【実施例1】
【0023】
図1〜
図8は本発明の実施例1の脱出用具収容部材を示す。
図1及び
図2に示すように、脱出用具収容部材1の本体11はシート状の部材であり、略四角形状をなす。本体11の一端である本体下端15には、凸部52と凹部53とが形成されている。凸部52は左凸部52Lと右凸部52Rとからなり、凹部53を挟んで形成されている。
【0024】
図1に示すように、本体内側12の本体下端15には、内側固定部3が形成されている。内側固定部3は左内側固定部31と右内側固定部32とからなる。左内側固定部31は左凸部52Lに、右内側固定部32は右凸部52Rに、それぞれ形成されている。左内側固定部31と右内側固定部32は、いわゆる面ファスナーのフック側である。
【0025】
本体内側12の内側固定部3(右内側固定部32)に近接して、収容部2が形成されている。本実施例では、内側固定部3(右内側固定部32)に収容部2が近接しているが、隣接して形成してもよい。なお、近接とはすぐ近くに位置することをいい、隣接とは隣り合うこと、互いに接することをいうものとする。収容部2は本体内側12に沿って上下方向に長い帯状に配置されており、収容部2と本体内側12との間に脱出用具6の一端を挟み込んで収納することができる。本実施例の収容部2は、収容部2の左右方向(短手方向)の幅W1が右内側固定部32の左右方向の幅W2と略同一幅に形成されているが、収容部2の幅W1は適宜変更可能である。また、本実施例の収容部2は、右内側固定部32の上側に近接して設けられているが、左右方向の位置は所望の位置とすることができるため、左内側固定部31の上側に隣接又は近接して設けてもよい。また、収容部2を左内側固定部31の上側と右内側固定部32の上側の2箇所に設け、脱出用具6の両端を挟み込んで収納するようにしてもよい。
【0026】
図2に示すように、本体外側13の他端である本体上端14には、外側固定部4が形成されている。外側固定部4は左外側固定部41と右外側固定部42とからなる。左外側固定部41は、本体外側13から見たときには、本体外側13の他端である本体上端14の右上隅に形成されている。これは本体内側12から見たときには、本体上端14の左上隅の裏に位置することになる。また、右外側固定部42は、本体外側13から見たときには、本体外側13の他端である本体上端14の左上隅に形成されている。これは本体内側12から見たときには、本体上端14の右上隅の裏に位置することになる。左外側固定部41と右外側固定部42は、いわゆる面ファスナーのループ側である。本体外側13の本体下端15に形成された凹部53に近接して、引手部51が形成されている。
【0027】
図3に示すように、脱出用具収容部材1はアシストグリップ8に巻き付けられる。アシストグリップ8は、棒状に延びる把持部81の両端に湾曲部82が接続するように形成されている。湾曲部82は、左湾曲部82Lと右湾曲部82Rから構成される。湾曲部82L,82Rは円弧状に約90度曲がっており、把持部81と接続している側とは反対側の端部に取付部83が形成されている。取付部83は、左取付部83Lと右取付部83Rから構成されている。そして、取付部83L,83Rの中に軸部84が形成されている。軸部84は、左軸部84Lと右軸部84Rから構成されている。把持部81の一端に左湾曲部82Lが形成され、他端に右湾曲部82Rが形成されている。左湾曲部82Lの中に左軸部84Lが形成され、右湾曲部82Rの中に右軸部84Rが形成されている。
【0028】
脱出用具収容部材1の本体11は、短手方向の長さを把治部81の長手方向の長さとほぼ同一の長さとしている。そして、脱出用具収容部材1の本体11は、本体11の短手方向と把治部81の長手方向とを平行にして、本体内側12を把持部81に当接させて、本体上端14を始点として本体下端15が終点となるように、把持部81に巻き付けられる。このとき、収容部2は把持部81の長手方向に沿って配設される脱出用具6を収容している。そして収容部2は湾曲部82の左湾曲部82Lと右湾曲部82Rとの間に介在するように、また把持部底面81Bに当接するように巻き付けられる。これによって、収容部2に収納された脱出用具6は、把持部81の長手方向に沿って、把持部81の内側である把持部底面81Bに当接する。さらに、左凸部52L、引手部51、凹部53、右凸部52Rは、把持部底面81Bに接続する側面である把持部正面81Fに近接した状態に位置するように巻き付けられる。そして、左内側固定部31と左外側固定部41とが、右内側固定部32と右外側固定部42とが、それぞれ連結することによって、脱出用具収容部材1がアシストグリップ8に固定される。ここで、左内側固定部31は左凸部52Lに形成されており、左外側固定部41とは本体11の長手方向で同一直線上に位置しているので、左内側固定部31と左外側固定部41とは左凸部52Lの位置において連結している。同様に、右内側固定部32は右凸部52Rに形成されており、右外側固定部42とは本体11の長手方向で同一直線上に位置しているので、右内側固定部32と右外側固定部42とは右凸部52Rの位置において連結している。そして、引手部51は凹部53に設けられているので、
図3に示すように、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8に巻き付けると、引手部51を左内側固定部31及び左外側固定部41並びに右内側固定部32及び右外側固定部42の連結箇所と上下方向で同じ位置又は下側の位置とすることができる。
【0029】
図4に示すように、アシストグリップ8は車両内装部材7に取り付けられている。そして脱出用具収容部材1の本体11は、左凸部52L、引手部51、凹部53、右凸部52Rが把持部81の表面上に位置するように把持部81に巻き付けられる。
図4Aに示すように、アシストグリップ8の格納時には、アシストグリップ8は車両内装部材7に沿って配置される。
図4Bに示すように、アシストグリップ8の使用時には、アシストグリップ8の使用者は、左湾曲部82Lの端部に形成された左取付部83Lに設けられた左軸部84L及び右湾曲部82Rの端部に形成された右取付部83Rに設けられた右軸部84Rを軸として、アシストグリップ8を回動させることができる。
【0030】
図5及び
図6に示すように、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8に巻き付けた状態から引手部51を指で摘まんで引くと、左内側固定部31と左外側固定部41との連結及び右内側固定部32と右外側固定部42との連結が解除されるので、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8から取り外すことができる。ここで、アシストグリップ8の格納時には、引手部51は下向きに飛び出しているので、左手でも右手でも摘まみやすく、引きやすくなっている。
【0031】
図7及び
図8に示すように、脱出用具収容部材1の左凸部52L又は右凸部52R若しくは左凸部52L及び右凸部52Rを指で摘まんで引くと、左内側固定部31と左外側固定部41との連結及び右内側固定部32と右外側固定部42との連結が解除されるので、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8から取り外すことができる。また、凹部53から巻き付けられた脱出用具収容部材1の内側(本体内側12側)に指を挿入し手前に引くことで、左内側固定部31と左外側固定部41との連結及び右内側固定部32と右外側固定部42との連結を解除することができる。ここで、左内側固定部31は左凸部52Lの、右内側固定部32は右凸部52Rの、それぞれ本体内側12の側に設けられている一方で、凹部53の本体内側12の側には固定部が設けられていない。従って、凹部53の本体内側12の側は、固定部によって連結されていないので、容易に指を入れることができるようになっている。また、凹部53から指を挿入すると共に左凸部52L又は右凸部52R若しくは左凸部52L及び右凸部52Rを摘まんで引くことで、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8から容易に取り外すことができる。
【0032】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、本体11がシート状に形成され、収容部2が帯状に形成され、内側固定部3及び外側固定部4が面ファスナーであり、全て薄い部材で形成されているため、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8に密着して巻き付けることができ、巻き付けた状態でもアシストグリップ8を把持することを妨げない。
【0033】
以上のように、本実施例の脱出用具収容部材1は、車両内装部材7に取り付けられるアシストグリップ8に巻き付けられ、シート状の本体11と、本体11の本体内側12に設けられ、脱出用具6を収容する収容部2と、本体11の本体内側12に設けられた内側固定部3と、本体11の本体外側13に設けられた外側固定部4とを備え、内側固定部3と外側固定部4とを連結することによって本体11をアシストグリップ8に固定し、内側固定部3と収容部2とが近接していることにより、車両内装部材7に取り付けられるアシストグリップ8に巻き付けることができる。また、脱出用具収容部材1をアシストグリップ8に取り付けた状態の時に、収容部2に収容した脱出用具6を、アシストグリップ8の把持部81の長手方向に沿って、把持部81の内側である把持部底面81Bに配置することができる。
【0034】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、アシストグリップ8が棒状に延びる把持部81と、把持部81を車両内装部材7に取り付ける取付部83とを備え、収容部2は把持部81の長手方向に沿って配設される脱出用具6を収容することにより、脱出用具収容部材1を取り付けた状態でもアシストグリップ8を把持することができる。
【0035】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、本体11の本体外側13には引手部51が設けられていることにより、引手部51を引くことにより内側固定部3と外側固定部4との連結を容易に解除することができる。
【0036】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、本体11の本体下端15には凸部52と凹部53とが設けられていることにより、凸部52を摘まんだり、凹部53に指を掛けて引くことにより、内側固定部3と外側固定部4との連結を容易に解除することができる。
【0037】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、内側固定部3は凸部52に、外側固定部4は本体11の本体上端14に、それぞれ設けられていることにより、凹部53の内側に指を入れて引くことができるので、内側固定部3と外側固定部4との連結を容易に解除することができる。
【0038】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、収容部2は取付部83の間に介在するように把持部81の内側である把持部底面81Bに当接し、引手部51は把持部81の内側である把持部底面81Bに接続する側面である把持部正面81Fに近接した状態で巻き付けられることにより、脱出用具6がコンパクトに収容され、アシストグリップ8の把持部81を把持したときに邪魔にならない。
【0039】
また、本実施例の脱出用具収容部材1は、アシストグリップ8は取付部83に設けられた軸部84を軸として回動可能であることにより、使用者にとって使い易い位置にアシストグリップ8を回動させて使用することができる。
【0040】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、本体は布材を使用しているが、網目状のネット材を使用しても良く、プラスチック材を使用しても良い。固定部は面ファスナーを使用しているが、スナップボタン等の留め金具を使用しても良く、粘着テープを使用しても良い。アシストグリップは回動可能なものであっても良く、固定式のものであっても良い。