(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の電子機器及び第2の電子機器を電源に結合することにより、前記電源が前記第1の電子機器及び第2の電子機器に電流を供給するようにすることに用いられるコネクタであって、
第1の電子機器は、前記コネクタを経由して第2の電子機器に通信可能に接続され、且つ第2の電子機器に給電することができ、前記コネクタは、
第1のコネクタコンポーネント、給電コネクタコンポーネント、電源ライン、データライン、給電状態検出回路、及びメッセージ伝送ラインを含み、
前記第1のコネクタコンポーネントは前記第1の電子機器に結合することに用いられ、
前記給電コネクタコンポーネントは前記電源に結合することに用いられ、
前記電源ラインは、前記第2の電子機器と前記第1のコネクタコンポーネントを前記給電コネクタコンポーネントに結合することにより、前記電源から前記第2の電子機器及び前記第1の電子機器に給電し、
前記データラインは、前記データラインの一端が前記第2の電子機器に結合され、他端が前記第1のコネクタコンポーネントに結合されることにより、データ伝送を行い、及び
前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントに結合され、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたか否かを検出するように構成されており、
前記メッセージ伝送ラインは、前記メッセージ伝送ラインの一端が前記給電状態検出回路に結合され、
前記メッセージ伝送ラインの他端が前記第2の電子機器に結合され、前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを検出した場合、前記メッセージ伝送ラインを経由して前記第2の電子機器に電源接続メッセージを送信することで、前記第2の電子機器により前記第1の電子機器に給電停止メッセージを送信するように構成されている、又は
前記メッセージ伝送ラインの他端が前記第1のコネクタコンポーネントに結合され、前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを検出した場合、前記メッセージ伝送ラインを経由して前記第1の電子機器に電源接続メッセージを送信することで、前記第1の電子機器に前記第2の電子機器への給電を停止することを通知するように構成されており、
前記電源接続メッセージは、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを指示することに用いられるコネクタ。
前記接続ケーブルは、分岐型接続ケーブルとして形成され、前記第1のコネクタコンポーネントは前記接続ケーブルの一端に位置し、前記接続ケーブルの他端は、前記第2の電子機器に結合することに用いられ、及び前記給電コネクタコンポーネントは前記接続ケーブルの分岐端に位置する、請求項9に記載のコネクタ。
前記第1の電子機器を収容できるハウジングをさらに含み、前記接続ケーブルは前記ハウジング上に固定され、第2のコネクタコンポーネントは前記ハウジングから外へ延伸する、請求項10に記載のコネクタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記に鑑み、本開示は、第1の電子機器と第2の電子機器を接続することに用いられるコネクタ、及び該コネクタを含む第2の電子機器を提供する。該コネクタを利用して、電源コネクタコンポーネントと嵌合する給電コネクタコンポーネントを構成することで電源にアクセスすることで、第1の電子機器と第2の電子機器との間でデータ伝送を行うと同時に、電源を利用して第1の電子機器と第2の電子機器に給電することを実現できる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、第1の電子機器及び第2の電子機器を電源に結合することにより、前記電源が前記第1の電子機器及び第2の電子機器に電流を供給するようにすることに用いられるコネクタを提供し、
第1の電子機器は、前記コネクタを経由して第2の電子機器に通信可能に接続され、且つ第2の電子機器に給電することができ、前記コネクタは、第1のコネクタコンポーネント、給電コネクタコンポーネント、電源ライン、データライン、給電状態検出回路、及びメッセージ伝送ラインを含み、
前記第1のコネクタコンポーネントは前記第1の電子機器に結合することに用いられ、
前記給電コネクタコンポーネントは前記電源に結合することに用いられ、
前記電源ラインは、前記第2の電子機器と前記第1のコネクタコンポーネントを前記給電コネクタコンポーネントに結合することにより、前記電源から前記第2の電子機器及び前記第1の電子機器に給電し、
前記データラインは、前記データラインの一端が前記第2の電子機器に結合され、他端が前記第1のコネクタコンポーネントに結合されることにより、データ伝送を行い、及び
前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントに結合され、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたか否かを検出するように構成されており、
前記メッセージ伝送ラインは、前記メッセージ伝送ラインの一端が前記給電状態検出回路に結合され、
前記メッセージ伝送ラインの他端が前記第2の電子機器に結合され、前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを検出した場合、前記メッセージ伝送ラインを経由して前記第2の電子機器に電源接続メッセージを送信するように構成されている、又は
前記メッセージ伝送ラインの他端が前記第1のコネクタコンポーネントに結合され、前記給電状態検出回路は、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを検出した場合、前記メッセージ伝送ラインを経由して前記第1の電子機器に電源接続メッセージを送信するように構成されておいる。ここで、前記電源接続メッセージは、前記給電コネクタコンポーネントが前記電源に結合されたことを指示することに用いられる。
【0005】
任意選択に、一例では、前記電源ラインは、前記第2の電子機器を経由して、前記第1のコネクタコンポーネントを前記給電コネクタコンポーネントに結合してもよい。
【0006】
任意選択に、一例では、前記電源接続メッセージは電源構成情報を含んでもよい。
【0007】
任意選択に、一例では、第2のコネクタコンポーネント、及び第3のコネクタコンポーネントをさらに含んでもよく、前記第2のコネクタコンポーネントは、前記データラインの前記一端に結合されることにより、前記データラインを前記第2の電子機器に結合することに用いられ、及び前記第3のコネクタコンポーネントは、前記メッセージ伝送ラインの前記他端に結合されることにより、前記メッセージ伝送ラインを前記第1の電子機器又は前記第2の電子機器に結合することに用いられる。
【0008】
任意選択に、一例では、前記第1のコネクタコンポーネント及び前記第2のコネクタコンポーネントのタイプが同じであってもよい。
【0009】
任意選択に、一例では、前記第1のコネクタコンポーネント及び前記第2のコネクタコンポーネントは、 ユニバーサルシリアルバスType−C型コネクタコンポーネント、
ユニバーサルシリアルバスライトニング型コネクタコンポーネント、
ユニバーサルシリアルバスType−B型コネクタコンポーネント、
ユニバーサルシリアルバスType−A型コネクタコンポーネント、及び
ミニユニバーサルシリアルバス型コンポーネントのうちのいずれか1種であってもよい。
【0010】
任意選択に、一例では、前記第1のコネクタコンポーネントはユニバーサルシリアルインタフェースコンポーネントであってもよい。
【0011】
任意選択に、一例では、前記メッセージ伝送ラインの前記他端が前記第2の電子機器に結合された場合、前記コネクタは、第4のコネクタコンポーネントをさらに含んでもよく、前記第4のコネクタコンポーネントが前記データラインの前記一端及び前記メッセージ伝送ラインの前記他端に結合されることにより、前記データライン及び前記メッセージ伝送ラインを前記第2の電子機器に結合することに用いられる。
【0012】
任意選択に、一例では、前記データライン、前記電源ライン及び前記メッセージ伝送ラインは、接続ケーブルとして集積されていてもよい。
【0013】
任意選択に、一例では、前記接続ケーブルは、分岐型接続ケーブルとして形成されてもよく、前記第1のコネクタコンポーネントは前記接続ケーブルの一端に位置してもよく、前記接続ケーブルの他端は、前記第2の電子機器に結合することに用いられてもよく、及び前記給電コネクタコンポーネントは前記接続ケーブルの分岐端に位置してもよい。
【0014】
任意選択に、一例では、前記コネクタは、前記第1の電子機器を収容できるハウジングをさらに含んでもよく、前記接続ケーブルは前記ハウジング上に固定され、前記第2のコネクタコンポーネントは前記ハウジングから外へ延伸する。
【0015】
任意選択に、一例では、前記給電状態検出回路は、前記接続ケーブル内に配置されてもよい。
【0016】
任意選択に、一例では、前記第2の電子機器は、ウェアラブル拡張リアリティー機器又はウェアラブルバーチャルリアリティー機器であってもよい。
【0017】
本開示の別の態様によれば、前記のようなコネクタを含む第2の電子機器をさらに提供する。
【0018】
任意選択に、一例では、前記給電検出回路は前記第2の電子機器中に設置されてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本開示のコネクタを利用する場合、電源コネクタコンポーネントと嵌合する給電コネクタコンポーネントを設置し、且つメッセージ伝送ラインを利用して第1の電子機器又は第2の電子機器に電源接続メッセージを送信することによって、第1の電子機器と第2の電子機器との間でデータ伝送を行うときに電源を利用して第1の電子機器及び第2の電子機器に給電することを実現でき、それにより、第1の電子機器及び第2の電子機器の電源の耐久性を向上させることができ、ユーザーが簡便に使用できるようにする。
【0020】
本開示のコネクタを利用する場合、電源ラインが第2の電子機器を経由して第1のコネクタコンポーネントに結合されるようにし、それにより、第2の電子機器を経由して電源ラインが電源及び第1の電子機器に結合されるようにすることができる。
【0021】
本開示のコネクタを利用する場合、第1の電子機器又は第2の電子機器に電源構成メッセージを送信することにより、電源接続メッセージが第1の電子機器に送信された場合、第1の電子機器は、電源に第2の電子機器に給電する能力を備えることが電源構成情報から明らかになる場合、第2の電子機器への給電を停止することができ、電源接続メッセージが第2の電子機器に送信された場合、第2の電子機器は、電源に第2の電子機器に給電する能力を備えることが電源構成情報から明らかになる場合、第1の電子機器に給電停止メッセージを送信することができる。よって、第1の電子機器が第2の電子機器への給電を停止した後、第2の電子機器が正常に動作できなくなることを防止できる。
【0022】
本開示のコネクタを利用する場合、データライン及びメッセージ伝送ラインの、第2の電子機器に接続された一端に第2のコネクタインタフェース及び第3のコネクタインタフェースが設置され、それにより、コネクタが挿抜可能な方式で第2の電子機器に接続されるようにし、ユーザーが簡便に使用できることを可能とする。
【0023】
本開示のコネクタを利用する場合、給電状態検出回路が第1のコネクタコンポーネントに近接して配置されるようにすることにより、ユーザーが第1の電子機器及び第2の電子機器を使用するときに簡便に移動することができる。
【0024】
本開示のコネクタを利用する場合、データライン、電源ライン及びメッセージ伝送ラインを接続ケーブルとして集積することにより、複数の接続ケーブルの使用時に生じる不便さを回避でき、したがって、ユーザーがコネクタをより一層簡便に使用して第1の電子機器、第2の電子機器及び電源を接続することができる。
【0025】
以下の図面を参照することによって、本開示の内容の趣旨及び利点に対するより一層の理解を実現できる。図面では、類似のコンポーネント又は特徴は、同一の図面符号を有し得る。図面は、本発明の実施例に対するより一層の理解を提供するためのものであり、且つ明細書の一部を構成し、以下の発明を実施するための形態とともに本開示の実施例を解釈することに用いられるが、本開示の実施例に対する制限を構成しない。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、例示的な実施形態を参照して本明細書で説明される主題を検討する。これらの実施形態を検討することは、当業者が本明細書で説明される主題をよりよく理解して実現するために過ぎず、特許請求の範囲に記載される保護範囲、適用性又は例を制限するものではないことを理解すべきである。本開示の内容の保護範囲を逸脱しない状況で、検討される要素の機能及び配列を変えることができる。各例では、必要に応じて、各種の過程又はコンポーネントを省略、代替又は追加することができる。また、いくつかの例に対して説明する特徴は、他の例において組み合わせることもできる。
【0028】
本明細書で使用されるように、用語「含む」及びその変形はオープンな用語を示し、その定義は「含むが、これに制限されない」である。用語「基づく」は「少なくとも部分的に基づく」を示す。用語「1つの実施例」及び「一実施例」は、「少なくとも1つの実施例」を示す。用語「別の1つの実施例」は、「少なくとも1つの他の実施例」を示す。用語「第1の」、「第2の」などは、異なる又は同一の対象を示すことができる。以下、他の定義を含んでもよく、明確なものであっても、暗黙的なものであってもよい。文脈から明記しない限り、1つの用語の定義は、明細書全体を通じて一致するものである。
【0029】
本明細書では、用語「結合」とは、2つのコンポーネント同士が直接機械的に接続、連通又は電気的に接続される、又は中間コンポーネントを介して間接的に機械的に接続、連通又は電気的に接続されることを指す。用語「電気的接続」とは、2つのコンポーネント同士が電気的に通信することでデータ/メッセージを交換できることを指す。同様に、前記電気的接続とは、2つのコンポーネント同士が直接電気的に接続される、又は中間コンポーネントを介して間接的に電気的に接続されることを指し得る。前記電気的接続は、有線方式又は無線方式で実現できる。
【0030】
現在、図面と組み合わせて本開示のコネクタ及び該コネクタを含む第2の電子機器を説明する。
【0031】
図1Aは、本開示の1つの実施例に係るコネクタ及びそれが適用される第1の電子機器及び第2の電子機器の構造模式図である。
図1Bは、
図1Aに示すコネクタが第1の電子機器と第2の電子機器を接続するときの各回路の接続関係の模式図である。
図1Cは、
図1Aに示すコネクタが第1の電子機器と第2の電子機器を接続するときの各回路の接続関係の別の例の模式図である。ここで、
図1B及び
図1Cには、コネクタコンポーネントを省略している。
【0032】
図1Aに示すように、コネクタ130は、第1の電子機器110と第2の電子機器120を結合することに用いられる。第1の電子機器110は、それ自体の電源を利用して第2の電子機器120に給電することができる。第2の電子機器自体は、電源を有さなくてもよく、電源を有してもよい。第1の電子機器110は、たとえばスマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータなどの機器であってもよい。第2の電子機器120は、たとえばウェアラブルバーチャルリアリティー機器(たとえばVRグラス)、ウェアラブル拡張リアリティー機器(たとえばARグラス)、スマートリストバンド、スマートフォン、表示装置などであってもよい。通常の場合、第1の電子機器110はマスター機器、第2の電子機器120はスレーブ機器であり、マスター機器はスレーブ機器にデータ(ビデオ、音声、画像など)を伝送して、スレーブ機器の各種の操作(たとえば表示操作)に用いることができる。
【0033】
第1の電子機器110は、第1の機器側コネクタコンポーネント111及び第1の機器側コネクタコンポーネント111に結合された第1のアダプタ回路(図には示されていない)を有してもよい。第2の電子機器120は第2のアダプタ回路(図には示されていない)を有してもよい。本開示の実施例では、アダプタ回路はコネクタコンポーネントに結合される、又は対応する接続ケーブルに結合されることによって、コネクタ側のコネクタコンポーネントが機器側コネクタコンポーネントに結合された場合、接続ケーブルのデータライン又はメッセージ伝送ラインがアダプタ回路のデータ伝送ポート又はメッセージ伝送ポートに結合されるようにし、それにより、データライン及びメッセージ伝送ラインを介して信号又はデータを伝送する。アダプタ回路はさらにコネクタの電源ラインを電子機器の電源ポートに結合することで、電子機器に給電するようにしてもよい。アダプタ回路は電源伝送(Power Deliver、PD)プロトコルを実行することもできる。アダプタ回路は、さらに、コネクタコンポーネントの挿入方向を検出して且つ判断し、且つ挿入方向に基づきデータ伝送ポートを構成することもできる。たとえば、機器側コネクタコンポーネント及びコネクタ側コネクタコンポーネントは、Type−C、ライトニング(Lighting)など、正裏面の差し込みを実現し得るタイプであってもよく、このとき、アダプタ回路は、コネクタインタフェースの挿入方向に基づき、コネクタスロットのデータポートを構成することができる。アダプタ回路は、第1の電子機器及び第2の電子機器自体に対応するアダプタ回路である。たとえば、スマートフォンの場合、そのアダプタ回路は、携帯電話のマスター回路の一部であってもよい。AR/VR回路の場合、アダプタ回路はその内部に構成された回路の一部であってもよい。
【0034】
例として、第1の電子機器110はスマートフォンであってもよく、第2の電子機器120はVR/ARグラスであってもよい。接続ケーブル(たとえばUSBケーブル)を利用してスマートフォンとVR/ARグラスを接続する際に、スマートフォンは接続ケーブルのデータラインを介してVR/ARグラスにビデオ、音声などのデータを伝送し、それによりVR/ARグラスにVR/AR効果を表示することができる。同時に、VR/ARグラスが電源を有さなければ、スマートフォンは接続ケーブルの電源ラインを介してVR/ARグラスに給電することができる。又は、AR/ARグラスが電源を有する場合としても、そのデータ表示及びデータ処理の電力消費量が比較的大きいので、第1の電子機器を利用してそれに給電することもできる。このような場合、データ伝送及び第2の電子機器120のデータ表示やデータ処理操作が大量の電力を消費し、従来技術の接続ケーブルを利用する場合、電源を利用して給電を行うことができず、電力がきれたときに使用を中止し、且つ、第1の電子機器110及び/又は第2の電子機器120の充電が終了するまで待ってはじめて使用を継続することができる。
【0035】
一方、
図1Aに示すコネクタ130を利用する場合、第1の電子機器110と第2の電子機器120との間でデータ伝送を行うと同時に、電源を利用して給電を行うことを実現できる。コネクタ130は、データライン131、メッセージ伝送ライン132、第1のコネクタコンポーネント133、給電コネクタコンポーネント134、及び給電コネクタコンポーネント134に結合された給電状態検出回路135を含む。給電コネクタコンポーネント134は、電源コネクタコンポーネントと嵌合することで、電源に結合される。
【0036】
コネクタ130は、電源ライン(
図1Aには示されていない)をさらに含む。電源ラインは、第1のコネクタコンポーネント、第2の電子機器、及び給電コネクタコンポーネントの電源ポートに結合されることにより、第1のコネクタコンポーネント及び第2の電子機器を給電コネクタコンポーネントに結合することができる。たとえば、第1のコネクタコンポーネント、第2の電子機器及び給電コネクタコンポーネントの電源ポートは電源バス(VBUS)に結合される。
【0037】
図1Bに示すように、一例では、電源ラインは、電源ライン136a、136b、及び136cを含んでもよく、それぞれ第1の電子機器110、第2の電子機器120及び給電状態検出回路135をVBUSに結合する。給電コネクタコンポーネント(
図1Bには示されていない)の電源ポートは、給電状態検出回路135の電源ポートに結合されてもよく、VBUSに結合されてもよい。よって、電源ラインは、第1の電子機器110及び第2の電子機器120を給電コネクタコンポーネントに結合することができる。給電コネクタコンポーネントは、電源140に結合されると、電源140を第1の電子機器110及び第2の電子機器120に結合することができ、それにより電源140を利用してそれらに給電できる。
【0038】
別の例では、
図1Cに示すように、電源ラインは、電源ライン136c、136d、及び136eを含んでもよい。電源ライン136cは、給電状態検出回路135をVBUSに結合し、電源ライン136dは、給電状態検出回路135、及び第2の電子機器120の電源ポートに結合され、電源ライン136eは、第1の電子機器を第2の電子機器120の電源ポートに結合する。給電コネクタコンポーネント(
図1Cには示されていない)の電源ポートは、給電状態検出回路135の電源ポートに結合されてもよく、VBUSに結合されてもよい。よって、電源ラインは、第2の電子機器120を経由して第1の電子機器110を給電コネクタコンポーネントに結合することができ、それにより、電源ラインは、第2の電子機器を経由して第1の電子機器を給電コネクタコンポーネントに結合することができる。給電コネクタコンポーネントは、電源140に結合された場合、電源140を第1の電子機器110及び第2の電子機器120に結合することができる。
【0039】
この他、電源ラインは、給電状態検出回路を経由せずに給電コネクタコンポーネントの電源ポートに結合される、又はVBUSを介して給電コネクタコンポーネントの電源ポートに結合されるようにしてもよい。
【0040】
第1の電子機器110は、第1の機器側コネクタコンポーネント111を有してもよい。第1のコネクタコンポーネント133は第1の電子機器110の第1の機器側コネクタコンポーネント111と嵌合することで、第1の電子機器110を結合することに用いられる。一例では、第1の機器側コネクタコンポーネント111は、コネクタスロットであってもよく、第1のコネクタコンポーネント133はコネクタスロットと嵌合するコネクタプラグであってもよく、第1のコネクタコンポーネント133が第1の機器側コネクタコンポーネント111に挿入されたときに、第1のコネクタコンポーネント133は第1の電子機器110に結合し得る。
【0041】
データライン131の一端は第2の電子機器120のデータ伝送ポートに結合され、他端は第1のコネクタコンポーネント133のデータ伝送ポートに結合される。
図1B及び1Cに示すように、第1のコネクタコンポーネント133が第1の機器側コネクタコンポーネント111に結合されたときに、第1の電子機器110及び第2の電子機器120はデータライン131を経由して通信可能に接続され、それにより第1の電子機器110及び第2の電子機器120はデータライン131を経由してデータ伝送を行うことができる。同時に、電源ラインが第2の電子機器及び第1のコネクタコンポーネントの電源ポートに結合されたため、第1の電子機器は、それ自体の電源状態を給電状態に設定することで、電源ラインを経由して第2の電子機器に給電することができる。
【0042】
給電コネクタコンポーネント134は電源コネクタコンポーネントと嵌合することができる。一例では、電源コネクタコンポーネントはコネクタプラグであってもよく、給電コネクタコンポーネント134は電源コネクタコンポーネントと嵌合するコネクタスロットであってもよい。電源コネクタコンポーネントは、給電コネクタコンポーネント134に挿入されると、電源を第3のコネクタコンポーネントに結合することができる。給電コネクタコンポーネントは、たとえばシリアルバスType−C(USB Type−C)型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスライトニング型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスType−B(USB Type−B又はMicro USB−B)型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスType−A(USB Type−A又はMicro USB−A)型コネクタインタフェース、ミニユニバーサルシリアルバス(Mini USB)型インタフェースなどであってもよい。
【0043】
給電状態検出回路135は給電コネクタコンポーネント134に結合される。給電状態検出回路135は、給電コネクタコンポーネント134が電源に結合されたか否かを検出するように構成されている。一例では、給電コネクタコンポーネント134はコネクタスロットであってもよく、電源コネクタコンポーネントはコネクタプラグであってもよい。この例では、給電状態検出回路135は、電源コネクタコンポーネントがスロット形態の給電コネクタコンポーネント134に挿入されたか否かを検出し、それにより電源が給電コネクタコンポーネントに結合されたか否かを検出することができる。給電状態検出回路135は、さらに、電源の電源構成情報、たとえば電圧、電流などのパラメータを取得するように構成されていてもよい。これらの電源構成情報は電源の給電能力を反映できる。給電状態検出回路135は、さらに、電源コネクタコンポーネントの挿入方向を検出し、且つ挿入方向に基づき、給電コネクタコンポーネント134のデータ伝送ポートを構成できるように構成されていてもよい。
図1B及び1Cに示すように、電源コネクタコンポーネントが給電コネクタコンポーネントに結合された場合、電源140は給電状態検出回路135に結合される。
【0044】
メッセージ伝送ライン132の一端は給電状態検出回路135に結合される。
図1Aに示すように、メッセージ伝送ライン132の他端は第2の電子機器120に結合されてもよい。よって、給電状態検出回路135は、電源が給電コネクタコンポーネント134に結合されて給電を行ったことを検出した場合、メッセージ伝送ライン132を経由して第2の電子機器120に電源接続メッセージを送信することができる。この例では、電源接続メッセージは、給電コネクタコンポーネント134が電源に結合されたことを第2の電子機器120に通知することに用いられる。
【0045】
第2の電子機器120は、電源接続メッセージを受信すると、第1の電子機器110に給電停止メッセージを送信することで、第1の電子機器に第2の電子機器への給電を停止することを通知できる。第1の電子機器110は、給電停止メッセージを受信すると、第2の電子機器への給電を停止する。次に、第1の電子機器110はそれ自体の内部の電源状態を受電状態に変換することで、電源を利用してそれに給電するようにする。第1の電子機器110は、PDプロトコル中の電源状態切り替え(Power Swap)過程を実行することで、電源状態を受電状態に設定することができ、それにより、電源は第1の電子機器及び第2の電子機器に給電できる。
【0046】
たとえば、スマートフォン及びAR/VRグラスの場合、第1のコネクタコンポーネントがスマートフォンの第1の機器側コネクタコンポーネントに結合された後、給電コネクタコンポーネントに電源140がアクセスされていなければ、スマートフォンの内部の第1のアダプタ回路がスマートフォンを表示データの出力モードにすることで、データラインを経由してAR/VRグラスに表示データを出力することができる。同時に、第1のアダプタ回路とAR/VRグラスの第2のアダプタ回路との間でPDプロトコルを実行することにより、スマートフォンが電源状態を給電状態に変換し、それにより電源ラインを経由してAR/VRグラスに給電することができる。一方、給電コネクタコンポーネントに電源140がアクセスされた後、AR/VRグラスの第2のアダプタ回路は、電源接続メッセージを受信した後、スマートフォンにAR/VRグラスへの給電を停止することを通知する。
【0047】
別の例では、メッセージ伝送ライン132の他端は第1のコネクタコンポーネント133に結合されてもよい。この例では、第1のコネクタコンポーネント133は、データ伝送ポート及び電源ポートに加えて、メッセージ伝送ポートをさらに有してもよく、メッセージ伝送ポートは、メッセージ伝送ラインに結合することに用いられる。よって、第1のコネクタコンポーネント133が第1の機器側コネクタコンポーネント111に結合されたときに、メッセージ伝送ライン132は、第1の電子機器110に結合され得る。この例では、給電状態検出回路135が給電コネクタコンポーネント134が電源140に結合されたことを検出した場合、メッセージ伝送ライン132を経由して第1の電子機器110に電源接続メッセージを送信することができる。第1の電子機器110は、電源接続メッセージを受信すると、第2の電子機器120への給電を停止することができる。第2の電子機器120への給電を停止した後、第1の電子機器110は、自分の内部の電源状態を受電状態に変換することで、電源を利用してそれに給電することができる。
【0048】
一例では、電源接続メッセージは電源構成情報を含んでもよい。第2の電子機器120は、電源構成メッセージに基づき、第1の電子機器110に給電停止メッセージを送信するか否かを決定できる。第2の電子機器120は、電源構成情報を受信すると、電源構成情報に基づき、電源が第2の電子機器に給電する能力を備えるか否かを判断できる。たとえば、電源により供給される電圧、電流などが第2の電子機器の電源の要件を満たせるか否かを判断できる。次に、第2の電子機器120は、電源が第2の電子機器に給電を行う能力を備えるときに、第1の電子機器110に給電停止メッセージを送信することで、第1の電子機器が第2の電子機器への給電を停止するようにすることができる。メッセージ伝送ラインの他端が第1の機器側コネクタコンポーネント111に結合された場合、第1の電子機器110は、電源構成情報に基づき、第2の電子機器120への給電を停止するか否かを決定してもよく、さらに電源構成情報に基づき、電源状態を設定してもよい。
【0049】
第1の電子機器が第2の電子機器への給電を停止した後、第2の電子機器の電源ポートが給電コネクタコンポーネントの電源ポートを経由して電源に接続されるので、第2の電子機器は電源から受電することにより、動作し続けることができる。第1の電子機器がそれへの給電を停止し且つ電源からの給電を得た後、機器を再始動させ、機器を再始動させた後、再びデータラインを経由して第1の電子機器の第1のアダプタ回路にデータ伝送要求を送信することにより、第1の電子機器の第1のアダプタ回路がデータ出力モードを設定するようにする。
【0050】
よって、第1の電子機器と第2の電子機器との間で正常なデータ伝送を行うと同時に、電源140を利用して第2の電子機器に給電することにより、第1の電子機器及び第2の電子機器の耐久性を向上させることができる。
【0051】
図2は、本開示の別の一実施例に係るコネクタ及びそれが適用される第1の電子機器及び第2の電子機器の構造模式図である。
図2に示す例では、メッセージ伝送ライン232の他端は、第2の電子機器220に結合することに用いられる。
【0052】
図2には電源ラインが示されておらず、電源ラインは、任意の方式で第1のコネクタコンポーネント233及び第2のコネクタコンポーネント236の電源ポートを給電コネクタコンポーネント234の電源ポートに結合することができる。たとえば、電源ラインは、それぞれ第1のコネクタコンポーネント233、第2のコネクタコンポーネント236、及び給電コネクタコンポーネント234の電源ポートに結合され、且つそれらをVBUSに結合してもよい。電源ラインはさらに、第2のコネクタコンポーネント236及び給電コネクタコンポーネント234の電源ポートをVBUSに結合し、且つ第2のコネクタコンポーネント236の電源ポートを第1のコネクタコンポーネント233の電源ポートに結合してもよい。
【0053】
図2に示すように、第2の電子機器220は、第2の機器側コネクタコンポーネント221及び第3の機器側コネクタコンポーネント222を有し、コネクタ230は第2のコネクタコンポーネント236及び第3のコネクタコンポーネント237を有する。第2のコネクタコンポーネント236及び第3のコネクタコンポーネント237は、それぞれ第2の機器側コネクタコンポーネント221及び第3の機器側コネクタコンポーネント222と嵌合する。第2のコネクタコンポーネント236は、データラインの、第2の電子機器220に結合された一端に結合されることで、データライン231を第2の電子機器220に結合することに用いられる。第3のコネクタコンポーネント237は、メッセージ伝送ラインの、第2の電子機器220に結合された一端に結合されることで、メッセージ伝送ライン232を第2の電子機器220に結合することに用いられる。
【0054】
第1のコネクタコンポーネント233が第1の電子機器の第1の機器側コネクタコンポーネント211に結合され、且つ第2のコネクタコンポーネント236及び第3のコネクタコンポーネント237がそれぞれ第2の機器側コネクタコンポーネント221及び第3の機器側コネクタコンポーネント222に結合された場合、コネクタ230は、第1の電子機器と第2の電子機器との間でデータ伝送を行うようにすることができる。電源が給電コネクタコンポーネント234に結合された場合、給電状態検出回路235は、メッセージ伝送ライン232を経由して第2の電子機器220に電源接続メッセージを送信することができる。第2の電子機器220は、電源接続メッセージを受信すると、第1の電子機器210に給電停止メッセージを送信することができる。第1の電子機器210は、給電停止メッセージを受信した後、第2の電子機器220への給電を停止し、且つそれ自体の電源状態を受電状態に変換することができ、よって電源は第1の電子機器210及び第2の電子機器220に給電できる。
【0055】
別の例では、第2のコネクタコンポーネント236及び第3のコネクタコンポーネント237の代替として、コネクタ230は、第4のコネクタコンポーネントを有してもよい。第4のコネクタコンポーネントはデータ伝送ポート及びメッセージ伝送ポートを有してもよく、該データ伝送ポートは、データラインの、第2の電子機器に結合された一端に結合され、該メッセージ伝送ポートは、メッセージ伝送ラインの、第2の電子機器に結合された一端に結合される。この例では、第2の電子機器は、1つの機器側コネクタコンポーネントを有してもよく、該機器側コネクタコンポーネントは第4のコネクタコンポーネントと嵌合し、第4のコネクタコンポーネントは、該機器側コネクタコンポーネントに結合された場合、データライン及びメッセージ伝送ラインを第2の電子機器に結合することができる。
【0056】
データライン、電源ライン、及びメッセージ伝送ラインは接続ケーブルとして集積されてもよい。データライン及び電源ラインを第1の接続ケーブルとして集積し、メッセージ伝送ラインを第2の接続ケーブル中に集積してもよい。この例では、第1の接続ケーブルの一端には第2のコネクタコンポーネントが設置されてもよく、他端には第1のコネクタコンポーネントが設置され、第2の接続ケーブルの一端には第3のコネクタコンポーネントが設置されてもよく、他端は状態検出回路に結合されてもよい。
【0057】
さらに、第1の接続ケーブル及び第2の接続ケーブルを同一の接続ケーブル中に集積することで、ユーザーがより一層簡便に使用できるようにしてもよい。第1のコネクタコンポーネントはこの同一の接続ケーブルの一端に設置されてもよく、第4のコネクタコンポーネントはこの同一の接続ケーブルの他端に設置されてもよい。
【0058】
接続ケーブルは分岐型接続ケーブルとして形成されてもよく、その一端が第1のコネクタコンポーネントに結合されてもよく、他端が第2の電子機器に結合され、又は第2の電子機器に結合することに用いられるコネクタコンポーネント(たとえば第2のコネクタコンポーネント、第3のコネクタコンポーネント、及び第4のコネクタコンポーネント)に結合されてもよく、電源に結合することに用いられる給電コネクタコンポーネントは分岐端上に設置されてもよい。別の例では、コネクタは、突出した分岐端を設置しなくてもよく、たとえば、データラインとメッセージ伝送ラインとの接合部位に給電コネクタコンポーネントが設置されてもよい。
【0059】
電源ライン及びデータラインを第1の接続ケーブルとして集積する例では、第1の接続ケーブルは、データ伝送及び電源伝送の機能を実現し得る任意のユニバーサルシリアルバスであってよく、たとえばユニバーサルシリアルバスType−C(USB Type−C)ケーブル、ユニバーサルシリアルバスライトニングケーブル、ユニバーサルシリアルバスType−B(USB Type−B又はMicro USB−B)ケーブル、ユニバーサルシリアルバスType−A(USB Type−A又はMicro USB−A)ケーブル、ミニユニバーサルシリアルバス(Mini USB)ケーブルなどであってもよい。
【0060】
第1のコネクタコンポーネントはユニバーサルシリアルインタフェースコンポーネントであってもよい。たとえば、第1のコネクタインタフェースはユニバーサルシリアルバスType−C(USB Type−C)型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスライトニング型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスType−B(USB Type−B又はMicro USB−B)型コネクタインタフェース、ユニバーサルシリアルバスType−A(USB Type−A又はMicro USB−A)型コネクタインタフェース、ミニユニバーサルシリアルバス(Mini USB)型インタフェースなどであってもよい。一例では、第2のコネクタインタフェースコンポーネントのタイプは第1のコネクタコンポーネントと同じであってもよい。
【0061】
一例では、本開示のコネクタは、第1の電子機器を収容できるハウジングをさらに含んでもよく、接続ケーブルはハウジング上に固定されてもよく、第2のコネクタコンポーネント及び第3のコネクタコンポーネント(又は第4のコネクタコンポーネント)はハウジングから外へ延伸してもよい。このとき、給電状態検出回路は、接続ケーブル内に配置されてもよく、ハウジング内に配置されてもよい。この例では、給電状態検出回路が設置された位置に近い箇所に給電コネクタコンポーネントが設置されてもよい。一例では、第1の電子機器の機器側コネクタに近接するハウジングの位置の箇所に第1のコネクタコンポーネントを設置することによって、第1の電子機器をハウジング内に入れるときに、第1のコネクタコンポーネントと第1の電子機器を簡便に結合できる。第3のコネクタコンポーネントはハウジングから外へ延伸してもよく、さらにハウジング上に設置されてもよく、たとえば、ハウジングの側面に設置され得る。
【0062】
給電状態検出回路は、第1のコネクタコンポーネントに近接して配置されてもよい。ユーザーが第1の電子機器及び第2の電子機器を使用する際に、第1の電子機器又は第2の電子機器を把持又は移動させる必要がある場合があるため、給電状態検出回路を第1のコネクタインタフェースに近接して配置することにより、体積が比較的大きい又は比較的重いコネクタ上の部分を第1の電子機器に近接させ、それにより、ユーザーが簡便に移動又は把持でき、且つユーザーが第1の電子機器にコネクタを簡便に挿入する又は引き抜くようにすることができる。一例では、給電状態検出回路は、接続ケーブル内に配置されてもよい。
【0063】
一例では、本開示の実施例で説明されるコネクタは、第2の電子機器の構成部分としてもよい。
図3は、本開示の1つの実施例に係る第2の電子機器及びそれに結合され得る第1の電子機器の構造模式図である。
【0064】
図3に示すように、コネクタ330が第2の電子機器320の構成部分とされる場合、給電状態検出回路335は第2の電子機器320中に設置され、且つメッセージ伝送ライン332を経由して第2の電子機器320の第2のアダプタ回路321に結合され得る。給電コネクタコンポーネント334は、第2の電子機器320上に設置されてもよく、電源が給電コネクタコンポーネント334に結合された場合、給電状態検出回路335は、メッセージ伝送ライン332を経由して第2のアダプタ回路321に電源接続メッセージを送信する。データライン331の一端は第2のアダプタ回路321に結合されてもよく、他端は第1のコネクタコンポーネント333に結合される。電源ライン(示されていない)はVBUSに結合されてもよく、且つ第1のコネクタコンポーネント、第2のアダプタ回路、及び給電コネクタコンポーネントの電源ポートに結合されてもよい。電源ラインの少なくともの一部はデータライン331とともに接続ケーブルとして集積されてもよく、第1のコネクタコンポーネントは該接続ケーブルの一端に設置されてもよい。データライン331は、第1のコネクタコンポーネント333のデータ伝送ポートに結合されてもよく、電源ラインは第1のコネクタコンポーネントの電源ポートに結合されてもよい。第1のコネクタコンポーネントは、第1の機器側コネクタコンポーネントに結合された場合、第2の電子機器及び第1の電子機器がデータラインを経由して通信可能に接続され、且つ第1の電子機器が電源ラインを経由して給電コネクタコンポーネントに結合されるようにすることができる。
【0065】
図4は、本開示の別の一実施例に係るコネクタが第1の電子機器及び第2の電子機器を接続するときの回路の接続関係の模式図である。
図4には、例として、給電状態検出回路450は、CCG2チップに基づき実現され、第2のアダプタ回路420はCCG3チップに基づき実現される。以上のチップは、コネクタの実現例を詳細に説明するために挙げられるものに過ぎず、本開示の実施形態はこれらに制限されず、本開示の回路機能を実現し得る任意の電子デバイスを利用して実現することができる。給電状態検出回路及び第2のアダプタ回路は、PDプロトコル及びデータ伝送機能を実現し得る任意の電子デバイスに基づき実現されてもよい。この他、
図4は、本開示の態様を説明するための接続関係だけを示しており、他のデバイス又は接続関係を省略している。
【0066】
図4に示すように、電源コネクタコンポーネント(
図4には示されていない)が給電コネクタコンポーネント440に挿入されたときに、電源430は給電コネクタコンポーネント440にアクセスする。給電コネクタコンポーネント440のデータポートは、チップの給電状態検出回路450中のCCG2のCCラインに接続されることで、CCG2に電源接続メッセージを伝送する。給電状態検出回路450のI2Cデータポートは、データラインを経由して第2のアダプタ回路420のI2Cデータポートに結合される。よって、給電状態検出回路450は、メッセージ伝送ラインを経由して第2のアダプタ回路420に電源接続メッセージを送信することができる。
【0067】
説明する必要があるのは、
図4に示す給電状態検出回路及び第2のアダプタ回路がI2C通信方式で電源接続メッセージを伝送するが、当業者であれば、給電状態検出回路及び第2のアダプタ回路を合理的に構成することにより、他のデータ通信プロトコル又はフォーマットを通じて電源接続メッセージを伝送できることである。たとえば、回路を合理的に構成することにより、USB2.0プロトコルに従って電源接続メッセージを伝送できる。
【0068】
以上、
図1A〜
図4を参照して、本開示のコネクタ及びコネクタを利用して給電制御を行う方法の実施例を説明した。以上の方法実施例の説明に言及されている詳細は、同様に、本開示の装置の実施例に適用できる。本明細書における各実施例はすべてプログレッシブ方式で説明しており、各実施例同士の同一又は類似の部分については互いに参照することができる。
【0069】
上記は、本明細書の特定実施例を説明した。他の実施例は添付特許請求の範囲の範囲内に属する。いくつかの場合、特許請求の範囲中に記載の動作又はステップは実施例における順番と異なるものに従って実行してもよく、且つ同様に所望の結果を実現できる。また、図面中に描かれた過程については、必ずしも示されている特定の順番又は連続的な順番でしか所望の結果を実現できないことが要求されるわけではない。いくつかの実施形態では、マルチタスク処理及び並行処理も可能であり、又は有利である可能性がある。
【0070】
上記各プロセス及び各システムの構造図では、すべてのステップ及びユニットは必須なものであるわけではなく、実際のニーズに応じていくつかのステップ又はユニットを無視してもよい。各ステップの実行順番は固定のものではなく、必要に応じて決定できる。上記各実施例で説明した装置の構造は、物理的構造であってもよく、ロジック構造であってもよく、すなわち、一部のユニットは同一の物理エンティティによって実現することができ、又は、一部のユニットは複数の物理エンティティによって実現することができ、又は、複数の独立機器における一部の部材によって共同で実現することもできる。
【0071】
本明細書全体を通じて使用される用語「例示的」とは、「例、実例又は例示として用いる」を意味するが、他の実施例よりも「好ましい」又は「長所を有する」ことを意味しない。説明した技術に対する理解を提供する目的のため、具体的な実施形態には詳細が含まれている。ただし、これらの詳細がない状況でこれらの技術を実施できる。いくつかの実例では、説明した実施例の概念を理解しにくくすることを回避するために、公知の構造及び装置はブロック図の形態で示されている。
【0072】
以上、図面と組み合わせて、本開示の実施例の選択可能な実施形態を詳細に説明したが、本開示の実施例は上記実施形態における詳細に制限されず、本開示の実施例の技術構想の範囲内では、本開示の実施例の技術案に対して種々の簡単な変形を行うことができ、これらの簡単な変形はすべて本開示の実施例の保護範囲に属する。
【0073】
本開示の内容の上記説明は、当業者が本開示の内容を実現又は使用できるようにするために提供されるものである。当業者にとっては、本開示の内容に対して行われた各種の修正が明らかなことであり、且つ、本開示の内容の保護範囲を逸脱しない状況下で、本明細書で定義された一般的な原理を他の変形に適用してもよい。従って、本開示の内容は、本明細書で説明した例及び設計に制限されず、本明細書で開示されている原理及び新規性の特徴に合致する最も広い範囲と一致する。