特許第6976752号(P6976752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6976752撮像装置及びその制御方法、プログラム、並びに、記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976752
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】撮像装置及びその制御方法、プログラム、並びに、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20211125BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20211125BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20211125BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   H04N5/232
   G03B17/18 Z
   G03B17/56 Z
   H04N5/232 300
   H04N5/232 939
   H04N5/77
【請求項の数】14
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-132938(P2017-132938)
(22)【出願日】2017年7月6日
(65)【公開番号】特開2019-16914(P2019-16914A)
(43)【公開日】2019年1月31日
【審査請求日】2020年6月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】増田 優太
【審査官】 佐藤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−178623(JP,A)
【文献】 特開2004−201282(JP,A)
【文献】 特開2012−177897(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/075973(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 17/18
G03B 17/56
H04N 5/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
音を入力する音入力手段と、
操作に応じて通知音を発音する発音手段と、
外部装置と接続するための接続手段と、
前記音入力手段から入力された音とともに前記撮像手段で撮像されたライブビュー画像を前記接続手段を介して前記外部装置に出力する出力手段と、
前記出力手段によって前記入力された音とともに前記ライブビュー画像を出力している場合に、前記外部装置が録画状態であるか否かに関わらず、前記発音手段による前記通知音の発音をしないように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記接続手段を介して前記外部装置と接続しているか否かに応じて前記制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記接続手段を介して前記外部装置が接続されているか否かを検知する接続検知手段を更に有し、
前記制御手段は、前記接続検知手段によって前記外部装置が接続されていることが検知された場合に前記制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記ライブビュー画像に当該撮像装置に関する情報を重畳表示するか否かを設定する第1の設定手段を更に有し、
前記制御手段は、前記ライブビュー画像に前記撮像装置に関する情報を重畳表示しない設定となっている場合に前記制御を行い、前記ライブビュー画像に前記撮像装置に関する情報を重畳表示する設定となっている場合には、前記出力手段によって前記入力された音とともに前記ライブビュー画像を出力している場合にも、前記発音手段による前記通知音の発音を制限しないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像手段で撮像された動画を当該撮像装置に装着された記録媒体または当該撮像装置に内蔵された記録媒体に記録する記録手段を更に有し、
前記制御手段は、前記記録手段による記録を行っている状態であるか否かにかかわらず、前記制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記出力手段は、前記接続手段を介して再生画像を前記外部装置に出力可能であり、
前記制御手段は、前記出力手段によって再生画像を出力している場合には前記制御を行うことなく、前記発音手段による前記通知音の発音を制限しないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記通知音の出力の可否を設定する第2の設定手段を更に有し、
前記制御手段は、前記第2の設定手段の設定に基づいて前記制御を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第2の設定手段で設定可能な設定には、前記出力手段によって前記ライブビュー画像とともに前記入力された音を出力しているか否かに関わらず前記通知音を出力する第1の設定と、前記ライブビュー画像とともに前記入力された音を出力している場合に前記通知音を出力しない第2の設定と、前記ライブビュー画像とともに前記入力された音を出力しているか否かにかかわらず前記通知音を出力しない第3の設定とが含まれることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記接続手段は、HDMI接続端子であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記接続手段は、外部装置と無線接続をすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記接続手段は、SDI接続端子であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
撮像手段を有する撮像装置の制御方法であって、
音を入力する音入力ステップと、
操作に応じて通知音を発音するように制御する発音ステップと、
外部装置と接続するための接続ステップと、
前記音入力ステップで入力された音とともに前記撮像手段で撮像されたライブビュー画像を前記外部装置に出力する出力ステップと、
前記出力ステップによって前記入力された音とともに前記ライブビュー画像を出力している場合に、前記外部装置が録画状態であるか否かに関わらず、前記発音ステップによる前記通知音の発音をしないように制御する制御ステップと、
を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体の撮像を行う撮像装置及びその制御方法、当該撮像装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム、並びに、当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置による画像の撮影・収録では、撮像装置の記録メディアに記録する場合と、外部装置である外部レコーダの記録メディアに記録する場合がある。
【0003】
ここで、近年、外部レコーダの記録メディアに記録する方法としては、撮像装置の画像等をHDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)出力等により外部モニタに出力し、その出力データを外部レコーダを用いて録画する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、近年、撮像装置のマイクで集音した音データをテレビ等の外部スピーカーに出力する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−229930号公報
【特許文献2】特開2009−44567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術では、撮像装置がライブビュー撮影を行うことにより得たライブビュー画像及びその音データを出力データとして外部装置に出力することを考えた場合に、当該撮像装置に対する操作に応じて出力された通知音が混入してしまうという問題が生じる。これにより、外部装置側において撮像装置の撮影状況に応じた適切な出力データを取得することが困難となる。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、撮像装置で得たデータを外部装置に出力する際に、外部装置側において適切な出力データを取得することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、撮像手段と、音を入力する音入力手段と、操作に応じて通知音を発音する発音手段と、外部装置と接続するための接続手段と、前記音入力手段から入力された音とともに前記撮像手段で撮像されたライブビュー画像を前記接続手段を介して前記外部装置に出力する出力手段と、前記出力手段によって前記入力された音とともに前記ライブビュー画像を出力している場合に、前記外部装置が録画状態であるか否かに関わらず、前記発音手段による前記通知音の発音をしないように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮像装置で得たデータを外部装置に出力する際に、外部装置側において適切な出力データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)の外観の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)の概略構成の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)と外部装置との通信接続形態の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)のライブビュー撮影時の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5図4及び図6のS409における音出力判定処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)の画像再生時の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態を示し、図2の発音部における通知音の出力設定を行うための設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)100の外観の一例を示す図である。具体的に、図1(a)は、デジタルカメラ100の前面の一例を示す斜視図であり、図1(b)は、デジタルカメラ100の背面の一例を示す斜視図である。
【0012】
図1(b)に示す表示部28は、各種の画像や各種の情報を表示する、デジタルカメラ100の背面に設けられた表示部である。図1(a)に示すファインダー外液晶表示部43は、デジタルカメラ100の上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするデジタルカメラ100の様々な設定値が表示される。
【0013】
図1(b)に示す電源スイッチ60は、デジタルカメラ100の電源のオン/オフを切り替える操作部材である。図1(a)に示すシャッターボタン61は、撮影指示を行うための操作部材である。図1(a)及び図1(b)に示すモード切替スイッチ64は、各種のモードを切り替えるための操作部材である。図1(a)に示す端子カバー40は、外部装置と接続する接続ケーブル等のコネクタ(例えば、図2に示す外部I/F57)を保護するカバーである。図1(a)に示すグリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とされた保持部である。
【0014】
図1(a)に示すメイン電子ダイヤル71は、回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル71を回すことにより、シャッター速度や絞り等の設定値の変更等が行える。図1(b)に示すサブ電子ダイヤル72は、選択枠の移動や画像送り等を行える回転操作部材である。図1(b)に示す十字キー73は、上、下、左、右の部分をそれぞれ押し込み可能な十字キー(4方向キー)であり、この十字キー73の押した部分に応じた操作が可能である。図1(b)に示すSETボタン74は、押しボタンであり、主に選択項目の決定等に用いられる。図1(b)に示すLV(ライブビュー)ボタン75は、メニューボタンにおいてライブビューのオンとオフを切り替えるための操作部材である。なお、LVボタン75は、動画撮影モードにおいては、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。図1(b)に示す拡大ボタン76は、撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのオン/オフ、及び、拡大モード中の拡大率の変更を行うための操作部材である。また、この拡大ボタン76は、再生モードにおいては、再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための操作部材として機能する。図1(b)に示す縮小ボタン77は、拡大された再生画像の拡大率を低減させ、表示された画像を縮小させるための操作部材である。図1(b)に示す再生ボタン78は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作部材である。撮影モード中にこの再生ボタン78を押下することで再生モードに移行し、記録媒体(図2に示す記録媒体200)に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。
【0015】
図1(a)に示すクイックリターンミラー12は、システム制御部(図2に示すシステム制御部50)から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。図1(a)に示す通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズ側(着脱可能)と通信を行うための通信端子である。図1(b)に示す接眼ファインダー16は、フォーカシングスクリーン(図2に示すフォーカシングスクリーン13)を観察することで、レンズユニット(図2に示すレンズユニット150)を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認を行うための覗き込み型のファインダーである。図1(b)に示す蓋202は、記録媒体(図2に示す記録媒体200)を格納したスロットの蓋である。
【0016】
図2は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)100の概略構成の一例を示す図である。この図2において、図1に示す構成と同様の構成については同じ符号を付している。
【0017】
図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。このレンズユニット150のレンズ20は、通常、複数枚のレンズから構成されるが、図2では簡略して一枚のレンズのみで示している。レンズユニット150の通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子である。また、通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、この通信端子6及び10を介して、システム制御部50と通信し、内部のレンズシステム制御回路4によって、絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介してレンズ20の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0018】
AEセンサー17は、レンズユニット150を通した被写体の輝度を測光する。焦点検出部11は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する。そして、システム制御部50は、このデフォーカス量情報に基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。
【0019】
クイックリターンミラー12は、露光、ライブビュー撮影、動画撮影の際にシステム制御部50から指示されて、不図示のアクチュエータによりアップダウンされる。クイックリターンミラー12は、レンズ20から入射した光束を接眼ファインダー16側と撮像部22側とに切替えるためのミラーである。このクイックリターンミラー12は、通常時には接眼ファインダー16へと光束を導くように配置されているが、撮影が行われる場合やライブビュー表示の場合には、撮像部22へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(ミラーアップ)。また、クイックリターンミラー12は、その中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うための焦点検出部11に入射するように透過させる。
【0020】
ユーザーは、ペンタプリズム14と接眼ファインダー16を介して、フォーカシングスクリーン13を観察することで、レンズユニット150を通して得た被写体の光学像の焦点や構図の確認が可能となっている。
【0021】
シャッター21は、システム制御部50によって、撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。撮像部22は、被写体の撮像を行うものであり、被写体の光学像を撮像信号(電気信号)に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログの撮像信号をデジタルの撮像信号に変換して、これを被写体の画像データとして出力する。A/D変換器23からの画像データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。
【0022】
画像処理部24は、A/D変換器23からの画像データやメモリ制御部15からの画像データに対して、所定の画素補間や縮小といったリサイズ処理や色変換処理等の画像処理を行う。また、画像処理部24では、撮像により得られた画像データを用いて所定の演算処理を行い、システム制御部50は、この演算結果に基づいて露光制御や測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24は、更に、撮像により得られた画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0023】
メモリ32は、撮像部22によって得られ、A/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。また、メモリ32は、所定枚数の静止画像データや所定時間の動画像データ及び音データを格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器19を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されてメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、ライブビュー表示(スルー画像表示)を行える。
【0024】
ファインダー内液晶表示部41には、ファインダー内・外表示部駆動回路42を介して、現在オートフォーカスが行われている測距点を示す枠(AF枠)や、デジタルカメラ100の設定状態を表すアイコン等が表示される。また、図1(a)に示すファインダー外液晶表示部43には、ファインダー内・外表示部駆動回路42を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0025】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。この不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数や、プログラム等が記憶される。この不揮発性メモリ56に記憶されているプログラムは、システム制御部50が当該プログラムを実行することにより、後述する図4図6の各フローチャートの処理を実現させるためのプログラムのことである。
【0026】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーを有する制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。このシステム制御部50は、上述したように、不揮発性メモリ56に記憶されたプログラムを実行することにより、後述する図4図6の各フローチャートの処理を実現する。また、システム制御部は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
【0027】
システムメモリ52は、例えばRAMが用いられ、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0028】
図2において、電源スイッチ60、シャッターボタン61における第1シャッタースイッチ62及び第2シャッタースイッチ63、モード切替スイッチ64、並びに、操作部70は、システム制御部50に対して各種の動作指示を入力するための操作部材である。
【0029】
モード切替スイッチ64は、例えば、システム制御部50の動作モードを、静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかのモードに切り替える。ここで、静止画記録モードに含まれるモードとしては、例えば、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)が挙げられる。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等もある。本実施形態においては、モード切替スイッチ64を直接切り替えることによりこれらのモードのいずれかを選択する態様、或いは、モード切替スイッチ64で撮影モードの一覧画面に一旦切り替えた後に、他の操作部材を用いて表示された複数のモードのいずれかを選択する態様を適用できる。同様に、動画撮影モードにも、複数のモードが含まれていてもよい。
【0030】
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、この第1シャッタースイッチ信号SW1の入力により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
【0031】
第2シャッタースイッチ63は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2の入力により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0032】
操作部70は、ユーザーからの操作を受け付ける各種の操作部材であり、図1に示すメイン電子ダイヤル71、サブ電子ダイヤル72、十字キー73、SETボタン74、LVボタン75、拡大ボタン76、縮小ボタン77、再生ボタン78を含むものである。また、操作部70は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作すること等により、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種の機能ボタンとしても作用する。この機能ボタンとしては、例えば、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等が挙げられる。例えば、メニューボタンが押されると、各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向キーである十字キー73やSETボタン74を用いて、直感的に各種設定を行うことができる。
【0033】
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電源部30における電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0034】
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影により得られた画像データ(必要に応じて、その際に得られた音データも含む)を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。記録媒体200がデジタルカメラ100に装着されることにより、記録媒体I/F18を介して記録媒体200に対する記録/読み出しが行えるようになる。
【0035】
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。この姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサー等を用いることができる。システム制御部50は、この姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、或いは、縦に構えて撮影された画像であるのかを判別可能である。また、システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で得られた画像データ(画像ファイル)に付加することや、画像を回転して記録することが可能である。
【0036】
通信部54は、無線接続または有線ケーブルを用いた優先接続によって外部装置と通信接続し、外部装置との間で画像データや音データ等の送受信を行う接続部である。この通信部54は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも通信接続が可能に構成されている。また、通信部54は、撮像部22で得られた画像データ(ライブビュー画像データも含む)や、記録媒体200に記録された画像データを送信可能であり、また、外部装置から画像データやその他の各種の情報を受信することができる。
【0037】
外部I/F(外部インターフェース)57は、外部装置と有線ケーブルで接続するための接続端子である。例えば、外部I/F57は、HDMI(登録商標)接続端子や、SDI接続端子(SDI:Serial Digital Interface)等の映像の入出力端子を含み構成される。通信部54は、有線ケーブルによって外部装置と通信接続する場合には、この外部I/F57を介してライブビュー画像データを含む画像データ(必要に応じて、音データも含む)や、各種の情報の出力を行うことができる。また、外部I/F57には、接続検知センサーが備えられており、システム制御部50は、この接続検知センサーの検知に基づいて外部I/F57に接続ケーブルが装着されているか否かを判別することができる。また、システム制御部50は、外部I/F57を介して通信部54と外部装置との通信接続が確立されたか否かを判別(コマンドの送受信が行われたか否かを判別)することにより、接続ケーブルを介して外部装置が接続されたか否かを判定することもできる。なお、外部I/F57としてのHDMI接続端子から出力されるライブビュー画像データにおける画像サイズは、デジタルカメラ100で設定されている動画記録サイズの設定に連動して切り替わる。即ち、デジタルカメラ100の撮影設定として、フルHD(1920ピクセル×1080ピクセル)の動画像を記録する設定とされていた場合には、撮影待機中(即ち、記録媒体200への動画像の記録が行われていない状態)であっても、撮像部22ではフルHD(1920ピクセル×1080ピクセル)のライブビュー画像が撮像される。そして、この場合、HDMI接続端子からは、フルHD(1920ピクセル×1080ピクセル)のライブビュー画像データが出力される。また、デジタルカメラ100の撮影設定として、4K(2160p、即ち、4096ピクセル×2160ピクセルまたは3840ピクセル×2160ピクセル)、或いは、それに近いピクセル数の動画像を記録する設定の場合には、撮影待機中であっても、撮像部22では4Kのライブビュー画像が撮像される。そして、この場合、HDMI接続端子からは、4Kのライブビュー画像データが出力される。フレームレートも同様に、外部I/F57としてのHDMI接続端子から出力されるライブビュー画像データのフレームレートは、デジタルカメラ100で設定されている動画画像記録のフレームレートに連動して切り替わる。
【0038】
発音部65は、デジタルカメラ100に対する各種の操作に応じて、合焦音やタッチ音等の通知音(電子音)を出力する音出力部に相当するスピーカーである。
【0039】
集音部66は、音を集音し、これを音データとしてシステム制御部50に入力する音入力部である。この集音部66は、例えば、デジタルカメラ100が備えるマイクや、デジタルカメラ100に接続された外部マイク(アクセサリであるマイク)等によって構成することができる。システム制御部50は、例えば、動画撮影の際には、集音部66から入力された音データを、動画撮影の際の音声として動画像データに付帯して記録する。また、システム制御部50は、例えば、ライブビュー撮影の際に外部装置と通信接続している場合には、集音部66から入力された音データ(環境音)を、ライブビュー画像データとともに外部装置に出力する。これによって、外部装置は、ライブビュー撮影の際の音声付の動画を表示や録画することができる。
【0040】
図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)100と外部装置との通信接続形態の一例を示す図である。
【0041】
図3(a)に示すように、デジタルカメラ100は、例えば、接続ケーブル105を介して外部モニタ101と通信接続することができる。また、外部モニタ101は、例えば、接続ケーブル106を介して外部レコーダ102と通信接続することができる。この図3(a)に示す通信接続形態の場合、デジタルカメラ100のシステム制御部50は、撮像部22で得られた画像データ(ライブビュー画像)とともに集音部66で得られた音データを、通信部54、外部I/F57、接続ケーブル105を介して、外部モニタ101に出力(伝送)する。そして、外部モニタ101は、接続ケーブル(伝送路)105を介して伝送された画像データに基づく画像及び音データに基づく音声をモニタ等に出力する。また、外部モニタ101は、接続ケーブル(伝送路)105を介して伝送された画像データ及び音データを、接続ケーブル(伝送路)106を介して外部レコーダ102に出力(伝送)することも可能である。この場合、外部レコーダ102は、外部モニタ101から伝送されたライブビュー画像及び音データを、音声付きの動画として当該外部レコーダ102の記録媒体に記録する。
【0042】
なお、デジタルカメラ100と外部装置との通信接続形態は、図3(a)に示す形態に限らず、例えば、図3(b)に示す通信接続形態も適用可能である。即ち、図3(b)に示すように、デジタルカメラ100と外部レコーダ102とが接続ケーブル(伝送路)105を介して直接通信接続する形態も、適用可能である。
【0043】
次に、図2の発音部65における通知音の出力設定について説明する。
図7は、本発明の実施形態を示し、図2の発音部65における通知音の出力設定を行うための設定画面700の一例を示す図である。この設定画面700は、デジタルカメラ100の表示部28に表示される。この図7に示す設定画面700において、表示領域710には、設定画面700の設定内容を表すタイトルが表示され、具体的に「通知音出力設定」が表示されている。
【0044】
図7に示す設定画面700において、アイコン720は、通知音出力設定「入」を示すアイコンである。このアイコン720が示す通知音出力設定「入」がカーソル750で選択された場合には、例えば、システム制御部50は、デジタルカメラ100に対する操作に応じた通知音の発音部65からの出力を有効にする制御を行う。
【0045】
図7に示す設定画面700において、アイコン730は、通知音出力設定「外部非出力時に入」を示すアイコンである。このアイコン730が示す通知音出力設定「外部非出力時に入」がカーソル750で選択された場合には、例えば、システム制御部50は、デジタルカメラ100が図3(a)に示す接続ケーブル105を通して外部モニタ101と通信接続されている場合に通知音の発音部65からの出力を無効にし、デジタルカメラ100が図3(a)に示す接続ケーブル105を通して外部モニタ101と通信接続されていない場合に通知音の発音部65からの出力を有効にする制御を行う。
【0046】
図7に示す設定画面700において、アイコン740は、通知音出力設定「切」を示すアイコンである。このアイコン740が示す通知音出力設定「切」がカーソル750で選択された場合には、例えば、システム制御部50は、デジタルカメラ100に対する操作に応じた通知音の発音部65からの出力を無効にする制御を行う。
【0047】
図7に示す設定画面700において、カーソル750は、通知音出力設定に係る各種のアイコン720,730及び740うちののいずれかのアイコンを選択するためのものである。
【0048】
次に、図4図6を用いて、本実施形態に係るデジタルカメラ100の制御方法における処理手順の一例について説明する。
【0049】
図4は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)100のライブビュー撮影時の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。この図4に示すフローチャートの処理は、ライブビュー撮影が設定された場合に開始される。また、この図4に示すフローチャートの処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記憶されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。また、この図4に示すフローチャートの処理を開始する際には、図7に示す設定画面700において、アイコン730が示す通知音出力設定「外部非出力時に入」がカーソル750で選択されているものとする。
【0050】
まず、図4のS401において、システム制御部50は、ライブビュー(LV)撮影を開始する。これにより、システム制御部50は、撮像部22からライブビュー撮影に基づくライブビュー画像データを取得する。
【0051】
このS401と同時に、S402において、システム制御部50は、当該ライブビュー撮影の際に集音部66で得られた音データを取得する。
【0052】
続いて、S403において、システム制御部50は、通信部54によってデジタルカメラ100が外部装置(図3(a)に示す例では、接続ケーブル105を介した外部モニタ101)と通信接続されているか否かを検知により判断する。
【0053】
S403の判断の結果、デジタルカメラ100が外部装置である外部モニタ101と通信接続されている場合には(S403/Y)、S404に進む。
S404に進むと、システム制御部50は、通信部54(本例では、更に外部I/F57)を介して、S401で取得したライブビュー画像データとS402で取得した音データを、外部装置である外部モニタ101に出力する。
【0054】
S404の処理が終了した場合、或いは、S403においてデジタルカメラ100が外部装置である外部モニタ101と通信接続されていないと判断された場合には(S403/N)、S405に進む。
S405に進むと、システム制御部50は、第1シャッタースイッチ(SW1)62がオンとなったか否かを検知により判断する。この判断の結果、第1シャッタースイッチ(SW1)62がオンとなっていない場合には(S405/N)、第1シャッタースイッチ(SW1)62がオンとなるまでS405で待機する。
【0055】
一方、S405の判断の結果、第1シャッタースイッチ(SW1)62がオンとなった場合には(S405/Y)、S406に進む。
S406に進むと、システム制御部50は、当該ライブビュー撮影に係る測距処理(AF)を行う。
【0056】
続いて、S407において、システム制御部50は、S406で行った測距処理の結果を取得する。
【0057】
続いて、S408において、システム制御部50は、S407で取得した測距処理の結果が合焦であるか否かを検知により判断する。
【0058】
S408の判断の結果、S407で取得した測距処理の結果が合焦である場合には(S408/Y)、S409に進む。
S409に進むと、システム制御部50は、発音部65から通知音を出力するか否かを判定する音出力判定処理を行う。このS409における音出力判定処理の詳細な処理については、図5を用いて後述する。
【0059】
続いて、S410において、システム制御部50は、S409における音出力判定処理の結果、通知音の出力がOKであるか否かを判断する。
【0060】
S410の判断の結果、通知音の出力がOKである場合には(S410/Y)、S411に進む。
S411に進むと、システム制御部50は、発音部65から通知音である合焦音を出力する制御を行う。
【0061】
S411の処理が終了した場合、S408において測距処理の結果が合焦でないと判断された場合には(S408/N)、或いは、S410において通知音の出力がOKでない(即ち、通知音の出力がNGである)と判断された場合には(S410/N)、図4に示すフローチャートの処理を終了する。ここで、S410において通知音の出力がNGであると判断された場合には(S410/N)、システム制御部50は、発音部65から通知音である合焦音を出力しないように発音部65を制御する。
【0062】
なお、図4に示す例では、S409における音出力判定処理を、S411における合焦音の出力直前に行っているが、この形態に限らず、例えば、S401やS403の実行時に行う形態であってもよい。この場合、例えば、当該音出力判定処理の結果をシステムメモリ52等に一旦保持しておき、この保持していた結果を使ってS410の判断を行う形態をとり得る。また、当該音出力判定処理において音出力NGの判定結果を取得したタイミングで、図7の設定画面700における設定によって通知音を無効にする方法や、同様のタイミングで図7の設定画面700における通知音設定を強制的に「切」にする方法も考えられる。
【0063】
図5は、図4のS409における音出力判定処理の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0064】
まず、図5のS501において、システム制御部50は、通信部54によってデジタルカメラ100が外部装置である外部モニタ101と通信接続されているか否かを検知により判断する。
【0065】
S501の判断の結果、デジタルカメラ100が外部装置である外部モニタ101と通信接続されている場合には(S501/Y)、S502に進む。
S502に進むと、システム制御部50は、通信部54(本例では、更に外部I/F57)を介して、ライブビュー画像データ及びその音データを、外部装置である外部モニタ101に出力しているLVデータ出力状態であるか否かを判断する。
【0066】
S502の判断の結果、LVデータ出力状態である場合には(S502/Y)、S503に進む。
S503に進むと、システム制御部50は、ライブビュー画像データにデジタルカメラ100に関する情報が重畳表示されているか否かを判断する。デジタルカメラ100では、撮影待機中または撮影中の表示設定として、ライブビュー画像に撮影モードや各種撮影設定、電池残量などの情報表示を重畳するか否かを設定することができる。表示設定として情報表示を重畳する設定となっていた場合はS504に進み、そうでない場合にはS505に進む。
【0067】
S503においてライブビュー画像データにデジタルカメラ100に関する情報が重畳表示されていると判断された場合(S503/Y)、S502においてLVデータ出力状態でないと判断された場合(S502/N)、或いは、S501においてデジタルカメラ100が外部装置である外部モニタ101と通信接続されていないと判断された場合には(S501/N)、S504に進む。
S504に進むと、システム制御部50は、発音部65からの通知音の出力を有効とするべく音出力OKの判定を行う。S504の処理が終了すると、図5のフローチャートの処理が終了し、その結果、図4のS409の処理が終了する。
【0068】
S505に進むと、システム制御部50は、発音部65からの通知音の出力を無効とするべく音出力NGの判定を行う。S505の処理が終了すると、図5のフローチャートの処理が終了し、その結果、図4のS409の処理が終了する。
【0069】
ここで、図5のS503における判断の結果によって、音出力OKまたは音出力NGの判定とした理由について説明する。
この際、本実施形態では、ライブビュー画像データに重畳表示されているか否かの判断対象のデジタルカメラ100に関する情報としては、例えば、撮影モードの情報や各種の撮影設定の情報、電池残量の情報などが挙げられる。このようなデジタルカメラ100に関する情報が重畳表示されたライブビュー画像データが外部モニタ101に出力されている場合には、出力されたライブビュー画像は、デジタルカメラ100の各種設定や撮影状況を確認するためにモニタされている可能性が高い。また、デジタルカメラ100に関する情報が重畳表示されているため、出力先でライブビュー画像だけを記録することができない。従ってこの状況では、このライブビュー画像が外部レコーダ102において動画像として記録されている可能性が低い。したがって、この場合には、発音部65から通知音を出力しても問題が無いと考えられるため、本実施形態では図5のS504において音出力OKの判定を行うようにしている。一方、このようなデジタルカメラ100に関する情報が重畳表示されていないライブビュー画像データが外部モニタ101に出力されている場合には、このライブビュー画像データが外部レコーダ102において動画像として記録されている可能性がある(可能性が高い)。したがって、この場合には、発音部65から通知音を出力してしまうと、外部レコーダ102で記録される動画像データとともに当該通知音に係る音データが記録されてしまい、被写体の自然な音声が記録された動画像とはならない。そのため、本実施形態では、この場合には、図5のS505において音出力NGの判定を行うようにしている。
【0070】
なお、ここで説明した例は、S502及びS503において、外部レコーダ102による録画が想定される状態であるか否かの判断の一例を説明したものである。本実施形態で想定している、外部レコーダ102による録画が想定される状態としては、デジタルカメラ100の設定値や、シャッタースピード、絞り値、ISO値等の露出制御値といった、デジタルカメラ100の撮影に関する情報表示がなされていないライブビュー画像データが、接続ケーブル105を通して外部装置に出力されている状態である。なお、外部レコーダ102による録画が想定される状態は、上述した以外にも種々の状態が考えられるが、本発明においては、その種類に限定されることなく適用可能である。
【0071】
図6は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ(撮像装置)100の画像再生時の制御方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。この図6に示すフローチャートの処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記憶されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。なお、この図6において、図4に示す処理ステップと同様の処理ステップには、同じステップ番号を付している。
【0072】
まず、図6のS601において、システム制御部50は、操作部70に含まれる再生ボタン78が押されたか否かを検知により判断する。この判断の結果、再生ボタン78が押されていない場合には(S601/N)、再生ボタン78が押されるまでS601で待機する。
【0073】
一方、S601の判断の結果、再生ボタン78が押された場合には(S601/Y)、S602に進む。
S602に進むと、システム制御部50は、表示部28の表示を再生画面に遷移する処理を行う。
【0074】
続いて、S603において、システム制御部50は、再度、再生ボタン78が押されたか否かを検知により判断する。
【0075】
S603の判断の結果、再生ボタン78が押されていない場合には(S603/N)、S604に進む。
S604に進むと、システム制御部50は、表示部28に表示の再生画面に対して操作部70を介したタッチ操作が行われたか否かを検知により判断する。
【0076】
S604の判断の結果、表示部28に表示の再生画面に対して操作部70を介したタッチ操作が行われた場合には、S409に進む。
S409に進むと、システム制御部50は、図5の各ステップの処理を行う。この図6に示す場合には、上述したライブビュー画像データでは無く、再生指示がなされた再生画像データが外部装置である外部モニタ101に出力されるため、図5のS502で否定判断(S502/N)されることになる。このため、図5のS504において音出力OKと判定されることになる。
【0077】
続いて、S605において、システム制御部50は、S409における音出力判定処理の結果、通知音の出力がOKであるか否かを判断する。
【0078】
S605の判断の結果、通知音の出力がOKである場合には(S605/Y)、S606に進む。
S606に進むと、システム制御部50は、発音部65から通知音であるタッチ音を出力する制御を行う。
【0079】
S606の処理が終了した場合、S605において通知音の出力がOKでないと判断された場合(S605/N)、或いは、S604において再生画面に対してタッチ操作が行われていないと判断された場合(S604/N)には、S603に戻る。
【0080】
また、S603の判断の結果、再生ボタン78が押されている場合には(S603/Y)、S607に進む。
S607に進むと、システム制御部50は、表示部28に表示の再生画面を抜けて、図6に示すフローチャートの処理を終了する。
【0081】
以上説明した本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100では、システム制御部50は、ライブビュー撮影の際に、撮像部22で得られたライブビュー画像データと集音部66で得られた音データとを、通信部54(本例では、更に外部I/F57)を介して、通信接続している外部モニタ101に出力している場合に(図4のS404)、発音部65から通知音が出力されないように制御するようにしている(図5のS505及び図4のS410)。なお、通知音が出力されないように制御する(制限する)方法としては、発音部65を制御する以外に、発音部65への電源供給を止める、発音部65への音声入力を止める、通知音の音声データの読み出しを止めるなどの方法であってもよい。
かかる構成によれば、例えば外部レコーダ102に記録されるライブビュー撮影に係る記録データに、デジタルカメラ100に対してなされた操作に応じた通知音が混入して記録されてしまうという不具合を回避することができる。これにより、外部装置側において、環境音(被写体の発する音のみ)が付帯された適切な音声付動画を取得することが可能となる。なお、上述の制御は、デジタルカメラ100側での動画の記録状態(記録媒体200またはデジタルカメラ100に内蔵された記録媒体への動画の記録状態)であるか記録待機状態であるかに関わらず行われる。すなわち、デジタルカメラ100側で動画記録を行っていない待機状態であっても、音声とともにライブビュー画像を外部機器に出力しており、上述の処理で通知音の出力がNGであると判断される条件を満たしていれば、通知音が出力されないように制御する。
【0082】
また、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ100では、システム制御部50は、再生指示がなされた再生画像データを、通信部54(本例では、更に外部I/F57)を介して、通信接続している外部モニタ101に出力している場合には、発音部65から通知音を出力しない制御を行わない(即ち、発音部65から通知音を出力する制御を行う)ようにしている(図5のS502及びS504、並びに、図6のS605及びS606)。
かかる構成によれば、再生画面データが外部モニタ101に出力されている場合には、この再生画面データが外部レコーダ102に記録されることは想定されていないと考えられるため、操作に応じた通知音を知らせる方が好適である。
【0083】
なお、本実施形態においては、システム制御部50は、発音部65から通知音の出力の可否を、図7に示す設定画面700に入力された情報に基づき設定することもできる。また、本実施形態においては、システム制御部50は、発音部65から通知音が出力されないように発音部65を制御する際に(図5のS505及び図4のS410)、外部装置である外部レコーダ102が録画状態であるか否かに関わらず、行うことができる。
【0084】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した図4図6の各種制御は、1つのハードウェアが行っても良いし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0085】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、音声付きのライブビュー画像を出力可能な撮像装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、カメラ付きのパーソナルコンピュータやPDA、カメラ付きの携帯電話端末(スマートフォン含む)、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、タブレット端末、投影装置、車載装置などに適用可能である。
【0086】
なお、上述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0087】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
22:撮像部、50:システム制御部、65:発音部、66:集音部、70:操作部、100:デジタルカメラ(撮像装置)、150:レンズユニット、200:記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7