【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、請求項1に係るジェネレータユニット、請求項13に係る車両、及び請求項15に係る排気管装置により実現する。以下に記載する有利な実施例の特徴は、明示的に排除しない限り、所望に応じて互いに組み合わせることができる。特に、本発明の第1の態様に関して説明する特徴及び利点は、本発明の他の態様及びその有利な実施例に適用され、またその逆も同様である。
【0010】
本発明の第1の態様は、ジェネレータユニットに関し、ジェネレータユニットは、少なくとも1つの開口部を有するハウジングと、ハウジングに配設された燃料電池装置と、気体を供給するように燃料電池装置に接続され、ハウジングの開口部を通って延びている、少なくとも1つの排気管を有する排気管装置と、少なくとも排気管の外壁部と開口部の縁部との間における領域に延びており、特に、排気管からハウジングへの伝熱を減少、特に、少なくとも大部分において防止する絶縁体と、を備える。
【0011】
本発明によるジェネレータユニットの好ましい用途は、駆動システム、例えばオルタネータが接続された内燃機関などの駆動システムのスイッチが切られたときに、特に車載システムに電力を供給する補助動力装置(APU)として、個人の自動車及び/又はトラックなどの陸上用車両に使用することである。
【0012】
本発明によるジェネレータユニットの他の好ましい用途は、一次駆動の構成要素としての、個人の自動車及び/又はトラックなどの陸上用車両における使用である。生成された電気エネルギーは、少なくとも部分的には車両を駆動するために使用される。
【0013】
本発明における意味において、「ジェネレータユニット」は、特に、電気エネルギーを提供する装置を指す。本発明の意味において、ジェネレータユニットは、特にAPUである。APUは、一次駆動装置のスイッチが切られると車両に電気エネルギーを供給する。
【0014】
本発明における意味において、「ハウジング」とは、特に、付加的な構成要素を配置することができるキャビティを有する装置を指し、この装置は、外部、特に気体及び/又は液体及び/又は固体の環境的な影響に対する遮蔽体かつ/又は構造的なユニットを形成するように組み合わされる。本発明のハウジングは、特に好ましくは、金属材料、特にシート状の金属材料、特に鋼又はアルミニウム合金から形成され、一次成形及び/又は再成形及び/又は機械加工により製造される。
【0015】
本発明における意味において、「燃料電池装置」は、特に、低温燃焼の結果、連続的に供給された燃料を化学反応によって電気エネルギーに変換する装置を指す。上記の定義には、特に、アルカリ形燃料電池(AFC)、固体高分子形燃料電池(PEMFC)、直接メタノール形燃料電池(DMFC)、ギ酸燃料電池であって、特に、実施例に応じて、白金及び/又はパラジウム及び/又はルテニウムの触媒を有するギ酸燃料電池、りん酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、直接炭素(ダイレクトカーボン)形燃料電池(SOFC、MCFC)、及びマグネシウム空気燃料電池(MAFC)が含まれる。
【0016】
好ましい実施例によれば、アノードには、燃料、特にバイオエタノール及び/又はエタノールと混合された水が供給される。
【0017】
したがって、燃料電池装置は、単一の燃料電池、又は、特に燃料電池スタックの形態をなす複数の燃料電池の複合体である。
【0018】
本発明における意味において、「排気管」とは、特に、少なくとも大部分において、細長い中空体を指しており、排気管の長さは、通常、少なくとも大部分において、径の断面よりも大きい。排気管は、特に、少なくとも大部分は、金属、特に鋼、アルミニウムなどの硬質材料から製造される。また、一般的な用語の使用とは異なり、本発明における意味において、排気管は、少なくとも大部分において、ゴム又は金属織物などの可撓性材料から形成されるホース状の管体を指す。剛性及び可撓性のパイプ又はホースの組み合わせもまた排気管の定義に含まれる。
【0019】
本発明における意味において、「絶縁体」とは、特に、非常に低い導電率及び/又は熱伝導率、特に、≧10
6オームメートル(Ω・m)の比抵抗を有する材料から形成された絶縁体を指す。一実施例によれば、絶縁体は、本発明における意味において、高い機械抵抗を有する絶縁体である。一実施例によれば、絶縁体は、酸化アルミニウム、セラミック、ステアタイト、磁器、ガラス、ガラス繊維強化プラスチック及びエポキシ樹脂を含む群からの材料を含む。熱絶縁体(断熱材)の例としては、真空断熱ボード、エアロゲル、発泡ガラス、粒状ガラスフォーム、ミネラルウール、ポリウレタン、グラファイトを含む発泡ポリスチレン、押出ポリスチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン(ポリエチレンフォーム)、ウール、コルク、ヨシ(葦)製パネル、セルロース、麻繊維絶縁マット、木質繊維(ウッドファイバー)断熱パネル、わら俵、真珠岩(パーライト)又はウッドウール製軽量建築パネルが含まれる。
【0020】
特に、本発明は、ジェネレータユニットの排気管をハウジングから熱的に分断する手法に基づいている。絶縁体によるハウジングに対する排気管の本発明に係る絶縁により、排気管からハウジングへの伝熱は、少なくとも大部分において減少し、特に防止される。その結果、周囲に対するハウジングの温度上昇が僅かなものとなり、特に、少なくとも大部分において上昇しない。これは、ハウジングの付加的な断熱を省くことができるため有利である。このため、整備士は、例えば、健康上の危険、特に火傷などの危険を冒すことなく、ジェネレータユニット又はその近傍で、修理又は検査等の作業を行うことができる。
【0021】
有利な実施例によれば、燃料電池装置は、ハウジングによって、少なくとも大部分において気密に閉じられている。これは、気体及び/又は液体及び/又は固体の環境的な影響に対する耐性が向上するため、特に有利である。また、これは、起こり得る気体(例えば水素)の燃料電池装置からの漏出が非制御の状況下で回避されるが、適用可能な場合は、必要に応じて適切な対策及び/又は保護手段を開始するための対応する手段によって検出できるため有利である。
【0022】
他の有利な実施例によれば、絶縁体の第1のセクションは、少なくとも大部分において、円筒形、特に、中空の円筒基本形状を有している。好ましい実施例によれば、絶縁体の第1のセクションは、少なくとも大部分におい
て完全に、特に完全
に排気管の少なくとも1つの断面に
おいて排気管を囲んでいる。
【0023】
他の有利な実施例によれば、絶縁体の第1のセクションは、開口部の縁部と排気セクションとの間に配設されている。このようにして、ハウジングの開口部を通る通路の領域において、好ましくは絶縁体によって排気管が完全に包み込まれるため特に有利である。
【0024】
他の有利な実施例によれば、絶縁体の第1のセクションは、少なくとも大部分において、空気、液体及び/又は固体に対して不透過性である、排気管とハウジングとの接続を形成する。これは、燃料電池装置を、少なくとも大部分において、気体及び/又は液体及び/又は固体の環境的な影響から保護するため、かつ/あるいは、排気管をハウジングの内側から外側に延びる自由な支持方法で保持する必要がないように排気管の付加的な支持体を提供するために特に有利である。
【0025】
他の有利な実施例によれば、絶縁体の第2のセクションは、少なくとも大部分において、円板状の基本形状、特に円形のリセス(溝部)を有し、当該リセスを前記少なくとも1つの排気管が通って延びている。これは、フランジとハウジング壁部との間に所望の絶縁効果をもたらすために、排気管がフランジによってハウジングに保持されている実施例において特に有利である。
【0026】
本発明における意味において、「フランジ」とは、接続要素、特にボルト及びナットを使用して管、機械部品又はハウジングを接続及び閉鎖するための、特に非破壊的に取り外し可能な接続要素である。
【0027】
本発明の他の有利な実施例によれば、排気管は、排気管をハウジング、特に壁部、特にハウジングの外壁部に固定するように、配設、特にセットされた第1のフランジを有する。
【0028】
他の有利な実施例によれば、絶縁体の第2のセクションは、ハウジング壁部とハウジング壁部に面しているフランジの側との間の領域に配設されている。これは、排気管からの伝熱が減少、特に、少なくとも大部分において防止されるため、特に有利である。
【0029】
他の有利な実施例によれば、絶縁体は、少なくとも大部分において、円筒形、特に中空の円筒基本形状を有している少なくとも1つの第1のセクションと、少なくと
も大部分において、円板状の基本形状、特に円形のリセスを有する第2のセクションと、を有し、前記リセスを排気管が通って延びている。好ましい実施例によれば、したがって、絶縁体は、特に大部分が回転対称のL字形の断面を有する。これは、このようにして、排気管の熱放射、特にハウジングの開口部を通って延びる排気管のセクションの熱放射が少なくとも1つのハウジング壁に放射されるため、特に有利である。この熱放射は、少なくとも部分的に、特に少なくとも大部分におい
て完全に、特に完全に絶縁体によって吸収又は反射され、絶縁体によって覆われているハウジング壁部の領域は、少なくとも大部分において、特定の限界温度、特に50
℃を超えて加熱されない。
【0030】
他の有利な実施例によれば、ハウジングの開口部は、特に、設置する際に排気管装置の部分を外側から開口部に挿入することを可能にするように、ハウジング内の設置位置に配設された排気管装置の部分の特に最大の断面よりも大きい。これは、特に排気管装置を一体的に外側から開口部に挿入することによって、排気管装置を燃料電池装置及び/又はハウジングに容易に設置することができるため、特に有利である。
【0031】
他の有利な実施例によれば、少なくとも1つの排気管は、特にハウジングの外側に第1のフランジを有し、絶縁体、特に絶縁体の第2のセクションは、少なくとも部分的に、特に、少なくとも大部分におい
て完全に、特に完全
に第1のフランジとハウジング壁部との間に配設されている。これは、2つのセクションの前述の利点を単一の設計に組み合わせて、示した双方の伝熱経路を減らすこと、特に少なくとも大部分において経路を防止するため特に有利である。
【0032】
他の有利な実施例によれば、少なくとも大部分において、水密性及び/又は気密性のシール要素が、絶縁体と第1のフランジとの間及び/又はハウジングと絶縁体との間に配設されている。これは、このようにして、水のしぶきなどの外的な影響に対するハウジングの内部空間のシールが配設され、特に向上するため特に有利である。このようにして、付加的な適用場所又は設置場所、及び/又は、設置場所における環境条件について制限の拡張が許容されるように、ジェネレータユニットの仕様が変更され得る。さらに、ジェネレータユニットの耐性、特に液体の環境的な影響に対する耐性が向上する。
【0033】
他の有利な実施例によれば、第1のフランジは、少なくとも1つの保持手段、特にボルトによりハウジングに保持される。これは、このようにして排気管とハウジングとの間の機械的接続が強化されるため特に有利である。特に、この取り付けにより、ハウジングに対する排気管の付加的な自由度を制限すること、特に排除することが可能となる。有利な実施例によれば、排気管は、特に取り外し可能に、第1のフランジを介してハウジングに保持、特に固定されている。
【0034】
他の有利な実施例によれば、少なくとも1つの保持手段は、第1のフランジ及びハウジング壁部、特に絶縁体及び/又は少なくとも1つのシール要素を通って延びている。これは、ジョイント保持手段を用いてこのようにフランジとハウジング壁部との間を接続するために特に有利であり、その間に配置された構成要素、絶縁体及びシール要素も固定される。これは設置の簡略化に関して特に有利である。このようにして、好ましい実施例によれば、断熱又は流体絶縁の意図した機能に対する不利益を抑制する、絶縁体及び少なくとも1つのシール要素のリセスを小さくすることができるため有利である。
【0035】
他の有利な実施例によれば、少なくとも1つの保持
手段は、少なくとも大部分において、特に着脱可能な絶縁性のカバー又は破壊せずに取り外し可能な絶縁性のコーティングにより、第1のフランジ及び/又はハウジングから熱的に遮断されている。これは、このようにして、保持手段を介して排気管からハウジングに生じ得る伝熱経路を減少、特に防止することができるため特に有利である。
【0036】
他の有利な実施例によれば、少なくとも1つの保持手段は、少なくとも1つの絶縁ワッシャを有する。
【0037】
他の有利な実施例によれば、ジェネレータユニットは、排気管装置をハウジング内で終端する燃料電池装置の排気口に接続するように配設、特にセットされている第2のフランジを有する。第2のフランジを設けることにより、排気管又は燃料電池装置を互いに独立してジェネレータユニットから取り外すことが可能になり、これにより、特に耐摩耗性の排気管に対する修理作業が容易になる。
【0038】
ジェネレータユニットの他の有利な実施例によれば、第2のフランジがハウジング開口部を通って案内されるように、特に第2のフランジがハウジング開口部より小さい径を有するように、第2のフランジが形成されている。これにより、修理作業が特に容易になる。
【0039】
他の有利な実施例によれば、燃料電池装置は、燃料電池装置にその組成に適合した燃料を供給するように、特に、配設され、特にセットされた改質器を有する。
【0040】
本発明における意味において、「改質器」は装置であって、特に、燃料出発材料、特に天然ガス及び/又はエタノール、特にバイオエタノール、及び/又はエタノール、特にバイオエタノールと混合された水が内部に供給され、特に熱を加えることによって、燃料、特に水素、二酸化炭素及び一酸化炭素を含むガス混合物に変換する装置である。これは、燃料電池を作動させるのに必要な燃料、特にガス混合物を最初から上記の形態で貯蔵しておく必要がなく、より安定した形態及び/又はより高いエネルギー密度を有する形態で貯蔵することができ、燃料への変換は、燃料電池内での反応の直前に(特に少なくとも大部分において直ちに)のみ行われるため特に有利である。
【0041】
本発明の付加的な態様は、前述した型式のジェネレータユニットを有する車両、特に陸上用車両に関する。これは、本発明によるジェネレータユニットの利点、特に、高いエネルギー効率を、特に道路での輸送などの日常の使用のために提供することができ、これにより、汚染物質の排出低減に寄与することができるため特に有利である。
【0042】
他の有利な実施例によれば、車両は、燃料、特にエタノール、特にバイオエタノール、及び/又はエタノール、特にバイオエタノールと混合された水の供給のための燃料貯蔵部をさらに含み、燃料は、少なくとも部分的に、特に、少なくとも大部分において、特に完全に、燃料電池装置の作動のための貯蔵(リザーブ)用に供給される。
【0043】
本発明における意味において、「バイオエタノール」とは、少なくとも大部分において、バイオマス又は廃棄物の生分解性部分から生成されるエタノールを意味している。この同義語は、「農業用エタノール」である。
【0044】
本発明の他の態様は、排気管装置、特に前述した排気装置のジェネレータユニットに関している。排気管装置は、上流側端部及び下流側端部を有する少なくとも1つの排気管と、排気管装置をハウジング、特にジェネレータユニットのハウジングに接続するように配設、特にセットされた第1のフランジと、排気管装置を、特に、ハウジング内で終端する、排気口、特にジェネレータユニットの燃料電池装置に接続するように配設、特にセットされた第2のフランジと、少なくとも排気管の外壁部とハウジング開口部の縁部との間における領域に延びており、特に、排気管からハウジングへの伝熱を減少、少なくとも大部分において防止する絶縁体と、を備える。これは、第1のフランジ及び第2のフランジを有する二段階構造により、排気管装置が燃料電池装置の排気口と燃料電池装置のハウジングとの双方に固定され、これにより、第1のフランジを介した接続部の機械的負荷が軽減されるため特に有利である。これにより、第2のフランジを機械的安定性が低く、特により小さく及び/又はより薄く設計することができ、重量及びコストを節約することができるとともに、一実施例によれば、付加的に又は代替的に、ハウジング内の限られた設置スペース内で排気管装置を排気口に接続するために必要な設置スペースを確保することができる。
【0045】
排気管装置の他の有利な実施例によれば、第2のフランジは、第1のフランジよりも排気管の上流側端部に近接して配設されている。
【0046】
排気管装置の他の有利な実施例によれば、絶縁体は、少なくとも1つのセクションにおける排気管の外壁部の全周に沿って、かつ/又は少なくとも1つの領域における第1のフランジの側に沿って延びている。これに基づく対応する利点及び実施例については、繰り返しを避けるために上記実施例を参照するものとする。
【0047】
本発明のさらなる特徴、利点及び用途は、図面を参照した以下の種々の例示的な実施例の説明から明らかになるであろう。