(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記パルス音データ生成部は、発生させた乱数に応じて導出される周波数で前記第1のパルス音データを生成する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の土地境界確認システム。
前記サーバー記憶制御部は、前記第1の携帯端末装置から送信されたデータを受信すると同時に、前記第1の携帯端末装置から送信されたデータを前記サーバー記憶部に記憶させるよう制御する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の土地境界確認システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示に係る土地境界確認システムは、土地の境界の確認作業を支援する。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。第1の携帯端末装置は、ネットワークを介して撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信するよう制御する第1送信制御部と、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する立会証明書データ作成部と、を含む。サーバーは、第1の携帯端末装置から送信されたデータを受信すると共にサーバー記憶部に第1の携帯端末装置から送信されたデータを記憶させるよう制御するサーバー記憶制御部を含む。第1送信制御部は、立会証明書データ作成部により作成された立会証明書データをサーバーに送信するよう制御する。サーバーは、立会証明書データを受信すれば、第1の携帯端末装置および第2の携帯端末装置に、立会証明書データを受信した旨を送信するよう制御するサーバー送信制御部を含む。
【0010】
このような土地境界確認システムによると、境界を確認する土地の所有者、すなわち、土地の境界の確認を実施する立会者は、遠隔の地に滞在していても、第1の携帯端末装置の撮影部により撮影され、かつ、第2の携帯端末装置に送信されて第2の携帯端末装置の第2表示部に表示された土地の境界に関する画像データを視認して、境界を確認することができる。また、第1の携帯端末装置により作成された立会証明書データに対して、第2入力部により署名データを入力できるため、立会者が現地に赴かなくても、立会証明書を完成させることができる。そうすると、境界に隣接する土地の所有者が境界を確認する現地に赴かなくても、立会者として境界の確認を実施することができ、立会証明書を完成させることができる。したがって、立会者が境界を確認する土地に赴く際の時間的な負担や経済的な負担を軽減することができる。また、立会者の移動を考慮しなくてもよいため、土地の境界の立会を行う立会者間の予定を調整しやすい。したがって、効率よく土地の境界の立会作業を推進することができる。また、立会に際し、撮影部で撮影した画像データをサーバーに送信してサーバー記憶部に記憶させている。サーバー記憶部に記憶された画像データについては、データの改竄や悪意の第三者によるデータの修正等が困難である。したがって、土地の境界の確認作業が適正であることを保証することができる。したがって、信頼性の向上を図ることができる。以上より、このような土地境界確認システムによると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。ここで、土地の境界の立会に関する証明書データとは、土地所有者等が境界を確認した旨を記録するデータである。
【0011】
上記土地境界確認システムにおいて、サーバーは、パルス音データを生成するパルス音データ生成部と、パルス音データ生成部により生成された第1のパルス音データを撮影部により撮影された画像データに重畳して、確認用画像データを作成する確認用画像データ作成部と、をさらに含んでもよい。サーバー記憶制御部は、パルス音データ生成部により生成された第1のパルス音データをサーバー記憶部に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、サーバーに記憶された確認用画像データには、第1のパルス音データが重畳されているため、確認用画像データが改竄等されたか否かを容易に判別することができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。
【0012】
上記土地境界確認システムにおいて、パルス音データ生成部により生成される第1のパルス音データの周波数は、20kHz以上であってもよい。このようにすることにより、人間の聴覚により認識できる音の周波数以上の周波数である第1のパルス音データを画像データに重畳させて確認用画像データを作成することができる。そうすると、周波数が20kHz以上の音は、人間の耳には聞こえないため、単に確認用画像データを視聴しただけでは、確認用画像データに第1のパルス音が含まれているか否かを判断することができない。すなわち、第1のパルス音が確認用画像データに含まれていることを知らない第三者が確認用画像データを改竄した場合、第1のパルス音データが消去されたり、途切れたりすることになり、第1のパルス音データの異常が含まれることになる。そうすると、改竄された確認用画像データであることを把握することができる。したがって、確認用画像データが改竄等されたか否かを容易に判別することができる。その結果、さらに信頼性の向上を図ることができる。
【0013】
上記土地境界確認システムにおいて、パルス音データ生成部は、所定のタイミングで周波数を異ならせて第1のパルス音データを生成してもよい。このようにすることにより、所定のタイミングにより異なる周波数の第1のパルス音データが重畳されるため、所定のタイミングおよびその時の周波数を把握しなければ、データの改竄が不可能である。よって、さらに信頼性の向上を図ることができる。
【0014】
上記土地境界確認システムにおいて、パルス音データ生成部は、発生させた乱数に応じて導出される周波数で第1のパルス音データを生成してもよい。このようにすることにより、何らかの規則性に則って周波数を変更した第1のパルス音データを生成するよりも、確認用画像データの改ざんが困難となる。したがって、さらに信頼性の向上を図ることができる。
【0015】
上記土地境界確認システムにおいて、サーバーは、サーバー記憶部に記憶された確認用画像データの閲覧請求を受け付ける受け付け部と、受け付け部により確認用画像データの閲覧請求を受け付ければ、パルス音データ生成部により生成され、第1のパルス音データの周波数と異なる第2のパルス音データを確認用画像データに重畳させて出力するよう制御するサーバー出力制御部と、をさらに含んでもよい。このようにすることにより、第1のパルス音データの周波数と異なる周波数の第2のパルス音データに基づいて、閲覧用画像データを特定することができる。したがって、閲覧用画像データと閲覧者とを容易に紐付けることができ、閲覧用画像データが改竄されたとしても、改竄された閲覧用画像データであることを特定しやすい。その結果、より信頼性の向上を図ることができる。
【0016】
上記土地境界確認システムにおいて、サーバー記憶制御部は、第1の携帯端末装置から送信されたデータを受信すると同時に、第1の携帯端末装置から送信されたデータをサーバー記憶部に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、いわゆるリアルタイムで画像データをサーバー記憶部に記憶させることができる。そうすると、画像データの改竄等を行う時間を制約することができ、より信頼性の向上を図ることができる。
【0017】
上記土地境界確認システムにおいて、第1の携帯端末装置の位置データを取得する第1の位置データ取得部をさらに備えてもよい。サーバー記憶制御部は、土地の境界に関する画像データに第1の位置データ取得部により取得された第1の携帯端末装置の位置データを紐付けて、サーバー記憶部に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、画像データを撮影した第1の携帯端末装置の位置データと紐付けて確認用画像データを記憶させることができる。そうすると、第1の携帯端末装置の位置と撮影した土地の境界の位置とを照らし合わせて、撮影された画像データがその土地の境界の画像であることを立証しやすくすることができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。
【0018】
上記土地境界確認システムにおいて、撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データに境界標の画像が含まれているか否かを判断する判断部と、判断部により境界標の画像が含まれていると判断されれば、境界標の位置データを取得する第2の位置データ取得部と、をさらに備えてもよい。サーバー記憶制御部は、土地の境界に関する画像データに第2の位置データ取得部により取得された境界標の位置データを紐付けて、サーバー記憶部に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、境界標の位置と紐付けて確認用画像データを記憶させることができる。そうすると、境界標の位置と土地の境界の位置とを照らし合わせて、撮影された画像データがその土地の境界の画像であることを立証しやすくすることができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。
【0019】
上記土地境界確認システムにおいて、立会証明書データを表示する際に用いられるバーコードデータを作成するバーコードデータ作成部と、バーコード作成部により作成されたバーコードデータを読み取ると、立会証明書データを表示するよう制御する表示制御部をさらに備えてもよい。このようにすることにより、バーコードが読み取られれば、立会証明書データを表示することができる。よって、容易に、すなわち、種々のデータ入力等を行わなくとも、立会証明書データを表示させることができる。
【0020】
本開示に係る土地境界確認方法は、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、画像データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、画像データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。土地境界確認方法は、撮影部により土地の境界に関する画像を撮影する工程と、画像を撮影する工程の後に、撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信する工程と、第1の携帯端末装置から送信されたデータを受信すると共にサーバー記憶部に第1の携帯端末装置から送信されたデータを記憶させる工程と、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する工程と、立会証明書データを作成する工程の後に、作成された立会証明書データをサーバーに送信する工程と、立会証明書データを受信すれば、第1の携帯端末装置および第2の携帯端末装置に、立会証明書データを受信した旨を送信する工程と、を備える。
【0021】
このような土地境界確認方法によると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0022】
本開示に係る土地境界確認システム用プログラムは、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。土地境界確認システム用プログラムは、第1の携帯端末装置を、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部、データを入力させる第1入力部、ネットワークを介して撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信するよう制御する第1送信制御部、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する立会証明書データ作成部として機能させるための土地境界確認システム用プログラムである。第1送信制御部は、ネットワークを介して立会証明書データ作成部により作成された立会証明書データをサーバーに送信するよう制御する。
【0023】
このような土地境界確認システム用プログラムによると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0024】
本開示に係る記録媒体は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であって、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる土地境界確認システム用プログラムを記録している。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。記録媒体は、第1の携帯端末装置を、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部、データを入力させる第1入力部、ネットワークを介して撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信するよう制御する第1送信制御部、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する立会証明書データ作成部として機能させるための土地境界確認システム用プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体である。第1送信制御部は、ネットワークを介して立会証明書データ作成部により作成された立会証明書データをサーバーに送信するよう制御する。
【0025】
このような記録媒体によると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0026】
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本開示の土地境界確認システムの一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
【0027】
(実施の形態1)
本開示の実施の形態1における土地境界確認システムの構成について説明する。
図1は、本開示の一実施形態である実施の形態1に係る土地境界確認システム11を模式的に示すブロック図である。
図1を参照して、実施の形態1に係る土地境界確認システム11は、土地の境界の確認作業を支援する。土地境界確認システム11は、サーバー21と、第1の携帯端末装置の一例であるタブレットPC(Personal Computer)31aと、第2の携帯端末装置の一例であるタブレットPC31b,31cと、を含む。サーバー21は、例えば、土地境界確認システム11を管理する管理者の所属する管理会社12のオフィスに設置されている。タブレットPC31aは、例えば、土地の境界を確認する際の実務取扱者が所有する第1の携帯端末装置である。タブレットPC31b,31cはそれぞれ、境界に隣接する土地の所有者が所有する第2の携帯端末装置である。タブレットPC31b,31cを所有するそれぞれの土地の所有者は、それぞれ異なる遠隔地に滞在している。管理会社12、土地の境界を確認する現地13、タブレットPC31bを所有する第1遠隔立会者14およびタブレットPC31cを所有する第2遠隔立会者15をそれぞれ、模式的に一点鎖線で示している。なお、本実施形態においては、携帯端末装置の一例としてタブレットPCを用いて説明を行っているが、もちろん携帯端末装置はタブレットPCに限られず、例えば、スマートフォンや携帯電話、ノートPCといった他の携帯性を有する通信デバイスを用いることができる。また、実務取扱者とは、官公署職員、測量士、土地家屋調査士等、境界の確定等に関する実務を行う者をいう。
【0028】
サーバー21は、サーバー21自身を制御するサーバー制御部22と、ネットワーク16と接続するためのサーバーネットワークインターフェース部23と、種々のデータを記憶するサーバー記憶部としてのサーバーハードディスク24と、パルス音データ生成部25と、を含む。サーバー21は、サーバーネットワークインターフェース部23により、インターネット等のネットワーク16を経由してタブレットPC31a,31b,31c等、他の電子機器と通信可能に構成されている。パルス音データ生成部25は、パルス音データの生成の要求、例えば、タブレットPC31aからのパルス音データの生成の要求に応じてパルス音データを生成する。
【0029】
サーバー制御部22は、サーバー記憶制御部26と、サーバー送信制御部27と、確認用画像データ作成部28と、サーバー出力制御部29と、を含む。サーバー記憶制御部26は、例えばサーバーネットワークインターフェース部23を介して受信したデータを、サーバーハードディスク24に記憶するよう制御する。サーバー送信制御部27は、サーバーネットワークインターフェース部23を介し、外部、例えば、ネットワーク16を経由してタブレットPC31a,31b,31c等、他の電子機器に種々のデータを送信するよう制御する。確認用画像データ作成部28は、土地の境界の確認作業を撮影した画像データに基づき、確認用画像データを作成する。これについては、後に詳述する。サーバー出力制御部29は、確認用画像データ作成部28により作成された確認用画像データの出力の要求に応じて出力するよう制御する。サーバー出力制御部29は、要求に応じてサーバーハードディスク24に記憶された各種のデータも出力するよう制御する。サーバー出力制御部29による出力は、例えばサーバー21に接続されたディスプレイの表示画面によるデータの表示により行う。サーバー21の他の構成については、後に詳述する。
【0030】
タブレットPC31aは、タブレットPC31a自身を制御するタブレットPC制御部32aと、ネットワーク16と接続するためのタブレットPCネットワークインターフェース部33aと、種々のデータを記憶するタブレットPC記憶部としてのタブレットPCハードディスク34aと、を含む。タブレットPC31aは、画像を撮影する撮影部としてのカメラ35aを含む。このカメラ35aにより、画像、すなわち、被写体の静止画および動画を撮影することができる。動画の撮影時には、映像データと共に音声データが作成される。カメラ35aにより撮影された画像データは、タブレットPCハードディスク34aに記憶される。カメラ35aにより動画を撮影した際には、映像データと共に録音された音声データが、タブレットPCハードディスク34aに記憶される。
【0031】
タブレットPC制御部32aは、タブレットPC記憶制御部36aと、タブレットPC送信制御部37aと、立会証明書データ作成部38aと、タブレットPC出力制御部39aと、を含む。タブレットPC記憶制御部36aは、例えばタブレットPCネットワークインターフェース部33aを介して受信したデータを、タブレットPCハードディスク34aに記憶するよう制御する。タブレットPC送信制御部37aは、タブレットPCネットワークインターフェース部33aを介し、外部、例えば、ネットワーク16を経由してサーバー21、タブレットPC31b,31c等、他の電子機器に種々のデータを送信するよう制御する。立会証明書データ作成部38aは、カメラ35aにより撮影された画像データ、後述する第1入力部により入力された第1入力データおよび後述する第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する。これについては、後に詳述する。タブレットPC出力制御部39aは、タブレットPCハードディスク34aに記憶されたデータを要求に応じて出力するよう制御する。タブレットPC出力制御部39aによる出力は、例えばタブレットPC31aに含まれるタッチパネル41aによるデータの表示により行う。タブレットPC31aの他の構成については、後に詳述する。
【0032】
タブレットPC31aは、画像データを表示すると共にユーザーからの操作の入力を受け付けるタッチパネル41aを含む。タッチパネル41aは、データを表示する第1表示部およびデータを入力させる第1入力部として機能する。
図2は、タッチパネル41aに画像が表示されたタブレットPC31aの一例を示す図である。
図2を参照して、タブレットPC31aのタッチパネル41aは、4つの領域42a,42b,42c,42dに分割されており、それぞれ画像43a,43b,43c,43dが表示されている。画像43aには、境界標46aを含む土地48aの境界47aの一部が示されている。画像43bには、現地立会者17および実務取扱者18が境界を確認している様子が示されている。画像43a,43bは、タブレットPC31aのカメラ35aにより撮影された画像である。画像43cには、第1の遠隔地に滞在している第1遠隔立会者14が表示されている。画像43cは、第1遠隔立会者14が所有する第2の携帯端末装置であるタブレットPC31bに含まれるカメラにより撮影された画像である。画像43dには、第2の遠隔地に滞在している第2遠隔立会者15が表示されている。画像43cは、第1遠隔立会者14が所有する第2の携帯端末装置であるタブレットPC31bに含まれるカメラにより撮影された画像である。このように、タッチパネル41aにおいては、画面を分割して表示することができる。タブレットPC31aの他の構成については、後に詳述する。第1遠隔立会者14の所有するタブレットPC31bおよび第2遠隔立会者15の所有するタブレットPC31cについては、タブレットPC31aと同様の構成である。すなわち、タブレットPC31bは、データを表示する第2表示部およびデータを入力させる第2入力部として機能するタッチパネル41bを含む。また、タブレットPC31cは、データを表示する第2表示部およびデータを入力させる第2入力部として機能するタッチパネル41cを含む。タブレットPC31b,31cのその他の構成については、それらの説明を省略する。
【0033】
次に、実施の形態1における土地境界確認システム11における土地の境界の確認作業の流れについて説明する。
図3は、実施の形態1における土地境界確認システム11における処理の流れの一部を示すフローチャートである。なお、実施の形態1においては、サーバー21は、管理会社12のオフィスに設置されている。そして、タブレットPC31bを所有する第1遠隔立会者14およびタブレットPC31cを所有する第2遠隔立会者15は、境界47aを確認する土地48aである現地には赴いていない。現地に赴いているのは、現地立会者17と、実務取扱者18と、実務取扱者18のスタッフである。なお、現地立会者17の所有するタブレットPC31aに含まれるカメラ35aで、実務取扱者18のスタッフは、現地の映像、すなわち、境界47aを確認する土地48aの静止画像、そして現地立会者17および実務取扱者18による土地48aの境界47aの確認作業の動画を撮影している。撮影された境界47aを確認する土地48aの画像43aは、領域42aに表示されている。現地立会者17および実務取扱者18による土地48aの境界47aの確認作業の動画の画像43bは、領域42bに表示されている。
【0034】
まず、土地境界確認システム11においては、参加者全員の通信の確立が確認できたか否かを判断する(
図3におけるステップS11、以下「ステップを省略する。」)。ここでいう参加者とは、現地立会者17、第1遠隔立会者14、第2遠隔立会者15および実務取扱者18である。この場合、各タブレットPC31a,31b,31cによるメール機能やチャット機能等を利用して互いの通信の確立の確認を行う。ここで、通信不良等、通信の確立が確認されなければ(S11において、NO)、通信が確認されない遠隔立会者の所有するタブレットPC31b,31cに対し、タブレットPC31aから電子メールを送信する(S12)。通信の確立が未確認のままタイムアウトすると(S13において、YES)、処理を終了する。すなわち、土地48aの境界47aの確認作業を終了させる。
【0035】
通信の確立が確認されると(S11において、YES)、土地48aの境界47aの確認作業を開始する。ここでは、カメラ35aにより撮影された土地48aの境界47aを含む領域の画像43aがタブレットPC31aに取り込まれる。すなわち、タブレットPC31aは、撮影された土地48aの境界47aの画像データを取得する(S14)。この取り込まれた画像43aについては、タブレットPC31aのタッチパネル41aの領域42aに画像43aとして表示される。なお、タブレットPC31b,31cのそれぞれのタッチパネル41b,41cについても、同様に画像43aが表示される。
【0036】
その後、タブレットPC31aからの指令によりサーバー21に内蔵されたビデオキャプチャーが起動される(S15)。そして、タブレットPC31aに含まれるカメラ35aにより境界の確認作業の動画データの録画が開始される(S16)。
【0037】
ここで、撮影された動画データを受信したサーバー21においては、パルス音データ生成部25により第1のパルス音データが生成される(S17)。生成される第1のパルス音データの周波数は、20kHz以上である。具体的には、例えば、30kHzの周波数や40kHzの周波数が選択される。生成される第1のパルス音データの周波数については、動画編集機器の性能を考慮すると96kHz以下であることが好ましい。
【0038】
なお、パルス音データ生成部25により生成される第1のパルス音データについては、一定の周波数の第1のパルス音データであってもよいし、タイミングに合わせて周波数を変更して第1のパルス音データを生成することにしてもよい。
【0039】
次に、撮影された動画データが、ネットワーク16を介して、サーバー21に送信される(S18)。さらに撮影された動画データは、タブレットPC31b,31cのそれぞれにも送信される。ここで、タブレットPC送信制御部37aは、ネットワーク16を介してカメラ35aにより撮影された土地48aの境界47aに関する画像データをサーバー21およびタブレットPC31b,31cに送信するよう制御する第1送信制御部として機能する。
【0040】
次に、確認用画像データ作成部28は、パルス音データ生成部25により生成された第1のパルス音データを、タブレットPC31aから送信され、サーバーネットワークインターフェース部23により受信した画像データに重畳する(S19)。この場合、画像データ中の音声データに第1のパルス音データを重畳する。
図4は、第1のパルス音データを重畳した音声データの一例を示すグラフである。縦軸は、周波数(kHz)を示し、横軸は経過時間を示す。
図4を参照して、音声データ61は、周波数が20kHz以下の領域において波形で示される。第1のパルス音データ62は、20kHz以上の周波数、具体的には例えば23kHzの周波数で、パルス信号として表れている。このようにして、音声データ61に第1のパルス音データ62を重畳する。第1のパルス音は、人間の耳には聞こえないため、第1のパルス音データ62が確認用画像データに含まれていることは、確認用画像を視聴しただけではわからない。なお、この重畳については、土地の境界の確認作業が終了して確認用画像データの作成が終了するまで実施される。確認用画像データ作成部28により作成された確認用画像データについては、サーバー記憶制御部26により、サーバーハードディスク24に記憶される。ここで、サーバー記憶制御部26は、タブレットPC31aから送信されたデータを受信すると共にサーバーハードディスク24にタブレットPC31aから送信されたデータを記憶させるよう制御する。そして、S20へ進む。
【0041】
その後、土地の境界の確認作業が行われる。
図5は、他の土地48bの境界47bの確認作業中において、タブレットPC31aのカメラ35aにより撮影された画像の一例を示す図である。
図5を参照して、タブレットPC31aのタッチパネル41aには、土地48bの境界47b付近の画像51a,51bが2つ縦に並んで表示されている。上側の領域51aには、確定鋲46bを含む境界47b付近のみが撮影された土地48bの画像51aが表示されている。この画像には、確定鋲46bから電柱までの距離が表示されている。また、領域51a外に境界47bを含む土地48bの側面のポンチ絵53aが表示されている。また、下側の領域51bには、立会者19a,19bが実際に立ち会って、境界標46cを確認している状態を撮影した画像51bが表示されている。これらのような画像データを、タブレットPC31b,31cに表示しながら、遠隔に滞在している立会者14,15でも、境界の確認を行うことができる。
【0042】
図6は、実施の形態1における土地境界確認システム11における処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図6は、
図3に引き続いて実施されるステップを示している。
図6を併せて参照して、関係者全員が参加している場合(S21において、YES)、参加者全員の意思表示データを受信したかが判断される(S22)。意思表示データについては、境界の位置を確認した旨を示すデータである。これは、第1入力部や第2入力部によるデータの入力により受け付けられる。一方、関係者全員が参加していない場合(S21において、NO)、すなわち、境界の立会者が立ち合いのタイミングに予定が合わず、時間が遅れて参加した場合や、日を改めて後日境界確認を行う場合、個別参加者の意思表示データを受信したか否かが判断される(S23において、YES)。いずれの場合においても、意思表示データを所定の時間内に受信できなければ(S22において、NO,S23において、NO、S25において、YES)、タイムアウトとして処理を終了する。すなわち、境界確認の作業が不調に終わったものとして作業を終了する。
【0043】
現地立会者17、遠隔立会者14,15による境界の確認が終了すると、立会証明書データが作成される(S24)。具体的には、タブレットPC31aに含まれる立会証明書データ作成部38aは、カメラ35aにより撮影された画像データ、第1入力部であるタッチパネル41aにより入力された第1入力データおよび第2入力部であるタッチパネル41b,41cにより入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する。立会証明書は、立会者によって土地の境界の確認を行った際の意思の表示に基づいて作成される証明書である。
図7は、立会証明書データの一例を示す図である。
図7を参照して、タブレットPC31aのタッチパネル41aには、作成された立会証明書データ56が表示されている。この立会証明書データ56には、タブレットPC31aのタッチパネル41aからの入力が可能である。この場合、立会者による電子署名が入力される。このようにして、立会者による電子署名が入力された立会証明書データ56が作成される。
【0044】
次に、タブレットPC送信制御部37aは、作成された立会証明書データ56を、サーバー21に送信する(S26)。すなわち、第1送信制御部であるタブレットPC送信制御部37aは、立会証明書データ作成部38aにより作成された立会証明書データをサーバー21に送信するよう制御する。そして、サーバー21に含まれるサーバー送信制御部27は、立会証明書データを受信すれば、第1の携帯端末装置であるタブレットPC31aおよび第2の携帯端末装置であるタブレットPC31b,31cに、立会証明書データを受信した旨を送信するよう制御する。具体的には、サーバー21は、立会証明書の画像データを受信すると(S27)、関係者へ電子メールを送信する(S28)。ここでいう関係者とは、現地立会者17、第1遠隔立会者14、第2遠隔立会者15、実務取扱者18である。
【0045】
サーバー21は、立会作業が終了した後、サーバーハードディスク24において録画された確認用画像データを記憶する(S29)。その後、関係者全員のサイン入力が完了した後、すなわち、立会証明書データが完成した後、立会証明書データを関係者全員に電子メールにて送信する(S30)。ここで、開封確認付きの電子メールを送信することにより、送信した電子メールを開封したこと、すなわち、電子メールに添付された立会証明書データを電子メールの受信者が確認したことを認識することができる。
【0046】
このような構成の土地境界確認システム11によると、境界を確認する土地の所有者、すなわち、土地の境界の確認を実施する立会者は、遠隔の地に滞在していても、タブレットPC31aのカメラ35aにより撮影され、かつ、タブレットPC31b,31cに送信されてタブレットPC31b,31cのタッチパネル41b,41cに表示された土地の境界に関する画像データを視認して、境界を確認することができる。また、タブレットPC31aにより作成された立会証明書データに対して、タッチパネル41b,41cにより署名データを入力できるため、立会者が現地に赴かなくても、立会証明書を完成させることができる。そうすると、境界に隣接する土地の所有者が境界を確認する現地に赴かなくても、立会者として境界の確認を実施することができ、立会証明書を完成させることができる。したがって、立会者が境界を確認する土地に赴く際の時間的な負担や経済的な負担を軽減することができる。また、立会者の移動を考慮しなくてもよいため、土地の境界の立会を行う立会者間の予定を調整しやすい。したがって、効率よく土地の境界の立会作業を推進することができる。また、立会に際し、撮影部で撮影した画像データをサーバー21に送信してサーバーハードディスク24に記憶させている。サーバーハードディスク24に記憶された画像データについては、データの改竄や悪意の第三者によるデータの修正等が困難である。したがって、土地の境界の確認作業が適正であることを保証することができる。したがって、信頼性の向上を図ることができる。以上より、このような土地境界確認システム11によると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0047】
なお、上記した土地境界確認システム11によると、土地の所有者や立会者のみならず、さらには公共事業に必要な土地の境界確認を行う際に、公共事業を実施する官公署の負担の軽減も図って効率よく実施することができる。
【0048】
本実施形態においては、サーバー21は、第1のパルス音データを生成するパルス音データ生成部25と、パルス音データ生成部25により生成された第1のパルス音データをカメラ35aにより撮影された画像データに重畳して、確認用画像データを作成する確認用画像データ作成部28と、を含む。また、サーバー記憶制御部26は、パルス音データ生成部25により生成された第1のパルス音データをサーバーハードディスク24に記憶させるよう制御する。よって、サーバー21に記憶された確認用画像データには、第1のパルス音データが重畳されているため、確認用画像データが改竄等されたか否かを容易に判別することができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。
【0049】
本実施形態において、パルス音データ生成部25により生成される第1のパルス音データの周波数は、20kHz以上である。よって、人間の聴覚により認識できる音の周波数以上の周波数である第1のパルス音データを画像データに重畳させて確認用画像データを作成することができる。そうすると、周波数が20kHz以上の音は、人間の耳には聞こえないため、単に確認用画像データを視聴しただけでは、確認用画像データに第1のパルス音が含まれているか否かを判断することができない。すなわち、第1のパルス音データが確認用画像データに含まれていることを知らない第三者が確認用画像データを改竄した場合、第1のパルス音データが消去されたり、途切れたりすることになり、第1のパルス音データの異常が含まれることになる。そうすると、改竄された確認用画像データであることを把握することができる。したがって、確認用画像データが改竄等されたか否かを容易に判別することができる。その結果、さらに信頼性の向上を図ることができる。
【0050】
上記土地境界確認システム11においては、サーバーハードディスク24に記憶された確認用画像データに対して、権限が付与された閲覧者が閲覧請求をすることにより、閲覧することができる。ここで、サーバー21は、サーバーハードディスク24に記憶された確認用画像データの閲覧請求を受け付ける受け付け部と、受け付け部により確認用画像データの閲覧請求を受け付ければ、パルス音データ生成部25により生成され、第1のパルス音データの周波数と異なる第2のパルス音データを確認用画像データに重畳させて出力するよう制御するサーバー出力制御部と、をさらに含んでもよい。
【0051】
図8は、閲覧請求を受け付けた場合の代表的な処理の流れを示すフローチャートである。
図8を参照して、サーバー21により、閲覧請求が受け付けられれば、閲覧請求者に閲覧権限があるか否かが判断される(S41)。この場合、登録された関係者による閲覧請求であるか等により判断される。閲覧権限がなければ(S41において、NO)、閲覧請求を拒否する旨を表示して回答し(S42)、処理を終了する。閲覧権限があると判断されれば(S41において、YES)、第2のパルス音データを生成する(S43)。第2のパルス音データの周波数は、第1のパルス音データの周波数と異なっている。そして、第2のパルス音データを確認用画像データに重畳させる。
図9は、第2のパルス音データを重畳した音声データの一例を示すグラフである。縦軸は、周波数(kHz)を示し、横軸は経過時間を示す。
図9を参照して、音声データ61および重畳された第1のパルス音データ62に加え、第2のパルス音データ63が重畳されている。第2のパルス音データ63は、20kHz以上の周波数、具体的には例えば28kHzの周波数で、パルス信号として表れている。この場合、第1のパルス音データ62の周波数と異なる周波数であって、かつ異なるパルス信号として表れている。第1のパルス音および第2のパルスは、人間の耳には聞こえないため、第1のパルス音データ62および第2のパルス音データ63が閲覧用画像データに含まれていることは、閲覧用画像を視聴しただけではわからない。このようにして、音声データ61および第1のパルス音データ62に第2のパルス音データ63を重畳する。なお、この重畳については、確認用画像データが終了するまで実施される。このようにして、閲覧用画像データを作成する(S44)。その後、閲覧用画像データをサーバーハードディスク24に記憶させ(S45)、閲覧請求者に閲覧用画像データを出力する(S46)。
【0052】
このようにすることにより、第1のパルス音データの周波数と異なる周波数の第2のパルス音データに基づいて、閲覧用画像データを特定することができる。したがって、閲覧用画像データと閲覧者とを容易に紐付けることができ、閲覧用画像データが改竄されたとしても、改竄された閲覧用画像データであることを特定しやすい。その結果、より信頼性の向上を図ることができる。
【0053】
(他の実施の形態)
なお、上記土地境界確認システム11において、パルス音データ生成部25は、所定のタイミングで周波数を異ならせて第1のパルス音データを生成してもよい。このようにすることにより、所定のタイミングにより異なる周波数の第1のパルス音データが重畳されるため、所定のタイミングおよびその時の周波数を把握しなければ、データの改竄が不可能である。よって、さらに信頼性の向上を図ることができる。第2のパルス音データについても同様である。
【0054】
また、上記土地境界確認システム11において、パルス音データ生成部25は、発生させた乱数に応じて導出される周波数で第1のパルス音データを生成してもよい。このようにすることにより、何らかの規則性に則って周波数を変更したパルス音データを生成するよりも、確認用画像データの改ざんが困難となる。したがって、さらに信頼性の向上を図ることができる。第2のパルス音データについても同様である。
【0055】
なお、上記土地境界確認システム11において、サーバー記憶制御部26は、タブレットPC31aから送信されたデータを受信すると同時に、タブレットPC31aから送信されたデータをサーバーハードディスク24に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、いわゆるリアルタイムで画像データをサーバーハードディスク24に記憶させることができる。そうすると、画像データの改竄等を行う時間を制約することができ、より信頼性の向上を図ることができる。
【0056】
また、上記土地境界確認システム11において、立会証明書データを表示する際に用いられるバーコードデータを作成するバーコードデータ作成部と、バーコード作成部により作成されたバーコードデータを読み取ると、立会証明書データを表示するよう制御する表示制御部をさらに備えてもよい。このようにすることにより、バーコードが読み取られれば、立会証明書データを表示することができる。よって、容易に、すなわち、種々のデータ入力等を行わなくとも、立会証明書データを表示させることができる。
【0057】
なお、上記土地境界確認システム11は、タブレットPC31aの位置データを取得する第1の位置データ取得部をさらに備えてもよい。サーバー記憶制御部26は、土地の境界に関する画像データに第1の位置データ取得部により取得されたタブレットPC31aの位置データを紐付けて、サーバーハードディスク24に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、画像データを撮影したタブレットPC31aの位置データと紐付けて確認用画像データを記憶させることができる。そうすると、タブレットPC31aの位置と撮影した土地の境界の位置とを照らし合わせて、撮影された画像データがその土地の境界の画像であることを立証しやすくすることができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。ここで、例えば上記第1の位置データ取得部は、サーバー21に含まれていてもよい。また、第1の位置データ取得部による位置データの取得については、タブレットPC31aに内蔵されたGPS(Global Positioning System)機能を利用して位置データを取得することができる。
【0058】
また、上記土地境界確認システム11は、カメラ35aにより撮影された土地の境界に関する画像データに境界標の画像が含まれているか否かを判断する判断部と、判断部により境界標の画像が含まれていると判断されれば、境界標の位置データを取得する第2の位置データ取得部と、をさらに備えてもよい。サーバー記憶制御部26は、土地の境界に関する画像データに第2の位置データ取得部により取得された境界標の位置データを紐付けて、サーバーハードディスク24に記憶させるよう制御してもよい。このようにすることにより、境界標の位置と紐付けて確認用画像データを記憶させることができる。そうすると、境界標の位置と土地の境界の位置とを照らし合わせて、撮影された画像データがその土地の境界の画像であることを立証しやすくすることができる。したがって、より信頼性の向上を図ることができる。ここで、例えば上記第2の位置データ取得部は、サーバー21に含まれていてもよい。また、第2の位置データ取得部による位置データの取得については、境界標に内蔵されたGPS機能を利用して位置データを取得することができる。
【0059】
なお、本開示に係る土地境界確認方法は、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、画像データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、画像データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。土地境界確認方法は、撮影部により土地の境界に関する画像を撮影する工程と、画像を撮影する工程の後に、撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信する工程と、第1の携帯端末装置から送信されたデータを受信すると共にサーバー記憶部に第1の携帯端末装置から送信されたデータを記憶させる工程と、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する工程と、立会証明書データを作成する工程の後に、作成された立会証明書データをサーバーに送信する工程と、立会証明書データを受信すれば、第1の携帯端末装置および第2の携帯端末装置に、立会証明書データを受信した旨を送信する工程と、を備える。
【0060】
このような土地境界確認方法によると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0061】
また、本開示に係る土地境界確認システム用プログラムは、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。土地境界確認システム用プログラムは、第1の携帯端末装置を、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部、データを入力させる第1入力部、ネットワークを介して撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信するよう制御する第1送信制御部、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する立会証明書データ作成部として機能させるための土地境界確認システム用プログラムである。第1送信制御部は、ネットワークを介して立会証明書データ作成部により作成された立会証明書データをサーバーに送信するよう制御する。
【0062】
このような土地境界確認システム用プログラムによると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0063】
なお、本開示に係る記録媒体は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であって、土地の境界の確認作業を支援する土地境界確認システムに用いられる土地境界確認システム用プログラムを記録している。土地境界確認システムは、ネットワークと接続可能であり、データを記憶するサーバー記憶部を含むサーバーと、ネットワークと接続可能であって、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部およびデータの入力が可能な第1入力部を含む第1の携帯端末装置と、ネットワークと接続可能であって、データを表示する第2表示部およびデータの入力が可能な第2入力部を含む第2の携帯端末装置と、を備える。記録媒体は、第1の携帯端末装置を、画像を撮影する撮影部、データを表示する第1表示部、データを入力させる第1入力部、ネットワークを介して撮影部により撮影された土地の境界に関する画像データをサーバーおよび第2の携帯端末装置に送信するよう制御する第1送信制御部、撮影部により撮影された画像データ、第1入力部により入力された第1入力データおよび第2入力部により入力された第2入力データを基に土地の境界の立会に関する証明書データである立会証明書データを作成する立会証明書データ作成部として機能させるための土地境界確認システム用プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体である。第1送信制御部は、ネットワークを介して立会証明書データ作成部により作成された立会証明書データをサーバーに送信するよう制御する。
【0064】
このような記録媒体によると、立会者の負担の軽減を図って効率よく実施することができると共に、信頼性の向上を図ることができる。
【0065】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【解決手段】土地境界確認システム11は、サーバー21と、第1の携帯端末装置31aと、第2の携帯端末装置31b,31cと、を備える。第1の携帯端末装置31aは、第1送信制御部37aと、立会証明書データ作成部38aと、を含む。サーバー21は、第1の携帯端末装置31aから送信されたデータを受信すると共にサーバー記憶部24に第1の携帯端末装置31aから送信されたデータを記憶させるよう制御するサーバー記憶制御部26を含む。サーバー21は、立会証明書データを受信すれば、第1の携帯端末装置31aおよび第2の携帯端末装置31b,31cに、立会証明書データを受信した旨を送信するよう制御するサーバー送信制御部27を含む。