(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
反復利用される組立式架台にコイル状物を搭載して輸送コンテナに収納して輸送する物流における前記組立式架台の管理に用いられ、ネットワークを介して情報端末に接続される組立式架台管理システムであって、
前記組立式架台の各部品の製造発注から反復利用及び破損後の廃棄までの工程を予め区分した複数の管理工程のうち、進行中及び完了した前記管理工程を示す進捗情報と進捗済の前記管理工程の各部品の状態を示す部品情報とを含む部品管理情報と、
前記管理工程の何れかの管理責任者からの前記情報端末を介した前記部品管理情報の閲覧及び更新の権限を示すアクセス権限情報と、
を記憶する記憶部と、
前記部品管理情報の更新を求める前記管理責任者及び更新内容を示す情報を含む更新申請情報を前記情報端末から受信すると、前記アクセス権限情報が示す前記更新を求める前記管理責任者の権限の範囲内で前記部品管理情報を更新する制御部と、
を備えることを特徴とする組立式架台管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づき本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず
図1及び
図2を参照して本実施形態に係る組立式架台管理システムの管理対象である組立式架台の一例を説明する。
図1に示すように組立式架台1は台座3及び支持部4を備える。
【0015】
台座3は搬送対象であるコイル状物2及び組立式架台1を構成する他の部材を支持する部材であり、
図1では角柱状の部材である。
支持部4はコイル状物2の円筒面に直接接触することでコイル状物2を支持する部材であり、
図1に示すように円筒面に対応するU字型の支持面4aを上面に備える4つの板状部材である。支持部4は底面が平坦であるが、台座3が篏合される凹部4bを備える。
【0016】
この構造では
図2(b)に示すように台座3を輸送コンテナ6の底面のような床面に敷いて、支持部4の凹部4bに嵌合させることで組立式架台1が組み立てられる。この状態で支持部4の支持面4aにコイル状物2を載せることで、
図2(a)に示すように、組立式架台1にコイル状物2を搭載した状態で輸送コンテナ6に搭載できる。コイル状物2はさらにコイル状物2を輸送コンテナ6や組立式架台1にロープで固縛するラッシングと呼ばれる作業を行うことで、固定される。
【0017】
組立式架台1は
図1(b)に示すように台座3から支持部4を取り外すことで分解できる。
さらに、組立式架台1は分解した状態で、
図1(c)に示すように支持部4と台座3を板厚方向に重ねて収納箱5に収納することで、組み立てた状態と比べて専有面積が同程度で、高さを低くできる。
そのため、
図2(b)に示すように、分解した組立式架台1が収納された複数の収納箱5を重ねて1つの輸送コンテナ6に搭載して搬送可能である。よってコイル状物2の搬送が終了した後は
図2(b)に示すように収納箱5に収納した状態で回送できる。
【0018】
図1に示す組立式架台1は説明を簡略化するために実物よりも大幅に簡略化した構造を図示している。実際の組立式架台1は台座3と支持部4以外にも、コイル状物2の円筒の軸方向の移動を規制する部材や、コンテナ側壁と支持部4の間に挿入される緩衝材のような多様な部材が必要である。しかしながら
図1に示すような、台座3と支持部4の僅か2種類のみからなる組立式架台1であっても、収納箱5を加えると3種類の部材の管理が必要であることがわかる。
【0019】
また台座3は他の部材を支持するために、剛体である必要があるが、輸送時の振動によるコイル状物2の擦傷を防ぐために、支持部4は弾性体であるのが好ましい。そのため台座3と支持部4は材質が異なるため、製造業者も異なるのが通常である。
【0020】
次に
図3〜
図6を参照してコイル状物2を輸送する際の手順の一例を説明する。ここでは海外の業者である輸入者が、国内の業者である輸出者からコイル状物2を購入する場合を例に説明する。
【0021】
まず輸入者と輸出者の間でコイル状物2の購入契約が締結されたとする(
図3及び
図4のS0)。この場合、輸出者が輸送能力を持たない場合、国内の輸送業者である輸出国複合輸送業者に輸送委託を行う(
図3及び
図4のS1、輸送委託工程)。業務を委託された輸出国複合輸送業者はまず、実際にコイル状物2を組立式架台1に搭載して輸送コンテナ6に積み込む作業を行う輸出固縛業者、及び輸送コンテナ6の海上輸送を行う海運業者に業務委託を行う(
図3及び
図4のS2、業務委託工程)。これは、輸出国複合輸送業者自身が輸送能力を持たない場合があるためである。
【0022】
次に輸出国複合輸送業者は組立式架台1を用意して輸出固縛業者に納入する必要がある。しかしながら組立式架台1が他社の特許権に係る製品の場合、輸出国複合輸送業者は組立式架台1を製造することができない。この場合は輸出国複合輸送業者が実施許諾を受けて組立式架台1を製造して使用することも考えられるが、使用に関する実施許諾のみを受けて、特許権者から組立式架台1を借りて使用する方がコスト面で有利な場合がある。そこで業務を委託された輸出国複合輸送業者は架台所有者から組立式架台1を借りて使用する。具体的にはまず輸出国複合輸送業者は架台所有者から既に借りた組立式架台1の在庫を参照して組立式架台1の数が在庫で足りるか否かを判断し(
図4のS3−1)、足りる場合は在庫品を利用する(
図4のS3−2)。在庫で足りない場合は不足分の組立式架台1を発注して賃借契約を締結する(
図3及び
図4のS3−3、架台発注工程)。
【0023】
発注を受けた架台所有者は各部品を架台部品製造者A、B、及びパッケージング業者に発注する(
図3及び
図4のS4、部品発注工程)。
【0024】
ここでいう部品とは収納箱5を含むため、組立式架台1の部品を発注する場合は台座3、支持部4、及び収納箱5を別々の業者に発注する場合がある。
図3では台座3を架台部品製造者Aに、支持部4を架台部品製造者Bに、収納箱5をパッケージング業者に発注している。台座3と支持部4が完成すると架台部品製造者A、Bは完成した台座3と支持部4をパッケージング業者に納入する(
図3及び
図4のS4−2、部品納入工程)。パッケージング業者は、収納箱5を製造し、納入された台座3と支持部4を製造した収納箱5に収納するパッケージング作業を行う(
図3及び
図4のS5、パッケージング工程)。パッケージングが完了すると、パッケージング業者は収納箱5に収納された組立式架台1を輸出固縛業者に納入する(
図3及び
図4のS6、納入工程)。S3−1で在庫品を利用した場合は、在庫品の組立式架台1を輸出国複合輸送業者が輸出固縛業者に納入する。
【0025】
組立式架台1を受け取った輸出固縛業者は、さらにコイル状物2を輸出者から受け取る。さらに組立式架台1を組み立ててコイル状物2を搭載して輸送コンテナ6に搭載して固縛する(
図3及び
図4のS7、コイル搭載工程)。固縛が終わると輸送コンテナ6の扉を閉じてトラック等で積出港へ陸送する(
図3及び
図4のS8、積出港陸送工程)。
【0026】
積出港への輸送コンテナ6の到着後に、輸出国複合輸送業者又は輸出者は輸出国税関に対して輸出の通関手続を行う(
図3及び
図4のS9、輸出通関工程)。通関手続が終了すると輸送コンテナ6は輸入国へ向かう船舶に積み込まれ、海運業者による海上輸送にて輸入国の港まで輸送される(
図3及び
図4のS10、海上輸送工程)。船舶が輸入国の港に到着すると、輸入者、輸出国複合輸送業者から業務委託を受けた輸入国複合輸送業者又は海運業者が輸出国税関に対して輸入の通関手続を行う(
図3及び
図4のS11、輸入通関工程)。通関手続が終わると、輸入国複合輸送業者が輸入者の受け取り先まで輸送コンテナ6を陸送し、受取先でコイル状物2を取り出して輸入者に引き渡す(
図3及び
図4のS12、輸入者陸送工程)。
【0027】
コイル状物2の輸送は以上で完了するが、組立式架台1は再利用可能であるため、輸入国複合輸送業者は組立式架台1を輸出国複合事業者宛に回送する必要がある。この回送の手順を
図5及び
図6を参照して説明する。
【0028】
輸入者陸送工程S12が完了すると、輸入国複合輸送業者は組立式架台1を分解して回収し、回送用の船舶の手配等の回送の準備が整うまで倉庫等に保管する(
図5及び
図6のS13−1、回収・保管工程)。回送の準備が整うと、次に輸入国複合輸送業者は
図2(b)に示すように分解した組立式架台1を収納箱5に収納して輸送コンテナ6に搭載する。さらに、この輸送コンテナ6を、輸出国複合事業者の所在地向けの海上輸送を行う船舶が停泊する積出港まで陸送する(
図5及び
図6のS13−2、積出港回送工程)。なお、S13−1における輸入国複合輸送業者は、S12の輸入国複合輸送業者と同じ業者である必要はない。つまりコイル状物2の陸送を行う輸入国複合輸送業者と、陸送後に組立式架台1を分解して回収する輸入国複合輸送業者が異なってもよい。
【0029】
組立式架台1を搭載した輸送コンテナ6が積出港に到着すると、輸入国複合輸送業者又は船舶の運航業者である海運業者が、コイル状物2を輸入した国の税関に対して、組立式架台1を回送するための通関手続を行う(
図5及び
図6のS14、輸入先回送通関)。
【0030】
通関手続が終了すると、組立式架台1を搭載した輸送コンテナ6は船舶に積み込まれ、海運業者の手でコイル状物2の輸出国の港まで海上輸送される(
図5及び
図6のS15、海上回送工程)。S15の海運業者もS10の海運業者と同じである必要はない。コイル状物2の輸出国の港に船舶が到着すると、輸出国複合輸送業者又は輸出固縛業者がコイル状物2を輸出した国の税関に対して、組立式架台1を回送するための通関手続を行う(
図5及び
図6のS16、輸出先回送通関)。なおS14及びS16はIN/OUT手続とも呼ばれる。
【0031】
通関が終了すると組立式架台1を搭載した輸送コンテナ6は輸出固縛業者に引き渡され、輸出国複合輸送業者に陸送で回送される(
図5及び
図6のS17、陸上回送工程)。
組立式架台1を受け取った輸出国複合輸送業者は組立式架台1を構成する部品が損傷していないかを検査する(
図6のS18、検査工程)。検査の結果、損傷している場合はS20に進み、損傷していない場合はS21に進む(
図6のS19)。損傷している場合は損傷した部品を廃棄する(
図6のS20)。損傷していない場合は組立式架台1を在庫として倉庫に保管する(
図6のS21、保管工程)。
以上がコイル状物2を輸送する際の手順の一例の説明である。
【0032】
この説明からわかるように、コイル状物2の輸送においては輸送に用いる組立式架台1の各部品をS1〜S21までの各工程、つまり組立式架台1の発注から、使用後の保管、廃棄に至る工程を含む工程を追跡して管理する必要がある。また、輸送中にコイル状物2が損傷する等の事故が発生した場合、S1〜S21の、どの工程の作業が原因で事故が起こったのかを明らかにする必要がある。さらにS1〜S21の工程は
図3に示すように複数の業者が担当しているため、事故の再発防止策を立てるためには、事故が起こった場合はどの業者に責任があるのかも明確にする必要がある。
【0033】
本実施形態に係る組立式架台管理システム100は、このようなコイル状物2の輸送中にコイル状物2が損傷する事故が起こった場合に、原因となった工程、事故の原因である部品、及び責任者を明確にするものである。
【0034】
次に
図7〜
図11を参照して本実施形態に係る組立式架台管理システム100及び情報端末の構成を説明する。
組立式架台管理システム100は反復利用される組立式架台1にコイル状物2を搭載して輸送コンテナ6に収納して輸送する物流における組立式架台1の管理に用いられるコンピュータである。
図7に示すように組立式架台管理システム100はネットワーク111を介して情報端末113a、113b、113cに接続される。
組立式架台管理システム100は記憶部101及び制御部102を備える。
【0035】
記憶部101は組立式架台1の管理に必要な情報及び管理に必要なプログラムを記憶する記憶装置である。
図7に示すように記憶部101は部品管理情報103、アクセス権限情報108、在庫情報107、情報更新プログラム109、架台回転期間情報107a、及び回転期間算出プログラム110を記憶情報として有する。
部品管理情報103は組立式架台1の複数の管理工程毎の各部品の状態を示す情報である。ここでいう管理工程とは、各部品の製造発注から反復利用、及び破損後の廃棄までの工程を予め区分したものであり、具体的には
図3〜
図6に示すS0〜S21の工程のうち、輸送工程毎に管理すべき項目を抽出したものである。
【0036】
具体的には管理工程は、架台発注工程S3−3、部品発注工程S4、部品納入工程S4−2、パッケージング工程S5、納入工程S6、コイル搭載工程S7、輸送工程、回送工程、検査工程S18、保管工程S21、及び廃棄工程S20を含む。これらの管理工程は例示であって、これらの全ての工程が常に必須であるという意味ではない。ただし、管理責任者が異なる工程は管理工程に含めるのが好ましい。また、
図3及び
図4のS0〜S3−2を管理工程に含めてもよい。
【0037】
輸送工程は、
図3及び
図4に示すように、例えば積出港陸送工程S8、輸出通関工程S9、海上輸送工程S10、輸入通関工程S11、輸入者陸送工程S12を含む。
ただし、コイル状物2を国内でのみ輸送する場合、輸出入の手続は不要なので、輸出通関工程S9及び輸入通関工程S11は管理工程に含めなくてもよい。
また、海上輸送を行わず、陸送のみの場合は、輸送工程は単にコイル状物2の販売先から購入先までの陸送工程になる。
【0038】
回送工程は、
図5及び
図6に示すように回収・保管工程S13−1、積出港回送工程S13−2、輸入先通関工程S14、海上回送工程S15、輸出元回送通関工程S16、及び陸上回送工程S17を含む。
ただし、コイル状物2を国内でのみ輸送する場合、回送時の輸出入の手続は不要なので、輸入先通関工程S14及び輸出元回送通関工程S16は管理工程に含めなくてもよい。
また、海上輸送を行わず、陸送のみの場合は、回送工程は単にコイル状物2の購入先から組立式架台1の所有者まで組立式架台1を陸送で回送する工程になる。
【0039】
図7及び
図8に示すように部品管理情報103は、進捗情報104及び部品情報105を備える。
進捗情報104は組立式架台1の各部品の進行中及び完了した管理工程を示す情報である。
【0040】
図8に例示する進捗情報104は、架台番号情報301、部品名情報302、コイル種類情報303、輸送元→輸送先情報304、進行状況情報305、管理責任者情報306を有する。
図8は進捗情報104を組立式架台管理システム100又は情報端末113a、113b、113cの表示部に表示した画像を例示している。
【0041】
架台番号情報301は組立式架台1を区別する番号であり、
図8では数字の連番であるが、アルファベット等で区別してもよい。コイル種類情報303は、特定の架台番号の組立式架台1の輸送対象であるコイル状物2の種類を示す情報であり、ここでは製造元の企業と型番を例示している。コイル種類を参照することで、誤った種類のコイル状物2が輸送されていないかを確認できる。
【0042】
輸送元→輸送先情報304は、コイル状物2の輸送元及び輸送先を示す情報である。この情報を参照することで、コイル状物2が誤った輸送先に輸送されていないかを確認できる。進行状況情報305は、進行中の管理工程を示す情報である。例えば架台番号「1」の部品名「支持部」は進行状況情報305が「部品納入」であるため、部品納入工程S4−2が進行中であり、製造した支持部4をパッケージング業者に引き渡す作業中であることがわかる。
管理責任者情報306は、進行中の管理工程の責任者を示す情報である。例えば架台番号「1」の部品名「支持部」は管理責任者情報306が「架台部品製造者B」であるため、この段階で支持部4が損傷する等の不具合があった場合は、「架台部品製造者B」の作業に問題があったことがわかる。よって不具合に対して「架台部品製造者B」が責任を負うべきことも分かる。
【0043】
部品情報105は、進捗済の管理工程の各部品の状態を示す情報であり、画像情報501及び賃借情報502を有する。
画像情報501は進捗済の管理工程毎の組立式架台1を構成する各部品の外観を示す画像であり、具体的には各管理工程が終了した際に管理責任者が部品を撮影した写真である。
例えば
図8に示す架台番号「2」の部品名「支持部」の画像情報501を閲覧する場合、該当するセルをクリックすることで、
図9に示すように進捗済の各工程の画像が表示される。
図9は画像情報501を組立式架台管理システム100又は情報端末113a、113b、113cの表示部に表示した画像を例示している。
【0044】
図8の架台番号「2」の部品名「支持部」は、進行状況情報305に示すように「積出港へ陸送中」まで進捗中なので、積出港陸送工程S8が進行中であり、その直前の工程であるコイル搭載工程S7までが完了済の管理工程である。そのため画像情報501は
図9に示すように、部品納入工程S4−2、パッケージング工程S5、納入工程S6、コイル搭載工程S7の各工程完了時点で撮影された支持部4の画像を有する。
図9ではパッケージング工程S5と納入工程S6が1つの工程にまとめられているが、これは管理責任者が同じ業者であるためである。
【0045】
画像情報501を参照することで、完了済みの管理工程毎の部品の状態を視覚的に把握できるので、損傷等の事故があった場合に損傷した部品を容易に把握できる。
画像情報501は画像以外の情報を含んでもよい。
図9では画像以外に管理工程毎の管理責任者も情報として含んでいる。これは、画像から部品の損傷が発見された場合に、管理責任者をすぐに把握するためである。
【0046】
このように、組立式架台管理システム100は、組立式架台1を用いたコイル状物2の輸送時の進捗済の管理工程での各部品の状態を示す部品管理情報103を有している。また、管理工程毎の責任者である管理責任者の申請に応じて部品管理情報103が更新される。
そのため、輸送中にコイル状物2が損傷した場合に、部品管理情報103を参照して進捗済の管理工程毎の各部品を参照すれば、損傷の原因となった部品、不適切な作業が行われた管理工程、その管理工程での管理責任者等の事故原因を特定できる。
【0047】
例えば、
図8の架台番号「2」に関し、積出港陸送工程S8の途中で輸送コンテナ6から異音が発生したため扉を開けたところ、組立式架台1の支持部4が割れており、コイル状物2が輸送コンテナ6の内壁に接触して損傷していたとする。この場合、支持部4が割れたことがコイル状物2の損傷原因と考えられる。例えば支持部4を構成する材料の組成が異常な場合、この状態でも組成分析を行えば製造に問題があることがわかる。ただし組成に問題がない場合、割れた支持部4を見ただけでは製造時に割れたのか、パッケージング時に割れたのか、輸送コンテナ6に搭載した時点で割れたのかは、わからない場合がある。
【0048】
この場合、例えば事故原因を究明する輸出国複合輸送業者は、架台番号「2」の支持部4について、進捗済の管理工程を閲覧する。具体的には
図9に示すように、部品納入工程S4−2、パッケージング工程S5及び納入工程S6、コイル搭載工程S7の部品管理情報103の部品情報105を閲覧する。
図9に示すように、架台番号「2」の支持部4について、部品納入工程S4−2の画像情報501には割れが見られない。そのため、製造時に割れは生じておらず、部品納入工程S4−2の管理責任者である架台部品製造者Aにはコイル状物2の損傷に対する責任はないと考えられる。
【0049】
一方で、パッケージング工程S5及び納入工程S6の画像情報501には、支持部4の割れ面71が見られる。そのため、パッケージング工程S5及び納入工程S6の何れかで、不適切な作業が原因で割れが生じた可能性が高く、責任者であるパッケージング業者にはコイル状物2の損傷に対する責任があると考えられる。そのため、支持部4が割れないような適切な作業を行う等の改善策を立てられる。
さらに、コイル搭載工程S7の画像情報501では、組立式架台1が傾いたり崩壊したりといった外観上の問題は見られない。そのため、コイル搭載工程S7の責任者である輸出固縛業者には大きな責任はないと考えられる。
ただし輸出固縛業者は支持部4に割れ面71があるにも関わらず組立式架台1を使用しているため、今後は支持部4に割れ面71がある場合は組立を行わない旨の対策を立てることで、事故の発生を確実に防止できる。
【0050】
賃借情報502は、進捗済の管理工程毎の組立式架台1を構成する各部品の賃借権に関する情報である。
図3に示すように本実施形態で想定する輸送では、輸出国複合輸送業者が架台所有者から組立式架台1を借りてコイル状物2を搬送する。
そのため、部品情報105が賃借情報502を含むことで、賃借に関する情報も把握できる。例えば
図8の架台番号「1」の組立式架台1の支持部4は賃借契約済であることがわかる。一方で未精算であることもわかる。
一方で
図8の架台番号「2」〜「5」は清算済であることもわかる。なお架台番号「4」「5」は進捗情報104が「在庫保管」であることから、回送後に倉庫に保管されていることも分かる。
【0051】
賃借情報502は、賃借料の清算を示す情報を含んでもよい。例えば
図8の架台番号「1」の組立式架台1の支持部4は未精算であるが、「未精算」のセルをクリックすると清算を行うようにしてもよい。また清算に伴う減価償却等の手続を併せて実施してもよい。
【0052】
在庫情報107は、部品管理情報103に記憶された組立式架台1のうち、回送後に再利用可能な状態で保管された在庫数を示す情報であり、
図7に示すように記憶部101に記憶される。
図8の下欄に示すように、在庫情報107は、部品管理情報103において、管理工程が「在庫保管」の状態にある組立式架台1を抽出して、その数を記憶したものである。具体的には
図6のS21の後で、新たなコイル状物2の輸送に再使用されていない組立式架台1を部品管理情報103から抽出して、その数を記憶したものである。
例えば
図8に示す部品管理情報103で管理工程が「在庫保管」の状態にある組立式架台1は、架台番号「4」と架台番号「5」の2つである。よって在庫情報107は、在庫数を「2」として記憶している。
【0053】
この構成では、新たなコイル状物2の輸送業務委託があった場合に、輸出国複合輸送業者は、委託されたコイル状物2の数と在庫数を比較して、委託されたコイル状物2の数よりも在庫数が足りない場合のみ、新たな組立式架台1の製造を発注できる。これにより、無駄な組立式架台1の発注を防止できる。
【0054】
架台回転期間情報107aは、部品管理情報103に記憶された組立式架台1の全てが、コイル状物2の輸送で1回回送されるまでに要する期間である架台回転期間を算出して、算出した期間を記憶したものである。架台回転期間とは、具体的には部品管理情報103に記憶された全ての組立式架台1の数である総フリート数を、単位期間当たりに輸出に使用された組立式架台1の数である輸出数で割ったものである。
総フリート数は部品管理情報103に記憶された組立式架台1の総数であり、部品管理情報103から求められる。また輸出国複合輸送業者が架台所有者から組立式架台1を借りている場合は、賃貸契約期間内の組立式架台1の総数が総フリート数である。
輸出数は、例えば単位期間を1週間とすると、1週間当たりの納入工程S6に至った組立式架台1の数であり、部品管理情報103から求められる。
例えば、ある時点での総フリート数が500個、直近1週間当たりの輸出数が100個であった場合、その時点での架台回転期間は500/100=5週間になり、全ての組立式架台1が1回回送されるのに5週間を要することがわかる。
架台回転期間は単位期間が経過する度に計算され、計算結果が架台回転期間情報107aに蓄積される。そのため架台回転期間情報107aは、架台回転期間を時系列で示す情報となる。
組立式架台管理システム100が架台回転期間情報107aを有することで、過去の架台回転期間を架台回転期間情報107aから求められるので、回転期間の変動から需要の増減を把握できる。そのため、特に輸出国複合輸送業者は輸送委託があった場合に、組立式架台1をどの程度新規に発注すればよいのかを把握できる。
また架台回転期間情報107aは、架台回転期間を時系列で示す情報であるため、過去の所定の期間の回転期間も示す。そのため、コイル状物2の輸送委託の需要が季節によって変動する場合、過去の同じ季節の架台回転期間を参照することで、組立式架台1をどの程度新規に発注すればよいのかを予測できる。
回転期間算出プログラム110は、架台回転期間情報107aを求めるプログラムである。回転期間算出プログラム110は架台回転期間情報107aを求める必要がある場合に用意されるものであり、必須ではない。
【0055】
アクセス権限情報108は、部品管理情報103における管理工程の何れかの管理責任者の、情報端末113a〜113cを介した部品管理情報103の閲覧及び更新の権限を示す情報である。
【0056】
組立式架台管理システム100は記憶部101に部品管理情報103を記憶しているが、部品管理情報103はコイル状物2の輸送が進捗した場合、具体的には、ある管理工程での作業が完了した場合は情報を更新する必要がある。情報を更新するためには、完了した管理工程の管理責任者から更新に係る情報を、情報端末111a〜111cを介して組立式架台管理システム100に送信してもらう必要がある。ただし管理責任者は通常、特定の管理工程しか担当しないため、担当しない管理工程を誤って更新しないように、管理責任者毎に更新の権限を設定する必要がある。また管理工程の管理責任者は適切な更新を行うためには部品管理情報103の閲覧も可能である必要がある。
【0057】
ただし部品管理情報103は組立式架台1の発注から廃棄に至るまでの情報を保有しており、個々の管理責任者の業務と関係のある情報のみを閲覧させる方がセキュリティの観点からは好ましい。例えば組立式架台1の部品の製造のみに関与する架台部品製造者は、輸送工程を閲覧する必要はない。そこで組立式架台管理システム100は管理責任者毎の更新や閲覧の権限を示すアクセス権限情報108を記憶部101に記憶させている。
【0058】
図10に示すようにアクセス権限情報108は、部品管理情報103について、管理工程毎に、管理責任者である利用者の閲覧及び更新の可否を設定している。
例えばパッケージング業者は、更新可能な管理情報はパッケージング工程S5と納入工程S6のみである。これは、パッケージング業者はパッケージング工程S5と納入工程S6以外を実施しないので、実施しない工程を更新する権限を付与できないためである。なお、更新可能な管理工程は閲覧も可能である。
一方でパッケージング業者は、部品発注工程S4は閲覧のみ可能である。これは、パッケージング業者は部品発注工程S4を実施しないものの、発注した部品をパッケージングする作業を行うため、発注した部品の製造の進捗状況を把握する必要があるためである。
このように、管理責任者が実施しない管理工程でも、実施する管理工程の進捗を左右する管理工程は閲覧のみ可能にしてもよい。
なお
図10はアクセス権限情報108の例示であるため、管理責任者の一部しか記載していないが、実際のアクセス権限情報108は組立式架台管理システム100が管理対象とする全ての管理工程の管理責任者毎のアクセス権限を有する。
【0059】
アクセス権限情報108は管理責任者である事業者内で、担当者毎に異なってもよい。例えば架台発注工程S3−3を発注の申請である発注申請工程S3−3−1と、発注の承認である発注承認工程S3−3−2に分け、発注申請工程S3−3−1の更新権限を営業担当者に付与し、発注承認工程S3−3−2を発注の可否を審査する担当者に付与してもよい。理由は以下の通りである。輸出国複合輸送業者は架台発注工程S3−3を実施する事業者である。輸出国複合輸送業者において、輸出者への営業担当者は、輸出者から輸送委託をなるべく多く受注したい場合、自社の輸送能力を宣伝するために組立式架台1の発注数を増やしたい意向がある。一方で内部統制の観点からは、営業担当者に無制限な発注を認めるべきではない。そのため、発注申請を受領し、発注の要不要を精査して、発注の可否を審査して、発注可能と判断した場合のみ発注を承認する部門が輸出国複合輸送業者に必要である。
よって、アクセス権限情報108は管理責任者である事業者内で、担当者毎に異なってもよい。
【0060】
アクセス権限情報108は在庫情報107及び架台回転期間情報107aの閲覧の可否を含む情報であってもよい。例えば
図10では在庫情報107及び架台回転期間情報107aの閲覧が可能なのは輸出国複合輸送業者である。輸出国複合輸送業者は輸送委託があった場合に回送済の組立式架台1の在庫で数が不足する場合に新たに組立式架台1を発注する必要がある。そのため、在庫数や架台回転期間を知ることで組立式架台1を無駄に発注したり、組立式架台1の発注数が不足したりするのを防げる。
アクセス権限情報108は部品管理情報103の架台番号情報301、部品名情報302、コイル種類情報303、輸送元→輸送先情報304、進行状況情報305、管理責任者情報306毎の閲覧の可否を示す情報であってもよい。例えば輸送元→輸送先情報304は架台部品製造者A、Bが閲覧する必要はないため、アクセス権限情報108は架台部品製造者A、Bが輸送元→輸送先情報304の閲覧を不可とする情報でもよい。
在庫情報107は管理責任者が更新できない。理由は、在庫情報107は部品管理情報103で管理工程が「在庫保管」の状態にある組立式架台1を抽出してその数を記憶したものであり、在庫数を管理責任者が更新する必要が無いためである。
架台回転期間情報107aも管理責任者が更新不可能である、架台回転期間情報107aは部品管理情報103を基に組立式架台1の回転期間を算出したものであり、管理責任者が更新する必要が無いためである。
【0061】
情報更新プログラム109は、管理責任者からの情報端末113a〜113cを介した部品管理情報103の閲覧及び更新申請に対して組立式架台管理システム100を動作させるプログラムである。具体的には閲覧及び更新の許可の判断、及び許可する場合には閲覧及び更新を可能とするための動作を制御部102に実施させるプログラムである。
【0062】
制御部102は情報更新プログラム109及び回転期間算出プログラム110に記載の手順に従って組立式架台管理システム100を動作させる装置である。組立式架台管理システム100がコンピュータの場合、制御部102は中央演算装置である。
【0063】
具体的には制御部102は、部品管理情報103の更新申請があった場合に、情報更新プログラム109に基づき、以下のような動作を行う。まず、部品管理情報103の更新を求める管理責任者及び更新内容を示す情報を含む更新申請情報を情報端末111a〜113cから受信する。次に、アクセス権限情報108が示す、更新を求める管理責任者の権限の範囲内で部品管理情報103を更新する。
【0064】
制御部102は、部品管理情報103を更新した場合、部品管理情報103の閲覧権限を持つ管理責任者宛てに情報端末113a〜113cを介して更新結果を示す情報を送信してもよい。
この構成では更新された部品管理情報103の閲覧権限を持つ管理責任者が情報端末113a〜113cを介して更新結果を自動取得できるため、閲覧権限を持つ管理責任者が、更新された情報を速やかに取得できる。
【0065】
また制御部102は、部品管理情報103の閲覧申請があった場合に、情報更新プログラム109に基づき、以下のような動作を行う。
まず、部品管理情報103の閲覧を求める情報及び閲覧を求める管理責任者を含む情報である閲覧申請情報が情報端末113a〜113cを介し管理責任者から送信された場合に、これを受信する。次に、アクセス権限情報108が示す閲覧を求める管理責任者の権限の範囲内で部品管理情報103を情報端末113a〜113cのうち、閲覧申請を送信した端末に送信する。
【0066】
また制御部102は、部品管理情報103を更新した場合に、在庫数が変動する場合は在庫数を変動させる。例えば回送工程が進捗済で再利用可能な組立式架台1がある場合、その組立式架台1の数を、在庫情報107の示す在庫数に加算する。具体的には管理工程が「在庫保管」の状態にある組立式架台1の数が増えた場合は、増えた数だけ在庫数を増やす。管理工程が「在庫保管」の状態にある組立式架台1の数が減った場合は、減った数だけ在庫数を減らす。
この構成では、部品管理情報103を更新に応じて自動で在庫数が更新される。そのため、管理責任者が在庫数を更新する必要が無く、更新作業が煩雑になるのを防ぐことができる。
【0067】
制御部102は、回転期間算出プログラム110に基づき組立式架台1の回転期間を算出して架台回転期間情報107aとして記憶部101に記憶してもよい。具体的な手順は以下のとおりである。
【0068】
まず制御部102は、部品管理情報103から総フリート数を求めて記憶部101に記憶する。
【0069】
次に制御部102は、部品管理情報103を参照して、輸出数を算出して記憶部101に記憶する。
【0070】
次に制御部102は、総フリート数を輸出数で割った値を、直近の単位期間の回転期間として架台回転期間情報107aに加えて記憶部101に記憶する。
【0071】
組立式架台管理システム100はネットワーク111を介して情報端末113a〜113cと通信可能である必要がある。組立式架台管理システム100は、情報更新プログラム109と回転期間算出プログラム110を実行可能な制御部102を有する必要もある。組立式架台管理システム100は、部品管理情報103、アクセス権限情報108、情報更新プログラム109、回転期間算出プログラム110を記憶できる容量を備えた記憶部101を有する必要もある。
このような条件を満たす装置としては、いわゆるサーバと呼ばれるコンピュータを例示できる。
【0072】
ただし、ここでいうサーバとは、物理サーバのような一台のコンピュータを用いたサーバだけでなく、仮想サーバのような、一台のサーバ内に複数のサーバを仮想化したものも含まれる。また、クラウドサーバのようにネットワーク111で接続された複数のコンピュータを仮想サーバとした構成も含まれる。
【0073】
情報端末113a〜113cは、管理責任者が組立式架台管理システム100と通信を行う際に使用するコンピュータであり、
図7に示すように組立式架台管理システム100にネットワーク111を介して接続される。ここでいう「ネットワーク111を介して接続される」とは、情報端末113aのように、無線LANのような中継器112を介して無線でネットワーク111に接続される場合も含む。
図7に示すように情報端末113cは端末記憶部115及び端末制御部114を備える。
【0074】
端末記憶部115は組立式架台管理システム100と通信を行うために必要なプログラムが記憶された記憶媒体であり、更新申請プログラム117及び閲覧申請プログラム116を備える。
【0075】
更新申請プログラム117は部品管理情報103を更新する際に組立式架台管理システム100と通信を行うプログラムである。
具体的には更新申請プログラム117は、更新申請情報を生成する更新申請情報生成手段117aと、生成した更新申請情報を送信する更新申請情報送信手段117bをプログラムとして備える。
更新申請情報とは、更新を申請する管理工程と、更新を申請する項目、更新内容、及び更新を申請する管理責任者のユーザID等の管理責任者の情報が挙げられる。
【0076】
例えばパッケージング業者が組立式架台1のパッケージングを完了して輸出固縛業者に納入する際に、パッケージング業者は、出荷時の製品に不良がないことを証明するために配送直前の組立式架台1を撮影する。この場合、更新申請情報は
図11に示す情報となる。具体的には
図11に示す更新申請情報119は、管理責任者であるパッケージング業者と、撮影した組立式架台1の架台番号と、更新対象工程と、更新内容、ここでは工程が完了した旨と、撮影した画像である部品情報105を含む。
【0077】
閲覧申請プログラム116は、部品管理情報103又は在庫情報107を閲覧する際に組立式架台管理システム100と通信を行うプログラムである。
具体的には閲覧申請プログラム116は、閲覧申請情報を生成する閲覧申請情報生成手段116aと、生成した閲覧情報を送信する閲覧申請情報送信手段116bを備える。閲覧申請プログラム116は、閲覧が許可された場合に組立式架台管理システム100から送信された部品管理情報103を受信する部品管理情報受信手段116cも備える。
輸出固縛業者が架台番号「1」のパッケージング工程S5の部品情報105を閲覧したい場合、
図11の下段に示すように、閲覧申請情報120は閲覧申請者である輸出固縛業者、閲覧対象の架台番号、及び閲覧対象工程であるパッケージング工程S5を示す情報である。
端末制御部114は更新申請プログラム117及び閲覧申請プログラム116に記載の手順に従って情報端末113a〜113cを動作させる装置である。情報端末113a〜113cがコンピュータの場合、端末制御部114は中央演算装置である。
【0078】
なお、情報端末113a、113bの構成は情報端末113cと同様であるため、説明を省略する。端末記憶部115及び端末制御部114を備え、組立式架台管理システム100と通信可能な装置であれば、情報端末113a〜113cの外観や大きさは適宜選択できる。
図7では情報端末113aがスマートフォン、情報端末113bがノートPC、情報端末113cがデスクトップPCとして図示されている。
以上が本実施形態に係る組立式架台管理システム100及び情報端末113a〜113cの構成の説明である。
【0079】
次に、
図12〜
図14を参照して本実施形態に係る組立式架台管理システム100及び情報端末113a〜113cの動作の概要を説明する。
【0080】
まず
図12を参照して、更新申請の際の動作を説明する。
最初に情報端末113a〜113cは、更新申請を行う管理責任者の要求に応じて、更新申請プログラム117を起動して、更新申請情報生成手段117aを用いて更新申請情報119を作成する(
図12のS22)。作成が終了すると情報端末113a〜113cは、更新申請情報送信手段117bを用い、ネットワーク111を介して更新申請情報119を組立式架台管理システム100に送信する(
図12のS23)。
【0081】
組立式架台管理システム100の制御部102は、情報更新プログラム109を起動して更新申請情報119を受信する(
図12のS24)。さらに制御部102はアクセス権限情報108を参照して更新申請を行っている管理責任者の権限を確認する(
図12のS25)。制御部102は確認した権限に基づき、更新が可能か否かを判断し、更新不可能な場合はS27に進み、更新可能な場合はS28に進む(
図12のS26)。更新が可能か否かは、アクセス権限情報108を参照して、更新申請情報119に含まれる更新申請者が、更新を申請する対象を更新する権限を有するか否かで判断すればよい。
【0082】
更新不可能と判断した場合、制御部102は、更新を拒否してリターンする(
図12のS27)。この場合、制御部102は部品管理情報103を更新しない。更新を拒否する場合、制御部102は必要に応じて更新が拒否された旨、及び拒否の理由、例えば更新の権限を有さない旨を、更新申請情報119の送信元である情報端末113a〜113cの何れかに送信する。
【0083】
更新可能と判断した場合、制御部102は、更新申請情報119に基づき、部品管理情報103を更新する(
図12のS28)。
部品管理情報103を更新した場合、制御部102は組立式架台1の在庫数が変動するか否かを判断し、変動する場合はS30に進み、変動しない場合はS30を実行せずにS31に進む(
図12のS29)。
組立式架台1の在庫数が変動する場合、制御部102は変動した数に基づき在庫情報107を更新する。具体的には在庫の増減数だけ在庫数を増減する(
図12のS30)。
【0084】
最後に制御部102は、更新された部品管理情報103及び在庫情報107を、閲覧の権限がある全ての管理責任者宛てに必要に応じて送信する(
図12のS31)。更新された部品管理情報103及び在庫情報107は、具体的な更新内容を送信してもよい。この構成では更新内容を他の管理責任者が閲覧するために組立式架台管理システム100にアクセスする必要がないため、他の管理責任者による更新の監視負担が軽減される。
一方で、更新があったことのみを送信してもよい。この構成では、閲覧の権限を持つ管理責任者が多数の場合に通信の負担が軽減される。
以上が更新申請の際の動作の説明である。
【0085】
次に
図13を参照して、閲覧申請の際の動作を説明する。
最初に情報端末113a〜113cは、閲覧申請を行う管理責任者の要求に応じて、閲覧申請プログラム116を起動し、閲覧申請情報生成手段116aを用いて閲覧申請情報120を作成する(
図13のS32)。作成が終了すると情報端末113a〜113cは、閲覧申請情報送信手段116bを用い、ネットワーク111を介して閲覧申請情報120を組立式架台管理システム100に送信する(
図13のS33)。
【0086】
組立式架台管理システム100の制御部102は、情報更新プログラム109を起動して閲覧申請情報120を受信する(
図13のS34)。さらに制御部102はアクセス権限情報108を参照して閲覧申請を行っている管理責任者の権限を確認する(
図13のS35)。制御部102は確認した権限に基づき、閲覧が可能か否かを判断し、不可能な場合はS37に進み、閲覧可能な場合はS38に進む(
図13のS36)。閲覧が可能か否かは、アクセス権限情報108を参照して、閲覧申請情報120に含まれる閲覧申請者が、閲覧を申請する対象を閲覧する権限を有するか否かで判断すればよい。
【0087】
閲覧不可能と判断した場合、制御部102は、閲覧を拒否してリターンする(
図13のS37)。この場合、制御部102は必要に応じて閲覧が拒否された旨、及び拒否の理由、例えば閲覧の権限を有さない旨を、閲覧申請情報120の送信元である情報端末113a〜113cの何れかに送信する。
【0088】
閲覧可能と判断した場合、制御部102は、閲覧申請情報120に基づき、閲覧を申請された部品管理情報103を、閲覧申請情報120が送信された情報端末113a〜113cの何れかに送信する(
図12のS38)。なお、ここでいう部品管理情報103の送信とは、情報端末113a〜113cの画面に部品管理情報103を示す画像を表示させることのみを許可し、部品管理情報103自体の情報端末113a〜113cへの保存は禁止する場合を含む。
最後に、情報端末113a〜113cは部品管理情報受信手段116cを用いて部品管理情報103を受信する(
図13のS39)。
以上が閲覧申請の際の動作の説明である。
【0089】
次に
図14を参照して、回転期間算出プログラム110に基づく回転期間の算出の手順について説明する。
【0090】
まず制御部102は、予め回転期間算出プログラム110を起動する。なお回転期間算出プログラム110の起動タイミングは、例えば単位期間が経過した後である。次に制御部102は部品管理情報103から総フリート数を求めて記憶部101に記憶する(
図14のS41)。
次に制御部102は、部品管理情報103を参照して、輸出数を算出して記憶部101に記憶する(
図14のS42)。
次に制御部102は、総フリート数を輸出数で割った値を、直近の単位期間の回転期間として架台回転期間情報107aに加えて記憶部101に記憶する(
図14のS43)。
以上が回転期間算出プログラム110に基づく回転期間の算出の手順の説明である。
【0091】
このように本実施形態の組立式架台管理システム100は組立式架台1を用いたコイル状物2の輸送時の部品管理情報103を有しており、管理工程毎の責任者である管理責任者の申請に応じて部品管理情報103が更新される。
そのため、輸送中にコイル状物2が損傷した場合に、部品管理情報103を参照して進捗済の管理工程毎の各部品の状態を参照すれば、損傷の原因を容易に特定できる。
【0092】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが本発明は実施形態に限定されない。当業者であれば本発明の技術思想の範囲内で各種変形例及び改良例に想到するのは当然のことであり、これらも本発明に含まれる。
【0093】
例えば上記した実施形態では組立式架台1として、台座3と支持部4のみからなる構造を例示したが、組立式架台1は組立式で反復利用が可能であれば、構成する部品の数や種類は適宜選択できる。
また上記した実施形態では組立式架台管理システム100の管理対象である組立式架台1が一種類のみであるが、組立式架台管理システム100は形状や材質の異なる複数種類の組立式架台1を管理することもできる。
反復利用する組立式架台1にコイル状物2を搭載して輸送コンテナ6で輸送する物流で組立式架台1の管理に用いられ、情報端末111cに接続される組立式架台管理システム100であって、組立式架台1の進行中及び完了した管理工程を示す進捗情報104と進捗済の管理工程の部品の状態を示す部品情報105を含む部品管理情報103と、管理工程の管理責任者からの情報端末111cを介した部品管理情報103の更新の権限を示すアクセス権限情報108を記憶する記憶部101と、部品管理情報103の更新を求める管理責任者及び更新内容を示す更新申請情報を受信すると、アクセス権限情報108が示す権限の範囲内で部品管理情報103を更新する制御部102を備えることで、組立式架台を用いたコイル状物の搬送中に事故が起こった場合に、事故原因の特定が容易な組立式架台管理システムを提供する。