特許第6977044号(P6977044)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6977044フィルムの製造方法、搬送装置、射出成形金型、及び、システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6977044
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】フィルムの製造方法、搬送装置、射出成形金型、及び、システム
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/14 20060101AFI20211125BHJP
   B29C 45/76 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   B29C45/14
   B29C45/76
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-537884(P2019-537884)
(86)(22)【出願日】2017年9月27日
(65)【公表番号】特表2019-529195(P2019-529195A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2017074453
(87)【国際公開番号】WO2018060225
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2020年8月12日
(31)【優先権主張番号】102016118259.1
(32)【優先日】2016年9月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507370644
【氏名又は名称】レオンハード クルツ シュティフトゥング ウント コー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハーン マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ヘーグル ヘルムート
(72)【発明者】
【氏名】シュトゥーリンガー クリストフ
【審査官】 北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−006358(JP,A)
【文献】 特開2003−062869(JP,A)
【文献】 特開2000−210971(JP,A)
【文献】 特開2009−101686(JP,A)
【文献】 特開2016−132127(JP,A)
【文献】 特開平04−138231(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/024095(WO,A1)
【文献】 特開2007−216621(JP,A)
【文献】 特開2003−285355(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0086563(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00−45/84
B29C 33/00−33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向を有する搬送装置(20)と、少なくとも2つのキャビティ(5)を有する射出成形金型(4)とを用いて、フィルムウエブ(1、1´)を製造する方法であって、
前記搬送装置は、少なくとも1つの調整装置を備え、前記調整装置は、前記搬送方向と直交する方向に2つのフィルムウエブを調整するために、ステッピングモータ又は1つ以上のサーボモータを備え、
前記方法は、
−モチーフ(6)を有し、前記搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を設けるステップと、
−隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を、前記射出成形金型(4)に搬送するステップと、
−それぞれのモチーフ(6)がそれぞれのキャビティ(5)に対して正確に配置されるように、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)をアライメントするステップと、を備え
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント又は搬送は、それぞれ、少なくとも1つのレジスターマーク(7、7´)を用いて行われ、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされる方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント及び搬送は、それぞれ、少なくとも1つのレジスターマーク(7、7´)を用いて行われることを特徴とする方法。
【請求項3】
搬送方向を有する搬送装置(20)と、少なくとも2つのキャビティ(5)を有する射出成形金型(4)とを用いて、フィルムウエブ(1、1´)を製造する方法であって、
前記搬送装置は、少なくとも1つの調整装置を備え、前記調整装置は、前記搬送方向と直交する方向に2つのフィルムウエブを調整するために、ステッピングモータ又は1つ以上のサーボモータを備え、
前記方法は、
−モチーフ(6)を有し、前記搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を設けるステップと、
−隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を、前記射出成形金型(4)に搬送するステップと、
−それぞれのモチーフ(6)がそれぞれのキャビティ(5)に対して正確に配置されるように、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)をアライメントするステップと、を備え、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント又は搬送は、それぞれ、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の少なくとも1つのモチーフ(6)を用いて行われ
り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントさる方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント及び搬送は、それぞれ、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の少なくとも1つのモチーフ(6)を用いて行われることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法であって、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記搬送及び/又はアライメントは、第1及び/又は第2位相(202、203)を有し、前記位相(202、203)は、フィルム搬送平均速度及び/又はフィルム搬送距離において互いに異なることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記第1位相(202)において、前記フィルム搬送平均速度は、1mm/s〜1000mm/sの間であり、及び/又は、前記フィルム搬送距離は、10mm〜5000mmの間であり、及び/又は、
前記第2位相(203)において、前記フィルム搬送平均速度は、1mm/s〜100mm/sの間であり、及び/又は、前記フィルム搬送距離は、3mm〜50mmの間であることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、
前記少なくとも1つのレジスターマーク(7、7´)が検出されると、第1位相(202)から第2位相(203)へ変化することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法であって、
それぞれのキャビティ(5)に対してそれぞれのモチーフ(6)を正確にアライメントし後、それぞれの場合において、解放信号が生成され、前記方法は、更に、以下のステップの少なくとも1つを備え、
−前記射出成形金型(4)を閉じるステップ、
−隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記モチーフ(6)を、少なくともエリアにおいて、プラスチック化合物を用いて、バックインジェクション成形するステップであって、前記モチーフ(6)は、前記キャビティ(5)に対して正確に位置決めされるステップ、
−前記射出成形金型(4)を開くステップ、
−隣り合って配置された前記少なくとも2つフィルムウエブ(1、1´)のキャリア層を、前記バックインジェクション成形されたモチーフ(6)から剥がすステップ、
−成形されたプラスチック部品を取り出すステップ、
前記ステップは、前記解放信号の生成後に行われることを特徴とする方法。
【請求項9】
搬送方向を有する搬送装置(20)であって、
前記搬送装置(20)は、モチーフ(6)を有し、前記搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を搬送するものであり、
前記搬送装置は、
少なくとも1つの調整装置を備え、
前記調整装置は、前記搬送方向と直交する方向に2つのフィルムウエブを調整するために、ステッピングモータ又は1つ以上のサーボモータを備え、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、射出成形金型(4)に搬送され、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、それぞれのモチーフ(6)がそれぞれのキャビティ(5)に対して正確に配置されるように、アライメントされ、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント又は搬送は、それぞれ、少なくとも1つのレジスターマーク(7、7´)を用いて行われ、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされる搬送装置。
【請求項10】
搬送方向を有する搬送装置(20)であって、
前記搬送装置(20)は、モチーフ(6)を有し、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)を搬送するものであり、
前記搬送装置は、
少なくとも1つの調整装置を備え、
前記調整装置は、前記搬送方向と直交する方向に2つのフィルムウエブを調整するために、ステッピングモータ又は1つ以上のサーボモータを備え、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、射出成形金型(4)に搬送され、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、それぞれのモチーフ(6)がそれぞれのキャビティ(5)に対して正確に配置されるように、アライメントされ、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の前記アライメント又は搬送は、それぞれ、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の少なくとも1つのモチーフ(6)を用いて行われ、
隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)は、別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされる搬送装置。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の搬送装置(20)であって、
前記搬送装置(20)は、少なくとも1つのレジスターマーク(7、7´)及び/又は少なくとも1つのモチーフ(6)を検出するための少なくとも1つのセンサ(8)を有し、前記少なくとも1つのセンサー(8)は、透過光及び/又は反射光センサであることを特徴とする搬送装置。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか1項に記載の搬送装置(20)であって
り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)の搬送を別々に制御するための制御装置(9)を備えることを特徴とする搬送装置。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか1項に記載の搬送装置(20)を備えるシステム(10)。
【請求項14】
請求項3に記載の方法であって、
前記少なくとも1つのモチーフ(6)が検出されると、第1位相(202)から第2位相(203)へ変化することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記射出成形金型(4)は、前記搬送方向に1つ以上の別のキャビティ(5)を有し、隣り合って配置された前記少なくとも2つのフィルムウエブ(1、1´)には、それぞれ、それぞれのキャビティ(5)に対して、複数のモチーフ(6)が、正確に、配置されていることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム、特に、IMDフィルムの製造方法、搬送装置、射出成形金型、及び、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック部品の生産統合表面装飾のために、キャリアフィルムから転写することのできるプラスチックフィルム又は層が使用されている。このような方法で装飾されたプラスチック部品は、ドアトリム、インストルメントパネル、及び、センターコンソールカバーのような自動車インテリア部品のための自動車製造業界、テレビの装飾トリムのための家庭用電気機械器具業界、又は、携帯電話のようなポータブル機器の格納シェルのための通信業界で使用されている。IMD技術(IMD=in-mold decoration(インモールド装飾))を用いてプラスチック部品の表面を装飾する場合、プラスチックフィルムが金型のキャビティに挿入され、まず、流動性の充填媒体を用いてバックインジェクション成形される。フィルムは、通常、搬送装置により自動的に金型に搬送される。バックインジェクション成形後、キャリアフィルムを、固まった充填媒体に転写された層から剥がすことができる。
【0003】
例えば、特開昭62-128920号には、IMDフィルムが開示されている。このIMDフィルムは、搬送装置により射出成形金型に搬送される。積層される装飾フィルムのエリアにおいて、個別画像を示す場合、射出成形金型が閉じられる前に、IMDフィルムは、センサ及び位置マークにより、射出成形金型に対して正確に位置決めされ、IMDフィルムは、熱噴射プラスチック材料を用いてバックインジェクション成形される。
【0004】
ユニット数を増やすために、連続する複数のキャビティを使用することが知られている。連続するキャビティの数により、フィルムの位置決めはより複雑になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、フィルム製造方法の改良、搬送装置の改良、及び、射出成形金型の改良を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、搬送方向を有する搬送装置と、少なくとも2つのキャビティを有する射出成形金型とにより、フィルムウエブ、特に、IMDフィルムウエブを製造する方法により達成される。この方法は、モチーフを有し、搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブを設けるステップと、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブを射出成形金型に搬送するステップと、それぞれのモチーフがそれぞれのキャビティに対して正確に配置されるように、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブをアライメントさせるステップと、を備える。これらのステップは、上記の順番で行われることが好ましい。また、この目的は、モチーフを有し、搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブを搬送するための搬送方向を有する搬送装置により達成される。この装置は、少なくとも2つのフィルム巻戻器と、少なくとも2つのフィルム巻取器と、を備える。1つのフィルム巻戻器と、1つのフィルム巻取器とは、それぞれのフィルムウエブに割り当てられている。更に、この目的は、モチーフを有する少なくとも2つのフィルムウエブをバックインジェクション成形するための射出成形金型により達成される。平面図において、フィルムウエブは、フィルムウエブの搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置されている。射出成形金型は、少なくとも2つのキャビティを有する。更に、この目的は、特に、請求項15乃至19のいずれか1項に記載の搬送装置と、特に、請求項20乃至25のいずれか1項に記載の射出成形金型とを備えるシステムにより達成される。
【0007】
これにより、ユニット数の増加に関わらず、許容誤差を上げることなく、フィルムに配置されたモチーフを、射出成形金型により容易且つ正確に位置決めすることができる。これにより、消耗を減らすと同時にユニットの数を全体として増やすことができる。このような効果は、ユニット費用の削減をもたらす。
【0008】
ここでは、搬送方向とは、フィルムウエブがフィルム巻戻器からフィルムの巻取器方向へ搬送される方向を意図する。例えば、フィルム巻戻器と、フィルム巻取器とをxy座標による平面に配置することができる。その結果、フィルム巻戻器と、フィルム巻取器との間を移動するフィルムウエブは、特に、y軸に沿って移動する。したがって、フィルムウエブを、例えば、上から下へ、すなわち、垂直方向の搬送方向へ送ることができ、又は、フィルムウエブを、右から左若しくは左から右へ、すなわち、水平方向の搬送方向へ送ることができる。
【0009】
ここでは、略直交とは、80°〜100°、好ましくは85°〜95°、特に90°の角度範囲を意図する。
【0010】
ここでは、平面図とは、隣り合って配置された2つのフィルムウエブの平面図を意図する。したがって、平面図とは、面法線の方向、すなわち、隣り合って配置された2つのフィルムウエブによる平面に直交する方向、及び/又は、射出成形金型の開閉方向から観察した図とすることができる。例えば、互いに隣り合って配置された2つのフィルムウエブがxy座標による平面に設けられている場合、平面図の方向は、xy座標による平面に直交するz方向である。
【0011】
モチーフを、例えば、グラフィック形成されたアウトライン、図形表示、画像、視認可能デザインエレメント、シンボル、ロゴ、ポートレイト、パターン、英数字、テキスト、カラーデザインとすることができる。
【0012】
フィルムウエブは、それぞれのモチーフがモチーフのないエリアにより囲まれるように形成されることが好ましい。特に、それぞれの場合において、モチーフのないエリアは、モチーフと、フィルムウエブの側端との間、及び/又は、モチーフの間に形成されている。したがって、モチーフのないエリアは、それぞれのモチーフの周りに、フレーム、特に、周囲フレームを形成することが好ましい。モチーフのないエリアの幅は、好ましくは10mm〜550mmの間、特に25mm〜300mmの間である。
【0013】
モチーフのないエリアは、第1部分エリア及び第2部分エリアを有することが好ましい。特に、第1部分エリアは、クランプ装置、特に、クランプフレームを位置決めするためのスペースを形成し、かつ/又は、第2部分エリアは、レジスターマークを位置決めするためのスペースを形成する。
【0014】
ここでは、クランプ装置により、フィルムウエブをモチーフに近接して直接固定するために、第1部分エリアをモチーフに直接近接して配置することができ、特に、第1部分エリアをモチーフに隣に配置することができる。その結果、フィルムの伸縮、しわのような妨害要因が最小限になる。第2部分エリアと、モチーフとは、互いに離れて配置されていることが好ましい。特に、第1部分エリアは、モチーフと第2部分エリアとの間に設けられている。これにより、センサにより、第2部分エリアに設けられたレジスターマークをより容易に検出することができる、又は、センサをより容易に位置決めすることができる。
【0015】
しかしながら、逆の順番も可能である。すなわち、レジスターマークのための第2部分エリアをモチーフの直接近接、特に、モチーフの隣に配置することができる。クランプ装置によりフィルムを固定するための第1部分エリアは、それに対して更に外側に設けられる。
【0016】
第1部分エリアは、好ましくは5mm〜500mmの間、特に好ましくは15mm〜200mmの間の幅を有する。第2部分エリアは、好ましくは5mm〜50mmの間、特に好ましくは15mm〜30mmの間の幅を有する。
【0017】
したがって、フィルムウエブは、異なるモチーフ、特に、搬送方向に連続するモチーフを有することができる。隣り合って配置された2つのフィルムウエブがマッチングモチーフを有することが更に有益である。しかしながら、フィルムウエブは、互いに異なるモチーフを有することもできる。
【0018】
モチーフを、好ましくは、個別画像及びエンドレスモチーフとすることができる。モチーフは、キャビティに重なることが好ましい。したがって、モチーフを、キャビティよりも少なくとも1%大きくすることができる。特に、モチーフは、全ての方向において、1mm〜20mmの間でキャビティに重なることが好ましい。モチーフのこのような若干の重なりにより、少量のニス又は塗料がキャビティの外側に存在する。その結果、射出成形金型の不要な付着及び汚染を防ぐことができる。
【0019】
正確な位置決めとは、2つ以上のエレメント、ここでは、特に、フィルムウエブのモチーフ及びキャビティの互いの正確な位置決めを意図する。正確な位置決めは、所定の許容誤差内で変化し、その変化量はできるだけ小さい。同時に、互いの複数のエレメントの正確な位置決めは、加工の安定性を向上させるために重要な特徴である。特に、センサによる光学的に検出可能なレジストレーションマーク又はレジスターマークにより、正確な位置決めを行うことができる。これらのレジスターマークは、特定の個別エレメント、エリア、又は、層のいずれかを表すことができる、又は、位置決めされるエレメント、特に、フィルムウエブの一部とすることができる。
【0020】
好ましい実施例は従属項に記載する。
【0021】
隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブは、別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされることが有益である。したがって、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブが別々に、設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされるように、搬送装置を構成することができる。これにより、キャビティに対するモチーフの高い位置決め精度がそれぞれのフィルムウエブで達成される。したがって、互いに異なるフィルムウエブのモチーフ、及び/又は、フィルムウエブのモチーフの異なる許容誤差に個別に対応することができる。これにより、更に正確な位置決めを行うことができる。
【0022】
しかしながら、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブを、互いに同調するように、設け、搬送し、及び/又は、アライメントすることもできる。
【0023】
隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブは、少なくとも1つのレジスターマークを用いて、アライメント及び/又は搬送されることが有益である。
【0024】
レジスターマークにより、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの搬送方向に直交する方向及び/又は搬送方向における位置が決まるように、レジスターマークが形成されることが好ましい。
【0025】
少なくとも1つのレジスターマークは、隣り合って配置された2つのフィルムウエブのそれぞれのモチーフに割り当てられていることが好ましい。したがって、単一のレジスターマークをモチーフに対して割り当てることができる。その結果、搬送方向、及び、搬送方向に直交する方向における割り当てられたモチーフの位置を決めることができる。更に、2つのレジスターマークを1つのモチーフに割り当てることができる。その結果、一方のレジスターマークにより、搬送方向における割り当てられたモチーフの位置を決めることができ、他方のレジスターマークにより、搬送方向に直交する方向における割り当てられたモチーフの位置を決めることができる。
【0026】
更に、レジスターマークから割り当てられたモチーフへの距離をできるだけ小さくすることが有益である。この距離は、5mm〜500mmの間、特に、15mm〜200mmの間である。これにより、位置決め精度が更に向上する。
【0027】
少なくとも1つのレジスターマークと、割り当てられたモチーフとの間の位置関係は、隣り合って配置された2つのフィルムウエブのそれぞれの全てのモチーフで同じであることが好ましい。
【0028】
レジスターマークは、それぞれ、搬送方向において、隣り合って配置された2つのフィルムウエブの少なくとも1つの側端に配置されていることが有益である。レジスターマークは、それぞれ、搬送方向において、隣り合って配置された2つのフィルムウエブの両側端に配置されていることが有益である。レジスターマークは、両側端に同等に配置されていることが理想的である。これにより、フィルムウエブを搬送装置若しくはシステム、又は、射出成形金型に挿入する時に、どちらのフィルムウエブをどちらに挿入する必要があるかについて注意を払う必要がなくなる。したがって、2つのフィルムデザインは不要になる。隣り合って配置された2つのフィルムウエブは、ミラー対称に形成されていることが好ましい。
【0029】
隣り合って配置された2つのフィルムウエブは、両側又は対向側にレジスターマークを有することができる。
【0030】
レジスターマークの形状は固定されていない。レジスターマークを矩形状とすることが有益である。更に、レジスターマークを、点、罰点、矢印、多角形、又は、四角として形成することができる。更に、レジスターマークを、フィルムウエブ、特に、搬送方向に沿って実質的に延びるストリップとして形成することができる。
【0031】
隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブは、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブのそれぞれの少なくとも1つのモチーフにより、アライメントされ、かつ/又は搬送される。これにより、レジスターマークを使用することなく、キャビティに対してモチーフが正確に配置される。モチーフは、それら自身がレジスターマークとしての役割をほとんど果たしていることから、レジスターマークとモチーフとの間のフィルムウエブの可能な伸張は、役割を果たすことはない。したがって、レジスターマークを用いることなくフィルムウエブを加工することができる。更に、レジスターマークを用いてもフィルムウエブを加工することができ、レジスターマークを用いることなくフィルムウエブを加工することもできる。
【0032】
搬送装置及び/又はシステムは、少なくとも1つのレジスターマーク及び/又は少なくとも1つのモチーフを検出するための少なくとも1つのセンサを備えることが有益である。これにより、センサを透過光及び/又は反射光センサとすることができる。透過光センサは、フォークライトバリアであることが好ましく、反射光センサは、反射センサであることが好ましい。
【0033】
少なくとも1つのセンサは、キャビティの少なくとも1つからの距離が5mm〜200mmの間、好ましくは、15mm〜50mmの間であることが有益である。フィルムのねじれの制御不能な影響をできるだけ小さくできることから、この最少距離により、キャビティに対するモチーフの位置決め精度が更に向上する。
【0034】
更に、少なくとも1つのセンサがフィルムウエブのエリア、特に、フィルムウエブの端部エリアを検出するように、少なくとも1つのセンサを配置することができる。平面図において、それぞれの場合において、これらのエリアは、一方のフィルムウエブと反対側の他方のフィルムウエブの端部である。これにより、特に、射出成形金型に対するセンサの破壊的影響が防止される。特に、射出成形金型の開閉時に、センサの射出成形金型との衝突が防止される。
【0035】
隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの搬送及び/又はアライメントは、第1及び第2位相を有することが好ましい。これらの位相は、特に、フィルム搬送平均速度及び/又はフィルム搬送距離において、互いに異なっている。これにより、モチーフがキャビティのエリアに迅速に挿入され、キャビティ内での正確な位置決めが達成される。その結果、加工時間を更に短縮することができる。
【0036】
第1位相で搬送され、第2位相でアライメントが行われることが有益である。特に、搬送は、搬送方向において、隣り合って配置された2つのフィルムウエブの射出成形金型への搬送を表す。搬送方向に直交する方向は、従属的な役割を果たすか、又は果たさない。アライメントは、特に、隣り合って配置された2つのフィルムのモチーフのキャビティに対する正確な配置を表す。搬送方向におけるアライメントに加え、搬送方向に直交する方向へのアライメントが役割を果たすか、あるいは、実行される。
【0037】
更に、第1位相において、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムは、第2位相よりも高速なフィルム搬送平均速度及び/又は長いフィルム搬送距離でアライメントされていることが有益である。
【0038】
第1位相において、フィルム搬送平均速度を、1mm/s〜1000mm/sの間、好ましくは250mm/s〜750mm/sの間、更に好ましくは450mm/s〜550mm/sの間とすることができる、及び/又は、フィルム搬送距離を、10mm〜5000mmの間、好ましくは1500mm〜3500mmの間、更に好ましくは2500mm〜3000mmの間とすることができる。
【0039】
第2位相において、フィルム搬送平均速度は、1mm/s〜100mm/sの間、好ましくは5mm/s〜50mm/sの間であり、かつ/又は、フィルム搬送距離は、3mm〜50mmの間、好ましくは3mm〜10mmの間である。第2位相におけるフィルム搬送距離は、特に、レジスターマークのサイズに依存している。レジスターマークは、約3mm×3mm〜20mm×20mm、特に、約3mm×3mm〜10mm×10mmのサイズを有することが好ましい。ストリップ形状の「エンドレス」レジスターマークの場合、幅は、約3mm〜20mm、特に、約3mm〜10mmが好ましい。ストリップ形状の「エンドレス」レジスターマークとは、特に、フィルムウエブ、特に、搬送方向に沿ってストリップとして延びるレジスターマークを意図する。レジスターマークの長さ及び幅は、それぞれの場合において異なり、例えば、レジスターマークは、10mm×8mmのサイズを有することができる。
【0040】
少なくとも1つのレジスターマーク及び/又は少なくとも1つのモチーフが検出された場合、第1位相から第2位相に切り替わることが特に好ましい。これにより、高い装置費用をかけずに第1位相を迅速に克服することができる。第1位相において移動する距離は、特に、ブラインド部分を含むことができる。ここでは、ブラインド部分は、第1位相のフィルム搬送距離よりも短いことが好ましい。特に、ブラインド部分は、第1位相のフィルム搬送距離の開始点で始まる。しかしながら、ブラインド部分は、第1位相のフィルム搬送距離の終了点の前で終了することが好ましい。これにより、第1位相の終了点において次のレジスターマークを確実に認識することができる。
【0041】
レジスターマーク及び/又はモチーフが認識されるとすぐに、第2位相に切り替わり、しがって、より正確な位置決めに切り替わることが好ましく、フィルム搬送平均速度が下がる。ここでは、第2位相は、特に、レジスターマークの第1認識外端で開始し、特に、レジスターマークの最終認識外端で終了する。低フィルム搬送平均速度により、レジスターマークの最終認識外端を特に正確に検出することができる。
【0042】
第1及び第2位相の間に、特に、フィルム搬送平均速度を上げるか又は下げるための変換位相を設けることができる。
【0043】
ブラインド部分は、2つのレジスターマーク及び/又はモチーフの間の所定のエリアを意図する。ここでは、センサは、レジスターマーク及び/又は位置情報としての可能な信号を中断することはないが、これらを無視する。
【0044】
したがって、ブラインド部分に存在する装飾エレメント、フィルムデザイン、又は、他の光学特徴は、センサにより検出されることはない。少なくとも1つのレジスターマークの第1レジスターマーク端、及び/又は、少なくとも1つのモチーフの第1モチーフ端が検出されるまで、例えば、隣り合って配置された2つのフィルムウエブは、高フィルム搬送平均速度でブラインド部分に移動することができる。第1レジスターマーク端及び/又は第1モチーフ端が検出された後、低フィルム搬送平均速度に切り替わる。少なくとも1つのレジスターマークの第2レジスターマーク端、及び/又は、少なくとも1つのモチーフの第2モチーフ端に到達するか、又は、検出されると、フィルムウエブ搬送が停止する。
【0045】
更に、フィルムウエブ搬送の停止後、フィルムウエブを所定量だけ前進させ、かつ/又は後退させることができる。これにより、正確且つ効果的な調整が可能となり、フィルムウエブの製造許容誤差に個別に対応することができる。手動及び自動、特に、制御装置により、所定量を決めることができる。
【0046】
隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブを、少なくとも1つのレジスターマークの位置及び/又は少なくとも1つのモチーフの位置と、キャビティの所定の位置とを比較することにより、アライメントすることが有益である。ここでは、所定とは、射出成形金型におけるキャビティの固定配置を意図する。キャビティの所定の位置は、部材の固定形状の検出、又は、キャビティに自由に位置決め可能なエレメントの検出により決定することができる。部材の固定形状は、例えば、外端又は内端である。自由に位置決め可能なエメントは、必要に応じて又は有益な場合に再度位置決め可能な、例えば、投影レーザ光スポット、ラベル、又は、同様のエレメントである。
【0047】
それぞれのキャビティに対してそれぞれのモチーフを正確に配置した後、それぞれの場合において、解放信号が生成されることが有益である。これにより、隣り合って配置された2つのフィルムウエブのバックインジェクション成形される全てのモチーフがキャビティに関して正確にアライメントされるまで、モチーフのバックインジェクション成形が実際に行われないことが保証される。更に、全ての製造された成形プラスチック部品において、低い許容誤差値が達成され、浪費を極めて少なくすることができる。したがって、搬送方向、及び/又は、搬送方向に直交する方向において、±0.1mm未満、好ましくは±0.05mm未満の偏差の場合にのみ、キャビティに対してアライメントされたそれぞれのモチーフのために解放信号が生成される。
【0048】
偏差は、複数の異なる許容誤差、特に、搬送装置の機械的許容誤差、フィルムウエブの製造における製造許容誤差、特に、フィルムウエブの圧力許容誤差及び材料特性、特に、その伸張係数を有する。
【0049】
方法は、更に、解放信号の生成後に行われる以下のステップの少なくとも1つを備えることが有益である。
−射出成形金型を閉じるステップ、
−少なくともエリアにおいて、プラスチック化合物を用いて、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブのモチーフをバックインジェクション成形するステップ、モチーフは、キャビティに対して正確に配置されている。
−射出成形金型を開くステップ、
−バックインジェクション成形モチーフから隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブのキャリア層を剥がすステップ、
−成形プラスチック部品を取り出すステップ
【0050】
フィルムウエブは、転写フィルムであることが好ましい。それぞれのフィルムウエブは、キャリア層と、転写プライとを備える。転写プライをキャリア層から取り外すことができる。
【0051】
フィルムウエブを積層フィルムとすることもできる。射出成形金型は、特に、フィルムウエブが積層フィルムの場合、少なくとも1つの打ち抜き型を備えることが好ましい。打ち抜き型は、特に、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブから、それぞれのキャビティに割り当てられたフィルムエリアを打ち抜くためのものである。ここでは、それぞれのキャビティに割り当てられたフィルムエリアは、1つのモチーフを備える。
【0052】
積層フィルムの加工において、打ち抜き型を射出成形金型に設けることが有益である。それぞれのキャビティに割り当てられた少なくとも1つのフィルムエリアを、閉じたフィルムウエブから取り外すことができるように、打ち抜き型により、積層フィルムが打ち抜かれる。ここでは、少なくともエリアにおいて、打ち抜き型の打ち抜き輪郭がそれぞれのキャビティの外輪に従い、打ち抜き型がそれぞれのキャビティに割り当てられていることが有益である。
【0053】
更に、異なるフィルムウエブを加工することができる。異なるフィルムウエブは、射出成形金型の異なるキャビティにおける、例えば、少なくとも1つの転写フィルムウエブ及び少なくとも1つの積層フィルムウエブである。したがって、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの少なくとも一方を、転写フィルムとすることができ、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの他方を、積層フィルムとすることができる。
【0054】
少なくとも2つのキャビティを有する射出成形金型が特に好ましい。少なくとも1つのキャビティは、それぞれのフィルムウエブに割り当てられていることが好ましい。射出成形金型が2つのキャビティを有する場合、1つのキャビティは、各フィルムウエブに割り当てられている。2つのキャビティは、平面図において、搬送方向に略直交する方向に配置されている。更に、射出成形金型は、2つ以上のキャビティを有することができる。2つ以上のキャビティは、平面図において、搬送方向に略直交する方向に配置されている。
【0055】
射出成形金型は、搬送方向において、1つ以上のキャビティを有することが有益である。これにより、隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブのそれぞれには、それぞれのキャビティに対して同時にいくつかのモチーフを正確に配置することができる。したがって、搬送方向において前後に配置された少なくとも2つのキャビティを、それぞれのフィルムウエブに割り当てることもできる。
【0056】
キャビティは、グリッド、特に、1次元又は2次元グリッドに応じて配置されていることが有益である。ここでは、搬送方向におけるグリッド幅は、好ましくは1mm〜100mmの間、特に好ましくは10mm〜40mmの間である。更に、搬送方向に直交する方向におけるグリッド幅は、好ましくは10mm〜2000mmの間、特に好ましくは100mm〜1000mmの間である。
【0057】
更に、射出成形金型は、クランプ装置、特に、クランプフレーム、及び/又は、真空吸着を有することができる。これにより、キャビティにおいて隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブのモチーフは、搬送方向及び/又は搬送方向に直交する方向において、±0.05mm、好ましくは±0.02mm、特に好ましくは±0.01mmの許容誤差で固定されている。
【0058】
搬送装置は、少なくとも1つの調整装置を有することが有益である。調整装置は、特に、モチーフを有し、互いに隣り合って配置された2つのフィルムウエブをアライメントするためのものである。搬送装置は、2つの調整装置を有することが有益であり、それぞれの場合において、調整装置は、1つのフィルムウエブに割り当てられている。
【0059】
調整装置は、少なくとも1つのステッピングモータを備えることが好ましい。ステッピングモータは、互いに隣り合って配置された2つのフィルムウエブのアライメント、又は、互いに隣り合って配置された2つのフィルムウエブの1つのアライメントのためのものである。
【0060】
調整装置は、第1ステッピングモータと、第2ステッピングモータとを備えることが有益である。第1ステッピングモータは、搬送方向における一方又は両方のフィルムウエブのアライメントのために設けられており、第2ステッピングモータは、搬送方向に直交する方向における一方又は両方のフィルムウエブのアライメントのために設けられている。
【0061】
ステッピングモータは、0.005mm、好ましくは0.001mmの最小ステップサイズを有することが有益である。更に、ステッピングモータは、2000mm/sの最大速度を有する。これにより、モチーフを有し、互いに隣り合って配置された2つのフィルムウエブの効果的且つ正確なアライメントが可能になる。
【0062】
ステッピングモータの代わりに、調整装置は、1つ以上のサーボモータを有することもできる。サーボモータは、搬送方向及び/又は搬送方向に直交する方向における2つのフィルムウエブを調整するためのものである。サーボモータは、2000mm/sの最大速度を有することが好ましい。サーボモータは、固定ステップ長とは関係なく正確に位置決めできることから、固定位置に到達する、及び/又は、制御信号に正確に対応することができる。
【0063】
フィルムウエブのモチーフの形成に応じて、搬送方向又は搬送方向に直交する方向におけるフィルムウエブの2つの調装置の少なくとも1つを省略することができる。
【0064】
例えば、モチーフは、搬送方向に直交する方向に延びる複数の平行ストリップを有することができる。この方向において、ストリップは、それぞれのキャビティよりも大きく、特に、フィルム端からフィルム端に延びている。この例では、搬送方向に直交する方向において、モチーフは、実際には、エンドレス、すなわち、特に、中断なく又は連続して存在することから、搬送方向に直交する方向における調整を省略することができる。反対に、この例では、搬送方向において、それぞれのキャビティに対しモチーフを正確に位置決めする必要があることから、搬送方向における調整は必要である。
【0065】
例えば、モチーフは、搬送方向に延びる複数の平行ストリップを有することができる。この方向において、ストリップは、それぞれのキャビティよりも大きい。この例では、搬送方向において、モチーフは、実際には、エンドレスであり、すなわち、特に、中断なく又は連続して存在することから、搬送方向における調整を省略することができる。反対に、この例では、搬送方向に直交する方向において、それぞれのキャビティに対しモチーフを正確に位置決めする必要があることから、搬送方向に直交する方向における調整は必要である。
【0066】
例えば、モチーフは、全ての方向において、それぞれのキャビティよりも小さいエリア、円形エリア、又は、矩形エリアを有することができる。この例では、両方向において、それぞれのキャビティに対しモチーフを正確に位置決めする必要があることから、それぞれのフィルムウエブを、搬送方向及び搬送方向に直交する方向に調整する必要がある。
【0067】
更に、少なくとも1つの調整装置を、フィルム巻戻器の一部及び/又はフィルム巻取器の一部とすることができる。調整装置及び/又はフィルム巻戻器及び/又はフィルム巻取器は、10mm〜2000mmの間、好ましくは100mm〜1000mmの間の幅を有するフィルムウエブを加工することができるように、設計されていることが好ましい。
【0068】
搬送装置及び/又はシステムが少なくとも1つの制御装置を有することが有益である。搬送装置及び/又はシステムの制御装置は、互いに隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの搬送を制御、特に、互いに隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブの搬送を別々に制御するように設計されていることが好ましい。
【0069】
システムの制御装置は、射出成形金型を制御するように設計されていることが有益である。更に、それぞれのキャビティに対してそれぞれのモチーフを正確に配置した後、制御装置が射出成形金型を動かし、これにより、特に、射出成形金型が閉じられるように、制御装置を形成することができる。それぞれのキャビティに対しそれぞれのモチーフが正確に配置された後、それぞれの場合において、解放信号が生成されるまで、制御装置は射出成形金型を動かさないことが有益である。
【0070】
以下、本発明の実施形態について、以下の実施例及び図面を参照して詳細に説明する。図面は、正確な縮尺ではない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1図1は、フィルムウエブの製造方法のフローチャートである。
図2a図2aは、フィルムウエブの製造方法のフローチャートである。
図2b図2bは、フィルム搬送平均速度を特定するグラフである。
図3図3は、システムの概略平面図である。
図4図4は、システムの一部の概略平面図である。
図5a図5aは、システムの概略側面図である。
図5b図5bは、システムの概略平面図を示す。
図6a図6aは、フィルムウエブのアライメントの概略図である。
図6b図6bは、フィルムウエブのアライメントの概略図である。
図7図7は、搬送装置の概略図である。
図8図8は、フィルムウエブのモチーフの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1は、フィルムウエブ、特に、IMDフィルムウエブの製造方法のフローチャートである。この方法は搬送方向を有する搬送装置を用いる。
【0073】
第1ステップ101では、モチーフを有し、搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された2つのフィルムウエブが設けられる。
【0074】
フィルムウエブは、単層又は多層構造を有することが好ましい。更に、フィルムウエブは、積層フィルム又は転写フィルムである。
【0075】
フィルムウエブは、10mm〜2000mmの間、特に好ましくは100mm〜1000mmの間の幅を有することが好ましい。ここでは、幅は、搬送方向に直交する方向に定められることが好ましい。更に、フィルムウエブは、100m〜1000m、特に300m〜500mの全長を有する。更に、フィルムウエブは、5μm〜1000μmの全厚を有することが好ましい。
【0076】
フィルムウエブは、キャリア層を備えることが好ましい。キャリア層は、PET、PEN、OPP、BOPP、PE、又は、アセチルセルロースフィルムであることが好ましい。キャリア層は、5μm〜250μmの間の厚さを有する。
【0077】
更に、フィルムウエブは、1枚以上の装飾層を有することができる。1枚以上の装飾層は、モチーフを形成するために、パターン化されることが好ましい。装飾層は、印刷層、蒸着層、電気めっき層、複製ニス層、反射層、光学可変顔料を含む層、金属顔料、薄膜層構造、体積ホログラム層、ホログラム層からなる群から選択されることが有益である。
【0078】
複製ニス層は、熱可塑性ニスからなることが好ましい。複製ニス層には、型押し具を用いて熱及び圧力により表面構造が成形されている。更に、複製ニス層を、UV架橋ニスにより形成することができ、表面構造は、UV複製により複製ニス層に成形されている。表面構造は、型押し具により未硬化複製ニス層に成形され、UV光照射による成形中又は成形後、複製ニス層は直接硬化する。
【0079】
複製ニス層は、0.2μm〜2μmの層厚を有することが好ましい。複製ニス層に成形された表面構造は、ホログラム、キネグラム(登録商標)のような回折表面構造、又は、他の光回折活性格子であることが好ましい。このような表面構造は、通常、0.1μm〜4μmの範囲の構造エレメントの間隔を有する。更に、表面構造を、0次回折構造、ブレーズド格子、好ましくは、線状若しくは交差正弦回折格子、線状若しくは交差単一若しくは複数段矩形格子、非対称鋸歯レリーフ構造、光回折及び/又は光反射及び/又は集光マクロ若しくはナノ構造、バイナリ若しくは連続フレネルレンズ、バイナリ若しくは連続フレネル自由曲面、回折若しくは反射マクロ構造、特に、レンズ構造若しくはマイクロプリズム構造、鏡面若しくは艶消し構造、特に、等方性若しくは異方性艶消し構造、又は、これら表面構造の複数の組み合わせ構造とすることができる。
【0080】
反射層は、クロム、金、銅、銀、又は、このような金属の合金からなる金属層であることが好ましい。金属層は、真空下で1nm〜150nmの厚さで蒸着される。導電金属顔料を用いたニスから反射層を製造すること、特に、印刷、及び/又は、キャストすることができる。更に、透明反射層、例えば、薄い若しくは微細に構造化された金属層、又は、HRI(high refractive index:高屈折率)若しくはLRI(low refractive index:低屈折率)層により、反射層を形成することができる。このような絶縁反射層は、例えば、蒸着層からなり、蒸着層は、金属酸化物、金属硫化物、酸化チタン等からなる。絶縁反射層の厚さは、10nm〜150nmである。反射層は、特に、モチーフの形成のために、パターン化されていることが好ましい。
【0081】
更に、フィルムウエブは、剥離層を有することができる。剥離層により、1枚以上の装飾層を非破壊的にキャリア層から分離させることができる。
【0082】
剥離層は、ワックス、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、セルロース誘導体、又は、ポリ(有機)シロキサンからなることが好ましい。上記ワックスを、例えば、天然ワックス、合成ワックス、又は、それらの組み合わせとすることができる。上記ワックスは、例えば、カルナバワックスである。上記セルロース誘導体は、例えば、アセチルセルロース(CA)、ニトロセルロース(CN)、酢酸酩酸セルロース(CAB)、又は、それらの混合物からなる。上記ポリ(有機)シロキサンは、例えば、シリコーンバインダ、ポリシロキサンバインダ、又は、それらの混合物である。
【0083】
更に、フィルムウエブは、1枚以上の保護ニス層を有することができる。保護ニス層は、0.1μm〜50μmの間、特に1μm〜10μmの間の厚さを有することが好ましい。保護ニス層は、PMMA、PVC、及び/又は、アクリル酸の層であることが好ましい。
【0084】
保護ニス層をPMMA系ニスからなる保護ニスとして形成することができる。保護ニス層は、放射線硬化二重硬化ニスからなることもできる。液体での塗布中及び/又は塗布後、第1ステップにおいて、二重硬化ニスを熱により予備架橋することができる。第2ステップにおいて、特に、転写フィルムとして形成されたフィルムウエブの処理後、特に、高エネルギー照射、好ましくはUV照射により、二重硬化ニスをラジカル後架橋することが好ましい。このような種類の二重硬化ニスは、不飽和アクリル酸又はメタクリル酸基を有する様々なポリマー又はオリゴマーからなることができる。これらの官能基は、第2ステップにおいて、特に、互いにラジカル架橋することができる。第1ステップにおいて熱により予備架橋するために、少なくとも2つ以上のアルコール基がこれらのポリマー又はオリゴマーの場合に存在することが有益である。これらのアルコール基を、多官能イソシアネート又はメラミンホルムアルデヒド樹脂と架橋させることができる。エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレート、特に、アクリレートアクリレート等の様々なUV原料が、不飽和オリゴマー又はポリマーとして考慮されることが好ましい。TDI(toluene-2,4-diisocyanate:トルエン-2,4-ジイソシアネート)、HDI(hexamethylene diisocyanate:ヘキサメチレンジイソシアネート)、又は、IPD(isophorone diisocyanate:イソホロンジイソシアネート)に基づくブロック及び非ブロックの代表物が、イソシアネートとして考慮されるこことが好ましい。メラミン架橋剤は、完全にエーテル化されたものでもよく、イミノ型のものでもよく、又は、ベンゾグアナミン代表物でも良い。
【0085】
保護ニス層を保護ニスとして形成することができる。保護ニスは、PMMA(polymethyl methacrylate:ポリメチルメタクリレート)に基づくニス、又は、PVDF(polyvinylidene fluoride:フッ化ポリビ二リデン)と、PMMAとの混合物に基づくニスからなる。保護ニスは、特に、15μm〜30μmの範囲の層厚を有する。これらのニスは、転写フィルムに必要な機械的な脆性をもたらす。機械的な脆性は、転写プライの表面の転写エリアの所望の外側境界における、正確且つきれいな打ち抜き、又は、分離のために必要である。
【0086】
更に、フィルムウエブは、ベースコートを有することもできる。ベースコートは、接着剤層及び/又は接着促進層であることが好ましい。
【0087】
ベースコートを、1μm〜5μの範囲の厚さで形成することができる。ベースコートの原料としては、PMMA、PVC、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ポリオレフィン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、又は、不活性化イソシアネートと組み合わせたポリウレタンポリオールが考慮される。ベースコートは、無機質フィラーを含むことができる。
【0088】
モチーフを、例えば、グラフィック形成されたアウトライン、図形表示、画像、視認可能デザインエレメント、シンボル、ロゴ、ポートレイト、パターン、英数字、テキスト、カラーデザインとすることができる。
【0089】
第2ステップ102では、隣り合って配置されたフィルムウエブは、少なくとも2つのキャビティを有する射出成形金型に搬送される。少なくとも2つのキャビティは、特に、平面図において、搬送方向に略直交する方向に配置されている。
【0090】
第3ステップ103では、隣り合って配置された2つのフィルムウエブは、それぞれのモチーフがそれぞれのキャビティに対して正確に配置されるように、アライメントされる。
【0091】
これらの方法ステップは、上記順番で行われることが好ましい。
【0092】
図2aは、フィルムウエブの製造方法のフローチャートである。第1ステップ201では、モチーフを有し、隣り合って配置された2つのフィルムウエブが設けられる。
【0093】
第2ステップ202では、モチーフを有するフィルムウエブは、特に、搬送装置により、射出成形金型に第1位相で搬送される。
【0094】
第3ステップ203では、それぞれのモチーフがそれぞれのキャビティに対して正確に配置されるように、フィルムウエブはアライメントされる。
【0095】
位相202、203は、それらのフィルム搬送平均速度及び/又はフィルム搬送距離において互いに異なっている。
【0096】
図2bは、フィルム搬送平均速度を特定するグラフである。図2bに示すように、第1位相202では、隣り合って配置された2つのフィルムは、第2位相203のフィルム搬送平均速度よりも速いフィルム搬送平均速度で搬送される。第2位相203では、低フィルム搬送平均速度により、モチーフは、それぞれのキャビティに対して搬送方向及び/又は搬送方向に直交する方向にアライメントされる。これにより、モチーフが迅速にキャビティのエリアに挿入され、キャビティ内での正確な位置決めが行われる。その結果、処理時間を更に短縮することができる。
【0097】
第1位相202では、フィルム搬送平均速度は、特に、1mm/s〜1000mm/sの間、好ましくは250mm/s〜750mm/sの間、更に好ましくは450mm/s〜550mm/sの間である。
【0098】
第2位相203では、フィルム搬送平均速度は、特に、1mm/s〜100mm/sの間、好ましくは5mm/s〜50mm/sの間である。
【0099】
更に、第1位相202及び第2位相203におけるフィルム搬送距離は、互いに異なっていることが有益である。第1位相202のフィルム搬送距離は、第2位相203のフィルム搬送距離よりも大きいことが有益である。第1位相202では、フィルム搬送距離は、特に10mm〜5000mmの間、好ましくは1500mm〜3500mmの間、更に好ましくは2500mm〜3000mmの間である。
【0100】
第2位相203では、フィルム搬送距離は、特に3mm〜50mmの間、好ましくは3mm〜10mmの間である。第2位相203におけるフィルム搬送距離は、レジスターマークの大きさに依存している。レジスターマークは、通常、約3mm×3mm〜20mm×20mmm、特に約3mm×3mm〜10mm×10mmのサイズを有することが好ましい。ストリップ形状のエンドレスレジスターマークの場合、幅は、約3mm〜20mm、特に、約3mm〜10mmであることが好ましい。レジスターマークの長さ及び幅を、それぞれの場合において、異ならせることができ、例えば、レジスターマークは、10mm×8mmのサイズを有することができる。
【0101】
少なくとも1つのレジスターマーク及び/又は少なくとも1つのモチーフが検出されると、第1位相202と第2位相203とを切り替えることが有益である。これにより、高い装置費用をかけずに、第1位相202を迅速に克服することができる。第1位相202において移動する距離は、特に、ブラインド部分を含むことができる。ここでは、ブラインド部分は、第1位相202のフィルム搬送距離よりも短いことが好ましい。特に、ブラインド部分は、第1位相202のフィルム搬送距離の開始点で始まる。しかしながら、ブラインド部分は、第1位相202のフィルム搬送距離の終了点の前で終了することが好ましい。これにより、第2位相202の終了点において次のレジスターマークを確実に認識することができる。レジスターマーク及び/又はモチーフが認識されるとすぐに、第2位相203に切り替わることが好ましく、より正確な位置決め精度に切り替わり、フィルム搬送速度が下がる。ここでは、第2位相203は、レジスターマークの第1認識外端で開始し、レジスターマークの最終認識外端で終了する。低フィルム搬送速度により、レジスターマークの最終認識外端を特に正確に検出することができる。
【0102】
図3は、システム10の概略平面図である。システム10は、フィルムウエブ1、1´の搬送装置を有する。搬送装置は、2つのフィルム巻戻器2、2´と、2つのフィルム巻取器3、3´とを有する。ここでは、図3に示すように、1つのフィルム巻戻器2、2´と、1つのフィルム巻取器3、3´とは、1つのフィルムウエブ1、1´に割り当てられている。
【0103】
搬送装置は、図3において太い矢印で示された搬送方向を有する。搬送方向とは、フィルムウエブ1、1´がフィルム巻戻器2、2´からフィルム巻取器3、3´の方向に搬送される方向を意図する。
【0104】
図3に示すように、フィルム巻戻器2、2´と、フィルム巻取器3、3´とは、xy座標による平面に配置されている。その結果、フィルム巻戻器2、2´と、フィルム巻取器3、3´との間で移動するフィルムウエブ1、1´は、特に、y軸に沿って移動する。その結果、搬送方向もy軸の方向である。
【0105】
ここでは、平面図とは、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の平面図を意図する。平面図では、図3に示すように、システム10は、面法線の方向、したがって、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´による平面に直交する方向、及び/又は、射出成形金型4の開閉方向から観察される。図3に示すように、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´がxy座標による平面に設けられている場合、平面図の方向は、z方向である。
【0106】
図3に示す射出成形金型4は、キャビティ5を有する。射出成形金型4は、平面図において、搬送方向に略直交する方向に配置された少なくとも2つのキャビティ5を有する。搬送方向に略直交する方向は、鎖線二重矢印により、図3に示されている。更に、射出成形金型4は、搬送方向に1つ以上の別のキャビティ5を有することができる。図3に示された射出成形金型4は、搬送方向に2つのキャビティ5と、搬送方向に直交する方向に隣り合う2つのキャビティ5とを有する。したがって、図3に示された射出成形金型4により、4つのプラスチック部品を同時に製造することができる。
【0107】
キャビティ5は、グリッド、特に、1次元又は2次元グリッドに応じて配置されていることが有益である。ここでは、搬送方向におけるグリッド幅は、好ましくは1mm〜100mmの間、特に好ましくは10mm〜40mmの間である。更に、搬送方向に直交する方向におけるグリッド幅は、好ましくは10mm〜2000mmの間、特に好ましくは100mm〜1000mmの間である。
【0108】
更に、射出成形金型4は、クランプ装置、特に、クランプフレーム、及び/又は、真空吸着を有することができる。これにより、キャビティ5において隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´のモチーフ6は、搬送方向及び/又は搬送方向に直交する方向において、±0.05mm、好ましくは±0.02mm、特に好ましくは±0.01mmの許容誤差で固定されている。
【0109】
モチーフ6は、キャビティ5よりも大きく形成されていることが好ましい。モチーフ6は、キャビティ5よりも少なくとも1%大きく形成されていることが好ましい。したがって、それぞれのモチーフ6は、全ての方向において、好ましくは1mm〜20mmの間でキャビティ5に重なることができる。
【0110】
更に、図3に示す例とは異なり、フィルムウエブ1、1´及び/又はフィルムウエブ1、1´は、異なるモチーフ6を有することができる。モチーフ6を、個別画像及びエンドレスモチーフとすることができる。
【0111】
図3に示されたフィルムウエブ1、1´は、レジスターマーク7、7´を有する。フィルムウエブ1、1´のアライメントは、レジスターマーク7、7´により行われることが好ましい。
【0112】
レジスターマーク7、7´は、これらにより、互いに隣り合う2つのフィルムウエブ1、1´の搬送方向に直交する方向及び/又は搬送方向における位置を決定することができるように形成されることが好ましい。
【0113】
図3に示すように、2つのレジスターマーク7、7´は、それぞれのモチーフ6に割り当てられている。一方のレジスターマーク7により、搬送方向における割り当てられたモチーフ6の位置を決めることができる。他のレジスターマーク7´により、搬送方向に直交する方向おける割り当てられたモチーフ6の位置を決めることができる。
【0114】
更に、単一のレジスターマーク7、7´を、それぞれのモチーフ6に割り当てることができる。その結果、このレジスターマーク7、7´により、搬送方向及び搬送方向に直交する方向における割り当てられたモチーフ6の位置を決めることができる。
【0115】
割り当てられたモチーフ6からのレジスターマーク7、7´の距離をできるだけ短くすることができる。その距離は、5mm〜500mmの間、特に15mm〜200mmの間である。
【0116】
図3に示すように、レジスターマーク7、7´は、それぞれの場合において、搬送方向において、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の少なくとも1つの側端に配置されていることが有益である。レジスターマーク7、7´は、それぞれの場合において、搬送方向において、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の両側端に配置されていることも考えられる。隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´は、両側又は対向側にレジスターマーク7、7´を有することができる。
【0117】
レジスターマーク7、7´の形状は、固定されていない。図3に示すように、レジスターマーク7、7´は、矩形形状であることが有益である。しかしながら、レジスターマーク7、7´を、ドット、罰点、矢印、多角形、又は、四角として形成することもできる。更に、レジスターマーク7、7´を、フィルムウエブ1、1´、特に、搬送方向に沿って実質的に延びるストリップとして形成することができる。
【0118】
システム10は、更に、少なくとも1つのレジスターマーク7、7´、及び/又は、少なくとも1つのモチーフ6を検出するための少なくとも1つのセンサ8を有する。
【0119】
これにより、センサ8を、透過光及び/又は反射光センサとすることができる。透過光センサは、好ましくはフォークライトバリアであり、反射光センサは、好ましくは反射センサである。
【0120】
少なくとも1つのセンサ8は、キャビティ5からの距離が5mm〜200mmの間、好ましくは、15mm〜50mmの間である。これにより、モチーフ6の位置精度が更に向上する。
【0121】
図3に示すように、少なくとも1つのセンサ8は、フィルムウエブ1のエリア、特に、フィルムウエブ1のエッジエリアを検出できるように、配置されている。平面図において、これらのエリアは、ぞれぞれ、他のフィルムウエブ1´と反対側のフィルムウエブ1の側部位置する。これにより、射出成形金型4に対するセンサ8の破壊的影響が防止される。特に、射出成形金型4の開閉時に、センサ8の射出成形金型4との衝突を防止することができる。
【0122】
更に、図3に示すように、システム10は、少なくとも1つの制御装置9を有する。システム10の制御装置9は、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の搬送を制御するように設計されていることが好ましい。システム10の制御装置9は、射出成形金型4を制御するように設計されていることが有益である。更に、それぞれのキャビティ5に対してそれぞれのモチーフ6を正確に配置した後、制御装置9が射出成形金型4を動かし、これにより、特に、射出成形金型4が閉じられるように、制御装置9を構成することができる。
【0123】
図4は、システム10の一部の概略平面図である。図4に示すように、フィルムウエブ1、1´は、レジスターマーク7、7´を有する。レジスターマーク7は、搬送方向における個別のフィルムウエブ1、1´の位置を検出するための役割を果たす。レジスターマーク7´は、搬送方向に直交する方向における個別のフィルムウエブ1、1´の位置を検出する役割を果たす。図4に示すように、これは、レジスターマーク7がy方向における個別のフィルムウエブ1、1´の位置を検出する役割を果たし、レジスターマーク7´がx方向における個別のフィルムウエブ1、1´の位置を検出する役割を果たすことを意味する。このため、図4に示すように、システム10は、センサ8、8´を有する。それぞれのセンサ8、8´は、1つのレジスターマーク7、7´に割り当てられていることが好ましい。これは、センサ8がレジスターマーク7を検出する役割を果たし、センサ8´がレジスターマーク7´を検出する役割を果たすことを意味する。図4に示すように、センサ8、8´を、レジスターマーク7、7´を検出するために異なって配置することもできる。センサ8、8´のために、射出成形金型4に開口を設けることができる。
【0124】
図5aは、図10の概略側面図である。図5bは、システム10の概略平面図である。システム10は、フィルムウエブ1、1´の搬送装置を備える。搬送装置は、2つのフィルム巻戻器2、2´と、2つのフィルム巻取器3、3´とを備える。図5bに示すように、それぞれの場合において、1つのフィルム巻戻器2、2´と、1つのフィルム巻取器3、3´とは、1つのフィルムウエブ1、1´に割り当てられている。
【0125】
図5a、図5bに示された射出成形金型4は、キャビティ5を有する。射出成形金型4は、平面図において、搬送方向に略直交する方向に配置された2つのキャビティ5を有する。更に、図5a、図5bに示されたように、射出成形金型4は、搬送方向に2つのキャビティ5を有する。図5a、図5bに示された射出成形金型4により、4つのプラスチック成形品を同時に製造することができる。
【0126】
図5aに示すように、金型は、2つの金型部分を有する。モチーフ6を有するフィルムウエブ1、1´は、2つの金型部分の間を移動する。
【0127】
それぞれのキャビティ5に対してモチーフ6を正確に配置した後、以下のステップのうちの少なくとも1つが更に行われることが有益である。以下のステップは、解放信号生成後に行われる。
−射出成形金型4を閉じるステップ、
−互いに隣り合って配置されたフィルムウエブ1、1´のモチーフ6を、少なくともエリアにおいて、プラスチック化合物を用いて、バックインジェクション成形するステップ、フィルムウエブ1、1´のモチーフ6は、キャビティ5に対して正確に配置されている。
−射出成形金型4を開くステップ、
−隣り合って配置された少なくとも2つのフィルムウエブ1、1´のキャリ層を、バックインジェクション成形モチーフ6から剥がすステップ、
−成形されたプラスチック部品を取り出すステップ。
【0128】
図6aは、フィルムウエブ1、1´のアライメントの概略図である。
【0129】
したがって、モチーフ6、6´を有し、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´は、図6aに示されている。フィルムウエブ1、1´及びモチーフ6、6´のデザインに関しては、上記の記載が参照される。
【0130】
図6aは、解放信号の生成を示す。個別の解放信号11は、それぞれのキャビティ5に割り当てられている。それぞれの場合において、対応するモチーフ6がそれぞれのキャビティ5に正確に配置されるまで、解放信号11は生成されない。
【0131】
したがって、搬送方向及び/又は搬送方向に直交する方向において、±0.1mm未満、好ましくは±0.05mm未満の偏差の場合にのみ、解放信号11を生成することができる。解放信号11は、キャビティ5に対してアライメントされたそれぞれのモチーフ6のために生成される。
【0132】
偏差は、複数の異なる許容誤差、特に、搬送装置の機械的許容誤差、フィルムの製造における製造許容誤差、特に、フィルムの圧力許容誤差及び材料特性、特に、その伸張係数を有することが好ましい。
【0133】
図6aに示すように、4つのモチーフ6の2つは、対応するキャビティ5に対して正確に配置されている。その結果、解放信号11は、これらに既に存在する。反対に、モチーフ6´は、モチーフ6´に割り当てられたキャビティ5に対して正確に配置されていない。その結果、ここでは、解放信号12は存在しない。全ての解放信号11が生成されない場合は、制御装置9は、バックインジェクション成形プロセスを開始しない。制御装置9は、フィルムウエブ1の別の必要なアライメントを行うことが好ましい。その結果、モチーフ6´は、対応のキャビティ5に対して正確に配置される。
【0134】
図6bに示すように、全ての4つのモチーフ6は、対応するキャビティ5に対して正確に配置されている。その結果、解放信号11は、全てのモチーフに存在する。制御装置9は、解放信号11を検出し、バックインジェクション成形プロセスを開始する。
【0135】
図7は、搬送装置20の概略図である。
【0136】
図7に示された搬送装置20により、モチーフ6を有し、搬送方向に略直交する方向に隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´は、搬送方向に搬送される。搬送装置20は、2つのフィルム巻戻器2、2´と、2つのフィルム巻取器3、3´とを備える。1つのフィルム巻戻器2、2´と、1つのフィルム巻取器3、3´とは、それぞれのフィルムウエブ1、1′に割り当てられている。
【0137】
搬送装置20は、隣り合う2つのフィルムウエブ1、1´が別々に設けられ、搬送され、及び/又は、アライメントされるように、構成されていることが好ましい。これにより、それぞれのフィルムウエブ1、1´について、キャビティに対するモチーフの高い位置決め精度が達成される。したがって、互いに異なるフィルムウエブ1、1´のモチーフ、及び/又は、フィルムウエブ1、1´のモチーフ6の異なる許容誤差に個別に対応することができる。これにより、位置決め精度が更に向上する。
【0138】
しかしながら、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´を、同時に、設け、搬送し、及び/又は、アライメントすることができる。
【0139】
更に、図7に示された搬送装置20は、少なくとも1つの調整装置を有する。調整装置は、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´をアライメントするためのものである。搬送装置20は、2つの調整装置を有することが有益である。それぞれの場合において、1つの調整装置は、1つのフィルムウエブ1、1´に割り当てられている。
【0140】
調整装置は、少なくとも1つのステッピングモータ備えることが好ましい。ステッピングモータは、特に、隣り合って配置された2つのフィルムエウエブ1、1´をアライメント、又は、隣り合って配置されたフィルムウエブ1、1´の1つのアライメントのためのものである。調整装置は、第1及び第2ステッピングモータを備えることが有益である。第1ステッピングモータは、搬送方向における1つ又は両方のフィルムウエブ1、1´のアライメントのために設けられ、第2ステッピングモータは、搬送方向に直交する方向における1つ又は両方のフィルムウエブ1、1´のアライメントのために設けられている。
【0141】
ステッピングモータは、0.005mm、好ましくは0.001mmの最小ステップサイズを有する。更に、ステッピングモータは、2000mm/sの最大速度を有することが有益である。これにより、モチーフ6を有し、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の効果的且つ正確なアライメントが可能になる。
【0142】
ステッピングモータの代わりに、調整装置は、2000mm/s最大速度のサーボモータを有することができる。サーボモータは、固定ステップ長とは関係なく正確に位置決めすることができる。したがって、固定位置に到達する、及び/又は、制御信号に正確に対応することができる。
【0143】
更に、少なくとも1つの調整装置を、フィルム巻戻器2、2´及び/又は、フィルム巻取器3、3´の一部とすることもできる。
【0144】
図7に示す搬送装置20は、更に、少なくとも1つのセンサ8を有する。少なくとも1つのセンサ8は、特に、レジスターマーク7、7´及び/又はモチーフ6を検出するためのものである。センサ8のデザイン及び/又は配置に関しては、上記説明を参照する。
【0145】
搬送装置20は、少なくとも1つの制御装置9を有することが有益である。搬送装置20の制御装置9は、隣り合って配置された2つのフィルムウエブ1、1´の搬送を制御するように、特に、隣り合って配置されたフィルムウエブ1、1´のそれぞれの搬送を別々に制御するように設計されていることが好ましい。
【0146】
図8は、フィルムウエブ1のモチーフ6の概略平面図である。モチーフ6を、例えば、グラフィック形成されたアウトライン、図形表示、画像、視認可能デザインエレメント、シンボル、ロゴ、ポートレイト、パターン、英数字、テキスト、カラーデザインとすることができる。
【0147】
フィルムウエブ1は、モチーフのないエリアを有する。モチーフ6は、モチーフのないエリアにより囲まれている。特に、モチーフのないエリアは、それぞれの場合において、モチーフ6と、フィルムウエブ1の側端との間、及び/又は、モチーフの間に形成されている。モチーフのないエリアは、それぞれのモチーフ6の周りに、フレーム、特に、周フレームを形成することが好ましい。モチーフのないエリアの幅は、好ましくは10mm〜550mmの間、特に25mm〜300mmの間である。
【0148】
図8に示すように、モチーフのないエリアは、第1部分エリア21と第2部分エリア22とを有することが好ましい。特に、第1部分エリア21は、クランプ装置、特に、クランプフレームを位置決めするためのスペースを形成し、かつ/又は、第2部分エリア22は、レジスターマークを位置決めするためのスペースを形成する。
【0149】
図8に示すように、第1部分エリア21は、モチーフ6に直接近接して、及び、モチーフ6の隣に配置されている。これにより、フィルムウエブを、クランプ装置によりモチーフ6のできるだけ近くに固定することができる。これにより、フィルムの伸張、しわのような妨害要因が最小限になる。図8に示すように、第2部分エリア22と、モチーフ6とは、互いに離れて配置されている。第1部分エリア21は、モチーフ6と第2部分エリア22との間に配置されている。これにより、センサにより、第2部分エリア22に配置されたレジスターマークをより容易に検出することができる、又は、センサをより容易に位置決めすることができる。
【0150】
第1部分エリア21の幅は、好ましくは5mm〜500mmの間、特に好ましくは15mm〜200mm間である。第2部分エリア22の幅は、好ましくは5mm〜50mmの間、特に好ましくは15mm〜30mmの間である。
【符号の説明】
【0151】
1、1´ フィルムウエブ
2、2´ フィルム巻戻器
3、3´ フィルム巻取器
4 射出成形金型
5 キャビティ
6、6´ モチーフ
7、7´ レジスターマーク
8 センサ
9 制御装置
10 システム
11 解放信号
12 解放信号なし
20 搬送装置
21、22 部分エリア
101、102、103、201、202、203 ステップ
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8