特許第6975488号(P6975488)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6975488マスク装着用ストラップ、及びマスクとストラップとのセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6975488
(24)【登録日】2021年11月10日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】マスク装着用ストラップ、及びマスクとストラップとのセット
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20211118BHJP
【FI】
   A41D13/11 Z
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-178725(P2020-178725)
(22)【出願日】2020年10月26日
【審査請求日】2020年11月6日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.2020年(令和2年)9月4日 メールにて、岩見 美徳、森田 美和、寺田 朋子へ開示 2.2020年(令和2年)9月14日 https://www.youtube.com/watch?v=1FA8sCWJ−aoに発表 3.2020年(令和2年)10月1日 KanFΛ Messe VOL.37,表紙,関西ファッション連合に発表 4.2020年(令和2年)10月1日 http://www.kanfa720.com/news/2020/10/−kanfa−messe−vol37.html http://www.kanfa720.com/news/img/2020.10.Messe.pdfに発表 5.2020年(令和2年)10月1日 繊研新聞 2020年(令和2年)10月1日付,第9面下欄にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520418592
【氏名又は名称】株式会社タムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142594
【弁理士】
【氏名又は名称】阪中 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100090686
【弁理士】
【氏名又は名称】鍬田 充生
(72)【発明者】
【氏名】若林 正也
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 特表2020−510507(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3230681(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3063784(JP,U)
【文献】 特開2010−046280(JP,A)
【文献】 特開平10−313918(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0110798(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3227472(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D13/11
A62B18/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と、このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の装着部材とを備えたマスクに適用されるストラップであって、
前記各装着部材に着脱可能な連結部材と、
この連結部材に取り付け可能なストラップ部材と、
前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための下記(A)又は(B)の閉じ部材とを備えている、ストラップ。
(A)前記連結部材が、紐状又は帯状の前記装着部材に対して着脱可能な第1の連結部と、前記ストラップ部材の端部に対する第2の連結部と、前記第1の連結部と第2の連結部との間に介在する回動可能な回動部とを備えており;前記ストラップ部材の端部と前記第2の連結部との間に、前記第2の連結部が揺動自在に取付けられた第1の中間部材としてのリング部材又は係止部材が介在し;
互いに着脱可能に連結又は結合する形態で、前記第1の中間部材に取り付け可能な閉じ部材であって、
互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材で形成されている、閉じ部材
(B)装着状態において、フロント側で下方に延びるストラップ部材の収束部に対してスライド自在に装着可能な閉じ部材であって、前記収束部で隣接する2つのストラップ部材を、それぞれ、又は前記収束部を、遊びをもって挿通可能な挿通孔を備え、自重によりストラップ部材をスライド可能な閉じ部材
【請求項2】
前記マスク本体が、幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として両側部方向から内方に折り畳み可能な形態を有し、
前記装着部材が、前記マスク本体の両側部からそれぞれ、ループ状に延びる一対の伸縮性又は長さ調整可能な紐状又は帯状体を備え、
前記閉じ部材(A)(B)が、下記(a1)のマグネット部材又は(b1)の挿通孔を備えており、
(a1)前記連結部材が、前記一対の紐状又は帯状体に対して、それぞれ、係止可能な一対の第1の連結部としての係止部と、この係止部に取り付けられた軸部と、この軸部が回動自在に取り付けられた板状支持部と、この板状支持部が開口部に取りつけられた第2の連結部としてのU字状係止部とを備え;前記U字状係止部が前記第1の中間部材に対して揺動可能に係止可能であり;
前記第1の中間部材に対して取り付け可能であり;かつ互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材
(b1)前記連結部材が、前記一対の紐状又は帯状体に対して、それぞれ、係止可能な一対の係止部材を備え;前記ストラップ部材の両端部が、直接的に又は第1の中間部材を介して、前記一対の係止部材に対して連結又は係止可能であり;
前記スライド自在な閉じ部材に形成され、前記ストラップ部材の収束部が遊びをもって挿通可能な挿通孔
前記一対の閉じ部材(a1)による閉じ動作又は閉じ部材(b1)のスライド動作に伴って、前記縦中心線を中心として前記マスク本体が閉じ可能である、請求項1記載のストラップ。
【請求項3】
幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として前方に突出又は膨出し、かつ前記縦中心線を中心として内方に折り畳み可能な形態を有するマスク本体と、このマスク本体の両側部から延びる装着部材としての耳掛け可能な紐状又は帯状体とを備えたマスクに適用される請求項1又は2記載のストラップ。
【請求項4】
両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と、このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の装着部材とを備えたマスクと;このマスクの前記各装着部材に連結可能な連結部材を備えたストラップとのセットであって、
前記ストラップが、前記連結部材に取り付け可能なストラップ部材と、前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための閉じ部材とを備えており、前記閉じ部材が、請求項1又は2記載の閉じ部材である、セット。
【請求項5】
両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と;このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の装着部材と;各装着部材に連結可能な連結部材と;この連結部材に取り付け可能なストラップ部材と;前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための閉じ部材とを備えており、前記閉じ部材が、請求項1又は2記載の閉じ部材である、マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク(防護マスク、防塵マスク、感染予防マスク、医療マスクなど)に取り付けて前記マスクをコンパクトに折り畳むのに有用なストラップ、及びマスクとストラップとのセットに関する。
【背景技術】
【0002】
感染症の予防、保湿性の維持などの観点から、種々のマスクが使用されている。このマスクは、使用状態において少なくとも口及び鼻孔をカバー可能なマスク本体と、このマスク本体の両側部にそれぞれ取り付けられ、耳部又は頭部に取り付け可能な紐状体又は帯状体とを備えている。また、前記一対の紐状体又は帯状体の端部を後頭部などの適所で連結可能な連結具を備えたマスクも知られている。
【0003】
特開2011−505200号公報(特許文献1)には、ユーザの鼻及び口を覆う中央部分と、この中央部分に継ぎ目なく取り付けられた2つの耳覆いと、前記マスクを前記ユーザの適正位置に保持するための保持具とを含み、この保持具が、前記マスクの耳覆いから耳覆いに延在する少なくとも1つのストラップを含み、前記少なくとも1つのストラップが、ゴムバンド、又は両端部に留め具若しくは面ファスナを有する2つのストラップである防塵マスクが記載されている。
【0004】
特開2018−602号公報(特許文献2)には、碗状フィルターと、このフィルターの碗形状を保持する通気性の碗状の保形具とを有するマスク本体と、マスク本体の前面の略全体を覆うと共にマスク本体の両側部からマスク本体の後面側へ延びる伸縮性且つ通気性のしめ紐とを備え、しめ紐がマスク本体に固定されている使い捨て防塵マスクが記載され、しめ紐が、帯状体の両端を脱着可能に連結する連結具を備えていることが記載されている。
【0005】
特開2019−119960号公報(特許文献3)には、保形性を有する碗状のマスク本体と、左右一対の締紐とを備え、マスク本体が、突面側からの正面視で、緩い下り傾斜の直線状の左右上縁と円弧状の左右側縁及び左右下縁とを有する左右対称形状であり、締紐の一端がマスク本体突面の上縁近傍に、他端がマスク本体突面の側縁下部近傍に取り付けられた使い捨て防塵マスクが記載され、締紐の前記一端が、マスク本体に直接固定され、締紐の前記他端が、マスク本体に固定された長さ調整具に取り付けられていること、左右の締紐を使用者の後頭部に回して、一方の締紐に取り付けられた連結具で他方の締紐と連結することも記載されている。
【0006】
さらに、ネックレスにマグネットを取り付けることも知られている。実開昭51−84794号公報(特許文献4)には、ネックレス本体などの両端に取り付けられ、円形端面を有する1組の結合部材に関し、この結合部材の結合端面を永久磁石による吸着面とし、一方の端面に円形の凹穴、他方の端面に前記凹穴にゆるく嵌合する係合突子を設けたネックレス、ブレスレットなどの両端結合具が記載されている。
【0007】
特開2007−44131号公報(特許文献5)には、紐状装飾体(チェインネックレス)に関し、紐状装飾体の紐状部(チェイン部)に取付けた一対の係止部材11を対向させて係止することによって、紐状装飾体を輪状にする留具(マグネット留具)であって、前記係止部材の対向面に、互いに吸着する吸着部(マグネット)と、前記紐状部を弾性力により圧迫拘束する拘束部(弾性材としての取付シリコン)と、この拘束部に形成され、前記紐状部が着脱可能な切込部と備えた紐状装飾体留具が記載されている。
【0008】
なお、前記マスクの紐状体にネックレスを取り付けることも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−505200号公報
【特許文献2】特開2018−602号公報
【特許文献3】特開2019−119960号公報
【特許文献4】実開昭51−84794号公報
【特許文献5】特開2007−44131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載の留め具又は面ファスナ、並びに特許文献2及び3の連結具を利用すると、マスク本体を使用者のフロント面の形状に適合又は密着させて装着できる。しかし、特許文献1に記載のマスクは耳覆いを有するため、嵩高くなりやすく、折り畳み性を改善できない。特許文献2及び3に記載のマスクは保形性を有するため、嵩高く、折り畳み性を改善できない。そのため、特許文献1〜3に記載のマスクでは、装着性が高くても、利用後のマスクの折り畳み性を改善できず、コンパクト化できない。また、使用後にマスク本体の内面が露呈しやすく、衛生性を保てない懸念がある。さらに、これらのマスクでは、マスク本体の紐を後頭部に位置する連結具で連結するため、装飾性を向上できない。
【0011】
特許文献4に記載の両端結合具を利用すると、永久磁石の吸着力を利用して、ネックレスの両端部を着脱可能である。特許文献5に記載の留め具を利用すると、ネックレスの留具の留め機構に係わらず、ネックレスを脱着できる。しかし、特許文献4及び5には、マスクとの関係については記載されていない。なお、前記マスクの紐状体にネックレスを取り付けると、ネックレスにより装飾性を高めることができるものの、マスクの開閉との関係はなく、利用後はマスクの内面が開放するため、衛生的でない。
【0012】
従って、本発明の目的は、利用後にマスクを折り畳むのに有用なストラップ、並びにマスクとストラップとのセット、及びマスクを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、立体的にヒトの口及び鼻(又は鼻孔)をカバー可能なマスクであっても、コンパクトに折り畳むのに有用なストラップ、並びにマスクとストラップとのセット、及びマスクを提供することにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、装飾性及びマスクの利用後の衛生性も改善できるストラップ、並びにマスクとストラップとのセット、及びマスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、マスクの両側部の耳掛け紐にストラップの係止部材を係止した態様(ストラップ付きマスク)において、マスクとして、折り畳み可能なマスク(例えば、幅方向の縦中央線を中心に両側部が互いに折り畳み可能なマスク)を用い、前記係止部材にマグネット部材などの閉じ部材を取り付けると、装着性を損なうことなく、利用後にはマグネット部材の磁気的吸着力により耳掛け紐の閉じ動作に連動してマスクを折り畳み可能(又はマスク内面の開放部が閉じてコンパクト化可能)であり、装飾性及び衛生性を向上できることを見出した。また、本発明者は、首部から分岐して延びるストラップの収束部を、閉じ部材(又は収束部材、スライド部材)の挿通部にスライド可能(特に、孔径の大きな挿通孔に、閉じ部材又は収束部材の自重によりスライド可能)に通すと、利用後にマスクが下降した状態では、ストラップに沿って閉じ部材(又は収束部材)が下降してマスクが折り畳み可能であることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
【0016】
すなわち、本発明のストラップは、両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と、このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付け又は装着するための紐状又は帯状の装着部材とを備えたマスクに適用される。前記マスク本体は、例えば、少なくともヒトの口及び鼻孔をカバー可能であり、かつこのカバー面(内面)が両側部方向から内方に折り畳み可能であってもよい。このようなマスク本体を有するマスクに適用されるストラップは、前記各装着部材に着脱可能な連結部材と;この連結部材に取り付け可能なストラップ部材(例えば、前記連結部材に対して揺動自在に取り付け可能なストラップ部材)と;前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための下記(A)又は(B)の閉じ部材とを備えている。
【0017】
(A)互いに着脱可能に連結又は結合する形態で、(A1)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材に取り付け可能な閉じ部材、若しくは(A2)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材を形成する閉じ部材
(B)装着状態で下方に延びるストラップ部材の収束部に対してスライド自在に装着可能な閉じ部材
【0018】
このようなストラップを利用すると、ヒトの口及び鼻(又は鼻孔)をカバーした状態で前記装着部材を利用してマスク本体を頭部に取り付け又は装着できるとともに、前記装着部材に前記連結部材を取り付けると、ストラップによる装飾性を高めることができる。また、前記態様(A)では、マスクを外し(又は脱着し)、閉じ部材を互いに連結又は結合して前記ストラップの一方の端部(前記装着部材のうち前記連結部材が連結された部位又はその近傍に対応する部位)を閉じると、前記マスク本体の両側部が互いに近づき、前記マスク本体を内方に(内面である前記カバー面を内方に)折り畳むことができ、コンパクト化できる。また、閉じ部材が前記ストラップの一方の端部側に位置するため、ストラップ部材がチェインストラップ部材などの揺動及び屈曲可変の線条体であっても、ストラップ部材の絡み合いを抑制できる。
【0019】
また、前記態様(B)では、マスクを外し(又は脱着し)、前記閉じ部材をストラップ部材に沿って前記連結部材の方向にスライドさせると、前記ストラップ部材の収束に伴ってマスク本体の両側部が互いに近づき、前記マスク本体を内方に折り畳むことができる。
【0020】
前記マスク本体は、幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として両側部方向から内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み可能な形態を有していてもよく、例えば、幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として前方に突出又は膨出し、かつ前記縦中心線を中心として内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み可能な形態を有していてもよい。
【0021】
前記装着部材は、前記マスク本体の両側部(例えば、上下部位)からそれぞれ、ループ状に延びる一対の伸縮性又は長さ調整可能な紐状又は帯状体を備えていてもよく;マスク本体の両側部から延びる耳掛け可能な紐状又は帯状体(耳掛け紐など)を備えていてもよい。
【0022】
前記連結部材は、前記装着部材、例えば、前記一対の紐状又は帯状体(前記耳掛け紐などの伸縮性又は長さ調整可能な紐状又は帯状体)に対して、それぞれ、係止可能な一対の係止部材を備えていてもよい。
【0023】
前記ストラップ部材の両端部は、前記一対の係止部材に対して、連結又は係止可能であってもよく、揺動自在に連結又は係止可能であってもよい。前記ストラップ部材は、首に掛けた吊り紐状のネックストラップ(例えば、チェインネックストラップ)を形成してもよい。
【0024】
前記閉じ部材は、下記(a1)の部材又は(b1)の挿通孔を備えていてもよい。
【0025】
(a1)前記連結部材又は前記ストラップ部材、例えば、前記一対の係止部材又は前記ストラップ部材の両端部に対して取り付け可能な互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材(又は吸着部材)、又は互いに着脱可能な係止機構を備えた結合部材
(b1)前記ストラップ部材の収束部が挿通可能な挿通部(又は挿通孔)
前記態様(a1)において、前記マグネット部材(又は吸着部材)又は前記結合部材は、前記一対の係止部材又は前記ストラップ部材の両端部に対して取り付け可能であってもよい。
【0026】
前記閉じ部材は、例えば、(a2)前記連結部材としての前記係止部材に連結又は取り付けられ、かつ互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材、又は(b2)前記ストラップ部材の収束部が遊びをもって挿通可能な挿通孔を備えていてもよい。前記閉じ部材は、収束部(又は収束状態)で隣接する2つのストラップ部材をそれぞれ、又は収束部(収束したストラップ束)を挿通可能な挿通孔を備え、自重によりストラップ部材をスライド可能であってもよい。
【0027】
このようなストラップを利用すると、この一対の閉じ部材による閉じ動作又はスライド動作に伴って、前記縦中心線を中心として前記マスク本体(前記カバー面)が閉じ可能であってもよい。
【0028】
本発明は、前記マスクと前記ストラップとのセットも包含する。さらに、本発明は、前記ストラップを備えたマスクも包含する。このマスクでは、前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための下記(A)又は(B)の閉じ部材を備えていてもよい。
【0029】
(A)互いに着脱可能に連結又は結合する形態で、(A1)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材に取り付け可能な閉じ部材、若しくは(A2)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材を形成する閉じ部材(磁気的に吸着可能なマグネット部材など)
(B)装着状態で下方に延びるストラップ部材の収束部に対してスライド自在に装着可能な閉じ部材
【0030】
さらに、本発明は、前記マスク本体及び/又は前記装着部材に、前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための閉じ部材が取り付け可能なマスクも包含する。このマスクは、両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と;このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の装着部材とを備えており、前記マスク本体及び/又は前記装着部材に、前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるための閉じ部材(磁気的に吸着可能なマグネット部材など)が取り付け可能である。
【0031】
なお、本明細書において、「両側部」「幅」「中央部」などの位置は、起立してマスク及びストラップを装着した状態を基準とした位置を示す。閉じ部材が「ストラップ部材の収束部に対してスライド自在」とは、首部(又は肩部)からフロント側に垂下する一対のストラップ部材が互いに接触(又は密接)して1つの束となった収束状態だけでなく、一対のストラップ部材が互いに隣接又は近接した状態で、閉じ部材がスライド自在であることを意味する。
【発明の効果】
【0032】
本発明では、利用後に、閉じ部材による閉じ動作(連結動作)又はスライド動作に伴って、マスク本体の両側部が近づくため、マスクの折り畳み性を改善できる。また、立体的にヒトの口及び鼻(又は鼻孔)をカバー可能なマスクであっても、幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み可能な形態を有するマスク本体を備えたマスクでは、より一層、マスクの折り畳み性を向上でき、利用後にコンパクト化できる。そのため、マスク本体の内面が露出又は開放するのを抑制でき、利用後の衛生性も改善できる。さらに、ネックストラップを形成でき、装飾性も向上できる。なお、前記マスク本体、前記装着部材のいずれかに、閉じ部材(磁気的に吸着可能なマグネット部材など)を取り付けても、マスクの折り畳み性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、本発明のマスク装着用ストラップ、及びマスクとストラップとのセットの一例を示す概略図である。
図2図2は、図1のマスクの耳掛け紐と閉じ部材とストラップ部材との関係を示す概略斜視図である。
図3図3は、図1のマスク及びストラップを示す部分概略斜視図である。
図4図4は、本発明の他の例を示す概略斜視図である。
図5図5は、本発明のさらに他の例を示す概略斜視図である。
図6図6は、本発明の別の例を示す概略図である。
図7図7は、本発明のさらに別の例を示す概略斜視図である。
図8図8は、本発明の他の例を示す概略斜視図である。
図9図9は、図8の閉じ部材を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るマスク装着用ストラップ、及びマスクとストラップとのセットについて説明する。なお、以下、同じ部材又は要素(若しくは同様の機能を有する部材又は要素)については同じ符号を付して説明する。
【0035】
図1図3に示す例では、マスク1は、少なくともヒトの口及び鼻孔をカバー可能なマスク本体2と、このマスク本体の両側部の上下部位からそれぞれ、ループ状に延びる一対の伸縮性紐状体で形成された耳掛け紐3とを備えている。マスク本体2は、幅方向の中央部に位置する縦中心線Cを中心として稜線状に前方に突出又は膨出し、かつ前記縦中心線Cを中心として内面(カバー面)が両側部方向から内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み可能な形態を有する。
【0036】
前記両側部の耳掛け紐3には、それぞれ、チェインストラップ5が係止可能である。すなわち、小さなリング体が連なったチェインストラップ5のストラップ本体6の両端部には一対の係止部材(フック部材)8が取り付けられ、この係止部材(フック部材)のフック部(第1の連結部)8aは、前記両側部の耳掛け紐3に係止可能であり、前記一対の係止部材8の連結孔(第2の連結部又はリング部)8bには、それぞれ、チェインストラップ本体6の端部と、互いに磁気的に吸着・脱着可能な円板状(又はボタン状)のマグネット部材10のU字状連結環9とが係止して取り付けられている。より詳細には、前記係止部材(フック部材)8の連結孔8bには、チェインストラップ本体6の両端部に連結されたリング部材(第1の中間部材)7が係止して揺動可能な状態で連結可能である。また、前記リング部材(第1の中間部材)7とマグネット部材10との間には、揺動可能な形態で連結環(第2の中間部材)9が介在している。すなわち、前記リング部材7には、前記マグネット部材10の側面からU字状の形態で延びるU字状連結環(第2の中間部材)9が係止して揺動可能な状態で連結されている。
【0037】
このようなストラップ5を利用すると、マスク1の使用状態では、前記縦中心線Cを稜線又は頂部として、ヒトの口及び鼻孔を立体的にカバーでき、このマスク本体2の立体的な形態と、チェインストラップ本体6の装飾性とが相まって、装飾性を高めることができる。一方、マスク1の利用後には、マグネット部材10の磁気的吸着力による閉じ動作とともに係止部材8が近接する。そのため、マスク本体2が、本来、前記縦中心線Cを中心として両側部方向から内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み可能な形態を有していることと相まって、マスク本体2の両側部が閉じ方向に互いに近づき、マスク本体2の折り畳み性を改善でき、必要により、折り畳み操作で補助することによりマスク1を2つ折りして平坦な形態にコンパクト化できる。さらに、マグネット部材10が、チェインストラップ本体6の端部(係止部材8側に位置するリング部材(第1の中間部材)7)に位置しているため、マスク本体2の両側部の閉じ動作においても、チェインストラップ本体6が絡み合うのを有効に抑制できる。さらに、マスク本体2の内面(カバー面)が露出するのを抑制でき、利用後のマスク1の衛生性も改善できる。
【0038】
なお、マスク本体は、少なくともヒトの口及び鼻孔をカバー可能なサイズを有していればよく、頬部及び顎下部をカバー可能なサイズを有していてもよい。マスク本体は、閉じ部材の閉じ操作に伴って折り畳み性を改善するため、両側部方向から内方に折り畳み又は折曲げ可能な形態を有しているのが好ましく、折り畳み部位は、幅方向の適所であってもよいが、幅方向の中央部に位置する縦中心線を中心として両側部方向から内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み又は折曲げ可能な形態を有するのが好ましい。特に、前記縦中心線を中心として前方に突出又は膨出し、かつ前記縦中心線を中心として両側部方向から内方に(前記カバー面を閉じる方向に)折り畳み又は折曲げ可能な形態を有するのが好ましい。マスク本体は、前記縦中心線を中心として両側部が非対称形状であってもよいが、好ましくは対称形状である。
【0039】
折り畳み又は装着状態において、マスク本体は必ずしも前方方向に突出又は膨出している必要はないが、前方方向に突出又は膨出(又は湾曲)形態を有するのが好ましい。突出又は膨出形態は、前方方向にく字状(又はV字状)に屈曲して突出していてもよく、屈曲した頂部は湾曲していてもよい。好ましい態様では、マスク本体は、折り畳み又は装着状態において、前方方向に湾曲して(アール状に)膨出していてもよい。さらに、折り畳み又は装着状態において、マスク本体の上縁部(頬上辺部)及び下縁部(顎下辺部)は、前記縦中心線の上端部及び下端部から、直線的に又は湾曲して狭まり、両側部の上端部及び下端部に至っていてもよく、前記上縁部及び下縁部の湾曲形態は、外方向に又は内方向に湾曲してもよい。好ましい態様では、前記縦中心線の上端部から両側部の上端部に至る上縁部と、前記縦中心線の下端部から両側部の下端部に至る下縁部は、それぞれ、直線状であってもよく、緩やかに(縦方向において)外方向又は内方向に湾曲していてもよく、通常、緩やかに湾曲していてもよい。
【0040】
マスク本体は、折り畳み可能であればよく、折り畳み性を高めるためには、マスク本体は、不織布、織布(又は布帛)、伸縮性生地(ポリウレタン製生地など)で形成されているのが好ましい。また、マスク本体は、単層構造であってもよく、複数の層が重ね合わされた多層構造を有していてもよい。さらには、マスク本体は、ワイヤーなどの補強材又は保形材を備えていてもよいが、折り畳み性を高めるため、幅方向に延びる前記補強材又は保形材を備えていないのが好ましい。
【0041】
マスク本体の両側部から延びる装着部材は、少なくともヒトの口及び鼻孔をカバーした状態(装着状態)で、前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の形態を有していればよく;装着部材(特に、帯状の装着部材)は、マスク本体の両側部から同じ幅で延びていてもよく、前記マスク本体から離れるにつれて幅が小さくなっていてもよく;前記装着部材は、マスク本体と一体となって、マスク本体の両側部(マスク本体の両側部の中央部、特に、両側部の上下部位)から延びていてもよい。前記装着部材は、マスク本体の両側部(特に両側部の上下部位)に、縫合、接着、溶着(又は融着)などの接合手段で取り付けてもよく;マスク本体の両側部(特に、両側部の上下部位)に取り付けた仮止め部材(結び紐、面ファスナなど)に対して、結束又は係合などにより、取り付けてもよく;マスク本体の両側部に形成した挿通孔に挿通して取り付けてもよい。マスク本体の両側部(特に両側部の上下部位)から装着部材が紐状又は帯状の形態で延び、この紐状又は帯状体は、遊離した形態の自由端が互いに結束可能であってもよい。
【0042】
好ましい態様では、前記図1に示すように、前記装着部材は、前記マスク本体の両側部(特に両側部の上下部位)から、それぞれ、ループ状に延びている。このループ状の装着部材は、伸縮性又は非伸縮性の留め具を利用して、前記マスク本体を頭部に対して取り付けてもよい。例えば、前記マスク本体の両側部から延びる一対のループ状の装着部材に、後頭部で、留め具の係止部を係止させ、前記マスク本体を頭部に対して取り付けてもよい。
【0043】
前記装着部材は、非伸縮性であってもよいが、装着性を高めるためには伸縮性又は長さ調整可能であるのが有利である。紐状又は帯状の装着部材の長さは、収束した装着部材が挿入又は挿通した状態で摺動可能な調整環などの長さ調整具で調整してもよく、前記装着部材に取り付けられた長さ調整具(コキ、アジャスター、ストッパーなど)で長さ調整可能であってもよい。好ましい態様において、前記装着部材は、前記マスク本体の両側部(特に両側部の上下部位)からそれぞれ、ループ状に延びる一対の伸縮性又は長さ調整可能な紐状体を備えており、この一対の伸縮性紐状体は、耳部に限らず、頭部(後頭部)に掛け渡してマスク本体を取り付けてもよい。好ましい装着部材は、一対の伸縮性紐状体又は帯状体(左右一対の伸縮性紐状体又は帯状体)であってもよく、耳掛け可能な紐状又は帯状体として利用できる。伸縮性紐状又は帯状体は伸縮性マスク本体と一体に形成してもよい。
【0044】
前記マスクとストラップとを連結するため、前記各装着部材及びストラップ部材には、それぞれ、連結部材が着脱可能である。この連結部材は、紐状又は帯状の形態の装着部材(例えば、前記一対の伸縮性紐状体)に対する第1の連結部(前記フック部8aなど)と、ストラップに対する第2の連結部(前記連結孔8bなど)とを備えている。第1の連結部は、装着部材(例えば、前記一対の伸縮性紐状体)に対して、係止機構、挟着機構、締結機構などの種々の取り付け機構を利用して取り付け可能である。好ましい態様では、装着部材に対する着脱操作を円滑に行うため、係止機構が利用でき、好ましい一対の連結部材は、一対の装着部材に対して、それぞれ、係止可能な一対の係止部材を備えている。すなわち、各連結部材は、第1の連結部として、各装着部材に対して、それぞれ、係止可能な係止部を備えている。この係止部は、前記装着部材に対して着脱自在に係止可能であればよく;揺動可能に係止する必要はないが、少なくとも揺動可能に係止してもよく、必要であれば、さらに回動部を介して回動可能に係止してもよい。
【0045】
前記係止部の形態は、特に制限されず、種々の形態及び係止機構が採用でき、前記係止部は、閉じたリング状又はループ状の形態のループ部本体と、このループ部本体に形成され、前記装着部材(耳掛け紐など)が挿入可能な開口部又は開閉可能な開口部とを有していてもよい。前記係止部の形態は、前記開口部の入口部が狭まった形態、例えば、鈎状などのフック部状の形態;開口部で対向して又は重なり合って延びる(又は隣接する)隣接片の弾性変形(ループ部本体の外方向及び内方向への弾性変形)により、前記開口部が開閉可能な形態;前記開口部が、進退動部材の進退動又は開閉部材の開閉動により開閉可能な形態、例えば、常態ではバネ部材で付勢された進退動部材(例えば、ループ部本体の中空部内に、バネ部材で付勢されて前進動可能であり、かつレバー部材により後退動可能な進退動部材)が摺動自在に配設され、バネ部材で付勢して進退動部材を前進動させて前記開口部が閉じられ、バネ部材の付勢力に抗してレバー部材により進退動部材を後退動させて前記開口部が開口する形態などであってもよい。
【0046】
第2の連結部は、ストラップ及び/又は閉じ部材の連結端部の形態に応じて、前記第1の連結部と同様の形態(フック部状の形態など)を有していてもよく、環状又は孔部、U字状部(開口幅が狭まったU字状部など)などの形態を有していてもよい。第1の連結部と第2の連結部とは、互いに、回動可能及び/又は揺動可能に連結してもよい。
【0047】
ストラップは、種々の紐状体又は線状体、環状体(リング部材)などで形成でき、チェイン(小さな環状体又は大きな環状体が連なったチェイン、小さな環状体と大きな環状体とが連なったチェイン、紐状体が介在するチェインなど)、コード又は紐(編みコード、皮革コード、組紐、スピンドル紐、革紐、ゴム紐、合成繊維の紐など)などであってもよく、装飾体を備えていてもよい。好ましいストラップは、首から下げる又は首に掛けて使用する吊り紐(提げ紐)又はネックストラップ、例えば、チェインネックストラップを形成してもよい。本発明の前記態様(A)において、閉じ部材をストラップの端部に位置させると、自由に変形可能なストラップであっても絡み合いを抑制できる。そのため、本発明では、変形自在なストラップ(小さな環状体などが順次に接続して形成されたストラップ、コード又は紐で形成されたストラップなど)に有効に適用できる。
【0048】
ストラップの連結端部の形態は特に制限されず、ストラップの端部は、前記連結部材の第2の連結部に対して、直接的に又は第1の中間部材(例えば、前記リング部材7)を介して取り付けてもよく、揺動可能及び/又は回動可能に取り付けてもよい。第1の中間部材は、連結部材の第2の連結部に取り付け可能であればよく、前記図示するリング部材7に限らず、鈎状部(フック部などの係止部)を有する係止部材(例えば、両端部に係止部を有する係止部材など)などの連節要素で形成してもよい。第1の中間部材は、1又は複数の連節要素(例えば、1〜3程度の連節要素、好ましくは1又は2の連節要素、特に1つの連節要素)で形成してもよい。
【0049】
閉じ部材は、例えば、互いに磁気的に吸着可能な吸着部材(マグネット部材)、互いに結合可能な結合部材などを備えていてもよい。この結合部材は、雄雌嵌合機構又はロック機構と、この嵌合又はロック機構を解除する解除部材とを備えていてもよい。好ましい結合部材は、互いに着脱可能な係止機構を備えており、この係止機構での係止を解除する解除部材を備えていてもよい。例えば、着脱可能な係止機構を備えた結合部材は、バックル式結合部材などであってもよく、このような結合部材は、係止部を有する弾性変形可能な弾性変形部を備えた雄部材(例えば、先端部に係止部を有する一対の弾性変形可能な弾性変形部が両側部から延出した雄部材)と、この雄部材が挿入可能な挿通部に通じて、前記係止部が係止可能な係止孔部又は凹部を有する雌部材(例えば、係止部を有する弾性変形可能な弾性変形部が挿入可能であり、両側部に前記係止部が係止可能な係止孔部を有する雌部材)とを備えていてもよい。
【0050】
好ましい閉じ部材は、互いに磁気的に吸着可能な吸着部材(マグネット部材)である。互いに磁気的に吸着可能な一対のマグネット部材は、磁石(永久磁石)で形成してもよく、磁石と磁性体(強磁性体)とで構成してもよい。また、磁石(永久磁石)は、鉄粉などの強磁性体の粉末とプラスチックとを含む成形体を磁化させて調製してもよい。なお、マグネット部材の形態は特に制限されず、円板状などの板状、円筒状などの筒状、多角体又は多面体状、半球体状、半楕円体状などであってもよく、吸着面は互いに面接触可能であってもよい。一対のマグネット部材は互いに遊嵌可能な吸着部を有していてもよく、例えば、一方のマグネット部材の吸着部には凹部又は孔部を形成し、他方のマグネット部材の吸着部には前記凹部又は孔部に遊嵌又は挿入可能な凸部を形成してもよい。
【0051】
閉じ部材は、互いに着脱可能に連結又は結合可能な形態で、(A1)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材(例えば、前記第1の中間部材)に取り付け可能であってもよく、(A2)前記連結部材又は前記連結部材の近傍の前記ストラップ部材(例えば、前記第1の中間部材)を、閉じ部材で形成してもよい。このような態様では、閉じ部材がストラップの端部側に位置するため、ストラップが変形自在な線状ストラップ(例えば、微小環状体などが連なった連節部を有するチェインストラップ)であっても、ストラップが互いに絡み合うのを抑制できる。
【0052】
好ましい態様では、閉じ部材(特に、マグネット部材)は、前記連結部材に取り付け可能であるか、若しくは前記連結部材が、閉じ部材(特に、マグネット部材)で形成される。
【0053】
(A1)閉じ部材を前記連結部材又は前記ストラップ部材の近傍(特に、両端部)に取り付ける態様では、前記閉じ部材の連結端部の形態は特に制限されず、前記閉じ部材は、前記連結部材(前記係止部材など)又は前記ストラップ部材の両端部に対して直接的に又は第2の中間部材(例えば、前記連結環9)を介して取り付けてもよく、前記連結部材(前記係止部材など)に対して揺動自在及び/又は回動自在に取り付けてもよい。具体的には、前記閉じ部材の第2の中間部材は、前記連結部材の第2の連結部(前記連結孔8bなど)、若しくはストラップの端部の第1の中間部材(末端の環状部など)に取り付け可能であってもよく;前記第2の中間部材は、連結環又は係止環(鈎状部又はフック部などの係止部を有する係止部材)などの連節要素で形成してもよく、前記第2の中間部材は、1又は複数の連節要素(例えば、1〜3程度の連節要素、好ましくは1又は2の連節要素、特に1つの連節要素)で形成してもよい。
【0054】
(A2)前記連結部材を閉じ部材で形成する態様では、接着、溶着などの方法で閉じ部材を連結部材に接合してもよく、前記連結部材自体を閉じ部材(マグネット部材)で形成してもよい。
【0055】
好ましい態様では、一対の閉じ部材は、互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材を備えており;このマグネット部材は、第2の中間部材を介して、前記連結部材としての前記係止部材の第2の連結部又は前記ストラップ部材の第1の中間部材に対して、連結又は取り付け可能である。この第2の中間部材の連節要素の数は、前記のように、1又は複数であってもよいが、閉じ部材に対してストラップが絡み合うのを抑制するためには、少ないのが好ましく、通常、1〜3、好ましくは1又は2、特に1であってもよい。
【0056】
図4は本発明の他の例を示す概略図であり、この例では、チェインストラップ部材6に代えて、コード部材16が使用され、閉じ部材として円板状のマグネット部材10に代えて、筒状のマグネット部材20が使用されている以外、前記図1図3と同様の形態を有している。なお、このマグネット部材20は、吸着部側の径が小さく形成され、吸着部側の外周には、着脱(特に、吸着した一対のマグネット部材20の脱離操作)を容易にするため、環状凸部21が形成されている。
【0057】
図5は本発明のさらに他の例を示す概略図であり、この例では、連結部材としての係止部材8に代えて、回動可能であり、かつマスク1の耳掛け紐3に対して着脱可能な連結部材38が使用され、閉じ部材として、円板状のマグネット部材10に代えて、円筒状であり、かつ互いに凹凸嵌合形態で磁気的に吸着可能なマグネット部材30が使用されている以外、前記図1図3と同様の形態を有している。
【0058】
すなわち、前記連結部材38は、チェインストラップ部材6の第1の中間部材(リング部材)7に対して揺動可能に係止したU字状係止部39と、この係止部の開口部に取り付けられた板状支持部40と、この板状支持部に対して回動自在な軸部41と、この軸部に取り付けられ、マスク1の耳掛け紐3に対して、レバー部材44の操作により開口部43が開閉可能な係止部42とを備えている。この係止部42は、液滴状の外形を有し、一方の側部に前記開口部43が形成されたループ状又はフック状筒体の形態を有しており、前記開口部43を形成する筒部は中空筒状に形成されている。この中空部内には、バネ部材(図示せず)で付勢されて前進動可能であり、かつレバー部材44の操作により後退動可能な進退動部材(図示せず)が摺動自在に配設されている。そのため、常態ではバネ部材で付勢された進退動部材が前進動して前記開口部43を閉じ、バネ部材の付勢力に抗してレバー部材44により進退動部材を後退動させて前記開口部43を開口してマスク1の耳掛け紐3を係止可能である。前記マスク1の耳掛け紐3を前記開口部43から挿入した状態では、ストラップ部材6からマスク1が脱離するのを抑制できる。
【0059】
また、前記マグネット部材30は、吸着端面から軸方向に突出した円筒状凸部31が延びる一方のマグネット部材30aと、吸着端面から軸方向に凹設され、前記円筒状凸部を収容可能な円筒状凹部を有する他方のマグネット部材30bとを備えている。
【0060】
このような形態のストラップでも、前記図1〜3のストラップと同様に、装飾性を高めることができるだけでなく、マスク本体2の折り畳み性を改善でき、マスク1を2つ折りしてコンパクト化できる。そのため、マスク本体2の内面(カバー面)が露出するのを抑制でき、利用後のマスク1の衛生性も改善できる。さらに、マグネット部材20,30が、ストラップ部材(コード部材16及びチェインストラップ部材6)の端部に位置しているため、ストラップ部材が絡み合うのを有効に抑制できる。
【0061】
なお、前記の例では、連結部材の第2の連結部にストラップの第1の中間部材(リング部材)が連結し、この第1の中間部材(リング部材)に閉じ部材の第2の中間部材が連結した形態を有しているが、連結部材に対するストラップ及び/又は閉じ部材の連結構造は特に制限されず、連結部材の第2の連結部に対してストラップが直接的に又は第1の中間部材を介して連結していてもよく、連結部材の第2の連結部に対して閉じ部材が直接的に又は第2の中間部材を介して連結していてもよい。例えば、連結部材の第2の連結部にストラップの第1の中間部材と閉じ部材の第2の中間部材とがそれぞれ直接的に連結してもよく、連結部材の第2の連結部に閉じ部材の第2の中間部材が連結し、この2の中間部材に前記ストラップの第1の中間部材が連結していてもよい。また、前記連結部材(フック部材など)の第2の連結部と、ストラップの第1の中間部材及び/又は閉じ部材の第2の中間部材との間には、1又は複数の連結環(特に、1又は2つの環状環)が介在していてもよい。
【0062】
前記の態様(A)の閉じ部材は、前記連結部材などに関連しているが、閉じ部材は、前記態様(B)のように、ストラップの収束と関連付けられた収束部材であってもよい。すなわち、図6に示す例では、首部に掛けて用いるストラップ15は、コードで形成され、首部(又は肩部)から垂れ下がって両側部に位置する2つのストラップ部材(コード部材)16の両端部に取り付け可能な一対の係止部材(連結部材)48を備えており、この一対の係止部材は、両端部に係止部48a,48bを有している。すなわち、一対の係止部材48は、マスク本体2の両側部から延びる前記紐状の装着部材(耳掛け紐)3に対して着脱自在に係止可能な第1の連結部(第1の係止部)48aと、前記ストラップ部材16の第1の中間部材(連結環46及びリング部材47)に対して着脱自在に係止可能な第2の連結部(第2の係止部)48bとを備えている。この例では、ストラップ部材16の前記第1の中間部材は、2つの連節要素、すなわち、前記ストラップ部材16の端部に連結された連結環46と、この連結環に揺動自在に係止し、かつ前記第2の連結部(第2の係止部)48bに揺動自在に係止可能なリング部材47とを備えている。なお、この例では、前記リング部材47には、付属品として、前記図5に示すのと同様の連結部材38が係止しており、装飾品などが吊下可能である。すなわち、前記リング部材47には、付属品としての前記連結部材38のU字状係止部39が係止し、この連結部材38の開閉可能な係止部42には、装飾品などが吊下可能である。
【0063】
そして、前記ネックストラップ15は、首部から分岐して垂れ下がった両側部の2つのストラップ部材16を収束可能な収束部材(閉じ部材又はスライド部材)50を備えており、この収束部材は、前記両側部のストラップ部材16を係止して拘束可能であり、かつ前記両側部のストラップ部材16がそれぞれ遊びをもって挿通可能な挿通部(ストラップ部材16の外径よりも大きな内径を有する係止挿通部)50a,50bを有している。なお、この例では、前記収束部材50と前記係止部材48とは同じ形状及び構造を有しており、前記係止部材48を前記収束部材(閉じ部材)50として転用している。
【0064】
このような収束部材(閉じ部材)50を利用すると、利用後にマスク1を外して解放又は垂下させることにより、前記両側部のストラップ部材16を係止又は拘束した状態で、収束部材(閉じ部材)50が、自重により2つのストラップ部材16に沿ってスライド可能であり、連結部材(係止部材)48の方向へのスライドに伴って、2つのストラップ部材16を収束させる。そのため、収束部材(閉じ部材)50の下降(自然落下)に伴ってマスク本体2を両側部方向から内方へ折り畳むことができる。
【0065】
図7に示す例では、ストラップ部材16の前記第1の中間部材は、図6に示す形態と同様に、2つの連節要素(前記ストラップ部材16の端部に連結された連結環46、及びリング部材47)を備えており、前記リング部材47には、前記図5に示すのと同様に連結部材38のU字状係止部39が係止し、この連結部材38の開閉可能な係止部42には、マスク本体2の両側部から延びる前記紐状の装着部材(耳掛け紐)3が着脱自在に係止可能である。
【0066】
そして、スライド移動に伴って、ストラップ部材16を収束させるための収束部材(閉じ部材)60は、長細板状又は楕円体状の本体部61と、この本体部に形成され、両側部のストラップ部材16がそれぞれ遊びをもって挿通可能な挿通孔(ストラップ部材16の外径よりも大きな内径を有する挿通孔)60a,60bとを備えている。
【0067】
このような収束部材(閉じ部材)60も、前記閉じ部材40と同様に、自重により下降(自然落下)して2つのストラップ部材16を収束させ、マスク本体2を両側部方向から内方へ折り畳むことができる。
【0068】
なお、前記図6及び図7に示す例と異なり、収束部材(閉じ部材)は、必ずしも自重によりストラップ部材に沿ってスライド可能(移動可能)である必要はなく、ストッパー機能を備えていてもよい。
【0069】
図8に示す例では、ストラップは、閉じ部材を除き、図7と同様の形態を有している。この例では、図9に示すように、閉じ部材(収束部材、スライド部材)70は、有底中空筒体71と、この中空筒体の中空部に対して進退動可能な進退動部材(進退動筒体)73と、この進退動部材を前記中空筒体71の開口部の方向に付勢するためのバネなどの付勢部材75と、前記中空筒体71の軸方向に間隔をおいて形成され、前記中空筒体71を半径方向に貫通し、ストラップ部材16がそれぞれ挿通可能な2つの挿通孔72a,72bと、前記進退動部材73の軸方向に間隔をおいて形成され、前記付勢部材75の付勢力に抗して後退動した退動状態で、前記挿通孔72a,72bと通じ、かつストラップ部材16が挿通可能な2つの貫通孔74a,74bとを備えている。なお、前記中空筒体71の内壁と前記進退動部材73の底部との間には、前記進退動部材73が中空筒体71の中空部から脱離するのを規制するための規制部(図示せず)が形成されている。
【0070】
このような閉じ部材70は、前記進退動部材73を後退動させて、中空筒体71に形成された2つの挿通孔72a,72bと、前記進退動部材73に形成された2つの貫通孔74a,74bとに、それぞれ、マスクの装着状態で両側部に位置するストラップ部材16を挿通し、前記進退動部材73を解放すると、前記付勢部材75の付勢力によりストラップ部材16を押圧して固定できる。そのため、装着したマスク1を外して、前記進退動部材73を前進動させて前記閉じ部材70を連結部材(係止部材)38の方向へスライドさせることにより、2つのストラップ部材16を収束させ、マスク本体2を両側部方向から内方へ折り畳むことができる。
【0071】
なお、一対のストラップ部材を収束可能な収束部材(閉じ部材)は、マスクを装着し、ストラップを首部に掛けた状態で、首部(又は肩部)からフロント側に延びる一対のストラップ部材が収束した状態でスライド自在に装着可能であればよく;一対のストラップ部材は、1つの束状に収束して(ストラップ部材の収束束として)、収束部材(閉じ部材)の1つの挿通部に挿通してもよく、前記のように、隣接又は近接する状態で2つのストラップ部材を、収束部材(閉じ部材)の2つの挿通部にそれぞれ挿通してもよい。すなわち、一対のストラップ部材の収束部(又は収束形態)は、一対のストラップ部材が、1つの束を形成した状態であってもよく、隣接又は近接した状態であってもよい。
【0072】
なお、収束部材(閉じ部材)の形態は特に制限されず、板状(円形、楕円形、長方形などの方形)、球状、楕円体状、多角体状、柱状(円柱状、多角柱状など)、不定形状などであってもよく、種々の材料、例えば、木材、プラスチック、陶磁器、金属などで形成してもよい。
【0073】
収束部材(閉じ部材)は、一対のストラップ部材を収束形態に拘束した状態でスライド可能であればよく、このような収束部材(閉じ部材)は、ストラップ部材の脱離を防止した形態の挿通部を有しており、この挿通部は、なだらか開口壁で形成された挿通孔(円形孔、楕円孔など)である必要はなく、異形孔(四角孔、六角孔、星形孔など)であってもよく、異形孔は、図6に示すように、ストラップ部材を係止状態で挿通可能な鈎状挿通部(又は挿通孔)であってもよい。
【0074】
閉じ部材は、前記のように、ストッパー機能を備えていてもよく、このような閉じ部材は、例えば、2つの挿通部に限らず、一対のストラップ部材を収束した状態で挿通可能な1つの挿通部を備えていてもよく、このような閉じ部材でもスライド動作に伴って、前記マスク本体を閉じ可能である。特に、前記ストラップ部材の収束部が遊びをもって挿通可能な挿通部(挿通孔)を形成し、自重によりストラップ部材をスライド可能な収束部材(閉じ部材)を利用すると、マスクの利用後にマスクを解放すると、自重によりストラップ部材を下降してスライドし、マスク本体を両側部方向から内方へ自然に折り畳むことができる。そのため、ストッパー機能を備えていない収束部材(閉じ部材)において、挿通部(挿通孔)は前記ストラップ部材の収束部(2つのストラップ部材が1つの束状に収束した収束部、又は隣接又は近接する2つのストラップ部材)の外径よりも大きく形成するのが有利である。
【0075】
このような収束部材(スライド部材又は閉じ部材)は、前記装着部材の方向へのスライドに伴って前記一対のストラップ部材を収束しつつ(収束部を前記装着部材の方向へ移動させつつ)、マスク本体を両側部方向から内方へ折り畳むことができる。
【0076】
なお、ストラップは、前記マスク本体又は前記連結部材などに関連する第1の閉じ部材(マグネット部材など)と、ストラップの収束と関連する第2の閉じ部材(収束部材又はスライド部材)との双方を備えていてもよい。このような第1の閉じ部材(マグネット部材)と前記第2の閉じ部材(収束部材又はスライド部材)とを組み合わせると、第2の閉じ部材でストラップ部材を収束しつつ、マスク本体を折り畳むことができ、第1の閉じ部材でマスク本体の折り畳みを補助することができる。
【0077】
なお、必要であれば、ストラップは、前記のように、付属品を備えていてもよく、このような付属品は、例えば、メガネホルダー(グラスホルダー;メガネのテンプル部やモダン部が挿入又は装着可能なホルダー)などであってもよい。
【0078】
本発明のセットは、前記マスクと、このマスクの装着部材(耳掛け紐など)に対して着脱可能な前記連結部材(係止部材など)と閉じ部材とを有するストラップとを含んでいる。このようなセットにおいて、マスク本体の両側部に取り付けられた閉じ部材(第1の閉じ部材、特に、マグネット部材)と、ストラップ部材を収束しつつスライド可能な前記収束部材(第2の閉じ部材)とを組み合わせると、第2の閉じ部材でストラップ部材を収束しつつ、マスク本体を折り畳み、折り畳まれたマスク本体の両側部を第1の閉じ部材で有効に閉じることができる。
【0079】
なお、本発明に係るマスクは、前記ストラップを備えていてもよく、前記ストラップを備えてなくてもよい。前者のマスクは、両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体と;このマスク本体の両側部から延び、かつ前記マスク本体を頭部に取り付けるための紐状又は帯状の前記装着部材と;各装着部材に連結可能な前記連結部材と;この連結部材に取り付け可能な前記ストラップ部材と;前記閉じ部材とを備えていてもよい。
【0080】
また、このようなマスクは、前記ストラップを備えているか否かに拘わらず、(1)前記マスク本体、(2)前記装着部材のいずれかに対して取り付け可能な閉じ部材(互いに磁気的に吸着可能なマグネット部材など)を備えていてもよい。前記態様(1)において、閉じ部材は、前記マスク本体の両側部の適所(両側部の全体;両側部の上縁部及び下縁部、さらに必要により中間側縁部)に、面ファスナー、接着(又は粘着)、溶着(又は融着)などの接合手段で取り付けてもよく;前記態様(2)において、前記閉じ部材は、前記装着部材(耳掛け紐など)の適所(マスク本体に隣接する部位など)に、面ファスナーなどの上記と同様の接合手段で取り付けてもよい。なお、閉じ部材には面ファスナーのベースを接着(又は粘着)、溶着(又は融着)などの接合手段で取り付けてもよい。
【0081】
このようなマスクも、利用後に前記マスク本体の内面である前記カバー面を内方に折り畳んで閉じるのに有用である。また、閉じ部材を、前記マスク本体や前記装着部材に取り付けたマスクでは、利用後に閉じ部材が近接しやすいため、前記マスク本体を内方に折り畳んで閉じるのに有用である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、マスク(防護・防塵マスク、感染予防マスク、医療マスクなど)に取り付けて感染症の予防、保湿性の維持などに利用できる。
【符号の説明】
【0083】
1…マスク
2…マスク本体
3…耳掛け紐(装着部材)
5,15…ストラップ
6…ストラップ本体
7…リング部材(第1の中間部材)
8,38,48…連結部材(係止部材)
8a…フック部(第1の連結部)
8b…連結孔(第2の連結部)
9…連結環(第2の中間部材)
10,20,30…マグネット部材
16…コード部材
40,50,70…収束部材(閉じ部材)
48a…第1の連結部(第1の係止部)
48b…第2の連結部(第2の係止部)
【要約】
【課題】利用後にマスクを折り畳み、衛生性を改善するのに有用なストラップ、並びにマスクとストラップとのセット、及びマスクを提供する。
【解決手段】ストラップ5は、両側部方向から内方に折り畳み可能なマスク本体2と、このマスク本体から延びる紐状又は帯状の耳掛け紐(装着部材)3とを備えたマスク1に適用される。ストラップ5は、前記各耳掛け紐3に着脱可能な係止部材(連結部材)8と;この連結部材に取り付け可能なストラップ部材6と;前記マスク本体2を内方に折り畳んで閉じるためのマグネット部材(閉じ部材)10とを備えている。ストラップは、装着状態で下方に延びる一対のストラップ部材の収束部が挿通可能な挿通部を有し、一対のストラップ部材を収束しつつスライド可能な収束部材(閉じ部材)を有していてもよい。
【選択図】図1
図1
図2
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図9