【実施例】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る車両の制御装置を搭載したハイブリッド車両について詳細に説明する。
【0012】
図1において、ハイブリッド車両1は、内燃機関としてのエンジン2と、トランスミッション3と、モータとしてのモータジェネレータ4と、駆動輪5と、ハイブリッド車両1を総合的に制御するHCU(Hybrid Control Unit)10と、エンジン2を制御する制御部としてのECM(Engine Control Module)11と、トランスミッション3を制御するTCM(Transmission Control Module)12と、ISGCM(Integrated Starter Generator Control Module)13と、INVCM(Invertor Control Module)14と、低電圧BMS(Battery Management System)15と、高電圧BMS16とを含んで構成される。
【0013】
エンジン2には、複数の気筒が形成されている。本実施例において、エンジン2は、各気筒に対して、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行うように構成されている。
【0014】
エンジン2には、ISG(Integrated Starter Generator)20と、スタータ21とが連結されている。ISG20は、ベルト22などを介してエンジン2のクランクシャフト18に連結されている。ISG20は、電力が供給されることにより回転することでエンジン2を回転駆動させる電動機の機能と、クランクシャフト18から入力された回転力を電力に変換する発電機の機能とを有する。
【0015】
本実施例では、ISG20は、ISGCM13の制御により、電動機として機能することで、エンジン2をアイドリングストップ機能による停止状態から再始動させるようになっている。ISG20は、電動機として機能することで、ハイブリッド車両1の走行をアシストすることもできる。
【0016】
スタータ21は、図示しないモータとピニオンギヤとを含んで構成されている。スタータ21は、モータを回転させることにより、クランクシャフト18を回転させて、エンジン2に始動時の回転力を与えるようになっている。このように、エンジン2は、スタータ21によって始動され、アイドリングストップ機能による停止状態からISG20によって再始動される。
【0017】
トランスミッション3は、エンジン2から出力された回転を変速し、ドライブシャフト23を介して駆動輪5を駆動するようになっている。トランスミッション3は、平行軸歯車機構からなる常時噛合式の変速機構25と、ノーマルクローズタイプの乾式クラッチによって構成されるクラッチ26と、ディファレンシャル機構27と、図示しないアクチュエータとを備えている。
【0018】
トランスミッション3は、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)として構成されており、TCM12により制御されたアクチュエータにより変速機構25における変速段の切換えとクラッチ26の接続及び解放が行われるようになっている。ディファレンシャル機構27は、変速機構25によって出力された動力をドライブシャフト23に伝達するようになっている。
【0019】
モータジェネレータ4は、ディファレンシャル機構27に対して、チェーン等の動力伝達機構28を介して連結されている。モータジェネレータ4は、電動機として機能する。
【0020】
このように、ハイブリッド車両1は、エンジン2とモータジェネレータ4の両方の動力を車両の駆動に用いることが可能なパラレルハイブリッドシステムを構成しており、エンジン2及びモータジェネレータ4の少なくとも一方が出力する動力により走行するようになっている。
【0021】
モータジェネレータ4は、発電機としても機能し、ハイブリッド車両1の走行によって発電を行うようになっている。なお、モータジェネレータ4は、エンジン2から駆動輪5までの動力伝達経路の何れかの箇所に動力伝達可能に連結されていればよく、必ずしもディファレンシャル機構27に連結される必要はない。
【0022】
ハイブリッド車両1は、バッテリとしての第1蓄電装置30と、第2蓄電装置31を含む低電圧パワーパック32と、第3蓄電装置33を含む高電圧パワーパック34と、高電圧ケーブル35と、低電圧ケーブル36とを備えている。
【0023】
第1蓄電装置30、第2蓄電装置31及び第3蓄電装置33は、充電可能な二次電池から構成されている。第1蓄電装置30は鉛電池からなる。第2蓄電装置31は、第1蓄電装置30よりも高出力かつ高エネルギー密度な蓄電装置である。
【0024】
第2蓄電装置31は、第1蓄電装置30と比較して短い時間で充電が可能である。本実施例では、第2蓄電装置31はリチウムイオン電池からなる。なお、第2蓄電装置31はニッケル水素蓄電池であってもよい。
【0025】
第1蓄電装置30及び第2蓄電装置31は、約12Vの出力電圧を発生するようにセルの個数等が設定された低電圧バッテリである。第1蓄電装置30及び第2蓄電装置31の残容量や温度、充放電電流などの状態は、低電圧BMS15によって管理される。
【0026】
第3蓄電装置33は、第1蓄電装置30及び第2蓄電装置31より高電圧を発生するようにセルの個数等が設定された高電圧バッテリであり、例えば、100Vの出力電圧を発生させる。第3蓄電装置33は、例えば、リチウムイオン電池からなる。第3蓄電装置33の残容量や温度、充放電電流などの状態は、高電圧BMS16によって管理される。
【0027】
ハイブリッド車両1には、電気負荷としての一般負荷37及び被保護負荷38が設けられている。一般負荷37及び被保護負荷38は、スタータ21及びISG20以外の電気負荷である。
【0028】
被保護負荷38は、常に安定した電力供給が要求される電気負荷である。この被保護負荷38は、ハイブリッド車両1の横滑りを防止するスタビリティ制御装置38A、操舵輪の操作力を電気的にアシストする電動パワーステアリング制御装置38B、及びヘッドライト38Cを含んでいる。なお、被保護負荷38は、図示しないインストルメントパネルのランプ類及びメータ類並びにカーナビゲーションシステムも含んでいる。
【0029】
一般負荷37は、被保護負荷38と比較して安定した電力供給が要求されず、一時的に使用される電気負荷である。一般負荷37には、例えば、図示しないワイパー、及び、エンジン2に冷却風を送風する電動クーリングファンが含まれる。
【0030】
低電圧パワーパック32は、第2蓄電装置31に加えて、スイッチ40、41と、低電圧BMS15とを有している。第1蓄電装置30及び第2蓄電装置31は、低電圧ケーブル36を介して、スタータ21と、ISG20と、電気負荷としての一般負荷37及び被保護負荷38とに電力を供給可能に接続されている。被保護負荷38に対しては、第1蓄電装置30と第2蓄電装置31とが並列に電気的に接続されている。
【0031】
スイッチ40は、第2蓄電装置31と被保護負荷38との間の低電圧ケーブル36に設けられている。スイッチ41は、第1蓄電装置30と被保護負荷38との間の低電圧ケーブル36に設けられている。
【0032】
低電圧BMS15は、後述するECM11からスイッチ40、41の開閉信号を受信する機能を有しており、受信した開閉信号に基づいてスイッチ40、41を開閉制御する。ECM11は、第1蓄電装置30と第2蓄電装置31の充電状態やアイドリングストップの状態に基づいて、低電圧BMS15に対してスイッチ40、41の開閉を制御する開閉信号を送信する。低電圧BMSは、受信した開閉信号に従いスイッチ40、41を開閉制御する。
【0033】
ECM11は、低電圧BMS15により、スイッチ40、41の開閉を制御することで、第2蓄電装置31の充放電及び被保護負荷38への電力供給を制御している。ECM11は、アイドリングストップによりエンジン2が停止しているときは、スイッチ40を閉じてスイッチ41を開くことで、高出力かつ高エネルギー密度な第2蓄電装置31から被保護負荷38に電力を供給するようになっている。
【0034】
ECM11は、エンジン2をスタータ21によって始動するとき、及び、アイドリングストップ制御によって停止しているエンジン2をISG20によって再始動するときに、スイッチ40を閉じてスイッチ41を開くことで、第1蓄電装置30からスタータ21又はISG20に電力を供給するようになっている。スイッチ40を閉じてスイッチ41を開いた状態では、第1蓄電装置30から一般負荷37にも電力が供給される。
【0035】
このように、第1蓄電装置30は、エンジン2を始動する始動装置としてのスタータ21及びISG20に少なくとも電力を供給するようになっている。第2蓄電装置31は、一般負荷37及び被保護負荷38に少なくとも電力を供給するようになっている。
【0036】
第2蓄電装置31は、一般負荷37と被保護負荷38の両方に電力を供給可能に接続されているが、常に安定した電力供給が要求される被保護負荷38に優先的に電力を供給するようにスイッチ40、41が低電圧BMS15により制御される。
【0037】
低電圧BMS15は、第1蓄電装置30及び第2蓄電装置31の充電状態(充電残量)、並びに、一般負荷37及び被保護負荷38への作動要求を考慮し、第2蓄電装置31の保護や、被保護負荷38が安定して作動することを優先して、ECM11からの開閉信号とは関係なくスイッチ40、41を開閉制御することがある。
【0038】
高電圧パワーパック34は、第3蓄電装置33に加えて、インバータ45と、INVCM14と、高電圧BMS16とを有している。高電圧パワーパック34は、高電圧ケーブル35を介して、モータジェネレータ4に電力を供給可能に接続されている。
【0039】
インバータ45は、INVCM14の制御により、高電圧ケーブル35にかかる交流電力と、第3蓄電装置33にかかる直流電力とを相互に変換するようになっている。例えば、INVCM14は、モータジェネレータ4を力行させるときには、第3蓄電装置33が放電した直流電力をインバータ45により交流電力に変換させてモータジェネレータ4に供給する。
【0040】
INVCM14は、モータジェネレータ4を回生させるときには、モータジェネレータ4が発電した交流電力をインバータ45により直流電力に変換させて第3蓄電装置33に充電する。
【0041】
HCU10、ECM11、TCM12、ISGCM13、INVCM14、低電圧BMS15及び高電圧BMS16は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0042】
これらのコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをHCU10、ECM11、TCM12、ISGCM13、INVCM14、低電圧BMS15及び高電圧BMS16としてそれぞれ機能させるためのプログラムが格納されている。
【0043】
すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、これらのコンピュータユニットは、本実施例におけるHCU10、ECM11、TCM12、ISGCM13、INVCM14、低電圧BMS15及び高電圧BMS16としてそれぞれ機能する。
【0044】
本実施例において、ECM11は、アイドリングストップ制御を実行するようになっている。このアイドリングストップ制御において、ECM11は、所定の停止条件の成立時にエンジン2を停止させ、所定の再始動条件の成立時にISGCM13を介してISG20を駆動してエンジン2を再始動させるようになっている。このため、エンジン2の不要なアイドリングが行われなくなり、ハイブリッド車両1の燃費を向上させることができる。
【0045】
ハイブリッド車両1には、CAN(Controller Area Network)等の規格に準拠した車内LAN(Local Area Network)を形成するためのCAN通信線48、49が設けられている。
【0046】
HCU10は、INVCM14及び高電圧BMS16にCAN通信線48によって接続されている。HCU10、INVCM14及び高電圧BMS16は、CAN通信線48を介して制御信号等の信号の送受信を相互に行う。
【0047】
HCU10は、ECM11、TCM12、ISGCM13及び低電圧BMS15にCAN通信線49によって接続されている。HCU10、ECM11、TCM12、ISGCM13及び低電圧BMS15は、CAN通信線49を介して制御信号等の信号の送受信を相互に行う。
【0048】
HCU10の入力ポートには、車速センサ51等の各種センサ類が接続されている。車速センサ51は、ドライブシャフト23の回転速度などからハイブリッド車両1の速度を検出する。
【0049】
ECM11は、第1蓄電装置30の充電状態(State Of Charge:SOC)が所定の閾値より大きいなどのEV走行許可条件が成立したとき、エンジン2を自動停止させ、モータジェネレータ4の動力のみにより車両を駆動させるEV走行を実行させる。
【0050】
ECM11は、第1蓄電装置30のSOCが所定の閾値以下となったとき、エンジン2を再始動させ、第1蓄電装置30の充電を行なわせる。
【0051】
ECM11は、第1蓄電装置30を充電するためにエンジン2を始動させた時のハイブリッド車両1の速度や第1蓄電装置30の温度、第1蓄電装置30の放電深度(Depth Of Discharge:DOD)などに基づいて、上述の所定の閾値を目標充電量として算出する。ここで、DODは、100[%]−SOC[%]により算出される。
【0052】
ECM11は、第1蓄電装置30のSOCが目標充電量より大きくなったとき、EV走行の許可を設定する。
【0053】
ECM11は、ハイブリッド車両1の速度が低いほど、目標充電量を低く設定する。ECM11は、第1蓄電装置30の温度が低いほど、目標充電量を低く設定する。ECM11は、第1蓄電装置30のDODが低いほど、目標充電量を低く設定する。
【0054】
ECM11は、第1蓄電装置30を充電するためにエンジン2を始動させた時からの経過時間である発電開始後経過時間が所定のタイムアウト時間を超えたとき、EV走行の許可を設定する。
【0055】
ECM11は、第1蓄電装置30を充電するためにエンジン2を始動させた時のハイブリッド車両1の速度や第1蓄電装置30のDODなどに基づいて、上述のタイムアウト時間を算出する。
【0056】
ECM11は、ハイブリッド車両1の速度が低いほど、タイムアウト時間を短く設定する。ECM11は、第1蓄電装置30のDODが低いほど、タイムアウト時間を短く設定する。
【0057】
以上のように構成された本実施例に係る車両の制御装置による充電制御処理について、
図2を参照して説明する。なお、以下に説明する充電制御処理は、ECM11が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0058】
ステップS1において、ECM11は、ハイブリッド車両1がEV走行中であるか否かを判定する。EV走行中でないと判定した場合、ECM11は、処理を終了する。
【0059】
ステップS1においてEV走行中であると判定した場合、ステップS2において、ECM11は、エンジン2が再始動したか否かを判定する。エンジン2が再始動していないと判定した場合、ECM11は、ステップS2の処理を繰り返す。
【0060】
ステップS2においてエンジン2が再始動したと判定した場合、ステップS3において、ECM11は、ISG20により発電を開始させ、第1蓄電装置30の充電を開始させる。
【0061】
ステップS4において、ECM11は、エンジン2の再始動時のDODと、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度と、から上述のタイムアウト時間を決める。
【0062】
ステップS5において、ECM11は、エンジン2の再始動時のDODと、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度と、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度と、から上述の目標充電量を決める。
【0063】
ステップS6において、ECM11は、現在の充電量(SOC)が目標充電量より大きいか否かを判定する。現在の充電量が目標充電量より大きくないと判定した場合、ステップS7において、ECM11は、上述の発電開始後経過時間が上述のタイムアウト時間より長くなったか否かを判定する。発電開始後経過時間がタイムアウト時間より長くなっていないと判定した場合、ECM11は、ステップS6に戻り処理を繰り返す。
【0064】
ステップS6において現在の充電量が目標充電量より大きいと判定した場合、または、ステップS7において発電開始後経過時間がタイムアウト時間より長くなったと判定した場合、ステップS8において、ECM11は、EV走行の許可を設定して処理を終了する。
【0065】
このような充電制御処理による動作について
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は、エンジン2の再始動時のDODが低い場合、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が低い場合、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が低い場合、のDODの変化を示している。
【0066】
タイミングt1において、エンジン2が再始動され第1蓄電装置30の充電が開始されると、このときのDODと、ハイブリッド車両1の速度と、第1蓄電装置30の温度と、から目標充電量が決められる。エンジン2の再始動時のDODが低い、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が低い、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が低い、ため目標充電量は低く(DODとしては高く)設定される。
【0067】
その後、第1蓄電装置30が充電され、第1蓄電装置30のSOCが目標充電量を超える(DODが目標充電量に当たる値を下回る)と、EV走行が許可され、タイミングt2において、エンジン2が自動停止され、EV走行が開始される。
【0068】
このように、エンジン2の再始動時のDODが低い場合、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が低い場合、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が低い場合、には、目標充電量が低く設定され、EV走行の実行頻度を向上させることができ、運転者の快適性を向上させることができる。
【0069】
図4は、エンジン2の再始動時のDODが高い場合、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が高い場合、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が高い場合、のDODの変化を示している。
【0070】
タイミングt3において、エンジン2が再始動され第1蓄電装置30の充電が開始されると、このときのDODと、ハイブリッド車両1の速度と、第1蓄電装置30の温度と、から目標充電量が決められる。エンジン2の再始動時のDODが高い、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が高い、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が高い、ため目標充電量は高く(DODとしては低く)設定される。
【0071】
その後、第1蓄電装置30が充電され、第1蓄電装置30のSOCが目標充電量を超える(DODが目標充電量に当たる値を下回る)と、EV走行が許可され、タイミングt4において、エンジン2が自動停止され、EV走行が開始される。
【0072】
このように、エンジン2の再始動時のDODが高い場合、または、エンジン2の再始動時のハイブリッド車両1の速度が高い場合、または、エンジン2の再始動時の第1蓄電装置30の温度が高い場合、には、目標充電量が高く設定され、頻繁なエンジン2の停止と始動の繰り返しを抑制し、運転者の快適性を向上させることができる。また、継続した充電時間が確保され、充電量が増加してEV走行時間を拡大することができ、燃費の向上と静寂性の向上を図ることができる。
【0073】
このように、上述の実施例では、ECM11は、ハイブリッド車両1の速度が低いほど、または第1蓄電装置30の温度が低いほど、目標充電量を低く設定する。
【0074】
これにより、低車速領域ほどEV走行を優先して実行することができるため、運転者がEV走行を体感しやすくなり、運転者の快適性を向上させることができる。また、第1蓄電装置30の温度が低いほどEV走行を優先して実行することができるため、運転者がEV走行を体感しやすくなり、運転者の快適性を向上させることができる。
【0075】
また、ECM11は、ハイブリッド車両1の速度が低いほど、タイムアウト時間を短く設定する。
【0076】
これにより、低車速領域ほどEV走行を優先して実行することができるため、運転者がEV走行を体感しやすくなり、運転者の快適性を向上させることができる。また、充電状態を回復させる必要性が生じた場合でも、充電時間に制限をもたせることで、一定量充電状態が回復した後にEV走行を許可することができるため、運転者がEV走行を体感しやすくなり、運転者の快適性を向上させることができる。
【0077】
なお、本実施例においては、第1蓄電装置30を対象として充電の制御を行なったが、第2蓄電装置31や第3蓄電装置33を対象に充電の制御を行なうようにしてもよい。
【0078】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。