特許第6976229号(P6976229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブリヂストンサイクル株式会社の特許一覧

特許6976229自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法
<>
  • 特許6976229-自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法 図000002
  • 特許6976229-自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976229
(24)【登録日】2021年11月11日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60C 13/00 20060101AFI20211125BHJP
   B29D 30/06 20060101ALI20211125BHJP
   B60B 23/00 20060101ALI20211125BHJP
   B60B 21/00 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   B60C13/00 A
   B29D30/06
   B60B23/00 Z
   B60B21/00 D
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-138343(P2018-138343)
(22)【出願日】2018年7月24日
(65)【公開番号】特開2020-15363(P2020-15363A)
(43)【公開日】2020年1月30日
【審査請求日】2020年12月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000112978
【氏名又は名称】ブリヂストンサイクル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】坂井 勇二
【審査官】 増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2018/0065427(US,A1)
【文献】 特開2002−234316(JP,A)
【文献】 特開2007−168518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 13/00
B29D 30/00−30/72
B60B 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外表面に周方向に間隔をあけて複数の第1印部が配設され、
複数の前記第1印部は、この自転車用タイヤにおいて、これらの第1印部が、専用リムに周方向に等間隔をあけて複数配設された各第2印部と、周方向の位置が各別に一致させられた状態で、前記自転車用タイヤが前記専用リムに装着され、かつ前記自転車用タイヤに適正空気圧が付与されることにより、この自転車用タイヤのRFV波形が所定の範囲内に収まる位置に配設されている、自転車用タイヤ。
【請求項2】
請求項1に記載の自転車用タイヤが専用リムに装着され、
前記専用リムに、周方向に等間隔をあけて複数の第2印部が配設され、
複数の前記第1印部は、複数の前記第2印部と、周方向の位置が各別に一致している、自転車用タイヤ・リム組立体。
【請求項3】
側面に周方向に等間隔をあけて複数の第2印部が配設された専用リムの外周部に、自転車用タイヤの予備体を装着し、前記予備体の外形寸法、若しくはRFV波形を測定する測定工程と、
前記測定工程時に得られた測定値の、周方向の位置ごとでのばらつきを低減するように前記予備体を弾性変形させて整形する整形工程と、
前記整形工程後に、前記予備体の外表面に、複数の前記第2印部の、周方向の位置と同じ位置に複数の第1印部を各別に配設し、自転車用タイヤを形成する、自転車用タイヤの製造方法。
【請求項4】
前記自転車用タイヤは、周方向に延びる円管体となっている、請求項3に記載の自転車用タイヤの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、下記特許文献1に示されるような自転車用タイヤが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−1910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の自転車用タイヤでは、リムに装着され、かつ適正空気圧が付与された状態における周方向の位置ごとでの径方向の内側に向けた剛性のばらつき、つまりRFV(Radial Force Variation)を抑えることが困難であるという問題があった。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、RFV波形が所定の範囲内に収まるように専用リムに装着することができる自転車用タイヤ、自転車用タイヤ・リム組立体、および自転車用タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の自転車用タイヤは、外表面に周方向に間隔をあけて複数の第1印部が配設され、複数の前記第1印部は、この自転車用タイヤにおいて、これらの第1印部が、専用リムに周方向に等間隔をあけて複数配設された各第2印部と、周方向の位置が各別に一致させられた状態で、前記自転車用タイヤが前記専用リムに装着され、かつ前記自転車用タイヤに適正空気圧が付与されることにより、この自転車用タイヤのRFV波形が所定の範囲内に収まる位置に配設されている。
【0007】
また、本発明の自転車用タイヤ・リム組立体は、本発明の自転車用タイヤが専用リムに装着され、前記専用リムに、周方向に等間隔をあけて複数の第2印部が配設され、複数の前記第1印部は、複数の前記第2印部と、周方向の位置が各別に一致している。
【0008】
これらの発明によれば、自転車用タイヤに配設された複数の第1印部を、専用リムに配設された複数の第2印部に、周方向の位置を各別に一致させた状態で、自転車用タイヤを専用リムに装着すると、自転車用タイヤのうちの周方向の一部若しくは複数個所が、例えば周方向に引張されるなどして部分的に弾性変形させられることで、自転車用タイヤの形状が、全周にわたって均等になるように整えられ、自転車用タイヤの周方向の位置ごとでの寸法ばらつきを抑えることができる。この際、自転車用タイヤと専用リムとの間の摩擦力によって、整形された自転車用タイヤの復元変形が抑えられる。そしてこの状態で、自転車用タイヤに適正空気圧を付与すると、得られるRFV波形を所定の範囲に収めることができる。
【0009】
また、本発明の自転車用タイヤの製造方法は、側面に周方向に等間隔をあけて複数の第2印部が配設された専用リムの外周部に、自転車用タイヤの予備体を装着し、前記予備体の外形寸法、若しくはRFV波形を測定する測定工程と、前記測定工程時に得られた測定値の、周方向の位置ごとでのばらつきを低減するように前記予備体を弾性変形させて整形する整形工程と、前記整形工程後に、前記予備体の外表面に、複数の前記第2印部の、周方向の位置と同じ位置に複数の第1印部を各別に配設し、自転車用タイヤを形成する。
【0010】
この発明によれば、前記測定工程時に得られた測定値の、周方向の位置ごとでのばらつきを低減するように自転車用タイヤの予備体を整形した整形工程後に、自転車用タイヤの予備体の外表面において、複数の第2印部の周方向の位置と同じ位置に、複数の第1印部を各別に配設し、自転車用タイヤを形成する。したがって、この自転車用タイヤを、同じピッチ間隔で配置された複数の第2印部を有し、かつ同じ寸法で形成された別の専用リムに装着したときに、前記整形工程時と同様に、自転車用タイヤを部分的に弾性変形させることで、その形状を全周にわたって均等になるように整えることが可能になり、この状態で、自転車用タイヤに適正空気圧を付与すると、得られるRFV波形を所定の範囲に収めることができる。
【0011】
ここで、前記自転車用タイヤは、周方向に延びる円管体となってもよい。
【0012】
この場合、自転車用タイヤが、周方向に延びる円管体となっていて、ビード部を有さずチューブが内装されたチューブラー式タイヤとなっているので、前記整形工程時に、自転車用タイヤの予備体を容易に弾性変形させて形状を整えることができるとともに、自転車用タイヤを別の専用リムに装着する際にも、第1印部を第2印部の周方向の位置に容易に合わせることができる。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、RFV波形が所定の範囲内に収まるように専用リムに装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る一実施形態として示した自転車用タイヤ・リム組立体の側面図である。
図2】整形工程前のRFV波形、および整形工程後のRFV波形の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る自転車用タイヤ・リム組立体10の一実施形態を、図1を参照しながら説明する。
自転車用タイヤ1は、専用リム12の外周部に、適正空気圧が付与された状態で装着されている。専用リム12は、回転軸線Oと同軸に配設されている。
以下、回転軸線O方向から見て、回転軸線Oに交差する方向を径方向といい、回転軸線O回りに周回する方向を周方向という。
専用リム12の内側に、回転軸線Oと同軸に配置されたハブ12aが設けられ、ハブ12aと専用リム12の内周面とが、径方向に延び、かつ周方向に間隔をあけて配設された複数のスポーク12bに連結されている。
【0016】
自転車用タイヤ1は弾性変形可能に形成されている。自転車用タイヤ1は、少なくとも一部が周方向に引張変形された状態で、専用リム12に装着されている。自転車用タイヤ1は、周方向に延びる円管体となっていて、ビード部を有さずチューブが内装されたチューブラー式タイヤとなっている。自転車用タイヤ1の内周面と専用リム12の外周部との間に接着剤が配設されている。自転車用タイヤ1の外表面に、サイズ、および適正空気圧などが刻設されている。
なお、自転車用タイヤ1は、例えば、ビード部を有して径方向の内側に向けて開口し、かつチューブが内装され、一部分が固定されることによって剛性差が生じるクリンチャー式タイヤなどであってもよい。
【0017】
自転車用タイヤ1の外表面に、周方向に間隔をあけて複数の第1印部11が配設されている。第1印部11は、自転車用タイヤ1の外表面に3つ以上配設されている。図示の例では、第1印部11は、自転車用タイヤ1の外表面に8つ配設されている。第1印部11は、自転車用タイヤ1の外表面のうち、回転軸線O方向を向く側面1aに配設されている。第1印部11は、自転車用タイヤ1の側面1aのうち、回転軸線O方向から見て専用リム12に接する、径方向の内側寄りの部分に配設されている。第1印部11としては、例えば、ゴム板、若しくは塗料などが挙げられる。第1印部11は、回転軸線O方向から見て、3つの角部のうちの1つが径方向の内側に向けて尖る向きに配設された三角形状を呈する。
【0018】
専用リム12に、周方向に等間隔をあけて複数の第2印部13が配設されている。第2印部13は、専用リム12の外表面のうち、回転軸線O方向を向き、かつ自転車用タイヤ1から外部に露呈した部分に配設されている。第2印部13は、専用リム12と一体に形成されている。第2印部13は、回転軸線O方向から見て、3つの角部のうちの1つが径方向の外側に向けて尖る向きに配設された三角形状を呈する。第2印部13の数量は、自転車用タイヤ1の第1印部11の数量と同じになっている。
【0019】
複数の第1印部11は、この自転車用タイヤ1において、これらの第1印部11が、専用リム12の各第2印部13と、周方向の位置が各別に一致させられた状態で、自転車用タイヤ1が専用リム12に装着され、かつ自転車用タイヤ1に適正空気圧が付与されることにより、自転車用タイヤ1のRFV波形が所定の範囲内に収まる位置に配設されている。
【0020】
例えば、専用リム12に装着される前の自転車用タイヤ1単体において、外周面の半径が大きい部分、若しくはその近傍、つまり径方向の内側に向けた剛性が大きい部分に配設された第1印部11の周方向の間隔は、外周面の半径が小さい部分、若しくはその近傍、つまり前記剛性が小さい部分に配設された第1印部11の周方向の間隔より狭くなっている。したがって、自転車用タイヤ1を専用リム12に装着するに際し、自転車用タイヤ1における前者の部分を後者の部分より大きく周方向に弾性変形させることが必要になる。
また、自転車用タイヤ1の回転軸線O回りに沿う全周にわたるRFV波形は、例えば、前記剛性の最小値が、前記剛性の最大値の60%以上となる範囲に収まっている。
【0021】
次に、以上のように構成された自転車用タイヤ1の製造方法について説明する。
【0022】
まず、第1印部11を有しない他は全て自転車用タイヤ1と同じ構成の予備体Wを形成する。
次に、側面に複数の第2印部13が配設された専用リム12の外周部に、予備体Wを装着し、予備体WのRFV波形を測定する(測定工程)。この際、予備体Wの内周面と専用リム12の外周部との間には接着剤を介在させず、予備体Wに適正空気圧を付与する。
測定するRFV波形は、図2に示されるように、周方向の位置ごとでの、径方向の内側に向けた剛性の変動を表し、この剛性は、例えば回転軸線Oを中心に2°ずつ全周にわたって測定する。前記剛性は、例えば、予備体Wを試験ドラムに押し付けて、両者間の距離を一定に保った状態で、予備体Wを回転軸線O回りに回転させたときに発生する反力に基づいて得ることができる。
【0023】
次に、得られた測定値の、周方向の位置ごとでのばらつきを低減するように予備体Wを弾性変形させて整形する(整形工程)。例えば、測定の結果、予備体Wのうち、径方向の内側に向けた剛性が大きいと判明した部分は、予備体Wの空気圧を適度に低減させた状態で、手、冶具、若しくは装置などで周方向に引き延ばすなどして、この部分の前記剛性が小さくなるように、径方向の内側に向けて弾性変形させて整形する。これにより、専用リム12に装着された予備体Wに加えられている周方向の引張力が部分的に異なっている。この際、自転車用タイヤ1と専用リム12との間の摩擦力によって、整形された自転車用タイヤ1の復元変形が抑えられている。なお、自動車用タイヤ、および自動二輪車用タイヤなどの場合は硬すぎるため、このように整形することはできない。
その後、必要に応じて再度、前記測定工程を行い、予備体WのRFV波形が所定の範囲内に収まっているかどうかを確認する。
【0024】
例えば当初、図2に実線で示されるようなRFV波形が得られた場合、予備体Wの空気圧を適度に低減させた状態で、予備体Wのうち、前記剛性が上限値より大きい部分を、手、冶具、若しくは装置などで周方向に引き延ばすなどして、この部分の前記剛性が小さくなるように整形する。その後、再度、前記測定工程を行うことで、図2に破線で示されるように、予備体Wのなかで、前記剛性が上限値より大きい部分が無くなり、前記剛性が所定の範囲内に収まったRFV波形が得られたことが確認できる。
【0025】
次に、適正空気圧が付与された予備体Wを、専用リム12の外周部に装着したままの状態で、予備体Wの外表面において、複数の第2印部13全ての周方向の位置と同じ位置に、複数の第1印部11を各別に配設し、自転車用タイヤ1を形成する。その後、自転車用タイヤ1を専用リム12から取り外す。この際、自転車用タイヤ1は、前記整形工程の前の状態に復元変形する。
なお、専用リム12から自転車用タイヤ1を取り外すのに代えて、RFV波形の測定装置から、自転車用タイヤ1を専用リム12とともに、つまり自転車用タイヤ・リム組立体10を取り外してもよい。
【0026】
以上説明したように、本実施形態による自転車用タイヤ1、および自転車用タイヤ・リム組立体10によれば、複数の第1印部11を、専用リム12に配設された複数の第2印部13に、周方向の位置を各別に一致させた状態で、自転車用タイヤ1を専用リム12に装着すると、自転車用タイヤ1のうちの周方向の一部若しくは複数個所が、例えば周方向に引張されるなどして部分的に弾性変形させられることで、自転車用タイヤ1の形状が、全周にわたって均等になるように整えられ、自転車用タイヤ1の周方向の位置ごとでの寸法ばらつきを抑えることができる。この際、自転車用タイヤ1と専用リム12との間の摩擦力によって、整形された自転車用タイヤ1の復元変形が抑えられる。そしてこの状態で、自転車用タイヤ1に適正空気圧を付与すると、得られるRFV波形を所定の範囲に収めることができる。
【0027】
また、本実施形態による自転車用タイヤ1の製造方法によれば、前記測定工程時に得られた測定値の、周方向の位置ごとでのばらつきを低減するように予備体Wを整形した整形工程後に、予備体Wの外表面において、複数の第2印部13全ての周方向の位置と同じ位置に、複数の第1印部11を各別に配設し、自転車用タイヤ1を形成する。したがって、この自転車用タイヤ1を、同じピッチ間隔で配置された複数の第2印部13を有し、かつ同じ寸法で形成された別の専用リム12に装着したときに、前記整形工程時と同様に、自転車用タイヤ1を部分的に弾性変形させることで、その形状を全周にわたって均等になるように整えることが可能になり、この状態で、自転車用タイヤ1に適正空気圧を付与すると、得られるRFV波形を所定の範囲に収めることができる。
【0028】
また、自転車用タイヤ1が、周方向に延びる円管体となっていて、ビード部を有さずチューブが内装されたチューブラー式タイヤとなっているので、前記整形工程時に、予備体Wを容易に弾性変形させて形状を整えることができるとともに、自転車用タイヤ1を別の専用リム12に装着する際にも、第1印部11を第2印部13の周方向の位置に容易に合わせることができる。
【0029】
なお、本発明の技術範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0030】
例えば、前記実施形態では、前記測定工程時に、予備体WのRFV波形を測定したが、予備体Wの外形寸法を測定してもよい。測定する予備体Wの外形寸法としては、例えば、予備体Wの外周面の半径などが挙げられる。予備体Wの外周面の半径は、予備体Wの外表面のうち、回転軸線O方向の中央部に位置し、かつ径方向の外側を向く部分と、回転軸線Oと、の径方向の距離となる。予備体Wの外形寸法は、例えば回転軸線Oを中心に2°ずつ全周にわたって測定する。
そしてこの場合、測定の結果、予備体Wの外周面の半径が大きいと判明した部分は、予備体Wの空気圧を適度に低減させた状態で、手、冶具、若しくは装置などで周方向に引き延ばすなどして、この部分の外周面の半径が小さくなるように予備体Wを整形する。
【0031】
また、前記実施形態では、前記整形工程後に、適正空気圧が付与された予備体Wを、専用リム12の外周部に装着したままの状態で、予備体Wの外表面に第1印部11を配設し、自転車用タイヤ1を形成したが、これに代えて例えば、前記整形工程後に、適正空気圧が付与された予備体Wを、専用リム12の外周部に装着したままの状態で、予備体Wの外表面に、複数の第2印部13全ての周方向の位置と同じ位置に、印だけを付しておき、予備体Wを専用リム12の外周部から取り外した後に、この印の付いた部分に第1印部11を配設して自転車用タイヤ1を形成してもよい。
また、前述の印の付いた部分に第1印部11を配設する際に、測定装置から、予備体Wを専用リム12とともに取り外してもよい。
【0032】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 自転車用タイヤ
10 自転車用タイヤ・リム組立体
11 第1印部
12 専用リム
13 第2印部
W 予備体
図1
図2