特許第6976837号(P6976837)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6976837撮像装置およびこの撮像装置を有する監視カメラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976837
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】撮像装置およびこの撮像装置を有する監視カメラ
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/04 20210101AFI20211125BHJP
【FI】
   G02B7/04 D
【請求項の数】9
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-242919(P2017-242919)
(22)【出願日】2017年12月19日
(65)【公開番号】特開2019-109394(P2019-109394A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2020年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】大仲 智也
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−304996(JP,A)
【文献】 特開平05−027149(JP,A)
【文献】 特開2017−173426(JP,A)
【文献】 特開2013−254050(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0056970(US,A1)
【文献】 特開2007−133262(JP,A)
【文献】 特開2010−243900(JP,A)
【文献】 特開2017−011977(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学部材を有する撮像光学系を有する撮像装置であって、
前記光学部材を保持し、前記撮像光学系の光軸方向に移動可能な光学部材保持部材と、
前記光学部材保持部材に相対的に移動可能に連結された連結部と、
前記連結部を介して前記光学部材保持部材を前記光軸方向に移動させる駆動部と、
前記光軸に平行な軸線を中心として回転可能なカム筒と、
前記光学部材保持部材に設けられ、前記カム筒に設けられたカム溝に係合する第1のカムフォロアと、
前記連結部に取付けられ、前記カム筒に設けられたカム溝に係合する第2のカムフォロアと、
前記第2のカムフォロアを前記カム筒の前記カム溝の内周面に付勢するとともに、前記連結部を前記駆動部に向けて付勢する付勢部材と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記付勢部材は、
前記第1のカムフォロアと前記第2のカムフォロアと互いに離れる方向に付勢することで前記第2のカムフォロアを前記カム筒の前記カム溝の内周面に付勢する第1の付勢部と、
前記連結部を前記駆動部に向けて付勢する第2の付勢部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記付勢部材は、圧縮変形可能なコイルバネ状部と、前記コイルバネ状部から突出するアーム部とを有するねじりバネであることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記コイルバネ状部が前記第1の付勢部であり、前記コイルバネ状部は、前記駆動部と前記連結部を前記コイルバネ状部の軸線方向に付勢し、
前記コイルバネ状部から突出するアーム部が前記第2の付勢部であり、前記アーム部は、前記コイルバネ状部の軸線を中心とする円周方向に前記第1のカムフォロアと前記第2のカムフォロアを付勢することによって、前記第1のカムフォロアと前記第2のカムフォロアを前記カム筒の円周方向に付勢することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記コイルバネ状部から突出するアーム部が前記第1の付勢部であり、前記アーム部は、前記駆動部と前記連結部を、前記コイルバネ状部の軸線を中心とする円周方向に付勢し、
前記コイルバネ状部が前記第2の付勢部であり、前記コイルバネ状部は、前記カム筒の円周の接線方向に前記第1のカムフォロアと前記第2のカムフォロアを付勢することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記連結部は、前記連結部が前記光学部材保持部材から外れることを防止する外れ止め部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記光学部材保持部材には、前記付勢部材による前記第2のカムフォロアを前記カム筒に付勢する付勢力によって、前記第2のカムフォロアの前記カム溝に対する位置を規制する誘い込み部が設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記光学部材保持部材を前記光軸方向に移動可能にガイドするガイド部材をさらに有し、
前記光学部材保持部材は、前記付勢部材による前記連結部を前記駆動部に向けて付勢する付勢力の延長線上から外れた位置において、前記ガイド部材にガイドされることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置を有することを特徴とする監視カメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置と、この撮像装置を有する監視カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像装置には、レンズ保持枠をリニアアクチュエータで光軸方向に直進移動させ、そのレンズ保持枠に取り付けられたカムフォロアによりカム筒を回転させることで、カム筒を経由して他のレンズ保持枠を光軸方向に直進移動してズーミングを行うという構成を有するものがある。このような構成の撮像装置においては、カム筒に対するカムフォロアのガタの低減と、リニアアクチュエータに対するレンズ保持枠のガタの低減が要求される。特許文献1には、カム筒に対するレンズ保持枠のガタを低減するため、1つのカム溝の一方の面に付勢部材によってカムフォロアを押しあて、当該1つのカム溝の他方の面に付勢部材に取り付けられたカムフォロアを押し当てる構成が記載されている。特許文献2には、リニアアクチュエータに対するレンズ保持枠のガタを取り除くため、付勢部材によってリニアアクチュエータの取付部にある凹凸にレンズ保持枠の凹凸を係合させる構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5677039号公報
【特許文献2】特許第2725491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カム筒に対するカムフォロアのガタとリニアアクチュエータに対するレンズ保持枠のガタの低減のために、特許文献1と特許文献2に記載の構成を組み合わせると、付勢部材が異なる場所に複数存在する構成となる。このため、部品点数が多くなる。また、無駄な力による摩擦損失が生じ、アクチュエータに負荷が掛かる。上述した実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、部品点数の削減を図るとともに、アクチュエータに掛かる負荷を低減できる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、光学部材を有する撮像光学系を有する撮像装置であって、前記光学部材を保持し、前記撮像光学系の光軸方向に移動可能な光学部材保持部材と、前記光学部材保持部材に相対的に移動可能に連結された連結部と、前記連結部を介して前記光学部材保持部材を前記光軸方向に移動させる駆動部と、前記光軸に平行な軸線を中心として回転可能なカム筒と、前記光学部材保持部材に設けられ、前記カム筒に設けられたカム溝に係合する第1のカムフォロアと、前記連結部に取付けられ、前記カム筒に設けられたカム溝に係合する第2のカムフォロアと、前記第2のカムフォロアを前記カム筒の前記カム溝の内周面に付勢するとともに、前記連結部を前記駆動部に向けて付勢する付勢部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、部品点数の削減を図ることができるとともに、アクチュエータに掛かる負荷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】撮像装置の構成例を模式的に示す分解斜視図である。
図2】撮像装置の構成例を模式的に示す外観斜視図である。
図3】撮像装置の構成例を模式的に示す断面図である。
図4】光学フィルタユニットの構成例を模式的に示す分解斜視図である。
図5】カム溝の構成例を模式的に示す展開図である。
図6】撮像装置の構成例を模式的に示す断面図である。
図7】第2群鏡筒と第2群ラック部材の構成例を模式的に示す図である。
図8】第2群鏡筒と第2群ラック部材の構成例を模式的に示す斜視図である。
図9】第2群鏡筒と第2群ラック部材の構成例を模式的に示す図である。
図10】第2群鏡筒と第2群ラック部材の構成例を模式的に示す斜視図である。
図11】第2群鏡筒と第2群ラック部材の構成例を模式的に示す図である。
図12】監視カメラの構成例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の各実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。各図において、撮像装置の3次元の各方向を、X方向、Y方向、Z方向で示す。X方向は撮像装置の撮像光学系の光軸方向である。Y方向とZ方向は、撮像装置の撮像光学系に直角で、かつ互いに直角な方向である。
【0009】
<撮像装置>
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置1の構成例を模式的に示す分解斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る撮像装置1の構成例を模式的に示す外観斜視図である。図3は、第1の実施形態に係る撮像装置1の構成例を模式的に示す断面図である。図1〜3に示すように、本発明の実施形態に係る撮像装置1は撮像光学系を有する。また、撮像装置1は、筐体としての機能を有する固定鏡筒101と後部鏡筒102を有する。固定鏡筒101は撮像装置1の前寄り(被写体に向ける側)に配置され、後部鏡筒102は後寄り(被写体に向ける側とは反対側)に配置され、ネジなどによって互いに固定されている。
【0010】
撮像装置1の撮像光学系は、第1群レンズL1、第2群レンズL2、第3群レンズL3、第4群レンズL4、第5群レンズL5を有する。そして、これらの各群のレンズは、被写体に向ける側から順に前記記載の順で配置される。第1群レンズL1は、光軸Aの方向に移動しないように固定されている。第2群レンズL2と第3群レンズL3と第4群レンズL4は、変倍動作(ズーミング)に関わるズームレンズであり、撮像光学系の光軸Aの方向に移動することで変倍動作を行う。第5群レンズL5は、合焦動作(フォーカシング)に関わるフォーカスレンズであり、撮像光学系の光軸Aの方向に移動することで合焦動作(フォーカシング)を行う。このほか、撮像装置1の撮像光学系は、光学フィルタユニット60と、絞りユニット36と、撮像素子L7とを有する。光学フィルタユニット60は、撮像光学系の光路上に挿抜可能な光学フィルタL6を有し、特定の波長域の光線を透過させたり遮光したりする。絞りユニット36は、絞り羽根を駆動することで開口径を変化させ、撮像光学系を通過する(撮像素子L7に入射する)光量を調節する。撮像素子L7には、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子が適用できる。
【0011】
第1群レンズL1は、第1群鏡筒10に保持される。第1群鏡筒10は、第1群レンズL1を保持する部材であり、撮像装置1の筐体の機能を有する固定鏡筒101に固定されている。
【0012】
光学部材の例である第2群レンズL2は、光学部材保持部材の例である第2群鏡筒20aに保持されている。光学部材保持部材の例である第2群鏡筒20aは、光学部材の例である第2群レンズL2第2のガイドバーを保持する部材であり、光軸Aの方向に移動可能に配置される。本実施形態では、第2群鏡筒20aは、ガイド部材の例である第1のガイドバー21と第2のガイドバー22によって、光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。第1のガイドバー21と第21のガイドバー22は、互いに平行で光軸Aの方向に延伸する棒状の部材である。第2群鏡筒20aには、スリーブ部と、光軸Aの方向視で略U字形状の係合溝とが設けられる。そして、スリーブ部に第1のガイドバー21が挿通される。これにより、第2群鏡筒20aは、第1のガイドバー21によって光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)される、また、係合溝には第2のガイドバー22が係合している(入り込んでいる)。これにより、第2群鏡筒20aは、第1のガイドバー21を中心とする回転が規制される。
【0013】
また、第2群鏡筒20aには、第1のカムフォロア231が取付けられているとともに、連結部の例である第2群ラック部材24aを介して第2のカムフォロア232が連結されている。第1のカムフォロア231は回転可能であり、その回転中心線261は光軸Aに直角である。連結部の例である第2群ラック部材24aは、第2のカムフォロア232を支持するとともに、駆動部の例である第1のアクチュエータ111の駆動力を第2群鏡筒20aに伝達する部材である。また、第2群ラック部材24aは、第2のカムフォロア232を回転可能に支持する部材である。第2群ラック部材24aは、第2群鏡筒20aに相対的に変位可能に連結されている。特に、第2群のラック部材24aは、第2群鏡筒20aに対して、第1のアクチュエータ111に接近や離間する方向(±Z方向)と、カム筒80の円周方向(円の接線方向)に移動できる。第2のカムフォロア232は、第2群ラック部材24aに回転可能に取り付けられている。第2のカムフォロア232の回転中心線262は、光軸Aに直角である。そして、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232は、いずれも、後述するカム筒80に設けられる第2群カム溝82(すなわち、同じカム溝)に係合している(入り込んでいる)。なお、第1のカムフォロア231と第2群ラック部材24aと第2のカムフォロア232の構成については、後述する。
【0014】
このほか、第2群鏡筒20aには、第2群鏡筒20aの光軸Aの方向の位置を検出するための第2群位置検出用スケール25が固定されている。そして、固定鏡筒101には、第2群位置検出用スケール25を検出できる第2群位置センサ113が固定されている。この第2群位置センサ113によって第2群位置検出用スケール25を検出することにより、第2群鏡筒20aの光軸Aの方向の位置を検出できる。例えば、第2群位置検出用スケール25には、光軸Aの方向に沿って周期的な明暗のパターンが設けられている。また、第2群位置センサ113は、発光部と受光部を有する光学式のセンサが適用できる。そして、第2群位置センサ113が、第2群鏡筒20aに取り付けられた第2群位置検出用スケール25の明暗のパターンで反射した光を検出して電気信号に変換することにより、第2群鏡筒20aの光軸Aの方向の位置を検出できる。
【0015】
第3群レンズL3は第3群鏡筒30に保持される。第3群鏡筒30は第3群レンズL3を保持する部材であり、光軸Aの方向に移動可能に配置される。第3群鏡筒30は、互いに平行で光軸Aの方向に延伸する棒状の第3のガイドバー31と第2のガイドバー22によって、光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。具体的には、第3群鏡筒30にはスリーブ部が設けられるとともに光軸Aの方向視で略U字形状の係合溝が設けられる。そして、スリーブ部に第3のガイドバー31が挿通されることによって、第3群鏡筒30は光軸Aの方向に移動可能に支持(ガイド)される。また、係合溝に第2のガイドバー22が係合する(入り込んでいる)ことによって、第3群鏡筒30は第3のガイドバー31を中心として回転することが規制される。また、第3群鏡筒30には、第3群カムフォロア33が取付けられている。第3群カムフォロア33は、撮像光学系の光軸Aに直角な方向の軸線を中心として回転可能であり、後述するカム筒80の第3群カム溝83に係合している。
【0016】
絞りユニット36は、第3群鏡筒30に固定されている。絞りユニット36は、絞り羽根を駆動することで開口径を変化させ、撮像光学系の光路を通過する光量(撮像素子L7に入射する光量)を調節する。なお、絞りユニット36の構成は特に限定されるものではなく、公知の各種構成が適用できる。
【0017】
第4群レンズL4は第4群鏡筒40に保持され、第4群鏡筒40とともに光軸Aの方向に移動する。第4群鏡筒40は第4群レンズL4を保持する部材であり、第4のガイドバー41と第2のガイドバー22によって光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。具体的には、第4群鏡筒40にはスリーブ部が設けられており、このスリーブ部は、光軸Aの方向に延伸する第4のガイドバー41に係合している。このように、第4群鏡筒40は、第4のガイドバー41によって光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)される。また、第4群鏡筒40には、光軸Aの方向視で略U字形状の係合溝が設けられており、この係合溝には、第2のガイドバー22が係合している(入り込んでいる)。これにより、第4群鏡筒40は、第4のガイドバー41を中心として回転することが規制される。また、第4群鏡筒40には、第4群カムフォロア43が回転可能に取り付けられている。この第4群カムフォロア43は、後述するカム筒80の第4群カム溝84に係合している(入り込んでいる)。
【0018】
第5群レンズL5は第5群鏡筒50に保持され、第5群鏡筒50とともに光軸Aの方向に移動する。第5群鏡筒50は第5群レンズL5を保持する部材であり、光軸Aの方向に延伸する第5のガイドバー51と第6のガイドバー52によって、光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。例えば、第5群鏡筒50には、スリーブ部と、光軸Aの方向視で略U字形状の係合溝が設けられる。そして、スリーブ部には、第5のガイドバー51が挿通されており、第5群鏡筒50は、第5のガイドバー51によって光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)される。また、係合溝には第6のガイドバー52が係合しており(入り込んでおり)、第5群鏡筒50は、第5のガイドバー51を中心として回転することが規制される。第5群鏡筒50には、第5群ラック部材54が取付けられている。第5群ラック部材54は、第5群鏡筒50の駆動力源である第5群ステッピングモータ115の駆動力を受ける部材である。
【0019】
第5群ステッピングモータ115は、第5群鏡筒50を光軸Aの方向に移動させるための駆動力源である。第5群ステッピングモータ115は、固定鏡筒101に固定されており、第5群ラック部材54に係合している。第5群ステッピングモータ115が光軸Aの方向の駆動力を発生させると、第5群ラック部材54を介して第5群鏡筒50が光軸Aの方向に移動(進退)し、合焦動作を行うことができる。
【0020】
図4は、光学フィルタユニット60の構成例を模式的に示す分解斜視図である。光学フィルタユニット60は、撮像光学系の光路上に挿抜可能な光学フィルタL6と、光学フィルタL6を光路上に挿抜する光学フィルタ駆動機構とを有する。光学フィルタL6としては、例えば、IRカットフィルタ64とバンドパスフィルタ66が適用される。IRカットフィルタ64は、赤外線をカットする光学特性を有するフィルタである。バンドパスフィルタ66は、特定の波長域の光線を透過させる光学特性を有するフィルタである。これらの光学フィルタL6(64,66)は、それぞれ光学フィルタ保持枠65,67により保持されている。光学フィルタ保持枠65,67は、光学フィルタL6を移動可能に保持する部材である。光学フィルタ保持枠65,67は、光学フィルタユニットフレーム61とカバー部材68とによって保持されており、光学フィルタL6を光路上に挿抜できるように、撮像光学系の光軸Aに対して直角な方向に移動可能(光軸Aに直角な面内を移動可能)である。光学フィルタ駆動機構は、光学フィルタ挿抜モータ116,117を有する。光学フィルタ挿抜モータ116,117は、光学フィルタL6(64,66)を光学フィルタ保持枠65,67とともに挿抜するための駆動源であり、光学フィルタ挿抜モータ保持部材107に固定されている。光学フィルタ挿抜モータ保持部材107は、光学フィルタ挿抜モータ116,117を支持する部材であり、固定鏡筒101に固定されている。光学フィルタ挿抜モータ116,117の回転出力軸には、それぞれ、撮像光学系の光軸Aに直角な面内を回転可能な係合アーム119が設けられている。それぞれの係合アーム119は、それぞれの光学フィルタ保持枠65,67に設けられる係合孔651,671に係合している。そして、光学フィルタ挿抜モータ116,117の回転動力によってこれらの係合アーム119が回転すると、光学フィルタL6(64,66)のそれぞれは、光学フィルタ保持枠65,67のそれぞれとともに光路上に挿抜される。
【0021】
IRカットフィルタ64が光路上に挿入されると、撮像素子L7に入射する光から赤外光がカットされ、通常のカラー画像を生成するのに適した光線が得られる。バンドパスフィルタ66が光路上に挿入されると、例えば近赤外光のような特定の波長域の光線のみが撮像素子L7に入射することで、よりコントラストの高い画像を生成するのに適した光線が得られる。IRカットフィルタ64およびバンドパスフィルタ66を光路上から退避させると、赤外光を含んだ光線が撮像素子L7に入射することで、夜間等の低照度下でも撮像可能なようにより多くの光量が得られる。
【0022】
また、光学フィルタユニットフレーム61は、第5のガイドバー51と第6のガイドバー52によって、撮像光学系の光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。具体的には、光学フィルタユニットフレーム61にはスリーブ部が設けられるとともに、光軸Aの方向視で略U形状の係合溝が設けられている。そして、スリーブ部に第6のガイドバー52が挿通されることにより、光学フィルタユニットフレーム61は光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)される。係合溝に第5のガイドバー51が係合している(入り込んでいる)ことにより、第6のガイドバー52を中心とした回転が規制される。また、光学フィルタユニットフレーム61には、光学フィルタカムフォロア63が取り付けられている。光学フィルタカムフォロア63は、後述するカム筒80の光学フィルタカム溝86に係合している(入り込んでいる)。なお、光学フィルタカムフォロア63は、光軸Aの方向に直角な軸線を中心として回転可能である。
【0023】
図1図3に戻り、撮像素子L7は、入射した光を検出して電気信号(撮像信号)を生成する。撮像素子L7はセンサ基板76に固定されており、センサ基板76は撮像素子保持枠70に保持されている。撮像素子保持枠70は、撮像素子L7をセンサ基板76とともに保持する部材であり、光軸Aの方向に延伸する第7のガイドバー71と第8のガイドバー72によって、光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されるとともに回転が規制される。具体的には、撮像素子保持枠70にはスリーブ部が設けられており、第7のガイドバー71に光軸Aの方向に移動可能にガイド(支持)されている。また、撮像素子保持枠70には、光軸Aの方向視で略U字形状の係合溝が設けられており、この係合溝には第8のガイドバー72が係合している(入り込んでいる)。これにより、撮像素子保持枠70は、第7のガイドバー71を中心とした回転が規制される。また、撮像素子保持枠70には、撮像素子ラック部材74が、光軸Aの方向に直角な面内で回転可能に取り付けられている。
【0024】
このほか、撮像素子保持枠70には、撮像素子L7(撮像素子保持枠70)の光軸Aの方向の位置を検出するための撮像素子位置検出用スケール75が固定されている。そして、後部鏡筒102には、撮像素子保持枠70の光軸Aの方向の位置を検出するため撮像素子位置センサ114が固定されている。撮像素子位置センサ114によって撮像素子位置検出用スケール75を検出することにより、撮像素子L7の光軸Aの方向の位置を検出できる。なお、撮像素子位置センサ114と撮像素子位置検出用スケール75の構成は、第2群鏡筒20aの光軸Aの方向の位置を検出するための第2群位置検出用スケール25と第2群位置センサ113と同じ構成が適用できる。
【0025】
第1のガイドバー21、第2のガイドバー22、第5のガイドバー51、第6のガイドバー52、第7のガイドバー71、第8のガイドバー72は、それぞれ、固定鏡筒101と後部鏡筒102とによって挟持される。また、撮像装置1は、第3のガイドバー31と第4のガイドバー41を保持するガイドバー保持部材103を有する。ガイドバー保持部材103は、固定鏡筒101に固定されており、第3のガイドバー31と第4のガイドバー41は、固定鏡筒101とガイドバー保持部材103とによって挟持される。なお、第1〜第8のガイドバー21,22,31,41,51,52,71,72は、いずれも撮像光学系の光軸Aの方向に延伸する棒状の部材である。
【0026】
カム筒80は、光軸Aと平行な回転軸B(回転中心線)を中心として回転可能な部材である。カム筒80は、カム筒付勢部材81を介して、固定鏡筒101と後部鏡筒102に回転可能に挟持されている。そして、カム筒80は、カム筒付勢部材81により、光軸Aの方向の一方(例えば、+X方向)に付勢されている。図5は、カム筒80に設けられるカム溝の構成例を示す展開図である。図5に示すように、カム筒80には、第2群カム溝82と、第3群カム溝83と、第4群カム溝84と、光学フィルタカム溝86とが設けられる。第2群カム溝82には、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232が係合している。第3群カム溝83には、第3群カムフォロア33が係合している。第4群カム溝84には、第4群カムフォロア43が係合している。光学フィルタカム溝86には、光学フィルタカムフォロア63が係合している。
【0027】
第1のアクチュエータ111は、第2群鏡筒20aと、第3群鏡筒30と、第4群鏡筒40と、光学フィルタユニット60とを光軸Aの方向に移動させる駆動力源である。第1のアクチュエータ111には、例えば振動型リニアアクチュエータが適用される。そして、第1のアクチュエータ111は、固定鏡筒101に固定されており、第2群ラック部材24aと係合している。第1のアクチュエータ111が光軸Aの方向の駆動力を発生させると、第2群ラック部材24aを介して第2群鏡筒20aが光軸Aの方向に移動(進退)する。第2群鏡筒20aが光軸Aの方向に移動すると、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232と係合したカム筒80が、その回転軸B(光軸Aに平行な軸線)を中心として回転する。カム筒80が回転すると、第3群カム溝83に係合している第3群カムフォロア33と、第4群カム溝84に係合している第4群カムフォロア43と、光学フィルタカム溝86に係合している光学フィルタカムフォロア63を介して、第3群鏡筒30と、第4群鏡筒40と、光学フィルタユニット60とが光軸Aの方向に移動(進退)する。このように、第1のアクチュエータ111の駆動力によって、第2群鏡筒20aと第3群鏡筒30と第4群鏡筒40と光学フィルタユニット60とを、撮像光学系の光軸Aの方向に移動させることができる。
【0028】
第2のアクチュエータ112は、撮像素子保持枠70を光軸Aの方向に移動させるための駆動力源である。第2のアクチュエータ112には、第1のアクチュエータ111と同様に、振動型リニアアクチュエータが適用できる。第2のアクチュエータ112は、後部鏡筒102に固定されており、撮像素子ラック部材74に係合している。第2のアクチュエータ112が光軸Aの方向の駆動力を発生させると、撮像素子ラック部材74を介して撮像素子保持枠70が光軸Aの方向に進退する。このように、第2のアクチュエータ112の駆動力によって、撮像素子L7を、撮像素子保持枠70とともに撮像光学系の光軸Aの方向に移動させることができる。
【0029】
このように、第1のアクチュエータ111と第2のアクチュエータ112を駆動することによって、第2群鏡筒20aと、第3群鏡筒30と、第4群鏡筒40と、光学フィルタユニット60と、撮像素子保持枠70とを、光軸Aの方向に移動(進退)させることができる。これにより、変倍動作や合焦動作を行うことができる。なお、これらの第1のアクチュエータ111と第2のアクチュエータ112の構成は特に限定されるものではない。第1のアクチュエータ111と第2のアクチュエータ112は、前述のように振動型リニアアクチュエータが適用できる。振動型リニアアクチュエータは、例えば、図示しないスライダおよび振動子によって構成され、図示しないフレキシブルプリント基板を介して振動子に周波信号が入力されると振動子に略楕円運動が発生し、スライダとの圧接面に駆動力を発生させることができる。
【0030】
レンズ基板105は、固定鏡筒101に固定されている回路基板である。レンズ基板105は、電気配線104を介して撮像素子L7との間で電気信号の入出力をする。また、レンズ基板105は図略のフレキシブルプリント基板を介して、第1のアクチュエータ111、第2のアクチュエータ112、第5群ステッピングモータ115、光学フィルタ挿抜モータ116,117などの各アクチュエータや、第2群位置センサ113、撮像素子位置センサ114などの各センサとの間で、電気信号の送受信を行う。
【0031】
電気配線104は、一端がセンサ基板76に接続されており、他端がレンズ基板105に接続されている。電気配線104は、撮像素子保持枠70が光軸Aの方向に移動する際に、第2のアクチュエータ112(振動型リニアアクチュエータ)に過度の負荷が掛からないよう、変形容易な構成であることが好ましい。本実施形態では、電気配線104は、第2のアクチュエータ112に過度の負荷が掛からないような曲率を有するU字形状に湾曲した形状を有する。ただし、電気配線104の具体的な構成は特に限定されるものではない。
【0032】
熱伝導部材106は、センサ基板76で発生した熱を図略のヒートシンクに伝導する部材であり、撮像素子L7などの温度上昇を抑制するために配置される。熱伝導部材106には、例えば、グラファイトシートなどの高い熱伝導性を持った可撓性のシート部材が適用される。そして、熱伝導部材106の一端はセンサ基板76に固定(接続)され、他端は図略のヒートシンクに固定(接続される)。なお、熱伝導部材106は、第2のアクチュエータ112が撮像素子保持枠70を光軸Aの方向に移動させる場合に、第2のアクチュエータ112に掛かる負荷(移動に必要な推力)が大きくならないように、軸線方向に変形容易な構成を有する。例えば、図1図3に示すように、光軸Aの方向に伸縮容易なように、蛇腹構造が適用できる。
【0033】
ここで、各部材の配置について、図6を参照して説明する。図6は、撮像装置1を撮像光学系の光軸Aに直角な面で切断して前方から見た断面図である。カム筒80は、撮像光学系の光軸Aに対して、+Y方向側にずれた位置(離れた位置)に配置されている。第1のアクチュエータ111と第2のアクチュエータ112は、撮像光学系の光軸Aに対して、+Z方向側にずれた位置(離れた位置)に配置されている。例えば、第1のアクチュエータ111は、固定鏡筒101の+Z方向側の側面に配置されており、第2のアクチュエータ112は、後部鏡筒102の+Z方向側の側面に配置されている。第5群ステッピングモータ115は、撮像光学系の光軸Aに対して、−Z方向側ずれた位置(離れた位置)に配置されている。電気配線104は、撮像光学系の光軸Aに対して、−Y方向側にずれた位置(離れた位置)に配置されており、X−Z平面に略平行な平面内で屈曲できる。また、第2群ラック部材24aは、撮像光学系の光軸Aおよびカム筒80の回転軸Bに対して、+Z方向側にずれた位置(離れた位置)に配置されている。すなわち、第2群ラック部材24aは、Z方向については、カム筒80と第1のアクチュエータ111との間に配置されている。
【0034】
次に、第2群鏡筒20aと第2群ラック部材24aの構成例について説明する。図7は、第2群鏡筒20aと第2群ラック部材24aの構成例を模式的に示す光軸Aの方向視の図である。図8は、第2群鏡筒20aと第2群ラック部材24aの構成例を模式的に示す斜視図である。図9は、第2群鏡筒20aの一部と第2群ラック部材24aおよびその周辺の構成例を模式的に示す図である。具体的には、図9(a)は−X側から見た図であり、図9(b)は+X側から見た図であり、図9(c)は+Y側から見た図であり、図9(d)は−Z側から見た図であり、図9(e)は+Z側から見た図であり、図9(f)は+Z側から見た断面図である。また、図7図9中の矢印Lと矢印Nは、ラックバネ27aによる第2群ラック部材24aの付勢力の方向を示す。
【0035】
図7に示すように、第1のカムフォロア231の回転中心線261と第2のカムフォロア232の回転中心線262は、光軸A(X方向)に直角であり(Y−Z平面に平行であり)、かつ、カム筒80の回転軸B(回転中心線)を通る。第2群ラック部材24aは、Z方向に関しては、カム筒80と第1のアクチュエータ111との間に配置される。このため、第1のアクチュエータ111は、第2群ラック部材24aから見て、カム筒80とは反対側(+Z方向の側)に位置する。そして、第2群ラック部材24aは、第2群鏡筒20aに対して、第1のアクチュエータ111に接近する方向およびカム筒80に接近する方向(±Z方向)および光軸Aに直角な方向(±Y方向)に相対的に移動可能である。
【0036】
第2群ラック部材24aには、第1のアクチュエータ111に近い側(+Z方向側)に、アクチュエータ接続部241aが一体に設けられる。すなわち、アクチュエータ接続部241aは、第2群ラック部材24aの一部を構成する。そして、第2群ラック部材24aは、アクチュエータ接続部241aを介して第1のアクチュエータ111と係合している。このため、第1のアクチュエータ111が撮像光学系の光軸Aの方向に移動すると、その駆動力が第2群ラック部材24a(アクチュエータ接続部241a)を介して第2群鏡筒20aに伝達される。これにより、第2群鏡筒20aが光軸Aの方向に駆動される(光軸Aの方向に移動する)。
【0037】
第2群ラック部材24aには、カム筒80に近い側に、第2のカムフォロア232が回転可能に取り付けられている。なお、第1のカムフォロア231は、第2群ラック部材24aに対して回転可能であり、第2群ラック部材24aとともに第2群鏡筒20aに対してY方向とZ方向に相対的に移動可能である。そして、第2のカムフォロア232は、カム筒80の第2群カム溝82に係合している。
【0038】
第2群ラック部材24aは、第2群鏡筒20aに連結されている。第2群ラック部材24aは、第2群鏡筒20aに対してZ方向(カム筒80と第1のアクチュエータ111に接近や離間する方向)とY方向(第1のカムフォロア231に接近や離間する方向)に相対的に移動可能である。なお、第2群ラック部材24aは、第2群鏡筒20aに対してZ方向(カム筒80と第1のアクチュエータ111に接近や離間する方向)に相対的に移動可能で、第2群鏡筒20aに対してZ方向に平行な軸線を中心として回転可能であってもよい。そして、第2群ラック部材24aは、付勢部材の例であるラックバネ27aによって、第1のアクチュエータ111に接近する方向(+Z方向)と、第1のカムフォロア231から離れる方向(+Y方向)に付勢される。図7図8に示すように、第2群ラック部材24aがラックバネ27aの付勢力によって矢印Nの方向に付勢されることにより、第2群ラック部材24aのアクチュエータ接続部241aが、第1のアクチュエータ111に付勢されて係合する状態となる。また、ラックバネ27aの矢印Lの方向の付勢力によって、第2のカムフォロア232は、第2群ラック部材24aとともに、第1のカムフォロア231から+Y方向(矢印Lの方向。カム筒80の円の接線方向)に離れる方向に付勢される。すなわち、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232は、ラックバネ27aの付勢力(矢印Lの方向の付勢力)によって、互いにY方向に離れる方向に付勢される。
【0039】
付勢部材の例であるラックバネ27aは、第1の付勢部の例である弾性圧縮変形可能な圧縮コイルバネ状の部分であるコイルバネ状部271aと、第2の付勢部の例であるアーム部272aを有する。例えば、ラックバネ27aは、ねじりバネが適用できる。ラックバネ27aに適用されるねじりバネは、その軸線方向に弾性圧縮変形可能なコイルバネ状の部分(コイルバネ状部271a)と、コイルバネ状部271aの両端部から軸線方向に直角な方向に突出する2本のアーム部272aとを有する。そして、コイルバネ状部271aが第1の付勢手段として機能し、コイルバネ状部271aから突出する2本のアーム部272aが第2の付勢部として機能する。なお、正確には、ラックバネ27aが2本のアーム部272aの相対角度が変化するように捻じれることにより第2の付勢部として機能する。
【0040】
そして、図9(b)(c)に示すように、コイルバネ状部271aは、撮像光学系の光軸Aに直角な面内(Y−Z平面に平行な面内)で、第2群ラック部材24aをカム筒80の直径方向(矢印Nの方向)に付勢する。これにより、第2群ラック部材24aと第2群鏡筒20aは、互いに離れる向き(+Z方向と−Z方向のそれぞれ)に付勢される。その結果、第2群ラック部材24aは第1のアクチュエータ111に付勢される。また、第2群鏡筒20aには、ラックバネ27aのコイルバネ状部271a(圧縮バネ部)の軸線方向の付勢力により、第1のガイドバー21を中心とする回転方向の力(モーメント)が加わる。このため、第2群鏡筒20aは、第2のガイドバー22に対して、撮像光学系の光軸Aに直角な方向に(すなわち、第2のガイドバー22の延伸方向に直角な方向)に付勢される。このような構成であれば、第2群鏡筒20aは、第1のガイドバー21と第2のガイドバー22に対してガタのない状態に保持される。
【0041】
なお、図8図9に示すように、光軸Aの方向視において(Y−Z平面において)、第2群鏡筒20aが第1のガイドバー21にガイドされる位置および第2のガイドバー22に係合する位置は、ラックバネ27aのコイルバネ状部271a(第1の付勢部)による付勢力の延長線上から外れている。このような構成であれば、第2群鏡筒20aは、第1のガイドバー21と第2のガイドバー22の両方に対して付勢される状態となり、第1のガイドバー21および第2のガイドバー22に対するガタが低減される。
【0042】
ラックバネ27aの2本のアーム部272aは、第2群鏡筒20aと第2群ラック部材24aを、コイルバネ状部271aの中心軸を中心に回転する方向に付勢する。例えば、図9(c)(f)に示すように、一方のアーム部272aは第2群鏡筒20aに係止しており、他方のアーム部272aは第2群ラック部材24aに係止している。このため、第2群鏡筒20aと第2群ラック部材24aとには、コイルバネ状部271aの軸線(Z方向に平行な中心線)を中心とする回転モーメントがかかる。そして、この回転モーメントによって、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232は、互いに離れる向き(+Y及び−Y方向。反対方向)に付勢される。このように、ラックバネ27aのアーム部272aが、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とを互いに離れる向きに付勢する。これにより、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とは、それぞれ第2群カム溝82の内周面(壁面)に付勢される。このような構成によれば、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232とカム筒80の間でガタが生じない状態に保持される。
【0043】
すなわち、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とは、同じ1つのカム溝である第2群カム溝82に係合している。そして、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とが、ラックバネ27aによって、カム筒80の回転軸B(回転中心線)に直角な方向(カム筒80の円周方向)に互いに離れる方向に付勢される。このため、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とが、第2群カム溝82の2つの内周面(2つの壁面)をそれぞれ反対方向(+Y及び−Y方向。すなわち、少なくとも第2群カム溝82の延伸方向とは異なる方向)に押す(付勢されて接触する)ことになる。したがって、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232とカム筒80(第2群カム溝82の内周面)との間のガタが低減される。
【0044】
このように、付勢部材の例である1つのラックバネ27aによって、カム筒80に対する2つのカムフォロア(第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232)のガタと、第1のアクチュエータ111に対する第2群鏡筒20aのガタを低減できる。このような構成によれば、カム筒80に対する2つのカムフォロア(第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232)のガタと、第1のアクチュエータ111に対する第2群鏡筒20aのガタをそれぞれ別々の付勢部材により低減する構成に比較して、部品点数の削減を図ることができる。このため、組立工数の削減を図ることができる。また、1つの部品で付勢することによって、摩擦損失が低減できるため、第1のアクチュエータ111に掛かる負荷を低減できる。そして、第2群鏡筒20aが第2のガイドバー22に対して付勢されるため、ズーム動作時(第2群レンズL2、第3群レンズL3、第4群レンズL4が移動する際)の偏心による像揺れも低減できる。
【0045】
なお、第2群ラック部材24aと第2群鏡筒20aは、それぞれ、組み立てられた後にラックバネ27aの付勢力で第2群ラック部材24aが第2群鏡筒20aから外れることを防止する外れ止め部201a,242aを有してもよい。例えば、第2群鏡筒20aの外れ止め部201aは、第2群ラック部材24aの外れ止め部242aの+Z方向側(第1のアクチュエータ111に近い側)に係止可能な構成を有する。具体的には、図9(b)(c)(e)に示すように、例えば、第2群鏡筒20aの外れ止め部201aは、第2群ラック部材24aの外れ止め部242aの+Z方向側(第1のアクチュエータ111に近い側)に位置しており、Z方向に延伸する溝などが設けられる。そして、第2群ラック部材24aの一部が、この外れ止め部201aの溝に入り込んでいる。第2群ラック部材24aは+Z方向(第1のアクチュエータ111に接近する方向)については、外れ止め部242aが第2群鏡筒20aの外れ止め部201aに係止(接触)する位置まで移動できる。そして、第2群ラック部材24aの外れ止め部242aは、ラックバネ27aのコイルバネ状部271aの付勢力によって、第2群鏡筒20aの外れ止め部201aに向けて付勢される。このため、第2群ラック部材24aの外れ止め部242aが第2群鏡筒20aの外れ止め部201aに係止した状態に維持され、第2群ラック部材24aが第2群鏡筒20aから外れることが防止される。なお、第2群ラック部材24aの外れ止め部242aは、第2群鏡筒20aの外れ止め部201aに係止できる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。このような構成によれば、第2群ラック部材24aとラックバネ27aと第2群鏡筒20aが組み立てられた後でも、ラックバネ27aの付勢力で第2群ラック部材24aが外れることない。したがって、第1のアクチュエータ111が取り付けられるときに、第2群ラック部材24aとラックバネ27aが第2群鏡筒20aに組み付けられた状態を維持する(係合した状態を維持する)ため、組立性が向上する。
【0046】
また、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232は、ラックバネ27aのアーム部272aによって、Y方向に(カム筒80の円周方向に)互いに離れるように付勢される。このため、第2のカムフォロア232はラックバネ27aのアーム部272aの付勢力によって、第2群カム溝82から離れた位置に付勢される。第2群鏡筒20aに第2群ラック部材24aとラックバネ27aを取り付けた後、第1のアクチュエータ111を取り付けるときに、第2のカムフォロア232が第2群カム溝82に係合しやすい位置に保持されるように、第2群鏡筒20aの外れ止め部201aに、誘い込み部202aが設けられてもよい。誘い込み部202aは、ラックバネ27aのアーム部272aの付勢力の方向に対して傾斜する傾斜面を有する。そして、第2群ラック部材24aの一部(例えば外れ止め部242a)が、ラックバネ27aのアーム部272aの付勢力によって誘い込み部202aに向けて付勢されると、誘い込み部202aの傾斜面によって、カム筒80の側に向けて付勢される。このような構成であると、第2のカムフォロア232のカム筒80の円筒方向(円の接線方向)の位置(Y方向の移動範囲)が、誘い込み部によって、第2群カム溝82に係合させやすい位置に規制される。すなわち、誘い込み部202aは、第2のカムフォロア232のカム筒80の円周方向位置(第2群カム溝82に対する位置)を、第2群カム溝82に係合させやすいように(換言すると、第1のカムフォロア231からY方向に離れすぎないように)規制する。なお、この誘い込み部202aの傾斜面のY方向位置は、第2のカムフォロア232をカム筒80の第2群カム溝82に係合させやすい位置(第2群カム溝82に近い位置)であればよく、具体的には限定されない。このような構成によれば、第1のアクチュエータ111を第2群ラック部材24aに係合させる際に組立性の向上を図ることができる。
【0047】
さらに、撮像光学系の光軸Aと直角な面内における第1のガイドバー21の位置を、ラックバネ27aの付勢方向の延長線上ではない位置としてもよい。このような構成によれば、第2群鏡筒20aと第1のガイドバー21での摺動抵抗を減らすことができ、第1のアクチュエータ111の駆動時の負荷を低減できる。このように、第1のアクチュエータ111へかかる負荷を低減しながら、撮像装置1の組立性を高めることができる。
【0048】
なお、本実施形態では、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232が同一のカム溝(第2群カム溝82)に係合する構成を例に示したが、このような構成に限定されない。例えば、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232が、それぞれ別のカム溝に係合し、それぞれのカム溝の内周面に付勢する構成であってもよい。また、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232が互いにY方向に離れる方向に付勢される構成を例に示したが、互いに接近する方向に付勢される構成であってもよい。
【0049】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1について説明する。第2の実施形態に係る撮像装置1は、第2群鏡筒20bと第2群ラック部材24bとラックバネ27bの構成が第1の実施形態と相違し、それ以外は共通の構成が適用できる。このため、第1の実施形態と共通の構成が適用できる部分については、第1の実施形態と同じ符号を付し、説明を省略することがある。
【0050】
図10は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1の第2群鏡筒20bと第2群ラック部材24bの構成例を模式的に示す斜視図である。図11は、第2の実施形態に係る撮像装置1の第2群鏡筒20b(光学部材保持部材)の一部と第2群ラック部材24bの構成例を模式的に示す図である。なお、図11(a)は−X側から見た図、図11(b)は+X側から見た図、図11(c)は+Y側から見た図、図11(d)は−Z側から見た図、図11(e)は+Z側から見た図、図11(f)は+Y側から見た断面図である。
【0051】
第2群ラック部材24bは、付勢部材の例であるラックバネ27bにより、撮像光学系の光軸Aに平行な方向とは直角な方向に付勢される。ラックバネ27bは、第2の付勢部の例である弾性圧縮変形可能なコイルバネ状部271b(圧縮バネ部)と、第1の付勢部の例である2本のアーム部272bを有する。第2の実施形態におけるラックバネ27bには、ねじりバネが適用できる。ただし、第1の実施形態と比較すると、ラックバネ27bのコイルバネ状部271bの軸線の方向と、コイルバネ状部271bの両端部から突出するように設けられるアーム部272bの構成(突出方向)が相違する。
【0052】
コイルバネ状部271b(圧縮バネ部)の軸線は、Y方向に平行である。そして、ラックバネ27bのコイルバネ状部271bは、第2群ラック部材24bと第2群鏡筒20bの間に配置されており、第2群ラック部材24b(第2のカムフォロア232)と第2群鏡筒20b(第1のカムフォロア231)とをY方向(カム筒80の円周方向)に互いに離れる方向に付勢する。このため、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232とカム筒80との間のガタが低減される。
【0053】
すなわち、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とは、1つの同じ第2群カム溝82に係合している。そして、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とが、ラックバネ27bによって、カム筒80の円の接線方向(±Y方向に)に互いに離れる方向に付勢される。このため、第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232とが、第2群カム溝82の2つの内周面(2つの壁面)をそれぞれ反対方向(+Y及び−Y方向。すなわち、少なくとも第2群カム溝82の延伸方向とは異なる方向)に押す(付勢されて接触する)ことになる。したがって、第1のカムフォロア231および第2のカムフォロア232とカム筒80との間のガタが低減される。
【0054】
ラックバネ27bは、2本のアーム部272bによって、コイルバネ状部271b(圧縮バネ部)の中心軸を中心に回転する方向に付勢する。具体的には、図11(e)(f)に示すように、ラックバネ27bの2本のアーム部272bは、X−Z面内に延伸している。ラックバネ27bの一方のアーム部272bは、第2群ラック部材24bに係合(当接)しており、他方のアーム部272bは、第2群鏡筒20bに係合(当接)している。そして、2本のアーム部272bのX−Z面内の付勢力(モーメント)により、第2群ラック部材24b(アクチュエータ接続部241b)と第2群鏡筒20bは、±Z方向に互いに離れる方向に付勢される。このため、第2群ラック部材24bは第1のアクチュエータ111に向けて付勢された状態となり、アクチュエータ接続部241bが第1のアクチュエータ111に係合する状態となる。また、第2群鏡筒20bには、第1のガイドバー21を中心とするモーメント(回転方向の力)がかかり、第2のガイドバー22に付勢される。このため、第2群鏡筒20bと第2のガイドバー22との間のガタが低減される。
【0055】
なお、図10図11に示すように、光軸Aの方向視において(Y−Z平面において)、第2群鏡筒20bが第1のガイドバー21にガイドされる位置は、ラックバネ27aのアーム部272b(第1の付勢部)による付勢力の延長線上から外れている。同様に、第2群鏡筒20bが第2のガイドバー22に係合する位置は、ラックバネ27aのアーム部272b(第1の付勢部)による付勢力の延長線上から外れている。このような構成であれば、第2群鏡筒20bは、第1のガイドバー21と第2のガイドバー22の両方に対して付勢される状態となり、第1のガイドバー21および第2のガイドバー22に対するガタが低減される。
【0056】
このように、一つのラックバネ27bにより、カム筒80に対する2つのカムフォロア(第1のカムフォロア231と第2のカムフォロア232)のガタと、第1のアクチュエータ111に対する第2群鏡筒20bのガタを低減できる。したがって、このような構成によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0057】
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、第2群鏡筒20bと第2群ラック部材24bは、それぞれ、外れ止め部201b,242bを有してもよい。例えば、第2群鏡筒20bの外れ止め部201bは、第2群ラック部材24bの外れ止め部242bの+Y方向側(ラックバネ27bのコイルバネ状部271bの付勢力の方向)に係止可能な構成を有する。具体的には、図11(c)(d)(e)に示すように、第2群鏡筒20bの外れ止め部201bは、第2群ラック部材24bの外れ止め部242bの+Y方向側に位置しており、Y方向に延伸する溝などが設けられる。そして、第2群ラック部材24bの一部が、この外れ止め部201bの溝に入り込んでいる。第2群ラック部材24bは、+Y方向については、外れ止め部242bが第2群鏡筒20bの外れ止め部201bに係止(接触)する位置まで移動できる。そして、第2群ラック部材24bの外れ止め部242bは、ラックバネ27bのコイルバネ状部271bの付勢力によって、第2群ラック部材24bの外れ止め部242aが第2群鏡筒20bの外れ止め部201bに向けて付勢される。これにより、第2群ラック部材24bが第2群鏡筒20bから外れることが防止される。なお、第2群ラック部材24bの外れ止め部242bは、第2群鏡筒20bの外れ止め部201bに係止できる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。このような構成によれば、第2群ラック部材24bとラックバネ27bと第2群鏡筒20bが組み立てられた後でも、ラックバネ27bの付勢力で第2群ラック部材24bが外れることない。このため、第1のアクチュエータ111が取り付けられるときに、第2群ラック部材24bとラックバネ27bが第2群鏡筒20bに組み付けられた状態を維持する(係合した状態を維持する)。したがって、撮像装置1の組立性が向上する。
【0058】
さらに第2の実施形態においても、第2群鏡筒20bの外れ止め部201bに、誘い込み部202bが設けられてもよい。誘い込み部202bは、ラックバネ27bのコイルバネ状部271bによる付勢力の方向に対して傾斜する傾斜面を有する。そして、第2群ラック部材24bの一部(例えば外れ止め部242b)が、ラックバネ27bのコイルバネ状部271bの付勢力によって誘い込み部202aに向けて付勢されると、誘い込み部202aの傾斜面によって、カム筒80の側に向けて付勢される。このため、第1の実施形態と同様に、第2のカムフォロア232のカム筒80の円周方向の位置(第2群カム溝82に対する位置)が規制される。なお、この誘い込み部202aの傾斜面のY方向位置は、第2のカムフォロア232をカム筒80の第2群カム溝82に係合させやすい位置(第2群カム溝82に近い位置)であればよく、具体的には限定されない。このような構成によれば、第1のアクチュエータ111を第2群ラック部材24bに係合させる際に組立性の向上を図ることができる。
【0059】
さらに、撮像光学系の光軸Aと直角な面内における第1のガイドバー21の位置を、ラックバネ27bの付勢方向の延長線上ではない位置としてもよい。このような構成によれば、第2群鏡筒20bと第1のガイドバー21での摺動抵抗を減らすことができ、第1のアクチュエータ111の駆動時の負荷を低減できる。このように、第1のアクチュエータ111へかかる負荷を低減しながら、撮像装置1の組立性を高めることができる。
【0060】
<監視カメラ>
次に、本発明の実施形態に係る監視カメラ900について、図12を参照して説明する。図12は、本発明の実施形態に係る監視カメラ900の構成例を模式的に示す断面図である。本発明の実施形態に係る監視カメラ900には、本発明の実施形態に係る撮像装置1が適用される。図12に示すように、監視カメラ900は、撮像装置1と、カメラケース904と、インナーカバー903と、チルトユニット905と、パンユニット906と、ドーム901と、ケース902とを有する。
【0061】
カメラケース904は、撮像装置1を収容する部材である。チルトユニット905は、撮像装置1が収容されたカメラケース904を、チルト軸T周りに回転可能に支持する。なお、チルトユニット905は、ステッピングモータ等から構成される図略のチルト駆動部を有し、チルト駆動部によってカメラケース904をチルト方向に駆動する。パンユニット906は、チルトユニット905をパン軸P周りに回転可能に支持する。パンユニット906は、ステッピングモータ等から構成される図略のパン駆動部を有し、チルトユニット905をパン方向に電気的に駆動する。これにより、撮像装置1は、チルト方向およびパン方向に駆動される。そして、撮像装置1と、カメラケース904と、インナーカバー903と、チルトユニット905と、パンユニット906とは、ケース902およびドーム901に収容される(覆われる)。ドーム901は、透明または半透明のプラスチック製のカバー部材である。なお、上記構成は監視カメラの構成例であり、本発明の監視カメラはこのような構成に限定されるものではない。要は、本発明の監視カメラは、本発明の撮像装置を有する構成であればよい。
【0062】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、撮像装置に好適な技術である。そして、本発明によれば、部品点数の削減を図ることができるとともに、アクチュエータにかかる負荷を低減できる。
【符号の説明】
【0064】
1:撮像装置、80:カム筒、111:第1のアクチュエータ111、20a:第2群鏡筒、231:第1のカムフォロア、232:第2のカムフォロア、241a:アクチュエータ接続部、27a:ラックバネ、A:撮像光学系の光軸、B:カム筒の回転軸(回転中心線)、L2:第2群レンズ
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図12