(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外気は、前記居室からの排気で凝縮された冷媒により、前記居室で結露が生ずる温度に冷やされた冷水が流される前記第1コイルで熱交換された後に、前記居室に送られ、
前記居室で結露が生ずる温度に冷やされた冷水は、前記居室で結露が生じない温度に熱交換されてから前記第2のコイルに送られる、
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の給排気経路用空調機。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、各実施形態に係る空調システムについて説明する。以下の各実施形態の構成は例示であり、本願の空調システムは、各実施形態の構成には限定されない。また、各実施形態の構成を可能な限り組み合わせてもよい。なお、図中の温度や流量等の数値表記は、冷房時と暖房時の参考数値であり、本発明がこれらの数値に限られるものではない。
【0016】
<第1実施形態>
《空調システム》
図1は、第1実施形態に係る空調システム1の概略構成を示す図である。第1実施形態の空調システム1は、目的空間(被調和室)の空調を行うものであり、例えば、室内の空気の温度、湿度、清浄度の調整を行う。第1実施形態は、空調システム1をオフィスに適用した例であり、
図1に示すように、当該オフィスには目的空間としての事務室2及び会議室3が設けられている。事務室2及び会議室3は、居室の一例である。当該オフィスは、事務室2の天井11及び会議室3の天井12と天井スラブ13との間に空間14が設けられた二重天井構造となっている。天井11、12には、複数の吹出口15及び複数の還気口16が設けられている。
【0017】
空調システム1は、空調機4を備えている。空調機4は、換気用の給排気経路に設置されている。空調機4は、事務室2や会議室3等の居室へ給気する外気を空調する。空調機4は、第1空調機の一例である。空調機4に接続された給気ダクト21を介して空調機4に外気が取り込まれる。空調機4に接続された給気ダクト22が、天井裏の空間14に引き込まれており、天井11、12に設けられた複数の吹出口15に給気ダクト22が繋がっている。天井11、12に設けられた吹出口15を介して、事務室2内及び会議室3内に外気が給気される。
【0018】
天井11、12に設けられた還気口16を介して、事務室2内の空気及び会議室3内の空気が天井裏の空間14に戻る。天井11、12に設けられた吹出口15及び還気口16を介して、事務室2及び会議室3の換気が行われる。空調機4に接続された排気ダクト23を介して、天井裏の空間14から空調機4に排気が取り込まれる。空調機4に接続された排気ダクト24を介して、空調機4から排気が排出される。
【0019】
空調システム1では、事務室2、会議室3及び空調機4等を冷水が循環している。第1実施形態では、空調機システム1で冷房を行う場合について説明しているため、事務室2、会議室3及び空調機4等を冷水が循環しているが、空調機システム1で暖房を行う場合、事務室2、会議室3及び空調機4等を温水が循環する。したがって、各実施形態において、空調機システム1で暖房を行う場合、冷水を温水と読み替えればよい。また、各実施形態において、空調機システム1で冷暖房を行う場合、事務室2、会議室3及び空調機4等を冷温水が循環する。したがって、各実施形態において、空調機システム1で冷暖房を行う場合、冷水を冷温水と読み替えればよい。空調システム1は、冷水循環配管25、26を備えている。冷水循環配管25は、分岐して空調機4に接続され、冷水循環配管26は、空調機4に接続されている。冷水循環配管26に冷水ポンプ27が設けられている。冷水ポンプ27が駆動することにより、空調機4から冷水循環配管25に冷水が流入すると共に、冷水循環配管26から空調機4に冷水が戻る。
【0020】
図2は、第1実施形態に係る空調機4の構成図である。空調機4は、給気ファン41及び排気ファン42を備える。給気ファン41が駆動することにより、給気ダクト21を介して空調機4内に外気が取り込まれる。空調機4内に取り込まれた外気が、給気経路43を通って給気ダクト22に導入されることにより、天井裏の空間14に外気が供給される。排気ファン42が駆動することにより、排気ダクト23を介して天井裏の空間14から
空調機4に排気が取り込まれる。空調機4内に取り込まれた排気が、排気経路44を通り、排気ダクト24を介して空調機4から排気が排出される。
【0021】
空調機4は、ヒートポンプ熱源機45と、コイル46〜48とを備える。ヒートポンプ熱源機45に替えて、空調用冷凍機を用いてもよい。コイル46〜48は、コイル46〜48を構成する配管を通る冷水と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル46、48は、給気経路43に配置され、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行う。コイル47は、排気経路44に配置されている。ヒートポンプ熱源機45は、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を有する。蒸発器51及び凝縮器53は、熱交換器である。蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を冷媒が循環している。ヒートポンプ熱源機45は、排気経路44に配置されている。空調機システム1で冷房を行う場合、凝縮器53に送られた冷媒が凝縮するとき、排気経路44を通る排気と凝縮器53に送られた冷媒との間で熱交換が行われる。排気経路44を通る排気によって冷媒が冷却されるため、排気経路44を通る排気の温度が低いことが好ましい。空調機システム1で冷房を行う場合、排気ダクト23を介して空調機4内に取り込まれた排気の温度は、給気ダクト21を介して空調機4内に取り込まれた外気の温度よりも低い。ヒートポンプ熱源機45が排気経路44に設置されているので熱源の効率を向上させている。空調機4内には、冷水が循環する循環経路が設けられており、冷水循環配管26を介して空調機4に戻った冷水は、蒸発器51及びコイル46〜48を構成する配管を通って、冷水循環配管25に流入する。暖房時には、蒸発器51は凝縮器として機能し、凝縮器53は蒸発器として機能する。冷房時と暖房時で蒸発器と凝縮器はその機能が逆になる。
【0022】
冷水循環配管26を介して蒸発器51に流入した冷水は、蒸発器51で熱交換が行われた後、冷水循環配管61を通ってコイル46に流入する。詳細には、蒸発器51に流入した冷水は、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を循環する冷媒との間で熱交換が行われる。コイル46を構成する配管を通る冷水は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われた後、冷水循環配管62を通って冷水循環配管25に流入するとともに、冷水循環配管63を通ってコイル47に流入する。コイル46を通過する外気の温度がコイル46を構成する配管を通る冷水の温度よりも高い場合、外気がコイル46を通過する際、外気が除湿される。除湿時の凝縮水は、排気経路44に排出される。コイル47を構成する配管を通る冷水は、排気経路44を通る排気との間で熱交換が行われた後、冷水循環配管64を通ってコイル48に流入する。コイル48を構成する配管を通る冷水は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われた後、冷水循環配管25に流入する。コイル46、48は、第1コイルの一例である。
【0023】
図2に示すように、コイル46、48が、給気経路43に配置されている。したがって、コイル46を構成する配管を通る冷水を用いて、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行った後、コイル48を構成する配管を通る冷水を用いて、給気経路43を通る外気の温度調節を再度行うことができる。給気経路43に配置されたコイル46を構成する配管を通った冷水は、排気経路44に配置されたコイル47を構成する配管を通った後、給気経路43に配置されたコイル48を構成する配管を通る。そのため、コイル46を構成する配管を通る冷水の温度とコイル48を構成する配管を通る冷水の温度とが異なっている。このように、異なる温度の冷水を用いて、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行うことができる。空調機システム1で冷房を行う場合、コイル46を通過する外気は、コイル46を構成する配管を通る冷水によって冷却される。コイル46を構成する配管を通る冷水は蒸発器51から流入している。コイル46を構成する配管を通る冷水によってコイル46を通過する外気を冷却した場合、コイル46を通過する外気の温度はかなり低い温度になり、事務室2や会議室3等の居室へ給気する外気の温度として好ましくない。冷水が排気経路44に配置されたコイル47を構成する配管を通るため、コイル48を構成する配管を通る冷水の温度はコイル46を構成する配管を通る冷水の温度よりも高くなる。
コイル48を構成する配管を通る冷水によってコイル48を通過する外気の温度を上げることで、事務室2や会議室3等の居室へ給気する外気の温度として適切な温度に調節することができる。
【0024】
事務室2には、複数のタスク空調デスク31が設置されており、このタスク空調デスク31が設置された空間が事務作業等を行うタスク空間32となっている。
図3は、タスク空調デスク31の構成図である。タスク空調デスク31は、空気を取り込んで空気調節を行う空調機である。タスク空調デスク31は、第2空調機の一例である。タスク空調デスク31は、ファン311、コイル312、吸込口313及び吹出口314を有する。ファン311は、タスク空間32内に空気を送風する送風機である。コイル312は、コイル312を構成する配管を通る冷水と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル312は、第2コイルの一例である。
【0025】
ファン311が駆動することにより、タスク空間32内の空気が吸込口313から吸い込まれ、コイル312によって冷水と熱交換された空気が吹出口314から吹き出る。コイル312には、冷水循環配管25、26が接続されている。冷水循環配管25からコイル312に冷水が供給され、コイル312を構成する配管を通った冷水は冷水循環配管26に戻る。したがって、空調機4から冷水循環配管25に流入した冷水がコイル312を通り、コイル312を構成する配管を通った冷水が、冷水循環配管26を介して空調機4に戻る。
【0026】
天井11、12には、複数のファンコイルユニット33が設置されている。ファンコイルユニット33は、空気を取り込んで空気調節を行う空調機である。ファンコイルユニット33は、第2空調機の一例である。
図4は、ファンコイルユニット33の構成図である。ファンコイルユニット33は、ファン331、コイル332及び吹出口333を有する。ファン331は、空気を送風する送風機であり、サーモスタットが内蔵されている。コイル332は、供給される冷水と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル332は、第2コイルの一例である。
【0027】
ファン331が駆動することにより、ファン331から空気が取り込まれ、コイル332によって冷水と熱交換された空気が吹出口333から吹き出る。コイル332には、冷水循環配管25、26が接続されている。冷水循環配管25からコイル332に冷水が供給され、コイル332を構成する配管を通った冷水は冷水循環配管26に戻る。したがって、空調機4から冷水循環配管25に流入した冷水がコイル332を通り、コイル332を構成する配管を通った冷水が、冷水循環配管26を介して空調機4に戻る。
【0028】
会議室3には、床置型のファンコイルユニット34が設置されている。ファンコイルユニット34は、空気を取り込んで空気調節を行う空調機である。ファンコイルユニット34は、第2空調機の一例である。
図5は、床置型のファンコイルユニット34の構成図である。ファンコイルユニット34は、ファン341、コイル342及び吹出口343を有する。ファン341は、空気を送風する送風機であり、サーモスタットが内蔵されている。コイル342は、供給される冷水と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル342は、第2コイルの一例である。
【0029】
ファン341が駆動することにより、ファン341から空気が取り込まれ、コイル342によって冷水と熱交換された空気が吹出口343から吹き出る。コイル342には、冷水循環配管25、26が接続されている。冷水循環配管25からコイル342に冷水が供給され、コイル342を構成する配管を通った冷水は冷水循環配管26に戻る。したがって、空調機4から冷水循環配管25に流入した冷水がコイル342を通り、コイル342を構成する配管を通った冷水が、冷水循環配管26を介して空調機4に戻る。
【0030】
第1実施形態に係る空調システム1によれば、事務室2、会議室3及び空調機4等を循環する冷水は、蒸発器51で熱交換が行われた後、コイル46〜48を通る。コイル46、48を構成する配管を通る冷水は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われ、コイル47を構成する配管を通る冷水は、排気経路44を通る排気との間で熱交換が行われる。これにより、個別の空調に用いる冷水を適切な温度に保つことができる。したがって、第1実施形態に係る空調システム1によれば、空調システム全体の機器構成を複雑化せずに個別空調を実現することができる。
【0031】
例えば、冷水循環配管26を通る冷水の温度が19℃であり、蒸発器51で熱交換が行われた後の冷水の温度が11℃である場合、個別空調に11℃の温度の冷水を用いると個別空調機で冷水の温度を適切な温度に調節する必要がある。そのため、個別空調に11℃の温度の冷水を用いるのは好ましくない。第1実施形態に係る空調システム1によれば、蒸発器51で熱交換が行われた後の冷水がコイル46を構成する配管を通ることにより、冷水と給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われるため、蒸発器51で熱交換が行われた後の冷水の温度よりもコイル46を構成する配管を通った後の冷水の温度が高い。例えば、コイル46を構成する配管を通った後の冷水の温度が16℃である場合、空調デスク31において、コイル312によって16℃の冷水と吸込口313から吸い込まれた空気との間で熱交換が行われ、吹出口333から20℃の空気が供給される。このように、個別空調に16℃の温度の冷水を用いることにより、空調デスク31、ファンコイルユニット33、34等の個別空調機で冷水の温度を適切な温度に調節する必要がない。ここでは、個別空調に冷水を用いる場合について説明したが、個別空調に温水を用いる場合についても同様に、個別空調機で温水の温度を適切な温度に調節する必要がない。空調機4から事務室2や会議室3等の居室に低い温度の冷水や高い温度の温水を供給し、個別空調機で冷水を加熱したり温水を冷却したりすることで冷水や温水の温度を適切な温度に調節する場合、加熱器や冷却器を個別空調機に別途設ける必要がある。また、空調機4から事務室2や会議室3等の居室に低い温度の冷水が供給されることにより、事務室2や会議室3等の居室内で結露が発生する可能性が高くなる。空調機4から事務室2や会議室3等の居室に適切な温度の冷水や温水を供給することにより、加熱器や冷却器を個別空調機に別途設ける必要がなくなると共に、事務室2や会議室3等の居室内における結露を抑止することができる。
【0032】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る空調システム1について説明する。
図6は、第2実施形態に係る空調機4の構成図である。
図6に示すように、第2実施形態に係る空調システム1は、第1実施形態に係る空調システム1と比較して、空調機4の構成が異なっている。空調機4の構成以外の点について、第2実施形態に係る空調システム1の構成は、第1実施形態に係る空調システム1の構成と同様である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。第2実施形態に係る空調機4では、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を循環する冷媒を用いて、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行う。
【0033】
空調機4は、ヒートポンプ熱源機45と、コイル71、72とを備える。コイル71は、コイル71を構成する配管を通る冷水と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル71は、第1コイルの一例である。コイル72は、コイル72を通る冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。コイル72は、第3コイルの一例である。コイル71、72は、給気経路43に配置され、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行う。ヒートポンプ熱源機45は、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を有する。ヒートポンプ熱源機45は、排気経路44に配置されている。空調機システム1で冷房を行う場合、凝縮器53に送られた冷媒が凝縮するとき、排気経路44を通る排気と凝縮器
53に送られた冷媒との間で熱交換が行われる。排気経路44を通る排気によって冷媒が冷却されるため、排気経路44を通る排気の温度が低いことが好ましい。空調機システム1で冷房を行う場合、排気ダクト23を介して空調機4内に取り込まれた排気の温度は、給気ダクト21を介して空調機4内に取り込まれた外気の温度よりも低い。ヒートポンプ熱源機45が排気経路44に設置されているので熱源の効率を向上させている。空調機4内には、冷水が循環する循環経路が設けられており、冷水循環配管26を介して空調機4に戻った冷水は、蒸発器51及びコイル71を構成する配管を通って、冷水循環配管25に流入する。暖房時には、蒸発器51は凝縮器として機能し、凝縮器53は蒸発器として機能する。冷房時と暖房時で蒸発器と凝縮器はその機能が逆になる。
【0034】
冷水循環配管26を介して蒸発器51に流入した冷水は、蒸発器51で熱交換が行われた後、冷水循環配管73を通ってコイル71に流入する。詳細には、蒸発器51に流入した冷水は、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53及び膨張弁54を循環する冷媒との間で熱交換が行われる。コイル71を構成する配管を通る冷水は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われた後、冷水循環配管25に流入する。コイル71を通過する外気の温度がコイル71を構成する配管を通る冷水の温度よりも高い場合、外気がコイル71を通過する際、外気が除湿される。除湿時の凝縮水は、排気経路44に排出される。冷媒が、冷媒配管74、75を介してコイル72に流入することで、冷媒は、蒸発器51、圧縮機52、凝縮器53、膨張弁54及びコイル72を循環する。コイル72を通る冷媒は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われる。
【0035】
図6に示すように、コイル71、72が、給気経路43に配置されている。したがって、コイル71を構成する配管を通る冷水を用いて、給気経路43を通る外気の温湿度調節を行った後、コイル72を通る冷媒を用いて、給気経路43を通る外気の温度調節を再度行うことができる。空調機システム1で冷房を行う場合、コイル71を通過する外気は、コイル71を構成する配管を通る冷水によって冷却される。コイル71を構成する配管を通る冷水は蒸発器51から流入している。コイル71を構成する配管を通る冷水によってコイル71を通過する外気を冷却した場合、コイル71を通過する外気の温度はかなり低い温度になり、事務室2や会議室3等の居室へ給気する外気の温度として好ましくない。コイル72を通る冷媒(ホットガス)よってコイル72を通過する外気の温度を上げることで、事務室2や会議室3等の居室へ給気する外気の温度として適切な温度に調節することができる。
【0036】
第2実施形態に係る空調システム1によれば、事務室2、会議室3及び空調機4等を循環する冷水は、蒸発器51で熱交換が行われた後、コイル71を構成する配管を通る。コイル71を構成する配管を通る冷水は、給気経路43を通る外気との間で熱交換が行われる。これにより、個別の空調に用いる冷水を適切な温度に保つことができる。したがって、第2実施形態に係る空調システム1によれば、空調システム全体の機器構成を複雑化せずに個別空調を実現することができる。
【0037】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る空調システム1について説明する。
図7は、第3実施形態に係る空調システム1の概略構成を示す図である。
図7に示すように、第3実施形態に係る空調システム1は、第1実施形態に係る空調システム1と比較して、空調機4の設置位置が異なっている。空調機4の設置位置以外の点について、第3実施形態に係る空調システム1の構成は、第1実施形態に係る空調システム1の構成と同様である。第3実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
図7に示すように、空調システム1は、空調機4を備えており、天井裏の空間14に空
調機4が設置されている。空調機4は、換気用の給排気経路に設置されている。
図7に示す空調機4の構成は、第1実施形態に係る空調システム1が備える空調機4の構成と同一であってもよいし、第2実施形態に係る空調システム1が備える空調機4の構成と同一であってもよい。空調機4に接続された給気ダクト21を介して空調機4に外気が取り込まれる。空調機4に接続された給気ダクト22は、天井裏の空間14に設置されており、天井11、12に設けられた複数の吹出口15に給気ダクト22が繋がっている。天井11、12に設けられた吹出口15を介して、事務室2内及び会議室3内に外気が給気される。
【0039】
天井11、12に設けられた還気口16を介して、事務室2内の空気及び会議室3内の空気が天井裏の空間14に戻る。天井11、12に設けられた吹出口15及び還気口16を介して、事務室2及び会議室3の換気が行われる。空調機4に接続された排気ダクト23を介して、天井裏の空間14から空調機4に排気が取り込まれる。空調機4に接続された排気ダクト24を介して、空調機4から排気が排出される。第3実施形態に係る空調システム1によれば、空調機4を天井裏の空間14に設置することが可能であると共に、空調システム全体の機器構成を複雑化せずに個別空調を実現することができる。
【0040】
<第4実施形態>
第4実施形態に係る空調システム1について説明する。
図8は、第4実施形態に係る空調システム1の概略構成を示す図である。
図9は、第4実施形態に係る空調機4の構成図である。
図8及び
図9に示すように、第4実施形態に係る空調システム1は、第1実施形態に係る空調システム1と比較して、空調機4と冷水ポンプ27との間に空冷チラー81が設置されており、空調機4がヒートポンプ熱源機45を備えていない点が異なっている。第4実施形態に係る空調システム1におけるその他の構成は、第1実施形態に係る空調システム1の構成と同様である。第4実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0041】
空冷チラー81は、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁及びファンを備える。空冷チラー81は、冷凍機等の熱源機である。冷水循環配管26は、空冷チラー81に接続されている。冷水ポンプ27が駆動することにより、空調機4から冷水循環配管25に冷水が流入すると共に、冷水循環配管26から空冷チラー81を通って、空調機4に冷水が戻る。冷水循環配管26を介して空冷チラー81に流入した冷水は、空冷チラー81の蒸発器で熱交換された後、空調機4と空冷チラー81との間に設けられた冷水循環配管82を通ってコイル46に流入する。詳細には、空冷チラー81の蒸発器に流入した冷水は、空冷チラー81の蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を循環する冷媒との間で熱交換が行われる。
図9に示す空調機4のその他の構成は、第1実施形態に係る空調システム1が備える空調機4の構成と同一である。
【0042】
第2実施形態に係る空調システム1のように、第4実施形態に係る空調機4は、給気経路43に配置されたコイル72と、冷媒配管74、75とを備えていてもよい。この場合、空冷チラー81の蒸発器、圧縮機、凝縮器及び膨張弁を循環する冷媒が、冷媒配管74、75を介してコイル72に流入する。これにより、コイル72を通る冷媒を用いて、給気経路43を通る外気の温度調節を再度行うことができる。また、第3実施形態に係る空調システム1のように、天井裏の空間14に空調機4が設置されていてもよい。
【0043】
第4実施形態に係る空調システム1によれば、ヒートポンプ熱源機45に替えて空冷チラー81を用いることにより、空調機4と熱源機とを分離することが可能である。したがって、第4実施形態に係る空調システム1によれば、冷水との熱交換を行う蒸発器を空調機4の外部に設置することが可能であると共に、空調システム全体の機器構成を複雑化せずに個別空調を実現することができる。
【0044】
<第1変形例>
上記各実施形態に係る空調システム1では、事務室2の天井裏と会議室3の天井裏とが繋がり、一つの空間14が形成されている例を示しているが、
図10に示すように、事務室2の天井裏と会議室3の天井裏とが繋がっていなくてもよい。
図10は、変形例に係る空調システム1の概略構成を示す図である。
図10に示す空調システム1では、事務室2の天井裏と会議室3の天井裏との間に壁91が設けられており、事務室2の天井11と天井スラブ13との間に空間92が設けられ、会議室3の天井12と天井スラブ13との間に空間93が設けられている。
【0045】
図10に示すように、空調機4に接続された給気ダクト22が、事務室2の天井裏の空間92に引き込まれており、天井11に設けられた複数の吹出口15に給気ダクト22が繋がっている。
図10には図示していないが、空調機4に接続された給気ダクト22が、会議室3の天井裏の空間93に引き込まれており、天井12に設けられた吹出口15に給気ダクト22が繋がっている。空調機4に接続された排気ダクト23を介して、事務室2の天井裏の空間92から空調機4に排気が取り込まれる。
図10には図示していないが、空調機4に接続された排気ダクト23を介して、会議室3の天井裏の空間93から空調機4に排気が取り込まれる。また、第3実施形態に係る空調システム1のように、事務室2の天井裏の空間92に空調機4が設置されていてもよいし、会議室3の天井裏の空間93に空調機4が設置されていてもよい。これらに限定されず、変形例と各実施形態とを可能な限り組み合わせてもよい。
【0046】
<第2変形例>
上記各実施形態や第1変形例に係る空調システム1では、基本的に給気経路43を通る外気と熱交換した冷水が冷水循環配管25を経てタスク空調デスク31やファンコイルユニット31、34へ供給されていた。しかし、上記空調システム1は、給気経路43を通る外気と熱交換した冷水と熱交換する他の冷水が、タスク空調デスク31やファンコイルユニット31、34へ供給してもよい。また、上記各実施形態や第1変形例に係る空調システム1の説明では、流量調整弁等による冷水や冷媒の流量制御について触れられていないが、上記空調システム1は、適宜の箇所に配置された流量調整弁等により、冷水や冷媒の流量調整を行ってもよい。
【0047】
図11は、第2変形例に係る空調機の構成図である。
図11に示すように、第2変形例に係る空調機4は、上記実施形態に係る空調機4と比較して、冷水循環配管26が蒸発器51ではなく熱交換器HXに繋がっており、熱交換器HXを通った冷水循環配管26の冷水が冷水循環配管25へ流れるようになっている。そして、熱交換器HXにおいて冷水循環配管25,26の冷水と熱交換を行う冷水は、蒸発器51から冷水循環配管73を経てコイル71を通った冷水であり、熱交換器HXを通った後はポンプPで昇圧されて再び蒸発器51へ送られる。蒸発器51から冷水循環配管73、コイル71、熱交換器HX、ポンプPを経て再び蒸発器51へ至る循環経路には、コイル71の出口側に設置される弁VA、コイル71のバイパス経路に設置される弁VB、熱交換器HXの出口側に設置される弁VC、熱交換器HXのバイパス経路に設置される弁VDが備わっている。弁VA,VB,VC,VDは何れも電動の流量調整弁であり、図示しない制御装置からの制御信号に従って弁の開度調整を行う。
【0048】
弁VAは、空調システム1で冷房を行う場合には、コイル71を通過した外気の温度が例えば12℃となるように弁の開度を調整し、空調システム1で暖房を行う場合には、コイル72の下流側にある加湿器を通過した外気の温度が例えば23℃となるように弁の開度を調整する。弁VBは、弁VAと逆動作することにより、弁VAの開閉動作に伴う循環経路の流量変動を抑制する。冷房を行う夏期において、外気温度が高く負荷が大きい場合
、弁VAを開く方向に制御するとともに、弁VBを閉じる方向に制御することで、コイル71に流す冷媒水である冷水を多くする。夏期に外気温度が低い場合、弁VAを閉じる方向に制御するとともに、弁VBを開く方向に制御することで、コイル71に流す冷媒水である冷水を少なくする。一方、暖房を行う冬季において、外気温度が低く負荷が大きい場合、弁VAを開く方向に制御するとともに、弁VBを閉じる方向に制御することで、コイル71に流す温水を多くする。冬季に外気温度が高い場合、弁VAを閉じる方向に制御するとともに、弁VBを開く方向に制御することで、コイル71に流す温水を少なくする。
【0049】
弁VCは、空調システム1で冷房を行う場合には、熱交換器HXから冷水循環配管25へ流れる冷水の温度が例えば16℃となるように弁の開度を調整し、空調システム1で暖房を行う場合には、熱交換器HXから冷水循環配管25へ流れる冷水(冷温水)の温度が例えば40℃となるように弁の開度を調整する。弁VDは、弁VCと逆動作することにより、弁VCの開閉動作に伴う循環経路の流量変動を抑制する。
【0050】
また、本第2変形例において、冷媒配管74には弁VEが備わっている。弁VEは電動の流量調整弁であり、図示しない制御装置からの制御信号に従って弁の開度調整を行う。弁VEは、コイル72を通過した外気の温度が例えば19℃となるように弁の開度を調整する。
【0051】
本第2変形例において、ヒートポンプ熱源機45は、空調システム1で冷房を行う場合には、蒸発器51からコイル71へ流れる冷水循環配管73の冷水の温度が例えば9℃となるように膨張弁54の開度調整や圧縮機52の動力調整が行われ、空調システム1で暖房を行う場合には、蒸発器51(凝縮器)からコイル71へ流れる冷水循環配管73の冷水(冷温水)の温度が例えば47℃となるように膨張弁54の開度調整や圧縮機52の動力調整が行われる。ヒートポンプ熱源機45がこのように動作することにより、弁VA,VB,VC,VDの開度調整による適正な温度制御が実現される。
【0052】
本第2変形例によれば、冷房時や暖房時における熱負荷の変動があっても、各弁VA,VB,VC,VD,VEの開度調整により室内の温度や湿度の変動が可及的に抑制されることになる。つまり、外気温度が夏期に高い又は冬季に低いといった負荷が大きい場合や、外気温度が夏期に低い又は又は冬季に高いといった負荷が少ない場合に対応して、冷媒水の供給を制御することができる。なお、
図11では熱交換器HXが空調機4内に図示されているが、熱交換器HXは空調機4の外側に設置されていてもよい。
【0053】
空調システム1に用いられる冷水は、通常の雑用水であってもよいし、ブライン、薬液が注入された水、その他各種の水であってもよい。通常の雑用水であれば容易に得ることができるため、微少漏えいや気散による減少分の補給等も容易である。例えば、フロンを熱輸送媒体として循環させることも考えられるが、ガス化しやすく、温度制御が難しい。このため、第2空調機で必ずフロンの圧力(供給量)を制御する弁装置が必要となり、第2空調機とフロンを供給する熱源側の機器は必ず何かの通信手段でつなぐ必要がある。また、フロンの蒸発温度の下限値等を制御できない限り第2空調機(室内機)に結露(除湿)の心配が出てしまうためドレンパンとドレン排水管の設置が必要となり、
図3及び
図4に示すような簡易な空調機(簡易なファンコイル)の設置が困難となる。一方、水は制御性が良い熱輸送媒体であり、供給する温度を一定に保てるため第2空調機に供給した場合でも供給されている水の量を制御する装置(弁等)を設置しなくともある程度想定した範囲内で空気を制御できる。更に、16℃の高温冷水を使用しているので、冷水管の結露の心配もなく断熱も不要である。特に、天井裏の配管に断熱処理が施されていない場合、天井内で配管の回りの空気が冷やされることになるが、二次側の室内(例えば事務室2)の熱は天井内で吸収されて事務室2に戻ることから、エネルギーロスを心配する必要がない。特に
図7のように空調機4を天井裏に配置する場合は、冷媒として水を用いることは、
本空調システム1のような複雑な制御を行いたくないシステムにおいて特に有用である。また、水は、環境への影響が無く、必要な冷温水を部屋ごとに製造したり供給したりすることも容易にできるので、所謂、マルチシステムを簡単に実現できるという利点を本空調システム1に持たせることができる。