(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る栓体の外観斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る栓体の側面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る栓体の栓本体の側面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る栓体の栓本体の底面図である。なお、本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の大開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る栓体の栓本体の平面図である。なお、本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の大開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る栓体の栓本体の底面図である。なお、本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の小開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図7】本発明の第1実施形態に係る栓体の栓本体の平面図である。なお、本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の小開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図8】本発明の第1実施形態に係る栓体の縦断面図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係る栓体において係止部材による係止を解除した状 態の斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る栓体において蓋体を開状態としたときの側面 図である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係る栓体において蓋体を開状態としたときの斜視 図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係る飲料容器の正面図である。
【
図13】本発明の第1実施形態の変形例(A)に係る栓体の底面図である。なお、 本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の大開口部位に合わせ たときの状態が示されている。
【
図14】本発明の第1実施形態の変形例(A)に係る栓体の底面図である。なお、 本図では、上側部材の半椀壁部の開口を下側部材の流量調整部の小開口部位に合わせ たときの状態が示されている。
【
図15】本発明の第1実施形態の変形例(B)に係る栓体の外観斜視図である。
【
図16】本発明の第1実施形態の変形例(B)に係る栓体の縦断面図である。
【
図17】本発明の第2実施形態に係る栓体の側面図である。
【
図18】本発明の第2実施形態に係る栓体の縦断面図である。なお、本図では、流 量調整部材の流量抑制部位を半椀壁部の開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図19】本発明の第2実施形態に係る栓体の底面図である。なお、本図では、流量 調整部材の流量抑制部を半椀壁部の開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図20】本発明の第2実施形態に係る栓体の縦断面図である。なお、本図では、流 量調整部材の半円開口を半椀壁部の開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図21】本発明の第2実施形態に係る栓体の底面図である。なお、本図では、流量 調整部材の半円開口を半椀壁部の開口に合わせたときの状態が示されている。
【
図22】本発明の第2実施形態の変形例(A)に係る栓本体の下方斜視図である。
【
図23】本発明の第2実施形態の変形例(A)に係る栓本体の底面図である。
【
図24】本発明の第2実施形態の変形例(A)に係る栓本体の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
−第1実施形態−
本発明の第1実施形態に係る栓体100は、
図1および
図2に示されるように、主に、栓本体110、蓋体120、ヒンジ機構部140および下部外装部材150から構成される。以下、これらの要素部品について詳述すると共にこの栓体100の使用方法等について説明する。
【0014】
<栓体の要素部品>
(1)栓本体
栓本体110は、
図3および
図8に示されるように、下側部材DP、上側部材UPおよびOリングORから構成されている。以下、これらの構成部材DP,UP,ORについて詳述する。
【0015】
下側部材DPは、上側部材UPを回転可能に支持する支持体であって、主に、円筒壁部111、流量調整部118および雄ネジ部112から形成されている。円筒壁部111は、円筒形状を呈する。なお、この円筒壁部111の内部空間111aは、容器200(後述)から上側部材UPの半椀壁部114に向かって流れる飲料が通過する流体通路として機能する。この円筒壁部111の上端面には、
図8に示されるように下側円環溝Gdが形成されている。
図8に示されるように、この下側円環溝GdにはOリングORが嵌め込まれる。このOリングORの役割については後述する。流量調整部118は、
図4、
図6〜8等に示されるように、2つの開口OPb,OPsを有する円盤状の部位であって、円筒壁部111の上端部に配設されている。
図4に示されるように、これらの開口OPb,OPsは、形状および大きさが異なっている。説明の便宜上、以下、略楕円形の大きい開口OPbを「大開口」と称し、円形の小さい開口OPsを「小開口」と称する。なお、大開口OPbの形状は、後述する上側部材UPの半椀壁部114の開口113の形状と同一とされている。雄ネジ部112は、
図8に示されるように、円筒壁部111の外周面上に形成されており、容器200(後述)の開口部210の内周面上に形成される雌ネジ部211と螺合することが可能である(
図12参照)。また、この雄ネジ部112の下には、
図8に示されるように、パッキン119が着脱自在に取り付けられている。
【0016】
上側部材UPは、上述の通り、下側部材DPに対して回転可能な部材であって、主に、基体部116、半椀壁部114、立壁部115、遮蔽板部117およびストッパーSTから形成されている。基体部116は、下側部材DPの円筒壁部111の半径と同一の半径を有する円筒形状を呈している。また、この基体部116の下端面には上側円環溝Guが形成されている。
図8に示されるように、この上側円環溝GuにはOリングORが嵌め込まれる。すなわち、この基体部116は、Oリングを挟んで下側部材DPの円筒壁部111と対向することになる。OリングORの役割については後述する。半椀壁部114は、
図8に示されるように、基体部116の上側に配置されている。なお、平面視において、半椀壁部114の半円部分はヒンジ機構部140の反対側すなわち栓体100の正面側に配置されており、直線部分はヒンジ機構部側すなわち背面側に配置されている。また、この半椀壁部114の底部には、
図5、
図7および
図8に示されるように、略楕円形の開口113が形成されている。その結果、半椀壁部114の内部空間114aは、開口113および下側部材DPの流量調整部118の開口OPb,OPsを介して円筒壁部111の内部空間111aに連通する(
図8参照)。立壁部115は、平面視において略半月状である(
図5および
図7参照)。なお、平面視において、立壁部115の半円部分はヒンジ機構部140の反対側すなわち栓体100の正面側に配置されており、直線部分はヒンジ機構部側すなわち背面側に配置されている。また、この立壁部115は、側面視においてヒンジ機構部側の反対側からヒンジ機構部側に向かうに従って下方に傾斜している(
図3参照)。すなわち、立壁部115は、ヒンジ機構部側の反対側(すなわち栓体100の正面側)が高く、ヒンジ機構部側すなわち背面側に向かうに従って低くなる。そして、この立壁部115の両側には、
図3に示されるように、係止爪受容部115bが形成されている。これらの係止爪受容部115bには、後述する一対の係止爪133がそれぞれ抜差自在に差し込まれる。また、立壁部115のうち係止爪受容部115bに挟まれる円弧部分(以下「立壁中央部」という)115aは、飲み口として利用される。遮蔽板部117は、容器200から流れてくる飲料を通さない方の開口OPb,OPsを閉塞する部位であって、
図8に示されるように、基体部116の後側から前方に向かって延びている。すなわち、この遮蔽板部117は、下側部材DPの流量調整部118の開口OPb,OPsのうち上側部材UPの半椀壁部114の開口113と対向しない開口を閉塞する役目を担っている。ストッパーSTは、上側部材UPの回転角度を規制するための部材であって、下部外装部材150の側壁部151aの内周面から内側に向かって突起する突起部(図示せず)に当接すると上側部材UPがそれ以上回転不可能な状態となる。なお、下部外装部材150の突起部は、上側部材UPの半椀壁部114の開口113が下側部材DPの流量調整部118の大開口OPbに合う位置と、上側部材UPの半椀壁部114の開口113が下側部材DPの流量調整部118の小開口OPsに合う位置とに設けられている。すなわち、このストッパーSTは、これらの突起部間を往復動することができる。
【0017】
OリングORは、円環状の弾性部材であって、上述の通り、下側部材DPに対する上側部材UPの回転を許容しながら下側部材DPと上側部材UPとをシールする役目を担っている。このOリングORは、上述の通り、下側部材DPの円筒壁部111の下側円環溝Gdに摺動可能に嵌め込まれていると共に、上側部材UPの基体部116の上側円環溝Guに摺動可能に嵌め込まれている。
【0018】
上述の通り、上側部材UPは、下側部材DPに対して回転可能である。このため、この栓体100の使用者は、上側部材UPの半椀壁部114の開口113が下側部材DPの流量調整部118の大開口OPbに合う状態と、上側部材UPの半椀壁部114の開口113が下側部材DPの流量調整部118の小開口OPsに合う状態とを選択的に切り換えることができる。このため、この栓体100では、使用者の意思によって飲料の流量を調整することができる。
【0019】
(2)蓋体
蓋体120は、
図1、
図2、
図8および
図11に示されるように、主に、蓋本体121、蓋カバー122、弾性突起部123、一対の連結片142および係止部材130から構成される。
【0020】
(2−1)蓋本体
蓋本体121は、平面視において略D字形状(円切片形状)を呈している。なお、栓体100が閉状態となっているとき、平面視において、蓋本体121の円弧部分はヒンジ機構部側の反対側すなわち栓体100の正面側に位置し、直線部分はヒンジ機構部側すなわち背面側に位置している。また、図示はしていないが、蓋本体121の天壁部は側面視において、ヒンジ機構部側の反対側からヒンジ機構部側に向かうに従って下方に傾斜しており、立壁部115をほぼ隙間なく覆っている。また、蓋本体121の側壁部は平面視において、立壁部115をほぼ隙間なく囲っている。また、蓋本体121の円弧部分には一対の窓部WDが形成されている(
図11参照。)。この窓部WDには、後述する係止部材130の係止爪133が外側から内側に向かって挿通されている。
【0021】
(2−2)蓋カバー
蓋カバー122は、平面視において略H字状を呈しており、蓋本体121の上面の一部、側面の一部およびヒンジ機構部140の側面を覆う。また、平面視において、蓋カバー122の正面側の凹部には係止部材130の一部が収容され、蓋カバー122の背面側の凹部にはヒンジ機構部140の一部が収容される。
【0022】
(2−3)弾性突起部
弾性突起部123は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から成形されており、
図8、
図10および
図11に示されるように、蓋本体121の裏側の略中央付近から突起している。この弾性突起部123は、係止爪133が係止爪受容部115bに差し込まれているとき、すなわち蓋体120が閉状態であるとき、
図8に示されるように栓本体110の開口113を閉塞する。
【0023】
(2−4)連結片
連結片142は、蓋本体121の後端に形成されており、後述の通り、下部外装部材150のヒンジ連結部141と共にヒンジ機構部140を構成する。なお、この連結片142には、ヒンジピン(図示せず)が挿通される貫通孔が形成されている。
【0024】
(2−5)係止部材
係止部材130は、
図1、
図8および
図11に示されるように、主に、本体部131、操作凹部132、係止爪133および係止爪付勢機構(図示せず)から構成されている。
【0025】
本体部131は、正面視において門形状を呈し、平面視において方形の一辺が円弧に置換されている形状を呈している。ところで、正面視において、本体部131の中央下には、蓋本体121の一部が露出している(符号121a参照)。なお、この露出部分121aは、使用者が係止部材130をヒンジ機構部側の反対側(すなわち正面側)に引くときの支持部位として利用されることが想定されている。本体部131は、蓋本体121の天壁部に沿って前後移動することが可能である。すなわち、本体部131は、側面視において立壁部115の上縁とほぼ平行な方向に沿って前後に移動することが可能である。さらに詳細にいうと、栓本体110に対する蓋体120の係止が解除されるとき、本体部131は、側面視において斜め上方に向かって移動し、蓋体120が栓本体110に係止されるとき、本体部131は、側面視において斜め下方に向かって移動する。また、係止爪133が係止爪受容部115bに差し込まれているとき、すなわち、蓋体120が栓本体110に係止されているとき、本体部131の天面および外周面、蓋本体121の露出部分121aおよび蓋カバー122の天面および外周面には段差がなく、蓋体120に滑らかな平面および湾曲面が形成されている(
図1参照)。その一方、係止爪133が係止爪受容部115bから引き抜かれたとき、すなわち、栓本体110に対する蓋体120の係止が解除されたとき、本体部131の天面および外周面が、蓋本体121の露出部分121aおよび蓋カバー122の天面および外周面よりも上側および正面側に突出し、その結果、本体部131の天面および外周面と、蓋本体121の露出部分121aおよび蓋カバー122の天面および外周面とに段差が生じることになる(
図9参照)。
【0026】
操作凹部132は、
図1および
図8に示されるように、平面視において栓体100の略中央部に位置している。そして、この操作凹部132は、側壁部132aおよび傾斜壁部132bから形成されている。側壁部132aは、係止部材130を正面側に移動させるときの力点部位として機能する。なお、係止部材130が正面側に移動させられると、後述の係止爪133が係止爪受容部115bから引き抜かれ、栓本体110に対する蓋体120の係止が解除される。
【0027】
係止爪133は、
図11に示されるように、本体部131の左右の前壁の裏側面から内側に向かって突起している。また、この係止爪133は、上述の通り、蓋本体121の円弧部分に設けられる一対の窓部に出没可能に挿通されている(
図11参照)。
【0028】
係止爪付勢機構は、係止部材130をヒンジ機構部側に向かって付勢している。具体的には、係止部材130がコイルスプリングや樹脂バネ等のバネ部材を介して蓋本体121に取り付けられることにより係止爪付勢機構が構成されている。
【0029】
(3)下部外装部材
下部外装部材150は、略切頭円錐形状の部材であって、
図8に示されるように、主に、本体部151およびヒンジ連結部141から構成される。そして、この下部外装部材150は、
図2および
図8に示されるように、栓本体110の下側部材DPの上部および上側部材UPの下部を囲うように配置される。なお、かかる場合、栓本体110の立壁部115は、側面視において下部外装部材150の上面よりもほぼ上に位置することとなる。
【0030】
本体部151は、
図8に示されるように、主に、側壁部151aおよび後部天壁部151bから形成されている。側壁部151aは、切頭円錐形状を呈している。後部天壁部151bは、
図8および
図11に示されるように、側壁部151aの後部の上を覆っている。
【0031】
ヒンジ連結部141は、
図8および
図11に示されるように、後部天壁部151bから上方に延びている。そして、このヒンジ連結部141は、後述の通り、蓋体120の連結片142と共にヒンジ機構部140を構成する。なお、このヒンジ連結部141には、ヒンジピン(図示せず)が挿通される貫通孔が形成されている。
【0032】
(4)ヒンジ機構部
ヒンジ機構部140は、
図1、
図9および
図11に示されるように、主に、ヒンジ連結部141、一対の連結片142およびヒンジピン(図示せず)から構成される。なお、ヒンジ機構部140は、連結片142の貫通孔とヒンジ連結部141の貫通孔とが連通して一つの連続した貫通孔が形成されるようにしてヒンジ連結部141を一対の連結片142で挟み込んだ状態で、その貫通孔にヒンジピンが挿通されることにより形成される。
【0033】
<栓体の使用方法>
先ず、容器200の所望の飲料を注ぎ入れる。
【0034】
次に、容器200の雌ネジ部211に栓体100の雄ネジ部112を螺合することにより容器200に栓体100を装着して飲料容器300を完成させる(
図12参照)。このとき、パッキン119が、容器200の内周面の一部に当接し、容器200と栓体100とを水密に保つ。なお、ここで、容器200は、通常の容器であってもよいし、真空二重容器であってもよい。また、容器200の素材としては、ステンレス等の合金、樹脂等が挙げられる。
【0035】
そして、この飲料容器300の使用者は、栓体100のヒンジ機構部140の反対側、すなわち正面側が手前になるように容器200を把持する。続いて、使用者は、例えば、利き手ではない手の親指の腹で蓋本体121の露出部分121aを抑え、利き手の人差し指を操作凹部132に差し入れて側壁部132aに当接させ、係止爪付勢機構による付勢力に抗してその人差し指を手前に引く。すると、栓体100において係止部材130が奥側から手前側に移動し(
図9参照)、その結果、係止爪133が係止爪受容部115bから引き抜かれ、栓本体110に対する蓋体120の係止が解除される。続いて、使用者は、蓋体120を上方に持ち上げて後方に倒す。そして、使用者は、適宜、上側部材UPを回転させて開口の大きさを選択した後、立壁中央部115aに口を付け、飲料容器300を上に持ちあげつつ傾けて飲料を飲む。なお、このとき、係止部材130は、係止爪付勢機構により元の位置に戻されている(
図11参照)。
【0036】
また、蓋体120を閉状態とするとき、使用者は、蓋体120を前方に回動させてそのまま蓋体120を栓本体110に押し込む。すると、係止爪133が係止爪受容部115bの上部に当接しながら下方手前にスライドし、最後に係止爪受容部115bに係止爪133が差し込まれる。その結果、栓本体110に対して蓋体120が係止される。
【0037】
<本発明の第1実施形態に係る栓体の特徴>
本発明の第1実施形態に係る栓体100では、栓本体110の下側部材DPに対して上側部材UPを回転させることによって、下側部材DPの流量調整部118の開口OPb,OPsと上側部材UPの半椀壁部114の開口113とにより、形状および面積が異なる開口を2つ形成することができる。このため、この栓体100では、冷飲料用の開口と、温飲料用の開口とを選択的に形成することができる。このため、この栓体100を真空二重容器等の保温性容器200に装着すれば、冷飲料を一気に飲むことができると共に、温飲料を安全に少しずつゆっくりと飲むことができる。
【0038】
また、この栓体100では、栓体100を容器200に装着した後であっても、開口の大きさを選択または調整することができ、使用者にとって便利である。
【0039】
<変形例>
(A)
先の実施の形態に係る栓体100の栓本体110では、下側部材DPの流量調整部118に略楕円形の大きい開口OPbと、円形の小さい開口OPsとが形成されたが、上側部材UPの半椀壁部114の開口113と関係で形状、面積および配置角度の少なくともいずれかが異なる開口を形成することができれば、下側部材DPの流量調整部118に形成される開口の数、形状、面積、配置等は特に限定されない。例えば、下側部材DPの流量調整部118に形成される開口は、
図13および
図14に示されるように1つであってもよい。
図13および
図14に示される栓体100Aにおいて、栓本体110Aの下側部材DPの流量調整部118aに形成される開口OPaは、大円の一部と小円の一部を重ねた形状を呈している。なお、大円部分は上側部材UPaの半椀壁部114aの開口113aと一致するように形成されており(
図13参照)、小円部分は同開口113aよりも小さく形成されている(
図14参照)。なお、
図7に示される状態の開口面積は、
図5に示される状態の開口面積よりも小さく設定されており、
図14に示される状態の開口面積は、
図13に示される状態の開口面積よりも小さく設定されているが、
図14に示される状態の開口は、
図7に示される状態の開口よりも大きくなっている。これは、栓本体110Aの下側部材DPの流量調整部118aに形成される開口OPaが縦長に設計されていることに起因する。したがって、例えば、温飲料がコーヒーである場合、本変形例に係る栓体100Aでは、先の実施の形態に係る栓体100よりもコーヒーの香りを楽しむことができる。
【0040】
ここで、大円部分は上側部材UPaの半椀壁部114aの開口113aよりも大きく設計されてもよい。また、別の態様としては、2つの開口の角度配置を変化させることによって開口の大きさや形状を変化させてもよい。
【0041】
また、下側部材DPの流量調整部118に形成される開口は、3つ以上であってもよい。このように流量調整部118に種々の開口を設けることによって3種類以上の開口を形成することができ、栓体の使用者は、飲料の種類やその日の気分等によって開口の形状や大きさ等を種々に調整することができる。
【0042】
(B)
先の実施の形態では本発明を栓体100に適用したが、適用対象となる栓体は、先の第1実施形態に係る栓体100のように栓本体を上側部材と下側部材に分離することが可能な構造を有する栓体であれば特に限定されない。本発明は、例えば、
図15および
図16に示される栓体500に適用されてもよい。
【0043】
本変形例に係る栓体500は、1)蓋カバーおよび係止部材の形状の異なること、2)半椀壁部が遮蔽板部を兼ねていること、3)蓋本体の正面側部分が外側に露出していないこと、4)係止部材がスライド部材と係止爪部材とに分割されていること以外は第1実施形態に係る栓体100と同じである。上記1)〜3)の事項は
図15および
図16から明らかであるため(具体的には、上記2)の事項については
図16の符号514の部位を参照。上記3)の事項については
図16の符号521の部位を参照。)、以下では、4)の事項についてのみ詳述する。なお、本変形例に係る栓体500の説明において第1実施形態に係る栓体100と同一の部材および部位等には同一の符号を付してその説明を省略する。なお、ここで、符号522は蓋カバーを示している。
【0044】
上述の通り、この栓体500では、
図16に示されるように係止部材がスライド部材530Aと係止爪部材530Bとに分割されている。以下、スライド部材530Aと係止爪部材530Bにつきそれぞれ詳述する。
【0045】
スライド部材530Aは、第1実施形態に係る係止部材130と同様に側面視において立壁部115の上縁とほぼ平行な方向に沿って前後に移動することが可能である。
【0046】
係止爪部材530Bは、主に、本体部531b、一対の支持部534および一対の係止爪533から形成されている。本体部531bは、
図16に示されるように、前後方向においてスライド部材530Aの本体部531aの正面壁部分と操作凹部132との間に配設されており、上下方向においてスライド部材530Aの本体部531aと蓋本体121との間に配設されている。支持部534は、本体部531bの前側部分下面から下方に向かって延びている。なお、支持部534は、左右に一対形成されている。また、この支持部534は、蓋本体521の前側の天壁部分521cに形成される開口(図示せず)に、前後移動自在に挿通されている。係止爪533は、支持部の下端部から後方すなわちヒンジ機構部側に向かって延びている。そして、この係止爪533は、第1実施形態に係る係止爪133と同様に、係止爪受容部115bに抜き差し可能となっている。
【0047】
そして、この係止爪部材530Bは、スライド部材530Aのスライド移動可能領域に配置されている。また、この係止爪部材530Bは、蓋体520が閉じられる際、僅かに前方に移動または回動する。この結果、スライド部材が移動することなく係爪部が係止爪受容部に係止される(なお、蓋体520が開状態となっている際において、本体部531bの前方および上方には、僅かな隙間が形成されている。)。なお、
図16に示されるように、蓋体520が閉状態となっているとき、後方すなわちヒンジ機構部側に付勢されているスライド部材530Aの前側部分によって係止爪部材530Bの動きが規制されている。このため、蓋体520が閉状態となっている状態において、栓体500が正面下側に傾けられても係止爪部材530Bが前側に移動して係止が解除されることはない。
【0048】
上述の通り、この栓体500では、スライド部材520Aと係止爪部材520Bが独立して存在している。このため、この栓体500では、蓋体520を閉じる際において係止爪部材520Bを前方に動かさなければならない場合、後方すなわちヒンジ機構側に付勢されているスライド部材520Aを動かす必要がなく、係止爪部材520Bだけを動かせばよい。したがって、この栓体500では、蓋体520Bを閉じやすくすることができる。
【0049】
(C)
先の実施の形態に係る栓体100では上側部材UPの半椀壁部114の開口113が略楕円形とされたが、この開口113の形状は特に限定されず真円形であってもかまわない。
【0050】
−第2実施形態−
本発明の第2実施形態に係る栓体400は、
図17および
図18に示される通り、1)下側部材DPの円筒壁部111と上側部材UPの基体部116が一体化されており(以下、この一体化されたものを「円筒壁部411」と称する。)回転しないこと(
図18参照。)、2)下側部材DPの流量調整部118が存在せず、その代わりに円筒壁部411の下側に流量調整部材470が脱着可能に取り付けられていること以外は第1実施形態に係る栓体100と同じである。上記1)の事項は従前の栓体に見られる構造であり特段説明を要しないため、以下では流量調整部材470の構造およびその使用方法についてのみ詳述する。なお、本実施形態に係る栓体400の説明において第1実施形態に係る栓体100と同一の部材および部位等には同一の符号を付してその説明を省略する。符号410は栓本体を示す。
【0051】
<流量調整部材の構造>
上述の通り、流量調整部材470は、円筒壁部411の下側に着脱可能に取り付けられている。流量調整部材470は、
図18に示されるように、主に、基体部材471および流量抑制部付きパッキン472から構成される。以下、これらの構成部材471,472につき詳述する。
【0052】
基体部材471は、
図18に示されるように、主に、本体部471a、差込部471bおよび遮蔽板471cから形成されている。本体部471aは、円筒形状の側壁部位であって、その下側の内周面には
図18に示されるように内側に向かって突起する突起部PRが形成されている。差込部471bは、円筒壁部411の内周面にフィットする外径を有する円筒形状の部位であって、流量調整部材470の円筒壁部411への装着時において
図18に示されるように円筒壁部411の内側に内挿される。この差込部471bは、
図18に示されるように外径および内径が本体部471aの外径および内径よりも一回り小さく設計されており、本体部471aの上側に形成されている。遮蔽板471cは、
図18および
図19に示されるように半円形状を呈する板状部位であって、栓体400の背面側、すなわちヒンジ機構部側または半椀壁部114の開口側の反対側に配設されており、容器200から流れてくる飲料が背部から円筒壁部411の内部空間411aに流入するのを遮断している。この結果、この基体部材471では、栓体400の正面側、すなわちヒンジ機構部側の反対側または半椀壁部114の開口側に半円形状の開口(以下「半円開口」という)OPeが形成されている(
図20および
図21参照。)。
【0053】
流量抑制部付きパッキン472は、ゴムまたはエラストマー等の弾性材料から形成される部材であって、基体部材471に対して回転可能となっている。また、この流量抑制部付きパッキン472は、基体部材471に対して脱着可能でもある。この流量抑制部付きパッキン472は、
図18〜
図21に示されるように、主に、本体部472a、シール部472bおよび流量抑制部472cから形成されている。本体部472aは、
図18および
図20に示されるように、円筒形状の側壁部位であって、その外周面には円環溝CRが形成されている。なお、基体部材471に流量抑制部付きパッキン472が取り付けられる際、この円環溝CRに基体部材471の突起部PRが嵌まり込む。また、
図18および
図20に示されるように、この本体部472aの上端には円環状の小突起SPが形成されている。この小突起SPは、基体部材471の差込部471bの下面に当接しており、本体部472aに対してシール構造を形成している。シール部472bは、本体部472aの下端から外方に向かって広がる円環状の部位であって、栓体400が容器200に装着される際に容器200の内周面の一部に当接してシール構造を形成する。流量抑制部472cは、
図18〜
図21に示されるように半円形状を呈する板状部位であって、複数の貫通孔PHを有する。
【0054】
<栓体の使用方法>
先ず、容器200の所望の飲料を注ぎ入れる。
【0055】
次に、基体部材471に対して流量抑制部付きパッキン472を回転させるか装着し直して半円開口OPeを流量抑制部472cで覆う状態(
図18および
図19に示される状態)にするか、半円開口OPeを全開状態(
図20および
図21に示される状態)にする。なお、流量抑制部付きパッキン472を前者の状態にした場合、後者の状態にされた場合よりも、円筒壁部111の内部空間111aに流入する飲料の量が抑制されることになる。
【0056】
その後、容器200の雌ネジ部211に栓体400の雄ネジ部112を螺合することにより容器200に栓体400を装着して飲料容器300を完成させる(
図12参照)。このとき、流量抑制部付きパッキン472のシール部472bが、容器200の内周面の一部に当接し、容器200と栓体400とを水密に保つ。なお、ここで、容器200は、通常の容器であってもよいし、真空二重容器であってもよい。また、容器200の素材としては、ステンレス等の合金、樹脂等が挙げられる。
【0057】
そして、この飲料容器300の使用者は、栓体100のヒンジ機構部140の反対側、すなわち正面側が手前になるように容器200を把持する。続いて、使用者は、例えば、利き手ではない手の親指の腹で蓋本体121の露出部分121aを抑え、利き手の人差し指を操作凹部132に差し入れて側壁部132aに当接させ、係止爪付勢機構による付勢力に抗してその人差し指を手前に引く。すると、栓体100において係止部材130が奥側から手前側に移動し(
図9参照)、その結果、係止爪133が係止爪受容部115bから引き抜かれ、栓本体110に対する蓋体120の係止が解除される。続いて、使用者は、蓋体120を上方に持ち上げて後方に倒す。そして、使用者は、立壁中央部115aに口を付け、飲料容器300を上に持ちあげつつ傾けて飲料を飲む。なお、このとき、係止部材130は、係止爪付勢機構により元の位置に戻されている(
図11参照)。
【0058】
また、蓋体120を閉状態とするとき、使用者は、蓋体120を前方に回動させてそのまま蓋体120を栓本体110に押し込む。すると、係止爪133が係止爪受容部115bの上部に当接しながら下方手前にスライドし、最後に係止爪受容部115bに係止爪133が差し込まれる。その結果、栓本体110に対して蓋体120が係止される。
【0059】
<本発明の第2実施形態に係る栓体の特徴>
本発明の第2実施形態に係る栓体400では、基体部材471に対して流量抑制部付きパッキン472を回転させるか装着し直すことによって、半円開口OPeを流量抑制部472cで覆う状態にするか、半円開口OPeを全開状態にすることができる。このため、この栓体400では、冷飲料用の開口と、温飲料用の開口とを選択することができる。このため、この栓体400を真空二重容器等の保温性容器200に装着すれば、冷飲料を一気に飲むことができると共に、温飲料を安全に少しずつゆっくりと飲むことができる。
【0060】
<変形例>
(A)
先の第2実施形態に係る栓体400では、
図18に示される栓本体410が採用されたが、
図22〜24に示される栓本体410Aが採用されてもかまわない。栓本体410Aは、
図22、
図23および
図24に示されるように円筒壁部411の正面側に整流部411Xを形成してもよい。整流部411Xは、
図22、
図23および
図24に示されるように、開口113から下方に向かうに従って円筒壁部側に向かって傾斜する。この整流部411Xにより、飲料の流れを中央に寄せると共に、飲料容器300の傾きに対する飲料の吐出量を抑制することができる。なお、本変形例は第1実施形態に係る栓体100の栓本体110に適用されてもよい。
【0061】
(B)
先の第2実施形態に係る栓体400では流量調整部材470を取り外すことができたが、流量調整部材470の基体部材471は円筒壁部411に固着されてもよい。
【0062】
(C)
先の実施の形態では本発明を栓体400に適用したが、適用対象となる栓体は、先の第2実施形態に係る栓体400のように流量調整部材470を装着することが可能な構造を有する栓体であれば特に限定されない。そのような栓体としては、例えば、従前の種々の栓体が挙げられる。