特許第6974554号(P6974554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974554
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】増粘又は構造化された液体洗剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/32 20060101AFI20211118BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20211118BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20211118BHJP
【FI】
   C11D3/32
   C11D17/08
   C11D3/386
【請求項の数】13
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2020-133854(P2020-133854)
(22)【出願日】2020年8月6日
(62)【分割の表示】特願2018-544525(P2018-544525)の分割
【原出願日】2017年2月23日
(65)【公開番号】特開2020-189987(P2020-189987A)
(43)【公開日】2020年11月26日
【審査請求日】2020年8月6日
(31)【優先権主張番号】62/300,096
(32)【優先日】2016年2月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】デ・トゥロク、リースベット・マリア・コルネリア
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンデス−プリート、スサナ
(72)【発明者】
【氏名】グイダ、ヴィンセンゾ
(72)【発明者】
【氏名】クロスターマン、ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ケーレ、ハンス−ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】マシス、ブルーノ・ジャン−ピエール
(72)【発明者】
【氏名】スメツ、ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ティアン、ゴングル
【審査官】 黒川 美陶
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−529675(JP,A)
【文献】 特表2013−521401(JP,A)
【文献】 特表2016−510350(JP,A)
【文献】 特開平5−320617(JP,A)
【文献】 特表2015−527991(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/080208(WO,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102009059149(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D1/00−19/00
C09K3/00; 3/20−3/32
C07B31/00−61/00; 63/00−63/04; C07C1/00−409/44
A61K8/00−8/99; A61Q1/00−90/00
CAPlus/Registry(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体洗剤組成物であって、
a)脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であって、該ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドと、
b)界面活性剤と、を含み、
6超のpHを有し、
前記アミドが式(I)の構造を有する、洗剤組成物:
(I)R(CO)NH(CH[NR(CHNH(CO)R
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシル基及び16〜20個の炭素を含有する完全飽和アルキル鎖であり、
基Rは、互いに独立して、水素、メチル、又は(CHNH(CO)Rであるが、ただし、2個以下の基Rが(CHNH(CO)Rであり、
x=2又は3であり、
y=1、2、又は3である)。
【請求項2】
前記脂肪族ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき1個の一級アミノ基を含む、請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記完全飽和ヒドロキシルアルキル酸が、12−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシノナデカン酸、13−ヒドロキシノナデカン酸、12−ヒドロキシエイコサン酸、10−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキシオクタデカン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記洗剤組成物の0.001〜10重量%の濃度で前記アミドを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記界面活性剤が、前記洗剤組成物の1重量%〜80重量%の濃度で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項6】
前記洗剤組成物が、リパーゼ酵素を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記リパーゼ酵素がカプセルに内包されている、請求項6に記載の洗剤組成物。
【請求項8】
前記洗剤組成物が、粒子、マイクロカプセル、コアシェルカプセル、液滴、及びこれらの混合物を更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項9】
1つ以上の区画を含む単位用量物品であって、前記1つ以上の区画が、1つ以上の内部体積を完全に取り囲む水溶性フィルムによって形成され、前記単位用量物品が第1の液体洗剤組成物を含み、前記第1の液体洗剤組成物が界面活性剤を含み、前記単位用量物品が、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であるアミドであって、前記ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含み、
式(I)の構造:
(I)R(CO)NH(CH[NR(CHNH(CO)R
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシル基及び16〜20個の炭素を含有する完全飽和アルキル鎖であり、
基Rは、互いに独立して、水素、メチル、又は(CHNH(CO)Rであるが、ただし、2個以下の基Rが(CHNH(CO)Rであり、
x=2又は3であり、
y=1、2、又は3である)、を有するアミドを更に含む、単位用量物品。
【請求項10】
前記単位用量物品が、リパーゼ酵素を更に含み、前記アミド及び前記リパーゼ酵素が同じ区画内に存在する、請求項9に記載の単位用量物品。
【請求項11】
洗剤組成物を作製する方法であって、
a.以下を含む構造化又は増粘プレミックスを提供する工程であって、
i.脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2又は3個の分子との反応生成物であって、該ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含み、式(I)の構造:
(I)R(CO)NH(CH[NR(CHNH(CO)R
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシル基及び16〜20個の炭素を含有する完全飽和アルキル鎖であり、
基Rは、互いに独立して、水素、メチル、又は(CHNH(CO)Rであるが、ただし、2個以下の基Rが(CHNH(CO)Rであり、
x=2又は3であり、
y=1、2、又は3である)、を有する、2〜10重量%のアミド、
ii.8〜24重量%の界面活性剤、
iii.アルカリ剤、及び
iv.溶媒、
を含み、前記構造化又は増粘プレミックスが、6超のpHを有する工程と、
b.溶媒及び界面活性剤を含む組成物に、前記構造化又は増粘プレミックスを添加する工程と、を含む、方法。
【請求項12】
前記構造化又は増粘プレミックスが、アニオン性界面活性剤を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記構造化又は増粘プレミックスが、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、前記グリコールとC1〜3アルコールとのモノエーテル、及びグリセロール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される溶媒を含む、請求項11又は12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リパーゼ酵素を含む広範囲の洗剤成分と相溶性のある増粘剤又は構造化剤を含む液体洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
増粘剤は、洗剤組成物の注入及び投入を容易にするために、当該洗剤組成物の粘度及びレオロジー挙動を調整するために有用である。構造化剤は、増粘するだけでなく、香料、微粒子等の成分が安定して液体洗剤組成物中に懸濁することを可能にする懸濁性の効果も提供する。また、このような構造化剤は、2つの液相に分離する又は懸濁した固体が沈降する等の液体洗濯洗剤の相分離を防止する。
【0003】
硬化ヒマシ油は、水性洗剤製剤を増粘及び構造化するために伝統的に使用されている。国際公開第2011/031940号には、2〜10重量%の硬化ヒマシ油の結晶と、2〜10重量%のアルカノールアミンと、5〜50重量%のアニオン性界面活性剤のアニオンと、を含む、液体洗濯洗剤のための構造化系が記載されている。しかし、硬化ヒマシ油は、洗濯洗剤において一般的に使用されるリパーゼ酵素によって加水分解されるので、リパーゼ酵素、又は硬化ヒマシ油を加水分解する他の成分を含有する液体洗濯洗剤を増粘又は構造化するために使用することはできない。
【0004】
国際公開第2011/112887号には、酵素を含み得る洗剤組成物を増粘するためのジアミドゲル化剤が記載されている。
【0005】
国際公開第2014/009027号には、水性界面活性剤組成物を増粘するための12−ヒドロキシオクタデカン酸モノアミドが記載されている。開示されている12−ヒドロキシオクタデカン酸モノアミドは、リパーゼ酵素に対して安定である。
【0006】
米国特許第3,977,894号には、モンモリロナイト粘土、グリセリルトリ−12−ヒドロキシステアラート、及びC〜C18アルキレンジアミンの有機的に修飾された12−ヒドロキシステアリン酸ジアミドを含む非水性流体のための有機粘土レオロジー添加剤が記載されている。また、この文書には、この目的のために有用ではないテトラエチレンペンタミンの12−ヒドロキシステアリン酸テトラアミドも開示されている。
【0007】
米国特許第3,951,853号には、有機液体中に懸濁したアミドの固体粒子を含有する消泡剤組成物が開示されている。当該アミドは、脂肪酸と一級ポリアミン、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、又はヘキサメチレンジアミンとの反応により調製することができる。ステアリン酸のエチレンジアミンジアミドと12−ヒドロキシステアリン酸のエチレンジアミンジアミドとの混合物が、実施例で使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2011/031940号
【特許文献2】国際公開第2011/112887号
【特許文献3】国際公開第2014/009027号
【特許文献4】米国特許第3,977,894号
【特許文献5】米国特許第3,951,853号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であって、このポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドと;界面活性剤と、を含む、液体洗剤組成物であって、6超のpHを有する、洗剤組成物に関する。
【0010】
本発明は、更に、1つ以上の区画を含む単位用量物品であって、1つ以上の区画が、1つ以上の内部体積を完全に取り囲む水溶性フィルムによって形成され、単位用量物品が第1の液体洗剤組成物を含み、第1の液体洗剤組成物が界面活性剤を含み、単位用量物品が、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であるアミドであって、ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドを更に含む、単位用量物品に関する。
【0011】
本発明は、更に、洗剤組成物を作製するプロセスであって、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2又は3個の分子との反応生成物であって、このポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含む、2〜10重量%のアミド、8〜24重量%の界面活性剤、アルカリ剤、及び溶媒を含む、構造化又は増粘プレミックスを提供する工程であって、構造化又は増粘プレミックスが、6超のpHを有する工程と、溶媒及び界面活性剤を含む組成物に、構造化又は増粘プレミックスを添加する工程と、を含む、プロセスに関する。
【0012】
(発明の詳細な説明)
脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であって、このポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドは、液体洗剤組成物において構造化ネットワークを形成することによって、液体洗剤組成物を構造化することが見出された。更に、このようなアミドによって形成された構造化ネットワークは、リパーゼを含む液体洗剤組成物において使用される加水分解成分による分解に対する耐性が高いことも見出された。
【0013】
このようなアミドは高い動的降伏応力をもたらすので、微粒子又は液滴、例えば、粒子、マイクロカプセル、コアシェルカプセル、液滴、及びこれらの混合物を液体洗剤組成物に懸濁させるのに非常に有効でもある。
【0014】
本明細書において定義されるとき、構成成分を「本質的に含まない」とは、その構成成分が、それぞれのプレミックス又は組成物の5重量%未満、好ましくは2重量%未満の濃度で存在することを意味する。最も好ましくは、構成成分を「本質的に含まない」は、その構成成分が、それぞれのプレミックス又は組成物中に全く存在しないことを意味する。
【0015】
本明細書において定義されるとき、「安定した」とは、米国特許出願公開第2008/0263780(A1)号に記載されているフロック形成試験(Floc Formation Test)を使用して測定したときに、少なくとも2週間、好ましくは少なくとも4週間、より好ましくは少なくとも1ヶ月間、又は更により好ましくは少なくとも4ヶ月間の期間にわたって25℃で保持された組成物について相分離が目視で観察されないことを意味する。
【0016】
本明細書で使用される全てのパーセント、比、及び比率は、別途指定しない限り、それぞれのプレミックス又は組成物の重量パーセントによる。全ての平均値は、別途明示的に示さない限り、それぞれのプレミックス、組成物、又はその構成成分の「重量により」計算される。
【0017】
別途断りのない限り、全ての構成成分、プレミックス、又は組成物の濃度は、構成成分、プレミックス、又は組成物の活性部分に関するものであり、このような構成成分又は組成物の商業的に入手可能な供給源中に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0018】
全ての測定は、別段の定めがない限り、25℃で実施される。
【0019】
洗剤組成物:
好適な液体洗剤組成物としては、洗濯洗剤組成物及びすすぎ添加剤を含む、布地を処理するための製品、食器洗浄組成物、床クリーナー、及び便器クリーナーを含む硬質表面クリーナーが挙げられる。本発明において使用する水性構造化プレミックスは、液体洗剤組成物に特に適している。顕著な洗浄効果を提供するために、このような液体洗剤組成物は、十分な洗浄性界面活性剤を含む。家庭用洗濯機などで布地を洗浄することができる液体洗濯洗剤組成物が、最も好ましい。
【0020】
本明細書において使用されるとき、「液体洗剤組成物」は、布地又は硬質表面等の基材を湿潤及び処理することが可能な液体を含む任意の組成物を指す。液体洗剤組成物は、より容易に分散可能であり、固体組成物の場合のように最初に組成物を溶解させる必要なしに、処理される表面をより均質にコーティングすることができる。液体洗剤組成物は、25℃で流動可能であり、ほぼ水のような粘度を有する組成物を含むだけでなく、ゆっくり流動し、かつ数秒間又は更には数分間その形状を保持する「ゲル」組成物も含む。
【0021】
好適な液体洗剤組成物は、好適に細分された形態の固体又は気体を含み得るが、組成物全体としては、錠剤又は顆粒等の全体として非液体である製品形態は除外する。液体洗剤組成物は、いかなる固形添加物も除外するが、存在する場合、任意の気泡を含み、好ましくは、0.9〜1.3グラム/立方センチメートル、より好ましくは1.00〜1.10グラム/立方センチメートルの範囲の密度を有する。
【0022】
液体洗剤組成物は、アミド増粘剤又は構造化剤と界面活性剤とを含む。更に、洗剤組成物は、25℃で測定される、6超、好ましくは7〜9、より好ましくは7.6〜8.4のpHを有する。
【0023】
好ましくは、液体洗剤組成物は、1%〜95重量%の水、有機溶媒、及びこれらの混合物を含み得る。使用されるとき、有機溶媒は、好ましくは、アミノ官能基を有しない。濃縮液体洗剤組成物については、当該組成物は、好ましくは、15重量%〜70重量%、より好ましくは20重量%〜50重量%、最も好ましくは25重量%〜45重量%の水、有機溶媒、及びこれらの混合物を含む。使用されるとき、有機溶媒は、好ましくは、アミノ官能基を有しない。あるいは、液体洗剤組成物は、低水液体洗剤組成物であってもよい。このような低水液体洗剤組成物は、20重量%未満、好ましくは15重量%未満、より好ましくは10重量%未満の水を含み得る。
【0024】
本発明の液体洗剤組成物は、2重量%〜40重量%、より好ましくは5重量%〜25重量%の有機溶媒を含み得る。
【0025】
液体洗剤組成物は、洗浄効果を提供するために界面活性剤を含む。本発明の液体洗剤組成物は、1重量%〜80重量%、好ましくは3重量%〜70重量%、より好ましくは5重量%〜60重量%、更により好ましくは10重量%〜50重量%、最も好ましくは15重量%〜45重量%の洗浄性界面活性剤を含み得る。好適な界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る洗浄性界面活性剤が挙げられる。アニオン性及び非イオン性界面活性剤の両方が存在する場合、アニオン性界面活性剤の非イオン性界面活性剤に対する好ましい重量比は、100:0(すなわち、非イオン性界面活性剤が存在しない)〜5:95、より好ましくは99:1〜1:4、最も好ましくは5:1〜1.5:1である。
【0026】
本発明の液体洗剤組成物は、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%、最も好ましくは10〜30重量%の1つ以上のアニオン性界面活性剤を含む。好ましいアニオン性界面活性剤は、C11〜C18アルキルベンゼンスルホナート、C10〜C20分枝鎖及びランダムアルキルサルファート、C10〜C18アルキルエトキシサルファート、中鎖分枝状アルキルサルファート、中鎖分枝状アルキルアルコキシサルファート、1〜5個のエトキシ単位を含むC10〜C18アルキルアルコキシカルボキシラート、修飾アルキルベンゼンスルホナート、C12〜C20メチルエステルスルホナート、C10〜C18α−オレフィンスルホナート、C6〜C20スルホスクシナート、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。しかしながら、本来、洗剤組成物の当該技術分野で知られているいかなるアニオン性界面活性剤、例えばW.M.Linfield,Marcel Dekker編「Surfactant Science Series」,Vol.7,に開示されるもの等を用いてもよい。洗剤組成物は、好ましくは、少なくとも1つのスルホン酸界面活性剤、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、又はこの酸の水溶性塩形態などを含む。
【0027】
本発明の洗剤組成物は、好ましくは最高30重量%、より好ましくは1〜15重量%、最も好ましくは2〜10重量%の1つ以上の非イオン性界面活性剤を含む。好適な非イオン性界面活性剤としては、いわゆるピークの狭いアルキルエトキシレートを含むC12〜C18アルキルエトキシレート(「AE」)、C6〜C12アルキルフェノールアルコキシレート(特にエトキシレート及びエトキシ/プロポキシ混合物)、C6〜C12アルキルフェノールのブロック型アルキレンオキシド縮合体、C8〜C22アルカノールのアルキレンオキシド縮合体、及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー(Pluronic(登録商標)−BASF Corp.)、並びに半極性の非イオン性物質(例えば、アミンオキシド及びホスフィンオキシド)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な非イオン性界面活性剤の広範な開示は、米国特許第3,929,678号で見つけることができる。
【0028】
液体洗剤組成物は、リパーゼ酵素を含み得る。液体洗剤組成物は、0.00001〜5重量%、好ましくは0.0001〜0.5重量%、より好ましくは0.001から0.2重量%の濃度でリパーゼ酵素を含み得る。好適なリパーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のものが挙げられる。化学的に修飾された又はタンパク質操作された突然変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、フミコーラ(異名サーモミセス)、例えば、欧州特許第258 068号及び同第305 216号に記載されているH.ラヌギノーサ(T.ラヌギノサス)又は国際公開第96/13580号に記載されているH.イソレンス由来のリパーゼ、例えば、P.アルカリゲネス又はP.シュードアルカリゲネス(欧州特許第218 272号)、P.セパシア(欧州特許331 376号)、P.スタツェリ(英国特許第1,372,034号)、P.フルオレッセンス、シュードモナス属の菌株SD705(国際公開第95/06720号及び同第96/27002号)、P.ウィスコンシネシス(国際公開第96/12012号)由来のシュードモナスリパーゼ、例えば、枯草菌(Dartois et al.(1993),Biochemica et Biophysica Acta,1131,253〜360)、B.ステアサーモフィラス(特開昭64/744992号)又はB.プミルス(国際公開第91/16422号)由来のバチルスリパーゼ等が挙げられる。
【0029】
リパーゼは、細菌起源のものであってよい。例えば、リパーゼは、以下から選択することができる:(a)SriIIと少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%の同一性を有するリパーゼ、(b)ScoIIAと少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%の同一性を有するリパーゼ、(c)ScoIIBと少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%の同一性を有するリパーゼ、及び(d)CefIIと少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%の同一性を有するリパーゼ。
【0030】
SriIIは、ストレプトミセス・リモサス由来である。ScoIIAは、ストレプトミセス・コエリコラ由来である。ScoIBも、ストレプトミセス・コエリコラ由来である。CefIIは、コリネバクテリウム・エフィシエンス由来である。
【0031】
リパーゼは、米国特許第6,939,702号及び米国特許出願公開第2009/0217464号に記載されているもの等の「第1サイクルのリパーゼ」であってもよい。一態様では、リパーゼは、第1の洗浄用リパーゼであり、好ましくは、T231R及びN233R変異を含む、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)由来の野生型リパーゼの変異体である。野生型配列は、Swissprotアクセッション番号Swiss−Prot 059952(サーモミセス・ラヌギノサス(フミコーラ・ラヌギノサ)由来)の269個のアミノ酸(アミノ酸23〜291)である。
【0032】
好ましいリパーゼとしては、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)によりLipex(登録商標)Evity(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0033】
当該組成物は、野生型アミノ酸と>90%の同一性を有し、T231及び/又はN233、好ましくはT231R及び/又はN233Rに置換基を含むサーモミセス・ラヌギノーサのリパーゼの変異体(本明細書では、「第1洗浄用リパーゼ」)を含み得る。
【0034】
リパーゼは、少なくとも部分的に、好ましくは完全にカプセルに内包され得る。リパーゼがカプセルに内包されたときでさえも、カプセルの表面上に残存量が依然として存在し、また、典型的には「遊離」リパーゼが依然として存在している。これは、カプセルを作製するために用いられる方法のためだけでなく、経時的にリパーゼ酵素のカプセルからの漏出が発生するためでもある。このように、カプセルに内包されたリパーゼを使用したときでさえも、本明細書に記載のようなアミドの使用は、改善された粘度及び構造化安定性をもたらす。このようなカプセルに内包されたリパーゼ及びそれを使用する方法は、国際公開第2015/144784(A1)号により詳細に記載されている。
【0035】
組成物は、好ましくは、リパーゼに加えて更なる酵素を含む。好ましくは、組成物は、0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.001〜2重量%の濃度で酵素を含む。本組成物が、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、及び/又はセルラーゼから選択される少なくとも3成分酵素系を含むことが好ましい場合がある。
【0036】
また、液体洗剤組成物は、以下からなる群から選択される従来の洗剤成分を含んでいてもよい:両性、双性イオン性、カチオン性の界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される更なる界面活性剤、酵素安定剤、両親媒性アルコキシル化グリース洗浄用ポリマー、粘土汚れ洗浄用ポリマー、汚れ放出ポリマー、汚れ懸濁ポリマー、漂白剤系、蛍光増白剤、色調染料、微粒子、香料送達系を含む香料及び他の臭気防止剤、ヒドロトロープ、抑泡剤、布地ケア香料、pH調整剤、移染防止剤、保存剤、不織布直接染料、並びにこれらの混合物。
【0037】
本発明において使用するアミドは、改善された低剪断粘度を提供するので、微粒子の安定化に特に有効である。好適な微粒子は、粒子、マイクロカプセル、コアシェルカプセル、液滴、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0038】
マイクロカプセルは、典型的には、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、有益剤を壁材料で包囲することによって形成される。好適な有益剤は、香料、シリコーン、生物防除剤、抗菌剤、加熱又は冷却剤、薬剤、日焼け止め、パラフィン及びワセリン等の皮膚処理剤、色調染料、酵素、増白剤、悪臭防止技術、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。好ましくは、マイクロカプセルは、当該有益剤が1つ以上の香料原材料を含む香料マイクロカプセルである。マイクロカプセルの壁材料は、メラミン、ポリアクリルアミド、シリコーン、シリカ、ポリスチレン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアクリレート系材料、ポリアクリル酸エステル系材料、ゼラチン、スチレンリンゴ酸無水物、ポリアミド、芳香族アルコール、ポリビニルアルコール、レゾルシノール系材料、ポリイソシアネート系材料、アセタール(1,3,5−トリオール−ベンゼン−グルテルアルデヒド及び1,3,5−トリオール−ベンゼンメラミン等)、デンプン、セルロースアセテートフタラート、及びこれらの混合物を含み得る。
【0039】
好適なメラミン壁材料は、ホルムアルデヒドで架橋されたメラミン、ホルムアルデヒドで架橋されたメラミン−ジメトキシエタノール、及びこれらの混合物を含む。
【0040】
好適なポリアクリレート壁材料は、1つ以上の多官能性アクリレート部分を含み、好ましくは、当該多官能性アクリレート部分は、三官能性アクリレート、四官能性アクリレート、五官能性アクリレート、六官能性アクリレート、七官能性アクリレート、及びこれらの混合物、並びに所望により、アミンアクリレート部分、メタクリレート部分、カルボン酸アクリレート部分、カルボン酸メタクリレート部分、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含むポリアクリレートからなる群から選択される。
【0041】
香料マイクロカプセルは、付着助剤、カチオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、又はこれらの混合物でコーティングされ得る。好適なポリマーは、ポリビニルホルムアルデヒド、部分的にヒドロキシル化されたポリビニルホルムアルデヒド、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、エトキシル化ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、キトサン及びキトサン誘導体、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0042】
好ましくは、香料マイクロカプセルは、0.1マイクロメートル〜100マイクロメートル、好ましくは0.5マイクロメートル〜60マイクロメートルの体積加重平均粒径を有する。マイクロカプセルの壁は、好ましくは、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートル、より好ましくは0.05マイクロメートル〜1マイクロメートルの厚さを有する。典型的には、マイクロカプセルのコアは、50重量%〜95重量%の有益剤を含む。
【0043】
特に組成物がホルムアルデヒドから少なくとも部分的に形成されたシェルを有するマイクロカプセルを含む場合、液体洗剤組成物は、更に、1つ以上の硫黄系又は非硫黄系のホルムアルデヒド捕捉剤を含み得る。
【0044】
マイクロカプセルには、液体洗剤組成物の0.01重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜2重量%、更により好ましくは0.15重量%〜0.75重量%の濃度でカプセルに内包された活性物質が添加され得る。好ましい実施形態では、マイクロカプセルは、カプセルに内包された活性物質が香料である香料マイクロカプセルである。このような香料マイクロカプセルは、破砕された際、例えば、処理された基材が擦られたときに、カプセルに内包された香料を放出する。
【0045】
好適な液滴は、シリコーン、香料等の油、洗浄用ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0046】
好ましい油は、液体洗剤組成物又は液体洗剤組成物で処理された基材に匂い効果をもたらす香料である。添加されるとき、このような香料は、液体洗剤組成物の0.05重量%〜5重量%、より好ましくは0.3重量%〜3重量%、更により好ましくは0.6重量%〜2重量%の濃度で添加される。
【0047】
好適な粒子としては、雲母、及び他の粉末状不溶性材料が挙げられる。粒子は、50μm未満の体積加重平均粒子径を有し得る。最も好ましくは、粒子は、0.1μm〜50μm、より好ましくは0.5μm〜25μm、最も好ましくは1μm〜20μmの粒径分布を有する。
【0048】
増粘又は構造化アミド:
本発明の組成物において増粘剤又は構造化剤として使用するために好適なアミドは、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であって、当該ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含む。
【0049】
アミド増粘剤又は構造化剤は、好ましくは、組成物の洗浄性界面活性剤のあらゆる構造化効果とは独立に、すなわち無関係に、液体洗剤組成物に剪断減粘プロファイルを付与する濃度で添加される。
【0050】
液体洗剤組成物は、好ましくは、50cps〜20,000cps、より好ましくは200cps〜10,000cps、最も好ましくは500cps〜7,000cpsの注入粘度を有する。注入粘度は、液体洗剤組成物が注入中に典型的に曝露される剪断速度である、20秒−1の剪断速度で測定される。
【0051】
懸濁性及び相安定性を改善するために、アミド増粘剤又は構造化剤は、好ましくは、0.01〜10.0Pa、好ましくは0.05〜5.0Pa、より好ましくは0.08〜2.0Paの動的降伏応力を付与する濃度で添加される。
【0052】
洗剤組成物は、当該洗剤組成物の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜3重量%、最も好ましくは0.1〜1.2重量%の濃度でアミドを含み得る。
【0053】
好ましくは、脂肪族ポリアミンは、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき1個の一級アミノ基を含む。脂肪族ポリアミンは、更に、少なくとも1個の二級及び/又は三級アミノ基を含み得る。
【0054】
完全飽和ヒドロキシルアルキル酸は、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む。特に好ましいのは、12−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシノナデカン酸、13−ヒドロキシノナデカン酸、12−ヒドロキシエイコサン酸、10−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキシオクタデカン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される完全飽和ヒドロキシルアルキル酸である。12−ヒドロキシオクタデカン酸が最も好ましい。
【0055】
アミドは、式(I)の構造を有し得る:
(I)R(CO)NH(CH[NR(CHNH(CO)R
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシル基及び16〜20個の炭素を含有する完全飽和アルキル鎖であり、好ましくは、Rは、1個のヒドロキシル基を含有する17個の炭素を有する完全飽和アルキル鎖であり、より好ましくは、R(CO)は、12−ヒドロキシオクタデカノイルであり、
基Rは、互いに独立して、水素、メチル、又は(CHNH(CO)Rであるが、ただし、2個以下、好ましくは、1個以下の基Rが(CH)xNH(CO)Rであり、好ましくは、Rは、H又は(CHNH(CO)Rであり、
x=2又は3であり、
y=1、2、又は3、好ましくは、y=1又は2、より好ましくは、y=1である)。
【0056】
構造化を改善するために、式(I)の構造中、Rは、水素又は(CHNH(CO)Rである。構造化は、アミドが対称である場合にも改善される。
【0057】
あるいは、アミドは、式(II)の構造を有していてもよい:
(II)R(CO)NH(CH(CHR(CHNH(CO)R
(式中、
は、少なくとも1個のヒドロキシル基及び16〜20個の炭素を含有する完全飽和アルキル鎖であり、好ましくは、Rは、1個のヒドロキシル基を含有する17個の炭素を有する完全飽和アルキル鎖であり、より好ましくは、R(CO)は、12−ヒドロキシオクタデカノイルであり、
は、H、メチル、又はNH(CO)Rであり、好ましくは、Rは、NH(CO)Rであり、
aは、1又は2、好ましくは、1であり、
bは、0、1、又は2、好ましくは0である)。
【0058】
好ましくは、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸は、ポリアミンの一級アミノ基に結合している。
【0059】
本発明において使用するアミドは、カルボン酸又はそのエステルをアミド化するための既知の方法を用いて、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又は完全飽和ヒドロキシルアルキルエステルを脂肪族ポリアミンと反応させることによって調製することができる。完全飽和ヒドロキシルアルキル酸が12−ヒドロキシオクタデカン酸である場合、完全飽和ヒドロキシルアルキルエステルは、硬化ヒマシ油、すなわち、グリセロールの12−ヒドロキシオクタデカン酸トリエステルであり得る。完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又は完全飽和ヒドロキシルアルキルエステルの脂肪族ポリアミンに対するモル比は、好ましくは、2個の一級アミノ基を含有する脂肪族ポリアミンについては約2:1、3個の一級アミノ基を含有する脂肪族ポリアミンについては2:1〜3:1である。2、3、又は4個の一級アミノ基、並びに所望により少なくとも1個の二級及び/又は三級アミノ基を含む好適な脂肪族ポリアミンは、市販されている。好ましい脂肪族ポリアミンは、2又は3個の一級アミノ基を含む。
【0060】
アミドは、水を含む水性組成物のための増粘剤として特に有用である。
【0061】
また、アミドは、リパーゼ酵素又は他の加水分解成分により分解されないため、リパーゼ酵素を含有する液体洗剤のための増粘剤としても特に有用である。アミドが少なくとも1個の二級及び/又は三級アミノ基を含む場合、エチレンジアミン又はヘキサメチレンジアミンの12−ヒドロキシオクタデカン酸のジアミド等の二級又は三級アミノ基を含有しない脂肪族ジアミンのジアミドと比べて、より容易に増粘組成物に加工することができる。12−ヒドロキシオクタデカン酸のモノアミド等の先行技術の完全飽和ヒドロキシルアルキル酸のモノアミドと比べて、本発明の組成物において使用するアミドは、水性組成物、特に液体洗剤中でより良好な増粘をもたらす。本発明において使用するアミドの具体的な利点は、組成物の酸性度を調整することによって水性組成物におけるその増粘効果を変化させることができる点であり、これによって、製品の酸性度を調整することにより、組成物の調製及び加工中の増粘効果を低減し、最終増粘生成物中の増粘効果を増大させることができる。
【0062】
式(I)のアミドを作製するのに好適な市販のポリアミンは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、ビス−(2−アミノエチル)−メチルアミン、ビス−(2−アミノエチル)−アミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラアミン、及びビス−(3−アミノプロピル)−メチルアミンである。
【0063】
より好ましいのは、Rが水素であり、x=2である式(I)のジアミドである。このようなジアミドは、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、及びテトラエチレンペンタアミンから調製することができる。最も好ましいは、Rが水素であり、x=2であり、y=1である式(I)のジアミドであり、これは、ジエチレントリアミンから調製することができる。
【0064】
増粘又は構造化アミドの組み合わせを使用してもよい。好ましくは、当該アミドの少なくとも80重量%は、上に定義された式(I)の構造、より好ましくは、Rが水素であり、x=2である式(I)の構造、最も好ましくは、Rが水素であり、x=2であり、y=1である式(I)の構造を有する。式(I)及び式(II)のアミドの組み合わせを使用してもよい。
【0065】
本発明の組成物において使用する1つ以上のアミドは、高分子増粘又は構造化剤等の他の増粘剤又は構造剤と組み合わせることができる。好適な高分子増粘又は構造化剤としては、天然由来及び/又は合成の高分子構造化剤が挙げられる。好適な天然由来の高分子増粘剤及び構造化剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、多糖誘導体、及びこれらの混合物(例えば、キサンタンガム)が挙げられる。好適な合成の高分子増粘剤及び構造化剤としては、ポリカルボキシラート、ポリアクリレート、疎水変性エトキシル化ウレタン、疎水変性非イオン性ポリオール、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリアクリレートは、不飽和モノ−又はジ−炭酸と、(メタ)アクリル酸のC1〜30アルキルエステルとのコポリマーであり得る。このような増粘剤及び構造化剤は、液体洗剤組成物の0.01〜5重量%の濃度で添加することができる。
【0066】
増粘又は構造化アミドは、典型的には、50〜150℃、好ましくは75〜120℃、より好ましくは80〜115℃、最も好ましくは85〜110℃の融点範囲を有する固体である。固体組成物は、ブロック、バー、フレーク、顆粒、又は粉末等の任意の物理的形状を有していてよく、フレーク及び粉末が好ましい。このような固体組成物は、典型的には、水をほとんど又は全く含まない。このように、固形組成物は、0〜10重量%の水を含み得る。好ましくは、固体組成物は、5重量%未満の水を含む。基R2のうちの少なくとも1個が水素であるとき、当該組成物は、好ましくは、0.2〜10重量%の水、より好ましくは0.2〜5重量%の水を含む。
【0067】
固体組成物は、好ましくは得られる組成物が融解する温度に加熱しながら、当該アミドのうちの1つ以上を希釈剤のうちの1つ以上及び所望により水と混合することによって調製され得る。
【0068】
固体組成物は、メタノール、エタノール、1プロパノール、2プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、当該グリコールとC1〜3アルコールとのモノエーテル、及びグリセロールから選択される1つ以上の希釈剤を5〜50重量%含み得る。固体組成物は、好ましくは、10〜30重量%の当該希釈剤を含む。また、固体組成物は、好ましくは、少なくとも2重量%のグリセロールも含む。好ましい実施形態では、当該希釈剤は、少なくとも80重量%のプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、又は両者の混合物を含む。更に好ましい実施形態では、当該希釈剤は、少なくとも80重量%のグリセロールを含む。アミドに加えて希釈剤を含有する固体組成物は、標準的な撹拌タンク設備を用いて、純粋なアミドよりも水又は水性組成物に、より容易に分散し得る。希釈剤としてプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、又はグリセロールを使用すると、可燃性蒸気を形成するリスクなしに、水又は水性組成物に分散し得る100℃超の引火点を有する固体組成物が得られる。希釈剤としてグリセロールを含有する固体組成物は、溶媒を除去する必要なしに、12ヒドロキシオクタデカン酸エステル等の完全飽和ヒドロキシルアルキル酸エステルと脂肪族ポリアミンとを反応させることによって直接調製することができるという利点を有する。
【0069】
本発明の組成物において使用される好適な増粘又は構造化アミドの例を表1に示す。
【0070】
【表1-1】
【0071】
【表1-2】
【0072】
好ましいアミドは、N,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(12−ヒドロキシノナデカンアミド)、N,N’,N’’−1,2,3−プロパントリイルトリス(12−ヒドロキシノナデカンアミド)、N,N’,N’’,N’’’−1,2,3,4−ブタンテトライルテトラキス(12−ヒドロキシノナデカンアミド)、N,N’−(((アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−((メチルアザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’,N’’−(ニトリロトリス(エタン−2,1−ジイル))トリス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0073】
より好ましいアミドは、N,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−(((アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−((メチルアザンジイル)ビス(プロパン−3,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’,N’’−(ニトリロトリス(エタン−2,1−ジイル))トリス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0074】
N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)は、好ましい増粘又は構造化アミドである。
【0075】
好ましくは、増粘又は構造化アミドは、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸と、1つ以上の脂肪族ポリアミンであって、それぞれ少なくとも2個の一級アミノ基並びに所望により少なくとも1個の二級及び/又は三級アミノ基を含むポリアミンと、を含む出発混合物を加熱する工程を含む縮合方法によって調製される。好ましい実施形態では、増粘又は構造化アミドは、硬化ヒマシ油等の完全飽和ヒドロキシルアルキルエステルと、1つ以上の脂肪族ポリアミンであって、それぞれ少なくとも2個の一級アミノ基並びに所望により少なくとも1個の二級及び/又は三級アミノ基を含むポリアミンと、を含む出発混合物を120〜160℃の温度に加熱して反応混合物を提供する工程であって、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステル及び当該アミンが、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステル基の当該アミンの一級アミノ基に対するモル比が0.9〜1.1になる量で使用される工程と、当該加熱工程の前又は後に、完全飽和ヒドロキシルアルキルエステル及び当該アミンの合計量に基づいて10〜100重量%の量の、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、及び当該グリコールとC1−3アルコールとのモノエーテルから選択される1つ以上の希釈剤を添加する工程と、を含む縮合方法によって調製される。好ましくは、1つ以上の希釈剤を添加する工程は、当該加熱工程の後に実施される。希釈剤は、好ましくは、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、又は両者の混合物である。
【0076】
好ましくは、式(III)の構造を有するポリアミン:
(III)HN(CH[NR(CHNH
が本発明の方法において使用され、基Rは、互いに独立して、水素、メチル、(CHNHであるが、ただし、1個以下の基Rが(CHNHであり、x=2又は3であり、y=1、2、又は3である。より好ましいのは、Rが水素であり、x=2である式(III)の構造を有するポリアミンであり、最も好ましいのは、Rが水素であり、x=2であり、y=1である式(III)の構造を有するポリアミンである。
【0077】
完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルと1つ以上の脂肪族ポリアミンとを含む混合物を加熱する工程は、好ましくは、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルの90%超が反応してアミドを形成するまで行われる。完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルのアミドへの変換は、反応混合物のエステル数をモニタリングすることによって決定することができる。完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルと1つ以上の脂肪族ポリアミンとを含む混合物を加熱する工程は、典型的には、4〜10時間実施され、この範囲の下端の反応時間は温度範囲の上端で使用され、この範囲の上端の反応時間は温度範囲の下端で使用される。完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルと1つ以上の脂肪族ポリアミンとを含む混合物を加熱する工程は、好ましくは、撹拌しながら実施される。
【0078】
基Rの少なくとも1個が水素であるポリアミンを使用するとき、本発明の方法は、好ましくは、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステル及び当該アミンの合計量に基づいて1〜5重量%の量の、所望により当該希釈剤を含む当該反応混合物に水を添加し、得られる混合物を1〜3時間の期間100〜130℃の温度で維持する更なる工程を含む。
【0079】
これら更なる工程により、完全飽和ヒドロキシルアルキル酸又はそのエステルと脂肪族ポリアミンとを含む混合物を加熱する工程において形成されるイミダゾリン又は他の環状アミジン副生成物が所望のアミドに変換され、このことによって、アミドの反応収率が向上し、純度が向上する。
【0080】
本発明において使用するアミドは、構造化又は増粘プレミックスに配合することができる。このような構造化又は増粘プレミックスは、2〜10重量%、好ましくは2.5〜8重量%、より好ましくは3〜6重量%の、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素、好ましくは18個の炭素原子を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であるアミドであって、ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドと、8〜24重量%、好ましくは10〜20重量%、より好ましくは12〜18重量%の、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、アルカリ剤と、溶媒と、を含む。構造化又は増粘の改善のために、アルカリ剤は、6.0又は6.5超、好ましくは7〜9、より好ましくは7.6〜8.4のpHを提供するような濃度で添加される。
【0081】
好適なアルカリ剤は、水酸化ナトリウム、C1〜C5エタノールアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。好ましいアルカリ剤は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。モノエタノールアミンが最も好ましい。
【0082】
界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双性イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物を含む群から選択することができるが、アニオン性、非イオン性、又はアニオン性及び非イオン性界面活性剤の組み合わせが好ましい。好ましくは、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤である。好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル基における炭素原子の平均数が11〜16である、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カリウム、及び酸性形態の直鎖アルキルベンゼンスルホナート(HLAS)からなる群から選択することができる。
【0083】
任意の好適な溶媒が使用できるが、プレミックスは、好ましくは、水性プレミックスである。すなわち、プレミックスは水を含む。プレミックスは、プレミックスの10重量%超の濃度、又はプレミックスの10〜90重量%、好ましくは25〜85重量%、より好ましくは40〜80重量%の濃度で水を含み得る。溶媒は、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有する20オリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、当該グリコールとC1〜3アルコールとのモノエーテル、及びグリセロール、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。より好ましくは、溶媒は、好ましくはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有する20オリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、当該グリコールとC1〜3アルコールとのモノエーテル、及びグリセロール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒と組み合わせて、水を含む。より好ましくは、有機溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。存在する場合、プレミックスは、好ましくは、プレミックスの0.2〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは2〜8重量%の濃度で有機溶媒を含む。
【0084】
プレミックスが10重量%未満しか水を含まないか又は更には水を含まない場合、より高濃度の有機溶媒が好ましい。このような低水又は非水性プレミックスでは、有機溶媒を10〜90重量%、好ましくは25〜85重量%、より好ましくは40〜80重量%の濃度で添加することができる。
【0085】
増粘又は構造化プレミックスは、以下の工程を含むプロセスを用いて作製することができる:
(a)40℃〜60℃の温度で、界面活性剤、アルカリ剤、及び溶媒を含有する第1の混合物を調製する工程と、
(b)アミドを添加して第2の混合物を形成する工程と、
(c)アミドが少なくとも部分的に、好ましくは完全に融解するような温度に第2の混合物を加熱する工程と、
(d)アミドを当該第2の混合物に乳化させる工程と、
(e)第2の混合物を冷却して、増粘又は構造化プレミックスを形成する工程と、
(d)所望により、構造化又は増粘プレミックスに防腐剤を添加する工程。
【0086】
増粘又は構造化プレミックスの溶媒は、好ましくは、水である。増粘又は構造化プレミックスの溶媒は、水及び有機溶媒を含み得る。好適な有機溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、400g/モル未満の分子量を有する20オリゴエチレングリコール、400g/モル未満の分子量を有するオリゴプロピレングリコール、当該グリコールとC1〜3アルコールとのモノエーテル、及びグリセロールからなる群から選択され得る。このような有機溶媒は、アミド組成物と共に工程(a)又は工程(b)で添加してもよい。
【0087】
別の実施形態では、増粘又は構造化プレミックスの溶媒は、10%未満の水、好ましくは5%未満、更により好ましくは2%未満の水を含み、最も好ましくは水を本質的に含まない。
【0088】
上述のとおり、アミドは、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であって、ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含む。アミドの融点を低下させるために、溶媒を含む混合物の形態の第1の混合物にアミドを添加することができる。
【0089】
第1の混合物は、任意の好適な手段を用いて加熱することができる。あるいは、第1の混合物は、第1の混合物が所望の温度になるように、水等の加熱された溶媒を用いて調製してもよい。
【0090】
アミドが完全に融解している第2の混合物を形成するために、第2の混合物は、典型的には、50℃〜150℃、好ましくは75℃〜120℃の温度に加熱される。
【0091】
アミドは、任意の好適な手段を用いて第2の混合物に乳化させることができる。エマルションを作製するためのプロセスは、連続プロセスであってもバッチプロセスであってもよい。「連続プロセス」とは、本明細書において、装置を通る材料の連続流を意味する。「バッチプロセス」とは、本明細書において、プロセスが別個の異なる工程を経ることを意味する。装置を通る産物の流れは、様々な段階の変形が完了したときに中断される(すなわち、材料の不連続流)。理論に束縛されるものではないが、連続プロセスの使用は、バッチプロセスと比較して、エマルション液滴サイズの制御を改善すると考えられる。
【0092】
エマルションは、任意の好適な混合デバイスを用いて調製することができる。混合デバイスは、典型的には、液体を混合するために機械的エネルギーを使用する。好適な混合デバイスには、静的及び動的ミキサーデバイスが含まれ得る。動的ミキサーデバイスの例は、ホモジナイザー、ロータステータ、及び高剪断ミキサである。混合デバイスは、必要なエネルギー散逸速度を提供するために直列又は並列に配置された複数の混合デバイスであり得る。
【0093】
ホモジナイザーを使用するとき、乳化は、典型的には、500rpm〜10.000rpm、好ましくは800rpm〜6.500rpm、更により好ましくは1.000rpm〜5.000rpmの速度で行われる。他の好適な乳化装置は、50rpm〜500rpm、好ましくは約80rpm〜約300rpmのはるかに低速で同じ結果を提供することができる。
【0094】
好ましくは、エマルションは、1×102W/Kg〜1×107W/Kg、好ましくは1×103W/Kg〜5×106W/Kg、より好ましくは5×104W/Kg〜1×106W/Kgのエネルギー散逸率を有する高エネルギー分散液を介して成分を合わせることによって形成される。
【0095】
理論によって束縛されるものではないが、高エネルギー分散は、エマルション液滴サイズを低減し、増粘及び構造化効力を増大させると考えられる。
【0096】
第2の混合物は、熱伝達デバイスを用いて能動的に冷却してもよく、又は好ましくは所望の最終温度若しくはその近傍の冷却器環境に第2の混合物を放置することによって受動的に冷却してもよい。第2の混合物は、一段階で冷却することができる。あるいは、冷却は、一方の段階が2℃/分〜20℃/分、好ましくは5℃/分〜10℃/分の冷却速度で急速冷却することを含み、別の工程が2℃/分未満、好ましくは0.2℃/分〜2℃/分の冷却速度で徐冷することを含む、二段階で行われる。徐冷及び急速冷却は、任意の順序で適用してよい。好ましくは、徐冷は、(5.00℃/分の冷却速度でアミドのDSCを介して測定したとき)アミドの結晶化温度よりも約20℃高い温度からアミドの結晶化温度よりも約20℃低い温度までの温度範囲で少なくとも使用される。
【0097】
エマルションは、1つ以上の熱交換デバイスを通過させるなどの任意の好適な手段によって最終温度まで冷却することができる。好適な熱交換デバイスは、プレート及びフレーム熱交換器、シェル及びチューブ熱交換器、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。最終温度は、80℃未満、又は10℃以上60℃未満、又は15℃以上40℃未満であり得る。
【0098】
構造化又は増粘プレミックスとして処方したとき、アミドは、低剪断混合でさえも、単純な混合を介して非増粘又は非構造化液体洗剤組成物に添加することができる。非増粘又は非構造化液体組成物にプレミックスを組み込むために、静的ミキサ、及び例えば、典型的にはバッチプロセスで使用される、オーバーヘッドミキサを使用することを含む、任意の好適な手段を用いることができる。
【0099】
好ましくは、増粘又は構造化プレミックスは、高剪断混合を必要とする成分の組込み後に添加される。より好ましくは、プレミックスが、液体組成物に組み込まれる最後の成分である。プレミックスは、好ましくは、低剪断混合を使用して液体組成物に組み込まれる。好ましくは、増粘又は構造化プレミックスは、1,000s−1未満、好ましくは500s−1未満、より好ましくは200s−1未満の平均剪断速度を使用して、液体組成物に組み込まれる。混合の滞留時間は、好ましくは60秒間未満、より好ましくは20秒間未満、より好ましくは5秒間未満、更により好ましくは1秒間未満である。剪断速度及び滞留時間は、混合デバイスのために使用される方法に従って計算され、通常、製造元によって提供される。例えば、静的ミキサの場合、平均剪断速度は、以下の等式を使用して計算される:
【0100】
【数1】
(式中、
は、静的ミキサのボイド率(供給元によって提供される)であり、
pipeは、静的ミキサの要素を構成するパイプの内径であり、
pipeは、以下の等式から計算される内径Dpipeを有するパイプを通る流体の平均速度であり、
【0101】
【数2】
Qは、静的ミキサを通る流体の体積流量である)。
【0102】
静的ミキサの場合、滞留時間は、以下の等式を使用して計算される:
【0103】
【数3】
(式中、
Lは、静的ミキサの長さである)。
【0104】
単位用量液体洗剤物品:
本発明において使用するアミドは、単位用量物品内に含有される液体組成物を増粘又は構造化するために使用することもできる。
【0105】
好適な単位用量物品は、1つ以上の内部体積を完全に取り囲む水溶性フィルムによって形成された1つ以上の区画を含む。単位用量物品は、第1の洗剤組成物を含む。第1の洗剤組成物は、界面活性剤を含む。単位用量物品は、上記のとおり、脂肪族ポリアミンと、16〜20個の炭素を有するアルキル基を含む完全飽和ヒドロキシルアルキル酸から選択される2、3、又は4個の分子との反応生成物であるアミドであって、ポリアミンが、各飽和ヒドロキシルアルキル酸につき少なくとも1個の一級アミノ基を含むアミドを更に含む。
【0106】
第1の洗剤組成物は、液体洗剤組成物であり得る。このような場合、アミドは、所望の増粘又は構造を提供するために第1の液体洗剤組成物中に存在することができる。あるいは、アミドは、それに含有されている液体組成物を増粘又は構造化するために、単位用量物品の第2又はそれ以上の区画に存在してもよい。好ましい実施形態では、アミドを含む区画は、リパーゼ酵素も含む。このような場合、アミドは、リパーゼを液体組成物に懸濁させる。アミド及びリパーゼの両方が第1の液体洗剤組成物中に含まれ得る。あるいは、リパーゼ及びアミドは、単位用量物品の第2の区画の内容物を形成する第2の液体組成物中に含まれてもよい。このように、内部体積の少なくとも1つは、本明細書に記載のアミドを含む液体組成物を含む。上述のとおり、所望によりリパーゼ酵素をカプセルに内包することができる。
【0107】
単位用量物品に含まれる液体組成物は、好ましくは、20重量%未満、好ましくは15重量%未満、より好ましくは10重量%未満の水を有する低水である。
【0108】
単位用量物品は、所望により、更なる低水液体洗剤組成物、又は固体組成物を含む、追加の区画を含み得る。多区画単位用量形態は、化学的に非相溶性の成分を分ける場合、又は成分が一部先行して若しくは後に洗浄液に放出されることが望ましい場合などの理由で好ましいことがある。単位用量物品は、当該技術分野で既知の任意の手段を使用して形成されてもよい。
【0109】
低水液体洗剤組成物が液体洗濯洗剤組成物である単位用量物品が、特に好ましい。
【0110】
好適な水溶性フィルムは、ポリマー、コポリマー、又はこれらの誘導体を含む。好ましいポリマー、コポリマー、又はこれらの誘導体は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及び塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、デンプン及びゼラチンを含む多糖類、キサンタン及びカラガム(carragum)等の天然ガムからなる群から選択される。より好ましいポリマーは、ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートから選択され、最も好ましくは、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、並びにこれらの組み合わせから選択される。
【0111】
液体組成物を含む単位用量物品に使用するとき、増粘又は構造化プレミックスは、好ましくは、10重量%未満の水しか含まないか又は更には水を含まない低水又は非水性の増粘又は構造化プレミックスである。しかし、液体洗剤組成物が水溶性フィルムを溶解する濃度の水を含まない限り、プレミックスにおいてより高い水濃度を使用することができる。
【0112】
方法:
A)動的降伏応力及び粘度の測定方法:
60mm 1°コーン及びギャップ寸法52マイクロメートル(製品が粒子を含有する場合はプレート)を用いてThermo Scientific製のHAAKE MARSを用いて両パラメータを測定する。動的降伏応力は、10(1/s)から10−4(1/s)の流動曲線を測定し、Herschel−Bulkleyフィット:τ=τ0+Kγn(式中、τは剪断応力であり、τ0は動的降伏応力であり、γは剪断速度である)を適用することによって得ることができる。K及びnは、フィッティングパラメータである。20s−1における高剪断粘度及び0.5s−1における低剪断粘度は、20℃における0.01s−1〜1200s−1の対数剪断速度掃引から得ることができる。
【0113】
B)pHの測定方法:
pHは、取扱説明書に従って較正されたジェル充填プローブ(例えば、Toledoプローブ、部品番号52 000 100)付きのSantarius PT−10P pHメータを用いて、25℃で測定する。
【0114】
C)エネルギー散逸率:
静的乳化デバイスを含む連続プロセスでは、エネルギー散逸率は、乳化デバイスにおける圧力低下を測定し、この値に流速を乗じ、次いで、デバイスのアクティブ体積(active volume)で除することによって計算される。バッチタンク又は高剪断ミキサ等の外部電源を介して乳化が行われる場合、エネルギー散逸は、以下の式1を用いて計算される(Kowalski,A.J.,2009.,Power consumption of in−line rotor−stator devices.Chem.Eng.Proc.48,581.);
=P+P+P 式1
(式中、Pは、液体に対してロータを回転させるのに必要とされる電力であり、Pは、液体の流れからの更なる所要電力であり、Pは、例えば、軸受、振動、ノイズ等による電力損失である)。
【実施例】
【0115】
本発明の組成物の実施例
当該技術分野において既知であるように、単純な混合によって以下の実施例を作製した。比較例Aから分かるとおり、構造化剤として硬化ヒマシ油を用いた場合、組成物がリパーゼ等のエステル結合を分解する成分も含むとき、動的降伏応力が経時的に減衰する。対照的に、構造化剤を提供するためにアミドレオロジー変性剤を使用したとき、このような加水分解成分の存在下でさえも動的降伏応力が維持される。
【0116】
【表2】
*比較例
−NH当たり24個のエトキシレート基及び−NH当たり16個のプロポキシレート基を有する、分子量600g/モルのポリエチレンイミンコア。BASF(Ludwigshafenm,Germany)から入手可能
ポリエチレンイミンポリマーエトキシル化10プロポキシル化7(BASF,Germany)
N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)の合成及び構造化プレミックスの調製:4.094グラム(4,4モル)のヒマシワックス(硬化ヒマシ油)を撹拌機及び凝縮器を備えたフラスコに仕込む。ヒマシワックスを95℃で融解させ、681,2グラム(6,6モル)のジエチレントリアミンを撹拌しながら添加する。得られた混合物を155℃から160℃に加熱し、撹拌しながら5時間この温度で保持する。得られた反応混合物を120℃に冷却し、144グラム(8モル)の水及び540グラム(7,08モル)の1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)を添加し、混合物をこの温度で更に1時間攪拌する。次いで、混合物を冷却し、105℃〜108℃の融点範囲を有する固体材料を提供する。次いで、外部熱交換器を備えたパイロットプラント反応器ユニット内で構造化プレミックスを調製する。先ず、16,06Kgの脱塩水を反応器に充填し、次いで、2.46Kgの直鎖アルキルベンゼンスルホナート(純度91,2%)を反応器に添加し、更に0,519Kgのモノエタノールアミン(純度96,2%)で中和させる。混合物を85℃に加熱し、予め融解させておいた、合成されたN,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)600グラムとプロピレングリコール400グラムとのブレンドを反応器に添加する。混合物を85℃で10分間保持し、次いで、構造化プレミックスが35℃になるまで1℃/分の冷却速度を適用する。次いで、Thor(Germany)製のACTICIDE(登録商標)MBS 2550を200グラム添加し、プレミックスを指定の濃度で処方に添加する。
N,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)の合成及び構造化プレミックスの調製:931グラム(1モル)のヒマシワックス(硬化ヒマシ油)及び220グラム(1,5モル)の工業銘柄のトリエチレンテトラミンを、N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)の合成と同様に反応させる。
得られた反応混合物を120℃に冷却し、128,2グラム(1,685モル)の1,2−プロパンジオール及び72グラム(4モル)の水を添加し、混合物をこの温度で更に1時間攪拌する。次いで、混合物を冷却し、110℃〜115℃の融点範囲を有する固体材料を提供する。次いで、2615,4グラムの脱塩水をEkato Systems(Germany)製のUnimix Lm3にロードし、544,1グラムの直鎖アルキルベンゼンスルホナート(純度96%)を添加し、104,5グラムのモノエタノールアミン(純度99.99%)と共に穏やかに撹拌しながら中和させる。37,1℃で測定したpHは7,42である。次いで、混合物を50rpmで約50℃になるまで加熱する。このとき、調製されたN,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)を136グラム添加する。混合速度を80rpmに上昇させ、混合物を120℃に加熱する。N,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)を完全に融解させたら、3.000rpmで30分間混合物を均質化する。次いで、ホモジナイザーを停止させ、混合物が40℃未満になるまで、混合物を1℃/分の速度及び80rpmの混合速度で冷却する。次いで、Thor(Germany)製のACTICIDE(登録商標)MBS2550を34グラム添加し、プレミックスを指定の濃度で処方に添加する。
Alfa Chemistry(USA)から入手可能。構造化プレミックスの調製:2600グラムの脱塩水をEkato Systems(Germany)製のUnimix Lm3にロードし、544,1グラムの直鎖アルキルベンゼンスルホナート(純度96%)を添加し、104,5グラムのモノエタノールアミン(純度99.99%)と共に穏やかに撹拌しながら中和させる。37,1℃で測定したpHは7,42である。次いで、混合物を50rpmで約50℃になるまで加熱する。この時点で、予めプロピレングリコール15グラムと混合しておいたN,N’−(エタン−1,2−ジイル)ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)136グラムを添加する。混合速度を120rpmに上昇させ、混合物を120℃に加熱する。N,N’−((エタン−1,2−ジイル)ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)を完全に融解させたら、5.000rpmで2時間混合物を均質化する。次いで、ホモジナイザーを停止させ、混合物が70℃未満になるまで、混合物を1℃/分の速度及び1200rpmの混合速度で冷却する。次いで、50rpmにおいて20℃/分の急速冷却速度を適用して、構造化プレミックスを40℃未満に更に冷却する。次いで、Thor(Germany)製のACTICIDE(登録商標)MBS2550を34グラム添加し、プレミックスを指定の濃度で処方に添加する。
【0117】
単純な混合を用いて以下の実施例を作製することができる。
【0118】
【表3】
−NH当たり24個のエトキシレート基及び−NH当たり16個のプロポキシレート基を有する、分子量600g/モルのポリエチレンイミンコア。BASF(Ludwigshafenm,Germany)から入手可能
N,N’−(((アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル)(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミドの合成及び構造化プレミックスの調製:931グラム(1モル)のヒマシワックス(硬化ヒマシ油)及び284グラム(1,5モル)のテトラエチレンペンタミンを、N,N’−((エタン−1,2−ジイルビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)の合成と同様に反応させる。得られた反応混合物を120℃に冷却し、128,2グラム(1,685モル)の1,2−プロパンジオール及び72グラム(4モル)の水を添加し、混合物をこの温度で更に1時間攪拌する。次いで、混合物を冷却し、77℃〜79℃の融点範囲を有する固体材料を提供する。レオロジー反応器(rheoreactor)(Discovery HR−1,TA Instruments)内で構造化プレミックスを調製する。調製されたN,N’−(((アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(アザンジイル))ビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド6グラム及び16%中和直鎖アルキルベンゼンスルホナート(純度96%)水溶液144グラムをレオロジー反応器にロードし、90℃に加熱する。混合物を90℃で30分間保持する。次いで、混合物を0.5℃/分の速度で20℃に冷却する。構造化プレミックスを更に使用する。
N,N’,N’’−(ニトリロトリス(エタン−2,1−ジイル))トリス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)の合成及び構造化プレミックスの調製:630.8グラム(0,68モル)のヒマシワックス(硬化ヒマシ油)及び128,8グラム(1,69モル)の1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)を撹拌機及び凝縮器を備えたフラスコに仕込む。混合物を95℃に加熱し、撹拌によって均質化する。99,1グラム(0,68モル)のトリス−(2−アミノエチル)−アミンを添加し、得られた混合物を160℃に加熱し、撹拌しながらこの温度で8時間保持する。得られた反応混合物を冷却し、102〜105℃の融点範囲を有する固体材料を提供する。実施例4のとおり、構造化プレミックスを調製する。
実施例1に記載のとおり
この組成物で使用するのに好適な香料マイクロカプセル(Appvion Inc(825 East Wisconsin Ave,Appleton,WI 54911)から購入することができる)は以下のとおり作製される:25グラムのブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa4.5〜4.7、Kemira Chemicals,Inc.(Kennesaw,Georgia U.S.A.))を溶解させ、200gの脱イオン水中に混入する。水酸化ナトリウム溶液を用いて溶液のpHをpH4.0に調整する。部分的にメチル化されたメチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分(Cytec Industries West Paterson(New Jersey,U.S.A.))8グラムを乳化剤溶液に添加する。200グラムの香油を機械的撹拌下で前述の混合物に添加し、温度を50℃に上げた。安定なエマルションが得られるまでより高速で混合した後、第2の溶液及び4グラムの硫酸ナトリウム塩をエマルションに添加する。この第2の溶液は、10グラムのブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira)、120グラムの蒸留水、pHを4.8に調整するための水酸化ナトリウム溶液、25グラムの部分的にメチル化されたメチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分、Cytec)を含有する。この混合物を85℃に加熱し、連続的に撹拌しながら一晩維持して、カプセル内包プロセスを完了させる。18マイクロメートルの体積平均粒径が得られる。
【0119】
本発明の更なる実施例は以下のとおりである:
【0120】
【表4】
−NH当たり24個のエトキシレート基及び−NH当たり16個のプロポキシレート基を有する、分子量600g/モルのポリエチレンイミンコア。BASF(Ludwigshafenm,Germany)から入手可能
実施例1に記載のとおり。
【0121】
【表5】
−NH当たり24個のエトキシレート基及び−NH当たり16個のプロポキシレート基を有する、分子量600g/モルのポリエチレンイミンコア。BASF(Ludwigshafenm,Germany)から入手可能
実施例5、6、及び8に記載のとおり
ポリビニルホルムアミド付着助剤でコーティングされた86重量%コア/14重量%壁メラミンホルムアルデヒド(MF)香料マイクロカプセル
実施例1に記載のとおり
【0122】
以下は、PVAフィルム(76μmの厚さを有するMonosol M8630)内に本発明の液体洗剤組成物が取り囲まれた多区画単位用量物品の実施例である。
【0123】
【表6】
−NH1個当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン)酸
Genencor International(South SanFrancisco,CA)から入手可能。
Novozymes(Denmark)から入手可能。
【0124】
国際公開第2015144784号に記載のとおり
色調染料の1,2プロパン−ジオール中25重量%活性溶液として存在するアルキルエトキシレート色調染料
N,N’−(アザンジイルビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(12−ヒドロキシオクタデカンアミド)
【0125】
本明細書に開示した寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。