特許第6976112号(P6976112)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976112
(24)【登録日】2021年11月11日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/293 20210101AFI20211125BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20211125BHJP
   H01M 50/207 20210101ALI20211125BHJP
   H01M 50/224 20210101ALI20211125BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20211125BHJP
【FI】
   H01M50/293
   H01M50/204 201
   H01M50/207
   H01M50/224
   H01M50/291
【請求項の数】4
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2017-175058(P2017-175058)
(22)【出願日】2017年9月12日
(65)【公開番号】特開2019-53827(P2019-53827A)
(43)【公開日】2019年4月4日
【審査請求日】2020年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】316014102
【氏名又は名称】株式会社ブルーエナジー
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】西村 洋介
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 健太
【審査官】 鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−219246(JP,A)
【文献】 特開2017−147203(JP,A)
【文献】 特開2014−035970(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/179798(WO,A1)
【文献】 特開2016−081599(JP,A)
【文献】 特開2016−111009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/293
H01M 50/204
H01M 50/207
H01M 50/224
H01M 50/291
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの蓄電素子を含む主要部と、
前記主要部に対して間隔をあけて配置される導電性の対向部材と、
前記主要部と前記対向部材との間に配置される絶縁部材とを備え、
前記対向部材は、少なくとも一部が前記主要部と重なる対向部を有し、
前記対向部は、前記主要部と重なる位置にある端面であって、設置状態で上側を向く端面を有し、
前記絶縁部材は、少なくとも前記対向部の前記主要部側に向いた面を覆う被覆部と、該被覆部から前記主要部に向けて延出し、前記主要部と前記被覆部との間の隙間を閉じるシール部と、前記被覆部から前記シール部とは反対側に延出し且つ前記対向部の前記端面に対向するリブと、を備え、
前記被覆部は、前記端面と直交する方向において前記対向部の前記端面と一致した位置又は前記端面よりも外側の位置にある端部を有し、
前記シール部は、前記被覆部の前記端部から前記主要部に向けて延出し、
前記シール部の前記設置状態で上側を向く面と前記リブの前記設置状態で上側を向く面とを含む面は、前記シール部の先端と前記リブの先端とを結ぶ方向に沿って段差なく連続して延びている、
蓄電装置。
【請求項2】
記リブは、前記被覆部の前記端部又は前記端面と直交する方向において前記被覆部における前記端部と前記対向部の前記端面との間の位置から延出する、
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記リブは、前記被覆部に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有し、
前記リブの先端側が前記対向部の外側に延在する、
請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記リブは、前記端面と直交する方向において、前記対向部の前記端面と対向する第一面と、該第一面の反対側の第二面とを有し、
前記第二面は、前記基端側から前記先端側に向け先下りに傾斜する、
請求項3に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電素子と、蓄電素子に対して間隔をあけて配置される対向部材と、蓄電素子と対向部材との配置された絶縁部材とを備えた蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、蓄電素子と該蓄電素子を保持する保持部材とを備えた蓄電装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種の蓄電装置において、保持部材は、導電材料により成形される。これに伴い、蓄電装置は、蓄電素子と保持部材との間に配置されるインシュレータを備える。
【0004】
保持部材は、第一方向で間隔をあけて配置される一対の終端部材と、一対の終端部材を接続するフレームとを備える。
【0005】
蓄電素子は、一対の終端部材の間に配置される。これに伴い、フレームは、蓄電素子に対して第一方向と直交する第二方向において蓄電素子と対向する。フレームは、それぞれが第一方向の延び且つ第一方向及び第二方向と直交する第三方向に間隔をあけて配置される一対の接続部を有する。
【0006】
インシュレータは、接続部に当接する絶縁部と、絶縁部の第三方向における途中位置から蓄電素子側に向けて延び、絶縁部と蓄電素子との間にできる隙間を閉じるシール部とを有する。これにより、インシュレータは、当該インシュレータ自身の絶縁性能に加え、蓄電素子とフレームとの沿面距離を確保することにより、蓄電素子とフレームとの絶縁を図る。
【0007】
ところで、上記構成の蓄電装置では、結露等によって蓄電素子に付着した水滴がシール部上に溜まり、該水滴が絶縁性能を低下させる虞がある。
【0008】
具体的に説明すると、上記構成の蓄電装置において、インシュレータのシール部が第三方向における絶縁部の途中位置から延出しているため、蓄電装置が第三方向を上下方向にして設置された場合、シール部が絶縁部の上端よりも下方側に配置されることになる。そのため、結露等の影響によって蓄電素子に付着した水滴が絶縁部と蓄電素子との間にあるシール部上に溜まり、その水滴によって絶縁性能が低下する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2016−111009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本実施形態は、蓄電素子を含む主要部と対向部材との間に水滴が溜まることを抑制し、絶縁性能の低下を抑制することのできる蓄電装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施形態の蓄電装置は、
少なくとも一つの蓄電素子を含む主要部と、
前記主要部に対して間隔をあけて配置される導電性の対向部材と、
前記主要部と前記対向部材との間に配置される絶縁部材とを備え、
前記対向部材は、少なくとも一部が前記主要部と重なる対向部を有し、
前記対向部は、前記主要部と重なる位置にある端面であって、設置状態で上側を向く端面を有し、
前記絶縁部材は、少なくとも前記対向部の前記主要部側に向いた面を覆う被覆部と、該被覆部から前記主要部に向けて延出し、前記主要部と前記被覆部との間の隙間を閉じるシール部とを備え、
前記被覆部は、前記端面と直交する方向において前記対向部の前記端面と一致した位置又は前記端面よりも外側の位置にある端部を有し、
前記シール部は、前記被覆部の前記端部から前記主要部に向けて延出する。
【0012】
上記構成によれば、被覆部と対向部とが並ぶ方向と直交する方向において、被覆部の端部とシール部とが一致するため、蓄電素子を含む主要部と被覆部との間に水滴の溜まる空間(所謂、ポケット)が形成されない。また、対向部を覆う被覆部の端部であって、シール部が延出する端部が、該被覆部と対向部とが並ぶ方向と直交する方向において対向部の端面と一致した位置又は端面よりも外側の位置にあるため、対向部と被覆部との間にも水滴の溜まる空間が形成されない。
【0013】
従って、蓄電装置を設置した状態において、蓄電素子を含む主要部に付着した水滴がシール部に到達すると、水滴は、シール部、被覆部の端部を通って外側に排出される。よって、上記構成の蓄電装置は、蓄電素子を含む主要部と対向部材との間に水滴が溜まることを抑制し、絶縁性能が低下することを抑制できる。
【0014】
本発明の一態様として、
前記絶縁部材は、前記被覆部から前記シール部とは反対側に延出し且つ前記対向部の前記端面に対向するリブを備え、
前記リブは、前記被覆部の前記端部又は前記端面と直交する方向において前記被覆部における前記端部と前記対向部の前記端面との間の位置から延出する、ようにしてもよい。
【0015】
上記構成によれば、リブが対向部の端面を覆うため、シール部に到達した水滴が外側に流れたときに、リブが対向部に対する水滴の付着を阻止する。また、対向部の端面に対向するリブが、被覆部の端部又は被覆部と対向部とが並ぶ方向と直交する方向において被覆部における端部と対向部の端面との間の位置から延出するため、リブが設けられても、水滴の流れが阻害されることもない。
【0016】
この場合、
前記リブは、前記被覆部に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有し、
前記リブの先端側が前記対向部の外側に延在する、ようにしてもよい。
【0017】
上記構成によれば、リブが水滴を対向部の外側にまで誘導する。従って、対向部に対する水滴の付着を抑えることができる。
【0018】
前記リブは、前記端面と直交する方向において、前記対向部の前記端面と対向する第一面と、該第一面の反対側の第二面とを有し、
前記第二面は、前記基端側から前記先端側に向け先下りに傾斜する、ようにしてもよい。
【0019】
上記構成によれば、水滴がリブの第二面の傾斜によってリブの先端に向けて流れるため、水滴が対向部の外側に確実に排出される。
【発明の効果】
【0020】
以上より、本実施形態によれば、蓄電素子を含む主要部と対向部材との間に水滴が溜まることを抑制し、絶縁性能の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施形態に係る蓄電装置の斜視図である。
図2図2は、前記蓄電装置の一部を省略した状態の分解斜視図である。
図3図3は、図1のIII―III断面の断面図である。
図4図4は、図3のIV−IV断面の断面図である。
図5図5は、前記蓄電装置が備える蓄電素子の斜視図である。
図6図6は、前記蓄電素子の分解斜視図である。
図7図7は、前記蓄電装置が備える第一隣接部材の斜視図である。
図8図8は、前記蓄電装置が備える第二隣接部材の斜視図である。
図9図9は、前記蓄電装置が備える第三隣接部材の斜視図である。
図10図10は、前記蓄電装置が備える一対の連結部材の斜視図である。
図11図11は、前記蓄電装置が備える一対のインシュレータの斜視図である。
図12図12は、前記蓄電装置が備えるインシュレータの部分拡大断面図である。
図13図13は、前記蓄電装置が備えるインシュレータの部分拡大断面図である。
図14図14は、前記蓄電装置が備えるインシュレータの部分拡大断面図である。
図15図15は、図4のXV部の拡大図である。
図16図16は、図3のXVI部の拡大図である。
図17図17は、図3のXVII部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
【0023】
図1乃至図4に示す如く、蓄電装置PEは、蓄電素子2を含む主要部1と、主要部1に対して間隔をあけて配置される対向部材41と、主要部1と対向部材41との間に配置される絶縁部材5とを備える。なお、図3及び図4は、蓄電装置PEの断面図ではあるが、便宜上、蓄電素子2の内部を省略している。
【0024】
本実施形態において、主要部1は、蓄電素子2と、第一方向(本実施形態ではX軸方向という)において蓄電素子2と隣接する隣接部材3とを含む。より具体的には、主要部1は、図1乃至図3に示す如く、X軸方向に並ぶ複数の蓄電素子2と、複数の蓄電素子2のそれぞれに対応して配置される複数の隣接部材3とを備える。
【0025】
これに伴い、本実施形態に係る蓄電装置PEは、主要部1を構成する蓄電素子2及び隣接部材3を保持する保持部材4であって、後述する連結部材(対向部材)41を含む保持部材4を備える。また、蓄電装置PEは、図1及び図2に示す如く、蓄電素子2同士を電気的に接続するバスバ6を備える。
【0026】
蓄電素子2には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態の蓄電素子2は、充放電可能な非水電解質二次電池である。より詳しくは、本実施形態の蓄電素子2は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。
【0027】
蓄電素子2は、図5に示す如く、外部端子20を含む。具体的には、蓄電素子2は、図6に示す如く、電極体22と、電極体22を電解液と共に収容するケース21と、少なくとも一部がケース21の外側に露出する外部端子20と、電極体22と外部端子20とを接続する集電体23と、電極体22とケース21との間に配置されるケース内絶縁体24とを備える。
【0028】
ケース21は、開口を有するケース本体210と、外部端子20が配置され、ケース本体210の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板211とを有する。本実施形態のケース本体210は、有底角筒状である。蓋板211には、外部端子20の他、ケース21内の圧力が規定値を超えたときに開放する安全弁25が設けられている。ケース21は、直方体形状(六面形状)である。これに伴い、ケース21の外面は、図5に示す如く、外部端子20の配置される第一端面21A(蓋板211の外面)と、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する第三方向(本実施形態においてはZ軸方向という)において第一端面21Aに対して反対側を向く第二端面21Bと、X軸方向において相反する方向に向く一対の第三端面21Cと、Y軸方向において相反する方向に向く一対の第四端面21Dとを含む。
【0029】
本実施形態において、ケース21は、X軸方向に扁平である。これに伴い、一対の第三端面21Cのそれぞれは、第一端面21A、第二端面21B、及び一対の第四端面21Dのそれぞれよりも広い幅広な面である。本実施形態において、複数の蓄電素子2は、第三端面21C(幅広な面)をX軸方向に向けた状態で、X軸方向に並ぶ(図2参照)。
【0030】
図6に示す如く、電極体22では、正極と負極とがセパレータを介して交互に積層されている。本実施形態の電極体22は、長尺な正極及び負極がセパレータを介して交互に積層された状態で巻回されている、いわゆる捲回型の電極体である。電極体22は、電解液(図示しない)とともにケース21に収容される。これにより、電極体22において、リチウムイオンが正極と負極との間を移動することにより、蓄電素子2が充放電する。
【0031】
図1乃至図3に示す如く、隣接部材3は、X軸方向に並ぶ蓄電素子2の間、又は蓄電素子2と該蓄電素子2に対してX軸方向に並ぶ部材(本実施形態の例では、保持部材4の一部)との間に配置される。本実施形態の蓄電装置PEは、複数種類の隣接部材3を含む。具体的には、蓄電装置PEは、隣接部材3として、複数の蓄電素子2の並ぶ中央位置において隣り合う蓄電素子2の間に配置される第一隣接部材31と、中央位置以外の位置で隣り合う蓄電素子2の間に配置される第二隣接部材32と、X軸方向において最も端にある蓄電素子2の外側に配置される第三隣接部材33とを含む。
【0032】
第一隣接部材31は、絶縁性を有し、隣り合う蓄電素子2の間に配置されることで蓄電素子2間の間隔(沿面距離等)を確保する。具体的に、第一隣接部材31は、図7に示す如く、蓄電素子2(ケース本体210)と隣接する第一本体部310と、第一本体部310に対する蓄電素子2の移動を規制する第一規制部311とを有する。
【0033】
第一本体部310は、Y軸方向及びZ軸方向の双方に広がり、X軸方向に厚みを有する。これに伴い、第一隣接部材31において、第一本体部310は、X軸方向において蓄電素子2の第三端面21Cと対向する。本実施形態の第一本体部310は、隣接する蓄電素子2との間に温度調整用の流体(本実施形態の例では空気)が流通可能な流路を形成する。また、第一本体部310は、Y軸方向において、インシュレータ5とも対向する。
【0034】
より具体的に説明する。第一隣接部材31において、第一本体部310は、X軸方向において外側を向く一対の第一面310Aと、Z軸方向において外側を向く一対の第二面310Bと、Y軸方向において外側を向く一対の第三面310Cとを有する。
【0035】
第一本体部310の一対の第一面310AのそれぞれのX軸方向から見た形状は、同方向から見た蓄電素子2のケース21の形状に即している。本実施形態において、蓄電素子2のケース21(第三端面21C)のX軸方向から見た形状は、四角形状である。これに伴い、第一本体部310の第一面310Aも四角形状である。従って、第一本体部310は、X軸方向から見て四つの角部を有する。第一本体部310の一対の第一面310Aのそれぞれには、流体を流通させる流路を形成するための複数の溝312がY軸方向に延びて形成されている。
【0036】
第一隣接部材31(第一本体部310)は、保持部材4に連結される。本実施形態において、第一隣接部材31は、保持部材4(後述する連結部材41)に対してネジ止めによって連結(固定)される(図1乃至図3参照)。
【0037】
第一規制部311は、第一本体部310からX軸方向に延び、第一本体部310と隣接する蓄電素子2(詳しくはケース21)とY軸方向及びZ軸方向のそれぞれの外側から当接することによって該蓄電素子2の第一本体部310に対するY軸方向及びZ軸方向への相対移動を規制する。
【0038】
具体的には、第一規制部311は、X軸方向から見た第一本体部310の四つの角部のそれぞれに対応して設けられ、第一本体部310の対応する角部に沿って形成される。
【0039】
第一規制部311は、Y軸方向に厚みを有する第一片311aであって、第一本体部310のY軸方向の端部(Z軸方向に延びる端部)からX軸方向に延出した第一片311aと、Z軸方向に厚みを有する第二片311bであって、第一本体部310のZ軸方向の端部(Y軸方向に延びる端部)からX軸方向に延びる第二片311bとを含む。第一片311aは、Z軸方向に第一端と第二端とを有し、第二片311bは、Y軸方向に一端を有する。第一片311aの第一端及び第二片311bの一端は、第一本体部310の角と一致し、互いに接続される。
【0040】
本実施形態において、X軸方向における第一本体部310の両側に蓄電素子2が配置される。これに伴い、第一隣接部材31において、第一規制部311は、X軸方向における第一本体部310の両側に設けられる。
【0041】
本実施形態において、第一本体部310の第三面310Cは、第一規制部311の第一片311aの外面と連続している。本実施形態において、第一本体部310の第三面310Cは、X軸方向の端部に向かって先下りに傾斜したテーパ面(採番しない)を含む。すなわち、第一本体部310の第三面310Cは、X軸方向の中央側から両端に向けて先下りした一対のテーパ面を含む。また、第一規制部311の第一片311aの外面は、Z軸方向において第二片311b(第一端)側から第二端に向けて先下りしたテーパ面を含む。第一本体部310の第三面310Cのテーパ面及び第一規制部311の第一片311aの外面のテーパ面は連続している。
【0042】
第二隣接部材32は、絶縁性を有し、隣り合う蓄電素子2の間に配置されることで蓄電素子2間の間隔(沿面距離等)を確保する。具体的に、第二隣接部材32は、図8に示す如く、蓄電素子2(ケース本体210)と隣接する第二本体部320と、第二本体部320に対する蓄電素子2の移動を規制する第二規制部321とを有する。
【0043】
第二本体部320は、Y軸方向及びZ軸方向の双方に広がる。これに伴い、第二隣接部材32において、第二本体部320は、蓄電素子2の第三端面21Cと対向する。第二本体部320のX軸方向から見た形状は、同方向から見た蓄電素子2のケース21の形状に即している。本実施形態において、蓄電素子2のケース21(第三端面21C)のX軸方向から見た形状は、四角形状である。これに伴い、X軸方向から見て第二本体部320も四角形状である。従って、第二本体部320は、X軸方向から見て四つの角部を有する。
【0044】
本実施形態の第二本体部320は、隣接する蓄電素子2との間に温度調整用の流体(本実施形態の例では空気)が流通可能な流路を形成する。本実施形態において、第二本体部320は、薄肉であり、Y軸方向から見て矩形波型形状に形成される。これにより、X軸方向における第二本体部320の両面に対し、流体の流路を形成する複数の溝部322がY軸方向に延びて形成される。
【0045】
第二規制部321は、第二本体部320からX軸方向に延び、第二本体部320と隣接する蓄電素子2(詳しくはケース21)とY軸方向及びZ軸方向のそれぞれの外側から当接することによって該蓄電素子2の第二本体部320に対するY軸方向及びZ軸方向への相対移動を規制する。
【0046】
具体的には、第二規制部321は、X軸方向から見た第二本体部320の四つの角部のそれぞれに対応して設けられ、第二本体部320の対応する角部に沿って形成される。
【0047】
第二規制部321は、Y軸方向に厚みを有する第一片321aであって、第二本体部320のY軸方向の端部(Z軸方向に延びる端部)からX軸方向に延出した第一片321aと、Z軸方向に厚みを有する第二片321bであって、第二本体部320のZ軸方向の端部(Y軸方向の延びる端部)からX軸方向に延びる第二片321bとを含む。第一片321aは、Z軸方向に第一端と第二端とを有し、第二片321bは、Y軸方向に一端を有する。第一片321aの第一端及び第二片321bの一端は、第二本体部320の角と一致し、互いに接続される。
【0048】
本実施形態において、X軸方向における第二本体部320の両側に蓄電素子2が配置される。これに伴い、第二隣接部材32において、第二規制部321は、X軸方向における第二本体部320の両側に設けられる。
【0049】
本実施形態において、蓄電素子2及び第二隣接部材32は、X軸方向において交互に配置される(図1乃至図3参照)。これに伴い、第二隣接部材32の第二規制部321は、蓄電素子2を挟んで隣り合う第二隣接部材32の第二規制部321とX軸方向において連続する。すなわち、蓄電素子2を挟んで隣り合う第二隣接部材32の対応する第二規制部321の第一片321aの外面が連続面になり、蓄電素子2を挟んで隣り合う第二隣接部材32の対応する第二規制部321の第二片321bの外面が連続面になる。
【0050】
本実施形態において、隣接部材3が第一隣接部材31を含むため、第二隣接部材32には、第一隣接部材31と隣り合う蓄電素子2に対して隣り合うものがある。この第二隣接部材32の第二規制部321(第二本体部320の両側にある第二規制部321のうちの一方の第二規制部321)は、第一隣接部材31の第一規制部311とX軸方向において連続する。
【0051】
すなわち、蓄電素子2を挟んで隣り合う第一隣接部材31の第一規制部311の第一片311aの外面と、これに対応する第二隣接部材32の第二規制部321の第一片321aの外面とが連続面となり、蓄電素子2を挟んで隣り合う第一隣接部材31の第一規制部311の第二片311bの外面と、これに対応する第二隣接部材32の第二規制部321の第二片321bの外面とが連続面となる。本実施形態において、第二規制部321の第一片321aの外面(連続面になる外面)は、Z軸方向において第二片321b側から先端に向けて先下りに傾斜したテーパ面を含む。
【0052】
第三隣接部材33は、絶縁性を有し、X軸方向において蓄電素子2と保持部材4(後述する終端部材40)との間に配置されることで蓄電素子2と保持部材4(終端部材40)との間隔(沿面距離等)を確保する。具体的に、第三隣接部材33は、図9に示す如く、蓄電素子2(ケース本体210)と隣接する第三本体部330と、第三本体部330に対する蓄電素子2の移動を規制する第三規制部331とを有する。
【0053】
第三本体部330は、Y軸方向及びZ軸方向の双方に広がり、X軸方向に厚みを有する。これに伴い、第三隣接部材33において、第三本体部330は、X軸方向において蓄電素子2の第三端面21Cと対向する。第三本体部330のX軸方向から見た形状は、同方向から見た蓄電素子2のケース21の形状に即している。本実施形態において、蓄電素子2のケース21(第三端面21C)のX軸方向から見た形状は、四角形状である。これに伴い、X軸方向から見て第三本体部330も四角形状である。従って、第三本体部330は、X軸方向から見て四つの角部を有する。
【0054】
本実施形態の第三本体部330は、隣接する蓄電素子2との間に温度調整用の流体(本実施形態の例では空気)が流通可能な流路を形成する。本実施形態において、第三本体部330の蓄電素子2側に向いた面には、流体の流路を形成する複数の溝部332がY軸方向に延びて形成される。
【0055】
第三規制部331は、第三本体部330からX軸方向に延び、第三本体部330と隣接する蓄電素子2(詳しくはケース21)とY軸方向及びZ軸方向のそれぞれの外側から当接することによって該蓄電素子2の第三本体部330に対するY軸方向及びZ軸方向への相対移動を規制する。
【0056】
具体的には、第三規制部331は、X軸方向から見た第三本体部330の四つの角部のそれぞれに対応して設けられ、第三本体部330の対応する角部に沿って形成される。
【0057】
第三規制部331は、Y軸方向に厚みを有する第一片331aであって、第三本体部330のY軸方向の端部(Z軸方向に延びる端部)からX軸方向に延出した第一片331aと、Z軸方向に厚みを有する第二片331bであって、第三本体部330のZ軸方向の端部(Y軸方向に延びるの端部)からX軸方向に延びる第二片331bとを含む。第一片331aは、Z軸方向に第一端と第二端とを有し、第二片331bは、Y軸方向に一端を有する。第一片331aの第一端及び第二片331bの一端は、第三本体部330の角と一致し、互いに接続される。
【0058】
本実施形態において、X軸方向における第三本体部330の一方側に蓄電素子2が配置される。これに伴い、第三隣接部材33において、第三規制部331は、X軸方向における第三本体部330の片側に設けられる。第三隣接部材33の第三規制部331は、蓄電素子2を挟んで隣り合う第二隣接部材32の第二規制部321とX軸方向で連続する。
【0059】
すなわち、蓄電素子2を挟んで隣り合う第三隣接部材33の第三規制部331の第一片331aの外面と、これに対応する第二隣接部材32の第二規制部321の第一片321aの外面とが連続面になり、蓄電素子2を挟んで隣り合う第三隣接部材33の第三規制部331の第二片331bと、これに対応する第二隣接部材32の第二規制部321の第二片321bの外面とが連続面になる。
【0060】
このように、第一隣接部材31の第一規制部311、第二隣接部材32の第二規制部321、及び第三隣接部材33の第三規制部331が連続することで、複数の蓄電素子2のケース21の角部(第一端面21Aと第三端面21Cとの接続部分、第二端面21Bと第三端面21Cとの接続部分)が覆われる。
【0061】
本実施形態において、第三本体部330のY軸方向において外側を向く両方の外面は、第三規制部331の第一片331aの外面と連続している。本実施形態において、Y軸方向を向く第三本体部330の外面は、X軸方向において主要部1(蓄電素子2)側に向かうにつれて先下りに傾斜したテーパ面を含む。また、第三規制部331の第一片331aの外面(連続面になる外面)は、Z軸方向において第二片331b側から先端に向けて先下りに傾斜したテーパ面を含む。第三本体部330の外面のテーパ面と第三規制部331の第一片331aの外面のテーパ面は連続している。第三本体部330の外面のテーパ面及び第三規制部331の第一片331aの外面のテーパ面は連続している。
【0062】
図1乃至図3に示す如く、保持部材4は、複数の蓄電素子2と複数の隣接部材3との周囲を囲むことで、複数の蓄電素子2及び複数の隣接部材3をひとまとめに保持する。この保持部材4は、金属等の導電性を有する部材によって構成される。具体的に、保持部材4は、X軸方向において蓄電素子2の両側に配置される一対の終端部材40と、主要部1(蓄電素子2及び隣接部材3)に対して間隔をあけて配置される連結部材(対向部材)41であって、一対の終端部材40を連結する連結部材41とを含む。
【0063】
一対の終端部材40のそれぞれは、X軸方向の端に配置された蓄電素子2との間に第三隣接部材33を挟み込むように配置される。終端部材40は、Y軸方向及びZ軸方向の双方に広がる。具体的に、終端部材40は、図2に示す如く、蓄電素子2と対応する輪郭(本実施形態では矩形状の輪郭)を有する本体400と、本体400から第三隣接部材33の第三本体部330に向けて突出し且つ該第三隣接部材33に当接して該第三隣接部材33を押圧する圧接部401とを有する。
【0064】
一対の連結部材41は、Y軸方向において主要部1の両側に配置される。一対の連結部材41のそれぞれは、少なくとも一部が主要部1と重なる対向部410a,410b,410dを有する。具体的には、一対の連結部材41のそれぞれは、図2及び図10に示す如く、Y軸方向において主要部1と重なる本体部410と、本体部410から主要部1に含まれる蓄電素子2の第一端面21Aに沿って延びる第一延設部411と、本体部410から主要部1に含まれる蓄電素子2の第二端面21Bに沿って延びる第二延設部412と、本体部410から終端部材40に沿って延びる終端延設部413とを有する。
【0065】
本体部410は、主要部1に対してY軸方向に間隔をあけて配置される板状の部位である。本実施形態の本体部410は、図10に示す如く、X軸方向及びZ軸方向に広がる板状で、且つX軸方向に長尺な矩形状の輪郭を有する。本体部410は、それぞれがX軸方向に延び且つZ軸方向に間隔をあけて配置される一対の梁部410aと、Z軸方向に延び且つ一対の梁部410aの端部同士を接続する一対の第一接続部410bと、Z軸方向に延び且つX軸方向の途中位置(本実施形態の例では、X軸方向に並ぶ複数の蓄電素子2のうちの所定の蓄電素子2とY軸方向から見て重なる位置)において一対の梁部410a同士を接続する第二接続部410cと、Z軸方向に延び且つX軸方向の途中位置(本実施形態の例では、X軸方向の途中位置に配置された第一隣接部材31とY軸方向から見て重なる位置)において一対の梁部410a同士を接続する第三接続部410dとを有する。
【0066】
一対の梁部410aのうちの一方の梁部410aは、主要部1に含まれる複数の蓄電素子2の第四端面21Dにおける第一端面21A側の端部に沿ってX軸方向に延びる。これに対し、一対の梁部410aのうちの他方の梁部410aは、主要部1に含まれる複数の蓄電素子2の第四端面21Dにおける第二端面21B側の端部に沿ってX軸方向に延びる。これにより、一対の梁部410aのそれぞれは、Y軸方向から見て主要部1(複数の蓄電素子2及び隣接部材3)と重なる。一対の梁部410aのそれぞれは、帯板状である。これに伴い、一対の梁部410aは、Z軸方向を向く端面ESaであって、互いに対向する端面ESaを有する。梁部410aの端面ESaは、Y軸方向において、主要部1と重なる位置に配置される。
【0067】
第一接続部410bは、Z軸方向に延び、一対の梁部410aの端部を接続する。第一接続部410bは、板状であり、Y軸方向に厚みを有する。これに伴い、第一接続部410bは、X軸方向の一端にX軸方向を向く端面ESbを有する。すなわち、一対の第一接続部410bのそれぞれは、相手方の第一接続部410b側に向いた端面ESbを有する。第一接続部410bの端面ESbは、Y軸方向において、主要部1(第三隣接部材33)と重なる位置に配置される。
【0068】
第二接続部410cは、X軸方向に間隔を空けて複数配置される。複数の第二接続部410cのそれぞれは、Z軸方向に延び、一対の梁部410aを接続する。複数の第二接続部410cのそれぞれは、板状であり、Y軸方向に厚みを有する。これに伴い、複数の第二接続部410cのそれぞれは、X軸方向の両端にX軸方向において相反する方向を向く端面EScを有する。すなわち、複数の第二接続部410cのそれぞれは、X軸方向で隣り合う第二接続部410c側に向いた端面EScを有する。第二接続部410cの端面EScは、Y軸方向において、主要部1(蓄電素子2)と重なる位置に配置される。
【0069】
第三接続部410dは、Z軸方向に延び、X軸方向における一対の梁部410aの中央部同士を接続する。第三接続部410dは、板状であり、Y軸方向に厚みを有する。これに伴い、第三接続部410dは、X軸方向の両端にX軸方向において相反する方向を向く端面ESdを有する。すなわち、第三接続部410dは、X軸方向で隣り合う第二接続部410c側に向いた端面ESdを有する。第三接続部410dの端面ESdは、Y軸方向において、主要部1(第一隣接部材31)と重なる位置に配置される。
【0070】
本実施形態において、第一接続部410bの端面ESb、第二接続部410cの端面ESc、及び第三接続部410dの端面ESdのそれぞれは、一対の梁部410aのそれぞれの端面ESaに対して連続している。本実施形態において、第一接続部410bの端面ESb、第二接続部410cの端面ESc、及び第三接続部410dの端面ESdのそれぞれと梁部410aの端面ESaとの接続部分は円弧面になっている。
【0071】
第一接続部410bは、主要部1に含まれる第三隣接部材33にY軸方向で重なるように配置される。第二接続部410cは、第一接続部410bと第三接続部410dとの間に複数配置される。第二接続部410cは、主要部1に含まれる蓄電素子2に対してY軸方向で重なるように配置される。すなわち、第二接続部410cは、隣接部材3(第二隣接部材32)によって形成される流体の流路の入口及び出口になる領域を躱して配置される。
【0072】
第三接続部410dは、主要部1に含まれる第一隣接部材31にY軸方向で重なる位置に配置される。具体的には、第三接続部410dは、第一隣接部材31の第一本体部310(第三面310C)のZ軸方向に延びる中心線に対し、Z軸方向に延びる自身の中心線をY軸方向から見て一致又は略一致させて配置される。これを前提に、第三接続部410dの幅は、第一隣接部材31の第一本体部310の厚み(X軸方向の外寸)より小さく設定される。すなわち、第三接続部410dは、第一隣接部材31によって形成される流体の流路の入口及び出口になる領域を躱して配置される。
【0073】
このように、一対の梁部410aが第一接続部410b、複数の第二接続部410c及び第三接続部410dによって接続されることで、本体部410は、梯子状に形成される。これに伴い、本体部410は、Y軸方向に開放した四角形状の開口部414であって、X軸方向に間隔をあけて配置される複数の開口部414を有する。開口部414内には、主要部1の蓄電素子2間に形成される流路(複数の流路)の入口又は出口が位置する。
【0074】
本実施形態に係る蓄電装置PEにおいて、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢、蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢、これらの間の姿勢が設置状態として想定さる。
【0075】
これに伴い、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢において、他方の梁部410aの端面ESaが上側を向き、蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢において、第一接続部410bの端面ESb、第二接続部410cの端面ESc、及び第三接続部410dの端面ESdが上側を向く。また、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢と蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢との間の姿勢において、第一接続部410bの端面ESb、第二接続部410cの端面ESc、及び第三接続部410dの端面ESdのそれぞれと他方の梁部410aの端面ESaとの接続部分(円弧面)と、この接続部分を構成する少なくとも何れか一方の端面ESa,ESb,ESdが上側を向く。なお、ここで「上側を向く」とは、垂直方向において真上に向く状態だけではなく、斜め上方に向く状態を含む。
【0076】
第一延設部411は、本体部410(詳しくは、一方の梁部410a)から各蓄電素子2の第一端面21Aに沿って延びる。本実施形態の第一延設部411は、主要部1に含まれる蓄電素子2の第一端面21A側にある本体部410の端部からY軸方向に延びている。
【0077】
第二延設部412は、本体部410(詳しくは、他方の梁部410a)から各蓄電素子2の第二端面21Bに沿って延びる。本実施形態の第二延設部412は、蓄電素子2の第二端面21B側にある本体部410の端部からY軸方向に延びる。Y軸方向における第二延設部412の寸法は、同方向における第一延設部411の寸法より大きい。
【0078】
終端延設部413は、本体部410(詳しくは、第一接続部410b)から終端部材40に沿って延びる。本実施形態において、終端延設部413は、本体部410のX軸方向の端部からY軸方向に延びる。終端延設部413は、連結部材41における終端部材40に固定される部位である。本実施形態において、本実施形態の終端延設部413は、図2に示す如く、ビスBによって終端部材40に締結される。
【0079】
インシュレータ5は、絶縁性を有する。本実施形態において、インシュレータ5は、樹脂成型品である。インシュレータ5は、主要部1(蓄電素子2及び隣接部材3)と連結部材41との間に配置される。インシュレータ5は、少なくとも連結部材41(本体部410)における主要部1(蓄電素子2)側に向いた面を覆う。これにより、インシュレータ5は、主要部1の蓄電素子2と保持部材4とを絶縁する。
【0080】
具体的に、インシュレータ5は、図11に示す如く、本体部410を覆う本体被覆部50と、第一延設部411を覆う第一被覆部51と、第二延設部412を覆う第二被覆部52と、本体被覆部50から主要部1側に延出するシール部53とを有する。本実施形態において、インシュレータ5は、本体被覆部50から主要部1側とは反対側に延出するリブ54をさらに有する。
【0081】
本体被覆部50は、本体部410における主要部1側に向いた面を覆う。これに伴い、本体被覆部50は、本体部410と対応する形状を有する。
【0082】
具体的には、本体被覆部50は、梁部410aの主要部1側に向いた面を覆う一対の被覆部(以下、梁被覆部という)500と、第一接続部410bの主要部1側に向いた面を覆う一対の被覆部(以下、第一接続被覆部という)501と、第二接続部410cの主要部1側に向いた面を覆う複数の被覆部(以下、第二接続被覆部という)502と、第三接続部410dの主要部1側に向いた面を覆う被覆部(以下、第三接続被覆部という)503とを有する。
【0083】
図2に示す如く、一対の梁被覆部500は、それぞれX軸方向に延び、Z軸方向に間隔をあけて配置される。一対の梁被覆部500のうちの一方の梁被覆部500は、一方の梁部410aの主要部1側に向いた面を覆う。これに対し、一対の梁被覆部500のうちの他方の梁被覆部500は、他方の梁部410aの主要部1側に向いた面を覆う。図12に示す如く、他方の梁被覆部500は、Z軸方向に第一端部Ea1と該第一端部Ea1の反対側の第二端部Ea2とを有する。
【0084】
すなわち、他方の梁被覆部500は、他方の梁部410aの端面と直交する方向(Z軸方向において)において、第一端部Ea1と第二端部Ea2とを有する。他方の梁被覆部500の第一端部Ea1及び第二端部Ea2のそれぞれは、X軸方向に真っすぐに延びる。他方の梁被覆部500は、他方の梁部410aの主要部1側に向いた面を覆った状態で、第一端部Ea1を他方の梁部410aの端面ESaから僅かに突出させる。
【0085】
なお、図示しないが、本実施形態において、一方の梁被覆部500についても、Z軸方向に第一端部と該第一端部の反対側の第二端部とを有し、一方の梁部410aの主要部1側に向いた面を覆った状態でZ軸方向において第一端部Ea1を該一方の梁部410aの端面(他方の梁部410aと向き合う端面)ESaから僅かに突出させる。
【0086】
図2に示す如く、第一接続被覆部501は、Z軸方向に延びる。第一接続被覆部501は、第一接続部410bの主要部1側に向いた面を覆う。第一接続被覆部501は、図13に示す如く、X軸方向に第一端部Eb1と該第一端部Eb1の反対側の第二端部Eb2とを有する。すなわち、第一接続被覆部501は、第一接続部410bの端面ESbと直交する方向に第一端部Eb1と第二端部Eb2とを有する。第一接続被覆部501の第一端部Eb1及び第二端部Eb2のそれぞれは、Z軸方向に真っすぐに延びる。第一接続被覆部501は、第一接続部410bの主要部1側に向いた面を覆った状態で、X軸方向において第一端部Eb1を第一接続部410bの端面ESbから僅かに突出させる。
【0087】
図2に示す如く、第二接続被覆部502は、Z軸方向に延びる。第二接続被覆部502は、第二接続部410cの主要部1側に向いた面を覆う。図13に示す如く、第二接続被覆部502は、X軸方向に第一端部Ec1と該第一端部Ec1の反対側の第二端部Ec2とを有する。すなわち、第二接続被覆部502は、第二接続部410cの端面ESbと直交する方向において第一端部Ec1と第二端部Ec2とを有する。第二接続被覆部502の第一端部Ec1及び第二端部Ec2のそれぞれは、Z軸方向に真っすぐに延びる。第二接続被覆部502は、第二接続部410cの主要部1側に向いた面を覆った状態で、X軸方向において第一端部Ec1を第二接続部410cの端面EScから僅かに突出させる。
【0088】
図2に示す如く、第三接続被覆部503は、第三接続部410dの主要部1側に向いた面を覆う。すなわち、第三接続被覆部503は、Y軸方向で第一隣接部材31と重なる位置に配置される。具体的には、第三接続被覆部503は、Z方向に延び、一対の梁被覆部500の長手方向の中央部同士を接続する。すなわち、第三接続被覆部503は、第一隣接部材31の第一本体部310(第三面310C)のZ軸方向に延びる中心線に対し、Z軸方向に延びる自身の中心線をY軸方向から見て一致又は略一致させて配置される。これを前提に、X軸方向における第三接続被覆部503の幅は、第一隣接部材31の第一本体部310の厚み(X軸方向の寸法)より小さく設定される。すなわち、第三接続被覆部503は、第一隣接部材31によって形成される流体の流路の入口及び出口になる領域を躱して配置される。
【0089】
図14に示す如く、第三接続被覆部503は、X軸方向に第一端部Ed1と該第一端部Ed1の反対側の第二端部Ed2とを有する。すなわち、第三接続被覆部503は、第三接続部410dの端面ESdと直交する方向において第一端部Ed1と第二端部Ed2とを有する。第三接続被覆部503の第一端部Ed1及び第二端部Ed2のそれぞれは、Z軸方向に真っすぐ延びる。第三接続被覆部503は、第三接続部410dを覆った状態で、第一端部Ed1を第三接続部410dのX軸方向の両端にある端面ESd,ESdのうちの一方の端面ESdから僅か突出させ、第二端部Ed2を第三接続部410dのX軸方向の両端にある端面ESd,ESdのうちの他方の端面ESdから僅か突出させる。
【0090】
図2及び図4に示す如く、第一被覆部51は、少なくとも第一延設部411の蓄電素子2側に向いた面を覆う。本実施形態の第一被覆部51は、第一延設部411の蓄電素子2(第一端面21A)側に向いた向く面と、第一延設部411の蓄電素子2側とは反対側に向いた面とを覆う。
【0091】
第二被覆部52は、第二延設部412の蓄電素子2(第二端面21B)側に向いた面412Aに沿って第二延設部412と本体部410との境界位置から該第二延設部412の先端(Y軸方向の先端)まで延びると共に、該先端で折り返して該第二延設部412における蓄電素子2と反対側の面(外面)412Bに沿って延びる。これにより、第二被覆部52は、第二延設部412を包み込み、第二延設部412の両面412A,412Bを覆う。すなわち、第二被覆部52の先端部(Y軸方向の先端部)は、第二延設部412の先端部が差し込まれる袋状である。
【0092】
図11に戻り、本実施形態において、インシュレータ5のシール部53は、Y軸方向から見て無端環状に形成される。すなわち、シール部53は、複数の第二隣接部材32のそれぞれによって形成される流体の流路(複数の流路)を取り囲むように無端環状にされる。本実施形態において、インシュレータ5のシール部53は、図11及び図12に示す如く、他方の梁被覆部500の第一端部Ea1から主要部1側に延出するシール部(以下、第一シール部という)53aを含む。インシュレータ5のシール部53は、図11及び図13に示す如く、第一接続被覆部501の第一端部Eb1から主要部1側に延出するシール部(以下、第二シール部という)53bを含む。インシュレータ5は、図11及び図14に示す如く、第三接続被覆部503の第一端部Ed1及び第二端部Ed2のそれぞれから主要部1側に延出するシール部(以下、第三シール部という)53cを含む。さらに、本実施形態において、インシュレータ5のシール部53は、図11に示す如く、一方の梁被覆部500の第一端部から主要部1側にて延出するシール部(以下、第四シール部という)53dを含む。
【0093】
本実施形態において、蓄電装置PEは、保持部材4に固定される第一隣接部材31を備えるため、主要部1は、図3に示す如く、第一隣接部材31を境にして二つのブロックB1,B2に区画される。これに伴い、インシュレータ5は、各ブロックB1,B2に対応するように、第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c、第四シール部53dをそれぞれ二つずつ有する。
【0094】
各ブロックB1,B2において、図12に示す如く、第一シール部53aは、Z軸方向に厚みを有している。これに伴い、第一シール部53aは、Z軸方向に第一面Sa1と該第一面Sa1の反対側の第二面Sa2とを有する。第一シール部53aは、第二面Sa2を他方の梁被覆部500の第二端部Ea2側に向けている。
【0095】
各ブロックB1,B2において、第一シール部53aは、X軸方向に延びる。本実施形態において、第一シール部53aは、何れか一方の第一接続被覆部501の第一端部Eb1から第三接続被覆部503の第一端部Ed1又は第二端部Ed2にまで延びる(図11参照)。第一シール部53aのY軸方向における他方の梁被覆部500からの突出量は、主要部1に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第一シール部53aのY軸方向における他方の梁被覆部500からの突出量は、第二隣接部材32の第二規制部321に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第一シール部53aは、弾性変形可能である。
【0096】
各ブロックB1,B2において、図13に示す如く、第二シール部53bは、X軸方向に厚みを有している。これに伴い、第二シール部53bは、X軸方向に第一面Sb1と該第一面Sb1の反対側の第二面Sb2とを有する。第二シール部53bは、第二面Sb2を第一接続被覆部501の第二端部Eb2側に向けている。第二シール部53bは、Z軸方向に延びている(図11参照)。第二シール部53bのY軸方向における第一接続被覆部501からの突出量は、主要部1に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第二シール部53bのY軸方向における第一接続被覆部501からの突出量は、第三隣接部材33の第三本体部330のY軸方向における外面に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第二シール部53bは、弾性変形可能である。
【0097】
各ブロックB1,B2において、第二シール部53bは、第一シール部53aの長手方向の一方の端部と接続される。本実施形態において、第一シール部53aと第二シール部53bとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0098】
各ブロックB1,B2において、図14に示す如く、第三シール部53cは、X軸方向に厚みを有している。これに伴い、第三シール部53cは、X軸方向に第一面Sc1と該第一面Sc1の反対側の第二面Sc2とを有する。第三シール部53cは、第二面Sc2を当該第三シール部53cの接続される第一端部Ed1又は第二端部Ed2の反対側の端部(第一端部Ed1又は第二端部Ed2)側に向けている。すなわち、第三接続被覆部503の第一端部Ed1から延出する第三シール部53cと、第三接続被覆部503の第二端部Ed2から延出する第三シール部53cとは、互いの第二面Sc2を対向させる。
【0099】
各ブロックB1,B2において、第三シール部53cは、Z軸方向に延びている(図11参照)。第三シール部53cのY軸方向における第三接続被覆部503からの突出量は、主要部1に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第三シール部53cのY軸方向における第三接続被覆部503からの突出量は、第一隣接部材31の第一本体部310のY軸方向における外面に接触可能な突出量に設定される。本実施形態において、第三シール部53cは、弾性変形可能である。
【0100】
各ブロックB1,B2において、第三シール部53cは、第一シール部53aの長手方向の他方の端部と接続される。本実施形態において、第一シール部53aと第三シール部53cとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0101】
図9に戻り、各ブロックB1,B2において、第四シール部53dは、Z軸方向に厚みを有している。これに伴い、第四シール部53dは、Z軸方向に第一面(採番しない)と該第一面の反対側の第二面(採番しない)とを有する。各ブロックB1,B2において、第四シール部53dは、第一シール部53aに対してZ軸方向に間隔をあけて対向する。すなわち、第四シール部53dは、何れか一方の第一接続被覆部501の第一端部Eb1から第三接続被覆部503の第一端部Ed1又は第二端部Ed2にまで延びる。本実施形態において、第四シール部53dは、各ブロックB1,B2において、主要部1のうちの第二隣接部材32の第二規制部321に接触する。
【0102】
第四シール部53dの長手方向の一方の端部は、第二シール部53bに接続され、第四シール部53dの長手方向の他方の端部は、第三シール部53cに接続される。この接続部分のそれぞれは、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0103】
このように、シール部53は、第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c、及び第四シール部53dが繋がることで環状となり、主要部1に形成される複数の流路(蓄電素子2間の流路)を取り囲んでいる。
【0104】
インシュレータ5のリブ54は、図11及び図12に示す如く、他方の梁被覆部500の第一端部Ea1から主要部1側とは反対側に延出するリブ(以下、第一リブという)54aを含む。本実施形態において、インシュレータ5のリブ54は、図11及び図13に示す如く、第一接続被覆部501の第一端部Eb1から主要部1側とは反対側に延出するリブ(以下、第二リブという)54bを含む。本実施形態において、インシュレータ5のリブ54は、図11及び図14に示す如く、第三接続被覆部503の端部(第一端部Ed1及び第二端部Ed2)から主要部1側とは反対側に延出するリブ(以下、第三リブという)54cを含む。本実施形態において、インシュレータ5のリブ54は、図11に示す如く、一方の梁被覆部500の端部(第一端部)から主要部1側とは反対側に延出するリブ(以下、第四リブという)54dと、第二接続被覆部502の端部(第一端部Ec1及び第二端部Ec2)から主要部1側とは反対側に延出するリブ(以下、第五リブという)54eとを含む(図13参照)。
【0105】
図11に示す如く、第一リブ54aは、X軸方向に間隔をあけて複数設けられる。本実施形態において、主要部1は、上述の如く、X軸方向で二つのブロックB1,B2に区切られている。これに伴い、第一リブ54aは、各ブロックB1,B2において、X軸方向に間隔をあけて複数設けられる。より具体的には、第一リブ54aは、X軸方向において隣り合う第一接続部410bと第二接続部410cとの間、X軸方向において隣り合う第二接続部410c,410c同士の間、X軸方向において隣り合う第二接続部410cと第三接続部410dとの間に対応するように配置される。
【0106】
第一リブ54aは、図12に示す如く、Y軸方向において、他方の梁被覆部500に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有する。第一リブ54aは、Y軸方向において、先端側が他方の梁部410aの外側に延在する長さに設定される。第一リブ54aは、Z軸方向(他方の梁部410aの端面ESaと直交する方向)において、該他方の梁部410aの端面ESaと対向する第一面Sd1と、該第一面Sd1の反対側の第二面Sd2とを有する。第一リブ54aの第二面Sd2は、第一シール部53aの第一面Sa1と連続する。本実施形態において、複数の第一リブ54aの第二面Sd2は、基端側から先端側に向け先下りに傾斜している。
【0107】
第二リブ54bは、各ブロックB1,B2において、第一接続部410bに対応して設けられる。具体的に説明する。第二リブ54bは、図13に示す如く、Y軸方向において、第一接続被覆部501に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有する。第二リブ54bは、Y軸方向において、先端側が第一接続部410bの外側に延在する長さに設定される。第二リブ54bは、X軸方向において、該第一接続部410bの端面ESbと対向する第一面Se1と、該第一面Se1の反対側の第二面Se2とを有する。第二リブ54bの第二面Se2は、第二シール部53bの第一面Sb1と連続する。本実施形態において、第二リブ54bの第二面Se2は、基端側から先端側に向け先下りに傾斜している。
【0108】
第二リブ54bは、第一接続部410bと第二接続部410cとの間に配置される第一リブ54aに接続される。第一リブ54aと第二リブ54bとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0109】
第三リブ54cは、各ブロックB1,B2において、第三接続部410dに対応して設けられる。具体的に説明する。第三リブ54cは、図14に示す如く、Y軸方向において、第三接続被覆部503に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有する。第三リブ54cは、Y軸方向において、先端側が第三接続部410dの外側に延在する長さに設定される。
【0110】
第三リブ54cは、X軸方向において、第三接続部410dの端面ESdと対向する第一面Sf1と、該第一面Sf1の反対側の第二面Sf2とを有する。第三リブ54cの第二面Sf2は、第三シール部53cの第一面Sc1と連続している。本実施形態において、第三リブ54cの第二面Sf2は、基端側から先端側に向け先下りに傾斜している。
【0111】
第三リブ54cは、第二接続部410cと第三接続部410dとの間に配置される第一リブ54aに接続される。第一リブ54aと第三リブ54cとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0112】
図11に示す如く、第四リブ54dは、X軸方向に間隔をあけて複数設けられる。本実施形態において、主要部1は、上述の如く、X軸方向で二つのブロックB1,B2に区切られている。これに伴い、第四リブ54dは、各ブロックB1,B2において、X軸方向に間隔をあけて複数設けられる。より具体的には、第四リブ54dは、X軸方向において隣り合う第一接続部410bと第二接続部410cとの間、X軸方向において隣り合う第二接続部410c,410c同士の間、X軸方向において隣り合う第二接続部410cと第三接続部410dとの間に対応するように配置される。
【0113】
具体的に説明する。複数の第四リブ54dのそれぞれは、Y軸方向において、一方の梁被覆部500に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有する。複数の第四リブ54dのそれぞれは、Y軸方向において、先端側が一方の梁部410aの外側に延在する長さに設定される。第二接続部410cと第三接続部410dとの間に配置される第四リブ54dは、第三リブ54cに接続される。第一リブ54aと第三リブ54cとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している。
【0114】
第五リブ54eは、各ブロックB1,B2において、第二接続部410cに対応して設けられる。具体的に説明する。第五リブ54eは、図11及び図13に示す如く、Y軸方向において、第二接続被覆部502に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有する。第二接続被覆部502は、X軸方向の両端部(第一端部Ec1、第二端部Ec2)を有するため、第五リブ54eは、第二接続被覆部502の両端部(第一端部Ec1、第二端部Ec2)のそれぞれに対して設けられる。
【0115】
第五リブ54eは、Y軸方向において、先端側が第二接続部410cの外側に延在する長さに設定される。第五リブ54eは、第一リブ54a及び第四リブ54dに接続される。第五リブ54eに対する第一リブ54a及び第四リブ54dとの接続部分は、Y軸方向から見て円弧状に湾曲している(図11参照)。
【0116】
このように、第五リブ54eが第二接続被覆部502のX軸方向の端部に対応して設けられるとともに、第一リブ54a及び第四リブ54dに接続されることにより、リブ54は、Y軸方向から見て環状になっている。環状になったリブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c、第四リブ54d)は、対応する連結部材41の開口部414を通って外側に延在する。
【0117】
図1図2及び図4に示す如く、バスバ6は、金属等の導電性を有する板状の部材である。バスバ6は、異なる蓄電素子2の外部端子20同士を導通させる。バスバ6は、蓄電装置PEにおいて複数(複数の蓄電素子2と対応する数)設けられる。本実施形態の複数のバスバ6は、蓄電装置PEに含まれる複数の蓄電素子2の全てを直列に接続する(導通させる)。
【0118】
本実施形態に係る蓄電装置PEは、以上の通りであり、主要部1の各ブロックB1,B2において、第一隣接部材31の第一規制部311、複数の第二隣接部材32の第二規制部321、及び第三隣接部材33の第三規制部331が、X軸方向に連なる。これにより、第一規制部311、第二規制部321及び第三規制部331のそれぞれの第一片311a,321a,331aの外面が連続面になる。
【0119】
これに伴い、図15に示す如く、インシュレータ5の第一シール部53aは、X方向に連なる第一片311a,321a,331aの外面に当接する。本実施形態において、第一シール部53aは、第一片311a,321a,331aの外面に含まれるテーパ面に当接する。第一シール部53aは、上記の通り、弾性変形可能であるため、第一片311a,321a,331aのテーパ面に当接した状態で湾曲状に変形し、主要部1(第一隣接部材31の第一規制部311、第二隣接部材32の第二規制部321、及び第三隣接部材33の第三規制部331)との密接性を確保する。
【0120】
従って、蓄電装置PEが蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢で設置された場合、主要部1(蓄電素子2のケース21)を伝う水滴Wが第一シール部53aに受け止められる。本実施形態において、第一シール部53aは、梁部410aの端面ESaよりも僅かに突出した梁被覆部500の第一端部Ea1に接続されているため、第一シール部53aに受け止められた水滴Wは、梁部410aと主要部1との間に溜まることなく、第一シール部53aを伝って流れる。
【0121】
本実施形態において、第一リブ54aが梁部410aから外側に延在し、且つ第一リブ54aの第二面Sd2が第一シール部53aの第一面Sa1と連続するため、第一シール部53aに受け止められた水滴Wは、外部に排出される。特に、本実施形態において、第一リブ54aの第二面Sd2は、先端に向うに連れて先下りに傾斜しているため、水滴Wは第二面Sd2の傾斜により、外部に向けて誘導される。
【0122】
また、主要部1の各ブロックB1,B2において、図16に示す如く、インシュレータ5の第二シール部53bは、第三隣接部材33の第三本体部330のY軸方向を向く外面に当接する。本実施形態において、第二シール部53bは、第三本体部330のY軸方向を向く外面に含まれるテーパ面に当接する。第二シール部53bは、上記の通り、弾性変形可能であるため、第三本体部330の外面に含まれるテーパ面に当接した状態で湾曲状に変形し、主要部1(第三隣接部材33の第三本体部330)との密接性を確保する。
【0123】
さらに、主要部1の各ブロックB1,B2において、図16に示す如く、インシュレータ5の第三シール部53cは、第一隣接部材31の第一本体部310のY軸方向を向く外面(第三面310C)に当接する。本実施形態において、第二シール部53bは、第一本体部310のY軸方向を向く外面(第三面310C)に含まれるテーパ面に当接する。第三シール部53cは、上記の通り、弾性変形可能であるため、第一本体部310の外面(第三面310C)に含まれるテーパ面に当接した状態で湾曲状に変形し、主要部1(第一隣接部材31の第一本体部310)との密接性を確保する。
【0124】
従って、蓄電装置PEが蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢で設置された場合、図16及び図17に示す如く、主要部1(蓄電素子2のケース21)を伝う水滴Wが第二シール部53b及び第三シール部53cのそれぞれに受け止められる。
【0125】
第二シール部53bは、第一接続部410bの端面ESbよりも僅かに突出した第一接続被覆部501の第一端部Eb1に接続されているため、第二シール部53bに受け止められた水滴Wは、第一接続部410bと主要部1との間に溜まることなく、第二シール部53bを伝って流れる。
【0126】
本実施形態において、第二リブ54bが第一接続部410bから外側に延在し、且つ第二リブ54bの第二面Se2が第二シール部53bの第一面Sb1と連続するため、第二シール部53bに受け止められた水滴Wは、外部に排出される。特に、本実施形態において、第二リブ54bの第二面Se2は、先端に向うに連れて先下りに傾斜しているため、水滴Wは第二面Se2の傾斜により、外部に向けて誘導される。
【0127】
そして、第三シール部53cは、第三接続部410dの端面ESdよりも僅かに突出した第三接続被覆部503の端部(第一端部Ed1又は第二端部Ed2)に接続されているため、第三シール部53cに受け止められた水滴Wは、第三接続部410dと主要部1との間に溜まることなく、第三シール部53cを伝って流れる。
【0128】
本実施形態において、第三リブ54cが第三接続部410dから外側に延在し、且つ第三リブ54cの第二面Sf2が第三シール部53cの第一面Sc1と連続するため、第三シール部53cに受け止められた水滴Wは、外部に排出される。特に、本実施形態において、第三リブ54cの第二面Sf2は、先端に向うに連れて先下りに傾斜しているため、水滴Wは第二面Sf2の傾斜により、外部に向けて誘導される。
【0129】
以上の通り、本実施形態の蓄電装置PEは、蓄電素子2を含む主要部1と、主要部1に対して間隔をあけて配置される導電性の対向部材(連結部材)41と、主要部1と対向部材(連結部材)41との間に配置される絶縁部材(インシュレータ)5とを備え、対向部材(連結部材)41は、少なくとも一部が主要部1と重なる対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)を有し、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)は、主要部1と重なる位置にある端面ESa,ESb,ESdであって、設置状態で上側を向く端面ESa,ESb,ESdを有し、絶縁部材5(インシュレータ5)は、少なくとも対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の主要部1側に向いた面を覆う被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)と、該被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)から主要部1に向けて延出し、主要部1と被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)との間の隙間を閉じるシール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)とを備え、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)は、端面と直交する方向において対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdよりも外側の位置にある端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)を有し、シール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)は、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)から主要部1に向けて延出する。
【0130】
上記構成によれば、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)と対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)とが並ぶ方向と直交する方向において、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)とシール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)とが一致する。これにより、蓄電素子2を含む主要部1と被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)との間に水滴の溜まる空間(所謂、ポケット)が形成されない。
【0131】
また、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)を覆う被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)であって、シール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)が延出する端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)が、該被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)と対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)とが並ぶ方向と直交する方向において対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdよりも外側の位置にある。これにより、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)と被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)との間にも水滴の溜まる空間が形成されない。
【0132】
従って、蓄電装置PEを設置した状態において、蓄電素子2を含む主要部1に付着した水滴Wがシール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)に到達すると、水滴Wは、シール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)を通って外側に排出される。よって、上記構成の蓄電装置PEは、蓄電素子2を含む主要部1と対向部材(連結部材)41との間に水滴が溜まることを抑制し、絶縁性能が低下することを抑制できる。
【0133】
本実施形態において、絶縁部材5(インシュレータ5)は、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)からシール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)とは反対側に延出し且つ対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdに対向するリブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)を備え、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)は、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)から延出する。
【0134】
上記構成によれば、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)が対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdを覆う。これにより、シール部53a,53b,53c(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)に到達した水滴が外側に流れたときに、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)が対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)に対する水滴の付着を阻止する。
【0135】
また、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdに対向するリブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)が、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)から延出するため、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)が設けられても、水滴の流れが阻害されることもない。
【0136】
特に、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)は、被覆部500,501,503(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)に接続される基端と、該基端の反対側の先端とを有し、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)の先端側が対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の外側に延在する。
【0137】
上記構成によれば、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)が水滴Wを対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の外側にまで誘導する。従って、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)に対する水滴Wの付着を抑えることができる。
【0138】
リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)は、端面ESa,ESb,ESdと直交する方向において、対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdと対向する第一面Sd1,Se1,Sf1と、該第一面Sd1,Se1,Sf1の反対側の第二面Sd2,Se2,Sf2とを有し、第二面Sd2,Se2,Sf2は、基端側から先端側に向け先下りに傾斜する。
【0139】
上記構成によれば、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)の第二面Sd2,Se2,Sf2の傾斜により、水滴Wがリブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)の先端に向けて流れる。従って、水滴Wが対向部410a,410b,410d(他方の梁部410a、第一接続部410b、第三接続部410d)の外側に確実に排出される。
【0140】
尚、本発明の蓄電装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0141】
上記実施形態において、インシュレータ5がリブ54を備えたが、これに限定されない。例えば、インシュレータ5は連結部材41の本体部410を覆う被覆部(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第二接続被覆部502、第三接続被覆部503)及びシール部53(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)のみを備えたものであってもよい。但し、水滴の排水性を考慮すれば、上記実施形態と同様にリブ54を備えることが好ましいことは言うまでもない。なお、インシュレータ5がリブ54を備えない場合、被覆部(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)は、対向部410a,410b,401d(梁部410a、第一接続部410b,第三接続部410d)の端面ESa,ESb,ESdと直交する方向において、その端面ESa,ESb,ESdと一致又は略一致してもよい。このようにしても、シール部53(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)が被覆部(梁被覆部500、第一接続被覆部501、第三接続被覆部503)の端部Ea1,Eb1,Ed1,Ed2(第一端部Ea1,Eb1,Ed1、第二端部Ed2)から延出されることで、水滴Wの溜まる空間が形成されず、該水滴Wを外部に排出することができる。
【0142】
上記実施形態において、主要部1に含まれる隣接部材3(第一隣接部材31(第一本体部310及び第一規制部311)、第二隣接部材32(第二規制部321)、第三隣接部材33(第三本体部330及び第三規制部331)に対しインシュレータ5のシール部53(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)が当接したが、これに限定されない。例えば、インシュレータ5のシール部53(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)は、主要部1に含まれる蓄電素子2(ケース21)に当接してもよい。また、主要部1が複数の蓄電素子2を含む場合、該複数の蓄電素子2の並ぶ方向に延びるシール部53(第一シール部53a)は、主要部1に含まれる蓄電素子2及び隣接部材3(第一隣接部材31、第二隣接部材32、第三隣接部材33)の両方に接触してもよい。
【0143】
上記実施形態において、蓄電装置PEの設置状態として、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢、蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢、これらの間の姿勢を想定したことに伴い、シール部53が第一シール部53a、第二シール部53b、及び第三シール部53cを含んだが、これに限定されない。
【0144】
例えば、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢のみが蓄電装置PEの設置状態として想定された場合には、シール部53は第一シール部53aのみで構成されてもよい。また、蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢のみが蓄電装置PEの設置状態として想定された場合には、シール部53は、第二シール部53b及び第三シール部53cの少なくとも何れか一方で構成されてもよい。さらに、蓄電素子2の安全弁25を上側にした姿勢と蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢との間の姿勢のみが蓄電装置PEの設置状態として想定された場合には、シール部53は、互いに接続されていることを前提に、第一シール部53a及び第二シール部53bで構成されるか、第二シール部53b及び第三シール部53cで構成されればよい。インシュレータ5がリブ54を備える場合、リブ54(第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54c)は、シール部53(第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c)の配置に対応して設けられればよい。
【0145】
上記実施形態において、第一シール部53a、第二シール部53b、第三シール部53c、及び第四シール部53dが繋がることで、主要部1に含まれる複数の流路を包囲したが、これに限定されない。例えば、シール部53が、上記構成に加え、第二接続被覆部502の端部Ec1,Ec2(第一端部Ec1及び第二端部Ec2のそれぞれ)から主要部1に向けて延出し且つ主要部1と連結部材41との間を閉じるシール部であって、第一シール部53a及び第四シール部53dに接続されるシール部を備えてもよい。
【0146】
このようにすれば、連結部材41の開口部414の輪郭に応じてシール部53が配置され、シール部53が流体を流通させる流路を包囲する。従って、上記実施形態と同様に、流体が蓄電素子2間の流路に効率的に誘導される。また、蓄電素子2の安全弁25を横向きにした姿勢のみが蓄電装置PEの設置状態として想定された場合において、第二接続被覆部502の端部Ec1,Ec2(第一端部Ec1及び第二端部Ec2のそれぞれ)から延出するシール部は、第二シール部53b及び第三シール部53cと同様に、水滴Wを受け止める。従って、水滴Wは、連結部材(対向部材)41と主要部1との間に溜まることなくシール部を伝って外部に排出される。
【0147】
上記実施形態において、主要部1が第一隣接部材31を境にして二つのブロックB1,B2に区画されたが、これに限定されない。例えば、一対の第三隣接部材33の間において、蓄電素子2及び第二隣接部材32のみが配置されてもよい。この場合、連結部材41において、第三接続部410dが不要となり、一対の第一接続部410b間に複数の第二接続部410cが存在するため、絶縁部材(インシュレータ)5においても、第三接続被覆部503が無くなり、一対の第一接続被覆部501間には第二接続被覆部502のみが配置される。
【0148】
これに伴い、シール部53は、一対の梁被覆部500及び一対の第一接続被覆部501に沿って配置されてもよい。すなわち、シール部53は、第一シール部53a、第二シール部53b、及び第四シール部53dのみを含み、主要部1に含まれる複数の流路全体又は略全体を包囲するように形成されてもよい。また、シール部53は、第二接続被覆部502の端部Ec1,Ec2(第一端部Ec1、第二端部Ec2)から延出シール部を含み、上述の如く、連結部材41に形成される開口部414毎に環状に形成されてもよい。
【0149】
上記実施形態において、インシュレータ5のシール部53が一方の梁被覆部500の第一端部から延出した第四シール部53dを含んだが、これに限定されない。例えば、第四シール部53dは、必要に応じて設けられればよい。なお、上記実施形態において、シール部53は、蓄電装置PEに対して供給される蓄電素子2の温度調整用の流体を必要箇所(流路)に誘導するために設けられているため、このような機能を必要とする場合には、シール部53が第四シール部53dを含むことを勿論である。但し、第四シール部53dは、蓄電素子2の外部端子20(安全弁25)側にあるため、水滴を受ける状況となり得ないことから、第四シール部53dは、一方の梁被覆部500の第一端部よりも第二端部側で延出していてもよい。
【0150】
上記実施形態において、第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54cの第二面Sd2,Se2,Sf2が先端側ほど先下りした傾斜面にされたが、これに限定されない。例えば、第一リブ54a、第二リブ54b、第三リブ54cの第二面Sd2,Se2,Sf2は、Z軸方向と直交する平面(X軸方向及びY軸方向に広がる平面)であってもよい。但し、排水性を高めるには、上記実施形態と同様にすることが好ましい。
【0151】
上記実施形態において、他方の梁被覆部500の第一端部Ea1がZ軸方向において連結部材41の梁部410aの端面ESaから僅かに突出した(端面ESaに対して僅かに外側に位置した)が、これに限定されない。例えば、他方の梁被覆部500の第一端部Ea1は、Z軸方向において連結部材41の梁部410aの端面ESaに対して遠く離れた外側の位置にあってもよい。このようにしても、第一シール部53aが他方の梁被覆部500の第一端部Ea1から延出することで、上記実施形態と同様に、水滴が溜まることなく、排水することができる。この場合において、第一リブ54aは、梁被覆部500の第一端部Ea1から延出してもよいし、梁被覆部500の第一端部Ea1と梁部410aの端面ESaとの間の位置から延出してもよい。
【0152】
上記実施形態において、第一接続被覆部501の第一端部Eb1がX軸方向において連結部材41の第一接続部410bの端面ESbから僅かに突出した(端面ESbに対して僅かに外側に位置した)が、これに限定されない。例えば、第一接続被覆部501の第一端部Eb1は、X軸方向において連結部材41の第一接続部410bの端面ESbに対して遠く離れた外側の位置にあってもよい。このようにしても、第二シール部53bは、第一接続被覆部501の第一端部から延出することで、上記実施形態と同様に、水滴が溜まることなく、排水することができる。この場合において、第二リブ54bは、第一接続被覆部501の第一端部Eb1から延出してもよいし、第一接続被覆部501の第一端部Eb1と第一接続部410bの端面ESbとの間の位置から延出してもよい。
【0153】
上記実施形態において、第三接続被覆部503の第一端部Ed1及び第二端部Ed2のそれぞれがX軸方向において連結部材41の第三接続部410dの端面EScから僅かに突出した(端面EScに対して僅かに外側に位置した)が、これに限定されない。例えば、第三接続被覆部503の第一端部Ed1及び第二端部Ed2の少なくとも何れか一方が、X軸方向において連結部材41の第三接続部410dの端面ESdに対して遠く離れた外側の位置にあってもよい。このようにしても、第三シール部53cは、第三接続被覆部503の第一端部Ed1及び第二端部Ed2から延出することで、上記実施形態と同様に、水滴が溜まることなく、排水することができる。この場合において、第三リブ54cは、第三接続被覆部503の端部Ed1,Ed2(第一端部Ed1,第二端部Ed2)から延出してもよいし、第三接続被覆部503の端部Ed1,Ed2(第一端部Ed1、第二端部Ed2)と第三接続部410dの端面ESdとの間の位置から延出してもよい。
【0154】
また、上記実施形態においては、蓄電素子2が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子2の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子2の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子2にも適用可能である。
【符号の説明】
【0155】
1…主要部、2…蓄電素子、3…隣接部材、4…保持部材、5…インシュレータ(絶縁部材)、6…バスバ、20…外部端子、21…ケース、21A…第一端面、21B…第二端面、21C…第三端面、21D…第四端面、22…電極体、23…集電体、24…ケース内絶縁体、25…安全弁、31…第一隣接部材、32…第二隣接部材、33…第三隣接部材、40…終端部材、41…連結部材(対向部材)、50…本体被覆部、51…第一被覆部、52…第二被覆部、53…シール部、53a…第一シール部、53b…第二シール部、53c…第三シール部、53d…第四シール部、54…リブ、54a…第一リブ、54b…第二リブ、54c…第三リブ、54d…第四リブ、54e…第五リブ、210…ケース本体、211…蓋板、310…第一本体部、310A…第一面、310B…第二面、310C…第三面、311…第一規制部、311a…第一片、311b…第二片、312…溝、320…第二本体部、321…第二規制部、321a…第一片、321b…第二片、322…溝部、330…第三本体部、331…第三規制部、331a…第一片、331b…第二片、332…溝部、400…本体、401…圧接部、410…本体部、410a…梁部(対向部)、410b…第一接続部(対向部)、410c…第二接続部(対向部)、410d…第三接続部(対向部)、411…第一延設部、412…第二延設部、412A,412B…面、413…終端延設部、414…開口部、500…梁被覆部(被覆部)、501…第一接続被覆部(被覆部)、502…第二接続被覆部、503…第三接続被覆部(被覆部)、B…ビス、B1,B2…ブロック、Ea1…第一端部(端部)、Ea2…第二端部、Eb1…第一端部(端部)、Eb2…第二端部、Ec1…第一端部、Ec2…第二端部、Ed1…第一端部(端部)、Ed2…第二端部(端部)、ESa,ESb,ESc,ESd…端面、PE…蓄電装置、Sa1…第一面、Sa2…第二面、Sb1…第一面、Sb2…第二面、Sc1…第一面、Sc2…第二面、Sd1…第一面、Sd2…第二面、Se1…第一面、Se2…第二面、Sf1…第一面、Sf2…第二面、W…水滴
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