(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、分割された範囲毎に前記判定を行う際に、読取結果全体に対する判定を完了する前に、分割された範囲の判定結果によっては画像が異常であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献2で示された画像形成システムでは反転搬送路を余分に設ける必要があり、装置コストが増大する、装置が大型化する、等のデメリットがある。
【0005】
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、反転搬送路を余分に設けて装置が大型化することなく、画像の判定を行った
記録媒体の仕分けを行うことができる画像形成装置、検査装置およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明の画像形成装置のうち、第1の形態は、
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
画像形成を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記画像形成部を経た
記録媒体の画像の読取結果を受けて
記録媒体上の画像が正常であるかを判定し、判定の結果によって、画像が正常であると判定された
記録媒体と画像が異常であると判定された
記録媒体の仕分けをする制御が可能であり、前記
読取に際し、
記録媒体の読取結果を分割し分割したそれぞれの範囲の読取結果によって
記録媒体上の画像の判定を行う機能を有
し、
前記制御部は、記録媒体の仕分けまでに前記判定が間に合うかによって読取結果の分割に関する判断を行うことを特徴とする。
【0007】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、分割された範囲毎に
、読取結果による記録媒体上の画像が正常であるかを判定し、その判定を並行して行うことを特徴とする。
【0008】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、分割された範囲毎に前記判定を行う際に、読取結果全体に対する判定を完了する前に、分割された範囲の判定結果によっては画像が異常であると判定することを特徴とする。
【0009】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、分割に際し、
読取が行われる
記録媒体の搬送方向長さ、画像の
読取時間、判定の処理数、判定の処理種類の一つ以上の事項に応じて分割を行うかを決定することを特徴とする。
【0010】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、分割に際し、
読取が行われる
記録媒体の搬送方向長さ、画像の
読取時間、判定の数、判定の種類の一つ以上の事項に応じて分割を行うかを決定し、分割を行う場合に、分割を行うかを決定した前記事項に基づいて分割の数を設定することを特徴とする。
【0012】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記判定において複数の処理を順に実行する場合、複数の処理の順番を変更可能であることを特徴とする。
【0013】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記判定において、画像が異常であると判定される頻度が相対的に高い処理を先に実行するように複数の処理の順番を変更することを特徴とする。
【0014】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記仕分けに際し、画像が正常であると判定された
記録媒体と画像が異常であると判定された
記録媒体とを異なる排紙先に排紙する制御を行うことを特徴とする。
【0015】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記仕分けに際し、画像が正常であると判定された
記録媒体と画像が異常であると判定された
記録媒体とを、同じ排紙先で異なる位置に排紙する制御を行うことを特徴とする。
【0016】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、
読取を行う
記録媒体上の画像に分割不可情報が含まれる場合、前記分割を行う際に前記分割不可情報の領域に分割境界が位置しないように分割を行うことを特徴とする。
【0017】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記分割情報が情報領域であることを特徴とする。
【0018】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記情報領域が、バーコード情報または文字情報、ユーザ
指定領域および補正画像の1または2以上であることを特徴とする。
【0019】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記分割不可情報に対する判定を行わないことを特徴とする。
【0020】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、
記録媒体に形成する画像にバリアブル情報を有する場合、分割境界が位置しない箇所に、バリアブル情報に関する画像を配置することを特徴とする。
【0021】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記判定で、
記録媒体は画像が異常であると判定され、かつ
記録媒体の仕分けまでに前記判定が間に合わない場合、画像が異常であると判定された用紙を正常な画像の
記録媒体と同じ仕分けをし、後続の供給済みの
記録媒体に対し画像が異常である際の仕分けをし、画像が異常であった前記
記録媒体の後続に仕切り用の
記録媒体を供給することを特徴とする。
【0022】
他の形態の画像形成装置は、前記形態の発明において、前記制御部は、前記判定で、
記録媒体は画像が異常であると判定され、かつ
記録媒体の仕分けまでに前記判定が間に合わない場合、画像が異常であると判定された用紙を正常な画像の
記録媒体と同じ仕分けをし、後続の供給済みの
記録媒体に対し画像を印刷して画像が正常である際の仕分けを可能にし、画像が異常であった前記
記録媒体の後続に、画像が異常である前記
記録媒体の位置情報を付加した仕切り用の
記録媒体を供給して排紙することを特徴とする。
【0023】
上記課題を解決するため本発明の画像検査装置のうち、第1の形態は、
記録媒体上の画像を読み取る画像読取部で取得された読取結果に基づいて
記録媒体上の画像が正常であるかを判定する検査制御部を有し、
前記検査制御部は、判定の結果によって、画像が正常であると判定された
記録媒体と画像が異常であると判定された
記録媒体の仕分けをする制御が可能であり、前記
読取に際し、
記録媒体の読取結果を分割し分割したそれぞれの範囲の読取結果によって
記録媒体上の画像の判定を行う機能を有
し、
前記検査制御部は、記録媒体の仕分けまでに前記判定が間に合うかによって読取結果の分割に関する判断を行うことを特徴とする。
【0024】
上記課題を解決するため本発明のコンピュータのうち、第1の形態は、
記録媒体の画像を画像読取部で読み取った読取結果に基づいて
記録媒体上の画像が正常であるかを判定
し、画像が正常であると判定された記録媒体と画像が異常であると判定された記録媒体の仕分けをする制御を行うコンピュータで実行されるプログラムであって、
記録媒体の読取結果を
、記録媒体の仕分けまでに前記判定が間に合うかによって分割するかを判断するステップと、
前記判断によって分割を行う場合、読取結果を複数に分割するステップと、
分割された読取結果によって
記録媒体上の画像の判定を行うステップと、
判定の結果によって、画像が正常であると判定された
記録媒体と画像が異常であると判定された
記録媒体の仕分けをする制御を行うステップと、を
前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、1つの
記録媒体における読取結果を分割し分割したそれぞれの範囲の読取結果によって
記録媒体上の画像の判定を行うことができるので、
記録媒体の長さなどによらず、判定を迅速に行うことが可能になり、画像の判定を行った
記録媒体を効果的に仕分けすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の画像形成装置の一実施形態を説明する。
画像形成装置1は、
図1に示すように、画像読取部30を有する装置本体10と、用紙に後処理を行う後処理装置20と、を備えている。各装置は電気的および機械的に接続されており、装置間での通信および用紙の搬送が可能となっている。なお、装置本体10と後処理装置20との間に、中継装置などの適宜の装置を介在させるようにしてもよい。
【0028】
本実施形態では、これらの装置によって画像形成装置1が構成されているものとしているが、本発明としては画像形成装置の構成がこれに限定されるものではない。例えば、画像読取部を有していない装置本体と、画像読取部を有する読取装置とを画像形成装置に含むものとしてもよく、また、装置本体のみで画像形成装置を構成し、読取装置、後処理装置、大容量給紙装置などを備えるものを画像形成システムとして構成してもよい。また、画像形成装置と、読取装置とが機械的にオフラインとなっているものであってもよい。画像形成装置と読取装置とは電気的にインラインとなるものでもよく、また、電気的にもオフラインで読取結果を適宜の方法によって画像形成装置に取り込み可能なものとしてもよい。さらに、読取装置の読取結果は画像形成装置には与えず、管理装置などに送信するものとしてもよい。
【0029】
装置本体10は、筺体内部下部側に本体給紙部2が備えられている。本体給紙部2には用紙が収納されており、本体給紙部2内の用紙は搬送経路3へ搬送される。用紙は、本発明の転写媒体に相当する。なお、転写媒体の材質は 本発明としては紙に限定されるものではなく、布やプラスチックからなる媒体であってもよい。また、本発明の転写媒体は、用紙が連続した連続紙などの連続転写媒体を画像形成前や画像形成後にカットするものとしてもよい。また、装置本体10の上段側に大容量給紙装置を備えるものであってもよい。
装置本体10内の搬送経路3の周囲には図示しないローラー等が設けられており、搬送経路3は、本体給紙部2から供給された用紙を搬送する。
【0030】
さらに、搬送経路3の途中に、用紙に画像を形成する画像形成部15が設けられている。
画像形成部15は、各色用(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)用の感光体11C(シアン用)、11M(マゼンタ用)、11Y(イエロー用)、11K(ブラック用)を有しており、感光体11C、11M、11Y、11Kの周囲には、図示しない帯電器、LD、現像器、クリーニング部等が備えられている。また、画像形成部15は、各色用の感光体11C、11M、11Y、11Kと接触可能な位置に中間転写ベルト12を有している。中間転写ベルト12は、その途中に設けられた二次転写部13によって搬送経路3上の用紙と接触する。また、搬送経路3では、二次転写部13よりも下流側の位置に定着器14が備えられている。上記各構成により画像形成部15が構成されている。
用紙に画像形成を行う場合は、帯電器によって帯電された感光体11C、11M、11Y、11KにLDによってレーザー光が照射されて潜像が形成され、感光体11C、11M、11Y、11Kに形成された潜像が現像器によってトナー像となる。感光体上のトナー像は中間転写ベルト12に転写され、転写された画像が二次転写部13によって用紙に転写される。その後、定着器14によって用紙上の画像の定着が行われる。
【0031】
また、搬送経路3からは、定着器14の下流側で反転部を有する反転搬送経路16が分岐しており、反転搬送経路16の先端側は、画像形成部15よりも上流側で搬送経路3に合流している。
反転搬送経路16に搬送された用紙は、反転部で表裏の反転を行って、搬送方向下流側で搬送経路3に合流する。用紙の反転を行わない場合は、用紙は反転搬送経路16に送られることなく、そのまま後処理装置20に送られる。
また、定着器14と、搬送経路3が反転搬送経路16に分岐する地点との間には、搬送経路3で搬送される用紙の上面の画像を読み込む画像読取部30が配置されている。画像読取部30は、反転搬送経路16で反転されて裏面に画像が形成された転写媒体では、この裏面側の画像を読み取る。
【0032】
装置本体10は、その筐体の上部に操作表示部17を備えている。操作表示部17は、タッチパネル式のLCD17Aと図示しないテンキー等の操作キー群とを有しており、情報の表示および操作入力の受付が可能となっている。
【0033】
装置本体10は、さらに、筐体の上部に自動原稿給送装置(ADF)18を備えている。自動原稿給送装置(ADF)18は、原稿載置台にセットされた原稿を自動で給送するものであり、自動原稿給送装置(ADF)18で給送される原稿は、スキャナ部130によって読み取られる。なお、原稿の読み取りはプラテンガラス19で行うことも可能である。
【0034】
装置本体10には制御部100を有している。制御部100は画像形成装置1全体を制御するものであり、CPU、および、CPUで実行されるプログラム、パラメータ等を格納し作業領域となる記憶部などによって構成される。なお、制御部は装置本体外に設けられるものであってもよい。制御部100では後述する画像読取部30における読取結果を取得することができる。
【0035】
画像読取部30で画像の読み取りによって取得された画像データは制御部100に送信され、制御部100では、取得した画像データに基づいて各種の処理や画像形成部15の調整等を行うことができる。
画像読取部30は、CCDセンサーやCMOSセンサー等によって構成され、用紙の幅方向全面の画像の読み取りを行うことが可能である。なお、本発明としては画像読取部30の構成は特定の構成に限定されず、例えば、ポイントで画像を読み取って色の測定を行う測色器を用いることも可能であり、画像読取部の構成が特定のものに限定されない。また、画像読取部の数は特に限定されるものではない。搬送経路3は、後段の後処理装置20の搬送経路23に接続されている。
【0036】
上記した制御部100では、画像読取部30による読取結果を検査画像として、読み取られた画像が正常であるか、異常であるかを判定することができる。画像の正常、異常に基づいて、用紙の搬送先を搬送経路23Aと搬送経路23Bに切り替える切替部24による用紙の仕分けを行うことができる。この実施形態では仕分けとして異なる搬送先が選択される。また、ヤレの判定について、予め、ヤレ検査の検査項目、検査対象(サイズや画像)、判定基準などにより判定内容を設定することができる。制御部100では、画像が正常であると判定される場合、第1排紙部21に排紙し、画像が以上であると判定される場合、第2排紙部22に排紙するように制御することができる。
画像の正常、異常を判定する際の基準となる画像データは、制御部100でRIPデータから得て取得するものとしてもよく、サンプル出力などで出力された読取結果を画像読取装置30や装置本体のメモリなどに格納して基準データとしてもよい。
制御部100では、基準データと画像読取部で読み取った画像データとを比較して画像が正常であるか、異常であるかを判定することができる。例えば両者が一致していれば正常と判断し、不一致であれば異常であると判定することができる。正常、異常の判定基準は適宜設定することができる。設定された判定基準などに応じて判定するものであってもよい。
【0037】
後処理装置20は、用紙の搬送が可能な搬送経路23を備えている。搬送経路23は、切替部24を介して搬送経路23Aと搬送経路23Bに分岐しており、搬送経路23Aは、第1排紙部21に接続され、搬送経路23Bは第2排紙部22に接続されている。
第1排紙部21に至る搬送経路23Aの中途に後処理部25が設けられている。後処理部25は、所定の後処理を実行することが可能である。後処理としては、例えば、ステープル、パンチ、冊子処理などの適宜の処理や、折りを含む後処理、例えば、内三つ折り、中綴じ、Z折り、観音折り、四つ折り等の処理を行うことが可能である。後処理部25では、複数の後処理を行うものであってもよい。切替部24は、用紙の搬送先を搬送経路23Aと搬送経路23Bで切り替えるものである。なお、排紙部は、後処理装置に備えるものに限定されるものではなく、装置本体に備えるものであってもよく、異なる排紙部が異なる装置に設けられているものであってもよい。
【0038】
なお、上記実施形態では、複数色の画像形成を前提にして説明しているが、画像形成装置が単色の画像形成を行うものであってもよい。
【0039】
図2は、画像形成装置1における、画像読み込みを主とする制御基板の概略を示す図である。
スキャナ部130は、プラテンガラス19とADF表面読み込み部132とADF裏面読み込み部133とを有している。プラテンガラス19とADF表面読み込み部132は、CCD134による画像読み込みが可能に構成されており、ADF裏面読み込み部133は、CIS135による画像読み込みが可能に構成されている。また、画像読取部30にはCCD300を有している。
【0040】
CCD134は、ASIC110に接続されており、ASIC110には、メモリ111、CPU101が接続されている。
また、CIS135およびCCD300は、ASIC120に接続されており、ASIC120には、メモリ121、CPU101が接続されている。
CPU101は、所定のプログラムを実行して画像形成装置1全体を制御する。
この実施形態では、CPU101、ASIC110、メモリ111、ASIC120、メモリ121は、制御部100を構成する。
【0041】
制御部100では、CCD134の出力がASIC110で受信され、アナログ信号処理、A/D(Analog to Digital)変換処理、シェーディング処理等の各種読み取り処理を施す。処理が行われた画像情報は、原稿画像としてメモリ111に格納され、CPU101の制御により、ASIC110を通して読み出し等を行うことができる。
また、CCD135およびCCD300の出力はASIC120で受信され、アナログ信号処理、A/D(Analog to Digital)変換処理、シェーディング処理等の各種読み取り処理を施す。処理が行われた画像情報は、原稿画像や検出画像としてメモリ121に格納され、CPU101の制御により、ASIC120を通して読み出し等を行うことができる。
【0042】
さらに、メモリ111やメモリ121には、画像が正常か異常かを判定する際の基準画像を格納しておくことができる。基準画像の情報は、予め、画像形成装置1のメモリ111やメモリ121中のHDDなどに不揮発に保持しているものであってもよく、ネットワークや着脱可能なUSBメモリなどを介して取得するものであってもよい。また、原稿画像をネットワークや取り外し可能な記憶媒体などを介して取得したもの(プリントイン)であってもよい。
【0043】
図3は、制御部100における機能ブロックを示すものである。
状態管理部1000は、画像形成装置1全体を制御し、また画像形成装置1全体の状態把握を行う。状態管理部1000には、スキャナ制御部1030が制御可能に接続されている。状態管理部1000では、スキャナ部130で画像の読み込みが必要な状態になるとスキャナ制御部1030に指令を発して、CCD134やCIS135を動作させて原稿の画像を読み込む。読み込まれた画像情報は、状態管理部1000において、読み取り処理や原稿画像としてメモリへの格納が行われる。
【0044】
状態管理部1000には、表示部制御部1040が制御可能に接続されている。この実施形態では、操作表示部17に情報を表示する際に、状態管理部1000は、表示部制御部1040に制御指令を送り、表示部制御部1040の制御によって操作表示部17に所望の表示を行う。また、操作表示部17で操作が行われた場合、操作内容は表示部制御1040を通して状態管理部1000に送信され、状態管理部1000では、操作内容に応じた制御を行う。
【0045】
また、状態管理部1000には、印刷制御部1060が制御可能に接続されている。印刷制御部1060は、画像形成部15での印刷や用紙の搬送などを制御する。状態管理部1000では、印刷を行う際に、印刷を行うための印刷用画像を取得して書き込み情報を作成し、印刷制御部1060に送り、印刷制御部1060によって印刷動作を行う。
【0046】
さらに、状態管理部1000には、ILS制御部1010が制御可能に接続されている。状態管理部1000では、用紙に印刷された画像の読み込みが必要な場合、ILS制御部1010に指令を送り、CCD300によって、用紙に印刷されている画像を読み込む。読み込まれた画像は、ILS解析部1020に送られて、画像データを解析し、使用されている画素の色情報や位置(座標)情報を抽出する。得られた情報は、検出画像として状態管理部1000に送出される。
【0047】
なお、画像読取部30による画像の検出は、ユーザの指定やジョブの条件などに従って実行することができる。画像の検出は、検出の有無や検出内容の設定、複数の検出内容の処理順序などの条件に従って実行することができ、これらの条件は不揮発メモリやHDDなどに格納することができる。また、これらの条件はジョブ毎に異なるものとしてもよく、ジョブ設定にこれらの条件が含まれるものであってもよい。また、これらの設定は、ユーザが設定可能にしてもよく、例えば操作表示部17を通して設定を行うことができる。また、後述するように、画像読取結果を分割して判定を行う場合の分割数や分割位置の設定内容、これらを設定するための設定条件などを不揮発メモリやHDDなどに格納することができる。
状態管理部1000では、画像読取部30による検出画像の情報と、印刷用画像の情報やサンプル出力などの読み取り画像などを用いて、印刷画像の良否を判定することができる。
【0048】
なお、上記実施形態では、装置本体10に制御部を備えるものとして説明したが、制御部が装置本体10外に設置されるものであってもよい。また、後処理装置などに画像読取部を備える場合、装置本体外の画像読取部で検出された画像の情報は、画像形成装置1の制御部によって受信される。
【0049】
また、後処理装置に画像読取部を備える場合、画像の対比を行ってヤレ判定を行う制御部が後処理装置に備えられているものであってもよい。この場合、制御部は、画像形成装置から印刷用画像の情報を取得して画像の対比判定を行うことができる。対比判定の結果は、画像形成装置に送出することができ、その結果に基づいて用紙の仕分けなどを行うことができる。
さらに、制御部が、ネットワークなどを介して画像形成装置や後処理装置、読取装置などに接続されて画像形成システムを構成するものであってもよい。画像形成装置や後処理装置、読取装置は、画像形成システムの構成に含まれないものであってもよい。この制御部は、印刷用画像の情報や検出画像の情報を、ネットワークなどを通して取得し、画像の対比判定を行うことができる。制御部が、画像形成装置外の画像読取装置や画像形成装置を管理するサーバなどにある場合は、該制御部は本発明の検査制御部に相当し、画像読取装置やサーバは本発明の画像検査装置に相当する。
【0050】
制御部や検査制御部などで実行されるプログラムは、本発明のプログラムに相当し、制御部や検査制御部は本発明におけるコンピュータに相当する。プログラムやパラメータ等は不揮発メモリやROMなどのメモリに記憶することができ、また、HDDに記憶されていてもよい。また、プログラムは、サーバ内の記憶部や、ネットワークに接続された他の記憶部、画像形成装置1に接続されたリムーバブルなメディアに記憶されていてもよく、本発明としてはプログラム等の格納場所は特に限定されない。本発明のプログラムは、持ち運び可能な記憶部などに格納されて流通、移動するものであってもよく、また、ネットワークなどを通して制御部の記憶部に格納されたものであってもよい。
【0051】
次に、転写媒体上の画像の読み取りとヤレの判定を行う内容について説明する。
図4は、画像の読み取りを行う用紙の一例を示すものである。用紙Pには、バリアブル印刷領域が設定されており、バリアブル印刷領域B1、B2、B3、B4を有している。その他の共通化した画像のマスタ領域と、可変の画像を用いるバリアブル領域とでは、異なる基準画像を用いてヤレの判定が行われる。
【0052】
図5は、画像を読み取った検査画像に対しヤレ判定を行う従来手法の手順を示すフロー図である。
制御部では、検査画像を取得すると、解像度変換をして、制御部の処理能力などに応じて解像度を低くする。次いで、画像のズレ補正を行って基準画像との対比を可能にする。その後、基準画像と比較をしてゴミ検知を行い、次いで現像剤の固まりが用紙に付着して生じるいわゆるホタル現象を検知する。以上にように、ヤレ検知では、複数の判定内容がシーケンシャルに実行される。なお、本発明としてはヤレ判定における処理内容の数や種類は特に限定されるものではなく、検知内容は一つであってもよい。
【0053】
上記処理では、検査用の画像の読み取り開始し、読み取りを完了した後、ヤレ判定をシーケンシャルに行うため、画像の読み取り時間によって処理時間が変わる。このため画像領域が大きかったり、用紙の搬送方向長さが長かったりして画像の読み取りに時間がかかると、処理時間、すなわち判定が完了するまでの時間が長くなる。用紙の仕分けは、判定に従って行われるので、判定完了までの時間が長くなると、仕分けポイントを用紙が通過してしまい仕分けに間に合わない事態が生じてくる。
【0054】
本実施形態では、画像読取結果を分割してヤレの判定を行うことで時間短縮が可能になる。ヤレの判定では、分割した検査画像毎に並行してヤレの判定処理を行うことができ、従来仕分けが困難であった長尺の用紙でも仕分けが可能になり、さらに仕分けに間に合う用紙長さの制限を大きくすることができる、
なお、画像読取結果の分割は、読み込み完了後に読取画像を分割して判定を行うものでもよく、また、読み取りの途中で読み取った画像を、分割画像として判定を開始するものであってもよい。
【0055】
図6は、検査画像を分割してヤレ判定を行う状態を示すフロー図である。
検査画像は4つに分割され、分割された時点で分割画像に対するヤレの判定を行う。ヤレの判定では第1、第2、第3、第4の内容で処理がシーケンシャルで行われており、分割画像に対するそれぞれの判定処理は並行して行われている。判定完了に至るまでの時間は、検査画像を分割しない場合よりも短くすることができ、仕分けに間に合うように処理を行うことができる。なお、この例では、検査画像全体に対する判定処理を行うものとして説明しているが、分割画像に対する判定処理で、画像に異常があると判定される場合は、検査画像全体に対する判定処理を行うことなく、判定の途中の段階でヤレ判定を完了したものとして仕分けを行うように制御をしてもよい。
【0056】
この例では、画像が正常である用紙と、画像が異常である用紙とを、排紙先を異なるものとして仕分けをするものとして説明しているが、同じ排紙先において位置を変えるなどして排紙してもよい。例えば用紙の排紙位置をシフトして配置したり、用紙を回転させて位置を変えたりしてもよい。また、仕分けに際し、ヤレ紙に対し挿入紙を供給するなどして仕分けを行うものとしてもよい。または仕分けは排紙に限定されるものではなく、両者を区別できるように処理を行うものであってもよい。
【0057】
また、上記説明では、ヤレ判定は、分割した検査画像に対し、同じ処理内容で処理を行うものとしているが、本発明としては、分割画像において異なる手順で処理を行うものとしてもよい。また、複数の内容で判定処理を行う場合、判定結果においてヤレの頻出度などに相違がある場合などに応じて判定内容の順番を変更するものとしてもよい。例えば、頻出度が大きい処理内容を先に行うことによってヤレがある場合に早期に判定を行える可能性がある。
【0058】
また、画像を分割する際に、分割する数が定まっている必要がある。分割数は、予め固定した分割数を設定しておいてもよく、また、画像の大きさや用紙の搬送方向長さに応じて分割数を算出するようにしてもよく、ジョブ設定において分割数が設定されているものであってもよい。さらには、ユーザによって操作表示部などを通して分割数を設定するものであってもよい。
【0059】
次に、
図7上段図に示すように、検査画像にバーコードやQRコード(商標、以下同じ)、OCR部分、ユーザ指定領域、補正画像などの情報領域J1を含む場合は、前記情報領域をまたがないように画像を切り分ける分割処理(方策1)を実施する。これは、情報領域を分割してしまうと、必要な情報が欠落して所望の処理が困難になるためである。この例では、4つの分割領域における分割境界D1、D2、D3を有しており、この分割境界D1、D2、D3が情報領域J1にかからないように、
図7下図に示すように新たな分割境界D1A、D2A、D3Aを設けることで、分割境界が情報領域J1にかかることがなく、前記情報領域のコード・文字判別および検査が可能となる。この例では、情報領域は本発明の分割不可領域に相当する。
【0060】
図8上段図は、
図7と同様に、分割領域がバーコードやQRコード、ユーザ指領域、補正画像などの配置変更可能なバリアブル情報である情報領域J2をまたいでしまっている状態を示している。すなわち、分割境界D1、D2、D3のうち、分割境界D2が情報領域J1にかかっており、このまま分割画像の判定を行うと情報領域J2の情報が分断されてしまう。
これに対しては、前記バリアブル情報を描画するときに、情報領域が分割部分にまたがらないように、
図8下図に示すように、バリアブル情報を情報領域J3として配置する(方策2)。情報領域J3には、分割境界D1、D2、D3のいずれもかかっておらず、情報領域J3のコード・文字判別および検査が可能となる。バリアブル情報も分割不可情報として扱うことができる。
【0061】
画像分割は、まず正解画像の分割幅を方策1または方策2を用いて
図3に示した印刷制御部1060で実施する。次にその分割幅に従って、ILS制御部1010で検査画像の分割を行う。
分割方法は、方策1や方策2に限らず、処理能力に余裕のある最初の方を、分割領域を大きくし、後の方を、分割領域を小さくしてもよい。また、例えばA3以下の画像は分割なしでパージ処理が間に合うため、分割しない。分割領域が小さすぎる場合や、分割し過ぎると境目にヤレがある場合に検出できず、ズレ補正しにくくなるため必要以上の分割は行わないのが望ましい。
【0062】
長尺紙などでは分割方式を用いてもパージが間に合わない、また、全面にOCR領域やバーコード、ユーザ指領域が配置され分割方式を適用できない場合がある。その場合、通常排紙するものの仕切り紙を挿入し、ヤレ紙を取り除きやすくすることができる。ヤレ発生時には既に後続の用紙も給紙されているので、ヤレ発生から仕切り紙までの間は、
1.後続の給紙済みの用紙を別トレイにパージし、仕切り紙をヤレ紙の上に排紙する。
2.あるいは、後続の給紙済みの用紙をパージすると無駄紙になるので、後続の給紙済みの用紙は通常の印刷を行って通常に排紙して使用し、その後仕切り紙に例えば「5枚前の紙を取り除いてください」を印字して排出する態様などを採用することができる。
【0063】
次に、検査画像の分割を可能にしてヤレ判定を行うことができる処理手順を
図9のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
処理の開始に伴って、用紙に画像を形成した出力紙が、仕分けによって、通常の排紙先からパージトレイに出力先を切り替え可能な出力紙サイズかを印刷制御部において判定する(ステップs1)。
パージ可能な長さは予め把握可能であるので、不揮発メモリやHDDに設定データとして格納し、これを読み出して判定に用いることができる。
【0064】
出力紙がパージ可能な長さである場合(ステップs1、Yes)、検査画像の分割を行わない従来のヤレ検査方法を実施する(ステップs8)。ステップs8の検査の結果、出力紙の画像が正常である場合(ステップs8、OK)、通常排紙をし(ステップs7)、処理を終了する。
ステップs8の検査の結果、出力紙の画像が異常である(ヤレ紙である)と判定される場合(ステップs8、NG)、ヤレ紙と判定された出力紙を、パージ処理によって仕分けをして排紙する(ステップs9)なお、排紙先を同じにして正常な出力紙と異常な出力して排紙位置を変えたり、挿入紙を挿入したりして仕分けを行うものであってもよい。パージ処理後、処理を終了する。
【0065】
出力紙がパージ可能な長さかを判定したステップs1で、出力紙がパージ可能な長さでない場合(ステップs1、No)、排紙の切り替えが間に合う分割サイズを算出する(ステップs2)。分割サイズの算出では、用紙の搬送方向長さや画像の読み取り領域などに従って算出することができる。算出の基準となるパラメータは予めメモリなどに格納しておき、該パラメータに基づいて算出を行う。例えば、分割画像一つ分の制限となる用紙長や画像大きさなどをパラメータに用いて算出することができる。
分割サイズ算出後、検査画像の読み込みを画像読取部で開始し(ステップs3)、ステップs3で算出した分割サイズに達したかを判断する(ステップs4)。分割サイズに達していなければ(ステップs4、No)、ステップs4に戻って分割サイズに達したかの判断を繰り返す。
【0066】
ステップs4で検査画像の読み込みが分割サイズに達していれば(ステップs4、Yes)、分割画像の領域に対するヤレ検査を行う(ステップs5)。この処理は、
図6に示すように、分割領域ごとに判定処理を並行に行うことができる。マルチコアのCPUであれば、各処理をコアごとに振り分けて並列化することができる。
ステップs5で画像に異常があれば(ステップs5、NG)、パージ処理を行い(ステップs9)、その後、処理を終了する。
分割画像に対するヤレ検査で画像が正常である場合(ステップs5、OK)、画像一面分、すなわち分割画像の最終領域まで読み込みが完了したかを判断する(ステップs6)。画像一面分の読み込みが完了していれば(ステップs6、Yes)、画像一面としてヤレ検出がなかったので通常排紙を行い(ステップs7)、処理を終了する。画像一面分の読み込みが完了していなければ(ステップs6、No)、続きがあるためステップs4に戻って次の分割サイズに達したかの判断を繰り返す。
【0067】
上記手順により、分割画像毎にヤレの判定を行って出力紙の仕分けを行うことができる。
なお、上記手順では、分割サイズ毎にヤレ判定を行って、分割画像毎に仕分けの判断を行うものとしたが、画像一面分の画像を読み込んだ後に、出力紙の仕分けを行うものとしてもよい。
【0068】
次に、読み込みを行う画像に分割不可領域がある場合に、分割サイズを算出する変更例の手順を、
図9のフローチャートをベースに、追加した部分を記載した
図10のフローチャートによって説明する。以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
先ず、前記したステップs1に従って、出力紙がパージ可能な長さかを判定する(ステップs1)、パージ可能な長さであれば、前記手順で示したように、従来のヤレ検査を行う。パージ可能な長さでなければ(ステップs1、No)、分割不可情報があるかを判定する(ステップs10)。分割不可情報は一つの例として情報領域を示すものであり、ステップs10では、バーコードやQRコード、ユーザ指定領域、補正画像などの分割不可情報があるかチェックする。なお、本発明としては、分割不可情報は情報領域以外のものであってもよい。
分割不可情報がない場合(ステップs10、No)、上記手順と同様に、分割サイズを算出する(ステップs2)。分割不可情報がある場合(ステップs10、Yes)、分割不可情報を跨がない分割サイズを算出する(ステップs11)。以降の手順は、前記手順と同様にして処理を行うことができる。
【0069】
次に、読み込みを行う画像にバーコードやQRコード、ユーザ指定領域、補正画像などの分割不可情報がある場合に、分割不可情報に対するヤレ判定を行わない手順を、
図9のフローチャートをベースに、追加した部分を記載した
図11のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
【0070】
先ず、ステップ4において、読み込み領域が分割サイズに達したかを判定する。分割サイズに達していなければ(ステップs4、No)、分割サイズに達しているかの判定を繰り返す。読み込み領域が分割サイズに達していれば(ステップs4、Yes)、分割不可情報があるかを判断する(ステップs12)。分割不可情報がなければ(ステップs12、No)、
図9の手順で説明したように、分割ヤレ検査をし(ステップs9)、ヤレの判定がされると(ステップs5、NG)、パージ処理をし(ステップs9)、画像が正常であると判定されると(ステップs5、OK)、画像一面完了かの判定をする(ステップs6)。画像一面完了でなければ(ステップs6、No)、ステップs4に戻って分割サイズに達しているかの判定を繰り返す。画像一面完了であれば(ステップs6、Yes)、
図9に示すように通常排紙を行う(ステップs7)。
【0071】
ステップs12で分割不可情報があると判断された場合(ステップs12、Yes)、バーコードやQRコード、ユーザ指定領域、補正画像などの分割不可情報の検査は行わず、それ以外の分割画像に対し分割ヤレ検査をする(ステップs13)。分割ヤレ検査の結果、ヤレの判定がなされると(ステップs13、NG)、パージ処理を行い(ステップs9)、画像が正常である判定がされると(ステップs13、OK)、画像一面完了かの判定をする(ステップs6)。
【0072】
次に、読み込みを行う画像に分割不可情報が含まれている場合、分割不可情報の配置を変更する手順を、
図9のフローチャートをベースに追加した部分を記載した
図12のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
前記したフローにおけるステップs2の分割サイズを検出後、検査画像にバーコードやQRコードなどのバリアブル情報の分割不可情報があるかを判断する(ステップs14)。分割不可情報がない場合(ステップs14、No)、前記したフロートと同様に検査画像の読み込みを開始する(ステップs3)。バーコードやQRコードなどのバリアブル情報の分割不可情報がある場合(ステップs14、Yes)、分割領域が分割不可情報をまたがないように、分割不可情報を配置し、検査用の最終画像を作成する(ステップs15)。次いで、ステップs3に移行して検査画像の読み込みを開始し、以降は
図9に示した手順を行う。
【0073】
次に、検査画像を分割しても仕分けに間に合わない場合や分割画像の分割ができない場合がある手順を、
図9のフローチャートをベースに追加した部分を記載した
図13のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
【0074】
先ず、
図9に示すステップs1において、出力紙がパージ可能な長さかを判断する。
出力紙がパージ可能な長さでない場合(ステップs1、No)、分割サイズを算出して仕分けに間に合うかを判断する(ステップs2A)。分割サイズの算出が可能で仕分けに間に合う場合(ステップs2A、OK)、検査画像の読み込みを開始し(ステップs3)、以降は
図9に示す手順を行う。
【0075】
出力紙がパージ可能な長さである場合(ステップs1、Yes)、または分割サイズの算出ができないか、仕分けに間に合わない場合(ステップs2A、NG)、従来のヤレ検査を行う(ステップs8)。従来のヤレ検査で画像が正常であると判定されると(ステップs8、OK)、通常排紙が行われる(ステップs7)。
従来のヤレ検査でヤレ紙であると判定されると(ステップs8、NG)、ステップs2AでNGであったかを判断し(ステップs8A)、ステップs2AでNGでなければ(ステップs8A、No)、通常のパージ処理を行い(ステップs9)、ステップs2AでNGであれば(ステップs8A、Yes)、パージ処理が間に合わないのでヤレ紙を通常の排紙先に排紙するとともに、後続の給紙済みの用紙をパージ排紙先に排紙するパージ処理を行い、さらに通常の排紙先に仕切り紙を挿入し(ステップs9A)、処理を終了する。
【0076】
次に、分割しても仕分けに間に合わない場合や分割できない場合があり、後続紙には画像を形成して通常排紙を可能にする手順を、
図9のフローチャートをベースに、追加した部分を記載した
図14のフローチャートに基づいて説明する。以下の手順は、制御部や検査制御部の制御によって実行される。
【0077】
先ず、
図9に示すステップs1において、出力紙がパージ可能な長さかを判断する。
出力紙がパージ可能な長さでない場合(ステップs1、No)、分割サイズを算出して仕分けに間に合うかを判断する(ステップs2A)。分割サイズの算出が可能で仕分けに間に合う場合(ステップs2A)、検査画像の読み込みを開始し(ステップs3)、以降は
図9に示す手順を行う。
【0078】
出力紙がパージ可能な長さである場合(ステップs1、Yes)、または分割サイズの算出ができないか、仕分けに間に合わない場合(ステップs2A、NG)、従来のヤレ検査を行う(ステップs8)。従来のヤレ検査で画像が正常であると判定されると(ステップs8、OK)、通常排紙が行われる(ステップs7)。
従来のヤレ検査でヤレ紙であると判定されると(ステップs8、NG)、ステップs2AでNGであったかを判断し(ステップs8A)、ステップs2AでNGでなければ(ステップs8A、No)、通常のパージ処理を行い(ステップs9)、ステップs2AでNGであれば(ステップs8A、Yes)、ヤレ紙は通常排紙トレイに排紙し、既に給紙済みの用紙に対し通常通り印刷排紙を行い、その次にヤレ紙の位置情報を示す、例えば「5枚前にヤレ紙があります」などを記載した仕切り紙を挿入し(ステップs9B)、処理を終了する。
【0079】
以上説明したように、この実施形態では、画像読取部では長尺用紙に対して分割読取を実施し、分割領域毎にヤレ検出処理を順次実施する。分割読取を行わない場合と比べて、早期にヤレ判定を行うことができる。その結果、長尺ヤレ紙を別トレイへ排出することが可能になる。
なお、分割領域間にバーコードやQRコード、OCRをかける文字部分、会社のロゴや人物の顔などのユーザ指定の重要情報、トンボやパッチなどの補正用画像が跨って配置されると、正確にヤレを検知できないという副作用が生じる場合があるが、この場合は、分割領域がこれら情報にまたがらないように対応する。
また、後方の分割領域でヤレが検出された場合に切り替えが間に合わず別トレイに排出できなかったり、全面にバーコードやQRコード、OCRをかける文字部分、重要情報が印字されていて分割できなかったりする場合があるが、この場合は、挿入紙や仕切り紙の挿入によって対応する。
【0080】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは前記実施形態に対する適宜の変更が可能である。