(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974929
(24)【登録日】2021年11月9日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】床清掃装置
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20211118BHJP
A47L 11/03 20060101ALI20211118BHJP
【FI】
A47L9/02 D
A47L11/03
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-66964(P2015-66964)
(22)【出願日】2015年3月27日
(65)【公開番号】特開2016-77867(P2016-77867A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2018年1月10日
【審判番号】不服2020-6586(P2020-6586/J1)
【審判請求日】2020年5月15日
(31)【優先権主張番号】62/065,946
(32)【優先日】2014年10月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/066,493
(32)【優先日】2014年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15153559.8
(32)【優先日】2015年2月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】マチアス ヘンドリクス ルーベルス
(72)【発明者】
【氏名】ピーター キングマ
(72)【発明者】
【氏名】マーク ファン ウェイヘ
【合議体】
【審判長】
小川 恭司
【審判官】
佐々木 芳枝
【審判官】
木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3128923(JP,U)
【文献】
特開2004−350826(JP,A)
【文献】
特開2006−102052(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/02
A47L 11/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェットクリーニング及びドライクリーニングの両方に適した床清掃装置のためのノズルであって、
前記ノズルの前端における気流吸入口と、
前記ノズルの後端における後輪と、
前記ノズルの後輪の下にマウントされた場合に、前記ノズルの後端を持ち上げる、前記ノズルに対して取り外し可能なウェットクリーニング装置と、
を有し、
前記取り外し可能なウェットクリーニング装置は、モップがけ基板を備え、
前記取り外し可能なウェットクリーニング装置は、前記着脱可能なモップがけ基板を濡らすための液体を含むための液体容器を持つ、ノズル。
【請求項2】
前記ノズルは、前記取り外し可能なウェットクリーニング装置が前記ノズルに取り付けられるとき、清掃される表面近くに達するスクイージーを持つ、請求項1記載のノズル。
【請求項3】
前記気流吸入口において、回転ブラシを更に有し、前記回転ブラシは、前記取り外し可能なウェットクリーニング装置のマウントの結果として、清掃される表面から持ち上げられ、前記回転ブラシと前記表面との間のオフセットが、前記取り外し可能なウェットクリーニング装置の存在下で、1.2mmよりも小さい、請求項1又は2に記載のノズル。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノズルと、吸気手段としての電気ポンプと、を有する、床清掃装置。
【請求項5】
バッテリ駆動される、請求項4記載の床清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床清掃装置に関し、特に、床清掃装置のためのノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
硬い床の清掃は、伝統的に、まず床に掃除機をかけ、続いてモップがけをすることによって、行なわれる。掃除機がけは、粗い塵を除去する一方、モップがけは、染みを除去する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年では、掃除機がけとモップがけとを一回で行なうことを謳うますます多くの電化製品が市場に出ている。これらの電化製品の多くは、気流によって粗い塵を片付ける掃除機ノズルと、染みを除去する(濡れた)布とを持つ。これらの濡れた布は、予め濡らされてもよいし、又は、ユーザによって、床を濡らすために液体が散布されてもよい。しかしながら、かかる電化製品は、ユーザが、メンテナンス及び清潔さなどを意識するという問題の共有をそれぞれ有している。硬い床のモップがけから、柔らかい床の掃除機がけ機能への迅速な遷移は不可能であろう。
【0004】
幾つかの水拭きモップ装置が市場には存在するが、昔ながらのものは、バケツ及びモップである。バケツ及びモップの原理の主なデメリットは、モップから床へ移動される水の量の制御が難しいことである。このことは、ユーザによって、モップがどの程度良く絞られているかに強く依存している。幾つかのバケツは、モップを絞ることを補助する機械的なシステムを有する。それでもなお、床への水量は、絞り器に付与されるユーザの力に依存するとともに、床を清掃している間にユーザによってモップに付与される力の量にも依存する。このことは、モップが乾き過ぎている場合に、乏しい清掃性能につながり、さらに悪いことには、モップが濡れ過ぎている場合に、床への損傷を生じさせ得る。予め濡らされた布は、この問題を解決するが、もう1つのより大きな問題を生じさせる。予め濡らされた布が、極めて少量の水しか含むことができないという事実のために、清掃される表面積は、極めて限られる。これも、上記製品を購入するユーザによる最も大きな不満となる。電化製品に容器及びスプレー機能を付加することによって、上記問題を解決しようとする幾つかの製品が市場にある。この場合、ユーザは、布が乾き過ぎていると気付いた場合に、床にある量の液体をスプレーすることができる。この解決法が十分であるかどうかは、またもユーザに強く依存する。他のデメリットは、これが、連続動作システムでないことである。これを使用するための契機(トリガ)は、性能が既に低下している場合である。
【0005】
電気駆動の床洗浄装置は、主に、電気ポンプ又は投与システムを用いる。この解決法は割高であるのに加えて、これらのシステムは、汚れ/目詰りに対して極めて脆弱であり、また、これらのポンプは、耐薬品性を有さず、洗剤が用いられる場合に大きな問題となる。
【0006】
一般的に、一般家庭における床は、硬い床(タイル、ラミネートなど)と柔らかい床(カーペット、フロアマットなど)とを含んでいる。硬い床は、まず掃除機がけによって清掃され、次いでモップがけによって清掃される。柔らかい床は、掃除機がけのみによって清掃される。モップがけ機能を掃除機がけ機能と組み合わせた現在知られている電化製品は、硬い床のみに対して適切である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、改善された床清掃装置を提供することである。本発明は、独立請求項によって規定される。好適な実施形態が、従属請求項において規定されている。
【0008】
本発明のある実施形態は、単なる掃除機をハイブリッドな掃除機及びモップ装置へと変換する、従来の掃除機ノズルのための装備品(モップがけ要素)を開示する。さらに、上記装置は、ウェットなモップがけ機能が用いられた場合に、掃除機ノズル及び車輪、毛ブラシ、スクイージーなどの関連部品を水で汚すことなく、掃除機がけ及びモップがけ(ドライ又はウェット)を同時に行なうことができる。また、上記装備品は、掃除機ノズルの下にフィットし、ノズルを少し持ち上げるが、ごみの除去及びモップがけが十分に行なわれることをなお保証する。また、後輪が持ち上げられるので、後輪は、汚染されないし、床に車輪の筋/跡が付かない。さらには、床から極めて小さいギャップを維持するにもかかわらず、スクイージーも持ち上げられ、このことは、スクイージー自体が汚染されないまま、良好なごみ収集を可能とする。ユーザは、家の中の硬い床の部屋から柔らかい床を持つ部屋へ、即ち、硬い床のウェットクリーニングから柔らかい床のドライバキューミングへ直接移動することができるので、スクイージーが汚染されないことは、とても重要な側面である。また、上記装備品は、装備品が容易にノズルに適合/はまるように、単純な手段によって接続可能であることが望ましい。さらに、ある実施形態では、上記装備品は、磁石又は任意の他の適切な手段を介して、ノズルに接続され、モップがけ基板が、ベルクロストラップ又は任意の適切な手段を介して、取り付けられる。また、上記装備品は、ウェットモッピング単独又は掃除機がけを有するウェットモッピング機能/モードの場合に、上記基板を濡らすための一体化された貯水容器及び注水/投与手段を収納することができる。
【0009】
本発明のある実施形態は、ユーザによる任意の相互干渉の必要なく、モップがけ要素を連続的に濡らすシステムを開示する。
【0010】
本発明のある実施形態は、上記装備品が、スティック/棒を上記装備品に接続し、上記装備品を使用するためにスティック/棒を用いるだけで使用可能であるシステムを開示する。この態様では、上記装備品は、掃除機に接続される必要がない。
【0011】
本発明のある実施形態は、硬い床をモップがけでき、硬い床を掃除機がけでき、硬い床を一度にモップがけ及び掃除機がけでき、柔らかい床を掃除機がけでき、全て良好な性能であるハイブリッドな電化製品を開示する。特に、モップがけ及び掃除機がけを一度に行なうことは、ユーザにとって大きな利点である。このことは、同じ結果をもたらしながらも、多くの時間及び労力を節約する。
【0012】
床から塵を吸い込むためには、十分な気流が必要である。十分な気流を作るためには、電源に接続された高パワーのファンが必要である。モップがけ機能を電化製品と接続された電源と結合することは、むしろ危険であり、又は、多くの警戒が必要である。水/湿気は、電化製品に損傷を与え、又は、危険な電気回路の短絡を作り得る。モップがけ要素をバッテリ駆動の電化製品と結合することは、大きな電気ショックによる危険な状況に対するリスクを低減する。上記課題を克服するための問題は、バッテリ駆動の電化製品は、大量のバッテリなしに、許容できる時間で、十分な気流を作ることができないということである。本発明のある実施形態は、より少ないパワーを用いるものの、全ての床のタイプに対して良好な清掃性能のための最適な結果をもたらすバッテリ駆動の電化製品を開示する。
【0013】
本発明のこれらの態様及び他の態様が、以下に開示される実施形態を参照して、明らか及び明りょうとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、バッテリ駆動の床清掃装置の典型的な構造を示している。
【
図2】
図2は、スクイージーを具備する
図1の床清掃装置を示している。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に従ったモップがけ要素を備える床清掃装置を示している。
【
図6】
図6は、後輪を持ち上げることが本発明の一実施形態に従った床清掃装置に与える影響としてブラシオフセットを示している。
【
図7】
図7は、後輪を持ち上げることが本発明の一実施形態に従った床清掃装置に与える影響として角度オフセットを示している。
【
図8】
図8は、後輪を持ち上げることが割れ目を清掃する上での性能に与える影響を示している。
【
図10】
図10は、機器の後端が持ち上げられた場合にスクイージーが下降可能である床清掃装置の一実施形態を示している。
【
図11】
図11は、機器の後端が持ち上げられた場合にスクイージーが下降可能である床清掃装置の一実施形態を示している。
【
図12】
図12は、吸入チャネルの一端に形成された前輪を具備する本発明の他の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
30Wよりも小さい低吸入パワー((現状の)電源接続された電化製品は、一般的に、100Wよりも大きい吸入パワーを用いる)で良好な清掃性能を持つために、塵の撹拌又はカーペットのパイルの撹拌が必要である。従って、全ての既知のバッテリ駆動の電化製品は、塵/パイルを撹拌するための回転ブラシを備える。バッテリ駆動電化製品の典型的な構造が
図1に示されており、
図1は、筐体10、筐体スティック20、駆動モータ回転ブラシ30、後輪40、気流チャネル50、回転ブラシ60、及び、前輪70を図示している。しかしながら、バッテリ駆動の電化製品は、バッテリを持たず、電源駆動される電化製品によって、又は、バッテリ及び電源の組み合わせで駆動される電化製品によって、交換可能であることが、当該技術分野における当業者には当然知られている。さらに、上記電化製品は、動力源がないブラシ/受動的な(passive)ブラシを有していてもよく、又は、ブラシを全く有さなくてもよい。さらに、動力付きブラシの場合、当該ブラシは、動力付きブラシのケースに対して内部又は外部にある空気タービン又は電気モータを用いて動力を得ることができる。
【0016】
ユーザの振る舞いについての詳細な研究によって、粗い塵に対しては、電化製品の前面から近づくことが分かっている。特に、ノズル上の車輪が明確に見える場合には、そうである。
図2〜
図4を参照するに、スクイージー80を回転ブラシ60の後ろに配置することによって、気流が、図面において見られるようにノズルの前面において集中されるので、気流は、塵を吸入するのにより十分となる。
【0017】
回転ブラシ及びスクイージーを具備する上記電化製品は、許容レベルまで、硬い床及び柔らかい床を清掃することが可能である。
【0018】
硬い床がウェットクリーニングされ得るように、上記電化製品をハイブリッドな電化製品にするため、モップがけ要素が付加されることができる。モップがけ動作は、掃除機がけ動作とほとんど同時であるので、モップは、掃除機がけ動作及びモップがけ動作を連続して行なう場合よりも長期間、きれいなままである。
【0019】
バッテリ駆動の電化製品及び関連する低吸入パワーを用いる更なる利点は、モップがけ要素によって床に分散される水が、後方の吸入ノズルによって吸い込まれないことである。このことは、取水のための警戒を有することなく、伝統的な態様で、塵/空気の分離がなされることを回避する。従って、装置内の高価な水フィルタモジュールを有することなく、装置を経済的にする。
【0020】
モップがけ要素を配置する3つの明確な位置(前、後ろ、車輪とスクイージーとの間)は、汚れを素早く回収する電化製品をもたらすであろう。ブラシ、スクイージー、及び、車輪は、使用中、床に接触し、液体及び濡れた塵を回収する。
【0021】
ここで、
図5を参照すると、スクイージー80及びブラシ60を汚染から保護するために、本発明の一態様に従って、モップがけ要素90が、後輪40の下に配置されている。車輪系がやや傾斜され、スクイージー及びブラシも、床から少し持ち上げられている。さらに、ノズルの前端が、車輪の有る無しに関わらず、以前から床に接触し続け、持ち上げられていない。このため、最適な吸い込みが、なお維持され、吸い込み境界が、前輪、後ろのスクイージー80、及び、モップがけ要素90によって形成される。頑固な染みの場合であっても、上記電化製品は、前後に数回移動され、ブラシ及びスクイージーが清潔に維持される。当然ながら、スクイージーは、床に対して最小の空気ギャップを維持するように持ち上げられ、最適な吸入効率を保証するであろう。
【0022】
後輪が少しだけ持ち上げられる場合、ブラシ及びスクイージーを持ち上げることによる性能低下は、極めて限定される。ブラシオフセットBO及び角度αの電化製品の持ち上げが、
図6及び
図7において、それぞれ見られる。より大きな粗い塵は、ブラシによってなお接触され、気流が、前面に対してなお方向付けられる。
図8のグラフは、2つの異なる電圧、即ち、18V及び14.4Vにおいて、割れ目(最も清掃するのが難しい床の領域)の清掃性能に持ち上げが与える影響を示しており、床からの距離が大きくなるほど(水平軸参照)、塵回収率(DPU:Dirt Pick-Up)が小さくなっている(垂直軸参照)。さらに、ブラシオフセットBOが1.2mmより大きくなると、性能又はDPU率が30%を下回ることが、
図8のグラフから推定される。ユーザ研究から、ユーザは、性能/吸入及び可視的な清潔さにおける落ち込みを気付くことができるため、30%を下回るDPU率が、ユーザによってよく検出されることが明らかとなっている。従って、ブラシオフセットBOは、常に、30%より上のDPUレベルに、又は0mm〜1.2mmの間に維持されるであろう。グラフをプロットするために用いられた2つの異なる電圧は、試験のために使用された2つの異なる縦型の掃除機に対応している。当然ながら、より高い電圧の付与が、より高い吸入パワーをもたらし、ブラシオフセットは、DPU及び性能における過度の低下無しに、更に大きくてもよい、即ち、30%以上のDPUが上記範囲に比して大きなブラシオフセットで達成されてもよい。
【0023】
ブラシオフセットは、例えば床などの清掃される表面とモップがけ装置とが作る角度の関係に変換されることができる。上述のブラシオフセットBOは、XY平面において、
図7に示されるように、0度と15度と間の範囲で前輪の虚軸を角度的に回転させることによって達成され得る。これらの上記設計原理は、良好なモップがけ性能とともに、装置における最適なDPU率を達成するために選択され得る。
【0024】
図12に示されるように、本発明の他の実施形態では、車輪が前面において存在しないが、吸入チャネル/開口に沿って配置されている。この実施形態では、モップがけ装備品が、後輪の下に配置される場合、当該電化製品が、持ち上げられるが、車輪が床に接触し、吸入チャネルが車輪間に形成されるという事実のため、吸入チャネルが、前の実施形態よりも床に対して近くなるので、角度αは、吸入性能に対して極めて小さい影響しか与えない。
【0025】
モップがけ要素がスクイージーに対してより近くに配置される場合、スクイージーの持ち上げによる後ろへの空気漏れも低減される。
【0026】
モップがけ要素を車輪の下に配置することによって、車輪の近くのモップがけ要素上に小さな容器を置くための空間が形成される。
【0027】
バッテリ駆動ノズルの構造が、筐体10、車輪40、モップがけ要素90、及び、容器100を示す
図9(上面図)に図示されている。
【0028】
容器100とモップがけ要素との間における適切な水移送メカニズム(例えば、参照によって本願に組み込まれる、係属中の米国特許出願公開第62/065950号明細書、出願人参照番号2014PF01449において開示されるような小さな穴又は芯)を加えることによって、濡れたモップがけ機能が達成されることができる。さらに、時間外の清掃性能は、容器の体積によって限定されるが、モップがけ要素の下にある布又はワイプに保持される水の量には限定されない。
【0029】
これは、床の湿り度は、ユーザによって用いられる態様にはもはや依存しないことを意味する。従って、性能は、使用中、より保障され、安定的である(布は乾き切らない)。
【0030】
清掃される表面積は、容器の体積によってのみ限定される。約2gr/m
2の床の湿り度は、100m
2の硬い床を有する平均的な家を清掃するには、200mlの容器で十分であることを意味する。布が、例えば、5cm×30cmの大きさである場合、容器の高さは、1.5cmより小さくてよい。
【0031】
モップがけ要素が容器及び布を含むので、モップがけ要素は、濡れた部品を接続するためのインタフェースを作ることなく、容易に配置可能であり、且つ、上記電化製品から容易に取り外し可能である。このことは、バッテリ駆動掃除機の標準的な構造を用いることによって、ハイブリッドな電化製品が製造可能であることを意味する。
【0032】
全て「濡れた」部品を含むモップがけ要素と掃除機ノズルとの間の単純なインタフェースは、多くの態様でなされ得る。ユーザによって極めて好まれる良好且つ単純な態様は、磁石による接続である。
【0033】
図10及び
図11を参照するに、当該電化製品を持ち上げることによる塵回収性能における低下が、当該電化製品の後端が持ち上げられた場合に、スクイージーが降下できるように、スクイージーが固定される単純な構造によって、抑制され得る。
図10は、ギャップGの通常の幅を示している一方、
図11は、スクイージーを下方向に押すばねによってもたらされる、ギャップGの低減された幅を示している。かかる機能は、多くの態様において達成され、その一例が、上記電化製品が持ち上げられた場合に、スクイージーを下げるばねを用いることによってなされる。また、上述のように、持ち上げられた場合に、スクイージーが、最小の空気ギャップを維持することが保障される。
【0034】
上記実施形態は、本発明を限定しようとする意図なしに図示されており、当該技術分野における当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的な実施形態を設計可能であることに留意すべきである。請求項中、括弧内の任意の参照符号は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「有する」なる用語は、請求項に挙げられた要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。また、単数形の要素は、かかる要素が複数存在することを除外しない。特定の手段が相互に異なる従属項において言及されているという単なる事実は、これらの手段が好適に用いられないということを示すものではない。