【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 オンライン版のProceedings of the 13▲th▼ International Conference on Ubiquitous Information Management and Communication(IMCOM)2019,1029〜1036頁の2019年5月23日公開のウェブサイト
【文献】
Musarrat HUSSAIN, et al.,Recommendation Statements Identification in Clinical Practice Guidelines Using Heuristic Patterns,2018 19th IEEE/ACIS International Conference on Software Engineering, Artificial Intelligence, Networking and Parallel/Distributed Computing (SNPD),米国,IEEE,2018年06月27日,pp.152-156
【文献】
Hossein HEMATIALAM, et al.,Identifying Condition-Action Statements in Medical Guidelines Using Domain-Independent Features,[online],2017年06月21日,[令和3年6月4日検索]、インターネット<URL: https://arxiv.org/pdf/1706.04206.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
診療ガイドライン(Clinical Practice Guidelines:CPG、標準的治療法ガイドライン、臨床実践ガイドラインとも呼ばれる)は、医療領域における診療の質を向上させ、医療スタッフの個人によっての診療のばらつきを低減させるためのツールである。とりわけ、診療ガイドラインは、診療の適切性に対する意思決定の問題を扱う。したがって、診療ガイドラインは、臨床診療(臨床実践)の行為者に具体的な行為(action)に対する勧告、助言、警告または報知を与える形態で実現される。
【0003】
この種の診療ガイドラインは、臨床専門家の判断及び経験とともに、研究結果の証明を示す。臨床診療の変化を抑え、臨床コストを削減させ、治療の品質を向上させ、且つ、臨床医師が決定を下すときに、医療サービスプロバイダに証拠及び支援を提供するために膨大な診療ガイドラインへの取り組みが行われる。
【0004】
しかしながら、診療ガイドラインは、臨床研究の結果と実際の臨床診療との間に大きな隔たりを引き起こす。研究結果と実際の臨床診療との隔たりの主な原因の一つは、診療ガイドラインのテキスト形式である。
【0005】
この理由から、医療サービスプロバイダは、あらゆる関連する診療ガイドラインを記憶し、治療時点で限られた時間内に適切な内容を確認、検討及び決定するうえで困難さを抱えている。
【0006】
従来には、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能な形式に変換した後、モデルを生成して提供することにより、医療サービスプロバイダが疾病の特定の内容を識別し、且つ、標準化した医療決定を下す上で役立たせるようにしていた。
【0007】
しかし、従来の技術においては、ほとんどの場合、コンピュータエンジニアだけではなく、医療領域の専門家が診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能な形式に変換してモデルを生成していた。すなわち、医療領域の専門家は、診療ガイドラインに述べられているプロセッサについて説明し、コンピュータエンジニアが、このような医療領域の専門家のプロセッサに基づいて、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能な形式に変換してモデルを生成していた。
【0008】
上述したような方法を用いて、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能な形式に変換してモデルを生成する場合、モデルの正確性と有効性は、医療領域の専門家の知識及び相互間の理解に依存するため、医療領域の専門家の知識が足りない場合、モデルの生成に誤りが生じる可能性が高いという問題がある。
【発明を実施するための形態】
【0019】
前述した目的、特徴及びメリットは、添付図面に基づいて詳しく後述され、これにより、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施できる筈である。本発明について説明するにあたって、関連する公知の技術についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると認められる場合にはその詳細な説明を省略する。以下、添付図面に基づいて、本発明に係る好適な実施形態について詳しく説明する。なお、図中、同じ参照符号は、同一もしくは類似の構成要素を指し示すうえで用いられる。
【0020】
本明細書において用いられた用語のうち、「第1の要素の文句」とは、文章にある条件文句を意味する。
【0021】
本明細書において用いられた用語のうち、「第2の要素の文句」とは、文章にある結果文句を意味する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するためのシステムを説明するための図である。
【0023】
図1を参照すると、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するためのシステムは、前処理部110と、ドキュメント読取部120と、マッピング部130及び変換部140を備える。当該システムは、機能の一部として、前処理部110と、ドキュメント読取部120と、マッピング部130及び変換部140等の処理部を備えた、コンピュータ、サーバ、ワークステーション、クラウドシステム、モバイル端末等の情報処理装置より構成することができる。
【0024】
前処理部110は、診療ガイドラインを分析して、予め決定されたフォーマット(例えば、文章)に変換して、複数の文章を取り出す。このような前処理部110は、ドキュメントロードモジュール111、形式変換モジュール112及び文章取出モジュール113を備える。
【0025】
ドキュメントロードモジュール111は、診療ガイドラインをロードして形式変換モジュール112に与える。
【0026】
形式変換モジュール112は、ドキュメントロードモジュール111によりロードされた診療ガイドラインの形式が予め決定された形式ではない場合、診療ガイドラインの形式を一般のテキストに変換する。
【0027】
文章取出モジュール113は、形式変換モジュール112により変換された一般のテキストを文章単位で分析して、複数の文章を取り出す。このとき、文章取出モジュール113は、形態素解析及び構文解析を行うことで、一般のテキストを文章単位で分析して複数の文章を取り出すことができる。
【0028】
ドキュメント読取部120は、前処理部110により取り出された複数の文章のそれぞれに推奨タグまたは非推奨タグを割り当てた後、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグの種類に応じて文章をフィルタリングして、残りの文章のみを利用できるようにする。
【0029】
このようなドキュメント読取部120は、ML(マシンラーニング、機械学習)データベース121、パターンデータベース122、MLに基づくタグ割当てモジュール123、パターンに基づくタグ割当てモジュール124、タグフィルタモジュール125、推奨文章取出モジュール126及び推奨文章データベース127を備える。
【0030】
MLデータベース121には、単純ベイズ分類器(Naive Bayes classifier)、一般化線形モデル(Generalized Liner Model)、ディープラーニング(Deep Learning)、決定木(Decision Tree)及びランダムフォレスト(Random Forest)が含まれる。
【0031】
パターンデータベース122には、注釈別のパターンが保存されている。すなわち、パターンデータベース122には、注釈別に、当該注釈が推奨文章に割り当てられる注釈であるか、あるいは、非推奨文章に割り当てられる注釈であるかに関する情報が保存されている。
【0032】
したがって、パターンに基づくタグ割当てモジュール124は、文章に割り当てられた注釈が存在する場合、パターンデータベース122に基づいて、注釈が、推奨文章に割り当てられる注釈であるか、あるいは、非推奨文章に割り当てられる注釈であるかを判断して、当該文章に推奨タグまたは非推奨タグを割り当てることができる。
【0033】
MLに基づくタグ割当てモジュール123は、MLデータベース121に保存された分類方法を用いて、複数の文章のそれぞれに推奨タグまたは非推奨タグを割り当てる。すなわち、MLに基づくタグ割当てモジュール123は、MLデータベース121に保存された分類方法を用いて、文章が特定の患者の症状、条件、結果、措置及び手続きに対応すれば、推奨タグを割り当てることができ、通常の背景情報に対応すれば、非推奨タグを割り当てることができる。
【0034】
一実施形態において、MLに基づくタグ割当てモジュール123は、MLデータベース121に保存された単純ベイズ分類器(Naive Bayes classifier)を用いて、文章に対して、推奨文章または非推奨文章に分類可能にする特性の間において生じ得る相関性がないことを想定し、それぞれの特性が、文章が推奨文章である確率、または非推奨文章である確率のそれぞれを算出する。
【0035】
その後、MLに基づくタグ割当てモジュール123は、推奨文章である確率または非推奨文章である確率のうち、大きな方の確率に対応する文章の種類を当該文章の種類と判断してタグを割り当てる。すなわち、MLに基づくタグ割当てモジュール123は、推奨文章である確率の方が非推奨文章である確率よりも大きな場合、文章に推奨タグを割り当て、推奨文章である確率の方が非推奨文章である確率よりも小さな場合、文章に非推奨タグを割り当てる。
【0036】
パターンに基づくタグ割当てモジュール124は、パターンデータベース122に保存されたパターンを用いて、複数の文章のそれぞれに推奨タグまたは非推奨タグを割り当てる。すなわち、パターンに基づくタグ割当てモジュール124は、パターンデータベース122に保存された注釈別のパターンに基づいて、文章の注釈に応じて、推奨タグまたは非推奨タグを割り当てる。
【0037】
一実施形態において、パターンに基づくタグ割当てモジュール124は、文章に注釈が割り当てられており、パターンデータベース122を参照して、注釈のパターンが推奨文章である場合、当該文章に推奨タグを割り当てることができる。
【0038】
他の一実施形態において、パターンに基づくタグ割当てモジュール124は、文章に注釈が割り当てられており、パターンデータベース122を参照して、注釈のパターンが非推奨文章である場合、当該文章に非推奨タグを割り当てることができる。
【0039】
前述したように、MLに基づくタグ割当てモジュール123及びパターンに基づくタグ割当てモジュール124は、複数の文章のそれぞれに推奨タグまたは非推奨タグを割り当てるため、複数の文章のそれぞれには、一つのタグまたは二つのタグが割り当てられている。
【0040】
タグフィルタモジュール125は、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグのうち、非推奨タグが割り当てられた文章をフィルタリングする。
【0041】
一実施形態において、タグフィルタモジュール125は、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグが一つである場合、当該文章に割り当てられたタグの種類に応じて、文章をフィルタリングする。
【0042】
上記の実施形態において、タグフィルタモジュール125は、文章に割り当てられたタグの種類が非推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングし、文章に割り当てられたタグの種類が推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングしない。
【0043】
他の一実施形態において、タグフィルタモジュール125は、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグが二つである場合、当該文章に割り当てられたタグの種類が同じであるか、あるいは、異なるかに応じて、文章をフィルタリングする。
【0044】
上記の実施形態において、タグフィルタモジュール125は、文章に割り当てられた二つのタグの種類が同じであり、且つ、両方とも非推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングし、タグフィルタモジュール125は、文章に割り当てられた二つのタグの種類が互いに異なる場合、当該文章をMLに基づくタグ割当てモジュール123及びパターンに基づくタグ割当てモジュール124のそれぞれに与えてタグを割り当て直すようにする。
【0045】
その後、タグフィルタモジュール125は、MLに基づくタグ割当てモジュール123及びパターンに基づくタグ割当てモジュール124のそれぞれから文章を受信したタグに基づいて、文章をフィルタリングする。
【0046】
推奨文章取出モジュール126は、複数の文章のうち、タグフィルタモジュール125によりフィルタリングされた文章を除く残りの文章を推奨文章データベース127に保存する。したがって、推奨文章データベース127には、推奨タグが割り当てられている文章が保存される。
【0047】
マッピング部130は、ドキュメント読取部120の推奨文章データベース127に保存された推奨タグが割り当てられている文章において、症状、手続き、条件及び結果のそれぞれに対する関係を決定し且つ区別する。
【0048】
このようなマッピング部130は、知識データベース131、文章ロードモジュール132、条件識別モジュール133、結果識別モジュール134及びマッピングモジュール135を備える。
【0049】
知識データベース131には、文章のそれぞれの臨床的な条件及び結果が保存されている。したがって、条件識別モジュール133及び結果識別モジュール134は、知識データベース131に保存された臨床的な条件及び結果に基づいて、文章に条件文句及び結果文句のそれぞれが存在するか否かを識別することができる。
【0050】
また、知識データベース131に保存された臨床的な条件及び結果は、臨床的な条件のそれぞれの相関度合いに応じて並べ替えられて保存される。したがって、知識データベース131に保存された特定の文章は、前の文章及び後の文章と相互に関連ある。
【0051】
このように、知識データベース131に保存された文章が相互間の相関度合いに応じて並べ替えられて保存されている理由は、マッピングモジュール135が、推奨タグが割り当てられた文章に条件文句または結果文句が存在しない場合、知識データベース131の前の文章または後の文章を用いて、条件文句または結果文句を生成できるようにするためである。
【0052】
文章ロードモジュール132は、ドキュメント読取部120の推奨文章データベース127に保存された推奨タグが割り当てられている文章を順番にロードする。
【0053】
条件識別モジュール133は、知識データベース131を用いて、推奨文章データベース127に基づいて、推奨タグが割り当てられている文章内の条件文句を識別する。
【0054】
結果識別モジュール134は、知識データベース131を用いて、推奨文章データベース127に保存された推奨タグが割り当てられている文章内の結果文句を識別する。
【0055】
マッピングモジュール135は、条件識別モジュール133により識別された条件文句及び結果識別モジュール134により識別された結果文字をマッピングする。
【0056】
しかしながら、推奨タグが割り当てられている文章は、条件文句及び結果文句を両方とも含んでいてもよいが、そうではない場合もある。すなわち、推奨タグが割り当てられている文章は、条件文句及び結果文句を両方とも含んでいてもよく、条件文句のみまたは結果文句のみを含んでいてもよい。
【0057】
前述したように、推奨タグが割り当てられている文章が条件文句及び結果文句を両方とも含んでいる場合、いうまでもなく、条件識別モジュール133により条件文句が識別され、結果識別モジュール134により結果文句が識別される。
【0058】
しかしながら、推奨タグが割り当てられている文章が条件文句のみを含んでいる場合、いうまでもなく、条件識別モジュール133により条件文句が識別されるものの、結果識別モジュール134により結果文句が識別されない。なお、推奨タグが割り当てられている文章が結果文句のみを含んでいる場合、いうまでもなく、条件識別モジュール133により条件文句が識別されず、且つ、結果識別モジュール134により結果文句が識別される。
【0059】
一実施形態において、マッピングモジュール135は、条件識別モジュール133により識別された条件文句及び結果識別モジュール134により識別された結果文句が存在する場合、条件識別モジュール133により識別された条件文句及び結果識別モジュール134により識別された結果文句をマッピングして保存する。
【0060】
他の一実施形態において、マッピングモジュール135は、条件識別モジュール133により識別された条件文句が存在せず、且つ、結果識別モジュール134により識別された結果文句が存在する場合、結果識別モジュール134が結果文句を識別するとき知識データベース131において使用した文章の前の文章及び後の文章を用いて条件文句を生成した後、条件文句及び結果識別モジュール134により識別された結果文句をマッピングして保存する。
【0061】
さらに他の一実施形態において、マッピングモジュール135は、条件識別モジュール133により識別された条件文句が存在し、且つ、結果識別モジュール134により識別された結果文句が存在しない場合、条件識別モジュール133が条件文句を識別するとき知識データベース131において使用した文章の前の文章及び後の文章を用いて結果文句を生成した後、条件識別モジュール133により識別された条件文句及び結果文句をマッピングして保存する。
【0062】
変換部140は、マッピング部130によりマッピングされた条件文句及び結果文句を用いて、コンピュータが演算可能なモデルに変換する。このような変換部140は、モデルロードモジュール142、モデル並替えモジュール143及びモデル生成モジュール144を備える。
【0063】
モデルロードモジュール142は、複数のコンピュータにて解釈可能なモデルのうち、変換の対象となるモデルをロードする。その理由は、モデル生成モジュール144が、マッピング部130によりマッピングされた条件文句及び結果文句をコンピュータにて演算可能なモデルに変換する基準となるモデルを選定するためである。本発明の一実施形態において、モデルロードモジュール142は、複数のコンピュータにて解釈可能なモデルのうち、リップルダウンルール(RDR:Ripple Down Rule)モデルをロードする。
【0064】
モデル並替えモジュール143は、マッピング部130によりマッピングされた条件文句及び結果文句をモデルロードモジュール142によりロードされた変換の対象となるモデルに合わせて並べ替える。
【0065】
一実施形態において、モデル並替えモジュール143は、条件文句のそれぞれの類似度に応じて、条件文句を並べ替えることができる。すなわち、モデル並替えモジュール143は、条件文句のそれぞれの単語が一致すれば、一致する単語の数に応じて類似度を算出した後、類似度が特定の値以上である条件文句及び結果文句を同じグループにグループ分けして並べ替える。これにより、同じグループにある第1の条件文句及び第2の条件文句は、いうまでもなく、類似している臨床的な条件を含んでいる。
【0066】
モデル生成モジュール144は、モデル
並替えモジュール143により並べ替えられた条件文句及び結果文句を用いて、リップルダウンルールモデルを生成する。このような過程を経て生成されたリップルダウンルールモデルは、人間の専門家とコンピュータの両方が理解することができる。このとき、本発明においては、リップルダウンルールモデルを使用しているが、変換の対象となるモデルの種類は変更可能である。
【0067】
一実施形態において、モデル生成モジュール144は、条件文句及び結果文句を木状に実現してもよい。このために、モデル生成モジュール144は、グループに含まれている条件文句及び結果文句を同じ木の子ノードとして形成することができる。
【0068】
上記の過程を経て生成されたリップルダウンルールモデルは、診療ガイドラインを理解し且つ活用するために、医療サービスプロバイダが活用することができ、臨床決定を下すことができる。なお、診療ガイドラインが、正確であり、且つ、標準化した臨床決定を下す上で役立つ臨床情報システムの知識源として使用可能であるというメリットがある。
【0069】
図2は、本発明に係る診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するための方法の一実施形態を説明するためのフローチャートである。
【0070】
図2を参照すると、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、診療ガイドラインを分析して複数の文章のそれぞれを取り出す(ステップS200)。
【0071】
診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、取り出された複数の文章のそれぞれに推奨タグ及び非推奨タグの少なくとも一方のタグを割り当てる(ステップS210)。
【0072】
診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、複数の文章のうち、非推奨タグが割り当てられた文章をフィルタリングした後、推奨タグが割り当てられた文章を取り出す(ステップS220)。
【0073】
ステップS220に対する一実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグが一つである場合、当該文章に割り当てられたタグの種類に応じて文章をフィルタリングする。
【0074】
上記の実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、文章に割り当てられたタグの種類が非推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングし、文章に割り当てられたタグの種類が推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングしない。
【0075】
ステップS220に対する他の一実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、複数の文章のそれぞれに割り当てられたタグが二つである場合、当該文章に割り当てられたタグの種類が同じであるか、あるいは、互いに異なるかに応じて文章をフィルタリングする。
【0076】
上記の実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、文章に割り当てられた二つのタグの種類が同じであり、且つ、両方とも非推奨タグである場合、当該文章をフィルタリングし、タグフィルタモジュール125は、文章に割り当てられた二つのタグの種類が互いに異なる場合、当該文章にタグを割り当て直すようにする。
【0077】
診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、知識データベースに基づいて、前記推奨タグが割り当てられた文章のそれぞれの条件文句及び結果文句が存在するか否かを識別する(ステップS230)。
【0078】
このとき、知識データベースには、文章のそれぞれの臨床的な条件及び結果が保存されている。したがって、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、知識データベースに保存された臨床的な条件及び結果に基づいて、文章に条件文句及び結果文句のそれぞれが存在するか否かを識別することができるのである。
【0079】
また、知識データベースに保存された臨床的な条件及び結果は、臨床的な条件のそれぞれの相関度合いに応じて並べ替えられて保存される。このように、知識データベースに保存された文章が相互間の相関度合いに応じて並べ替えられて保存されている理由は、推奨タグが割り当てられた文章に条件文句または結果文句が存在しない場合、知識データベースの前の文章または後の文章を用いて、条件文句または結果文句を生成できるようにするためである。
【0080】
診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、条件文句及び結果文句をマッピングして保存する(ステップS240)。
【0081】
ステップS240に対する一実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、知識データベースに基づいて、推奨タグが割り当てられた文章のそれぞれの条件文句及び結果文句が存在すれば、前記条件文句及び前記結果文句をマッピングして保存する。
【0082】
ステップS240に対する他の一実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、推奨タグが割り当てられた文章のそれぞれに前記条件文句が存在し、且つ、結果文句が存在しなければ、前記条件文句を識別するとき前記知識データベースにおいて使用した文章の前の文章及び後の文章を用いて結果文句を生成した後、前記条件文句及び前記生成された結果文句をマッピングして保存する。
【0083】
ステップS240に対するさらに他の一実施形態において、診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、推奨タグが割り当てられた文章のそれぞれに条件文句が存在せず、且つ、前記結果文句が存在すれば、前記結果文句を識別するとき前記知識データベースにおいて使用した文章の前の文章及び後の文章を用いて条件文句を生成した後、前記生成された条件文句及び前記結果文句をマッピングして保存する。
【0084】
診療ガイドラインをコンピュータにて解釈可能なモデルに変換するシステムは、条件文句及び前記結果文句を前記特定のモデルに対応する形式に変換して最終的なモデルを生成する(ステップS250)。
【0085】
以上述べたように、本発明は、たとえ限定された実施形態と図面により説明されたが、本発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から種々の修正及び変形を加えることができる。よって、本発明の思想は、次に記載されている特許請求の範囲によってのみ把握されなければならず、この均等または等価的な変形のすべては、本発明の思想の範囲に属するものといえる筈である。