(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記試験カートリッジの前記メモリデバイスが、無線周波数識別(「RFID」)タグであり、前記分析器の前記リーダ/ライタデバイスが、RFIDタグリーダ/ライタデバイスであり、前記RFIDタグが、前記情報の第1のバッチを含むように構成される、請求項1に記載の分析システム。
前記分析器が、前記試験ストリップにおける前記製造ばらつき、前記1つまたは複数の電磁放射線源における前記製造ばらつき、および前記異なるレベルのバッテリ電力に適応するようにその内部計算を修正するように構成される、請求項4に記載の分析システム。
前記プロセッサが、前記1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからの前記アップコンバート蛍光体発光を、試験結果が、i)前記試験下の病態が存在するために陽性であるか、ii)前記試験下の病態が存在しないために陰性であるか、またはiii)決定不可能であるかどうかの決定に変換するように構成された格納された分類アルゴリズムを実行するようにさらに構成され、
前記格納されたロジックが、前記情報の第1のバッチに従って、前記1つまたは複数の試験ストリップを分析する前に、前記経過時間が前記1つまたは複数の試験ストリップの前記発現時間を満たすまたは超えることを確実にするように構成される、請求項1に記載の分析システム。
前記試験カートリッジの前記メモリデバイスが、無線周波数識別(「RFID」)タグであり、前記分析器の前記メモリデバイスリーダが、RFIDタグリーダ/ライタデバイスであり、前記RFIDタグが、前記情報の第1のバッチを含むように構成される、請求項10に記載の分析システム。
前記マイクロ流体デバイスが、前記血液試料とバッファ溶液とを混合して前記バッファ希釈された血液試料の前記フィードを形成するように構成された混合貯蔵器を含む混合貯蔵器層を含む、請求項10に記載の分析システム。
前記マイクロ流体デバイスが、前記フィルタを含むフィルタ層と、前記バッファ希釈された血漿濾液を血漿−バッファ装填室に向けるように構成されたいくつかのチャネルを含むチャネル層とをさらに含む、請求項14に記載の分析システム。
前記マイクロ流体デバイスが、いくつかの孔を含む分割層をさらに含み、前記いくつかの孔が、前記バッファ希釈された血漿濾液を受け取り、前記いくつかの孔に等しい前記いくつかの試料に分割するように構成される、請求項15に記載の分析システム。
前記試験カートリッジ内の前記血液試料の潜伏が、前記初期タイムスタンプの割り当て後に前記分析器の外側で発生し、それにより、各々がそれぞれの試験カートリッジ内に入った複数の血液試料が、前記分析器の外側で潜伏し、前記分析器システム内の分析器ごとの試験カートリッジのスループットを増大させることが可能になる、請求項10に記載の分析システム。
【発明を実施するための形態】
【0026】
いくつかの特定の実施形態が詳細に提供される前に、本明細書に提供される特定の実施形態は本明細書に提供される概念の範囲を制限しないということを理解されたい。本明細書に提供される特定の実施形態が、その特定の実施形態から容易に分離され得、本明細書に提供されるいくつかの他の実施形態のいずれかの特徴と任意選択的に組み合わされ得るか、またはその代替となり得るということも理解されたい。
【0027】
本明細書内で使用される用語に関して、こうした用語は、いくつかの特定の実施形態を説明する目的のためのものであり、その用語が本明細書に提供される概念の範囲を制限しないということも理解されたい。別途記載のない限り、序数(例えば、第1、第2、第3など)は、特徴またはステップの群内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的または数字的な制限を与えない。例えば、「第1」、「第2」、および「第3」の特徴またはステップは、必ずしもその順番で登場する必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、その3つの特徴またはステップに必ずしも制限される必要はない。別途記載のない限り、「左」、「右」、「前」、「後」、「上部」、「下部」、「前進」、「後進」、「時計回り」、「反時計回り」、「上」、「下」などの表現、または、「上方」、「下方」、「船尾」、「船首」、「垂直」、「水平」、「近位」、「遠位」などの類似の用語、および同様のものは、簡便性のために使用され、例えば、任意の特定の固定場所、配向、または方向を示唆することを意図するものではないことも理解されたい。むしろ、そのような表現は、例えば、相対的な場所、配向、または方向を反映するために使用される。英文明細書における、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が明白に別途指示しない限りは、複数形への言及を含むことも理解されたい。
【0028】
「生体試料」は、本明細書内で使用される場合、一般的な生体構造を有するものから、ウイルス、付随体、およびウイロイドなどの1つまたは複数の生体特徴を持つ構造を有するもの、ならびにプリオンなどのタンパク質にまで及ぶいかなる試料も含む。前述したものなどの生体試料は、本明細書にさらに説明される生体試料分析システムを用いて分析され得る。
【0029】
別途記載のない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、当業者により共通して理解されるものと同じ意味を有する。
【0030】
システム
図1は、いくつかの実施形態に従う生体試料分析システム100を例示する図を提供する。
【0031】
図示されるように、生体試料分析システム100は、分析器200、カートリッジ600、およびコントローラ900を含む。そのようなシステムは、本明細書にさらに説明されるようなアップコンバート蛍光体レポータ技術を用いたポイントオブケア分析システムであり得る。
【0032】
生体試料分析システム100は、プリオンなどのタンパク質、ならびに、限定されるものではないが、胞子、細菌、ウイルス、付随体、およびウイロイドなどの他の実在物を測定するように構成され得、このような測定は、多くの状況において役に立つ。そのような状況の例としては、放射線(例えば、電離放射線)または何らかの他の有害化学物質もしくは生物学的薬剤への予期しない曝露時、あるいは疫病の蔓延時が挙げられる。他の例としては、薬局、自宅、僻村、または街中など、病院またはクリニックから離れた環境が挙げられる。さらに他の例としては、獣医学の領域、ならびに植物学および農学上の試料採取の領域が挙げられる。そのようなシステムの必要性は、限定されるものではないが、化学工場、浄水管理センタ、および下水処理センタなどの多くの産業的運用に存在する。浄水管理センタにおけるこの必要性の例は、水中の胞子をチェックする必要性である。胞子が見つかった場合、浄水管理センタは、その使用者に警告し、状況を直ちに是正する。下水管理センタにおける必要性の例は、人間によって消費される薬物内で見つかる特定の種類の分子の存在をチェックする必要性である。未処理のままになると、これらの分子は、水中野生生物によって消費され、野生生物の健康だけでなくその野生生物を消費する人間の健康も危険にさらし得る。下水管理センタは、そのような試験の結果に基づいてその処理プロセスを変更することを決定し得る。このように、生体試料を分析するそのようなシステムを必要とする多数の状況が存在する。
【0033】
生体試料分析システム100は、小型の光学ベースの分析器200、分析器200内に挿入されるように構成されたカートリッジ600、および生体試料を収集するために構成されたコントローラ900を含むことができる。カートリッジ600は、1つまたは複数のストリップを含み、各ストリップが、プローブ分子が堆積される場所(例えば、ストライプなどの標的捕捉ゾーン)を含む。これらのプローブ分子は、特定の標的分子または被検物質に対する親和性を有するように設計される。各プローブ分子はまた、アップコンバート蛍光体粒子に結合され得る。特定の周波数の光がこれらのアップコンバート蛍光体粒子に入射されると、蛍光体粒子の特性に起因して、より短い波長が発せられる。検出される光の強度が測定され、標的分子または被検物質の濃度を計算するために使用され得る。
【0034】
試験カートリッジ600は、試験カートリッジが1回のみの使用の後に廃棄されるように設計されるという点で使い捨てカートリッジであり得る。1つまたは複数の試験ストリップの各試験ストリップは、制御標的捕捉ゾーン(例えば、ストライプ)をさらに含むことができる。プロセッサは、制御標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を、各試験ストリップの1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光から分けるように構成された格納された正規化アルゴリズムを呼び出すようにさらに構成され得る。そのようなものとして、正規化アルゴリズムは、試験ストリップにおける製造ばらつき、1つまたは複数の電磁放射線源における製造ばらつき、異なるレベルのバッテリ電力、および生体試料体積におけるばらつきからの影響を取り除くことができる。
【0035】
プロセッサは、1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を、試験結果が、i)試験下の病態が存在するために陽性であるか、ii)試験下の病態が存在しないために陰性であるか、またはiii)決定不可能であるかどうかの決定に変換するように構成された格納された分類アルゴリズムを呼び出すようにさらに構成され得る。プロセッサは、1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を、1つまたは複数の標的のうちの標的が、i)既定のしきい値を超えて存在するか、ii)既定のしきい値を下回って不在であるか、またはiii)決定不可能であるかどうかの決定に変換するように構成された格納された分類アルゴリズムを呼び出すようにさらに構成され得る。例えば、個人がある放射線量に曝露されている場合、格納された分類アルゴリズムは、その放射線量が既定の曝露しきい値より大きいか、既定の曝露しきい値未満であるか、または僅差で予断を許さないもしくはアッセイ失敗のいずれかにより決定され得ないかどうかの決定を提供することができる。
【0036】
一実施形態において、分析器200のような複数の分析器は、これら分析器が同時に同期されることを可能にする機構を含む。これにより、他の恩恵を提供すると共に、分析器がアッセイ発現時間を把握することが可能になる。別の概念では、カートリッジ600は、限定されるものではないが、RFIDタグまたはチップなどの読み出し/書き込み能力を有するストレージ機構を含む。RFIDタグは、分析器200によって読み出され得る情報を含む。この情報は、標的分子の濃度の計算および試験結果の解釈(例えば、分類)など、いくつかのやり方で使用され得る。別の実施形態において、ストリップは、分析器対分析器、または測定においてエラーを引き起こし得る他の要因を最小限にするか、または取り除くことを可能にする機能を含む。
【0037】
上の手法にはいくつかの恩恵が存在する。1つの恩恵において、本概念は、限定されるものではないが、血液、唾液、尿、または他の体液の試料内のタンパク質分子、核酸、ウイルス、および細菌などの様々な分子および実在物の存在を検出し数値化するポイントオブケア診断システムを提供する。分析器600および関連カートリッジ600は、正確で信頼できる結果を提供する複数の特徴を有する。一例として、分析器間の変動の影響を最小限にするための特徴が提供される。本明細書に説明される概念は、限定されるものではないが、放射線生物学的線量測定、生物兵器薬剤診断、感染症診断、および治療モニタリングを含む様々な状況に適用され得る。
【0038】
市場には利用可能ないくつかの側方流アッセイが存在するが、これらのアッセイは、機能性が限られているか、極めて複雑で研究室での使用が意図されているかのいずれかである。家庭用妊娠判定キットは、簡単な諾否タイプの結果を提供するという点でその機能性が限られている側方流アッセイの例である。加えて、市場には他のポイントオブケアアッセイおよび器具も存在するが、あるとしても数は少なく、それらは非臨床環境用に設計されている。対照的に、本明細書に説明される概念は、量的出力を支援することができる。さらには、本システムは、臨床および非臨床環境を含む様々な環境に設置され得る。
【0039】
分析器
図2は、アップコンバート蛍光体レポータ技術をベースにした、携帯式ポイントオブケア分析器200を例示する。分析器200は、ディスプレイ215、ボタン220、LEDディスプレイ225、読み出しのためにカートリッジを受け入れるための周囲光遮断リップを有するカートリッジリーダ230または開口部(例えば、スロット)、バッテリ収納部235、電気サブシステムおよび光学サブシステムを含む様々なサブシステムを収容することができるハウジング240を含む。限定されるものではないが、USBインターフェース、電源入力部、Secure Digital(「SD」)カードリーダなどの他の特徴およびインターフェースが、分析器200の外側に含まれ得るが、便宜上、これらは
図2では示されない。
【0040】
分析器200は、ワイヤレスインターフェースなどの通信インターフェースをさらに含み得る。プロセッサは、情報の第1のバッチ、情報の第2のバッチ、および試験カートリッジに関する任意の追加情報を、通信インターフェースを通じていくつかの他の同様の分析器のいずれかと通信するように構成されたワイヤレスモジュールなどの通信モジュールを呼び出すようにさらに構成され得る。
【0041】
加えて、
図3に示されるように、分析器200は、前述の情報(例えば、情報の第1のバッチ、情報の第2のバッチ、および試験カートリッジに関する任意の追加情報)を、多くの他の分析器、ならびに関連またはサポート情報源(例えば、人口統計などの人口データなど)からの情報を集計し整理するように構成された中央サーバに関連付けられた後置型データベースに通信するようにさらに構成される。分析器200、ならびに他の分析器は、その後、そのような情報を中央サーバの後置型データベースから引き出すことができる。そのような情報の引き出しにより、「試験を行ったこの地域内でこの試験に対して陽性であるのは何人か」などの、重要な疫学データを提供することができる。
【0042】
一実施形態において、分析器200のスロットは、検出器またはその測定を周囲光から遮断するように構成されたリップを含むことができる。分析システムは、既定の体積の生体試料を収集するようにサイズ決定および構成された試料採取器をさらに含むことができ、この生体試料は、血液、唾液、および尿から選択される。
【0043】
図3は、分析器200の全体的なシステムアーキテクチャ300を例示する。示されるように、分析器200は、コンピュータ315、メモリモジュール310、リアルタイムクロック355、システムクロック357、通信モジュール305(例えば、ワイヤレスモジュールを用いて操作可能なワイヤレスインターフェース)、レーザドライバ320、モータドライバ325、獲得コントローラ330、RFIDリーダ/ライタシステム335、ディスプレイコントローラ340、ユーザインターフェースコントローラ345、電力マネージャ350、およびセンサ処理回路360を含むことができる。限定されるものではないが、中央処理装置(「CPU」)、グラフィック処理装置(「GPU」)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)などの任意の好適な種類のコンピュータが使用され得る。メモリモジュール310は、揮発性および不揮発性メモリを含む様々な種類のうちの1つであり得る。システムクロック357は、様々なサブシステムのアクティビティを調整する。リアルタイムクロック355は、協定世界時(「UTC」)などの共通時間をある場所で動作中のすべての分析器が利用できるように、分析器200内に含まれるGEOポジショニングシステム(「GPS」)レシーバから情報を受信する。リアルタイムクロックおよび同期に関連する概念については、後で説明するものとする。通信モジュール305は、RS232、USB、イーサネット(登録商標)、Wi−Fi、ブルートゥース(登録商標)、または前述の2つ以上を介するなど、いくつかのやり方で通信することができる。通信モジュール305は1つのブロックとして示されるが、それは、本明細書に説明される情報の第1のバッチ、本明細書に説明される情報の第2のバッチ、または試験カートリッジに関する任意の追加情報などの、分析器間の情報を、通信インターフェースを通じて通信するためにいくつかのモジュールにわたって分散され得る。プロセッサは、分析器と1つまたは複数の追加の分析器との間の通信チャネルを確立して、通信インターフェースを通じて、および1つまたは複数の追加の分析器との通信チャネルを介して、試験カートリッジに関する、情報の第1のバッチ、情報の第2のバッチ、または両方の情報のバッチを通信するように構成された通信モジュールを呼び出すようにさらに構成され得る。レーザドライバ320は、レーザを駆動するための電子装置を提供する。獲得コントローラ330は、蛍光体粒子からの発光を検出するための電子装置を提供する。モータドライバ325は、カートリッジの位置を制御することを担う。RFIDリーダ/ライタコントローラ335は、カートリッジ600上のRFIDタグに読み出しおよび書き込み能力を提供する。RFID読み出し/書き込み能力に関する追加の概念については、後で説明するものとする。代替的な実施形態において、読み出し/書き込み能力は、近距離無線通信(「NFC」)を介して、NFC識別タグとNFC識別タグへの読み出しおよび書き込みのためのリーダ/ライタデバイスとの組み合わせを用いて行われ得る。読み出し/書き込み能力はまた、試験カートリッジにバーコードを書き込むおよび読み出すための、分析器内の、または分析器に接続されたバーコードリーダ/ライタデバイスを用いてバーコードを介して行われ得る。ディスプレイコントローラ340は、ディスプレイ215の内容を制御する。ユーザインターフェースコントローラ345は、ボタンおよび他のデバイスからの入力を読み出す。電力マネージャ350は、必要なサブシステムに電力を分配する。
【0044】
分析器200のリーダ/ライタ(例えば、RFIDリーダ/ライタ)335は、i)カートリッジ600のメモリデバイスから、情報の第1のバッチを読み出し(この情報の第1のバッチについては本明細書内でさらに詳細に説明される)、ii)側方流ストリップ上の生体試料の発現時間の初期タイムスタンプを含む情報の第2のバッチをメモリデバイスに書き込み(この発現時間については本明細書内でさらに詳細に説明される)、iii)生体試料の初期タイムスタンプを読み戻すように構成され得る。
【0045】
コンピュータ315のプロセッサは、i)現在時間および前述の初期タイムスタンプから経過時間を計算するように構成された格納されたアルゴリズムを呼び出し、ii)経過時間が、カートリッジ内の1つまたは複数の試験ストリップの発現時間を満たすまたは超えることを確実にするように構成された格納されたロジックを呼び出すように構成され得る。
【0046】
光学サブシステムは、
図4Aおよび
図4Bに例示される。
図4Aは照明経路400Aのブロック図を例示し、
図4Bは検出経路400Bのブロック図を例示する。これらの図において、ボックス405は、レーザ照明源として1つまたは複数の電磁放射線源を例示する。分析器200の1つの構成において、980nmまたは約980nmで光を発する垂直キャビティ面発光レーザ(「VCSEL」)が利用される。高信頼性、低コスト、低電力消費、および源アレイが線照明を生成するために利用され得ることなど、いくつかの利点は、VCSELアレイを使用することによって実現される。次いで、源アレイからの光は、コリメーティングレンズ410によりコリメートされ、続いてコリメート光が反射鏡415を通過する。反射鏡の機能は、様々な光学素子の軸へのコリメートされたレーザ光の整列を達成するためのものである。次いで、光は、ダイクロイックフィルタ420を通過する。ダイクロイックフィルタ420は、エネルギーのいくらかの部分、限定されるものではないが、≦1%などが、電力モニタ425まで通過することを可能にするように設計される。VCSEL照明源からのエネルギーの大半は、集束レンズ430を通って進路変更されてアッセイ試験ストリップ上に入射される。集束レンズ430は、ストリップが線内で均一に照明されるようにレーザからの光を集束させる。標的分子の存在に応じて、アップコンバート蛍光体粒子を有するプローブ分子は、標的分子に結合する。レーザ源からの照明時に、これらのアップコンバート蛍光体粒子またはアップコンバート蛍光体が励起され、より短い波長で光を発する。
図4Bは、蛍光体粒子によって発せられた光の経路を例示する。この光は、コリメーティングレンズ430およびダイクロイックフィルタ420を通過する。次に、ブロッキングフィルタ440が、ダイクロイック鏡によって検出路内へ反射されるレーザ源によって生成された光をフィルタアウトする。ブロッキングフィルタからの光は、次いで、帯域通過フィルタ445および検出器レンズ450を通過して、シリコン光電子増倍検出(「SiPM」)アレイへ進み、ここで光または発光が検出される。
【0047】
複数の照明源が利用され得ることに留意されたい。下に詳細説明されるように、カートリッジ600は、1つまたは複数のアッセイ試験ストリップを有し得る。各ストリップは、独自の照明源によって照明され得る。したがって、
図3に例示されるレーザドライバ320は、1つまたは複数の照明源を駆動し得る。複数の照明源を有することの1つの利点は、必要な照明源のみがオンにされ、その間、他はオフであることである。これにより、バッテリから必要とされる瞬時電力を減少させ、加えて、クロス照明に起因して生じ得る背景クラッタ情報を減少させる。言い換えると、スキャンされるまたは読み出されることが意図されなかったストリップから信号を受信する可能性が低減される。別の利点は、複数の照明源を有することにより、必要な場合、光の異なる波長を選択する柔軟性を提供することである。
【0048】
カートリッジ
図5は、試料採取器900、および
図2および
図3の分析器200と併せて使用され得る廃棄可能な使い捨てカートリッジ600を例示する。この図は以下の内容を例示していないが、複数種類のカートリッジが設計され、分析器200と一緒に使用され得る。「試験カートリッジ」と呼ばれるカートリッジの一種は、限定されるものではないが、人間または人間以外の対象からの血液試料などの試料を収集し、その血液試料を処理し、血液試料内の標的分子の存在を決定するための機構を提供するために使用され得る。試料はまた、限定されるものではないが、植物、浄水供給システム、および産業センタなどの様々な他の生命体または環境から収集され得る。標的分子の存在を決定するための機構については、後で詳細に説明するものとする。「システムチェックカートリッジ」と呼ばれる別の種類のカートリッジは、分析器200がその予想される動作範囲内で機能しているかどうかをチェックするために使用され得る。システムチェックカートリッジは、分析システムのダイナミックレンジの低標準から高標準までのアップコンバート蛍光体を有する複数の標準標的捕捉ゾーン付きの1つまたは複数の試験ストリップを含むことができる。この種類のカートリッジに関する追加の情報についても、後のセクションで説明するものとする。両方の種類のカートリッジは、いくつかの特徴を共有する。明白性のため、これら2種類のカートリッジを区別する必要がある場合、「試験カートリッジ」または「システムチェックカートリッジ」という用語が使用される。区別する必要がない場合、特別な用語は使用されない。代替的な実施形態において、試験カートリッジは、システムチェックカートリッジの特徴を組み込込むことによって、同様に分析器のダイナミックレンジを分析するように構成され得る。
【0049】
分析システムは、アップコンバート蛍光体発光が標準標的捕捉ゾーンの予想されるレベルで存在し、容認可能なレベルのばらつき範囲内で再現可能であることを確実にするように構成され得る。1つまたは複数の試験ストリップの各試験ストリップは、制御標的捕捉ゾーンをさらに含むことができる。1つまたは複数の標的捕捉ゾーンは、生体試料の1つまたは複数の標的を結合するように構成される。プロセッサは、制御標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を、各試験ストリップの1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光から分けるように構成された格納された正規化アルゴリズムを呼び出すようにさらに構成され得る。そのようなものとして、正規化アルゴリズムは、試験ストリップにおける製造ばらつき、1つまたは複数の電磁放射線源における製造ばらつき、および異なるレベルのバッテリ電力からの影響を取り除くことができる。
【0050】
また、分析器200のスロットは、検出器またはその測定を周囲光から遮断するように構成されたリップを含むことができる。
【0051】
図5は、試料採取器900と、ミキサ/スプリッタ/セパレータ(「MSS」)700、2つのアッセイ試験ストリップ800、カートリッジハウジング565、および試料採取器900からの試料の堆積のために構成された吸気ポート570を含むカートリッジ600とを示す。
図6は、カートリッジ600の構成要素のうちのいくつかの分解立体図を提供する。カートリッジの構造は、上部ハウジング565Aおよび下部ハウジング565Bによって支持される。上部ハウジングは、吸気ポート570および2つのスリット開口部680を含み、このスリット開口部を介して最適な測定が実施され得る。MSSは、吸気ポートの下、および上部ハウジングと下部ハウジングとの間に置かれる。上部ハウジングと下部ハウジングとの間に位置する他の構成要素としては、2つのアッセイストリップ800、および、限定されるものではないが、RFIDタグ685などの1つまたは複数のRFIDタグを含むメモリデバイスが挙げられる。
【0052】
1つまたは複数のRFIDタグは、読み出し専用RFIDタグ、読み出し−書き込みRFIDタグ、ライトワンスリードメニー(「WORM」)RFIDタグ、前述のパッシブ型RFIDタグ、および同様のものから選択され得る。RFIDタグ685の包含は複数の恩恵をもたらす。1つの恩恵では、各カートリッジは固有に識別され得る。したがって、カートリッジは、患者または対象に固有に関連付けられ得る。別の恩恵では、RFIDタグは、アッセイが完全に発現するための時間を把握するための方式を提供することができる。RFIDタグはまた、分析器が、限定されるものではないが、アッセイ種類を識別すること、標的分子の濃度を見出すこと、および結果を解釈すること(例えば、陽性または陰性試験)などのコンピュテーションを実施するために使用することができる情報を含むことができる。したがって、メモリデバイスまたはRFIDタグは、i)1つまたは複数の試験ストリップの1つまたは複数のアッセイを識別するための情報、ii)1つまたは複数の試験ストリップの発現時間を決定するための情報、iii)生体試料の1つまたは複数の標的の濃度を決定するための情報、iv)1つまたは複数の標的についてのアッセイ結果を解釈するための情報、およびv)それらの任意の組み合わせ、からなる群から選択される情報の第1のバッチを含むように構成され得る。一実施形態において、分析器が、試験されている生体試料の事前知識を有する必要がないように、情報の第1のバッチは、i)1つまたは複数の試験ストリップの1つまたは複数のアッセイを識別するための情報、ii)1つまたは複数の試験ストリップの発現時間を決定するための情報、iii)生体試料の1つまたは複数の標的の濃度を決定するための情報、およびiv)1つまたは複数の標的についてのアッセイ結果を解釈するための情報、の4つすべてを含む。
【0053】
バッテリ式電源は、カートリッジ600内に含まれ得る。このバッテリ源は、限定されるものではないが、警告、アラート、またはメッセージを伝達するために使用され得るLED光に電力供給するためなどの様々な目的のために使用され得る。
【0054】
1つの追加の詳細事項において、カートリッジは、上部ハウジング565A、下部ハウジング565B、またはその両方の部分として、カートリッジの一方または両方の長手方向エッジに沿って歯を含むことができる。これらの歯は、ステッパモータによって駆動され得る分析器内の歯車と係合する。動作中、検査技師が、カートリッジを分析器内に挿入し得る。ステッパモータは、レーザがストリップを照明する間、カートリッジを外向き方向にステップする。この後、カートリッジが動いていないときに、検出器によるアップコンバートされた信号の検出が続く。
【0055】
MSS
図7Aおよび
図7Bは、血液およびバッファをその入力として受け入れ、それらを混合し、血液から血漿を分離し、血漿およびバッファを2つの異なるプールに分割するMSS700を提供する。
図7Aは、MSS700の上面図を説明する。代表的な寸法が
図7Aに示されるが、他の寸法も可能である。
図7Bは、MSS700の分解立体図を示す。
【0056】
MSS700は、いくつかの層からなるマイクロ流体デバイスであり、これらの層の機能性は、これより詳細に説明される。コントローラ900によって堆積された血液は、MSS700に入り、層720内の切欠き715を通過する。層720は、限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)などの材料製であり得る。血液は、切欠き715を通って落下し、層725の上に落ち、この層725もまたPET製であり得る。血液の排除に続いて、貯蔵器715内に保持されたバッファも、排出されて、切欠き715を通って層725上へ落下し、そこでバッファを血液と混合して、血液−バッファ混合物を作成する。この血液−バッファ混合物は、次いで、層725内の孔727を通過し、スペーサとしての役割を果たす層730を通過し、その後フィルタ735に到達する。層730は、層の材料(例えば、PET)内に切欠き732を有することによってスペーサとしての役割を果たす。フィルタ735は、フィルタの入力部および出力部において異なる細穴サイズを有する非対称フィルタであり得、大きい方の細穴が入力部に置かれ、小さい方の細穴が出力部を提供する。フィルタ735は、血液−バッファ混合物内の血液の赤血球細胞または赤血球、白血球細胞または白血球、および血小板をトラップするが、血液の血漿およびバッファがそこを通って流れることを可能にするように設計される。そのようなフィルタとしては、限定されるものではないが、ニューヨーク州、ポートワシントン、Pall CorporationのVivid(商標)Plasma Separation Membraneが挙げられる。次いで、血漿−バッファ混合物の血漿およびバッファは、スペーサ層740を通過する。このスペーサ層740は、上に説明されるものと同様に形成され、切欠きは742の符号で示されている。血漿−バッファ混合物は、ここでメッシュ層745に遭遇する。メッシュ層745の目的は、その織物構造に起因した側方運動を可能にすることによって、(ウィッキング、プランジャから発生する圧力、および/または両方の組み合わせを介して)流体を分散させることである。このようなメッシュを使用することにより、フィルタ735の全設置面積が、小さい厚さプロファイルで血液をろ過するというその能力を最大限にするために利用されることが可能になる。メッシュは、約0.003インチの厚さの非常に薄い材料であり、これにより、フィルタ膜に支持を提供する従来の方法と比較して体積損失の量を低減する。メッシュは、限定されるものではないが、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ステンレス鋼、および/または鋼など、様々な材料製であり得る。メッシュ層は、流体が最終的に各チャネル内へ均等に入るように、流体を均一に分離する。血漿−バッファ混合物はメッシュ層745を通過すると、次いで、上記に説明されるものと同様に作製されるスペーサ層750を通過する。この層の切欠きは752の符号で示される。血漿−バッファ混合物はここで、層755を通って流れ、この層755はスペーサ層でもあるが、この層の切欠き757は、層760内のチャネルの形状に一致する。層755は、その機能のうちの1つが、層760に適用され得る接着剤と混合物が直接接触することを防ぐことであるため、いくつかの実施形態においては任意選択的な層と見なされ得る。しかしながら、いくつかの他の実施形態において、層755は、前述の機能ならびにこの層の下にあるチャネルのうちの1つまたは複数のシーリングを提供することから、必須の層と見なされ得る。ろ過された血漿およびバッファは、次いで、層760内に形成されたチャネル762内へ落下する。このチャネルは、メッシュフィルタの設置面積の縁まで延在することによって、メッシュフィルタの設置面積全体の使用を最大限にするように設計される。血漿およびバッファは、チャネル762内へ追い込まれると、チャネルの細い部分758を通って切欠き759内へと流れ、そこで層765上へ落ちる。メッシュ層745は、血漿−バッファ濾液のデッドボリュームを最小限にしながら側方流体流を許す。メッシュ層745、切欠き757、およびチャネル762は、同じ目的を果たすように機能する。しかしながら、メッシュ層745なしに切欠き757およびチャネル762からの特徴のみでその機能を果たすことが可能であるが、この場合は、より多くのチャネルがフィルタの使用可能な設置面積を最大限にするために必要とされるため、より多くのデッドボリュームを引き起こすということに留意されたい。血漿およびバッファは、次いで、層765上の、まとめて767の符号で示される2つの孔を通って送られる。これらの孔は、精密切断であり、互いの+/−5%以内である寸法を有するように指定され得る。これらの孔の精密性が、血漿およびバッファ溶液を、互いの10%以内であり得る2つの体積に分割することを可能にする。層775は、デバイス700のハウジングに接着することが意図される接着層である。孔777は、層775からの接着剤が孔767の邪魔をしないことを確実にするために、孔767より大きくてもよい。孔767は、それらが流体路内の一次抵抗となるように、小さく(約0.25mm)サイズ決定される。孔の小ささが、チャネル形状およびサイズにおける変動の寄与を最小限にする。分割された試料はここで孔777を出て、好適な収集エリア上へ落ちる。
【0057】
限定されるものではないが、粘着剤などの接着剤が、様々な層を一緒に保持するため、およびフィルタの構造を構築するために使用され得る。したがって、接着剤は、層720の上部および下部に塗布され得る。層720の上部の接着剤は、カートリッジ600のハウジングに接着するように使用され得る。層725には接着剤は塗布されない。接着剤は、層730、740、750、および760の両側に塗布される。フィルタ735またはメッシュフィルタ745には接着剤は塗布されない。
【0058】
したがって、この構成を用いて、血液、血漿、およびバッファの体積例が以下に説明される。例えば、33μLの血液および440μLのバッファから開始し、それらが切欠き715内へと落ち、フィルタ735の後、血漿対溶液比は1:20になり得る。(これは、材料の初期体積を占めることに留意されたい。試料採取器のバッファチャンバ内にある体積。バッファチャンバからMSSまでの経路内にはいくらかのデッドボリュームが存在するため、MSS内へ入る体積はそれよりも小さい数である。)試料が分割された後、約75μlの溶液が、さらなる処理のために、好適な収集エリア内へ堆積され得る。これらは例となる値であり、他の値が可能である。
【0059】
MSS700の変形がこれより説明され、この変形アセンブリは、全血のろ過により原血漿をもたらすことを可能にする。この構成では、層730、735、740、745、750のみが含まれる。混合を担う層720、725は、この構成では全血をバッファと混合する必要がないことから、取り除かれる。分割を担う層755、760、765、および775は、試料を別個の試料ウェル内へ堆積する必要がないことから、取り除かれる。このアセンブリは、次いで、孔を有するプラスチックの2つの剛性断片の間(例えば、カートリッジ600の上部ハウジング565Aおよび下部ハウジング565B)に挟まれ、この孔は各々、試料がアセンブリを出入りすることを可能にする。これらのプラスチックの剛性断片は、アセンブリが加圧されたときに「風船のようにふくらんで」、血液の望ましくない分散を引き起こすことがないように、十分な構造的支持を可能にする。このような固く支持された構成では、剛性支持がないときのように流体が中央に溜まるのではなく、流体がフィルタの縁に到達することを可能にする圧力により、試料入力側の剛性プラスチックとフィルタ735との間の空間が著しく変化することはない(すなわち、アセンブリは、正しく支持されているときには、ボウル様の構造へと変化しない)。フィルタ膜の総面積に関連した特定の量の全血が、アセンブリ内へ挿入されるため、アセンブリがあまりに多くの血液で過充填されることがない。圧力供給は、血液を送り出してフィルタの設置面積全体を湿潤するために、低圧力(約2.5psi)に設定される。約1分の間に、原血漿はフィルタ735を出て、次いでメッシュを通って横方向に移動し、最終的に剛性プラスチック支持体の出口孔を出て収集される。この変形アセンブリは、
図7Aおよび
図7Bにおいて上に説明されるMSS700の特徴を取り入れているが、このアセンブリは、フィルタの面積の完全利用を促進して層間の空間を小さく一定に保つために、混合および分割特徴を剛性支持体と置き換える。この構成では、総全血体積は、フィルタの面積に依存するため、より小さくなり得る。しかしながら、血液の総体積は、所望の通りに、例えば、フィルタの露出面積に基づいた製造業者の仕様に調節され得る。例えば、全血用のPall Corporation製のGR−grade Vivid(商標) Plasma Separation Membraneは、膜の一立方センチメートル当たり40〜50μLの全血を推奨している。
【0060】
このように、上の概念および構成は、希釈血液または全血を処理するため、ならびに必要に応じて混合および分割の機能を提供するための技術を提供する。
【0061】
試験ストリップ
図8は、側方流アッセイ試験ストリップ800を別個に例示する。試験ストリップ800は、試料適用パッド872、コンジュケートパッド874、および862などの1つまたは複数の標的捕捉ゾーンを含むニトロセルロース膜876などのいくつかの構成要素でできている場合がある。試料適用パッドは、コンジュケートパッドの上部に試料を均一に分散させるために含まれる。コンジュケートパッドは、標的分子または被検物質をタグ付けするために使用されるレポータ粒子を含む。試料がコンジュケートパッドを通って流れると、レポータ粒子が可溶化し、試料と一緒に流れる。限定されるものではないが、蛍光体ベースのレポータなど、数種類のレポータ粒子が利用され得る。これらの蛍光体レポータ粒子は、レポータ抗体と呼ばれる被覆抗体である。標的捕捉ゾーンは、プローブ分子が固定化され得る場所である。液体試料がカートリッジ600の構造内に閉じ込められたままであるように、試料適用パッドから離れた遠端に、試験ストリップは吸収パッドも含み得る。
【0062】
ここでも、各試験ストリップは、1つまたはいくつかの標的捕捉ゾーンを含み得、各標的捕捉ゾーンが、固定化されたプローブ分子を含む。複数の標的捕捉ゾーンが単一の試験ストリップ内に含まれる場合、各標的捕捉ゾーンは、異なるプローブ分子を含み得る。その後、各標的捕捉ゾーンは、異なる標的分子に結合することができる。異なる標的分子を捕捉するというこの概念は、多重化と呼ばれる。多重化の概念は、異なる種類のアッセイを用いて異なる種類の標的分子を捕捉するまでに拡大され得る。
図1、
図5、および
図6に例示されるカートリッジ600は、2つの試験ストリップを有する。したがって、各試験ストリップは、異なる種類のアッセイを実施するように設計され得る。一例として、1つの試験ストリップは、標的分子が2つの抗体間に「挟まれる」サンドイッチアッセイを実施するように設計され得る。この種のアッセイにおいて、アップコンバートされた光の強度は、補足された標的分子の濃度に比例する。もう一方の試験ストリップは、競合アッセイを実施するように設計され得る。この種のアッセイは、試料内の標的分子の濃度が本質的に高い場合に使用され得る。この場合、標的捕捉ゾーン上に抗体を固定化する代わりに、標的分子自体がこれらの場所に固定化される。サンドイッチ化アッセイでの状況に類似して、レポータ粒子は、標的捕捉ゾーンに到達する前に標的分子に結合するが、標的分子の濃度が、通常で既に高い値よりも高い場合、蛍光体粒子上の大半またはすべての利用可能な部位が標的分子に結合し得る。これが起こるとき、標的捕捉ゾーン上の固定化された標的分子に結合する蛍光体粒子は存在しないか非常に少ない。標的分子の濃度が、通常の範囲内ではあるが依然として高い場合、蛍光体分子上のいくつかの部位は、依然として利用可能であり、標的捕捉ゾーン上の固定化された標的分子に結合し得る。したがって、濃度が低いほど、標的捕捉ゾーンからのアップコンバートされた信号は高くなる。したがって、これらの種類および他の種類の同様の構成では、多重化がどのように達成され得るかがここで分かる。単一のカートリッジが、1つまたは複数の部位を含み得、この部位を通じて、1つまたは複数のタンパク質の濃度が決定され得る。加えて、1つまたは複数の種類のアッセイが、異なる標的分子を捕捉するために使用され得る。
【0063】
図5は、2つの側方流アッセイ試験ストリップを有するカートリッジを例示するが、より一般的には、側方流アッセイ試験ストリップは、より多いまたはより少ない場合がある。試験ストリップの数の選択は、より良好な信号対雑音比を達成するために2つの試験ストリップ内で試験分子を分離する必要性を含む、いくつかの要因によって決定され得る。各試験ストリップは、プローブ分子を組み込まれるかまたはプローブ分子にコードされる1つまたは複数の試験部位または標的捕捉ゾーンを含む。図に示されるように、これらの試験部位またはゾーンは試験ストリップの幅にわたって伸びる横ストライプの形状を有し得るが、他の形状が除外されるわけではない。各横ストライプは、ろ過された血漿が試験ストリップを下へウィッキングするときに異なる標的分子が捕捉されるように異なるプローブ分子にコードされ得る。
【0064】
側方流アッセイ試験ストリップは、制御部位または制御標的捕捉ゾーンを含むことができる。試験ストリップの幅にわたって延びる横ストライプでもあり得る制御部位またはゾーンは、分析器の分析器間ばらつき、試験ストリップの製造におけるばらつき、レーザ輝度におけるばらつき、およびバッテリ電位におけるばらつきなど、計算においてエラーを発生させ得る様々な要因の影響を最小限にするか、または取り除くために使用され得る。先に述べられたように、試験部位に位置するプローブ分子が、標的分子を捕捉する。特定の周波数のレーザ光がこれらの試験部位で光るとき、これらの部位で捕捉されたアップコンバート蛍光体は、より短い波長で光を発する。アップコンバートされた光の強度は、捕捉された標的分子の濃度を計算するために使用される。しかしながら、いくつかの要因が強度におけるばらつきを引き起こし得るため、これらの要因を最小限にするか、または取り除くために、制御部位が試験ストリップ上に含まれる。制御部位は、UPT粒子に結合されるレポータ抗体に強い親和性を有する抗体で固定化される。したがって、制御部位は、膜を通って流れたレポータ粒子の質量(または数)の測定を提供するように、試料内に標的分子が存在するにしろ存在しないにしろ、レポータ粒子を捕捉する。この値は、他の試験ストリップからの測定された強度を正規化するために使用される。この正規化された強度が標的分子濃度を計算するためにどのように使用されるかについての追加の詳細事項が以下に記載されるが、正規化のこのプロセスは、レーザ出力、バッテリ電位、試験ストリップの製造可能性におけるばらつき、および同様のものなどの構成要素におけるばらつきなどの測定の変動を引き起こし得る要因の影響を取り除くか、または減少させる恩恵をもたらす。
【0065】
制御部位は、さらに別の機能を有する。1つの構成において、制御部位は、吸気ポート570およびコンジュゲートリリースパッドから最も遠い端に位置する。制御部位内のUPTから発せられる光を測定することによって、分析器は、試料が試験ストリップの端に到達したことを確認する。分析器が、制御部位発光が試験によって決定されたしきい値を下回ることを決定して、レポータ粒子が試験ストリップの上を正しく流れなかったことを示すと、エラーのフラグが立てられ、失敗メッセージが表示され得る。加えて、このエラー条件についての情報は、RFIDタグ内に書き込まれ得る。
【0066】
システムチェックカートリッジ
複数種類のカートリッジが存在し得ることは以前に述べた。システムチェックカートリッジは、システムチェック機能を提供するように設計され得る。この概念では、システムチェックカートリッジは、複数の標準標的捕捉ゾーンを有する1つまたは複数の側方流アッセイストリップを含み得、各標的捕捉ゾーンが、既知の濃度のレポータ粒子に結合される。複数の標的捕捉ゾーンは、分析器のダイナミックレンジの低標準から高標準までのアップコンバート蛍光体を含むことができる。
【0067】
ここでも、システムチェックカートリッジは、分析器のダイナミックレンジの低標準から高標準までの濃度にあるアップコンバート蛍光体粒子の標的捕捉ゾーンを有する基板を含む。システムチェックカートリッジが挿入されると、分析器は、光学的測定を繰り返し行い、各標的捕捉ゾーンから得た信号が、存在しており、予想されるレベルにあり、かつ容認可能なレベルのばらつきで再現可能であることを確かめる。分析器は、信号がアップコンバート蛍光体粒子の濃度と直線性であることも確かめる。これらのエラーチェックのいずれかに失敗すると、警告または失敗メッセージが通信され得る。そのようなものとして、分析器は、アップコンバート蛍光体発光が標準標的捕捉ゾーンの予想されるレベルで存在し、容認可能なレベルのばらつき範囲内で再現可能であることを確かめるように構成される。
【0068】
試料コントローラ
血液、唾液、尿、または他の体液の試料などの生体試料を収集する必要がある。例えば、血液試料は、指への針刺しなどの技術により収集され得、この血液試料は、カートリッジ600内に堆積され得る。分析器200は、その後、アッセイを実施することができる。
【0069】
いくつかの実施形態においては、試料採取器からの試料を受け入れるように構成されたポートと、バッファ希釈された血液試料のフィードからバッファ希釈された血漿濾液を供給するように構成されたフィルタを含む血液処理アセンブリと、1つまたは複数の試験ストリップとを含む、血液処理試験カートリッジも提供される。各試験ストリップは、バッファ希釈された血漿濾液内の1つまたは複数の被検物質をそれぞれ結合するための1つまたは複数の標的捕捉ゾーンを用いて構成され得る。
【0070】
いくつかの実施形態においては、混合貯蔵器層、フィルタ層、メッシュ層、チャネル層、および分割層を含むマイクロ流体血液処理デバイスも本明細書に提供される。混合貯蔵器層は、血液試料とバッファ溶液とを混合して血液−バッファ混合物を形成するように構成された混合貯蔵器を含むことができる。フィルタ層は、血液−バッファ混合物のフィードから血漿およびバッファの濾液を生成するように構成されたフィルタを含むことができる。メッシュ層は、メッシュのかなりの面積に血漿−バッファ濾液を分散させるように構成されたメッシュを含むことができる。チャネル層は、血漿−バッファ濾液を血漿−バッファ装填室に向けるように構成されたいくつかのチャネルを含むことができる。一実施形態において、チャネリング層は、シーリング層、フロア層、およびチャネル切欠き層を有する。分割層は、いくつかの孔を含むことができ、いくつかの孔は、血漿−バッファ濾液を受け取り、いくつかの孔に対応するいくつかの試料に分割するように構成される。一実施形態において、分割層は、複数の明確に形成された層から形成され得るが、分割層の目的を達成するために結合し得る。
【0071】
いくつかの実施形態においては、フィルタ層、メッシュ層、およびハウジングを含むマイクロ流体血液処理デバイスも本明細書に提供される。フィルタ層は、血液試料のフィードから血漿の濾液を生成するように構成されたフィルタを含むことができる。メッシュ層は、メッシュのかなりの面積に血漿濾液を分散させるように構成されたメッシュを含むことができる。ハウジングは、ハウジングの対向するハジング部材間にメッシュ層およびフィルタ層を収容するように構成され得、ハウジング部材は、メッシュ上に血液試料を充填し、フィルタ層から血漿濾液を収集するための開口部を含む。ハウジングは、圧力下で血液試料をろ過するための血液処理デバイスへの圧力の印加のために血液処理デバイスに構造統合性を提供することができる。
【0072】
マイクロ流体血液処理デバイスの方法も本明細書に提供され、本方法は、いくつかの実施形態においては、血液処理デバイスの混合貯蔵器層の混合貯蔵器内で、血液試料とバッファ溶液とを混合して血液−バッファ混合物を形成することと、血液処理デバイスのフィルタ層のフィルタを用いて、血液−バッファ混合物のフィードから血漿およびバッファの濾液を生成することと、血液処理デバイスのメッシュ層のメッシュのかなりの面積に血漿−バッファ濾液を分散させることと、血液処理デバイスのチャネル層内のいくつかのチャネルを用いて、血漿−バッファ濾液を血漿−バッファ装填室に向けることと、血液処理デバイスの分割層のいくつかの分離孔を用いて、血漿−バッファ濾液を分割することとを含む。
【0073】
方法
試験プロセス1200が、これより
図9において概して説明される。ボックス1202において、試験プロセスは、試料採取器900などの試料採取器を用いて試料を収集することにより開始される。試料採取器の特定の構成は、試料の種類(例えば、唾液、尿など)、およびそれがどこから収集されるか(例えば、人間、人間以外の動物、環境など)に依存する。例えば、唾液の試料は、綿棒を用いて獲得され得、綿棒はその後バッファ溶液に浸される。ここでは試料採取器は、綿棒を受け入れるための機構を有し得る。植物からの試料は、植物材料を破砕し、その材料をバッファ溶液に浸漬することによって獲得され得る。ここでは試料採取器は、植物材料を受け入れるための機構ならびにその材料を破砕するための機構を有し得る。これらの試料採取器の各々は、これらのコントローラがカートリッジに結合することを可能にする共通の特徴を有し得る。したがって、試料が収集された後、ボックス1205において、試料採取器は、吸気ポートの場所にあるカートリッジ内へ挿入され得る。
図5は、カートリッジ600に結合された試料採取器900を例示する。挿入後、ボックス1210において、試料、またはより具体的には生試料、および任意選択的なバッファは、次いでMSS700を通って流れるように強いられ、このMSS700が生試料をバッファと混合し、細胞成分をろ過して取り除き、試料を2つのろ過された部分に分割する。混合、分離、および分割のプロセスは、ボックス1215によって例示される。次いで、ろ過された試料の2つの部分は各々、アッセイ試験ストリップ800の試料適用パッドおよびコンジュケートパッドを通るように強いられる。先に述べたように、試料適用パッドは、蛍光体レポータ粒子などのレポータ粒子を含むコンジュケートパッド上に試料を均一に分散させる。ボックス1220によって例示されるこの作用は、蛍光体粒子を可溶化する。次いでボックス1225において、ろ過された試料、および関連レポータ抗体を有する蛍光体粒子は、毛管作用によって試験ストリップ800を流れる。上に示されるように、各試験ストリップは、1つまたはいくつかの標的捕捉ゾーンを含み、試験ストリップの各標的捕捉ゾーンは、限定されるものではないが、捕捉抗体と呼ばれる別の種類の抗体などのプローブ分子が固定化される場所である。捕捉抗体は、試料が標的捕捉ゾーンを流れる際に、試料内に含まれる標的分子を捕捉する。この作用は、ボックス1230に例示される。捕捉抗体およびレポータ抗体は、まったく同じ分子であるか、またはそれらは完全に異なる分子であり得る。次いでボックス1235において、試験ストリップは、特定の波長の光で照明される。照明される蛍光体粒子は、より短い波長で光を発する。発せられた光の強度は、濃度値へと変換され、それについては以下に詳細に説明される。
【0074】
標的分子の濃度の計算
1つまたは複数の試験標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光が検出された後、アップコンバートされた光の強度は、標的分子の濃度を計算するためのアルゴリズムにおいて使用される。検出された光は、電気信号に変換され、検出された光の強度にデジタル値が比例するようにデジタル化される。これらのデジタル値は、本明細書内では「強度読み出し」という表現で言及され得る。強度読み出しを濃度に変換するためのアルゴリズムは、「濃度アルゴリズム」と呼ばれ、
図10では1300として例示される。
【0075】
図10では、ボックス1305は、カートリッジを位置付ける動作、試験ストリップを適切な波長の光で照明する動作、アップコンバートされた光を検出する動作、および強度読み出しを獲得する動作を表す。「N」は、各試験ストリップについて獲得される読み出し測定値の数を表す。
図5に例示される構成においては、2つの試験ストリップが示されるため、読み出し測定値の数は2×Nである。スキャンの完了後、
図11の曲線1435などの曲線を含む強度読み出し1400が獲得され得る。
図11のX軸は、カートリッジ600の位置を表す。Y軸は、強度読み出し値を表す。曲線1435は、ピーク1、ピーク2、ピーク3、およびピーク4と表記された4つのピークを有して例示される。これらのピークは、スキャンされている試験ストリップ上の試験部位および制御部位から生じる光の強度読み出し値の増加に対応する。この特定の例では、試験ストリップは、3つの実際の試験部位および1つの制御部位という4つの試験部位を有する。したがって、ピーク1、ピーク2、およびピーク3は、実際の試験部位に関連付けられ、ピーク4は、制御部位に関連付けられる。これらの部位からの光強度は、これらの場所において標的分子に結合するプローブ分子に結合したアップコンバート粒子の蛍光に起因して上昇した値を有する。
【0076】
次にボックス1310において、背景値が減算される。曲線1435に見られるように、曲線の底は、正数かつ非ゼロである。ピークの大きさは、曲線の底に対して測定されるべきであり、さもなければ大きさが過大に見積もられ得る。背景値を減算するためにいくつかの方法が使用され得る。1つの技術において、背景値は、曲線上の何らかの所定の場所における曲線の値として計算される。背景値を計算するために2つ以上の値が使用され得る。加えて、各ピークについて異なる背景値が計算され得る。したがって、ピーク1では、P1 AおよびP1 Bにおける曲線の値が背景値として使用され得る。これらの2つの場所における値は平均され得、この平均値は、ピーク1における曲線の値から減算され得る。同様に、P2 AおよびP2 Bにおける値、P3 AおよびP3 Bにおける値、ならびにP4 AおよびP4 Bにおける値は、それぞれ、ピーク2、ピーク3、およびピーク4の背景値としての役割を果たし得る。代替的に、背景は、曲線の第1の導関数を用いることによって取り除かれ得る。
【0077】
次にボックス1315において、曲線1435内のピークを検索するために検索アルゴリズムが用いられる。カートリッジの製造中の許容誤差は、各カートリッジ内の試験部位がカートリッジのフレームに対して全く同じ位置にないという結果をもたらし得る。ピーク検索アルゴリズムは、試験場所の変動から生じるピークの場所の変動に適合するために使用され得る。ピーク検索アルゴリズムが実施され得るやり方はいくつか存在する。1つの技術においては、ピークがあるべきおおよその場所が、分析器200に提供される。ピーク検索アルゴリズムは、ピークを発見するまで、このおおよその場所周辺を検索し得る。標的分子の欠如が理由でピークが発見されない場合、簡単に以下に概説されるエラーチェックアルゴリズムの部分として、試験は、無効または不確定と見なされ得る。タンパク質の場合、試験は、異常に低い値を含み得る特定の参照範囲内で機能するように調整される。
【0078】
ボックス1317において、正規化アルゴリズムが適用され得る。正規化は、分析器600内、およびネットワーク化された分析器のグループ間のばらつきの影響を最小限にし得るか、または取り除き得ることから、有利なステップである。正規化は結果として比をもたらし、試験部位から生じるピークの背景減算された値を制御部位から生じるピークの背景減算された値で除算することによって達成され得る。分析器200内のコンピュータ315のプロセッサは、1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を各試験ストリップの制御ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光で除算し、それにより、試験ストリップにおける製造ばらつき、1つまたは複数の電磁放射線源における製造ばらつき、および、一部は、分析器、カートリッジ、またはその両方を再度使用する準備が整うまでしばらくの間棚の上(例えば、ストレージ内)に放置することによって発生し得る異なるレベルのバッテリ電力からの影響を取り除くように構成されたメモリ格納された正規化アルゴリズムを呼び出すように構成され得る。そのようなものとして、分析器200などの分析器は、レーザ出力、バッテリ寿命、試験ストリップの製造可能性におけるばらつき、および同様のものなどの構成要素におけるばらつきに適応するようにその内部計算を修正するように構成される。レーザは、電磁放射線源であり得、それらの製造における変形に起因してそれらの出力においてばらつきを有し得ることに留意されたい。バッテリでも同様に、バッテリは、異なるレベルのバッテリ電力を有し得る。加えて、カートリッジの使用時間は予測不可能であるため、格納された正規化アルゴリズムが、使用時のバッテリ電力のレベルを補償する。
【0079】
ボックス1320において、エラーチェックアルゴリズムが実施され得る。一般には、分析器200の動作の至る所で様々な種類のエラーチェックが実施され得る。以下の別個のセクションは、エラーチェックのうちのいくつかを概説する。しかしながら、特に
図10について、濃度をコンピューティングするコンテキスト内でのエラーチェックは、背景減算された正規化された比が予想範囲内の値であることを確かめることを含み得る。
【0080】
ボックス1325において、ボックス1317からの背景減算されかつ正規化された比が、標的分子の濃度を計算するために使用される。これを行うために、この比を濃度値に関連付ける関数が利用される。この関数は、「標準曲線」と呼ばれる。この曲線は、分析される各標的分子によって異なり得る。この曲線に関する情報は、製造時にカートリッジ600内のRFIDタグに格納され、曲線に関する情報は、濃度のコンピュテーション中に分析器600によって読み出される。曲線は、各標的分子によって異なり得るため、すべての必要な曲線についての情報が、RFIDタグ内に格納される。各標的分子によって異なることに加えて、特定の標的分子の曲線は、製造プロセスに応じて、カートリッジごとまたはロットごとに異なり得る。
【0081】
1つの構成において、RFIDタグに格納される標準曲線に関連する情報は、以下に指定される等式内の係数のセットである。
C=α*(k
0+k
1φ+k
2φ
2+k
3φ
3+k
4φ
4) 等式1
【0082】
この等式において、Cは濃度であり、αは単位換算係数であり、k
0、k
1、k
2、k
3、およびk
4は、RFIDタグに保存され得る係数であり、φは、正規化後に得られる比である。
【0083】
等式1の計算は、ボックス427において実施される。係数α、k
0、k
1、k
2、k
3、およびk
4は、各標的分子についてRFIDタグ内に格納される。
【0084】
代替の構成において、標準曲線は、上に指定したものとは別の等式の係数を格納し得る。さらに他の代替の構成において、ルックアップテーブル(「LUT」)が、強度読み出し値を濃度に変換するために使用され得る。それは、強度読み出し内の値を前提に濃度の値を出力するLUTも格納し得る。さらに他の構成において、他の数学的演算が、濃度を計算する前に強度読み出し値(例えば、曲線1435)に対して実施され得る。数学的演算の例としては、低域フィルタリングが挙げられる。
【0085】
放射線への曝露レベルを決定するための分析システムの適用
生体試料分析システム100の使用の一例は、個人が、既定のしきい値の、既定のしきい値を上回る、または既定のしきい値を下回る放射線(例えば、電離放射線)量に曝露されていたかどうかを決定することである。この決定を行うアルゴリズムは、上に説明された濃度アルゴリズムと区別するために「分類アルゴリズム」と呼ばれる。分類アルゴリズムはまた、分析器200内で実施され得、濃度アルゴリズムが濃度値を生成した後に呼び出され得る。分析器200内のコンピュータ315のプロセッサは、1つまたは複数の標的捕捉ゾーンからのアップコンバート蛍光体発光を、1つまたは複数の標的の標的が、i)既定のしきい値を超えて存在するか、ii)既定のしきい値を下回って不在であるか、またはiii)僅差で予断を許さないもしくはアッセイ失敗のいずれかにより決定不可能であるかどうかの決定に変換するように構成されたメモリ格納された分類アルゴリズムを呼び出すように構成され得る。分類アルゴリズム1500は、以下に簡単に説明され、
図12に例示される。
【0086】
図12のボックス1505において、濃度アルゴリズムの実行により生じる濃度値が、分類アルゴリズムに入力される。ボックス1510において、数学的変換が濃度値に適用され得る。様々な種類の数学的変換が利用され得るが、ログ転換および種正規化(以下に説明される)が適用の際に有利であることが分かっている。濃度値のログ転換は、標準統計技術の使用を可能にする。種正規化は、特定の動物からの濃度のログ転換された値を用いて、それを、その特定の標的分子について濃度のログ転換された値の平均で除算することを伴い、ここでは平均は、ベースラインにある複数の動物から得られた試料からのその特定の標的分子の濃度を測定することによって計算される。ベースラインケースは、所望の通りに適切に規定され得、健常でかつ放射線に曝露されていない動物を含むが(曝露のレベルを決定しようとするこの特定の例の場合)、それに限定されない。種正規化値もまた、異なる種の動物では異なり得る。例えば、種正規化値は、人間と人間以外の霊長類(「NHP」)とでは異なり得る。したがって、人間のベースラインケースは、放射線に未曝露であることが分かっている複数の人間からの試料内の標的分子の濃度から得られ得る。種正規化の利点は、それが濃度値の種間比較を可能にすることである。
【0087】
ボックス1515において、P関数(予測子関数)が提供される。P関数は、特定のイベントが発生したかどうかを予測する式として説明され得る。放射線に曝露されていたことが疑われる対象のこの例において、P関数は、曝露のレベルを予測する。P関数は、限定されるものではないが、直線回帰およびロジスティック回帰に基づく技術を使用するなど、いくつかのやり方で展開され得る。1つの技術において、P関数は、以下のように表現され得る。
P/(1−P)=exp(β
0+β
1C
1+β
2C
2+β
3C
3) 等式2
【0088】
この等式において、ベータ係数は、NHPデータを使用することによって決定され得、C
1、C
2、およびC
3は、濃度アルゴリズムを対象から得た血液試料に適用することによって得られる3つの特定のタンパク質の濃度である。NHPデータを使用する利点は、人間からのデータが存在し得ないか、または獲得するのが難しい場合があることである。しかしながら、人間または他のソースからのデータの使用は除外されない。
【0089】
ベータ係数は、RFIDタグ内、分析器200内、またはクラウド内など、複数の場所に格納され得る。このことが、より多くの実験が実行されるか、または他のデータもしくはより多くのデータが利用可能になる場合に、ベータ係数のより良好な値が利用可能になり得、より正確なP値を導くことを確実にする。1つの追加の特徴において、ベータ係数は、どのベータ係数が使用されるべきかの対立が存在する場合に、最も新しいタイムスタンプを有する値が使用され得るように、タイムスタンプに関連付けられ得る。
【0090】
P関数適用の出力は、ボックス1520において弁別子に入力される。このボックスにおいて、弁別子は、計算されたP関数値をしきい値と比較して、P関数値がしきい値にあるかもしくはそれを上回るか、またはしきい値を下回るか、または結果が決定不可能であるかどうかに基づいてメッセージを出力する。放射線曝露量を決定しようとする例については、2Gy曝露に対応するしきい値が、実験および他のデータに基づいて選択され得る。したがって、2Gy未満の曝露レベルを有する対象は、緊急治療を必要としない一方、2Gy以上の曝露レベルを有する対象は、緊急治療を必要とし得る。したがって、ボックス1525において、適切なメッセージが、分析器200のディスプレイ画面215に表示され得る。結果は、音声メッセージなどの他の手段によっても伝達され得る。
【0091】
アッセイ発現時間の把握
分析器200は、このような分析器と一緒に使用されるカートリッジについてアッセイ発現時間または潜伏時間を把握するように構成される。これは、試料が試験ストリップ上の所望の位置までウィッキングまたは移動するのに、または結合反応が発生するのに特定の時間量が要求される場合に必要である。アッセイ発現時間を把握するためのいくつかの異なる技術が以下に概説される。1つの技術において、カートリッジ600は、分析器200内に挿入され、アッセイ発現時間が過ぎるまで分析器の内側に維持される。分析器200内のクロック、例えば、システムクロック357が、経過時間を把握するために使用され得、カートリッジが挿入され、適切な位置まで前進されたときに開始する。別の技術において、アッセイ発現時間の開始は、カートリッジ600内のRFIDタグ685に書き込まれる。カートリッジは取り外され、脇に置かれ得る。分析器は、カートリッジがシステムから外された状態で、電源が入った状態のまま(または低電力状態(例えば、スリープ))である。カートリッジは、ある時間量が経過した後、同じ分析器(または、以下に詳細説明されるように異なる分析器)に再挿入され得る。同じ分析器が使用されており、分析器は電源が入った状態(または低電力状態(例えば、スリープ))に維持されていたため、RFIDタグに書き込まれたタイムスタンプを読み出すこと、および現在時間を知ることによって、カートリッジの最初の挿入と現在の挿入との間の経過時間を知ることが可能である。経過時間がアッセイ発現時間未満の場合、後でカートリッジを取り出し再挿入するように検査技師に警告するメッセージが表示され得る。アッセイ発現時間中、分析器はまた、試料が試験ストリップを下へと移動することを確実にするために光学的測定を実行するように構成され得る。これにより、試料がカートリッジ内に存在する前に、タイムスタンププロセスが開始しないことを確実にする。加えて、分析器が、流れがないことを検出すると、エラーのフラグが立てられ得、メッセージが表示される。
【0092】
さらに別の技術においては、複数の分析システムが、UTCなどの同じ共通時間に同期される(時間同期性)。これは、複数のやり方で達成され得る。1つのやり方では、
図3に例示されたように、いくつかの分析器の各分析器600は、GPSレシーバを含み得る。GPS送信は、GPS信号を受信するすべての分析器が、同じ時間を有するように同期されるように、共通時間に関する情報を含む。この場合、カートリッジ600が試料に曝露されると、カートリッジ600は任意の分析器内へ挿入され得、アッセイ発現機関の開始時間が、タイムスタンプとしてRFIDタグに書き込まれ得る。次いで、カートリッジは取り外され得る。後で、カートリッジは、同じまたは異なる分析器内へ挿入され得る。ここで経過時間は、使用されている分析器にかかわらず計算され得、いくつかの分析器の各分析器は、同じ時間に同期される。
【0093】
この概念の変形においては、1つの分析器が、共通時間を含むGPS信号を受信し、続いて、他の分析器に共通時間をブロードキャストするか、または別のやり方で共通時間を他の分析器が利用できるようにすることができる。いくつかの状況において、これは、劣悪な衛星信号受信に起因してGPS信号がすべての分析器にアクセス可能でない場合に有利であり得る。しかしながら、1つの分析器が信号にアクセスして、この時間を他の分析器に利用可能にすることができる場合、この分析器のグループは、同じ時間に同期され得る。したがって、上のような場合、任意の分析器内へのカートリッジの最初の挿入は、カートリッジ上のRFIDタグ内への開始時間の書き込みを伴い得る。同じまたは異なる分析器内へのカートリッジのその後の挿入時に、これらの分析器にわたる共通時間に基づいて経過時間が見出され得る。上に説明されるこれらの技術および他の技術により、1つまたは数個の分析器が、「初期」分析器として利用され得、次いで他の分析器のうちのいくつかが、測定および分析のために使用され得る。
【0094】
発現アッセイの安定性
発現アッセイは、限定されるものではないが、5年以上など、長期間にわたって安定した状態を保つ。アッセイが発現した後、試験カートリッジは格納され、続いて、
図2に説明される種類の任意の分析器によって読み出され得る。この安定性は、試験ストリップ内の標的捕捉ゾーンにおいて発生する結合の性質、およびアップコンバート蛍光体レポータの長期光学的安定性によりもたらされる。対象に関する情報がカートリッジ内のRFIDタグ内に格納され得ることにより、追加の恩恵が実現され得る。1つの恩恵は、RFIDタグが対象と固有に関連付けられ得、対象への分析結果の間違った関連付けに起因するエラーを最小限にするか、または取り除くことである。
【0095】
カートリッジ内またはシステム内の情報の更新
ここでも、分析器200およびカートリッジ600は各々、ストレージを含むことができ(例えば、分析器は、メモリ310を含むことができ、カートリッジ600は、RFIDタグ685を含むことができるなど)、ここでは、限定されるものではないが、等式1の係数などの情報が格納され得る。1つの構成において、情報は、限定されるものではないが、Wi−FiネットワークおよびUSBサムドライブなど、様々な機構を通じて更新され得る。これがどのように達成され得るかの一例において、分析器が試験を実施するためにオンにされると、分析器は、安全なウェブサイトに自動的に接続して、更新が利用可能かどうかを確かめる。利用可能な場合、それは、更新をダウンロードし承認するためにユーザにオプションを提供し得る。更新は、分析器、カートリッジ、またはその両方によって利用され得る情報を含み得る。一例において、上に説明されるように、等式2の新規ベータパラメータが分析器にダウンロードされ得る。これらのベータパラメータの新規の値は、生体試料分析システム100が市場に出されたときには利用可能ではなかった追加データに対して実行される分析に起因して利用可能になり得る。
【0096】
変形において、分析器によって必要とされる情報は、カートリッジのRFIDタグに格納され得る。この情報は、カートリッジの製造時にRFIDタグ内に書き込まれ得る。情報は、係数、パラメータ、および等式を含み得るが、これらに限定されない場合がある。例として、カートリッジは、2つのみのタンパク質を使用して、患者における特定の病態の有無を決定するように開発され得る。したがって、等式2に類似した新規の等式が必要であり得るが、ここでは2つのみの変数を有する(例えば、濃度値のため)。この新規の等式は、RFIDタグ内に格納され得る。この特定のカートリッジの挿入時に、タグ内の情報は、分析器によって読み込まれるように設計され、RFIDタグに格納されたこの等式が利用されることになる。さらには、RFIDタグは、適切なメッセージを表示するために分析器によって使用され得る情報を含み得る。2つのタンパク質のみを必要とする病態の例を続けると、RFIDタグは、試験されている特定の病態の名前を含み得る。この名前は、分析器によって読み出され、ディスプレイメッセージの部分として使用され得る。
【0097】
このように、これらの技術および他の同様の技術は、検出され得る分子の種類および数における柔軟性を提供することが分かる。特定の標的分子の有無に基づいた特定の病態の有無に関する他の決定もまた、分析器によってなされ得る。
【0098】
エラーチェック
上の章に示されるように、エラーチェックは、分析器の動作の至る所で行われ得る。先に述べたエラーチェックに加えて、他のエラーチェックアルゴリズムが実施され得る。数例が以下に提供される。一例において、強度読み出しを獲得することに関連したプロセスに関して、カートリッジに含まれるRFIDタグは、アッセイ標的および制御部位の予想される場所を分析器に伝えるように構成される。分析器が、予想される場所において標的線または制御線を発見しない場合、エラーのフラグが立てられ得、失敗メッセージが表示され得る。それらの予想される場所にない標的部位および制御部位は、損傷を受けたか、または不適切に扱われたカートリッジによって発生し得る。カートリッジの故障もまた、RFIDタグ内に書き込まれ得る。別の例において、RFIDタグは、分析されているタンパク質のタンパク質濃度の予想される生理学的範囲に関する情報を含み得る。分析器が、分析されている任意のタンパク質の濃度が人間の生理学的範囲外にあると決定した場合、エラーのフラグが立てられ得、メッセージが表示され得る。加えて、この情報は、RFIDタグ内に書き込まれ得る。さらに別の例において、分析器が、内部通信エラー、モータ故障、レーザターンオン、レーザ過電流、低バッテリ、仕様外の3.3および5V電源レール電圧、レーザ温度過上昇、範囲外のレーザ光学電力モニタ信号、範囲外の光学検出器信号、または経時的なレーザパワーの容認不能な低下を検出した場合、エラーのフラグが立てられ得る。検出された任意のエラーは、適切なメッセージまたはアラートを表示するように構成され得る。
【0099】
生体試料分析システムの代替的な構成
レポータに基づくアップコンバート蛍光体が、本明細書に説明されるような標的分子の濃度を決定するために使用され得る。しかしながら、本明細書に説明される概念は、蛍光体レポータ分子を使用しないものを含め、他の構成に適用され得る。蛍光体レポータベースのシステムの代替的な構成の一例において、
図2の分析器200は、照明源としてVCSELアレイを使用することが先に説明された。しかしながら、980nmでの任意の他のダイオードレーザ発光が、十分なパワーが発せられる限りは使用され得る。異なるレポータを用いた代替的な構成の別の例においては、400nm〜700nm領域内のダイオードレーザ発光が、ユーロピウムキレートナノ粒子でできたレポータ、またはレポータ抗体をタグ付けするために使用され得る任意の他の蛍光ラベルを励起するために使用され得る。この場合、光学は修正により恩恵を得る可能性があるが、上に説明される概念は、直接適用可能である。
【0100】
生体試料分析システムの他の用途
上に示されるように、説明される概念は、放射線曝露のレベルを決定するために使用され得る。しかしながら、本概念はまた、様々な他の状況にも使用され得る。一例において、本システムは、癌の治療中に受ける放射線のレベルを決定するために使用され得る。別の例において、本システムは、対象(人間または人間以外)が特定の生物学的薬剤に曝露されていたかどうかを決定するために使用され得る。さらに別の例において、本システムは、対象がウイルスまたは細菌に感染しているかどうかを決定するために使用され得る。いくつかの他の例において、本システムは、植物内のいくつかの特定の標的分子の濃度を決定するために使用され得る。一般に、上に説明される概念が利用され得る他の領域としては、限定されるものではないが、獣医学、ならびに植物学および農学上の試料採取の領域が挙げられる。領域はまた、化学工場、浄水管理センタ、および下水処理センタなどの産業環境を含み得る。
【0101】
先述の観点において、限定されるものではないが、タンパク質などの1つまたは複数の標的分子の量的な濃度値を提供し、1つまたは複数の標的分子の濃度値が同時に利用可能である、携帯式ポイントオブケアのアップコンバート蛍光体ベース分析器、および廃棄可能な使い捨てカートリッジが提供され得る。
【0102】
廃棄可能なカートリッジは、限定されるものではないが、カートリッジを固有に識別することができる識別情報、コンピュテーションに使用される係数、タイムスタンプ値、患者情報、等式、およびメッセージなどの様々な情報の格納を可能にすることができるRFIDタグなどのメモリデバイスを含むことができるが、これに限定されるものではない。濃度のコンピュテーション、および放射線曝露の可能性のコンピュテーションなど、様々な種類の計算が実行され得る。
【0103】
カートリッジ内のメモリデバイス(例えば、RFIDタグ)に格納される情報は、1つから複数のカートリッジのグループ間で異なり得、異なるグループは、異なる生物マーカを用いた異なる分析のために設計される。いくつかの場合において、製造ロットがグループであり得る。
【0104】
カートリッジのRFIDタグに含まれるメッセージの種類は、限定されるものではないが、情報メッセージ、警告メッセージ、表示される予定のメッセージ、標的分子の名前に関するメッセージ、測定されている分子を含む。
【0105】
限定されるものではないが、濃度値の変動など、生体試料分析システムの量的出力の変動を引き起こし得る要因の影響を最小限にするか、または取り除くための機構が、少なくともカートリッジに含まれる。これらの要因は、限定されるものではないが、入射光強度の変動、バッテリ電力の変動などを含み得る。
【0106】
変動を引き起こし得る要因の影響を最小限にするか、または取り除くための方法は、正規化機構を含む。正規化機構は、UPT粒子と結合し、読み出しを正規化するために使用され得る輝度値を提供する領域を含む、様々な種類のものであり得る。
【0107】
アッセイ発現時間は追跡され得る。アッセイ発現時間を把握するための1つのやり方は、タイムスタンププロセス、および分析器のグループが互いに時間同期性であるという能力を使用することである。
【0108】
分析器のグループは、限定されるものではないが、GPS信号などの共通時間信号を受信することができるため、互いと時間同期性にあり得る。
【0109】
アッセイ発現は、タイムスタンプを伴うなどして1つの分析器上で開始され得るが、アッセイ発現は、互いと時間同期性にある分析器のグループ内の異なる分析器において完了し得る。
【0110】
発現アッセイは、限定されるものではないが、1年後または5年後など、適宜、任意の分析器において分析され得る。
【0111】
新規情報、更新情報、または追加情報は、分析器内またはカートリッジ内に入力され得る。新規情報、更新情報、または追加情報は、分析器がオンにされたときに自動的に入力され得る。新規情報、更新情報、または追加情報は、限定されるものではないが、放射線のレベルを予測する予測子関数内のベータ係数を更新することなど、様々な目的のために使用され得る。
【0112】
所与の種について未知のタンパク質値を既知のベースラインまたは制御値に正規化することも行われる。これにより、異なる種に対する同一分類子の使用が可能になる。特に、回帰分類子内のベータ係数は同一である。
【0113】
いくつかの実施形態において、本明細書内で論じられるアルゴリズムを促進するために使用されるソフトウェアが、非一時的な機械可読媒体上に統合され得る。機械可読媒体は、機械(例えばコンピュータ)によって読むことが可能な形態で情報を格納する任意の機構を含む。例えば、非一時的な機械可読媒体は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクストレージメディア、光学ストレージメディア、フラッシュメモリデバイス、デジタル多用途ディスク(DVD)、EPROM、EEPROM、FLASHメモリ、磁気もしくは光学カード、または電子命令を格納するのに好適な任意の種類のメディアを含み得る。
【0114】
本明細書に説明されるアプリケーションは、限定されるものではないが、ソフトウェアアプリケーション、モバイルアプリケーション、およびオペレーティングシステムアプリケーションの部分であるプログラムを含むことに留意されたい。この説明の一部分は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する動作のアルゴリズムおよび象徴的表現に関して提示される。これらのアルゴリズムの説明および表現は、データ処理技術分野の当業者によって使用され、他の当業者に自らの作業の実体を最も効率的に伝えるための手段である。アルゴリズムは、ここでは、また一般的には、所望の結果をもたらす自己一致した一連のステップであるように着想される。ステップは、物理量の物理的操作を要求するものである。必須ではないが、通常、これらの量は、格納、転送、結合、比較、および別途操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとる。時として、主に共通使用の理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数字などとして言及することが簡便であることが証明されている。これらのアルゴリズムは、C、C+、HTTP、Java(登録商標)、または他の同様の言語など、いくつかの異なるソフトウェアプログラミング言語で書き込まれ得る。また、アルゴリズムは、ソフトウェア内のコード行、ソフトウェア内の構成済み論理ゲート、またはその両方の組み合わせを用いて実施され得る。一実施形態において、論理は、ブール論理の規則に従う電気回路、命令のパターンを含むソフトウェア、またはその両方の任意の組み合わせからなる。
【0115】
しかしながら、これらの用語および同様の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられることになり、これらの量に適用される簡便なラベルにすぎないということに留意すべきである。上の説明から明らかなように、別途具体的な記述のない限り、本説明全体を通して、「処理」または「コンピューティング」または「計算」または「決定」または「表示」などの用語を利用した説明は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作して、コンピュータシステムメモリもしくはレジスタ、または他のそのような情報ストレージ、送信、または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに転換する、コンピュータシステムまたは同様の電子コンピューティングデバイスの動作およびプロセスを指す。
【0116】
電子ハードウェアコンポーネントによって実施される多くの機能は、ソフトウェアエミュレーションによって複製され得る。したがって、これらの同じ機能を達成するために書き込まれるソフトウェアプログラムは、入力出力回路内のハードウェアコンポーネントの機能性をエミュレートすることができる。したがって、前述のシステムのコンピューティングデバイス上の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに本明細書に説明される動作を実施させる命令およびデータを格納するように構成された1つまたは複数の非一時的な機械可読媒体が本明細書内に提供される。
【0117】
いくつかの特定の実施形態が本明細書に提供されており、特定の実施形態がいくらか詳細に説明されているが、特定の実施形態が本明細書に提示される概念の範囲を制限することは意図されない。追加の適合および/または修正は、当業者には明らかであり、より広い解釈において、これらの適合および/または修正は同様に包含される。したがって、本明細書に提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書に提供される特定の実施形態から一線を画すことができる。