(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する運転支援装置および運転支援方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0011】
<1.運転支援方法の概要>
以下では先ず、実施形態に係る運転支援方法の概要について
図1を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る運転支援方法の概要説明図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る運転支援方法は、例えば自動車などの車両1に搭載された運転支援装置30によって実行される。車両1には、運転支援装置30に加え、表示装置40が搭載される。
【0013】
表示装置40は、複数であるが、これに限定されるものではない。なお、
図1に示す例では、表示装置40は3つであるが、これに限られず、例えば2つ以下または4つ以上であってもよい。
【0014】
複数の表示装置40はそれぞれ、例えばナビゲーションやオーディオなどに関する情報、車速等の運転状況に関する情報など種々の情報を表示可能なディスプレイである。例えば、複数の表示装置40は、ヘッドアップディスプレイ41(以下、「HUD(Head-Up Display)41」と記載する場合がある)と、メータディスプレイ42と、センタディスプレイ43とを含む。
【0015】
HUD41は、車室2内の適宜位置に取り付けられ、例えば車両1前方のフロントガラス3に情報を含む画像を映し出す。これにより、HUD41は、運転中のドライバ(ユーザ)の視野内に情報を表示することができる。
【0016】
メータディスプレイ42およびセンタディスプレイ43は、例えばインストルメントパネル4に取り付けられ、各種情報を表示する。具体的には、メータディスプレイ42はインストルメントパネル4においてハンドル5の背面側であって運転席の正面付近に取り付けられる。センタディスプレイ43はインストルメントパネル4の中央付近で、運転席と助手席との間に対応する位置に取り付けられる。なお、上記したHUD41、メータディスプレイ42およびセンタディスプレイ43の取付位置は、あくまでも例示であって限定されるものではない。
【0017】
運転支援装置30は、複数の表示装置40の制御などを行うとともに、ドライバの運転を支援する制御を行う。ここで、ドライバの運転を支援する制御とは、例えばドライバの運転操作を要しない自動運転の制御である。なお、かかる自動運転には、図示しない前方車両との車間距離を一定に保つように車両1を制御する「クルーズ運転」や、走行している車線を維持するように車両1を制御する「レーンキープ運転」などその他の種類の運転支援制御が含まれていてもよい。運転支援装置30の詳しい構成については、
図2を参照して後述する。
【0018】
ところで、運転支援装置30は、例えば車両1が所定の高速道路を走行しているなど、自動運転を行う条件が満たされた場合に自動運転を実行する一方、条件が満たされない場合に手動運転を実行する。従って、自動運転が解除されると、車両1の運転状態は手動運転へ切り替わることから、ドライバは、手動運転に切り替わる前に、ハンドル5を握るなどの運転準備動作を行う必要がある。
【0019】
そこで、本実施形態に係る運転支援装置30にあっては、車両1の状態が自動運転から手動運転へ切り替わることを、事前にドライバに対して効果的に認識させることができ、ドライバに運転準備動作を促すことのできる構成とした。以下、かかる構成について詳しく説明する。
【0020】
図1に示すように、運転支援装置30は、車両1の運転状態が自動運転から手動運転へ切り替えられる前に、ドライバに対してハンドル5を握るように誘導する誘導画像61aを、複数の表示装置40うちの例えばメータディスプレイ42に表示させる。
【0021】
誘導画像61aには、例えばハンドル5を模したハンドル画像61bと、ドライバの手を模した手画像61cとが含まれる。なお、
図1にあっては、ハンドル画像61bを握る前の手画像61cを二点鎖線で示す一方、ハンドル画像61bを握った状態の手画像61cを実線で示している。
【0022】
そして、運転支援装置30は、矢印Aで示すように、誘導画像61aにおいて、手画像61cを二点鎖線の位置から実線の位置まで移動させる。このように、誘導画像61aは、手画像61cがハンドル画像61bを握るような動作を示す画像を含むことから、ドライバに対し、手動運転に備えてハンドル5を握る運転準備動作が必要であることを、直感的に把握させることが可能となる。
【0023】
このように、運転支援装置30は、誘導画像61aを表示させることで、自動運転から手動運転へ切り替わることを、事前にドライバに対して効果的に認識させることができるとともに、ハンドル5を握る運転準備動作を促すことができる。
【0024】
<2.運転支援装置を備えた運転支援システムの構成>
次に、
図2を用いて、実施形態に係る運転支援装置30を備えた運転支援システム100の構成を説明する。
図2は、実施形態における運転支援システム100の構成例を示すブロック図である。なお、
図2では、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0025】
換言すれば、
図2に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
【0026】
図2に示すように、運転支援システム100は、車両制御装置10と、運転支援装置30と、表示装置40と、車載センサ群71と、自動運転ボタン72と、撮像部73と、スピーカ74と、ハンドルセンサ75と、エンジン制御装置81と、ブレーキ制御装置82と、操舵機構制御装置83とを備える。
【0027】
表示装置40は、上記したようにHUD41と、メータディスプレイ42と、センタディスプレイ43とを含むが、これに限られず、例えば車室2(
図1参照)の天井に取り付けられるディスプレイなどその他の表示装置を含んでもよい。
【0028】
車載センサ群71には、車両1の走行制御に必要な情報を検出する各種のセンサが含まれる。例えば、車載センサ群71には、車速を検出する車速センサ、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ、ブレーキ操作量を検出するブレーキセンサ、ハンドル5の操舵角を検出する操舵角センサなどが含まれる。
【0029】
また、車載センサ群71には、車両1の自動運転など運転支援制御に必要な情報を検出する各種の機器も含まれる。例えば、車載センサ群71には、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号に基づいて自車の現在位置を検出するGPS受信機、他の車両などの対象物に電磁波を放射して得られた反射波から対象物までの距離や方向を測定するレーダ、車両1の外方(周辺)に存在する他の車両などの対象物を撮像するカメラなどが含まれる。
【0030】
なお、車載センサ群71は、上記した各種機器に限定されるものではなく、例えば、他の車両との間で各種情報(例えば車速など)を送受信する車車間通信機、路肩に設置される通信機との間で各種情報(例えば走行している道路の工事情報など)を送受信する路車間通信機などその他の機器を含んでいてもよい。
【0031】
上記した車載センサ群71は、得られた車速や自車位置などを示す信号を車両制御装置10および運転支援装置30へ出力する。
【0032】
自動運転ボタン72は、車室2(
図1参照)内のドライバによって操作可能な位置に配置される。自動運転ボタン72は、ドライバによる操作に応じて、自動運転の開始要求を示す信号や、自動運転の解除要求を示す信号を運転支援装置30へ出力する。
【0033】
撮像部73は、車室2(
図1参照)の適宜位置に設けられ、ドライバを撮像する。撮像部73は、後述するように、ドライバの視線検出やドライバのハンドル5に対する動作の検出に利用されるため、ドライバの顔や手を含む画像を撮像し、かかる画像情報を運転支援装置30へ出力する。なお、撮像部73としては、車載カメラなどを用いることができる。
【0034】
スピーカ74は、車室2(
図1参照)の適宜位置に配置される。そして、スピーカ74は、後述するドライバへの通知に関する音声を出力する。
【0035】
ハンドルセンサ75は、例えばハンドル5(
図1参照)に取り付けられる。ハンドルセンサ75は、後述するように、ハンドル5がドライバによって握られたか否かの判定に利用される。そのため、ハンドルセンサ75としては、ハンドル5を握ったときのドライバの脈拍や血圧、発汗などを検出可能なバイタルセンサを用いることができる。
【0036】
なお、ハンドルセンサ75は、上記したバイタルセンサに限定されるものではなく、例えばドライバによって把持される際にハンドル5に作用する圧力を検出可能な圧力センサや、ハンドル5に対するドライバの接触を検出可能な接触センサなど、ドライバによるハンドル5の把持を検出できればその他の種類のセンサであってもよい。
【0037】
車両制御装置10は、車両制御部11を備える。車両制御部11は、車両1の走行制御を行う。詳しくは、例えばドライバからアクセルやブレーキ(いずれも不図示)、ハンドル5に対して運転操作がなされると、車載センサ群71のアクセルセンサやブレーキセンサ、操舵角センサは、各種の信号を車両制御部11へ出力する。
【0038】
車両制御部11は、かかる信号に基づいてエンジン制御装置81、ブレーキ制御装置82および操舵機構制御装置83を制御して、車両1の走行制御を行う。なお、上記したエンジン制御装置81はエンジンを制御する装置、ブレーキ制御装置82はブレーキを制御する装置、操舵機構制御装置83は車両1を操舵する操舵機構を制御する装置である。
【0039】
運転支援装置30は、制御部50と、記憶部60とを備える。制御部50は、運転切替部51と、視線検出部52と、動作検出部53と、把持判定部54と、表示制御部55と、通知制御部56とを備え、CPU(Central Processing Unit)などを有するマイクロコンピュータである。
【0040】
また、記憶部60は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスで構成される記憶部であり、画像情報61を記憶する。画像情報61には、上記した誘導画像61a(
図1参照)に関する情報が含まれる。画像情報61には、誘導画像61aに加え、視線誘導画像61d(
図3参照)、車両画像61e、道路画像61fおよび車室画像61g(いずれも
図5参照)などに関する情報も含まれるが、これら各種の画像については後述する。
【0041】
運転切替部51は、車両1の運転状態を自動運転と手動運転との間で切り替える。例えば、運転切替部51は、自動運転ボタン72から自動運転の開始要求を示す信号が入力されたり、車両1が所定の高速道路を走行していたり、自動運転を行う条件が満たされた場合に、車両1の運転状態を自動運転に切り替える。運転切替部51は、例えば車載センサ群71から出力されるGPSの情報やレーダの情報等に基づき、車両制御部11を介してエンジン制御装置81等を制御し、自動運転などの運転支援制御を実行する。
【0042】
また、例えば、運転切替部51は、自動運転を行う条件が満たされない場合に、車両1の運転状態を自動運転から手動運転へ切り替える。運転切替部51は、手動運転に実際に切り替える前に、現在の時刻から手動運転へ切り替わるまでの時間、および、現在の位置から手動運転へ切り替わる地点までの距離に関する情報を表示制御部55へ出力する。なお、以下では、手動運転へ切り替わるまでの時間を「残時間」、手動運転へ切り替わる地点までの距離を「残距離」と記載する場合がある。
【0043】
運転切替部51は、手動運転への切り替え前に、ドライバが正常に手動運転を行うことができるか否かを判定し、正常に運転できないと判定された場合、車両1を路肩やサービスエリアなどの安全な場所に自動停車させるようにしてもよい。
【0044】
なお、ドライバが正常に運転できるか否かの判定は、例えば手動運転への切り替え前に、車両1がカーブに進入するような場面で、ドライバがカーブに倣ったハンドル操作ができているか否かで行うが、これに限定されるものではない。
【0045】
視線検出部52は、撮像部73によって撮像されたドライバの画像を取得し、かかる画像に対する画像解析処理を行ってドライバの視線を検出する。例えば、視線検出部52は、ドライバの画像におけるドライバの頭部の向きや目の位置を、予め記憶部60に記憶された基準画像と比較し、ドライバの視線が何処に向いているかを検出してもよい。
【0046】
なお、例えば、撮像部73が赤外線カメラおよび赤外線LEDを備えるように構成し、視線検出部52は、赤外線カメラで撮像した画像に基づいてドライバの視線を検出してもよい。具体的には、視線検出部52は、赤外線LEDで照らしたドライバの顔を赤外線カメラで撮像することによって得られる赤外画像中の瞳孔と、眼球上に生じる赤外照明反射像との位置関係に基づき、ドライバの視線を検出してもよい。
【0047】
そして、視線検出部52は、検出されたドライバの視線を示す情報を表示制御部55へ出力する。なお、上記したドライバの視線を検出する手法は、あくまでも例示であって限定されるものではない。
【0048】
動作検出部53は、ドライバのハンドル5に対する動作を検出する。例えば、動作検出部53は、撮像部73によって撮像されたドライバの画像を取得し、かかる画像に対する画像解析処理を行い、ドライバのハンドル5に対して手を近づける動作を検出する。
【0049】
動作検出部53は、ドライバのハンドル5に対して手を近づける動作を検出すると、ハンドル5に対するドライバの手の位置など、ハンドル5に対する動作を示す情報を表示制御部55へ出力する。
【0050】
把持判定部54は、例えばハンドルセンサ75の出力に基づいてハンドル5がドライバによって握られたか否かを判定する。例えば、ハンドルセンサ75がバイタルセンサである場合、把持判定部54は、ハンドルセンサ75によってドライバの脈拍等が検出されているときにハンドル5がドライバによって握られたと判定することができる。そして、把持判定部54は、判定結果を示す情報を表示制御部55へ出力する。
【0051】
表示制御部55は、上記したように、車両1の運転状態が自動運転から手動運転へ切り替えられる前に、ハンドル5を握るように誘導する誘導画像61aを表示装置40に表示させる。
【0052】
ここで、表示制御部55は、複数の表示装置40のうち、実際のハンドル5の背面側に配置されるメータディスプレイ42に誘導画像61aを表示させることができる。これにより、表示制御部55は、誘導画像61aに含まれるハンドル画像61bを、実際のハンドル5付近に表示できることから、ドライバに対し、手動運転に備えてハンドル5を握る運転準備動作が必要であることを、より直感的に把握させることが可能となる。
【0053】
なお、表示制御部55は、誘導画像61aを、メータディスプレイ42に代えて、あるいは加えて、HUD41やセンタディスプレイ43に表示させてもよい。
【0054】
また、表示制御部55は、ドライバがメータディスプレイ42を見ていないと推定される場合、ドライバの視線をメータディスプレイ42へ誘導する視線誘導画像61d(
図3参照)を表示装置40に表示させてもよい。
図3は、視線誘導画像61dの一例を説明する図である。
【0055】
例えば、表示制御部55は、視線検出部52によってドライバの視線がメータディスプレイ42とは異なる表示装置40(ここではセンタディスプレイ43)にあることが検出された場合、
図3に示すように、センタディスプレイ43に視線誘導画像61dを表示させる。
【0056】
視線誘導画像61dには、例えば、ドット柄がセンタディスプレイ43からメータディスプレイ42へ向かって流れるような動きの画像が含まれてもよい。そして、ドライバは、かかるドット柄の動きを目で追うと、視線が自然にセンタディスプレイ43からメータディスプレイ42へ向くこととなる。すなわち、視線誘導画像61dによってドライバの視線をメータディスプレイ42へ誘導することができる。
【0057】
このように、表示制御部55は、視線検出部52によって視線が複数の表示装置40のうち誘導画像61aを表示させるメータディスプレイ42とは別のセンタディスプレイ43(別の表示装置の一例)にあることが検出された場合、視線誘導画像61dをセンタディスプレイ43に表示させる。これにより、ドライバの視線を、誘導画像61aが表示されるメータディスプレイ42へ誘導することができる。
【0058】
さらに、表示制御部55は、効果音をスピーカ74から出力させてもよい。かかる効果音としては、例えばセンタディスプレイ43からメータディスプレイ42へ向かって流れるような効果音(例えば、キラキラやサラサラ等の音)を用いることができる。これにより、ドライバの視線を、誘導画像61aが表示されるメータディスプレイ42へより一層誘導することができる。
【0059】
なお、図示は省略するが、表示制御部55は、視線検出部52によってドライバの視線がHUD41にあることが検出された場合、視線誘導画像61dをHUD41に表示させ、ドライバの視線をメータディスプレイ42へ誘導してもよい。
【0060】
なお、視線誘導画像61dは、
図3に示す例に限定されるものではない。
図4は、視線誘導画像61dの変形例を説明する図である。
図4に示すように、変形例に係る視線誘導画像61dには、例えば、矢印柄がセンタディスプレイ43からメータディスプレイ42(
図4で図示せず)へ向かって流れるような動きの画像が含まれてもよい。これにより、
図3に示す視線誘導画像61dと同様、ドライバの視線をセンタディスプレイ43からメータディスプレイ42へ誘導することができる。また、視線誘導画像61dには、例えば「メータディスプレイを見て下さい」など、視線を誘導するような文章を示す画像が含まれてもよい。
【0061】
また、表示制御部55は、誘導画像61aを表示させる前に、手動運転が開始されることをドライバに想起させるような画像をメータディスプレイ42に表示させてもよい。
図5は、手動運転の開始をドライバに想起させる画像の一例を示す図である。
【0062】
図5の上段に示すように、表示制御部55は、先ず車両1(
図1参照)の外観を模した車両画像61eをメータディスプレイ42に表示させる。なお、車両画像61eは、車両1を斜め後ろ上方から見たときの俯瞰画像である。かかる車両画像61eは、走行中の道路を模した道路画像61fと組み合わせてもよい。
【0063】
そして、
図5の中段に示すように、表示制御部55は、視点が車両画像61eに徐々に近づく画像を表示させ、最終的には、
図5の下段に示すように、車室2(
図1参照)を模した車室画像61gをメータディスプレイ42に表示させる。なお、
図5に示すように、表示制御部55は、車室画像61gに誘導画像61aを組み合わせて表示させてもよい。
【0064】
このように、表示制御部55は、車両画像61eから徐々に車室画像61gへ遷移する画像を表示させることで、あたかもドライバが車両1の後方から運転席に滑り込むようなイメージを表示できる。これにより、表示制御部55は、手動運転が開始されることをドライバに想起させることができ、結果としてハンドル5を握る運転準備動作をドライバに対して効果的に促すことができる。
【0065】
図6は、ハンドル画像61bの一例を示す図である。
図6に示すように、表示制御部55は、ハンドル画像61bにおいてハンドル5の握る部位に対応する位置(把持位置)61ba付近を強調表示してもよい。なお、
図6では、把持位置61baを破線で囲んで示している。
【0066】
例えば、表示制御部55は、ハンドル画像61bにおける把持位置61ba付近を、発光させたり、点滅させたり、色を変えたりするなどして、強調表示してもよい。これにより、表示制御部55は、把持位置61baを注視され易くすることができ、よってドライバに対してハンドル5を握る運転準備動作を効果的に促すことができる。
【0067】
また、表示制御部55は、動作検出部53によって検出されたドライバのハンドル5に対する動作に基づいて、誘導画像61aを変化させるようにしてもよい。例えば、表示制御部55は、動作検出部53によってドライバのハンドル5に対して手を近づける動作が検出された場合、
図1に矢印Aで示すように、誘導画像61aにおいて手画像61cをハンドル画像61bに近づけるように表示してもよい。
【0068】
このように、表示制御部55は、手画像61cを、ドライバの手の動作に同期、または略同期させて表示することで、ドライバに対してハンドル5を握る運転準備動作をより効果的に促すことができる。
【0069】
また、表示制御部55は、ドライバのハンドル5に対する把持状態に応じてハンドル画像61bを変化させてもよい。例えば、表示制御部55は、把持判定部54によってハンドル5がドライバによって握られたと判定された場合、ハンドル画像61bを変化させてもよい。具体的には、表示制御部55は、ハンドル画像61bの色を、ハンドル5が握られる前が赤色で、握られた後が青色に変更するなどしてもよい。これにより、表示制御部55は、ハンドル5が確実に把持されて運転準備動作ができていることを、ドライバに対して認識させることができる。
【0070】
なお、ハンドル画像61bの変化としては、上記した色の変化に限られず、例えば、表示制御部55は、ハンドル5が握られる前に点滅して表示させていたハンドル画像61bを、握られた後に点滅しないハンドル画像61bに変化させるなどしてもよい。
【0071】
また、表示制御部55は、運転切替部51の出力によって取得した、手動運転へ切り替わるまでの残時間の情報や残距離の情報を示す画像を表示装置40に表示させてもよい。例えば、図示は省略するが、表示制御部55は、残時間の情報を「自動運転の解除まであと90秒」など、カウントダウンしていく画像をHUD41に表示させてもよい。なお、残時間の情報が表示される表示装置40は、上記したHUD41に限られず、メータディスプレイ42やセンタディスプレイ43などであってもよい。
【0072】
図7は、残距離の情報を示す画像の一例を示す図である。
図7に示すように、表示制御部55は、走行中の道路を模した道路画像61fに、ゴールテープを模したゴール画像61hを組み合わせることで、残距離の情報を表示してもよい。なお、ゴール画像61hは、道路画像61fにおいて手動運転に切り替わる地点に対応する位置に表示される。
【0073】
これにより、表示制御部55は、手動運転へ切り替わるタイミングをドライバに対して効果的に把握させることができる。
【0074】
通知制御部56は、車両1の運転状態が自動運転から手動運転へ切り替わることをユーザに対して通知する。例えば、通知制御部56は、運転切替部51によって車両1の運転状態が自動運転から手動運転へ切り替えられる前に、「自動運転が解除されます。ハンドルを握って下さい」などの音声をスピーカ74を介して出力することで、ユーザへの通知を行う。これにより、通知制御部56は、自動運転から手動運転へ切り替わることを、事前にドライバに対して効果的に認識させることができる。
【0075】
また、通知制御部56は、ドライバが横を向いているなど、視線検出部52によってドライバの視線が車両1の前方を向いていないことが検出された場合、例えば車室2の後方から前方へ向かって流れるような効果音をスピーカ74から出力してもよい。また、表示制御部55は、ドライバの視線が車両1の前方を向いていないことが検出された場合、メータディスプレイ42からHUD41へ視線を誘導する視線誘導画像61dを、メータディスプレイ42に表示させてもよい。これにより、ドライバに対して車両1の前方を向くように促すことができる。
【0076】
また、通知制御部56は、例えば視線検出部52によって視線が検出されず、ドライバが居眠りをしていると推定される場合、警報音をスピーカ74から出力してもよい。さらに、通知制御部56は、運転席に取り付けられたアクチュエータ(図示せず)を作動させて、運転席の背もたれを起したり、運転席を振動させたりすることで、ハンドル5を握る運転準備動作を行うようドライバに促してもよい。
【0077】
なお、通知制御部56は、ドライバが居眠りをしていると推定される場合、上記したユーザへの音声での通知を、ドライバが起きている場合と比べて早期に行うようにしてもよい。
【0078】
<3.実施形態に係る運転支援装置の制御処理>
次に、運転支援装置30による具体的な処理手順について
図8を用いて説明する。
図8は、運転支援装置30が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0079】
図8に示すように、運転支援装置30の制御部50は、車両1の運転状態が自動運転であるか否かを判定する(ステップS10)。制御部50は、車両1の運転状態が自動運転ではないと判定された場合(ステップS10,No)、以降の処理をスキップする。
【0080】
一方、制御部50は、車両1の運転状態が自動運転であると判定された場合(ステップS10,Yes)、例えば自動運転を行う条件が満たされなくなったなどで、運転状態が自動運転から手動運転へ切り替わるか否かを判定する(ステップS11)。
【0081】
制御部50は、手動運転へ切り替わらないと判定された場合(ステップS11,No)、すなわち、自動運転が継続される場合、ステップS11の処理を繰り返す。一方、制御部50は、手動運転へ切り替わると判定された場合(ステップS11,Yes)、ドライバの視線がメータディスプレイ42にあるか否かを判定する(ステップS12)。
【0082】
制御部50は、視線がメータディスプレイ42にないと判定された場合(ステップS12,No)、視線誘導画像61dを例えば視線が向いている表示装置40に表示させる(ステップS13)。
【0083】
制御部50は、視線がメータディスプレイ42にあると判定された場合(ステップS12,Yes)、または、ステップS13の処理で視線誘導画像61dを表示させた後、誘導画像61aをメータディスプレイ42に表示させる(ステップS14)。
【0084】
次いで、制御部50は、残時間や残距離を示す情報を表示装置40に表示させる(ステップS15)。そして、制御部50は、ハンドル5がドライバによって握られたか否かを判定する(ステップS16)。制御部50は、ハンドル5が握られていないと判定された場合(ステップS16,No)、ステップS16の処理を繰り返す。
【0085】
一方、制御部50は、ハンドル5が握られたと判定された場合(ステップS16,Yes)、ハンドル画像61bを変化させる(ステップS17)。続いて、制御部50は、手動運転への切り替え前に、ドライバが正常に手動運転を行うことができるか否かを判定する(ステップS18)。
【0086】
制御部50は、正常に手動運転を行うことができると判定された場合(ステップS18,Yes)、車両1の運転状態を自動運転から手動運転へ切り替える(ステップS19)。他方、制御部50は、正常に手動運転を行うことができないと判定された場合(ステップS18,No)、車両1を路肩等の安全場所に自動停止させる(ステップS20)。
【0087】
上述してきたように、実施形態に係る運転支援装置30は、運転切替部51と、表示制御部55とを備える。運転切替部51は、車両1の運転状態を自動運転から手動運転へ切り替える。表示制御部55は、運転切替部51によって車両1の運転状態が自動運転から手動運転へ切り替えられる前に、ドライバに対してハンドル5を握るように誘導する誘導画像61aを表示装置40に表示させる。これにより、車両1の状態が自動運転から手動運転へ切り替わることを、事前にドライバに対して効果的に認識させることができ、ドライバに運転準備動作を促すことができる。
【0088】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。