【文献】
Xiao-hong LI et al.,Sirt1 Promotes Axonogenesis by Deacetylation of Akt and Inactivation of GSK3,Mol. Neurobiol.,2013年,vol.48, no.3,p.490-499
【文献】
Seung-Chul LEE et al.,Design, synthesis and biological evaluation of novel imidazopyridines as potential antidiabetic GSK3b inhibitors,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2012年,vol.22, no.13,p.4221-4224
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0003】
GSK-3は、複数のタンパク質基質のリン酸化を行うプロリン指向性のセリン/スレオニンキナーゼである。これら多くのタンパク質は、多様な細胞機能、例えば代謝、分化、細胞増殖およびアポトーシスの制御に関与している。GSK-3は、恒常活性型であって、その活性の基底レベルは、アイソフォームに依るが、Tyr216/219へのリン酸化により正に調節される。GSK-3は、GSK-3リン酸化部位に対して4アミノ酸C末端側に至適に位置するリン酸化された残基の存在への強い選択性により識別される特異な基質選択的プロファイルを有している。通常、GSK-3活性は、基質機能の喪失の誘導に関連しており、GSK-3阻害は、下流の基質活性の増強をもたらす。
【0004】
GSK-3には、2つのアイソフォーム、即ちGSK-3α(51kDa)およびGSK-3β(47kDa)が存在しており、全体的には84%の同一性を共有しており、またそれらの各触媒ドメイン内では98%以上の同一性を共有している。両方のプライマリーアイソフォームは、至る場所で発現しており、脳内、特に皮質および海馬において高レベルの発現が観察されている。脳の大部分の領域において、GSK-3βは優勢なアイソフォームである。しかし、いくつかの研究から、数多くの細胞プロセスにおいて全ての機能が重複する訳では無いにしても、GSK-3αおよびGSK-3βは高い類似性を有していることが示唆されている。GSK-3βの活性は、N末端ドメインにおけるSer9部位のリン酸化により、特にタンパク質キナーゼB(PKBまたはAKT)により有意に低下される。この阻害経路により、神経保護、神経形成および様々な気分障害における薬物治療後の望ましい結果がもたらされることが提唱されている。
【0005】
アルツハイマー病(AD)の病変(病理学)は、βアミロイド(Aβ)プラークの形成、つまり高い神経毒性および神経原線維変化(NFT)に関連しているAβ1-42などのAβの可溶性形態の形成と顕著に関連している。AD、例えばAβ1-42における特定の病理学的メカニズムが脳内のGSK-3活性増加の原因であることを示唆する証拠が存在している。この制御不全の最も重要な結果が、微小管結合タンパク質であるタウの過剰なリン酸化である。GSK-3のこの機能は、タウおよびNFT形成を調べる細胞培養試験およびインビボ試験の両方において実証されている。過剰にリン酸化されたタウは、微小管から遊離して、微小管構造の脱安定化と同時に細胞内構造および輸送メカニズムに対して負の効果をもたらす。さらに、複合体を形成していない過剰にリン酸化されたタウは、対のらせんフィラメント(PHF)と会合し、凝集して、ADに関連がある典型的な細胞内NFTを提供する。GSK-3の過剰な活性化に関するその他の病理学的結果には、神経炎症および神経アポトーシスが挙げられる。さらに、GSK-3は、記憶および学習の基本的なメカニズムに関与することが実証されており、またGSK-3機能の調節不全は、ADに見られる初期の認知障害の一部を説明することができる。
【0006】
GSK-3は、グルコース代謝において重要な役割を担うことも知られており、グリコーゲン合成酵素のリン酸化阻害に関与する酵素として最初に同定されたものであり、リン酸化阻害の結果、グルコースをグリコーゲンに変換する速度が低下し、血中グルコースレベルの上昇がもたらされる。このGSK-3の機能は、インスリンにより制御される。インスリンがその受容体に結合することにより、AKTの活性化に続いてGSK-3のSer9リン酸化阻害が間接的におこる。
【0007】
これらの結果および所見は、GSK-3活性の調節が、アルツハイマー病ならびにその他の神経変性疾患の神経病理的および症候的局面の双方の治療に有用であり得ることを示唆している。これらには、タウオパチー(例えば、前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、嗜銀顆粒病、大脳皮質基底核変性症、ピック病)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脳卒中、ハンチントン病、末梢神経障害、外傷性脳損傷、脊髄外傷および血管性認知症が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0008】
GSK-3を阻害する化合物は、糖尿病、炎症性疾患、例えば、関節リウマチおよび骨関節炎、治療耐性うつ病、統合失調症、双極性障害、躁鬱病、骨粗鬆症、心臓保護および様々な癌、例えば神経膠腫、非小細胞肺癌、膵臓癌、乳癌、TまたはB細胞白血病および多発性骨髄腫の治療における有用性も有し得る。GSK-3の阻害は、T-reg細胞におけるPD-1を下方調節して、インビボでのウイルスクリアランスを増強することも示されている(Immunity, Volume 44, Issue 2, 16 February, 2016)。
【0009】
GSK-3の機能、治療応用の可能性およびこの酵素を阻害する他の化合物に対する最近のレビューには、下記が挙げられる:Kaidanovich-Beilin O and Woodgett JR (2011)GSK-3:functional insights from cell biology and animal models. Front. Mol. Neurosci. 4:40. doi:10.3389/fnmol.2011.00040;“Glycogen Synthase Kinase 3 (GSK-3) and Its Inhibitors”, Martinez, Ana/ Castro, Ana/ Medina, Miguel (eds.), John Wiley and Sons (2006);and Gentles, RG, Hu, S. and Dubowchik, GM (2009)Recent Advances in the Discovery of GSK-3 Inhibitors and a Perspective on their Utility for the Treatment of Alzheimer's Disease. Annual Reportss in Medicinal Chemistry 44, 3-26.
【0010】
本発明は、技術的利点を提供するものであって、例えば本願化合物は、GSK-3の新規阻害剤であり、中枢神経系の疾患の様々な治療に有用であり得る。更に、化合物は、医薬用途についての利点、例えば、1以上の作用、結合、阻害効力、標的選択性、溶解度、安全性プロファイルまたはバイオアベイラビリティーに関するそれらのメカニズムに関する利点を提供する。
【0011】
本発明は、式Iの化合物、例えば、医薬的に許容される塩、医薬組成物およびGSK-3と関連する疾患を治療する際のそれらの使用を包含する。
【0012】
本発明の一態様は、式I:
【化1】
[式中、
R
1は、水素またはN(R
3)(R
4)であり;
R
2は、水素、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルであるか;あるいは
R
2は、ピリジニルまたはフェニルであって、かつシアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシおよびハロアルコキシから選択される0〜3個の置換基で置換されており;
R
3は、水素、アルキル、(シクロアルキル)アルキル、シクロアルキル、アルキルカルボニルまたはシクロアルキルカルボニルであり;
R
4は、水素であり;
Ar
1は、3-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリミジニルまたは2-ピラジニルであり、かつハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルスルホニル、N(R
3)(R
4)またはAr
2から選択される0〜3個の置換基で置換されており;および
Ar
2は、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシから選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルである]
の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
【0013】
本発明の別の態様は、R
1がN(R
3)(R
4)であり、R
2が水素である、式Iの化合物である。
【0014】
本発明の別の態様は、R
1が水素であり、R
2が水素ではない、式Iの化合物である。
【0015】
本発明の別の態様は、Ar
1が、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、(R
2)アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシおよびR
2からなる群から選択される0〜3個の置換基で置換された3-ピリジニルである、式Iの化合物である。
【0016】
本発明の別の態様は、Ar
1が、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、(R
2)アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシおよびR
2からなる群から選択される0〜3個の置換基で置換された5-ピリミジニルである、式Iの化合物である。
【0017】
本発明の別の態様は、Ar
2が、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルスルフィニルおよびアルキルスルホニルからなる群から選択される0〜3個の置換基で置換されたフェニルである、式Iの化合物である。
【0018】
式Iの化合物について、R
1、R
2、R
3、R
4、Ar
1およびAr
2を包含する可変基のあらゆる例の範囲は、別の可変基の例の範囲とは独立して用いられ得る。そのため、発明は様々な態様の組合せを包含する。
【0019】
別段の記載が無ければ、これらの用語は、以下の意味を有する。「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。「アルキル」は、1〜6個の炭素から成る直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を有する2〜6個の炭素から成る直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を有する2〜6個の炭素から成る直鎖または分枝鎖アルキル基を意味する。「シクロアルキル」は、3〜7個の炭素原子から成る単環系を意味する。「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」は、モノハロ置換アルキルからペルハロ置換アルキルまでの全てのハロゲン化アイソマーを含む。炭化水素基(例えば、アルコキシ)を用いる用語は、炭化水素基について直鎖または分枝鎖アイソマーを包含する。「アリール」は、6〜12個の炭素原子を有する単環式または二環式の芳香族炭化水素基あるいは二環式の縮合環系(ここで、1つの環または両方の環がフェニル基である)を意味する。二環式縮合環系は、4〜6員芳香族または非芳香族炭素環式環と縮合されたフェニル基から構成される。アリール基の代表例は、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニルおよびテトラヒドロナフチルを包含するが、これに限定するものではない。「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択された1〜5個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または8〜11員二環式芳香族環系を意味する。括弧および複数の括弧でくくられた用語は、当業者に対して結合関係を明確にすることを目的としている。例えば、((R)アルキル)のような用語は、置換基Rでさらに置換されたアルキル置換基を意味する。
【0020】
本発明には、該化合物の医薬的に許容される塩形態の全てが含まれる。医薬的に許容される塩とは、その対イオンが、化合物の生理学的活性または毒性および薬理学的同等物としての機能にほとんど関与しないものである。これらの塩は、市販の試薬を用いた一般的な有機化学技術に従って製造することができる。いくつかのアニオン塩形態としては、酢酸塩、アシストレート(acistrate)、ベシル酸塩、臭化物塩、塩化物塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルクロン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシレートおよびキシナト酸塩(xinofoate)が挙げられる。いくつかのカチオン塩形態としては、アンモニウム塩、アルミニウム塩、ベンザチン塩、ビスマス塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、リチウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、4-フェニルシクロヘキシルアミン塩、ピペラジン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩および亜鉛塩が挙げられる。
【0021】
いくつかの式Iの化合物は、少なくとも1つの不斉炭素原子を含有している。本発明には、化合物の全ての立体異性体、両方の混合物および単離された異性体が含まれる。立体異性体の混合物は、当分野で公知の方法に従って、個々の異性体に分離することができる。
【0022】
本発明は、本発明の化合物に出現する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体には、原子番号が同一であるが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、水素の同位体にはジュウテリウム(D)およびトリチウム(T)が含まれるが、これらに限定するものではない。炭素の同位体としては
13Cおよび
14Cが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は一般に、当業者に公知の通常の技法によるか、または本明細書に記載されたものと類似した方法によって、他で用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体−標識試薬を用いて製造することができる。そのような化合物は、生物学的活性を決定する際の、様々な用途の可能性、例えば標準物および試薬としての用途を有し得る。安定な同位体の場合には、かかる化合物は、生物学的、薬理学的または薬物動態的特性を好ましく調節するという可能性を有し得る。
【0023】
生物化学方法
キナーゼアッセイを、V底384ウェルプレート内で行った。最終アッセイ容量は、30μlであって、アッセイ緩衝液(100 mM HEPES pH 7.4, 10 mM MgCl
2, 25mM β-グリセロールリン酸塩, 0.015% Brij35および0.25 mM DTT)中で、酵素、基質(蛍光標識化ペプチドFL-KRREILSRRP[ps]ERYR-NH
2およびATP)および試験化合物の15μlの添加物により調整された。この反応を、室温で20時間インキュベートして、45μlの35 mM EDTAを、各試料に加えて反応を終了させた。反応混合物を、非リン酸化基質およびリン酸化生成物を電気泳動によりCaliper LabChip3000 (Caliper, Hopkinton, MA)上で分離した。阻害データを、100%阻害として酵素不含のコントロール反応と、0%阻害としてビヒクルのみの反応を比較することにより算出した。アッセイ中の試薬最終濃度は、250 pM GSK3αまたはGSK3β、20 uM ATP、1.5 uM FL-KRREILSRRP[ps]ERYR-NH
2および1.6% DMSOであった。用量応答曲線を作成して、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC
50)を算出した。化合物を、DMSO溶液に10mMにて溶解し、11種の濃度で評価した。IC
50値を非線形回帰分析により得た。
【0025】
医薬組成物および治療方法
式Iの化合物は、神経学的または精神学的疾患を治療する際に有用であり得る。従って、本発明の別の態様は、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩および医薬的に許容される担体を含む組成物である。
【0026】
本発明の別の態様は、GSK-3活性の調節のための治療方法であり、これはアルツハイマー病ならびに他の神経変性疾患の神経病理的局面および症状的局面の両方の治療において有用であり得る。これらには、タウオパチー(例えば、前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、嗜銀顆粒病、大脳皮質基底核変性症、ピック病)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脳卒中、ハンチントン病、末梢神経障害、外傷性脳損傷、脊髄外傷および血管性認知症が挙げられ、治療上有効量の式Iの化合物を患者に投与することを特徴とする。
【0027】
本発明の別の態様は、糖尿病、炎症性疾患、例えば、関節リウマチおよび骨関節炎、治療耐性うつ病、統合失調症、双極性障害、躁鬱病、骨粗鬆症、心臓保護および様々な癌、例えば神経膠腫、非小細胞肺癌、膵臓癌、乳癌、TまたはB-細胞白血病および多発性骨髄腫のための治療方法であって、治療上有効量の式Iの化合物を患者に投与することを特徴とする。
【0028】
本発明の別の態様は、治療上有効量の式Iの化合物を患者に投与することを特徴とするアルツハイマー病の治療方法である。
【0029】
本発明の別の態様は、アルツハイマー病の治療のための医薬製造における式Iの化合物の使用である。
【0030】
「患者」とは、情動障害、神経変性障害、精神疾患、癌、代謝性疾患または炎症性疾患の分野の専門医により理解されるような治療に適したヒトを意味する。
【0031】
「治療」、「療法」および関連する用語は、神経疾患および精神疾患の分野の専門医に理解されるように使用される。
【0032】
本発明の化合物は、通常、治療上有効な量の化合物またはその医薬的に許容される塩および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物として提供され、通常の賦形剤を有してもよい。医薬的に許容される担体は、許容される安全性プロファイルを有する従来既知の担体である。組成物は、例えばカプセル剤、錠剤、トローチ剤(losenge)および散剤ならびに液体懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤(elixer)および液剤を含む、全ての一般的な固形および液状形態を包含する。組成物は、一般的な製剤技術を用いて製造され、従来の賦形剤(例えば、結合および湿潤剤)およびビヒクル(例えば、水およびアルコール)が、組成物に一般的に使用される。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, PA, 17th edition, 1985を参照されたい。
【0033】
固体組成物は、一般的に、投薬単位および組成物中に製剤されており、用量あたり約1〜1000 mgの活性成分を提供するのが好ましい。投与量のいくつかの例は、1 mg、10 mg、100 mg、250 mg、500 mgおよび1000 mgである。一般的には、他の薬剤は、臨床学的に使用される薬剤と類似の単位用量範囲内に存在する。通常、これは0.25〜1000 mg/unitである。
【0034】
液体組成物は、通常、投薬単位の範囲内に存在する。一般的には、液体組成物は、1〜100 mg/mLの単位用量範囲内に存在する。投与量のいくつかの例は、1 mg/mL、10 mg/mL、25 mg/mL、50 mg/mLおよび100 mg/mLである。一般的には、他の薬剤は、臨床学的に使用される種類の薬剤と同様の単位用量範囲内に存在するであろう。通常、これは1〜100 mg/mLである。
【0035】
本発明は、全ての従来の投与様式を包含し;経口および非経口方法が好ましい。一般的には、投薬レジメンは、臨床学的に使用される他の薬剤と類似している。通常、一日の用量は、1日1回、1〜100 mg/kg 体重である。一般的には、より多くの量の化合物が経口では必要とされ、非経口ではあまり必要とされない。しかし、特定の投薬レジメンは、医学的判断を用いて医師により決定されるであろう。
【0036】
合成方法
式Iの化合物は、当分野において既知の方法により製造されてもよく、例えば以下に記載した方法およびいくつかの試薬および中間体が当分野においては公知である。他の試薬および中間体は、容易に入手可能な物質を用いて当分野において既知方法により製造することができる。化合物の合成を説明するために使用した可変基(例えば、番号が付けられた「R」置換基)は、化合物の製造方法を説明することのみを意図しており、請求の範囲または明細書の他のセクションにおいて用いられる可変基と混同されない。以下の方法は、例示を目的とするものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。これらのスキームは、当分野に公知の合理的な変法も包含している。
【0037】
本願で使用される略語は、例えば、特に例示的スキームおよび実施例は次の通りであり、当業者には既知である。使用されるいくつかの略語は次の通りである:tert-ブトキシカルボニルとしてBOCまたはBoc;室温または保持時間(内容による)としてRTまたはrtまたはr.t.;保持時間としてt
R;O-(7-アザベンゾトリアゾール−1−イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩としてHATU;ベンゾトリアゾール−1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩としてBOP;1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩としてEDCまたはEDCI;O-ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボーレートとしてTBTU;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニルとしてSPhos;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニルとしてXPhos;イソプロピルとしてi-PrまたはiPr;テトラヒドロフランとしてTHF;エタノールとしてEtOH;アセチルとしてAc;N,N−ジメチルアミノピリジンとしてDMAP;トリエチルアミンとしてTEAまたはEt
3N;N,N−ジイソプロピルエチルアミンとしてDIEAまたはi-Pr
2NEt;メチルとしてMe;トリフルオロ酢酸としてTFA;フェニルとしてPh;N,N−ジメチルホルムアミドとしてDMF;ジメチルスルホキシドとしてDMSO;N-メチルピロリジンとしてNMP;アセトニトリルとしてMeCN;1-ヒドロキシベンゾトリアゾールとしてHOBt;1,1'-ビス(ジフェニルホスファニル)フェロセンとしてdppf;エチルとしてEt;時間としてhまたはhrまたはhrs;分としてminまたはmins;酢酸エチルとしてEtOAc;ジクロロメタンとしてDCM;メタノールとしてMeOH;酢酸としてAcOH;ならびにCD
3ODとしてMeOD。
【0038】
式Iの化合物の製造の一般的な化学スキーム
式Iの化合物は、スキーム1に記述された通りに製造した。化合物2を、1のエチルエステルの形成により製造した。反応を、標準的カップリング試薬、例えば、HATU、BOP、EDC、T3PまたはTBTUを用いて、DMAPおよび溶媒、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、DMFまたはTHFの存在下において、20℃〜80℃の温度範囲で行い、化合物2を形成することができる。溶媒(例えば、ジオキサンまたはTHF)中で、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下において、4-メトキシベンジルアミンを用いて、2を処理することにより、化合物3を得た。3における保護基の除去は、トリフルオロ酢酸の存在下において、3を加熱することにより達成して、4を得ることができる。5の製造は、置換された2-ブロモケトンの存在下において、溶媒中(例えば、ジオキサン、THFまたはDMF)、25℃〜120℃の範囲の温度で、4を加熱することにより行われ得る。5におけるクロロ置換基の除去は、10% パラジウム炭素の存在下において、水素化反応により実施され、6を得ることができる。6におけるエステルの加水分解を、THFまたはジオキサンおよび水の混合物中で、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いて完了させて、7を形成する。式Iの化合物を、7と種々のアミンとの間のカップリング反応により製造した。カップリング反応を、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)および溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、DMFまたはTHF)の存在下において、20℃〜80℃の温度範囲で、標準的ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU、BOP、EDC、T3PまたはTBTU)を用いて行い、式Iの化合物を形成することができる。
【0040】
式Iの化合物の製造の一般的な化学スキームのための別の経路:
あるいは、式Iの化合物を、スキーム2に示された経路により製造できる。スキーム1からの化合物3を、溶媒(例えば、ジオキサン)中で、ビス(ピナコラート)ジボロン、PdCl
2(dppf)および酢酸カリウムを用いて処理して、8を得ることができる。8における保護基の除去は、トリフルオロ酢酸の存在下において8を加熱して達成され、9を得ることができる。6の製造は、置換された2-ブロモケトンの存在下において、溶媒(例えば、ジオキサン、THFまたはDMF)中で、25℃〜120℃の温度範囲で、9を加熱することにより行われ得る。6におけるエステルの加水分解は、THFまたはジオキサンおよび水の混合物中、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いて完了され、7を形成する。式Iの化合物を、7と種々のアミンとの間のカップリング反応により製造した。カップリング反応を、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)および溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、DMFまたはTHF)の存在下において、20℃〜80℃の温度範囲で、標準的ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU、BOP、EDC、T3PまたはTBTU)を用いて行い、式Iの化合物を形成することができる。
【0042】
式IIの化合物の製造の一般的な化学スキーム:
式IIの化合物を、スキーム3に記述した通りに製造した。10の製造は、溶媒(例えば、イソプロパノール、ジオキサン、THFまたはDMF)中において、25℃〜120℃の範囲の温度で、クロロアセトアルデヒドの存在下において、4を加熱することにより行い得る。次いで、発煙硝酸/硫酸の存在下において、10の窒素化を行い、化合物11を得た。11におけるクロロ置換基の除去は、次いで、10% パラジウム炭素の存在下において、水素化反応により行い、12を得た。化合物13を、次いで酢酸およびメタノール中で還元剤(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム)の存在下において、12およびアルデヒドを用いる還元的アミン化反応により製造した。13におけるエステルの加水分解を、THFまたはジオキサンおよび水の混合物中で、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いて行い、14を形成させた。式IIの化合物を、14と種々のアミンとのカップリング反応により製造した。カップリング反応を、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン)および溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、DMFまたはTHF)の存在下において、20℃〜80℃の温度範囲で、標準的ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU、BOP、EDC、T3PまたはTBTU)を用いて行い、式IIの化合物を形成することができる。
【0044】
スキーム1〜2を用いて合成した種々のアナログを表1に挙げた。
表1.
【化5】
【表3】
【表4】
【0045】
スキーム1〜2を用いて合成した様々なアナログを表2に挙げた。
表2
【化6】
【表5】
【0046】
スキーム3を用いて合成した様々なアナログを表3に挙げた。
表3
【化7】
【表6】
【0047】
以下の実施例において、プロトンNMRスペクトルを、Bruker 400または500 MHz NMR分光器のいずれで記録した。化学シフトを、テトラメチルシランに対してδ値で報告した。液体クロマトグラフィー(LC)/質量分析を、Waters Micromass ZQと接続されたShimadzu LCで実施した。
【0048】
分取HPLC方法
方法A
Column:Waters Sunfire 30 x 150 mm, 5 um
移動相A:5% アセトニトリル/95% 水、0.1% TFA
移動相B:95% アセトニトリル/5% 水、0.1% TFA
グラジエント:20分かけて10% B〜100% Bのグラジエント;100%Bで5分間保持
流量:40 mL/min
検出波長:254 nm
【0049】
分析HPLC方法
方法A
Column:Waters Sunfire C18, 4.6 x 150 mm, 3.5 μm
移動相A:水(0.1% TFAを含む)
移動相B:アセトニトリル(0.1% TFAを含む)
グラジエント:15分かけて10%B〜95%Bのグラジエント;100%Bで5分間保持
流量:1 mL/min
検出波長:254 nm
【0050】
方法B
Column:Waters Xbridge Phenyl, 4.6 x 150 mm, 3.5 μm
移動相A:水(0.1% TFAを含む)
移動相B:アセトニトリル(0.1% TFAを含む)
グラジエント:15分かけて10%B〜95%Bのグラジエント;100%Bで5分間保持
流量:1 mL/min
検出波長:254 nm
【0051】
方法C
Column:Waters XTERRA C18 4.6 x 30mm, 3.5 μm
移動相A:10% メタノール/90% 水(0.1% TFAを含む)
移動相B:90% メタノール/10% 水(0.1% TFAを含む)
グラジエント:12分かけて0%B〜100%Bのグラジエント;100% Bで10分間保持
流量:1 mL/min
検出波長:254 nm
【0052】
方法D
Column:Phenomenex LUNA Phenyl-Hex 4.6 x 150mm, 3.5 μm
移動相A:10% メタノール/90% 水(0.1% TFAを含む)
移動相B:90% メタノール/10% 水(0.1% TFAを含む)
グラジエント:12分かけて0%B〜100%Bのグラジエント;100% Bで10分間保持
流量:1 mL/min
検出波長:254 nm
【0053】
以下の略語を使用する:THF(テトラヒドロフラン)、MeOH(メタノール)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、EtOH(エタノール)、MeCN(アセトニトリル)、DCE(ジクロロエタン)、DCM(ジクロロメタン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、HCl(塩酸)、DMAP(ジメチルアミノピリジン)、n−BuLi(n−ブチルリチウム)、DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)、HATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール−1−イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩)、TBTU(N,N,N',N'-テトラメチル-O-(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムテトラフルオロボーレート)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、NMR(核磁気共鳴)、LC/MSまたはLCMS(液体クロマトグラフィー/質量スペクトル分析法)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)。
【0054】
スキーム1を介する2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化8】
パートA. エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート
【化9】
3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボン酸(15.0 g, 78 mmol)/THF(150 mL)の混合物に、エタノール(18.15 mL, 311 mmol)およびDMAP(0.950 g, 7.77 mmol)を加えた。次いで、EDC(16.39 g, 85 mmol)を、1分かけて少量ずつ加えた。この反応は穏やかに発熱した。反応混合物を、室温で16時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(150 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、エーテル(3 x 250 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(100 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中で20%→40% 酢酸エチル;300 g カラム)、エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(13.2 g, 59.7 mmol、77%収率)を無色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.88 (s, 1H), 4.50 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.46 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 221.1 [(M+H)
+, C
7H
7Cl
2N
2O
2としての計算値 221.0].
【0055】
パートB. エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート
【化10】
ジオキサン(200 mL)中のエチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(10.0 g, 45.2 mmol)および(4-メトキシフェニル)メタンアミン(7.09 mL, 54.3 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(23.70 mL, 136 mmol)を加えた。反応混合物を、70℃で1時間加熱した。混合物を、室温に冷却して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→30% 酢酸エチル/ヘキサン)、エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(6.00 g, 18.65 mmol, 41%収率)を淡黄色固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.86 (br. s., 1H), 7.76 (s, 1H), 7.36 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.90 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.80 (d, J=5.3 Hz, 2H), 4.39 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.41 (t, J=7.0 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 322.1 [(M+H)
+, C
15H
17ClN
3O
3としての計算値 322.1].
【0056】
パートC. エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート
【化11】
エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(1.2 g, 3.73 mmol)およびTFA(5.75 ml, 74.6 mmol)の混合物を、3時間還流加熱した。反応混合物を濃縮して、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(60%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(700 mg, 3.47 mmol, 93%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 7.77 (s, 1H), 7.00 (s br, 2H), 4.40 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.40 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 202.0 [(M+H)
+, C
7H
9N
3O
2Clとしての計算値 202.6)].
【0057】
パートD. エチル 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化12】
エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(600 mg, 2.98 mmol)を、2-ブロモ-1-フェニルエタノン(711 mg, 3.57 mmol)/DMF(10 mL)に加えた。溶液を、60℃で4時間加熱した。反応混合物を、エーテル(30 mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)および飽和NaCl水溶液(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(5→20% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、エチル 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(600 mg, 1.989 mmol, 67%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.08 (s, 1H), 8.12 - 8.08 (m, 2H), 7.74 (s, 1H), 7.55 - 7.49 (m, 2H), 7.45 - 7.40 (m, 1H), 4.49 (q, J=7.2 Hz, 2H), 1.42 (t, J=7.0 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 302.0 [(M+H)
+, C
15H
13N
3O
2Clとしての計算値 302.1].
【0058】
パートE. エチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化13】
クロロホルム(15 mL)およびエタノール(15 mL)中のエチル 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(1.30 g, 4.31 mmol)および10% パラジウム炭素(0.459 g, 0.215 mmol)の混合物を、H
2雰囲気(バルーン)下において、14時間、50 mL 丸底フラスコ内で攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去して、濾液を濃縮して、エチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(500 mg, 43%収率)を得た。粗生成物を、直接次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 268.1 [(M+H)
+, C
15H
14N
3O
2としての計算値 268.1].
【0059】
パートF. 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化14】
水(0.500 mL)およびTHF(10 mL)中のエチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(235 mg, 0.879 mmol)および水酸化リチウム一水和物(111 mg, 2.64 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を濃縮して、2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(220 mg, 99%収率)を得て、これを直接的次工程に使用した:LCMS (ESI)m/e 240.1 [(M+H)
+, C
13H
10N
3O
2としての計算値 240.1].
【0060】
スキーム2を介する2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化15】
パートA. エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート
【化16】
3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボン酸(15.0 g, 78 mmol)/THF(150 mL)の混合物に、エタノール(18.15 mL, 311 mmol)およびDMAP(0.950 g, 7.77 mmol)を加えた。EDC(16.39 g, 85 mmol)を、次いで1分かけて少量ずつ加えた。この反応は穏やかに発熱した。この反応混合物を、室温で16時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(150 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、エーテル(3 x 250 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(100 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→40% 酢酸エチル/ヘキサン;300 g カラム)、エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(13.2 g, 59.7 mmol, 77%収率)を無色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.88 (s, 1H), 4.50 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.46 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 221.1 [(M+H)
+, C
7H
7Cl
2N
2O
2としての計算値 221.0].
【0061】
パートB. エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート
【化17】
ジオキサン(200 mL)中のエチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(10.0 g, 45.2 mmol)および(4-メトキシフェニル)メタンアミン(7.09 mL, 54.3 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(23.70 mL, 136 mmol)を加えた。反応混合物を、70℃で1時間加熱した。混合物を、室温に冷却して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→30% 酢酸エチル/ヘキサン)、エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(6.00 g, 18.65 mmol, 41%収率)を淡黄色固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.86 (br. s., 1H), 7.76 (s, 1H), 7.36 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.90 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.80 (d, J=5.3 Hz, 2H), 4.39 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.41 (t, J=7.0 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 322.1 [(M+H)
+, C
15H
17ClN
3O
3としての計算値 322.1].
【0062】
パートC. エチル 3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート
【化18】
エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(3.00 g, 9.32 mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(2.60 g, 10.26 mmol)、酢酸カリウム(2.75 g, 28.0 mmol)およびジオキサン(30 mL)を、丸底フラスコ内で合わせた。1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド・CH
2Cl
2(0.767 g, 0.932 mmol)を加えて、反応混合物を、95℃で6.5時間加熱した。混合物を、室温に冷却した。反応混合物を、酢酸エチルを用いてCeliteパッドを通して濾過して、リンスを行い、飽和NaHCO
3水溶液(50 mL)および水(50 mL)を入れた分液漏斗に移した。層を分離して、水層を、酢酸エチル(2 x 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(50 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(40%→60% 酢酸エチル/ヘキサン;120 g カラム)、エチル 3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(2.42 g, 8.42 mmol, 90%収率)を褐色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.71 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.87 (br. s., 1H), 7.73 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.40 - 7.35 (m, 2H), 6.94 - 6.87 (m, 2H), 4.85 (d, J=5.3 Hz, 2H), 4.37 (q, J=7.3 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.40 (t, J=7.2 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 288.1 [(M+H)
+, C
15H
18N
3O
3としての計算値 288.1].
【0063】
パートD. エチル 3-アミノピリダジン-4-カルボキシレート
【化19】
エチル 3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(1.5 g, 5.22 mmol)/TFA(20 mL)の混合物を、3時間還流加熱した。反応混合物を濃縮して、次いで飽和NaHCO
3水溶液(100 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、ジクロロメタン(3 x 100 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(100 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(2%→10% メタノール/CH
2Cl
2;160 g カラム)、エチル 3-アミノピリダジン-4-カルボキシレート(752 mg, 4.50 mmol, 86%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.75 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.76 (d, J=4.8 Hz, 1H), 6.53 (br. s., 1H), 4.42 (q, J=7.1 Hz, 2H), 1.43 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 168.1 [(M+H)
+, C
7H
10N
3O
2としての計算値 168.1].
【0064】
パートE. エチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化20】
エチル 3-アミノピリダジン-4-カルボキシレート(30 mg, 0.179 mmol)および2-ブロモ-1-フェニルエタノン(107 mg, 0.538 mmol)/ジオキサン(1 mL)の混合物を、80℃で3時間加熱した。混合物を、室温に冷却して、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、ジクロロメタン(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(5 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10%→40% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(9.1 mg, 0.034 mmol, 19%収率)を黄色のフィルムとして得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.43 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.11 - 8.07 (m, 2H), 7.61 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.52 - 7.46 (m, 2H), 7.43 - 7.37 (m, 1H), 4.59 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.54 (t, J=7.2 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 268.1 [(M+H)
+, C
15H
14N
3O
2としての計算値 268.1].
【0065】
パートF. 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化21】
水(0.500 mL)およびTHF(10 mL)中のエチル 2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(235 mg, 0.879 mmol)および水酸化リチウム一水和物(111 mg, 2.64 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を濃縮して、2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(220 mg, 99%収率)を得て、これを直接次工程に用いた:LCMS (ESI)m/e 240.1 [(M+H)
+, C
13H
10N
3O
2としての計算値 240.1].
【0066】
実施例1
2-フェニル-N-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化22】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(35 mg, 0.146 mmol)およびピリジン−3-アミン(6.0 mg, 0.062 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.036 mL, 0.210 mmol)、次いでHATU(32 mg, 0.084 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で14時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、生成物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、2-フェニル-N-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(5.5 mg, 42%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (500MHz, DMSO-d
6)δ 12.11 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 9.08 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.80 (d, J=4.6 Hz, 1H), 8.48 (dd, J=4.7, 1.4 Hz, 1H), 8.41 - 8.38 (m, 1H), 8.20 (dd, J=8.3, 1.1 Hz, 2H), 7.88 (d, J=4.7 Hz, 1H), 7.61 - 7.54 (m, 3H), 7.47 - 7.42 (m, 1H);LC/MS (ESI)m/e 316.1 [(M+H)
+, C
18H
14N
5Oとしての計算値 316.1];HPLC(方法A):t
R=9.32 min;(方法B)t
R=9.56 min.
【0067】
実施例2
N-(4-メチルピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化23】
DMF(2 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)、4-メチルピリジン−3-アミン(27.1 mg, 0.251 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)の溶液に、rtで、HATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で6時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→60% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、N-(4-メチルピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(16 mg, 0.046 mmol, 37%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.75 (s, 1H), 9.35 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.82 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.21 - 8.11 (m, 2H), 7.94 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.60 - 7.51 (m, 2H), 7.48 - 7.40 (m, 2H), 2.61 (s, 3H);LCMS (ESI)m/e 330.2 [(M+H)
+, C
19H
16N
5Oとしての計算値 330.1];HPLC(方法A):t
R=8.96 min;(方法B)t
R=10.00 min.
【0068】
実施例3
N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化24】
パートA. 6-クロロ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化25】
DMF(1 mL)中のエチル 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(50 mg, 0.166 mmol)、4-イソプロポキシピリジン−3-アミン, 2HCl(74.6 mg, 0.331 mmol)の混合物に、LiHMDS(THF中で1M)(0.679 mL, 0.679 mmol)を加えて、反応混合物を、2時間室温で攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(40%→60% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、6-クロロ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(25 mg, 0.056 mmol, 34%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 11.84 (s, 1H), 9.64 (s, 1H), 8.37 (d, J=5.8 Hz, 1H), 8.34 (s, 1H), 8.08 - 8.03 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 7.55 - 7.41 (m, 3H), 6.92 (d, J=5.8 Hz, 1H), 4.77 (dt, J=12.2, 6.2 Hz, 1H), 1.39 (d, J=6.0 Hz, 6H);LCMS (ESI)m/e 408.2 [(M+H)
+, C
21H
19N
5O
2Clとしての計算値 408.1].
【0069】
パートB. N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化26】
EtOH(2 mL)中の6-クロロ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(30 mg, 0.074 mmol)および10% パラジウム炭素(15.66 mg, 0.015 mmol)の混合物を、Parrシェーカー内で45 psiの水素下に6時間に置いた。混合物を、Celiteパッドを通して濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(12 mg, 0.020 mmol, 27%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.12 (s, 1H), 9.65 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.83 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.66 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.23 - 8.18 (m, 2H), 7.96 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.78 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.59 - 7.53 (m, 2H), 7.52 - 7.44 (m, 1H), 5.19 (quin, J=6.1 Hz, 1H), 1.42 (d, J=6.0 Hz, 6H);LCMS (ESI)m/e 374.2 [(M+H)
+, C
21H
20N
5O
2としての計算値 374.2];HPLC(方法A):t
R=10.13 min;(方法B)t
R=10.62 min.
【0070】
実施例4
2-フェニル-N-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化27】
DMF(2 mL)中で2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(20 mg, 0.084 mmol)、4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3-アミン(32.1 mg, 0.167 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.088 mL, 0.502 mmol)の溶液に、rtで、HATU(63.6 mg, 0.167 mmol)を加えた。反応混合物を、2時間室温で攪拌した。混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、2-フェニル-N-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(15 mg, 0.034 mmol, 41%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.95 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.80 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.43 (d, J=5.8 Hz, 1H), 8.17 (d, J=7.3 Hz, 2H), 7.93 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.60 - 7.49 (m, 3H), 7.47 - 7.38 (m, 1H), 5.21 (q, J=8.8 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 414.0 [(M+H)
+, C
20H
15N
5O
2F
3としての計算値 414.1];HPLC(方法C):t
R=10.95 min;(方法D)t
R=11.90 min.
【0071】
実施例5
N-(4-(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化28】
2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(10 mg, 0.042 mmol)/ジクロロメタン(1 mL)の懸濁液に、0℃で、DMF(0.647 μl, 8.36 μmol)および塩化オキサリル(10.98 μl, 0.125 mmol)を加えた。混合物を、室温で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、真空下において1時間乾燥させた。残留物を、0℃で、ジクロロメタン(1 mL)、次いで追加のトリエチルアミン(0.023 mL, 0.167 mmol)、DMAP(10.21 mg, 0.084 mmol)および4-(メチルスルホニル)ピリジン−3-アミン(7.92 mg, 0.046 mmol)中に懸濁した。冷却浴を外して、この反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、CH
2Cl
2(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLC(方法A)、次いでprep TLC(5% メタノール/ジクロロメタン)により精製して、N-(4-(メチルスルホニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(2.0 mg, 5.03 μmol, 12%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 9.53 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.74 (d, J=5.3 Hz, 1H), 8.67 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.29 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.06 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.50 - 7.43 (m, 3H), 3.29 (s, 3H);LCMS (ESI)m/e 394.1 [(M+H)
+, C
19H
16N
5O
3Sとしての計算値 394.1];HPLC(方法A):t
R=16.74 min;(方法B)t
R=17.89 min.
【0072】
実施例6
2-フェニル-N-(4-フェニルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化29】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(50 mg, 0.209 mmol)、4-フェニルピリジン−3-アミン(71.1 mg, 0.418 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.219 mL, 1.254 mmol)の溶液に、HATU(159 mg, 0.418 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、2-フェニル-N-(4-フェニルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(32 mg, 0.081 mmol, 39%収率)を、褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.83 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 9.03 (s, 1H), 8.78 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.54 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.91 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.77 - 7.66 (m, 2H), 7.52 - 7.43 (m, 5H), 7.38 (dd, J=5.0, 1.8 Hz, 3H), 7.35 - 7.27 (m, 1H);LCMS (ESI)m/e 392.3 [(M+H)
+, C
24H
18N
5Oとしての計算値 392.2];HPLC(方法A):t
R=8.87 min;(方法B)t
R=9.30 min.
【0073】
実施例7
N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化30】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)、4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミン(47.2 mg, 0.251 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)の溶液に、HATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(22 mg, 0.034 mmol, 27%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.92 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.59 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.93 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.86 - 7.80 (m, 2H), 7.62 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.49 - 7.42 (m, 2H), 7.42 - 7.37 (m, 3H), 7.33 - 7.24 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 410.2 [(M+H)
+, C
24H
17N
5OFとしての計算値 410.1];HPLC(方法A):t
R=10.75 min;(方法B)t
R=11.06 min.
【0074】
実施例8
N-(4-(4-シアノフェニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化31】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(25 mg, 0.105 mmol)、4-(3-アミノピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(40.8 mg, 0.209 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.110 mL, 0.627 mmol)の溶液に、HATU(79 mg, 0.209 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(4-シアノフェニル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(8 mg, 0.012 mmol, 11%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.89 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 9.06 (s, 1H), 8.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.61 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.00 - 7.88 (m, 5H), 7.60 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.46 - 7.38 (m, 5H);LCMS (ESI)m/e 417.2 [(M+H)
+, C
25H
17N
6Oとしての計算値 417.4];HPLC(方法A):t
R=10.63 min;(方法B)t
R=10.83 min.
【0075】
実施例9
2-フェニル-N-(4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化32】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(40 mg, 0.167 mmol)、4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン, 2HCl(84 mg, 0.334 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.175 mL, 1.003 mmol)の溶液に、HATU(127 mg, 0.334 mmol)を加えた。反応混合物を、2時間室温で攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、2-フェニル-N-(4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(41 mg, 0.063 mmol, 38%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.79 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 9.04 (d, J=0.5 Hz, 1H), 8.84 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.44 (dd, J=6.8, 1.0 Hz, 1H), 8.26 - 8.12 (m, 2H), 7.94 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.61 - 7.33 (m, 4H), 3.53 - 3.38 (m, 4H), 1.61 (br. s., 4H), 1.46 (d, J=4.5 Hz, 2H);LCMS (APCI)m/e 399.3 [(M+H)
+, C
23H
23N
6Oとしての計算値 399.2];HPLC(方法A):t
R=16.70 min;(方法B)t
R=18.07 min.
【0076】
実施例10
N-(4-(4-シアノピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化33】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)、1-(3-アミノピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(50.7 mg, 0.251 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)の溶液に、HATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLC(方法A)、次いでprep TLC(10% メタノール/塩化メチレン)により精製して、N-(4-(4-シアノピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(10 mg, 0.022 mmol, 18%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 11.83 (br. s., 1H), 9.45 (s, 1H), 8.59 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.41 (s, 2H), 8.07 - 7.95 (m, 3H), 7.56 - 7.45 (m, 3H), 7.02 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.30 - 3.18 (m, 2H), 3.13 - 3.00 (m, 2H), 2.55 - 2.44 (m, 1H), 2.04 - 1.92 (m, 2H), 1.91 - 1.80 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 424.2 [(M+H)
+, C
24H
22N
7Oとしての計算値 424.3];HPLC(方法A):t
R=8.91 min;(方法B)t
R=9.57 min.
【0077】
実施例11
N-(4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化34】
DMF(2 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)、4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(49.0 mg, 0.251 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)の溶液に、HATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で6時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→60% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、N-(4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(16 mg, 0.038 mmol, 31%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.74 (s, 1H), 9.18 (s, 2H), 8.82 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.33 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.22 - 8.16 (m, 2H), 7.96 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.56 - 7.50 (m, 2H), 7.48 - 7.41 (m, 1H), 4.68 - 4.46 (m, 1H), 3.26 - 3.15 (m, 2H), 3.12 - 3.03 (m, 2H), 2.00 - 1.86 (m, 2H), 1.79 (d, J=13.8 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 417.1 [(M+H)
+, C
23H
22N
6OFとしての計算値 417.2];HPLC(方法A):t
R=9.96 min;(方法B)t
R=10.56 min.
【0078】
実施例12
N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化35】
DMF(2 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸,TFA(100 mg, 0.283 mmol)および4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(72.4 mg, 0.340 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.247 mL, 1.415 mmol)、次いでHATU(129 mg, 0.340 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で18時間攪拌した。混合物を濃縮して、生成物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(58 mg, 0.125 mmol, 44%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.77 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.83 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.17 (d, J=7.0 Hz, 2H), 7.97 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.58 - 7.50 (m, 2H), 7.48 - 7.42 (m, 1H), 7.27 (d, J=5.5 Hz, 1H), 3.22 (t, J=5.0 Hz, 4H), 2.10 - 1.95 (m, 4H);LC/MS (ESI)m/e 435.1 [(M+H)
+, C
23H
21F
2N
6Oとしての計算値 435.2];HPLC(方法A):t
R=10.26 min;(方法B)t
R=10.24 min.
【0079】
実施例13
N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化36】
パートA. 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化37】
水(0.150 mL)およびTHF(3 mL)中のエチル 6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(55 mg, 0.182 mmol)および水酸化リチウム一水和物(22.95 mg, 0.547 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を濃縮して、6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(50 mg, 100%収率)を得た。生成物を、直接次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 274.1 [(M+H)
+, C
13H
9N
3O
2Clとしての計算値 274.0].
【0080】
パートB. 6-クロロ-N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化38】
DMF(3 mL)中の6-クロロ-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(50 mg, 0.183 mmol)、4-モルホリノピリジン−3-アミン(65.5 mg, 0.365 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.128 mL, 0.731 mmol)の溶液に、HATU(139 mg, 0.365 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(30→40% 酢酸エチル/ヘキサン, 12 g カラム)、6-クロロ-N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(32 mg, 0.074 mmol, 40%収率)を得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 11.79 (s, 1H), 9.37 (s, 1H), 8.42 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.11 - 8.04 (m, 2H), 8.02 (s, 1H), 7.56 - 7.41 (m, 3H), 7.02 (d, J=5.5 Hz, 1H), 3.75 - 3.66 (m, 4H), 3.16 - 3.06 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 435.2 [(M+H)
+, C
22H
20ClN
6O
2としての計算値 435.1].
【0081】
パートC. N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化39】
CHCl
3(5 mL)およびMeOH(5.00 mL)中の6-クロロ-N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(30 mg, 0.069 mmol)および10% パラジウム炭素(14.68 mg, 0.014 mmol)の混合物を、45 psiで水素下に置いて、パールシェカー上で3時間振盪した。混合物を、Celiteパッドを通して濾過して、濾液を濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(13 mg, 0.020 mmol, 30%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.92 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.84 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.51 (d, J=6.3 Hz, 1H), 8.24 (d, J=7.3 Hz, 2H), 7.95 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.60 - 7.53 (m, 3H), 7.50 - 7.43 (m, 1H), 3.65 (d, J=4.8 Hz, 4H)(4H obscured by 水 ピーク at 3.54 ppm);LCMS (ESI)m/e 401.3 [(M+H)
+, C
22H
21N
6O
2としての計算値 401.2];HPLC(方法A):t
R=9.18 min;(方法B)t
R=9.79 min.
【0082】
実施例14
N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化40】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)、4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(48.5 mg, 0.251 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)の溶液に、HATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、2時間室温で攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(22 mg, 0.053 mmol, 42%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.83 (s, 1H), 9.19 (d, J=3.3 Hz, 2H), 8.82 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.27 - 8.22 (m, 2H), 7.95 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.54 (t, J=7.4 Hz, 2H), 7.49 - 7.44 (m, 1H), 7.21 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.77 - 3.52 (m, 3H), 2.92 - 2.89 (m, 2H), 2.76 - 2.73 (m, 2H), 0.95 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 415.2 [(M+H)
+, C
23H
23N
6O
2としての計算値 415.2];HPLC(方法A):t
R=10.04 min;(方法B)t
R=10.15 min.
【0083】
実施例15
N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化41】
ラセミ体N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミドを、キラル分離に付した(Column:ChiralPak AS-H, 30 x 250mm, 5μm;移動相:15% EtOH(ww 0.1% DEA)/85% CO
2;120 bar;35℃;70 mL/min;370 nm)。ピーク1(エナンチオマー1)についての分析データ
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.83 (s, 1H), 9.19 (d, J=3.3 Hz, 2H), 8.82 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.27 - 8.22 (m, 2H), 7.95 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.54 (t, J=7.4 Hz, 2H), 7.49 - 7.44 (m, 1H), 7.21 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.77 - 3.52 (m, 3H), 2.92 - 2.89 (m, 2H), 2.76 - 2.73 (m, 2H), 0.95 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 415.2 [(M+H)
+, C
23H
23N
6O
2としての計算値 415.2];分析キラルHPLC(Column:ChiralPak AS-H, 4.6x 250mm, 5μm;移動相:15 % EtOH (ww 0.1% DEA)/ 85% CO
2;120 bar;35℃;3 mL/min;370 nm), t
R=8.38 min;HPLC(方法A):t
R=8.55 min;(方法B)t
R=9.76 min.
【0084】
実施例16
N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化42】
ラセミ体N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミドを、キラル分離に付した(Column:ChiralPak AS-H, 30 x 250mm, 5μm;移動相:15% EtOH(ww 0.1% DEA)/ 85% CO
2;120 bar;35℃;70 mL/min;370 nm)。ピーク2(エナンチオマー2)についての分析データ:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.83 (s, 1H), 9.19 (d, J=3.3 Hz, 2H), 8.82 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.27 - 8.22 (m, 2H), 7.95 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.54 (t, J=7.4 Hz, 2H), 7.49 - 7.44 (m, 1H), 7.21 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.77 - 3.52 (m, 3H), 2.92 - 2.89 (m, 2H), 2.76 - 2.73 (m, 2H), 0.95 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 415.2 [(M+H)
+, C
23H
23N
6O
2としての計算値 415.2];分析キラルHPLC(Column:ChiralPak AS-H, 4.6x 250mm, 5μm;移動相:15 % EtOH (ww 0.1% DEA)/ 85% CO
2;120 bar;35℃;3 mL/min;370 nm), t
R=10.10 min;HPLC(方法A):t
R=9.42 min;(方法B)t
R=9.89 min.
【0085】
実施例17
(R)-N-(4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化43】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(40 mg, 0.167 mmol)、(R)-4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(64.6 mg, 0.334 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.175 mL, 1.003 mmol)の溶液に、HATU(127 mg, 0.334 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、(R)-N-(4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(33 mg, 0.051 mmol, 30%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.86 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.81 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.38 (d, J=5.3 Hz, 1H), 8.27 - 8.21 (m, 2H), 7.94 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.57 - 7.50 (m, 2H), 7.50 - 7.42 (m, 1H), 7.30 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.66 (dd, J=11.2, 3.1 Hz, 1H), 3.61 - 3.50 (m, 2H), 3.50 - 3.40 (m, 1H), 3.27 - 3.17 (m, 2H), 2.73 - 2.64 (m, 1H), 0.98 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 415.1 [(M+H)
+, C
23H
23N
6O
2としての計算値 415.2];HPLC(方法A):t
R=12.77 min;(方法B)t
R=14.12 min.
【0086】
実施例18
(S)-N-(4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化44】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(40 mg, 0.167 mmol)、(S)-4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(64.6 mg, 0.334 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.175 mL, 1.003 mmol)の溶液に、HATU(127 mg, 0.334 mmol)を加えた。反応混合物を、2時間室温で攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、(S)-N-(4-(3-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(36 mg, 0.055 mmol, 33%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.86 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.81 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.38 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.27 - 8.21 (m, 2H), 7.94 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.57 - 7.50 (m, 2H), 7.50 - 7.42 (m, 1H), 7.30 (d, J=5.5 Hz, 1H), 3.66 (dd, J=11.2, 3.1 Hz, 1H), 3.61 - 3.51 (m, 2H), 3.50 - 3.43 (m, 1H), 3.27 - 3.19 (m, 2H), 2.68 (td, J=7.8, 3.8 Hz, 1H), 0.98 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 415.2 [(M+H)
+, C
23H
23N
6O
2としての計算値 415.2];HPLC(方法A):t
R=14.27 min;(方法B)t
R=14.37 min.
【0087】
実施例19
N-(5-メトキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化45】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.125 mmol)および5-メトキシピリジン−3-アミン(31.1 mg, 0.251 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.131 mL, 0.752 mmol)およびHATU(95 mg, 0.251 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(5% メタノール/塩化メチレン;12 g カラム)、N-(5-メトキシピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(21 mg, 0.060 mmol, 48%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.13 (br. s., 1H), 9.15 (s, 1H), 8.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.23 - 8.16 (m, 3H), 8.06 (br. s., 1H), 7.86 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.57 (t, J=7.5 Hz, 2H), 7.48 - 7.42 (m, 1H), 3.92 (s, 3H);LCMS (ESI)m/e 346.1 [(M+H)+, C
19H
16N
5O
2としての計算値 346.2];HPLC(方法A):t
R=10.50 min;(方法B)t
R=10.52 min.
【0088】
実施例20
N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)-6-フルオロピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化46】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(10 mg, 0.042 mmol)、4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)-6-フルオロピリジン−3-アミン(9.67 mg, 0.042 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.029 mL, 0.167 mmol)の溶液に、HATU(19.07 mg, 0.050 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)-6-フルオロピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(8 mg, 0.012 mmol, 28%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.72 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.85 - 8.77 (m, 2H), 8.16 (d, J=7.0 Hz, 2H), 7.96 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.59 - 7.50 (m, 2H), 7.48 - 7.38 (m, 1H), 3.28 (br. s., 4H), 2.08 - 1.95 (m, 4H);LCMS (APCI)m/e 453.2 [(M+H)
+, C
23H
20F
3N
6Oとしての計算値 453.2];HPLC(方法A):t
R=16.05 min;(方法B)t
R=15.05 min.
【0089】
実施例21
N-(6-フルオロ-4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化47】
DMF(0.7 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.094 mmol)および6-フルオロ-4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(19.87 mg, 0.094 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.082 mL, 0.470 mmol)、次いでHATU(42.9 mg, 0.113 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2.5時間攪拌した。混合物を濃縮して、生成物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(6-フルオロ-4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(18.5 mg, 0.028 mmol, 30%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.75 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.82 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.26 - 8.19 (m, 2H), 7.93 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.60 - 7.51 (m, 2H), 7.50 - 7.42 (m, 1H), 6.95 (s, 1H), 3.76 - 3.53 (m, 3H), 3.49 - 3.39 (m, 2H), 2.77 (td, J=11.7, 3.6 Hz, 1H), 2.64 - 2.55 (m, 1H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 433.1 [(M+H)
+, C
23H
22FN
6O
2としての計算値 433.2];HPLC(方法A):t
R=15.85 min;(方法B)t
R=14.22 min.
【0090】
実施例22
N-(6-クロロ-4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化48】
DMF(1 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(10 mg, 0.042 mmol)、6-クロロ-4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(10.35 mg, 0.042 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.029 mL, 0.167 mmol)の溶液に、HATU(19.07 mg, 0.050 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(6-クロロ-4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(10 mg, 0.014 mmol, 34%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.76 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.83 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.19 - 8.10 (m, 2H), 7.96 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.57 - 7.50 (m, 2H), 7.48 - 7.40 (m, 1H), 3.27 (br. s., 4H), 2.01 (t, J=13.8 Hz, 4H);LCMS (ESI)m/e 469.2 [(M+H)
+, C
23H
20F
2N
6OClとしての計算値 469.2];HPLC(方法A):t
R=17.06 min;(方法B)t
R=15.53 min.
【0091】
2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化49】
パートA. エチル 6-クロロ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化50】
エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(200 mg, 0.992 mmol)を、2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(227 mg, 0.992 mmol)/DMF(3 mL)に加えた。溶液を、60℃で4時間加熱した。別の2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(227 mg, 0.992 mmol)を加えて、反応を、60℃に12時間加熱した。反応混合物を、エーテル(30 mL)と飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)、飽和NaCl水溶液(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(5→20% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、エチル 6-クロロ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(200 mg, 0.603 mmol, 61%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.78 (s, 1H), 8.34 (dd, J=7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.45 - 7.39 (m, 1H), 7.19 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.13 (td, J=7.5, 1.0 Hz, 1H), 4.49 (q, J=7.0 Hz, 2H), 4.01 (s, 3H), 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3H).
【0092】
パートB. エチル 2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化51】
クロロホルム(2 mL)およびエタノール(5 mL)中のエチル 6-クロロ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(150 mg, 0.452 mmol)および10% パラジウム炭素(72.2 mg, 0.034 mmol)の混合物を、50 mL 丸底フラスコ中で水素下において大気圧で14時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。濾液を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(65 mg, 0.219 mmol, 48%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.75 (s, 1H), 8.66 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.37 (dd, J=7.8, 1.8 Hz, 1H), 7.64 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.44 - 7.38 (m, 1H), 7.19 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.13 (td, J=7.5, 1.0 Hz, 1H), 4.48 (q, J=7.0 Hz, 2H), 4.02 (s, 3H), 1.42 (t, J=7.0 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 298.1 [(M+H)
+, C
16H
16N
3O
3としての計算値 298.1].
【0093】
パートC. 2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化52】
THF(5 mL)および水(0.250 mL)中のエチル 2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(65 mg, 0.219 mmol)および水酸化リチウム一水和物(10.47 mg, 0.437 mmol)の混合物を、室温で12時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(60 mg, 0.223 mmol, 100%収率)を黄色の固体として得た。生成物を、直接次工程に使用した。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 6.95 (s, 1H), 6.86 (d, J=4.3 Hz, 1H), 6.57 (d, J=7.0 Hz, 1H), 6.00 (d, J=4.0 Hz, 1H), 5.72 (t, J=7.9 Hz, 1H), 5.48 (d, J=8.3 Hz, 1H), 5.41 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.36 (s, 3H);LCMS (ESI)m/e 270.1 [(M+H)
+, C
14H
12N
3O
3としての計算値 270.1].
【0094】
実施例23
N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化53】
DMF(1 mL)中の2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(15 mg, 0.056 mmol)、4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(23.76 mg, 0.111 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.058 mL, 0.334 mmol)の溶液に、HATU(42.4 mg, 0.111 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中で20%→80% 酢酸エチル;12 g カラム)、N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(10 mg, 0.020 mmol, 37%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 11.98 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.58 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.41 (d, J=5.3 Hz, 1H), 8.38 (dd, J=7.9, 1.6 Hz, 1H), 8.01 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.45 - 7.40 (m, 1H), 7.13 - 7.06 (m, 2H), 7.06 - 7.02 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.27 - 3.21 (m, 4H), 2.10 - 1.96 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 465.2 [(M+H)
+, C
24H
23N
6O
2F
2としての計算値 465.2];HPLC(方法A):t
R=10.45 min;(方法B)t
R=11.07 min.
【0095】
実施例24
2-(2-メトキシフェニル)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化54】
DMF(1 mL)中の2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(15 mg, 0.056 mmol)、4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(21.53 mg, 0.111 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.058 mL, 0.334 mmol)の溶液に、HATU(42.4 mg, 0.111 mmol)を加えた。反応混合物を、2時間室温で攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、2-(2-メトキシフェニル)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(10 mg, 0.022 mmol, 40%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 12.03 (s, 1H), 9.40 - 9.31 (m, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.56 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.51 (dd, J=7.8, 1.8 Hz, 1H), 8.41 (d, J=5.5 Hz, 1H), 7.99 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.44 - 7.39 (m, 1H), 7.10 - 7.04 (m, 2H), 7.02 (d, J=5.5 Hz, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.82 - 3.76 (m, 1H), 3.76 - 3.70 (m, 2H), 3.34 - 3.27 (m, 2H), 2.87 (ddd, J=12.2, 10.2, 4.6 Hz, 1H), 2.64 (dd, J=11.8, 10.3 Hz, 1H), 1.04 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 445.1 [(M+H)
+, C
24H
25N
6O
3としての計算値 445.2];HPLC(方法A):t
R=9.76 min;(方法B)t
R=10.19 min.
【0096】
2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化55】
パートA. エチル 6-クロロ-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化56】
エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(270 mg, 1.339 mmol)を、2-ブロモ-1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)エタノン(358 mg, 1.339 mmol)/DMF(6 mL)に加えた。溶液を、60℃で4時間加熱した。得られる橙色の液体を、エーテル(30 mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)、飽和NaCl水溶液(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(5→20% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、エチル 6-クロロ-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(190 mg, 0.514 mmol, 38%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.23 (s, 1H), 8.31 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.89 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.79 (s, 1H), 4.49 (q, J=7.1 Hz, 2H), 1.42 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 370.0 [(M+H)
+, C
16H
12N
3O
2F
3Clとしての計算値 370.1].
【0097】
パートB. エチル 6-クロロ-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化57】
クロロホルム(2 mL)およびエタノール(5 mL)中のエチル 6-クロロ-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(190 mg, 0.514 mmol)および10% パラジウム炭素(82 mg, 0.039 mmol)の混合物を、50 mL 丸底フラスコ内において大気圧で6時間水素下において攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。濾液を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(90 mg, 0.268 mmol, 52%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.21 (s, 1H), 8.71 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.33 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.88 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.69 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.48 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.42 (t, J=7.0 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 336.1 [(M+H)
+, C
16H
13N
3O
2F
3としての計算値 336.1].
【0098】
パートC. 2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化58】
THF(5 mL)および水中のエチル 2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(90 mg, 0.268 mmol)および水酸化リチウム一水和物(19.29 mg, 0.805 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(80 mg, 0.260 mmol, 97%収率)を黄色の固体として得た。生成物を、直接次工程に使用した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.04 (s, 1H), 8.62 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.35 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.80 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.58 (d, J=4.5 Hz, 1H);LCMS (ESI)m/e 308.1 [(M+H)
+, C
14H
9N
3O
2F
3としての計算値 308.1].
【0099】
実施例25
N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化59】
2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.059 mmol)/ジクロロメタン(4 mL)の懸濁液に、0℃で、DMF(0.907 μl, 0.012 mmol)および塩化オキサリル(0.015 mL, 0.176 mmol)を加えた。混合物を、室温で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、真空下において1時間乾燥させた。残留物を、ジクロロメタン(4 mL)中に懸濁させて、次いでトリエチルアミン(0.033 mL, 0.234 mmol)、DMAP(14.32 mg, 0.117 mmol)および4-モルホリノピリジン−3-アミン(21.00 mg, 0.117 mmol)を、0℃で加えた。この反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、CH
2Cl
2(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLC(方法A)、次いでprep TLC(5% メタノール/塩化メチレン)により精製して、N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(7 mg, 0.014 mmol, 24%収率)を黄色の固体として得た:LCMS (ESI)m/e 469.2 [(M+H)
+, C
23H
20N
6O
2F
3としての計算値 469.2];HPLC 保持時間 (方法A):t
R=11.23 min;HPLC(方法B):t
R=10.73 min.
【0100】
実施例26
N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化60】
2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(50 mg, 0.098 mmol)/ジクロロメタン(4 mL)の懸濁液に、0℃で、DMF(1.512 μl, 0.020 mmol)および塩化オキサリル(0.026 mL, 0.293 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で1時間攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、真空下において1時間乾燥させた。残留物を、ジクロロメタン(4 mL)に懸濁して、次いでトリエチルアミン(0.054 mL, 0.391 mmol)、DMAP(23.86 mg, 0.195 mmol)および4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(37.7 mg, 0.195 mmol)を0℃で加えた。冷却浴を外して、反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、CH
2Cl
2(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLC(方法A)、次いでprep TLC(5% メタノール/塩化メチレン)により精製して、N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)-2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(15 mg, 0.030 mmol, 30%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.73 (s, 1H), 9.36 (s, 1H), 9.04 (br. s., 1H), 8.88 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.50 (br. s., 1H), 8.46 - 8.41 (m, J=8.0 Hz, 2H), 7.97 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.94 - 7.90 (m, J=8.3 Hz, 2H), 7.59 (br. s., 1H), 3.95 (t, J=13.8 Hz, 2H), 3.74 - 3.62 (m, 2H), 3.56 (t, J=10.8 Hz, 1H), 3.14 (t, J=10.9 Hz, 1H), 2.92 - 2.85 (m, 1H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 483.1 [(M+H)
+, C
24H
22N
6O
2F
3としての計算値 483.2];HPLC(方法A):t
R=10.63 min;(方法B)t
R=10.63 min.
【0101】
イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化61】
パートA. エチル 6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化62】
クロロアセトアルデヒド(H
2O中で50%)(5.04 mL, 39.7 mmol)を、エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(1.00 g, 4.96 mmol)/イソプロパノール(20 mL)に加えた。溶液を、80℃で4時間加熱した。反応混合物を濃縮して、得られる橙色の液体を、エーテル(30 mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)、飽和NaCl水溶液(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(60%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、エチル 6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(750 mg, 3.32 mmol, 67%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)d 8.23 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 4.52 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.45 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 226.0 [(M+H)
+, C
9H
9N
3O
2Clとしての計算値 226.0].
【0102】
パートB. イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化63】
EtOH(8 mL)およびDMF(8 mL)中のエチル イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(165 mg, 0.733 mmol)、10% パラジウム炭素(130 mg, 0.122 mmol)およびトリエチルアミン(0.169 mL, 1.22 mmol)の混合物を、Parrシェーカー内において45 psiで水素雰囲気下に4時間置いた。触媒を、Celiteパッドを通して濾去して、濾液を濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10% メタノール/ジクロロメタン;25 g カラム)、エチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(100 mg, 80%収率)を得た。水(0.2 mL)およびTHF(5 mL)中のエチル イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(100 mg, 0.485 mmol)および水酸化リチウム一水和物(81 mg, 1.940 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。次いで、溶媒を濃縮して、イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(60 mg, 76%収率)を得た。粗生成物を、直接次工程に使用した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 8.60 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.33 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.76 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.52 (d, J=4.3 Hz, 1H);LCMS (ESI) m/e 164.0 [(M)
+, C
7H
6N
3O
2としての計算値 164.1].
【0103】
実施例27
N-(4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化64】
DMF(1 mL)中のイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(40 mg, 0.144 mmol)および4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン, 2HCl(72.2 mg, 0.289 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.151 mL, 0.866 mmol)およびHATU(110 mg, 0.289 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(ピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(18 mg, 0.029 mmol, 20%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.90 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 8.86 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.61 (d, J=1.3 Hz, 1H), 8.43 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.09 - 8.04 (m, 1H), 7.94 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.47 (d, J=6.5 Hz, 1H), 3.41 (d, J=5.3 Hz, 4H), 3.22 - 3.11 (m, 2H), 1.74 - 1.68 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 323.2 [(M+H)
+, C
17H
19N
6Oとしての計算値 323.2];HPLC(方法A):t
R=7.54 min;(方法B)t
R=7.83 min.
【0104】
実施例28
N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化65】
DMF(1 mL)中のイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(30 mg, 0.108 mmol)および4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(46.2 mg, 0.216 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.113 mL, 0.649 mmol)およびHATU(82 mg, 0.216 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(17 mg, 0.029 mmol, 27%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.02 (s, 1H), 9.32 (s, 1H), 8.87 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.62 (d, J=1.3 Hz, 1H), 8.53 (dd, J=6.5, 0.8 Hz, 1H), 8.03 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.97 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.62 (d, J=6.5 Hz, 1H), 3.53 (t, J=5.5 Hz, 4H), 2.31 - 2.19 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 359.2 [(M+H)
+, C
17H
17N
6OF
2としての計算値 359.1];HPLC(方法A):t
R=7.90 min;(方法B)t
R=8.48 min.
【0105】
実施例29
N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化66】
DMF(1 mL)中のイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸,TFA(30 mg, 0.108 mmol)および4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(41.8 mg, 0.216 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.113 mL, 0.649 mmol)およびHATU(82 mg, 0.216 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(15 mg, 0.025 mmol, 23%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 12.20 (br. s., 1H), 9.69 (s, 1H), 8.65 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.55 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.19 (d, J=1.0 Hz, 1H), 8.02 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.89 (d, J=1.0 Hz, 1H), 7.32 (d, J=6.8 Hz, 1H), 4.17 - 3.96 (m, 2H), 3.62 (d, J=12.3 Hz, 2H), 3.18 (td, J=11.9, 3.3 Hz, 1H), 2.94 - 2.78 (m, 2H), 1.22 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 339.2 [(M+H)
+, C
17H
19N
6O
2としての計算値 339.2];HPLC(方法A):t
R=6.71 min;(方法B)t
R=7.21 min.
【0106】
2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化67】
パートA. エチル 2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化68】
ジオキサン(6 mL)中のエチル 3-アミノピリダジン-4-カルボキシレート(300 mg, 1.795 mmol)および2-ブロモ-1-シクロプロピルエタノン(585 mg, 3.59 mmol)の混合物を、80℃で1時間加熱した。混合物を、室温に冷却して、飽和NaHCO
3水溶液(10 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、ジクロロメタン(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10%→40% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(112 mg, 0.484 mmol, 27%収率)を暗緑色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.35 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.52 (d, J=4.8 Hz, 1H), 4.54 (q, J=7.0 Hz, 2H), 2.22 (tt, J=8.4, 5.1 Hz, 1H), 1.48 (t, J=7.2 Hz, 3H), 1.12 - 1.04 (m, 2H), 1.02 - 0.96 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 232.1 [(M+H)
+, C
12H
14N
3O
2としての計算値 232.1].
【0107】
パートB. 2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化69】
水(0.150 mL)およびTHF(3 mL)中のエチル 2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(110 mg, 0.476 mmol)および水酸化リチウム一水和物(59.9 mg, 1.427 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を濃縮して、2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(112 mg, 74%収率)を得た。生成物を、更なる精製をせずに次工程に使用した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.80 (d, J=4.0 Hz, 1H), 2.27 - 2.18 (m, 1H), 1.14 - 1.06 (m, 2H), 0.98 - 0.92 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 204.2 [(M+H)
+, C
10H
10N
3O
2としての計算値 204.1].
【0108】
実施例30
2-シクロプロピル-N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化70】
DMF(1 mL)中の2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(35 mg, 0.110 mmol)および4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミン(29.1 mg, 0.154 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.096 mL, 0.552 mmol)、次いでHATU(58.7 mg, 0.154 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-シクロプロピル-N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(43.3 mg, 0.071 mmol, 65%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.74 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.70 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.59 (d, J=5.3 Hz, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.83 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.73 - 7.67 (m, 2H), 7.60 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.41 - 7.33 (m, 2H), 1.79 (tt, J=8.3, 5.0 Hz, 1H), 0.92 - 0.84 (m, 2H), 0.54 - 0.46 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 374.1 [(M+H)
+, C
21H
17FN
5Oとしての計算値 374.1];HPLC(方法A):t
R=10.03 min;(方法B)t
R=10.50 min.
【0109】
実施例31
2-シクロプロピル-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化71】
DMF(1 mL)中の2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(35 mg, 0.110 mmol)および4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(32.9 mg, 0.154 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.096 mL, 0.552 mmol)、次いでHATU(58.7 mg, 0.154 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-シクロプロピル-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(55.7 mg, 0.088 mmol, 80%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.78 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.76 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.53 (dd, J=6.8, 1.0 Hz, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.89 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.63 (d, J=6.5 Hz, 1H), 3.60 (t, J=5.4 Hz, 4H), 2.31 - 2.13 (m, 5H), 1.12 - 1.05 (m, 2H), 0.98 - 0.91 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 399.1 [(M+H)
+, C
20H
21F
2N
6Oとしての計算値 399.2];HPLC(方法A):t
R=9.36 min;(方法B)t
R=9.99 min.
【0110】
実施例32
2-シクロプロピル-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化72】
DMF(1 mL)中の2-シクロプロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(35 mg, 0.110 mmol)および4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(29.9 mg, 0.154 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.096 mL, 0.552 mmol)、次いでHATU(58.7 mg, 0.154 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-シクロプロピル-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(62.6 mg, 0.099 mmol, 90 %収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.70 (s, 1H), 9.09 (s, 1H), 8.75 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.48 (dd, J=6.9, 0.9 Hz, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.85 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J=7.0 Hz, 1H), 3.93 - 3.80 (m, 4H), 3.79 - 3.71 (m, 1H), 3.23 - 3.14 (m, 1H), 2.89 (dd, J=12.7, 10.2 Hz, 1H), 2.25 - 2.16 (m, 1H), 1.14 - 1.07 (m, 2H), 1.05 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.00 - 0.94 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 379.1 [(M+H)
+, C
20H
23N
6O
2としての計算値 379.2];HPLC(方法A):t
R=8.45 min;(方法B)t
R=8.74 min.
【0111】
2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化73】
パートA. エチル 2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化74】
ジオキサン(3.5 mL)中のエチル 3-アミノピリダジン-4-カルボキシレート(175 mg, 1.047 mmol)および2-ブロモ-1-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)エタノン(319 mg, 1.570 mmol)の混合物を、80℃で1時間加熱した。混合物を、室温に冷却して、飽和NaHCO
3水溶液(10 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、ジクロロメタン(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10%→30% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(82 mg, 0.302 mmol, 29%収率)を黄色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.36 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.56 (d, J=4.8 Hz, 1H), 6.96 (dt, J=4.0, 2.2 Hz, 1H), 4.55 (q, J=7.1 Hz, 2H), 2.54 - 2.45 (m, 2H), 2.35 - 2.25 (m, 2H), 1.89 - 1.79 (m, 2H), 1.77 - 1.68 (m, 2H), 1.51 (t, J=7.0 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 272.1 [(M+H)
+, C
15H
18N
3O
2としての計算値 272.1].
【0112】
パートB. 2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化75】
THF(3 mL)および水(0.15 mL)中のエチル 2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(72 mg, 0.265 mmol)、水酸化リチウム一水和物(19.07 mg, 0.796 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。別の水酸化リチウム一水和物(19 mg)/水(0.15 mL)を加えて、反応混合物を、50℃で2時間加熱した。反応混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(79.6 mg, 0.223 mmol, 84%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.67 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.66 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.78 (dt, J=3.6, 2.1 Hz, 1H), 2.44 (d, J=1.8 Hz, 2H), 2.28 - 2.21 (m, 2H), 1.79 - 1.72 (m, 2H), 1.70 - 1.62 (m, J=5.7, 5.7, 3.6 Hz, 2H);LC/MS (ESI)m/e 244.1 [(M+H)
+, C
13H
14N
3O
2としての計算値 244.1].
【0113】
実施例33
2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化76】
DMF(1 mL)中の2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(20 mg, 0.056 mmol)および4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミン(10.54 mg, 0.056 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.049 mL, 0.280 mmol)、次いでHATU(25.5 mg, 0.067 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2.5時間攪拌した。混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(6.4 mg, 9.68 μmol, 17%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (500MHz, DMSO-d
6)δ 11.92 (s, 1H), 9.43 (s, 1H), 8.70 (d, J=4.7 Hz, 1H), 8.55 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.87 (d, J=4.7 Hz, 1H), 7.75 - 7.70 (m, 2H), 7.55 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.29 (t, J=8.9 Hz, 2H), 5.83 (t, J=3.9 Hz, 1H), 5.76 (s, 1H), 2.15 (br. s., 2H), 2.08 (br. s., 2H), 1.69 - 1.63 (m, 2H), 1.62 - 1.56 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 414.1 [(M+H)
+, C
24H
21FN
5Oとしての計算値 414.2];HPLC(方法A):t
R=11.72 min;(方法B)t
R=11.88 min.
【0114】
実施例34
2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化77】
DMF(1 mL)中の2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸, TFA(40 mg, 0.112 mmol)および4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(28.6 mg, 0.134 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.098 mL, 0.560 mmol)、次いでHATU(51.1 mg, 0.134 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2.5時間攪拌した。混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(55 mg, 0.081 mmol, 72%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (500MHz, DMSO-d
6)δ 11.84 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.76 (d, J=4.7 Hz, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.47 (d, J=6.4 Hz, 1H), 7.92 (d, J=4.7 Hz, 1H), 7.52 (d, J=6.4 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 3.52 - 3.47 (m, 4H), 2.46 (d, J=1.7 Hz, 2H), 2.24 (d, J=3.5 Hz, 2H), 2.18 - 2.07 (m, 4H), 1.80 - 1.72 (m, 2H), 1.70 - 1.63 (m, 2H);LC/MS (ESI)m/e 439.2 [(M+H)
+, C
23H
25F
2N
6Oとしての計算値 439.2];HPLC(方法A):t
R=11.15 min;(方法B)t
R=11.71 min.
【0115】
実施例35
2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化78】
DMF(1 mL)中の2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸,TFA(20 mg, 0.056 mmol)および4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(12.98 mg, 0.067 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.049 mL, 0.280 mmol)、次いでHATU(25.5 mg, 0.067 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2.5時間攪拌した。混合物を濃縮した。生成物を、逆相HPLC(方法A)により精製して、2-(シクロヘキサ-1-エン-1−イル)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(3.3 mg, 5.00 μmol, 9%収率)を黄色の非晶質固体として得た:
1H NMR (500MHz, DMSO-d
6)δ 11.83 (s, 1H), 9.11 (br. s., 1H), 8.75 (d, J=4.7 Hz, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.42 (br. s., 1H), 7.89 (d, J=4.7 Hz, 1H), 7.42 (d, J=4.9 Hz, 1H), 6.89 (t, J=3.8 Hz, 1H), 3.78 - 3.59 (m, 5H), 3.04 - 2.96 (m, 1H), 2.77 (t, J=11.0 Hz, 1H), 2.29 - 2.22 (m, J=5.9, 2.9, 2.9 Hz, 2H), 1.80 - 1.74 (m, 2H), 1.72 - 1.65 (m, J=5.8 Hz, 2H), 1.28 - 1.22 (m, 2H), 1.02 (d, J=6.3 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 419.2 [(M+H)
+, C
23H
27N
6O
2としての計算値 419.2];HPLC(方法A):t
R=10.08 min;(方法B)t
R=10.47 min.
【0116】
実施例36
N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化79】
パートA. エチル 6-クロロ-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化80】
エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(300 mg, 1.488 mmol)を、2-ブロモ-1-(ピリジン−3−イル)エタノン(357 mg, 1.786 mmol)/エタノール(10 mL)に加えた。溶液を、80℃に4時間加熱した。別の2-ブロモ-1-(ピリジン−3−イル)エタノン(200 mg, 1 mmol, 06 eq)を加えて、反応を80℃に12時間加熱した。LCMSにより、50%の出発物質の目的物質への変換が示された。別の2-ブロモ-1-(ピリジン−3−イル)エタノン(200 mg, 1 mmol, 06 eq)を加えて、反応を80℃まで12時間加熱した。反応混合物を濃縮して、エタノールを除去した。得られる橙色の液体を、エーテル(30 mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)、飽和NaCl水溶液(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(50→80% 酢酸エチル/ヘキサン 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、エチル 6-クロロ-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(70 mg, 0.231 mmol, 16%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 9.20 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.61 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1H), 8.38 - 8.32 (m, 2H), 7.62 (s, 1H), 7.44 - 7.36 (m, 1H), 4.56 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.50 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 303.1 [(M+H)
+, C
14H
12N
4O
2Clとしての計算値 303.1].
【0117】
パートB. エチル 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレートおよびエチル 2-(ピリジン−3−イル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化81】
メタノール(010 mL)中のエチル 6-クロロ-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(60 mg, 0.198 mmol)および10% パラジウム炭素(42.2 mg, 0.040 mmol)の混合物を、Parrシェーカー内で、45 psiでH
2下において1.5時間振盪した。LCMSにより、過剰生成した生成物と共に目的とする生成物の形成が示された。混合物を濃縮して、残留物をそのまま次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 269.1 [(M+H)
+, C
14H
13N
4O
2としての計算値 269.1]およびLCMS (ESI)m/e 271.1 [(M+H)
+, C
14H
15N
4O
2としての計算値 271.1].
【0118】
パートC. エチル 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化82】
エチル 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(60 mg, 0.224 mmol)およびエチル 2-(ピリジン−3−イル)-5,6-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(0 mg)および2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(55.8 mg, 0.246 mmol)/THF(5 mL)の混合物を、rtで1時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(5%→10% メタノール/塩化メチレン;12 g カラム)、エチル 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(15.00 mg, 0.056 mmol, 25%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 9.54 (d, J=1.5 Hz, 1H), 9.09 (dt, J=8.2, 1.7 Hz, 1H), 8.99 (s, 1H), 8.78 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.67 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.05 (dd, J=8.0, 5.5 Hz, 1H), 7.82 (d, J=4.5 Hz, 1H), 4.56 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.49 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 269.1 [(M+H)
+, C
14H
13N
4O
2としての計算値 269.1].
【0119】
パートD. 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化83】
水(0.100 mL)およびTHF(2 mL)中のエチル 2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(25 mg, 0.093 mmol)、水酸化リチウム一水和物(11.73 mg, 0.280 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(25 mg, 78%収率)を得た。生成物を、直接次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 241.1 [(M+H)
+, C
12H
9N
4O
2としての計算値 241.1].
【0120】
パートE. N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化84】
DMF(1 mL)中の2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(20 mg, 0.083 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.087 mL, 0.500 mmol)の溶液に、rtで、4-モルホリノピリジン−3-アミン(29.8 mg, 0.167 mmol)およびHATU(63.3 mg, 0.167 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(5 mg, 0.012 mmol, 15%収率)を褐色の固体として得た。生成物を、逆相HPLC(方法A)によりさらに精製して、N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)-2-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(1 mg, 1.315 μmol)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 9.46 (br. s., 1H), 9.20 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.81 - 8.64 (m, 3H), 8.41 (d, J=6.5 Hz, 1H), 8.06 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.59 (d, J=7.0 Hz, 1H), 3.77 - 3.69 (m, 4H), 3.69 - 3.60 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 402.2 [(M+H)
+, C
21H
20N
7O
2としての計算値 402.2];HPLC(方法A):t
R=10.28 min;(方法B)t
R=10.93 min.
【0121】
実施例37
N-(4-エトキシピリミジン−5−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化85】
2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(40 mg, 0.167 mmol)および4-エトキシピリミジン−5-アミン(46.5 mg, 0.334 mmol)/DMF(2 mL)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.175 mL, 1.003 mmol)およびHATU(127 mg, 0.334 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(80%→90% 酢酸エチル/ヘキサン;24 g カラム)、N-(4-エトキシピリミジン−5−イル)-2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(20 mg, 0.055 mmol, 33%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.28 (s, 1H), 9.64 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.81 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.27 - 8.23 (m, 2H), 7.92 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.60 - 7.55 (m, 2H), 7.50 - 7.45 (m, 1H), 4.79 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.47 (t, J=7.0 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 361.1 [(M+H)
+, C
19H
17N
6O
2としての計算値 361.1];HPLC(方法A):t
R=13.50 min;(方法B)t
R=12.55 min.
【0122】
実施例38
2-フェニル-N-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン−5−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化86】
DMF(2 mL)中の2-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(40 mg, 0.167 mmol)および4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン−5-アミン(64.6 mg, 0.334 mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.175 mL, 1.003 mmol)およびHATU(127 mg, 0.334 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 15 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10%→40% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、2-フェニル-N-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン−5−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(22 mg, 0.053 mmol, 32%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.14 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 8.81 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.75 (s, 1H), 8.22 - 8.17 (m, 2H), 7.94 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.58 - 7.51 (m, 2H), 7.48 - 7.41 (m, 1H), 5.44 (q, J=8.8 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 415.2 [(M+H)
+, C
19H
14N
6O
2F
3としての計算値 415.1];HPLC(方法A):t
R=15.99 min;(方法B)t
R=14.10 min.
【0123】
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸の製造
【化87】
パートA. エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート
【化88】
3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボン酸(15.0 g, 78 mmol)/THF(150 mL)の混合物に、エタノール(18.15 mL, 311 mmol)およびDMAP(0.950 g, 7.77 mmol)を加えた。EDC(16.39 g, 85 mmol)を、次いで1分かけて少量ずつ加えた。この反応は穏やかに発熱した。反応混合物を、室温で16時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(150 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、エーテル(3 x 250 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(100 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→40% 酢酸エチル/ヘキサン;300 g カラム)、エチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(13.2 g, 59.7 mmol, 77%収率)を無色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.88 (s, 1H), 4.50 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.46 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 221.1 [(M+H)
+, C
7H
7Cl
2N
2O
2としての計算値 221.0].
【0124】
パートB. エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート
【化89】
密封管内でジオキサン(20 mL)中のエチル 3,6-ジクロロピリダジン-4-カルボキシレート(2.00 g, 9.05 mmol)、4-メトキシフェニル)メタンアミン(1.241 g, 9.05 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.74 mL, 27.1 mmol)の混合物を、80℃で20分間加熱した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→30% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(2.50 g, 7.77 mmol, 86%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.86 (br. s., 1H), 7.76 (s, 1H), 7.36 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.90 (d, J=8.8 Hz, 2H), 4.80 (d, J=5.3 Hz, 2H), 4.39 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 1.41 (t, J=7.0 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 322.1 [(M+H)
+, C
15H
17ClN
3O
3としての計算値 322.1].
【0125】
パートC. エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート
【化90】
エチル 6-クロロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)ピリダジン-4-カルボキシレート(2.50 g, 7.77 mmol)およびTFA(11.97 ml, 155 mmol)の混合物を、3時間還流加熱した。反応混合物を濃縮して、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(60%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(1.00 g, 4.96 mmol, 64%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.77 (s, 1H), 7.00 (s br, 2H), 4.40 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.40 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 202.0 [(M+H)
+, C
7H
9N
3O
2Clとしての計算値 202.6)].
【0126】
パートD. エチル 6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化91】
クロロアセトアルデヒド(H
2O中で50%)(5.04 mL, 39.7 mmol)を、エチル 3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-カルボキシレート(1.00 g, 4.96 mmol)/イソプロパノール(20 mL)に加えた。溶液を、80℃で4時間加熱した。反応混合物を濃縮して、イソプロパノールを除去した。得られる橙色の液体を、エーテル(30 mL)および飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)に分配した。有機層を、水(20 mL)およびブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(60%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、エチル 6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(750 mg, 3.32 mmol, 67%収率)を緑色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 8.23 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.73 (s, 1H), 4.52 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.45 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 226.0 [(M+H)
+, C
9H
9N
3O
2Clとしての計算値 226.0].
【0127】
パートE. エチル 6-クロロ-3-ニトロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化92】
50 mL 丸底フラスコに、エチル 6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(600 mg, 2.66 mmol)を入れて、0℃に冷却した。硫酸(3 mL, 56.3 mmol)をフラスコに加えて、その後発煙硝酸(3.57 mL, 80 mmol)を加えた。混合物を、0℃で30分間、次いで室温で5時間攪拌した。混合物を、飽和Na
2CO
3水溶液を用いて中和した。混合物を分液漏斗に移して、酢酸エチル(3 x 50 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブラインで洗い(50 mL)、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮して、エチル 6-クロロ-3-ニトロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(480 mg, 1.774 mmol, 67%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 8.74 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 4.55 (q, J=7.1 Hz, 2H), 1.46 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 271.0 [(M+H)
+, C
9H
8N
4O
4Clとしての計算値 271.0].
【0128】
パートF. エチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化93】
EtOH(10 mL)およびDMF(10.00 mL)中のエチル 6-クロロ-3-ニトロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(480 mg, 1.774 mmol)、10% パラジウム炭素(378 mg, 0.355 mmol)およびトリエチルアミン(0.494 mL, 3.55 mmol)の混合物を、Parrシェーカー内において、45 psiで水素雰囲気下において4時間置いた。触媒を、Celiteパッドを通して濾去して、濾液を濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10% メタノール/ジクロロメタン;25 g カラム)、エチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(300 mg, 1.455 mmol, 82%収率)を、暗赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4)δ 8.52 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 4.50 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.44 (t, J=7.2 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 207.1 [(M+H)
+, C
9H
11N
4O
2としての計算値 207.1].
【0129】
パートG. エチル 3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化94】
MeOH(5 mL)中のエチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(150 mg, 0.727 mmol)および酢酸(0.083 mL, 1.455 mmol)の溶液に、シクロプロパンカルボキシアルデヒド(0.055 mL, 0.727 mmol)を加えた。混合物を、室温で1時間攪拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(91 mg, 1.455 mmol)を加えて、混合物を、2時間室温で攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→80% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(95 mg, 0.365 mmol, 50%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 8.35 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 4.55 (q, J=7.0 Hz, 2H), 3.19 (d, J=7.0 Hz, 2H), 1.46 (t, J=7.2 Hz, 3H), 1.28 - 1.12 (m, 1H), 0.64 - 0.56 (m, 2H), 0.34 - 0.28 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 261.2 [(M+H)
+, C
13H
17N
4O
2としての計算値 261.1].
【0130】
パートH. 3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化95】
水(0.200 mL)およびTHF(5 mL)中のエチル 3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(110 mg, 0.423 mmol)および水酸化リチウム一水和物(70.9 mg, 1.690 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を、次いで濃縮して、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(180 mg, 0.388 mmol, 92%収率)を赤色の固体として得た。粗生成物を、直接次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 233.1 [(M+H)
+, C
11H
13N
4O
2としての計算値 233.1].
【0131】
実施例39
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化96】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(25 mg, 0.108 mmol)、ピリジン−3-アミン(20.26 mg, 0.215 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.056 mL, 0.323 mmol)の混合物に、HATU(61.4 mg, 0.161 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(10 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、塩化メチレン(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(10 mg, 0.017 mmol, 16%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.96 (s, 1H), 8.96 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.69 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.42 (dd, J=4.8, 1.5 Hz, 1H), 8.28 - 8.25 (m, 1H), 7.56 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.50 (dd, J=7.9, 4.6 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 6.05 (t, J=6.3 Hz, 1H), 3.17 (t, J=6.4 Hz, 2H), 1.19 (t, J=7.0 Hz, 1H), 0.51 - 0.46 (m, 2H), 0.33 - 0.29 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 309.2 [(M+H)
+, C
16H
17N
6Oとしての計算値 309.1];HPLC(方法A):t
R=6.12 min;(方法B)t
R=6.50 min.
【0132】
実施例40
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化97】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(25 mg, 0.108 mmol)、4-メチルピリジン−3-アミン(23.28 mg, 0.215 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.056 mL, 0.323 mmol)の混合物に、HATU(61.4 mg, 0.161 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(10 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、塩化メチレン(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-メチルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド(10 mg, 0.030 mmol, 28%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 11.87 (br. s., 1H), 9.48 (s, 1H), 8.49 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.36 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.22 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.18 (s, 1H), 3.22 (t, J=6.5 Hz, 2H), 2.55 (s, 3H), 1.29 - 1.20 (m, 1H), 0.69 - 0.62 (m, 2H), 0.38 - 0.31 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 323.2 [(M+H)
+, C
17H
19N
6Oとしての計算値 323.2];HPLC(方法A):t
R=7.47 min;(方法B)t
R=8.06 min.
【0133】
実施例41
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化98】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(20 mg, 0.086 mmol)、4-イソプロポキシピリジン−3-アミン, 2HCl(38.8 mg, 0.172 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.075 mL, 0.431 mmol)の混合物に、HATU(49.1 mg, 0.129 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(24 mg, 0.040 mmol, 46%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.82 (s, 1H), 9.71 (s, 1H), 8.71 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.68 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.81 (d, J=6.3 Hz, 1H), 7.62 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 5.25 (dt, J=12.0, 5.9 Hz, 1H), 3.18 (d, J=6.8 Hz, 2H), 1.57 (d, J=6.0 Hz, 6H), 1.25 - 1.13 (m, 1H), 0.52 - 0.46 (m, 2H), 0.34 - 0.28 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 367.3 [(M+H)
+, C
19H
23N
6O
2としての計算値 367.2];HPLC(方法A):t
R=9.52 min;(方法B)t
R=9.90 min.
【0134】
実施例42
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-フェニルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化99】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(20 mg, 0.086 mmol)、4-フェニルピリジン−3-アミン, 2HCl(41.9 mg, 0.172 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.075 mL, 0.431 mmol)の混合物に、HATU(49.1 mg, 0.129 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-フェニルピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(15 mg, 0.023 mmol, 27%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.87 (s, 1H), 9.59 (s, 1H), 8.65 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.56 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.63 - 7.48 (m, 8H), 6.87 (s, 1H), 3.09 (d, J=6.8 Hz, 2H), 0.90 - 0.81 (m, 1H), 0.53 - 0.40 (m, 2H), 0.32 - 0.22 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 385.2 [(M+H)
+, C
22H
21N
6Oとしての計算値 385.2];HPLC(方法A):t
R=9.76 min;(方法B)t
R=10.16 min.
【0135】
実施例43
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化100】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.129 mmol)、4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(55.1 mg, 0.258 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.135 mL, 0.775 mmol)の溶液に、HATU(98 mg, 0.258 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-(4,4-ジフルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(26 mg, 0.039 mmol, 30%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 12.00 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.73 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.52 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.64 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.35 (s, 1H), 3.53 - 3.48 (m, 4H), 3.17 (d, J=6.8 Hz, 2H), 2.32 - 2.18 (m, 4H), 1.22 - 1.13 (m, 1H), 0.52 - 0.45 (m, 2H), 0.33 - 0.28 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 428.2 [(M+H)
+, C
21H
24N
7OF
2としての計算値 428.2];HPLC(方法A):t
R=9.10 min;(方法B)t
R=9.50 min.
【0136】
実施例44
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化101】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.129 mmol)、4-モルホリノピリジン−3-アミン(46.3 mg, 0.258 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.135 mL, 0.775 mmol)の溶液に、HATU(98 mg, 0.258 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(10 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-モルホリノピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(28 mg, 0.043 mmol, 33%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)12.01 (s, 1H), 9.34 (s, 1H), 8.72 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.49 (d, J=5.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.51 (d, J=6.5 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 3.91 - 3.81 (m, 4H), 3.40 (br. s., 4H), 3.18 (d, J=6.8 Hz, 2H), 1.22 - 1.12 (m, 1H), 0.54 - 0.43 (m, 2H), 0.35 - 0.25 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 394.3 [(M+H)
+, C
20H
24N
7O
2としての計算値 394.2];HPLC(方法A):t
R=7.69 min;(方法B)t
R=7.93 min.
【0137】
実施例45
3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化102】
DMF(1 mL)中の3-((シクロプロピルメチル)アミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(30 mg, 0.129 mmol)、4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(49.9 mg, 0.258 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.135 mL, 0.775 mmol)の溶液に、HATU(98 mg, 0.258 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。LCMSにより、目的とする生成物の形成が示唆された。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(5 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブラインで洗い(10 mL)、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-((シクロプロピルメチル)アミノ)-N-(4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(29 mg, 0.043 mmol, 34%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 11.95 (s, 1H), 9.28 (s, 1H), 8.72 (d, J=4.8 Hz, 1H), 8.53 - 8.46 (m, 1H), 7.61 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.55 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.45 (s, 1H), 3.94 - 3.70 (m, 7H), 3.18 (d, J=6.8 Hz, 2H), 1.23 - 1.15 (m, 1H), 1.07 (d, J=6.3 Hz, 3H), 0.53 - 0.45 (m, 2H), 0.35 - 0.27 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 408.2 [(M+H)
+, C
21H
26N
7O
2としての計算値 408.2];HPLC(方法A):t
R=8.50 min;(方法B)t
R=8.35 min.
【0138】
実施例46
3-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化103】
パートA. エチル 3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート
【化104】
エチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(50 mg, 0.242 mmol)/ピリジン(1 mL)の溶液に、室温で、シクロプロパンカルボン酸クロリド(0.024 mL, 0.267 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(40%→60% 酢酸エチル/ヘキサン;12 g カラム)、エチル 3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(15 mg, 0.055 mmol, 23%収率)を、赤色の油状物として得た:LCMS (ESI)m/e 275.1 [(M+H)
+, C
13H
15N
4O
3としての計算値 275.1].
【0139】
パートB. 3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化105】
THF(0.5 mL)および水(0.100 mL)中のエチル 3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(15 mg, 0.055 mmol)および水酸化リチウム一水和物(3.93 mg, 0.164 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(12 mg, 89%収率)を得た。生成物を、直接次工程に使用した。LCMS (ESI)m/e 247.1 [(M+H)
+, C
11H
11N
4O
3としての計算値 247.2].
【0140】
パートC. 3-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化106】
DMF(1 mL)中の3-(シクロプロパンカルボキサミド)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(15 mg, 0.061 mmol)、4-イソプロポキシピリジン−3-アミン(18.54 mg, 0.122 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.064 mL, 0.366 mmol)の溶液に、HATU(46.3 mg, 0.122 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(7 mg, 10.93 μmol, 18%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (500MHz, メタノール-d
4)9.84 (s, 1H), 8.75 (d, J=4.6 Hz, 1H), 8.56 (dd, J=6.8, 1.0 Hz, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.92 (d, J=4.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J=6.7 Hz, 1H), 5.27 (dt, J=12.2, 6.0 Hz, 1H), 2.13 - 2.07 (m, 1H), 1.56 (d, J=3.8 Hz, 6H), 1.14 - 1.04 (m, 2H), 1.03 - 0.95 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 379.3 [(M-H)-, C
19H
19N
6O
3としての計算値 379.2];HPLC(方法A):t
R=8.95 min;(方法B)t
R=9.20 min.
【0141】
実施例47
3-(シクロブタンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化107】
パートA. 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸
【化108】
テトラヒドロフラン(2 mL)および水(0.100 mL)中のエチル 3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキシレート(150 mg, 0.727 mmol)およびLiOH(52.3 mg, 2.182 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(150 mg, 0.842 mmol, 116%収率)を、オフホワイトの固体として得た。粗生成物を、直接次工程に使用した。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)8.50 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.31 (d, J=4.5 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 5.49 (s, 2H);LCMS (ESI)m/e 179.1 [(M+H)
+, C
7H
7N
4O
2としての計算値 179.1].
【0142】
パートB. 3-アミノ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化109】
DMF(5 mL)中の3-アミノイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボン酸(150 mg, 0.842 mmol)、4-イソプロポキシピリジン−3-アミン(384 mg, 2.53 mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.735 mL, 4.21 mmol)およびHATU(640 mg, 1.684 mmol)の混合物を、室温で4時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(10 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、塩化メチレン(3 x 10 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブラインで洗い(10 mL)、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-アミノ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 3TFA(150 mg, 0.229 mmol, 27%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)12.85 (s, 1H), 9.71 (d, J=1.0 Hz, 1H), 8.71 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.69 (dd, J=6.8, 1.0 Hz, 1H), 7.83 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.60 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 5.26 (dt, J=12.1, 6.1 Hz, 1H), 1.56 (d, J=6.0 Hz, 6H);LCMS (ESI)m/e 313.2 [(M+H)
+, C
15H
17N
6O
2としての計算値 313.1].
【0143】
パートC. 3-(シクロブタンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド
【化110】
DMF(1 mL)中の3-アミノ-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 3TFA(60 mg, 0.092 mmol)、シクロブタンカルボン酸(0.018 mL, 0.183 mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.096 mL, 0.550 mmol)の溶液に、室温で、HATU(69.7 mg, 0.183 mmol)を加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、逆相HPLCにより精製して(方法A)、3-(シクロブタンカルボキサミド)-N-(4-イソプロポキシピリジン−3−イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-カルボキサミド, 2TFA(10 mg, 0.015 mmol, 17%収率)を赤色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)12.76 (s, 1H), 10.68 (s, 1H), 9.71 (s, 1H), 8.88 (d, J=4.5 Hz, 1H), 8.67 (d, J=6.3 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.91 (d, J=4.5 Hz, 1H), 7.80 (d, J=6.8 Hz, 1H), 5.25 (quin, J=6.0 Hz, 1H), 2.36 - 2.11 (m, 5H), 2.07 - 1.94 (m, 1H), 1.92 - 1.79 (m, 1H), 1.57 (d, J=6.0 Hz, 6H);LCMS (ESI)m/e 395.3 [(M+H)
+, C
20H
23N
6O
3としての計算値 395.2];HPLC(方法A):t
R=8.80 min;(方法B)t
R=8.34 min.
【0144】
アミン中間体の製造
上記実施例において使用される以下のアミン中間体を、WO 2015/069594のLou et al.が記載した通りに製造した。
【化111】
【0145】
上記実施例の製造のために使用される別のアミン中間体を、以下に記載した通りに製造した:
4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3-アミンの製造
【化112】
パートA. 3-ニトロ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
【化113】
THF(10 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(1.00 g, 6.31 mmol)、2,2,2-トリフルオロエタノール(3.15 g, 31.5 mmol)およびトリエチルアミン(2.64 mL, 18.92 mmol)の混合物を、12時間還流攪拌した。この反応混合物を、水(25 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(15 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮して、3-ニトロ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(1.3 g, 5.85 mmol, 93%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.09 (s, 1H), 8.79 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.58 (d, J=6.0 Hz, 1H), 5.16 (q, J=8.7 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 223.0 [(M+H)
+, C
7H
6N
2O
3F
3としての計算値 223.0].
【0146】
パートB. 4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3-アミン
【化114】
メタノール(20 mL)中の3-ニトロ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(1.3 g, 5.85 mmol)および10% パラジウム炭素(0.623 g, 0.293 mmol)の混合物を、H
2下において1 atmで2時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン−3-アミン(1.0 g, 5.20 mmol, 89%収率)を、赤色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 7.96 (s, 1H), 7.76 (d, J=5.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J=5.3 Hz, 1H), 4.93 (s, 2H), 4.84 (q, J=8.9 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 193.1 [(M+H)
+, C
7H
8N
2OF
3としての計算値 193.1].
【0147】
4-フェニルピリジン−3-アミンの製造
【化115】
パートA. 3-ニトロ-4-フェニルピリジン
【化116】
トルエン(10 mL)およびエタノール(2.00 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(500 mg, 3.15 mmol)、フェニルボロン酸(577 mg, 4.73 mmol)およびNa
2CO
3(2M)(3.94 mL, 7.88 mmol)の混合物を脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(111 mg, 0.158 mmol)を加えて、反応混合物を、100℃で4時間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(25 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、3-ニトロ-4-フェニルピリジン(600 mg, 3.00 mmol, 95%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)9.19 (s, 1H), 8.92 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.69 (dd, J=5.0, 0.5 Hz, 1H), 7.58 - 7.51 (m, 3H), 7.48 - 7.41 (m, 2H);LCMS (APCI)m/e 201.1 [(M+H)
+, C
11H
9N
2O
2としての計算値 201.1].
【0148】
パートB. 4-フェニルピリジン−3-アミン
【化117】
メタノール(20 mL)中の3-ニトロ-4-フェニルピリジン(600 mg, 3.00 mmol)および10% パラジウム炭素(319 mg, 0.150 mmol)の混合物を、1atmでH
2下において3時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、4-フェニルピリジン−3-アミン(420 mg, 2.468 mmol, 82%収率)を、オフホワイトの固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.11 (s, 1H), 7.85 (d, J=4.8 Hz, 1H), 7.54 - 7.47 (m, 4H), 7.45 - 7.38 (m, 1H), 7.00 (d, J=4.5 Hz, 1H), 5.10 (br. s., 2H);LCMS (ESI)m/e 171.1 [(M+H)
+, C
11H
11N
2としての計算値 171.1].
【0149】
4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミンの製造
【化118】
パートA. 4-(4-フルオロフェニル)-3-ニトロピリジン
【化119】
トルエン(20 mL)およびエタノール(4.00 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(1.00 g, 6.31 mmol)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(1.32 g, 9.46 mmol)およびNa
2CO
3(2M)(7.88 mL, 15.77 mmol)の混合物を脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.221 g, 0.315 mmol)を加えて、反応混合物を、100℃で4時間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(25 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、4-(4-フルオロフェニル)-3-ニトロピリジン(1.1 g, 5.04 mmol, 80%収率)を無色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.21 (s, 1H), 8.92 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.74 - 7.64 (m, 1H), 7.58 - 7.48 (m, 2H), 7.45 - 7.32 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 219.0 [(M+H)
+, C
11H
8N
2O
2Fとしての計算値 219.1].
【0150】
パートB. 4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミン
【化120】
メタノール(30 mL)中の4-(4-フルオロフェニル)-3-ニトロピリジン(1.1 g, 5.04 mmol)および10% パラジウム炭素(0.537 g, 0.252 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において、3時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、4-(4-フルオロフェニル)ピリジン−3-アミン(865 mg, 4.60 mmol, 91%収率)を無色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.11 (s, 1H), 7.84 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.63 - 7.46 (m, 2H), 7.39 - 7.23 (m, 2H), 6.98 (d, J=4.8 Hz, 1H), 5.12 (s, 2H);LCMS (APCI)m/e 189.1 [(M+H)
+, C
11H
10N
2Fとしての計算値 189.1].
【0151】
4-(3-アミノピリジン−4−イル)ベンゾニトリルの製造
【化121】
パートA. 4-(3-ニトロピリジン−4−イル)ベンゾニトリル
【化122】
トルエン(20 mL)およびエタノール(4.00 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(600 mg, 3.78 mmol)、4-シアノフェニルボロン酸(834 mg, 5.68 mmol)およびNa
2CO
3(2M)(4.73 mL, 9.46 mmol)の混合物を脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(133 mg, 0.189 mmol)を加えて、反応混合物を、100℃で4時間加熱した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(25 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、4-(3-ニトロピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(450 mg, 1.998 mmol, 53%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 9.30 (s, 1H), 8.98 (d, J=5.0 Hz, 1H), 8.21 - 7.92 (m, 2H), 7.85 - 7.52 (m, 3H);LCMS (ESI)m/e 226.0 [(M+H)
+, C
12H
8N
3O
2としての計算値 226.1].
【0152】
パートB. 4-(3-アミノピリジン−4−イル)ベンゾニトリル
【化123】
メタノール(15 mL)中の4-(3-ニトロピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(450 mg, 1.998 mmol)および10% パラジウム炭素(425 mg, 0.200 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において3時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30%→70% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、4-(3-アミノピリジン−4−イル)ベンゾニトリル(210 mg, 1.076 mmol, 54%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.14 (s, 1H), 7.99 - 7.93 (m, 2H), 7.86 (d, J=5.0 Hz, 1H), 7.73 - 7.66 (m, 2H), 5.30 (s, 2H);LCMS (ESI)m/e 196.1 [(M+H)
+, C
12H
10N
3としての計算値 196.1].
【0153】
1-(3-アミノピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリルの製造
【化124】
パートA. 1-(3-ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル
【化125】
THF(20 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(2.00 g, 12.61 mmol)、ピペリジン-4-カルボニトリル(2.78 g, 25.2 mmol)およびトリエチルアミン(5.27 mL, 37.8 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を、エバポレートして、ヘキサンに懸濁した。固体を濾過して、乾燥させて、1-(3-ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(2.50 g, 10.76 mmol, 85%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.80 (s, 1H), 8.39 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.23 (d, J=6.3 Hz, 1H), 3.35 - 3.28 (m, 2H), 3.23 - 3.13 (m, 3H), 2.00 (ddt, J=13.2, 6.6, 3.5 Hz, 2H), 1.89 - 1.76 (m, 2H).
【0154】
パートB. 1-(3-アミノピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル
【化126】
メタノール(50 mL)中の1-(3-ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(2.50 g, 10.76 mmol)および10% パラジウム炭素(1.146 g, 10.76 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において2時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、1-(3-アミノピリジン−4−イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(2.1 g, 10.38 mmol, 96 %収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 7.93 (s, 1H), 7.74 (d, J=5.3 Hz, 1H), 6.78 (d, J=5.3 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H), 3.18 (d, J=4.5 Hz, 1H), 3.04 (d, J=4.3 Hz, 3H), 2.78 (br. s., 2H), 2.11 - 1.99 (m, 2H), 1.97 - 1.86 (m, 2H);LCMS (ESI)m/e 203.2 [(M+H)
+, C
11H
15N
4としての計算値 203.2].
【0155】
4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミンの製造
【化127】
パートA. 4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)-3-ニトロピリジン
【化128】
THF(30 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(1 g, 6.31 mmol)、4-フルオロピペリジン(0.781 g, 7.57 mmol)およびトリエチルアミン(2.64 mL, 18.92 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(20 mL)を入れた分液漏斗に移した。水層を、酢酸エチル(3 x 25 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブライン(20 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)-3-ニトロピリジン(750 mg, 3.33 mmol, 53%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 8.85 - 8.76 (m, 1H), 8.33 (d, J=6.0 Hz, 1H), 6.86 (d, J=5.8 Hz, 1H), 5.13 - 4.71 (m, 1H), 3.43 - 3.31 (m, 2H), 3.16 (dt, J=12.9, 4.7 Hz, 2H), 2.11 - 1.92 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 226.1 [(M+H)
+, C
10H
13N
3O
2Fとしての計算値 226.1].
【0156】
パートB. 4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン
【化129】
メタノール(20 mL)中の4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)-3-ニトロピリジン(750 mg, 3.33 mmol)および10% パラジウム炭素(354 mg, 0.167 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において2時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、4-(4-フルオロピペリジン-1−イル)ピリジン−3-アミン(600 mg, 3.07 mmol, 92%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 7.93 (s, 1H), 7.80 (d, J=5.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J=5.5 Hz, 1H), 5.01 (br. s., 2H), 4.96 - 4.74 (m, 1H), 3.09 (t, J=9.5 Hz, 2H), 2.91 (ddd, J=11.6, 7.2, 3.8 Hz, 2H), 2.13 - 1.97 (m, 2H), 1.91 (dddd, J=13.5, 10.3, 7.1, 3.5 Hz, 2H);LCMS (ESI)m/e 196.2 [(M+H)
+, C
10H
15N
3Fとしての計算値 196.1].
【0157】
4-モルホリノピリジン−3-アミンの製造
【化130】
パートA. 4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン
【化131】
THF(50 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(5.00 g, 31.5 mmol)、モルホリン(5.50 mL, 63.1 mmol)およびトリエチルアミン(13.19 mL, 95 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物をヘキサン中に懸濁した。固体を、濾過により回収して、乾燥させて、4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン(6.00 g, 28.7 mmol, 91%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 8.79 (s, 1H), 8.41 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J=6.0 Hz, 1H), 3.74 - 3.65 (m, 4H), 3.27 - 3.18 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 210.1 [(M+H)
+, C
9H
12N
3O
3としての計算値 210.1].
【0158】
パートB. 4-モルホリノピリジン−3-アミン
【化132】
MeOH(50 mL)中の4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン(6.00 g, 28.7 mmol)および10% パラジウム炭素(1.526 g, 1.434 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において3時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(塩化メチレン中で10% メタノール;160 g カラム)、4-モルホリノピリジン−3-アミン(4.30 g, 23.99 mmol, 84%収率)を、オフホワイトの固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 7.94 (s, 1H), 7.76 (d, J=5.3 Hz, 1H), 6.78 (d, J=5.3 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H), 3.82 - 3.70 (m, 4H), 2.94 - 2.85 (m, 4H);LCMS (ESI)m/e 180.1 [(M+H)
+, C
9H
14N
3Oとしての計算値 180.1].
【0159】
4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミンの製造
【化133】
パートA. 2-メチル-4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン
【化134】
THF(30 mL)中の4-クロロ-3-ニトロピリジン(2.00 g, 12.61 mmol)、2-メチルモルホリン(1.718 mL, 15.14 mmol)およびトリエチルアミン(5.27 mL, 37.8 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。溶媒を、エバポレートして、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(30→40% 酢酸エチル/ヘキサン, 40 g カラム)、2-メチル-4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン(2.00 g, 8.96 mmol, 71%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.79 (s, 1H), 8.39 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.23 (d, J=6.3 Hz, 1H), 3.91 - 3.82 (m, 1H), 3.70 - 3.52 (m, 2H), 3.41 - 3.32 (m, 1H), 3.25 (dd, J=12.9, 1.9 Hz, 1H), 3.16 - 3.05 (m, 1H), 2.81 (dd, J=12.9, 10.2 Hz, 1H), 1.12 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 224.2 [(M+H)
+, C
10H
14N
3O
3としての計算値 224.2].
【0160】
パートB. 4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン
【化135】
メタノール(20 mL)中の 2-メチル-4-(3-ニトロピリジン−4−イル)モルホリン(2.0 g, 8.96 mmol)および10% パラジウム炭素(0.953 g, 0.448 mmol)の混合物を、1 atmでH
2下において2時間攪拌した。触媒を、Celiteパッドを通して濾去した。混合物を濃縮して、4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(740 mg, 3.83 mmol, 43%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 7.93 (s, 1H), 7.75 (d, J=5.3 Hz, 1H), 6.77 (d, J=5.3 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H), 3.91 - 3.81 (m, 1H), 3.81 - 3.51 (m, 2H), 3.24 - 2.98 (m, 2H), 2.58 (td, J=11.5, 3.0 Hz, 1H), 2.29 (t, J=10.8 Hz, 1H), 1.11 (d, J=6.3 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 194.1 [(M+H)
+, C
10H
16N
3Oとしての計算値 194.1].
【0161】
4-エトキシピリジン−3-アミンの製造
【化136】
エタノール(20 mL)中の4-エトキシ-3-ニトロピリジン, HCl(1 g, 4.89 mmol)および塩化錫(II)二水和物(2.78 g, 14.66 mmol)の混合物を、3時間還流加熱した。飽和NaHCO
3水溶液(30 mL)を加えて、混合物を、Celiteパッドを通して濾過した。濾液を濃縮して、4-エトキシピリジン−3-アミン, 2HCl(320 mg, 1.516 mmol, 31%収率)を褐色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.52 - 8.40 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.95 (d, J=5.5 Hz, 1H), 7.84 (s, 1H), 6.87 (d, J=5.5 Hz, 1H), 4.10 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.37 - 1.32 (m, 3H);LCMS (ESI)m/e 139.1 [(M+H)
+, C
7H
11N
2Oとしての計算値 139.2].
【0162】
4-エトキシピリミジン−5-アミンの製造
【化137】
THF(4 mL)中の2,4-ジクロロピリミジン−5-アミン(400 mg, 2.439 mmol)、エタノール(12.200 g, 265 mmol)、NaOH(195 mg, 4.88 mmol)および10% パラジウム炭素(260 mg, 0.122 mmol)の混合物を、水素雰囲気下において、室温で24時間攪拌した。混合物を濃縮して、残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(40%→70% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、4-エトキシピリミジン−5-アミン(140 mg, 1.006 mmol, 41%収率)を黄色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6)δ 8.03 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.39 (q, J=7.0 Hz, 2H), 1.35 (t, J=7.0 Hz, 3H);LCMS (ESI)m/e 140.1 [(M+H)
+, C
6H
10N
3Oとしての計算値 140.1].
【0163】
6-フルオロ-4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミンの製造
【化138】
パートA. 2,4-ジフルオロ-5-ニトロピリジン
【化139】
NMP(2 mL)中の2,4-ジクロロ-5-ニトロピリジン(450 mg, 2.332 mmol)、フッ化カリウム(406 mg, 7.00 mmol)および18-クラウン-6(99 mg, 0.373 mmol)の混合物を、100℃で窒素下において2時間加熱した。反応混合物を、水(5 mL)およびエーテル(50 mL)を入れた分液漏斗に移した。層を分離して、有機層を、水(2 x 5 mL)、ブライン(5 mL)で洗い、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(10%→20% 酢酸エチル/ヘキサン;40 g カラム)、2,4-ジフルオロ-5-ニトロピリジン(177 mg, 1.106 mmol, 47%収率)を無色の固体として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 9.07 (d, J=9.5 Hz, 1H), 6.95 (dd, J=9.4, 2.4 Hz, 1H);
19F NMR (376MHz, CDCl
3)δ -52.17 (d, J=27.7 Hz, 1F), -98.12 (dt, J=29.5, 8.7 Hz, 1F).
【0164】
パートB. 4-(2-フルオロ-5-ニトロピリジン−4−イル)-2-メチルモルホリン
【化140】
2,4-ジフルオロ-5-ニトロピリジン(335 mg, 2.093 mmol)/THF(10 mL)の溶液に、-40℃で、THF(1 mL)に溶解した2-メチルモルホリン(80 mg, 0.791 mmol)、次いでEt
3N(0.583 mL, 4.19 mmol)をカニューレから加えた。濁った黄色の混合物を、-40℃で1時間攪拌して、0℃まで昇温させた。更に2時間攪拌した後に、TLC(50% 酢酸エチル/ヘキサン)は、少量の残留している出発物質を含む、より極性の高いスポットを示した。混合物を濃縮した。生成物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(20%→50% 酢酸エチル/ヘキサン;25 g カラム)、4-(2-フルオロ-5-ニトロピリジン−4−イル)-2-メチルモルホリン(264 mg, 1.094 mmol, 52%収率)を黄色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 8.63 (s, 1H), 6.42 (s, 1H), 4.04 - 3.95 (m, 1H), 3.89 - 3.76 (m, 2H), 3.26 - 3.17 (m, 3H), 2.87 (dd, J=12.8, 10.0 Hz, 1H), 1.24 (d, J=6.3 Hz, 3H);
19F NMR (376MHz, CDCl
3)δ -61.49 (s, 1F);LC/MS (ESI)m/e 242.1 [(M+H)
+, C
10H
13FN
3O
3としての計算値 242.1].
【0165】
パートC. 6-フルオロ-4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン
【化141】
4-(2-フルオロ-5-ニトロピリジン−4−イル)-2-メチルモルホリン(244 mg, 1.012 mmol)/エタノール(8 mL)の溶液に、塩化アンモニウム(433 mg, 8.09 mmol)および亜鉛(粉末)(661 mg, 10.12 mmol)を加えた。反応混合物を、50℃で2時間加熱した。混合物を、Celiteパッドを通して濾過して、濃縮した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(15 mL)含有する分液漏斗に移した。水層を、ジクロロメタン(3 x 20 mL)で抽出した。有機層を合わせて、ブラインで洗い(15 mL)、MgSO
4上で乾燥させて、濾過して、濃縮して、6-フルオロ-4-(2-メチルモルホリノ)ピリジン−3-アミン(224 mg, 93%収率)を得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3)δ 7.61 (s, 1H), 6.43 (d, J=0.8 Hz, 1H), 4.05 - 3.98 (m, 1H), 3.88 - 3.74 (m, 2H), 3.58 (br. s., 2H), 3.35 - 3.21 (m, 2H), 2.79 (td, J=11.6, 3.1 Hz, 1H), 2.46 (dd, J=11.8, 10.0 Hz, 1H), 1.25 (d, J=6.3 Hz, 3H);LC/MS (ESI)m/e 212.2 [(M+H)
+, C
10H
15FN
3Oとしての計算値 212.1].
【0166】
7-(3-ニトロピリジン−4−イル)-2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナンの製造
【化142】
パートA. 7-(3-ニトロピリジン−4−イル)-2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン
【化143】
トリエチルアミン(0.330 mL, 2.365 mmol)を、THF(1.5 mL)中の 4-クロロ-3-ニトロピリジン(125 mg, 0.788 mmol)および2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン(100 mg, 0.788 mmol)の混合物に加えて、混合物を室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を、次いで50℃で30分間加熱した。更なる反応は起きなかった。混合物を、室温に冷却して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(2%→7% メタノール/CH
2Cl
2;12 g カラム)、7-(3-ニトロピリジン−4−イル)-2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン(153 mg, 0.614 mmol, 78%収率)を黄色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)δ 8.86 (s, 1H), 8.38 (d, J=6.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J=6.0 Hz, 1H), 4.52 (s, 4H), 3.21 - 3.12 (m, 4H), 2.09 - 2.02 (m, 4H);LC/MS (ESI)m/e 250.1 [(M+H)
+, C
12H
16N
3O
3としての計算値 250.1].
【0167】
パートB. 7-(3-ニトロピリジン−4−イル)-2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン
【化144】
MeOH(3 mL)中の7-(3-ニトロピリジン−4−イル)-2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン(150 mg, 0.602 mmol)および10% パラジウム炭素(128 mg, 0.060 mmol)の混合物を、水素バルーン下において2.5時間攪拌した。混合物を、Celiteパッドを通して濾過して、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して(4%→8% メタノール/CH
2Cl
2;25 g カラム)、4-(2-オキサ-7-アザスピロ[3.5]ノナン-7−イル)ピリジン−3-アミン(93 mg, 0.424 mmol, 71%収率)を無色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d)d 8.05 (s, 1H), 7.99 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.77 (d, J=5.3 Hz, 1H), 4.51 (s, 4H), 2.89 (br. s., 4H), 2.04 (t, J=5.0 Hz, 4H);LC/MS (ESI)m/e 220.2 [(M+H)
+, C
12H
18N
3Oとしての計算値 220.1].
【0168】
当業者には、本願発明が前述に例示した実施例に限定されず、その本質的特性から逸脱することなく他の特定の形に具現化できることは明らかである。それゆえに、実施例は、あらゆる点で限定的ではなく説明的と見なすことが望まれ、前記実施例ではなく添付する特許請求の範囲を参照すべきであり、請求の範囲と等価の意味および範囲に入る全ての変化は本発明に包含されると意図される。