(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記接近離脱方向において、前記ブラシ部は、前記不働位置にある前記磁気ヘッドの磁気データの読み取りおよび書き込みを行う先端面と同じ位置にある請求項2に記載の磁気リーダライタ。
前記ブラシ部の複数本の前記ブラシ片の少なくとも一部は、その先端が、前記不働位置にある前記磁気ヘッドの前記先端面を向いている請求項3または4に記載の磁気リーダライタ。
前記磁気ヘッドを前記接近離脱方向および前記スライド方向にそれぞれ駆動するヘッド駆動機構をさらに有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の磁気リーダライタ。
前記ブラシ部の複数本の前記ブラシ片は、前記磁気ヘッドが前記スライド方向に通過して該磁気ヘッドによる押しのけが解除されたときに、元の形状に復帰するような弾性を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁気リーダライタ。
前記ブラシ部の複数本の前記ブラシ片は、金属を含む樹脂から成るか、あるいは、樹脂から成ると共に表面に帯電防止コーティングが施されており、これにより、帯電しないように構成されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁気リーダライタ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明による磁気リーダライタの幾つかの実施形態を説明する。
【0017】
これら実施形態において、磁気リーダライタは、ATMに内蔵されたものを例に挙げている。尚、図中、ATMの磁気リーダライタ以外の構成については、図示を省略している。また、磁気リーダライタについても、その全ての構成要素を図示してはおらず、本発明に関係する部位のみを図示しており、その他の部位については、図示を省略している。
【0018】
各図中、符号Wは磁気リーダライタの幅方向を示し、符号Hは磁気リーダライタの高さ方向を示し、符号Dは磁気リーダライタの奥行方向を示している。尚、後述する磁気ストライプの長手方向ならびに磁気ヘッドのスライド方向は、磁気リーダライタの幅方向Wと平行である。このため、以下においては、長手方向Wならびにスライド方向Wと表記することもある。また、後述する磁気ヘッドの接近離脱方向は、磁気リーダライタの高さ方向Hと平行である。このため、以下においては、接近離脱方向Hと表記することもある。
【0019】
まずはじめに、本発明の理解の助けとして、比較例による磁気リーダライタについて説明する。
【0020】
図1を参照すると、比較例による磁気リーダライタは、板状(紙葉状、冊子状を含む)の媒体である通帳の板面(紙面を含む)に層状に、かつ、長手方向に延在するように形成された磁気ストライプに対して磁気データの読み取りおよび書き込みを行うものであって、媒体支持部10と、ヘッド用開口部61と、磁気ヘッド20とを有している。
【0021】
媒体支持部10は、通帳の板面を支持する。磁気ヘッド20は、媒体支持部10に支持された通帳の磁気ストライプの表面に垂直な接近離脱方向Hに移動可能であると共に、磁気ストライプの長手方向に平行なスライド方向Wに移動可能に構成されている。磁気ヘッド20は、磁気ストライプ101に接触または近接した状態で、スライド方向Wに移動しながら磁気データの読み取りおよび書き込みを行う。ヘッド用開口部61は、磁気ヘッド20のスライド方向Wの移動範囲に対応する範囲で開口し、媒体支持部10に支持された通帳の磁気ストライプに接触または近接可能となるように磁気ヘッド20を通過させる。
【0022】
通帳には、汚れや埃が付着していることがある。通帳に付着した汚れや埃は、通帳から剥離し、落下する可能性がある。通帳から落下した汚れや埃は、ヘッド用開口部61を通して磁気リーダライタの更なる内部、即ち、磁気リーダライタ内であり、かつ、媒体支持部10外に、異物として混入する可能性がある。特に、ヘッド用開口部61は、磁気ヘッド20の移動範囲に応じて長い範囲で開口している。このため、異物が混入する可能性が高い。
【0023】
[第1の実施形態]
図2〜
図4を参照すると、本発明の第1の実施形態による磁気リーダライタは、比較例による磁気リーダライタと同様に、板状(紙葉状、冊子状を含む)の媒体である通帳100の板面(紙面を含む)に層状に、かつ、長手方向Wに延在するように形成された磁気ストライプ101に対して磁気データの読み取りおよび書き込みを行うものである。
【0024】
本磁気リーダライタは、媒体支持部10と、ヘッド用開口部11と、磁気ヘッド20と、ブラシ部30とを有している。
【0025】
媒体支持部10は、図示しないATMの媒体搬送路(図示せず)上に設けられ、通帳100の磁気ストライプ101が板面を支持する。媒体支持部10には、左側壁部12Lと、右側壁部12Rとが設けられており、通帳の左側および右側の少なくとも一方が位置決めされる。図示はしないが、媒体支持部10にはさらに、奥側壁部と、上方から通帳100を押さえ付ける機構も設けられている。これらにより、磁気データの読み取りおよび書き込み中、通帳のように冊子状の媒体であっても確実に媒体支持部10に支持(保持)される。
【0026】
磁気ヘッド20は、媒体支持部10に支持された通帳100の磁気ストライプ101の表面に垂直な接近離脱方向Hに移動可能であると共に、磁気ストライプ101の長手方向Wに平行なスライド方向Wに移動可能に構成されている。磁気ヘッド20は、磁気ストライプ101に接触または近接した状態で、スライド方向Wに移動しながら磁気データの読み取りおよび書き込みを行う。
【0027】
ヘッド用開口部11は、磁気ヘッド20のスライド方向Wの移動範囲に対応する範囲で開口し、媒体支持部10に支持された通帳の磁気ストライプに接触または近接可能となるように磁気ヘッド20を通過させる。ヘッド用開口部11は、スライド方向Wに平行な対の長辺と、対の長辺に直交する、即ち、奥行方向Dと平行な対の短辺とを備えている。
【0028】
図3中、符号50Hは、磁気ヘッド20を接近離脱方向Hに駆動する第1のヘッド駆動機構を示している。符号50Wは、磁気ヘッド20をスライド方向Wにそれぞれ駆動する第2のヘッド駆動機構を示している。尚、
図3以外の図においては、第1のヘッド駆動機構50H、第2のヘッド駆動機構50Wの図示を省略している。
【0029】
磁気ヘッド20は、接近離脱方向Hにおいて、磁気ストライプ101から離間して磁気データの読み取りおよび書き込みを行わない不働位置(
図3に示す位置)と、磁気ストライプ101に接触または近接した読み書き位置(
図4に示す位置)との間を移動可能である。磁気ヘッド20はまた、スライド方向Wにおいて、磁気ストライプ101の長手方向Wの一端部101pよりも外側(
図4中、右側)の退避位置(
図3に示す位置)と、磁気ストライプ101の長手方向Wの他端部101d(
図4)との間を、移動可能である。
【0030】
ブラシ部30は、ヘッド用開口部11の対の長辺のそれぞれから、対向する長辺に向かって対の短辺間の中間部まで延在するブラシ片が、長辺に亘って複数本並列して成る。ブラシ部30は、接近離脱方向Hにおいて、不働位置(
図3に示す位置)にある磁気ヘッド20の磁気データの読み取りおよび書き込みを行う先端面20T(
図5(a)および(b)参照)と、同じ位置に設けられている。
図2に示すように、ブラシ部30は、ヘッド用開口部11の一方の長辺から延在する第1のブラシ片群30Aと、ヘッド用開口部11の他方の長辺から延在する第2のブラシ片群30Bとを有している。ブラシ部30は、ヘッド用開口部11のうち、磁気ヘッド20の退避位置に相当する領域にも設けられている。
【0031】
通帳100には汚れや埃が付着していることがあり、通帳100に付着した汚れや埃が剥離し、落下する可能性がある。通帳100から落下した汚れや埃は、ヘッド用開口部11を通して磁気リーダライタの更なる内部、即ち、磁気リーダライタ内であり、かつ、媒体支持部10外に、異物として混入する可能性があるが、本発明に係る磁気リーダライタは、
図3に示すように、磁気リーダライタの更なる内部への異物の混入を防止することができる。しかも、ヘッド用開口部に必要に応じて自動的に開閉するシャッタ機構の類を設ける場合に比べ、動力源が不要なブラシ部は、構造が簡素であり、低コストで製造することができる。
【0032】
ブラシ部30の複数本のブラシ片は、
図5(a)および(b)に示すように、磁気データの読み取りおよび書き込み時、即ち、磁気ヘッド20が接近離脱方向Hにおいて
図4に示すように読み書き位置にある磁気ヘッド20によって押しのけられることにより、磁気ヘッド20の側面20Sに接触するような形状に、復帰可能に変形する。これにより、磁気データの読み取りおよび書き込み時に、ブラシ片が磁気ストライプ101と磁気ヘッド20の磁気データの読み取りおよび書き込みを行う先端面20Tとの間に介在してしまうことがなく、磁気データの読み取りおよび書き込みに支障を来すことがない。尚、
図5(a)および(b)以外の、接近離脱方向において読み書き位置にある磁気ヘッドを示す図(例えば、
図4)においては、図示の煩雑さを避ける目的上、ブラシ片が変形していないように描いている。
【0033】
ブラシ部30の複数本の前記ブラシ片は、樹脂製であり、磁気ヘッド20がスライド方向Wに通過して磁気ヘッド20による押しのけが解除されたときに、元の形状に復帰するような弾性を有している。また、ブラシ部30の複数本のブラシ片は、金属を含む樹脂から成るか、あるいは、表面に帯電防止コーティングが施されている。即ち、ブラシ部30は、帯電しないように構成されている。さらに、図示はしないが、本磁気リーダライタは、媒体支持部10等を支持すると共に、磁気ヘッド20を移動可能に支持する金属製の筐体フレームを有している。この金属製の筐体フレームと、ブラシ部30の複数本のブラシ片の基部とは、電気的に接続されている。即ち、ブラシ部30は、磁気ヘッド20と摺動する際に発生する静電気を除電するように構成されている。
【0034】
次に、本実施形態による磁気リーダライタの動作として、媒体の磁気ストライプに既に記録されている磁気データの読み取り動作を説明する。
【0035】
図6は、通帳100が磁気リーダライタに挿入され、媒体支持部10に支持された直後の状態を示している。このとき、磁気ヘッド20は、接近離脱方向Hにおいて不働位置にあると共に、スライド方向Wにおいて退避位置にある。
【0036】
次に、磁気ヘッド20が、第1のヘッド駆動機構50H(
図3)によって駆動され、
図7中、破線で示すように読み書き位置に移動する。この際、磁気ヘッド20は、ブラシ部30を上方に突き抜けるため、先端面20T(
図5(a)および(b))が清掃される。即ち、
図7中、破線で示す磁気ヘッド20は、接近離脱方向Hにおいて読み書き位置にあると共に、スライド方向Wにおいて退避位置にある。
【0037】
次いで、磁気ヘッド20が、第2のヘッド駆動機構50W(
図3)によって駆動され、
図7中、実線で示すように、スライド方向Wにおいて退避位置から磁気ストライプ101の他端部101dに向かって移動しつつ、磁気ストライプ101に既に記録されている磁気データの読み取り(リード)を行う。磁気ヘッド20は、ブラシ部30を押しのけながらスライド方向Wに移動するが、
図5(a)および(b)に示すように、ブラシ部30のブラシ片は磁気ヘッド20の側面20Sに接触するのに留まり、ブラシ部30が磁気ヘッド20の先端面20T(
図5(a)および(b))に乗り上げること、即ち、磁気ストライプ101と磁気ヘッド20との間に入り込むことはない。よって、磁気リード出力低下によるリードエラーを起こすことはない。
【0038】
磁気ヘッド20が磁気ストライプ101の他端部101dまで到達し(厳密には、他端部101dの手前の記録領域の端部)、磁気ストライプ101からの読み取りが完了すると、磁気ヘッド20が、第1のヘッド駆動機構50H(
図3)によって駆動され、
図8に示すように不働位置に移動する。即ち、
図8中、磁気ヘッド20は、接近離脱方向Hにおいて不働位置にあると共に、スライド方向Wにおいて磁気ストライプ101の他端部101dに相当する位置にある。また、このとき、磁気ヘッド20の先端面20T(
図5(a)および(b))は、接近離脱方向Hにおいて、ブラシ部30と同じ高さにある。
【0039】
次に、磁気ヘッド20が、第2のヘッド駆動機構50W(
図3)によって駆動され、
図9に示すように、スライド方向Wにおいて磁気ストライプ101の他端部101dに相当する位置から図中、右側の退避位置に向かって移動する。この際、磁気ヘッド20の先端面20T(
図5(a)および(b))が接近離脱方向Hにおいてブラシ部30と同じ高さにあるため、先端面20Tが清掃される。
【0040】
次いで、
図9中、実線で示すように、磁気ヘッド20は、接近離脱方向Hにおいて不働位置にあると共に、スライド方向Wにおいて退避位置に戻る。
【0041】
以上のようにして、媒体の磁気ストライプに既に記録されている磁気データの読み取りが終了する。
【0042】
ところで、媒体の磁気ストライプへの磁気データの書き込みの際には、磁気ストライプへの書き込み後、書き込みが正しく行われたことを検証するため、
図10に示すように、磁気ヘッド20がスライド方向Wにおいて戻り移動しながら、検証読み取り(ベリファイリード)を行う。つまり、媒体の磁気ストライプへの磁気データの書き込みの際には、最初に、磁気ヘッド20が、接近離脱方向Hにおいて、不働位置から読み取り位置に移動するときにブラシ部30によって磁気ヘッド20の先端面20T(
図5(a)および(b))が清掃されるが、磁気ヘッド20のスライド方向Wの移動時には、先端面20T(
図5(a)および(b))の清掃がされない。
【0043】
ただし、通常は、媒体の磁気ストライプへの磁気データの書き込みを行う際は、これに先立ち、媒体の磁気ストライプからの磁気データの読み取りを行うため、磁気ヘッドがスライド方向に移動しながらの清掃もされる。したがって、書き込み時に清掃が行われなくとも、運用上は支障がない。
【0044】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、ブラシ部35の複数本のブラシ片の少なくとも一部は、その先端が特徴のある形状を呈している点で、第1の実施形態と異なる。このため、第1の実施形態と同一部または同様部については、第1の実施形態の説明を援用することとし、詳細な説明を省略する。
【0045】
図11を参照すると、第2の実施形態による磁気リーダライタは、媒体支持部10と、ヘッド用開口部11と、磁気ヘッド20と、ブラシ部35とを有している。
【0046】
ブラシ部35は、ヘッド用開口部11の対の長辺のそれぞれから、対向する長辺に向かって対の短辺間の中間部まで延在するブラシ片が、長辺に亘って複数本並列して成る。ブラシ部35は、接近離脱方向Hにおいて、不働位置(
図11に示す位置)にある磁気ヘッド20の磁気データの読み取りおよび書き込みを行う先端面20T(
図5(a)および(b)を援用的に参照)と、同じ位置に設けられている。ブラシ部35は、ヘッド用開口部11の一方の長辺から延在する第1のブラシ片群35Aと、ヘッド用開口部11の他方の長辺から延在する第2のブラシ片群35Bとを有している。ブラシ部35は、ヘッド用開口部11のうち、磁気ヘッド20の退避位置に相当する領域にも設けられている。
【0047】
媒体には汚れや埃が付着していることがあり、媒体に付着した汚れや埃が剥離し、落下する可能性がある。媒体から落下した汚れや埃は、ヘッド用開口部11を通して磁気リーダライタの更なる内部、即ち、磁気リーダライタ内であり、かつ、媒体支持部10外に、異物として混入する可能性があるが、本発明に係る磁気リーダライタは、ブラシ部35によって磁気リーダライタの更なる内部への異物の混入を防止することができる。しかも、ヘッド用開口部に必要に応じて自動的に開閉するシャッタ機構の類を設ける場合に比べ、動力源が不要なブラシ部は、構造が簡素であり、低コストで製造することができる。
【0048】
特に、ブラシ部35の複数本のブラシ片は、その先端が、接近離脱方向Hにおいて
図11に示すように不働位置にある磁気ヘッド20の先端面20T(
図5(a)および(b)を援用的に参照)を向いている。
【0049】
本磁気リーダライタにおいても、第1の実施形態と同様に、磁気ヘッド20が接近離脱方向Hにおいて不働位置から読み取り位置に移動するときと、不働位置にある磁気ヘッド20がスライド方向Wに移動するときに、ブラシ部35によって先端面20Tの清掃がなされる。
【0050】
第2の実施形態による磁気リーダライタは、ブラシ片の先端の特徴的な形状により、第1の実施形態よりも高い清掃作用を期待できる。
【0051】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、異物混入抑止用のブラシ部と磁気ヘッド清掃用のブラシ部との多層のブラシ部を有している点で、第1、第2の実施形態と異なる。このため、第1、第2の実施形態と同一部または同様部については、第1、第2の実施形態の説明を援用することとし、詳細な説明を省略する。
【0052】
図12を参照すると、第3の実施形態による磁気リーダライタは、媒体支持部10と、ヘッド用開口部11と、磁気ヘッド20と、ブラシ部30と、ブラシ部40とを有している。
【0053】
ブラシ部30は、ヘッド用開口部11の対の長辺のそれぞれから、対向する長辺に向かって対の短辺間の中間部まで延在するブラシ片が、長辺に亘って複数本並列して成る。ブラシ部30は、ヘッド用開口部11の一方の長辺から延在する第1のブラシ片群と、ヘッド用開口部11の他方の長辺から延在する第2のブラシ片群とを有している。ブラシ部30は、ヘッド用開口部11のうち、磁気ヘッド20の退避位置に相当する領域にも設けられている。
【0054】
媒体には汚れや埃が付着していることがあり、媒体に付着した汚れや埃が剥離し、落下する可能性がある。媒体から落下した汚れや埃は、ヘッド用開口部11を通して磁気リーダライタの更なる内部、即ち、磁気リーダライタ内であり、かつ、媒体支持部10外に、異物として混入する可能性があるが、本発明に係る磁気リーダライタは、ブラシ部30によって磁気リーダライタの更なる内部への異物の混入を防止することができる。しかも、ヘッド用開口部に必要に応じて自動的に開閉するシャッタ機構の類を設ける場合に比べ、動力源が不要なブラシ部は、構造が簡素であり、低コストで製造することができる。
【0055】
ブラシ部40も、ブラシ部30と同様に、ヘッド用開口部11の対の長辺のそれぞれから、対向する長辺に向かって対の短辺間の中間部まで延在するブラシ片が、長辺に亘って複数本並列して成る。ブラシ部40は、ヘッド用開口部11の一方の長辺から延在する第1のブラシ片群と、ヘッド用開口部11の他方の長辺から延在する第2のブラシ片群とを有している。ブラシ部40は、ヘッド用開口部11のうち、磁気ヘッド20の退避位置に相当する領域にも設けられている。
【0056】
ブラシ部40は、接近離脱方向Hにおいて、不働位置(
図12に示す位置)にある磁気ヘッド20の磁気データの読み取りおよび書き込みを行う先端面20T(
図5(a)および(b)を援用的に参照)と、同じ位置に設けられている。
【0057】
本磁気リーダライタにおいても、第1、第2の実施形態と同様に、磁気ヘッド20が接近離脱方向Hにおいて不働位置から読み取り位置に移動するときと、不働位置にある磁気ヘッド20がスライド方向Wに移動するときに、ブラシ部40によって先端面20Tの清掃がなされる。