(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局が未だ前記メッシュネットワークに参加していない場合に、前記局を、前記メッシュネットワーク上でピア局として接続された送信局から前記sub−6GHz無線通信を介してネットワーク通知フレームを受け取り、前記sub−6GHz無線通信を介して応答メッセージを送信することによって応答して前記送信局に自機の存在を通知するように構成された前記新規局として動作させるステップをさらに実行する、
請求項1に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上の1又は2以上の近隣を発見するために前記新規局を指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替えるステップをさらに実行する、
請求項2に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、新規ノードが前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信する認証を実行するステップをさらに実行し、前記新規ノードは、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、
請求項1に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードに応答を送信することによって前記新規ノードからの前記認証要求に応答するように構成されるステップをさらに実行する、
請求項4に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードが使用するための追加情報を含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、
請求項5に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記さらなる情報が前記メッシュネットワーク上の他の近隣ノードのリストを含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、
請求項6に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、新規ノードが前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信する認証を実行するステップをさらに実行し、前記新規ノードは、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、
請求項8に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードに応答を送信することによって前記新規ノードからの前記認証要求に応答するように構成されるステップをさらに実行する、
請求項9に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードが使用するための追加情報を含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、
請求項10に記載の装置。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局に、前記さらなる情報が前記メッシュネットワーク上の他の近隣ノードのリストを含む前記応答を前記新規ノードに送信させるステップをさらに実行する、
請求項11に記載の装置。
前記局が未だ前記メッシュネットワークに参加していない場合に、前記局を、前記メッシュネットワーク上でピア局として接続された送信局から前記sub−6GHz無線通信を介してネットワーク通知フレームを受け取り、前記sub−6GHz無線通信を介して応答メッセージを送信することによって応答して前記送信局に自機の存在を通知するように構成された前記新規局として動作させるステップをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上の1又は2以上の近隣を発見するために前記新規局を指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替えるステップをさらに実行する、
請求項14に記載の方法。
前記新規ノードは、前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信し、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、
請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0044】
1.既存の指向性無線ネットワーク技術
1.1 WLANシステム
WLANシステムの802.11では、パッシブスキャン及びアクティブスキャンという2つのスキャンモードが規定される。以下は、パッシブスキャンの特性である。(a)ネットワークに参加しようと試みる新規局(STA)は、各チャネルを検査し、最大でMaxChannelTimeにわたってビーコンフレームを待つ。(b)ビーコンが受け取られなかった場合、新規STAは別のチャネルに移行し、従ってスキャンモードにおいて信号を送信しないのでバッテリ電力が節約される。STAは、ビーコンを見逃さないように各チャネルにおいて十分な時間にわたって待つべきである。ビーコンが失われた場合、STAはさらなるビーコン送信間隔(BTI)にわたって待つべきである。
【0045】
以下は、アクティブスキャンの特性である。(a)ローカルネットワークに参加したいと望む新規STAは、以下に従って各チャネル上でプローブ要求フレームを送信する。(a)(1)STAは、あるチャネルに移行して、着信フレーム、又はプローブ遅延タイマの満了を待つ。(a)(2)タイマの満了後にフレームが検出されなかった場合、このチャネルは未使用とみなされる。(a)(3)チャネルが未使用である場合、STAは新たなチャネルに移行する。(a)(4)チャネルが使用中である場合、STAは、標準DCFを使用して媒体にアクセスしてプローブ要求フレームを送信する。(a)(5)チャネルがそれまでに使用中でなかった場合、STAは、プローブ要求に対する応答を受け取るために所望の期間(例えば、Minimum Channel Time)にわたって待つ。チャネルが使用中であってプローブ応答が受け取られた場合、STAは、さらなる時間(例えば、Maximum Channel Time)にわたって待つ。
【0046】
(b)プローブ要求は、一意のサービスセット識別子(SSID)、SSIDのリスト又はブロードキャストSSIDを使用することができる。(c)周波数帯によっては、アクティブスキャンが禁止されているものもある。(d)アクティブスキャンは、特に多くの新規STAが同時に到着してネットワークにアクセスしようと試みる場合に干渉及び衝突の原因となり得る。(e)アクティブスキャンは、パッシブスキャンの使用に比べてSTAがビーコンを待つ必要がないので、STAがネットワークにアクセスするための高速な(素早い)方法である。(f)インフラストラクチャベーシックサービスセット(BSS)及びIBSSでは、少なくとも1つのSTAがプローブを受け取って応答しようと目を光らせている。(g)メッシュベーシックサービスセット(MBSS)内のSTAは、いずれかの時点で応答に目を光らせていないこともある。(h)無線測定キャンペーンがアクティブの時には、ノードがプローブ要求に応答しないこともある。(i)プローブ応答の衝突が生じることもある。STAは、最後のビーコンを送信したSTAが最初のプローブ応答を送信できるようにすることによってプローブ応答の送信を協調させることができる。他のノードは、衝突を回避するためにバックオフ時間及び通常の分散制御機構(DCF)チャネルアクセスに従ってこれらを使用することができる。
【0047】
図1に、プローブを送信するスキャン局と、プローブを受け取ってこれに応答する2つの応答局とを示す、IEEE 802.11 WLANにおけるアクティブスキャンの使用を示す。この図には、最小プローブ応答タイミング及び最大プローブ応答タイミングも示す。図示の値G1は、確認応答の送信前のフレーム間間隔であるSIFSに設定されるのに対し、G3は、バックオフ期間の完了後であってRTSパッケージの送信前に送信側が待機する時間遅延を表すDCFフレーム間間隔であるDIFSである。
【0048】
1.2 IEEE 802.11sメッシュWLAN
IEEE 802.11s(以下、802.11s)は、802.11標準に無線メッシュネットワーキング能力を加えた標準である。802.11sでは、新たなタイプの無線局と、メッシュネットワーク発見、ピアツーピア接続の確立及びメッシュネットワークを通じたデータのルーティングを可能にする新たなシグナリングとが規定される。
【0049】
図2には、非メッシュSTAの混合がメッシュSTA/APに接続し(実線)、メッシュSTAがメッシュポータルを含む他のメッシュSTAに接続する(点線)メッシュネットワークの一例を示す。メッシュネットワーク内のノードは、802.11標準で規定されている同じスキャン技術を近隣発見に使用する。メッシュネットワークの識別は、ビーコン及びプローブ応答フレームに含まれるメッシュID要素によって行われる。1つのメッシュネットワークでは、全てのメッシュSTAが同じメッシュプロファイルを使用する。メッシュプロファイルは、メッシュプロファイル内の全てのパラメータが一致する場合に同じものとみなされる。メッシュプロファイルは、その近隣のメッシュSTAがスキャンを通じてメッシュプロファイルを取得できるようにビーコン及びプローブ応答フレームに含まれる。
【0050】
メッシュSTAがスキャンプロセスを通じて近隣メッシュSTAを発見すると、発見されたメッシュSTAはピアメッシュSTA候補とみなされる。このメッシュSTAは、発見されたメッシュSTAがメンバであるメッシュネットワークのメンバになって近隣メッシュSTAとメッシュピアリングを確立することができる。発見された近隣メッシュSTAは、受信ビーコンと同じメッシュプロファイルを使用している場合、或いはプローブ応答フレームがその近隣メッシュSTAを示す場合、ピアメッシュSTA候補とみなすことができる。
【0051】
メッシュSTAは、(a)近隣MACアドレス、(b)動作チャネル番号、及び(c)最近観察されたリンク状況及び品質情報を含む発見された近隣情報をメッシュ近隣テーブル内に維持しようと試みる。近隣が検出されなかった場合、メッシュSTAは、その最優先プロファイルのメッシュIDを使用してアクティブな状態を保つ。近隣メッシュSTAを発見するための全ての上述したシグナリングはブロードキャストモードで実行される。802.11sは、指向性無線通信を伴うネットワークを対象としたものではないと理解されたい。
【0052】
図3に、メッシュネットワークの識別を通知するために使用されるメッシュ識別要素(メッシュID要素)を示す。メッシュIDは、メッシュネットワークに参加する用意がある新規STAによってプローブ要求で送信され、また既存のメッシュネットワークSTAによってビーコン及び信号で送信される。長さ0のメッシュIDフィールドは、プローブ要求フレーム内で使用されるワイルドカードメッシュIDを示す。ワイルドカードメッシュIDは、非メッシュSTAがメッシュネットワークに参加するのを防ぐ特定のIDである。なお、メッシュ局は、非メッシュ局よりも多くの特徴を有するSTAであり、例えば他のいくつかのモジュールに加えてメッシュ機能を提供するモジュールとして動作するSTAを有するようなものであると認識されたい。STAがこのメッシュモジュールを有していない場合には、メッシュネットワークへの接続を許可すべきではない。
【0053】
図4に、メッシュSTAによって送信されるビーコンフレーム及びプローブ応答フレームに含まれる、メッシュサービスの通知に使用されるメッシュ構成要素を示す。メッシュ構成要素の主要内容は、(a)経路選択プロトコル識別子、(b)経路選択メトリック識別子、(c)輻輳制御モード識別子、(d)同期方法識別子、(e)認証プロトコル識別子である。メッシュ構成要素の内容は、メッシュIDと共にメッシュプロファイルを形成する。
【0054】
802.11a標準は、メッシュ発見、メッシュピアリング管理、メッシュセキュリティ、メッシュビーコン送信及び同期、メッシュ調節機能、メッシュ電力管理、メッシュチャネルスイッチング、3アドレス、4アドレス、及び拡張アドレスフレームフォーマット、メッシュ経路選択及び転送、外部ネットワークとの相互作用、メッシュ間輻輳制御、並びにメッシュBSSにおける緊急サービスサポートを含む多くの手順及びメッシュ機能を定める。
【0055】
1.3 WLANにおけるミリメートル波
一般に、ミリメートル波帯におけるWLANでは、高い経路損失を考慮して通信にとって十分なSNRを提供するために、送信、受信、又はこれらの両方に指向性アンテナを使用する必要がある。送信又は受信において指向性アンテナを使用すると、スキャンプロセスも指向性になる。IEEE 802.11ad及び新たな標準802.11ayでは、ミリメートル波帯を介した指向性送受信のためのスキャン及びビームフォーミング手順が規定される。
【0056】
1.4 IEEE 802.11adのスキャン及びBFトレーニング
mm波WLANの最先端システムの例は、802.11ad標準である。
【0057】
1.4.1 スキャン
新規STAは、特定のSSID、SSIDリスト、又は全ての発見されたSSIDをスキャンするためにパッシブ又はアクティブスキャンモードで動作する。パッシブなスキャンを行うには、STAが、SSIDを含むDMGビーコンフレームをスキャンする。アクティブなスキャンを行うには、DMG STAが、所望のSSID又は1又は2以上のSSIDリスト要素を含むプローブ要求フレームを送信する。DMG STAは、プローブ要求フレームの送信前に、DMGビーコンフレームの送信又はビームフォーミングトレーニングの実行を行うことが必要な場合もある。
【0058】
1.4.2 BFトレーニング
BFトレーニングは、セクタスイープを使用するBFトレーニングフレーム送信の双方向シーケンスであり、各STAが送信及び受信の両方に適したアンテナシステム設定を決定するために必要なシグナリングを行う。
【0059】
802.11adのBFトレーニングプロセスは、3段階で実行することができる。(1)セクタレベルスイープ段階を実行することにより、リンク取得のために指向性送信及び低利得(準全方向性)受信を実行する。(2)複合送受信(combined transmit and receive)のために、受信利得及び最終調整を加える精緻化段階を実行する。(3)その後、データ送信中にトラッキングを実行して、チャネル変更に合わせた調整を行う。
【0060】
1.4.3 802.11adのSLS BFトレーニング段階
ここでは、802.11ad標準のセクタレベルスイープ(SLS)必須段階に焦点を置く。SLS中には、一対のSTAが、異なるアンテナセクタを介して一連のセクタスイープ(SSW)フレーム(又は、PCP/APにおける送信セクタトレーニングの場合にはビーコン)を交換して、最も高い信号品質を提供するセクタを発見する。最初に送信を行う局はイニシエータと呼ばれ、2番目に行う局はレスポンダと呼ばれる。
【0061】
送信セクタスイープ(TXSS)中には、異なるセクタ上でSSWフレームが送信され、対を成すノード(レスポンダ)が準全方向性パターンを利用してこれを受け取る。レスポンダは、最良のリンク品質(例えば、SNR)を提供するイニシエータのアンテナアレイセクタを決定する。
【0062】
図5に、802.11adでのセクタスイープ(SSW)の概念を示す。この図には、STA1がSLSのイニシエータであってSTA2がレスポンダである例を示す。STA1は、送信アンテナパターン微細セクタ(transmit antenna pattern fine sectors)を全てスイープし、STA2は、準全方向性パターンで受け取る。STA2は、STA1から受け取った最良のセクタをSTA2にフィードバックする。
【0063】
図6に、802.11ad仕様で実装されるセクタレベルスイープ(SLS)プロトコルのシグナリングを示す。送信セクタスイープの各フレームは、セクタカウントダウン指示(CDOWN)、セクタID及びアンテナIDに関する情報を含む。最良のセクタID及びアンテナID情報は、セクタスイープフィードバック及びセクタスイープACKフレームと共にフィードバックされる。
【0064】
図7に、以下で概説するフィールドを含む、802.11ad標準で利用されるセクタスイープフレーム(SSWフレーム)のフィールドを示す。Duration(継続時間)フィールドは、SSWフレーム送信の最後までの時間に設定される。RAフィールドは、セクタスイープの所定の受信者であるSTAのMACアドレスを含む。TAフィールドは、セクタスイープフレームの送信STAのMACアドレスを含む。
【0065】
図8に、SSWフィールド内のデータ要素を示す。SSWフィールドで搬送される主要情報は以下の通りである。Direction(方向)フィールドは、0に設定されると、ビームフォーミングイニシエータによってフレームが送信されることを示し、1に設定されると、ビームフォーミングレスポンダによってフレームが送信されることを示す。CDOWNフィールドは、TXSSの最後までの残りのDMGビーコンフレーム送信の数を示すダウンカウンタである。セクタIDフィールドは、このSSWフィールドを含むフレームを送信するセクタ番号を示すように設定される。DMG Antenna(アンテナ)IDフィールドは、送信機がこの送信のために現在どのDMGアンテナを使用しているかを示す。RXSS Length(長さ)フィールドは、CBAPで送信された時にのみ有効であり、そうでない場合には留保される。このRXSS Lengthフィールドは、送信側STAによって要求された受信セクタスイープの長さを指定し、SSWフレームの単位で定義される。SSW Feedback(SSWフィードバック)フィールドについては以下で定義する。
【0066】
図9A及び
図9Bに、SSWフィードバックフィールドを示す。
図9Aに示すフォーマットは、内部下位層サービス(ISS)の一部として送信される時に利用され、
図9Bのフォーマットは、ISSの一部として送信されない時に使用される。Total Sectors in the ISS(ISS内総セクタ)フィールドは、イニシエータがISSにおいて使用する総セクタ数を示す。Number of RX DMG Antennas(RX DMGアンテナ数)サブフィールドは、イニシエータが次の受信セクタスイープ(RSS)中に使用する受信DMGアンテナの数を示す。Sector Select(セクタ選択)フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのvalue of Sector ID(セクタID値)サブフィールドを含む。DMG Antenna Select(DMGアンテナ選択)フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのDMG Antenna ID(DMGアンテナID)サブフィールドの値を示す。SNRレポートフィールドは、直前のセクタスイープ中に最良の品質で受け取られた、セクタ選択フィールドに示されるフレームのSNRの値に設定される。Poll Required(ポール要求)フィールドは、非PCP/非AP STAによって1に設定されると、PCP/APに非PCP/非APとの通信を開始するように要求することを示す。Poll Requiredフィールドは、0に設定されると、PCP/APが通信を開始するかどうかに関する設定を非PCP/非APが有していないことを示す。
【0067】
2.課題の記述
通常、前節で説明したような現在のミリメートル波(mm波)通信システムは、送信機と受信機との間の十分なリンクバジェットを得るために指向性通信に大きく依拠する必要がある。現行システムでは、使用する正しいビームを決定するプロセスが、かなりのシグナリングオーバーヘッドを必要とする。例えば、APは、送信ビームフォーミングを使用して複数のビーコンフレームを送信する。
【0068】
ビーコンフレームは、ネットワーク発見の目的で、すなわちパッシブスキャンのために使用される。このため、新規STAが一定期間内にパッシブスキャンを実行することによってネットワークの存在を認識できるように、ビーコンフレームは定期的に送信される。ネットワーク発見は、新規ノードが全方向にプローブ要求を送信してネットワーク内の近隣ノードがこれを受信できることを確認するアクティブスキャンを使用して行うこともできる。
【0069】
状況をさらに複雑化することに、現行技術は、高リンクバジェットを確実にする高アンテナ利得を可能にする細かいビームフォーミングを使用する傾向にある。ところが、STAは、細かいビームを採用する際には、十分な伝送角度をカバーするために多くのビーコンフレームを送信するので、オーバーヘッド問題はさらに悪化する。ビーコンは、ネットワークの通知、同期の維持、及びネットワークリソースの管理のために、絶えず定期的に全方向に送信される。
【0070】
上記に照らせば、ビーコンのオーバーヘッドとネットワーク発見遅延との間には重要なトレードオフが存在する。ビーコンが頻繁に送信された場合、ビーコンオーバーヘッドは増加するが、新規STAはより素早く既存のネットワークを発見できるようになる。ビーコンの送信頻度が低下した場合、ビーコンオーバーヘッドを低減することはできるが、新規STAが既存のネットワークを素早く発見することは困難になる。
【0071】
mm波PHY技術を利用するメッシュネットワーク形成タスクを検討した場合、このオーバーヘッドジレンマはさらに悪化する。メッシュネットワークに接続するSTAは、全ての近隣STAを発見して、ゲートウェイ/ポータルメッシュSTAに到達する最良の方法と、これらの各近隣STAの能力とを特定する必要がある。すなわち、メッシュネットワークに参加する全てのSTAは、著しいシグナリングオーバーヘッドを引き起こすビーコン送信能力を有するべきである。
【0072】
従って、本開示は、これらの現在の及び将来的なビーコンオーバーヘッドの課題に対応するよう構成される。
【0073】
3.mm波マルチバンドネットワーク発見の利点
開示するネットワークプロトコルでは、マルチバンドネットワーク発見に参加するノードが、mm波帯能力と、さらにはsub−6GHzなどの低周波数通信帯とを含むマルチバンド(MB)能力を有する見込みである。MBノードは、mm波帯に加えて、ネットワーク通知及び発見のためにsub−6GHz帯を使用することができる。提案する技術を利用することにより、mm波通信ノードは、著しいシグナリングオーバーヘッド又はネットワーク発見遅延を伴わずにメッシュトポロジネットワークを形成することができる。
【0074】
本開示では、新規ノードによる他の近隣の発見を支援するために既存のsub−6GHzを利用する機構について説明する。ネットワークノードは、準全方向性アンテナから定期的に送信される低電力メッセージを使用してsub−6GHz帯でmmWネットワークを通知する。新規STAがsub−6GHz帯を通じて少なくとも1つの近隣を発見すると、このメッシュ局(MSTA)は新規ノードを支援できるとともに、他のメッシュノードと協調して新規STAがmmW帯でビームフォーミングを行ってネットワークに参加するのを支援することもできる。
【0075】
本開示では、局ノードが、mmW帯において絶えず全方向にビーコンを送信しない。ノードは、新規ノードによる支援の要求時には全方向に発見ビーコンを送信するように仕向けられるが、全方向における連続ビーコン送信に関連するオーバーヘッド及び干渉は制限される。
【0076】
4.マルチバンドネットワーク発見の実施形態
4.1 検討するトポロジ
図10に、メッシュSTA(MSTA)ノード12、14、16及び18がメッシュトポロジで互いに接続されたmmW無線ノードネットワークの実施形態例10を示す。新規STA20は、潜在的近隣MSTA及びペアノードを求めて図示の方向22a〜22nに通信媒体をスキャンする(24)。図示の例では、ノードが、sub−6GHz帯及びmm波で通信することができ、この帯域を使用して互いに制御信号を送信することができる。mmWメッシュネットワークに接続されたノードは、mmWリンク又はsub−6GHz帯を通じて互いにアクセスすることができる。
【0077】
新規STAは、潜在的近隣MSTA及びペアノードを求めて媒体をスキャンする。mmW波では、常に両方の側に指向性送信又は受信が必要なわけではない。例えば、一方が指向性送信/受信を使用し、他方が使用しないこともできる。この事例は、装置の能力に限界がある結果、又は用途要件が両方の側からの指向性送信を必要としない結果とすることができる(制限干渉/短距離)。
【0078】
新規ノードは、mmW帯での送受信に全方向性/準全方向性又は指向性アンテナを使用することができる。MSTAは、mmW帯での送受信に全方向性/準全方向性又は指向性アンテナを使用することができる。mmW通信では、少なくとも1つのMSTAノード又は新規STAが指向性アンテナを使用して、経路損失を考慮するのに十分な利得を提供し、リンクにとって十分なSNRをもたらすべきである。新規STAは、パッシブスキャン又はアクティブスキャンのいずれかを使用して近隣をスキャンする。新規STAは、全ての近隣ノードを発見するまでスキャンを行い続けるように構成される。新規ノードは、利用可能な近隣のリストを構築した後に、どの近隣に接続すべきであるかを決定する。この決定は、用途需要、ネットワーク内のトラフィック負荷、及び無線チャネル状態を考慮することが好ましい。
【0079】
4.2 STAハードウェア構成
図11に、ノードハードウェア構成の実施形態例30を示す。この例では、コンピュータプロセッサ(CPU)36及びメモリ(RAM)38が、ノードにセンサ、アクチュエータなどへの外部I/OをもたらすI/O経路32に結合されたバス34に結合される。プロセッサ36上では、通信プロトコルを実装するプログラムを実行するための、メモリからの命令が実行される。この図示のホストマシンは、近隣ノードとの間でフレームを送受信する複数のアンテナ44a〜44n、46a、46n、48a〜48nへの無線周波数(RF)回路42a、42b、42cに結合されたmmWモデム40を含むように構成される。また、ホストマシンは、(単複の)アンテナ54への無線周波数(RF)回路52に結合されたsub−6GHzモデム50を含むことも分かる。
【0080】
従って、この図示のホストマシンは、2つの異なる帯域で通信を行えるように、2つのモデム(マルチバンド)及びその関連するRF回路を含むように構成される。mmW帯モデム及びその関連するRF回路は、mmW帯でデータを送受信する。sub−6GHzモデム及びその関連するRF回路は、sub−6GHz帯でデータを送受信する。
【0081】
この例では、mmW帯のためのRF回路を3つ示しているが、本開示の実施形態は、あらゆる任意の数のRF回路に結合されたモデム40を含むように構成することができる。一般に、使用するRF回路の数が多ければ多いほど、アンテナビーム方向のカバレッジが広くなる。なお、利用するRF回路の数及びアンテナの数は、特定の装置のハードウェア制約によって決まると理解されたい。RF回路及びアンテナの中には、STAが近隣STAと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。少なくとも1つの実施形態では、RF回路が、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数のビームパターンの組を使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
【0082】
図12に、ノードが複数の(例えば、36個の)mm波アンテナセクタパターンを生成するために利用できるmm波アンテナ方向の実施形態例70を示す。この例では、ノードが、3つのRF回路72a、72b、72cと、接続されたアンテナとを実装し、各RF回路及び接続されたアンテナは、ビームフォーミングパターン74a、74b、74cを生成する。図示のアンテナパターン74aは、12個のビームフォーミングパターン76a、76b、76c、76d、76e、76f、76g、76h、76i、76j、76k及び76n(「n」は、あらゆる数のパターンをサポートできることを表す)を有する。この特定の構成を使用する局の例は、36個のアンテナセクタを有する。しかしながら、説明を容易かつ明確にするために、以下の節では、一般にさらに少ない数のアンテナセクタを有するノードについて説明する。なお、アンテナセクタには、あらゆる任意の数のビームパターンをマッピングすることができると理解されたい。通常、ビームパターンは、鋭角ビーム(sharp beam)を生成するように形成されるが、複数の角度から信号を送受信するようにビームパターンを生成することも可能である。
【0083】
アンテナセクタは、mm波RF回路の選択と、mm波アレイアンテナコントローラによって指示されるビームフォーミングとによって決まる。STAハードウェアコンポーネントは、上述したものとは異なる機能分割を有することもできるが、このような構成は、説明する構成の変形例とみなすことができる。mm波RF回路及びアンテナの中には、ノードが近隣ノードと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。
【0084】
少なくとも1つの実施形態では、RF回路が、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数のビームパターンの組を使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
【0085】
図13に、RF回路92に取り付けられた準全方向性アンテナ94の使用を想定したsub−6GHzモデムのアンテナパターンの実施形態例90を示す。
【0086】
4.3 マルチバンドネットワーク発見アーキテクチャ
無線受信機及び送信機は、例えばmm波帯及びsub−6GHz帯の使用を含むマルチバンドチップを標準装備する見込みである。ノード発見及び近隣スキャンでは、mm波帯での動作がsub−6GHzカバレッジから恩恵を受けることができる。ノードは、sub−6GHz帯における信号伝搬特性によってさらに単純にメッシュネットワークの存在を発見することができるが、近隣の局所化及び正しいセクタ又はビームの発見は依然として課題である。
【0087】
メッシュノードは、マルチバンドネットワーク発見を使用するために互いにsub−6GHz帯で通信できると想定される。この通信は、ネットワークの全てのノードにメッセージを送信する形態、又は特定のノードにメッセージを送信する形態をとる。この通信は、ノード間の直接通信又はノード間のマルチホップ通信を通じて実行することができる。新規ノードは、sub−6GHzアクセスも備え、WLANネットワークへのアクセス、又はsub−6GHz通信を通じたメッシュノードとの通信を行うことができる。発見及びネットワーク通知は、sub−6GHz帯を利用して実行することができ、接続の形成及びリンクの維持は、mmWネットワークを利用して実行されることが好ましい。なお、他の制御シグナリングをsub−6GHzに移行させることもできるが、このことは本開示の焦点ではないと理解されたい。
【0088】
mmW WLAN及びメッシュネットワークでは、(a)新規メッシュノードのネットワーク発見及びアソシエーション、(b)同期、(c)スペクトルアクセス及びリソース管理、のためにビーコンが利用される。mm波長での発見及びネットワーク通知では、パッシブスキャンの場合には絶えず全方向にビーコンを送信する必要がある。上記の記述における「絶えず」の意味は、ビーコンの継続する周期的性質を示すものにすぎず、「全方向」は、いずれかの所望の角度分解能への方向スイープの使用を意味するものにすぎない。アクティブスキャンの場合には、ノードが全方向にプローブ要求を送信する。
【0089】
提案するシステムでは、ノードが発見及びネットワーク通知にsub−6GHzを使用しているが、同期、スペクトルアクセス及びリソース管理情報は、依然としてmmWメッシュネットワークを通じて通信される。mmWネットワークにおいて既に互いに接続されているノードは、ピアノードの方向又はこの方向の周囲のみにおいて依然として互いにビーコンを送信する。従って、ビーコンは全ての方向には送信されない。
【0090】
sub−6GHz帯を通じて、近くにmmWネットワークが存在することを示す通知フレームが送信される。この通知フレームの出力は、mmW通信の観点からネットワークを越えるノードを引き込まないように、関連するmmW信号が届く範囲内のノードのみに到達するように(例えば、動的又は静的に)調整されることが好ましい。
【0091】
新規ノード又はメッシュノードが通知フレームを受け取ると、新規ノードの近傍のノードによる、新規ノードがmmWネットワークに参加するための正しいセクタ及び近隣の発見に役立つmmW発見キャンペーンを引き起こすことができる。mmW発見キャンペーンは、新規ノードの周囲の他のノードが順番にビーコンを送信して、新規ノードによる近隣及びその指向性情報の発見を支援するものである。
【0092】
図14及び
図15に、sub−6GHz帯を利用して、ネットワークの通知又はネットワークに参加する支援を求める新規ノードの通知を行う低電力通知フレームを他のノードに送信する実施形態例110、130を示す。
【0093】
図14には、MSTA A112と、ノード114、116、118、120と、新規ノード122とを含むメッシュネットワーク110を示す。この例では、MSTA Aが狭通知フレーム領域(reduced announcement frame area)124にsub−6GHz通知フレームを送信している。このsub−6GHz通知フレームの送信電力が、図の右手のノード120を含むメッシュの広がりをカバーできるほど十分なもの(126)であれば、図の他の部分(例えば、左手、上部及び下部)のノードはネットワークに参加できると考えられるが、実際にはネットワークのmmW能力の範囲外になることが分かる。
【0094】
図15には、MSTA A112と、ノード114、116、118、120と、新規ノード122とを含むメッシュネットワーク130を示す。この例では、新規ノード122が、狭通知フレーム領域132への参加要求としてのsub−6GHz通知フレームを送信している。同様に、このsub−6GHz通知フレームの送信電力が、図の右手のノード120を含むメッシュの広がりをカバーできるほど十分なもの(134)であれば、新規ノードのmm波通信範囲外のメッシュ内のノード114、116及び120などのノードは、mm波を使用して新規ノードと直接通信できないにもかかわらず、新規ノードの参加要求に応答できるようになる。
【0095】
4.4 mm波ネットワークにおけるビーコン送信
マルチバンドネットワークにおけるビーコン送信は、依然としてmm波を用いて行われているが、これは通信又はピアビーコンを用いてピアノードのみに対して行われている。通信又はピアビーコンは、既に接続が確立(セットアップ)されているピア間の通信に利用される。このビーコンは、同期の維持、ビームトラッキングの実行、並びにネットワーク内のメッシュノード間のチャネルアクセス及びリソースの管理に関連する機能の実行に利用することができる。各メッシュノードは、近隣ノードの方向に対応するセクタのみにおいてビーコンをスイープし、自機の近隣のみにビーコンを送信する。
【0096】
図16A〜
図16Cに、限定ではなく一例として検討する単純なmmWネットワークの実施形態150の態様を示す。
図16Aには、3つのノード152、154及び156を含む実施形態例150を示す。
図16Bには、STAノード152から送信されるビーコンを示しており、ノード154及び156に向かう最良のセクタに対応する方向にピアビーコンがスイープ(156a、156b)されている。
図16Cでは、STAノード152が、160a、160b、160c、160d及び160eからの特定の空間領域をカバーするように発見ビーコンをスイープ(162)する。本開示は、従来使用されているものと比べて、
図16Bに示すようなノードAからノードC及びBに対応する方向のみにこれらのビーコンを利用する。
【0097】
図17A及び
図17Bに、特定された最良セクタの周囲の1又は2以上のセクタ上で送信を実行する(ブラケティングする)ことによってさらなるロバスト性をもたらす実施形態例170を示す。
図17Aには、
図17Bに示す方向186を最良セクタ(経路)とする、ノードB154に関連するノードA152を示す。従って、ノードBと通信しているノードAは最良セクタ186を有するが、提示するプロトコルは、特にノードBがノードAに対して動くことがあるという事実を踏まえて、通信のロバスト性を高めるためにこの最良セクタの両側の1又は2以上のさらなるセクタ182、184も選択する。
【0098】
なお、各ピアリンクの方向及びタイミングは既知であるため、上記のピアビーコンは容易に協調するはずであると理解されたい。この結果、全方向のビーコン送信に起因する干渉が制限され管理されるようになる。
【0099】
図18に、mm波のピアDMGビーコンのスーパーフレームフォーマットの実施形態例190を示しており、本開示ではこれらの2つのピアノードの方向にしかビーコンが送信されず、従ってBTIプロセスがはるかに短くなる。図では、送信が、ピア1へのビーコン194及びピア2へのビーコン196として2つのピアについて例示するピアビーコン192を含み、その後にピア1へのアソシエーション−ビームフォーミングトレーニング(ABFT)期間198及びピア2へのABFT期間199が続き、その後にデータ転送間隔(DTI)200が開始する。この例におけるABFT期間は、他のノードが使用するとは予想されないので、送信ビーコンに関連するピアに予め割り当てておくことができる。
【0100】
4.5 帯域外発見
メッシュノードは、sub−6GHz帯で送受信を行うことができる。従って、sub−6GHz帯では、mmWネットワークの存在及び能力に関する定期的な通知フレームをブロードキャストすることができる。mmWメッシュネットワークにアクセスしようと試みる新規ノードは、sub−6GHz帯で通知要求フレームを送信して自機の存在をノードに知らせることができる。メッシュノードの通知フレーム応答又は新規ノードの通知要求の管理は、分散又は集中させることができる。新規ノードは、パッシブスキャン又はアクティブスキャンを利用してネットワーク内のノードを探索して近隣を発見することができる。
【0101】
干渉を制限し、直接mmWリンクを使用してアクセスできるノードのみが確実にアクセスを受けるようにするために、通知フレームは、mmWリンクバジェットを反映するように低電力で送信される。通知フレームに必要な送信電力は、mmWネットワークにおけるノードとの実行可能なデータリンクをmmW帯のリンクバジェットが可能にする場合にのみこのノードがフレームを受け取るように決定することができる。
【0102】
通知フレームが全電力で送信される場合、少なくとも1つの実施形態では、受信側ノードにおいて、このフレームに応答すべきであるか、それともmmWメッシュノードのカバレッジエリア外に存在するため応答しないべきであるかを判断するために閾値が利用される。この閾値の判断は、mmWネットワークにおける実行可能なデータリンクをmmW帯のリンクバジェットが可能にする場合にのみフレームが考慮されるように実行することができる。
【0103】
新規ノードは、sub−6GHz帯でmmWネットワークのパッシブスキャンを利用することも、或いはsub−6GHz帯でmmWネットワークのアクティブスキャンを利用することもできる。
【0104】
4.5.1 パッシブスキャン
新規ノードは、ノードのうちの1つから送信される通知フレームを待ってsub−6GHz帯をリスンする。送受信では準全方向性アンテナを使用することが好ましい。通知フレームが発見されると、新規ノードは、発見されたノードに接続するためにmmW帯に切り替える。発見されたノードは、新規ノードとビームフォーミングを行うためにmmW帯でビーコンの送信を開始する。ノードは、LOSの方向又は最も強い反射光線の方向のようなsub−6GHz帯からの指向性情報を使用して、mmW帯のビームの一部のみを通じてビーコンを送信することができる。
【0105】
メッシュ支援が可能である場合、発見されたノードは、新規ノードの周辺領域の他のノードが新規ノードへのビーコン送信を開始して新規ノードとのビームフォーミングを実行するように仕向ける。ビーコンの送信は、素早い接続及びノードの発見を行うようにメッシュノード間で協調させることができる。
【0106】
図19に、メッシュノードがパッシブスキャンに従って新規ノードに対処するプロセスの実施形態例210を示す。ルーチンを開始(212)した後に、sub−6GHz帯でmmWネットワーク通知フレームを送信する(214)。ブロック216において、通知応答が受け取られない場合、実行はブロック214に戻って後続の通知を送信する。一方で、通知応答が受け取られた場合、メッシュ支援が可能であるかどうかを判断する(218)。メッシュ支援が可能でない場合、ブロック222に進んでノードのmmW発見をトリガした後に、ブロック214に戻ってネットワーク通知を送信する。一方で、メッシュ支援が可能である場合、ブロック220に進んでメッシュ支援による協調的mmW発見をトリガした後に、ブロック214に戻ってネットワーク通知を送信する。
【0107】
4.5.2 アクティブスキャン
アクティブスキャンでは、新規ノードがsub−6GHz帯で通知フレーム要求を送信し、ノードのうちの1つから送信される通知フレーム応答を待つ。少なくとも1つの好ましい実施形態では、これらの通信の送受信が準全方向性アンテナを利用する。新規ノードは、通知フレーム応答を受け取ると、発見されたノードに接続するためにmmW帯に切り替える。発見されたノードは、新規ノードとビームフォーミングを行うためにmmW帯でビーコンの送信を開始する。ノードは、LOSの方向又は最も強い反射光線の方向のようなsub−6GHz帯からの指向性情報を使用して、mmW帯のビームの一部のみを通じてビーコンを送信することができる。
【0108】
メッシュ支援が可能である場合、発見されたノードは、新規ノードの近傍の他のノードが新規ノードへのビーコン送信を開始してビームフォーミングを実行するように仕向ける。ビーコンの送信は、素早い接続及びノード発見を行うようにメッシュノード間で協調させることができる。
【0109】
図20に、メッシュノードがアクティブスキャンに従って新規ノードに対処するプロセスの実施形態例230を示す。ルーチンを開始(232)した後に、通知要求フレームをリスンし始める234。通知要求が受け取られたかどうかをチェックする(236)。受け取られていない場合、プロセスはリスンし続ける(234)。受け取られた場合、通知要求への応答を送信し(238)、メッシュ支援が可能であるかどうかを判断する(240)。メッシュ支援が可能でない場合、mmWノード発見を作動させ(244)た後に、232に戻って通知要求フレームをリスンする。メッシュ支援が可能である場合、メッシュ支援による協調的mmWノード発見を作動させ(242)た後に、232に戻って通知要求フレームをリスンする。
【0110】
4.6 sub−6GHzにおけるmmW認証の実行
新規ノードは、sub−6GHz通信を通じて近隣ノードを発見してmmWリンクを形成することを決定すると、通知フレーム応答又は要求を通じて近隣に通知する。
【0111】
新規ノードは、mmW帯での不要なビームフォーミングを避けるように、mmW帯への切り替え前に認証要求をトリガして、mmW発見キャンペーンの開始前に潜在的なmmWリンクが認証されることを保証する。新規ノードは、認証要求を送信して認証応答を待ち、少なくとも1つの実施形態では認証応答に確認応答を行う。認証応答及び確認応答がいずれも正常に行われた場合、新規ノード及び(単複の)近隣ノードはmmW発見キャンペーンを開始する。
【0112】
ノードの地理的発見ゾーンを通じてメッシュ支援が行われる場合、メッシュ支援が可能になっていれば、メッシュノードは、新規ノードの全ての潜在的近隣を認証応答にリストする。新規ノードは、潜在的に接続する関心があるノードのリストで応答する。メッシュノードは、確認応答メッセージ内のノードリストのみを発見キャンペーンのために考慮する。
【0113】
6.7 mmW発見及びビームフォーミングの実行
新規ノードは、sub−6GHz帯におけるアクティブ又はパッシブスキャンを通じて近隣又はメッシュネットワークを発見する。新規ノードは、mmW帯をチェックしてその近隣とビームフォーミングを行うように直接作用することができる。新規ノードは、ビーコンを求めてmmW帯のスキャンを開始する。新規ノードは、スキャンのために準全方向性アンテナを使用し、或いはメッシュノードの能力に依存する特定の周期で受信方向ビームを切り替えることができる。新規ノードには、sub−6GHz帯で実行される通信を通じてメッシュノードのmmWアンテナ能力に関する通知が行われる。新規ノードには、やはりsub−6GHz帯を通じてLOS又は最も強いxビームの方向などのいくつかの指向性情報を中継して、新規ノードがスキャンに使用するビームを制限することができる。メッシュノードは、LOS又は最も強いxビームの方向などのいくつかの指向性情報を使用して、新規ノードにビーコンを送信する方向を制限することができる。
【0114】
発見されたメッシュノードには、通知応答又は通知要求を通じて、新規ノードがネットワークに参加したい旨の通知が行われる。新規ノードのメッシュプロファイルがネットワークプロファイルに一致する場合、メッシュノードは、パッシブスキャンの場合には新規ノードからの通知応答後に送信される確認応答メッセージにおいて、或いはアクティブスキャンの場合には新規ノードに送信される通知要求応答を通じて、新規ノードのネットワーク参加を承認する。
【0115】
新規ノードは、その能力をメッシュノードに通信し、利用可能な場合には定位情報を提供する。メッシュノードは、この情報を使用してmmWビームフォーミングの方向性又は出力を最適化することができる。メッシュノードは、そのアンテナのビームフォーミングをmmW帯で行えるようにmmW帯での発見モードに切り替えることができる。
【0116】
図21に、
図18に示すDMGピアビーコンと比較できる、ビーコン送信を行うように示すマスタビーコンノードのスーパーフレームフォーマットの実施形態例250を示す。メッシュノードは、数回のビーコン間隔後又は新規ノードの発見後には、ピアノードのみへのビーコン送信に戻る。図では、送信が、ピア1へのビーコン256及びピア2へのビーコン258としての2つのピアと、全方向に送信されるビーコン254とについて例示するピアビーコン252を含み、その後にアソシエーション−ビームフォーミングトレーニング(ABFT)期間260が続く。ABFTスロットはピアノードに関連し、ピアノードの数に等しい。ABFT期間後には、データ転送間隔(DTI)262が開始する。
【0117】
図22には、スケジュールされたビーコン送信及びSSWフレーム交換を通じた発見の実施形態例270を示す。図では、メッシュノードが、新規ノードとのビームフォーミングのためにDTI期間内にビームフォーミングセッションもスケジュールできることが分かる。図示のビーコン272は、ピア1に送信(274)されてピア2に送信(276)された後にアソシエーション−ビームフォーミングトレーニング(ABFT)期間277が続き、その後にデータ転送間隔(DTI)期間278が続く。その後、スケジュールされたビーコン送信及びSSWフレーム期間280、新規ノードに向けたビーコン送信279、第1のスロットへのABFT218が存在し、その後に別のDTI282が続く。図では、ビーコン送信期間内にメッシュノードがそのピアのみにビーコンを送信し続け、DTI期間内には、sub−6GHzスキャンをスケジュールすることによってsub−6GHzスキャンを通じて新規ノードを発見すると、偶発的に全方向にビーコンを送信する。
【0118】
スケジュール期間には、SSWフレーム交換を新規ノード発見に専念させることができ、従ってIEEE 802.11標準に規定されるABFT期間のような多くのSSWスロットを有する必要はない。新規ノードが発見されてネットワークに接続されると、メッシュノードは、各ビーコン送信間隔を伴って新規ノードに通常のピアビーコンを送信し始める。
【0119】
図23A及び
図23Bに、帯域外ノード発見のためのシグナリングの実施形態例290を示す。図では、太い矢印がsub−6GHzを介して送信される信号を表し、細い矢印がmmW帯を介して送信される指向性信号を表す。図には、新規ノード292と、ノード294である近隣1と、ノード296である近隣2と、ノード298である近隣3と、ノード300である近隣4との間の通信を示す。近隣4 300及び近隣2 296からsub−6GHz帯を介して新規ノード292に通知フレームが送信される(302、304)。この例では、新規ノードが近隣2 296から通知ビーコンを受け取り、sub−6GHz帯を介してmmW通知フレーム応答306を送信することによってこれに応答する。近隣ノード296は、sub−6GHz帯を介してmmW通知フレーム確認応答(ACK)308を送信することによってこれに応答する。mmWネットワークへのノードアクセスを認証するために、sub−6GHz帯を介して認証要求310、応答312及び確認応答314が交換される。新規ノードが認証されると、近隣2 296は、sub−6GHz通信から入手できる情報に依存して、mmW送信としての発見ビーコン316の送信を全部又は一部の方向に開始する。新規ノード292は、これらのビーコンのうちの1つを受け取ると、ビーコン応答又はリンクセットアップ確認応答318を用いて応答する。
【0120】
ネットワーク内の他の近隣298、294についても同じプロセスが継続する。ノード298である近隣3は、sub−6GHz帯を介して通知フレーム320を送信し、これに対して新規ノード292が応答322を行い、その後にノード298である近隣3がACK324を行う。新規ノード292からの要求326、応答328、これに対する新規ノード292のACK330によって認証を示す。これに応答して、ノード298である近隣3が、sub−6GHz通信から入手できる情報に依存して、発見ビーコン332の送信を全部又は一部の方向に開始する。
【0121】
図23Bには、ノード294である近隣1がsub−6GHz帯を介して通知フレーム334を送信し、これに対して新規ノードがsub−6GHz帯を介して応答336を行い、ノード294である近隣1がやはりsub−6GHz帯を介してACK344を行う同様のプロセスを示す。これに応答して、ノード294である近隣1が、sub−6GHz通信から入手できる情報に依存して、全部又は一部の方向に発見ビーコン346を送信する。これらの発見ビーコンに応答して、新規ノード292がビーコン応答/リンクセットアップ要求348を送信する。
【0122】
この結果、ノード294である近隣1からのビーコン352、及びノード298である近隣3からのビーコン354として通常の指向性mmWピアビーコン350が受け取られることが分かる。
【0123】
なお、ノード298である近隣3と新規ノード292との間の交信は、他の近隣の交信とは異なる。具体的に言えば、図示の例では、新規ノードはsub−6GHzで通知フレームを受け取って(320)sub−6GHzで正常に認証されたが、ビーコン332は新規ノード292によって受け取られていない。従って、新規ノードは、近隣298にビーコン応答又はリンクセットアップフレームを送信しない。発見プロセスの完了後、新規ノードは、接続を確立した近隣からピアビーコン352、354を受け取っている。
【0124】
4.8 メッシュ支援による又は協調的mmW発見
sub−6GHzスキャン(アクティブスキャン又はパッシブスキャン)を通じたメッシュノードの新規ノード発見は、メッシュノードの協調的mmW発見キャンペーンを引き起こすことができる。限定ではなく一例として、mmW発見キャンペーンは、交信があったノードメンバ、又は新規ノードの近傍の全てのノードによって実行することができる。
【0125】
図24A及び
図24Bに、新規ノードがsub−6GHz帯でノードのリストを発見するメッシュ協調mmWノード発見の実施形態例450を示す。新規ノードは、全ての近隣を発見するのに十分な時間にわたってsub−6GHz帯でリスンを行う。新規ノードは、発見した各近隣に応答する。新規ノードが交信したノードは、互いに協調して発見キャンペーンを形成する。
【0126】
具体的に言えば、図には、新規ノード452と、ノード454である近隣1と、ノード456である近隣2と、ノード458である近隣3と、ノード460である近隣4との間の相互作用を示す。ノード460である近隣4からのsub−6GHz通知フレーム462は、新規ノード452に到達しない。一方で、新規ノードは、ノード458である近隣3からのsub−6GHz通知フレーム464を受け取ってsub−6GHz応答フレームを送信し(466)、これに対してノード458である近隣3が確認応答する468。本開示の少なくとも1つの実施形態では認証が行われ、ここでは新規ノード452が認証要求470を送信し、これに対してノード458である近隣3が認証応答472を送信し、これに対して新規ノード452が認証応答確認応答474を送信することが分かる。
【0127】
ノード454である近隣1は通知フレーム476を送信し、新規ノード452がこれを受け取って応答478を送信し、これに対してノード454である近隣1が確認応答(ACK)480を行う。新規ノード452は認証要求482を送信し、これに対してノード454である近隣1が認証応答484を送信し、これに対して新規ノード452が認証応答確認応答(ACK)486を送信する。
【0128】
同様に、近隣2であるノード456は通知フレーム488を送信し、新規ノード452がこれを受け取って応答490を送信し、これに対して近隣2であるノード456が確認応答492を行う。新規ノード452は認証要求494を送信し、これに対してノード456である近隣3が認証応答496を送信し、これに対して新規ノード452が認証応答確認応答(ACK)498を送信する。メッシュノード協調が実行されて発見キャンペーンを形成する。図では、単純化のために通信500、502及び504を示す抽象化によってこの協調を示す。協調は、新規ノードに関する情報を共有し、ノードが新規ノードに到達する順序又は順番を決定することを通じて実行することができる。協調は、干渉及びリソースのスケジューリングを考慮すべきである。発見キャンペーンが完了すると、新規ノードは、メッシュ内の近隣との間でmmW通信を使用することができる。図示の近隣1であるノード454は、mmW発見ビーコン506を全方向に送信し、その一部を新規ノード452が受け取ってビーコン応答/リンクセットアップ508を送信する。同様に、図示の近隣2であるノード456は、mmW発見ビーコン510を全方向に送信し、その一部を新規ノード452が受け取ってビーコン応答/リンクセットアップ512を送信する。図示の近隣3であるノード458は、mmW発見ビーコン514をやはりこのように全方向に送信し、その一部が新規ノード452において受け取られる。新規ノードが近隣に応答/リンクセットアップ要求を送信したことに応答して、ノード454である近隣1からの送信518と、ノード456である近隣2からの送信520とを含む通常のmmWピアビーコン516が、新規ノード454である近隣1に送信されることが分かる。
【0129】
図25に、帯域外メッシュ支援発見の実施形態例530を示す。交信したメッシュノードは、新規ノードの地理的発見ゾーン内の全てのノードと協調して新規ノードのための発見キャンペーンを開始する。交信したメッシュノードは、発見された(単複の)STAに依存する推定に基づいて、新規ノードの全ての潜在的近隣(地理的発見ゾーン内のノード)を含む。新規ノードは、少なくとも1つの近隣を発見するまでsub−6GHz帯をリスンする。新規ノードは、sub−6GHz帯でこの近隣に応答し、mmW帯でピアになることに関心がある旨を通知する。地理的発見ゾーンは、新規ノードがsub−6GHz帯で1又は2以上の近隣を発見できるものと仮定した新規ノードの潜在的近隣であるノードとして定められる。メッシュは、sub−6GHzスキャンから収集されたデータに基づいて、新規ノードのための発見キャンペーンを協調させる。発見キャンペーンは、複数の形でスケジュールすることができる。
【0130】
図には、新規ノード532と、ノード534である近隣1と、ノード536である近隣2と、ノード538である近隣3と、ノード540である近隣4との間の相互作用を示す。ノード540である近隣4からはsub−6GHz通知フレーム542が送信されるが、これは新規ノード532に到達しない。一方で、新規ノードは、ノード538である近隣3からのsub−6GHz通知フレーム544を受け取ってsub−6GHz応答フレームを送信し(546)、これに対してノード538である近隣3が確認応答する(548)。本開示の少なくとも1つの実施形態では認証が行われ、ここでは新規ノード532が認証要求550を送信し、これに対してノード538である近隣3が認証応答552を送信し、これに対して新規ノード532が認証応答確認応答554を送信することが分かる。
【0131】
メッシュノード協調556、558が実行されて発見キャンペーンを形成する。この協調は、新規ノードの全ての潜在的近隣に到達して、各ノードが発見ビーコンの送信を開始する順序又は時間を協調させることを通じて行うことができる。協調は、干渉及びリソースのスケジューリングを考慮すべきである。発見キャンペーンが完了すると、新規ノードは、メッシュ内の近隣との間でmmW通信を使用することができる。図示の近隣1であるノード532は、mmW発見ビーコン560を全方向に送信し、その一部を新規ノード532が受け取ってビーコン応答/リンクセットアップ562を送信する。同様に、図示の近隣2であるノード536は、mmW発見ビーコン564を全方向に送信し、その一部を新規ノード532が受け取ってビーコン応答/リンクセットアップ566を送信する。図示の近隣3であるノード538は、mmW発見ビーコン568をやはりこのように全方向に送信し、その一部が新規ノード532において受け取られる。ノード532である近隣1からの送信572と、ノード536である近隣2からの送信574とを含む通常のmmWピアビーコン570が新規ノードに送信されることが分かる。
【0132】
図26A及び
図26Bに、mmW発見ビーコンを通じた発見支援の実施形態例670を示す。地理的発見ゾーン内のノードは、そのアンテナのビームフォーミングをmmW帯で行えるようにmmW帯での発見モードに切り替える。図には、MSTA A672、MSTA B674及びMSTA C676の送信を示す。例えば、MSTA Aには、ABFT期間680の後にDTI期間682を示しており、さらなるABFT680期間及びDTI682期間と共にビーコンが全方向に送信(684)されることが分かる。この送信図では、新規ノードが接続を形成(686)する支援発見期間678を示すマークを付けている。
【0133】
従って、この図には、ビーコン送信期間内に全てのアンテナを通じてビーコンを送信することへの切り替えを示す。メッシュノードは、数回のビーコン間隔後又は新規ノード発見後には、ピアノードのみへのビーコン送信に戻る。メッシュノードがビーコンの送信を開始する前には、メッシュノードのABFT期間が、送信される各ピアビーコンのためのスロットを含む。これにより、SSWフレーム交換のためのスロット数がピアの数に等しくなる。メッシュノードは、発見ビーコンの送信に切り替わると、新規ノードのための新たなスロットを追加する。発見段階の最後には、メッシュノードが新規ノードに接続し、MSTA Bに見られるようにABFT内に新規ノードのためのスロットを恒久的に割り当てる。
【0134】
図27A及び
図27Bに、地理的発見ゾーン内のノードがそのアンテナをmmW帯でビームフォーミングできるようにmmW帯における発見ビーコンの送信を協調させる実施形態例710を示す。図では、DTI期間内に全てのアンテナセクタを通じて送信がスケジュールされる。メッシュノードは、sub−6GHzによって発見される新規ノードの能力に依存して、多くのサイクルにわたってビーコンの送信を繰り返す。
【0135】
図には、MSTA A712、MSTA B714及びMSTA C716の送信を示す。例えば、MSTA Aでは、ABFT期間718の後にDTI期間720が存在し、支援発見期間717に入った後に、全方向にビーコンが送信(722)されるSSWフレーム期間724、その後に考えられるリンクセットアップスロット725が続くことが分かる。MSTA A712による送信は、ピア方向のみへのビーコン726の送信、ABFT期間728及びDTI期間730に続くことが分かる。この図には、MSTA Bにおいて支援発見期間717に応答して新規ノードが接続を形成(732)することも示す。
【0136】
従って、図で分かるように、各ビーコン送信サイクルの最後には、全てのアンテナセクタからビーコンが送信され、SSWフレーム交換のためにスロットが割り当てられる。少なくとも1つの実施形態では、全てのビーコンサイクル及びSSWスロットの送信の最後にピアリンク確立のための期間も確保される。通常フレームでのビーコン送信時にメッシュノードに新規ノードが接続されている場合、MSTA Bに見られるような新規ノード専用のピアビーコン及び割り当てられたSSWスロットが追加される。
【0137】
4.9 地理的発見ゾーン
MSTA又はMSTAセクタごとに、ノードの地理的クラスタが作成される。各ノードセクタでは、このセクタがカバーしている領域が、このセクタのフットプリントを表す。このセクタのフットプリント内で発見できる可能な近隣ノード又はノードセクタの組は、地理的発見ノード/セクタセットを含む。この組は、このセクタによって発見された又はこのセクタ内で発見された全ての新規ノードが見ることができるノード又はセクタを含む。通常は、この組の全てのメンバが新規ノードによって発見されるわけではなく、この組は全ての考えられる潜在的近隣を表す。この組は、参加する新規MSTAを含むように、新規ノードがネットワークに参加する際には常に更新されるべきである。この組は、測定キャンペーン収集(measurement campaign collection)、ネットワークのトポロジ情報、又は何らかの形のアンテナパターン分析のいずれかを使用して構築することができる。
【0138】
図28に、ノード又はセクタの地理的発見セット(セクタカバレッジエリア)の実施形態例790を示す。図には、セクタ798a〜798dを含むノードMSTA A792と、セクタ800a〜800dを含むMSTA B794と、セクタ802a〜802dを含むMSTA C796とを示し、これらの重なり合ったアンテナ方向セクタを示す。図からは、MSTA A792のセクタ3(S3)798cによって発見されたいずれかのノードは、MSTA C796の(S1)802a及び(S2)802b、及び/又はMSTA B794の(S4)800dを近隣として有することができることも分かる。MSTA B794の(S1)800aによって発見されたいずれかのノードは、MSTA A792の(S2)798bのみを潜在的近隣として有する。システムは、ネットワーク内の測定レポートを通じて、又は分析的セル計画プロセス(analytical cell planning process)を利用することによって、地理的発見ゾーンの形成を実行することができる。
【0139】
分析的セル計画プロセスは、何が潜在的近隣であり、何がノードセクタにおいてリストを読み込むかをノードのセクタの各カバレッジエリアにおいて推定することに基づく。測定レポートを通じてこのリストを作成するには、集中手順又は分散手順を利用することができる。各ノード及び/又はセクタは、このノード/セクタが発見できる近隣ノード/セクタのリストを維持する。少なくとも1つの実施形態では、これらのリストをまとめて処理してリスト間の関係を形成する。結果は、セクタが発見された場合に何が潜在的近隣であるかをセクタごとに推定することである。
【0140】
ネットワーク内のノードが多ければ多いほど、発見ゾーンの推定は正確なものになる。また、ノードは移動して新規ノードを発見するので、発見できる新規ノード/セクタの組を含む更新を送信すべきである。モバイルノードは、他のノードを発見したり見失ったりして、新たな同時に見える近隣のリストを形成する。これらのリストは保存され、定期的に処理される。
【0141】
集中手順では、ノードが各セクタの近隣リストを中央エンティティに送信する。中央エンティティは、全てのネットワークノードから全てのリストを収集して地理的発見ゾーンを形成する。中央エンティティは、収集したリストを処理した後に、各ノードに地理的発見ゾーンセットを送信する。ノードは、近隣リストが変更されてネットワーク情報が更新されると、一定期間にわたって収集された全てのリストのレポートを定期的又は一時的に送信することができる。
【0142】
分散手順では、ノードがこれらの各リストをこれらのリストの全てのメンバに送信する。この場合、ノードは、リストが更新された瞬間に、リストメンバのいずれかを見失う前にリストの全てのメンバにリストを送信すべきである。ノードは、別のノードからリストを受け取ると、受け取り元のセクタの発見ゾーンにリストの全てのメンバを追加する。
【0143】
図29に、ノードが移動して新たなリストを形成する事例を示す、
図28に示す事例の変形としての実施形態例810を示す。これらのリストを使用して、これらの近隣の地理的発見ゾーンを表に示すように更新する。図には、セクタ798a〜798dを含むノードMSTA A792と、セクタ800a〜800dを含むMSTA B794と、セクタ802a〜802dを含むMSTA C796とを示し、これらの重なり合ったアンテナ方向セクタを示す。図示のモバイルノードは、3つの固定ノードに関連するアンテナセクタ内を移動しており、812a〜812fをモバイルノードの中間位置とみなし、近隣アソシエーションが、L1 812aにおける唯一の近隣であるMSTA A792の(S4)から、L2 812bにおける近隣MSTA A792の(S4)及びMSTA C796の(S1)、L3 812Cにおける唯一の近隣であるMSTA C796の(S1)、L4 812dにおけるMSTA A792の(S3)及びMSTA C796の(S1)、L5 812eにおけるMSTA A792の(S3)、MSTA C796の(S1)及びMSTA B794の(S4)、及び最終的にL6 812fにおけるMSTA A792の(S3)及びMSTA B794の(S4)に変化した時に新たなリストが作成されるものとみなす。
【0144】
従って、この図には、ノードが移動して、これらの近隣の地理的発見ゾーンセットの更新に利用される新たなリストを作成する例を示す。表1に、移動するノードの各位置L1〜L6についての
図29の例の近隣リスト及び発見ゾーンの更新を詳述する。
【0145】
4.10 新たなフレームフォーマット
4.10.1 mmWネットワーク通知
このフレームは、ノードのmmW通信能力を通知するためにメッシュSTAからsub−6GHz帯で定期的に送信される。また、このフレームは、mmW RF及びベースバンドの能力を通知するため、及び新規ノードに対して選択された情報を含めるためにも使用されて、オーバーヘッドの低減及び/又はビームフォーミングプロセスの促進など、新規ノードがこのSTAとビームフォーミングを行うのを支援する。
【0146】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワーク通知フレームが、(a)SSID/SSIDリスト:新規STAが接続しようと試みるmmW SSIDのリスト、(b)DMG能力:MSTAがサポートする機能、(c)メッシュID:メッシュID要素、及び(d)メッシュ支援:メッシュ発見支援が任意の場合に真(true)といった情報を含む。
【0147】
4.10.2 mmWネットワーク通知応答
このフレームは、ネットワーク通知フレームを受け取った応答として新規ノードからsub−6GHz帯で送信される。このフレームは、mmWネットワークに接続しようと試みている新規ノードの存在をメッシュSTAに通知する。応答は、新規ノードのmmW RF及びベースバンドの能力と、例えばビームフォーミングのオーバーヘッドの低減及び/又はビームフォーミングプロセスの円滑化などの、新規ノードがSTAとビームフォーミング行うのを容易にするいずれかの情報とを通信することが好ましい。
【0148】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワーク通知応答フレームが、(a)NSID:新規STAの識別子、(b)SSID:新規STAが接続しようと試みるmmW SSIDのリスト、(c)DMG機能:新規STAがサポートする機能、(d)メッシュID:メッシュID要素、及び(e)メッシュ支援:メッシュ発見支援が要求された場合に真(true)といった情報を含む。
【0149】
4.10.3 mmWネットワーク通知確認応答
このフレームは、ネットワーク通知応答を受け取り、ノードがmmWネットワークに接続するのを許可するための確認応答として、メッシュSTAから新規ノードにsub−6GHz帯で送信される。このフレームは、mmW帯でスケジュールされた発見キャンペーンに関する情報を新規STAに通知するために使用される。
【0150】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワーク通知確認応答フレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、(b)SSID/SSIDリスト:新規STAが接続しようと試みるmmW SSIDのリスト、(c)メッシュ支援:メッシュ発見支援が可能な場合に真(true)、(d)チャネル:MSTAが発見ビーコンを送信しているチャネル、(e)同期情報:新規STAがmmWビーコンを待つ時間、及び(f)定位情報:新規ノードがそのビームフォーミングをSTA方向に向けるのを支援するための情報といった情報を含む。
【0151】
4.10.4 mmWネットワーク参加要求
このフレームは、新規ノードの存在を通知して近隣ノードとのmmWリンク確立を要求するために、新規ノードからメッシュSTAにsub−6GHz帯で送信される。また、このフレームは、mmW RF及びベースバンドの能力と、例えば上述したようなオーバーヘッドの低減及び/又はビームフォーミングプロセスの円滑化などの、新規ノードがSTAとビームフォーミングを行うのを容易にする何らかの情報とを通知するためにも使用される。
【0152】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワーク参加要求フレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、(b)DMG機能:MSTAがサポートする機能、(c)メッシュID:メッシュID要素、及び(d)メッシュ支援:メッシュ発見支援が任意の場合に真(true)といった情報を含む。
【0153】
4.10.5 mmWネットワーク参加応答
このフレームは、新規STAからのネットワーク参加要求に対する応答としてメッシュSTAから新規ノードにsub−6GHz帯で送信される。このフレームは、mmW帯でスケジュールされた発見キャンペーンに関する情報を新規STAに通知するために送信される。
【0154】
少なくとも1つの実施形態では、ネットワーク参加応答フレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、(b)SSID/SSIDリスト:新規STAが接続しようと試みるmmW SSIDのリスト、(c)メッシュ支援:メッシュ発見支援が可能な場合に真(true)、(d)チャネル:MSTAが発見ビーコンを送信しているチャネル、(e)同期情報:新規STAがmmWビーコンを待つ時間、及び(f)定位情報:新規ノードがそのビームフォーミングをSTA方向に向けるのを支援するための情報といった情報を含む。
【0155】
4.10.6 mmW認証要求
このフレームは、mmWネットワーク上で認証を要求するために新規ノードからメッシュSTAにsub−6GHz帯で送信される。この認証は、新規ノードがmmWネットワークへのアクセスを許可されていない場合にmmW帯におけるあらゆる追加行動(例えば、新規ノードの支援)を避ける働きをする。
【0156】
少なくとも1つの実施形態では、認証要求フレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、及び(b)認証情報:認証情報要求といった情報を含む。
【0157】
4.10.7 mmW認証応答
このフレームは、mmWネットワーク認証要求に対する応答として1又は2以上のメッシュSTAから新規ノードにsub−6GHz帯で送信される。メッシュ支援が可能である場合、メッシュノードは、新規ノードの地理的発見ゾーン内の他のノードを追加して、新規ノードがmmW帯でこれらのノードを発見することに関心があるかどうかをチェックする。
【0158】
少なくとも1つの実施形態では、認証応答フレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、(b)認証応答:真(true)又は偽(false)、及び(c)メッシュ支援リスト:地理的発見ゾーン内のノードのリストといった情報を含む。
【0159】
4.10.8 mmW認証応答ACK
このフレームは、mmWネットワーク認証応答の受信を確認応答するために新規ノードからメッシュSTAにsub−6GHz帯で送信され、新規ノードがmmWネットワークへのアクセスを許可されていない場合にmmW帯におけるあらゆる行動(例えば、新規ノードの支援)を避けるためのものである。メッシュ支援が可能である場合、認証応答フレームでノードのリストが送信されていた場合には、新規ノードが、mmWネットワーク内で発見することに関心があるノードのリストで応答することが好ましい。
【0160】
少なくとも1つの実施形態では、認証応答ACKフレームが、(a)NSID:支援すべき新規STAの識別子、及び(b)メッシュ支援リスト応答:新規ノードがmmW帯で発見することに関心がある地理的発見ゾーン内のノードのリストといった情報を含む。
【0161】
4.10.9 発見ビーコン
このフレームは、通常の802.11 DMGビーコンフレームに類似するが、さらなる機能をサポートするためのいくつかの要素を有する。これらのフレームは、ネットワークの発見及び通知に役立つようにMSTAによってmmW帯で全方向に送信されることが好ましい。このフレームは、新規ノードによるネットワークの発見を可能にするための具体的詳細を含み、メッシュピア及び接続済みSTAの同期及び管理を目的とするピアビーコンとは異なる。802.11 DMGビーコンの多くの要素は、新規ノード発見にとって必要でない場合には削除し、又は任意とみなすことができる。ノードは、メッシュネットワークに接続されると、ピアビーコンを通じて全ての省かれた情報を受け取ることができる。このビーコンは非常に軽量であり、ノードがメッシュノードを発見し、接続を形成し、ピアビーコンの受信を開始するための基本情報を有する。
【0162】
支援応答メッセージのフレームは、発見ビーコン又はピアビーコンのいずれかとしてのビーコンタイプも示す。
【0163】
4.10.10 ピアビーコン
このフレームは、通常の802.11 DMGビーコンフレームと類似するが、さらなる機能をサポートするためのいくつかの要素を有する。これらのフレームは、全てのノードによって、そのピアSTAに対し、ピアSTAの方向又はその方向の周囲のみにmmW帯で送信される。このピアビーコンは、同期化、スペクトル及びチャネル管理のようなビーコン機能のために使用される。伝えられる情報は、ネットワーク内のノードがネットワークを管理してネットワーク内で同期を維持することを目的とする。802.11 DMGビーコンの多くの要素は、現在のメッシュSTAが必要としない場合には削除し、又は任意とみなすことができ、新規ノードの発見及びメッシュ形成のみを目的とする。
【0164】
ピアビーコンのフレームは、発見ビーコンであるか、それともピアビーコンであるかを含むビーコンタイプに関する情報を少なくとも含むべきである。
【0165】
5.要約
mmW帯を介した指向性送信を使用するとともに、mmWメッシュネットワーク発見のためのスキャンを支援するために少なくとも1つのsub−6GHz帯で送受信を行うようにも構成された無線通信システム/装置/方法。各ノードのプログラムは、mmWネットワークの存在及びmmW通信装置の能力を通知する低電力mmWネットワーク通知フレームをsub−6GHz帯で送信するように構成される。各ノードのプログラムは、mmW帯におけるノードの存在、その能力、及び受信側mmW局への近隣発見及びネットワーク参加のための支援要求を通知する低電力mmWネットワーク参加要求フレームをsub−6GHz帯で受け取るように構成される。
【0166】
上記に加えて、少なくとも1つの実施形態では、システム/装置/方法が、その近隣ピア局間の既存のリンクを維持するためのビーコンの送信に指向性送信を利用するように構成される。これらのビーコンは、同期を維持してリソースを管理するために近隣のピアSTAのみに定期的に送信される。これらのmmWビーコンは、絶えず全方向に送信されるわけではない。
【0167】
上記に加えて、少なくとも1つの実施形態では、ネットワークの近隣を探索している新規局(STA)が、ネットワーク局からsub−6GHz帯で低電力mmWネットワーク通知フレームを受け取り、sub−6GHzメッセージを送信することによってこれに応答して自機の存在をネットワーク局(STA)に通知するように構成される。その後、新規局は、mmW帯での通信に切り替えて(単複の)近隣を発見する。
【0168】
上記に加えて、少なくとも1つの実施形態では、新規局からsub−6GHz帯で低電力mmWネットワーク参加要求フレームを受け取った局が、新規局に応答してmmWネットワークに関する情報を伝えるように構成される。新規局は、mmW帯に切り替えて(単複の)近隣を発見するように構成される。
【0169】
上記に加えて、少なくとも1つの実施形態では、sub−6GHz帯を通じて新規局と通信したmmWネットワーク内の局が、全方向にmmWビーコンを送信し、新規局がmmWネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合には新規局とビームフォーミングを行うことによって新規局を支援する。
【0170】
上記に加えて、少なくとも1つの実施形態では、sub−6GHz帯を通じて新規局と通信したネットワーク内の局が、全方向にmmWビーコンを送信し、新規局がmmWネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合には新規局とビームフォーミングを行うことにより、mmWネットワーク内の潜在的近隣である他の局と協調して新規局を支援する。
【0171】
提示した技術の説明した強化は、様々なmmW送信機、受信機及びトランシーバ内に容易に実装することができる。また、最新の送信機、受信機及びトランシーバは、1又は2以上のコンピュータプロセッサ装置(例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ対応ASICなど)、及び命令を記憶する関連するメモリ(例えば、RAM、DRAM、NVRAM、FLASH、コンピュータ可読媒体など)を含むように実装されることにより、メモリに記憶されたプログラム(命令)がプロセッサ上で実行されて、本明細書で説明した様々なプロセス法のステップを実行することが好ましいと理解されたい。
【0172】
当業者は、様々な最新の通信装置に関連するステップを実行するコンピュータ装置の使用を認識しているため、図には簡略化のためにコンピュータ装置及びメモリデバイスを示していない。提示した技術は、メモリ及びコンピュータ可読媒体が非一時的であり、従って一時的電子信号を構成しない限り、これらに関して限定するものではない。
【0173】
また、これらのコンピュータシステムにおけるコンピュータ可読媒体(命令を記憶するメモリ)は「非一時的」なものであり、ありとあらゆる形態のコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外が一時的伝搬信号であると理解されるであろう。従って、開示した技術は、ランダムアクセス型であるもの(例えば、RAM)、定期的なリフレッシュを必要とするもの(例えば、DRAM)、時間と共に劣化するもの(例えば、EEPROM、ディスク媒体)、又は短期間にのみ及び/又は電力の存在時にのみデータを記憶するものを含むあらゆる形態のコンピュータ可読媒体を含むことができ、一時的な電子信号には「コンピュータ可読媒体」という用語が当てはまらないという点が唯一の制約である。
【0174】
本明細書では、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又は手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式又はその他の計算表現のフローチャートを参照して本技術の実施形態を説明することができる。この点、フローチャートの各ブロック又はステップ、及びフローチャートのブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、並びにあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコードの形で具体化された1又は2以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定されるわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するための他のあらゆるプログラマブル処理装置を含む1又は2以上のコンピュータプロセッサ上によって実行して、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、(単複の)特定される機能を実施するための手段を生み出すようにすることができる。
【0175】
従って、本明細書で説明したフローチャートのブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、(単複の)特定の機能を実行する手段の組み合わせ、(単複の)特定の機能を実行するステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコード論理手段の形で具体化されるような、(単複の)特定の機能を実行するコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフローチャートの各ブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、(単複の)特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードとの組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
【0176】
さらに、コンピュータ可読プログラムコードロジックなどの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができる1又は2以上のコンピュータ可読メモリ又はメモリデバイスに記憶して、これらのコンピュータ可読メモリ又はメモリデバイスに記憶された命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック内に指定される機能を実施する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置によって実行し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を生成し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック、(単複の)手順、(単複の)アルゴリズム、(単複の)ステップ、(単複の)演算、(単複の)数式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実施するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0177】
さらに、本明細書で使用する「プログラム」又は「プログラム実行文」という用語は、本明細書で説明した1又は2以上の機能を実行するために1又は2以上のコンピュータプロセッサが実行できる1又は2以上の命令を意味すると理解されるであろう。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。命令は、装置の非一時的媒体に局所的に記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いは命令の全部又は一部を局所的に又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶された命令は、ユーザが開始することによって、或いは1又は2以上の要因に基づいて自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。
【0178】
さらに、本明細書で使用するプロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、命令、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用されるものであり、プロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、CPU及びコンピュータという用語は、単一の又は複数の装置、シングルコア装置及びマルチコア装置、及びこれらの変種を含むように意図するものであると理解されるであろう。
【0179】
本明細書の説明から、本開示は、限定ではないが以下の内容を含む複数の実施形態を含むことができると理解されるであろう。
【0180】
1.メッシュネットワークにおける無線通信装置であって、(a)(A)各セクタが異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性ミリメートル波(mmW)通信と、(B)sub−6GHz無線通信と、の両方を利用して他の無線通信局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)前記メッシュネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(d)(i)前記局を前記メッシュネットワーク上のピア局として動作させて、前記メッシュネットワーク上の近隣ピア局との通信を維持するステップと、(d)(ii)複数のアンテナパターンセクタを有する前記指向性ミリメートル波通信を使用して時間同期情報及びリソース管理情報を含むピアビーコンである第1のタイプのビーコンを送信して、前記メッシュネットワーク内の1又は2以上の近隣ピア局間の既存のリンクを維持するステップと、(d)(iii)前記ピア局から、前記メッシュネットワークを識別するメッシュネットワークプロファイル情報を含むネットワーク発見ビーコンである第2タイプのビーコンを前記sub−6GHz無線通信上で送信して、前記メッシュネットワークに新規局が参加するためのネットワーク発見を支援するステップと、(d)(iv)前記sub−6GHz無線通信を介して、前記新規局及び該新規局の能力と、該新規局から前記メッシュネットワークのいずれかの受信局への、近隣を発見して前記メッシュネットワークに参加する支援を求める要求とを通知する、前記メッシュネットワークのための参加要求フレームを受け取るステップと、を実行する、装置。
【0181】
2.メッシュネットワークにおける無線通信装置であって、(a)(A)各セクタが異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性ミリメートル波(mmW)通信と、(B)sub−6GHz無線通信と、の両方を利用して他の無線通信局と無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)前記メッシュネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、を備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(d)(i)前記局を前記メッシュネットワーク上のピア局として動作させて、前記メッシュネットワーク上の近隣ピア局との通信を維持するステップと、(d)(ii)複数のアンテナパターンセクタを有する前記指向性ミリメートル波通信を使用して時間同期情報及びリソース管理情報を含むピアビーコンである第1のタイプのビーコンを送信して、前記メッシュネットワーク内の1又は2以上の近隣ピア局間の既存のリンクを維持するステップと、(d)(iii)前記ピア局から、前記メッシュネットワークを識別するメッシュネットワークプロファイル情報を含むネットワーク発見ビーコンである第2のタイプのビーコンを前記sub−6GHz無線通信上で送信して、前記メッシュネットワークに新規局が参加するためのネットワーク発見を支援するステップと、(d)(iv)前記sub−6GHz無線通信を介して、前記新規局及び該新規局の能力と、該新規局から前記メッシュネットワークのいずれかの受信局への、近隣を発見して前記メッシュネットワークに参加する支援を求める要求とを通知する、前記メッシュネットワークのための参加要求フレームを受け取るステップと、(d)(v)前記局が未だ前記メッシュネットワークに参加していない場合に、前記局を、前記メッシュネットワーク上でピア局として接続された送信局から前記sub−6GHz無線通信を介してネットワーク通知フレームを受け取り、前記sub−6GHz無線通信を介して応答メッセージを送信することによって応答して前記送信局に自機の存在を通知するように構成された前記新規局として動作させるステップと、(d)(vi)前記メッシュネットワーク上の1又は2以上の近隣を発見するために前記新規局を指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替えるステップと、を実行する、装置。
【0182】
3.メッシュネットワークにおける無線通信の実行方法であって、(a)局のプロセッサによって制御された無線通信を、各セクタが異なる送信方向を有する複数のアンテナパターンセクタを有する指向性ミリメートル波(mmW)通信、及びsub−6GHz無線通信の使用の両方として生成するステップと、(b)前記メッシュネットワーク上の前記局をピア局として動作させて、前記メッシュネットワーク上の近隣ピア局との通信を維持するステップと、(c)複数のアンテナパターンセクタを有する前記指向性ミリメートル波通信を使用して時間同期情報及びリソース管理情報を含むピアビーコンである第1のタイプのビーコンを送信して、前記メッシュネットワーク内の1又は2以上の近隣ピア局間の既存のリンクを維持するステップと、(d)前記ピア局から、前記メッシュネットワークを識別するメッシュネットワークプロファイル情報を含むネットワーク発見ビーコンである第2のタイプのビーコンを前記sub−6GHz無線通信上で送信して、前記メッシュネットワークに新規局が参加するためのネットワーク発見を支援するステップと、(e)前記sub−6GHz無線通信を介して、前記新規局及び該新規局の能力と、該新規局から前記メッシュネットワークのいずれかの受信局への、近隣を発見して前記メッシュネットワークに参加する支援を求める要求とを通知する、前記メッシュネットワークのための参加要求フレームを受け取るステップと、を含む方法。
【0183】
4.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局が未だ前記メッシュネットワークに参加していない場合に、前記局を、前記メッシュネットワーク上でピア局として接続された送信局から前記sub−6GHz無線通信を介してネットワーク通知フレームを受け取り、前記sub−6GHz無線通信を介して応答メッセージを送信することによって応答して前記送信局に自機の存在を通知するように構成された前記新規局として動作させるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0184】
5.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上の1又は2以上の近隣を発見するために前記新規局を指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替えるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0185】
6.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局をピア局として動作させるステップと、全方向にミリメートル波ビーコンを送信し、前記局が前記メッシュネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合に前記新規局とビームフォーミングを行うことにより、前記sub−6GHz無線通信を介して前記新規局と通信して前記新規局を支援するステップと、をさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0186】
7.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局をピア局として動作させるステップと、全方向にミリメートル波ビーコンを送信し、前記局が前記メッシュネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合に前記新規局とビームフォーミングを行うことにより、前記メッシュネットワーク内の前記新規局の潜在的近隣であるピア局と協調して前記新規局を支援するステップと、をさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0187】
8.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、新規ノードが前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信する認証を実行するステップをさらに実行し、前記新規ノードは、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0188】
9.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードに応答を送信することによって前記新規ノードからの前記認証要求に応答するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0189】
10.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードが使用するための追加情報を含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0190】
11.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記さらなる情報が前記メッシュネットワーク上の他の近隣ノードのリストを含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0191】
12.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局をピア局として動作させるステップと、全方向にミリメートル波ビーコンを送信し、前記局が前記メッシュネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合に前記新規局とビームフォーミングを行うことにより、前記sub−6GHz無線通信を介して前記新規局と通信して前記新規局を支援するステップと、をさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0192】
13.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記局をピア局として動作させるステップと、全方向にミリメートル波ビーコンを送信し、前記局が前記メッシュネットワークのカバレッジエリア内に存在する場合に前記新規局とビームフォーミングを行うことにより、前記メッシュネットワーク内の前記新規局の潜在的近隣であるピア局と協調して前記新規局を支援するステップと、をさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0193】
14.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、新規ノードが前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信する認証を実行するステップをさらに実行し、前記新規ノードは、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0194】
15.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードに応答を送信することによって前記新規ノードからの前記認証要求に応答するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0195】
16.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記新規ノードが使用するための追加情報を含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0196】
17.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上のピア局が、前記さらなる情報が前記メッシュネットワーク上の他の近隣ノードのリストを含む前記応答を前記新規ノードに送信するように構成されるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0197】
18.前記局が未だ前記メッシュネットワークに参加していない場合に、前記局を、前記メッシュネットワーク上でピア局として接続された送信局から前記sub−6GHz無線通信を介してネットワーク通知フレームを受け取り、前記sub−6GHz無線通信を介して応答メッセージを送信することによって応答して前記送信局に自機の存在を通知するように構成された前記新規局として動作させるステップをさらに含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0198】
19.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記メッシュネットワーク上の1又は2以上の近隣を発見するために前記新規局を指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替えるステップをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0199】
20.前記新規ノードは、前記sub−6GHz無線通信を介して前記メッシュネットワークのための認証要求を送信し、認証に成功した場合、ビームフォーミングのために前記指向性ミリメートル波(mmW)通信に切り替える、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
【0200】
本明細書で使用する単数形の「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈において別途明確に示されていない限り複数形の照応を含む。ある物体に対する単数形での言及は、明確にそう述べていない限り「唯一」を意味するものではなく、「1又は2以上」を意味する。
【0201】
本明細書で使用する「組(set)」という用語は、1又は2以上の物体の集合を意味する。従って、例えば物体の組は、単一の物体又は複数の物体を含むことができる。
【0202】
本明細書で使用する「実質的に(substantially)」及び「約(about)」という用語は、わずかな変動の記述及び説明のために使用するものである。これらの用語は、事象又は状況に関連して使用した時には、これらの事象又は状況が間違いなく発生する場合、及びこれらの事象又は状況が発生する可能性が非常に高い場合を意味することができる。これらの用語は、数値に関連して使用した時には、その数値の±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの、±10%以下の変動範囲を意味することができる。例えば、「実質的に」整列しているということは、±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、又は±0.05°以下などの、±10%以下の角度変動範囲を意味ことができる。
【0203】
また、本明細書では、量、比率及びその他の数値を範囲形式で示すこともある。このような範囲形式は、便宜的に簡略化して使用するものであり、範囲の限界として明確に指定された数値を含むが、この範囲に含まれる全ての個々の数値又は部分的範囲も、これらの各数値及び部分的範囲が明確に示されているかのように含むものであると柔軟に理解されたい。例えば、約1〜約200の範囲内の比率は、約1及び約200という明確に列挙した限界値を含むが、約2、約3、約4などの個々の比率、及び約10〜約50、約20〜約100などの部分的範囲も含むと理解されたい。
【0204】
本明細書の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本開示の範囲を限定するものではなく、現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。従って、本開示の範囲は、当業者に明らかになると考えられる他の実施形態も完全に含むと理解されるであろう。
【0205】
当業者に周知の本開示の実施形態の要素の構造的、化学的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれるように意図される。さらに、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されるように意図するものではない。本明細書における請求項の要素については、その要素が「〜のための手段」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ミーンズプラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。また、本明細書における請求項の要素については、その要素が「〜のためのステップ」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ステッププラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。
表1
図33に例示する発見ゾーン形成