特許6977206IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

自然免疫を活性化する粘膜ワクチン用アジュバントに関し、特に新規インフルエンザワクチン

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、経粘膜投与型ワクチンに使用する有効かつ安全な粘膜ワクチン用アジュバントを提供することを課題とする。具体的には、自然抗体の産生を増強又は自然免疫を活性化し、ウイルスに特異的な分泌型IgA抗体を誘導する粘膜ワクチン用アジュバントを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

このような知見から、本発明者らは、自然免疫の活性化又は自然抗体の産生を増強しうる物質をスクリーニングにより獲得することで、感染予防に有効な粘膜ワクチン用アジュバントを新たに開発することができると考え、鋭意検討した結果、特定の化合物群を見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
本発明の粘膜ワクチン用アジュバントは、ウイルス感染初期及びウイルス抗原特異的な獲得免疫の成立に重要な自然抗体の産生を増強、又は自然免疫を活性化するものである。特に、自然抗体(IgM又はIgA)の産生を増強する粘膜ワクチン用アジュバントとして、フラボノイド化合物であるケンフェロール、Srcファミリーキナーゼ阻害剤であるPP2、及びcAMP誘導剤であるフォルスコリンを見出した。また、自然免疫を活性化する粘膜ワクチン用アジュバントとして、TLR2リガンドであるPam3CSK4、インフラマソームを活性化する抗生物質のアンフォテリシンB、IFN-γの産生を増強するインゲノールエステルであるインゲノール3,20-ジベンゾエートを見出した。さらに、in vivoの系において、本発明の粘膜ワクチン用アジュバント及びインフルエンザワクチン抗原を経鼻的に投与したところ、特にPam3CSK4は、鼻腔粘膜上に効率的に抗原特異的な分泌型IgAを産生することが確認された。また、Pam3CSK4とPP2とを併用した投与では、各アジュバント物質単独による効果と比較して、抗原特異的なIgA産生を増強した。このことから、本発明が提供する粘膜ワクチン用アジュバントは、自然免疫を活性化、又は自然抗体の産生を増強することにより、粘膜上への分泌型IgA産生を誘導し、ウイルス又は病原菌などの病原体による感染を防御するものであり、また、感染予防のための分泌型IgAの誘導剤と成り得るものである。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】Pam3CSK4を粘膜ワクチン用アジュバントとしたときの鼻腔洗浄液中のIgA産生量及びPP2とPam3CSK4を粘膜ワクチン用アジュバントとして併用したときの鼻腔洗浄液中のIgA産生量を示す図である。

【図2】Pam3CSK4を粘膜ワクチン用アジュバントとしたときの血漿中のIgG産生量及びPP2とPam3CSK4を粘膜ワクチン用アジュバントとして併用したときの血漿中のIgG産生量を示す図である。

【図3】インゲノール3,20-ジベンゾエートを粘膜ワクチン用アジュバントとしたときの鼻腔洗浄液中のIgA産生量及びpoly(I:C)とインゲノール3,20-ジベンゾエートを粘膜ワクチン用アジュバントとして併用したときの鼻腔洗浄液中のIgA産生量を示す図である。

【図4】インゲノール3,20-ジベンゾエートを粘膜ワクチン用アジュバントとしたときの血漿中のIgG産生量及びpoly(I:C)とインゲノール3,20-ジベンゾエートを粘膜ワクチン用アジュバントとして併用したときの血漿中のIgG産生量を示す図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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