【実施例】
【0327】
実施例1:本発明によるエンドウタンパク質分離物の調製および本発明による「1」および「2」と言及されるエンドウタンパク質分離物の特徴付け
本発明のエンドウタンパク質分離物No.1の製造方法
1500kgのエンドウタンパク質(商品名NUTRALYS(登録商標)S85Fとして本出願人企業により販売されている)を、55℃に予熱した8500リットルの水に混合し、
混合物を55℃で3時間撹拌し、
0.5%(重量/重量)のエンドプロテアーゼFLAVORPRO 750 MDP(BIOCATALYST社)を添加し、
混合物を55℃で1時間撹拌し、
得られた加水分解度は7であり、
媒体を70℃に加熱し、この温度で最低10分間保持することにより、この反応を阻害し、
UHT処理を適用し(方式:140℃で10秒間)、
混合物を約93%の固形分になるまで噴霧乾燥する。
【0328】
本発明のエンドウタンパク質分離物No.2の製造方法
1500kgのエンドウタンパク質(商品名NUTRALYS(登録商標)S85Fとして本出願人企業により販売されている)を、55℃に予熱した8500リットルの水に混合し、
混合物を55℃で3時間撹拌し、
0.3%(重量/重量)のエンドプロテアーゼENZECO FUNGAL PROTEASE(EDC社)を添加し、
混合物を55℃で1時間撹拌し、得られた加水分解度は6.5であり、
媒体を70℃に加熱し、この温度で最低10分間保持することにより、この酵素反応を阻害し、
UHT処理を適用し(方式:140℃で10秒間)、
次に、混合物を約93%の固形分になるまで噴霧乾燥する。
【0329】
このようにして調製されたエンドウタンパク質分離物の特性
1.遊離アミノ酸の含有量
【0330】
【表2】
【0331】
2.粘度プロファイル
水中の粘度プロファイルの決定のために、
○固形分15%を含有するエンドウタンパク質分離物の水溶液(細菌リスクを防ぐために、浸透圧およびアジド処理された水を200ppmで含むぐ)に対して、
○TA Instruments社のAR2000レオメータを用いて、
○同心円筒構造で、
○剪断速度600s
−1で0.6×10
−3で3分間(log)、
○20℃の温度で(試験前に3分間の温度平衡)
測定を行う。
【0332】
測定前に溶液を少なくとも10時間、750rpm、20℃で撹拌する。
【0333】
pHは調節しない。
【0334】
以下の表は、本発明によるエンドウタンパク質分離物粘度プロファイルを、対照乳タンパク質およびエンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85Fのものと比較する。
【0335】
【表3】
【0336】
本発明によるエンドウタンパク分離物は、乳タンパク質のニュートン挙動に類似している一方、エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85Fは、非常に顕著なずり減粘挙動を示すことが判明した。
【0337】
さらに、エンドウタンパク質分離物No.1および2の粘度は、乳タンパク質の粘度に非常に近く、またはさらに低くなる。
【0338】
3.pHの関数としての水中の溶解度プロファイル
結果を以下の表に示し、
図5に示す。
【0339】
【表4】
【0340】
4.安定性研究
無処理エンドウタンパク質に関するそれらの挙動を測定するために、本発明によるエンドウタンパク質分離物の経時安定性の研究を実施する。
【0341】
試験は、
○40℃±2℃
○75%±5%相対湿度
の温度/相対湿度計画に従って6ヶ月間保存した後に実施する。
【0342】
測定値は、溶解度の損失百分率(上記手順に従って測定)として表される。
【0343】
【表5】
【0344】
このようにして、pH7では、NUTRALYS(登録商標)S85Fは溶解性の約半分を失ったのに対し、エンドウタンパク質分離物は最大でもせいぜいその溶解度の5分の1しか失わず、全ての場合において最初のNUTRALYS(登録商標)S85Fの溶解度よりも高い溶解度を維持することが見いだされた。
【0345】
4.消化率プロファイル
この研究の目的は、本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1および2の総タンパク質消化率を評価して、NUTRALYS(登録商標)S85Fと比較することである。
【0346】
この研究のために、試験の開始時に体重100〜125gの48匹のSprague Dawleyラット(Charles River,Lyons,France)を体重の関数として無作為化し、12匹ずつの4群に分けた。
【0347】
この実験は、動物実験および動物福祉に関する欧州の法律(APAFISプロジェクト番号0000501)に従って行われた。
【0348】
到着時、ラットは7日間の隔離期間を経て、その間、ラットの成長のための標準的な飼料が与えられた。
【0349】
研究の初日からラットに以下の食事を10日間与えた。
【0350】
【表6】
【0351】
飼料と飲料との消費量および体重変化を研究の第1日目および第5日目にモニターし、その後、毎日、研究最終日の10日目までモニターする。
【0352】
研究の最初の5日間は、尿と糞便も毎日採取する。飼料および糞便のタンパク質含有量をケルダール法(標準ISO 1871:2009)により決定する。
【0353】
糞便と飼料の窒素分析は、消化吸収係数(CDU)の計算を可能にする。
【数4】
全てのラットは、予想どおりに成長した。この実験計画ではいつものように、成長はタンパク質欠損対照群で有意に低かった。
【0354】
飲料の消費は、種々の食餌によって変化しなかった。
【0355】
他の尿および糞便パラメータの変化は、対照食または実験食に直接関連する。
【0356】
種々の実験日の関数として、以下の消化率を計算した。
【0357】
【表7】
【0358】
統計学的観点から、NUTRALYS(登録商標)S85Fのタンパク質消化率は、本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1のタンパク質消化率と有意に異なる(p=0.0003)。
【0359】
しかし、生物学的観点から、これらの差異は全く重要ではない。
【0360】
したがって、消化率は、本発明によるNUTRALYSとエンドウタンパク質分離物No.1およびNo.2との間で、以下のまとめにより類似していると結論付けることができる。
【0361】
【表8】
【0362】
5.消化動態
この試験は、以下の方法に従ってタンパク質消化のシミュレーションの生体外技術を使用する。
【0363】
生体外消化法の使用は、それらの物理化学的特性ならびにそれらの胃および小腸通過中の挙動の関数として、種々のタンパク質が豊富な食品の効率的なスクリーニングを可能にする。
【0364】
ここで、NUTRALYS(登録商標)S85F、本発明のエンドウタンパク質分離物No.1およびNo.2ならびにこの種の試験で一般的に使用される対照、すなわちカゼインおよびホエーの3%(m/m)のタンパク質溶液を比較する。
【0365】
したがって、これらの5つの溶液を、胃および次に小腸に相当する生理学的条件下における動的消化の生体外モデルで試験する。
【0366】
この消化モデルは、ステンレス鋼フィンローター(高さ39mm、直径28mm)を備えた制御応力レオメータ(AR−2000,TA Instruments,New Castle,DE,USA)を用いた粘度のリアルタイムモニタリングと連動する。
【0367】
タンパク質溶液を同一条件、すなわち3時間、37℃、150s
−1の剪断速度で通常に試験した。
【0368】
pHを1.5〜2に徐々に酸性化する前にベース粘度を5分間モニターした。
【0369】
この酸性化は、一般に15分かかる。
【0370】
溶液のpHが1.5〜2で安定したら、胃ペプシン(Sigma−Aldrich,St.Louis,MO,USA)とリパーゼ(Novozyme,Gladesaxe,Denmark)との酵素の混合物を加える。粘度モニタリング曲線を
図4に示す。
【0371】
生体外消化中の粘度のモニタリングは、タンパク質の消化動態を明確に反映する。このようにして、ホエーは急速に消化されるタンパク質であるため、消化は粘度の変化を引き起こさない。カゼインは酸性化後に粘度が大幅に増加し、緩慢な消化速度を反映する。
【0372】
NUTRALYS(登録商標)タイプのエンドウタンパク質は、これらの2つの標準の中間の挙動を示し、「急速な中間」であると見なされる。
【0373】
しかし、本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1およびNo.2は、これもNUTRALYS(登録商標)S85Fおよびホエーの中間の挙動を示す。
【0374】
急速タンパク質と中間タンパク質との組み合わせは、消化を促進し、血液循環中のアミノ酸の拡散時間を延長し、長い運動後の筋肉におけるタンパク質合成に有利であることに留意すべきである。
【0375】
実施例2:臨床栄養用UHT処理されたレディ・トゥ・ドリンク中の乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による置換
乳タンパク質と、エンドウタンパク質と、エンドウタンパク質分離物とをベースとする栄養調合物を以下の表に示す。
【0376】
【表9】
【0377】
100ml当たりの栄養価は、次のとおりである。
【0378】
【表10】
【0379】
【表11】
【0380】
飲料の製造方法は、次のとおりである:
○全ての粉末(乳タンパク質、エンドウタンパク質、エンドウタンパク質分離物、マルトデキストリン、およびスクロース)を乾式混合し、
○55℃で水の90%を計量し、
○粉末混合物を55℃で水に添加し、1分間にわたりホイップで分散させた後、55℃、30分間SILVERSONブレンダーで混合し、
○ミネラルを別の混合容器で残りの水に50℃で溶解し、直ちに溶液に加え、
○前記溶液にバニラ香料を添加し、
○レシチンと油とを別々の混合容器に入れ、撹拌して約55℃に加熱し、
○35分間の水和後、10000rpmで5分間の剪断を用いて、レシチンと油混合物とを主バッチに添加し、
○水浴上のビーカー内の3リットルのバッチ毎に生成物を75℃に予熱し(約10分間の温度上昇)、10リットル/時間のホモジナイザー(バッチ毎に約20分)で200バール(1段階)において均質化し、
○バッチに応じて生成物を5分〜45分間、30℃までを冷却し、
○30%水酸化ナトリウムでpHを6.8〜7に調節し、
○75℃の水浴上で生成物を再度加熱し(10分以上の温度上昇)、
○管状交換器で製品を142℃で5秒間滅菌し、次に交換器を25℃に冷却し、
○生成物をボトルに包装し、
○+4℃で保存する。
【0381】
調合物について実施した分析は、次のとおりである。
【0382】
1.本発明による栄養調合物によって形成されたエマルションの粒度分析
ここでの目的は、乳タンパク質ベースの対照に関して、エンドウタンパク質分離物ベースの栄養調合物の外観を分析することである。
【0383】
分析は、MALVERNからの基準2000粒度分析器を用いて行った。得られた結果を
図1および以下の表に示す(表中の値は3回の測定の平均値である)。
【0384】
Dmodeは、主な粒子径である。d10、d50、およびd90は、それぞれ粒子全体の10%、50%および90%に相当する粒子径値である。
【0385】
【表12】
【0386】
4つのサンプルは、二峰性の粒子分布を示す。0.3μmを中心とする第1のピーク(第1の粒子群)が最初の3つの調合物において優勢である。エンドウタンパク質を用いた栄養調合物では、この集団は少数である。
【0387】
二峰性分布の第2のピーク(第2の粒子群)は、サンプルに依存する:
○本発明による調合物1および2について、3μmを中心とする集団が存在するが、前記集団の量は調合物No.1でより多い;
○対照調合物の場合:第2のピークは10μmを中心とし;
○エンドウタンパク質を用いた栄養調合物は、46μmを中心とする第2のピークを有することによってその差を示す。
【0388】
このことから、エンドウタンパク質分離物No.1およびNo.2は、乳タンパク質で得られるものに近い飲料のエマルションサイズを得ることを可能にすることが推論される。
【0389】
さらに、エンドウタンパク質分離物No.2は、エンドウタンパク質分離物No.1よりさらに良好なエマルションサイズ分布を与える(D90とD10との差によって表される、より低い二峰性分布およびより良好なエマルション安定性)。
【0390】
2.粘度分析
ここでの目的は、乳タンパク質ベースの対照に関して、エンドウタンパク質分離物ベースの栄養調合物の安定性を示し、またエンドウタンパク質に関してこれらの分離物を選択する技術的利点を実証することである。
【0391】
測定パラメータは、次のとおりである。
○レオメータ:Physica MCR301
○ツール:ツール:同心円筒CC27
○温度:20℃(平衡状態で5分間)
○剪断:0.05〜1000s
−1で6分間
【0392】
粘度測定の結果は、以下の表に提示される(本発明によるエンドウタンパク質単分離物No.1をここで分析する)。
【0393】
【表13】
【0394】
加熱処理は、3種の栄養調合物に同様の影響を及ぼさない。
○対照調合物の場合、加熱処理は、粘度の減少を引き起こす。
○調合物No.1の場合、粘度の増加とずり減粘挙動の増加があるが、この粘度の増加は低く抑えられ、対照調合物の粘度増加に近い。
【0395】
実際には、加熱処理の前には対照調合物が最高粘度を有し、エンドウタンパク質ベースの調合物がそれに続くことが見いだされている。
【0396】
他方、加熱処理後に対照調合物が最低粘度を有し、本発明による調製物No.1がそれに続く。
【0397】
結論として、本発明による栄養調合物No.1および乳タンパク質ベースの対照調合物は、粘度および耐熱性に関してレオロジー挙動が類似する。
【0398】
他の粘度測定を同一飲料製法で実施し、この場合、エンドウタンパク質分離物No.2で調製された栄養調合も使用し(特に調理方法を変更し、この場合、オンラインで20リットル/時間でUHT滅菌(142℃で5秒間)および相内の均質化を行い、加熱処理後に200バールで75℃に下げる)、+4℃で1ヶ月間の飲料の保存後に実施した。
【0399】
【表14】
【0400】
これらの結果は、全ての調合物が4℃で1ヶ月後に粘度が増加することを示す。調合物No.1および2は、エンドウタンパク質調合物と比較して、1ヶ月後の対照調合物と同程度の大きさの非常にわずかに粘度が増加する。
【0401】
エンドウタンパク質分離物No.1および2を含有する飲料は、エンドウタンパク質を含有する飲料よりもはるかにより安定しており、乳タンパク質を含有する飲料の安定性に近づく。
【0402】
実施例3:スポーツ栄養用UHT処理されたレディ・トゥ・ドリンクの乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による置換
栄養調合物は以下の組成を有する。
【0403】
【表15】
【0404】
100ml当たりの栄養価は、次のとおりである。
【0405】
【表16】
【0406】
スポーツ用のレディ・トゥ・ドリンクについて、粘度測定を行う。
【0407】
ここでの目的はまた、乳タンパク質ベースの対照に関して、エンドウタンパク質分離物ベースの栄養調合物の安定性を示し、またエンドウタンパク質に関してこれらの分離物を選択する技術的利点を実証することである。
【0408】
測定パラメータは、次のとおりである。
○レオメータ:Physica MCR301
○ツール:ツール:同心円筒CC27
○温度:20℃(平衡状態で5分間)
○剪断:0.05〜1000s
−1で6分間
【0409】
粘土測定の結果は、以下の表に提示される。
【0410】
【表17】
【0411】
以下が推測される:
− UHT前に、エンドウタンパク質分離物を含有する調合物は、粘度が乳タンパク質とエンドウタンパク質の中間であり、
− UHT後、エンドウタンパク質分離物を含有する調合物は粘度を失うが、エンドウタンパク質は粘度を得て、乳タンパク質は粘性が最も高いままである。
【0412】
したがって、エンドウタンパク質分離物は、エンドウタンパク質よりも加熱処理に対してより安定であり、UHTのスポーツ用のレディ・トゥ・ドリンクに要求される特性である低粘度により、より適している。
【0413】
実施例4:腸内臨床栄養用UHT処理液体栄養調合物中の乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による置換
栄養調合物は、したがって以下の組成を有する。
【0414】
【表18】
【0415】
100ml当たりの栄養価は、次のとおりである。
【0416】
【表19】
【0417】
飲料の製造方法は、次のとおりである:
○カゼイン塩を水に50℃で混合し、タンパク質を添加して、磁性板で10分間混合し、
○SILVERSONブレンダーで混合しながら炭水化物とミネラルを添加し、
○SILVERSONブレンダーで5分間(10000rpm)混合しながら油を添加し、
○NIRO SOAVI 2K高圧ホモジナイザー(2段階)で60℃、250バールで均質化し、
○50%クエン酸溶液でpHを6.9に調節し、
○ガラスジャー内で120℃において15分間オートクレーブ滅菌し、
○室温まで冷却する。
【0418】
これらの操作条件下で、エンドウタンパク質分離物は、乳タンパク質の代わりに有利に使用することができる。
【0419】
実施例5:スポーツ選手用の本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いて調合された4種の粉末混合物の知覚特性の比較
パネルは13名で構成された。
【0420】
パネルは、エンドウタンパク質を用いた製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0421】
具体的には、パネルは、例えば、次のような味および質感の感覚記述子を正しく使用するためのトレーニングを受けた。
【0422】
【表20】
【0423】
また、この方法において、パネルは、この一覧で予想されなかった他の記述子に関してコメントをすることも許された。
【0424】
製品
栄養調合物は、以下の組成を有するスポーツ選手向けの粉末混合物である。
【0425】
【表21】
【0426】
それらは、味見の直前に室温において水中で再構成される。
【0427】
味見条件
− 官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
− 白色光(製品の視覚と全く同じ)
− 午前または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
− 3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
− 無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0428】
試験
結果を比較するために用いられた方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000−Le profil Flash:Un outil rapide et innovant d’evaluation sensorielle descriptive.[フラッシュプロファイル:記述的官能評価のための迅速で革新的なツール]In:L’innovation:de l’idee au succes[イノベーション:アイデアから成功へ]−12th AGORAL Meeting.Pages 335−340,March 22−23,2000.Paris,France:Lavoisier,Tec & Doc.)であった。
【0429】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0430】
実施例:
感覚記述子:サクサク感
【数5】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994−Multiple factor analysis(AFMULT package).In:Computational Statistics & Data Analysis,Volume 18,Issue 1,August 1994,Pages 121−140)である。
【0431】
結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0432】
分析は、Rソフトウェア(公開販売中):
Rバージョン2.14.1(2011−12−22)
Copyright(C)2011 The R Foundation for Statistical Computing
ISBN3−900051−07−020、プラットフォーム:i386−pc−mingw32/i386(32ビット)
を用いて行った。このソフトウェアは、FactoMineRバージョン1.19パッケージなどの計算機能を含むモジュールのロードを要する作業環境である。
【0433】
結果
グラフ形式での結果の表示を
図2に提示する。
【0434】
COSUCRA社によって販売されるエンドウタンパク質PISANE(登録商標)、エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85F、および実施例1の本発明による2種のエンドウタンパク質分離物の3つのグループが区別される。
【0435】
パネリストは、実施例1の本発明による2種のエンドウタンパク質分離物間にほとんど差異を認めなかった。
【0436】
それらは対照製品よりも砂質(ザラザラする)、エンドウ、紙/ボール紙の側面が少なく、より苦く、イチゴ/バナナ(この調合で使用されるフレーバー)がより強い。
【0437】
PISANE(登録商標)との混合物は、その適用が気泡の形成を生じたため、質感の点で際立っていた。
【0438】
NUTRALYS(登録商標)S85Fとの混合物は、その甘い味により際立っていた。
【0439】
実施例6:臨床栄養用のレディ・トゥ・ドリンクの知覚特性の比較
パネルは14名で構成された。
【0440】
パネルは、実施例3と同様に、エンドウタンパク質を用いた製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0441】
具体的には、パネルは、例えば、次のような味および質感の感覚記述子を正しく使用するためのトレーニングを受けた。
【0442】
【表22】
【0443】
また、この方法において、パネルは、この一覧で予想されなかった他の記述子に関してコメントをすることも許された。
【0444】
製品
製品は、レディ・トゥ・ドリンクであり、その製法は実施例2のものである。
【0445】
それらは室温でパネリストに提示される。
【0446】
味見条件
− 官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
− 白色光(製品の視覚と全く同じ)
− 午前または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
− 3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
− 無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0447】
実施
製品を比較するために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0448】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0449】
実施例:
感覚記述子:サクサク感
【数6】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994)である。結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0450】
分析は、Rソフトウェア(公開販売中):
Rバージョン2.14.1(2011−12−22)
Copyright(C)2011 The R Foundation for Statistical Computing
ISBN3−900051−07−0
20、プラットフォーム:i386−pc−mingw32/i386(32ビット)
を用いて行った。このソフトウェアは、FactoMineRバージョン1.19パッケージなどの計算機能を含むモジュールのロードを要する作業環境である。
【0451】
結果
グラフ形式での結果の表示を
図3に提示する。
【0452】
NUTRALYS(登録商標)S85Fは、パネルの再現性を試験するために2回提示された。グラフ上では、2つの点が第1次元(最大)で近接しているが、第2次元でそうでないことが分かる。このようにして、この第2次元は、測定ノイズからなると見なされる。したがって、本発明による2種のエンドウタンパク質分離物は、第1次元で接近しているため、それらの間に有意差はない。
【0453】
本発明による2種のエンドウタンパク質分離物は、味により多くのエンドウ/野菜および渋味があることが判明したNUTRALYS(登録商標)S85Fよりも、バニラ/キャラメルおよび塩味が強く、よりクリーム状/被覆性、濃厚な粘着性の質感であることが分かる。
【0454】
実施例7:スポーツ選手用のレディ・トゥ・ドリンクの知覚特性の比較
パネルは12名で構成された。
【0455】
パネルは、実施例3と同様に、エンドウタンパク質を用いた製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0456】
製品
製品は、レディ・トゥ・ドリンクであり、その製法は実施例3のものである。それらは室温でパネリストに提示される。
【0457】
実施
製品の比較のために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0458】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0459】
実施例:
感覚記述子:新鮮なクルミ
【数7】
ここでパネリストに目安として提示される記述子の一覧を示す。
【0460】
【表23】
【0461】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品の得点に関する多重因子分析(J.Pages,1994)である。審査員によって作製された記述子のセットは、変数のグループである。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0462】
統計処理は、ソフトウェアRバージョン2.14.1(2011−12−22)で行った。
【0463】
結果
グラフ形式での結果の表示を
図6に提示する。
【0464】
本発明による2種のエンドウタンパク質/2種のエンドウタンパク質の2つのファミリーが第1次元で区別され、第2次元では4つのサンプルがそれらの質感、匂いおよび味によって特徴付けられる。
【0465】
質感に関して、PISANE(登録商標)およびNUTRALYS(登録商標)S85Fを用いたレディ・トゥ・ドリンクは、本発明のエンドウタンパク質分離物を用いたものよりも濃厚である。
【0466】
匂いに関して、本発明の本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いた飲料は、エンドウタンパク質分離物No.2よりもバニラが強いのに対して、PISANE(登録商標)ではエンドウがより強い。
【0467】
味に関して、PISANE(登録商標)はスパイシーで化学的であり、匂いに関してはエンドウ、クルミ、および野菜がより強い。PISANEおよびNUTRALYS(登録商標)S85Fを用いたレディ・トゥ・ドリンクは、苦く、紙−ボール紙の性質があるという共通点がある。
【0468】
本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた飲料に関して、飲料No.1(分離物No.1を用いる)はより乳状でバニラ状であり、飲料No.2はより穀物およびドゥルセ・デ・レチェ/キャラメル様である。
【0469】
実施例8:臨床栄養用のUHT処理デザートクリーム中の乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による置換。
本発明によるミルク、エンドウ、および競合するエンドウタンパク質およびエンドウタンパク質分離物をベースとした栄養調合物が以下の表に示される(約23%の置換)。
【0470】
【表24】
【0471】
100g当たりの栄養価は、次のとおりである。
【0472】
【表25】
【0473】
飲料の製造方法は、次のとおりである。
○水を50℃に予熱し、
○全ての粉末(乳タンパク質、エンドウタンパク質、エンドウタンパク質分離物、マルトデキストリン、デキストリン、スクロース、デンプンを全て)を乾式混合し、
○粉末混合物を50℃の水に加え、1分間にわたりホイップで分散させた後、50℃で3000rpmにおいて30分間にわたりSILVERSONブレンダーで混合し、
○前記溶液に香料を添加し、
○レシチンと油とを別々の混合容器に入れ、撹拌して約50℃に加熱し、
○30分間の水和後、10000rpmで5分間の剪断を用いて、レシチンと油混合物とを主バッチに添加し、
○製品を管式熱変換器内で133℃において55秒間滅菌した後、70℃で包装し、
○4℃で保存する。
【0474】
臨床栄養用のデザートクリームの知覚特性の比較
パネルは、調合された製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0475】
このパネルは、Roquetteの社員の26人で構成され、味見の日には11人が出席し、そのうちの6人はデザートクリームの題材について訓練を受けていた。
【0476】
製品を調製し、次に冷蔵庫に保存した。
【0477】
それらは室温でパネリストに給仕された。
【0478】
味見条件
官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
●白色光(製品の視覚と全く同じ)
●午前中または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
●3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
●無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0479】
実施
製品を比較するために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0480】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0481】
実施例:
感覚記述子:フォンダン
【数8】
ここでパネリストに目安として提示される記述子の一覧を示す。
【0482】
【表26】
【0483】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994)である。結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0484】
統計処理は、ソフトウェアRバージョン2.14.1(2011−12−22)で行った。
【0485】
結果
図7に見られるように、デザートクリームは全てのパネリストが約64%の非常に高い次元1で合意の上で区別され、以下の方法で極端な製品を説明している。
【0486】
ミルク対照は最も光沢があり、口中で溶解するが、最も濃厚でなく、最も甘い。
【0487】
質感に関して、PISANE(登録商標)C9およびNUTRALYS(登録商標)S85Fを用いたデザートクリームは、本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いたデザートクリームよりも濃厚である。
【0488】
味に関して、エンドウタンパク質分離物を用いたデザートクリームは、PISANE(登録商標)C9およびNUTRALYS(登録商標)S85Fを用いた試験よりもエンドウ味が少ない。
【0489】
実施例9.アイスクリーム/アイスデザートの乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による置換
4つの製法が開発されている:
○対照:100%乳タンパク質
○製法No.1:50%乳タンパク質をエンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85Fで置き換える;
○製法No.2:50%乳タンパク質を本発明によるエンドウタンパク質単分離物No.1で置き換える;
○製法No.3:50%乳タンパク質を本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2で置き換える。
【0490】
【表27】
【0491】
【表28】
【0492】
製造工程は、次のとおりである:
○脱脂乳を容器に入れ(40/45℃)、
○粉末状の成分を容器に添加し、CHOCOTECバッチ調理器で80Hzで15分間撹拌し、
○安定剤と糖とを混合し、混合物を容器に入れ、
○80Hzで20分間混合し、
○クリームとグルコースシロップとを入れし、
○80Hzで15分間混合し、
○80℃で3分間殺菌し、
○70℃に冷却して、得られた混合物の半分を直接均質化し、残りの半分を50℃に冷却する。第1のバッチを均質化する場合、第2のバッチを70℃に加熱し、次に均質化し、
○200バールで均質化し、
○熟成容器内で4℃に冷却して香料を添加し、
○23時間、熟成させ、
○泡立てて95〜100%のオーバーランを得て、−30℃で1時間凍結させ、
○アイスクリームを−20℃で保存する。
【0493】
分析
【0494】
【表29】
【0495】
本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いて製造された調製物の膨張性は、対照のものと同一であり、エンドウタンパク質を用いて製造された調製物と有意に差がないことに留意されたい。
【0496】
【表30】
【0497】
エンドウタンパク質を用いた製法が最も高い粘度を示す。本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた製法は、対照製法と同等である。
【0498】
粒度分析
粒度分析は、エマルションの乳化力および安定性を評価する目的で、アイスクリームの調製における種々の段階で実施した:
○均質化工程後の脂肪小球のサイズ分布、
○熟成工程後の脂肪小球のサイズ分布、
○アイスクリームの脂肪小球のサイズ分布(泡立て工程後の脂肪小球のサイズ分布に相当する)。
【0499】
これらの分析はまた、0.1%SDSを添加して実施し、凝集/軟凝集または融合によってエマルションが生成したどうかを決定した。
【0500】
結果を
図8〜11に提示する。
【0501】
各製法について、粒度分布は、熟成後に減少するかまたはより単峰性になる傾向がある。
【0502】
この変化は、エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85Fを用いた製法で非常に目立つ。これは、エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85Fが、脂肪小球の界面に移行するのが最も遅い乳化剤であることを示す。
【0503】
対照的に、製法No.3(本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2を用いる)は、100%乳タンパク質を含有する製法と同様に良好な乳化剤である。
【0504】
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1は、均質化後の本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2よりも乳化率が低いが、熟成後にほぼ同様に良好になる傾向がある。
【0505】
実施例10:アイスクリーム/アイスデザートの乳タンパク質のエンドウタンパク質分離物による全置換
これらの3つの製法は、厳格な菜食主義者向けのアイスクリームとして開発された。
○対照:100%エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)S85F
○製法1:本発明による100%エンドウタンパク質分離物No.1
○製法2:本発明による100%エンドウタンパク質分離物No.2
【0506】
【表31】
【0507】
栄養価(100g当たり)は、次のとおりである。
【0508】
【表32】
【0509】
製造工程は、次のとおりである:
○水を45℃に加熱し、
○成分を混合し、
○安定剤をスクロースと混合し、
○水を添加して20分間混合し、
○脂肪(溶融ココナツ油)を導入して混合し、
○80℃で3分間殺菌し、
○70℃まで冷却し、
○混合物を200バール(2段階)で均質化し−2番目の段階で30%、
○香料を添加し、
○4℃で20分間撹拌して熟成させ、
○90〜100%で泡立て、−30℃で1時間冷却し、
○−18℃で保存する。
【0510】
分析
オーバーラン力の測定(アイスデザート)
○所与の容量Vの空のるつぼの重量
測定された質量=m
c、式中、m
cは空のるつぼの質量である
○所与の容量Vのるつぼの重量、オーバーラン前に混合物で縁まで満たされる
測定された質量=m
c+m
mix式中、m
mixは、容積Vに対応する混合物の質量である
○所与の容量Vのるつぼの重量、オーバーラン後に混合物で縁まで満たされる(冷凍庫から取り出された)
測定された質量=m
c+m
ice式中、m
iceは、容量Vに対応する氷(冷凍庫から取り出されたオーバーラン混合物)の質量である。
【0511】
オーバーラン測定値は、次の式で与えられる。
【数9】
【0512】
【表33】
【0513】
粘度測定
○4℃における測定
○レオメータ:Physica MCR 301 Anton Paar
○配置:同心円筒CC27
○公称値:5分間で200s
−1
【0514】
【表34】
【0515】
【表35】
【0516】
したがって、製法が本発明によるエンドウタンパク質分離物を含む場合、粘度がより低いことに留意されたい。
【0517】
質感の測定
○測定温度:冷凍庫からの出庫時
○レオメータ:INSTRON9506装置
○配置:円錐形
○公称値:20分間まで課された変形
【0518】
【表36】
【0519】
本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた製法では、硬度が全体的に良好であることが判明している。より詳細には、本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2は、おそらくその高いオーバーラン力(101%)に関連して顕著に硬度が高い。
【0520】
混合物およびアイスデザートのエマルションのサイズ測定
プロトコル:
○MALVERN 3000流路式粒度分析装置(粒度計)(溶媒は脱ミネラル水)
○光学モデル:1.46+0.001i、撹拌速度1900rpm
【0521】
熟成前後の混合物は、SDSの有無で特性決定する:
○SDSなし:サンプルは、水のみを含有する粒度分析装置のビーカーに直接導入する。
○SDSあり:0.1%、すなわち0.6gのSDSを粒度分析装置のビーカーに直接導入する。SDSの溶解後、サンプルの分析のために添加する。
【0522】
最終的なアイスクリームは、解凍せずに粒度分析装置のボウルに導入する。アイスクリームを融解して分散させた後に、測定する。
【0523】
SDSの有無の熟成前後のエマルションのサイズを以下の表に示す。
【0524】
【表37】
【0525】
SDSがない場合、エンドウタンパク質を含有する混合物のエマルション(対照)は、本発明によるエンドウタンパク質分離物から調製されたエマルションよりも粒度が小さい。
【0526】
【表38】
【0527】
SDSがある場合、脂肪凝集塊が分散するため、Dmodeは3つの試験でより近似している。本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いた調合物は、より粒子が大きな粒度分析ピークを有することに注目すべきである。
【0528】
【表39】
【0529】
【表40】
【0530】
熟成後に大きな変化は観察されない。本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた調合物は、エンドウタンパク質を用いた調合物よりもさらに多分散である。
【0531】
未修飾の形態のアイスクリームのエマルションサイズは、SDSの存在なしで測定する。
【0532】
【表41】
【0533】
主要ピーク(Dmode)のサイズは、3種のアイスクリームについて同様である。しかし、本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた調合物は、特に分離物No.2を用いたものよりもさらに多分散である。
【0534】
比較試験は市販のアイスクリームを用いて実施され、これらのアイスクリームは脂肪球の高い含有量に関して、対照製法および製法1および2よりも粗大粒子をより多数含むことを示す。
【0535】
融解挙動の測定
プロトコル:
経験的に、所与の体積のアイスデザートのサンプルをビーカーのグリルに載せる。次に以下を測定する。
○最初の滴がビーカーに入るまでの時間、
○3時間にわたり経時的に溶けたアイスクリームの百分率。
【0536】
図12は、本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いて調製されたアイスクリームでは、融解がより少ないという事実を明確に説明する。
【0537】
官能分析
パネルは15名で構成された。
【0538】
前述の実施例と同様に、このパネルは、エンドウタンパク質を用いた製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0539】
エンドウタンパク質を用いて調製されたアイスクリームと比較した場合、本発明のアイスクリームは、苦味が少なく、エンドウの味が少なく、着色が少ない。
【0540】
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いたアイスデザートは、氷結晶が少なく、バニラ味がより顕著であり、他の製品よりも甘く、より脂肪が多い。
【0541】
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2を用いたアイスデザートは、甘くて脂肪が多く、よりクリーム状である。それらは、わずかに「緑茶」の味が際立っている。
【0542】
結論
アイスデザートの製造工程中、本発明によるエンドウタンパク質分離物は、エンドウタンパク質と比較してより粘度が低い。
【0543】
分離物1の質感はより硬いが、パネリストによって知覚されない。
【0544】
2種の分離物は、特に対応するアイスデザートの融解を低下させる。
【0545】
味に関して、最良の認知は、甘い味および顕著な風味があり、苦みおよび「豆」の味がより少ない、分離物No.1を用いて調製されたアイスデザートである。
【0546】
実施例11:アイスクリームの知覚特性の比較
パネルは20名で構成された。
【0547】
パネルは、エンドウタンパク質を用いて調合された製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下についての能力を確認するための訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0548】
具体的には、パネルは、例えば、次のような味および質感の感覚記述子を正しく使用するためのトレーニングを受けた。
【0549】
【表42】
【0550】
また、この方法において、パネルはまた、この一覧で予想されなかった他の記述子に関してコメントすることが許された。
【0551】
製品
アイスクリームは、実施例9の製法No.1、No.2、No.3である。
【0552】
味見条件
− 官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
− 白色光(製品の視覚と全く同じ)
− 午前中または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
− 3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
− 無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0553】
実施
製品を比較するために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0554】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0555】
実施例:
感覚記述子:サクサク感
【数10】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994)である。結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0556】
分析は、Rソフトウェア(公開販売中):
Rバージョン2.14.1(2011−12−22)
Copyright(C)2011 The R Foundation for Statistical Computing
ISBN3−900051−07−0
20プラットフォーム:i386−pc−mingw32/i386(32ビット)
を用いて行った。
【0557】
このソフトウェアは、FactoMineRバージョン1.19パッケージなどの計算機能を含むモジュールのロードを要する作業環境である。
【0558】
結果
結果を
図13に示す。
【0559】
3つのサンプルは、全てクリーミーな質感、冷たさおよびフォンダン、ならびにエンドウ味、バニラ味、苦味の観点で評価した。
【0560】
しかし、いくつかの記述子でそれらを区別できるようになる。
●NUTRALYS(登録商標)S85Fを用いたアイスクリームは、より硬く、エンドウおよびボール紙の味がする。
●本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いたアイスクリームは、より脂っぽく、クルミの香気で空気混入されている。
●本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2を用いたアイスクリームは、より甘いと判断される。
【0561】
実施例12:「非乳製品コーヒークリーマー/ホワイトナー」マトリックス中のエンドウタンパク質分離物の使用
a.カゼインナトリウムの100%置換
ここでの目的は、カゼインナトリウムの100%を置換し、コーヒー中で安定な製品を得ることである。
【0562】
低温殺菌後のエマルションの粘度の測定およびコーヒー中での安定性の測定は、NUTRALYS(登録商標)と比較して、カゼインナトリウムを置き換える能力における、エンドウタンパク質分離物の機能特性の改善の説明を可能にする。
【0563】
開発された製法は、次のとおりである。
【0564】
【表43】
【0565】
製造工程は、次のとおりである:
○絶え間なく撹拌しながら80°で脂肪を溶融させ、
○溶融油脂にDimodan HPを添加して、モノグリセリドを溶解させ、
○水の90%を50℃に加熱してタンパク質を添加し、30分間絶え間なく撹拌しながら水和させ、
○リン酸塩を40℃で残りの水に溶解し、
○30分間の水和後、主な混合物にグルコースシロップとリン酸塩を添加し、
○主混合物中の脂肪/Dimodan HPの混合物を10000rpmで5分間予備乳化し、
○製品を75℃において第1段階では160バール、第2段階では30バールの圧力のNiro Panda 2K Soavi(GEA)高圧ホモジナイザー内に入れ、
○80℃で数秒間低温殺菌し、次に製品を冷水に入れて加熱処理を止める。
【0566】
調合物について実施した分析は、次のとおりである。
【0567】
1.粘度分析
加熱処理工程後の濃縮エマルションの粘度測定は、通常の噴霧化温度である65℃で行われる。
【0568】
装置:
○Physica MCR 301 Anton Paarレオメータ
○配置:CC27
○方法:660sで0〜1000s
−1
【0569】
種々の製法で得られた結果は、次のとおりである。
【0570】
【表44】
【0571】
殺菌後における製法2および製法3のエマルションの粘度は、エンドウンパク質を用いて調製された製法4よりもミルク対照に近く、60重量%のような高固形分の低粘度エマルションの乾燥が可能になる。
【0572】
2.pHの関数としての溶解度
【0573】
【表45】
【0574】
図14は、pHの関数として、カゼイン塩と比較して、本発明によるエンドウタンパク質分離物の溶解度の変化を説明し、それらの優れた挙動を反映する。
【0575】
コーヒー中の安定性の評価
コーヒーの再構成
○可溶性コーヒー2gを秤量し、
○飲料水(カルシウム含有量136mgおよびマグネシウム含有量60mg)を80℃に加熱して、135gの前記水を上記2gに添加し、
○濃縮エマルション12.7gをコーヒーに添加する。
【0576】
エンドウタンパク質を用いて得られたものと比較して、本発明によるエンドウタンパク質分離物を含有する製法では、コーヒー中での軟凝集はあまり多くないようである。しかし、これは、エンドウタンパク質に対する前記分離物の溶解度の改善と相関し得る。
【0577】
a.カゼインナトリウムの50%置換
ここでの目的は、カゼインナトリウムの50%を置換し、コーヒー中で安定な製品を得ることである。
【0578】
低温殺菌後のエマルションの粘度の測定およびコーヒー中での安定性の測定は、NUTRALYS(登録商標)と比較して、カゼインナトリウムを置き換えるそれらの能力における、エンドウタンパク質分離物の機能特性の改善の説明を可能にする。
【0579】
開発された製法は、次のとおりである。
【0580】
【表46】
【0581】
100g当たりの栄養価は、次のとおりである。
【0582】
【表47】
【0583】
製造工程は、次のとおりである:
○絶え間なく撹拌しながら80°で脂肪を溶融させ、
○液体油にモノグリセリドとジグリセリドを溶解し、
○粉末状タンパク質を50℃の水に30分かけて溶解し、
○水の一部に、グルコースシロップと既に溶解したリン酸塩を添加し、
○溶融脂肪を水溶液中で10000rpmにおいて撹拌して予備乳化させ、
○80℃で数秒間低温殺菌し、
○製品を75℃において第1段階では160バール、第2段階では30バールの圧力のNiro Panda 2K Soavi(GEA)高圧ホモジナイザー内に入れ、
○混合物を50%固形分に希釈し、蒸発能力が10〜12l/hの装置内において、180℃(T
inlet)および90℃(T
outlet)で微粒化する。
【0584】
調合物について実施した分析は、次のとおりである。
【0585】
1)エマルションのpH
【0586】
【表48】
【0587】
2)エマルションの能力
(レーザー粒度分析装置を用いて)脂質小球の大きさを測定することにより、本発明によるエンドウタンパク質分離物が、可能な最小の大きさの脂質小球を形成する能力を決定することが可能になる。
【0588】
【表49】
【0589】
これらの結果は、50/50混合物の粒度分布が100%カゼイン塩対照と同様であることを明らかに示す。
【0590】
3)65℃における60%固形分を含有するエマルションの粘度(噴霧化前)
装置:
○Physica MCR 301 Anton Paarレオメータ
○配置:CC27
○方法:660sで0〜1000s
−1
【0591】
【表50】
【0592】
50/50混合物の最低粘度により、カゼイン塩に従来必要とされている固形分よりも高い固形分でそれを噴霧することが可能となる。
【0593】
4)コーヒー中における粉末状の「非乳製品コーヒークリーマー」の安定化
コーヒーの再構成:
a.可溶性コーヒー2gを秤量し、
b.80℃で8gのエマルションおよび150mlの飲料水(カルシウム含有量136mgおよびマグネシウム含有量60mg)を添加する。
【0594】
コーヒー中のエマルションの安定性は、L(ホワイトバランス)、a(イエローバランス)、b(グリーンバランス)座標に従って、調製物の色測定の色変化の測定によって決定され、コーヒー中の白色は、製造業者と消費者が求めている重要な基準の1つである。
【0595】
カゼイン塩を用いて調製した対照コーヒー(L=+98)に関する、50/50混合物(L=+96)を用いて調製したコーヒーのLパラメータの測定に関する2ポイントの差は、本発明によるエンドウタンパク質分離物との混合物の優れた安定性を反映する。
【0596】
実施例13.撹拌型ヨーグルトを調製するためのエンドウタンパク質分離物の使用
ここでの目的は、乳タンパク質の30%を置き換えることである。
【0597】
開発された製法は、次のとおりである。
【0598】
【表51】
【0599】
【表52】
【0600】
製造工程は、次のとおりである:
○水を60℃に加熱し、
○タンパク質を添加し、1時間静置して水和させ、
○POLYTRONホモジナイザーで2分間混合しながらクリームを添加し、
○糖/デンプン混合物を10〜15分かけて添加し、
○75〜80℃において高圧(2段階:第1段階180バール;第2段階200バール)で均質化し、
○Power Point International管式熱変換器を用いて95℃で6分間にわたって20l/hで殺菌し、
○発酵素(YoFlex(登録商標)YF−L812−50U/250L)を添加し、
○42℃でpH4.6に酸性化し(酸性化時間は5〜6時間)、
○3600rpm、42℃で撹拌し、
○Spindle 2Gを用いて37/38℃で3600rpmにおいて滑らかにし、
○ポットに入れて4℃で保存する。
【0601】
【表53】
【0602】
【表54】
【0603】
【表55】
【0604】
【表56】
【0605】
製法3は対照製法に最も近い挙動を示すが、D+7およびD+14で、対照製法の粘度変化に対する粘度曲線の逆転を伴う。
【0606】
具体的には、製法3はD+14で粘度が回復し、D+14で最も剪断抵抗が高い。
【0607】
製法1は、D+7の製法3よりも粘性が高く剪断抵抗が高いが、これはD+14と逆である。
【0608】
本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いた製法2は、4つの製法の中で最も粘性があり、対照製法よりも粘性がある。その粘度は経時的に減少する。
【0609】
これらの結果は、本発明によるエンドウタンパク質分離物が、その挙動のために対照製法の粘度と類似していることが望ましい場合、この製法中のデンプン量の減少を可能にすることを実証する。
【0610】
製法1および製法3についても同様のことが言えるが、その程度はより低い。
【0611】
実施例14:撹拌型ヨーグルトの知覚特性の比較
味覚評価では、パネルは11人で構成されていた。質感評価では、パネルは12人で構成されていた。
【0612】
パネルは、エンドウタンパク質を用いて調合された製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下に関する能力をチェックするように訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0613】
具体的には、パネルは、例えば、次のような味および質感の感覚記述子を正しく使用するためのトレーニングを受けた。
【0614】
【表57】
【0615】
【表58】
【0616】
【表59】
【0617】
製品
実施例11(対照製法、製法1、および製法2)で試験した3つの製品を製造の3日後に評価し、約10℃の温度で提示した(冷蔵庫に保存した製品、取り出したときに評価される)。
【0618】
味見条件
− 官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
− 白色光(製品の視覚と全く同じ)
− 午前中または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
− 3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
− 無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0619】
実施
製品を比較するために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0620】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0621】
実施例:
感覚記述子:サクサク感
【数11】
味または質感に関する記述子の2つのリストがパネリストに目安として提案される。それらは、このレポートの付録に添付されている。
【0622】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994)である。結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0623】
統計処理は、ソフトウェアRバージョン2.14.1(2011−12−22)で行った。
【0624】
結果
結果を
図15(味)および16(質感)に示す。
●NUTRALYS(登録商標)S85Fを含有する撹拌型ヨーグルトは、エンドウ、ボール紙、新鮮なクルミの味を伴って、口中で流れて粒状の質感を有し;
●乳タンパク質を含むヨーグルトは、より脂肪が高くクリーム状であり、粒状の外観を有し、その味はヨーグルトに典型的であり、甘くてミルク様であり;
●本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いたヨーグルトは、対照と、NUTRALYS(登録商標)S85Fを用いた試験との間にあり、穀物および発酵乳味を有し、さらには口中で特に被覆する質感を有することによって際立っている。
【0625】
実施例15.イチゴ風味の乳製品を調製するためのエンドウタンパク質分離物の使用
ここでの目的は、乳タンパク質の50%を置き換えることである。
【0626】
開発された製法は、次のとおりである。
【0627】
【表60】
【0628】
製造工程は、次のとおりである:
○ミルクと水とを50℃に加熱し、
○タンパク質を混合物に加え、
○撹拌しながら50℃で1時間水和させ、
○45分間後に脂肪を50℃に予熱し、
○糖とデンプンとを主調合物に添加し、
○着色剤、香料、イチゴピューレを主調合物に添加し、
○5分間混合し、
○主調製物中の脂肪を10000rpmで5分間予備乳化し、
○製品を65℃、190バール(2段階)で均質化し、
○管式熱変換器で138℃において7秒の滞留時間で、30リットル/時間で製品を滅菌し、
○40℃まで冷却し、+4℃で保存する。
【0629】
実施例16:イチゴ風味の乳飲料の知覚特性の比較
味覚評価では、パネルは12人で構成されていた。
【0630】
パネルは、エンドウタンパク質を用いて調合された製品の味見能力が認定されている。パネルは、以下に関する能力をチェックするように訓練を受けた。
●製品の差別化能力
●共通認識、記述子の正しい使用
●再現性、2回提出された製品の検出能力
【0631】
具体的には、パネルは、例えば、次のような味および質感の感覚記述子を正しく使用するためのトレーニングを受けた。
【0632】
【表61】
【0633】
【表62】
【0634】
味見条件
− 官能分析試験室内:個別の味見用小個室、白い壁、静かな環境(集中力を促進するため)
− 白色光(製品の視覚と全く同じ)
− 午前中または午後の終わり(感覚能力が最も高い)
− 3桁のコードで匿名化された製品(コードが製品の評価に影響を与えないようにするため)
− 無作為の順序で提示される製品(順序と永続性の影響を防ぐため)
【0635】
実施
製品を比較するために採用された方法は、フラッシュプロファイル(J.M.Sieffermann,2000)であった。
【0636】
製品は、全て同時に提示される。一連の分類により、製品を比較する。パネリストは、製品間の区別のために最も適切であると思う記述子を選択し、これらの記述子に従って製品を分類し、いくつかの製品が同じ行にグループ化される可能性がある。
【0637】
実施例:
感覚記述子:サクサク感
【数12】
味または質感に関する記述子の2つのリストがパネリストに目安として提案される。それらは、このレポートの付録に添付されている。
【0638】
データ処理
この種のデータに適した統計処理法は、製品のデータ行上の多重因子分析(J.Pages,1994)である。結果をより明確にするために、MFAを全体的におよび基準(外観、匂い、味、質感)毎に数回実施した。提示されたグラフは、この方法によって提供される全ての結果を要約する。
【0639】
統計処理は、ソフトウェアRバージョン2.14.1(2011−12−22)で行った。
【0640】
結果
結果を
図17(味)および18(外観および口中の質感)に示す。
【0641】
味に関して、パネリストは、エンドウタンパク質を用いて調合された試験よりも甘く、ミルク様(匂いと味)で、イチゴ(匂いと味)に近いと認定することにより、対照を明確に同定した。
【0642】
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1を用いた試験が、ミルク様の匂いを保ちながら、野菜−穀物の匂いおよび味に適格である一方、NUTRALYSを用いた試験は野菜−エンドウの匂いと味を保つ。
【0643】
質感に関して、全ての製品が水性であると判定される。それらの特徴付けは基本的に次元1で行われ、2つのファミリーが区別される:
− 口中をさらに覆うと判定されるミルク対照にNUTRALYS(登録商標)の試験が続く。
− 本発明によるエンドウタンパク質分離物No.1はより脂っぽいと判断される。
【0644】
実施例17:ビスケット(特殊な/スリミング用またはスポーツ用栄養向け)のタンパク質強化
調合物は以下の組成を有する。
【0645】
【表63】
【0646】
これらの調合物の栄養価は、次のとおりである。
【0647】
【表64】
【0648】
製造工程は、次のとおりである:
− 炭酸水素ナトリウムと炭酸水素アンモニウムとを水に溶解し、糖とグルコースシロップとを添加し、平らなパドルを備えたHobart遊星形ミキサー内で速度1において1分間混合して、糖を完全に溶解させ、
− 脂肪とレシチンとを添加し、速度2で2分間混合し、
− 残りの粉末を一度に添加し、速度1で2分間混合して、次に速度2で1分間混合し、
− 生地を15分間静置して、粉末の水和および調製物の均質性を完了させ、
− ビスケットを形成するために、生地が2つのローラー間の金型空洞に押し込まれるように生地をビスケット機械のホッパーに入れ、
− コンベアベルト上のビスケットを回収し、ベーキングトレイに載せ、
− MIWE Econoタイプのファンオーブン内において170分で9分間焼く(ファン速度2)。
【0649】
実施した分析は、次のとおりである:
ビスケット製造機上のビスケット製造における最初の重要な基準の1つは、生地の「機械加工性」である。
【0650】
過剰に水和された生地は粘着性で、金型空洞から剥離しないであろう。
【0651】
過剰に乾燥している生地は金型空洞を満たさず、異常があるビスケットを形成するであろう。
【0652】
大量のタンパク質を添加することは、生地の質感に影響を及ぼす。下の表は、ビスケット生地への種々のタンパク質の組み込みを補償するのに必要な水和調整を示す。
【0653】
具体的には、水に対して多かれ少なかれ実質的な親和性を有するタンパク質は、調合物の水の一部に結合する。次に、この水は、もはや生地を「可塑化」できなくなり、次に、生地は、形成するには乾燥しすぎるようになる。生地の水和を増加させることは、この欠陥を修正するために不可欠である。
【0654】
【表65】
【0655】
残念ながら、乾燥ビスケット(完成品中に水が3%未満)では、焼成時間および条件に影響を与えることから、過剰な水分を添加することは望ましくない。
【0656】
さらに、より多くの水を添加することは、糖の濃縮および再結晶化の動態に影響を及ぼすであろう。ここで、この最後の点は、ビスケットの質感、特にサクサク感の決定要因である。
【0657】
したがって、本発明によるエンドウタンパク質分離物など、可溶性であるが、あまり機能的ではないタンパク質は、この補正をわずか+8%の添加水に限定することを可能にし、対照的に、非機能性で不溶性のタンパク質では12%であり、可溶性で機能性のタンパク質について23%超である。
【0658】
製造されたビスケットについて迅速な官能分析を行ったところ、以下の結果が得られた。
【0659】
【表66】
【0660】
実施例18:チョコレートマフィン(特殊な/スリミング用またはスポーツ用栄養を目的とした)のタンパク質強化
調合物は以下の組成を有する。
【0661】
【表67】
【0662】
製造工程は、次のとおりである:
− 混合物Bを加熱して、チョコレートを溶融させ、
− 平らなパドルを備えたHobart遊星形ミキサー内で粉末Aを速度1において1分間混合し、
− 溶融した混合物Bを粉末に添加し、速度1で2分間混合し、
− 最後にCを添加し、速度1で2分間混合し、ボウルを掻き落とし、速度2で再び2分間混合し、
− 調製物を紙製マフィン型(70g/型)に塗り広げ、
− MIWE Econoタイプのファンオーブンで180℃において15分間焼く(ファン速度2、給気口閉鎖)。
【0663】
実施した分析は、次のとおりである:
マフィン生地の粘度:
測定は、TA Instruments社のAR2000レオメータを用いて、以下のプロファイルで行う。
○時間:600s
○速度:160rpm
○温度:25℃。
【0664】
結果を
図19に示す。
【0665】
マフィンでは、調合物の粘度は、焼成中の膨らみと、最終容積に影響を及ぼす。本発明によるエンドウタンパク質分離物は、他のエンドウタンパク質よりもはるかに粘度が低い。
【0666】
実施例19:ホットケーキ即席ミックス(特殊な/スリミング用またはスポーツ用栄養を目的とした)のタンパク質強化
ここでの目的は、乳タンパク質の50%を置き換えることである。
【0667】
調合物は以下の組成を有する。
【0668】
【表68】
【0669】
これらの調合物の栄養価は、次のとおりである。
【0670】
【表69】
【0671】
製造工程は、次のとおりである:
●全ての粉末を混合し、
●水を添加してかき混ぜ、均質な調合物を得、
●2分間静置し、
●パンケーキパンまたはマルチホットケーキパンで約2分間調理し、片側に火が通ったらホットケーキを裏返す。
【0672】
実施した分析は、次のとおりである:
調製物の粘度への影響
測定は、RVAレオメータを用いて、以下のプロファイルで行う。
【0673】
【表70】
【0674】
結果を
図20に示す。
【0675】
タンパク質強化調製物のRVA粘度測定は、本発明によるエンドウタンパク質分離物を用いたものが、他のエンドウタンパク質を用いたものより粘度が低いことを示す。
【0676】
この粘度への影響は、調理中のホットケーキの膨らみに影響を及ぼす。
【0677】
製造されたホットケーキについて迅速な官能分析を行ったところ、以下の結果が得られた。
【0678】
【表71】
【0679】
実施例20:タンパク質強化グルテンフリーパン
従来のパンのタンパク質含有量は約10%である。
【0680】
しかし、グルテンフリー製品では、タンパク質含有量は非常に低い。次に、栄養価を再平衡化するために、エンドウタンパク質などのグルテンフリータンパク質を用いて、これらの製品のタンパク質補給が求められる。
【0681】
調合物は以下の組成を有する。
【0682】
【表72】
【0683】
これらの調合物の栄養価は、次のとおりである。
【0684】
【表73】
【0685】
実施した分析は、次のとおりである。
【0686】
【表74】
【0687】
SCHARミックスは、グルテンフリーパンの対照基準に相当する。結果は、調製物の粘度または最終体積のいずれにも影響を及ぼさない、本発明により得られたエンドウタンパク質分離物を除いて、このミックスのタンパク質強化が調製物の粘度および最終体積(最大高さ)に影響を及ぼすことを示す。
【0688】
実施例21:タンパク質強化パン
調合物は以下の組成を有する。
【0689】
【表75】
【0690】
これらの調合物の栄養価は、次のとおりである。
【0691】
【表76】
【0692】
実施した分析は、次のとおりである。
【0693】
【表77】
【0694】
体積および密度は、本発明によるエンドウタンパク質分離物を支持し、これにより、より良好な膨らみが可能となり、したがってより空気混入し、より柔軟で密度のより低いパンが可能になる。
【0695】
製造されたパンについて迅速な官能分析を行ったところ、以下の結果が得られた。
【0696】
【表78】
【0697】
実施例22:高タンパク質クリスプ(タンパク質含有量>60%)
高タンパク質クリスプは、タンパク質含有量が60%を超える、押出によって得られる小型シリアルである。
【0698】
これらのシリアルは、シリアルバーまたはクラスターなどのシリアル調合物への組み入れのために使用される。
【0699】
粉末形態のタンパク質の組み込みが完成品の質感に過度の影響を与えることから、これらの高タンパク質クリスプは、場合により、これらのシリアル製品のタンパク質強化の唯一の解決策である。
【0700】
高タンパク質クリスプの技術的な難しさは、サクサク感を保ちながら、60%を超え、70%ですらあるタンパク質含有量を達成することにある。
【0701】
押出製品のサクサク感は、膨化に直接関連する。押出調理によって得られるシリアルでは、水蒸気の圧力下において押込型出口で膨張が起こる。
【0702】
75%タンパク質を含有する高タンパク質クリスプ調合物は、以下の組成を有する。
【0703】
【表79】
【0704】
手順は、次のとおりである:
クリスプまたは押出シリアルは、剪断スクリュープロファイルを備えた、CLEXTRAL Evolum 25ブランドの共回転二軸スクリュー押出機上で得られる。
【0705】
試験を比較するために、パラメータは、「タンパク質のタイプ」変数のみを有するように第1段階で設定される。
【0706】
押出は、次のようにして行われる。
【0707】
【表80】
【0708】
実施した分析は、次のとおりである。
【0709】
クリスプの品質を評価する方法は、以下に詳述する基準フレームに従って、種々の外観および質感基準に関して得られた得点の合計に基づく。
【0710】
以下を合計することで、クリスプの一般的な外観に関する最初の得点が得られる:
− 非常に不規則な形には得点1、きれいな丸い形には得点4のクリスプの形に関する1〜4の得点。
− 満足のいくものではない色(濃すぎる/不規則)には1、許容される色には2の色に関する1〜2の得点。
【0711】
以下の合計による質感および膨化レベルの評価に関する第2の得点:
− 「非常に硬い」製品には1、「サクサクする」製品には3、「カリカリする」製品には5の硬度に関する1〜5の得点。
− クリスプの平均直径と押込型の直径との比によって確立される、半径方向膨化のレベルの測定。
【0712】
下記の表は、得られた結果を要約する。最高スコアが最良の結果に相当する。
【0713】
【表81】
【0714】
上記の結果は、本発明により得られたエンドウタンパク質分離物を用いて最良の製品が得られたことを示す。
【0715】
エンドウタンパク質NUTRALYS(登録商標)BFのような、機能的でなくほとんど溶けないタンパク質は質感に関して平均的であるが、外観に関して許容されない製品を与える。NUTRALYS(登録商標)S85Fのような可溶性で機能的なタンパク質は、外観および質感に関して凡庸な結果をもたらす。
【0716】
実施例23:スポーツ選手用高タンパク質栄養バー
高タンパク質栄養バーの技術的課題は、製品の保存期間中に質感を制御することである。
【0717】
この理由は、高タンパク質の栄養バーが経時的に硬化する傾向があるためである。
【0718】
この現象、特に成分とタンパク質凝集との間の水の移動を説明するための種々の仮説が文献に見られる。
【0719】
したがって、タンパク質の選択は、完成品の品質にとって非常に重要である。
【0720】
【表82】
【0721】
分析
栄養バーの硬度の測定
硬度のモニタリング(一定速度でバーの厚さの40%にナイフが貫入するのに必要なINSTRON(登録商標)貫入試験機の力による判定)を、上記の種々の製法に対してD
+1、D
+7、D
+14、D
+21、D
+28における測定で1ヶ月間実施する。
【0722】
結果は、次のとおりである。
【0723】
【表83】
【0724】
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2の組み込み程度の増加は、保存時間に関わりなくバーの硬度の低下に反比例する。
【0725】
最適条件は、37.5%の本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2/12.5%のNUTRALYS(登録商標)S85XF/50%のWPCの比率で得られる。
【0726】
実施例24.エンドウタンパク質分離物を含有するモツァレラタイプの厳格な菜食主義者向けのチーズ
本発明によるエンドウタンパク質分離物No.2を含有する厳格な菜食主義者向けのチーズ製法を以下の表に示す。
【0727】
【表84】
【0728】
製法を調製する工程は、次のとおりである:
○加熱ジャケット(Stephan Bowl−www.stephan−machinery.com/index.php?id=3など)を装着した容器に水を入れ、50℃に加熱し、
○クエン酸を除く全ての粉末成分を添加し、
○50℃で750rpmにおいて2分間混合し、
○油を添加して750rpmで2分間混合し、
○クエン酸を添加して750rpmで1分間混合し、
○褐変を防ぐために、混合物を手で定期的に混合しながら75℃に加熱し、
○ジャケットに蒸気を入れるのを止め、
○定期的に混ぜながら5分間調理し、
○調理を止めて6℃で保存する。
【0729】
色、質感、「細断性」、および凍結/解凍安定性の分析を行った。
【0730】
色と質感は2つの製法で均等であるが、エンドウタンパク質分離物No.2を用いた製法は、「細断性」挙動が良好であり、融解安定性が優れている。さらに、味は製法No.2でより良いと認められる。