特許第6976689号(P6976689)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6976689通信装置、通信装置の制御方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976689
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】通信装置、通信装置の制御方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20211125BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20211125BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20211125BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20211125BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20211125BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20211125BHJP
【FI】
   H04M1/00 U
   H04W84/12
   H04W84/10 110
   H04W88/06
   H04W36/14
   H04W92/08 110
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-12534(P2017-12534)
(22)【出願日】2017年1月26日
(65)【公開番号】特開2018-121260(P2018-121260A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2020年1月16日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】鳥飼 洋行
(72)【発明者】
【氏名】小桜 梢
【審査官】 西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−225949(JP,A)
【文献】 特開2016−181801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048−3/0489
H04B7/24−7/26
H04M1/00−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
H04N5/222−5/257
5/91−5/956
7/10
7/14−7/173
7/20−7/56
21/00−21/858
H04W4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と第一の通信により接続する第一の通信手段と、
前記外部装置と第二の通信により接続する第二の通信手段と、
前記第一の通信手段により前記外部装置と接続中に前記第二の通信手段を用いたサービスの実行を要求する操作をユーザから受け付けた場合、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断すると共に前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続する切り替え処理を制御する制御手段とを有し、
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手である場合、前記制御手段は、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求し、
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手でない場合、前記制御手段は、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求しないよう制御し、
前記制御手段は、前記切り替え処理では、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断した後に、前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続する
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記第一の通信と前記第二の通信とは、互いに電波干渉しうることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第一の通信手段は、無線LANを介して前記外部装置と接続することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第二の通信手段はBluetoothを介して前記外部装置と接続することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第二の通信手段は、前記外部装置から送信されるアドバタイズ信号をスキャンするためのスキャン処理を実行することで、前記外部装置との第二の通信による接続を開始することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第二の通信手段は、前記外部装置との第二の通信による接続が確立した後も、スキャン処理を実行することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手でない場合であっても、前記第二の通信手段は、前記外部装置との第二の通信による接続を維持したまま、前記制御手段は、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求しないよう制御することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記第二の通信手段によるスキャン処理の間は、前記第一の通信手段による外部装置の探索を実行しないよう制御する請求項1乃至のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第一の通信により前記外部装置から取得した識別情報と、前記第二の通信により前記外部装置から取得した識別情報とに基づき、前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手であるか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項10】
外部装置と第一の通信により接続する第一の通信手段と、前記外部装置と第二の通信により接続する第二の通信手段を有する通信装置の制御方法であって、
前記第一の通信手段により前記外部装置と接続中に前記第二の通信手段を用いたサービスの実行を要求する操作をユーザから受け付けた場合、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断すると共に前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続する切り替え処理を制御する制御ステップと、
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手である場合、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求するステップと、
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手でない場合、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求しないよう制御するステップとを有し、
前記制御ステップでは、前記切り替え処理では、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断した後に、前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続する
ことを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項11】
前記第一の通信と前記第二の通信とは、互いに電波干渉しうることを特徴とする請求項10に記載の通信装置の制御方法。
【請求項12】
前記第一の通信は、無線LANであることを特徴とする請求項10または11に記載の通信装置の制御方法。
【請求項13】
前記第二の通信はBluetoothであることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の通信装置の制御方法。
【請求項14】
前記外部装置から送信されるアドバタイズ信号を前記第二の通信手段を介してスキャンするためのスキャン処理を実行することで、前記外部装置との第二の通信による接続を開始するステップをさらに有することを特徴とする請求項13に記載の通信装置の制御方法。
【請求項15】
前記外部装置との第二の通信による接続が確立した後も、前記第二の通信手段によりスキャン処理を実行することを特徴とする請求項14に記載の通信装置の制御方法。
【請求項16】
前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手でない場合であっても、前記第二の通信手段は、前記外部装置との第二の通信による接続を維持したまま、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求しないよう制御することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の通信装置の制御方法。
【請求項17】
前記第二の通信手段によるスキャン処理の間は、前記第一の通信手段による外部装置の探索を実行しないよう制御する請求項10乃至16のいずれか1項に記載の通信装置の制御方法。
【請求項18】
前記第一の通信により前記外部装置から取得した識別情報と、前記第二の通信により前記外部装置から取得した識別情報とに基づき、前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手であるか否かを判断することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか1項に記載の通信装置の制御方法。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるための、コンピュータが読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信により外部装置と通信する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラに複数の無線通信機能が搭載され、携帯電話と無線で接続する機種が知られている。例えば、特許文献1には、無線LANとBluetooth(登録商標)を搭載し、携帯電話と無線で接続するデジタルカメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−088789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線LANとBluetoothの両方の通信手段を搭載したデジタルカメラなどにおいて、通信モジュールの構成によっては電波干渉することが懸念される。なぜなら、無線LAN IEEE802.11b/g/nとBluetoothの組み合わせで、どちらも同じ通信周波数帯域を利用した通信規格だからである。電波干渉を回避するために両通信を排他、つまり、無線LAN使用中はBluetoothを使用しない、逆にBluetooth使用中は無線LANを使用しないという構成が考えられる。この場合、Bluetoothから無線LANに接続を切り替える手段を設けても、一旦、両通信が切断された状態を設けなければならない。そのため、携帯電話では、切替前のBluetooth接続中に、目的の無線LANネットワークへの接続切り替えに必要な情報として、カメラが作成する無線LANネットワークのSSIDやパスワードを事前に十分に取得しておく必要がある。一方、Bluetooth通信は、デバイス間でペアリングしてあれば、切り替わりのタイミングで切り替えに必要な情報を集めることも必要なく、接続することができる。
【0005】
一方、携帯電話では、無線LANとBluetoothを同時に使用することができる。また、携帯電話では、Bluetooth 通信を介して、複数台のカメラを接続することができる。
【0006】
これらの状況下において、カメラが携帯電話と無線LAN接続中に、カメラにおいてBluetooth専用の機能を使用する場合、カメラは無線LANを切断してBluetoothの再接続をしなくてはならない。このとき、携帯電話がBluetoothで接続しなおす前に、Bluetoothで接続している他のカメラからサービスの要求が来た場合、元のカメラからのサービスの要求に応えられない可能性がある。例えばそのサービスが、Bluetoothで接続する複数のカメラのうち、一つのカメラにのみ同時にサービス可能な機能である場合などである。例えばカメラのリモコンとして携帯電話を機能させるようなサービスは、複数のカメラと同時に実行されることを想定していないことが予想される。
【0007】
そこで、本発明では、携帯電話が他の装置と無線LAN接続中のBluetoothを介したサービスの実行をよりスムーズにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の通信装置は、外部装置と第一の通信により接続する第一の通信手段と、前記外部装置と第二の通信により接続する第二の通信手段と、前記第一の通信手段により前記外部装置と接続中に前記第二の通信手段を用いたサービスの実行を要求する操作をユーザから受け付けた場合、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断すると共に前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続する切り替え処理を制御する制御手段とを有し、前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手である場合、前記制御手段は、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求し、前記第二の通信手段を介して接続した外部装置が、前記切り替え処理により切断された第一の通信手段による通信相手でない場合、前記制御手段は、該外部装置に対して前記サービスの開始を要求しないよう制御し、前記制御手段は、前記切り替え処理では、前記第一の通信手段による前記外部装置との接続を切断した後に、前記第二の通信手段を介して前記外部装置と接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、携帯電話が他の装置と無線LAN接続中のBluetoothを介したサービスの実行をよりスムーズにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態におけるデジタルカメラのブロック図と外観図である。
図2】第1の実施形態における携帯電話の構成を示すブロック図と外観図である。
図3】第1の実施形態におけるデジタルカメラと携帯電話の接続形態を示す概略図である。
図4】第1の実施形態におけるデジタルカメラとの接続状態における携帯電話の状態遷移図である。
図5】第1の実施形態における携帯電話の表示部に表示される画面の一例である。
図6】第1の実施形態におけるBLEから無線LAN接続への切り替え時の携帯電話の動作を示すフローチャートである。
図7】第1の実施形態におけるBLEから無線LAN接続への切り替え時の携帯電話の動作を示すフローチャートである。
図8】(a)第2の実施形態における無線LANもしくはBLE機能開始要求をデジタルカメラから受信する携帯電話の動作を示すフローチャートである。(b)第2の実施形態における無線LANもしくはBLE機能開始要求を携帯電話に送信するデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、添付の図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されてもよい。また、各実施の形態を適宜組み合せることも可能である。
【0013】
[第1の実施形態]
<デジタルカメラの構成>
図1(a)は、本実施形態の通信装置の一例であるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。なお、ここでは通信装置の一例としてデジタルカメラについて述べるが、通信装置はこれに限られない。例えば通信装置は携帯型のメディアプレーヤや、いわゆるタブレットデバイス、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置であってもよい。
【0014】
制御部101は、入力された信号や、後述のプログラムに従ってデジタルカメラ100の各部を制御する。なお、制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。
【0015】
撮像部102は、例えば、光学レンズユニットと絞り・ズーム・フォーカスなど制御する光学系と、光学レンズユニットを経て導入された光(映像)を電気的な映像信号に変換するための撮像素子などで構成される。撮像素子としては、一般的には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)が利用される。撮像部102は、制御部101に制御されることにより、撮像部102に含まれるレンズで結像された被写体光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。本実施形態のデジタルカメラ100では、画像データは、DCF(Design Rule for Camera File system)の規格に従って、記録媒体110に記録される。
【0016】
不揮発性メモリ103は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリであり、制御部101で実行される後述のプログラム等が格納される。
【0017】
作業用メモリ104は、撮像部102で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、表示部106の画像表示用メモリ、制御部101の作業領域等として使用される。
【0018】
操作部105は、ユーザがデジタルカメラ100に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部105は例えば、ユーザがデジタルカメラ100の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、撮影を指示するためのレリーズスイッチ、画像データの再生を指示するための再生ボタンを含む。さらに、後述の通信部111を介して外部機器との通信を開始するための専用の接続ボタンなどの操作部材を含む。また、後述する表示部106に形成されるタッチパネルも操作部105に含まれる。なお、レリーズスイッチは、SW1およびSW2を有する。レリーズスイッチが、いわゆる半押し状態となることにより、SW1がONとなる。これにより、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備を行うための指示を受け付ける。また、レリーズスイッチが、いわゆる全押し状態となることにより、SW2がONとなる。これにより、撮影を行うための指示を受け付ける。
【0019】
表示部106は、撮影の際のビューファインダー画像の表示、撮影した画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部106は必ずしもデジタルカメラ100が内蔵する必要はない。デジタルカメラ100は内部又は外部の表示部106と接続することができ、表示部106の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
【0020】
記録媒体110は、撮像部102から出力された画像データを記録することができる。記録媒体110は、デジタルカメラ100に着脱可能なよう構成してもよいし、デジタルカメラ100に内蔵されていてもよい。すなわち、デジタルカメラ100は少なくとも記録媒体110にアクセスする手段を有していればよい。
【0021】
通信部111は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態のデジタルカメラ100は、通信部111を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、撮像部102で生成した画像データを、通信部111を介して外部装置に送信することができる。また、撮像部102による撮像を通信部111を介して外部装置からコントロールすることができる。なお、本実施形態では、通信部111は外部装置とIEEE802.11の規格に従った、いわゆる無線LANで通信するためのインターフェースを含む。制御部101は、通信部111を制御することで外部装置との無線通信を実現する。
【0022】
近距離無線通信部112は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するため変復調回路や通信コントローラから構成される。近距離無線通信部112は、変調した無線信号をアンテナから出力し、またアンテナで受信した無線信号を復調することによりIEEE802.15の規格(いわゆるBluetooth)に従った近距離無線通信を実現する。本実施形態においてBluetooth通信は、低消費電力であるBluetooth Low Energyのバージョン4.0(以下BLE)を採用する。このBLE通信は、無線LAN通信と比べて通信可能な範囲が狭い(つまり、通信可能な距離が短い)。また、BLE通信は、無線LAN通信と比べて通信速度が遅い。その一方で、BLE通信は、無線LAN通信と比べて消費電力が少ない。本実施形態のデジタルカメラ100は、近距離無線通信部112を介して、外部装置とデータのやりとりを行うことができる。例えば、撮像部102による撮像を通信部111を介して外部装置からコントロールすることができる。ただし、通信速度が遅いため撮像部102で生成した画像データを送信することはしない。
【0023】
なお、本実施形態におけるデジタルカメラ100の通信部111は、インフラストラクチャモードにおけるアクセスポイントとして動作するAPモードと、インフラストラクチャモードにおけるクライアントとして動作するCLモードとを有している。そして、通信部111をCLモードで動作させることにより、本実施形態におけるデジタルカメラ100は、インフラストラクチャモードにおけるCL機器として動作することが可能である。デジタルカメラ100がCL機器として動作する場合、周辺のAP機器に接続することで、AP機器が形成するネットワークに参加することが可能である。また、通信部111をAPモードで動作させることにより、本実施形態におけるデジタルカメラ100は、APの一種ではあるが、より機能が限定された簡易的なAP(以下、簡易AP)として動作することも可能である。デジタルカメラ100が簡易APとして動作すると、デジタルカメラ100は自身でネットワークを形成する。デジタルカメラ100の周辺の装置は、デジタルカメラ100をAP機器と認識し、デジタルカメラ100が形成したネットワークに参加することが可能となる。上記のようにデジタルカメラ100を動作させるためのプログラムは不揮発性メモリ103に保持されているものとする。
【0024】
なお、本実施形態におけるデジタルカメラ100はAPの一種であるものの、CL機器から受信したデータをインターネットプロバイダなどに転送するゲートウェイ機能は有していない簡易APである。したがって、自機が形成したネットワークに参加している他の装置からデータを受信しても、それをインターネットなどのネットワークに転送することはできない。
【0025】
次に、デジタルカメラ100の外観について説明する。図1(b)、図1(c)はデジタルカメラ100の外観の一例を示す図である。レリーズスイッチ105aや再生ボタン105b、方向キー105c、タッチパネル105dは、前述の操作部105に含まれる操作部材である。また、表示部106には、撮像部102による撮像の結果得られた画像が表示される。
【0026】
以上がデジタルカメラ100の説明である。
【0027】
<携帯電話200の内部構成>
図2は、本実施形態の情報処理装置の一例である携帯電話200の構成例を示すブロック図である。なお、ここでは情報処理装置の一例として携帯電話について述べるが、情報処理装置はこれに限られない。例えば情報処理装置は、無線機能付きのデジタルカメラ、タブレットデバイス、あるいはパーソナルコンピュータなどであってもよい。
【0028】
制御部201は、入力された信号や、後述のプログラムに従って携帯電話200の各部を制御する。なお、制御部201が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。
【0029】
撮像部202は、撮像部202に含まれるレンズで結像された被写体光を電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行いデジタルデータを画像データとして出力する。撮像した画像データはバッファメモリに蓄えられた後、制御部201にて所定の演算を行い、記録媒体210に記録される。
【0030】
不揮発性メモリ203は、電気的に消去・記録可能な不揮発性のメモリである。不揮発性メモリ203には、制御部201が実行する基本的なソフトウェアであるOS(オペレーティングシステム)や、このOSと協働して応用的な機能を実現するアプリケーションが記録されている。また、本実施形態では、不揮発性メモリ203には、デジタルカメラ100と通信し、デジタルカメラ100をリモート制御するためのカメラアプリケーション(以下アプリ)が格納されている。
【0031】
作業用メモリ204は、表示部206の画像表示用メモリや、制御部201の作業領域等として使用される。
【0032】
操作部205は、携帯電話200に対する指示をユーザから受け付けるために用いられる。操作部205は例えば、ユーザが携帯電話200の電源のON/OFFを指示するための電源ボタンや、表示部206に形成されるタッチパネルなどの操作部材を含む。
【0033】
表示部206は、画像データの表示、対話的な操作のための文字表示などを行う。なお、表示部206は必ずしも携帯電話200が備える必要はない。携帯電話200は表示部206と接続することができ、表示部206の表示を制御する表示制御機能を少なくとも有していればよい。
【0034】
本実施形態に係る携帯電話200は、操作部205の一つとして、表示部206に対する接触を検知可能なタッチパネルを有しており、タッチパネルと表示部206とは一体的に構成されている。例えば、光の透過率によって表示部206による表示を妨げないようにタッチパネルを構成し、表示部206の表示面の上層に取り付けられるようにする。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部206上の表示座標とを対応付けるようにする。これにより、表示部206上に表示された画面を恰もユーザが直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。また、タッチパネルは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。
【0035】
制御部201は、タッチパネルに対する以下の操作を検出することができる。
(1)タッチパネルを指やペンで触れたこと(以下、タッチダウンと称する)。
(2)タッチパネルを指やペンで触れている状態であること(以下、タッチオンと称する)。
(3)タッチパネルを指やペンで触れたまま移動していること(以下、ムーブと称する)。
(4)タッチパネルへ触れていた指やペンを離したこと(以下、タッチアップと称する)。
(5)タッチパネルに何も触れていない状態であること(以下、タッチオフと称する)。
【0036】
これらの操作や、タッチパネル上に指やペンが触れている位置座標の情報は制御部201に通知され、制御部201は、通知された情報に基づいてタッチパネル上にどのような操作が行われたかを判定する。ムーブについては、タッチパネル上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。また、タッチパネル上をタッチダウンから一定のムーブを経てタッチアップをしたとき、ストロークを描いたこととする。以下、素早くストロークを描く操作をフリックと呼ぶ。フリックは、タッチパネル上に指を触れたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作であり、言い換えればタッチパネル上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行われたものと判定する。また、所定距離以上を、所定速度未満でムーブしたことが検出された場合はドラッグが行われたものと判定する。
【0037】
記録媒体210は、撮像部202から出力された画像データを記録することができる。記録媒体210は、携帯電話200に着脱可能なよう構成してもよいし、携帯電話200に内蔵されていてもよい。すなわち、携帯電話200は少なくとも記録媒体210にアクセスする手段を有していればよい。
【0038】
通信部211は、外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態の携帯電話200は、通信部211を介して、デジタルカメラ100とデータのやりとりを行うことができる。本実施形態では、通信部211はアンテナであり、制御部101は、アンテナを介して、デジタルカメラ100と接続することができる。なお、デジタルカメラ100との接続では、直接接続してもよいしアクセスポイントを介して接続してもよい。データを通信するためのプロトコルとしては、例えば無線LANを通じたPTP/IP(Picture Transfer Protocol over Internet Protocol)を用いることができる。なお、デジタルカメラ100との通信はこれに限られるものではない。例えば、通信部211は、赤外線通信モジュール、Bluewtooth通信モジュール、WirelessUSB等の無線通信モジュールを含むことができる。
【0039】
近距離無線通信部212は、例えば無線通信のためのアンテナと無線信号を処理するため変復調回路や通信コントローラから構成される。近距離無線通信部212は、変調した無線信号をアンテナから出力し、またアンテナで受信した無線信号を復調することによりIEEE802.15の規格(いわゆるBluetooth)に従った近距離無線通信を実現する。本実施形態においてBluetooth通信は、前述のデジタルカメラ100の構成と同様に低消費電力であるBluetooth Low Energyのバージョン4.0(以下BLE)を採用する。
【0040】
本実施形態におけるデジタルカメラ100との近距離無線通信においては、最初にペアリングと呼ばれる近距離無線通信における1:1接続のための操作によってデジタルカメラ100の近距離無線通信部112と接続する必要がある。ペアリング操作においては例えばデジタルカメラ100がBLEのPeripheralデバイスとなり、近距離無線通信部112を用いてAdvertiseと呼ばれる自分の存在を周辺に知らせるための信号を定期的に発信する。そして、携帯電話200がCentralとして動作し、近距離無線通信部212を用いてScan動作を行うことによって、デジタルカメラ100からのAdvertiseを受信することでデジタルカメラ100を発見する。デジタルカメラ100を発見すると、携帯電話200はInitiate動作によって参加要請を行うことによって近距離無線通信の接続を確立する。
【0041】
公衆網通信部213は、公衆無線通信を行う際に用いられるインターフェースである。携帯電話200は、公衆網通信部213を介して、他の機器と通話することができる。この際、制御部201はマイク214およびスピーカ215を介して音声信号の入力と出力を行うことで、通話を実現する。本実施形態では、公衆網通信部213はアンテナであり、制御部101は、アンテナを介して、公衆網に接続することができる。なお、通信部211および公衆網通信部213は、一つのアンテナで兼用することも可能である。
【0042】
次に、携帯電話200の外観について説明する。図2(b)は携帯電話200の外観の一例を示す図である。電源ボタン205aやホームボタン205b、タッチパネル205cは、前述の操作部205に含まれる操作部材である。ホームボタン205bはユーザが押下することで実行中のアプリケーションを中断し、表示部206へ他のアプリケーションを選択できるホーム画面を表示することができる。
【0043】
以上が携帯電話200の説明である。
【0044】
<カメラと携帯電話のシステム図>
続いて本実施形態における携帯電話200とデジタルカメラ100の接続形態について説明する。
【0045】
図3(a)は、携帯電話200とデジタルカメラ100がBLE通信で接続された状態を示す。この状態は、前述の携帯電話の内部構成の説明にもあるとおり、携帯電話200は、最初にペアリングと呼ばれる近距離無線通信における1:1接続のための操作によってデジタルカメラ100の近距離無線通信部112と接続する必要がある。近距離無線通信部212を用いてScan動作を行うことによって、デジタルカメラ100からのAdvertiseを受信する。これによってデジタルカメラ100を発見し、デジタルカメラ100を発見すると、携帯電話200はInitiate動作によって接続を確立する。この状態においては、BLE通信で実行可能なBLE機能を実行開始することができる。
【0046】
図3(b)は、携帯電話200とデジタルカメラ100が無線LANで接続された状態を示す。前述のとおり、デジタルカメラ100の通信部111は、APモードとCLモードを有しており、APモードでは携帯電話200がデジタルカメラ100の形成した簡易APネットワークに参加することで無線LAN接続を確立することができる。この状態においては、無線LAN通信で実行可能な無線LAN機能を実行開始することができる。
【0047】
なお、本実施形態では、デジタルカメラ100は電波干渉回避のために、無線LANとBLEの通信を排他する。つまり、無線LAN使用中はBluetoothを使用しない。逆にBluetooth使用中は無線LANを使用しない。その中でも、図(a)の状態と図(b)の状態とを切り替えることで、BLE通信の機能と無線LAN通信の機能をそれぞれ使用することができる。
【0048】
本実施形態では、携帯電話200は、図3(c)に示すとおり、複数台のデジタルカメラ100と同時にBLE接続の確立をすることができることとする。このために、携帯電話はいずれかのカメラとBLE接続を確立しても、引き続きScan動作を行い、デジタルカメラ100からのAdvertiseを受信することでデジタルカメラ100を発見して接続することができる。ただし、本実施形態では、仕様とシステムの複雑化を防ぐため、複数カメラ接続可能でもBLE機能を使用することができるのは1台のみとする。
【0049】
BLE通信で複数のカメラと接続中においても、ユーザが選んだ1台に対してBLE通信から無線LAN接続に切り替え、図3(d)のとおりに、無線LAN機能が利用可能となる。ただし、本実施形態では、仕様とシステムの複雑化を防ぐため、無線LAN接続できるカメラは1台のみとし、無線LAN接続中は、他のカメラの無線LAN接続要求は受け付けない。
【0050】
<携帯電話の状態遷移図>
続いて、携帯電話200の状態遷移について、図4を用いて説明する。
【0051】
携帯電話200では、デジタルカメラ100と接続した機能を実行するためのアプリケーションを起動している状態が、状態400となる。このとき、カメラからのBLE通信もしくは無線LAN通信の接続要求を受け付けることができるように、BLE通信および無線LAN通信の両方においてカメラ探索処理を行う。
【0052】
状態400において、BLE通信でカメラを発見した場合には、発見したカメラとBLE接続を確立して、状態401へ遷移する。
【0053】
状態401において、前述のとおり本実施形態では複数カメラと同時にBLE接続の確立を実現するため、状態401でも引き続きBLE通信でカメラの探索し、カメラを発見した場合には、同様にBLE接続を確立する。またBLE通信の切断を検知し、1台も接続されていない状態になった場合には、状態400へ戻る。
【0054】
状態401では、BLE機能を使用することができ、機能を開始したら状態402へ遷移する。ただし、本実施形態では、複数台同時に機能を利用できない。状態401において複数カメラが接続している場合には、状態405として実行時にユーザに接続中の複数カメラから1台を選択する要求を受け付けて対象のカメラでBLE機能を開始する。
【0055】
一方、状態400において、無線LAN通信でカメラを発見した場合には、発見したカメラと無線LAN接続を確立して、状態403へ遷移する。
【0056】
状態403では、無線LAN機能を使用することができ、機能を開始したら状態404へ遷移する。なお、前述のとおり本実施形態では、BLE通信とは異なり、無線LAN通信で必ず1台のカメラとしか接続できない。
【0057】
なお、本実施形態では、状態401のBLE接続中から、無線LAN機能を開始することができる。状態401において、ユーザがアプリケーションを操作して無線LAN機能実行開始を要求すると、対象のカメラとBLE通信から無線LAN通信へ接続を切り替えて状態403へ遷移する。そして、その後自動的に状態404へと遷移して無線LAN機能を開始することができる。その際、状態401において複数カメラが接続している場合には、状態406として実行時にユーザに接続中の複数カメラから1台を選択する要求を受け付けて対象のカメラで無線LAN接続への切り替えと無線LAN機能の開始を行う。
【0058】
また、本実施形態では、状態403の無線LAN接続中から、BLE機能を使用することを可能とする。状態403において、ユーザがアプリケーションを操作してBLE機能実行開始を要求すると、対象のカメラと無線LAN通信からBLE通信へ接続を切り替えて状態401へ遷移し、その後自動的に状態402へと遷移してBLE機能を開始することができる。
【0059】
<携帯電話の画面例>
続いて、携帯電話200で実行するアプリケーションの画面例について、図5を用いて説明する。
【0060】
図5(a)は、本実施形態のアプリケーションのメイン画面500である。BLEや無線LAN通信によるカメラの接続状態にかかわらず、まだ機能を実行していない状態400、状態401および状態403において携帯電話200の表示部206に表示する。
【0061】
メイン画面500には、実行可能な機能に該当するボタンが配置される。
【0062】
ボタン501は、デジタルカメラ100の記憶媒体110に保存された画像データをアプリケーション上に表示すると機能を開始するボタンである。この機能は、画像データの転送を行うため、通信速度の速いカメラと無線LAN通信中に実行できる機能である。
【0063】
ボタン502は、デジタルカメラ100からライブビュー画像を繰り返し取得してアプリケーション上に表示し、ユーザがデジタルカメラの画面を携帯電話200の画面を介して見ながら、撮影を指示することができるリモート撮影機能を開始するボタンである。この機能も、通信速度の速いカメラと無線LAN通信中に実行できる機能である。この機能を実行時の画面例は、図5(c)のとおりである。
【0064】
ボタン503は、デジタルカメラ100からライブビューの表をせずに、ユーザがデジタルカメラの撮影を指示することだけできるリモコン機能を開始するボタンである。この機能は、通信データ量が小さいため、カメラとBLE通信中に実行できる機能である。この機能を実行時の画面例は、図5(d)のとおりである。
【0065】
メイン画面500の下部に配置した接続状態表示エリア504は現在のカメラとの接続状態を表示する。状態400に該当する何もカメラが接続されていない状態であれば、「未接続」とラベル表示する。状態401に該当するBLE通信でカメラが接続された状態であれば、BLE接続を意味するマークとともに、カメラの識別情報としてカメラ名をラベル表示する。複数台のカメラがBLE通信で接続されている場合には、BLE接続を意味するマークとともに、「複数のカメラ」とラベル表示する。また、状態403に該当する無線LAN通信でカメラが接続された状態であれば、カメラ名のみをラベル表示する。
【0066】
メイン画面500においてユーザが各機能のボタンを操作すると、対象の機能の画面へと遷移する。たとえば、ボタン502では、図5(c)に表示する画面520を表示する。またボタン503では、図5(d)に表示する画面530を表示する。
【0067】
なお、メイン画面500において、状態401に該当するBLE接続状態において、カメラが2台以上接続されている場合には、各機能のボタンを操作すると図5(b)に示すとおりメイン画面500の前面に複数カメラ選択ダイアログ510を表示する。ユーザから目的のカメラを選択する操作を受け付けると、選択されたカメラとBLE機能を開始したり、無線LAN通信へ切り替えて目的の機能を開始したりすることができる。
【0068】
続いて、上記の動作を実現するための携帯電話200およびデジタルカメラ100の動作について詳述する。
【0069】
<BLEから無線LAN接続への切り替え時の携帯電話の動作について>
図6(a)は、BLE通信接続中の状態401において、メイン画面500のユーザ操作を受けて機能を開始するときの携帯電話200の動作を示すフローチャートである。
【0070】
ステップS1101では制御部201は、状態401においてメイン画面500の機能ボタンのうち、リモート撮影ボタン502のようなユーザからの無線LAN通信が必要な機能の開始要求を受けたかどうかを判断する。
【0071】
このステップS1101でユーザから無線LAN機能の開始要求を受けたと判断された場合、ステップS1102へ進む。
【0072】
ステップS1102において、制御部201は、デジタルカメラ100へ無線LAN接続への切り替えをBLE通信で要求する。
【0073】
続いて、ステップS1103にて制御部201は、カメラが簡易AP機能で形成するネットワーク情報を受信する。ここでいうネットワーク情報とは、SSIDやパスワードなど、携帯電話200がネットワークに参加するために必要な情報を意味する。なお、ネットワーク情報の取得はこのタイミングでなくとも、BLE通信確立時にあらかじめデジタルカメラ100から取得しておいてもよい。ネットワーク情報をデジタルカメラ100から取得したら、ステップS1104へ進む。ここでデジタルカメラ100からエラーが返されたり、所定時間以内に情報を取得できなかったりした場合、処理を中断して終了する。
【0074】
続いてステップS1104において制御部201は、カメラが形成した無線LANネットワークへ参加し、カメラとの接続を要求する。接続が確立したと判断した場合、ステップS1106へ進み、目的の無線LAN機能の開始要求をカメラへ送信して機能を開始する。
【0075】
一方、ステップS1101でメイン画面500においてユーザからの無線LAN機能の開始要求を受けなかった場合には、ステップS1107において、BLE機能の開始要求の有無を判断する。BLE機能の開始要求があった場合には、ステップS1108において、デジタルカメラ100へ目的のBLE機能の開始要求をBLE通信で送信する。
【0076】
<BLEから無線LAN接続への切り替え時のカメラの動作について>
図6(b)は、BLE通信接続中の状態401において、携帯電話200からの要求を受けて機能を開始するときのデジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。
【0077】
ステップS1201では制御部101は、携帯電話200から無線LAN接続への切り替え要求を受信したか判断する。受信したと判断した場合には、ステップS1202へ進む。
【0078】
ステップS1202では制御部101は、簡易AP機能で形成するネットワーク情報を携帯電話200へ送信する。
【0079】
続いて、ステップS1203で制御部101はBLE通信を切断し、ステップS1204にてネットワークを形成する。
【0080】
その後、ステップS1205において制御部101は、形成したネットワークへの携帯電話の参加、および接続の確立を待ち合わせる。接続が確立したならば、ステップS1206へ進む。
【0081】
ステップS1206では制御部101は、携帯電話200から無線LAN通信で機能開始要求を待ち合わせ、要求を受けたらステップS1207で要求された無線LAN機能を開始する。
【0082】
一方、ステップS1201で携帯電話200からの無線LAN接続への切り替え要求を受けなかった場合には、ステップS1208にすすむ。
【0083】
ステップS1208では、制御部101は、BLE機能の開始要求の有無を判断する。BLE機能の開始要求があった場合には、ステップS1209において、要求されたBLE機能を開始する。
【0084】
<無線LANからBLE接続への切り替え時の携帯電話の動作について>
図7(a)は、無線LAN通信接続中の状態403において、メイン画面500のユーザ操作を受けてBLE機能を開始するときの携帯電話200の動作を示すフローチャートである。
【0085】
ステップS2101では制御部201は、状態403においてメイン画面500の機能ボタンのうち、ボタン503のようなユーザからのBLE通信が必要な機能の開始要求を受けたかどうかを判断する。
【0086】
このステップS2101でユーザからBLE機能の開始要求を受けたと判断したら、ステップS2102へ進む。
【0087】
ステップS2102において制御部201は、現在接続中のデジタルカメラ100の識別情報を記憶する。識別情報は、例えばカメラの無線LANモジュールもしくはBLEモジュールのMACアドレスや、カメラのシリアル番号や内部的なUUIDなど、BLE通信へ接続が切り替わった後にも取得できる情報であれば他の情報であってもよい。デジタルカメラ100の識別情報を記憶したら、ステップS2103へ進む。
【0088】
ステップS2103において、制御部201は、デジタルカメラ100へ無線LAN接続への切断を要求する。なお、ここで無線LAN接続を切断した後も、携帯電話200の無線LAN機能は有効なままである。つまり、他の装置との接続は維持される。ただし、以降の処理でBLE通信でのスキャン中は、無線LANを用いた外部装置の探索は実行しない。
【0089】
続いて、ステップS2104において制御部201は、BLE通信でカメラの探索を開始する。つまり、いわゆるスキャン処理を実行する。
【0090】
ステップS2105では制御部201は、所定時間経過していないかタイムアウトを設け、ステップS2106でカメラを発見した場合には、ステップS2107でペアリング済みのカメラであることを確認できるまで、処理を続ける。これらの処理を通して、ペアリング済みのカメラが発見された場合には、ステップS2108において、カメラへBLE通信の接続を要求する。
【0091】
続いて、ステップS2109では制御部201は、BLE通信でカメラから識別情報を取得する。ここで取得する識別情報は、ステップS2103において、BLE接続中にBLE通信で取得した情報と比較できる情報とする。取得した識別情報と、ステップS2103で記憶していた情報とを比較し、ステップS2110で同一のカメラであると判断できた場合には、ステップS2111でBLE機能を開始する。ステップS2110で同一のカメラではないと判断した場合には、同一のカメラが発見できるまで、ステップS2105へ戻り所定時間内繰り返す。所定時間以内に同一カメラが見つからなければ、処理を中断してエラー終了する。なお、それまでに接続した、ペアリング済みだが、同一でないカメラとのBLE接続は維持される。
【0092】
一方、ステップS2101でメイン画面500においてユーザからのBLE機能の開始要求を受けなかった場合には、ステップS2112において制御部201は、無線LAN機能の開始要求の有無を判断する。無線LAN機能の開始要求があった場合には、ステップS2113において、デジタルカメラ100へ目的の無線LAN機能の開始要求を無線LAN通信で送信する。
【0093】
<無線LANからBLE接続への切り替え時のカメラの動作について>
図7(b)は、無線LAN通信接続中の状態403において、携帯電話200からの要求を受けて機能を開始するときのデジタルカメラ100の動作を示すフローチャートである。
【0094】
ステップS2201では制御部101は、携帯電話200から無線LAN接続の切断要求を受信したか判断する。受信したと判断した場合には、ステップS2202へ進む。
【0095】
ステップS2202では制御部101は、無線LAN接続を切断するため、簡易AP機能で形成したネットワークを終了する。
【0096】
続いて、ステップS2203で制御部101はBLE通信の接続を確立するために、BLE通信のアドバタイズ信号を送信開始する。
【0097】
その後、ステップS2204において制御部101は、携帯電話200からBLE接続要求の受信を待ち合わせる。接続が確立したならば、ステップS2205へ進む。
【0098】
ステップS2205では制御部101は、携帯電話200からBLE通信でBLE機能の開始要求を待ち合わせ、要求を受けたらステップS2206で要求されたBLE機能を開始する。
【0099】
一方、ステップS2201で携帯電話200からの無線LAN接続の切断要求を受けなかった場合には、ステップS2207において制御部101は、無線LAN機能の開始要求の有無を判断する。無線LAN機能の開始要求があった場合には、ステップS2208において、要求された無線LAN機能を開始する。
【0100】
以上が、第1の実施形態の説明である。本実施形態では、通信を切り替える際に、切り替え前の通信相手であるかどうかを判断した。これによって、サービスを実行すべき通信相手をよりスムーズに選択することができる。また、他の通信相手であっても、接続自体は維持することとした。これにより、ある機器とのサービスが終了した場合、他の機器とのサービスの開始をよりスムーズにすることができる。すなわち、他の機器との接続を改めて行う必要がないため、接続のための手順や時間を省くことができる。
【0101】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、携帯電話200がすでにデジタルカメラ100と無線LANもしくはBLE機能使用中である場合に、別のデジタルカメラ100から無線LANもしくはBLE機能開始要求が送られたときの動作について説明する。
【0102】
デジタルカメラ100からの操作で開始できる機能として、画像データ送信と位置情報の取得の大きく2つの機能がある。画像データ送信は、デジタルカメラ100と携帯電話200がBLEで接続中に、無線LANに通信を切り替えて、デジタルカメラ100で撮影した画像データを携帯電話200に送信する機能である。この機能は、無線LAN通信で行われる無線LAN機能である。一方、位置情報の取得は、デジタルカメラ100と携帯電話200がBLEで接続中に、携帯電話200が取得した位置情報をデジタルカメラ100が取得しにいく機能である。この機能は、BLE通信で行われるBLE機能である。
【0103】
なお、第2の実施形態においても、デジタルカメラ100と携帯電話200で構成され、デジタルカメラ100と携帯電話200の通信に関しても第1の実施形態と同様であるため、構成要素の説明は割愛する。
【0104】
また、携帯電話200の状態遷移と、アプリケーションの動作についても第1の実施形態と同様であるため、説明は割愛する。
【0105】
<カメラから無線LANもしくはBLE機能開始要求が送られた時の携帯電話の動作について>
携帯電話200が、すでに無線LAN接続中403、無線LAN機能使用中404、BLE機能使用中402のいずれかの状態で、他のデジタルカメラ100から無線LANもしくはBLE機能開始要求が送られてきた時の携帯電話の動作について説明する。ここでは、図8(a)のフローチャートを用いて説明する。
【0106】
第1の実施形態で説明したように、携帯電話200は、1台のデジタルカメラ100としか無線LAN通信を確立できない。また、無線LAN接続とBLE接続のいずれの通信であっても、機能の使用は1台のデジタルカメラ100としかできない。
【0107】
ステップS3101において制御部201は、デジタルカメラ100から無線LAN機能開始要求を受信したかどうか判断する。デジタルカメラ100から無線LAN機能開始要求を受信したと判断した場合、ステップS3103に進む。無線LAN機能開始要求を受信していない場合、ステップS3102へ進む。
【0108】
ステップS3102において制御部201は、デジタルカメラ100からBLE機能開始要求を受信したかどうか判断する。デジタルカメラ100からBLE機能開始要求を受信したと判断した場合、ステップS3103に処理を進める。BLE機能開始要求を受信していない場合は、処理は終了となる。
【0109】
ステップS3103において制御部201は、ステップS3101もしくはステップS3102で要求を送ってきたデジタルカメラ100とは別のデジタルカメラ100と、携帯電話200がすでに無線LAN接続中であるか判断する。すでに別のデジタルカメラ100と無線LAN接続中であると判断した場合は、ステップS3105に進む。別のデジタルカメラ100と無線LAN接続中でないと判断した場合は、ステップS3104へ進む。
【0110】
ステップS3104において制御部201は、ステップS3101もしくはステップS3102で要求を送ってきたデジタルカメラ100とは別のデジタルカメラ100と、携帯電話200がすでにBLE機能使用中であるか判断する。すでに別のデジタルカメラとBLE機能使用中であると判断した場合は、ステップS3105へ進む。別のデジタルカメラとBLE機能使用中でないと判断した場合は、ステップS3106へ進む。
【0111】
ステップS3105において制御部201は、無線LANもしくはBLE機能開始要求を送ってきたデジタルカメラ100に、エラーを返す。この場合、BLE機能開始要求を送ってきたデジタルカメラ100とのBLE接続は維持される。
【0112】
ステップS3106において制御部201は、無線LANもしくはBLE機能開始要求を送ってきたデジタルカメラ100に、OKを返す。
【0113】
ステップS3107において、要求してきたデジタルカメラ100と機能使用を開始する。
【0114】
<携帯電話に無線LAN接続要求もしくはBLE機能使用要求を送る時のデジタルカメラの動作について>
デジタルカメラ100が、携帯電話200に対して、無線LANもしくはBLE機能開始要求を送るときの動作について、図8(b)を用いて説明する。
【0115】
ステップS3201において制御部101は、携帯電話200に、無線LANもしくはBLE機能開始要求を送る。
【0116】
ステップS3202において、所定時間経過していないかタイムアウトを設ける。所定時間が経過した場合、ステップS3205に進む。所定時間経過するまでに、ステップS3203にて、携帯電話200からステップS3201における要求に対するレスポンスを受信した場合は、ステップS3204に進む。
【0117】
ステップS3204において制御部101は、ステップS3203で受信したレスポンスがNGであるか判断する。NGである場合は、ステップS3205に進む。NGでない場合は、ステップS3206に進む。
【0118】
ステップS3205において制御部101は、デジタルカメラ100の表示部106に、通信が確立できなかったという内容のエラーメッセージを表示する。
【0119】
ステップS3206において制御部101は、ステップS3201で要求を送った機能使用を携帯電話200と開始する。
【0120】
以上が、第2の実施形態の説明である。第2の実施形態では、応じられないデジタルカメラ100からの要求を受信した場合に、携帯電話200が確実にエラーを返す。これによって、すでに接続して機能使用中のデジタルカメラ100と切断する必要がない。また、要求を送ってきたデジタルカメラ100を待たせることもなくなる。
【0121】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8