(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。以下の実施の形態では、半導体集積回路装置は複数のスタンダードセルを備えており、この複数のスタンダードセルのうち少なくとも一部は、ナノワイヤFET(Field Effect Transistor)を備えるものとする。
【0013】
図15はナノワイヤFETの基本構造例を示す模式図である(ナノワイヤ全周ゲート(GAA:Gate All Around)FETともいう)。ナノワイヤFETとは、電流が流れる細いワイヤ(ナノワイヤ)を用いたFETである。ナノワイヤは例えばシリコンによって形成される。
図15に示すように、ナノワイヤは、基板上において、水平方向すなわち基板と並行して延びるように形成されており、その両端が、ナノワイヤFETのソース領域およびドレイン領域となる構造物に接続されている。本願明細書では、ナノワイヤFETにおいて、ナノワイヤの両端に接続されており、ナノワイヤFETのソース領域およびドレイン領域となる構造物のことを、パッドと呼ぶ。
図15では、シリコン基板の上にSTI(Shallow Trench Isolation)が形成されているが、ナノワイヤの下方(ハッチを付した部分)では、シリコン基板が露出している。なお実際には、ハッチを付した部分は熱酸化膜等で覆われている場合があるが、
図15では簡略化のため、図示を省略している。
【0014】
ナノワイヤは、その周囲が、シリコン酸化膜等の絶縁膜を介して、例えばポリシリコンからなるゲート電極によってぐるりと囲まれている。パッドおよびゲート電極は、基板表面上に形成されている。この構造により、ナノワイヤのチャネル領域は、上部、両側部、および、下部が全てゲート電極に囲まれているため、チャネル領域に均一に電界がかかり、これにより、FETのスイッチング特性が良好になる。
【0015】
なお、パッドは、少なくともナノワイヤが接続されている部分はソース/ドレイン領域となるが、ナノワイヤが接続されている部分よりも下の部分は、必ずしもソース/ドレイン領域とはならない場合もある。また、ナノワイヤの一部(ゲート電極に囲まれていない部分)が、ソース/ドレイン領域となる場合もある。
【0016】
また、
図15では、ナノワイヤは、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において、2本配置されている。ただし、縦方向に配置するナノワイヤの本数は、2本に限られるものではなく、1本でもよいし、3本以上を縦方向に並べて配置してもよい。また、
図15では、最も上のナノワイヤの上端とパッドの上端とは、高さがそろっている。ただし、これらの高さをそろえる必要はなく、パッドの上端が最も上のナノワイヤの上端よりも高くてもかまわない。
【0017】
また、
図16に示すように、基板の上面にBOX(Buried Oxide)が形成されており、このBOXの上にナノワイヤFETが形成される場合もある。
【0018】
(実施の形態)
図1は実施形態に係る半導体集積回路装置が備える回路ブロックのレイアウト例を示す平面図である。
図1のレイアウトでは、X方向(図面横方向、第1方向に相当する)に並ぶ複数のセルCが、セル列CRを構成している。そして、複数のセル列CRが、Y方向(図面縦方向、第2方向に相当する)に並べて配置されている。複数のセルCの中には、NANDゲート、NORゲート等の論理機能を有するセル(以下、適宜、論理セルという)の他に、フィラーセルCFLやセル列終端セル(EndCapセルともいう)CECが含まれている。
【0019】
ここで、「フィラーセル」は、論理機能を有しておらず、回路ブロックの論理機能に寄与せず、論理セルの間に配置されたセルのことをいう。また、「セル列終端セル」は、論理機能を有しておらず、回路ブロックの論理機能に寄与せず、セル列を終端させるために用いられるセルのことをいう。セル列終端セルを配置することによって、セル列におけるウェル領域をX方向において十分に広げることができる。これにより、セル列終端セルより内側にある論理セルのトランジスタをウェル端から遠ざけて、ウェル端近傍におけるトランジスタ特性の変動を回避することができる。
【0020】
本実施形態では、フィラーセルCFLおよびセル列終端セルCECに、ダミーパッド5が配置されている。ここで、「ダミーパッド」とは、回路の論理機能に寄与しないパッド、言い換えると、ナノワイヤFETを構成するパッドと同様の構造からなり、かつ、回路ブロックの論理機能に寄与しない構造物のことをいう。
【0021】
なお、
図1では、論理セルのサイズおよびレイアウトは全て同一であるように図示している。ただし、実際のレイアウトはこれに限られるものではなく、どのような論理セルが配置されていてもよい。
【0022】
また、本実施形態では、金属配線(M1)とパッド(pad)およびゲート配線(gate)との接続形態は、ローカル配線(LI)とコンタクトを介した接続としている。ただし、
図1では、コンタクトの図示は省略している。
【0023】
(フィラーセルの構成)
図2は
図1の部分W1の拡大図であり、本実施形態におけるスタンダードセルのレイアウト構成を示す平面図である。
図2において、スタンダードセルC1は、ナノワイヤFETを備え、論理機能(ここでは2入力NOR)を有している。また、スタンダードセルC2は、論理機能を有しないフィラーセルであり、スタンダードセルC1にX方向において隣接して配置されている。スタンダードセルC1,C2において、P型トランジスタ領域PAとN型トランジスタ領域NAとがY方向に並べて配置されている。また、金属配線層M1において、スタンダードセルC1,C2の上辺においてX方向に延びる、電源電位VDDを供給する配線VDDと、スタンダードセルC1,C2の下辺においてX方向に延びる、接地電位VSSを供給する配線VSSとが配置されている。
【0024】
スタンダードセルC1は、P型トランジスタ領域PAにP型のナノワイヤFET P11,P12が設けられており、N型トランジスタ領域NAにN型のナノワイヤFET N11,N12が設けられている。ナノワイヤFET P11,P12は直列に接続されており、ナノワイヤFET N11,N12は並列に接続されている。ナノワイヤFET P11,P12,N11,N12はそれぞれ、X方向に延び、並列に設けられた複数の、ナノワイヤ11,12,13,14を備えている。ここでは、ナノワイヤ11,12,13,14はそれぞれ、Y方向において4本ずつ並べて設けられている。また後述するが、ナノワイヤ11,12,13,14はそれぞれ、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において2本ずつ設けられており、合計で8本ずつ、設けられている。ナノワイヤ11,12,13,14は、円柱状であり、基板上において水平方向すなわち基板と並行して延びており、例えばシリコンで形成されている。また、スタンダードセルC1には、ナノワイヤ11,12,13,14と接続されたパッド21,22,23,24,25,26が設けられている。パッド21,22,23は、少なくともナノワイヤ11,12と接続された部分にP型の不純物が導入されており、ナノワイヤFET P11,P12のソース領域またはドレイン領域となる。パッド24,25,26は、少なくともナノワイヤ13,14と接続された部分にN型の不純物が導入されており、ナノワイヤFET N11,N12のソース領域またはドレイン領域となる。
【0025】
またここでは、パッド21,22,23,24,25,26はそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。パッド21は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ11にそれぞれ接続されている。パッド22は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ11にそれぞれ接続され、また、Y方向に4本設けられたナノワイヤ12にそれぞれ接続されている。パッド23は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ12にそれぞれ接続されている。パッド24は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ13にそれぞれ接続されている。パッド25は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ13にそれぞれ接続され、また、Y方向に4本設けられたナノワイヤ14にそれぞれ接続されている。パッド26は、分離した4個の部分が、Y方向に4本設けられたナノワイヤ14にそれぞれ接続されている。
【0026】
直列に接続されたナノワイヤFET P11,P12はパッド22を共有している。すなわち、ナノワイヤFET P11はナノワイヤ11と接続されたパッド21,22を備えており、ナノワイヤFET P12はナノワイヤ12と接続されたパッド22,23を備えている。また、並列に接続されたナノワイヤFET N11,N12はパッド25を共有している。すなわち、ナノワイヤFET N11はナノワイヤ13と接続されたパッド24,25を備えており、ナノワイヤFET N12はナノワイヤ14と接続されたパッド25,26を備えている。
【0027】
また、スタンダードセルC1には、Y方向に直線状に延びる2本のゲート配線31,32が配置されている。ゲート配線31は、ナノワイヤFET P11のゲート電極31pと、ナノワイヤ
FET N11のゲート電極31nとを一体に形成したものであり、ナノワイヤ11,13のX方向における所定範囲において、ナノワイヤ11,13の周囲を囲うように設けられている。ゲート配線32は、ナノワイヤFET P12のゲート電極32pと,ナノワイヤ
FET N12のゲート電極32nとを一体に形成したものであり、ナノワイヤ12,14のX方向における所定範囲において、ナノワイヤ12,14の周囲を囲うように設けられている。また、スタンダードセルC1の両方の側辺に、Y方向に延びるダミーゲート配線35,36がそれぞれ配置されている。
【0028】
また、金属配線層M1において、配線41a〜41fが形成されている。配線41aは、配線VDDからY方向下向きに延びるように形成されており、ローカル配線45aを介してパッド21に接続されている。配線41bは、配線VSSからY方向上向きに延びるように形成されており、ローカル配線45bを介してパッド24に接続されている。配線41cは、配線VSSからY方向上向きに延びるように形成されており、ローカル配線45cを介してパッド26に接続されている。配線41dは、パッド23,25を接続するものであり、ローカル配線45dを介してパッド23に接続されており、ローカル配線45eを介してパッド25に接続されている。配線41eは,ゲート配線31にローカル配線45fを介して接続される。配線41fは、ゲート配線32にローカル配線45gを介して接続される。配線41d,41e,41fは、2入力NOR回路の出力Y、入力A、入力Bにそれぞれ対応する。また、パッド22上にローカル配線45hが設けられている。ローカル配線45hはパッド22に接続されているが、金属配線層M1の配線とは接続されていない。
【0029】
なお、ここでは、金属配線41a〜41fとパッド21,23,24,25,26およびゲート配線31,32との接続形態は、ローカル配線45a,45b,45c,45d,45e,45f,45gとコンタクト43を介した接続としている。ただし、金属配線とパッドおよびゲート配線との接続形態は、コンタクトを介さずに、ローカル配線のみを介した接続としてもよいし、ローカル配線を介さずに、コンタクトのみを介した接続としてもよい。
【0030】
一方、スタンダードセルC2は、P型トランジスタ領域PAにダミーパッド51,52が設けられており、N型トランジスタ領域NAにダミーパッド53,54が設けられている。ここでは、ダミーパッド51,52,53,54はそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。ダミーパッド51,52は、パッド21,22,23と同様にP型の不純物が導入されており、ダミーパッド53,54は、パッド24,25,26と同様にN型の不純物が導入されている。ダミーパッド51,53とダミーパッド52,54との間に、Y方向に延びるダミーゲート配線61が配置されている。また、スタンダードセルC2の、スタンダードセルC1と反対側の側辺に、Y方向に延びるダミーゲート配線65が配置されている。
【0031】
図3は
図2の線III−IIIにおける断面図である。
図3に示すように、金属配線層M1の配線41a〜41fは、コンタクト43を介して、ローカル配線45a〜45gに接続されている。コンタクト43は、金属配線層M1の配線41a〜41fと一緒にデュアルダマシンプロセスによって形成される。なお、コンタクト43は、金属配線層M1の配線41a〜41fとは別個に形成してもよい。また、金属配線層M1の配線41a〜41fは、例えばCuからなり、その表面に、例えばタンタルまたは窒化タンタルを含むバリアメタル48が形成されている。ローカル配線45a〜45gは、例えばタングステンからなり、その表面に、例えばチタンまたは窒化チタンを含むグルー膜47が形成されている。なお、ローカル配線45a〜45gは、コバルトによって形成してもよい。この場合は、グルー膜47の形成を省いてもよい。また、パッド21〜26の表面には、例えばニッケルやコバルト等からなるシリサイド膜49が形成されている。
【0032】
層間絶縁膜46a,46bは、例えばシリコン酸化膜である。層間絶縁膜46cは、例えばSiOCやポーラス膜のような低誘電率膜である。なお、層間絶縁膜46cは、2またはそれ以上の積層構造となっていてもよい。
【0033】
ゲート電極31p,31n,32p,32nは、例えばポリシリコンによって形成される。なお、ゲート電極31p,31n,32p,32nは、窒化チタン等の金属を含む材料によって形成されてもよい。また、ゲート絶縁膜は、例えばシリコン酸化膜であり、例えば熱酸化法によって形成される。なお、ゲート絶縁膜は、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、アルミニウム、チタンまたはタンタルの酸化物によって形成されてもよい。
【0034】
図3の断面図から分かるように、N型トランジスタ領域NAにおいて、パッド24,25,26の下面は、ナノワイヤ13,14の下面よりも低い位置にある。また、ナノワイヤ13,14の上面は、パッド24,25,26の上面と同じ高さにある。そして、ゲート電極31n,32nは、ナノワイヤ13,14の周囲をぐるりと囲むように形成されている。同様に、P型トランジスタ領域PAにおいて、パッド21,22,23の下面は、ナノワイヤ11,12の下面よりも低い位置にある。また、ナノワイヤ11,12の上面は、パッド21,22,23の上面と同じ高さにある。そして、ゲート電極31p,32pは、ナノワイヤ11,12の周囲をぐるりと囲むように形成されている。すなわち、ナノワイヤ11,12,13,14に形成されるチャネル領域の上面、両側面、下面の全てが、絶縁膜を介して、ゲート電極31p,32p,31n,32nに囲われている。なお、ナノワイヤ13,14の上面は、パッド24,25,26の上面よりも低い位置にあってもよいし、ナノワイヤ11,12の上面は、パッド21,22,23の上面よりも低い位置にあってもよい。また、基板の上面にBOX(Buried Oxide)が形成されていてもよい。
【0035】
図2のレイアウトにおいて、ゲート配線31,32およびダミーゲート配線35,36,61,65は、X方向において同一ピッチPgで配置されている。スタンダードセルC1のセル幅(X方向における寸法)はゲートピッチPgの3倍すなわち(Pg×3)であり、スタンダードセルC2のセル幅はゲートピッチPgの2倍すなわち(Pg×2)である。
【0036】
また、
図2のレイアウトにおいて、パッドおよびダミーパッドは、X方向において、同一ピッチPpで配置されている。すなわち、P型トランジスタ領域PAにおいて、パッド21,22,23およびダミーパッド51,52はピッチPpで配置されており、またN型トランジスタ領域NAにおいて、パッド24,25,26およびダミーパッド53,54はピッチPpで配置されている。ゲート配線のピッチPgと、パッドのピッチPpとは等しい。すなわち、
Pp=Pg
である。
【0037】
また、パッドおよびダミーパッドは、X方向における寸法であるパッド幅Wpは全て同一であり、Y方向における寸法であるパッド高さHpも全て同一である。さらに、P型トランジスタ領域PAにおいて、パッド21,22,23およびダミーパッド51,52はY方向における配置位置が同一であり、N型トランジスタ領域NAにおいて、パッド24,25,26およびダミーパッド53,54はY方向における配置位置が同一である。
【0038】
上述した構成によると、論理セルであるスタンダードセルC1に隣接して、フィラーセルであるスタンダードセルC2が配置されている。そして、スタンダードセルC1は、ナノワイヤ11,12,13,14およびパッド21,22,23,24,25,26を有するナノワイヤFET P11,P12,N11,N12を備えており、スタンダードセルC2は、ダミーパッド51,52,53,54を備えている。スタンダードセルC2にダミーパッド51,…を設けることによって、スタンダードセルC1,C2において、パッド21,…およびダミーパッド51,…を、規則的に配置することができる。すなわち、フィラーセルにダミーパッドを設けることによって、ダミーパッドを含むパッドの配置が規則的になる。これにより、半導体集積回路装置の製造ばらつきを抑制でき、歩留まりを向上させることができる。
【0039】
また、スタンダードセルC1のパッド23,26は、スタンダードセルC2に存在するダミーパッド51,53によって、隣接パッドまでの距離が所定値に定まる。すなわち、フィラーセルにダミーパッドを設けることによって、論理セルのセル端に最も近いパッドから隣接パッドまでの距離を所定値に定めることができる。これにより、ナノワイヤFETの性能の見積もり精度が向上する。
【0040】
なお、上述した構成では、パッドおよびダミーパッドは、X方向において、同一ピッチPpで配置されているものとしたが、これに限られるものではない。また、パッドおよびダミーパッドは、X方向における寸法であるパッド幅Wpは全て同一であり、Y方向における寸法であるパッド高さHpも全て同一であるものとしたが、これに限られるものではない。また、P型トランジスタ領域PAにおいて、パッドおよびダミーパッドはY方向における配置位置が同一であり、N型トランジスタ領域NAにおいて、パッドおよびダミーパッドはY方向における配置位置が同一であるものとしたが、これに限られるものではない。
【0041】
図4はフィラーセルのセル幅のバリエーションを示す平面図である。同図中、(a)はセル幅がゲートピッチの1倍のフィラーセル、(b)はセル幅がゲートピッチの3倍のフィラーセル、(c)はセル幅がゲートピッチの8倍のフィラーセルである。
図4(a)〜(c)に示すフィラーセルはいずれも、
図2に示すスタンダードセルC2と同様に、ダミーパッド50とダミーゲート配線60とが配置されている。
図2では、フィラーセルであるスタンダードセルC2はゲートピッチの2倍のセル幅を有しているが、論理セル間の空き領域の大きさに応じて、
図4に示すようなセル幅の異なるフィラーセルを配置してもよい。
【0042】
(フィラーセルの変形例その1)
図5は
図2に示すレイアウト構成の変形例を示す平面図である。
図5では、フィラーセルとして、
図2のスタンダードセルC2に代えて、構成が異なるスタンダードセルC2Aが配置されている。
図5では、
図2と共通の構成要素には
図2と同一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略する場合がある。
【0043】
スタンダードセルC2Aは、P型トランジスタ領域PAにダミーパッド51,52が設けられており、N型トランジスタ領域NAにダミーパッド53,54が設けられている。ここでは、ダミーパッド51,52,53,54はそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。ダミーパッド51,52は、パッド21,22,23と同様にP型の不純物が導入されており、ダミーパッド53,54は、パッド24,25,26と同様にN型の不純物が導入されている。また、ダミーパッド51,53とダミーパッド52,54との間に、Y方向に延びるダミーゲート配線61が配置されており、また、スタンダードセルC1と反対側の側辺に、Y方向に延びるダミーゲート配線65が配置されている。
【0044】
またスタンダードセルC2Aは、ダミーパッド51とダミーパッド52との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ71が設けられており、また、ダミーパッド53とダミーパッド54との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ72が設けられている。ここでは、ナノワイヤ71,72はそれぞれ、Y方向において4本ずつ並べて設けられており、また、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において2本ずつ設けられており、合計で8本ずつ、設けられている。ナノワイヤ71,72は、円柱状であり、基板上において水平方向すなわち基板と並行して延びており、例えばシリコンで形成されている。ナノワイヤ71,72のY方向における配置ピッチは、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14のY方向における配置ピッチと同一である。また、ナノワイヤ71のY方向における配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12と同一であり、ナノワイヤ72のY方向における配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ13,14と同一である。
【0045】
なお、ナノワイヤ71,72の本数は8本に限られるものではなく、また、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14の本数と異なっていてもかまわない。また、ナノワイヤ71,72のY方向における配置ピッチや配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14と同じでなくてもかまわない。
【0046】
(フィラーセルの変形例その2)
図6は
図2に示すレイアウト構成の変形例を示す平面図である。
図6では、フィラーセルとして、
図2のスタンダードセルC2に代えて、構成が異なるスタンダードセルC2Bが配置されている。
図2と共通の構成要素には
図2と同一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略する場合がある。
【0047】
スタンダードセルC2Bは、P型トランジスタ領域PAにダミーパッド51,52が設けられており、N型トランジスタ領域NAにダミーパッド53,54が設けられている。ここでは、ダミーパッド51,52,53,54はそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。ダミーパッド51,52は、パッド21,22,23と同様にP型の不純物が導入されており、ダミーパッド53,54は、パッド24,25,26と同様にN型の不純物が導入されている。また、ダミーパッド51,53とダミーパッド52,54との間に、Y方向に延びるダミーゲート配線61が配置されており、また、スタンダードセルC1と反対側の側辺に、Y方向に延びるダミーゲート配線65が配置されている。
【0048】
スタンダードセルC2Bは、ダミーパッド51とダミーパッド52との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ71が設けられており、また、ダミーパッド53とダミーパッド54との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ72が設けられている。さらに、スタンダードセルC2Bは、ダミーゲート配線36とダミーパッド51との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ73が設けられており、ダミーゲート配線65とダミーパッド52との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ74が設けられており、ダミーパッド53とダミーゲート配線36との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ75が設けられており、ダミーパッド54とダミーゲート配線65との間に、X方向に延び、並列に設けられた複数のナノワイヤ76が設けられている。ここでは、ナノワイヤ71,72,73,74,75,76はそれぞれ、Y方向において4本ずつ並べて設けられており、また、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において2本ずつ設けられており、合計で8本ずつ、設けられている。ナノワイヤ71,72,73,74,75,76は、円柱状であり、基板上において水平方向すなわち基板と並行して延びており、例えばシリコンで形成されている。ナノワイヤ71,72,73,74,75,76のY方向における配置ピッチは、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14のY方向における配置ピッチと同一である。また、ナノワイヤ71,73,74のY方向における配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12と同一であり、ナノワイヤ72,75,76のY方向における配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ13,14と同一である。
【0049】
なお、ナノワイヤ71,72,73,74,75,76の本数は8本に限られるものではなく、また、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14の本数と異なっていてもかまわない。また、ナノワイヤ71,72,73,74,75,76のY方向における配置ピッチや配置位置は、スタンダードセルC1のナノワイヤ11,12,13,14と同じでなくてもかまわない。
【0050】
また、
図5に示すスタンダードセルC2Aや
図6に示すスタンダードセルC2Bについても、
図4と同様に、セル幅のバリエーションを設けることができる。
【0051】
(セル列終端セルの構成)
図7は
図1の部分W2の拡大図であり、本実施形態におけるセル終端セルのレイアウト構成を示す平面図である。
図7では、
図2と共通の構成要素には
図2と同一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略する場合がある。
図7において、スタンダードセルC1は、ナノワイヤFETを備え、論理機能(ここでは2入力NOR)を有している。スタンダードセルC1の構成は、
図2のスタンダードセルC1と同様である。
【0052】
スタンダードセルC3は、論理機能を有しないセル終端セルであり、スタンダードセルC1にX方向において隣接して配置されている。スタンダードセルC3を配置することによって、Nウェル領域NWをX方向において十分に広げることができる。これにより、スタンダードセルC1のトランジスタ(ナノワイヤFET)をウェル端から遠ざけて、ウェル端近傍におけるトランジスタ特性の変動を回避することができる。
【0053】
また、スタンダードセルC3は、
図2のスタンダードセルC2と同様に、ダミーパッド50と、ダミーゲート配線60とが設けられている。ここでは、ダミーパッド50はそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。ダミーパッド50は、X方向において、
スタンダードセルC1のパッド21,22,23,24,25,26と同一ピッチPpで配置されている。ダミーゲート配線60は、X方向において、
スタンダードセルC1のゲート配線31,32およびダミーゲート配線35,36と同一ピッチPgで配置されている。スタンダードセルC3のセル幅は、ゲートピッチPgの4倍すなわち(Pg×4)である。
【0054】
セル終端セルにダミーパッドを設けることによって、フィラーセルにダミーパッドを設けた場合と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、ダミーパッドを含むパッドの配置が規則的になるので、半導体集積回路装置の製造ばらつきを抑制でき、歩留まりを向上させることができる。また、論理セルのセル端に最も近いパッドから隣接パッドまでの距離を所定値に定めることができるので、ナノワイヤFETの性能の見積もり精度が向上する。
【0055】
なお、
図7の構成では、スタンダードセルC3のセル幅はゲートピッチPgの4倍であるものとした。ただし、セル終端セルのセル幅はこれに限られるものではなく、
図4で示したフィラーセルのバリエーションと同様に、様々なセル幅のセル終端セルを配置してもよい。また、
図7の構成では、セル終端セルをセル列CRの図面右側の端部に配置しているが、図面左側の端部に、同様のセル終端セルを配置してもよい。
【0056】
また、上述したフィラーセルの変形例と同様に、セル終端セルに関しても、変形例を適用してもよい。例えば
図5のスタンダードセルC2Aのように、ダミーパッド同士の間に、X方向に延びるナノワイヤを設けてもよい。また、
図6のスタンダードセルC2Bのように、セル端に設けられたダミーゲート配線とこれに隣り合うダミーパッドとの間に、X方向に延びるナノワイヤを設けてもよい。
【0057】
(ダミーパッドを用いた容量セル)
上述したダミーパッドは、電源電位で固定してもよい。これにより、ダミーパッドが電気的にフローティング状態になることを回避できるので、回路の動作をより安定させることができる。また、P型トランジスタ領域のダミーパッドをVDDに固定し、N型トランジスタ領域のダミーパッドをVSSに固定してもよい。これにより、ダミーパッド間に容量が発生するため、このダミーパッドを有するフィラーセルやセル列終端セルは、容量セル、すなわち電源間デカップリングコンデンサとして機能する。したがって、電源電圧の安定化を図ることができる。
【0058】
図8はダミーパッドを用いた容量セルのレイアウト構成を示す平面図である。
図8は一例として、セル幅がゲートピッチの2倍であるフィラーセルを示しており、例えば
図2に示すスタンダードセルC2の代わりに配置される(
図9〜
図12も同様)。
図8の構成では、P型トランジスタ領域PAに設けられたダミーパッド50aは、配線81aおよびローカル配線85aを介して、配線VDDと接続されている。ここでは、ダミーパッド50aはそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。また、N型トランジスタ領域NAに設けられたダミーパッド50bは、配線81bおよびローカル配線85bを介して、配線VSSと接続されている。ここでは、ダミーパッド50bはそれぞれ、4個ずつ、Y方向に分離して形成されている。すなわち、第1ダミーパッドとしてのダミーパッド50aは第1の電源電位としてのVDDに電位固定されており、第2ダミーパッドとしてのダミーパッド50bは第2の電源電位としてのVSSに電位固定されている。これにより、ダミーパッド50aとダミーパッド50bとの間に容量が発生するため(一点鎖線で図示している)、
図8のフィラーセルは容量セルとして機能する。
【0059】
図9はダミーパッドを用いた容量セルの他の構成例を示す図であり、(a)はレイアウト構成を示す平面図、(b)は(a)の線A−A’における断面図である。
図9の構成では、
図8の構成と同様に、P型トランジスタ領域PAに設けられたダミーパッド50aは、配線81aおよびローカル配線85aを介して配線VDDと接続されており、また、N型トランジスタ領域NAに設けられたダミーパッド50bは、配線81bおよびローカル配線85bを介して配線VSSと接続されている。さらに、ダミーゲート配線91は、配線81cおよびローカル配線85cを介して、ダミーパッド50bと接続されている。すなわち、2個のダミーパッド50a間をY方向に延びるダミーゲート配線91は、VSSに電位固定されている。
【0060】
このような構成により、ダミーパッド50aとダミーゲート配線91との間に、容量が発生する(
図9(b)において一点鎖線で図示している)。したがって、
図8の構成よりも、さらに大きな容量値を有する容量セルを実現できる。また、ダミーパッド50aとダミーゲート配線91との間の容量は、ゲート酸化膜を介した容量と比べて耐圧に優れている。
【0061】
図10はダミーパッドを用いた容量セルのレイアウト構成の他の例を示す平面図である。
図10の構成では、
図8の構成と同様に、P型トランジスタ領域PAに設けられたダミーパッド50aは、配線81aおよびローカル配線85aを介して配線VDDと接続されており、また、N型トランジスタ領域NAに設けられたダミーパッド50bは、配線81bおよびローカル配線85bを介して配線VSSと接続されている。さらに、
図10の構成は、Y方向に延びる同一直線上にあり、かつ、P型トランジスタ領域PAとN型トランジスタ領域NAとで分離されたダミーゲート配線91a,91bが配置されている。そして、ダミーゲート配線91aは、配線81dおよびローカル配線85dを介して、ダミーパッド50bと接続されている。すなわち、第1ダミーゲート配線としてのダミーゲート配線91aはVSSに電位固定されている。一方、ダミーゲート配線91bは、配線81eおよびローカル配線85eを介して、ダミーパッド50aと接続されている。すなわち、第2ダミーゲート配線としてのダミーゲート配線91bはVDDに電位固定されている。なお、ダミーゲート配線91a,91bは、同一直線上に配置されていなくてもよい。
【0062】
このような構成により、ダミーパッド50aとダミーゲート配線91aとの間に容量が発生し、また、ダミーパッド50bとダミーゲート配線91bとの間に容量が発生する。すなわち、P型トランジスタ領域PAとN型トランジスタ領域NAとのそれぞれにおいて、耐圧に優れた大きな容量が構成される。したがって、
図9の構成よりも、さらに大きな容量値を有する容量セルを実現できる。
【0063】
図11はダミーパッドを用いた容量セルの他の構成例を示す図であり、(a)はレイアウト構成を示す平面図、(b)は(a)の線A−A’における断面図である。ただし、
図11(b)は図の見やすさのために拡大している。
図11の構成では、
図9の構成と同様に、P型トランジスタ領域PAに設けられたダミーパッド50aは、配線81aおよびローカル配線85aを介して配線VDDと接続されており、また、N型トランジスタ領域NAに設けられたダミーパッド50bは、配線81bおよびローカル配線85bを介して配線VSSと接続されている。また、ダミーパッド50a同士の間に、X方向に並列に延びる複数本のナノワイヤ92が設けられている。ここでは、ナノワイヤ92は、Y方向において3本ずつ並べて設けられており、また、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において2本ずつ設けられており、合計で6本、設けられている。Y方向に延びるゲート配線93は、ナノワイヤ92の周囲を、ゲート絶縁膜94を介して囲うように設けられている。ゲート配線93は、配線81cおよびローカル配線85cを介して、ダミーパッド50bと接続されている。すなわち、ゲート配線93はVSSに電位固定されている。
【0064】
このような構成により、ダミーパッド50aとゲート配線93との間、および、ナノワイヤ92とゲート配線93との間に、容量が発生する(
図11(b)において一点鎖線で図示している)。したがって、
図9の構成よりも、さらに大きな容量値を有する容量セルを実現できる。なお、
図11の構成では、ナノワイヤ92の本数は6としたが、これに限られるものではない。
【0065】
また、
図10のように、ゲート配線がP型トランジスタ領域PAとN型トランジスタ領域NAとで分離された構成において、ダミーパッド50a同士の間、および、ダミーパッド50b同士の間に、それぞれ、ナノワイヤを設けるようにしてもかまわない。これにより、P型トランジスタ領域PAとN型トランジスタ領域NAとのそれぞれにおいて、ゲート絶縁膜を介した容量が構成される。
【0066】
図12はダミーパッドを用いた容量セルの他の構成例を示す図である。
図12において、(a)は
図9の構成においてローカル配線85bを省いた構成、(b)は
図11の構成においてローカル配線85bを省いた構成である。
図9や
図11の構成では、N型トランジスタ領域NAにおいて、ダミーパッド50b、ダミーゲート配線91、ゲート配線93はいずれもVSSに電位固定されており、このため容量は構成されていない。したがって、
図12に示すように、ダミーパッド50bと
配線81bとを接続するローカル配線85bは省いてもかまわない。
【0067】
なお、
図8〜
図12では、セル幅がゲートピッチの2倍であるフィラーセルを例にとって容量セルの構成を図示したが、ダミーパッドを有するセル列終端セルについても、同様に、容量セルを構成することができる。また、他のセル幅を有するフィラーセルやセル列終端セルについても、同様に、容量セルを構成することができる。
【0068】
図13は
図12の構成のセル幅を広げたバリエーションを示す図である。
図13において、(a)は
図12(a)の構成のセル幅をゲートピッチの6倍に広げた構成、(b)は
図12(b)の構成のセル幅をゲートピッチの6倍に広げた構成である。
【0069】
なお、上の説明では、ナノワイヤは円柱状であるものとしたが、ナノワイヤの形状はこれに限られるものではない。例えば、ナノワイヤの断面形状が楕円形や長円形であってもよいし、ナノワイヤが四角柱などの角柱状であってもかまわない。
【0070】
また、上の説明では、ナノワイヤFETにおいて、パッドは、Y方向に複数本設けられたナノワイヤに対して、分離して、形成されるものとした。ただし、パッドは、Y方向に複数本設けられたナノワイヤに対して、一体に形成される場合もある。
図14は
図2のレイアウト構成の変形例である。
図14では、パッド21,22,23,24,25,26は、それぞれ、Y方向に4本ずつ設けられたナノワイヤ11,12,13,14に対して、一体に形成されている。また、ダミーパッド51,52,53,54は、それぞれ、一体に形成されている。
【0071】
また、上の説明では、スタンダードセルにおいて、パッドの幅やパッド間隔は全て同一であるものとしたが、これに限られるものではない。例えばスタンダードセルは、幅が異なるパッドを備えていてもよいし、パッド間隔が異なっていてかまわない。この場合でも、パッドが同一ピッチで配置されていれば、規則的なパッドの配置パターンを実現することができる。また、P型トランジスタ領域とN型トランジスタ領域とにおいて、X方向におけるパッドの位置が一致していなくてもかまわない。ただし、一致している方が好ましい。
【0072】
また、上の説明では、ゲート配線のピッチは、パッドのピッチと等しいものとしたが、これに限られるものではない。また、ゲート配線は、P型トランジスタ領域およびN型トランジスタ領域にわたって、Y方向に直線状に延びているものとしたが、これに限られるものではない。