(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976800
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/63 20060101AFI20211125BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20211125BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20211125BHJP
A61K 8/41 20060101ALI20211125BHJP
A61Q 1/12 20060101ALI20211125BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
A61K8/63
A61K8/25
A61K8/37
A61K8/41
A61Q1/12
A61Q17/04
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-194317(P2017-194317)
(22)【出願日】2017年10月4日
(65)【公開番号】特開2019-64983(P2019-64983A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅海 千明
【審査官】
松元 麻紀子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−008915(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/146630(WO,A1)
【文献】
特開2010−163389(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/63
A61K 8/25
A61K 8/37
A61K 8/41
A61Q 1/12
A61Q 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)、(B)、及び(C)を含有することを特徴とする固形粉末化粧料。
(A)グリチルレチン酸ステアリル
(B)紫外線吸収剤を化粧料全体に対して5〜15質量%
(C)シリコーン処理板状粉体を化粧料全体に対して25〜95質量%
【請求項2】
前記成分(A)を化粧料全体に対して0.05〜1質量%含有することを特徴とする請求項1記載の化粧料。
【請求項3】
前記成分(B)として、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルから選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1または2記載の化粧料。
【請求項4】
前記成分(B)を化粧料全体に対して8〜15質量%含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項5】
前記成分(C)を化粧料全体に対して30〜85質量%含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧料。
【請求項6】
前記成分(C)として、シリコーン処理マイカ、シリコーン処理セリサイト、シリコーン処理タルク、シリコーン処理合成金雲母から選ばれる一種以上を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料に関し、さらに詳細には、高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性を兼ね備えた固形粉末化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
固形粉末化粧料に紫外線吸収剤が配合されると高い紫外線防止効果となり、商品的魅力が増すと考えられる。
【0003】
しかしながら、プレス成型した固形粉末化粧料に紫外線吸収剤を高配合すると使用時の表面が固化してしまう現象であるケーキングが起こりやすく、安定した製品ができにくかった。
【0004】
一方、固形粉末化粧料に於いて、次の成分(a)酸化鉄40重量%以上、(b)非晶質板状シリカ、(c)30℃における動粘度が10,000mm2/s以上の炭化水素油及び/又は25℃においてペースト状である油性成分から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする固形粉末化粧料がケーキングを起こしにくいことが知られているが(特許文献1)、この技術における構成成分は特殊な成分の組み合わせで成り立っており、ファンデーションなどの一般的な化粧料において高い紫外線防止効果を求められた場合には、要望に応えられないという課題があった。
【0005】
【特許文献1】特開2016−124839
【0006】
したがって、高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性を兼ね備えた固形粉末化粧料が求められていたが、一方、グリチルレチン酸ステアリルと紫外線吸収剤を特定量含有する粉末固形化粧料が上記要求を満たすことは知られていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性を兼ね備えた固形粉末化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような状況に鑑み、高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性を兼ね備えた固形粉末化粧料を求めて鋭意研究した結果、グリチルレチン酸ステアリルと紫外線吸収剤
を特定量含有する粉末固形化粧料が課題を解決することを見出し、本発明に至った。すなわち本発明は以下に示す通りである。
[1]下記成分
(A
)及び
(B
)を含有することを特徴とする固形粉末化粧料。
(A)グリチルレチン酸ステアリル
(B)紫外線吸収剤
を化粧料全体に対して2〜15質量%
[2]前記成分(A)を
化粧料全体に対して0.05〜1質量%含有することを特徴とする[1]記載の固形粉末化粧料。
[3]前記成分(B)として、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルの少なくとも1種
を含むことを特徴とする[1]または[2]記載の化粧料。
[4]成分(C)シリコーン処理板状粉体をさらに含む
ことを特徴とする[1]から[3]いずれかに記載の化粧料。
[5]前記成分(C)を
化粧料全体に対して25〜95質量%含有することを特徴とする[1]から[4]いずれかに記載の化粧料。
[6]前記成分(C)として、シリコーン処理マイカ、シリコーン処理セリサイト、シリコーン処理タルク、シリコーン処理合成金雲母から選ばれる一種以上
を含むことを特徴とする[1]から[5]いずれかに記載の化粧料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性を兼ね備えた固形粉末化粧料が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(1)本発明の化粧料の必須成分であるグリチルレチン酸ステアリル。
本発明の化粧料は必須成分としてグリチルレチン酸ステアリルを含有する。具体的な市販品としては、「シーオーグレチノール」(丸善製薬株式会社)等が挙げられる。
【0011】
本発明の化粧料におけるグリチルレチン酸ステアリルの含有量は化粧料全体に対して0.05〜1質量%が好ましく、0.1から0.5質量%であることがより好ましい。含有量が下限値未満では、耐ケーキング性が不十分な場合があり、また、上限値より多いと、グリチルレチン酸ステアリルの0.05〜1質量%含有量を増加させても耐ケーキング性が頭打ちになり、析出の可能性が高まる。
【0012】
(2)本発明の化粧料の必須成分である紫外線吸収剤
本発明の化粧料は紫外線吸収剤2〜15質量%を必須成分として含有する。かかる紫外線吸収剤は、化粧料に配合し得る紫外線吸収剤であれば特段限定されないが、幅広い波長の紫外線を吸収するために、320〜400nm波長(A領域)の紫外線を吸収するUV−A吸収剤、及び290〜320nm波長(B領域)の紫外線を吸収するUV−B吸収剤のいずれか1種以上を含むことが好ましい。
【0013】
UV−A吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビス(レスルシニル)トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン等の化合物が例示される。この中でも、紫外線吸収能に優れることから、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルが特に好ましい。これらの化合物には市販品が存在するので、市販品をそのまま用いることができる。具体的な市販品としては「ユビナールAプラス グラニュラー」(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル BASFジャパン株式会社)が例示できる。
【0014】
UV−B吸収剤としては、具体的には、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2´−エチルヘキシル−1´−オキシ)−1,3,5−トリアジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル等の化合物があげられる。この中でも、紫外線吸収能に優れることから、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルが特に好ましい。これらの化合物には市販品が存在するので、市販品をそのまま用いることができる。具体的な市販品としては、「ユビナールMC80」(パラメトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル BASFジャパン株式会社)が例示できる。
【0015】
紫外線吸収剤の含有量は、2質量%〜15質量%であり、好ましくは5質量%〜12質量%である。
【0016】
本発明の固形粉末化粧料は、さらにシリコーン処理板状粉体を含有することが好ましい。これにより、粉同士の吸着力を小さくすることができ、耐ケーキング性がより向上する。本発明に用いられるシリコーン処理板状粉体とは、シリコーンで表面の一部又は全面を処理された板状粉体である。表面処理に用いられるシリコーンは、特に限定されないが、例えばメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、フェニルトリメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、ジフェニルジメチコン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体等の各種シリコーン油を挙げることができる。この中でも、メチルポリシロキサンを用いて処理することが好ましい。処理するシリコーンの使用量は、処理前の粉体質量に対して、下限値としては0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。また、上限値としては70質量%未満が好ましく、40質量%未満がより好ましく、10質量%未満が更に好ましい。シリコーン処理方法は、特に制限されず、従来公知の方法を適宜選択して行うことができる。
【0017】
表面をシリコーン処理される板状粉体は、通常化粧料に使用される板状粉体であれば特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、マイカ、合成金雲母、セリサイト、タルク、カオリン、窒化ホウ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、スメクタイト等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、酸化チタン処理ガラス末、アルミニウム等の光輝性粉体類、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、オルガノポリシロキサンエラストマー、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリウレタン、ウール、シルク、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。これらの板状粉体の中でも、凹凸への均一な付着性により優れる点からマイカ、合成金雲母、セリサイト、タルク、窒化ホウ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等の無機板状粉体が好ましく、更にマイカ、セリサイト、タルク、合成金雲母がより好ましい。
本発明の成分(
C)に用いられる板状粉体は、特に限定されないが、平均粒子径1〜20μmのものが、滑らかな使用感、凹凸への均一な付着性、耐ケーキング性により優れる点から好ましく、更に1〜10μmのものがそれらの効果が特に顕著であるためより好ましい。
【0018】
シリコーン処理板状粉体の含有量は、25質量%〜95質量%が好ましく、より好ましくは30質量%から85質量%である。
【0019】
(3)本発明の化粧料。
本発明の化粧料は、必須成分として、グリチルレチン酸ステアリル及び紫外線吸収剤2〜15質量%を含有することを特徴とする。さらにシリコーン処理板状粉体を含有することが好ましい。
【0020】
さらに、本発明の化粧料は上記必須成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、酸化コバルト、群青、紺青、酸化亜鉛の無機顔料類、表面処理されていても良い、酸化鉄二酸化チタン焼結体等の複合顔料、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔等のパール剤類、表面処理されていても良い、微粒子酸化亜鉛、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが例示できる。
【0021】
また、本発明の化粧料としては、粉末固形化粧料であることが好ましい。本発明の化粧料は上記必須成分と任意成分とを常法により処理することにより得られる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
【0023】
<製法例1>
以下に示す処方に従って、本発明の化粧料を作製した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサーで混合し、しかる後に、0.9mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、ヘンシェルミキサーで混合しながら、一様に溶解させたロの成分を噴霧してコーティングを行い、1.5mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿に充填して加圧成形し、本発明の化粧料である、粉末固形化粧料を得た。
【0024】
<実施例1から7、比較例1から3>
表1に示す処方に従って、本発明の化粧料である、ファンデーション及び比較例のファンデーションを調製した。すなわち、表1に記載の成分を100℃に加熱し、攪拌混合した。その後、室温まで冷却し、ファンデーションを得た。なお表中の数字は質量%を表す。
【0025】
【表1】
*1)「シーオーグレチノール」 丸善製薬株式会社
*2)「ユビナールMC80」 BASFジャパン株式会社
*3)「ユビナールAプラス グラニュラー」 BASFジャパン株式会社
【0026】
<試験例1>固形粉末化粧料の評価
熟練評価者5名により実施例1から7、比較例1から3の固形粉末化粧料を、ウレタン製
パフにて、同一方向に100回繰り返し擦り取り、固形粉末化粧料表面を目視観察し、耐ケーキング性を以下に示す判定基準に従って判定した。評価では、5名の平均値を求めその固形粉末化粧料の評点とした。また、SPF(アナライザー)は、25cm
2区画の塗
布プレートに、上記実施例及び比較例で調製したサンプルを1.3mg/cm
2になるように均一になじませ、SPFアナライザーにてSPF値を測定した。SPF値が30以上を紫外線防御効果が高いとした。結果を表2に示す。
<評価基準>
3点:ケーキングが見られない。
2点:部分的にケーキングが見られるが使用性に問題なし。
1点:全体的にケーキングが見られ使用性に問題がある。
【0027】
【表2】
表2の実施例1〜7の結果から、明らかなようにグリチルレチン酸ステアリルと紫外線吸収剤2〜15質量%配合した化粧料は高い紫外線防止効果を有し、優れた耐ケーキング性が得られることが確認された。
また、表2のグリチルレチン酸ステアリルを含有しない比較例1又は吸収剤の含有量が15質量%より多い比較例3では、耐ケーキング性が不十分であることが確認され、吸収剤の配合量が2%未満である比較例2では高い紫外線防御効果が得られないことが確認された。