【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的は、部分的に被覆されたステンレス鋼で作られているテクスチャ加工された内部表面を有する容器本体を備える調理用容器であって、テクスチャ加工された内部表面が、谷よりも上側に延在する複数のリブを有し、谷が、焦げ付き防止被覆で被覆された底部表面を有し、リブが、被覆されていない上部表面、および谷の底部表面とは異なる側部表面を有し、リブの側部表面が、リブの上部表面を谷の底部表面に接続し、リブの上部表面が、焦げ付き防止被覆が上部表面の高さを超えることなく谷の底部表面からリブの上部表面に向かってリブの側部表面の上に延在するように、また、谷の底部表面およびリブの側部表面が、焦げ付き防止被覆の付着を促進するために焦げ付き防止被覆の下に粗い表面を有するように、谷の底部表面を覆う焦げ付き防止被覆よりも上側に延在する調理用容器によって達成される。これらの構成は、容器の金属体構成要素の製造を簡単にする。これらの構成はまた、テクスチャ加工された内部表面の表面全体に焦げ付き防止被覆が適用され、その後にリブの上部表面のブラッシングが続くので、焦げ付き防止被覆の付着を向上させる。単一層の焦げ付き防止被覆を最初に適用することは、被覆の品質を向上させる。谷の被覆された底部表面よりも上側に延在するリブの金属製上部表面により、調理表面の良好な機械的抵抗力が保たれながら、調理用容器の耐久性が向上される。
【0010】
有利には、リブの側部表面は、リブの上部表面を谷の底部表面に接続する傾斜路を形成する。この構成は、リブの側部表面への被覆の付着を向上させる。
【0011】
やはり有利には、焦げ付き防止被覆の厚さは、リブの側部の上方部分上よりもリブの側部の下方部分上のほうが厚い。この構成は、リブの側部表面の下方部分、および谷の底部表面の隣り合った部分への被覆の付着を向上させる。
【0012】
やはり有利には、リブの上部表面の幅は、隣り合った2つのリブの上部表面間の距離未満である。この構成は、リブの上部表面の被覆されていない金属表面領域よりも大きな被覆された表面領域を有するテクスチャ加工された内部表面を作り出すことを可能にする。
【0013】
やはり有利には、リブの上部表面の幅は、隣り合った2つのリブ間に延在する谷の底部表面の幅未満である。この構成は、より大きな被覆された表面領域を有するテクスチャ加工された内部表面を作り出すことを可能にする。
【0014】
やはり有利には、リブの側部表面は、45°未満の角度(a)で、好ましくは20°から40°の間の角度(a)で、谷の底部表面から上方に延在する。この構成は、リブの具現化を簡単にする。この構成はまた、リブの側部への被覆の付着を向上させることを可能にする。
【0015】
やはり有利には、リブの上部表面は、平坦である。この構成は、食品をかき混ぜる、取り分ける、または給仕するための、リブにわたる調理用品の運動を円滑にする。この構成はまた、リブの上部表面の具現化を簡単にする。必要に応じて、リブの上部表面は研磨されてもよく、それにより食品の付着が軽減される。
【0016】
やはり有利には、リブは、台形状のものである。この構成は、リブの具現化を簡単にする。
【0017】
やはり有利には、リブの上部表面と谷の底部表面との間に画定される切り込みの深さは、0.05mmから0.2mmの間である。この構成は、製造の容易さを維持しながら、使用するのに適した特徴を持つ調理用容器を製造することを可能にする。
【0018】
1つの実施形態では、焦げ付き防止被覆は、PTFEの外側層を有する。
【0019】
別の実施形態では、焦げ付き防止被覆は、セラミックゾルゲルの外側層を有する。
【0020】
容器本体は、ステンレス鋼で作られ得る。したがって、有利には、適切な熱分配を確実にするために、アルミ製熱拡散プレートが、調理用容器の外部表面を部分的に覆う。やはり有利には、ステンレス鋼基部プレートが、熱拡散プレートを覆う。したがって、有利には、基部プレートは、調理用容器の誘導加熱を可能にするために、フェライト系ステンレス鋼で作られる。
【0021】
容器本体は、ステンレス鋼の少なくとも1つの外側層を含む多層材料で作られてもよい。
【0022】
やはり有利には、調理用容器は、容器本体に取り付けられた少なくとも1つの持ち手を備える。
【0023】
やはり有利には、リブは、相互接続され、かつ、別個の谷を区切る。この構成は、食品をかき混ぜる、取り分ける、または給仕するための、リブにわたる調理用品の運動を円滑にする。
【0024】
これらの目的はまた、以下のステップを含む調理用容器を製造する方法によって達成され得る:
− ステンレス鋼のシートからブランクを具現化または供給するステップ、
− ブランクを絞り加工して、内部表面および外部表面を備えるキャップを形成するステップであって、内部表面が、側壁に取り囲まれた平坦な基部領域を含むステップ、
− キャップの外部表面上に拡散基部をホットスタンピングするステップであって、格子パターンを刻設するステップを伴い、キャップの内部表面の基部領域の少なくとも一部分を刻設して、谷よりも上側に延在する上部表面と、谷の底部表面とは異なる側部表面とを有しているリブのネットワークを形成し、リブの側部表面がリブの上部表面を谷の底部表面に接続しているステップ、
− キャップの内部表面の少なくとも刻設された基部領域をサンディングして、粗さを作り出すステップ、
− 少なくともサンディングされ刻設された基部領域に焦げ付き防止被覆を適用するステップ、
− 少なくとも被覆されサンディングされ刻設された基部領域をブラッシングおよび/または研磨して、リブの上部表面上のステンレス鋼を露出させるステップ。
【0025】
したがって、有利には、方法は、調理用容器の誘導加熱を可能にするために、拡散基部がキャップの外部表面上にホットスタンピングされるときに、キャップとは反対側の拡散基部の表面上にフェライト系ステンレス鋼の基部プレートをホットスタンピングするステップより成る。
【0026】
これらの目的はまた、以下のステップを含む調理用容器を製造する方法によって達成され得る:
− ステンレス鋼で作られた少なくとも1つの外側表面を含む鋼の多層シートからブランクを具現化または供給するステップ、
− ステンレス鋼で作られた前記外側表面の少なくとも一部分に格子パターンを刻設して、谷よりも上側に延在する上部表面と、谷の底部表面とは異なる側部表面とを有しているリブのネットワークを形成するステップであって、リブの側部表面がリブの上部表面を谷の底部表面に接続しているステップ、
− ブランクを絞り加工して、内部表面および外部表面を備えるキャップを形成するステップであって、内部表面が、側壁に取り囲まれた基部領域を含み、リブが、基部領域の少なくとも一部分にわたって延在するステップ、
− 少なくとも刻設された基部領域をサンディングして、粗さを作り出すステップ、
− 少なくともサンディングされ刻設された基部領域上に焦げ付き防止被覆を適用するステップ、
− 被覆されサンディングされ刻設された基部領域をブラッシングおよび/または研磨して、リブの上部表面上のステンレス鋼を露出させるステップ。
【0027】
格子パターンを刻設するステップは、具体的には、スタンピング、好ましくはホットスタンピングによって、またはレーザ刻設によって達成されてもよい。
【0028】
これらの目的はまた、以下のステップを含む調理用容器を製造する方法によって達成され得る:
ステンレス鋼で作られた少なくとも1つの外側表面を含む鋼の多層シートからブランクを具現化または供給するステップ、
− ブランクを絞り加工して、ステンレス鋼の前記外側表面によって形成された内部表面と、外部表面とを備えるキャップを形成するステップであって、内部表面が、側壁に取り囲まれた基部領域を含むステップ、
− 基部領域の少なくとも一部分に格子パターンを刻設して、谷よりも上側に延在する上部表面と、谷の底部表面とは異なる側部表面とを有しているリブのネットワークを形成するステップであって、リブの側部表面がリブの上部表面を谷の底部表面に接続しているステップ、
− 少なくとも刻設された基部領域をサンディングして、粗さを作り出すステップ、
− 少なくともサンディングされ刻設された基部領域上に焦げ付き防止被覆を適用するステップ、
− 被覆されサンディングされ刻設された基部領域をブラッシングおよび/または研磨して、リブの上部表面上のステンレス鋼を露出させるステップ。
【0029】
格子パターンを刻設するステップは、具体的には、スタンピング、好ましくはホットスタンピングによって、またはレーザ刻設によって達成されてもよい。
【0030】
したがって、有利には、リブの上部表面を研磨するステップは、リブの上部表面への焦げ付き防止被覆の付着を制限するために、焦げ付き防止被覆の適用に先立って行われる。
【0031】
これらの目的はまた、上述の特性による方法によって得られる調理用容器によって達成され得る。
【0032】
本発明は、非限定的な例として提供され添付の図面に示された、調理用容器の1つの実施形態の1つの例、および調理容器を製造する方法の3つの実施形態を検討することにより、より明確に理解されるであろう。
【0033】
図3から
図8は、本発明による調理用容器を製造する方法の1つの最初の実施形態のステップを概略的に示す図である。
【0034】
図9から
図14は、本発明による調理用容器を製造する方法の第2の実施形態のステップを概略的に示す図である。
【0035】
図15から
図20は、本発明による調理用容器を製造する方法の第3の実施形態のステップを概略的に示す図である。