(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6976912
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】桝の設置構造、及び、桝の設置構造の構築方法
(51)【国際特許分類】
E03F 5/10 20060101AFI20211125BHJP
E03F 5/02 20060101ALI20211125BHJP
E02D 29/12 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
E03F5/10 A
E03F5/02
E02D29/12 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-132080(P2018-132080)
(22)【出願日】2018年7月12日
(65)【公開番号】特開2020-7861(P2020-7861A)
(43)【公開日】2020年1月16日
【審査請求日】2020年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】栗田 晋一
(72)【発明者】
【氏名】大知 啓介
【審査官】
彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−161329(JP,A)
【文献】
特開2018−84068(JP,A)
【文献】
特開2006−336434(JP,A)
【文献】
特開2010−95950(JP,A)
【文献】
特開平9−189069(JP,A)
【文献】
特開2010−31541(JP,A)
【文献】
英国特許出願公開第2375787(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 5/10
E03F 5/02
E02D 29/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表面側に配置された点検用人孔と、
前記点検用人孔よりも深い位置に埋設された埋設配管に接続された桝本体と、その桝本体から地表面側に延びる立ち上がり部とを有する桝とが備えられ、
前記立ち上がり部は、前記点検用人孔よりも小口径に形成され、前記桝本体と前記点検用人孔の内部とを連通接続する状態で設置されている桝の設置構造。
【請求項2】
前記立ち上がり部の上端部が、前記点検用人孔の下端部に連通接続され、
前記立ち上がり部の上端部を閉塞する立ち上がり部用の蓋が備えられ、
前記点検用人孔は、地表面に開口する上部開口部を閉塞する人孔用の蓋部と、昇降用のタラップとが備えられている請求項1に記載の桝の設置構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の桝の設置構造を構築する桝の設置構造の構築方法であって、
前記点検用人孔、前記立ち上がり部、及び、前記桝本体を地中内に埋設するための掘削範囲を掘削する掘削ステップと、
前記掘削範囲に前記桝本体及び前記立ち上がり部を設置する第1設置ステップと、
前記掘削範囲において、前記第1設置ステップにて設置された前記立ち上がり部の上端部に相当する高さを第1埋め戻し高さとし、その第1埋め戻し高さまでを埋め戻す第1埋め戻しステップと、
前記掘削範囲のうち、前記第1埋め戻し高さよりも上方側に前記点検用人孔を設置する第2設置ステップと、
前記掘削範囲において、前記第1埋め戻し高さから地表面までを埋め戻す第2埋め戻しステップとを有する桝の設置構造の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋設配管に接続された桝本体と、その桝本体から地表面側に延びる立ち上がり部とを有する桝を設置する桝の設置構造、及び、桝の設置構造の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような桝の設置構造として、埋設配管に接続された桝本体とその桝本体から地表面側に延びる立ち上がり部とを有する桝と、立ち上がり部の上端部を閉塞する立ち上がり部用の蓋部とが備えられているものがある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の設置構造では、立ち上がり部が、その上端部が地表面付近に位置するように配置され、立ち上がり部の上端部を覆う状態で保護筐が地表面に備えられている。
【0003】
また、別の桝の設置構造として、内部に作業者が入ることが可能な点検用人孔が備えられ、点検用人孔の内部の下方側端部に、埋設配管に接続された桝本体とその桝本体から地表面側に延びる立ち上がり部とを有する桝が備えられているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−189069号公報
【特許文献2】特開2006−161329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような桝の設置構造では、埋設配管が深さの深い位置に配置されている場合でも、埋設配管に接続される桝本体に対してメンテナンス作業を行うことが求められている。
【0006】
特許文献1に記載の設置構造では、深さの深い位置に埋設された埋設配管に対して桝本体が接続され、その桝本体から地上面付近までの長さを有する立ち上がり部を設置することになる。埋設配管の深さが深くなるほど、立ち上がり部の長さが長くなるので、地表面に居る作業者は、長さの長い立ち上がり部を通してメンテナンス作業を行わなければならず、桝本体に対するメンテナンス作業が行い難いものとなる。
【0007】
特許文献2に記載の設置構造では、埋設配管の深さに応じて、点検用人孔の深さを調整することで、作業者は、点検用人孔の内部に入って、桝本体に対するメンテナンス作業を行うことができる。よって、埋設配管の深さが深くなっても、点検用人孔の深さを深くすることで、桝本体に対するメンテナンス作業が行い難くなるのを防止することができる。しかしながら、特許文献2に記載の設置構造では、深さの深い点検用人孔を構築しなければならず、点検用人孔を埋設するための掘削範囲が大きくなり、掘削土量も増大して、掘削作業の複雑化を招くことになる。
【0008】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、桝本体に対するメンテナンス作業を行うことができながら、掘削範囲を小さくして、掘削土量の低減を図り、掘削作業の簡素化を図ることができる桝の設置構造、及び、桝の設置構造の構築方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1特徴構成は、地表面側に配置された点検用人孔と、
前記点検用人孔よりも深い位置に埋設された埋設配管に接続された桝本体と、その桝本体から地表面側に延びる立ち上がり部とを有する桝とが備えられ、
前記立ち上がり部は、前記点検用人孔よりも小口径に形成され、前記桝本体と前記点検用人孔の内部とを連通接続する状態で設置されている点にある。
【0010】
本構成によれば、点検用人孔の内部と桝本体とを立ち上り管により連通接続するので、作業者は、点検用人孔の内部に入ることで、桝本体に連通する立ち上り管を通して、桝本体に対するメンテナンス作業を行うことができる。点検用人孔の深さは、埋設配管よりも立ち上がり部の長さ分だけ浅い位置までとすることができる。これにより、点検用人孔及び立ち上がり部を埋設するための掘削範囲を、点検用人孔よりも小口径の立ち上がり部を基準として設定することができるので、掘削範囲を小さくして、掘削土量の低減を図ることができ、掘削作業の簡素化を図ることができる。
【0011】
本発明の第2特徴構成は、前記立ち上がり部の上端部が、前記点検用人孔の下端部に連通接続され、
前記立ち上がり部の上端部を閉塞する立ち上がり部用の蓋部が備えられ、
前記点検用人孔は、地表面に開口する上部開口部を閉塞する人孔用の蓋部と、昇降用のタラップとが備えられている点にある。
【0012】
本構成によれば、作業者は、人孔用の蓋部を取り外して、上部開口部を通して点検用人孔の内部に入ることができる。点検用人孔の内部に入った作業者は、タラップを用いて、点検用人孔の下端部まで降下して立ち上がり部の上端部まで移動し、立ち上がり部用の蓋を取り外すことができる。これにより、作業者は、桝本体に連通する立ち上り管を通して、桝本体に対するメンテナンス作業を行うことができ、桝本体に対するメンテナンス作業をスムーズに且つ効率よく行うことができる。
【0013】
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に記載の桝の設置構造を構築する桝の設置構造の構築方法であって、
前記点検用人孔、前記立ち上がり部、及び、前記桝本体を地中内に埋設するための掘削範囲を掘削する掘削ステップと、
前記掘削範囲に前記桝本体及び前記立ち上がり部を設置する第1設置ステップと、
前記掘削範囲において、前記第1設置ステップにて設置された前記立ち上がり部の上端部に相当する高さを第1埋め戻し高さとし、その第1埋め戻し高さまでを埋め戻す第1埋め戻しステップと、
前記掘削範囲のうち、前記第1埋め戻し高さよりも上方側に前記点検用人孔を設置する第2設置ステップと、
前記掘削範囲において、前記第1埋め戻し高さから地表面までを埋め戻す第2埋め戻しステップとを有する点にある。
【0014】
本構成によれば、掘削ステップを行うことで、立ち上がり部を基準として設定した掘削範囲を適切に掘削することができる。桝本体、立ち上がり部、及び、点検用人孔の全てを一度に設置するのではなく、第1設置ステップ及び第1埋め戻しステップを行うことで、桝本体及び立ち上がり部を設置して第1埋め戻し高さまでの埋め戻しを行うことができる。これにより、第2設置ステップを行う際に、第1埋め戻し高さまで埋め戻した部分を足場等に利用して、点検用人孔を設置することができ、点検用人孔の設置作業の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】本実施形態の掘削範囲と従来の掘削範囲とを比較するための平面図及び模式的な断面図
【
図4】別実施形態における掘削範囲を示す模式的な断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る桝の設置構造、及び、桝の設置構造の構築方法を図面に基づいて説明する。
この桝の設置構造は、
図1に示すように、地中1に埋設された埋設配管3に接続する桝4を設置するための構造である。この設置構造は、例えば、地表面2から所定深さ(例えば、2000mm)以上の深さに埋設配管3が埋設されている場合に好適に適用することができる。
【0017】
この設置構造では、桝4に加えて、点検用人孔5が備えられている。点検用人孔5は、その上端部が地表面2と面一又は略面一になるように、桝4よりも地表面2側に配置されている。点検用人孔5は、上下方向に延びる筒状に形成され、内部に作業者等が入ることが可能な中空状の内部空間51を有している。点検用人孔5の上端部には、内部空間51よりも幅狭で地表面2に開口する上部開口部52が形成され、その上部開口部52を閉塞する人孔用の蓋部53が備えられている。点検用人孔5の内部には、内部空間51を作業者等が昇降するための昇降用のタラップ54が点検用人孔5の内側壁部に備えられている。点検用人孔5の内部空間51の内径を、例えば、1400mmとし、上部開口部52の内径を、例えば、800mmとすることができる。
【0018】
桝4は、埋設配管3に接続される桝本体41と、その桝本体41から地表面2側に延びる立ち上がり部42とが備えられている。桝本体41の左右両側に埋設配管3が接続され、桝本体41から上方側に延びるように円管状の立ち上がり部42が接続されている。桝本体41は、点検用人孔5(内部空間51)よりも小口径に形成されている。立ち上がり部42は、点検用人孔5(内部空間51)よりも小口径に形成され、桝本体41と点検用人孔5の内部空間51とを連通接続する状態で設置されている。立ち上がり部42の上端部が、点検用人孔5の内部空間51の下端部に連通接続され、立ち上がり部42の上端部を閉塞する立ち上がり部用の蓋部43が備えられている。立ち上がり部42の内径を、例えば、300mmとすることができる。
【0019】
桝本体41と立ち上がり部42とを合わせた桝4の上下方向での長さを、例えば、2000mm程度の一定の長さとしている。それに対して、点検用人孔5の上下方向での長さは、地表面2から立ち上がり部42の上端部までの深さに相当する長さとなっている。そのため、埋設配管3がどのような深さに配置されているかによって、点検用人孔5の上下方向での長さを調整している。
【0020】
桝本体41のメンテナンス作業を行う場合には、作業者等が、地表面2の人孔用の蓋部53を取り外すことで、点検用人孔5の上部開口部52を開口させる。作業者等は、上部開口部52を通して点検用人孔5の内部空間51に入り、昇降用のタラップ54を用いて点検用人孔5の下端部まで下降する。作業者等は、立ち上がり部用の蓋部43を取り外すことで、立ち上がり部42の上端部を開口させる。作業者等は、桝本体41に連通する立ち上がり部42を通して、桝本体41に対するメンテナンス作業を行うことができる。
【0021】
以下、
図2に基づいて、桝の設置構造の構築方法について説明する。
この構築方法では、下記のように、掘削ステップ、第1設置ステップ、第1埋め戻しステップ、第2設置ステップ、第2埋め戻しステップの順で各ステップを行う。
【0022】
(1)掘削ステップ(
図2(a)参照)
(2)第1設置ステップ(
図2(b)参照)
(3)第1埋め戻しステップ(
図2(c)参照)
(4)第2設置ステップ(
図2(d)参照)
(5)第2埋め戻しステップ(
図2(e)参照)
【0023】
掘削ステップでは、
図2(a)に示すように、点検用人孔5、立ち上がり部42、及び、桝本体41を地中1内に埋設するための掘削範囲K1を各種の掘削機にて掘削する。点検用人孔5の深さは、埋設配管3よりも桝本体41及び立ち上がり部42の長さ分だけ浅い位置までとすることができる。点検用人孔5、立ち上がり部42、及び、桝本体41を埋設するための掘削範囲K1を設定するに当たり、点検用人孔5よりも立ち上がり部42及び桝本体41が深い位置に配置され、点検用人孔5よりも小口径の立ち上がり部42及び桝本体41を基準として設定することができる。最も深い位置となる立ち上がり部42の下端部(桝本体41)の平面視での面積を基準に掘削範囲K1を設定することができる。この実施形態では、立ち上がり部42の下端部である桝本体41における水平方向での端部から地表面2まで延ばした傾斜状のラインL1にて囲まれる側面視で台形状の範囲を掘削範囲K1として設定している。ちなみに、
図2(a)では、点検用人孔5、立ち上がり部42、及び、桝本体41を仮想線にて示している。傾斜状のラインL1の水平面に対する傾斜角度については、適宜変更が可能であり、例えば、
図2(a)よりも水平面に対する傾斜角度を大きくすることができる。
【0024】
第1設置ステップでは、
図2(b)に示すように、掘削範囲K1に桝本体41及び立ち上がり部42を設置する。桝本体41は、その両側に埋設配管3を接続する状態で設置され、設置された桝本体41から上方側に延びるように立ち上がり部42が設置される。
【0025】
第1埋め戻しステップでは、
図2(c)に示すように、掘削範囲K1において、第1設置ステップにて設置された立ち上がり部42の上端部に相当する高さを第1埋め戻し高さT1とし、その第1埋め戻し高さT1までを埋め戻す。
【0026】
第2設置ステップでは、
図2(d)に示すように、掘削範囲K1のうち、第1埋め戻し高さT1よりも上方側に点検用人孔5を設置する。点検用人孔5は、立ち上がり部42の上端部を内部空間51の下端部に連通接続する状態で設置される。
【0027】
第2埋め戻しステップでは、
図2(e)に示すように、掘削範囲K1において、第1埋め戻し高さT1から地表面2までを埋め戻す。
【0028】
掘削範囲K1について、
図3に基づいて説明を加える。
図3(a)は、上記特許文献2に記載の如く、内部に埋設配管3に接続する桝を有する点検用人孔6の深さを埋設配管3が配置されている深さに対応する深さに調整した場合に、点検用人孔6を地中1内に埋設するための掘削範囲K2を示している。それに対して、
図3(b)では、本実施形態の如く、点検用人孔5、立ち上がり部42、及び、桝本体41を地中1内に埋設するための掘削範囲K1を示している。
【0029】
図3(a)では、掘削範囲K2の平面図を上方側に示しており、その平面図においてA−A切断線による模式的な断面図を下方側に示している。
図3(b)では、掘削範囲K1の平面図を上方側に示しており、その平面図においてB−B切断線による模式的な断面図を下方側に示している。
図3(a)の掘削範囲K2と
図3(b)の掘削範囲K1との大きさを比較するために、
図3(b)では、
図3(a)の掘削範囲K2の端部を下方側に延長して点線にて示している。
図3(a)では、掘削後に点検用人孔6を設置するだけであるので、点検用人孔6を実線にて示している。それに対して、
図3(b)では、掘削後に桝4(桝本体41及び立ち上がり部42)を先に設置し、一部を埋め戻した後に点検用人孔5を設置するので、先に設置する桝4を実線にて示し、一部を埋め戻した後に設置する点検用人孔5を一点鎖線にて示している。
【0030】
図3(a)に示すものでは、立ち上がり部42及び桝本体41よりも大口径の点検用人孔6を基準として掘削範囲K2を設定する必要がある。点検用人孔6の下端部の平面視での面積を基準に掘削範囲K2を設定することができる。これにより、点検用人孔6の下端部における水平方向での端部から地表面2まで延ばした傾斜状のラインL2にて囲まれる側面視で台形状の範囲を掘削範囲K2に設定されている。また、
図3(a)の上方側の平面図にて示すように、平面視においては、ラインL2が地表面2と交差する部分L2aにて囲まれた矩形状の範囲が掘削範囲K2となる。
【0031】
それに対して、本実施形態のものでは、上述の如く、
図3(b)の下方側のB−B断面図にて示すように、点検用人孔5よりも小口径の立ち上がり部42及び桝本体41を基準として掘削範囲K1を設定することができる。これにより、桝本体41の下端部における水平方向での端部から地表面2まで延ばした傾斜状のラインL1にて囲まれる側面視で台形状の範囲を掘削範囲K1に設定することができる。また、
図3(b)の上方側の平面図にて示すように、平面視においては、ラインL1が地表面2と交差する部分L1aにて囲まれた矩形状の範囲が掘削範囲K1となる。
【0032】
図3に示すように、
図3(b)にて示す本実施形態の掘削範囲K1(L1aにて囲まれた範囲)は、
図3(a)に示す掘削範囲K2(L2aにて囲まれた範囲)よりも小さい範囲とすることができ、掘削土量の低減を図り、掘削作業の簡素化を図ることができる。
【0033】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、点検用人孔5、立ち上がり部42、及び、桝本体41を地中1内に埋設するための掘削範囲K1について、
図3(b)に示すように、桝本体41の下端部における水平方向での端部から地表面2まで延ばした傾斜状のラインL1にて囲まれる側面視で台形状の範囲を掘削範囲K1に設定している。掘削範囲K1は、立ち上がり部42及び桝本体41を基準に設定するものであればよく、形状等は適宜変更が可能であり、例えば、
図4に示すように、掘削範囲K3,K4を設定してもよい。
【0034】
図4に示すものでは、点検用人孔5の下端部を基準とする設定深さF1よりも深い位置に位置する掘削範囲K3と、設定深さF1から地表面2までの掘削範囲K4とが掘削範囲として設定されている。掘削範囲K3は、設定深さFから桝本体41及び立ち上がり部42の形状に対応して下方側に延びる側面視で矩形状の範囲に設定されている。掘削範囲K4は、設定深さF1での点検用人孔5の下端部における水平方向での端部から地表面2まで延ばした傾斜状のラインL3にて囲まれた側面視で台形状の範囲に設定されている。
【0035】
(2)上記実施形態では、立ち上がり部42の上端部が、点検用人孔5の下端部に連通接続されているが、立ち上がり部42の上端部が点検用人孔5の内部空間51に連通接続されていればよい。
【符号の説明】
【0036】
1 地中
2 地表面
3 埋設配管
4 桝
5 点検用人孔
6 点検用人孔
41 桝本体
42 立ち上がり部
43 立ち上がり部用の蓋部
52 上部開口部
53 人孔用の蓋部
54 昇降用のタラップ
K1 掘削範囲
T1 第1埋め戻し高さ