特許第6977082号(P6977082)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6977082アンモニア分解装置及びシステム並びに水素製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6977082
(24)【登録日】2021年11月12日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】アンモニア分解装置及びシステム並びに水素製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/04 20060101AFI20211125BHJP
   C01B 3/58 20060101ALI20211125BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20211125BHJP
   H01M 8/0662 20160101ALI20211125BHJP
【FI】
   C01B3/04 B
   C01B3/58
   H01M8/0606
   H01M8/0662
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-38073(P2020-38073)
(22)【出願日】2020年3月5日
(65)【公開番号】特開2021-1105(P2021-1105A)
(43)【公開日】2021年1月7日
【審査請求日】2020年3月5日
(31)【優先権主張番号】201910538522.X
(32)【優先日】2019年6月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519418503
【氏名又は名称】ナショナル エンジニアリング リサーチ センター オブ ケミカル ファーティライザー キャタリスト、フージョウ ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リロン ジアン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ルオ
(72)【発明者】
【氏名】チョンチ チェン
(72)【発明者】
【氏名】シンジイ リン
(72)【発明者】
【氏名】ジェンシン リン
【審査官】 磯部 香
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−095512(JP,A)
【文献】 特開2010−282755(JP,A)
【文献】 特開2010−269965(JP,A)
【文献】 特開2009−007245(JP,A)
【文献】 特開2012−167070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 3/04
C01B 3/58
H01M 8/0606
H01M 8/0662
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングを備えるアンモニア分解装置であって、
前記ケーシングは、順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーンとを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部と第2反応部とを含み、前記第1反応部が前記加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、前記第2反応部が前記熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部と、
前記第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が前記第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを前記第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイルと、
前記加熱ゾーン内に設置され前記ケーシングの内壁と前記第1反応部との間に位置して、前記第1反応部内の反応温度を維持するバーナーと、
前記ケーシング内に設置され、且つ前記ケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、前記バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して前記熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の前記排気ガス貫通孔が開設される仕切り板と、をさらに備える
ことを特徴とするアンモニア分解装置。
【請求項2】
前記ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比は(1〜3):1であることを特徴とする請求項1に記載のアンモニア分解装置。
【請求項3】
前記反応部のアスペクト比は(5〜10):1であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア分解装置。
【請求項4】
前記反応部は少なくとも2つあり、前記ケーシング内に互いに並んで設置され、
前記反応部の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比は(8〜50):1である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア分解装置。
【請求項5】
前記反応部は固定床反応器であり、前記バーナーは多孔質媒体バーナー又は触媒バーナーであることを特徴とする請求項に記載のアンモニア分解装置。
【請求項6】
アンモニア分解システムであって、
請求項1〜のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置を備え、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、前記熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置と、をさらに備える
ことを特徴とするアンモニア分解システム。
【請求項7】
ガス分離装置又はアンモニア除去装置と、アンモニア貯蔵タンクと、燃料タンクと、をさらに備え、
前記ガス分離装置は、前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記ガス分離装置内に送り分離して高純度水素を得て、前記ガス分離装置は、双方向に連通して設置される圧力スイング吸着装置と膜分離装置とを含み、前記圧力スイング吸着装置が前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記圧力スイング吸着装置内に送り分離して高純度水素を得て、前記圧力スイング吸着装置と膜分離装置が双方向に連通することによって、前記圧力スイング吸着装置内の分離されていない窒素と水素の混合物が前記膜分離装置を通過して前記圧力スイング吸着装置内に循環して送り込まれ分離されて高純度水素を得て、
前記アンモニア除去装置は、前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記アンモニア除去装置内に送り、水素窒素混合ガス中の残留アンモニアを除去し、前記アンモニア除去装置は水素燃料電池と連通して、残留アンモニアを除去した後の水素窒素混合ガスを水素燃料電池内に送り、前記水素燃料電池の排気ガス出口が前記第2熱交換装置に接続されて、前記水素燃料電池から排出された水素含有排気ガスを燃料ガスと混合し、熱交換後に前記加熱ゾーン内に送り燃焼させ、
前記アンモニア貯蔵タンクは、前記第1熱交換装置に接続され、
前記燃料タンクは、前記第2熱交換装置に接続される
ことを特徴とする請求項に記載のアンモニア分解システム。
【請求項8】
前記第1熱交換装置は熱交換器又は蒸発器であり、
前記第2熱交換装置は熱交換器又は蒸発器である
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のアンモニア分解システム。
【請求項9】
請求項1〜のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置を用いたアンモニア分解方法であって、
アンモニアガスが空間速度500〜10000mL/(gcat・h)で前記第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成するステップを含み、前記第1反応部の反応温度は650〜850℃であり、前記第2反応部の反応温度は450〜600℃であるアンモニア分解方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水素製造の技術分野に属し、具体的には、アンモニア分解装置及びシステム並びに水素製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換する化学デバイスであり、電気化学発電機とも呼ばれ、水力発電、火力発電及び原子力発電に続く第4種の発電技術である。燃料電池は、電気化学反応によって燃料の化学エネルギー中のギブス自由エネルギーの一部を電気エネルギーに変換し、カルノーサイクル効果に制限されないため、効率が高い。また、燃料電池と酸素は原料として使用され、メカニカル且つ伝動部材、騒音公害がなく、排出される有害ガスが比較的に少ない。エネルギー節約と生態環境保護の観点から、燃料電池の開発の見通しがあることが分かる。
【0003】
水素は燃料電池に最適な燃料であるが、水素貯蔵技術にはまだ多くの課題があり、例えば、常温常圧での水素ガスの体積エネルギー密度は0.0108MJ・L-1であり、車両用燃料電池の航続距離の要件を満たすために、水素の体積エネルギー密度を3MJ・L-1に上げるには、水素ガスを35MPaに加圧する必要がある。これにより、対応する投資コストも増加し、車両用燃料電池の安全性が低下する。アンモニア、メタノール、ガソリンや天然ガスなどの水素リッチ燃料を使用して改質することにより水素ガスを提供することは、より簡単で、安全で、効率的で経済的である。アンモニアは、水素含有量が17.6wt%となる水素リッチ燃料であり、しかも液化しやすく、エネルギー密度が高く、炭素排出がなく、安全性が高く、燃料コストが低いなどの利点がある。ただ2MPaの場合、アンモニアを、体積エネルギー密度が13MJ・L-1となる液体に液化することができ、これは圧縮水素貯蔵より3〜4倍高いため、アンモニアの触媒分解による水素製造により燃料電池に水素を供給することは、効率的で信頼できる新しい方法である。従来のアンモニア分解による水素製造方法においては、システム構造が複雑で、触媒利用効率が低く、エネルギー浪費が深刻で、アンモニア分解が不完全で、及びアンモニア分解後のガス中のアンモニアガスの残留量が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、先行技術における、アンモニア分解による水素製造においてアンモニアガス分解が不完全で、ガス生成物中のアンモニアガスの残留量が高いなどの欠陥を克服し、それにより、アンモニア分解装置及びシステム並びにアンモニア分解方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は以下のような技術的解決手段を提供する。
【0006】
本発明は、ケーシングを備えるアンモニア分解装置を提供し、前記ケーシングは、順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーンとを含み、前記加熱ゾーンと熱交換ゾーンは、ケーシングの長手方向に沿って順次連通して設置されてもよく、孔路により並んで連通して設置されてもよく、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部と第2反応部とを含み、前記第1反応部が前記加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、前記第2反応部が前記熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部と、
前記第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が前記第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを前記第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイルと、をさらに備える。
【0007】
前記ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比は(1〜3):1である。
【0008】
前記反応部のアスペクト比は(5〜10):1である。
【0009】
前記アンモニア分解装置は、
前記加熱ゾーン内に設置され前記ケーシングの内壁と前記第1反応部との間に位置して、前記第1反応部内の反応温度を維持するバーナーと、
前記ケーシング内に設置され、且つ前記ケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、前記バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して前記熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の前記排気ガス貫通孔が開設される仕切り板と、をさらに備える。
【0010】
前記反応部は少なくとも2つあり、前記ケーシング内に互いに並んで設置され、
前記反応部の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比は(8〜50):1である。
【0011】
前記反応部は固定床反応器であり、
前記バーナーは多孔質媒体バーナー又は触媒バーナーであり、そのうち、多孔質媒体バーナーは、多孔質媒体構造を有するバーナーである。
【0012】
本発明は、アンモニア分解システムをさらに提供し、上記アンモニア分解装置を備え、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、前記熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置と、をさらに備える。
【0013】
前記アンモニア分解システムは、
ガス分離装置又はアンモニア除去装置と、アンモニア貯蔵タンクと、燃料タンクと、をさらに備え、
前記ガス分離装置は、前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記ガス分離装置に送り分離して高純度水素を得て、前記ガス分離装置は、双方向に連通して設置される圧力スイング吸着装置と膜分離装置とを含み、前記圧力スイング吸着装置が前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記圧力スイング吸着装置内に送り分離して高純度水素を得て、前記圧力スイング吸着装置と膜分離装置が双方向に連通することによって、前記圧力スイング吸着装置内の分離されていない窒素と水素の混合物が前記膜分離装置を通過して前記圧力スイング吸着装置内に循環して送り込まれ分離されて高純度水素を得て、
前記アンモニア除去装置は、前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを前記アンモニア除去装置内に送り、水素窒素混合ガス中の残留アンモニアを除去し、前記アンモニア除去装置は水素燃料電池と連通して、残留アンモニアを除去した後の水素窒素混合ガスを水素燃料電池内に送り、前記水素燃料電池の排気ガス出口が前記第2熱交換装置に接続されて、前記水素燃料電池から排出された水素含有排気ガスを燃料ガスと混合し、熱交換後に前記加熱ゾーン内に送り燃焼させ、
前記アンモニア貯蔵タンクは、前記第1熱交換装置に接続され、
前記燃料タンクは、前記第2熱交換装置に接続される。
【0014】
前記第1熱交換装置は熱交換器又は蒸発器であり、
前記第2熱交換装置は熱交換器又は蒸発器である。
【0015】
また、本発明は、上記アンモニア分解装置を用いたアンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度500〜10000mL/(gcat・h)で前記第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成するステップを含み、前記第1反応部の反応温度は650〜850℃であり、前記第2反応部の反応温度は450〜600℃である。
【0016】
本発明の技術的解決手段には、以下のような利点がある。
1、本発明によって提供されるアンモニア分解装置は、ケーシングと、加熱ゾーンと、熱交換ゾーンと、反応部と、熱交換コイルとを備え、熱交換コイルを反応部の外壁に螺旋状に巻くことにより、アンモニアガスを十分に加熱することができ、アンモニアガスの加熱効率を向上させ、反応部に、順次連通する第1反応部と第2反応部を設置することにより、アンモニアガスが第1反応部に入った後に分解されて窒素と水素の混合物を生成するよう保証することができ、アンモニアガスの分解効率を向上させる。第2反応部は、第1反応部で生成された窒素と水素の混合物中の残留アンモニアガスに対して二次分解を行い、第2反応部の窒素と水素の混合物中のアンモニアガスの残留量を低減し、アンモニアガスをより完全に分解させることができ、該装置は、アンモニアガスの変換率を99.9%以上に達させ、窒素と水素の混合物中のアンモニアガスの残留量を1000ppm未満にすることができる。
【0017】
2、本発明によって提供されるアンモニア分解装置は、ニッケル系触媒層とルテニウム系触媒層の厚さの比を(1〜3):1に制御することにより、反応器の温度分布を制御し、触媒のコストを節約し、装置のコンパクト性を向上させることができる。
【0018】
3、本発明によって提供されるアンモニア分解システムは、アンモニア分解装置と、第1熱交換装置と、第2熱交換装置とを備え、該システムは、第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが第1反応部に入るようにするために、第1熱交換装置を介して第1反応部のアンモニアガスの入口端及び第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端に接続することができ、第2熱交換装置内に熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、第2熱交換装置が熱交換ゾーン及び加熱ゾーンにそれぞれ接続され、従って、廃熱を十分に利用し、システムの利用効率を向上させることができる。
【0019】
4、本発明によって提供されるアンモニア分解システムは、ガス分離装置を備える場合、ガス分離装置が圧力スイング吸着装置と膜分離装置とを含み、窒素と水素の混合物を分離して高純度水素を得る時に、水素ガスの純度を高め、その体積分率を99.9%以上に達させることができ、アンモニア除去装置と水素燃料電池とを備える場合、該システムは水素燃料電池に安定した原料を供給できるだけでなく、水素燃料電池で生成された水素含有排気ガスをリサイクルすることができ、それによりシステムの利用率を向上させる。
【0020】
5、本発明によって提供されるアンモニア分解方法は、第1固定床反応器の温度を650〜850℃に設定し、第2固定床反応器の温度を450〜600℃に設定することにより、触媒の触媒効果を十分に発揮し、ニッケル系触媒とルテニウム系触媒でのアンモニアガスの分解効率を向上させ、生成物中のアンモニアガスの残留量を低減することができる。
【0021】
本発明の特定の実施形態又は先行技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、特定の実施形態又は従来技術の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明し、当然ながら、以下に説明する図面は単に本発明のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労働を要することなくこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例1におけるアンモニア分解装置の構造概略図である。
図2】本発明の実施例1と実施例2におけるアンモニア分解システムの構造概略図である。
図3】本発明の実施例2におけるアンモニア分解装置の構造概略図である。
図4】本発明の実施例3におけるアンモニア分解システムの構造概略図である。
図5】本発明の実施例4におけるアンモニア分解システムの構造概略図である。
図6】本発明の実施例5におけるアンモニア分解システムの構造概略図である。
図7】本発明の実施例6におけるアンモニア分解システムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の実施例は、本発明をより良く理解するために提供されるが、前記好適な実施形態に限定されず、本発明の内容及び特許範囲を限定するものではなく、誰でも本発明の教示で又は本発明を他の先行技術の特徴と組み合わせて得られた本発明と同一又は類似の任意の製品は、すべて本発明の特許範囲内に含まれる。
【0024】
実施例において特定の実験ステップ又は条件が明記されていない場合、本分野内の文献に記載された従来の実験ステップの操作又は条件に従って行えばよい。製造業者が明記されていない使用される試薬又は機器は、すべて市販により得られる従来の試薬製品である。
【0025】
実施例1
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図1に示され、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの長手方向に沿って順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部2であって、具体的には、本実施例において、反応部2が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が8:1であり、第1反応部と第2反応部が同一の固定床反応器内に設置され、第1反応部3が加熱ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、第2反応部5が熱交換ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が3:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が20:1である反応部2と、
第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルが固定床反応器の外壁に螺旋状に巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の排気ガス貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0026】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解システムをさらに提供し、図2に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0027】
また、本実施例は、アンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度2000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成するステップを含み、第1反応部の反応温度は700℃であり、第2反応部の反応温度は500℃であり、そのうち、窒素と水素の混合物において、水素ガスの体積分率が75%であり、窒素ガスの体積分率が25%であり、アンモニアガスが1000ppm未満である。
【0028】
実施例2
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図3に示され、ケーシングを備え、順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とをさらに備え、加熱ゾーンと熱交換ゾーンとが孔路により並んで連通して設置され、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部であって、具体的には、本実施例において、反応部が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が5:1であり、第1反応部と第2反応部がそれぞれ2つの固定床反応器内に設置され、2つの固定床反応器がパイプを介して直列に接続して設置され、第1反応部3が第1固定床反応器内に設置され、第2反応部5が第2固定床反応器内に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が1:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が40:1である反応部と、
第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルが第1固定床反応器及び第2固定床反応器の外壁に螺旋状に順次巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の排気ガス貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0029】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解システムをさらに提供し、図2に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0030】
また、本実施例は、アンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度2000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成するステップを含み、第1反応部の反応温度は700℃であり、第2反応部の反応温度は500℃であり、そのうち、窒素と水素の混合物において、水素ガスの体積分率が75%であり、窒素ガスの体積分率が25%であり、アンモニアガスが1000ppm未満である。
【0031】
実施例3
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図1に示され、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの長手方向に沿って順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部2であって、具体的には、本実施例において、反応部2が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が8:1であり、第1反応部と第2反応部が同一の固定床反応器内に設置され、第1反応部3が加熱ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、第2反応部5が熱交換ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が3:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が20:1である反応部2と、
第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルが固定床反応器の外壁に螺旋状に巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の排気ガス貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0032】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解による水素製造システムをさらに提供し、図4に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスをガス分離装置に送り分離して高純度水素を得て、ガス分離装置が、双方向に連通して設置される圧力スイング吸着装置13と膜分離装置14とを含み、圧力スイング吸着装置が第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを圧力スイング吸着装置に送り分離して高純度水素を得て、圧力スイング吸着装置と膜分離装置が双方向に連通することによって、圧力スイング吸着装置内の分離されていない窒素と水素の混合物が膜分離装置を通過して圧力スイング吸着装置内に循環して送り込まれ分離されて高純度水素を得るガス分離装置であって、具体的には、本実施例において、圧力スイング吸着装置から膜分離装置内に入る、分離されていない窒素と水素の混合物中の窒素と水素の体積比が1:1であるガス分離装置と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0033】
また、本実施例は、アンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度5000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成し、窒素と水素の混合物がガス分離装置を通過した後、高純度水素を得るステップを含み、そのうち、第1反応部の反応温度は850℃であり、第2反応部の反応温度は450℃であり、得られた高純度水素ガスの体積分率は>99.9%であり、水素回収率は85%である。
【0034】
実施例4
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図1に示され、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの長手方向に沿って順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部2であって、具体的には、本実施例において、反応部2が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が8:1であり、第1反応部と第2反応部が同一の固定床反応器内に設置され、第1反応部3が加熱ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、第2反応部5が熱交換ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が3:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が8:1である反応部2と、
第2反応部と第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルが固定床反応器の外壁に螺旋状に巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板には複数の排気ガス貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0035】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解システムをさらに提供し、図5に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
前記第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスをアンモニア除去装置に送り、水素窒素混合ガス中の残留アンモニアを除去し、アンモニア除去装置が水素燃料電池15と連通して、残留アンモニアを除去した後の水素窒素混合ガスを水素燃料電池に送り、前記水素燃料電池の排気ガス出口が前記第2熱交換装置に接続されて、前記水素燃料電池から排出された水素含有排気ガスを燃料ガスと混合し、熱交換後に前記加熱ゾーン内に送り燃焼させるアンモニア除去装置12と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0036】
また、本実施例は、アンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度1000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成し、窒素と水素の混合物がアンモニア除去装置を通過した後に水素燃料電池に入り、水素燃料電池に原料を供給し、水素燃料電池から排出された水素含有排気ガスを燃料ガスと混合し、熱交換後に前記加熱ゾーンに送り燃焼させるステップを含み、そのうち、第1反応部の反応温度は650℃であり、第2反応部の反応温度は450℃である。
【0037】
また、本実施例は、アンモニア分解による水素製造方法及び水素ガスのリサイクルをさらに提供し、アンモニアガスがアンモニアガス貯蔵装置から排出され、熱交換器を通過した後にアンモニア分解装置のコイル内に入り、加熱後に第1固定床反応器及び第2固定床反応器に順次入って分解され、窒素と水素の混合物を生成し、窒素と水素の混合物がアンモニア除去装置を通過した後に燃料電池内に入り、燃料電池にガスを供給し、燃料電池から排出された水素含有排気ガスが燃焼し、燃料貯蔵装置から供給された燃料と熱交換することを含む。
【0038】
実施例5
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図1に示され、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの長手方向に沿って順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部2であって、具体的には、本実施例において、反応部2が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が8:1であり、第1反応部と第2反応部が同一の固定床反応器内に設置され、第1反応部3が加熱ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、第2反応部5が熱交換ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が3:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が20:1である反応部2と、
第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルが固定床反応器の外壁に螺旋状に巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の排気ガス貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0039】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解による水素製造システムをさらに提供し、図6に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスをガス圧力スイング吸着装置内に送り分離して高純度水素を得る圧力スイング吸着装置と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0040】
また、本実施例はアンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度5000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成し、窒素と水素の混合物が圧力スイング吸着装置を通過した後、高純度水素を得るステップを含み、そのうち、第1反応部の反応温度は850℃であり、第2反応部の反応温度は450℃であり、得られた高純度水素ガスの体積分率は99.9%であり、水素回収率は60%である。
【0041】
実施例6
本実施例はアンモニア分解装置を提供し、その構造が図1に示され、ケーシングを備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの長手方向に沿って順次連通する加熱ゾーンと熱交換ゾーン6とを含み、
前記アンモニア分解装置は、
順次連通して設置される第1反応部3と第2反応部5とを含み、第1反応部が加熱ゾーン内に設置されその内にニッケル系触媒を充填してニッケル系触媒層を形成し、第2反応部が熱交換ゾーン内に設置されその内にルテニウム系触媒を充填してルテニウム系触媒層を形成する反応部2であって、具体的には、本実施例において、反応部2が固定床反応器であり、固定床反応器のアスペクト比が8:1であり、第1反応部と第2反応部が同一の固定床反応器内に設置され、第1反応部3が加熱ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、第2反応部5が熱交換ゾーンに近い固定床反応器の一端に設置され、ニッケル系触媒層と前記ルテニウム系触媒層の厚さの比が3:1であり、固定床反応器の内径とニッケル系触媒又はルテニウム系触媒粒子の粒径との比が20:1である反応部2と、
第2反応部及び第1反応部の外壁に螺旋状に順次巻かれ、熱交換コイルのアンモニアガスの入口が、第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端の近くに設置され、熱交換コイルのアンモニアガスの出口が第1反応部のアンモニアガスの入口部と連通して、予熱されたアンモニアガスを第1反応部と第2反応部内に順次送り反応させる熱交換コイル4であって、具体的には、本実施例において、熱交換コイルは固定床反応器の外壁に螺旋状に巻かれる熱交換コイル4と、
加熱ゾーン内に設置されケーシングの内壁と第1反応部との間に位置して、第1反応部内の反応温度を維持するバーナー1であって、具体的には、本実施例において、バーナーが多孔質媒体バーナーであるバーナー1と、
ケーシング内に設置され、且つケーシングを加熱ゾーンと熱交換ゾーンに分け、バーナー内の排気ガスが排気ガス貫通孔を通過して熱交換ゾーンに入って熱交換媒体とするようにするために、仕切り板に複数の排気ガスの貫通孔が開設される仕切り板7と、をさらに備える。
【0042】
本実施例は、上記装置を備えるアンモニア分解の水素製造システムをさらに提供し、図7に示すように、
第1熱交換装置内に水素窒素混合ガスと間接熱交換を行った後のアンモニアガスが前記第1反応部に入るようにするために、熱交換コイルのアンモニアガスの入口端及び前記第2反応部の水素窒素混合ガスの出口端にそれぞれ接続される第1熱交換装置8であって、具体的には、本実施例において、第1熱交換装置が第1熱交換器である第1熱交換装置8と、
第2熱交換装置内に前記熱交換ゾーンからの排気ガスと間接熱交換を行った後の燃料ガスが前記加熱ゾーンに入って燃焼するようにするために、前記熱交換ゾーン及び前記加熱ゾーンにそれぞれ接続される第2熱交換装置9であって、具体的には、本実施例において、第2熱交換装置が第2熱交換器である第2熱交換装置9と、
第1熱交換装置に接続されて、熱交換された水素窒素混合ガスを膜分離装置に送り分離して高純度水素を得る膜分離装置と、
第1熱交換装置に接続されるアンモニア貯蔵タンク10と、
第2熱交換装置に接続される燃料タンク11と、を備える。
【0043】
また、本実施例は、アンモニア分解方法をさらに提供し、アンモニアガスが空間速度5000mL/(gcat・h)で第1反応部と第2反応部を順次通過して分解され、窒素と水素の混合物を生成し、窒素と水素の混合物が膜分離装置を通過した後、高純度水素を得るステップを含み、そのうち、第1反応部の反応温度は850℃であり、第2反応部の反応温度は450℃であり、得られた高純度水素ガスの体積分率は94%であり、水素回収率は92%である。
【0044】
上記実施例は、明確に説明するための単なる例であるが、実施形態を限定するものではないことが明らかである。当業者にとっては、上記の説明に基づいて、様々な形態の他の変化又は変更を行うことができる。ここではすべての実施形態を挙げる必要がなく、挙げることもできない。これから生じる明らかな変化又は変更は、依然として本発明の特許範囲内にある。
【符号の説明】
【0045】
1−バーナー、2−反応部、3−第1反応部、4−熱交換コイル、5−第2反応部、6−熱交換ゾーン、7−仕切り板、8−第1熱交換装置、9−第2熱交換装置、10−アンモニア貯蔵タンク、11−燃料タンク、12−アンモニア除去装置、13−圧力スイング吸着装置、14−膜分離装置、15−水素燃料電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7