【実施例】
【0030】
[0040]本発明のさらなる理解のために、本発明の態様を実施例および添付する表と関連させて説明するが、しかし、その説明は本発明の特徴と利点を詳述することだけのためのものであり、本発明の特許請求の範囲を制限することは意図していない、ということを理解するべきである。
【0031】
[0041]ここで採用される原材料は商業的に入手できるものであり、例えば、Ningxia Orient Tantalum Industry Co. Ltd. から商業的に入手できる。
[0042]
実施例1
[0043]先行技術を採用することによって得られた薄片状のタンタル粉末を原材料1として用いた。試験を行うことによって得られた薄片状タンタル粉末のパラメータを表1に示す。5Kgの原材料1を取り、ホウ素元素の量に基づいて40ppmのホウ酸を添加し、均一に混合して混合物に凝集処理(agglomeration treatment)を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1450℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて1.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を900℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて450℃まで冷却し、その後、空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1430℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0032】
[0044]次に、タンタル粉末の重量に基づいて1.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を900℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0033】
[0045]粉末のサンプルを圧縮して、5.0g/cm
3の密度および0.20gのコア粉末(core powder)の重量を有する圧縮粉に成形した。圧縮粉を15分にわたって1600℃で焼結して焼結圧縮粉を得た。焼結圧縮粉を0.01%のリン酸溶液中で150Vまで電圧印加した。焼結圧縮粉の静電容量と損失を5000〜30000Hzの試験周波数において測定した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
【0034】
[0046]
比較例1
[0047]原材料は実施例1において用いたものと同じであった。5Kgの原材料を取り、ホウ素元素の量に基づいて40ppmのホウ酸を添加し、均一に混合して混合物に凝集処理を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1450℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて1.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を900℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げ、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1430℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0035】
[0048]次に、タンタル粉末の重量に基づいて1.3%のマグネシウム粉末をドープして、温度を900℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて450℃まで冷却し、その後、空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0036】
[0049]上記の粉末を、実施例1と同じ条件を用いることによって電気特性の検出に供した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
[0050]
実施例2
[0051]実施例1と同じ原材料を用いた。試験を行うことによって得られたそのパラメータを表1に示す。凝集処理を行った後、原材料を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1400℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行い、次いでリン元素の量に基づいて70ppmのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、そしてタンタル粉末の重量に基づいて2.0%のマグネシウム粉末をドープして均一に混合し、温度を880℃に上昇させ、そして不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて350℃まで冷却し、次いで空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1400℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0037】
[0052]次に、タンタル粉末の重量に基づいて1.8%のマグネシウム粉末をドープして、温度を880℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0038】
[0053]上記の粉末のサンプルを圧縮して、5.0g/cm
3の密度および0.20gのコア粉末の重量を有する圧縮粉に成形した。10
−3Paの真空炉の中で圧縮粉を15分にわたって1700℃で焼結して焼結圧縮粉を得た。焼結圧縮粉を0.01%のリン酸溶液中で140Vまで電圧印加した。焼結圧縮粉の静電容量と損失を5000〜30000Hzの試験周波数において測定した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
【0039】
[0054]
比較例2
[0055]実施例2と同じ原材料を用いた。凝集処理を行った後、原材料を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1400℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行い、次いでタンタル粉末の重量に基づいて2.0%のマグネシウム粉末をドープして均一に混合し、そして温度を880℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げ、冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1400℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0040】
[0056]次に、タンタル粉末の重量に基づいて1.8%のマグネシウム粉末をドープして、そしてリン元素の量に基づいて70ppmのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、温度を880℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて350℃まで冷却し、次いで空気置換を行い、そして圧力が正圧(例えば、+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0041】
[0057]上記の粉末を、実施例2と同じ条件を用いることによって電気特性の検出に供した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
[0058]
実施例3
[0059]先行技術のプロセスを用いて得られた薄片状のタンタル粉末を原材料2として用いた。その特性を表1に示す。5Kgの原材料2を取り、そしてリン元素の量に基づいて80ppmのリン酸二水素アンモニウムを添加し、均一に混合して混合物に凝集処理を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1380℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて2.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を800℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて320℃まで冷却し、その後、空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1450℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0042】
[0060]次に、タンタル粉末の重量に基づいて2.0%のマグネシウム粉末をドープして、温度を860℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0043】
[0061]上記の粉末のサンプルを圧縮して、5.0g/cm
3の密度および0.15gのコア粉末の重量を有する圧縮粉に成形した。圧縮粉を20分にわたって1500℃で焼結して焼結圧縮粉を得た。焼結圧縮粉を0.01%のリン酸溶液中で140Vまで電圧印加した。焼結圧縮粉の静電容量と損失を5000〜30000Hzの試験周波数において測定した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
【0044】
[0062]
比較例3
[0063]原材料は実施例3において用いたものと同じであった。5Kgの原材料を取り、そしてリン元素の量に基づいて80ppmのリン酸二水素アンモニウムを添加し、均一に混合して混合物に凝集処理を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1380℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて2.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を860℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下でその温度を4時間保持し、続いて温度を下げ、冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1450℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。
【0045】
[0064]次に、タンタル粉末の重量に基づいて2.0%のマグネシウム粉末をドープして、温度を860℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて320℃まで冷却し、次いで空気置換を行い、そして圧力が正圧(例えば、+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0046】
[0065]上記の粉末を、実施例3と同じ条件を用いることによって電気特性の検出に供した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
[0066]
実施例4
[0067]先行技術のプロセスを用いて得られた薄片状のタンタル粉末を原材料3として用いた。その特性を表1に示す。5Kgの原材料3を取り、ホウ素元素の量に基づいて40ppmのホウ酸を添加し、均一に混合して混合物に凝集処理を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1520℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて1.5%のマグネシウム粉末をドープして、温度を920℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下で4時間保持し、続いて温度を下げて420℃まで冷却し、次いで空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、そして先行技術のプロセスを用いて酸洗いと不純物の除去を行った後、再び熱処理炉の中に投入し、次いで60分にわたって温度を1520℃で保持し、そして冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行い、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0047】
[0068]上記の粉末のサンプルを圧縮して、6.0g/cm
3の密度および3gのコア粉末の重量を有する圧縮粉に成形した。30分にわたって1700℃で焼結することによって得られた焼結圧縮粉を0.01%のリン酸溶液中で150Vまで電圧印加した。焼結圧縮粉の静電容量と損失を5000〜30000Hzの試験周波数において測定した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
【0048】
[0069]
比較例4
[0070]原材料は実施例4において用いたものと同じであった。5Kgの原材料を取り、そしてホウ素元素の量に基づいて40ppmのホウ酸を添加し、均一に混合して混合物に凝集処理を行った後、混合物を熱処理炉の中に投入し、60分にわたって温度を1520℃で保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、60メッシュの篩によって篩い分けを行い、そして磁気分離を行った。次いで、タンタル粉末の重量に基づいて1.5%のマグネシウム粉末をドープした。温度を920℃に上昇させ、不活性ガスの保護の下でその温度を4時間保持し、次いで温度を下げた。
【0049】
[0071]次いで、不活性ガスの保護の下で温度を450℃に上昇させ、その後、空気置換を行い、そして圧力が正圧(+0.01MPa)に達するまで高純度の窒素を充填し、次いで温度を60分間保持し、続いて冷却および不動態化を行い、その後、炉から取り出し、それにより完成品を得た。完成品の化学的不純物と物性を表2に示す。
【0050】
[0072]上記の粉末を、実施例4と同じ条件を用いることによって電気特性の検出に供した。サンプルの測定された電気特性を表3に挙げる。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
[0081]表におけるこれらの値から、実施例におけるサンプルのリーク電流は比較例における値と比較して著しく低下することがわかる。例えば、リーク電流は少なくとも10%低下し、そして静電容量は著しく増大して、例えば5%以上増大する。このことは高周波特性を有するタンタル粉末に対して大きな利点をもたらし、またこれは予期せざることでもある。
【0055】
[0082]表2および3のデータから、実施例によって得られるタンタル粉末は焼結の前後で小さな密度比を有し、焼結によって生じる過大な収縮が抑えられ、そのため高周波数の試験の条件下で静電容量は高く、リーク電流は比較的小さいこと一方、比較例によって得られるタンタル粉末については、それらは窒素ドーピングの後で高温処理に供せられないので、焼結によって生じる収縮は大きく、そのため高周波数の試験の条件下で静電容量は比較的低く、リーク電流は比較的大きいこと、を知ることができる。