特許第6976460号(P6976460)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6976460NFCタグによるデータ処理方法及びそのシステム、タグ入金端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976460
(24)【登録日】2021年11月11日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】NFCタグによるデータ処理方法及びそのシステム、タグ入金端末
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20211125BHJP
【FI】
   G06Q20/32
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-562145(P2020-562145)
(86)(22)【出願日】2019年7月8日
(65)【公表番号】特表2021-515345(P2021-515345A)
(43)【公表日】2021年6月17日
(86)【国際出願番号】CN2019094981
(87)【国際公開番号】WO2020119095
(87)【国際公開日】20200618
【審査請求日】2020年11月5日
(31)【優先権主張番号】201811516955.7
(32)【優先日】2018年12月12日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513278998
【氏名又は名称】中国▲銀▼▲聯▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼ 志▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼ ▲海▼▲倹▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】林 晋任
(72)【発明者】
【氏名】才 ▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】章 政
(72)【発明者】
【氏名】金 可威
(72)【発明者】
【氏名】夏 ▲欽▼
【審査官】 岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2015−0069237(KR,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1184865(KR,B1)
【文献】 韓国登録特許第10−1090971(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外接式入力装置が、金額データを取得する金額データ取得ステップと、
タグ入金端末が、取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
受注システムが、元のNFCタグデータと、取得した金額データと、前記カスタム注文番号とに基づき、タグデータ申請要求を送信するタグデータ申請ステップと、
タグ決済システムが、前記タグデータ申請要求に基づき、更新後のNFCタグデータを生成して前記カスタム注文番号を保存し、且つ当該カスタム注文番号の決済状態を未決済状態に設定するタグデータ応答ステップと、
前記タグ入金端末が、前記更新後のNFCタグデータに基づいてNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するタグ更新ステップと、
ポータブル決済端末が、前記更新後のNFCタグを読み取るステップと、
ポーリングモジュールが、前記タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップと、
前記タグ決済システムが、前記更新後のNFCタグに基づいて決済処理を完了させ、決済が成功した場合に前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するタグ決済ステップと、
を含む、ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項2】
前記タグ決済ステップは、
前記ポータブル決済端末が、前記更新後のNFCタグを読み取り、特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成することにより、前記更新されたNFCタグデータを含むタグ決済要求を送信することと、
前記タグ決済システムが、更新後のタグデータに対して合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送することと、
前記ポータブル決済端末が、前記タグ決済応答に基づき、決済制御手段を呼び出して決済を完了させることと、
前記ポータブル決済端末が、決済成功を示すメッセージを送信し、タグ決済システムが、当該決済成功メッセージに応じて前記カスタム注文番号の決済状態を変更することと、
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項3】
外接式入力装置が、金額データを取得する金額データ取得ステップと、
タグ入金端末が、取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
タグ入金端末が、元のNFCタグデータと、取得した金額データと、前記カスタム注文番号とに基づき、タグデータ申請要求を送信するタグデータ申請ステップと、
ポーリングモジュールが、タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップと、
前記タグ決済システムが、前記タグデータ申請要求に基づいて生成したタグデータ応答を受信するものであり、タグデータ応答として、前記タグデータ申請要求に基づいて更新後のNFCタグデータを生成する、タグデータ応答受信ステップと、
前記タグ入金端末が、前記更新後のNFCタグデータに基づいてNFCタグを更新し、決済処理に用いるために、前記金額データを含む更新後のNFCタグを得るタグ更新ステップと、
を含む、ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項4】
外接式入力装置が、金額データを取得する金額データ取得ステップと、
タグ入金端末が、取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
前記タグ入金端末が、前記金額データ及び前記カスタム注文番号に基づき、NFCタグデータを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを得るタグ更新ステップと、
ポータブル決済端末が、前記更新後のNFCタグを読み取るステップと、
ポーリングモジュールが、タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップと、
前記ポータブル決済端末が、前記更新後のNFCタグに基づいて決済要求の送信を完成させて決済応答を受信するステップであり、前記決済要求には、前記カスタム注文番号及び当該カスタム注文番号の決済状態が含まれるステップと、
前記タグ決済システムは、決済が成功した場合に前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更する、タグ決済ステップと、
を含む、ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項5】
前記タグ決済ステップは、
ポータブル決済端末が、前記更新後のNFCタグと、秘密鍵を用いて当該更新後のNFCタグを暗号化した暗号化データと、を読み取ることと、
前記ポータブル決済端末が、前記更新されたNFCタグデータと、前記暗号化データと、前記カスタム注文番号と、前記カスタム注文番号の決済状態とを含むタグ決済要求を送信するために、特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成することと、
タグ決済システムが、公開鍵を用いて前記暗号化データを復号して前記タグ決済要求における更新後のタグデータに対して合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送することと、
前記ポータブル決済端末が、前記タグ決済応答に基づき、決済制御手段を呼び出して決済を完了させることと、
前記ポータブル決済端末が、決済成功を示すメッセージを送信し、前記タグ決済システムが当該決済成功メッセージに応じて前記カスタム注文番号の決済状態を更新することと、
を含む、ことを特徴とする請求項4に記載のNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項6】
外接式入力装置が、金額データを取得する金額データ取得ステップと、
タグ入金端末が、取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
タグ入金端末が、前記金額データ及び前記カスタム注文番号に基づいてNFCタグを更新し、決済処理に用いるために、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するタグ更新ステップと、
ポーリングモジュールが、タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップと、
を含む、ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理方法。
【請求項7】
外接式入力装置と、タグ入金端末と、ポータブル決済端末と、タグ決済システムとを備え、
前記外接式入力装置は、金額データを入力して前記タグ入金端末に提供するのに用いられ、
前記タグ入金端末は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
カスタム注文番号の決済状態を取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用当該カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、元のNFCタグデータと、前記外接式入力装置によって提供された金額データと、前記カスタム注文番号とに基づいて前記タグ決済システムにタグデータ申請要求を送信することにより、下記更新後のNFCタグデータを取得するのに用いられ、また、前記タグ決済システムから取得された下記更新後のNFCタグデータに基づいて前記NFCタグモジュールにおけるNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUと、
前記タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号に基づいて前記タグ決済システムにおけるカスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールと、を含み、
前記タグ決済システムは、前記タグ入金端末からの前記タグデータ申請要求に基づき、更新後のNFCタグデータを生成して前記カスタム注文番号を保存し、且つ当該カスタム注文番号の決済状態を未決済状態に設定するのに用いられる一方、当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合に、前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するのに用いられ、
前記ポータブル決済端末は、前記タグ入金端末から前記更新後のNFCタグを読み取り、且つ前記更新後のNFCタグに基づいて決済処理を完成させるのに用いられる、
ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理システム。
【請求項8】
前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末と分離して設置されるか、
又は、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末に一体化される、ことを特徴とする請求項7に記載のNFCタグによって実現されるデータ処理システム。
【請求項9】
金額データを入力するのに用いられる外接式又は内蔵式の入力装置と、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
カスタム注文番号の決済状態を取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用当該カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、元のNFCタグデータと、前記外接式入力装置によって提供された金額データと、前記カスタム注文番号とに基づいてタグデータ申請要求を送信することにより、更新後のNFCタグデータを取得するのに用いられ、また、取得された更新後のNFCタグデータに基づいて前記NFCタグモジュールにおけるNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUと、
タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号に基づいて前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールと、
を含む、ことを特徴とするタグ入金端末。
【請求項10】
外接式入力装置と、タグ入金端末と、ポータブル決済端末と、タグ決済システムとを備え、
前記外接式入力装置は、金額データを入力して前記タグ入金端末に提供するのに用いられ、
前記タグ入金端末は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
カスタム注文番号の決済状態を取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用当該カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、前記金額データ及び前記カスタム注文番号を、前記NFCタグモジュールに記憶されているNFCタグデータへ更新することにより、更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUと、
前記タグ決済システムにおける前記タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールと、を含み、
前記ポータブル決済端末は、前記更新後のNFCタグを読み取り、前記更新後のNFCタグに基づき、前記タグ決済システムに決済要求を送信して前記タグ決済システムから決済応答を受信するのに用いられ、前記決済要求には、前記カスタム注文番号及び当該カスタム注文番号の決済状態がさらに含まれており、
前記タグ決済システムは、前記ポータブル決済端末からの決済要求を受信して前記ポータブル決済端末に決済応答を返送し、且つ当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合に、前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するのに用いられる、
ことを特徴とするNFCタグによって実現されるデータ処理システム。
【請求項11】
前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末と分離して設置されるか、又は、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末に一体化される、ことを特徴とする請求項10に記載のNFCタグによって実現されるデータ処理システム。
【請求項12】
金額データを入力するのに用いられる外接式又は内蔵式の入力装置と、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
カスタム注文番号の決済状態を取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用当該カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、前記入力装置によって取得された前記金額データ及び前記カスタム注文番号を、前記NFCタグモジュールに記憶されているNFCタグデータへ更新することにより、更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUと、
タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールと、
を含む、ことを特徴とするタグ入金端末。
【請求項13】
コンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体であって、
当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1〜6のいずれか1項に記載のNFCタグによって実現されるデータ処理方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ技術に関し、特にNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びそのシステム、タグ入金端末に関する。
【背景技術】
【0002】
NFCタグ決済プロジェクトの開発及び関連する製品の試用の過程で、タグ決済適用環境にはまだ改善の余地があることが発見された。例えば、従来のNFCタグ決済方式は、ユーザの携帯電話端末をNFCタグに近づけたら、ユーザが携帯電話端末に取引金額を入力して決済を完了させることであり(タグが可変金額である場合)、これはユーザの操作の複雑度を増加させ、ユーザの決済体験を低減させ、マーチャントの入金確認の困難度も増加させる。
【0003】
本発明の背景技術に記載の内容は、単に本発明の背景全体に対する理解を深めるためのものであり、その内容が当業者に知られている従来技術を構成することを認め、又は何らかの形で示唆していると見なされてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に鑑み、本発明は、ユーザが取引金額を入力する必要のないNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びそのシステムならびにタグ入金端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、
金額データを取得する金額データ取得ステップと、
当該取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
元のNFCタグデータと、取得した金額データと、前記カスタム注文番号とに基づき、タグデータ申請要求を送信するタグデータ申請ステップと、
前記タグデータ申請要求に基づき、更新後のNFCタグデータを生成して前記カスタム注文番号を保存し、且つ当該カスタム注文番号の決済状態を未決済状態に設定するタグデータ応答ステップと、
前記更新後のNFCタグデータに基づいてNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するタグ更新ステップと、
前記更新後のNFCタグを読み取り、前記更新後のNFCタグに基づいて決済処理を完了させ、決済が成功した場合に前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するタグ決済ステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0006】
選択的には、前記更新タグ読取ステップの後に、
前記カスタム注文番号に基づいて前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップをさらに含む。
【0007】
選択的には、前記タグ決済ステップは、
前記更新後のNFCタグを読み取り、特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成することにより、前記更新されたNFCタグデータを含むタグ決済要求を送信することと、
更新後のタグデータに対して合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送することと、
前記タグ決済応答に基づき、決済制御手段を呼び出して決済を完了させることと、
決済成功を示すメッセージを送信し、且つ当該決済成功メッセージに応じて前記カスタム注文番号の決済状態を変更することと、を含む。
【0008】
本発明の一形態本に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、
金額データを取得する金額データ取得ステップと、
当該取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
元のNFCタグデータと、取得した金額データと、前記カスタム注文番号とに基づき、タグデータ申請要求を送信するタグデータ申請ステップと、
前記タグデータ申請要求に基づいて生成したタグデータ応答を受信するものであり、タグデータ応答として、前記タグデータ申請要求に基づいて更新後のNFCタグデータを生成する、タグデータ応答受信ステップと、
前記更新後のNFCタグデータに基づいてNFCタグを更新し、決済処理に用いるために、前記金額データを含む更新後のNFCタグを得るタグ更新ステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0009】
選択的には、前記更新タグ読取ステップの後に、
前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップをさらに含む。
【0010】
本発明に係るNFC NFCタグによって実現されるデータ処理方法は、
金額データを取得する金額データ取得ステップと、
当該取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
前記金額データ及び前記カスタム注文番号に基づき、NFCタグデータを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを得るタグ更新ステップと、
前記更新後のNFCタグを読み取り、前記更新後のNFCタグに基づいて決済要求の送信を完成させて決済応答を受信するものであり、前記決済要求には、前記カスタム注文番号及び当該カスタム注文番号の決済状態が含まれ、且つ決済が成功した場合に前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更する、タグ決済ステップとを含む、ことを特徴とする。
【0011】
選択的には、前記タグ更新ステップの後に、
前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップをさらに含む。
【0012】
選択的には、前記タグ決済ステップは、
前記更新後のNFCタグと、秘密鍵を用いて当該更新後のNFCタグを暗号化した暗号化データとを読み取ることと、
前記更新されたNFCタグデータと、前記暗号化データと、前記カスタム注文番号と、前記カスタム注文番号の決済状態とを含むタグ決済要求を送信するために、特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成することと、
公開鍵を用いて前記暗号化データを復号して前記タグ決済要求における更新後のタグデータに対して合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送することと、
前記タグ決済応答に基づき、決済制御手段を呼び出して決済を完了させることと、
決済成功を示すメッセージを送信し、且つ好ましくは同時に、当該決済成功メッセージに応じて前記カスタム注文番号の決済状態を更新することと、を含む。
【0013】
本発明の一形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、
金額データを取得する金額データ取得ステップと、
当該取引を識別するためのカスタム注文番号を生成するものであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される、カスタム注文番号生成ステップと、
前記金額データ及び前記カスタム注文番号に基づいてNFCタグを更新し、決済処理に用いるために、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するタグ更新ステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0014】
選択的には、前記タグ更新ステップの後に、
前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングステップをさらに含む。
【0015】
本発明の一形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、外接式入力装置と、タグ入金端末と、ポータブル決済端末と、タグ決済システムとを備え、
前記外接式入力装置は、金額データを入力して前記タグ入金端末に提供するのに用いられ、
前記タグ入金端末は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、元のNFCタグデータと、前記外接式入力装置によって提供された金額データと、前記カスタム注文番号とに基づいて前記タグ決済システムにタグデータ申請要求を送信することにより、下記更新後のNFCタグデータを取得するのに用いられ、また、前記タグ決済システムから取得された下記更新後のNFCタグデータに基づいて前記NFCタグモジュールにおけるNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUとを含み、
【0016】
前記タグ決済システムは、前記タグ入金端末からの前記タグデータ申請要求に基づき、更新後のNFCタグデータを生成して前記カスタム注文番号を保存し、且つ当該カスタム注文番号の決済状態を未決済状態に設定するのに用いられる一方(好ましくは同時に設置する)、当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合に、前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するのに用いられ、
前記ポータブル決済端末は、前記タグ入金端末から前記更新後のNFCタグを読み取り、且つ前記更新後のNFCタグに基づいて決済処理を完成させるのに用いられる、ことを特徴とする。
【0017】
選択的には、前記タグ入金端末は、
前記カスタム注文番号に基づいて前記タグ決済システムにけるカスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールをさらに含む。
【0018】
選択的には、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末と分離して設置されるか、又は、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末に一体化される。
【0019】
本発明の一形態に係るタグ入金端末は、
金額データを入力するのに用いられる外接式又は内蔵式の入力装置と、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、元のNFCタグデータと、前記外接式入力装置によって提供された金額データと、前記カスタム注文番号とに基づいてタグデータ申請要求を送信することにより、更新後のNFCタグデータを取得するのに用いられ、また、取得された更新後のNFCタグデータに基づいて前記NFCタグモジュールにおけるNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUと、を含む、ことを特徴とする。
【0020】
選択的には、前記カスタム注文番号に基づいて前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールをさらに含む。
【0021】
本発明の一形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理系統は、外接式入力装置と、タグ入金端末と、ポータブル決済端末と、タグ決済システムとを備え、
前記外接式入力装置は、金額データを入力して前記タグ入金端末に提供するのに用いられ、
前記タグ入金端末は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、前記金額データ及び前記カスタム注文番号を、前記NFCタグモジュールに記憶されているNFCタグデータへ更新することにより、更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUとを含み、
前記ポータブル決済端末は、前記更新後のNFCタグを読み取り、前記更新後のNFCタグに基づき、前記タグ決済システムに決済要求を送信して前記タグ決済システムから決済応答を受信するのに用いられ、前記決済要求には、前記カスタム注文番号及び当該カスタム注文番号の決済状態がさらに含まれており、
前記タグ決済システムは、前記ポータブル決済端末からの決済要求を受信して前記ポータブル決済端末に決済応答を返送し、且つ当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合に、前記カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するのに用いられる、ことを特徴とする。
【0022】
選択的には、前記タグ入金端末は、
前記タグ決済システムにおける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールをさらに含む。
【0023】
選択的には、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末と分離して設置されるか、又は、前記外接式入力装置は、前記タグ入金端末に一体化される。
【0024】
本発明の一形態に係るタグ入金端末は、
金額データを入力するのに用いられる外接式又は内蔵式の入力装置と、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュールと、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、前記入力装置によって取得された前記金額データ及び前記カスタム注文番号を、前記NFCタグモジュールに記憶されているNFCタグデータへ更新することにより、更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCUとを含む、ことを特徴とする。
【0025】
選択的には、前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュールをさらに含む。
【0026】
本発明の一形態に係るコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体は、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前記NFCタグによって実現されるデータ処理方法を実現することを特徴とする。
【0027】
本発明の一形態に係るメモリと、プロセッサと、メモリに格納されてプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを備えるコンピュータ装置は、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、前記NFCタグによって実現されるデータ処理方法を実現することを特徴とする。
【0029】
本発明に係る方法及び装置の有する他の特徴及び利点について、本明細書に組み込まれた図面、そして図面と共に本発明の一部の原理を説明するための実施形態によって、より具体的で明確になり、又は明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法を示すフローチャートである。
図2図2は本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータシステムを示すブロック図である。
図3図3は、本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法を示すフローチャートである。
図4図4は本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の複数の実施形態の一部を紹介するが、本発明の基本的な理解を与えることを意図しており、本発明の重要又は決定的な要素を確認したり、保護範囲を限定することを意図したりするわけではない。
【0032】
まず、本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びNFCタグによるデータ処理システムについて説明する。
【0033】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【0034】
本発明の第1の実施の形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、NFCタグによって実現されるオンライン決済方法に関するものである。当該実施形態では、そのオンライン決済方法は、外接式入力装置と、タグ入金端末と、受注システムと、ポータブル決済端末(例えば、決済を行うユーザのモバイル端末)と、タグ決済システムとによって実現される。
【0035】
外接式入力装置は、タグ入金装置に外接されてもよく、無論、タグ入金装置と一体に構成されてもよい。例えば、外接式入力装置は、外接キーボードや、タグ入金端末に一体化されたキーボードなどであってもよい。
【0036】
タグ入金端末におけるNFCタグには、イニシエータモード、取引金種、国コード、マーチャント名、マーチャントの所在都市、マーチャントMCC、マーチャントコード、マーチャントが入力して確定した取引金額、タグIDなどを含むタグデータが保存されている。例えば、イニシエータモード「31」、取引金種「156」、国コード「CN」、マーチャント名「ABC」、マーチャントの所在都市「shanghai」、マーチャントMCC「5311」、マーチャントコード「2500034400020344500034453110004」(後ろの15桁がマーチャント番号)、取引金額「0.00」、組織コード「220330」、タグID「456」が挙げられる。
【0037】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るNFCタグによるデータ処理方法は、
マーチャントは、外接式入力装置を介して取引金額「100.00」を入力して確認するステップS1と、
タグ入金端末は、取引金額情報を受信し、それが備えたMCUによりマーチャントカスタム注文番号、例えば「100200」を生成し、受注システムにタグデータ申請要求を送信し、ここで、カスタム注文番号の役割は、当該取引を識別するためであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定されるステップS2と、
受注システムは、タグデータ申請要求をタグ決済システムに送信し、その要求の要素は、例えば、主に、マーチャント番号「500034453110004」(ここのマーチャント番号は、マーチャントコード「2500034400020344500034453110004」の一部を切り出してなる)、組織コード「220330」、タグID「456」、マーチャントカスタム注文番号「100200」、及び取引金額「100.00」(ここで、マーチャント番号、組織コード、タグIDなどの情報は、「元のNFCタグデータ」に相当する)を含むステップS3と、
タグ決済システムは、タグデータ申請要求を処理し、マーチャントカスタム注文番号「100200」を保存してカスタム注文番号の決済状態を未設定として保存し、且つタグデータを有効状態に設定し、また、選択的にタグデータに対して有効期間、例えば「1日」を設定し、その後、受注システムにタグデータ申請応答を送信するステップS4と、
受注システムは、さらにタグ入金端末に当該タグデータ申請応答を転送するステップS5と、
タグ入金端末がタグデータ申請応答を受信すると、それが備えたMCUにより取引金額「100.00」をタグ入金端末のタグデータへ更新し、タグ入金端末にタッチするようにユーザに提示し、例えば音声提示又はランプ提示が挙げられるステップS6と、
ユーザは、ポータブル決済端末をタグ入金端末の指定位置にタッチし、更新後のタグデータ、例えば、イニシエータモード「31」、取引金種「156」、国コード「CN」、マーチャント名「ABC」、マーチャントの所在都市「shanghai」、マーチャントMCC「5311」、マーチャントコード「2500034400020344500034453110004」(後ろの15桁がマーチャント番号)、取引金額「100.00」、組織コード「220330」、タグID「456」を読み取り、特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成し、例えば、更新後のタグデータ内の内容をhttps://nfc.123.com/nfctag /<メソッド名>?<パラメータ名>=<値>というフォーマットに従ってリンクを作成し、タグ決済画面を呼び出し、具体的には、https://nfc.123.com/nfctag /<A>?<タグ内容1>=<値1>&<タグ内容2>=<値2>&...&<タグ内容n>=<値n>であり、なお、タグ内容1〜n及び値1〜nは、元の内容ではなく、元の内容に対応するパラメータ値であるステップS7と、
タグ入金端末の更新後のNFCタグが読み取られた後、マーチャントカスタム注文番号「100200」の決済状態をポーリングして取引結果を判断し、例えば0.5秒毎にタグ決済システムにマーチャントカスタム注文番号「100200」の決済状態が決済したか否かを調べるステップS9と、
ポータブル決済端末は、タグ決済システムにタグ決済要求を送信するステップS10と、
タグ決済システムは、タグデータに対して、送信されたタグデータがタグ決済システムに保存されたデータと一致するか否かを判断する合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送するステップS11と、
ポータブル決済端末は、タグ決済応答を受信し、合法性が検証成功した場合、支払画面を表示するステップS12と、
ユーザが支払情報を確認した後、ポータブル決済端末により決済制御手段を呼び出して決済を完了させるステップS13と、
ポータブル決済端末は、タグ決済システムに決済成功メッセージを送信するステップS14と、
タグ入金端末は、タグ決済システムにおける当該注文の支払が成功したと確認できたら、決済成功メッセージをフィードバックし、例えば、音声により「マーチャント注文「100200」、100円入金済」とフィードバックするステップS15と、を含む。
【0038】
次に、本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理システムについて説明する。
【0039】
図2は本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータシステムを示すブロック図である。
【0040】
図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理システムは、外接式入力装置100と、タグ入金端末200と、ポータブル決済端末300と、受注システム400と、タグ決済システム500とを備える。
【0041】
なお、外接式入力装置100は、金額データを入力して前記タグ入金端末に提供するのに用いられる。
【0042】
前記タグ入金端末200は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュール210と、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、元のNFCタグデータ、前記外接式入力装置によって提供された金額データ及び前記カスタム注文番号に基づいて前記タグ決済システムにタグデータ申請要求を送信することにより、下記更新後のNFCタグデータを取得するのに用いられ、また、前記タグ決済システムから取得された下記更新後のNFCタグデータに基づいて前記NFCタグモジュールにおけるNFCタグを更新し、前記金額データを含む更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCU220と、
前記カスタム注文番号に基づいて前記タグ決済システムにけるカスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュール230と、を含む。
【0043】
なお、タグ決済システム500は、前記タグ入金端末からの前記タグデータ申請要求に基づき、更新後のNFCタグデータを生成して前記カスタム注文番号を保存し、且つ当該カスタム注文番号の決済状態を未決済状態に設定するのに用いられる一方、当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合に、前記zカスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更するのに用いられる。
【0044】
ポータブル決済端末300は、前記タグ入金端末から前記更新後のNFCタグを読み取り、且つ前記更新後のNFCタグに基づいて決済処理を完成させるのに用いられる。
【0045】
受注システム400は、タグ入金端末200とタグ決済システム500との間に設けられ、しかも両者を通信接続するために用いられるが、無論、受注システム400を省略し、タグ入金端末200とタグ決済システム500とを直接通信接続することも可能である。
【0046】
ここで、外接式入力装置100は、タグ入金端末200と分離して設置されてもよく、一体に設置され、例えば外接式入力装置100をタグ入金端末200に一体化することでもよい。
【0047】
次に、本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びそのデータ処理システムについて説明する。
【0048】
図3は、本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法を示すフローチャートである。
【0049】
本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法は、NFCタグによって実現されるオフライン決済方法に関するものである。当該実施形態では、そのオフライン決済方法は、外接式入力装置と、タグ入金端末と、受注システムと、ポータブル決済端末(ユーザの携帯電話に相当)と、タグ決済システムとによって実現される。
【0050】
ステップS21:マーチャントは、外接式入力装置を介して取引金額「100.00」を入力して確認する。
【0051】
ステップS22:タグ入金端末が取引金額情報を受信すると、マーチャントカスタム注文番号「100200」を生成し、MCUにより取引金額「100.00」とマーチャントカスタム注文番号「100200」をタグデータへ更新又は書き込みし、その後、タグ入金端末にタッチするようにユーザに提示し、例えば音声提示又はランプ表示にすることができ、ここのカスタム注文番号の役割は、当該取引を識別するためであり、当該カスタム注文番号の決済状態は、当該取引が未決済の場合には未決済状態に設定され、当該取引が完了した後には決済成功状態に設定される。
【0052】
ステップS23:ユーザは、ポータブル決済端末をタグ入金端末の指定位置にタッチする。
【0053】
ステップS24:ここで第1実施形態と異なるのは、タグ入金端末にはマーチャントの秘密鍵が保存されており、タグ決済システムにはマーチャントの公開鍵が保存されていることである。一例として、まずタグデータに対してハッシュ演算を行ってハッシュ値「hash0」を取得し、次にマーチャント秘密鍵を用いて「hash0」を暗号化することにより、暗号化データ「abcd」を取得する。ユーザがポータブル決済端末をタグ入金端末の指定位置にタッチする場合、暗号化データとタグデータが読み取れ、ここのタグデータとして、例えば、イニシエータモード「31」、取引金種「156」、国コード「CN」、マーチャント名「ABC」、マーチャント所在都市「shanghai」、マーチャントMCC「5311」、マーチャントコード「2500034400020344500034453110004」(後ろの15桁はマーチャント番号)、取引金額「100.00」、組織コード「220330」、タグID「456」などがあり、さらに特定のフォーマットに従ってアクセスリンクを作成し、例えば、タグデータ内の内容をhttps://nfc.123.com/nfctag /<メソッド名>?<パラメータ名>というフォーマットに従ってリンクを作成し、タグ決済画面を呼び出す。具体的には、https://nfc.123.com/nfctag /<A>?<タグ内容1>=<値1>&<タグ内容2>=<値2>&…&<タグ内容n>=<値n>であり、なお、タグ内容1〜n及び値1〜nは、元の内容ではなく、元の内容に対応するパラメータ値である。
【0054】
ステップS25:タグ入金端末のNFCタグが読み取られた後、マーチャントカスタム注文番号「100200」の決済状態を調べることによって、タグ決済システムに取引結果をポーリングし、例えば、0.5秒毎に、マーチャントカスタム注文番号「100200」の決済状態が決済成功状態であるか否かをタグ決済システムに調べる。
【0055】
ステップS26:ポータブル決済端末は、タグ決済システムにタグ決済要求を送信する。ポータブル決済端末により、暗号化データ「abcd」及び非暗号化タグデータをタグ決済システムに送信し、また、カスタム注文番号「100200」も一緒にタグ決済要求を通してタグ決済システムに送信する。ここで、当該カスタム注文番号「100200」が決済されていないため、その決済状態は非決済状態である(又は、タグ決済システムが当該カスタム注文番号「100200」を受信した後、ステップS27においてその決済状態を非決済状態に設定することもできる)。
【0056】
ステップS27:タグ決済システムは、タグデータに対して合法性検証を行った後、タグ決済応答を返送する。ここでの合法性検証は、例えば、タグ決済システムがユーザの公開鍵を用いて暗号化データ「abcd」を復号し、復号に成功したら復号後のハッシュ値「hash1」を取得し、次に、同様のハッシュアルゴリズムを用いて、暗号化されていないタグデータに対してハッシュ演算を行い、ハッシュ値「hash2」を取得する。「hash1」と「hash2」が等しければ、タグデータが改竄されていないこと、すなわち、タグ決済要求が合法であることを意味する。
【0057】
ステップS28:ポータブル決済端末は、タグ決済応答を受信し、合法性検証に成功した場合、支払画面を表示する。
【0058】
ステップS29:ユーザが支払情報を確認した後、ポータブル決済端末により決済制御手段を呼び出して決済を完了させる。
【0059】
ステップS30:ポータブル決済端末は、決済成功メッセージをタグ決済システムに送信し、タグ決済システムは、当該カスタム注文番号「100200」の決済状態を決済成功状態に変更する。
【0060】
ステップS31:タグ入金端末は、タグ決済システムにおける当該カスタム注文番号の決済状態が決済成功であると確認できた場合、決済成功メッセージをフィードバックし、例えば「マーチャント注文「100200」、100円入金済」を音声でフィードバックする。
【0061】
第1の実施形態と第2の実施形態とを比較すると、両者の相違点は、以下の通りとなる。
【0062】
(1)第2の実施形態では、タグ入金端末が取引金額情報を受信した後、マーチャントカスタム注文番号「100200」を生成し、MCUにより取引金額「100.00」とマーチャントカスタム注文番号「100200」をタグデータへ更新又は書き込みし、その後、タグ入金端末にタッチするようにユーザに提示し、例えば音声提示又はランプ提示にすることができる。
【0063】
(2)第2の実施形態では、タグ入金端末には、マーチャントの秘密鍵が保存されており、タグ決済システムには、マーチャントの公開鍵が保存されている。一般的には、タグデータ全体に対してハッシュ演算を行い、ハッシュ値「hash0」を得た後、マーチャントの秘密鍵を用いて「hash0」を暗号化して、暗号化データ「abcd」を取得し、暗号化データ「abcd」がNFCによって携帯電話に読み取られた後、タグ決済要求の送信段階では、ポータブル決済端末により、暗号化データ「abcd」と、暗号化されていないタグデータとをタグ決済システムに送信する。タグ決済システムは、ユーザの公開鍵で暗号化データ「abcd」を復号し、復号に成功したら復号後のハッシュ値「hash1」を取得し、次に、同様のハッシュアルゴリズムを用いて、暗号化されていないタグデータに対してハッシュ演算を行い、ハッシュ値「hash2」を取得する。「hash1」と「hash2」が等しければ、タグデータが改竄されていないこと、すなわち、タグ決済要求が合法であることを意味する。
【0064】
(3)第2の実施形態では、マーチャントカスタム注文番号「100200」も、タグ決済要求過程により送信される。
【0065】
次に、本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータ処理システムについて説明する。
【0066】
図4は本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータシステムを示すブロック図である。
【0067】
本発明の第2の実施形態に係るNFCタグによって実現されるデータシステムは、外接式入力装置10と、タグ入金端末20と、ポータブル決済端末30と、タグ決済システム40とを備える。
【0068】
外接式入力装置10は、金額データを入力してタグ入金端末20に提供するのに用いられる。
【0069】
タグ入金端末20は、
NFCタグデータを記憶するのに用いられるNFCタグモジュール21と、
当該カスタム注文番号の決済状態を当該取引が未決済の場合に未決済状態に設定する、取引識別用カスタム注文番号を生成するのに用いられる一方、前記金額データ及び前記カスタム注文番号を、NFCタグモジュールに記憶されているNFCタグデータへ更新することにより、更新後のNFCタグを生成するのに用いられる、MCU22と、
前記タグ決済システムにける前記カスタム注文番号の決済状態をポーリングすることで、更新後のNFCタグに基づく決済処理が行われたか否かを判断するポーリングモジュール23と、を含む。
【0070】
ポータブル決済端末30は、前記更新後のNFCタグを読み取り、前記更新後のNFCタグに基づいてタグ決済システム40に決済要求を送信してタグ決済システム40から決済応答を受信するのに用いられ、前記決済要求には、さらに前記カスタム注文番号及び当該カスタム注文番号の決済状態が含まれている。
【0071】
タグ決済システム40は、ポータブル決済端末30からの決済要求を受信してポータブル決済端末30に決済応答を返送し、しかも当該カスタム注文番号に対応する当該取引が決済に成功した場合、カスタム注文番号の決済状態を決済成功状態に変更する。
【0072】
ここで、外接式入力装置10は、タグ入金端末20と分離して設置されてもよく、一体に設置され、例えば外接式入力装置10をタグ入金端末20に一体化することでもよい。
【0073】
本発明に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びNFCタグによるデータ処理システムによれば、ユーザが携帯電話端末に取引金額を入力する必要がなく、マーチャントが取引金額を入力してNFCタグへ更新させるが、これによりユーザの操作の複雑度を減少させ、ユーザの決済体験を向上させることができるとともに、マーチャントの入金確認の困難度も減少でき、ユーザ側とマーチャント側の両方の体験感を同時に向上させることができる。
【0074】
以上の例は、本発明に係るNFCタグによって実現されるデータ処理方法及びNFCタグによるデータ処理システムを中心に説明した。本発明の一部の実施形態のみを説明したが、当業者は、その要旨及び範囲から逸脱しない範囲内に他の多くの形態で本発明を実施できることを理解できる。したがって、提示された例及び実施形態は、例示であり、限定を意図するものではないと見なされるべきであり、添付の各請求項によって定義される本発明の思想及び範囲から逸脱しない場合、本発明は種々の変形及び置換が可能である。
【符号の説明】
【0075】
100 外接式入力装置
200 タグ入金端末
210 NFCタグモジュール
230 ポーリングモジュール
300 受注システム
400 ポータブル決済端末
500 タグ決済システム
10 外接式入力装置
20 タグ入金端末
21 NFCタグモジュール
23 ポーリングモジュール
30 ポータブル決済端末
40 タグ決済システム
図1
図2
図3
図4