(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記温度監視サブシステムが、前記アンテナ内の層上に統合され、前記液晶と接触しているトランジスタと直列に結合されている電流感知抵抗器にかかる電圧を監視することと、前記電流感知抵抗器を介して電流を測定することと、前記トランジスタの前記温度は前記液晶の温度の指標であり、前記電流を前記トランジスタの温度に相関させることと、によって前記液晶の温度を測定するように動作可能である、請求項13に記載のアンテナ。
前記層が複数のパッチを有するパッチ層であり、前記パッチの各々が複数のスロットにおける一つのスロット上の同じ場所に配置され、かつ複数のスロットにおける一つのスロットからは離隔され、パッチ/スロット対を形成する、請求項15に記載のアンテナ。
前記温度監視サブシステムがパッチ上の導電性表面と前記開口部内のアイリス層とを、その間に液晶を有して合わせることと、前記導電性表面に結合された回路によりキャパシタの静電容量を測定することと、前記静電容量を前記液晶の温度に相関させることと、によってキャパシタの静電容量を測定するように動作可能である、請求項13に記載のアンテナ。
前記温度監視サブシステムが前記アンテナ内の層上に統合され、前記液晶と接触しているトランジスタと直列に結合されている電流感知抵抗器にかかる電圧を監視することと、前記電流感知抵抗器を介して電流を測定することと、前記トランジスタの前記温度は前記液晶の温度の指標であり、前記電流を前記トランジスタの温度に相関させることと、によって前記液晶の温度を測定するように動作可能である、請求項13に記載のアンテナ。
前記層が複数のパッチを有するパッチ層であり、前記パッチの各々が複数のスロットにおける一つのスロット上の同じ場所に配置され、かつ複数のスロットにおける一つのスロットからは離隔され、パッチ/スロット対を形成する、請求項25に記載のアンテナ。
前記温度監視サブシステムがパッチ上の導電性表面と前記開口部内のアイリス層とを、その間に液晶を有して合わせることと、前記導電性表面に結合された回路によりキャパシタの静電容量を測定することと、静電容量を前記液晶の温度に相関させることと、によってキャパシタの静電容量を測定するように動作可能である、請求項23に記載のアンテナ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明において、本発明のより完全な説明を提供するために数多くの詳細を挙げている。しかしながら、当業者においては本発明がこれらの特定の詳細によらずに実施され得ることは明らかであろう。他の例では、本発明を曖昧にすることのないように、周知の構造およびデバイスについては詳細ではなくブロックダイアグラムの形で示す。
【0012】
本発明の実施形態はLCベースの無線周波数(RF)アンテナ開口部の液晶セルの内側にヒータ(例えば、発熱体)を配置するための技術を含む。一つの実施形態では、ヒータはRF素子の付近かつRFアンテナ素子の一部である液晶(LC)により近いアンテナ開口部内側に配置される。これにより開口部のより直接的な加熱が可能になり、ヒータの所要電力が低減され、開口部内の温度を上昇させるより間接的な加熱方法を使用する技術、例えば、給電構造の背面上の抵抗発熱体よりも温度上昇時間が短縮される。
【0013】
ヒータ実装が開口部のRF特性に干渉しないことが重要である。一つの実施形態では、ヒータ素子(例えば、ヒータトレース)は、開口部内部でより直接的な加熱を提供しながらもRF干渉を低減し、潜在的に排除するアンテナ開口部内部の場所に配置される。一つの実施形態では、これはRF素子とほぼ同一平面上のRF素子の間に発熱体を配置することによって達成される。一つの実施形態では、ヒータ素子の場所はパッチ/アイリススロットアレイアンテナ(slotted−array antenna)の一部であるアイリス層のアイリス素子と同一平面内にある。開口部内側のヒータ配線(heater wiring)をアイリス金属とほぼ同一平面上に移動させることによって、電熱線とRF信号との間のインタラクションが低減され、潜在的に最小化される。
【0014】
本明細書に開示される技術はまたアンテナ開口部内部の温度を検出するための方法を含む。一つの実施形態では、温度はトランジスタバックプレーン上のトランジスタから直接検出される。一つの実施形態では、トランジスタバックプレーンは薄膜トランジスタ(TFT)バックプレーンである。一つの実施形態では、トランジスタバックプレーン上のトランジスタがLCまたは他の材料と接触している場合、トランジスタの温度を検出することによってLC/材料の温度の指標が得られる。
【0015】
本明細書に記載の技術はヒータシステムのコストを削減し、より少ない電力を必要とし、開口部温度の上昇時間を短縮し、アンテナを制御するために使用されるコントローラボードの実装面積を縮小する。より具体的には、一つの実施形態では、本明細書に記載の技術が必要とするのは75−100ワットの電力であり、20分以内にLC層の温度を動作温度に到達させる。
【0016】
さらに、温度は一般にブレイクアウトプリント回路基板(PCB)上で感知されるが、これはパッチガラス層、アイリスガラス層およびLC層を含むガラスアセンブリから実質的に物理的に取り外される。ガラス上の温度感知によって熱管理フィードバックループのより厳密な制御が可能になる。
【0017】
概観
ヒータ構造はいくつかのパーツから構成される。発熱体、ヒータ素子に供給するためのヒータ電力バス、およびヒータ電力バスを開口部外側に配置されるヒータ電源に接続するための接続スキームである。一つの実施形態では、ヒータ素子はワイヤ(wire)である。一つの実施形態では、ヒータ電力バスは非常に低抵抗である。
【0018】
実装に応じて、ヒータ配線、ヒータバス、およびヒータ接続部の実装は開口部の製作中に導体層、パッシベーション層、ビア開口部等のさらなる堆積を必要とし得る。これらのさらなる層はヒータ構造を構築し、ヒータ構造を他の構造から電気的または化学的に離隔し、必要に応じて既存の開口部構造とヒータとのインターフェースをとるのに有用であり得る。
【0019】
電熱線
開口部の加熱は均一に発生することが望ましい。この目的を達成し得る電熱線の二つの構成が本明細書で説明される。
【0020】
一つの実施形態では、電熱線は長さが等しく、これらの電熱線の断面は電熱線の長さにわたって、そして電熱線から電熱線まで同じ(または同様の)寸法である。全体としては、これにより開口部にわたって単位面積当たりの電力損失が同じになる。一つの実施形態では、電熱線はアイリスの間に位置し、パッチまたはアイリスと交差したり接触したりしないようにして、電熱線が開口部品質領域にわたって一様に分布する。一つの実施形態では、電熱線は開口部領域にわたって互いにほぼ同じ距離(同じピッチ)だけ離れている。
【0021】
図1Aはアンテナ開口部内のRFアンテナ素子を加熱するために使用される発熱体の一例を示しており、電熱線は等しい線長を有し、RF素子間でゲート経路設定およびヒータ経路設定に従う。一つの実施形態では、ゲート経路設定は液晶ベースのRFアンテナ素子をオンおよびオフする制御ゲートへの経路設定であり、これについては以下でより詳細に説明する。
【0022】
図1Aを参照すると、アンテナ開口部セグメント100はRFアンテナ素子のアンテナアレイの四分の一を示す。一つの実施形態では、アレイ全体を形成するために四つのアンテナ開口部セグメントが連結される。アンテナアレイ全体を構成するために他の数のセグメントが使用され得ることに留意されたい。例えば、一つの実施形態では、セグメントは連結された三つのセグメントがRFアンテナ素子の円形アレイを形成するように形作られている。アンテナセグメントおよびそれらを連結するための方法に関するさらなる情報については、2016年3月3日に出願された「ANTENNA ELEMENT PLACEMENT FOR A CYLINDRICAL FEED ANTENNA」と題する米国特許出願公開第US2016/0261042号および2016年3月3日に出願された「APERTURE SEGMENTATION OF A CYLINDRICAL FEED ANTENNA」と題する米国特許出願公開第US2016/0261043号を参照されたい。本明細書に記載の技術はアンテナ開口部セグメントを用いた動作に限定されるものではなくRFアンテナ素子のアレイ全体を含む単一の開口部上で使用され得ることに留意されたい。
【0023】
電熱線(発熱体)101がアンテナ開口部セグメント100上に示されている。一つの実施形態では、電熱線101は長さが等しい。一つの実施形態では、電熱線101はアンテナアレイ内のRFアンテナ素子(図示されていない)の間に配置される。一つの実施形態では、電熱線101はアレイ内の個々のRFアンテナ素子をオンおよびオフするための制御ゲートに使用されるゲートラインに従う。一つの実施形態では、電熱線101はRF素子間で等しい距離にある。
【0024】
一つの実施形態では、電熱線101は互いに関して距離が等しい。換言すると、一対の電熱線間の間隔は等しい。これは必須条件ではないが、アンテナ開口部をより均一に加熱するのに有用であり得ることに留意されたい。一つの実施形態では、アンテナアレイ内のアンテナ素子がリング状に配置されている場合、電熱線101内の個々の電熱線はRFアンテナ素子の二つの連続したリングの間で距離が等しい。別の実施形態では、一対の電熱線間の間隔は等しくない。
【0025】
図1Aで描写されるヒータ配線は配線(wiring)の相対的な位置および経路設定を示すが、配線のサイズまたはワイヤの数を表すものではないことに留意されるべきである。例えば、一つの実施形態では、加熱がある領域にわたって均一に行われている場合、残りのワイヤが必要な加熱を行うようにして、他の全てのワイヤを除去することができる。電熱線のサイズに関しては、それらのサイズは電熱線自体の材料特性およびワイヤが提供するべき加熱量に基づく。
【0026】
一つの実施形態では、電熱線101の電熱線断面(高さおよび幅)は以下の方法で選択される。最初に、開口部領域を加熱するために必要とされる電力が電熱線の本数および長さに基づいて所与の所望のヒータ供給電圧に対する電熱線の抵抗に変換される。次に、必要とされる電熱線の断面を決定するために電熱線材料の特性と併せて抵抗値が使用される。製造歩留まりを含むがこれに限定されない他の考慮事項が電熱線の断面を選択するために使用され得ることに留意されたい。
【0027】
別の実施形態では、電熱線は長さが等しくなく、それらの断面は等しくない。一つの実施形態では、長さの等しくない電熱線はRF素子間の同心円弧上に存在する。一つの実施形態では、ヒータ線の幅は等しく、開口部領域にわたって単位面積ごとに均一な電力を提供するためにワイヤの高さはセグメントの中心から放射状に調整される。
【0028】
図1Bは長さの等しくなくそれらの断面が互いに異なる電熱線を有するアンテナ開口部上の電熱線の実施形態を示す。
図1Bを参照すると、電熱線111は開口部セグメント110上に示されているが、これは
図1Aで描写されるのと同じタイプの開口部セグメントである。一つの実施形態では、いくつかのアンテナ開口部はアンテナアレイ全体を形成するために連結される。
図1Aのように、一つの実施形態では、電熱線はRF素子間で経路設定される。一つの実施形態では、その経路設定はアンテナ素子を制御するゲートのためのゲート経路設定に従う。
【0029】
一つの実施形態では、目的はここでも単位面積当たりの電力損失をほぼ均一にすることである。しかしながら、この場合は、電熱線の長さが等しくないにもかかわらず領域ごとの電力損失が同じになるように電流および抵抗を制御するために、電熱線断面の高さは開口部領域にわたって変化する。
【0030】
図1Bで描写されるヒータ配線は配線の相対的な位置および経路設定を表すが、配線のサイズまたはワイヤの本数を表すものではないことに留意されるべきである。電熱線のサイズに関して、それらのサイズは電熱線自体の材料特性およびワイヤが提供するべき加熱量に基づく。
【0031】
一つの実施形態では、電熱線はアイリス機能間に存在し、パッチ/スロット対を有するアンテナ素子の同調型スロットアレイ(tunable slotted array)内のパッチ機能またはアイリス機能と交差または接触しない。
図2に示す図の例では、はアイリス/パッチ素子のリング間の中間にあるリングに存在し、その内側および外側にさらなる電熱線のリングを有する。
一つの実施形態では、ヒーティング配線(heating wiring)のリングは開口部領域にわたって同じ半径方向間隔で同心リング上に存在する。一つの実施形態では、ヒータ配線の半径方向間隔はRF素子と同じ半径方向間隔である。別の実施形態では、ヒータ配線の半径方向間隔はRF素子の半径方向間隔と同じではない。
【0032】
一つの実施形態では、ヒータ線はRF素子間にほぼ等距離で存在する。
【0033】
図2はアイリスおよびパッチ層を有するアンテナ開口部の例示的な断面、または側面図を示す。
図2を参照すると、パッチ層210およびアイリス層202は同調型スロットアレイを形成するためにパッチスロットおよびアイリススロットをそれぞれに備え、互いに隔てられている。このようなアレイは周知であり、以下においてもより詳細に説明される。一つの実施形態では、パッチ層201およびアイリス層202はガラス基板である。以下において、パッチ層およびアイリス層をそれぞれパッチガラス層およびアイリスガラス層と呼ぶことがあることに留意されたい。しかしながら、本明細書の目的のために「パッチガラス層」および「アイリスガラス層」を含む実施形態は、基板がガラス以外である場合にはそれぞれ「パッチ基板層」および「アイリス基板層」(またはパッチ基板またはアイリス基板)を用いて実装され得ることを理解されたい。
【0034】
パッチ金属211はパッチガラス層201上に設けられる。パッシベーションパッチ層231はパッチ金属層211にわたって設けられる。液晶(LC)配向層213はパッシベーションパッチ層231上に設けられる。アイリス金属層212の一部はアイリスガラス層202上に設けられる。パッシベーションアイリス層232はアイリス金属層212にわたって設けられる。電熱線240はパッシベーションアイリス層232上に設けられる。一つの実施形態では、電熱線240は一対のアイリス素子の間にほぼ等距離で存在する。他の電熱線もまたこの方法でアイリス素子の間に配置される。別のパッシベーション層233はパッシベーション層232および電熱線240にわたって設けられる。LC配向層213はパッシベーションアイリス層233上に設けられる。
【0035】
LC配向層213は当該技術分野で周知の方法でLC260が単一の方向を向くようにそれを配向させるために使用されることに留意されたい。
【0036】
ヒータ電力バス
電力バスは電力を電熱線に供給するために提供される。これらの例を以下の図に示す。一つの実施形態では、電力バスはヒータ線と比較して抵抗が数桁低くバスの一端から他端への電圧降下が小さいため、全ての電熱線が電熱線の各バスの端部で同じ電圧を有し得る。これにより電熱線ネットワークへの配電を管理することがより簡単になる。
【0037】
一つの実施形態では、ヒータバスは電熱線の各端部で適切な供給電圧で接続することができるように電熱線は開口部内側に配置される。
【0038】
一つの実施形態では、ヒータバスはヒータ線ネットワークに電力を供給する目的のために単独で開口部内に配置される。
【0039】
別の実施形態では、開口部内の既存の構造はヒータバスとしても動作させるために使用され得る。一つの実施形態では、ヒータバス(またはバス)は開口部のシール構造内に設けられる。別の場合では、アイリス金属(例えば、銅)面は電熱線のための電流をシンクまたはソースするためのヒータバスとして使用され得る。
【0040】
図3Aはアンテナ開口部上に統合された等しい長さのヒータ線用のヒータ電力バスの配置の例を示す。
図3Aを参照すると、アンテナ開口部セグメント300はアンテナアレイ全体を形成するために連結されたアンテナセグメントの一つを表しており、ヒータバスライン301および302を含む。ヒータ電力バスライン301および302は電熱線303に電気的に接続され、電力を供給する。
【0041】
図3Bはアンテナ開口部上に統合された等しくない長さのヒータ線用のヒータ電力バスの配置の例を示す。
図3Bを参照すると、ヒータ電力バス303および304はアンテナ開口部セグメント310上の電熱線305に電気的に接続される。
【0042】
電源接続へのヒータバス
一つの実施形態では、開口部内側のヒータバスはヒータ電源に接続するために開口部構造の外側に引き出される。一つの実施形態では、これはアンテナ開口部の外側部の境界シール構造を介して開口部境界シールの外側の開口部内の層の一つ上の金属被膜(metallization)層にヒータバスを接続することによって達成することができる。例えば、一つのそのような金属被膜層はアイリスガラス層上またはパッチガラス層上に存在する。この金属被膜はシールの内側でヒータバスに接続し、シールの内側からシールを通って延在し、そして互いを越えて延在するパッチガラス層またはアイリスガラス層の部分に出る。これらはオーバーハング領域と呼ばれることがある。このような場合、これらのオーバーハング領域の下のパッチガラス層またはアイリスガラス層の一部はアンダーハング領域と呼ばれることがある。
【0043】
図4Aおよび
図4Bは境界シールを通ってアイリスガラス層オーバーハングの上に出るヒータバスの例を示す。一つの実施形態では、この場合、RF開口部はアイリスガラス層およびパッチガラス層の両方がオーバーハング領域を有するように切断される(ここで、基板は金属被膜(metallized)面とは反対側のガラス層に面していない金属被膜領域を有する)。アイリス層およびパッチ層は、本明細書では時にガラス層として説明され得るが、それらはガラスに限定されず他のタイプの基板を構成し得ることに留意されたい。
【0044】
図4Aはヒータバスをヒータ電源に接続するのに使用するためのヒータバス接続スキームを示す。
図4Aを参照すると、一つの実施形態では、ヒータ電源(図示されていない)は電熱線を含むアンテナ素子アレイ430のようなアンテナ素子アレイの外側に配置される。アンテナ開口部セグメント400は本明細書で議論されるように、パッチ層およびアイリス層を含む。アイリスオーバーハング401および402と呼ばれるアイリス層の一部はパッチ層の一部にわたって延在する。同様に、本明細書においてパッチオーバーハング403と呼ばれるパッチガラス層の一部はアイリスガラス層の一部を越えて延在する。アイリスガラス層およびパッチガラス層は開口部境界シール460で一緒に封止されている。ヒータ電力バス410はシール交差部421において境界シール460に交差する。ヒータバス411はシール交差部420において境界シール460に交差し電源に接続する。両方の場合において、ヒータ電力バス410とヒータバス411とをアンテナ開口部セグメント400から出すことによって電源を介して接続することができる。アンテナ開口部セグメント400はアンテナ素子430内で電熱線481に電気的に接続されたヒータ電力バス410および411を含む。
【0045】
図4Bは開口部内側のヒータ線に接続し、シールの下に延在し、アイリスオーバーハング上のボンドパッド構造に出ているヒータバスの一般的な断面である。
図4Bを参照すると、ヒータバス金属443はパッシベーション層446上のアイリスガラス層431上の境界シール、境界シール接着剤450の下を通る。したがって、ヒータバス層443は境界シール接着剤450の下に存在する。境界シール接着剤450はパッチ層430とその上に製造された層を含むアイリスガラス層431とを結合する。
【0046】
電熱線444はパッシベーション層446上およびヒータバス金属443の一部の上に堆積され、したがってヒータ線444を用いて電力バス金属443に電気的に接続する。ヒータ線444はアイリス金属445上に設けられるパッシベーション層441の一部の上に設けられ、さらにヒータバス金属443の一部の上に設けられる。別の実施形態では、ヒータバス金属443と電熱線444との間にヒータバス金属443と電熱線444とを接続しているパッシベーション層を貫通するビアを有するパッシベーション層が存在する。
【0047】
パッシベーション層441は電熱線444上およびヒータ電力バス金属443の少なくとも一部の上に設けられる。配向層432はパッシベーション層441上に設けられる。パッシベーション層441はまたパッチ層430の底面に設けられる。同様に、配向層432はパッチ層430上のパッシベーション層441の一部にわたって設けられる。ヒータ線444はパッシベーション層およびその間のビアを介さずにヒータバス金属443上に直接堆積されるように示されているが、別の実施形態では、ヒータ線444とヒータバス金属443との間に、ビアを使用した両者の間の電気的な接続を有する別のパッシベーション層が堆積されることに留意されたい。このパッシベーション層はヒータ線金属がエッチングされる間ヒータバス金属を保護する。
【0048】
ボンドパッド/コネクタ構造442は電源とヒータバス金属443とを電気的に接続するための場所である。
【0049】
ヒータバスのための電力は境界シールの内側、境界シール自体の内部、または境界シールの外側で、開口部のパッチガラス層側から開口部のアイリスガラス層側へと交差し得る。ヒータバスをパッチ層オーバーハングへ引き出すことはコントローラ電子機器から開口部への残りのインターフェースラインに使用されるコネクタ内でのヒータ接続を可能にするという利点を有する。以下の図は境界シールの内側またはその内部でこれを行う方法を示す。
【0050】
図5は、境界シールの内側でアイリス層からパッチ層まで電気的に交差するヒータ電力バスの実施形態を示す。
図5を参照すると、パッチガラス層501がアイリスガラス層502の上に示されている。パッチガラス層501およびアイリスガラス層502上に設けられたいくつもの層が存在し、境界シール接着剤521はこれら二つの基板を連結する。一つの実施形態では、パッチガラス層501およびアイリスガラス層502はガラス層を含むが、それらは他のタイプの基板でもよい。
【0051】
アイリス金属層541はアイリス層502上に設けられる。パッシベーション層531はアイリス金属541上およびアイリス金属541が存在しないアイリス層502上に設けられる。オーバーパッシベーション層531はヒータバス金属512を含む。アイリス金属541上に存在するパッシベーション層531上にはパッシベーション層550が存在する。電熱線510はパッシベーション層550上およびヒータバス金属512の一部の上に設けられる。別の実施形態では、ヒータバス金属512と電熱線510との間にヒータバス金属512と電熱線510とを接続しているパッシベーション層を貫通するビアを有するパッシベーション層が存在する。パッシベーション層530はパッシベーション層530上に配向層540を有する電熱線510または電熱線510の少なくとも一部にわたって設けられる。パッチ層501上に、パッシベーション層532が設けられる。パッシベーション層532上にはヒータバスを供給する金属被膜511が存在する。パッシベーション層530はヒータバス金属511の一部を覆い、配向層540はパッシベーション層530の一部を覆いLC560を配向するために使用される。ボンド/コネクタ構造513はヒータ電力バスと外部電源(図示されていない)との間の電気的接続を可能にするように配置されている。
【0052】
導電性交差部520はコネクタ構造513に接続された電源がヒータバス金属511を介し、導電性交差部520を介して電熱線510に電力を供給するヒータバス金属512に電力を供給することができるようにヒータバス金属511とヒータバス金属512とを電気的に接続する。
【0053】
図6は境界シール構造内部のアイリス層からパッチ層へのヒータバスの電気的交差部の一つの実施形態を示す。
図6を参照すると、導電性交差部620は境界シール621を有し、パッチガラス層601上に設けられたヒータバス金属611とアイリスガラス層602上に存在するヒータバス612との間の電気的な接続を提供する。ヒータ線615はアイリス金属641上に設けられたパッシベーション層650の一部の上に設けられ、さらにヒータバス金属612の一部の上に設けられる。別の実施形態では、ヒータバス金属612と電熱線615との間にヒータバス金属612と電熱線615とを接続しているパッシベーション層を貫通するビアを有するパッシベーション層が存在する。
【0054】
パッチオーバーハングは境界シールの外側のアイリスガラスに面していない。アイリスオーバーハングは境界シールの外側のパッチガラスに面していない。オーバーハングまたはアンダーハング上の金属被膜はしたがって、ヒータ電源/コントローラへ接続するために使用可能である。例えば、この接続はフレックスケーブルへのACF(異方性導電接着剤)によってなされてもよい。このフレックスケーブルはヒータ電源/コントローラへ接続し得る。このヒータ電源/コントローラは開口部コントローラボード上にあるか、または独立した電源/コントローラユニットであってもよい。
【0055】
図においては、パッチガラス、特に境界シール領域の周囲にこのヒータ配線以外にもその上に他の多くの構造があることに留意されたい。描かれたヒータ接続構造はヒータを供給する方法のみに焦点を当てており、他のパッチ構造、例えば、パッチオーバーハングからアイリス金属を接続する電圧バスとの統合を示すことを試みていない。(
図5の)ヒータ供給金属被膜511および(
図6の)611の上方のパッシベーション層は、このヒータ供給金属被膜を残りのパッチ回路から離隔する。
【0056】
ヒータ配線、ヒータバスおよび接続の配置
ヒータ配線およびヒータバスは開口部のパッチガラス側、開口部のアイリスガラス側のいずれに配置されてもよく、あるいは開口部のパッチガラスおよびアイリスガラス(または非ガラス)層の両方の上に一部を有することができる。ヒータ用の接続部は開口部のパッチガラス層またはアイリスガラス層に出てもよい。
【0057】
RF開口部内側の温度センサ
一つの実施形態では、一つまたは複数の温度センサが開口部内部に配置される。これらの温度センサは開口部内部の温度を監視し、開口部内の温度を調節するために発熱体(電熱線)、ヒータバスおよびヒータ接続部を含むヒータを作動させる必要があるかどうかを制御するために使用される。これは、RFアンテナ素子を特定の温度または温度範囲内に配置する必要がある場合に必要となり得る。例えば、RFアンテナ素子の各々がLCを含むとき、アンテナ素子はLCが特定の温度にある場合にはより効率的に動作する。したがって、開口部内部の温度を監視し、LCの温度がその最適な温度範囲を下回っていることを判定することによって、LCが所望の温度範囲になるまで開口部内部を加熱するために使用されることができる。
【0058】
開口部温度測定のためのアンテナ素子制御トランジスタ(例えば、TFT)の使用
本発明の実施形態はLC温度を測定するためにパッチ層基板上に統合されたトランジスタ(例えば、TFT)を使用するための技術を含む。一つの実施形態では、この技術は温度を示すために温度に対するTFTの移動特性の変化を使用する。
【0059】
図7A−
図7Cは異なる温度における典型的なTFTの電圧対電流曲線である。
図7A−
図7Cを参照すると、各チャートは縦軸がId、横軸がVgsであるVdsの二つの値についてのプロットを有する。
【0060】
所与のVdsおよびVgsに対するIdは温度とともに変化することに留意されたい。このTFT特性を使用し、VgsおよびVdsを既知の定数値に設定することによって、測定されたId値をTFTの温度に相関させることができる。
【0061】
図8AはTFT(または他の種類のトランジスタ)を使用してLCの温度の推定値を決定するためのプロセスの一つの実施形態のフローダイアグラムである。TFTはLCに接続されている。したがって、TFTの温度によってLCの温度の指標が得られる。このプロセスは温度監視サブシステムを含む温度制御システムによって実行される。
【0062】
図8Aを参照すると、プロセスは電圧Vgs測定アナログデジタル変換器(ADC)が所定のVgs値を示すまでデジタルアナログ変換器(DAC)値と呼ばれるデジタル電圧値を調整することによって開始する(プロセッシングブロック801)。次に、温度制御システム内のプロセッシングロジックは電流感知抵抗器にかかる電圧を監視しているId測定ADCを読み取ることによって電流Idを測定する(プロセッシングブロック802)。Vgs電圧値およびId電流値に基づいて、プロセッシングロジックはId値を較正された温度値に相関させる(プロセッシングブロック803)。この相関関係はTFTの対応する温度値を決定するために値を使用してルックアップテーブル(LUT)にアクセスする相関器/処理装置(例えば、プロセッサ)によって実行され得る。
【0063】
図8Bは温度測定回路の一例を示す。
図8Bを参照すると、電圧値はDAC861によってトランジスタ864と直列に結合された電流感知抵抗器862を有する回路に供給される。一つの実施形態では、トランジスタ864はRFアンテナ素子内の液晶(LC)と接触している。一つの実施形態では、トランジスタ864は薄膜トランジスタ(TFT)を含む。一つの実施形態では、DAC864から出力される電圧値は温度制御装置831から生じる。一つの実施形態では、温度調整ユニット843は監視されているトランジスタのタイプに基づいて異なる電圧値を提供し得る。
【0064】
電流感知抵抗器862にかかる電圧値はADC810によってデジタル形式に変換される電流測定値を生成するために比較器863を使用して監視される。測定電流および測定されたVgs電圧に基づき、相関器841はトランジスタ864と測定された電流IdおよびVgs電圧との間の相関関係に基づいてトランジスタ864の温度842を決定する(プロセッシングブロック803)。トランジスタ864はLCと接触しているため、トランジスタ864の温度はLCの温度を示すかまたは表すために使用される。
【0065】
図8Cは
図8Aとは異なる方法で構成されるTFT(または他のタイプのトランジスタ)を使用してLCの温度の推定値を決定するためのプロセスの一つの実施形態のフローダイアグラムである。
図8Aのように、TFTはLCに接続されておりTFTの温度によってLCの温度の指標が得られる。このプロセスは温度監視サブシステムを含む温度制御システムによって実行される。
【0066】
図8Cを参照すると、プロセスは電圧Vds測定アナログデジタル変換器(ADC)が所定のVds値を示すまでデジタルアナログ変換器(DAC)値と呼ばれるデジタル電圧値を調整することによって開始する(プロセッシングブロック804)。次に、温度制御システム内のプロセッシングロジックは電流感知抵抗器にかかる電圧を監視している測定ADCを読み取ることによって電流Idを測定する(プロセッシングブロック805)。Vds電圧値およびId電流値に基づいて、プロセッシングロジックはId値を較正された温度値に相関させる(プロセッシングブロック806)。この相関関係はTFTの対応する温度値を決定するために値を使用するルックアップテーブル(LUT)にアクセスする相関器/処理装置(例えば、プロセッサ)によって実行され得る。
【0067】
図8Dは
図8Cの手順を使用したTFT用の温度監視回路の別の例を示す。
図8Dの回路はトランジスタ814が異なる方法で結合されていることを除いて
図8Bの回路と実質的に同様である。したがって、監視サブシステムによる測定と温度コントローラ831の動作は同じ方法で動作する。
【0068】
一つの実施形態では、様々な場所で温度を測定するため、および/または温度の平均化のためにアンテナアレイ内のRF素子(およびそれらのLC)の周囲に複数の試験用TFTを分布させることができる。
【0069】
LC温度を測定するため静電容量特性の使用
一つの実施形態では、LC温度はLCの静電容量特性を使用することによって測定される。これは静電容量が温度の関数として変化するというLCの特性を使用する。
【0070】
一つの実施形態では、パッチガラス層上に導電性表面を配置し、アイリスガラス層上に配置された導電性表面を合わせることによって電気的試験キャパシタを作成し、それによってLCが誘電体分離材料として動作するキャパシタを生成する。これらの導電性表面は(静電容量デジタル変換器(CDC)のような)静電容量を測定する回路に接続されている。LCの容量は温度の関数であるため、試験用キャパシタの静電容量はLCの温度に直接相関させることができる。
【0071】
図9はRFアンテナ素子内のLCの温度を決定するためにLCの静電容量を決定するための回路を示す。
図9を参照すると、アイリスガラス層910Eと液晶910Cとを接続する導体910Dに励起信号901が供給される。一つの実施形態では、励起は矩形波である。一つの実施形態では、励起信号901は入力が供給される温度コントローラ931を有するDACから生じる。一つの実施形態では、温度調整ユニット943は監視されている試験用キャパシタのタイプに基づいて異なる電圧値を提供し得る。
【0072】
パッチガラス層910Aは導体910Bを使用して液晶910Cに結合されている。矩形波信号901を導体910Dに印加することによって液晶910C上にΣ―Δデジタル変換器(CDC)902を用いて測定される静電容量が生成される。CDC902の出力は温度コントローラ931に供給され、これ温度コントローラ931は相関器941を使用して静電容量測定値をLCベースの試験用キャパシタのLCの温度942に相関させる。この温度は次にアレイ内のRFアンテナ素子内のLCの温度として使用される。
【0073】
さらに別の実施形態では、温度監視サブシステムは液晶の減衰速度を測定し、減衰速度を液晶の温度に相関させるように動作可能である。LCの減衰速度は当該技術分野で周知であり、LCが使用される時間は容易に追跡される。一つの実施形態では、相関演算は
図8B、
図8Dおよび
図9に関連して前述したものと同じ方法で実行される。
【0074】
一つの実施形態では、様々な場所の温度を測定するため、および/または温度平均化のために、複数のテストパッチをRFLCベースのアンテナ素子のアレイアンテナの周囲に分布させる。
【0075】
ヒータ素子およびヒータバスを含むヒータはヒータシステムにフィードバックを供給するために温度センサと連動して動作する。温度センサは開口部内または開口部上に存在し得る。開口部内側の温度とセンサによって測定された温度との何らかの相関関係は較正手順によって確立される必要があり得る。
【0076】
一つの実施形態では、開口部の温度は温度センサおよびヒータ電源/コントローラから構成される制御ループによって調整される。開口部がその動作温度を下回っていることをセンサが示すと、ヒータ電力コントローラは開口部を加熱するためにヒータをオンにする。本明細書に記載のヒータ構造を使用して所望の開口部温度を制御することのできる多くの方法が存在する。
【0077】
別の実施形態では、RF開口部の内側にヒータを配置する代わりに、同じタイプのヒータ線パターン、ヒータ線パターン配置、ヒータバスおよびヒータバス配置をスーパーストレート上に作成する。一つの実施形態では、スーパーストレートはRF開口部の衛星に面する側の直上の基板である。一つの実施形態では、実装は(RF素子/LC面内の)RF開口部内部での使用について前述したものと同じである。
【0078】
一つの実施形態では、スーパーストレート上にヒータを配置するとき、スーパーストレートはパッチ層の上面とスーパーストレートの底面との間で可能な限りLC層に近いヒータ線パターンで配置される。スーパーストレート上にヒータを配置することに関する一つの潜在的な問題はパッチ層から生じるRFとスーパーストレート上のヒータ線とのインタラクションがRF開口部によって形成されているRFパターンに有害な影響を及ぼし得ることである。RFとヒータ線とのインタラクションを低減するために、一つの実施形態では、ヒータを可能な限りRF素子/LC平面に近付けるように移動させるためにパッチ層を可能な限り薄くする。
【0079】
図21Aおよび
図21Bはヒータパターンが取り付けられたスーパーストレートの一例を示す。
図21Aおよび
図21Bを参照するとスーパーストレート2101はその底面上にヒータ線パターン2103を含む。ヒータバス2102もまたスーパーストレート2101の底面に取り付けられている。スーパーストレート2101は、
図21Bに示すように、RFアンテナ素子の開口部領域2110を含むセグメント2100、パッチオーバーハング2102に結合される。
【0080】
アンテナ実施形態の例
前述の技術は平面アンテナ(flat panel antenna)とともに使用され得る。そのような平面アンテナの実施形態が開示されている。平面アンテナはアンテナ開口部上にアンテナ素子の一つまたは複数のアレイを含む。一つの実施形態では、アンテナ素子は液晶セルを含む。一つの実施形態では、平面アンテナは行列状に配置されていないアンテナ素子の各々を一意にアドレス指定して駆動するためのマトリクス駆動回路を含む円筒状給電アンテナである。一つの実施形態では、素子はリング状に配置されている。
【0081】
一つの実施形態では、アンテナ素子の一つまたは複数のアレイを有するアンテナ開口部は連結された複数のセグメントで構成される。連結されると、セグメントの組み合わせはアンテナ素子の閉じられた同心リングを形成する。一つの実施形態では、同心リングはアンテナ給電に関して同心である。
【0082】
アンテナシステムの例の概観
一つの実施形態では、平面アンテナはメタマテリアルアンテナシステムの一部である。通信衛星地球局用のメタマテリアルアンテナシステムの実施形態について説明する。一つの実施形態では、アンテナシステムは民間商業衛星通信用のKa帯周波数またはKu帯周波数のいずれかを使用して動作するモバイルプラットフォーム(例えば、航空、海上、陸上等)上で動作する衛星地球局(ES)の構成要素またはサブシステムである。アンテナシステムの実施形態はモバイルプラットフォーム上以外の地球局(例えば、固定地球局または可搬地球局)においても使用できることに留意されたい。
【0083】
一つの実施形態では、アンテナシステムは別個のアンテナを介して伝送ビームおよび受信ビームを形成し、誘導するために表面散乱メタマテリアル技術を使用する。一つの実施形態では、(フェーズドアレイアンテナ(phased array antenna)のように)ビームを電気的に形成し、誘導するためにデジタル信号処理を用いるアンテナシステムとは対照的に、アンテナはアナログシステムである。
【0084】
一つの実施形態では、アンテナシステムは(1)円筒波給電アーキテクチャで構成された導波構造、(2)アンテナ素子の一部である波動散乱メタマテリアル単位セルのアレイ、および(3)ホログラフィ原理を使用してメタマテリアル散乱素子から調整可能な放射場(ビーム)を形成するように命令する制御構造、という三つの機能サブシステムで構成される。
【0085】
導波構造の例
図10は円筒状給電アンテナの入力給電部の周囲に同心リング状に配置されたアンテナ素子の一つまたは複数のアレイを有する開口部を示す。一つの実施形態では、円筒状給電アンテナは円筒波給電を提供するために使用される同軸給電部を含む。一つの実施形態では、円筒波給電アーキテクチャは給電点から円筒状に外向きに広がる励起を用いて中心点からアンテナに給電する。すなわち、円筒状給電アンテナは外向きに進行する同心状の給電波を生成する。とは言え、円筒状給電部の周囲の円筒状給電アンテナの形状は、円形、正方形、または任意の形状とすることができる。別の実施形態では、円筒状給電アンテナは内向きに進行する給電波を生成する。このような場合には、円形構造から生じる給電波が最も自然である。
【0086】
アンテナ素子
一つの実施形態では、アンテナ素子は一群のパッチアンテナを含む。この一群のパッチアンテナは散乱メタマテリアル素子のアレイを含む。一つの実施形態では、アンテナシステム内の各散乱素子は下側導体、誘電体基板、および相補的な電気誘導型容量性共振器(「相補型電気LC」または「CELC」)がエッチングまたは堆積された上側導体で構成された単位セルの一部である。当業者によって理解されるように、CELCの文脈におけるLCは、液晶とは対照的に、インダクタンス−静電容量を指す。
【0087】
一つの実施形態では、液晶(LC)は散乱素子の周囲の間隙に設けられる。このLCは前述の直接駆動の実施形態によって駆動される。一つの実施形態では、液晶が各単位セル内に封止され、スロットに関連付けられた下側導体をそのパッチに関連付けられた上側導体から隔てる。液晶は液晶を構成する分子の配向の関数である誘電率を有し、分子の配向(したがって誘電率)は液晶にかかるバイアス電圧を調整することによって制御することができる。この特性を使用して、一つの実施形態では、液晶は誘導波からCELCへのエネルギーの伝送のためのオン/オフスイッチを統合する。スイッチをオンにすると、CELCは電気的に小さなダイポールアンテナのように電磁波を放射する。本明細書の教示はエネルギー伝送に関連して二値的に動作する液晶を有することに限定されるものではないことに留意されたい。
【0088】
一つの実施形態では、アンテナシステムの給電形状によりアンテナ素子を波動給電部内の波動のベクトルに対して四十五度(45°)の角度で配置することが可能になる。他の位置が使用されてもよいことに留意されたい(例えば、40°の角度で)。素子のこの位置により素子によって受信されるかまたは素子から伝送/放射される自由空間波の制御が可能になる。一つの実施形態では、アンテナ素子はアンテナの動作周波数の自由空間波長未満の素子間間隔で配置される。例えば、波長ごとに四つの散乱素子が存在する場合、30GHz伝送アンテナ内の素子はおよそ2.5mm(すなわち、30GHzの自由空間波長10mmの四分の一)である。
【0089】
一つの実施形態では、二組の素子は互いに垂直であり、同じ同調状態に制御された場合は等振幅で同時に励起する。それらを給電波の励起に対して+/−45度回転させることにより両方の所望の特徴が同時に達成される。一方の組を0度、他方の組を90度回転させると垂直方向の目的は達成されるが、等振幅励起の目的は達成されない。二つの側面から単一構造のアンテナ素子アレイに給電する際は分離を達成するために0度および90度を使用され得ることに留意されたい。
【0090】
各単位セルから放射される電力の総量はコントローラを使用してパッチに電圧(LCチャネルにかかる電位)を印加することによって制御される。各パッチへのトレースはパッチアンテナに電圧を供給するために使用される。電圧はビーム形成を達成するために静電容量、したがって個々の素子の共振周波数を同調または離調するのに使用される。必要とされる電圧は使用する液晶混合物に依存する。液晶混合物の電圧同調特性は主に、液晶が電圧の影響を受け始める閾値電圧と、それ以上に電圧を高めても液晶の大きな同調が生じなくなる飽和電圧とによって説明される。これら二つの特性パラメータは液晶混合物が異なれば変化する可能性がある。
【0091】
一つの実施形態では、前述のように、セルごとに別個の接続を有することなく各セルを他の全てのセルとは別に駆動(直接駆動)するためにパッチに電圧を印加するためにマトリクス駆動が使用される。素子の密度が高いため、マトリクス駆動は各セルを個別にアドレス指定するための効率的な方法である。
【0092】
一つの実施形態では、アンテナシステムの制御構造は二つの主要な構成要素を有し、アンテナシステム用の駆動電子機器を含むアンテナアレイコントローラは波動散乱構造の下に存在する一方、マトリクス駆動のスイッチングアレイは放射と干渉しないような方法で放射RFアレイ全体にわたって点在する。一つの実施形態では、アンテナシステム用の駆動電子機器はその素子に対するACバイアス信号の振幅またはデューティサイクルを調整することによって各散乱素子のバイアス電圧を調整する商業用テレビ機器に使用される民生LCD制御装置を含む。
【0093】
一つの実施形態では、アンテナアレイコントローラはまたソフトウェアを実行するマイクロプロセッサを含む。制御構造はまた、場所および方位情報をプロセッサに提供するためにセンサ(例えば、GPS受信器、三軸コンパス、三軸加速度計、三軸ジャイロ、三軸磁力計等)を含む。この場所および方位情報は地球局内の他のシステムによってプロセッサに提供されてもよく、および/またはアンテナシステムの一部としなくてもよい。
【0094】
より具体的には、アンテナアレイコントローラはどの素子をオフにし、それらの素子をオンにするか、および動作周波数においてどの位相および振幅レベルでオンにするかを制御する。素子は電圧の印加によって周波数演算のために選択的に離調される。
【0095】
伝送については、変調、または制御パターンを生成するためにコントローラはRFパッチに電圧信号のアレイを供給する。制御パターンは素子を異なる状態に変化させる。一つの実施形態では、多状態制御は様々な素子を異なるレベルでオンまたはオフするために使用され、矩形波とは対照的に、正弦波制御パターン(すなわち、正弦波グレイシェード変調パターン)にさらに近似する。一つの実施形態では、素子の中に放射するものと放射しないものとが存在するのではなく、一部の素子が他の素子よりも強く放射する。特定の電圧レベルを印加して液晶の誘電率を様々な量に調整し、それにより素子を可変的に離調させて一部の素子に他の素子よりも多く放射させることによって、可変的放射が達成される。
【0096】
素子のメタマテリアルアレイによる集束ビームの生成は建設的干渉または相殺的干渉の現象によって説明することができる。個々の電磁波は、それらが自由空間で交わるときに同位相を有していれば重ね合わせ(建設的干渉)、それらが自由空間で交わるときに逆位相であれば波動は互いに打ち消し合う(相殺的干渉)。連続する各スロットが誘導波の励起点から異なる距離に配置されるようにスロットアンテナのスロットが配置される場合、その素子からの散乱波は前のスロットの散乱波とは異なる位相を有することになる。スロットが誘導波長の四分の一だけ離隔されている場合、各スロットは前のスロットから四分の一位相遅れて波動を散乱させることになる。
【0097】
このアレイを使用すれば、生成することのできる建設的干渉および相殺的干渉のパターン数を増やすことができるので、理論的にはホログラフィの原理を用いてアンテナアレイのボアサイトからプラスまたはマイナス九十度(90°)のあらゆる方向にビームを向けることができるようになる。したがって、どのメタマテリアル単位セルをオンまたはオフするかを制御することによって、(すなわち、どのセルをオンにしてどのセルをオフにするかのパターンを変更することによって)異なる建設的干渉および相殺的干渉のパターンを生成することができ、アンテナはメインビームの方向を変化させることができる。単位セルをオンおよびオフするのに必要な時間はビームをある場所から別の場所へ切り替えることのできる速度に影響する。
【0098】
一つの実施形態では、アンテナシステムはアップリンクアンテナ用の一つの誘導可能ビームおよびダウンリンクアンテナ用の一つの誘導可能ビームを生成する。一つの実施形態では、アンテナシステムはビームを受信し、衛星からの信号をデコードし、衛星に向けられる伝送ビームを形成するためにメタマテリアル技術を使用する。一つの実施形態では、アンテナシステムは(フェーズドアレイアンテナのように)ビームを電気的に形成し、誘導するためにデジタル信号処理を用いるアンテナシステムとは対照的にアナログシステムである。一つの実施形態では、アンテナシステムは、特に従来のディッシュ型衛星受信機と比較した場合に、平面的で比較的薄型の「表面」アンテナとみなされる。
【0099】
図11は接地板および再構成可能な共振器層を含む一列のアンテナ素子の斜視図を示す。再構成可能な共振器層1230は同調型スロット1210のアレイを含む。同調型スロット1210のアレイはアンテナを所望の方向に向けるように構成することができる。同調型スロットの各々は液晶にかかる電圧を変化させることによって同調/調整することができる。
【0100】
制御モジュール1280は
図11の液晶にかかる電圧を変化させることによって同調型スロット1210のアレイを変調するために再構成可能な共振器層1230に結合される。制御モジュール1280はフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、マイクロプロセッサ、コントローラ、システムオンチップ(SoC)、または他のプロセッシングロジックを含み得る。一つの実施形態では、制御モジュール1280は同調型スロット1210のアレイを駆動するために論理回路(例えば、マルチプレクサ)を含む。一つの実施形態では、制御モジュール1280は同調型スロット1210のアレイ上に駆動されるホログラフィック回折パターンの仕様を含むデータを受信する。ホログラフィック回折パターンはアンテナと衛星との間の空間関係に応答してダウンリンクビーム(およびアンテナシステムが伝送を実行する場合にはアップリンクビーム)を通信に適切な方向に誘導するように生成され得る。各図には描かれていないが、本開示の図で示される同調型スロットの各アレイは制御モジュール1280と同様の制御モジュールによって駆動され得る。
【0101】
類似の技術を使用してRF参照ビームがRFホログラフィック回折パターンに遭遇したときに所望のRFビームを生成することのできる無線周波数(「RF」)ホログラフィもまた可能である。衛星通信の場合、参照ビームは給電波1205(いくつかの実施形態では約20GHz)のような給電波の形をとる。(伝送または受信のいずれかを目的として)給電波を放射ビームに変換するために、所望のRFビーム(物体ビーム)と給電波(参照ビーム)との間の干渉パターンが計算される。干渉パターンは給電波が(所望の形状および方向を有する)所望のRFビームに「誘導される(steered)」ように回折パターンとして同調型スロットアレイ1210のアレイの上方に駆動される。換言すれば、ホログラフィック回折パターンに遭遇した給電波は通信システムの設計要件にしたがって形成される物体ビームを「再構成(reconstructs)」する。ホログラフィック回折パターンは各素子の励起を含み、W
inを導波路内の波動方程式、W
outを出射波上の波動方程式として、
【数1】
によって計算される。
【0102】
図12は同調型共振器/スロット1210の一つの実施形態を示す。同調型スロット1210はアイリス/スロット1212、放射パッチ1211、およびアンテナ1212とパッチ1211との間に配置される液晶1213を含む。一つの実施形態では、放射パッチ1211はアイリス1212と同じ場所に配置される。
【0103】
図13は物理的なアンテナ開口部の一つの実施形態を示す。アンテナ開口部は
接地板1245および再構成可能な共振器層1230に含まれるアイリス層1233内の金属層1236を含む。一つの実施形態では、
図13のアンテナ開口部は
図12の複数の同調型共振器/スロット1210を含む。アイリス/スロット1212は金属層1236内の開口部によって画定される。
図11の給電波1205のような給電波は衛星通信チャネルと互換性のあるマイクロ波周波数を有し得る。給電波は接地板1245と共振器層1230との間を伝搬する。
【0104】
再構成可能な共振器層1230はまた、ガスケット層1232およびパッチ層1231を含む。ガスケット層1232はパッチ層1231およびアイリス層1233の下に配置される。一つの実施形態では、スペーサはガスケット層1232に置き換えることができることに留意されたい。一つの実施形態では、アイリス層1233は金属層1236として銅層を含むプリント回路基板(PCB)である。一つの実施形態では、アイリス層1233はガラスである。アイリス層1233は他のタイプの基板でもよい。
【0105】
開口部はスロット1212を形成するために銅層がエッチングされ得る。一つの実施形態では、アイリス層1233は導電性接合層によって
図13の別の構造(例えば、導波路)に導電的に結合される。一つの実施形態ではアイリス層は導電性接合層によって導電的に結合されず、代わりに非導電性接合層と結合されることに留意されたい。
【0106】
パッチ層1231はまた放射パッチ1211として金属を含むPCBであってもよい。一つの実施形態では、ガスケット層1232は金属層1236とパッチ1211との間の寸法を画定するために機械的絶縁部を提供するスペーサ1239を含む。一つの実施形態では、スペーサは75ミクロンであるが、他のサイズ(例えば、3−200mm)も使用され得る。前述のように、一つの実施形態では、
図13のアンテナ開口部は
図12のパッチ1211、液晶1213、およびアイリス1212を含む同調型共振器/スロット1210のような複数の同調型共振器/スロットを含む。液晶のためのチャンバ1213はスペーサ1239、アイリス層1233および金属層1236によって画定される。チャンバが液晶で満たされると、パッチ層1231は共振器層1230内に液晶を封止するためにパッチ層1231をスペーサ1239の上に積層することができる。
【0107】
パッチとスロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)との間の間隙内の液晶を同調させるためにパッチ層1231とアイリス層1233との間の電圧を変調させることができる。液晶1213にかかる電圧を調整することによってスロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)の静電容量が変化する。したがって、静電容量を変化させることによってスロット(例えば、同調型共振器/スロット1210)のリアクタンスを変化させることができる。スロット1210の共振周波数もまた等式
【数2】
にしたがって変化し、ここでfはスロット1210の共振周波数であり、LおよびCはそれぞれスロット1210のインダクタンスおよび静電容量である。スロット1210の共振周波数は導波路を介して伝搬する給電波1205から放射されるエネルギーに影響を及ぼす。一例として、給電波1205が20gHzである場合、スロット1210が給電波1205からのエネルギーを実質的に結合しないように(静電容量を変化させることによって)スロット1210の共振周波数を17GHzに調整されてもよい。あるいは、スロット1210の共振周波数はスロット1210が供給波1205からのエネルギーを結合しそのエネルギーを自由空間に放射するように20GHzに調整されてもよい。所与の例は二値的(完全に放射するかまったく放射しない)であるが、多値範囲にわたり電圧を変化させることによりリアクタンス、したがってスロット1210の共振周波数の完全なグレイスケール制御も可能である。したがって、各スロット1210から放射されるエネルギーを細かく制御することにより、同調型スロットのアレイによってきめ細かなホログラフィック回折パターンを形成することができる。
【0108】
一つの実施形態では、一列に並んだ同調型スロットは互いにλ/5だけ離隔している。他の間隔が使用されてもよい。一つの実施形態では、一列に並んだ同調型スロットは隣接する列の最も近い同調型スロットからλ/2だけ離隔しており、したがって、異なる列にあって向きが共通の同調型スロットはλ/4だけ離隔しているが、他の間隔も可能である(例えば、λ/5、λ/6.3)。別の実施形態では、一列に並んだ各同調型スロットは隣接する列の最も近い同調型スロットからλ/3だけ離隔している。
【0109】
実施形態は2014年11月21日に出願された「Dynamic Polarization and Coupling Control from a Steerable Cylindrically Fed Holographic Antenna」と題された米国特許出願第14/550,178および2015年1月30日に出願された「Ridged Waveguide Feed Structures for Reconfigurable Antenna」と題された米国特許出願第14/610,502において説明されるような再構成可能なメタマテリアル技術を使用する。
【0110】
図14A−Dはスロットアレイを生成するための異なる層の一つの実施形態を示す。アンテナアレイは
図10に示される例示的なリングのように、リング状に配置されたアンテナ素子を含む。この例ではアンテナアレイは二つの異なるタイプの周波数帯域に使用される二つの異なるタイプのアンテナ素子を有することに留意されたい。
【0111】
図14Aはスロットに対応する場所を有する第一のアイリスボード層の一部を示す。
図14Aを参照すると、円はアイリス基板の底面側の金属被膜内の開口領域/スロットであり、給電部への素子の結合(給電波)を制御するためのものである。この層は任意の層であり、全ての設計において使用されるものではないことに留意されたい。
図14Bはスロットを含む第二のアイリスボード層の一部を示す。
図14Cは第二のアイリスボード層にわたるパッチを示す。
図14Dはスロットアレイの一部の上面図を示す。
【0112】
図15は円筒状給電アンテナ構造の一つの実施形態の側面図を示す。アンテナは二重層給電構造(例えば、二層の給電構造)を使用して内向きの進行波を生成する。一つの実施形態では、アンテナは円形の外形を含むが、これは必須条件ではない。すなわち、円形でない内向きの進行構造を使用することができる。一つの実施形態では、
図15のアンテナ構造は
図9の同軸給電部を含む。
【0113】
図15を参照すると、同軸ピン1601はアンテナの下位レベルの場を励起するために使用される。一つの実施形態では、同軸ピン1601は容易に入手可能な50Ω同軸ピンである。同軸ピン1601は導電性接地板1602であるアンテナ構造の底面に結合される。
【0114】
導電性接地板1602からは隔てられ、内部導体である格子間導体1603が存在する。一つの実施形態では、導電性接地板1602と格子間導体1603とは互いに平行である。一つの実施形態では、導電性接地板1602と格子間導体1603との間の距離は0.1−0.15インチである。別の実施形態では、この距離はλ/2でもよく、ここでλは動作周波数における進行波の波長である。
【0115】
接地板1602はスペーサ1604を介して格子間導体1603から隔てられている。一つの実施形態では、スペーサ1604は発泡体または空気のようなスペーサである。一つの実施形態では、スペーサ1604はプラスチックスペーサを含む。
【0116】
格子間導体1603の上面に誘電体層1605が存在する。一つの実施形態では、誘電体層1605はプラスチックである。誘電体層1605の目的は自由空間速度に対して進行波を遅くすることである。一つの実施形態では、誘電体層1605は自由空間に対して進行波を30%遅らせる。一つの実施形態では、ビーム形成に好適な屈折率の範囲は1.2−1.8であり、ここで自由空間は定義により1.0に等しい屈折率を有する。この効果を達成するために、例えば、プラスチックのような他の誘電体スペーサ材料が使用され得る。プラスチック以外の材料が、それらが所望の波動減速効果を達成する限り使用され得ることに留意されたい。あるいは、機械加工またはリソグラフィで画定することができる周期的サブ波長金属構造のような、分布構造を有する材料が誘電体1605として使用され得る。
【0117】
RFアレイ1606が誘電体層1605の上面に存在する。一つの実施形態では、格子間導体1603とRFアレイ1606との間の距離は0.1−0.15インチである。別の実施形態では、この距離はλ
eff/2でもよく、ここでλ
effは設計周波数における媒体中の有効波長である。
【0118】
アンテナは側面1607および1608を含む。側面1607および1608は同軸ピン1601からの進行波給電部が格子間導体1603の下の領域(スペーサ層)から格子間導体1603の上の領域(誘電体層)に反射を介して伝搬するように角度調整がなされている。一つの実施形態では、側面1607および1608の角度は45°である。別の実施形態では、側面1607および1608は反射を達成するために連続的な半径と置き換えられることができる。
図15は45度の角度を有する角度調整がなされた側面を示すが、下位レベルの給電部から上位レベルの給電部への信号伝送を達成する他の角度が使用され得る。すなわち、下位レベルの給電部内の有効波長が上位レベルの給電部内のそれとは一般に異なることを考慮すると、下位レベルの給電部から上位レベルの給電部への伝送を容易にするために理想的な45°の角度からいくらかずれた角度を使用することができる。例えば、別の実施形態では、45°の角度は単一のステップで置き換えられる。アンテナの一方の端部上のステップは誘電体層、格子間導体、およびスペーサ層を囲む。二つの同じステップがこれらの層のもう一方の端部に存在する。
【0119】
動作中、給電波が同軸ピン1601から給電されると、その波動は接地板1602と格子間導体1603との間の領域において同軸ピン1601から同心状に外向きに進行する。同心状の出射波は側面1607および1608によって反射され、格子間導体1603とRFアレイ1606との間の領域内を内向きに進行する。円周の端部からの反射は波動を同位相のまま維持する(すなわち、これは同位相反射である)。進行波は誘電体層1605によって遅くなる。この時点で、進行波は所望の散乱を得るためにRFアレイ1606内の素子と相互作用し、励起し始める。
【0120】
進行波を停止させるために、終端1609がアンテナの幾何学的な中心でアンテナに含まれる。一つの実施形態では、終端1609は終端ピン(例えば、50Ωピン)を含む。別の実施形態では、終端1609は未使用エネルギーが反射してアンテナの給電構造を通って戻るのを防ぐために未使用エネルギーを停止させるRF吸収体を含む。これらはRFアレイ素子の上面上で使用されることができる。
【0121】
図16は出射波を有するアンテナシステムの別の実施形態を示す。
図16を参照すると、二つの接地板1610および1611は接地板の間に誘電体層1612(例えば、プラスチック層等)を有しており、互いに実質的に平行である。RF吸収体1619(例えば、抵抗器)は二つの接地板1610と1611とを連結する。同軸ピン1615(例えば、50Ω)がアンテナに給電する。RFアレイ1616は誘電体層1612および接地板1611の上面に存在する。
【0122】
動作中、給電波は同軸ピン1615を通して給電され、外向きに同心状に進行し、RFアレイ1616の素子と相互作用する。
【0123】
図15および
図16の両方のアンテナにおける円筒状給電部はアンテナの走査角を改善する。プラスまたはマイナス四十五度の方位角(±45°Az)およびプラスまたはマイナス二十五度の仰角(±25°El)の走査角の代わりに、一つの実施形態では、アンテナシステムはボアサイトから全方向に七十五度(75°)の走査角を有する。多くの個々の放射器から構成されるビーム形成アンテナと同様に全体のアンテナ利得はそれ自体が角度依存性である構成要素の利得に依存する。一般的な放射素子を使用する場合、一般にビームがボアサイトから遠く離れて向けられるにつれて全体のアンテナ利得は減少する。ボアサイトから75度外れると、およそ6dBの大幅な利得の低下が予想される。
【0124】
円筒状給電部を有するアンテナの実施形態は一つまたは複数の問題を解決する。これらには統合されたディバイダネットワークで給電されるアンテナと比較して給電構造を劇的に単純化し、それによって必要とされるアンテナの総数とアンテナ給電量を減少させることが含まれる。すなわち、より大まかな制御により高いビーム性能を維持することによって製造および制御誤差に対する感度を低下(単純な二値的制御に至るまで拡張)させ、円筒状に配向された給電波により遠方場において空間的に多様なサイドローブが発生するため直線給電部と比較してより有利なサイドローブパターンを与え、偏波器を必要とすることなく左円偏波、右円偏波および直線偏波を可能にすることを含む動的な偏波を可能にする。
【0125】
波動散乱素子のアレイ
図15のRFアレイ1606および
図16のRFアレイ1616は放射器として動作する一群のパッチアンテナ(すなわち、散乱体)を含む波動散乱サブシステムを含む。この一群のパッチアンテナは散乱メタマテリアル素子のアレイを含む。
【0126】
一つの実施形態では、アンテナシステム内の各散乱素子は下側導体、誘電体基板、および相補的な電気誘導型容量性共振器(「相補型電気LC」または「CELC」)がエッチングまたは堆積された上側導体で構成された単位セルの一部である。
【0127】
一つの実施形態では、液晶(LC)は散乱素子の周囲の間隙に注入される。液晶は各単位セル内に封止されており、スロットに関連付けられた下側導体をそのパッチに関連付けられた上側導体から隔てている。液晶は液晶を構成する分子の配向の関数である誘電率を有し、分子の配向(したがって誘電率)は液晶にかかるバイアス電圧を調整することによって制御することができる。この特性を使用することによって、液晶は誘導波からCELCへのエネルギー伝送のためのオン/オフスイッチとして動作する。スイッチをオンにすると、CELCは電気的に小さなダイポールアンテナのように電磁波を放出する。
【0128】
LCの厚さを制御することによってビームのスイッチング速度が増加する。下側と上側導体との間の間隙(液晶の厚さ)が五十パーセント(50%)減少すると、速度は四倍に増加する。別の実施形態では、液晶の厚さによってビームのスイッチング速度はおよそ十四ミリ秒(14ms)になる。一つの実施形態では、LCは七ミリ秒(7ms)の要求を満たすことができるように応答性を改善するために当該技術分野で周知の方法でドーピングされる。
【0129】
CELC素子はCELS素子の面に平行に、かつCELCの間隙充填物に垂直に印加される磁場に応答する。メタマテリアル散乱単位セル内の液晶に電圧が印加されると、誘導波の磁場成分がCELCの磁気励起を誘導し、次にそれが誘導波と同じ周波数の電磁波を生成する。
【0130】
単一のCELCによって生成される電磁波の位相は誘導波のベクトル上のCELCの位置によって選択することができる。各セルはCELCに平行な誘導波と同位相の波動を生成する。CELCは波長よりも小さいため、出力波はCELCの下を通過するとき誘導波の位相と同じ位相を有する。
【0131】
一つの実施形態では、このアンテナシステムの円筒状の給電形状によってCELC素子を波動給電部内の波動のベクトルに対して四十五度(45°)の角度で配置することが可能になる。素子のこの位置により素子から生成されるかまたは素子によって受信される自由空間波の偏波の制御が可能になる。一つの実施形態では、CELCはアンテナの動作周波数の自由空間波長未満の素子間間隔で配置される。例えば、波長ごとに四つの散乱素子が存在する場合、30GHz伝送アンテナ内の素子はおよそ2.5mm(すなわち、30GHzの自由空間波長10mmの四分の一)である。
【0132】
一つの実施形態では、CELCは二つの間に液晶を有するスロット上の同じ場所に配置されたパッチを含むパッチアンテナを用いて実装される。この点において、メタマテリアルアンテナはスロット(散乱)導波路のように動作する。スロット導波路を用いる場合、出力波の位相は誘導波に対するスロットの位置に依存する。
【0133】
セル配置
一つの実施形態では、アンテナ素子は体系的なマトリクス駆動回路を可能にする方法で円筒状給電アンテナ開口部上に配置される。セルの配置はマトリクス駆動のためのトランジスタの配置を含む。
図17はアンテナ素子に関するマトリクス駆動回路の配置の一つの実施形態を示す。
図17を参照すると、行コントローラ1701は行選択信号Row1およびRow2を介してトランジスタ1711および1712にそれぞれ結合され、列コントローラ1702は列選択信号Column1を介してトランジスタ1711および1712に結合されている。トランジスタ1711もまたパッチ1731への接続を介してアンテナ素子1721に結合され、一方でトランジスタ1712はパッチ1732への接続を介してアンテナ素子1722に結合される。
【0134】
単位セルを非規則格子内に配置された円筒状給電アンテナ上にマトリクス駆動回路を実現するための最初のアプローチでは、二つのステップを実行する。第一のステップでは、セルは同心リング上に配置され、セルの傍らに配置され、各セルを別個に駆動するためのスイッチとして動作するトランジスタに各セルを接続される。第二のステップでは、マトリクス駆動方法が必要とする一意のアドレスに全てのトランジスタを接続するためにマトリクス駆動回路を構築する。マトリクス駆動回路が(LCDと同様に)行列状のトレースによって構築されているがセルはリング上に配置されているため、各トランジスタに一意のアドレスを割り当てる体系的な方法が無い。このマッピング問題により全てのトランジスタをカバーするために回路は非常に複雑になり、経路設定を達成するために物理的なトレースの数は著しく増加する。セルの密度が高いため、これらのトレースはカップリング効果によりアンテナのRF性能を阻害する。また、トレースが複雑であり実装密度が高いために、トレースの経路設定は市販のレイアウトツールでは達成することができない。
【0135】
一つの実施形態では、マトリクス駆動回路はセルおよびトランジスタが配置される前に予め決められている。これにより全てのセルを駆動するために必要な最小限のトレース数が確保され、それぞれが一意のアドレスを有する。この戦略により駆動回路の複雑さを低減して経路設定を平易にし、その結果アンテナのRF性能が向上する。
【0136】
より具体的には、一つのアプローチでは、第一のステップにおいて、セルは各セルの一意のアドレスを記述する行および列から成る規則的な長方形の格子上に配置される。第二のステップでは、第一のステップで画定されたようにセルのアドレスと行および列への接続を維持しながらセルをグループ化して同心円に変換する。この変換の目的はセルをリング上に配置することだけでなくセル間の距離とリング間の距離を開口部全体にわたって一定に保つことである。この目的を達成するために、セルをグループ化するいくつかの方法がある。
【0137】
一つの実施形態では、TFTパッケージはマトリクス駆動内での配置および一意的なアドレス指定を可能にするために使用される。
図18はTFTパッケージの一つの実施形態を示す。
図18を参照すると、TFTおよび保持キャパシタ1803が入力および出力ポートとともに示されている。行および列を使用してTFTを互いに接続するためにトレース1801に接続された二つの入力ポートとトレース1802に接続された二つの出力ポートが存在する。一つの実施形態では、行トレースおよび列トレースは行トレースおよび列トレース間のカップリングを低減し、潜在的に最小化するために90°の角度で交差する。一つの実施形態では、行トレースおよび列トレースは異なる層上に存在する。
【0138】
例示的なシステムの実施形態
一つの実施形態では、組み合わされたアンテナ開口部はセットトップボックスと連動するテレビジョンシステムで使用される。例えば、デュアル受信アンテナの場合は、アンテナによって受信された衛星信号はテレビジョンシステムのセットトップボックス(例えば、DirecTV(登録商標)受信器)に提供される。より具体的には、組み合わされたアンテナの動作は二つの異なる周波数および/または偏波でRF信号を同時に受信することができる。すなわち、素子の一つのサブアレイは一つの周波数および/または偏波でRF信号を受信するように制御される一方で、別のサブアレイは別の、異なる周波数および/または偏波で信号を受信するように制御される。周波数または偏波におけるこれらの違いはテレビジョンシステムによって受信されている異なるチャネルを表す。同様に、二つのアンテナアレイは複数のチャネルを同時に受信するために二つの異なる場所(例えば、二つの異なる衛星)からチャネルを受信するように二つの異なるビーム位置に対して制御されることができる。
【0139】
図19はテレビジョンシステムにおいて同時にデュアル受信を実行する通信システムの一つの実施形態のブロックダイアグラムである。
図19を参照すると、アンテナ1401は前述のように異なる周波数および/または偏波で同時にデュアル受信を実行するために独立して動作可能な空間的にインターリーブされたアンテナ開口部を含む。二つの空間的にインターリーブされたアンテナの動作のみが述べられているが、TVシステムは二つよりも多いアンテナ開口部(例えば、3、4、5つ等のアンテナ開口部)を有し得ることに留意されたい。
【0140】
一つの実施形態では、その二つのインターリーブされたスロットアレイを含むアンテナ1401はダイプレクサ1430に結合される。カップリングはダイプレクサ1430に供給される二つの信号を生成するために二つのスロットアレイの素子から信号を受信する一つまたは複数の給電ネットワークを含み得る。一つの実施形態では、ダイプレクサ1430は市販のダイプレクサ(例えば、A1 Microwave製のモデルPB1081WAのKu帯sitcomダイプレクサ)である。
【0141】
ダイプレクサ1430は一対の低ノイズブロックダウン変換器(LNB)1426および1427に結合され、これらは当該技術分野で周知の方法でノイズフィルタリング機能、ダウンコンバージョン機能、および増幅を実行する。一つの実施形態では、LNB1426および1427は室外ユニット(ODU)内に存在する。別の実施形態では、LNB1426および1427はアンテナ装置に統合されている。LNB1426および1427はセットトップボックス1402に結合され、これはテレビジョン1043に結合される。
【0142】
セットトップボックス1402はダイプレクサ1430から出力された二つの信号をデジタルフォーマットに変換するために一対のアナログデジタル変換器(ADCs)1421および1422を備えており、これはLNB1426および1427に結合されている。
【0143】
デジタルフォーマットに変換されると、信号は復調器1423によって復調され、受信波に関するエンコードされたデータを得るためにデコーダ1424によってデコードされる。デコードされたデータは次にコントローラ1425に送信され、コントローラ1425はそれをテレビジョン1403に送信する。
【0144】
コントローラ1450は単一の組み合わされた物理的な開口部上の両方のアンテナ開口部のインターリーブされたスロットアレイ素子を含む、アンテナ1401を制御する。
【0145】
全二重通信システムの例
別の実施形態では、組み合わせられたアンテナ開口部は全二重通信システムで使用される。
図20は同時に伝送および受信を行う経路を有する通信システムの別の実施形態のブロックダイアグラムである。一つの伝送経路および一つの受信経路のみが示されているが、通信システムは複数の伝送経路および/または複数の受信経路を含み得る。
【0146】
図20を参照すると、アンテナ1401は前述のように異なる周波数で同時に伝送および受信するために独立して動作可能な二つの空間的にインターリーブされたアンテナアレイを含む。一つの実施形態では、アンテナ1401はダイプレクサ1445に結合される。カップリングは一つまたは複数の給電ネットワークによるものであり得る。一つの実施形態では、放射状給電アンテナの場合、ダイプレクサ1445は二つの信号を組み合わせ、アンテナ1401とダイプレクサ1445との間の接続は両方の周波数を搬送することのできる単一の広帯域給電ネットワークである。
【0147】
低ノイズブロックダウン変換器(LNBs)1427は当該技術分野で周知の方法でノイズフィルタリング機能およびダウンコンバージョンおよび増幅機能を実行し、ダイプレクサ1445はこれに結合される。一つの実施形態では、LNB1427は室外ユニット(ODU)内に存在する。別の実施形態では、LNB1427はアンテナ装置に統合される。LBN1427はモデム1460に結合され、モデム1460はコンピューティングシステム1440(例えば、コンピュータシステム、モデム等)に結合される。
【0148】
モデム1460はアナログ−デジタル変換器(ADC)1422を含み、アナログ−デジタル変換器(ADC)1422はダイプレクサ1445から出力された受信信号をデジタルフォーマットに変換するためにLNB1427に結合される。デジタルフォーマットに変換されると、信号は復調器1423によって復調され、受信波に関するエンコードされたデータを得るためにデコーダ1424によってデコードされる。デコードされたデータは次にコントローラ1425に送信され、コントローラ1425はそれをコンピューティングシステム1440に送信する。
【0149】
モデム1460はまたコンピューティングシステム1440から伝送されるデータをエンコードするエンコーダ1430を含む。エンコードされたデータは変調器1431によって変調され、次にデジタル−アナログ変換器(DAC)1432によってアナログに変換される。アナログ信号は次にBUC(アップコンバートおよびハイパス増幅器)1433によってフィルタリングされ、ダイプレクサ1445の一方のポートに供給される。一つの実施形態では、BUC1443は屋外ユニット(ODU)内に存在する。
【0150】
当該技術分野で周知の方法で動作するダイプレクサ1445は伝送のために伝送信号をアンテナ1401に供給する。
【0151】
コントローラ1450は単一の組み合わされた物理的な開口部上のアンテナ素子の二つのアレイを含むアンテナ1401制御する。
【0152】
図20に示される全二重通信システムはインターネット通信、車両通信等を含むがこれらに限定されない、いくつかの用途を有することに留意されたい。
【0153】
上記の詳細な説明のいくつかの部分はコンピュータメモリ内部のデータビットに対するアルゴリズムおよび記号表現に対して提示されている。これらのアルゴリズムに関する説明および表現はデータ処理分野の当業者が自分の仕事の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。ここでは、そして一般的には、アルゴリズムは所望の結果をもたらす自己矛盾の無い一連のステップであると考えられる。これらのステップは物理量の物理的操作を必要とするものである。必ずしもそうとは限らないが、通常、これらの量は記憶、転送、結合、比較、およびその他の操作が可能な電気または磁気信号の形をとる。主に一般的な用法上の理由から、→主に共通使用という理由で、時にはこれらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字等と呼ぶことが好都合であることが証明されている。
【0154】
しかしながら、これらおよび類似の用語の全てが適切な物理量に関連付けられるべきであり、これらの量に適用される単に好都合なラベル(→便利な表記)であることに留意されるべきである。以下の説明から明らかであるように、特に明記されない限り、本明細書を通して、「処理すること(processing)」または「算出すること(computing)」または「計算すること(calculating)」または「決定すること(determining)」または「表示すること(displaying)」等の用語を用いる説明はコンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、およびそれをコンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたは他のこのような情報記憶装置、伝送デバイスまたは表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステム、または類似の電子コンピューティングデバイスの動作およびプロセスを意味することを理解されたい。
【0155】
本発明はまたは、本明細書の動作を実行するための装置にも関する。この装置は必要とされる目的のために特別に構成されてもよく、またはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピュータを含んでもよい。このようなコンピュータプログラムはフロッピーディスク(登録商標)、光ディスク、CD−ROM、および光磁気ディスクを含む任意の種類のディスク、読み取り専用メモリ(ROM)等、これらに限定されないコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶することができるランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光学カード、あるいは電子命令を記憶するのに適した任意の種類の媒体であり、それぞれコンピュータシステムバスに結合されている。
【0156】
本明細書で提示されるアルゴリズムおよび表示はいかなる特定のコンピュータまたは他の装置にも本質的に関連していない。本明細書の教示にしたがうプログラムとともに様々な汎用システムが使用されてもよく、または必要とされる方法ステップを実行するためにより専門的な装置を構築することが好都合であることを証明してもよい。これらの様々なシステムに必要とされる構造は以下の説明から明らかになるであろう。さらに、本発明はいかなる特定のプログラミング言語に関しても説明されていない。本明細書に記載の本発明の教示を実行するために様々なプログラミング言語が使用され得ることが理解されるであろう。
【0157】
機械読み取り可能な媒体は機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形で情報を記憶または伝送ための任意のメカニズムを含む。例えば、機械読み取り可能な媒体は読み取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等を含む。
【0158】
前述の説明を読めば、当業者においては疑いなく本発明の多くの変更および修正が明らかになるであろうが、一例として示し、説明したいかなる特定の実施形態も決して限定的とみなされるように意図したものではないことを理解されたい。したがって、様々な実施形態の詳細についての言及は、それ自体が本発明において本質的であるとみなす特徴のみを記載した特許請求の範囲を限定するように意図したものではない。