(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974907
(24)【登録日】2021年11月9日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】針ハブ格納を用いる皮下注入針刺し防止デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/158 20060101AFI20211118BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20211118BHJP
【FI】
A61M5/158 500Z
A61M25/06 512
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-511950(P2019-511950)
(86)(22)【出願日】2017年9月14日
(65)【公表番号】特表2019-528842(P2019-528842A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】US2017051600
(87)【国際公開番号】WO2018053153
(87)【国際公開日】20180322
【審査請求日】2020年7月3日
(31)【優先権主張番号】62/395,200
(32)【優先日】2016年9月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ ソンデレッガー
【審査官】
竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−524926(JP,A)
【文献】
米国特許第04747831(US,A)
【文献】
特開2007−296022(JP,A)
【文献】
特表2015−500100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/158
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースを含む医療デバイスのための針刺し防止デバイスであって、前記ベースは、前記ベースから近位に延びる柱、および前記柱から延び前記ベースとヘッドとの間にアンダーカットを形成するヘッド、を有し、前記針刺し防止デバイスは、
近位端および遠位端と連絡する通路を備える外壁を含む、針の遠位端を選択的に被覆するための針シールドであって、前記近位端は、近位開口部を含み、および前記遠位端は、前記遠位端を通って延びる遠位開口部と連絡する横開口部を含む、針シールド、
前記針シールドの前記通路内部に移動可能に受け入れられる針ハブであって、
近位端、
遠位端、
前記針ハブの前記遠位端に固定的に接続される針、を含む、針ハブ、
前記針シールドの前記横開口部内に移動可能に受け入れられて、前記針シールド、前記針ハブおよび前記医療デバイスと選択的に係合する作動ボタン、ならびに
前記針ハブおよび作動ボタン間に配置されるばね、を含み、第1の状態において、前記ばねは、前記針ハブおよび作動ボタン間において圧縮された状態で保持され、および前記医療デバイスは、前記作動ボタンを用いて解放可能に係止され、ならびに前記作動ボタンが作動させられた後の第2の状態において、前記作動ボタンは、前記医療デバイスから取り外し可能であり、前記ばねは、解放され、および前記針ハブは、前記針シールドに関して移動可能であることを特徴とする針刺し防止デバイス。
【請求項2】
前記針ハブの前記近位端および遠位端間に配置される複数のリブまたはシリンダをさらに含み、前記ばねは、前記シリンダの前記複数のリブを取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項3】
前記針ハブの前記近位端に配置されるカラーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項4】
前記ばねは、前記第1の状態において、前記カラーと前記作動ボタンとの間で圧縮されることを特徴とする請求項3に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項5】
前記第1の状態において、前記作動ボタンは、前記針ハブおよびベースと係合することを特徴とする請求項1に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項6】
前記第2の状態において、前記作動ボタンは、前記針ハブとの係合を維持し、および前記ベースを解放することを特徴とする請求項1に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項7】
ベースを含む医療デバイスのための針刺し防止デバイスであって、前記ベースは、前記ベースから近位に延びる柱、および前記柱から延び前記ベースとヘッドとの間にアンダーカットを形成するヘッド、を有し、前記針刺し防止デバイスは、
近位端および遠位端と連絡する通路を備える外壁を含む針の遠位端を選択的に被覆するための針シールドであって、前記近位端は、近位開口部を含み、および前記遠位端は、前記遠位端を通って延びる遠位開口部と連絡する横レセプタクルを含む、針シールド、
前記針シールドの前記通路内部に移動可能に受け入れられる針ハブであって、前記針ハブは、
近位端、
遠位端、
前記針ハブの前記遠位端に固定的に接続される針、および
前記遠位端の近位に配置される横開口部、
を含む、針ハブ、
前記針ハブの前記横開口部内および前記針シールドの前記横レセプタクル内に移動可能に受け入れられて、前記針シールド、前記針ハブおよび前記医療デバイスと係合する作動プラグ、ならびに
前記針ハブおよび作動プラグに配置されるばね、を含み、第1の状態において、前記ばねは、前記針ハブおよび作動プラグ間において圧縮された状態で保持され、前記針ハブは、前記針シールドに関して移動可能ではなく、および前記医療デバイスは、前記作動プラグを用いて解放可能に係止され、ならびに前記作動プラグが前記横レセプタクル内に前進させられた後の第2の状態において、前記作動プラグは、前記医療デバイスから取り外し可能であり、前記ばねは、解放され、および前記針ハブは、前記針シールドに関して移動可能であることを特徴とする針刺し防止デバイス。
【請求項8】
前記横レセプタクルは、前記作動プラグが前進することができる方向を限定する静止シュラウドを含むことを特徴とする請求項7に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項9】
前記作動プラグは、第1のアームの内側表面上に配置される第1のアーチ形部材および第2のアームの内側表面上に配置される第2のアーチ形部材を備える、第1のアームおよび第2のアームを含むことを特徴とする請求項7に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項10】
前記第1のアーチ形部材および前記第2のアーチ形部材は、前記作動プラグ内部に鍵穴形状の開口部を形成することを特徴とする請求項9に記載の針刺し防止デバイス。
【請求項11】
前記第1のアーチ形部材は、そこから延びる第1の片持ちアームを含み、および前記第2のアーチ形部材は、そこから延びる第2の片持ちアームを含んで、前記第1の状態および第2の状態において、前記横レセプタクルの嵌合部分を解放可能に係合し、および前記作動プラグを維持することを特徴とする請求項9に記載の針刺し防止デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2016年9月15日に出願された米国仮出願シリアル番号第62/395,200号から、米国特許法第119条(e)の下、優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、針刺し防止デバイスに関し、およびより具体的には、自動針格納を備える針刺し防止デバイスに関する。
【0003】
針の尖った先の安全性(Needle sharps safety)は、医療デバイスの高まるおよび重要な態様である。規制(Regulatory)および市場の力は、共に、医療専門家、保管人員(custodial personnel)およびユーザーを針刺し負傷から保護する信頼できる方法の必要性(need)を推進している。ユーザーおよび人員を針刺し負傷から保護する能力は、医療デバイスの市場の成功に影響を及ぼす重要な態様である。
【0004】
カテーテルおよび挿入デバイスを用いる患者内への流体の導入は知られている。静脈内注入のために、一般的な挿入デバイスは、カテーテル内に受け入れられる導入針を備えるシリンジである。現在、針刺し負傷を防止しおよび導入針の安全な廃棄を可能にする幾つかのデバイスがある。これらのデバイスは、大抵、複雑、高価および/または製造が困難である。加えて、幾つかの従来のデバイスは、それらの操作窓(operating window)の至る所で作動不整合(actuation inconsistencies)を示している。
【0005】
そのため、上述の問題に対処しならびに単純で製造するのに低コストである、挿入針のための新しいおよび改善された針刺し防止デバイスの継続的な必要性が存在することは理解されよう。本発明の実施形態は、この必要性を実質的に満たす。
【発明の概要】
【0006】
本発明の態様に従って、針刺し防止デバイスは、ベースを含む医療デバイスであって、ベースは、ベースから近位に延びる柱、および柱から延びてベースとヘッドとの間にアンダーカットを形成するヘッド、を有する、医療デバイス、との使用のために提供される。針刺し防止デバイスは、近位端および遠位端と連絡する通路を備える外壁を含む針の遠位端を選択的に被覆するための針シールドであって、近位端は、近位開口部を含み、および遠位端は、遠位端を通って延びる遠位開口部と連絡する横開口部を含む、針シールド、針シールドの通路内部に移動可能に受け入れられる針ハブであって、針ハブは、近位端、遠位端、針ハブの遠位端に固定的に接続される針、および針シールドの横開口部内に移動可能に受け入れられて針シールド、針ハブおよび医療デバイスと選択的に係合する作動ボタンを含む、針ハブ、ならびに針ハブおよび作動部材間に配置されるばね、を含み、第1の状態において、ばねは、針ハブおよび作動部材間において圧縮された状態で保持され、および医療デバイスは、作動ボタンを用いて解放可能に係止され、ならびに作動ボタンが作動させられた後の第2の状態において、作動ボタンは、医療デバイスから取り外し可能であり、ばねは、解放され、および針ハブは、針シールドに関して移動可能である。
【0007】
本発明の別の態様に従って、針刺し防止デバイスは、ベースを含む医療デバイスであって、ベースは、ベースから近位に延びる柱、および柱から延びてベースとヘッドとの間にアンダーカットを形成するヘッド、を有する、医療デバイス、との使用のために提供される。針刺し防止デバイスは、近位端および遠位端と連絡する通路を備える外壁を含む針の遠位端を選択的に被覆するための針シールドであって、近位端は近位開口部を含みおよび遠位端は遠位端を通って延びる遠位開口部と連絡する横レセプタクルを含む、針シールド、針シールドの通路内部に移動可能に受け入れられる針ハブであって、針ハブは、近位端、遠位端、針ハブの遠位端に固定的に接続される針、および遠位端の近位に配置される横開口部を含む、針ハブ、針ハブの横開口部内および針シールドの横レセプタクル内に移動可能に受け入れられて、針シールド、針ハブおよび医療デバイスと係合する作動プラグ、ならびに針ハブおよび作動プラグ間に配置されるばね、を含み、第1の状態において、ばねは、針ハブおよび作動プラグ間において圧縮された状態で保持され、針ハブは、針シールドに関して移動可能ではなく、および医療デバイスは、作動プラグを用いて解放可能に係止され、ならびに作動プラグが横レセプタクル内に前進させられた第2の状態において、作動プラグは、医療デバイスから取り外し可能であり、ばねは、解放され、および針ハブは、針シールドに関して移動可能である。
【0008】
本発明の実施形態の上記および/または他の態様および利点は、添付図面と併せて以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に従う、挿入針のための針刺し防止デバイスおよび注入セットのベースの断面図である。
【
図2】
図1の針刺し防止デバイスの分解斜視図である。
【
図3】
図1のベースおよび挿入デバイスを備える、第1の動作状態(first operational state)における
図1の針刺し防止デバイスの断面図である。
【
図4】第2の動作状態(second operational state)における
図1の針刺し防止デバイスおよび
図1のベースの断面図である。
【
図5】
図1の針刺し防止デバイスの作動ボタンおよび
図1のベースの斜視図である。
【
図6】
図1の針刺し防止デバイスの断面図であるが、明確化のために注入セットのベースは省略されている。
【
図7】第1の動作状態における
図1の針刺し防止デバイスの背面図である。
【
図8】挿入デバイスと共に、本発明の別の実施形態による、挿入針のための針刺し防止デバイス、および注入セットのベースの断面図である。
【
図9】
図8の針刺し防止デバイスの分解斜視図である。
【
図10】第1の動作状態における
図8の針刺し防止デバイスの断面図である。
【
図11】第1の動作状態における
図1の針刺し防止デバイスの背面図である。
【
図12】第1の動作状態における
図8の針刺し防止デバイスの断面上面図である。
【
図13】第2の動作状態における
図8の針刺し防止デバイスの断面図である。
【
図14】第2の動作状態における
図8の針刺し防止デバイスの断面上面図である。
【
図15】
図8の針刺し防止デバイスの断面図であるが、明確化のために注入セットのベースは省略されている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の詳細な説明
次に、添付図面に示される本発明の実施形態への言及を詳細に行い、そこで同様の参照番号は全体を通して同様の要素を指す。本明細書に記載される実施形態は、図面を参照することによって本発明を例示するが、限定しない。
【0011】
本開示は、その適用において、以下の説明に述べられるまたは図面に示される構成要素の構造および配置の詳細に限定されないことは、当業者によって理解されるであろう。本明細書における実施形態は、様々なやり方で、修正され、実施されまたは実行され得る。また、本明細書において使用される言葉遣いおよび用語は説明の目的のためであり、および限定としてみなされるべきではないことは理解されよう。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、または「有する(having)」およびそれらの変形の使用は、この後に列挙されるアイテムおよびそれらの同等物および付加的なアイテムを包含することが意図される。別段の限定がない限り、本明細書における用語「接続され(connected)」、「連結され(coupled)」、および「据え付けられ(mounted)」ならびにそれらの変形は、広く用いられ、および直接的および間接的な接続、連結、および据付を包含する。加えて、用語「接続され(connected)」および「連結され(coupled)」ならびにそれらの変形は、物理的または機械的な接続または連結に制限されない。さらに、上(up)、下(down)、底(bottom)および上(top)のような用語は、相対的であり、ならびに例示を助けるために採用されるが、限定的ではない。
【0012】
注入セット組立品は、ベース80を含み、および針刺し防止デバイス10は、
図1に示される。注入セットのベース80は、それに添付される柱82および柱上に配置されるヘッド84を有する。針刺し防止デバイス10の作動ボタン60は、針シールド20内に形成される横開口部32を介して、針シールド20、針ハブ40およびベース80と係合する。作動ボタン60は、針41および針ハブ40が作動ボタン60を通って延びるのを可能にする二重の(dual)鍵穴形状の開口部64を含む。
【0013】
図2は、針刺し防止デバイス10の分解図を示す。示されるように、針41の遠位端を選択的に被覆するための針シールド20は、近位端22および遠位端26を備える円周(circumferential)外壁30を含む。近位端22は、近位開口部24を含み、および遠位端26は、それを通って延びる遠位開口部28を備える遠位表面29を含む。通路33は、外壁30によって形成され、および近位開口部24と遠位開口部28との間に延びる。
【0014】
針シールド20の外側表面上に形成されるのは、作動ボタン60の側方運動(lateral movement)を限定するための半径方向に延びるリッジ34である。横開口部32は、遠位表面29の近位の外壁30のリッジ34内に形成される。
【0015】
針シールドの通路33内部に移動可能に受け入れられるのは、針ハブ40である。針ハブ40は、近位端42および遠位端46を、それらの間に延びるハブ本体50を備えて含む。1つの実施形態に従って、針41は、ハブ本体50の内側通路57内に受け入れられる。
図2に示されるように、針ハブ40は、また、近位端42に位置するカラー44および遠位端46に位置するフランジ48を含む。複数のリブ54は、カラー44とフランジ48との間においてハブ本体50から半径方向に延びる。複数のリブの各々は、近位端55および遠位端56を含む。凹部49は、複数のリブの遠位端56とフランジ48との間に形成される。
【0016】
図2および
図5に示されるように、作動ボタン60は、第1の端部においてユーザー作動表面を含むボタンヘッド70によって結合されおよび第2の端部において壁71によって結合される、上側ラッチ62および下側ラッチ66を含む。上側ラッチ62および下側ラッチ66は、ボタンヘッド70および壁71間において横方向に延びる。上側ラッチ62は、係止部(locking portion)63および係止解除部(unlocking portion)65を備える第1の鍵穴64を含む。係止部63は、係止解除部65よりも小さい。下側ラッチ66は、係止部67および係止解除部69を備える第2の鍵穴68を含む。係止解除部69は、係止部67よりも大きい。上側および下側ラッチ62、66は、また、上側および下側突出部72、74をそれぞれ含む。
【0017】
戻って
図1を参照して、注入セットのベース80は、柱82とヘッド84との間に形成されるアンダーカット83を介して作動ボタン60と取り外し可能に係合し得る。作動ボタン60が第1の非作動動作状態(first non-actuated operational state)にあるとき、作動ボタン60の上側ラッチ62は、針ハブ40の凹部49内に受け入れられ、およびハブのフランジ48は、上側ラッチ62の下面と係合する。作動ボタン60の下側ラッチ66は、注入セットのベース80の柱82およびヘッド84間に形成されるアンダーカット83内に受け入れられる。また、第1の状態において、ばね58は、針ハブ40の複数のリブ54を取り巻く。複数のリブ54は、シリンダのようなものであり、および代替物としてシリンダ形態が、複数のリブ54の代わりに使用されてもよい。ばね58は、針ハブ40のカラー44と作動ボタン60の上側ラッチ62との間に捕捉される。ハブのフランジ48と上側ラッチ62の下面との間の係合は、ハブのカラー44に、作動ボタン6
0の上側ラッチ62に抗するばね58の圧縮を維持させ、それによって、作動ボタン60に関する針ハブ40の移動を限定する。
【0018】
図3は、針刺し防止デバイス10および注入セットのベース80と係合して患者内への注入セットのベース80の挿入を促進させる挿入デバイス38を示す。第1の動作状態における作動ボタン60を用いて、挿入デバイス38の突出39は、針シールド20の近位開口部24内に受け入れられる。挿入デバイス38が針シールド20内に据え付けられたとき、作動ボタンを作動させることはできない。針41および注入セットのベース80のカニューレ86が患者の皮膚内に挿入された後は、挿入デバイス38を、作動ボタン60を作動させることができるように、取り除くことができる。
【0019】
図4は、作動ボタン60が横開口部32内においてベース80を係止解除しおよび針ハブ40を係止解除する方向に前進させられた後の、第2の作動動作状態における作動ボタン60を示す。好ましくは、この方向は、第2の作動状態の方向に向かって、針ハブ40の長手方向軸に実質的に垂直である。作動ボタン60は、ボタンヘッド70が針シールド20の外壁30と係合して作動方向への作動ボタン60のさらなる移動を防止するまで、横開口部32を通って前進させられる。1つの実施形態に従って、ボタンヘッド70は、横開口部32よりも大きいようにサイズ合わせされおよび寸法付けられる。
【0020】
また、
図4に示されるように、第2の作動状態において、注入セットのヘッド84は、作動ボタンの下側ラッチ66の係止解除部69内に受け入れられ、および針ハブのフランジ48は、同時に、作動ボタンの上側ラッチ62の係止解除部65内に受け入れられる。上側および下側ラッチのそれぞれの係止解除部65、69は、ヘッド84および針ハブ40上のフランジ48よりも大きい。
【0021】
第2の状態において、作動ボタン60の動作(operation)を介して、針41を、
図6に示されるような安全または格納状態まで、針シールド20内に格納させることができる。上側ラッチ62の係止解除部65は、前に述べたように、針ハブ40のフランジ48のそれを通る通路のために十分に大きい。したがって、作動ボタン60または針シールド20に関する針ハブ40の移動は、もはや限定されず、およびばね58の力は、もはや拘束されない。結果として、ばね58は、針ハブ40を、
図6に示される状態まで、針シールドの通路33を通して近位に移動させる。したがって、ユーザーには、偶発的な針刺しから保護するための機構が提供される。
【0022】
また、第2の状態において、注入セットのベース80を、ヘッド84を下側ラッチ66の係止解除部69を通過させることによって、針シールド20および作動ボタン60から取り外してもよい。換言すれば、作動ボタン60はもはやベース80のアンダーカット83と係合しないので、ユーザーは、針刺し防止デバイス10をベース80から持ち上げることができる。
【0023】
図7は、針刺し防止デバイス10の背面図を示す。針刺し防止デバイス10を作動させるためにボタンヘッド60をA方向に単純に押すのではなく、ユーザーは、ボタンヘッド60および壁71を同時に係合させてもよい。
図7に示されるように、この同時の係合は、作動ボタン60に作用する矢印Aおよび矢印Bによって表示されるような対抗力を生み出す可能性がある。これらの対抗力は、針シールド20に関する作動ボタン60の無運動(no motion)をもたらす可能性がある。この発生の見込みを低減させるために、例えば、
図8から
図15に示される実施形態に示されるように、作動ボタン60は、作動ボタン60に印加される対抗力の影響を防止するように修正されてもよい。
【0024】
図8から
図15は、作動シールド(actuation shield)を含む本発明の実施形態を示す。
図9は、本発明の第2の実施形態に従う針刺し防止デバイス110の分解図である。示されるように、針141の遠位端を選択的に被覆するための針シールド120は、近位端122および遠位端126を備える円周外壁130を含む。近位端122は、近位開口部124を含み、および遠位端126は、遠位開口部128を含む。横レセプタクル132は、遠位端に配置され、および遠位開口部128と連絡する。横レセプタクル132は、針シールド120から横方向に延びる静止(stationary)シュラウド139を含む。通路133は、外壁130によって形成され、および近位開口部124と遠位開口部128との間に延びる。
【0025】
針シールドの通路133の内部に移動可能に受け入れられるのは、針ハブ140である。針ハブ140は、それらの間に延びるシリンダ形のハブ本体150を備える近位端142および遠位端146を含む。本実施形態において、シリンダ形のハブ本体150は、リブ54が必要とされないように、
図1から
図7の対応するハブ本体よりも大きい直径を有する。1つの実施形態に従って、針141は、ハブ本体150の内側通路157内に受け入れられる。針ハブ140は、また、近位端142の近位に位置するカラー144および遠位端146に位置する横開口部148を含む。
【0026】
図8から
図10に示されるように、移動可能な作動プラグ160は、第2のアーム166に接続される第1のアーム162を含む。移動可能な作動プラグ160は、ユーザーによって作動させられて作動プラグ160を針シールド120の横レセプタクル132内に前進させる作動プラグのシュラウド174を含む。第1のアーチ形部材168は、第1のアーム162の内側表面上に配置され、および第1のアーチ形部材168は、第1の片持ちアーム170の自由端上に第1の突起172を備える、そこから延びる第1の片持ちアーム170を含む。第2のアーチ形部材169は、第2のアーム166の内側表面上に配置され、および第2のアーチ形部材169は、第2の片持ちアーム171の自由端上に第2の突起173を備える、そこから延びる第2の片持ちアーム171を含む。
図12に示されるように、第1のアーチ形部材168および第2のアーチ形部材169は、作動プラグ160内部に実質的に鍵穴形状164を形成する。鍵穴形状164は、第1の部分163および第2の部分165を含み、第1の部分は、針シールドに関して針ハブを取り外し可能に係止するように構成される。第2の状態は、針ハブを係止解除して、針ハブが針シールド内部で移動できるようにするように構成される。
【0027】
注入セットのベース180は、注入セットのベース180から延びる柱182と柱182上に形成されるヘッド184との間に形成されるアンダーカット183を介して、作動プラグ160と取り外し可能に係合され得る。
図10から
図12は、第1の非作動状態(non-actuated state)における作動プラグ160を示す。第1の状態において、作動プラグ160の第1および第2の片持ちアーム170、171は、針ハブ140の横開口部148内に受け入れられる。第1および第2の片持ちアーム170、171は、その上、注入セットのベース180の柱182とヘッド184との間に形成されるアンダーカット183内に受け入れられる。また、第1の状態において、ばね158は、針ハブ140を取り囲み、およびばね158は、針ハブ140のカラー144と第1および第2の片持ちアーム170、171の上側表面との間に捕捉される。針ハブ140の横開口部148内への第1および第2の片持ちアーム170、171の挿入は、ハブのカラー144に、第1および第2の片持ちアーム170、171の上側表面に抗してばね158を圧縮させる。それによって、針シールド120に関する針ハブ140の移動を限定する。
【0028】
図8は、針刺し防止デバイス110および注入セットのベース180と係合して注入セットのベース180のカニューレ185の患者内への挿入を促進する挿入デバイス138を示す。第1の状態における作動
プラグ160を用いて、挿入デバイス138の突出137は、針シールド120の近位開口部124内に受け入れられる。針141および注入セットのベース180のカニューレ185が患者の皮膚内に挿入された後に、挿入デバイス138は、作動プラグ160が作動され得るように、取り外され得る。
【0029】
図13および
図14は、作動プラグ160が横
レセプタクル132内部において第1の方向に前進させられてベース180を解放しおよび針シールド120に関する針ハブ140の移動を促進した後の第2の作動状態における作動プラグ160を示す。好ましくは、この方向は、針141の長手方向軸に実質的に垂直である。ユーザーが針シールドの横
レセプタクル13
2を通して作動プラグ160を前進させる際に、片持ちアーム170、171は、突起172、173が横レセプタクル132の嵌合部分134上に配置される戻り止め138の傾斜部分を越えて移動する際に、外方に屈曲する。作動プラグ160の移動の終端において、突起172、173は、内方にパチンと閉じて(snap)戻り止めの平坦部分と係合する。平坦部分との突起172、173のこの係合は、逆方向の作動プラグ160の移動を制限する。1つの実施形態に従って、針シールド120の嵌合部分134と直径方向に向かい合う壁135は、作動プラグ160の内側表面に当接し、および横レセプタクル132内部における第1の方向の作動プラグ160のさらなる側方運動を防止する。
【0030】
また、
図14に示されるように、第2の作動状態において、注入セットのヘッド184は、作動プラグの鍵穴形状164の第2の部分165内に受け入れられ、および針ハブのカラー144は、同時に、第2の部分165内に受け入れられる。
【0031】
第2の状態において、針141を、作動プラグ160の前進を介して、
図15に示されるような安全または格納位置まで針シールド120内に格納させることができる。作動プラグ160内に配置される鍵穴164の第2の部分165は、針ハブ140のカラー144のそれを通る通過のために十分に大きい。したがって、作動プラグ160に関する針ハブ140の移動は、もはや制限されず、およびばね158は、もはや拘束されない。結果として、ばね158は、針ハブ140を、
図15に示される位置まで、針シールドの通路133を通して近位に移動させる。針シールド120は、球157によって表される平均的な指(average finger)が針シールドの遠位開口部128を通ってはまらないように、針先端143を取り囲みおよび隠す。したがって、ユーザーは、偶発的な針刺しから保護するための機構が提供される。また、第2の状態において、針シールド120および作動プラグ160は、ベース180のヘッド184を越えて鍵穴形状の第2の部分165を通過させることによって、注入セットのベース180から取り外されてもよい。
【0032】
本発明の範囲を逸脱することなく本明細書に記載される実施形態に変更を加えてもよいことは、当業者によって理解されるであろう。異なる実施形態および請求項の特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、互いと組み合わされてもよいことに、特に注意されたい。そのような変更および組み合わせの全ては、添付される特許請求の範囲およびそれらの同等物によって定義される本発明の範囲内であるとみなされる。