スロットに隣接して位置付けられ、発射アセンブリは、発射アセンブリが近位端部から遠位端部へと前進するときに、装着部分と係合して、植え込み型付属物をカートリッジ本体から解放するように構成された解放部分を備える、実施例121、122、123、124、125、又は126に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0404】
実施例128−植え込み型付属物が、第1の部分と第2の部分とを備え、第1の部分が、第2の部分から除脱されるように構成され、第2の部分が、発射アセンブリによって配備されていないステープルによってカートリッジ本体に対して保持されるように構成されている、実施例121、122、123、124、125、126、又は127に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0405】
実施例129−植え込み型付属物が、断絶部を更に備え、第1の部分が、断絶部にて第2の部分から除脱可能である、実施例121、122、123、124、125、126、127、又は128に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0406】
実施例130−断絶部が、少なくとも1つの穿孔を備える、実施例129に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0407】
実施例131−各ステープルが、一対のステープル脚部を備え、各ステープル脚部が、植え込み型付属物に埋め込まれたかかりを備える、実施例121、122、123、124、125、126、127、128、129、又は130に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0408】
実施例132−かかりが、外向きに延在する、実施例131に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0409】
実施例133−カートリッジ本体が複数のステープルキャビティを備え、各装着部分が、ステープルキャビティの上に延在する、実施例121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、又は132に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0410】
実施例134−ステープルは、ステープルがカートリッジ本体から排出されるときに、装着部分と係合し、装着部分をカートリッジ本体から除脱する、実施例121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、又は133に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0411】
実施例135−ステープルカートリッジアセンブリであって、近位端部と、遠位端部と、デッキと、デッキ内に画定された複数のステープルキャビティと、近位端部から遠位端部に向かって延在する、デッキ中に画定された長手方向スロットと、を備えるカートリッジ本体を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジアセンブリは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納された複数のステープルと、発射部材であって、近位端部から遠位端部に向かった発射部材の発射進行中にステープルをステープルキャビティから排出するように構成された発射部材と、植え込み型付属物と、を更に備える。植え込み型付属物は、本体部分と、植え込み型付属物をカートリッジ本体に対して解放可能に保持するように構成された複数の個別の装着部分と、を備え、発射部材は、発射進行中に装着部分をカートリッジ本体から漸進的に解放するように構成されている。
【0412】
実施例136−発射部材が、デッキの上に延在し、装着部分を直接係合する、実施例135に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0413】
実施例137−ステープルキャビティが、長手方向列に配列され、長手方向列が長手方向スロットに隣接する内側長手方向列を含み、装着部分が、長手方向スロットと内側長手方向列との中間に位置付けられている、実施例135又は136に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0414】
実施例138−発射部材が、長手方向スロットと内側長手方向列との間でデッキに沿って滑動する、実施例137に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0415】
実施例139−外科用ステープル留め器具と共に使用するための外科用ステープル留めアセンブリを組み立てるための方法であって、外科用ステープル留めアセンブリが、ステープルカートリッジと、複数のステープルと、ステープルカートリッジ上に少なくとも部分的に位置付けられた繊維性付属物と、を備え、本方法が、ステープルカートリッジに似た型の上に繊維性付属物材料を注入することと、繊維性付属物材料を冷却させることと、繊維性付属物材料を型から取り出すことと、繊維性付属物材料をステープルカートリッジの上に配置することと、を含み、繊維性付属物材料が、ステープルカートリッジ上に配置されているときに、連続した繊維性構造を維持する、方法。
【0416】
実施例140−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、カートリッジ本体中に着脱可能に格納されたステープルと、デッキの上に位置付けられた植え込み型付属物と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型付属物が、織り合わされた繊維で構成された第1の外層と、織り合わされた繊維で構成された第2の外層と、第1の外層と第2の外層との中間に位置付けられた接着層と、を備え、接着層が、限界溶融温度を有する溶融性材料で構成され、付属物が、限界溶融温度を超える温度に既に曝露されており、その結果、接着層が第1の外層及び第2の外層と接着されている。
【0417】
実施例141−第1の外層の織り合わされた繊維が、限界溶融温度を上回る第1の溶融温度を有する第1の材料で構成され、第1の外層の織り合わされた繊維が溶融されていない、実施例140に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0418】
実施例142−第2の外層の織り合わされた繊維が、第1の溶融温度と異なり、かつ限界溶融温度を上回る第2の溶融温度を有する第2の材料で構成され、第2の外層の織り合わされた繊維が溶融されていない、実施例141に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0419】
実施例143−接着層が、第1の接着層を備え、付属物が、限界溶融温度を上回る溶融温度を有する材料で構成されたスペーサ層と、溶融性材料で構成された第2の接着層と、を更に備え、第1の接着層が、第1の外層とスペーサ層との中間に位置付けられ、第2の接着層が、第2の外層とスペーサ層との中間に位置付けられている、実施例140、141、又は142に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0420】
実施例144−スペーサ層は、付属物が限界溶融温度を超える温度に曝露されたときに第1の接着層及び第2の接着層の溶融した部分を受容するように構成された、スペーサ層内に画定された複数の開口部を備える、実施例143に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0421】
実施例145−第1の接着層の溶融した部分が第1の外層に入り込んでおり、第2の接着層の溶融した部分が第2の外層に入り込んでいる、実施例143又は144に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0422】
実施例146−複数の開口部が、スペーサ層の第1の部分において第1の密度で、かつスペーサ層の第2の部分において第2の密度で配置され、第1の密度が、第2の密度を上回り、第1の部分と接着層との間の接着が、第2の部分と接着層との間の接着よりも強力である、実施例143、144、又は145に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0423】
実施例147−スペーサ層がロフト付き織組織を備える、実施例143、144、145、又は146に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0424】
実施例148−接着層がPDSフィルムを備える、実施例140、141、142、143、144、145、146、又は147に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0425】
実施例149−接着層が、接着層内に画定されたアパーチャを備える、実施例140、141、142、143、144、145、146、147、又は148に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0426】
実施例150−接着層が、第1の外層及び第2の外層に入り込んでいる、実施例140、141、142、143、144、145、146、147、148、又は149に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0427】
実施例151−第1の外層及び第2の外層が、溶融性材料で構成された溶融性部分を含み、第1の外層及び第2の外層の溶融性部分は、付属物が限界溶融温度を超える温度に曝露された後に接着層と融合している、実施例140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、又は150に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0428】
実施例152−ステープルカートリッジアセンブリであって、デッキを備えるカートリッジ本体と、カートリッジ本体中に着脱可能に格納されたステープルと、デッキの上に位置付けられた植え込み型層アセンブリと、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。植え込み型層が、第1の層と、第2の層と、第1の層と第2の層との中間に位置付けられた接着層と、を備え、接着層が、限界溶融温度を有する溶融性材料で構成され、植え込み型層アセンブリが、限界溶融温度と少なくとも等しい温度に既に曝露されており、その結果、接着層が第1の層及び第2の層のうちの少なくとも一方と接着されている。
【0429】
実施例153−接着層が第1の層及び第2の層に機械的に接着されている、実施例152に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0430】
実施例154−第1の層の織り合わされた繊維が、限界溶融温度を上回る第1の溶融温度を有する第1の材料で構成され、第1の層の織り合わされた繊維が溶融されていない、実施例152又は153に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0431】
実施例155−第2の層の織り合わされた繊維が、第1の溶融温度と異なり、かつ限界溶融温度を上回る第2の溶融温度を有する第2の材料で構成され、第2の層の織り合わされた繊維が溶融されていない、実施例154に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0432】
実施例156−接着層が、第1の接着層を備え、植え込み型層アセンブリが、限界溶融温度を上回る溶融温度を有する材料で構成されたスペーサ層と、溶融性材料で構成された第2の接着層と、を更に備え、第1の接着層が、第1の層とスペーサ層との中間に位置付けられ、第2の接着層が、第2の層とスペーサ層との中間に位置付けられている、実施例152、153、154、又は155に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0433】
実施例157−スペーサ層は、付属物が限界溶融温度と少なくとも等しい温度に曝露されたときに第1の接着層及び第2の接着層の溶融した部分を受容するように構成された、スペーサ層内に画定された複数の開口部を備える、実施例156に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0434】
実施例158−複数の開口部が、スペーサ層の第1の部分において第1の密度で、かつスペーサ層の第2の部分において第2の密度で配置され、第1の密度が、第2の密度を上回り、第1の部分と接着層との間の接着が、第2の部分と接着層との間の接着よりも強力である、実施例157に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0435】
実施例159−第1の接着層の溶融した部分が第1の層に入り込んでおり、第2の接着層の溶融した部分が第2の層に入り込んでいる、実施例156、157、又は158に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0436】
実施例160−ステープルカートリッジアセンブリを製造する方法であって、第1の層、第2の層、及び接着層を得る工程と、接着層を第1の層と第2の層との中間に位置付ける工程と、接着層を、接着層を少なくとも部分的に溶融させる温度に加熱する工程と、カートリッジ本体を得る工程と、ステープルをカートリッジ本体内に位置付ける工程と、第1の層、第2の層、及び接着層をカートリッジ本体に装着する工程と、を含む、方法。
【0437】
実施例161−加熱する工程が、第1の層及び第2の層を溶融させない、実施例160に記載の方法。
【0438】
実施例162−外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、カートリッジ本体と、カートリッジデッキと、カートリッジ本体からカートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープルと、を備える、ステープルカートリッジを備える、ステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジアセンブリは、カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物を更に備え、圧縮性付属物は、複数の変化していない繊維を備え、この複数の変化していない繊維は、第1の繊維部分を含む第1の繊維と、第1の繊維部分の上に延在する第2の繊維部分を含む第2の繊維と、を備える。圧縮性付属物は、溶融し再凝固した複数の変化した繊維と、第1の繊維部分、第2の繊維部分、及び複数の変化した繊維の少なくとも一部、を含む、ノードと、を更に備え、複数の変化した繊維の少なくとも一部は、第1の繊維部分と第2の繊維部分とを付着させる。
【0439】
実施例163−第1の繊維及び第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成されている、実施例162に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0440】
実施例164−複数の変化した繊維が、第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施例163に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0441】
実施例165−第1の繊維が、第2の生体適合性材料で少なくとも部分的に被覆されている、実施例164に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0442】
実施例166−複数の変化していない繊維が、第1の繊維部分の上に延在する第3の繊維部分を含む第3の繊維を更に備える、実施例162、163、164、又は165に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0443】
実施例167−ノードが、圧縮性付属物をカートリッジデッキに解放可能に装着する、実施例162、163、164、165、又は166に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0444】
実施例168−装着ゾーンを画定している複数のノードを更に備える、実施例162、163、164、165、166、又は167に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0445】
実施例169−装着ゾーン間に非装着ゾーンを更に備える、実施例168に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0446】
実施例170−装着ゾーンが、非装着ゾーンよりも大きい密度を有する、実施例169に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0447】
実施例171−外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、カートリッジ本体と、カートリッジデッキと、カートリッジ本体からカートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープルと、を備える、ステープルカートリッジを備える、ステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジアセンブリは、カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物を更に備え、圧縮性付属物は、複数の変化していない繊維を備え、この複数の変化していない繊維は、第1の繊維部分を含む第1の繊維と、第1の繊維部分の上に延在する第2の繊維部分を含む第2の繊維と、を備える。圧縮性付属物は、溶融し再凝固した複数の変化した繊維を更に備えることで、接着媒体と、第1の繊維部分、第2の繊維部分、並びに第1の繊維部分及び第2の繊維部分を少なくとも部分的に囲繞している接着媒体の少なくとも一部、を備える、ノードと、を画定する。
【0448】
実施例172−第1の繊維及び第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成されている、実施例171に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0449】
実施例173−複数の変化した繊維が、第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施例172に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0450】
実施例174−第1の繊維が、第2の生体適合性材料で少なくとも部分的に被覆されている、実施例173に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0451】
実施例175−複数の変化していない繊維が、第1の繊維部分の上に延在する第3の繊維部分を含む第3の繊維を更に備える、実施例171、172、173、又は174に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0452】
実施例176−ノードが、圧縮性付属物をカートリッジデッキに解放可能に装着する、実施例171、172、173、174、又は175に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0453】
実施例177−装着ゾーンを画定している複数のノードを更に備える、実施例171、172、173、174、175、又は176に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0454】
実施例178−装着ゾーン間に非装着ゾーンを更に備える、実施例177に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0455】
実施例179−装着ゾーンが、非装着ゾーンよりも大きい密度を有する、実施例178に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0456】
実施例180−外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、カートリッジ本体と、カートリッジデッキと、カートリッジ本体からカートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープルと、を備える、ステープルカートリッジを備える、ステープルカートリッジアセンブリ。ステープルカートリッジアセンブリは、カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物を更に備え、圧縮性付属物は、複数の繊維を備え、この複数の繊維は、第1の繊維部分を含む第1の繊維と、第1の繊維部分から離間した第2の繊維部分を含む第2の繊維とを備える。圧縮性付属物は、溶融し再凝固した接着繊維を更に備え、接着繊維は、第1の繊維部分と第2の繊維部分との間に延在する接着繊維部分を含み、接着繊維部分は、第1の繊維部分に装着され、接着繊維部分は、第2の繊維部分に装着されている。
【0457】
実施例181−第1の繊維及び第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成され、接着繊維が、第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施例180に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0458】
ステープルカートリッジに装着される及び/又はその上に位置付けられる付属物を含む様々な実施形態が開示される。かかる教示が、付属物が外科用器具のアンビルに装着される及び/又はその上に位置付けられる実施形態に適用可能であることを理解されたい。実際に、第1の付属物がカートリッジに装着される及び/又はその上に位置付けられ、第2の付属物がアンビルに装着される及び/又はその上に位置付けられる実施形態が想定される。
【0459】
本開示の圧縮性付属物は、例えばステープルカートリッジ12のカートリッジデッキ16などのステープルカートリッジのカートリッジデッキに対して位置付けることができる。少なくとも1つの場合において、圧縮性付属物は、ステープルカートリッジを、例えば外科用ステープル留め及び分断器具8010(図1)などの外科用器具に装填する前に、ステープルカートリッジのカートリッジデッキに対して位置付けることができる。あるいは、圧縮性付属物は、ステープルカートリッジを外科用ステープル留め及び分断器具に装填した後で、ステープルカートリッジのカートリッジデッキに対して位置付けてもよい。装填ユニットを用いて、圧縮性付属物をステープルカートリッジのカートリッジデッキ上に定置することができる。装填ユニットは、圧縮性付属物をカートリッジデッキに対して操作し位置付けるために様々な装着機構及び/又は配置機構を含んでもよい。圧縮性付属物がカートリッジデッキに対して正しく位置付けられると、装填ユニットが圧縮性付属物を解放し得る。
【0460】
上記に加えて、圧縮性付属物は、ステープルカートリッジに装着することなくカートリッジデッキに対して位置付けることができる。あるいは、圧縮性付属物は、ステープルカートリッジを外科用ステープル留め及び分断器具に装填する前又は後にステープルカートリッジに装着してもよい。例えば、圧縮性付属物をカートリッジデッキ上に部分的に溶融させた後、冷却することで再凝固させ、それにより圧縮性付属物をカートリッジデッキに接着させることができる。また、例えば、縫合糸、ストラップ、かかり、及び/又は他の機械的装着機構など、様々な装着機構を用いて、圧縮性付属物をステープルカートリッジに装着することができる。
【0461】
以下の開示内容全体を参照により本明細書に援用するものである。すなわち、
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、発明の名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」;
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」;
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」;
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、発明の名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」;
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」;
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」;
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」;
米国特許出願第11/343,803号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、現在は、米国特許第7,845,537号;
2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,573号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」;
2008年2月15日に出願され、現在は米国特許第7,980,443号である、米国特許出願第12/031873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」;
米国特許出願第12/235,782号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第8,210,411号;
米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在は、米国特許第8,608,045号;
2009年12月24日に出願された米国特許出願第12/647,100号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、現在は、米国特許第8,220,688号;
2012年9月29日に出願され、現在は米国特許第8,733,613号である、米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」;
2011年2月28日に出願され、現在は米国特許第8,561,870号である、米国特許出願第13/036647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」;
米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は、米国特許第9,072,535号、
2012年6月15日出願の米国特許出願第13/524,049号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は、米国特許第9,101,358号;
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263551号;
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263552号;
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び、
2010年4月22日に出願された米国特許出願公開第2010/0264194号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」、現在は米国特許第8,308,040号。
【0462】
特定の開示された実施形態と関連してデバイスの様々な実施形態について本明細書に記載してきたが、それらの実施形態に対して多くの修正及び変更が実施可能である。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態に従って、所与の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更をすべて包含することが意図される。
【0463】
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、本デバイスは、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整には、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができる。特に、デバイスは分解可能であり、デバイスの任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外すことができる。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、デバイスを後の使用のために、再調整施設で、又は外科処置の直前に外科チームによって再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、すべて本発明の範囲内にある。
【0464】
単なる例として、本明細書に記載される態様は、手術前に処理されてもよい。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、又は高エネルギー電子などの容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
【0465】
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適合を包含するものとする。
【0466】
全体又は部分的に、参照により本明細書に援用されると言及されるいずれの特許、刊行物又はその他の開示物も、援用される内容が既存の定義、記載、又は本開示に記載されているその他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用されるものとする。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に援用されるいかなる矛盾する記載にも優先するものとする。参照により本明細書に援用されるものとするが、現行の定義、見解、又は本開示に記載されたその他の開示内容と矛盾する、任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ援用されるものとする。
【0467】
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
ステープルカートリッジであって、
カートリッジ本体、
カートリッジデッキ、及び
前記カートリッジ本体から前記カートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープル、を備える、ステープルカートリッジと、
前記カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物であって、
複数の変化していない繊維であって、
第1の繊維部分を含む第1の繊維、及び
前記第1の繊維部分の上に延在する第2の繊維部分を含む第2の繊維、を備える、複数の変化していない繊維と、
溶融し再凝固した複数の変化した繊維と、
ノードであって、
前記第1の繊維部分、
前記第2の繊維部分、及び
前記複数の変化した繊維の少なくとも一部であって、前記第1の繊維部分と前記第2の繊維部分とを付着させる、前記複数の変化した繊維の少なくとも一部、を備える、ノードと、を備える、圧縮性付属物と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
(2) 前記第1の繊維及び前記第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成されている、実施態様1に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(3) 前記複数の変化した繊維が、前記第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施態様2に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(4) 前記第1の繊維が、前記第2の生体適合性材料で少なくとも部分的に被覆されている、実施態様3に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(5) 前記複数の変化していない繊維が、前記第1の繊維部分の上に延在する第3の繊維部分を含む第3の繊維を更に備える、実施態様1に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0468】
(6) 前記ノードが、前記圧縮性付属物を前記カートリッジデッキに解放可能に装着する、実施態様1に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(7) 装着ゾーンを画定している複数のノードを更に備える、実施態様1に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(8) 前記装着ゾーン間に非装着ゾーンを更に備える、実施態様7に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(9) 前記装着ゾーンが、前記非装着ゾーンよりも大きい密度を有する、実施態様8に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(10) 外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
ステープルカートリッジであって、
カートリッジ本体、
カートリッジデッキ、及び
前記カートリッジ本体から前記カートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープル、を備える、ステープルカートリッジと、
前記カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物であって、
複数の変化していない繊維であって、
第1の繊維部分を含む第1の繊維、及び
前記第1の繊維部分の上に延在する第2の繊維部分を含む第2の繊維、を備える、複数の変化していない繊維と、
溶融し再凝固して、接着媒体を画定する複数の変化した繊維と、
ノードであって、
前記第1の繊維部分、
前記第2の繊維部分、並びに
前記第1の繊維部分及び前記第2の繊維部分を少なくとも部分的に囲繞している前記接着媒体の少なくとも一部、を備える、ノードと、を備える、圧縮性付属物と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
【0469】
(11) 前記第1の繊維及び前記第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成されている、実施態様10に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(12) 前記複数の変化した繊維が、前記第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施態様11に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(13) 前記第1の繊維が、前記第2の生体適合性材料で少なくとも部分的に被覆されている、実施態様12に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(14) 前記複数の変化していない繊維が、前記第1の繊維部分の上に延在する第3の繊維部分を含む第3の繊維を更に備える、実施態様10に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(15) 前記ノードが、前記圧縮性付属物を前記カートリッジデッキに解放可能に装着する、実施態様10に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
【0470】
(16) 装着ゾーンを画定している複数のノードを更に備える、実施態様10に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(17) 前記装着ゾーン間に非装着ゾーンを更に備える、実施態様16に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(18) 前記装着ゾーンが、前記非装着ゾーンよりも大きい密度を有する、実施態様17に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
(19) 外科用ステープラーと共に使用するためのステープルカートリッジアセンブリであって、
ステープルカートリッジであって、
カートリッジ本体、
カートリッジデッキ、及び
前記カートリッジ本体から前記カートリッジデッキを通して配備可能な複数のステープル、を備える、ステープルカートリッジと、
前記カートリッジデッキに対して位置付け可能な圧縮性付属物であって、
複数の繊維であって、
第1の繊維部分を含む第1の繊維、及び
前記第1の繊維部分から離間した第2の繊維部分を含む第2の繊維、を備える、複数の繊維と、
溶融し再凝固した接着繊維であって、前記第1の繊維部分と前記第2の繊維部分との間に延在する接着繊維部分を含み、前記接着繊維部分は、前記第1の繊維部分に装着され、前記接着繊維部分は、第2の繊維部分に装着されている、接着繊維と、を備える、圧縮性付属物と、を備える、ステープルカートリッジアセンブリ。
(20) 前記第1の繊維及び前記第2の繊維が、第1の融点を有する第1の生体適合性材料で構成され、前記接着繊維が、前記第1の融点を下回る第2の融点を有する第2の生体適合性材料を備える、実施態様19に記載のステープルカートリッジアセンブリ。
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