【文献】
梅田 弘之,良いシステムを設計/構築できるエンジニアになる グラス片手に業務別DBデザイン 第2回 業務システムのマスタ設計(その1),DB Magazine,第12巻 第10号,日本,株式会社翔泳社,2002年11月01日,142〜151
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、集約データ作成装置を含む集約データ作成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の集約データ作成システム1000において、集約データ作成装置100が実行する集約データ作成方法の処理手順を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本実施形態の具体例において作成される多元データの出力例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態の具体例において作成される多元データの構造を説明するための模式図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す多元データの出力例を示す図であり、
図5(a)は、店舗別ブランド別の予実比較を出力した例を、
図5(b)は、店舗別月次推移を出力した例を、
図5(c)は、店舗別ブランド別前年対比を出力した例を示す。
【
図6】
図6は、
図4に示す多元データの別の出力例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態の具体例において作成される多元データの第1の可変軸(仮想組織軸)の設定例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本実施形態の具体例において作成される多元データの第2の可変軸(仮想セグメント軸)の設定例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、本実施形態の具体例において使用される管理会計データの例を模式的に示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態の具体例における仮想組織の考え方を説明するために用いられる図であり、
図10(a)は、用いられる第1のマスタ(事業所マスタ)の例を示し、
図10(b)は、用いられる第2のマスタ(部門マスタ)の例を示し、
図10(c)は、実在組織を含む仮想組織の階層構造の一例を示す。
【
図11】
図11は、
図10(c)に示す仮想組織の階層構造をデータ管理するための仮想組織テーブルの一例を模式的に示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態の具体例において、仮想組織について集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、
図11に示す表示画面において組織図番号と組織レベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図13(a)は、設定入力された組織図番号に該当する仮想組織テーブルから、設定入力された組織レベルに属する仮想組織を抽出する場面を模式的に示し、
図13(b)は、
図13(a)に示す仮想組織テーブルから抽出された1群の仮想組織の例を示す。
【
図14】
図14は、
図9に示した管理会計データに対して、
図13(b)に示した仮想組織で集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。
【
図15】
図15は、
図14に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図15(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図15(b)は、
図15(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。
【
図16】
図16は、本実施形態の具体例における仮想セグメントの考え方を説明するために用いられる図であり、
図16(a)は、用いられるマスタ(セグメントマスタ)の例を示し、
図16(b)は、実在セグメントを含む仮想セグメントの階層構造の一例を示す。
【
図17】
図17は、
図16(b)に示す仮想セグメントの階層構造をデータ管理するための仮想セグメントテーブルの一例を模式的に示す図である。
【
図18】
図18は、本実施形態の具体例において、仮想セグメントについて集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、
図18に示す表示画面においてセグメント図番号とセグメントレベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図19(a)は、設定入力されたセグメント図番号に該当する仮想セグメントテーブルから、設定入力されたセグメントレベルに属する仮想セグメントを抽出する場面を模式的に示し、
図19(b)は、
図19(a)に示す仮想セグメントテーブルから抽出された1群の仮想セグメントの例を示す。
【
図20】
図20は、
図9に示した管理会計データに対して、
図19(b)に示した仮想セグメントで集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。
【
図21】
図21は、
図20に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図21(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図21(b)は、
図21(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。
【
図22】
図22は、本実施形態の具体例において、仮想組織及び仮想セグメントについて集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図23】
図23は、
図22に示す表示画面において組織図番号と組織レベル並びにセグメント図番号とセグメントレベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図23(a)は、
図11に示す仮想組織テーブルから抽出された1群の仮想組織の例を示し、
図23(b)は、
図17に示す仮想セグメントテーブルから抽出された1群の仮想セグメントの例を示す。
【
図24】
図24は、
図9に示した管理会計データに対して、
図23(a)及び
図23(b)に示した仮想組織及び仮想セグメントで集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。
【
図25】
図25は、
図24に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図25(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図25(b)は、
図25(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.構成]
本実施形態に係る集約データ作成装置の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、集約データ作成装置を含む集約データ作成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
図1に示す集約データ作成システム1000は、情報処理装置としての集約データ作成装置100と、サーバ200と、集約データ作成装置100及びサーバ200を通信可能に接続するネットワーク300とを含んでいる。
【0018】
集約データ作成装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータであり、数値情報(例えば金額、数量、時間、人数、工数に関する情報)を含む複数の数値データから集約データを作成するための情報処理装置である。この集約データ作成装置100は、例えば、経営部門又は会計部門といった、事業者において数値分析を行う部署又は数値分析のための資料を作成する部門に1台設置されていることが好ましい。なお、集約データ作成装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。また、集約データ作成装置100は、集約データ作成システム1000内において複数台設置されていてもよく、複数台の集約データ作成装置100の間で同期をとることで1台の集約データ作成装置100として機能してもよい。
【0019】
集約データ作成装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。集約データ作成装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0020】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、集約データ作成装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、集約データ作成装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。したがって、通信インターフェース部104は、他の部署に設置された情報処理装置からの入力情報、例えば数値データの供給元となる情報処理装置又は記憶装置からの入力情報等を、ネットワーク300又はネットワーク300及びサーバ200を介して受け付けることが可能に構成されているとともに、所定の情報処理装置、例えば他の部署に設置された情報処理装置に対して所定の情報を出力することが可能に構成されている。
【0021】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(本発明のプログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0022】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
【0023】
制御部102は、集約データ作成装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0024】
さらに
図1を参照しながら、記憶部106及び制御部102の構成について詳述する。
【0025】
記憶部106は、
図1に示されるように、数値データ記憶領域106aと、階層テーブル記憶領域106bと、集約データ記憶領域106cと、出力用データ記憶領域106dとを含む。
【0026】
数値データ記憶領域106aは、数値データを記憶するための領域である。数値データとは、数値情報を含むデータであり、本実施形態では、数値情報が実際に属する実分類に関する実分類情報を含むデータである。数値データの一例は、会計に関する数値情報を含む会計データであるが、これに限られない。数値データ記憶領域106aに記憶される数値データは、新規に作成したものであってもよいし、他の記憶装置から読み出したものであってもよい。
【0027】
階層テーブル記憶領域106bは、後述する階層テーブルを記憶するための領域である。階層テーブルは、集約データ作成装置100が作成したものであってもよいし、予め作成されたものを読み出したものであってもよい。
【0028】
集約データ記憶領域106cは、集約データを記憶するための領域である。集約データとは、複数の数値データを集約することによって得られたデータをいう。本実施形態では、集約データは、集約データ作成装置100によって作成され、出力可能に集約データ記憶領域106cに保持される。
【0029】
出力用データ記憶領域106dは、出力用データを記憶するための領域である。出力用データとは、集約データを出力するためのデータをいう。本実施形態では、出力用データは、集約データ作成装置100によって作成され、出力可能に出力用データ記憶領域106dに保持される。
【0030】
制御部102は、
図1に示されるように、複数のモジュールを備えている。
図1に示す例では、制御部102は、階層テーブル生成部102aと、集約データ作成部102bと、出力用データ作成部102cとを備えている。
【0031】
階層テーブル生成部102aは、数値データに含まれる数値情報が実際に属する実分類情報と、複数の大分類の各々が属しうる階層を識別するための階層識別情報とに基づいて、複数の大分類の各々と階層とを関連付けた階層テーブルを生成する階層テーブル生成手段として機能するモジュールである。
【0032】
集約データ作成部102bは、数値情報が実際に属する実分類に関する実分類情報を含む複数の数値データを、実分類が属しうる複数階層の大分類のうちの指定された階層に属する大分類に基づいて集約することにより、集約データを作成する集約データ作成手段として機能するモジュールである。また、集約データ作成部102bは、本実施形態では、階層テーブルから、指定された階層に属する1以上の大分類を特定し、かつ、当該特定された大分類で、複数の数値データを集約の対象としてグルーピングする機能も有する。
【0033】
出力用データ作成部102cは、集約データから、前記指定された大分類に応じて出力するための出力用データを集約データの1つとして作成する出力用データ作成手段として機能するモジュールである。
【0034】
[2.処理]
次に、
図1に示す集約データ作成システム1000において実行される集約データ作成方法を例示的に説明する。
【0035】
図2は、
図1の集約データ作成システム1000において、集約データ作成装置100が実行する集約データ作成方法の処理手順を示すフローチャートである。この
図2に示す処理は、概略的には、数値情報が実際に属する実分類を含む複数階層(すなわち、実分類と、実分類を超えた仮想的な分類とを含む階層構造)から指定された階層に属する大分類に基づいて複数の数値データを集約することにより集約データを作成するというものであり、本処理の大部分は、集約データ作成装置100の制御部102において実行される。以下では、複数の数値データが複数の会計データである場合であって、第1の階層構造から1つの階層が指定される場合と、第1の階層構造及び第2の階層構造からそれぞれ1つの階層が指定される場合について例を挙げて説明する。
【0036】
図2において、まず、ステップS201では、集約データ作成装置100は、数値分析の対象とすべき複数の数値データを特定する。具体的には、ユーザが指定した複数の数値データ(例えば、売上実績に関する管理会計データ)を数値データ記憶領域106aから読み出す。これらの数値データは、数値情報が実際に属する実分類に関する実分類情報を含む。数値情報が実際に属する実分類の種類の数は2以上であり、3以上であってもよい。数値データが会計データである場合、例えば、数値情報は、売上金額に関する情報であり、また、例えば、実分類情報は、数値情報の会計科目(例えば売上)に関する実科目情報、数値情報に関する組織(例えば事業所名、部門名)を特定するための実組織情報、及び、数値情報に関するセグメント(製品分類)を特定するための実セグメント情報である。
【0037】
続くステップS202では、第1の階層の指定がなされるのを待機する。階層とは、数値情報の実分類が属しうる階層(レベル)をいう。第1の階層とは、数値情報の任意の種類の実分類が属しうる階層をいう。すなわち、第1の階層とは、数値データが含む複数種類の実分類情報のいずれかの実分類情報に対応する実分類が属しうる階層をいう。第1の階層の指定がなされた場合には(ステップS202でYes)、ステップS203に進んで、第1の階層テーブルを生成する。第1の階層テーブルとは、第1の階層が指定されることに応じて作成される階層テーブルをいう。
【0038】
ここで、階層テーブルについて説明する。
【0039】
階層テーブルとは、複数の大分類の各々と階層とを関連付けたテーブルであり、実分類情報と、複数の大分類の各々が属しうる階層を識別するための階層識別情報とに基づいて作成される。具体的には、実分類(例えば事業所名又は部門名)を最下層の階層とし、実分類をグルーピングすることで最下層よりも上位の仮想的な階層(例えば事業所又は部門が属する地方名)を設定し、さらに上位の仮想的な階層(例えば地方が属する地域名)を設定することを繰り返すことで、各階層にグルーピングによって生じた大分類を配した階層構造を有するテーブルが作成される。階層テーブルの作成のために、最下層の階層となる実分類を識別するための識別情報として、予め、上位の仮想的な階層を想定した識別コード(例えば、事業所コードと地方コードを含む識別コード)を用いることが好ましく、この場合には、グルーピングのたびに、識別コードを改変するだけで(例えば識別コードから事業所コードを削除するだけで)上位の仮想的な階層に対応する大分類の識別コード(地方コードを含む識別コード)を作成できるようになる。なお、各階層に対応する大分類に所定の名称を自動的に付与するように構成してもよい。
【0040】
そして、ステップS204では、ステップS201で特定された複数の数値データのグルーピングを行う。具体的には、まず、ステップS203で作成された第1の階層テーブルから、ステップS202で指定された第1の階層に属する1以上の大分類を特定し(すなわち第1の階層テーブルの第1の階層部分を抽出し)、次に、特定された大分類の各々に、ステップS201で特定された複数の数値データを割り当てる。これにより、第1の階層に対応する大分類ごとに、当該大分類に属する数値データが定まることとなる(グルーピング)。グルーピングされた数値データは、後述するステップS208で集約データを作成する際の集約の対象となる。集約とは、複数の数値データに含まれる数値情報を集計することをいう。集計対象の数値情報は、金額を示すものであってもよいし、数量(例えば、個数、重量、人数、工数)を示すものであってもよいし、時間(例えば日数)を示すものであってもよい。
【0041】
次に、ステップS205では、第2の階層の指定がなされたかどうかを判別する。第2の階層とは、第1の階層に対応する大分類の種類とは別の大分類に対応する階層をいう。ステップS205における第2の階層の指定は、第1の階層の指定と同時になされたものであってもよい。ステップS205の判別の結果、第2の階層の指定がなされなかった場合には(ステップS205でNo)、ステップS208以降の処理に進んで、第1の階層に対応する大分類に基づいて集約データを作成し(ステップS208)、さらに、集約データに基づいて出力用データを作成して(ステップS209)、本処理を完了する。
【0042】
一方、ステップS205の判別の結果、第2の階層の指定がなされた場合には(ステップS205でYes)、ステップS203及びステップS204の処理と同様に、第2の階層テーブルを作成して(ステップS206)、グルーピングを行う(ステップS207)。そして、ステップS208の処理に進む。
【0043】
ステップS208では、第1の階層及び第2の階層の指定がなされた場合(ステップS202でYesかつステップS205でYes)、指定された第1の階層及び第2の階層に対応する2種類の大分類に基づいて、ステップS201で特定された複数の数値データの集約を行い、これにより、集約データが作成される。このようにして得られた集約データは、例えば管理会計用データとして用いることができ、集約データ記憶領域106cに出力可能に保持される。
【0044】
ここで、数値データが3種類以上の大分類に対応する実分類情報を含む場合には、指定された第1の階層及び第2の階層に対応する2種類の大分類に属さない実分類については個別に集約される。具体的には、複数の数値データが複数の会計データである場合、当該複数の会計データが、実分類情報として、実科目情報、実組織情報、及び、実セグメント情報の3種類の実分類情報を含む場合において、第1の階層として、実組織情報に対応する組織を含みうる階層が指定され、かつ、第2の階層として、実セグメント情報に対応するセグメントを含みうる階層が指定されたときは、実科目情報に対応する会計科目ごとに、例えば売上ごとにかつ売上原価ごとに、複数の会計データが集約される。このように複数種類の階層を指定することができるので、得られる集約データは多元的(多軸的)なデータとなる。
【0045】
そして、続くステップS209では、ステップS208で作成された集約データから出力用データ(例えば帳票データ)を作成する。1群の集約データから複数の出力用データが作成されてもよい。出力用データは、ステップS202で指定された第1の階層に対応する大分類又はステップS202及びステップS205で指定された第1の階層及び第2の階層に対応する大分類に応じて出力するためのデータである。出力用データは、予め出力形式が定められた帳票データ又は表データであることが好ましく、この場合、デフォルトの帳票データ又は表データに、集約データに含まれる数値情報を組み入れることで出力用データが作成される。デフォルトの帳票データに設定可能な出力形式としては、大分類ごとの集約データを並べた2次元形式、各大分類を分析軸として集計データを立体的に並べた多次元形式(多軸形式)を挙げることができる。このようにして得られた出力用データは、集約データとして用いることができ、出力用データ記憶領域106dに出力可能に保持される。そして、出力用データが作成されたら、本処理を完了する。
【0046】
以上詳細に説明したように、
図2に示した集約データ作成方法の処理によれば、数値情報を含む複数の数値データから集約データを作成するに際し、複数の数値データが特定され(ステップS201)、第1の階層、又は、第1の階層及び第2の階層が指定される(ステップS202でYes、又は、ステップS202でYesかつステップS205でYes)だけで、数値情報が実際に属する実分類に関する実分類情報を含む複数の数値データは、実分類が属しうる複数階層の大分類のうちの指定された階層に属する大分類に基づいて自動的に集約されて、集約データが作成される(ステップS208)。これにより、数値データに含まれる実分類情報に対応する実分類以外の観点からも複数の数値データを集約することができることになる。そのため、ユーザは、複数の数値データを用いて任意の切り口で、具体的には指定した階層で分析を行うことができるようになる。
【0047】
また、
図2の処理によれば、実分類情報と、複数の大分類の各々が属しうる階層を識別するための階層識別情報とに基づいて、複数の大分類の各々と階層とを関連付けた階層テーブルが自動的に生成する(ステップS203,S206)。したがって、ユーザは、指定した階層のための大分類を実分類情報として含む数値データを用意したりそれらを手計算して集約したりする必要がないので、集約データを作成するための手間を軽減することができる。さらに、
図2の処理によれば、階層テーブルから、指定された階層に属する1以上の大分類を特定し、かつ、当該特定された大分類ごとに、複数の数値データを集約の対象としてグルーピングする(ステップS204,S207)。
【0048】
また、
図2の処理によれば、複数の数値データが会計に関する数値情報を含む複数の会計データである場合に、実分類情報が、数値情報の会計科目に関する実科目情報、数値情報に関する組織を特定するための実組織情報、及び、数値情報に関するセグメントを特定するための実セグメント情報を含む場合、実組織情報に対応する組織が属しうる複数階層の第1の大分類のうちの指定された階層に属する第1の大分類と、実セグメント情報に対応するセグメントが属しうる複数階層の第2の大分類のうちの指定された階層に属する第2の大分類とに基づいて、実科目情報に対応する会計科目ごとに複数の会計データが集約されて、集約データが作成される。このように、数値データが3種類以上の実分類情報を含む場合には、多元的(多軸的)な集約データを得ることができ、その結果、ユーザは、多元的な分析(多軸分析)を行うことができるようになる。数値データとして会計データを用いることで、管理会計として、多元的な経営分析を行うことができるようになる。なお、数値データは、会計データに限られることはなく、非会計データであってもよく、
図2の処理を実行することで、例えば、社員数に関する数値情報を含む非会計データを用いて「1人あたり売上高」についても分析を行うことができるようになる。
【0049】
さらに、
図2の処理によれば、集約データから、指定された大分類に応じて出力するための出力用データが作成される。これにより、ユーザは、出力形式が整った集約データを得ることができる。そのため、例えば半期に一度作成する必要がある集約データであっても同じ出力形式で出力することができるようになる。
【0050】
なお、上述した実施形態では、ステップS202及びS205において第1の階層の指定と第2の階層の指定とを個別に判別する例を説明したが、第1の階層の指定と第2の階層の指定とを同時に判別するようにしてもよく、さらには、その場合、ステップS202〜S204の処理とステップS205〜S207の処理を並行して行うことが好ましい。これにより、速やかに集約データを作成することができる。また、第2の階層を指定できないように集約データ作成装置100を構成してもよく、この場合には、
図2におけるステップS205〜S207の処理は省略又はスキップされる。これに代えて、第3の階層等の別の種類の階層を指定できるように集約データ作成装置100を構成してもよく、この場合には、
図2におけるステップS205〜S207の一連の処理と同等の処理が
図2の処理に追加される。
【0051】
また、上述した実施形態では、ステップS203及びS206において集約データ作成装置100が階層テーブルを生成する例を説明したが、階層テーブルは予め作成されたものであってもよいし、ユーザが作成したものを用いてもよい。
【0052】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図3から
図25を参照して説明する。
【0053】
本実施形態の具体例は、管理会計に際し、多元的な分析(多軸分析)を行うことができるデータを作成するために、所定の科目に属する会計データについて、組織及びセグメントを少なくとも含む複数種類の可変階層についての集計データを互いに関連付けた多元データを管理会計用データとして作成するというものである。作成された多元データは、経営分析に用いることができる。
【0054】
図3は、本実施形態の具体例において作成される多元データの出力例を示す図である。
図3に示されるように、縦軸に商品・ブランド、横軸に店舗に関する情報を配置し、収支に関する会計データが収支の高さで可視化されている。このような多元データを作成することにより、店舗別ブランド別収支の現状把握が可能となる。これにより、店舗ごとに各ブランドの販売戦略を立てることができる。
【0055】
図4は、本実施形態の具体例において作成される多元データの構造を説明するための模式図である。本具体例においては、各科目に属する会計データを、店舗ごとに集計した集計データと、ブランドごとに集計した集計データとが、
図4に示されるように、3元的に関連付けられている。そして、会計データとしては、単一の科目に限られることはなく、様々な科目(予算,実績,非会計,配賦,過年度等)に属する会計データを使用可能であり、
図4に示すように、多数の科目に属する会計データについての集計データを集積することが可能である。このように、本具体例では、3次元構造をなす会計データを作成することで情報管理を行うことができるので、自由な切り口で経営分析を行うことができる。
【0056】
図5は、
図4に示す多元データの出力例を示す図であり、
図5(a)は、店舗別ブランド別の予実比較を出力した例を、
図5(b)は、店舗別月次推移を出力した例を、
図5(c)は、店舗別ブランド別前年対比を出力した例を示す。
【0057】
図6は、
図4に示す多元データの別の出力例を示す図である。
図6に示すように、関東エリア,近畿エリアといったグルーピングで会計データを集計することにより、仮想的な組織(仮想組織)での経営分析を行うことができるだけでなく、本来は品番別の商品を、ブランド別、メンズ,レディスといったグルーピングで会計データを集計することにより、仮想的な分類(仮想セグメント)での経営分析を行うことができる。さらには、
図6に示すように、仮想組織の切り替えや仮想セグメントの切り替えを行うことにより、集計単位の切り口を柔軟に設定することができる。したがって、経営分析として、仮想組織(仮想組織,実在組織含む)と仮想セグメント(仮想分類,実在分類含む)の少なくとも2種類の分析階層で、クロス分析(横断的な分析)を行うことができる。従来では、実組織情報又は実セグメント情報を含む会計データを用いて、組織軸分析とセグメント軸分析を個別に行っていたが、これに対して、本具体例では、組織軸分析とセグメント軸分析をまとめて行うことができる。その結果、経営の意思決定の迅速化も実現することができる。また、仮想組織や仮想セグメントを設定することができるので、シミュレーションを行うこともできる。
【0058】
図7は、本実施形態の具体例において作成される多元データの第1の可変軸(仮想組織軸)の設定例を説明するための図である。本具体例に係る集約データ作成システム1000において、管理帳票(管理会計用の会計データ)を出力する場合の組織としては、実在組織と仮想組織の双方を考慮することができる。実在組織とは、例えば、基幹会計システムにおいて会計データ(例えば税務会計データ)のために使用される事業所(事業所及び事業所のグループ)、部門(部門及び部門のグループ)をさす。仮想組織とは、管理会計システムのために設定可能な組織をさす。仮想組織としては、例えば、実在組織を組み替えた組織を設定することができる。このように仮想組織の設定が可能であるので、仮想的な組織でシミュレーションを行うことができる。
【0059】
図7に示すように設定される仮想組織は、階層付けられてマスタ(仮想組織マスタ)に登録することが好ましい。仮想組織マスタのキーとしては、[組織図番号],[組織図レベル],[組織コード]を用いることができる。組織図番号は、複数の組織を区別するための番号である。組織図レベルは、組織図中の組織コードの階層を表し、例えば、最上位レベル(レベル0)に全社を割り当て、最下位レベル(レベル10)まで割り当てることが可能である。組織コードは、組織図中の各組織を特定するためのコード(例えば10桁のコード)であり、例えば、実在組織は末端の組織に割り当てられる。そして、管理帳票出力の際に、仮想組織の指定入力(管理帳票出力指定)を行うことにより、実在組織を含む仮想組織の特定又は範囲指定を行うことができる。
図7に示す例では、[組織図番号:0001,組織図レベル:1,組織コード:000〜000]と指定すると、[東京本社 営業1部,横浜支店 営業1部,北関東支店 営業2部]が仮想組織として抽出される。同様に、[組織図番号:0001,組織図レベル:2,組織コード:010〜011]と指定すると、[横浜支店 営業1部,横浜支店 営業2部]が仮想組織として抽出される。
【0060】
図8は、本実施形態の具体例において作成される多元データの第2の可変軸(仮想セグメント軸)の設定例を説明するための図である。本具体例に係る集約データ作成システム1000において、管理帳票(管理会計用の会計データ)を出力する場合のセグメントとしては、実在セグメントと仮想セグメントの双方を考慮することができる。実在セグメントとは、例えば、基幹会計システムにおいて会計データ(例えば税務会計データ)のために使用されるセグメント(例えば、会計システム上の分析専用項目)をさす。仮想セグメントとは、管理会計システムのために設定可能なセグメントをさす。仮想セグメントとしては、例えば、実在セグメントを組み替えたセグメントを設定することができる。このように仮想セグメントの設定が可能であるので、仮想的なセグメントでシミュレーションを行うことができる。
【0061】
図8に示すように設定される仮想セグメントは、階層付けられてマスタ(仮想セグメントマスタ)に登録することが好ましい。仮想セグメントマスタのキーとしては、[仮想セグメント管理番号],[仮想セグメントレベル],[仮想セグメントコード]を用いることができる。仮想セグメント管理番号は、複数の仮想セグメント群(セグメントツリー)を区別するための番号である。仮想セグメントレベルは、仮想セグメント管理番号中の仮想セグメントコードの階層を表し、例えば、最上位レベル(レベル0)に全セグメントを割り当て、最下位レベル(レベル10)まで割り当てることが可能である。仮想セグメントコードは、仮想セグメント管理番号中の各仮想セグメントを特定するためのコード(例えば10桁のコード)であり、例えば、実在セグメントは末端の仮想セグメントに割り当てられる。そして、管理帳票出力の際に、仮想セグメントの指定入力(管理帳票出力指定)を行うことにより、実在セグメントを含む仮想セグメントの特定又は範囲指定を行うことができる。
図8に示す例では、[仮想セグメント管理番号:0001,仮想セグメントレベル:1,仮想セグメントコード:0001〜0001]と指定すると、[業務範囲全般,基本ソフトウェア製品,業務ソフトウェア製品]が仮想セグメントとして抽出される。同様に、[仮想セグメント管理番号:0001,仮想セグメントレベル:2,仮想セグメントコード:010〜011]と指定すると、[基本ソフトウェア製品,サプライ品]が仮想セグメントとして抽出される。
【0062】
図7及び
図8を用いて説明したように、実在組織及び実在セグメントを任意の単位でグルーピングし、仮想的な多軸分析可能な集約の会計データを作成することができる。そして、様々な仮想組織及び仮想セグメントの組み合わせパターンでグルーピングを行うことにより、分析可能なパターンを増やすことができる。
【0063】
続いて、
図9〜
図25を用いながら、本実施形態の具体例における処理手順を説明する。
【0064】
図9は、本実施形態の具体例において使用される管理会計データの例を模式的に示す図である。
図9に示す管理会計データは、管理会計実績データの一例であり、科目情報以外に、事業所、部門といった組織に関する情報と、セグメントに関する情報とを含んでいる。なお、
図9には、管理会計実績データの例が示されているが、他のデータであってもよく、例えば、管理会計予算データであってもよい。
【0065】
図10は、本実施形態の具体例における仮想組織の考え方を説明するために用いられる図であり、
図10(a)は、用いられる第1のマスタ(事業所マスタ)の例を示し、
図10(b)は、用いられる第2のマスタ(部門マスタ)の例を示し、
図10(c)は、実在組織を含む仮想組織の階層構造の一例を示す。
図10(c)に示されるような仮想組織の階層構造は、
図10(a)及び
図10(b)に示すマスタから読出し可能な実在組織に関する情報を用いて任意に構築することができる。その際に、組織の規模に合わせた組織レベルが設定される。なお、実在組織に関する情報を用いずに、
図10(c)に示されるような仮想組織の階層構造を構築してもよい。
【0066】
図11は、
図10(c)に示す仮想組織の階層構造をデータ管理するための仮想組織テーブルの一例を模式的に示す図である。
図10(c)に示す仮想組織の階層構造は、設定された全ての組織レベル(具体的には、最も規模の小さい組織)で展開すると、
図11に示されるように、組織レベルに応じた仮想組織を単位とした仮想組織の集合で表される。
図11に示す仮想組織テーブルには、
図10(c)に示す仮想組織の階層構造を特定するための組織図番号が設定される。また、仮想組織テーブルに属する各仮想組織に対して、上位組織レベル、上位組織コード、及び下位構造区分等を設定することで、より詳細な階層管理を行うことができるようになっている。ここで、下位構造区分では、階層構造における最下層の組織であるかどうかを示す情報が保持される。
【0067】
図12は、本実施形態の具体例において、仮想組織について集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
図12に示すように、本実施形態の具体例においては、組織図番号と組織レベルを設定入力するだけで、対応する会計データが集計され、その結果として集計表が作成され、さらには、必要に応じて出力(印刷)することもできるようになっている。以下、組織図番号として「10:地域」が設定され、かつ、組織レベルとして「2」が設定された場合について説明する。
【0068】
図13は、
図11に示す表示画面において組織図番号と組織レベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図13(a)は、設定入力された組織図番号に該当する仮想組織テーブルから、設定入力された組織レベルに属する仮想組織を抽出する場面を模式的に示し、
図13(b)は、
図13(a)に示す仮想組織テーブルから抽出された1群の仮想組織の例を示す。
【0069】
図14は、
図9に示した管理会計データに対して、
図13(b)に示した仮想組織で集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。組織レベル2が設定入力されている場合、
図9に示した管理会計データは、実在組織を単位とせずに、
図14に示すように仮想組織(組織レベル2で分類される仮想組織「関東」,「関西」,「東北」)を単位としてグルーピングがなされる。
【0070】
図15は、
図14に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図15(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図15(b)は、
図15(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。これらの図に示されるように、本実施形態の具体例においては、組織図番号と組織レベルを設定入力するだけで、既存の会計データから、仮想組織ごとの集計データ(2元的な会計データ)を得ることができる。
【0071】
図16は、本実施形態の具体例における仮想セグメントの考え方を説明するために用いられる図であり、
図16(a)は、用いられるマスタ(セグメントマスタ)の例を示し、
図16(b)は、実在セグメントを含む仮想セグメントの階層構造の一例を示す。
図16(b)に示されるような仮想セグメントの階層構造は、
図16(a)に示すマスタから読出し可能な実在セグメントに関する情報を用いて任意に構築することができる。その際に、セグメントの区分に合わせたセグメントレベルが設定される。なお、実在セグメントに関する情報を用いずに、
図16(b)に示されるような仮想セグメントの階層構造を構築してもよい。
【0072】
図17は、
図16(b)に示す仮想セグメントの階層構造をデータ管理するための仮想セグメントテーブルの一例を模式的に示す図である。
図16(b)に示す仮想セグメントの階層構造は、設定された全てのセグメントレベル(具体的には、最も区分の小さいセグメント)で展開すると、
図17に示されるように、セグメントレベルに応じた仮想セグメントを単位とした仮想セグメントの集合で表される。
図17に示す仮想セグメントテーブルには、
図16(b)に示す仮想セグメントの階層構造を特定するためのセグメント図番号が設定される。また、仮想セグメントテーブルに属する各仮想セグメントに対して、上位セグメントレベル、上位セグメントコード、及び下位構造区分等を設定することで、より詳細な階層管理を行うことができるようになっている。ここで、下位構造区分では、階層構造における最下層のセグメントであるかどうかを示す情報が保持される。
【0073】
図18は、本実施形態の具体例において、仮想セグメントについて集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
図18に示すように、本実施形態の具体例においては、セグメント図番号とセグメントレベルを設定入力するだけで、対応する会計データが集計され、その結果として集計表が作成され、さらには、必要に応じて出力(印刷)することもできるようになっている。以下、セグメント図番号として「10:製品分類」が設定され、かつ、セグメントレベルとして「1」が設定された場合について説明する。
【0074】
図19は、
図18に示す表示画面においてセグメント図番号とセグメントレベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図19(a)は、設定入力されたセグメント図番号に該当する仮想セグメントテーブルから、設定入力されたセグメントレベルに属する仮想セグメントを抽出する場面を模式的に示し、
図19(b)は、
図19(a)に示す仮想セグメントテーブルから抽出された1群の仮想セグメントの例を示す。
【0075】
図20は、
図9に示した管理会計データに対して、
図19(b)に示した仮想セグメントで集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。セグメントレベル1が設定入力されている場合、
図9に示した管理会計データは、実在セグメントを単位とせずに、
図20に示すように仮想セグメント(セグメントレベル1で分類される仮想セグメント「製品分類A1」,「製品分類A2」,「製品分類B」)を単位としてグルーピングがなされる。
【0076】
図21は、
図20に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図21(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図21(b)は、
図21(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。これらの図に示されるように、本実施形態の具体例においては、セグメント図番号とセグメントレベルを設定入力するだけで、既存の会計データから、仮想セグメントごとの集計データ(2元的な会計データ)を得ることができる。また、
図15(a),
図15(b)と比較すれば分かるように、本実施形態の具体例によれば、同じ既存の会計データから、異なる集計データを得ることができる。
【0077】
上述した
図10(a)〜
図15(b)及び
図16(a)〜
図21(b)では、
図9に示す管理会計データから2元的な会計データを作成する場合を説明したが、本実施形態の具体例では、以下に説明するように、3元的な会計データも作成される。
【0078】
図22は、本実施形態の具体例において、仮想組織及び仮想セグメントについて集計表を作成する際に表示される表示画面の一例を示す図である。
図22に示すように、本実施形態の具体例においては、組織図番号と組織レベル並びにセグメント図番号とセグメントレベルを設定入力するだけで、対応する会計データが集計され、その結果として集計表が作成され、さらには、必要に応じて出力(印刷)することもできるようになっている。以下、組織図番号として「10:地域」が設定され、組織レベルとして「2」が設定され、セグメント図番号として「10:製品分類」が設定され、かつ、セグメントレベルとして「1」が設定された場合について説明する。
【0079】
図23は、
図22に示す表示画面において組織図番号と組織レベル並びにセグメント図番号とセグメントレベルが設定入力されたときの処理を説明するために用いられる図であり、
図23(a)は、
図11に示す仮想組織テーブルから抽出された1群の仮想組織の例を示し、
図23(b)は、
図17に示す仮想セグメントテーブルから抽出された1群の仮想セグメントの例を示す。これらのように、仮想組織テーブル及び仮想セグメントテーブルが用意されていれば、必要な部分を抽出することができる。なお、仮想組織テーブル及び仮想セグメントテーブルの用意(展開)については上述した方法と同様であるのでその説明を割愛する。
【0080】
図24は、
図9に示した管理会計データに対して、
図23(a)及び
図23(b)に示した仮想組織及び仮想セグメントで集計を行う場面を模式的に説明するために用いられる図である。組織レベル2及びセグメントレベル1が設定入力されている場合、
図9に示した管理会計データは、実在組織及び実在セグメントを単位とせずに、
図24に示すように仮想組織(組織レベル2で分類される仮想組織「関東」,「関西」,「東北」)及び仮想セグメント(セグメントレベル1で分類される仮想セグメント「製品分類A1」,「製品分類A2」,「製品分類B」)を単位としてグルーピングがなされる。
【0081】
図25は、
図24に示すようにしてグルーピングされた管理会計データを集計した場合を説明するために用いられる図であり、
図25(a)は、集計の結果得られる集計データを模式的に示し、
図25(b)は、
図25(a)に示す集計データを集計表(最終帳票)として出力した場合の一例を示す。これらの図に示されるように、本実施形態の具体例においては、組織図番号と組織レベル並びにセグメント図番号とセグメントレベルを設定入力するだけで、既存の会計データから、仮想組織及び仮想セグメントごとの集計データ(3元的な会計データ)を得ることができる。また、
図25(b)に示されるように、仮想組織ごとに、セグメントごとの集計データを出力すると、出力された媒体上でフォーマットに統一感を持たせることができる。
【0082】
以上詳細に説明したように、本実施形態の具体例によれば、実在組織及び実在セグメントを超えたグルーピングが可能となるので、仮想的な集約、すなわち仮想的な管理会計データも得ることができる。これにより、さまざまな切り口で経営分析を行うことができる。例えば、エリアを単位として実在組織を束ねた分析や、商品分類を単位として商品セグメントを束ねた分析を行うことも可能となる。
【0083】
なお、上述した実施形態の具体例では、多元データに設定可能な階層(軸)は、組織及びセグメントであるとしたが、他のパラメータも設定することができる。他のパラメータとしては、4W1H(いつ、だれが、なにを、どこで、どのように)といったパラメータを挙げることができる。
【0084】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0085】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0086】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0087】
また、集約データ作成装置100及び集約データ作成システム1000に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0088】
例えば、集約データ作成装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて集約データ作成装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0089】
また、このコンピュータプログラムは、集約データ作成装置100に対して任意のネットワーク(例えばネットワーク300)を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0090】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明した処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0091】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0092】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0093】
また、集約データ作成装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、集約データ作成装置100は、当該装置に本明細書で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0094】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。