(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示の態様は、包括的には、多面湿式真空掃除機の形態とすることができるコードレス表面掃除機に関する。
【0007】
図1は、本発明の1つの例に係る多面湿式表面掃除機10の形態の表面掃除機の1つの非限定的な例を示す斜視図である。本明細書に示されているように、多面湿式表面掃除機10は、直立本体すなわちハンドルアセンブリ12と、直立ハンドルアセンブリ12に旋回可能に及び/又は揺動可能に取り付けられるとともに、被掃除面にわたって移動するように適合された基部14とを含むハウジングを備える直立多面湿式真空掃除機である。図面に関連する記載では、「上」、「下」、「右」、「左」、「後方」、「前方」、「鉛直」、「水平」、「内側」、「外側」という用語及びそれらの派生語は、多面湿式表面掃除機10の後部を規定する多面湿式表面掃除機10の後方におけるユーザーの観点から
図1において方向付けられているように本発明に関連するものとする。しかしながら、本発明は、明らかに異なる規定がある場合を除き、種々の代替的な方向付けを想定することができることが理解される。
【0008】
直立ハンドルアセンブリ12は、上部ハンドル16及びフレーム18を含む。上部ハンドル16は、ハンドルアセンブリ100を含む。フレーム18は、少なくとも清浄タンクアセンブリ300及び不浄タンクアセンブリ400を支持する主支持セクション、すなわち本体アセンブリ200を含み、ハンドルアセンブリ12の追加の構成要素を更に支持することができる。基部14は、フットアセンブリ500を含む。多面湿式表面掃除機10は、洗浄流体を格納するとともに洗浄流体を被掃除面に送出するための流体送出路又は流体供給路であって、清浄タンクアセンブリ300を含み、且つ清浄タンクアセンブリ300によって少なくとも部分的に画定される、流体送出路又は流体供給路と、使用済み洗浄流体及びデブリを被掃除面から除去するとともに、ユーザーによって中身が排出されるまで使用済み洗浄流体及びデブリを格納するための流体回収路であって、不浄タンクアセンブリ400を含み、且つ不浄タンクアセンブリ400によって少なくとも部分的に画定される流体回収路とを含むことができる。
【0009】
旋回可能なスイベルジョイントアセンブリ570は、フレーム18の下端部に形成されており、基部14を直立アセンブリ12に可動に取り付ける。本明細書に示されている例において、基部14は、直立アセンブリ12に対して少なくとも1つの軸の周りに上下に旋回することができる。旋回可能なスイベルジョイントアセンブリ570は、代替的には、基部14が直立アセンブリ12に対して少なくとも2つの軸の周りに旋回することができるように、ユニバーサルジョイントを備えることができる。配線及び/又は基部14と直立アセンブリ12との間で空気及び/又は液体を供給する又はその逆を行う導管が、旋回可能なスイベルジョイントアセンブリ570を通って延在することができる。スイベルジョイントアセンブリ570を係止及び/又は移動のために解放するように、スイベル係止機構586(
図2)を設けることができる。
【0010】
図2は、本開示の1つの態様に係る
図1の線II−IIで切断した表面掃除機10の断面図である。ハンドルアセンブリ100は、概して、ハンドグリップ119及びユーザーインタフェースアセンブリ120を含む。他の例において、ユーザーインタフェースアセンブリ120は、表面掃除機10上の他の場所、例えば、本体アセンブリ200上に設けることができる。この例において、ハンドルアセンブリ100は、鉛直方向に延在するとともにハンドルアセンブリ100を本体アセンブリ200に接続する中空ハンドルパイプ104を更に含む。ユーザーインタフェースアセンブリ120は、限定されないが、機能に影響を与えて機能を制御するために装置10内のシステムに作動的に接続された、ボタン、トリガー、トグル、スイッチ等のような制御部を作動させる任意の形態とすることができる。この例において、トリガー113は、ハンドグリップ119に取り付けられて、表面掃除機10からの流体の送出を制御するために表面掃除機10の流体送出システムと作動的に連絡する。トリガー113の代わりに、サムスイッチ等の他のアクチュエーターを設けることができる。
【0011】
ハンドルパイプ104の下端部は、フレーム18の上部において本体アセンブリ200内へと終端する。本体アセンブリ200は、概して、
図1に関して記載した流体送出システム及び回収システムの構成要素を支持する支持フレームを含む。この例において、本体アセンブリ200は、中央本体201と、前面カバー203と、背面カバー202とを含む。さらに、バッテリーハウジング24(
図20)は、本体アセンブリ200に結合することができる。前面カバー203は、前方キャビティ235を形成するように、中央本体201に取り付けることができる。背面カバー202は、後方キャビティ240を形成するように、中央本体201に取り付けることができる。モーターハウジングアセンブリ250は、前面カバー203の上部に取り付けることができる。キャリーハンドル78は、多面湿式表面掃除機10の手動の持上げ及び運搬を容易にするように、ハンドルアセンブリ100の前方において中空ハンドルパイプ104に対して或る角度で本体アセンブリ上に配置することができる。モーターハウジングアセンブリ250は、キャリーハンドル78の下方に配置されるカバー206と、下部モーターブラケット233と、カバー206とモーターブラケット233との間に配置されて不浄タンクアセンブリ400と流体連通する吸引モーター/ファンアセンブリ205とを更に含む。
【0012】
後方キャビティ240は、後方キャビティ240の上端部における、清浄タンクアセンブリ300を収容するための収容支持体223と、清浄タンクアセンブリ300の下方における、清浄タンクアセンブリ300と流体連通するポンプアセンブリ140とを含む。
【0013】
清浄タンクアセンブリ300は、任意の形態でフレーム18に取り付けることができる。この例において、清浄タンクアセンブリ300は、清浄タンクアセンブリ300が本体アセンブリ200の中央本体201の上方後部に部分的に収容されるように本体アセンブリ200に取外し可能に取り付けられ、充填及び/又は洗浄のために取り外すことができる。
【0014】
不浄タンクアセンブリ400は、モーターハウジングアセンブリ250の下方で本体アセンブリ200の前部に取外し可能に取り付けることができ、表面掃除機10に取り付けられた場合、吸引モーター/ファンアセンブリ205と流体連通する。可撓性導管ホース518は、不浄タンクアセンブリ400をフットアセンブリ500に結合するとともに、スイベルジョイントアセンブリ570を貫通する。
【0015】
任意選択的に、洗浄流体を被掃除面に送出する前に洗浄流体を加熱するためのヒーター(図示せず)を設けることができる。1つの例において、インラインヒーターを清浄タンクアセンブリ300の下流及びポンプアセンブリ140の上流又は下流に配置することができる。他のタイプのヒーターを使用することもできる。更に別の例において、洗浄流体は、吸引モーター/ファンアセンブリ205のためのモーター冷却路からの排気を使用して加熱することができる。
【0016】
フットアセンブリ500は、取外し可能な吸引ノズルアセンブリ580を含み、吸引ノズルアセンブリ580は、基部14が表面にわたって移動する際に被掃除面に近接するように適合することができ、可撓性導管518を通して不浄タンクアセンブリ400と流体連通する。被掃除面を撹拌するために、アジテーター546を吸引ノズルアセンブリ580内に設けることができる。アジテーターのいくつかの例としては、限定されないが、水平回転ブラシロール、二重水平回転ブラシロール、1つ以上の鉛直回転ブラシロール、又は静止ブラシが挙げられる。多面湿式表面掃除機10を被掃除面にわたって動かすために、1対の後方ホイール539が、フットアセンブリ500の後方部分において中心軸の周りに回転運動するように配置される。
【0017】
この例において、アジテーター546は、中心回転軸の周りで回転運動するようにブラシロールチャンバー565内に配置されるハイブリッドブラシロールとすることができ、これについてはより詳細に後述する。単一のブラシロール546が示されているが、二重回転ブラシロールが使用されることが本明細書に記載される態様の範囲内にある。また、ブラシロール546が、ブラシロールチャンバー565内で、チャンバー565に対して固定された又は浮動する鉛直位置に取り付けられることが本明細書に記載される態様の範囲内にある。
【0018】
図3は、ハンドルアセンブリ100の分解斜視図である。ハンドグリップ119は、ハンドルパイプ104に固定して嵌合される前方ハンドル101及び後方ハンドル102を含むことができる。ユーザーインタフェースアセンブリ120は、前方ハンドル101上に設けることができる。図示の例のユーザーインタフェースアセンブリ120は、フロートキー109に接続されるとともに、前方ハンドル101の前部にわたる防水シール108を伴ってプリント回路基板アセンブリ(PCBA)110に係合するように取り付けられるコントロールパネル111と、前方ハンドル101の後側部に設けられるブラケット112とを含む。ブラケット112は、後方ハンドル102に取り付けられたトリガー113を付勢するばね114に係合し、このとき、トリガー113の一部は、前方ハンドル101が後方ハンドル102に嵌合されることによって形成される凹部の内部に向かって突出する。トリガー113は、流体送出システムと電気的に通信することができる。トリガー113は、代替的には、ハンドルパイプ104を通って延在するプッシュロッド(図示せず)等を介して流体送出システムと機械的に連絡することができる。中空ハンドルパイプ104は、ハンドルパイプ104の末端部において共に接合する右側ブラケット106、左側ブラケット105及び雌コネクタ107によって形成されるブラケット接続部によって、フレーム18(
図1)において終端する。
【0019】
図4は、本体アセンブリ200の分解斜視図である。本体アセンブリ200は、前面カバー203、中央本体201及び背面カバー202を含み、底面カバー216で終端する。前面カバー203及び背面カバー202は、中央本体201に取り付けられて、少なくとも部分的に包囲されたキャビティ235及び240を形成することができる。この例において、前方キャビティ235は、概して、プリント回路基板217(PCB)や、流体送出システム及び流体回収システムの様々な構成部品に電気的に接続される他の必要な回路部品215等の電気構成要素を収容する。ポンプアセンブリ140は、コネクタ219、ポンプ226、クランプ220及びガスケット218を含むことができ、前方キャビティ235内に取り付けることができる。代替的には、ポンプアセンブリ140は、後方キャビティ240内に取り付けることもできるし、前方キャビティ235内及び後方キャビティ240内の双方にそれぞれ部分的に取り付けることもできる。ポンプ226は、1速、2速又は可変速のソレノイドポンプとすることができる。
【0020】
この例において、後方キャビティ240は、概して、清浄タンクアセンブリ300(
図2)のための収容アセンブリ245を収容する。収容アセンブリ245は、収容支持体223、ばねインサート227、クランプ224、収容体222、収容ガスケット231及び後方キャビティ240の上部における、清浄タンクアセンブリ300を収容するためのクランプカバー225を含むことができる。ポンプアセンブリ140は、収容アセンブリ245の下方において収容アセンブリ245と流体連通して取り付けることができる。
【0021】
図5は、モーターハウジングアセンブリ250の分解斜視図である。キャリーハンドル78は、ハンドル下部207とハンドル上部209との間にガスケット230が取り付けられた状態でハンドル下部207に取り付けられるハンドル上部209を含み、カバー206に固定される。モーターハウジングアセンブリ250は、上側モーターハウジング本体204及び下側モーターハウジング本体208を更に含むことができ、上側モーターハウジング本体204と下側モーターハウジング本体208との間には、吸引モーター/ファンアセンブリ205を部分的に包囲するように、真空モーターカバー228が設けられる。吸引モーター/ファンアセンブリ205の上部には、上部モーターガスケット229及びゴムガスケット221が設けられ、吸引モーター/ファンアセンブリ205の下部には、下部真空モーターガスケット210及び211が設けられる。真空掃除機を通る作用空気路の清浄空気出口は、下側モーターハウジング本体における左側排気口213及び右側排気口214によって画定することができる。
【0022】
図6は、清浄タンクアセンブリ300の分解斜視図である。清浄タンクアセンブリ300は、概して、少なくとも1つの供給タンク301と、供給タンク301の出口311を通る流体の流量を制御する供給バルブアセンブリ320とを含む。代替的には、清浄タンクアセンブリ300は、水を収容する1つのチャンバー及び洗浄剤を収容する別のチャンバー等の複数の供給チャンバーを含むことができる。供給タンク301には、チェックバルブ310及びチェックバルブアンブレラ309を設けることができる。供給バルブアセンブリ320は、収容アセンブリ245と嵌合し、据え付けられると自動的に開放されるように構成することができる。供給バルブアセンブリ320は、螺合可能なキャップ303によって流体供給タンク301の出口に取り付けられるアセンブリ放出口302と、Оリング305によってアセンブリ放出口302と共に適所に保持されるロッド解放インサート304と、バルブアセンブリ320を閉位置に付勢する、ばねハウジング306内のインサートばね308とを含む。バルブアセンブリ320が収容アセンブリ245に結合されると、バルブアセンブリ320が開いて、流体を流体送出路に放出する。或る特定のサイズの粒状物質がポンプアセンブリ140に侵入することを防止するように、タンク出口とバルブ出口との間にスクリーンメッシュインサート307を設けることができる。
【0023】
図7は、不浄タンクアセンブリ400の分解斜視図である。不浄タンクアセンブリ400は、概して、流体回収システムのための収集容器を含む。この例において、不浄タンクアセンブリ400は、回収タンク401を含み、回収タンク401内には、一体化された中空スタンドパイプ420(
図2)が形成されている。スタンドパイプ420は、回収タンク401の長手軸と略一致するように方位付けされている。スタンドパイプ420は、回収タンク401の下端部に形成されている入口422(
図2)と、回収タンク401の内部における出口423(
図2)との間の流路を形成する。回収タンク401が本体アセンブリ200(
図2)に取り付けられると、入口422は、可撓性導管ホース518と位置合わせされて、フットアセンブリ500と回収タンク401との間で流体連通を確立する。回収タンク401上に受容されるサイズの蓋402は、蓋402とフィルターカバープレート403との間にメッシュスクリーン406を挟んだ状態で、蓋402に取り付けられるフィルターカバープレート403内でプリーツフィルター405を支持する。プリーツフィルター405は、濡れても多孔性を維持する材料で作製されることが好ましい。表面掃除機10の上流又は下流には、1つ以上の追加のフィルターを設けることもできる。蓋402及び回収タンク401それぞれの嵌合表面の間に配置されるガスケット411は、漏れを防止するようにこれらの嵌合表面の間にシール部を形成する。
【0024】
回収タンク401内の流体が所定のレベルに達したときに吸引を遮断するために、遮断バルブを設けることができる。遮断バルブは、スタンドパイプ420からオフセットされた位置において蓋402の底壁416に固定して取り付けられるフロートブラケット412と、フロートブラケット412によって担持される可動なフロート410とを含む。フロート410は、浮力を有し、回収タンク401内の流体が所定のレベルに達したときに、フロート410の頂部が、下流吸引源に通じる回収タンク401の空気出口415を選択的に封止することができるように方位付けされている。
【0025】
解除可能なラッチ430は、中身の排出及び/又は洗浄のための不浄タンクアセンブリ400の取外しを容易にするように設けられ、蓋402の前側の孔417に配置することができる。解除可能なラッチ430は、ラッチブラケット404内に保持されると共に、ラッチばね408によって係合位置、すなわちラッチ位置に向かって付勢されるラッチボタン407を含むことができる。ラッチボタン407は、不浄タンクアセンブリ400を本体アセンブリ200(
図2)に取外し可能に固定するように、前面カバー203と解除可能に係合する。不浄タンクアセンブリ400の操作を容易にするように、ハンドグリップ419を回収タンク401上に設け、ラッチ407の下方に配置することができる。
【0026】
図8は、フットアセンブリ500の分解斜視図である。フットアセンブリ500は、概して、流体送出システム及び流体回収システムの構成要素のうちの少なくともいくつかを支持するハウジングを含む。この例において、ハウジングは、上部カバー542と、上部カバー542に結合される下部カバー501とを含み、上部カバー542と下部カバー501との間には、流体送出路及び流体回収路の少なくともいくつかの構成要素を収容するための、部分的に包囲されたキャビティ561が画定される。ハウジングは、ブラシロールチャンバー565の一部を画定するように下部カバーの前方下部に結合されるカバー基部537を更に含むことができる(
図10)。上部カバー542は、フットアセンブリ500のおおよそ中央から後方に延在し、上面に取り付けられる装飾パネル543及び544を備えることができる。上部カバー542は、吸引ノズルアセンブリ580を解除可能に収容するように構成することができる。
【0027】
吸引ノズルアセンブリ580は、被掃除面から流体及びデブリを回収するための少なくとも1つの入口ノズルと、流体を被掃除面に送出するための少なくとも1つの出口を有するように構成することができる。1つの例において、吸引ノズルアセンブリ580は、ノズルハウジング551及びノズルカバー552を含むことができ、ノズルハウジング551とノズルカバー552とは嵌合して、ノズルハウジング551とノズルカバー552との間に1対の流体送出チャネル40を形成し、この1対の流体送出チャネル40は、一方の末端部においてスプレーコネクタ528にそれぞれ流体的に接続される。各流体送出チャネル40の反対側の端部、すなわち第2の末端部において、流体ディスペンサー554は、流体を被掃除面に送出するように少なくとも1つの出口を有して構成されている。流体ディスペンサー554は、洗浄流体を流体送出チャネル40からブラシチャンバー565に送達するように構成された、1つ以上のスプレーチップで構成することができる。この例において、流体ディスペンサー554は、流体送出チャネル40に流体的に接続される1対のスプレーチップである。スプレーチップ554は、ノズルハウジング551内に取り付けられ、ブラシチャンバー565と流体連通する出口を有する。ノズルカバー552は、装飾カバー553を備えることができ、そのうちの一方又は双方は、半透明材料又は透明材料で構成することができる。ノズルハウジング551は、ブラシロールチャンバー565に対して前方位置に取り付けられると共に水平に配置される前方干渉ワイパー560を更に含むことができる。
【0028】
下部カバー501は、内部構成要素を下部カバー501に取り付けるための、キャビティ561内に突出する複数の直立ボス562を更に含む。下部カバー501の後部は、多面湿式表面掃除機10を被掃除面にわたって動かすためのスイベルジョイントアセンブリ570に旋回可能に取り付けられる。後方ホイール539は、多面湿式表面掃除機10を被掃除面にわたって動かすために、下部カバー501の反対側において中心軸の周りに回転運動するように配置される。スイベルジョイントアセンブリ570は、スイベルジョイント519と、カバー520及び521と、旋回及び揺動運動のためにスイベルジョイントアセンブリ570を解放するスイベル係止機構586とを含むことができる。
【0029】
導管アセンブリ585は、キャビティ561内に部分的に配置され、可撓性導管ホースと共にスイベルジョイント519を通って延在し、上部本体アセンブリ200(
図2)内の構成要素に結合される。導管アセンブリ585は、流体供給導管532及び配線導管533を含む。流体供給導管532は、スイベルジョイントアセンブリ570の内部に通過し、1対のスプレーチューブコネクタ531を含むT字形コネクタ530によって、清浄タンクアセンブリ300をスプレーコネクタ528に流体的に接続する。配線導管533は、直立アセンブリ12からスイベルジョイントアセンブリ570を通して基部14までの電気配線の通路を提供する。例えば、この配線は、フットアセンブリ500内の少なくとも1つの電気構成要素に電力を供給するために使用することができる。電気構成要素の1つの例は、ブラシモーター503である。別の例は、インジケーターライトアセンブリである。この例において、インジケーターライトアセンブリは、1対のインジケーターライト517及びライト517上の1対のレンズ545を設置するように構成されたLED基部516を含む。ライト517は、発光ダイオード(LED)又は他の照明光源を含むことができる。
【0030】
部分的に包囲されたキャビティ561の中央下部及び吸引ノズルアセンブリ580の後方下部は、可撓性導管518に流体的に接続される流体回収路のフット導管564を形成するように成形することができる。可撓性導管518は、不浄タンクアセンブリ400(
図2)を吸引ノズルアセンブリ580に流体的に接続する。
【0031】
ブラシロール546は、下部カバー501の前方部分に設けて、ブラシロールチャンバー565内に収容することができる。この例において、カバー基部537は、ブラシロール546を回転可能に収容し、また、ブラシロール546の後方に配置されるワイパー538を取付け可能に収容する。任意選択的に、ブラシロール546は、洗浄及び/又は乾燥のために、ユーザーによってフットアセンブリ500から取り外されるように構成することができる。1対の前方ホイール536は、多面湿式表面掃除機10を被掃除面にわたって動かすために、カバー基部537の末端表面における中心軸の周りに回転運動するように配置される。
【0032】
この例において、ブラシロール546は、駆動アセンブリに作動的に結合されると共に、駆動アセンブリによって駆動することができ、駆動アセンブリは、下部カバー501のキャビティ561内に配置される専用のブラシモーター503と、カップリングを提供するように、1つ以上のベルト、ギア、シャフト、プーリー又はこれらの組合せとを含む。ここで、トランスミッション510は、モーターシャフト505の回転運動をブラシロール546に伝達するように、モーター503をブラシロール546に作動的に接続する。この例において、トランスミッション510は、駆動ベルト511、及び1つ以上のギア、シャフト、プーリー又はこれらの組合せを含むことができる。代替的には、単一のモーター/ファンアセンブリ(図示せず)が、多面湿式表面掃除機10における真空吸引とブラシロールの回転との双方を提供することができる。ブラシモーター503には、ブラシモーター排気管515を設けることができ、ブラシモーター排気管515は、多面湿式表面掃除機10の外部に排気するように構成することができる。
【0033】
図9は、ハイブリッドブラシロール546の斜視図である。ハイブリッドブラシロール546は、硬質の表面及び軟質の表面の双方での使用に適しており、また、湿式又は乾式真空掃除にも適している。この例示的な態様において、ブラシロール546は、ダボ46と、ダボ46から延在する複数の房状のブリストル48又はまとまったブリストルストリップと、ブリストル48間に配置されてダボ46上に設けられるマイクロファイバー材料49とを含む。ダボ46は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン若しくはスチレン等のポリマー材料、又は、プラスチック、木材若しくは金属等の任意の他の好適な材料で構成することができる。ブリストル48は、房状のブリストルストリップ又はまとまったブリストルストリップとし、ナイロン、又は、任意の他の好適な合成繊維若しくは天然繊維で構成することができる。マイクロファイバー材料49は、ポリエステル、ポリアミド、又は、ポリプロピレン、若しくはマイクロファイバーを構成するために好適な当業者に既知の任意の他の材料を含む材料の組合せで構成することができる。
【0034】
1つの非限定的な例において、ダボ46は、ABSで構成され、1つ以上の部品にして射出成形することによって形成される。ブリストル穴(図示せず)は、成形後にダボ46にドリル加工することによってダボ46に形成することもできるし、ダボ46と一体成形することもできる。ブリストル48は、房状であり、直径0.15mmのナイロンで構成される。ブリストル48は、ブリストル48をブリストル穴に押し込むとともに、限定されないが、ステープル、ウェッジ又はアンカー等の締結具(図示せず)を用いてブリストル48を固定することによって、螺旋パターンにしてダボ46に組み付けることができる。マイクロファイバー材料49は、Microban(C)で処理された、ブリストル48の間でダボ46に接着される複数のポリエステルストリップで構成される。代替的には、1つの連続するマイクロファイバーストリップ49を使用することができ、この単一のストリップがダボ46から脱離することを防止するように、熱線によって封止することができる。ポリエステル材料は、厚さ7mm〜14mm、重量912g/m
2とすることができる。ポリエステル材料は、初期吸収量を269wt%とし、総吸収量を1047wt%とすることができる。
【0035】
図10は、吸引ノズルアセンブリ580の前方セクションを通る拡大断面図である。ブラシロール546は、中心回転軸Xの周りに方向Rに回転運動するように配置される。吸引ノズルアセンブリ580は、ブラシチャンバー565内に画定される吸引ノズル594を含み、吸引ノズル594は、フット導管564と流体連通すると共に、液体及びデブリをブラシロール546及び被掃除面から吸い取るように構成されている。吸引ノズル594は、真空掃除機を通る作用空気路の不浄空気入口又は回収路を画定する。さらに、吸引ノズル594は、フット導管564及び可撓性ホース導管518を通して不浄タンクアセンブリ400に流体的に接続される(
図16Bを参照)。ノズルハウジング551の前方位置に取り付けられる前方干渉ワイパー560は、ブラシチャンバー565内に設けられると共に、ブラシロール546の回転方向Rによって規定されるようにブラシロール546の前部と結合するように構成されている。スプレーチップ554は、ブラシロールチャンバー565の出口によってノズルハウジング551に取り付けられ、流体を内側に向かってブラシロール546上に噴霧するように方位付けされている。次に、ブラシロール546の濡れた部分が干渉ワイパー560を通過して回転し、それにより、被掃除面に達する前に余剰の流体をブラシロール546から擦り落とすようになっている。後方ワイパースクイージー538は、ブラシロール546の後方でカバー基部537に取り付けられ、基部14が被掃除面を横切って移動する際に表面に接触するように構成されている。後方ワイパースクイージー538は、吸引ノズル594を介して流体を流体回収路に吸い込むことができるように、被掃除面から残った液体を拭き取り、それにより、被掃除面に水分及び条痕のない仕上げをもたらす。
【0036】
前方干渉ワイパー560及び後方ワイパー538は、ポリ塩化ビニル等のポリマー材料、ニトリルブタジエンゴム等のゴムコポリマー、又は、表面掃除機10の通常の使用時に実質的に変形しないように十分な剛性を有する当業者に既知の任意の材料で構成されているスクイージーとすることができ、平滑であるか、又は任意選択的に、端部に突起を有することができる。ワイパー560及びワイパー538は、同じ材料で同じ方式で構成することもできるし、代替的には、機能に適した異なる構造的特徴を提供するように異なる材料で構成することもできる。
【0037】
図11は、吸引ノズルアセンブリ580のいくつかの内部機構を示すためにいくつかの部分が切り欠かれた、吸引ノズルアセンブリ580の下側の斜視図である。ブラシロールチャンバー565は、吸引ノズルアセンブリ580の下側で、フット導管564の前方に画定される。ブラシチャンバー565には、1対のスプレーチップ出口595を設けることができる。吸引ノズルアセンブリ580の後方部分には、ラッチ機構587が設けられ、上部カバー542(
図8)内に受容されるように構成されている。ラッチ機構587は、基部14の上部カバー542上に設けられたラッチ受け凹部587a(
図8)内に受容することができ、ユーザーによって吸引ノズルアセンブリ580を基部14に対して取外し及び/又は係止するように構成されている。吸引ノズルアセンブリ580は、ラッチ機構587が作動された場合に吸引ノズルアセンブリ580をフットアセンブリ500から解放するように、ばね556によって付勢することができる。ノズルハウジング551の下側には、1対のスプレーコネクタ入口590が設けられ、ノズルハウジング551(
図8)の上側で、流体送出チャネル40の第1の末端部に流体的に接続される。ブラシロールチャンバー565の最前部には、前方干渉ワイパー560が設けられる。
【0038】
図12は、フットアセンブリ500の底面斜視図である。後方ワイパー538は、ブラシロール546の後方においてカバー基部537上に設けられ、被掃除面に接触するように構成されている。
【0039】
図13Aは、ノズルカバー552の下側の斜視図であり、
図13Bは、吸引ノズルアセンブリ580の分解斜視図である。ノズルカバー552は、ノズルハウジング551と嵌合されるとフローチャネル40の上部を形成する、2つの流体チャネル部分40aを有する。ノズルハウジング551は、ノズルカバー552と嵌合されるとフローチャネル40の下部を形成する、2つの流体チャネル部分40bを有する。流体チャネル部分40aと40bとが嵌合して、流体チャネル部分40aと40bとの間に流体送出流チャネル40が形成され、第2の末端部において、スプレーチップ554が流体送出流チャネル40内に部分的に収容される。
【0040】
ノズルハウジング551は、ブラシチャンバー565のためのレンズを画定することができると共に、半透明材料又は透明材料を含むことができ、そのレンズを通してブラシロール546を視認することを可能にする。同様に、ノズルカバー552は、レンズカバーを画定することができると共に、半透明材料又は透明材料を含むことができ、ユーザーがフローチャネル40を通る流体の流れを視認することを可能にする。
【0041】
図14は、基部の部分分解図である。
図14において、吸引ノズルアセンブリ580は、インジケーターライト517を露出するために除去されている。インジケーターライト517は、流体(
図2)を送出するためにトリガー113が押下されると、ポンプアセンブリ140と連動して起動するように構成することができる。基部の一部は、流体が送出されているときにインジケーターライト517によって発光して、流体が基部14の下の表面に送出されていることをユーザーに示す、ライトチューブ又はライトパイプ578を形成することができる。ライトパイプ578は、インジケーターライト517からの光を伝送又は分配することができる任意の物理的構造体とすることができる。ライトパイプ578は、反射性ライニングによって光を収容する中空の構造体とすることもできるし、全内部反射によって光を収容する透明な中実の構造体とすることもできる。図示の例において、ライトパイプ578は、吸引ノズルアセンブリ580上に形成される中実の構造体であり、流体送出チャネル40に沿って延在するように細長く、その長さにわたって光を分配するように構成されている。より詳細には、ライトパイプ578は、ノズルカバー552の表面上に、通常は流体送出チャネル40の上方に成形される、隆起したレールとして実現される。
【0042】
図15は、部分Aを拡大したスプレーチップ554の形態の流体ディスペンサーの拡大図を伴う、
図1の線XV−XVで切断したフットアセンブリ500の断面図である。スプレーチップ554は、吸引ノズルアセンブリ580の流体送出流チャネル40のそれぞれの末端部のそれぞれに取り付けられ、ブラシチャンバー565内で終端するように構成することができる。各スプレーチップ554は、
図15において実線の矢印で示されているようにブラシロール546上に噴霧するように方位付けされたオリフィス595を含む。スプレーチップ554は、流体の供給時にブラシロール546の全長を濡らすために、ブラシロール546の回転軸Xに対して平行であるか又は回転軸Xに対して実質的に水平な角度とすることができる水平軸に沿って噴霧するように方位付けすることができる。「実質的に水平」に関して、オリフィス595の噴霧角度は、ブラシロールの長さ及びブラシロール546全体を流体で覆うためのスプレーチップ554の間隔に応じて、0度〜30度とすることができる。スプレーチップ554の角度は、固定としてもよいし、多面湿式表面掃除機10の動作中又は動作前に調整可能としてもよい。スプレーチップ出口オリフィス595は、流体を所望の圧力、パターン及び/又は体積でスプレーチップ554から送出するのに適した任意の直径を有することができる。この例において、スプレーチップ554は、出口オリフィスが1.0mmの直径を有し、水平線から15度の角度で内側に向かってブラシロール546の頂部上に噴霧するように方位付けされている。
【0043】
図16Aは、表面掃除機10の流体供給路の概略図である。この図に存在する矢印は、この例に係る流体供給路における流体の流れの方向を示している。流体供給路は、供給される流体を格納するための供給タンク301を含むことができる。流体は、限定されないが、水、組成物、濃縮洗剤、希釈洗剤等及びそれらの混合物を含む任意の好適な洗浄流体のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、流体は、水及び濃縮洗剤の混合物を含むことができる。
【0044】
流体供給路は、供給タンク301から流体供給導管532への流体の流量を制御するための流量制御システム705を更に含むことができる。1つの形態において、流量制御システム705は、システムに加圧するポンプ226と、流体供給導管532への流体の送出を制御する供給バルブアセンブリ320とを含むことができる。この構成において、流体は、供給タンク301からポンプ226を通って流体供給導管532へと流れる。ドレーンチューブ706は、表面掃除機10が有効動作していないときに供給タンク301から漏出し得る流体をフットアセンブリ500におけるドレーン穴(図示せず)に排出して、格納トレー900(
図19)内に収集するための経路を提供する。流体は、流体供給導管532から、スプレーコネクタ528、流体送出チャネル40、スプレーチップ554を順次通って、ブラシロール546(
図15)まで流れ、ブラシロール546が流体を被掃除面に塗布する。
【0045】
トリガー113(
図2)を押下して、流量制御システム705を作動すると共に、流体を流体ディスペンサー554に送出することができる。トリガー113は、トリガー113が押圧されることでバルブ320が開くように、供給バルブ320に作動的に結合することができる。バルブ320は、トリガー113が押圧されると選択的に閉じ、それによりバルブ320が給電されて開位置に移動するようになっている電気スイッチを、バルブ320と電源22(
図18)との間に設けること等によって、電気的に作動させることができる。1つの例において、バルブ320は、ソレノイドバルブとすることができる。また、ポンプ226は、電源22と結合することができる。1つの例において、ポンプ226は、遠心ポンプとすることができる。別の例において、ポンプ226は、ソレノイドポンプとすることができる。
【0046】
流体供給路の別の形態において、ポンプ226を排除することができ、流量制御システム705は、供給タンク301の出口と流体的に結合されるバルブを有し、それにより、バルブが開くと流体が重力によって流体ディスペンサー554に流れる、重力供給システムを含むことができる。バルブ320は、上述したように、機械的に作動することもできるし、電気的に作動することもできる。
【0047】
図16Bは、表面掃除機10の流体回収路の概略図である。この図に存在する矢印は、流体回収路における流体の流れの方向を示している。流体回収路は、吸引ノズルアセンブリ580と、フット導管564と、可撓性導管ホース518と、作用空気流を生成するための、吸引ノズルアセンブリ580と流体連通する吸引モーター/ファンアセンブリ205と、後で廃棄されるように流体及びデブリを作用空気流から分離及び収集するための回収タンク401とを含むことができる。流体及びデブリを作用空気流から分離するための回収タンク401の一部には、スタンドパイプ420を形成することができる。吸引モーター/ファンアセンブリ205は、流体及びデブリを被掃除面から可撓性ホース導管518を通して回収タンク401まで吸い込むように、吸引ノズルアセンブリ580と流体連通する真空源を提供する。
【0048】
図17は、導管アセンブリ585を示すために一部が取り除かれた、表面掃除機10の背面斜視図である。この例において、可撓性導管ホース518は、旋回可能なスイベルジョイントアセンブリ570の前方部分を通って、不浄タンクアセンブリ400をフットアセンブリ500に結合する。流体供給導管532及び配線導管533は、可撓性導管ホース518の後方に設けることができる。流体供給導管532は、ポンプ226をフットアセンブリ500におけるT字形コネクタ530に流体的に結合する。
【0049】
図18は、表面掃除機10の概略的な回路図である。ユーザーインタフェースアセンブリ120は、掃除機10の様々な構成要素に、直接又は中央制御部750を介して、作動的に接続することができる。ユーザーインタフェースアセンブリ120は、1つ以上のアクチュエーターを含むことができ、ユーザーが複数の掃除モードを選択及び/又は流体送出システム及び流体回収システムを制御することを可能にするように、ボタン、スイッチ、トグル、トリガー等の任意の組合せを用いて構成することができる。バッテリー22等の電源22を、モーター205、503及びポンプ226を含む、表面掃除機10の電気構成要素に電気的に結合することができる。したがって、表面掃除機10は、コードレスとみなすことができる。吸引モーター/ファンアセンブリ205と電源22との間の吸引電源スイッチ25は、ユーザーによって選択的に閉じることができ、それにより、吸引モーター/ファンアセンブリ205を起動させる。さらに、ブラシモーター503と電源22との間のブラシ電源スイッチ27は、ユーザーによって選択的に閉じることができ、それにより、ブラシモーター503を起動させる。ユーザーインタフェースアセンブリ120は、トリガー113等のアクチュエーターが係合された場合にポンプ226を起動させることができるように、ポンプ226に作動的に結合することができ、それにより、ポンプ226に給電することで流体が流体供給路に送出される。ポンプ226の作動は、トリガー113の作動によって更にLEDインジケーターライト517が給電されて、流体が流体供給路に送出されていることのユーザーフィードバックを提供するように、LEDライト517に作動的に接続することができる。
【0050】
1つの例において、表面掃除機10のユーザーインタフェースアセンブリ120には、ユーザーによって選択される複数の掃除モードを選択するためのアクチュエーター122を設けることができる。アクチュエーター122は、PCBAを含むことができる中央制御部750に信号を送信する。中央制御部750からの出力は、ソレノイドポンプ226の周波数を調整し、選択されるモードに応じた望ましい流量を生成する。例えば、表面掃除機10は、硬質床掃除モード及びカーペット掃除モードを有することができる。硬質床掃除モードでは、流体ディスペンサー554への液体の流量は、カーペット掃除モードよりも少ない。液体の流量は、ポンプ226の速度によって制御される。1つの非限定的な例において、硬質床掃除モードでは、ポンプ226の速度は、液体の流量がおおよそ50ml/分であるように制御され、カーペット掃除モードでは、ポンプ226の速度は、液体の流量がおおよそ100ml/分であるように制御される。任意選択的に、表面掃除機10は、ブラシモーター503が起動されている一方で、汚れた洗浄溶液が被掃除面から除去されないように吸引モーター/ファンアセンブリ205を非作動とすることができる、湿式スクラブ掃除モードを有することができる。
【0051】
図19は、表面掃除機10のための格納トレー900の斜視図である。格納トレー900は、直立格納位置における表面掃除機10の基部14を収容するように構成することができる。格納トレー900は、任意選択的に、掃除機10の内部部品を洗浄する及び/又はドレーンチューブ706(
図16A)からの液体を受容するために、液体を収容するように適合させることができる。この例において、格納トレー900は、基部14を受容するように適合されており、トレー900の外側壁上に設けられる取外し可能なブラシロールホルダー905を含む。代替的には、格納トレー900は、一体化されたブラシロールホルダー905を有して構成することができる。ここで、ブラシロールホルダー905は、保持ラッチ910によって格納トレー900に固定することができる。保持ラッチ910は、スライドロック、クランプ、ブレース、又は、ブラシロールホルダー905を使用時に格納トレー900上のその位置に固定するための任意の他の機構を含むことができ、また、ユーザーが係止を解除して、格納トレー900からブラシロールホルダー905を取り出すことを可能にするように付勢するか又は他の方式で構成することができる。ブラシロールホルダー905は、格納及び/又は乾燥のために、1つ以上のブラシロール546を取外し可能に受容するように適合することができる。ブラシロールホルダー905は、乾燥及び格納のためにブラシロール546を鉛直固定位置において堅固に受容するように、1つ以上のブラシロールスロット915を含むことができる。ブラシロールスロット915は、固定されているか又は調整可能とすることができ、ダボ46が挿入されているか又は挿入されていないブラシロール546に適合することができる、クランプ、ロッド又は成形された受容位置を含むことができる。代替的には、ブラシロールホルダー905は、ブラシロール546を水平位置に固定するために、ラック、フック又はクランプ(図示せず)等の一連の水平格納位置を含むことができる。
【0052】
図20は、格納トレー900上に設けられた充電ユニット920をより明確に示す、表面掃除機10のための格納トレー900の側面図である。充電ユニット920は、表面掃除機10の基部14が格納トレー900上に着座した際に、バッテリー22を電気的に結合することができる。したがって、格納トレー900は、充電基部すなわち充電トレーとして機能する。電気カプラー921を、充電ユニット920の背面に設けることができる。電気カプラー921は、限定しないが、家庭用コンセントを含む電源に充電ユニット920を電気的に結合することができる。1つの例では、電気カプラー921を電源に接続することができるコード(図示せず)を電気カプラー921に結合することができる。
【0053】
この側面図には、バッテリー22を保護すると共にバッテリー22を表面掃除機10上に保持するためにハンドルアセンブリ12上にバッテリーハウジング24を設けることができることもより良好に図示されている。バッテリーハウジング24は、バッテリーハウジング24がハンドルアセンブリ12の一部を形成するようにハンドルアセンブリ12と一体化することができる。代替的には、バッテリーハウジング24は、ハンドルアセンブリ12に取外し可能に結合することができる。バッテリーハウジング24と、格納トレー900の充電ユニット920とは、相補的な形状を有することができる。このようにして、バッテリーハウジング24は、バッテリーハウジング24及び充電ユニット920を結合するために、充電ユニット920に適合する。
【0054】
図21は、表面掃除機10も取外し可能ブラシロールホルダー905もない格納トレー900の斜視図である。表面掃除機10の自己洗浄モード時に使用するために、格納トレー900上に自己洗浄リザーバー926が設けられる。自己洗浄リザーバー926は、格納トレー900内の凹部として形成することができる。リザーバー926は、ブラシロール546(
図2)が表面掃除機10に結合されたときにブラシロール546に適合するとともに、洗浄溶液を保持するように成形される。後方ホイール539(
図20)を保持するために、格納トレー900上にホイールホルダー928を形成することができる。ホイールホルダー928は、格納トレー900内の凹部又は溝として形成することができ、ホイールブロック930を含むことができる。ホイールブロック930は、後方ホイール539が回動してホイールホルダー928から出てしまうことを防ぐように構成された隆起部分とすることができる。
【0055】
図22は、バッテリーハウジング24を含むハンドルアセンブリ12の下部の背面斜視図を示す。バッテリー22の構成要素を保護するためにバッテリー22の上にバッテリーカバー932を配置することができる。本実施形態では、バッテリー22は、固定されるか、又は取外し不能である。バッテリー22内に、充電接点942を有するDCジャック934(
図24)を設けることができ、DCジャック934は、DCジャックソケット936を含むことができる。
図22は取外し不能バッテリー22を示しているものの、本明細書に記載される態様について、バッテリー22をユーザーが必要に応じて新しいバッテリー22に交換することができるように、バッテリーハウジング24から取外し可能とすることができるバッテリーを含むことも可能である。
【0056】
図23は、バッテリー22の構成要素をより明確に示すためにバッテリーカバー932がないバッテリー22を示す。DCジャックソケット936は、ばね938によってDCジャックカバー940を用いて覆う、すなわち閉鎖することができる。ばね938は、バッテリーカバー932(
図22)がバッテリー22に取り付けられると、バッテリーカバー932によって圧縮又は保持することができる。それゆえ、圧縮下のばね938は、DCジャックカバー940に対して力を与えて、DCジャックカバー940を閉位置において保持することができる。
図23は、DCジャックカバー940が閉位置にあり、それによりDCジャックカバー940がDCジャックソケット936と位置合わせされ、液体がDCジャック934に侵入することを阻止することができるようにDCジャック充電接点942が遮蔽されることを示す。ばね938は、部分的に圧縮され、通常、DCジャックカバー940を閉位置に付勢する。
【0057】
図24は、DCジャックカバー940がDCジャックソケット936との位置合わせ状態から外れて、それにより、DCジャック充電接点942が露出する開放位置にあるDCジャックカバー940を示す。DCジャックカバー940を閉位置から開放位置に移動させるために、力を印加することでDCジャックカバー940の斜面部954を押し、DCジャックソケット936との位置合わせ状態から外れるようにDCジャックカバー940を移動、又は摺動させることができる。斜面部954が示されているものの、表面掃除機10は、DCジャックカバー940を移動させるように構成可能である任意の適した嵌合機構を含むことができる。開放位置において、ばね938は、更に圧縮される。
【0058】
図25は、充電ユニット920の構成要素をより明確に示す、充電ユニット920の分解図を示す。ブラケット944が充電ユニット920に設けられ、ブラケット944は、充電器プラグ946及びプラグカバー948を含む。ばね950がプラグカバー948を閉位置に付勢する。閉位置(
図26)は、充電器プラグ946の被覆、又は閉鎖を含むことができる。
図26は、プラグカバー948が、充電器プラグ946上に設けられた電気接点(図示せず)を遮蔽するようにプラグカバー948によって覆われた充電器プラグ946をより明確に示す充電ユニット920の切欠き図である。
【0059】
充電のために表面掃除機10を格納トレー900内にドッキングさせるために、表面掃除機10は、格納トレー900内に降ろされ、バッテリーハウジング24の背面下部24a(
図22)は、プラグカバー948上の斜面部952に押し当たることができ、それにより、プラグカバー948が後方に摺動して充電器プラグ946が露出する。斜面部952が示されているものの、格納トレー900は、プラグカバー948を移動させるように構成可能な任意の適した嵌合機構を含むことができる。後方に位置決めされたプラグカバー948及び露出した充電器プラグ946が
図27に示されている。表面掃除機10を格納トレー900上に引き続き降ろすと、充電器プラグ946は、DCジャックソケット936(
図24)内に収容される。充電器プラグ946は、DCジャックカバー940上の斜面部954(
図24)に押し当たり、DCジャックカバー940を付勢して開放位置(
図24)に摺動させることができ、ばね938が更に圧縮され、それにより、DCジャック充電接点942が露出すると共に充電器プラグ946(
図27)に結合される。格納トレー900上の充電プラグ946及び表面掃除機10上のDCジャック934は、表面掃除機10が格納トレー900上に完全に着座すると、完全に係合し、すなわち、電気的に接続される。これは、
図20に示されている。DCジャックソケット936は、DCジャック934を介してバッテリー22を充電するために、充電ユニット920に結合することができる。
図28は、バッテリー22に結合された充電プラグ946をより明確に視認するためにバッテリーハウジング24及び格納トレー900が取り外された表面掃除機10を示す。
【0060】
以下の方法に従い、図に示されている多面湿式表面掃除機10を使用して、デブリ及び流体を被掃除面から効果的に除去することができる。論じられるステップの順序は、単に例示のためのものであり、本方法をいかようにも限定することを意図しておらず、本明細書に記載される態様から逸脱することなく、これらのステップを異なる論理的順序において行うこともできるし、追加のステップ又は中間ステップを含むこともできるし、記載されているステップを複数のステップに分割することもできることが理解される。
【0061】
動作時、多面湿式表面掃除機10は、表面掃除機10を電源22に結合することによって、また、供給タンク301に洗浄流体を充填することによって、使用に向けて準備される。ユーザーは、ユーザーインタフェースアセンブリ120を介して、掃除される床面タイプを選択する。洗浄流体は、表面掃除機10が表面にわたってあちこちに移動される間に、ユーザーによるトリガー113の起動によって、流体供給路を介して被掃除面に選択的に送出される。ポンプ226は、ユーザーインタフェースアセンブリ120によって起動することができる。ユーザーによるトリガー113の起動によってポンプ226が起動され、清浄タンクアセンブリ300によって、流体がスプレーチップ554を通して流体送出路内に、そしてブラシロール546上に放出される。濡れたブラシロール546は、表面上に存在する塵及びデブリを除去するように被掃除面にわたって擦り付けられる。
【0062】
トリガー113の起動により、LEDインジケーターライト517も同時に起動され、LEDインジケーターライト517が、LEDレンズ545を通してライトパイプ578に沿ってノズルカバー552内に光を伝達し、流体が供給されていることの発光表示を提供する。LED517及びライトパイプ578の照明により、ユーザーに、流体ディスペンサー554が起動されており、流体が被掃除面上に供給されていることが示される。
【0063】
同時に、ブラシ電源スイッチ27は、洗浄流体を被掃除面に対して撹拌又は回転させるために、ブラシロール546を起動することができる。このような相互作用により、固着した塵、埃及びデブリが除去されて、洗浄流体中に懸濁される。ブラシロール546が回転する際、ブラシが均等に濡れて、洗浄流体がブラシロール546の全長にわたって均一に拡散されることを確実にするように、前方干渉スクイージー560がブラシロール546に対面する。また、前方干渉スクイージー560は、吸引ノズルアセンブリ580及び流体回収路に吸い込まれるように汚れた流体及びデブリをブラシロール546から同時に擦り落とすように構成することができる。吸引モーター/ファンアセンブリ205が起動されると、表面掃除機10が被掃除面上を移動する際に、ノズル開口594の近くの汚れた洗浄流体及び塵が吸引ノズルアセンブリ580及び流体回収路に吸い込まれる。加えて、洗浄流体及び塵は、後方ワイパースクイージー538によって擦り落とされ、流体回収路に吸い込まれる。
【0064】
任意選択的に、ブラシロール546の動作中、吸引モーター/ファンアセンブリ205は非作動とすることができ、これにより、掃除機10が被掃除面を横切ってあちこちに移動される際に汚れた洗浄溶液が除去されないようにして、湿式スクラブ洗浄モードを円滑にする。
【0065】
流体回収路の作動中、流体及びデブリを含む作用空気は、吸引ノズルアセンブリ580を通って下流の回収タンク401に進入し、ここで流体及びデブリが作用空気から実質的に分離される。次に、空気流は、吸引モーター/ファンアセンブリ205を通過し、表面掃除機10から排気口213、214によって画定される清浄空気出口を通して排気される。ラッチ430を作動させるとともに、不浄タンクアセンブリ400を本体アセンブリ200から取り外すことによって、収集された流体及びデブリを回収タンク401から定期的に排出することができる。
【0066】
動作が停止されると、表面掃除機10は、直立状態に係止され、格納又は洗浄のために格納トレー900内に配置することができる。必要であれば、吸引ノズルアセンブリ580は、フットアセンブリ500から取り外すことができる。次に、ブラシロール546は、フットアセンブリ500から取り外して、ブラシロールホルダー905内に配置することができる。
【0067】
多面湿式表面掃除機10は、任意選択的に、自己洗浄モードを備えることができる。自己洗浄モードは、ブラシロール及び表面掃除機10の流体回収路の内部構成要素を洗浄するために使用することができる。1つの態様において、多面湿式表面掃除機10は、表面掃除機10を電源22に結合することによって、また、格納トレー900に洗浄流体又は水を予め指定された充填レベルまで充填することによって、洗浄に向けて準備される。ユーザーは、ユーザーインタフェースアセンブリ120から、指定された洗浄モードを選択する。1つの例において、ユーザーによって、係止機構586が解除されて直立アセンブリ12が後方に旋回され、ユーザーインタフェースアセンブリ120から硬質床洗浄モードが選択される。ブラシロール546がブラシモーター503によって起動され、その一方で、吸引モーター/ファンアセンブリ205が吸引ノズルアセンブリ580に吸引をもたらし、それにより、所定の時間の間又は格納トレー900内の流体が使い果たされるまで、格納トレー900内の流体を流体回収路に吸い込む。自己洗浄モードが完了すると、表面掃除機10は、格納トレー900内での直立した係止位置に戻すことができ、ブラシロール546は、上述したように取り外して格納することができる。
【0068】
本開示の一態様は、自己洗浄モードも含む。より具体的には、表面掃除機10は、格納トレー900内にドッキングさせることができる。ユーザーは、格納トレー900内のリザーバーに、洗浄流体又は水を所定の又は事前指定した充填レベルまで充填することができる。適切な量の流体を提供するために付属のカップを用いることができることが想定される。代替的には、格納トレー900又は表面掃除機10上に設けられた別個のリザーバーが、洗浄流体又は水を含むことができ、表面掃除機10が格納トレー900内にドッキングしたとき、格納トレー900内のリザーバーがその別個のリザーバーからの流体を充填することを可能にするバルブを作動させることができる。ブラシモーター503及び吸引モーター/ファンアセンブリ205を選択的に作動させるために、真空掃除機10上にモーメンタリースイッチ960(
図20)を設けることができる。選択的な作動は、機械が格納トレー900内にドッキングしている間、「洗浄除去」ボタン(図示せず)を押下して保持することを含むことができる。このボタンが押下されると、ブラシロール546がブラシモーター503によって起動され、それと同時に、吸引モーター/ファンアセンブリ205が吸引ノズルアセンブリ580に吸引を提供する。これにより、ボタンが解放されるまで、流体が格納トレー900から流体回収路に引き出される。このようにして、ブラシロール546及び吸引モーター/ファンアセンブリ205は、ブラシロール546及び空気路を洗浄するように同時に動作する。真空掃除機10のバッテリーは、1分間のアイドル時間の後、充電を開始することができる。
【0069】
自己洗浄モードの更に別の例では、コントロールパネル111(
図3)及びPCB110、217(
図4)は、所定のサイクルに従って、ポンプ226、ブラシモーター503及び吸引モーター/ファンアセンブリ205を自動的に通電することができる。例えば、表面掃除機10が格納トレー900内にドッキングした場合、格納トレー900は、ドッキングが完了しており、自己洗浄モードを利用することができるという信号を表面掃除機10に送信することができる。ユーザーは、「洗浄除去」ボタン(図示せず)を作動することができ、これは、一度の押下を含むことができ、表面掃除機10は、洗浄剤又は水溶液を清浄タンクアセンブリ300から回転しているブラシロール546上に自動的に送出し、格納トレー900内のリザーバーの充填を開始することができる。送出は、およそ30秒を要し得る。次に、吸引モーター/ファンアセンブリ205は、オンに切り替わり、汚水及びデブリをリザーバー及びブラシロールから抽出することができ、これには、およそ10秒〜15秒を要し得る。表面掃除機10は、所定の時間(これは、全部でおよそ45秒とすることができる)後にシャットオフすることができ、1分間のアイドル時間の後に充電を開始することができる。
【0070】
直立真空掃除機として図示及び説明されているものの、態様について、格納トレー内にドッキングするように構成されたロボット(自律式)真空掃除機を含むことも可能である。
図29は、自律式真空掃除機2010の概略図である。自律式真空掃除機2010は、自律式に可動なユニット又はハウジング2012内に真空掃除機の種々の機能システムの構成要素を搭載するロボット真空掃除機として示されており、上記構成要素は、被掃除面からごみ(塵、毛髪、及び他のデブリを含む)を除去するための作用空気流を生成し、そのごみを真空掃除機上の収集空間内に格納する真空収集システム、及び被掃除面にわたって真空掃除機を自律式に移動させるための駆動システムの構成要素を含む。図示されていないものの、自律式床面掃除機2010に、追加の機能システム、例えば、被掃除面にわたる真空掃除機の動きをガイドするためのナビゲーションシステム、被掃除面のマップを生成及び記憶し、ステータス又は他の環境変動情報を記録するためのマッピングシステム、及び/又は真空掃除機上に格納された処理剤を被掃除面に塗布するための送出システムを設けることができる。自律式すなわちロボット真空掃除機は、2018年3月22日に公開され、引用することにより本明細書の一部をなす米国特許出願公開第2018/0078106号に記載の自律式すなわちロボット真空掃除機と同様の特性を有することができる。
【0071】
真空収集システムは、空気入口及び空気出口を有するユニットと、吸引ノズル2014と、作用空気流を生成するために吸引ノズル2014と流体連通する吸引源2016と、作用空気流からごみを後で廃棄するために収集するごみビン2018とを通る作用空気路を含むことができる。吸引ノズル2014は、作用空気路の空気入口を画定することができる。吸引源2016は、空気出口の流体的上流にある、ユニット2012によって担持されるモーター/ファンアセンブリとすることができ、作用空気路の一部を画定することができる。ごみビン2018も、作用空気路の一部を画定するとともに、空気入口と流体連通するごみビン入口を含むことができる。作用空気流から流体と同伴されたごみとを分離するためのセパレーター2020を、ごみビン2018の一部に形成することができる。セパレーターのいくつかの非限定的な例は、サイクロンセパレーター、フィルタースクリーン、発泡フィルター、HEPAフィルター、フィルターバッグ、又はこれらの組合せを含む。吸引源2016は、充電式バッテリー2022等の電源に電気的に結合することができる。1つの例では、充電式バッテリー2022は、リチウムイオンバッテリーとすることができる。吸引源2016と充電式バッテリー2022との間に少なくとも吸引電源スイッチ2026を有するユーザーインターフェース2024をユーザーによって選択的に閉じることができ、それにより、吸引源2016が起動される。
【0072】
充電式バッテリー2022の充電接点(図示せず)を、メインハウジング2012上に設けることができる。充電接点は、DCジャック2934内に設けることができる。DCジャック2934は、DCジャックソケット2936と、DCジャック2934における充電接点を遮蔽するためのDCジャックカバー2940とを含むことができる。
【0073】
コントローラー2028が、自律式真空掃除機2010の種々のシステムと、その動作を制御するために動作可能に結合される。コントローラー2028は、ユーザーからの入力を受信するためにユーザーインターフェース2024に動作可能に結合される。コントローラー2028は、環境に関する入力を受信するために種々のセンサー2032、2034、2056、2108に更に動作可能に結合することができ、コントローラー2028は、センサー入力を用いて自律式真空掃除機2010の動作を制御することができる。
【0074】
コントローラー2028は、例えば、被掃除面にわたる真空掃除機の自律式の動きを指示するために駆動システムに動作可能に結合することができる。駆動システムは、被掃除面にわたってユニットを駆動するための駆動ホイール2030を含むことができる。センサー2032、2034及び駆動システムは、以下でより詳細に説明される。
【0075】
図29〜
図31を参照すると、自律式真空掃除機2010は、自律式ユニット2012の正面にブラシチャンバー2036を含むことができ、ブラシチャンバー2036内には、ブラシロール2038等のアジテーターが取り付けられる。本明細書において用いられる場合、「正面」又は「前方」及びそれらの変形は、別途指定されない限り、自律式真空掃除機2010の前方移動の方向に対して定義される。ブラシロール2038は、ユニット2012が移動する表面に対して実質的に水平な軸Xの回りの回転のために取り付けられる。ソールプレート2050は、ブラシチャンバー2036内のブラシロール2038を少なくとも部分的に保持することができ、吸引ノズル2014を画定する入口開口を有する。塵収集を支援するために、ブラシロール2038の背後に、吸引ノズル2014の後縁部に隣接してワイパーブレード2044を設けることができる。ワイパーブレード2044は、吸引ノズル2014の幅の略全体に及ぶ細長いブレードであり、ワイパーブレード2044は、ソールプレート2050によって支持することができる。
【0076】
ブラシロール2038は、真空掃除機2010の正面に取り付けられるのに対し、大半の自律式真空掃除機上のブラシロールは、ハウジングの中央付近に取り付けられるとともに、不透明プラスチックハウジングの下に隠れる。図示される表面掃除機10のハウジング2012は、上から視認すると、ハウジング2012が直線の前縁部2040及び丸みを帯びた後縁部2042を有する全体的な「D字形状」を有すること等によって、ブラシロール2038を前方位置に収容するように構成することができる。
【0077】
別個で専用のアジテーター駆動モーター2048を含むアジテーター駆動アセンブリ2046をユニット2012内に設けてブラシロール2038を駆動することができ、アジテーター駆動アセンブリ2046は、アジテーター駆動モーター2048のモーターシャフトの回転運動をブラシロール2038に伝達するために、モーターシャフトをブラシロール2038に動作可能に接続する駆動ベルト(図示せず)を含むことができる。代替的に、ブラシロール2038は、吸引源2016によって駆動することができる。
【0078】
D字形状ハウジング2012とハウジング2012の正面のブラシロール2038の位置とに起因して、ブラシロール2038は、従来の自律式真空掃除機上に見られるブラシロールよりも大きいものとすることができる。1つの例では、ブラシロール2038は、典型的には直立真空掃除機上に見られる「フルサイズ」ブラシロールとすることができる。例えば、2016年6月16日に公開された米国特許出願公開第2016/016652号に記載されているようなブラシロールが、示される自律式真空掃除機2010に対して用いるのに適している。ブラシロール2038は、洗浄及び/又は交換のためにユニット2012から取外し可能とすることもできる。
【0079】
ブラシロール2038は、従来の自律式真空掃除機において見られるブラシロールの場合よりもおよそ8倍大きい直径及びおよそ2倍大きい長さを有することができる。ブラシロール2038は、48mmの直径及び260.5mmの長さを有することができる。
【0080】
図32は、自律式真空掃除機2010を充電するために自律式真空掃除機2010を受容するための格納トレー2900を示す。格納トレー2900は、格納トレー900と同様であり、したがって、同様の部分は、2000だけ増加させた同様の数字を用いて識別され、別途表記されない限り、格納トレー900の同様の部分の説明は、格納トレー2900にも当てはまることが理解される。
【0081】
格納トレー2900は、充電ユニット2920に関して、格納トレー900と異なる。充電ユニット2920が配置され、自律式真空掃除機2010を充電するように構成される。充電ユニット920が表面掃除機10上のバッテリー22を充電することができるのと同じように、充電ユニット2920に、自律式真空掃除機2010の充電式バッテリー2022上の充電接点に対応する、又は嵌合する充電器プラグ(図示せず)内の充電接点を設けることができる。例えば、自律式真空掃除機2010が格納トレー2900内にドッキングした際に、充電ユニット2920上のプラグカバー2948上の斜面部2952を移動させて充電器プラグを露出することができる。それと同時に、充電式バッテリー2022及び格納トレー2900を電気的に結合することができるように、充電式バッテリー2022上のDCジャックカバー2940を移動して、DCジャック2934上の充電接点を露出することができる。格納トレー900及び表面掃除機10について前述したように洗浄が行われるように、ブラシロール2038を自己洗浄リザーバー2926内に受容することができる。
【0082】
本明細書に記載の態様の利益としては、遮蔽された接点、すなわち、掃除機が格納トレー状にドッキングされていないときに充電トレー及び掃除機上の電気接点を覆うように構成される、機械的に作動する後退可能カバー又はシールドを含むことができる。図示の例では、DCジャックカバー及びトレーカバーは、双方とも、通常時、真空掃除機又はユニットが格納トレー900上にドッキングされていないときに電気接点へのアクセスを遮断するためにばね付勢である。プラグカバー948及びDCジャックカバー940は、表面掃除機10上の充電接点942及び格納トレー900上の充電器プラグ946に液体が接触することを阻止する。これにより、ユーザーが充電接点に接触することも阻止される。
【0083】
図33は、本開示の別の態様による表面掃除機3010を示しており、表面掃除機3010は、前述された装置と同様であり、同様の部分の説明が別途表記されない限り当てはまることが理解される。
【0084】
本明細書において示されるように、表面掃除機3010は、直立ハンドルアセンブリすなわち本体3012と、直立本体3012に取り付けられるか又は結合され、被掃除面を横切る動きのために適合された掃除ヘッド又は基部3014とを含むハウジングを有する直立多面湿式真空掃除機とすることができる。直立本体3012は、ハンドル3016とフレーム3018とを含むことができる。フレーム3018は、少なくとも供給タンク3020と回収タンク3022とを支持する主支持セクションを含むことができ、本体3012の追加構成要素を更に支持することができる。表面掃除機3010は、洗浄流体を格納すると共に洗浄流体を被掃除面に送出するための流体送出路又は流体供給路であって、供給タンク3020を含み、かつ供給タンク3020によって少なくとも部分的に画定される、流体送出路又は流体供給路と、使用済み洗浄流体及びデブリを被掃除面から除去すると共に、ユーザーによって中身が排出されるまで使用済み洗浄流体及びデブリを格納するための回収路であって、回収タンク3022を含み、かつ回収タンク3022によって少なくとも部分的に画定される、回収路とを含むことができる。
【0085】
ハンドル3016は、ハンドグリップ3026と、ハンドグリップ3026に取り付けられたトリガー3028とを含むことができ、トリガー3028は、タンク3020との電気的又は機械的結合を介して供給タンク3020からの流体送出を制御する。トリガー3028は、ユーザーのアクセスのためにハンドグリップ3026の少なくとも部分的に外部に突出することができる。ばね(図示せず)が、ハンドグリップ3026から外向きにトリガー3028を付勢することができる。トリガー3028の代わりに、サムスイッチ等の他のアクチュエーターを設けることができる。
【0086】
表面掃除機3010は、それを通してユーザーが表面掃除機3010と相互作用することができる少なくとも1つのユーザーインターフェース3030、3032を含むことができる。ユーザーインターフェース3030は、ユーザーの側からの装置3010の操作及び制御を可能にすることでき、装置3010からユーザーにフィードバック情報を提供することもできる。ユーザーインターフェース3030、3032は、限定しないが、以下で更に詳細に説明される表面掃除機3010の流体送出及び回収システムの種々の構成要素に電気的に接続された回路部を含む電気構成要素に電気的に結合することができる。
【0087】
図示する態様では、表面掃除機3010は、装置3010内のシステムに、その動作に影響を与え制御するために動作可能に接続された、限定しないが、ボタン、トリガー、トグル、キー、スイッチ等の1つ以上の入力制御部を有するヒューマンマシンインターフェース(HMI)3030を含む。表面掃除機10は、装置3010の状況又はステータスをユーザーに通信するステータスユーザーインターフェース(SUI)3032も含む。SUI3032は、視覚的及び/又は聴覚的に通信することができ、任意選択的に、1つ以上の入力制御部を含むことができる。HMI3030及びSUI3032は、別個のインターフェースとして設けることもできるし、複合ユーザーインターフェース、グラフィックユーザーインターフェース、又はマルチメディアユーザーインターフェース等において互いと一体化することもできる。図示するように、HMI3030は、トリガー3028がHMI3030の反対側のハンドグリップ3026の背面側に設けられた状態でハンドグリップ3026の正面側に設けることができ、SUI3032は、ハンドル3016の下でかつ基部3014の上で、そして任意選択的に回収タンク3022の上で、フレーム3018の正面側に設けることができる。他の態様では、HMI3030及びSUI3032は、表面掃除機3010上の他の位置に設けることができる。
【0088】
フレーム3018の下側端部に可動ジョイントアセンブリ3042を形成することができ、可動ジョイントアセンブリ3042は、基部3014を直立本体3012に可動に取り付ける。ジョイントアセンブリ3042は、代替的に、直立本体3012が基部3014に対して少なくとも2つの軸の回りに枢動することができるように、ユニバーサルジョイントを含むことができる。任意選択的に、配線及び/又は導管は、基部3014と直立本体3012との間で電気、空気及び/又は液体(又は他の流体)を供給することができ、また、逆も然りであり、ジョイントアセンブリ3042を通して延在することができる。直立本体3012には、供給タンク3020及び回収タンク3022を設けることができる。供給タンク3020は、フレーム3018に任意の形態で取り付けることができる。この態様において、供給タンク3020は、フレーム3018の後部に取外し可能に取り付けることができ、供給タンク3020が、フレーム3018の上方後部に部分的に収容され、充填のためにフレーム3018から取外し可能であるようになっている。回収タンク3022は、フレーム3018に任意の形態で取り付けることができる。この態様において、回収タンク3022は、供給タンク3020の下方でフレーム3018の前部に取外し可能に取り付けることができ、中身の排出のためにフレーム3018から取外し可能である。
【0089】
流体送出システムは、洗浄流体を供給タンク3020から被掃除面に送出するように構成され、上記で簡単に論じたように、流体送出又は供給路を含むことができる。洗浄流体は、限定されないが、水、組成物、濃縮洗剤、希釈洗剤等及びそれらの混合物を含む任意の好適な洗浄流体のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、流体は、水及び濃縮洗剤の混合物を含むことができる。
【0090】
図34により良好に図示されるように、供給タンク3020は、洗浄流体を保持するための少なくとも1つの供給チャンバー3046と、供給チャンバー3046の出口を通る流体流を制御する供給バルブアセンブリ3048とを含む。代替的には、供給タンク3020は、水を収容する1つのチャンバー、及び洗浄剤を収容するもう1つのチャンバー等の複数の供給チャンバーを含むことができる。取外し可能な供給タンク3020に関して、供給バルブアセンブリ3048は、フレーム3018における受け側アセンブリと嵌合することができ、供給タンク3020がフレーム3018に着座すると自動的に開いて、流体送出路に流体を放出するように構成することができる。
【0091】
回収システムは、被掃除面から使用済み洗浄流体及びデブリを除去すると共に、後で廃棄されるように使用済み洗浄流体及びデブリを表面掃除機3010上に格納するように構成され、上記で簡単に論じられたように回収路を含むことができる。回収路は、少なくとも不浄入口3050、及び清浄空気出口3052(
図33)を含むことができる。回収路は、とりわけ、不浄入口を画定する吸引ノズル3054と、吸引ノズル3054と流体連通し、作用空気流を生成するための吸引源3056と、回収タンク3022と、清浄空気出口3052を画定する少なくとも1つの排気口とによって形成することができる。
【0092】
吸引ノズル3054は、基部3014に設けることができ、基部3014が表面を横切って移動する際に被掃除面に近接するように適合することができる。デブリが吸引ノズル3054により容易に吸い込まれるように被掃除面を撹拌するためのブラシロール3060を、吸引ノズル3054に隣接して設けることができる。本明細書には水平回転ブラシロール3060が示されているが、いくつかの態様において、二重水平回転ブラシロール、1つ以上の鉛直回転ブラシロール、又は静止ブラシを装置3010上に設けることができる。
【0093】
吸引ノズル3054は、導管3062を通して回収タンク3022と更に流体連通する。導管3062は、ジョイントアセンブリ3042を通ることができ、ジョイントアセンブリ3042の動きに対応するように可撓性とすることができる。
【0094】
真空モーター3064及びファン3066を含むモーター/ファンアセンブリとすることができる吸引源3056が、回収タンク3022と流体連通して設けられる。吸引源3056は、回収タンク3022の上方かつ供給タンク3020の前方等で、フレーム3018のハウジング内に配置することができる。回収システムには、吸引源3056の上流又は下流に1つ以上の追加のフィルターも設けることができる。例えば、図示の態様において、回収タンク3022の下流かつ吸引源3056の上流で、回収路にプレモーターフィルター3068が設けられる。吸引源3056の下流かつ清浄空気出口3052の上流で、回収路にポストモーターフィルター(図示せず)を設けることができる。
【0095】
基部3014は、流体送出システム及び流体回収システムの構成要素のうちの少なくともいくつかを支持する基部ハウジング3070と、被掃除面にわたって装置3010を移動させるための1対のホイール3072とを含むことができる。ホイール3072は、ブラシロール3060及び吸引ノズル3054等の構成要素の後方で、基部ハウジング3070の後方部に設けることができる。第2の対のホイール3074は、第1の対のホイール3072の前方で、基部ハウジング3070に設けることができる。
【0096】
真空モーター3064と、ポンプ3094と、ブラシロール3060のためのブラシモーター3096とを含む、表面掃除機3010の電気構成要素は、バッテリー3372等の電源と又は家庭用コンセントに差し込まれる電力コードと電気的に結合することができる。図示の態様において、電源は、充電式バッテリー3372を含む。
【0097】
1つの例において、バッテリー3372は、リチウムイオンバッテリーとすることができる。別の例示的な構成において、バッテリー3372は、ユーザーが交換可能なバッテリーを含むことができる。上述したように、電力入力制御部3034は、装置3010の1つ以上の電気構成要素への電力供給を制御し、図示の態様では、少なくとも、SUI3032、真空モーター3064、ポンプ3094、及びブラシモーター3096への電力供給を制御する。掃除モード入力制御部3036は、装置3010を硬質床掃除モードとカーペット掃除モードとの間でサイクルさせる。硬質床掃除モードの1つの例において、真空モーター3064、ポンプ3094、及びブラシモーター3096が起動されて、ポンプ3094は、第1の流量で動作する。カーペット掃除モードにおいては、真空モーター3064、ポンプ3094、及びブラシモーター3096が起動されて、ポンプ3094は、第1の流量よりも大きい第2の流量で動作する。自己洗浄モード入力制御部3040によって自己洗浄動作モードが開始され、その1つの態様が下記で詳述される。簡潔に述べると、自己洗浄モード中、洗浄除去サイクルを実行することができ、洗浄除去サイクルにおいて、ブラシロール3060が回転している間に、洗浄液がブラシロール3060に噴霧される。液体が抽出されて回収タンク3022内に溜められ、それによって回収路の一部も洗い流される。
【0098】
図34を参照すると、コントローラー3308は、装置3010の様々な位置に設けることができ、図示の態様では、直立本体3012のフレーム3018内に配置され、SUI3032と一体化されている。代替的には、コントローラー3308は、HMI3030(
図33)と一体化することもできるし、HMI3030及びSUI3032のいずれとも別個とすることもできる。
【0099】
バッテリー3372は、装置の直立本体3012又は基部3014上に配置されるバッテリーハウジング3374内に配置することができ、バッテリーハウジング3374は、バッテリー3372を装置3010上で保護及び保持することができる。図示の態様において、バッテリーハウジング3374は、直立本体3012のフレーム3018上に設けられている。任意選択的に、バッテリーハウジング3374は、供給タンク3020の下方に及び/又は回収タンク3022の後方に配置することができる。
【0100】
図35を参照すると、表面掃除機3010には、任意選択的に、装置3010を格納する際に使用することができる格納トレー3380を設けることができる。格納トレー3380は、装置3010の基部3014を直立格納位置において受容するように構成することができる。格納トレー3380は、装置3010の充電及び/又は装置3010の自己洗浄等、単なる格納以上の更なる機能を提供するように更に構成することができる。
【0101】
図36を参照すると、格納トレー3380は、装置3010のバッテリー3372を充電するためのドッキングステーションとして機能する。格納トレー3380は、任意選択的に、少なくとも1つの充電接点3382を有することができ、少なくとも1つの対応する充電接点384を、バッテリーハウジング3374の外側等において装置3010に設けることができる。動作が停止されたら、装置3010は、直立に係止させて、バッテリー3372を充電するために格納トレー3380内に配置することができる。以下で更に詳細に記載されるように、装置3010が格納トレー3380から取り外されたら、充電接点3382、3384のうちの一方又は双方を遮蔽することができる。
【0102】
充電ユニット3386は、格納トレー3380上に配置され、充電接点3382を含む。充電ユニット3386は、装置3010の基部3014が格納トレー3380とドッキングされた際に、バッテリー3372と電気的に結合することができる。充電ユニット3386は、限定されないが、家庭用コンセントを含む電源に電気的に結合することができる。1つの例において、コード388を充電ユニット3386と結合することで、格納トレー3380を電源に接続することができる。バッテリーハウジング3374と、格納トレー3380の充電ユニット3386とは、相補的な形状を有することができ、バッテリーハウジング3374は、充電ユニット3386に対して適合することで、装置3010を格納トレー3380上に支持するのを助ける。図示の態様において、バッテリーハウジング3374は、充電接点3384を収容するソケット3390を含むことができ、充電ユニット3386は、装置3010がトレー3380とドッキングされた際に、ソケット3390によって少なくとも部分的に受容することができる。
【0103】
図37は、バッテリー3372の充電接点3384を通る断面を示す、直立本体3012の下部の背面斜視図である。接点筐体3392は、ソケット3390内で下方に延在することができ、DCコネクタ又はソケットとして図示されている充電接点3384を含む。充電接点3384又はソケットは、通常、後退可能な充電接点カバー3394によって覆う又は閉鎖することができる。この充電接点カバー3394は、本明細書においてバッテリー側カバーとも称される。
【0104】
バッテリー側カバー3394は、筐体3392に又は筐体3392内に摺動可能に取り付けることができ、ばね3396によって通常の被覆位置に付勢することができる。バッテリー側カバー3394が閉位置にあるとき、バッテリー側カバー3394は、液体が充電接点3384又は筐体3392に侵入し得ないように充電接点3384を遮蔽する。
【0105】
バッテリー側カバー3394は、斜面部3398を含むことができ、格納トレー3380の一部がこの斜面部3398に押し当たることによって、ばね3396の付勢力に抗してカバー3394が移動し、充電接点3384を曝露する。なお斜面部3398が示されているが、装置3010は、ドッキング時にカバー3394を移動させるように構成可能な任意の好適な嵌合機構、例えば、カム又はラックアンドピニオンギア等を含むことができることに留意されたい。代替的には、ドッキング時にカバー3394を開位置に移動させるために、リニアアクチュエーターを組み込むことができる。
【0106】
図38を参照すると、DCコネクタ又はプラグとして示されている充電ユニット3386の充電接点3382は、後退可能な充電接点カバー3400によって、通常は覆う又は閉鎖することができる。この充電接点カバー3400は、本明細書においてトレー側カバーとも称される。充電接点又はプラグ3382及びカバー3400を取り付けるために、充電ユニットにブラケット3402を設けることができる。トレー側カバーは、ばね3404、3406によって通常被覆位置に付勢することができる。ばね3404、3406は、カバー3400を後方及び上方に付勢する。トレー側カバー3400が閉位置にあるとき、トレー側カバー3400は、充電接点3382を遮蔽し、液体が充電接点3382又は充電ユニット3386に侵入し得ないようにする。
【0107】
トレー側カバー3400は、斜面部3408を含むことができ、装置3010の一部が斜面部3408に押し当たることによって、ばね3404、3406の付勢力に抗してカバー3400が移動し、充電接点3382を曝露する。なお斜面部3408が示されているが、装置3010は、ドッキング時にカバー3400を移動させるように構成可能な任意の好適な嵌合機構、例えば、カム又はラックアンドピニオンギア等を含むことができることに留意されたい。代替的には、ドッキング時にカバー3400を開位置に移動させるために、リニアアクチュエーターを組み込むことができる。
【0108】
装置3010を格納トレー3380とドッキングすることで、カバー3394、3400を非被覆位置すなわち開位置に自動的に移動させることができ、その一例が
図39〜
図41に示されており、ここで、充電接点3382、3384を結合、すなわち、ソケット3384がプラグ3382を受容することによって結合することができる。1つの態様において、充電のために装置3010を格納トレー3380内にドッキングするために、装置3010は、
図39に示されているように格納トレー3380内に降ろされ、筐体3392がトレー側カバー3400における斜面部3408に押し当たることで、カバー3400が前方に摺動して充電接点又はプラグ3382を露出させる。装置3010を格納トレー3380上に引き続き降ろすと、
図40に示されているように、露出されたプラグ3382がバッテリー側カバー3394における斜面部3398に押し当たることで、カバー3394が側方に摺動して充電接点又はソケット3384を露出させる。
図41に示されているように、装置3010を引き続き降ろすと、プラグ3382がソケット3384内に差し込まれる。装置3010が格納トレー3380に完全に設置されると、格納トレー3380上の充電プラグ3382と装置3010上のソケット3384とが、完全に係合すなわち電気的に接続される。
【0109】
図35〜
図37を再び参照すると、使用時、装置3010は、特にブラシチャンバー及び抽出路において非常に汚れる可能性があり、ユーザーが洗浄するのが困難になり得る。格納トレー3380は、装置3010の自己洗浄モード時に洗浄トレーとして機能することができ、洗浄トレーは、ブラシロール3060及び装置3010の流体回収路の内部構成要素を洗浄するのに用いることができる。格納トレー3380を用いる自己洗浄によって、ユーザーはかなりの時間を節約することができると共に、装置3010をより頻繁に使用することができるようになる。格納トレー3380は、任意選択的に、装置3010の内部部品の洗浄及び/又は装置3010が能動動作していない間に供給タンク3020から漏出し得る液体を受容する目的で、液体を収容するように適合することができる。動作が停止されたら、装置3010は、直立に係止させて、洗浄のために格納トレー3380内に配置することができる。装置3010は、格納トレー3380に事前に指定された充填レベルまで水等の洗浄液を充填することによって、自己洗浄に向けて準備される。ユーザーは、入力制御部3040(
図33)を介して自己洗浄モードを選択することができる。
【0110】
1つの例において、自己洗浄モード中、真空モーター3064及びブラシモーター3096が起動され、格納トレー3380内の洗浄液が流体回収路に吸い込まれる。自己洗浄モードは、所定量の時間の間、又は格納トレー3380内の洗浄液が使い果たされるまで、続くように構成することができる。自己洗浄サイクル及び格納トレーの例は、2018年5月31日に出願された米国特許出願第15/994,040号に開示されている。この米国特許出願は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
【0111】
トレー3380は、装置3010全体を物理的に支持することができる。より具体的には、基部3014をトレー3380に設置することができる。トレー3380は、吸引ノズル3054又はブラシロール3060のうちの少なくとも1つと位置合わせされる排水受け3410の形態の凹部を有することができる。任意選択的に、排水受け3410は、例えばブラシチャンバー3104を封止式に受容することによって、吸引ノズル3054及びブラシロール3060を封止式に受容することができる。排水受け3410は、装置3010の流体送出システムと流体抽出システムとの間に閉ループを形成するように、ブラシチャンバー3104内で吸引ノズル3054と流体散布器(図示せず)とを流体的に隔離又は封止することができる。排水受け3410は、吸引ノズル3054によって最終的に抽出されるように余剰な液体を収集することができる。このことは、吸引ノズル3054と回収タンク3022との間の回収路を洗い流すのにも役立つ。
【0112】
図42は、格納トレー3380の斜視図である。トレー3380は、ガイド壁3412を含むことができ、ガイド壁3412は、上方に延在するとともに、トレー3380内で基部3014(
図36)を位置合わせするように構成されている。トレー3380の後部は、装置3010の後方ホイール3072を受容するためのホイールホルダー3414を含むことができる。ホイールホルダー3414は、格納トレー3380内の凹部又は溝部として形成することができ、充電ユニット3386の対向側部に設けることができる。
【0113】
任意選択的に、格納トレー3380は、装置3010の1つ以上のアクセサリを格納するための取外し可能なアクセサリホルダー3416を含むことができる。アクセサリホルダー3416は、トレー3380の外側壁に設けることができ、トレー3380に取外し可能に取り付けることができる。トレー3380は、任意選択的に、アクセサリホルダー3416を取り付ける場所のいくらかの融通性をユーザーに与えるように、トレー3380の両側に取付け位置を設けることができる。
図42は、1つの任意の代替的な取付け位置を示す、仮想線で描かれたアクセサリホルダー3416を含んでいる。取付け位置は、アクセサリホルダー3416を格納トレー3380に固定するように、保持ラッチ、スライドロック、クランプ、ブレース、又は任意の他の機構を含むことができる。代替的には、格納トレー3380は、取外し不能な又は一体的なアクセサリホルダー3416を有するように構成することができる。
【0114】
図示のアクセサリホルダー3416は、格納及び/又は乾燥のために、1つ以上のブラシロール3060及び/又は1つ以上のフィルター3276を取外し可能に受容することができる。アクセサリホルダー3416は、ブラシロール3060を乾燥及び格納のための鉛直固定位置においてしっかりと受容するように、1つ以上のブラシロールスロット3418を含むことができる。ブラシロールスロット3418は、固定しても調節可能としてもよく、ダボ3110が挿入されている又は挿入されていないブラシロール3060に対応することができるクランプ、ロッド、又は成形された受容位置を含むことができる。アクセサリホルダー3416は、フィルター3276を乾燥及び格納のための鉛直固定位置においてしっかりと受容するように、少なくとも1つのフィルタースロット3420を含むことができる。代替的には、アクセサリホルダー3416は、ブラシロール3060及びフィルター3276を様々な他の位置において格納することができる。
【0115】
図43は、充電のために装置3010が格納トレー3380とドッキングされた状態を示す、装置3010のブロック図である。装置3010は、バッテリー3372の充電を制御するバッテリー充電回路3430を含む。装置3010が格納トレー3380とドッキングされているとき、バッテリー充電回路3430はアクティブであり、バッテリー3372は充電される。格納トレー3380の少なくともいくつかの態様において、トレー3380は、例えば動作電力35Wの壁充電器3432等によって家庭用コンセントに差し込まれる電力コード388を含む。しかしながら、真空モーター3064、ポンプ3094、及びブラシモーター3096が全て通電される自己洗浄サイクル中、必要となる電力引込み量は、壁充電器の動作電力をはるかに超過し得る。1つの例において、真空モーター3064、ポンプ3094、及びブラシモーター3096に必要となる電力引込み量は、200W〜250Wであり得る。装置3010は、バッテリー3372のステータス及びバッテリー3372内に収容されている個々のバッテリーセルのステータスを監視するためのバッテリー監視回路3432を含むことができる。バッテリー監視回路3432からのフィードバックは、放電及び充電プロセスを最適化すると共にバッテリー充電ステータスをSUI3032上に表示するためにコントローラー3308によって使用される。
【0116】
図44を参照すると、自己洗浄モードにおいて装置3010が格納トレー3380とドッキングされたときの状態が、ブロック図で示されている。自己洗浄モード入力制御部3040を押下することによって、バッテリー充電回路3430が無効化又は遮断され、装置3010が内蔵バッテリー3372を作動させるとともに内蔵バッテリー3372によって給電される。装置3010は、自己洗浄モード中は自動的にサイクル動作し、このサイクルの間、バッテリー充電回路3430は無効化されたままである、すなわち、バッテリー3372は、自己洗浄モード中は充電されない。この動作挙動は、バッテリー充電回路3430が自己洗浄モード中に無効化されないと共にバッテリー3372によって電力が供給されない場合、自己洗浄モード中に装置を給電するのにより高い容量及びより高価な壁充電器が要求されるので有益である。
【0117】
図45は、格納トレー3380を使用した装置3010のための自己洗浄方法3440の本開示の1つの態様を示している。使用時、ユーザーは、3442において、装置3010を格納トレー3380とドッキングする。ドッキングは、洗浄トレー3380上に基部3014を載置することと、ブラシチャンバー3104と吸引ノズル3054との間に封止された洗浄路を形成することとを含むことができる。
【0118】
ステップ3444において、装置3010がトレー3380とドッキングされ、充電接点3382、3384が結合したとき、充電回路3430が有効化される。充電回路3430が有効化されると、バッテリー3372の充電を開始することができる。
【0119】
ステップ3446において、自己洗浄サイクルが開始され、ユーザーは、SUI3032上の自己洗浄モード入力制御部3040を押すことによって、サイクルを開始する。自己洗浄サイクルは、装置3010が格納トレー3380とドッキングされていないとき、自己洗浄サイクルの不慮の開始を防止するように、コントローラー3308によってロックアウトしてもよい。
【0120】
ステップ3448において、例えばユーザーが自己洗浄モード入力制御部3040を押すことで、自己洗浄サイクルが開始すると、充電回路3430が無効化される、すなわちバッテリー3372の充電が停止する。
【0121】
ステップ3446において、入力制御部3040を押すことによって装置3010の1つ以上の構成要素が作動され、この構成要素が内蔵バッテリー3372によって給電される。ステップ3450において、自己洗浄サイクルを開始することができ、自己洗浄サイクルにおいて、ポンプ3094はアクティブであり、供給タンク3020から散布器(図示せず)に洗浄溶液を送出し、散布器は、ブラシロール3060に噴霧する。ステップ3450中、ブラシモーター3096も起動して、ブラシロール3060に洗浄流体を塗布しながらブラシロール3060を回転させ、ブラシチャンバー3104及び洗浄ラインを洗い流すと共に、デブリをブラシロール3060から洗い落とすことができる。自己洗浄サイクルは、表面洗浄のために装置3010によって通常使用される同じ洗浄流体を使用してもよいし、装置3010の回収システムの洗浄に合わせた異なる洗剤を使用してもよい。
【0122】
ステップ3450の間又は後、真空モーターを作動させて、吸引ノズル3054を介して洗浄流体を抽出することができる。抽出時、トレー3380内の排水受け3410からの洗浄流体及びデブリは、吸引ノズル3054及び下流の流体回収路を通して吸引される。洗い流し動作によって、吸引ノズル3054及び下流の導管を含む装置3010の流体回収路全体も洗浄される。
【0123】
ステップ3452において、自己洗浄サイクルが終了する。自己洗浄サイクルの終了は、時間に依存することもできるし、回収タンク3022が満杯になる又は供給タンク3020が空になるまで継続することもできる。時限的な自己洗浄サイクルでは、ポンプ3094、ブラシモーター3096、及び真空モーター3064は、所定の時間、通電及び通電停止される。任意選択的に、ポンプ3094又はブラシモーター3096は、デブリがブラシロール3060から洗い流され、回収タンク3022内に抽出されるように、間欠的にオンオフパルス動作をすることができる。任意選択的に、ブラシロール3060は、より効果的な湿潤、デブリの除去及び/又は回転乾燥を促進するように、より低速又はより高速で回転することができる。サイクルの終了間際において、ポンプ3094の通電を停止して流体供給を終了することができ、その一方、ブラシモーター3096及び真空モーター3064は通電されたままとして、抽出を継続することができる。これによって、排水受け3410内、ブラシロール3060上又は流体回収路内に残っているいかなる液体も回収タンク3022内に完全に抽出されることが確実になる。自己洗浄サイクルの終了後、ステップ3454において、充電回路3430を有効化し、バッテリー3372の充電を続ける。
【0124】
これまでに記載されていない範囲で、本発明の種々の実施形態の異なる特徴及び構造を、所望に応じて互いに組み合わせて使用することもできるし、別々に使用することもできる。1つの真空掃除機が、これらの特徴の全てを有するように本明細書に示されているが、これは、これらの特徴の全てを組み合わせて用いなければならないことを意味するのではなく、むしろ、本明細書において説明を簡潔にするために為されたものである。さらに、本明細書に示されている表面掃除機10は、直立形態を有しているが、真空掃除機は、キャニスターユニット又はポータブルユニットとして構成することができる。例えば、キャニスター構成において、吸引ノズルアセンブリ580及びブラシロール等の下部構成要素は、キャニスターユニットに結合される洗浄ヘッドに設けることができる。またさらに、真空掃除機は、スチーム送出能力を更に有することができる。このように、異なる実施形態の種々の特徴を所望に応じて混合して、種々の真空掃除機形態に合致させ、明らかに記載されているか否かに関わらず新たな実施形態を形成することができる。
【0125】
本発明を或る特定の実施形態に関して具体的に記載したが、これは限定ではなく例示のためのものであることが理解される。添付の特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨から逸脱することなく、上記の開示及び図面の範囲で合理的な変形及び変更が可能である。したがって、本明細書に開示されている実施形態に関する特定の寸法及び他の物理的特徴は、請求項において別段の明確な記述がない限り、限定とみなされるべきでない。