【実施例1】
【0050】
本発明の実施例1に基づく包装箱1は、
図1〜
図5に示すように構成され、包装箱1は、本体部3と、本体部3に接着して取り付けられた副体部101とを有している。
【0051】
本体部3と副体部101は、それぞれ、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、包装箱1は、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の包装箱である。段ボールにおける断面略波形形状の中芯の段の方向は、
図3、
図5における円内に示す方向となっていて、本体部3においては、折れ線C1〜C4と平行になっていて(なお、段ボールにおける中芯の段の方向はこれには限られない)、副体部101においては、折れ線C11、C12と直角の方向になっている。なお、段ボールにおける中芯の段の方向はこれには限られない)。
【0052】
本体部3は、全体に上部が開口した容器状を呈し、
図1〜
図4等に示すように、スリーブ状部(側面構成部)5と、底面部50とを有している。スリーブ状部5は、包装箱1の組立て状態では、底面部50の周囲から立設して形成され、正面部10と、側面部20と、側面部30と、背面部40と、糊代部49とを有し、正面部10、側面部20、背面部40、側面部30、糊代部49の順に折れ線を介して連設されている。つまり、側面部20は、正面部10から折れ線C1を介して連設され、背面部40は、側面部20から折れ線C2を介して連設され、側面部30は、背面部40から折れ線C3を介して連設され、糊代部49は、側面部30から折れ線C4を介して連設されている。折れ線C1〜C4は、本体部3の展開状態において、互いに平行であり、いずれも直線状を呈している。
【0053】
ここで、正面部(本体部正面部)10は、方形状(具体的には、長方形状)に切欠部K10を設けることにより全体に凹状を呈し、切欠部K10を構成する辺部は、正面部10の上辺10Ta、10Tbから連設されていて、切欠部K10は、上辺10Taから連設され、略円弧状に形成された辺部10aと、辺部10aの端部から下方に向けて形成された(つまり、折れ線C1と平行に形成された)直線状の辺部10bと、辺部10bの下端から連設され、略円弧状に形成された辺部10cと、辺部10cの端部から連設され、正面部10の下辺(第1片部60との間の折れ線C6に沿った辺部)と平行に形成された直線状の辺部10dと、辺部10dの端部から連設され、略円弧状に形成された辺部10eと、辺部10eの端部から上方に向けて形成された(つまり、折れ線C1と平行に形成された)直線状の辺部10fと、辺部10fの上端から上辺10Tbまで連設された略円弧状の辺部10gとを有している。切欠部K10は、正面部10の上辺から連設された辺部により形成されていて、切欠部K10は、上方に開口した切欠部となっている。辺部10aは、上辺10Taと辺部10bがなす角部を円弧状に面取りしており、辺部10gは、上辺10Tbと辺部10fがなす角部を円弧状に面取りしている。以上のように、切欠部K10を構成する辺部は、略U字状を呈している。正面部10は、上下方向の中心線を介して左右対称に形成されている。
【0054】
正面部10の2つの上辺10Ta、10Tbにおいて、上辺10Taは、正面部10の左側面側に設けられ、上辺10Tbは、正面部10の右側面側に設けられ、上辺10Taと上辺10Tbは、同じ高さに形成され(つまり、正面部10の下辺に平行な同一直線状に形成されている)、上辺10Taは、側面部20の上辺よりも若干高い位置に形成されている。つまり、上辺10Taと正面部10の下辺間の長さL10は、側面部20の上辺と下辺間の長さL20よりも若干長く形成されている。つまり、副体部101の正面部110を正面部10の内側に差し込んで副体部101を閉状態にした際に正面部110の上端位置と正面部10の上辺10Ta、10Tbとを一致させるには、副体部101の上面部150の突状部144、146が側面部20の上辺の上に接することから正面部110の上端位置は、副体部101のブランクの厚み分だけ側面部20の上辺よりも上側位置となるため、上辺10Taを側面部20の上辺よりも高い位置にする必要がある。
【0055】
正面部10は、上記のように形成されているので、正面部10は、正面部10の下辺に沿って形成された横方向部12と、横方向部12の左右両側の端部から連設され上方に形成された縦方向部14、16とを有し、縦方向部14は、正面部10の左側面側の端部に沿って形成され、縦方向部16は、正面部10の右側面側の端部に沿って形成されている。なお、横方向部12と縦方向部14の境界は、辺部10bの延長線上にあり、横方向部12と縦方向部16の境界は、辺部10fの延長線上にあるとする。
【0056】
正面部10が上記のように形成されているので、副体部101の正面部110を正面部10の内側に差し込んで副体部101を閉状態にした際には、正面部110の辺部が正面部10の背面側に位置し、正面部110の辺部が正面部10によりカバーされて露出しないようになっている。つまり、副体部101を閉状態にした際には、正面部110の辺部110cが、横方向部12の背面側に位置してカバーされ、正面部110の辺部110a、110bが、縦方向部14の背面側に位置してカバーされ、正面部110の辺部110d、110eが、縦方向部16の背面側に位置してカバーされる。これにより、正面部110の辺部との間に隙間が生じないので、ゴミや埃が入り込むのを防止することができる。なお、副体部101を閉状態にした際には、正面部110の先端側の辺部である辺部110cは底面部50の上面に接するが、横方向部12の背面側にも位置しているといえる。
【0057】
なお、切欠部K10の形状は、上記には限られず、正面部10の両側の上辺から連設された辺部により構成された上方が開口した切欠部であればよく、該切欠部を有する正面部10により閉状態の副体部101の正面部110の辺部がカバーされる構成であればよい。例えば、切欠部K10を構成する辺部が、辺部10c〜10eを1つの円弧状としたU字状としてもよく、また、略V字状としてもよい。
【0058】
また、上記の説明では、正面部10に切欠部K10が形成されているとしたが、切欠部の代わりに開口部を形成して、該開口部から商品を視認できるようにしてもよい。その場合には、正面部10の上辺は、正面部10の右側面側の端部から左側面側の端部まで形成されることになる。
【0059】
なお、正面部10は方形状に切欠部K10を設けた構成であるとしたが、厳密には、該方形状において、左右の上端の角部には略円弧状の辺部が設けられ、該角部が小さく略円弧状に面取りされている。側面部20の上辺は、正面部10の上辺における該略円弧状の辺部から連設されている。
【0060】
また、正面部10において、縦方向部14、16の構成を省略して、正面部110の辺部110a、110eを折れ線C11に対して直角として、副体部101を閉状態にした際に、辺部110aと側面部20との隙間が設けられず、辺部110eと側面部30との隙間が設けられないようにして、正面部110の先端側の辺部110cが横方向部12の背面側に位置するようにしてもよい。
【0061】
また、側面部20は、正面部10の左側面側の端部から折れ線C1を介して連設され、方形状(具体的には、長方形状)を呈している。つまり、側面部20の上辺は、側面部20の下辺(第2片部70との間の折れ線C7に沿った辺部)と平行に形成され、側面部20の上辺は、直線状に形成されている。
【0062】
また、側面部30は、背面部40の右側面側の端部から折れ線C3を介して連設され、側面部20と同大同形状に形成されている。側面部30の上辺は、側面部30の下辺(第3片部80との間の折れ線C9に沿った辺部)と平行に形成され、側面部30の上辺は、直線状に形成されている。なお、側面部20の上辺は下辺と平行で、側面部30の上辺は下辺と平行であるとしたが、下辺と平行でなくてもよく、下辺に対して傾斜していてもよい。
【0063】
なお、本体部第1側面部が左側面側で本体部第2側面部が右側面側とした場合には、側面部20は本体部第1側面部となり、側面部30が本体部第2側面部となり、逆に、本体部第1側面部が右側面側で本体部第2側面部が左側面側とした場合には、側面部20は本体部第2側面部となり、側面部30が本体部第1側面部となる。
【0064】
また、背面部(本体部背面部)40は、側面部20の背面側の端部から折れ線C2を介して連設され、方形状(具体的には、長方形状)における上側の一部を切り欠いた形状を呈し、背面部40の上辺40Ta、40Tb、40Tcは、同じ高さに形成され(つまり、背面部40の下辺に平行な同一直線状に形成されている)、側面部20の上辺や側面部30の上辺と同じ高さに形成されている。背面部40の上端には、上辺から連設された2つの切欠部K40、K42が形成されていて、切欠部K40は、上辺40Taと上辺40Tb間に形成され、切欠部K42は、上辺40Tbと上辺40Tc間に形成されている。切欠部K40と切欠部K42は、背面部40の上下方向の中心線を介して左右対称の位置に形成されている。
【0065】
切欠部K40は、上辺40Taの端部から略円弧状に形成された辺部40aと、辺部40aの端部から下方に形成された直線状の辺部40bと、辺部40bの下端から横方向に形成された直線状の辺部40cと、辺部40cの端部から上方に形成された直線状の辺部40dと、上辺40Tbの端部と辺部40dの上端との間に略円弧状に形成された辺部40eとを有し、辺部40cにおける左右方向の略中央位置からは位置合わせ確認用の切込み40fが上下方向に形成されている。
【0066】
また、切欠部K42は、上辺40Tbの端部から略円弧状に形成された辺部42aと、辺部42aの端部から下方に形成された直線状の辺部42bと、辺部42bの下端から横方向に形成された直線状の辺部42cと、辺部42cの端部から上方に形成された直線状の辺部42dと、上辺40Tcの端部と辺部42dの上端との間に略円弧状に形成された辺部42eとを有し、辺部42cにおける左右方向の略中央位置からは位置合わせ確認用の切込み42fが上下方向に形成されている。なお、切込み40f、42fは、背面部40の一方の面から他方の面まで貫通している。
【0067】
また、背面部40には、背面部40の下辺の一部(つまり、背面部40の下辺における切目線K44の両端の端部間の辺部(下辺部分)44a)と切目線K44により囲まれた分離部44が設けられ、切目線K44は、横方向に間隔を介して設けられた円弧状の切目線K44aと切目線K44c(切目線K44aと切目線K44cは、上下方向の中心線を介して左右対称に形成されている)と、切目線K44aの上端と切目線K44cの上端を結ぶ横方向(背面部40の下辺と平行な方向)の直線状の切目線K44bとを有し、切目線K44a、K44cの下端は、背面部40の下辺に接している。つまり、切目線K44の両側の端部が背面部40の下辺に接している。切目線K44bは、背面部40における上下方向の略中央位置に形成されている。切目線K44a、K44cは、ミシン目状の切目線(間隔をおきながら連続して形成された切込みにより形成された切目線)であり、切目線K44bは、連続した切込みからなる切目線である。つまり、切目線K44は、全体として、切断予定線である。切目線K44を構成する切目線K44a〜K44cは、背面部40の一方の面から他方の面まで貫通している。なお、背面部40の下辺は、第4片部90と連設された部分では第4片部90との折れ線C8−1、C8−2と一致しており、辺部44aと折れ線C8−1と折れ線C8−2は、同一直線上にある。
【0068】
背面部40は、分離部44と、背面部40における分離部44以外の領域である本体部(背面本体部)42とを有しており、上記切欠部K40、K42は、本体部42に形成されている。背面部40は、切目線K44を含めて、上下方向の中心線を介して左右対称に形成されている。
【0069】
また、糊代部49は、側面部30の正面側の端部から折れ線C4を介して連設され、縦方向に細長の略帯状台形形状を呈している。この糊代部49は、その内側の面が正面部10の右側面側の端部領域の外側の面に接着されている。糊代部49が正面部10の外側の面に接着されているのは、副体部101を閉状態にすべく正面部110を正面部10の内側の面に沿って差し込む際に、支障とならないようにするためである。糊代部49を正面部10の内側の面に接着してもよいが、副体部101を閉状態にするべく正面部110を正面部10の内側に差し込むことを考慮すると、正面部10の外側の面に接着するのが好ましい。なお、糊代部49を正面部10の側面部20とは反対側の辺部から連設してもよい。
【0070】
なお、本体部3の展開状態において、折れ線C6、C7、C8−1、C8−2、C9は同一直線上に形成されている。
【0071】
また、底面部50は、いわゆるワンタッチ底であり、第1片部(底面部第1片部)60と、第2片部(底面部第2片部)70と、第3片部(底面部第3片部)80と、第4片部(底面部第4片部)90とを有し、包装箱1の組立て状態においては、
図13に示すように、略方形状の外形を呈している。
【0072】
ここで、第1片部60は、正面部10の下端から折れ線C6を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成され、その上面の一部が本体部3の内底面の一部を形成している。この第1片部60は、底面部50の組立て状態においては、第4片部90と底面部50の中心位置(底面部50の対角の角部を結ぶ2つの直線の交点)を介して点対称に形成されている。なお、底面部50を組み立てた際には、第2片部70の切欠部K72と第3片部82の切欠部K82が係合した状態となり、その際、第1辺部60の辺部60aが先端部74の辺部74aに沿った状態となるが、切欠部K72が切欠部K82と係合する際に辺部60aが支障とならないように、辺部60aにおける第1片部60の先端側には、切欠部K60が形成されている。
【0073】
また、第2片部70は、側面部20の下端から折れ線C7を介して連設され、略長方形状に形成され、第2片部70の上面の一部が本体部3の内底面の一部を形成している。また、第2片部70の角部(正面部10と側面部20の境界位置の下端)からは第2片部70の側面部20との境界をなす辺部(つまり、折れ線C7に沿った辺部)に対して斜めに折れ線70−1(この折れ線70−1は、上面側が山折れ線となっている)が形成されている。第2片部70は、折れ線70−1を介して本体部72と先端部74とに区画される。本体部72の先端の先端部74側には、他方の本体部82と互いに係止するように切欠部K72が形成されている。先端部74の上面は、第1片部60の下面に接着されている。
【0074】
また、第3片部80は、側面部30の下端から折れ線C9を介して連設され、底面部50の組立て状態においては、第2片部70と底面部50の中心位置を介して略点対称に形成されている。つまり、第3片部80は、切欠部K84が設けられている点以外は、第2片部70と点対称に形成されている。すなわち、第3片部80は、側面部30の下端から折れ線C9を介して連設され、略長方形状に形成され、第3片部80の上面の一部が本体部3の内底面の一部を形成している。また、第3片部80の角部(側面部30と背面部40の境界位置の下端)からは第3片部80の側面部30との境界をなす辺部(つまり、折れ線C9に沿った辺部)に対して斜めに折れ線80−1(この折れ線80−1は、上面側が山折れ線となっている)が形成されている。第3片部80は、折れ線80−1を介して本体部82と先端部84とに区画される。本体部82の先端の先端部84側には、他方の本体部72と互いに係止するように切欠部K82が形成されている。先端部84の上面は、第1片部60の下面に接着されている。また、先端部84の辺部84aには、第4片部90の開口部K92と干渉しないように、切欠部K84が形成されている。
【0075】
また、第4片部90は、背面部40の下端から折れ線C8−1、C8−2を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成され、その上面の一部が本体部3の内底面の一部を形成している。なお、切欠部K82が切欠部K72と係合する際に辺部90aが支障とならないように、辺部90aにおける第4片部90の先端側には、切欠部K90が形成されている。
【0076】
また、第4片部90の背面部40側の端部領域には、背面部40の下辺に沿って開口部93が形成されている。すなわち、開口部93は、第4片部90に形成された切欠部K92を構成する辺部92と背面部40の下辺(つまり、辺部44a)により囲まれており、開口部93は、背面部40の下辺に沿って横長に形成されている。ここで、辺部92は、折れ線C8−1の端部から連設され、折れ線C8−1に対して直角方向に形成された直線状の辺部92aと、辺部92aから連設され略円弧状の辺部92bと、辺部92bの端部から連設され背面部40の下辺と平行な直線状の辺部92cと、辺部92cの端部から連設され略円弧状の辺部92dと、辺部92dの端部から連設され折れ線C8−2の端部まで折れ線C8−2に対して直角方向に形成された辺部92eとを有している。この開口部93により、切目線K44を破断する際に分離部44の内側の下端領域に指を係止しやすくなっている。なお、切目線K44の両側の端部間の辺部44aにおける全ての範囲が開口部93の辺部を構成しているが、開口部93の左右方向の長さを短くして、辺部44aの一部が開口部93の辺部を構成するようにしてもよい。つまり、開口部93は、下辺部分44aにおける少なくとも一部を辺部とする開口部であればよい。底面部50の組立て状態においては、第4片部90は、切欠部K92が設けられている点以外は、第1片部60と底面部50の中心位置を介して略点対称に形成されている。
【0077】
以上のように、底面部50において、隣接する2つの片部(第1片部60と第2片部70)である底面部第1片部対の一方における他方の側の部分である先端部(第1端部領域)74が折れ線を介して折曲げ可能であり、該先端部74が第1片部60に接着され、他の隣接する2つの片部(第3片部80と第4片部90)である底面部第2片部対の一方における他方の側の部分である先端部(第2端部領域)84が折れ線を介して折曲げ可能であり、該先端部84が第4片部90に接着されている。
【0078】
本体部3を箱状に組み立てた状態では、正面部10と背面部40とが互いに平行になり、側面部20と側面部30とが互いに平行になり、底面部50を構成する各部材は、正面部10、側面部20、30、背面部40に対して略直角(直角でもよい)となる。つまり、スリーブ状部5は、底面部50に対して略直角(直角でもよい)となる。また、スリーブ状部5を構成する各部材(正面部10、側面部20、30、背面部40)における隣接する部材は互いに直角(略直角としてもよい)となっている。
【0079】
また、本体部3は、平板状に折り畳むことができ(
図9参照)、本体部3においては、正面部10と側面部20との角度を小さくし(つまり、直角より小さくする)、背面部40と側面部30との角度を小さくさせる(つまり、直角より小さくする)ことにより、四角筒状のスリーブ状部5が扁平になるとともに、底面部50を構成する各部がスリーブ状部5内に回動して、本体部3を全体に平板状に折り畳むことができる。本体部3を折り畳んだ状態では、底面部50を構成する各部は、スリーブ状部5内にスリーブ状部5を構成する正面部10、側面部20、30、背面部40に対して略平行な状態となる。
【0080】
次に、副体部101は、主として、本体部3の分離部44と接着するとともに、本体部3の上面と正面部10の切欠部K10をカバーするためのものであり、
図1、
図2、
図5に示すように、正面部110と、背面部140と、上面部150と、フラップ160とを有している。
【0081】
ここで、正面部(副体部正面部)110は、上面部150から折れ線C11を介して連設されていて、略長方形状を呈し、上面部150との折れ線C11の左側面側の端部から連設された直線状の辺部110aと、辺部110aの端部から連設された円弧状(略円弧状としてもよい)の辺部110bと、辺部110bの端部から連設された直線状の辺部110cと、辺部110cの端部から連設された円弧状(略円弧状としてもよい)の辺部110dと、辺部110dの端部から連設された直線状の辺部110eとを有している。辺部110bは、辺部110aと辺部110cがなす角部を円弧状に面取りしており、辺部110dは、辺部110eと辺部110cがなす角部を円弧状に面取りしている。
【0082】
ここで、辺部110cは、折れ線C11と平行に形成されており、また、辺部110aと辺部110eは、折れ線C11に対して僅かに折れ線C11側に傾斜して形成され(辺部110aと折れ線C11間の角度α11と辺部110eと折れ線C11間の角度α12は、90度よりも小さく形成されている)、辺部110aと辺部110e間の距離が正面部110の先端側に行くほど短くなるように、テーパ状に形成されている。このように、辺部110a、110eがテーパ状に形成されて、正面部110を先細りの形状とすることにより、正面部110を正面部10の内側に差し込むのを容易としている。なお、正面部110は、折れ線C11と直角方向の中心線を介して左右対称に形成されている。また、正面部110の左右方向の最大幅(上面部150側の端部における長さ)は、正面部10の内側に差し込むことができるように、背面部40や正面部10の左右方向の幅よりも若干小さく形成され、また、正面部110の基端から先端までの長さ(折れ線C11と辺部110c間の長さ)は、正面部10の上下方向の長さL10よりも若干短く形成され、副体部101を閉状態にした際に、正面部110の先端が底面部50(特に、第1片部60)の上側の面に接する長さに形成されている。副体部101の閉状態では、正面部110により切欠部K10が内側から閉じた状態となり、本体部3の正面側が閉じた状態(つまり、正面部10の内側からカバーされた状態)となる。
【0083】
また、背面部(副体部背面部)140は、上面部150から折れ線C12を介して連設されていて、方形状を呈し、その左右方向の長さは、正面部110の左右方向の最大幅(上面部150側の端部における長さ)と同一であり、背面部40の左右方向の長さよりも若干短くなっており、また、上下方向の長さは、背面部40の上下方向の長さ(背面部40の上辺と下辺間の長さ)と略同一に(具体的には、若干長く)形成されていて、背面部140が背面部40に接着された状態では、背面部140の下端と背面部40の下端が一致した状態となっている。なお、背面部140の上面部150側の領域には、位置合わせ確認用の切込みK140、K142が設けられている。切込みK140は、逆T字状を呈し、切込みK140は、横方向の切込みK140aと縦方向の切込みK140bとを有している。つまり、直線状の切込みK140aと直線状の切込みK140bは直角をなし、切込みK140bの下端が切込みK140aの左右方向の中央(略中央としてもよい)に接している。同様に、切込みK142は、逆T字状を呈し、切込みK142は、横方向の切込みK142aと縦方向の切込みK142bとを有している。つまり、直線状の切込みK142aと直線状の切込みK142bは直角をなし、切込みK142bの下端が切込みK142aの左右方向の中央(略中央としてもよい)に接している。なお、切込みK140、K142は、背面部140の背面側の面(包装箱1において背面側に露出した面)に表れないように、正面側から半切れとなっている。
【0084】
また、上面部150は、略方形状を呈し、方形状の左側面側に突状部154、156を設けるとともに右側面側に突状部158を設けた形状を呈し、上面部150における突状部154、156、158以外の領域が本体部152となり、本体部152は方形状を呈する。本体部152の左右方向の長さは、正面部110の左右方向の最大幅と同一であり、本体部152の前後方向の長さ(折れ線C11と折れ線C12間の長さ)は、側面部20、30の前後方向の長さと同一となっている。つまり、背面部140が背面部40の背面側の面に接着され、正面部110が正面部10の内側(背面側)に差し込まれるので、本体部152の前後方向の長さは、側面部20、30の前後方向の長さと同一となっている。副体部101の閉状態では、上面部150により本体部3の上面側が閉じた(つまり、カバーされた)状態となる。なお、折れ線C11と折れ線C12は直線状を呈し互いに平行になっている。
【0085】
また、突状部154と突状部156は、本体部152の左側面側の辺部に沿って左側面側に突出して形成され、突状部154と突状部156は、前後方向の間隔を介して形成されている。突状部154は、副体部101の展開状態において、上面部150とフラップ160の境界位置に切込みK154を形成することにより設けられ、突状部156は、副体部101の展開状態において、上面部150とフラップ160の境界位置に切込みK156を形成することにより設けられている。ここで、切込みK154と切込みK156は同様の構成であるので、切込みK154を例にとって説明すると、切込みK154は、折れ線C13−1の背面側の端部と折れ線C13−2の正面側の端部間に設けられ、折れ線C13−1の端部から折れ線C13−1に対して鈍角の方向に直線状に形成された切込みK154aと、切込みK154aの端部から連設された略円弧状の切込みK154bと、切込みK154bの端部から連設され折れ線C13−1、C13−2の方向と平行な直線状の切込みK154cと、切込みK154cの端部から連設された略円弧状の切込みK154dと、切込みK154dの端部から折れ線C13−2の端部まで形成され、折れ線C13−2に対して鈍角の方向に直線状に形成された切込みK154eとを有している。また、切込みK156は、折れ線C13−2の背面側の端部と折れ線C13−3の正面側の端部間に設けられている。
【0086】
突状部154と突状部156は、ともに先端側に行くほど幅狭(つまり、前後方向の長さが短くなる)となる略台形形状に形成され、突状部154、156の基端から先端までの長さは、副体部101を閉状態にした際(つまり、副体部101の閉状態において、上面部150は、本体部3の上面をカバーしている)、突状部154、156の内側の面(つまり、上面部150が本体部3の上面をカバーした状態では、突状部154、156の下面)が側面部20の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部154、156の先端が、側面部20の外側の面よりも左側面側に若干突出する長さとなっている(つまり、突状部154、156の先端が、左右方向において側面部20の外側の面よりも左側面側となっている)。なお、上面部150の撓み具合によっては、突状部154、156の内側の面の一部のみが側面部20の上辺に接し、突状部154、156の内側の面における他の部分は側面部20の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部150の撓み具合によっては、副体部101を閉状態で静置した場合には、突状部154、156が側面部20の上辺に接触せずに側面部20の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部150を押さえることにより、突状部154、156が側面部20の上辺に接触する)、いずれにしても突状部154、156が側面部20の上辺の上側にある。つまり、突状部154、156の内側の面が側面部20の上辺の上側にあるためには、突状部154、156の先端が、左右方向において側面部20の内側の面よりも左側面側(つまり、外側)であればよい。突状部154と突状部156は、同大同形状に形成されている。なお、
図5において、
図5に示す突状部154、156の代わりに、
図26に示す突状部153A、154、156を設けてもよい。
【0087】
また、突状部158は、本体部152の右側面側の辺部に沿って右側面側に突出して形成され、突状部158は、前後方向に細長の台形形状を呈し、先端側にいくほど幅狭となる台形形状に形成されている。つまり、突状部158は、本体部152の右側面側の辺部152aの背面側の端部から連設され、本体部152の右側面側の辺部152aに対して鈍角をなす辺部158aと、辺部158aの端部から連設され略円弧状を呈する辺部158bと、辺部158bの端部から連設され、折れ線C13−1〜C13−3と平行な直線状の辺部158cと、辺部158cの端部から連設され略円弧状を呈する辺部158dと、辺部158dの端部と本体部152の右側面側の辺部152bの正面側の端部間に形成された略円弧状の辺部158eとを有している。辺部152aと辺部152bは同一直線上に形成され、本体部152と突状部158の境界は、辺部152aや辺部152bの延長線(辺部152aの辺部152b側の端部と辺部152bの辺部152a側の端部を結ぶ直線としてもよい)となる。突状部158の基端から先端までの長さは、副体部101を閉状態にした際(つまり、副体部101の閉状態において、上面部150は、本体部3の上面をカバーしている)、突状部158の内側の面(つまり、上面部150が本体部3の上面をカバーした状態では、突状部158の下面)が側面部30の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部158の先端が、側面部30の外側の面よりも右側面側に若干突出する長さとなっている(つまり、突状部158の先端が、左右方向において側面部30の外側の面よりも右側面側となっている)。なお、上面部150の撓み具合によっては、突状部158の内側の面の一部のみが側面部30の上辺に接し、突状部158の内側の面における他の部分は側面部30の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部150の撓み具合によっては、副体部101を閉状態で静置した場合には、突状部158が側面部30の上辺に接触せずに側面部30の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部150を押さえることにより、突状部158が側面部30の上辺に接触する)、いずれにしても突状部158が側面部30の上辺の上側にある。つまり、突状部158の内側の面が側面部30の上辺の上側にあるためには、突状部158の先端が、左右方向において側面部30の内側の面よりも右側面側(つまり、外側)であればよい。
【0088】
また、突状部158は、本体部152の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されている。このように、突状部154、156、158が設けられていることにより、副体部101が閉状態において、上面部150に対して上方から力が加わっても、突状部154、156、158により側面部20と側面部30間に上面部150を支えるので、上面部150が本体部3の収納空間内に沈み込むことがない。また、突状部158は、本体部152の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されているので、副体部101を閉状態にした際に、側面部30の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。なお、突状部158は、本体部152の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されているとしたが、「正面側の端部近傍」の代わりに「正面側の端部」としてもよく、「背面側の端部近傍」の代わりに「背面側の端部」としてもよい。
【0089】
なお、突状部158は、「上面部の特定辺部側とは反対側の辺部に沿った端部領域」に当たる。
【0090】
また、フラップ160は、上面部150(具体的には、上面部150の本体部152)の左側面側の辺部(特定辺部)から折れ線C13−1、C13−2、C13−3を介して連設され、略台形形状に形成されている。すなわち、フラップ160は、本体部152の左側面側の辺部152cの背面側の端部から連設された略円弧状の辺部160aと、辺部160aの端部から連設された略円弧状の辺部160bと、辺部160bの端部から連設された直線状の辺部160cと、辺部160cの端部から連設された略円弧状の辺部160dと、辺部160dの端部から連設され、本体部152の左側面側の辺部152dの正面側の端部まで形成された辺部160eとを有している。フラップ160の正面側の端部(つまり、折れ線C13−1の正面側の端部)は、本体部152の左側面側の辺部における正面側の端部近傍(端部としてもよい)であり、フラップ160の背面側の端部(つまり、折れ線C13−3の背面側の端部)は、本体部152の左側面側の辺部における背面側の端部近傍(端部としてもよい)となっている。辺部160bは、辺部160aと辺部160cがなす角部を円弧状に面取りしており、辺部160dは、辺部160eと辺部160cがなす角部を円弧状に面取りしている。辺部160bの略円弧の径と辺部160dの略円弧の径は略同一であり、辺部160aの略円弧の径は、辺部160bの略円弧の径よりも大きく形成されている。辺部152c、152dと折れ線C13−1、C13−2、C13−3は同一直線上に形成されている。
【0091】
また、辺部160aは折れ線C13−1に対して傾斜して形成され、具体的には、辺部160aの辺部152c側の端部における接線と折れ線C13−1間の角度は、90度よりも小さく形成され、辺部160eは折れ線C13−3に対して傾斜して形成され、具体的には、辺部160eと折れ線C13−3間の角度は、90度よりも小さく形成されている。つまり、辺部160aと辺部160e間の距離がフラップ160の先端側に行くほど短くなるように、テーパ状に形成されている。このように、辺部160a、160eがテーパ状に形成されて、フラップ160を先細りの形状とすることにより、フラップ160を側面部20の内側に差し込むのを容易としている。特に、辺部160aは略円弧状に形成されているので、フラップ160を差し込む際に正面部10の縦方向部14と干渉することがない。また、フラップ160の前後方向の最大幅(フラップ160側の端部における長さ)は、側面部20の内側に差し込むことができるように、側面部20、30の前後方向の幅よりも若干小さく形成され、また、フラップ160の基端から先端までの長さ(折れ線C13と辺部160c間の長さ)は、側面部20の上下方向の長さL20よりも短く形成され、具体的には、長さL20の略半分の長さとなっている。
【0092】
上面部150の左側面側においては、フラップ160が連設されているとともに、フラップ160が連設されていない箇所には、突状部154、156が設けられているので、副体部101を閉状態にした際には、側面部20の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。
【0093】
なお、副体部101を閉状態にした際には、正面部110が正面部10の内側に正面部10の内側の面に沿って配置され、フラップ160が、側面部20の内側に側面部20の内側の面に沿って配置され、上面部150は、本体部3の上面をカバーした状態となり、上面部150は、側面部20、30の上辺に沿った状態となり、底面部50(特に、スリーブ状部5の下辺により囲まれた平面(折れ線C6〜C9により囲まれた平面))に対して平行(略平行としてもよい)となる。また、副体部101を閉状態にした際には、上面部150は、背面部140に対して直角(略直角としてもよい)となり、正面部110とフラップ160は、上面部150に対して直角(略直角としてもよい)となる。ここで、側面部20は、「側面部20と側面部30の2つの側面部における特定辺部に対応する側面部」に当たる。
【0094】
また、フラップ160は、上面部150の左側面側からは連設されているものの、上面部150の右側面側には連設されていないが、これは、包装箱1を折り畳んだ状態では、
図9に示すようになり、糊代部49が側面部30に対して折曲しない状態となるが、仮に、フラップが上面部150の右側面側にも設けられていると、包装箱1を折り畳んだ状態で、フラップが上面部150の右側面側から突出してしまって(つまり、本体部3の左右方向の幅の外側に突出してしまう)、折り畳んだ状態でのスペースを余分に必要としてしまうことから、上面部150の右側面側にフラップを設けていない。なお、仮に上面部150の右側面側にフラップを設けた場合に、包装箱1の折畳み状態で、フラップを上面部に対して折り返すことも考えられるが、ブランクの復元力によりフラップが上面部150に対して折り返した状態から右側面側に開いてしまうため、現実的ではない。
【0095】
なお、本体部3と副体部101は、分離部44の箇所で互いに接着されている。つまり、分離部44の外側の面と背面部140の内側の面とが接着剤その他の接着手段により接着されることにより、包装箱1が全体に一体に形成される。つまり、分離部44の外側の面の全部又は一部の領域と背面部140の内側の面の一部の領域の間には接着剤層(図示せず)が設けられている。該接着剤層の接着力は、分離部44の内側の面に手を係止した状態で、分離部44を斜め上方に引き上げて切目線K44を破断するので、任意ではあるが、背面部140を外側に引っ張った場合に、切目線K44が破れて分離部44が本体部3から分離し、分離部44が、背面部140に接着した状態で背面部140に従動するような接着力とするのが好ましい。
【0096】
なお、本体部3及び副体部101において、各折れ線の箇所には、予め罫線が形成されている。特に、折れ線C1、C2、C3、C4、C6、C7、C8、C9においては、本体部3の内側の面から押圧した押罫であり、折れ線C11、C12、C13−1、C13−2、C13−3においては、副体部101の内側の面から押圧した押罫となっている。底面部50における折れ線70−1、80−1は、上面側から見て山折りとなるので、外側の面から押圧した押罫とするのが好ましい。
【0097】
また、本体部3と副体部101が接着された状態では、背面部40の上辺40Ta、40Tb、40Tcと折れ線C12とが高さ方向に略一致(一致としてもよい)した状態となっており、厳密には、折れ線C12が上辺40Ta、40Tb、40Tcよりも若干上側となっている。これにより、上面部150により本体部3の上面を閉じた際に、突状部154、156が側面部20の上辺に接するとともに突状部158が側面部30の上辺に接し、上面部150と側面部20、30の上辺との間の隙間が形成されるのを防止することができる。
【0098】
また、本体部3と副体部101が接着された状態では、背面部140の下端と背面部40の下端が一致(略一致としてもよい)している。
【0099】
上記構成の包装箱1の製造工程について説明する。まず、展開状態の本体部3と副体部101とを製造する。
【0100】
次に、副体部101の内側の面に本体部3の外側の面を接着させる(第1接着工程)。つまり、展開状態の副体部101の内側の面を上側にして、背面部140における分離部44との接着領域に接着剤を塗布して、展開状態の本体部3を
図6に示すように重ねる。これにより、分離部44と背面部140が接着される(第1接着工程)。その際、背面部40の下辺と背面部140の下辺とが一致する(略一致するとしてもよい)ようにする。なお、分離部44の外側の面の領域に接着剤を塗布して、分離部44を背面部140に接着させてもよい。
【0101】
次に、本体部3の底面部50を構成する各部をスリーブ状部5に対して内側に折り返し、さらに、第2片部70の先端部74を本体部72に対して外側に折り返すとともに、第3片部80の先端部84を本体部82に対して外側に折り返して、
図7に示す状態とする(折り返し工程)。つまり、第1片部60を折れ線C6を介して正面部10側に折り返し、第2片部70を折れ線C7を介して側面部20側に折り返し、第3片部80を折れ線C9を介して側面部30側に折り返し、第4片部90を折れ線C8−1、C8−2を介して背面部40側に折り返し、さらに、先端部74を本体部72に対して折り返すとともに、先端部84を本体部82に対して折り返して、
図7に示す状態とする。
【0102】
次に、先端部74の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、正面部10を折れ線C1を介して側面部20の側に内側に折り返す(第2折り返し工程)ことにより(
図8参照)、先端部74が第1片部60に接着される(第2接着工程)。なお、先端部74の代わりに、第1片部60における先端部74との接着領域に接着剤を塗布してもよい。
【0103】
次に、先端部84の領域と、糊代部49の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、側面部30を折れ線C3を介して背面部40の側に内側に折り返すことにより、
図9に示す状態とする。すると、先端部84と第4片部90が接着され、糊代部49が正面部10の外側の面に接着される(第3接着工程)。なお、糊代部49の代わりに、正面部10における糊代部49との接着領域に接着剤を塗布してもよく、また、先端部84の代わりに、第4片部90における先端部84との接着領域に接着剤を塗布してもよい。以上のようにして、包装箱1が製造される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。以上のように、第1接着工程〜第3接着工程により包装箱1を製造できるので、容易に包装箱1を製造することができる。なお、糊代部49を正面部10の内側の面に接着する場合には、先端部84に接着剤を塗布した状態で側面部30を折り返し、その後に、先端部74と糊代部49に接着剤を塗布した状態で正面部10を折り返すことになる。
【0104】
なお、本体部3と副体部101とを接着した際に、本体部3と副体部101の相対位置が正しいか否かは、位置合わせ確認用の切込みにより確認することができる。すなわち、切込み40fと切込みK140bの左右方向の位置が一致し、切込み42fと切込みK142bの左右方向の位置が一致しているか否かにより左右方向の位置を確認でき、また、切欠部K40の辺部40cと切込みK140aの上下方向の位置が一致し、切込みK42の辺部42cと切込みK142aの上下方向の位置が一致しているか否かにより上下方向の位置が確認できる。
【0105】
なお、上記の製造工程において、第3片部80を側面部30側に折り返し、第4片部90を背面部40側に折り返し、さらに、先端部84を本体部82に対して折り返す工程は、正面部10を側面部20の側に折り返して、先端部74を第1片部60に接着した後で、先端部84の領域と、糊代部49の領域に接着剤を塗布する前に行ってもよい。その場合、上記折返し工程では、第1片部60と第2片部70を折り返して、先端部74を折り返し、その後、先端部74に接着剤を塗布することになる。
【0106】
また、先端部74への接着剤の塗布は、第2片部70を折り返し先端部74を折り返した状態で行うとしたが、第2片部70を側面部20に対して折り返す前の状態で、先端部74に接着剤を塗布した後に、第2片部70を折り返しながら先端部74を折り返すようにしてもよい。
【0107】
また、先端部84への接着剤の塗布は、第3片部80を折り返し先端部84を折り返した状態で行うとしたが、第3片部80を側面部30に対して折り返す前の状態で、先端部84に接着剤を塗布した後に、第3片部80を折り返しながら先端部84を折り返すようにしてもよい。なお、先端部84への接着剤の塗布は、先端部74と第1片部60を接着した後で行ってもよい。
【0108】
上記構成の包装箱1の使用方法について説明する。包装箱1を使用しない状態では、包装箱1は
図9に示すように平板状に折り畳むことができるので、折り畳んで保管しておく。
【0109】
次に、包装箱1を使用する際に、包装箱1を組み立てる。すなわち、本体部3における正面部10と背面部40が互いに平行になり、側面部20と側面部30が互いに平行になるようにし、底面部50をスリーブ状部5に対して直角となるように組み立てることにより、包装箱1が、
図1、
図2に示すように組み立てられる。
【0110】
そして、
図10に示すように、本体部3に被収納物(商品)Gを収納する。なお、
図9の状態から本体部3を組み立てた場合には、
図1、
図2に示すように、上面部150や正面部110は上方に伸びた状態となっていて、本体部3の上方が開口した状態になっているので、被収納物Gをそのまま本体部3の上方から収納すればよい。なお、被収納物が柔らかいものであれば、正面部10や側面部20と被収納物との間に隙間を設けなくても、正面部10や側面部20の差込みに支障はないが、被収納物Gが
図10に示すような箱状等の硬いものである場合には、正面部10と被収納物との間や側面部20と被収納物との間に隙間を設けておく。
【0111】
被収納物Gを収納したら、副体部101を閉状態にして被収納物を包装する。すなわち、上面部150を正面側に回動させるとともに、フラップ160を上面部150に対して折り曲げた状態として本体部3内に挿入し、正面部110を上面部150に対して折り曲げた状態として本体部3内に挿入して、
図11、
図12、
図13に示す状態にする。つまり、フラップ160が側面部20の内側となるようにするとともに、正面部110が正面部10の内側となるようにして、本体部3の上面側を上面部150により閉じた状態とする。
【0112】
なお、副体部101を閉状態にした際には、正面部110の先端(辺部110c)が底面部50(具体的には、第1片部60)の上面に接し(つまり、正面部110が正面部10と平行(略平行としてもよい)で正面部10の内側の面に沿った状態で、正面部110の先端が底面部50の上面に接する)、上面部150が本体部3の上面をカバーし、突状部154、156の下面が側面部20の上辺に接し、さらに、突状部158の下面が側面部30の上辺に接する。
【0113】
以上のようにして、被収納物Gを包装箱1に包装したら、包装箱1を被収納物Gを陳列する場所に搬送する。
【0114】
その後、被収納物を陳列する場合には、切目線K44を破断して、副体部101を本体部3から分離して、副体部101を取り除く。
【0115】
すなわち、包装箱1の底面に設けられた開口部93に指(具体的には、親指以外の指(例えば、人差し指〜小指の4本の指))を入れて分離部44の内側の面の下端領域に指を引っ掛け(
図14参照)、分離部44を外側に引っ張ることにより、切目線K44が下端から上方に向けて破断するとともに、背面部140が折れ線C12を介して回動する(
図15)。さらに、背面部140を上方まで持ち上げると、
図16に示す状態となる。なお、
図16においては、正面部110の状態を示すために、被収納物Gを仮想線で表している。
【0116】
そして、正面部110を本体部3から引き出して、副体部101(厳密には、分離部44が接着された副体部101)を取り除くことにより、
図17、
図18に示す状態となり、正面部10の側を陳列における正面側として、被収納物Gを陳列する。陳列された被収納物Gは、上方から視認できるとともに、切欠部K10を介して正面側から視認することができる。
【0117】
なお、切目線K44を破断する際に、親指で背面部140の外側面を押さえて背面部140をつかんだ状態として、背面部140を上方に回動させて切目線K44を破断したら、
図16に示すように、背面部140を上方まで持ち上げ、背面部140を持った手で正面部110を引き出すことにより副体部101を取り除くことができるので、1つの一連の動作で切目線K44の破断と副体部101の取出しを行なうことができる。
【0118】
以上のように、本実施例の包装箱1によれば、切目線K44を破断して分離部44のみを分離すればよいので、副体部101(包装箱1の一部)を取り除く作業を容易に行うことができ、被収納物の陳列作業を容易に行なうことができ、特に、切目線K44を破断することによる分離部44の分離と副体部101の取出しを一連の作業で行なうことができるので、被収納物の陳列作業を容易に行うことができる。
【0119】
なお、分離部44の下端に指を係止した状態で、分離部44の下端を外側にひっぱることにより切目線K44が破断するので、切目線K44の破断を容易に行なうことができる。
【0120】
副体部101を閉状態にした際には、正面部110の先端(辺部110c)が底面部50(具体的には、第1片部60)の上面に接し、上面部150が本体部3の上面をカバーし、突状部154、156の下面が側面部20の上辺の上側にあり、さらに、突状部158の下面が側面部30の上辺の上側にあるので、副体部101の閉状態における包装箱1の強度を高く維持することができ、例えば、上面部150に対して上から力が加わっても、上面部150が下方に沈み込むのを防止することができる。
【0121】
また、本体部3と副体部101は、展開状態において略方形状を呈するので、ブランクの面積を有効活用できる。つまり、本実施例の包装箱1の2つ分をシート状のブランクから形成する場合に、
図19に示すように、領域R1の面積があればよい。
【0122】
一方、仮に、本体部3と副体部101を一体にしたものに近似した包装箱1001の2つを1つのブランクで形成しようとすると、
図20に示す構成となり、領域R11の面積が必要になってしまい、
図20のハッチングに示す2つの領域が無駄になってしまうことから、領域R1の面積を領域R11の面積よりも小さくできる。
【0123】
なお、
図20に示す包装箱1001においては、背面部40’から切目線K40’を介して上面部150が連設されており、背面部40’には、包装箱1と異なり、分離部は設けられていない。被収納物を陳列する場合には、切目線K40’を破断して、上面部150と正面部110とフラップ160を取り除くことになる。この包装箱1001においては、背面部40’と上面部150とが切目線K40’により連設されているので、上面部150に上側から力が加わった場合に、切目線K40’が破断しやすく、本実施例の包装箱1よりも強度が弱いと言える。つまり、本実施例の包装箱1では、背面部40と背面部140が重なる構成であるにも関わらず、本体部3と副体部101がともに略方形状を呈するので、ブランクの面積を有効活用でき、さらには、上面部150の辺部に沿って切目線が存在しないので、強度を高めることができるといえる。
【0124】
なお、上記の説明において、フラップ160は上面部150の左側面側から連設されているとしたが、副体部101を前後方向の中心面を介して左右対称の構成として、フラップ160を上面部150の右側面側から連設された構成としてもよい。その場合には、本体部3についても、前後方向の中心面を介して左右対称の構成とする。このように、左右対称の構成とする場合には、包装箱の製造に際しては、
図7においては、本体部3と副体部101を左右線対称にして(つまり、表裏を逆にして)配置することになる。
【0125】
また、副体部101を閉状態にした際には、正面部110の先端(辺部110c)が底面部50の上面に接するとしたが、正面部110の基端から先端までの長さを短くして、副体部101を閉状態にした際に、正面部110の先端が底面部50に接しないようにしてもよい。なお、正面部110の基端から先端までの長さを短くする場合には、正面部110の先端の辺部110cが横方向部12によりカバーされる必要があるので、副体部101を閉状態にした際に、辺部10dの上下方向の位置を辺部110cよりも上側とする。
【0126】
また、底面部50においては、正面部10から第1片部60が連設され、側面部20から第2片部70が連設されるとしたが、組立て状態における本体部3の左右方向の長さが前後方向の長さよりも長い場合等には、正面部10から第2片部70が連設され、側面部20から第1片部10が連設される構成としてもよい。その場合でも、先端部74は、第2片部70における第1片部60側に形成され、例えば、第1片部60と第2片部70は、本体部3の展開状態において第1片部60と第2片部70間の中心線を介して左右対称となる。同様に、側面部30から第3片部80が連設され、背面部40から第4片部90が連設されるとしたが、側面部30から第4片部90が連設され、背面部40から第3片部80が連設される構成としてもよい。その場合でも、先端部84は、第3片部80における第4片部90側に形成され、例えば、第3片部80と第4片部90は、本体部3の展開状態において第3片部80と第4片部90間の中心線を介して左右対称となる。
【0127】
また、本体部3は、上記の構成であるとして説明したが、本体部3の代わりに
図21に示す本体部3Aとしてもよい。すなわち、本体部3Aにおいては、正面部10と側面部20の構成が本体部3の場合とは異なる。
【0128】
すなわち、本体部3Aにおける正面部10は、方形状を呈し(厳密には、左右の上端の角部が略円弧状に面取りされている)、本体部3とは異なり、切欠部は設けられていない。
【0129】
また、側面部20は、方形状(具体的には、長方形状)を呈し、略U字状の切目線K24が形成されている。切目線K24は、側面部20の上辺から下方に向けて折れ線C2と平行に直線状に形成された切目線K24aと、切目線K24aの下端から連設され、円弧状に形成された切目線K24bと、切目線K24cの端部から連設され、折れ線C7と平行に直線状に形成された切目線K24cと、切目線K24cの正面側の端部から連設され、円弧状に形成された切目線K24dと、切目線K24dの端部から上方に向けて側面部20の上辺まで折れ線C1と平行に直線状に形成された切目線K24eとを有し、切目線K24の両側の端部は、側面部20の上辺に接している。切目線K24aと折れ線C2間の長さと切目線K24eと折れ線C1間の長さは同一であり、
図21において、側面部20は、切目線K24を含めて、上下方向の中心線を介して左右対称に形成されている。この側面部20が、特定側面部に当たり、切目線K24は、「上方に開口した切欠部を特定側面部に形成するための切目線である切欠部形成用切目線」に当たる。
【0130】
切目線K24に沿った辺部と側面部20の上辺で囲まれた領域が切取り部24となり、側面部20は、切取り部24と、側面部20における切取り部24以外の領域である本体部22とを有している。つまり、切目線K24を破断することにより、切目線K24に沿った辺部と側面部20の上辺により囲まれた切取り部24が側面部20から取り除かれ、本体部22には、上方に開口した切欠部が設けられる。この切欠部を介して、陳列状態の被収納物を視認することができる。
【0131】
本体部3Aにおいて、上記以外の構成は本体部3と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0132】
また、本体部3Aに接着する副体部は、
図5に示す副体部101と同一の構成であり、副体部101の背面部140が背面部40の分離部44と接着される。
【0133】
本体部3Aを用いた包装箱の製造方法は、包装箱1と同様であり、また、包装箱の使用方法も側面部20側を陳列における正面側として陳列を行なう以外は同様である。
【0134】
つまり、本体部3Aに被収納物を収納する際には、側面部20側を陳列における正面側となるように被収納物を収納し、被収納物を収納したら、包装箱1の場合と同様に、上面部150を正面側に回動させるとともに、フラップ160を上面部150に対して折り曲げた状態として本体部3A内に挿入し、正面部110を上面部150に対して折り曲げた状態として本体部3A内に挿入して、フラップ160が側面部20の内側となるようにするとともに、正面部110が正面部10の内側となるようにして、本体部3Aの上面側を上面部150により閉じた状態とする。
【0135】
被収納物を陳列する際には、包装箱1の場合と同様に、切目線K44を破断して副体部101を本体部3Aから分離し、副体部101(分離部44が接着された副体部101)を取り除く。その後、切目線K24を破断して、切取り部24を側面部20から分離することにより、本体部20に切欠部が設けられた構成となる。そして、側面部20側(つまり、本体部22側)を陳列における正面側として、被収納物を陳列する。
【0136】
このように、側面部20側を陳列における正面側とすることができるので、側面部20の横方向の長さが正面部10の横方向の長さよりも長い場合に、陳列における正面側における横幅を大きくして陳列することができる。つまり、本体部3や本体部3Aにおいては、底面部50ワンタッチ底による構成からすると、第2片部70の側面部20の下辺に沿った長さが、第1片部60の側面部10の下辺に沿った長さよりも長く形成される場合があり、そうすると、側面部20の横幅が正面部10の横幅よりも長くなるので、側面部20の側を陳列における正面側とすることにより、正面部10の側を陳列における正面側とするよりも陳列における正面側の横幅を長くすることができ、例えば、収納される被収納物の横幅が長い場合に対応することができる。すなわち、底面部がワンタッチ底により構成される場合に、第2片部70や第3片部80のように先端部が本体部に対して折曲する構成の片部から連設された部材(スリーブ状部を構成する部材)の下辺に沿った長さが、該片部に隣接する片部の該下辺に沿った長さよりも長い場合があるので、陳列における正面側の横幅を長くしたい場合に、
図21に示されるように、側面部20に切目線K24を形成する方法を用いることができる。つまり、
図21に示す構成においては、先端部が本体部に対して折曲する構成の片部から連設された部材(スリーブ状部を構成する部材)である側面部20、30を陳列における正面側と背面側にすることができる。また、
図21に示す構成は、
図4において、正面部10から第2片部70が連設され、側面部20から第1片部60が連設され、側面部30から第4片部90が連設され、背面部40から第3片部80が連設された構成とすることが製造装置の影響でできない場合に、陳列における正面側の横幅を長くするのに有効である。
【0137】
なお、
図21の例では、側面部20に切目線K24を形成するとしたが、側面部20に切目線K24を形成する代わりに、側面部30に切目線K24と同様の構成の切目線を形成してもよい。この場合でも、陳列における正面側の横幅を長くすることができる。
【0138】
なお、
図21に示すように、先端部が本体部に対して折曲する構成の片部から連設された部材を陳列における正面側と背面側とする方法としては、
図22に示す構成としてもよい。すなわち、
図22に示す包装箱1Aの本体部3Bにおいては、第2片部70から折れ線C7−1、C7−2を介して背面部40が連設され、第3片部80から折れ線C9を介して正面部10が連設され、第1片部から折れ線C6を介して側面部20が連設され、第4片部90から折れ線C8を介して側面部30が連設されている。また、副体部101Aにおいては、フラップ170が、上面部150の右側面側の辺部から連設されている。フラップ170は、後述の副体部101Bのフラップ170と同一の構成である。また、上面部150においては、右側面側に突状部155、157が形成されている。突状部155、157は、後述の副体部101Bの上面部150の突状部155、157と同一の構成である。また、突状部158は、上面部150の本体部152の左側面側の辺部に沿って設けられている。上面部150から連設された背面部140は、分離部44の外側の面に接着される。なお、
図22において、
図22に示す突状部155、157の代わりに、
図26に示す突状部153B、155、157を設けてもよい。
【0139】
図22に示す構成によっても、第2片部70や第3片部80から連設された部材(背面部40、正面部10)の横方向の長さが、第1片部60や第4片部90から連設された部材(側面部20、30)の横方向の長さよりも長い場合に、陳列における正面側(
図22では、正面部10側)の横幅を長くすることができる。
【0140】
なお、
図21の構成と
図22の構成とを比較すると、
図22の構成では、本体部3Bにおいて、スリーブ状部5を構成する各部の構成が
図3の構成と異なるとともに、副体部101Aの構成も
図5に示す副体部101の構成と異なるのに対して、
図21に示す構成では、
図3の構成に対して、正面部10と側面部20の構成を変更すればよく、また、副体部の構成は、
図5に示す構成のままでよいので、少ない手間で、
図3の構成と
図21の構成の両方を得ることができるといえる。
【0141】
また、上記の説明においては、副体部101におけるフラップは上面部150における1つの辺部のみから連設されているとしたが、
図23に示すように、上面部150における相対する2つの辺部からフラップが連設された構成としてもよい。すなわち、
図23に示す副体部101Bにおいては、フラップ160が、上面部150の左側面側の辺部から折れ線C13−1、C13−2、C13−3を介して連設されているとともに、フラップ170が、上面部150の右側面側の辺部から折れ線C14−1、C14−2、C14−3を介して連設されている。
【0142】
フラップ(第2フラップ)170は、副体部101Bの展開状態において、前後方向の中心線を介してフラップ160と左右対称に形成されている以外は同様の構成である。すなわち、フラップ170は、略台形形状を呈している。副体部101Bを閉状態にした際には、フラップ170は、側面部30の内側に側面部30の内側の面に沿って配置される。
【0143】
また、副体部101Bにおいては、上面部150の右側面側に突状部(第2突状部)155、157が設けられている。突状部155は、副体部101Bの展開状態において、前後方向の中心線を介して突状部154と左右対称に形成されている以外は同様の構成であり、また、突状部157は、副体部101Bの展開状態において、前後方向の中心線を介して突状部156と左右対称に形成されている以外は同様の構成である。突状部155と突状部157は、副体部101Bの展開状態において、上面部150とフラップ170の境界位置に切込みを形成することにより設けられている。
【0144】
つまり、突状部155と突状部157は、ともに先端側に行くほど幅狭(つまり、前後方向の長さが短くなる)となる略台形形状に形成され、突状部155、157の基端から先端までの長さは、副体部101Bを閉状態にした際(つまり、副体部101Bの閉状態において、上面部150は、本体部3の上面をカバーしている)、突状部155、157の内側の面(つまり、上面部150が本体部3の上面をカバーした状態では、突状部155、157の下面)が側面部30の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部155、157の先端が、側面部30の外側の面よりも右側面側に若干突出する長さとなっている。なお、上面部150の撓み具合によっては、突状部155、157の内側の面の一部のみが側面部30の上辺に接し、突状部155、157の内側の面における他の部分は側面部30の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部150の撓み具合によっては、副体部101Bを閉状態で静置した場合には、突状部155、157が側面部30の上辺に接触せずに側面部30の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部150を押さえることにより、突状部155、157が側面部30の上辺に接触する)、いずれにしても突状部155、157が側面部30の上辺の上側にある。つまり、突状部155、157の内側の面が側面部30の上辺の上側にあるためには、突状部155、157の先端が、左右方向において側面部30の内側の面よりも右側面側(つまり、外側)であればよい。突状部155と突状部157は、同大同形状に形成されている。
【0145】
副体部101Bによれば、上面部150の右側面側において、フラップ170が連設されているとともに、フラップ170が連設されていない箇所には、突状部155、157が設けられているので、副体部101Bを閉状態にした際に、側面部30の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。
【0146】
また、突状部155、157が設けられているので、副体部101Bを閉状態にした際には、突状部155、157の下面が側面部30の上辺の上側にあるので、副体部101Bの閉状態における包装箱の強度を高く維持することができ、例えば、上面部150に対して上から力が加わっても、上面部150が下方に沈み込むのを防止することができる。
【0147】
また、包装箱を
図24〜
図26に示す包装箱1Bのように、本体部3Cと副体部101Cにより構成したものとしてもよい。
【0148】
本体部3Cは、
図4の本体部3と比べると、スリーブ状部5の構成が異なり、側面部30、正面部10、側面部20、背面部40、糊代部49の順に折れ線を介して連設されており、正面部10は、側面部30から折れ線C1を介して連設され、側面部20は、正面部10から折れ線C2を介して連設され、背面部40は、側面部20から折れ線C3を介して連設され、糊代部49は、背面部40から折れ線C4を介して連設されている。
【0149】
また、第1片部60は、側面部30の下辺から折れ線C6を介して連設され、第2片部70は、正面部10の下辺から折れ線C7を介して連設され、第3片部80は、背面部40の下辺から折れ線C9−1、C9−2を介して連設され、第4片部90は、側面部20の下辺から折れ線8を介して連設されている。側面部20が本体部3Cにおける左側面側の面を構成し、側面部30が本体部3Cにおける右側面側の面を構成する。
【0150】
本体部3Cにおける正面部10は、本体部3における正面部10と同様の構成であるが、正面部10の上辺10Taは側面部20の上辺と同じ高さ位置にあり、正面部10の上辺10Tbは側面部30の上辺と同じ高さ位置にある。また、本体部3Cにおける側面部20は、本体部3における側面部20と同一の構成であり、本体部3Cにおける側面部30は、本体部3における側面部30と同一の構成であり、本体部3Cにおける背面部40は、本体部3における背面部40と同一の構成である。背面部40は、切目線K44を介して本体部42と分離部44とに区画されている。
【0151】
また、底面部50は、本体部3における底面部3と同様の構成であるが、第4片部90には本体部3の場合と比べて切欠部が設けられていないので、第3片部80の先端部84には、切欠部K84のような切欠部は設けられていない。
【0152】
なお、糊代部49は、側面部30における背面側の領域に接着されるが、フラップ160が側面部30に沿って側面部30の内側に差し込まれるので、糊代部49は側面部30の外側の面に接着するのが好ましい。なお、糊代部49を側面部30の内側の面に接着してもよい。
【0153】
また、本体部3Cの底面部50においては、本体部3の底面部50と同様に、先端部74が第1片部60の下面に接着され、先端部84が第4片部90の下面に接着される。
【0154】
また、副体部101Cは、副体部101Bと略同様の構成であるが、上面部150において、左側面側に3つの突状部(第2突状部)153A、154、156が設けられるとともに、右側面側に3つの突状部153B、155、157が設けられている点が異なり、また、フラップ160、170と正面部110の構成が異なる。
【0155】
すなわち、上面部150においては、突状部153Bが、本体部152の右側面側における正面側の端部から右側面側に突出して形成され、折れ線C14−1の正面側の端部から折れ線C14−1に対して鈍角に形成された直線状の辺部153Baと、辺部153Baの端部から連設され、折れ線C14−1と平行に形成された辺部153Bbと、辺部153Bbの端部から連設され略円弧状に形成された辺部153Bcと、辺部153Bcの端部から連設され折れ線C11の延長線上に形成された辺部153Bdとを有している。突状部153Aは、前後方向の中心線を介して突状部153Bと左右対称に形成されている。
【0156】
また、突状部154、156の構成は、副体部101Bにおける突状部154、156と同様の構成であるが、副体部101Cにおいては、突状部153Aが設けられていることから、副体部101Bの場合と比べて、突状部154、156は背面側にずれた位置に設けられている。また、突状部155は、該中心線を介して左右対称に形成され、突状部157は、該中心線を介して左右対称に形成されている。
【0157】
また、フラップ(第2フラップ)160は、副体部101のフラップ160と略同様の構成であるが、その形状が若干異なり、折れ線C13−1の正面側の端部から連設され、折れ線C13−1に対して鈍角をなす辺部160fと、辺部160eの端部から連設され、折れ線C13−1の方向に対して直角をなす直線状の辺部160aと、辺部160aの端部から連設され略円弧状を呈する辺部160bと、辺部160bの端部から連設され、折れ線C13−1〜C13−3と平行な直線状の辺部160cと、辺部160cの端部から連設され略円弧状を呈する辺部160dと、辺部160dの端部から連設され、折れ線C13−3の背面側の端部まで形成され、折れ線C13−3に対して鋭角に傾斜した直線状の辺部160eとを有している。つまり、フラップ160の正面側の先端が略直角をなし、また、辺部160eが設けられている点が、主として副体部101のフラップ160と異なる。なお、辺部160fは、副体部101Cの展開状態において、突状部153Aの辺部(突状部153Bの辺部153Baと左右対称の辺部)と対向しており、辺部160fと突状部153Aの辺部とは、切込みを介して隣接している。
【0158】
また、フラップ(第2フラップ)170は、副体部101Cの展開状態において、前後方向の中心線を介してフラップ160と左右対称に形成されている以外は同様の構成である。
【0159】
また、副体部101Cの正面部110は、副体部101の正面部110と略同様の構成であるが、その形状と基端から先端までの長さが異なる。
【0160】
すなわち、正面部110は、上面部150との折れ線C11の左側面側の端部から折れ線C11に対して直角方向に連設された直線状の辺部110a−1と、辺部110a−1の端部から連設され、折れ線C11の方向に対して鋭角に傾斜した直線状の辺部110a−2と、辺部110a−2の端部から連設された円弧状(略円弧状としてもよい)の辺部110bと、辺部110bの端部から連設された直線状の辺部110cと、辺部110cの端部から連設された円弧状(略円弧状としてもよい)の辺部110dと、辺部110dの端部から連設され、折れ線C11の方向に対して鋭角に傾斜した直線状の辺部110e−2と、辺部110e−2の端部から折れ線C11の右側面側の端部まで形成され、折れ線C11と直角をなす直線状の辺部110e−1とを有している。つまり、辺部110a−2、110e−2がテーパ状に形成され、正面部110が先細りの形状となっている。
【0161】
ここで、正面部110の基端から先端までの長さ(折れ線C11と辺部110c間の長さ)L110は、副体部101の正面部110における長さL110よりも短く形成され、副体部101Cを閉状態にした場合に、正面部110の先端は、底面部50に接っしない。なお、長さL110は、正面部10の切欠部K10の上下方向の長さL11aよりも長く形成され、また、正面部110の辺部110cの長さは、切欠部K10の左右方向の長さL11bよりも長く形成されていて、副体部101Cを閉状態にした場合に、正面部110により切欠部K10が内側から閉じた状態となり、本体部3の正面側が閉じた状態(つまり、正面部10の内側からカバーされた状態)となる。副体部101Cは、その展開状態において、前後方向の中心線を介して左右対称に形成されている。
【0162】
なお、本体部3Cと副体部101Cは、本体部3と副体部101の場合と同様に、分離部44の箇所で互いに接着されている。つまり、分離部44の外側の面と背面部40の内側の面とが接着剤その他の接着手段により接着されることにより、包装箱201が全体に一体に形成される。該接着剤層の接着力は、背面部40を外側に引っ張った場合に、切目線K44が破れて分離部44が本体部3Cから分離し、分離部44が、背面部40に接着した状態で背面部40に従動するような接着力である。
【0163】
また、本体部3Cと副体部101Cが接着された状態では、背面部40の上辺40Ta、40Tb、40Tcと折れ線C12とが高さ方向に略一致(一致としてもよい)した状態となっており、厳密には、折れ線C12が上辺40Ta〜40Tcよりも若干上側となっている。これにより、上面部150により本体部3Cの上面を閉じた際に、突状部154、156、153Aが側面部20の上辺に接するとともに突状部155、157、153Bが側面部30の上辺に接し、上面部150と側面部20、30の上辺との間の隙間が形成されるのを防止することができる。
【0164】
また、本体部3Cと副体部101Cが接着された状態では、背面部40の下端と背面部40の下端が一致(略一致としてもよい)している。
【0165】
上記構成の包装箱1Bの製造工程は、包装箱1の製造工程と略同様である。すなわち、まず、展開状態の本体部3Cと副体部101Cとを製造する。次に、副体部101Cの内側の面に本体部3Cの外側の面を接着させる(第1接着工程)。つまり、展開状態の副体部101Cの内側の面を上側にして、背面部40における分離部44との接着領域に接着剤を塗布して、展開状態の本体部3Cを重ねる。これにより、分離部44と背面部40が接着される(第1接着工程)。その際、背面部40の下辺と背面部40の下辺とが一致する(略一致するとしてもよい)ようにする。なお、分離部44の外側の面の領域に接着剤を塗布して、分離部44を背面部40に接着させてもよい。
【0166】
次に、本体部3Cの底面部50を構成する各部をスリーブ状部5に対して内側に折り返し、さらに、第2片部70の先端部74を本体部72に対して外側に折り返すとともに、第3片部80の先端部84を本体部82に対して外側に折り返す。つまり、第1片部60を折れ線C6を介して側面部30側に折り返し、第2片部70を折れ線C7を介して正面部10側に折り返し、第3片部80を折れ線C9−1、C9−2を介して背面部40側に折り返し、第4片部90を折れ線C8を介して側面部20側に折り返し、さらに、先端部74を本体部72に対して折り返すとともに、先端部84を本体部82に対して折り返す。
【0167】
次に、先端部74の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、側面部30を折れ線C1を介して正面部10の側に内側に折り返す(第2折り返し工程)ことにより、先端部74が第1片部60に接着される(第2接着工程)。なお、先端部74の代わりに、第1片部60における先端部74との接着領域に接着剤を塗布してもよい。
【0168】
次に、先端部84の領域と、糊代部49の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、背面部40を折れ線C3を介して側面部20の側に内側に折り返す。すると、先端部84と第4片部90が接着され、糊代部49が側面部30の外側の面に接着される(第3接着工程)。なお、糊代部49の代わりに、側面部30における糊代部49との接着領域に接着剤を塗布してもよく、また、先端部84の代わりに、第4片部90における先端部84との接着領域に接着剤を塗布してもよい。以上のようにして、包装箱1Bが製造される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。以上のように、第1接着工程〜第3接着工程により包装箱1Bを製造できるので、容易に包装箱1Bを製造することができる。なお、糊代部49を側面部30の内側の面に接着する場合には、先端部84に接着剤を塗布した状態で背面部40を折り返し、その後に、先端部74と糊代部49に接着剤を塗布した状態で側面部30を折り返すことになる。
【0169】
包装箱1Bの製造方法によれば、側面部30を正面部10の側に折り返し、さらに、背面部40を側面部20の側に折り返すので、包装箱1の場合に比べて正面部10を折り返す必要がなく、折り返しの操作を行いやすいという効果がある。すなわち、正面部10には切欠部K10が設けられているので、組立て装置により組み立てる場合に、正面部10を治具によりつかんで折り返すのが困難であるが、包装箱1Bの場合には、切欠部K10が設けられた正面部10を折り返す必要がないので、結果として包装箱の製造が容易となる。
【0170】
なお、本体部3Cと副体部101Cとを接着した際に、本体部3Cと副体部101Cの相対位置が正しいか否かは、上記と同様に、位置合わせ確認用の切込みにより確認することができる。
【0171】
なお、上記の製造工程において、第3片部80を側面部30側に折り返し、第4片部90を背面部40側に折り返し、さらに、先端部84を本体部82に対して折り返す工程は、側面部30を正面部10の側に折り返して、先端部74を第1片部60に接着した後で、先端部84の領域と、糊代部49の領域に接着剤を塗布する前に行ってもよい。その場合、上記折返し工程では、第1片部60と第2片部70を折り返して、先端部74を折り返し、その後、先端部74に接着剤を塗布することになる。
【0172】
また、先端部74への接着剤の塗布は、第2片部70を折り返し先端部74を折り返した状態で行うとしたが、第2片部70を側面部20に対して折り返す前の状態で、先端部74に接着剤を塗布した後に、第2片部70を折り返しながら先端部74を折り返すようにしてもよい。
【0173】
また、先端部84への接着剤の塗布は、第3片部80を折り返し先端部84を折り返した状態で行うとしたが、第3片部80を側面部30に対して折り返す前の状態で、先端部84に接着剤を塗布した後に、第3片部80を折り返しながら先端部84を折り返すようにしてもよい。なお、先端部84への接着剤の塗布は、先端部74と第1片部60を接着した後で行ってもよい。
【0174】
また、包装箱1Bの使用方法は、包装箱1と同様であり、副体部101Cを閉状態にした際には、正面部110とフラップ160、170が上面部150に対して折り曲げられ、正面部110が正面部10の内側に正面部10の内側の面に沿って配置され、フラップ160が、側面部20の内側に側面部20の内側の面に沿って配置され、フラップ170が、側面部30の内側に側面部30の内側の面に沿って配置され、上面部150は、本体部3Cの上面をカバーした状態となる。
【0175】
なお、
図23に示す副体部101Bや
図26に示す副体部101Cにおいては、フラップ170が設けられているので、被収納物が箱状等の硬いものである場合には、側面部30と被収納物との間にも隙間を設けて、フラップ170を側面部30の内側に配置できるようにする。
【0176】
なお、包装箱1Bにおいても、前後方向の中心面を介して左右対称としてもよい。その場合には、側面部20が本体部3Cの右側面側の面を構成し、側面部30が本体部3Cの左側面側の面を構成する。つまり、本体部第1側面部が左側面側で本体部第2側面部が右側面側とした場合には、側面部20は本体部第1側面部となり、側面部30が本体部第2側面部となり、逆に、本体部第1側面部が右側面側で本体部第2側面部が左側面側とした場合には、側面部20は本体部第2側面部となり、側面部30が本体部第1側面部となる。
【0177】
なお、本体部3Bにおいて、糊代部49を側面部20から連設してもよく、また、本体部3Cにおいて、糊代部49を側面部30から連設してもよい。
【0178】
また、上記の説明において、本体部3の4つの側面はスリーブ状部5により形成されているとしたが、方形状の板状の底面部の各辺から正面部と2つの側面部と背面部とがそれぞれ連設され、正面部と2つの側面部と背面部において隣接する各部が糊代部を介して連設された構成としてもよい。糊代部としては、例えば、2つの側面部において、正面側と背面側とに糊代部が折れ線を介して連設され、正面部と背面部に糊代部が接着された構成とする。このような構成の場合には、正面部と2つの側面部と背面部により側面構成部が構成される。
【実施例2】
【0179】
次に、実施例2の包装箱201について説明する。包装箱201は、
図27〜
図30に示すように構成され、包装箱201は、本体部203と、本体部203に接着して取り付けられた副体部301とを有している。
【0180】
本体部203と副体部301は、それぞれ、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、包装箱201は、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の包装箱である。段ボールにおける断面略波形形状の中芯の段の方向は、
図29、
図30における円内に示す方向となっていて、本体部203においては、折れ線C21〜C24と平行になっていて(なお、段ボールにおける中芯の段の方向はこれには限られない)、副体部301においては、折れ線C31a、C31b、C32と直角の方向になっている。なお、段ボールにおける中芯の段の方向はこれには限られない)。
【0181】
本体部203は、実施例1の本体部3と略同様の構成であるが、正面部210と背面部240の構成が異なる。
【0182】
すなわち、本体部203は、全体に上部が開口した容器状を呈し、
図27〜
図29等に示すように、スリーブ状部(側面構成部)205と、底面部250とを有している。スリーブ状部205は、包装箱201の組立て状態では、底面部250の周囲から立設して形成され、正面部210と、側面部220と、側面部230と、背面部240と、糊代部249とを有し、正面部210、側面部220、背面部240、側面部230、糊代部249の順に折れ線を介して連設されている。つまり、側面部220は、正面部210から折れ線C21を介して連設され、背面部240は、側面部220から折れ線C22を介して連設され、側面部230は、背面部240から折れ線C23を介して連設され、糊代部249は、側面部230から折れ線C24を介して連設されている。折れ線C21〜C24は、本体部203の展開状態において、互いに平行であり、いずれも直線状を呈している。
【0183】
ここで、正面部(本体部正面部)210は、方形状(具体的には、長方形状)の外形を有し、左右方向における中央やや上側に差込み片322を差し込むための被差込み部212が設けられている。この被差込み部212は、横長長方形状の開口部214と、開口部214の右側面側の端部から上方に向けて形成された直線状の切込み215と、開口部214の左側面側の端部から上方に向けて形成された直線状の切込み216と、切込み215の上端と切込み216の上端間に形成された折曲げ用の罫線217とを有している。罫線217は、本体部203の内側の面から押圧した押罫である。開口部214と切込み215、216と罫線217により囲まれた領域が片部218となる。開口部214の上辺と下辺及び罫線217は、互いに平行で、正面部210の下辺と平行に形成されている。開口部214の左右方向の長さは、差込み片322を差込み可能なように、差込み片322の左右方向の長さ以上の長さに形成され、また、開口部214の上下方向の長さは、差し込まれた差込み片322が容易に抜けることがない長さに形成され、差込み片322の基端から先端までの長さの半分以下に形成されている。また、差込み片322を被差込み部212に差し込んだ際に、正面部310の本体部320が正面部210の外側の面に沿った状態となるように、正面部210の上辺から開口部214の下辺までの長さL220は、本体部320の基端から先端までの長さL320と略同一となっている。正面部210は、上下方向の中心線を介して左右対称に形成されている。
【0184】
また、側面部220は、正面部210の左側面側の端部から折れ線C21を介して連設され、方形状(具体的には、長方形状)を呈している。つまり、側面部220の上辺は、側面部220の下辺(第2片部270との間の折れ線C27に沿った辺部)と平行に形成され、側面部220の上辺は、直線状に形成されている。
【0185】
また、側面部230は、背面部240の右側面側の端部から折れ線C23を介して連設され、側面部220と同大同形状に形成されている。側面部230の上辺は、側面部230の下辺(第3片部280との間の折れ線C29に沿った辺部)と平行に形成され、側面部230の上辺は、直線状に形成されている。なお、側面部220の上辺は下辺と平行で、側面部230の上辺は下辺と平行であるとしたが、下辺と平行でなくてもよく、下辺に対して傾斜していてもよい。
【0186】
なお、本体部第1側面部が左側面側で本体部第2側面部が右側面側とした場合には、側面部220は本体部第1側面部となり、側面部230が本体部第2側面部となり、逆に、本体部第1側面部が右側面側で本体部第2側面部が左側面側とした場合には、側面部220は本体部第2側面部となり、側面部230が本体部第1側面部となる。
【0187】
また、背面部(本体部背面部)240は、側面部220の背面側の端部から折れ線C22を介して連設され、方形状(具体的には、長方形状)における上側の一部を切り欠いた形状を呈し、背面部240の上辺240Ta、240Tbは、同じ高さに形成され(つまり、背面部240の下辺に平行な同一直線状に形成されている)、側面部220の上辺や側面部230の上辺と同じ高さに形成されている。背面部240の上端には、上辺から連設された切欠部K240が形成されていて、切欠部K240は、上辺240Taと上辺240Tb間に形成されている。
【0188】
切欠部K240は、上辺240Taから連設された略円弧状の辺部240aと、辺部240aの端部から連設され、下方に向けて直線状に形成された辺部240bと、辺部240bの下端から連設され、横方向(背面部240の下辺と平行な方向)に形成された直線状の辺部240cと、辺部240cの左側面側の端部から上方に直線状に形成された辺部240dと、辺部240dの上端から上辺240Tbまで形成された略円弧状の辺部240eとを有し、辺部242cにおける左右両側の位置からは位置合わせ用の切込み240f、240gが上下方向に形成されている。なお、切込み240f、240gは、背面部240の一方の面から他方の面まで貫通している。辺部240aは、上辺240Taと辺部240bがなす角部を円弧状に面取りしており、辺部240eは、上辺240Tbと辺部240dがなす角部を円弧状に面取りしている。なお、背面部240には、切欠部K240が形成されている関係で、辺部240a〜240eも背面部240の上辺を構成するといえる。
【0189】
また、背面部240には、辺部240cと切目線K244により囲まれた分離部244が設けられ、切目線K244は、辺部240bの延長線上に下方に向けて形成された切目線K244aと、切目線K244aの下端から連設された略円弧状の切目線K242bと、切目線K244bの端部から横方向(背面部240の下辺と平行な方向)に形成された直線状の切目線K244cと、切目線K244cの左側面側の端部から連設された略円弧状の切目線K244dと、切目線K244dの端部から上方に向けて辺部240dの下端まで形成された切目線K244eとを有していて、切目線K244は全体に略U字状を呈している。切目線K244cは、背面部240の下辺の近傍に設けられている。切目線K244a、K244eは、ミシン目状の切目線(間隔をおきながら連続して形成された切込みにより形成された切目線)であり、切目線K244b、K244c、K244dは、連続した切込みからなる切目線である。つまり、切目線K244は、全体として、切断予定線であるといえる。切目線K244を構成する切目線K244a〜K244eは、背面部240の一方の面から他方の面まで貫通している。辺部240cは、背面部240の上辺の一部であるといえるので、分離部244は、背面部240の上辺の一部である上辺部分(つまり、辺部240c)と切目線K244により囲まれている。
【0190】
なお、切目線K244は、略U字状であるとしたが、これには限られず、例えば、切目線K244b〜K244dを円弧状としたU字状としてもよく、また、略V字状としてもよい。
【0191】
背面部240は、分離部244と、背面部240における分離部244以外の領域である本体部(背面本体部)242とを有しており、上記切欠部K240は、本体部242に形成されている。
【0192】
背面部240は、切目線K244を含めて、上下方向の中心線を介して左右対称に形成され、上辺240Taと上辺240Tb、辺部240aと辺部240e、辺部240bと辺部240d、切目線K244aと切目線242e、切目線K244bと切目線K244dは、それぞれ左右線対称に形成されている。
【0193】
また、糊代部249は、側面部230の正面側の端部から折れ線C24を介して連設され、縦方向に細長の略帯状台形形状を呈している。この糊代部249は、その外側の面が正面部210の右側面側の端部領域の内側の面に接着されている。実施例1の場合と異なり、糊代部249が正面部210の内側の面に接着されているのは、副体部301の閉状態において、正面部310の本体部320は正面部210の外側となることから、実施例1のように正面部210の外側の面に接着する必要がないからである。なお、糊代部249を正面部310の外側の面に接着してもよいが、差込み片322が被差込み部212に差し込まれて本体部320が正面部210の外側の面に沿った状態となるため、糊代部249を正面部210の内側の面に接着するのが好ましい。
【0194】
なお、本体部203の展開状態において、折れ線C26、C27、C28、C29は同一直線上に形成されている。
【0195】
次に、底面部250は、いわゆるワンタッチ底であり、第1片部(底面部第1片部)260と、第2片部(底面部第2片部)270と、第3片部(底面部第3片部)280と、第4片部(底面部第4片部)290とを有し、包装箱201の組立て状態においては、
図38に示すように、略方形状の外形を呈している。
【0196】
底面部250を構成する各部の構成は、先端部284に先端部84における切欠部K84のような切欠部が設けられていない点以外は同一の構成である。
【0197】
すなわち、第1片部260は、正面部210の下端から折れ線C26を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成されている。第1片部260は、第1片部60と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0198】
また、第2片部270は、側面部220の下端から折れ線C27を介して連設され、略長方形状に形成されている。第2片部270は、第2片部70と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、第2片部270は、折れ線270−1を介して本体部272と先端部274とに区画される。本体部272の先端の先端部274側には、他方の本体部282と互いに係止するように切欠部K272が形成されている。また、先端部274の上面は、第1片部260の下面に接着されている。
【0199】
また、第3片部280は、側面部230の下端から折れ線C29を介して連設され、底面部250の組立て状態においては、第2片部270と底面部250の中心位置を介して点対称に形成されている。第3片部280は、第2片部270と点対称である以外は同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、第3片部280は、折れ線280−1を介して本体部282と先端部284とに区画される。本体部282の先端の先端部284側には、他方の本体部272と互いに係止するように切欠部K282が形成されている。また、先端部284の上面は、第4片部290の下面に接着されている。
【0200】
また、第4片部290は、背面部240の下端から折れ線C28を介して連設され、先端側にいくほど幅狭となる略台形形状に形成されている。第4片部290は、第1片部260と底面部50の中心位置を介して略点対称に形成されている。第4片部290は、第1片部260と点対称である以外は同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0201】
以上のように、底面部250において、隣接する2つの片部(第1片部260と第2片部270)である底面部第1片部対の一方における他方の側の部分である先端部(第1端部領域)274が折れ線を介して折曲げ可能であり、該先端部274が第1片部260に接着され、他の隣接する2つの片部(第3片部280と第4片部290)である底面部第2片部対の一方における他方の側の部分である先端部(第2端部領域)284が折れ線を介して折曲げ可能であり、該先端部284が第4片部290に接着されている。
【0202】
本体部203を箱状に組み立てた状態では、正面部210と背面部240とが互いに平行になり、側面部220と側面部230とが互いに平行になり、底面部250を構成する各部材は、正面部210、側面部220、230、背面部240に対して略直角(直角でもよい)となる。つまり、スリーブ状部205は、底面部250に対して略直角(直角でもよい)となる。また、スリーブ状部205を構成する各部材(正面部210、側面部220、230、背面部240)における隣接する部材は互いに直角(略直角としてもよい)となっている。
【0203】
また、本体部203は、平板状に折り畳むことができ(
図34参照)、本体部203においては、正面部210と側面部220との角度を小さくし(つまり、直角より小さくする)、背面部240と側面部230との角度を小さくさせる(つまり、直角より小さくする)ことにより、四角筒状のスリーブ状部205が扁平になるとともに、底面部250を構成する各部がスリーブ状部205内に回動して、本体部203を全体に平板状に折り畳むことができる。本体部203を折り畳んだ状態では、底面部250を構成する各部は、スリーブ状部205内にスリーブ状部205を構成する正面部210、側面部220、230、背面部240に対して略平行な状態となる。
【0204】
次に、副体部301は、主として、本体部203の分離部244と接着するとともに、本体部203の上面をカバーするためのものであり、
図27、
図28、
図30に示すように、正面部310と、背面部340と、上面部350と、フラップ360とを有している。
【0205】
ここで、正面部(副体部正面部)310は、上面部350から折れ線C31aを介して連設された本体部320と、本体部320の先端から折れ線C31bを介して連設された差込み片322とを有している。折れ線C31bは直線状を呈し、折れ線C31aと平行に形成されている。
【0206】
本体部320は、折れ線C31aと直角をなす直線状の辺部310aと、辺部310aの端部から連設された略円弧状の辺部310bと、辺部310bの端部から連設され、折れ線C31aと平行な直線状の辺部310cと、折れ線C31bの端部から連設され、折れ線C31aと平行な辺部310dと、辺部310dの端部から連設された略円弧状の辺部310eと、辺部310eの端部から連設され、折れ線C31aに対して直角をなす直線状の辺部310fとを有している。辺部310cと辺部310d間には、差込み片322との間の折れ線C31bが設けられ、辺部310cと折れ線C31bと辺部310dは、同一直線状に形成されている。辺部310bは、辺部310aと辺部310cがなす角部を円弧状に面取りしており、辺部310eは、辺部310fと辺部310dがなす角部を円弧状に面取りしている。
【0207】
また、差込み片322は、本体部320の先端から突出して形成され、差込み片322は、辺部310cと直角の直線状の辺部322aと、辺部322aの端部から連設された略円弧状の辺部322bと、辺部322bの端部から連設され折れ線C31bの方向に対して傾斜して形成された辺部322cと、辺部322cの端部から連設され折れ線C31bの方向に対して傾斜して形成された辺部322dと、辺部322dの端部から連設された略円弧状の辺部322eと、辺部322eの端部から辺部310dの端部まで形成され辺部310dに対して直角をなす直線状の辺部322fとを有し、辺部322cは、辺部322d側にいくほど折れ線C31bとの距離が長くなり、辺部322dは、辺部322c側にいくほど折れ線C31bとの距離が長くなり、辺部322cと辺部322dにより差込み片322の先端が尖った形状を呈している。なお、差込み片322は、折れ線C31bに対する直角の中心線を介して、左右線対称に形成されている。
【0208】
また、背面部(副体部背面部)340は、上面部350から折れ線C32を介して連設され、実施例1の背面部140と同一の構成であり、背面部340は、方形状を呈し、その左右方向の長さは、正面部310の左右方向の最大幅(上面部150側の端部における長さ)と同一であり、背面部240の左右方向の長さよりも若干短くなっており、また、上下方向の長さは、背面部240の上下方向の長さ(背面部240の上辺と下辺間の長さ)と略同一に(具体的には、若干長く)形成されていて、背面部340が背面部240に接着された状態では、背面部340の下端と背面部240の下端が一致した状態となっている。なお、背面部340の上面部350側の領域には、位置合わせ確認用の切込みK340、K342が設けられている。切込みK340は切込みK140と同一の構成であり、切込みK342は切込みK142と同一の構成である。すなわち、切込みK340は、逆T字状を呈し、切込みK340は、横方向の切込みK340aと縦方向の切込みK340bとを有している。同様に、切込みK342は、逆T字状を呈し、切込みK342は、横方向の切込みK342aと縦方向の切込みK342bとを有している。なお、切込みK340、K342は、背面部340の背面側の面(包装箱201において背面側に露出した面)に表れないように、正面側から半切れとなっている。
【0209】
また、上面部350は、実施例1の上面部150と同一の構成であり、上面部350は、略方形状を呈し、方形状の左側面側に突状部354、356を設けるとともに右側面側に突状部358を設けた形状を呈し、上面部350における突状部354、356、358以外の領域が本体部352となり、本体部352は方形状を呈する。本体部352の左右方向の長さは、正面部310の左右方向の最大幅と同一であり、本体部352の前後方向の長さ(折れ線C31aと折れ線C32間の長さ)は、側面部320、330の前後方向の長さと略同一となっている(厳密には、若干長くなっている。つまり、背面部340が背面部240の背面側の面に接着され、正面部310の本体部320が正面部210の外側(正面側)に配置されるので、本体部352の前後方向の長さは、側面部320、330の前後方向の長さよりも若干長くなっている。副体部301の閉状態では、上面部350により本体部203の上面側が閉じた(つまり、カバーされた)状態となる。なお、折れ線C31aと折れ線C32は直線状を呈し互いに平行になっている。
【0210】
また、突状部354と突状部356は、本体部352の左側面側の辺部に沿って形成され、突状部354と突状部356は、前後方向の間隔を介して形成されている。突状部354は、突状部154と同一の構成であり、突状部356は、突状部156と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、突状部354、356の基端から先端までの長さは、副体部301を閉状態にした際、突状部354、356の下面が側面部320の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部354、356の先端が、側面部320の外側の面よりも左側面側に若干突出する長さとなっている。なお、上面部350の撓み具合によっては、突状部354、356の内側の面の一部のみが側面部220の上辺に接し、突状部354、356の内側の面における他の部分は側面部220の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部350の撓み具合によっては、副体部301を閉状態で静置した場合には、突状部354、356が側面部220の上辺に接触せずに側面部220の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部350を押さえることにより、側面部220の上辺に接触する)、いずれにしても突状部354、356が側面部20の上辺の上側にある。つまり、突状部354、356の内側の面が側面部220の上辺の上側にあるためには、突状部354、356の先端が、左右方向において側面部220の内側の面よりも左側面側(つまり、外側)であればよい。突状部354と突状部356は、同大同形状に形成されている。
【0211】
また、突状部358は、本体部352の右側面側の辺部に沿って形成されている。突状部358は、突状部158と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、突状部358の基端から先端までの長さは、副体部301を閉状態にした際、突状部158の内側の下面が側面部230の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部358の先端が、側面部330の外側の面よりも右側面側に若干突出する長さとなっている。なお、上面部350の撓み具合によっては、突状部358の内側の面の一部のみが側面部230の上辺に接し、突状部358の内側の面における他の部分は側面部230の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部350の撓み具合によっては、副体部301を閉状態で静置した場合には、突状部358が側面部230の上辺に接触せずに側面部230の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部350を押さえることにより、側面部230の上辺に接触する)、いずれにしても突状部158が側面部30の上辺の上側にある。つまり、突状部358の内側の面が側面部230の上辺の上側にあるためには、突状部358の先端が、左右方向において側面部230の内側の面よりも右側面側(つまり、外側)であればよい。
【0212】
また、突状部358は、本体部352の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されている。このように、突状部354、356、358が設けられていることにより、副体部301が閉状態において、上面部350に対して上方から力が加わっても、突状部354、356、358により側面部320と側面部330間に上面部350を支えるので、上面部350が本体部203の収納空間内に沈み込むことがない。また、突状部358は、本体部352の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されているので、副体部301を閉状態にした際に、側面部330の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。なお、突状部358は、本体部352の右側面側の辺部の正面側の端部近傍から背面側の端部近傍にまで形成されているとしたが、「正面側の端部近傍」の代わりに「正面側の端部」としてもよく、「背面側の端部近傍」の代わりに「背面側の端部」としてもよい。
【0213】
また、フラップ360は、上面部350(具体的には、上面部350の本体部352)の左側面側の辺部から折れ線C33−1、C33−2、C33−3を介して連設され、略台形形状に形成されている。フラップ360は、実施例1のフレーム160と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0214】
上面部350の左側面側においては、フラップ360が連設されているとともに、フラップ360が連設されていない箇所には、突状部354、356が設けられているので、副体部301を閉状態にした際に、側面部320の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。
【0215】
なお、副体部301を閉状態にした際には、差込み片322が被差込み部212に対して正面部210の外側から差し込まれ、フラップ360が、側面部220の内側に側面部220の内側の面に沿って配置され、上面部350は、本体部203の上面をカバーした状態となり、上面部350は、側面部220、230の上辺に沿った状態となり、底面部250(特に、スリーブ状部205の下辺により囲まれた平面(折れ線C26〜C29により囲まれた平面))に対して平行(略平行としてもよい)となる。また、副体部301を閉状態にした際には、上面部350は、背面部340に対して直角(略直角としてもよい)となり、正面部310(特に、本体部320)とフラップ360は、上面部350に対して直角(略直角としてもよい)となる。
【0216】
また、フラップ360は、上面部350の左側面側からは連設されているものの、上面部350の右側面側には連設されていないが、その理由は、実施例1の場合と同様である。
【0217】
なお、本体部203と副体部301は、分離部244の箇所で互いに接着されている。つまり、分離部244の外側の面と背面部340の内側の面とが接着剤その他の接着手段により接着されることにより、包装箱201が全体に一体に形成される。つまり、分離部244の外側の面の全部又は一部の領域と背面部340の内側の面の一部の領域の間には接着剤層(図示せず)が設けられている。該接着剤層の接着力は、背面部340を外側に引っ張った場合に、切目線K244が破れて分離部244が本体部203から分離し、分離部244が、背面部340に接着した状態で背面部340に従動するような接着力である。
【0218】
なお、本体部203及び副体部301において、各折れ線の箇所には、予め罫線が形成されている。特に、折れ線C21、C22、C23、C24、C26、C27、C28、C29においては、本体部203の内側の面から押圧した押罫であり、折れ線C31a、C31b、C32、C33−1、C33−2、C33−3においては、副体部301の内側の面から押圧した押罫となっている。底面部250における折れ線270−1、280−1は、上面側から見て山折りとなるので、外側の面から押圧した押罫とするのが好ましい。
【0219】
また、本体部203と副体部301が接着された状態では、背面部240の上辺240Ta、240Tbと折れ線C32とが高さ方向に略一致(一致としてもよい)した状態となっており、厳密には、折れ線C32が上辺240Ta、240Tbよりも若干上側となっている。これにより、上面部350により本体部203の上面を閉じた際に、突状部354、356が側面部220の上辺に接するとともに突状部358が側面部230の上辺に接し、上面部350と側面部220、230の上辺との間の隙間が形成されるのを防止することができる。
【0220】
また、本体部203と副体部301が接着された状態では、背面部340の下端と背面部240の下端が一致(略一致としてもよい)している。
【0221】
上記構成の包装箱201の製造工程は、実施例1の包装箱1の製造工程と略同様であるが、糊代部249が正面部210の内側に接着されるため、側面部230を折り返した後に正面部210を折り返す点が異なる。
【0222】
すなわち、まず、展開状態の本体部203と副体部301とを製造する。次に、副体部301の内側の面に本体部203の外側の面を接着させる(第1接着工程)。つまり、展開状態の副体部301の内側の面を上側にして、背面部340における分離部244との接着領域に接着剤を塗布して、展開状態の本体部203を
図31に示すように重ねる。これにより、分離部244と背面部340が接着される(第1接着工程)。その際、背面部240の下辺と背面部340の下辺とが一致する(略一致するとしてもよい)ようにする。なお、分離部244の外側の面の領域に接着剤を塗布して、分離部244を背面部340に接着させてもよい。
【0223】
次に、本体部203の底面部250を構成する各部をスリーブ状部205に対して内側に折り返し、さらに、第2片部270の先端部274を本体部272に対して外側に折り返すとともに、第3片部280の先端部284を本体部282に対して外側に折り返して、
図32に示す状態とする(折り返し工程)。つまり、第1片部260を折れ線C26を介して正面部210側に折り返し、第2片部270を折れ線C27を介して側面部220側に折り返し、第3片部280を折れ線C29を介して側面部230側に折り返し、第4片部290を折れ線C28を介して背面部240側に折り返し、さらに、先端部274を本体部272に対して折り返すとともに、先端部284を本体部282に対して折り返して、
図32に示す状態とする。
【0224】
次に、先端部284の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、側面部230を折れ線C23を介して背面部240の側に内側に折り返す(第2折り返し工程)ことにより、先端部284が第4片部290に接着される(第2接着工程)。なお、先端部284の代わりに、第4片部290における先端部284との接着領域に接着剤を塗布してもよい。
【0225】
次に、先端部274の領域と、糊代部249の領域に接着剤を塗布して(接着剤塗布工程)、正面部210を折れ線C21を介して側面部220の側に内側に折り返すことにより、
図33に示す状態とする。すると、先端部274と第1片部260が接着され、糊代部249が正面部210の内側の面に接着される(第3接着工程)。なお、糊代部249の代わりに、正面部210における糊代部249との接着領域に接着剤を塗布してもよく、また、先端部274の代わりに、第1片部260における先端部274との接着領域に接着剤を塗布してもよい。以上のようにして、包装箱201が製造される。なお、上記の製造は、組立て装置により自動で製造される。以上のように、第1接着工程〜第3接着工程により包装箱201を製造できるので、容易に包装箱201を製造することができる。なお、糊代部249を正面部210の外側の面に接着する場合には、先端部274に接着剤を塗布した状態で正面部210を折り返し、その後に、先端部284と糊代部249に接着剤を塗布した状態で側面部230を折り返すことになる。
【0226】
なお、本体部203と副体部301とを接着した際に、本体部203と副体部301の相対位置が正しいか否かは、上記実施例1の場合と同様に、位置合わせ確認用の切込みにより確認することができる。位置合わせ確認の方法は、実施例1の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0227】
なお、上記の製造工程において、第2片部270を側面部220側に折り返し、第1片部260を正面部210側に折り返し、さらに、先端部274を本体部272に対して折り返す工程は、側面部230を背面部240側に折り返して、先端部284を第4片部290に接着した後で、先端部274の領域と、糊代部249の領域に接着剤を塗布する前に行ってもよい。その場合、上記折返し工程では、第3片部280と第4片部290を折り返して、先端部284を折り返し、その後、先端部284に接着剤を塗布することになる。
【0228】
また、先端部274への接着剤の塗布は、第2片部270を折り返し先端部274を折り返した状態で行うとしたが、第2片部270を側面部220に対して折り返す前の状態で、先端部274(又は第1片部260)に接着剤を塗布した後に、第2片部270を折り返しながら先端部274を折り返すようにしてもよい。なお、先端部274への接着剤の塗布は、先端部284と第4片部290と接着した後で行ってもよい。
【0229】
また、先端部284への接着剤の塗布は、第3片部280を折り返し先端部284を折り返した状態で行うとしたが、第3片部280を側面部230に対して折り返す前の状態で、先端部284(又は第4片部290)に接着剤を塗布した後に、第3片部280を折り返しながら先端部284を折り返すようにしてもよい。
【0230】
上記構成の包装箱201の使用方法について説明する。包装箱201を使用しない状態では、包装箱201は
図34に示すように平板状に折り畳むことができるので、折り畳んで保管しておく。
【0231】
次に、包装箱201を使用する際に、包装箱201を組み立てる。すなわち、本体部203における正面部210と背面部240が互いに平行になり、側面部220と側面部230が互いに平行になるようにし、底面部250をスリーブ状部205に対して直角となるように組み立てることにより、包装箱201が、
図27、
図28に示すように組み立てられる。
【0232】
そして、
図35に示すように、本体部203に被収納物(商品)Gを収納する。なお、
図34の状態から本体部203を組み立てた場合には、
図27、
図28に示すように、上面部350や正面部310は上方に伸びた状態となっていて、本体部203の上方が開口した状態になっているので、被収納物Gをそのまま本体部203の上方から収納すればよい。なお、被収納物が柔らかいものであれば、正面部210や側面部220と被収納物との間に隙間を設けなくても、側面部220の差込みに支障はないが、被収納物Gが
図35に示すような箱状等の硬いものである場合には、側面部220と被収納物との間に隙間を設けておく。また、正面部310についても、差込み片322が正面部210の内側に向けて差し込まれるので、被収納物Gが硬いものである場合には、正面部210と被収納物との間に隙間を設けておく。
【0233】
被収納物Gを収納したら、副体部301を閉状態にして被収納物を包装する。すなわち、上面部350を正面側に回動させるとともに、フラップ360を上面部350に対して折り曲げた状態として本体部203内に挿入し(つまり、フラップ360が側面部220の内側となるようにする)、正面部310を上面部350に対して折り曲げた状態として差込み片322を被差込み部212に対して外側から差し込んで、
図36〜
図38に示す状態にする。つまり、フラップ360が側面部220の内側となるようにするとともに、差込み片322を被差込み部212に差し込むことにより、本体部203の上面側を上面部350により閉じた状態とする。差込み片322を被差込み部212に差し込むには、差込み片322により片部218を押し込みながら、差込み片322を開口部214に挿入する。差込み片322を被差込み部212に差し込むことにより、差込み状態となる。
【0234】
なお、副体部301を閉状態にした際には、上面部350が本体部203の上面をカバーし、突状部354、356の下面が側面部220の上辺に接し、さらに、突状部358の下面が側面部230の上辺に接する。また、本体部320は正面部210と平行で正面部210の外側の面に沿った状態となる。
【0235】
以上のようにして、被収納物Gを包装箱201に包装したら、包装箱201を被収納物Gを陳列する場所に搬送する。
【0236】
その後、被収納物を陳列する場合には、切目線K244を破断して、副体部301を本体部203から分離する。すなわち、差込み片322を被差込み部212から抜いて(引き出しとしてもよい)差込み状態を解除し、その後、切目線K244を破断する。差込み片322を被差込み部212から抜く際には、例えば、正面部310の本体部320の下端に指を引っ掛けて本体部320を上方に引っ張り、また、切目線K244の破断に際しては、例えば、正面部310の本体部320を手でもった状態で本体部320を外側に引っ張ることにより、切目線K244を上端から下方に向けて破断する。なお、上面部350を背面部340の外側に開いた状態で、分離部244の上端領域の内側の面に手を接触させた状態で分離部244を外側に引っ張ることにより、切目線K244を破断してもよい。なお、被収納物Gが収納されている関係で分離部244の内側の面に手を接触させることができない場合には、正面部310の本体部320や上面部350を手で持って背面側に引っ張ることにより切目線K244を破断するのが好ましい。
【0237】
そして、副体部301(厳密には、分離部244が接着された副体部301)を取り除くことにより、
図39、
図40に示す状態となるので、背面部240の側を陳列における正面側として、被収納物Gを陳列する。つまり、分離部244が分離されたことにより、背面部240には、切欠部(切欠部K240と分離部244が除かれたことによる切欠部とを合わせた切欠部)K249が形成されるので、この切欠部K249を介して被収納物を視認することができる。
【0238】
なお、被差込み部212から差込み片322を抜いたら、正面部310の本体部320を手でもって上面部350を上方に回動させ、そのまま本体部320を背面側に引っ張ることにより切目線K244を破断できるので、差込み片322の抜き操作(引き出しとしてもよい)と切目線K244の破断を1つの一連の動作で行なうことができる。
【0239】
以上のように、本実施例の包装箱201によれば、切目線K244を破断して分離部244のみを分離すればよいので、副体部301(包装箱201の一部)を取り除く作業を容易に行うことができ、被収納物の陳列作業を容易に行なうことができ、特に、差込み片322の抜き操作と切目線K244を破断することによる分離部244の分離を一連の作業で行なうことができるので、被収納物の陳列作業を容易に行うことができる。
【0240】
副体部301を閉状態にした際には、上面部350が本体部203の上面をカバーし、突状部354、356の下面が側面部220の上辺の上側にあり、さらに、突状部358の下面が側面部230の上辺の上側にあるので、包装箱201の強度を高く維持することができる。また、正面部310においても、差込み片320が被差込み部212に差し込まれた状態では、本体部320は差込み片320に支持され、本体部320の下端が被差込み部212よりも下方に行くことがないので、正面部310によっても上面部350を支えており、副体部301の閉状態における包装箱201の強度を高く維持することができ、例えば、上面部350に対して上から力が加わっても、上面部350が下方に沈み込むのを防止することができる。
【0241】
また、実施例1の場合と同様に、本体部203と副体部301は、展開状態において略方形状を呈するので、ブランクの面積を有効活用できる。つまり、本実施例の包装箱201の2つ分をシート状のブランクから形成する場合に、
図41に示すように、領域R101の面積があればよい。
【0242】
一方、仮に、本体部203と副体部301を一体にしたものに近似した包装箱1101の2つを1つのブランクで形成しようとすると、
図42に示す構成となり、領域R111の面積が必要になってしまい、
図42のハッチングに示す2つの領域が無駄になってしまうことから、領域R101の面積を領域R111の面積よりも小さくできる。
【0243】
なお、
図42に示す包装箱1101においては、背面部240’から切目線K240’を介して上面部350が連設されており、背面部240’には、包装箱201と異なり、分離部は設けられていない。被収納物を陳列する場合には、切目線K240’を破断して、上面部350と正面部310とフラップ360を取り除くことになる。この包装箱1101においては、背面部240’と上面部350とが切目線K240’により連設されているので、上面部350に上側から力が加わった場合に、切目線K240’が破断しやすく、本実施例の包装箱201よりも強度が弱いと言える。つまり、本実施例の包装箱201では、背面部240と背面部340が重なる構成であるにも関わらず、本体部203と副体部301がともに略方形状を呈するので、ブランクの面積を有効活用でき、さらには、上面部350の辺部に沿って切目線が存在しないので、強度を高めることができるといえる。
【0244】
なお、上記の説明において、フラップ360は上面部350の左側面側から連設されているとしたが、副体部301を前後方向の中心面を介して左右対称の構成として、フラップ360を上面部350の右側面側から連設された構成としてもよい。その場合には、本体部303についても、前後方向の中心面を介して左右対称の構成とする。このように、左右対称の構成とする場合には、包装箱の製造に際しては、
図31においては、本体部203と副体部301を左右線対称にして(つまり、表裏を逆にして)配置することになる。
【0245】
また、上記の説明では、切目線K244を破断することにより、背面部240には、切欠部K240と一体となった切欠部が形成されるとしたが、背面部240に切目線K244の代わりに無端状(周状としてもよい)の切目線を設けて、この無端状の切目線で囲まれた領域を分離部とし、分離部を分離した状態では、背面部240に開口部形成される構成としてもよい。その場合でも、この開口部を介して被収納物を外部から視認することができる。
【0246】
また、底面部250においては、正面部210から第1片部260が連設され、側面部220から第2片部270が連設されるとしたが、組立て状態における本体部203の左右方向の長さが前後方向の長さよりも長い場合等には、正面部210から第2片部270が連設され、側面部220から第1片部210が連設される構成としてもよい。その場合でも、先端部274は、第2片部270における第1片部260側に形成され、例えば、第1片部260と第2片部270は、本体部203の展開状態において第1片部260と第2片部270間の中心線を介して左右対称となる。同様に、側面部230から第3片部280が連設され、背面部240から第4片部290が連設されるとしたが、側面部230から第4片部290が連設され、背面部240から第3片部280が連設される構成としてもよい。その場合でも、先端部284は、第3片部280における第4片部290側に形成され、例えば、第3片部280と第4片部290は、本体部203の展開状態において第3片部280と第4片部290間の中心線を介して左右線対称となる。
【0247】
また、上記の説明においては、副体部301におけるフラップは上面部150における1つの辺部のみから連設されているとしたが、
図43に示すように、上面部350における相対する2つの辺部から連設した構成としてもよい。すなわち、
図43に示す副体部301Aにおいては、フラップ360が、上面部350の左側面側の辺部から折れ線C33−1、C33−2、C33−3を介して連設されているとともに、フラップ370が、上面部350の右側面側の辺部から折れ線C34−1、C34−2、C34−3を介して連設されている。
【0248】
フラップ(第2フラップ)370は、副体部301Aの展開状態において、前後方向の中心線を介してフラップ360と左右対称に形成されている以外は同様の構成である。すなわち、フラップ370は、略台形形状を呈している。副体部301Aを閉状態にした際には、フラップ370は、側面部230の内側に側面部230の内側の面に沿って配置される。
【0249】
また、副体部301Aにおいては、上面部350の右側面側に突状部(第2突状部)355、357が設けられている。突状部355は、副体部301Aの展開状態において、前後方向の中心線を介して突状部354と左右対称に形成されている以外は同様の構成であり、また、突状部357は、副体部301Aの展開状態において、前後方向の中心線を介して突状部356と左右対称に形成されている以外は同様の構成である。突状部355と突状部357は、副体部301Aの展開状態において、上面部350とフラップ370の境界位置に切込みを形成することにより設けられている。
【0250】
つまり、突状部355と突状部357は、ともに先端側に行くほど幅狭(つまり、前後方向の長さが短くなる)となる略台形形状に形成され、突状部355、357の基端から先端までの長さは、副体部301Aを閉状態にした際(つまり、副体部301Aの閉状態において、上面部350は、本体部203の上面をカバーしている)、突状部355、357の内側の面(つまり、上面部350が本体部203の上面をカバーした状態では、突状部355、357の下面)が側面部230の上辺の上側にあって該上辺に接する長さとなっている。具体的には、突状部355、357の先端が、側面部230の外側の面よりも右側面側に若干突出する長さとなっている。なお、上面部350の撓み具合によっては、突状部355、357の内側の面の一部のみが側面部230の上辺に接し、突状部355、357の内側の面における他の部分は側面部230の上辺の上方に位置する場合もあり、また、上面部350の撓み具合によっては、副体部301Aを閉状態で静置した場合には、突状部355、357が側面部230の上辺に接触せずに側面部230の上辺の上方に位置する場合もあるが(この場合でも、上方から上面部350を押さえることにより、突状部355、357が側面部230の上辺に接触する)、いずれにしても突状部355、357が側面部230の上辺の上側にある。つまり、突状部355、357の内側の面が側面部230の上辺の上側にあるためには、突状部355、357の先端が、左右方向において側面部230の内側の面よりも右側面側(つまり、外側)であればよい。突状部355と突状部357は、同大同形状に形成されている。
【0251】
副体部301Aによれば、上面部350の右側面側において、フラップ370が連設されているとともに、フラップ370が連設されていない箇所には、突状部355、357が設けられているので、副体部301Aを閉状態にした際に、側面部330の上辺の内側には上方に開口した隙間が形成されず、ゴミや埃が入るのを防止することができる。
【0252】
また、突状部355、357が設けられているので、副体部301Aを閉状態にした際には、突状部355、357の下面が側面部330の上辺の上側にあるので、副体部301Aの閉状態における包装箱の強度を高く維持することができ、例えば、上面部350に対して上から力が加わっても、上面部350が下方に沈み込むのを防止することができる。
【0253】
また、上記の説明において、本体部203の4つの側面はスリーブ状部205により形成されているとしたが、方形状の板状の底面部の各辺から正面部と2つの側面部と背面部とがそれぞれ連設され、正面部と2つの側面部と背面部において隣接する各部が糊代部を介して連設された構成としてもよい。糊代部としては、例えば、2つの側面部において、正面側と背面側とに糊代部が折れ線を介して連設され、正面部と背面部に糊代部が接着された構成とする。このような構成の場合には、正面部と2つの側面部と背面部により側面構成部が構成される。
【0254】
なお、上記の各実施例において、「略円弧状」として説明した部分は「円弧状」としてもよい。