特許第6978046号(P6978046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978046
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】丁合装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 39/042 20060101AFI20211125BHJP
【FI】
   B65H39/042
【請求項の数】1
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-194720(P2017-194720)
(22)【出願日】2017年10月4日
(65)【公開番号】特開2019-64822(P2019-64822A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年9月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109727
【氏名又は名称】株式会社デュプロ
(72)【発明者】
【氏名】寺本 孝広
【審査官】 飯田 義久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−018609(JP,A)
【文献】 特開2010−163246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 39/00−39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、
複数の地区に各々対応させた要丁合部数を記憶可能であるとともに、用紙を識別するための用紙識別情報を該用紙が積載されるべき給紙部に割り当てた割り当て情報を各地区ごとに記憶可能な記憶部と、
1つの地区に設定された要丁合部数分の丁合セットの作成を行った後に、所定の順序に基づいて決定される次の地区に設定された要丁合部数分の丁合セットの作成を開始するように制御するとともに、前記次の地区の丁合セットの作成が開始される前に、少なくとも1つの給紙部において、該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の割り当て情報において該給紙部に割り当てられた用紙識別情報と、次の地区において該給紙部に割り当てられた用紙識別情報とを比較し、一致しているか否かを判定する用紙識別情報比較部と、該用紙識別情報比較部により不一致と判定された給紙部について、該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の丁合セットの作成完了以後、該給紙部において用紙の載せ替えが行われたか否かを判定する用紙載せ替え判定部とを含む制御部と、
該用紙載せ替え判定部において用紙の載せ替えが行われていないと判定された場合に、警告を表示する表示部と、
を有し、
前記用紙載せ替え判定部は、 該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の丁合処理の完了以後に、該給紙部に用紙が積載されているか否かを検知するセンサにより非積載状態から積載状態への変化が少なくとも1回検知されたか否かを判断することによって、該給紙部において用紙の載せ替えが行われたか否かを判定することを特徴とする丁合装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丁合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞に挟む広告を配達単位の広告束にまとめるために丁合装置が利用されている。一般に、丁合装置は、積載部に積載された用紙を1枚ずつ送り出す給紙部を複数備え、各給紙部から送り出された用紙を搬送しながら重ねあわせることにより、広告束を作成する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−18609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新聞販売店では最低限の配布枚数で効率のよい広告効果を得ることが望まれているため、配達地区ごとに異なる広告の束を作成するということを行っており、近年、その地区の指定が細分化する傾向にある。特許文献1の装置では、各給紙部に積載された広告の広告名称(チラシ名)を設定することができ、さらに、同一給紙部に地区ごとに異なる広告名称を設定することができるとともに、その設定状況を一覧表示できるようになっている。特許文献1の装置では、地区ごとに順次丁合を行うとき、ある給紙部において、直前に丁合が完了した地区と次に丁合を行う地区とで広告名称が異なっている場合に、広告を載せ替えるように警告が表示される。しかし、特許文献1の装置では、実際に広告を載せ替えたか否かの検知および判定を行っていないため、載せ替えを忘れたままスタート操作を行うと、次の地区の丁合を開始することが可能であり、その結果、丁合ミスを発生させてしまうことがあり、その修正作業は大きな負担になっていた。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、丁合ミスの発生を防ぐことによりユーザの負担を低減できる丁合装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の丁合装置は、複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、複数の地区に各々対応させた要丁合部数を記憶可能であるとともに、用紙を識別するための用紙識別情報を該用紙が積載されるべき給紙部に割り当てた割り当て情報を各地区ごとに記憶可能な記憶部と、1つの地区に設定された要丁合部数分の丁合セットの作成を行った後に、所定の順序に基づいて決定される次の地区に設定された要丁合部数分の丁合セットの作成を開始するように制御するとともに、次の地区の丁合セットの作成が開始される前に、少なくとも1つの給紙部において、該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の割り当て情報において該給紙部に割り当てられた用紙識別情報と、次の地区において該給紙部に割り当てられた用紙識別情報とを比較し、一致しているか否かを判定する用紙識別情報比較部と、該用紙識別情報比較部により不一致と判定された給紙部について、該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の丁合セットの作成完了以後、該給紙部において用紙の載せ替えが行われたか否かを判定する用紙載せ替え判定部とを含む制御部と、該用紙載せ替え判定部において用紙の載せ替えが行われていないと判定された場合に、警告を表示する表示部と、を有する。用紙載せ替え判定部は、 該給紙部がそれ以前の最後に給紙を行った地区の丁合処理の完了以後に、該給紙部に用紙が積載されているか否かを検知するセンサにより非積載状態から積載状態への変化が少なくとも1回検知されたか否かを判断することによって、該給紙部において用紙の載せ替えが行われたか否かを判定する。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、丁合ミスの発生を防ぐことによりユーザの負担を低減できる丁合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に係る丁合装置を示す斜視図である。
図2】丁合装置の内部構造を示す模式図である。
図3】サブ操作部を示す拡大図である。
図4】メイン画面を示す図である。
図5】地区設定画面を示す図である。
図6】地区名登録画面を示す図である。
図7】地区別使用不使用設定一覧画面を示す図である。
図8】広告名称割り当て画面を示す図である。
図9】地区選択画面を示す図である。
図10】地区別使用不使用設定画面を示す図である。
図11】半端部数設定画面を示す図である。
図12】広告名称登録画面を示す図である。
図13】棚設定画面を示す図である。
図14】制御部の機能構成を示すブロック図である。
図15】4地区分の丁合処理の一例を示す図である。
図16】給紙部14の変形例を示す図である。
図17】給紙部14の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
図1は、実施の形態に係る給紙部を備える丁合装置10を示す斜視図である。図2は、丁合装置10の内部構造を示す模式図である。丁合装置10は、新聞販売店等において、新聞に挟む広告束を作成するために使用される。丁合装置10は、筐体12と、給紙部14A〜14Pと、挟み用給紙部16と、搬送機構18と、挟み部20と、排出部22と、積載部24と、メイン操作部50と、制御部70と、を備える。
【0012】
給紙部14A〜14Hは、筐体12の左側面に、この順に下側から並んでいる。給紙部14I〜14Pは、筐体12の右側面に、この順に上側から並んでいる。以下、給紙部14A〜14Pをまとめていうときや、特に区別しないときには単に「給紙部14」とよぶ。
【0013】
各給紙部14はそれぞれ、給紙トレイ26と、用紙有無検知センサ27と、給紙機構28と、サブ操作部52と、を含む。給紙トレイ26には、複数枚の用紙(本実施の形態では広告)が重ねられた状態で積載される。給紙トレイ26は、給紙機構28に近づくにしたがって下がるよう傾斜している。用紙有無検知センサ27は、本実施の形態では反射型光学センサであり、給紙トレイ26に用紙が積載されているか否かを検知する。
【0014】
給紙機構28は、制御部70からの信号に基づいて、給紙トレイ26に積載された用紙を搬送機構18に送り出す。以下では、給紙トレイ26に積載された用紙のうちの最上位の用紙を送り出すことを「給紙」ともいう。給紙機構28は特に、他の給紙部14の給紙機構28から送り出された用紙とメイン搬送機構36(後述)において重なり合うようなタイミングで用紙を送り出す。
【0015】
サブ操作部52には所定の操作ボタンが配置される。図3は、サブ操作部52を示す拡大図である。サブ操作部52は、使用不使用設定ボタン54と、連段設定ボタン56と、エラーランプ57を含む。使用不使用設定ボタン54は、その給紙部14に給紙させる(すなわちその給紙部14を使用する)「単」設定と、その給紙部14から給紙させない(すなわちその給紙部14を使用しない)「停」設定とを切り替える場合に押下される。
エラーランプ57は、このサブ操作部52を含む給紙部14においてエラーが発生した場合に点灯する。
【0016】
連段設定ボタン56は、その給紙部14を「連段グループ」に含めるか否かの連段設定を切り替える場合に押下される。ここで、連段グループとは、同じグループに属する給紙部には同じ用紙が積載されていることを前提に、グループに属する給紙部をひとくくりにして制御することを許容する設定である。つまり、連段グループに含まれる複数の給紙部がひとつの給紙部として取り扱われる。具体的には、連段グループに属する複数の給紙部のうちの1つの給紙部が給紙し、その給紙部の用紙が無くなると、同じ連段グループの他の給紙部が給紙する。これにより、給紙部の用紙無しによって丁合装置10が非稼働となる時間が発生するのを抑止できる。
【0017】
また、本実施の形態では、使用不使用設定ボタン54および連段設定ボタン56の両方を実質的に同時に長押しすることにより、その給紙部14で紙無しが検知された場合に丁合処理を停止し、用紙が補充されると丁合処理を再開可能とする「紙無し停止設定」と、その給紙部14で紙無しが検知されても、そのまま又は一旦停止して所定の再開操作がなされると、紙無しが検知された給紙部14以外の給紙部14から給紙して丁合処理を継続する「紙無し非停止設定」と、を切り替えることができる。
【0018】
図1、2に戻り、搬送機構18は、複数のサブ搬送機構34と、メイン搬送機構36と、を含む。複数のサブ搬送機構34は、各給紙部14に対応して設けられ、対応する給紙部14から送り出された用紙をメイン搬送機構36に搬送する。メイン搬送機構36は、筐体12内を上下に延在するよう設けられる。メイン搬送機構36は、各サブ搬送機構34から搬送されてきた用紙を下方へ搬送する。各給紙部14から送り出された用紙は、このメイン搬送機構36において重なり合う。つまり、メイン搬送機構36において丁合セットが形成される。
【0019】
挟み用給紙部16は、給紙部14Aの下方に配置される。挟み用給紙部16は、給紙トレイ30と、給紙機構32と、を含む。給紙トレイ30、給紙機構32はそれぞれ、給紙トレイ26、給紙機構28と同様の構成を有する。給紙トレイ30には、メイン搬送機構36によって搬送されてくる用紙の束を挟むための用紙(以下、「挟み用紙」という)が積載される。給紙機構32は、制御部70からの信号に基づいて、給紙トレイ30に積載された挟み用紙を挟み部20に送り出す。
【0020】
挟み部20は、折り板38と、ストッパ40と、折りナイフ42と、折りローラ44と、を含む。折り板38は、給紙部14Pの下方に設けられる。挟み用給紙部16から送り出された挟み用紙は、折り板38上に搬送され、その先端がストッパ40に突き当たることによって停止する。挟み用紙は特に、その中央が搬送機構18の下方に位置した状態で停止する。メイン搬送機構36を下降してきた用紙の束は、この挟み用紙に突き当たる。このタイミングで折りナイフ42が下降し、挟み用紙の中央が折りローラ44に巻き込まれて2つに折りたたまれるとともに、搬送機構18を下降してきた用紙の束がその間に入り込む。
【0021】
排出部22は、搬送ベルト46と、排出ローラ48と、を含む。搬送ベルト46は、挟み用紙に挟み込まれた用紙の束を排出ローラ48に向けて搬送する。排出ローラ48は、搬送ベルト46によって搬送されてきた用紙の束を積載部24に排出する。
【0022】
筐体12の前面側にはメイン操作部50が設けられている。メイン操作部50はタッチパネル式の表示部を有する。表示部には操作画面が表示され、ユーザはこの操作画面を介して、丁合セットを作成する処理(以下、「丁合処理」とも呼ぶ)に関する情報を入力する。制御部70は、操作画面に対するユーザの入力にしたがって、給紙部14と、挟み用給紙部16と、搬送機構18と、挟み部20と、排出部22と、を制御する。
【0023】
図4図13は、メイン操作部50の表示部に表示される操作画面を示す。これら操作画面を操作することにより、「地区カウンタモード」、「部数指定カウンタモード」の動作モードのうちのいずれかの動作モードで当該丁合装置10を動作させて、所望の部数の丁合セットを作成することができる。以下、図4〜13を参照しつつ、2つの動作モードについて説明する。
【0024】
<地区カウンタモード>
地区カウンタモードでは、予め登録された複数の地区のうちの1つの地区の地区名と、その地区に対応付けて登録された作成すべき丁合セットの部数(以下、「要丁合部数」と呼ぶ)とが表示部に表示され、所定のスタート操作を行うと表示されている地区の丁合処理が開始され、要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。表示部には次の地区の地区名とその要丁合部数とが表示され、スタート操作を行うとその地区の丁合処理が開始され、要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。登録された地区の分だけ、これが繰り返される。以下、地区カウンタモードで動作させるための操作(A1〜A10)について説明する。
【0025】
(A1)地区名、要丁合部数の設定
A11:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A12:地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンからいずれかの地区パターンを選択する。P1〜P7の各地区パターンには、後述の手順の通り、それぞれ複数の地区名、要丁合部数を設定できる。ここで、例えば地方では、1つの新聞販売店が複数の新聞社の新聞を配達することがある。そして、同じ配達範囲でも新聞社によって地区分けが異なることがある。このような場合に、P1〜P7の地区パターンのそれぞれを新聞社に対応づけて使用することが考えられる。なお、P1〜P7の地区パターン名称を変更可能として、新聞社の名前を設定できるようにしてもよい。
【0026】
A13:地区名枠122をタッチして、図6の地区名登録画面140を表示させる。
A14:地区名登録画面140の地区名欄141に登録する地区名をキーボードを使用して入力し、戻るキー142で図5の地区設定画面120に戻る。
A15:A14で入力した地区の部数枠123に要丁合部数を入力する。具体的には、部数枠123をタッチするとテンキーが表示されるので、テンキーを介して要丁合部数を入力する。
A16:必要に応じて順番枠124をタッチして、順番を設定する。本実施の形態では、タッチした順に順番が設定される。順番が設定されていない地区は、順番が設定された地区の丁合処理後に、地区番号順に丁合処理が実行される。
A17:設定が必要な地区の数だけA13〜A16を繰り返す。
A18:設定が必要な地区パターンの数だけA12〜17を繰り返す。
【0027】
(A2)広告名称の登録
A21:図4のメイン画面100または他の操作画面においてチラシタブ94をタッチして、図12の広告名称登録画面260を表示させる。
A22:有効地区パターン表示欄261に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから、広告名称を有効とする有効地区パターンを選択する。
A23:参照地区パターン表示欄262をタッチして、A22で選択された有効地区パターンの中から1つの地区パターンを選択する。
A24:広告名称表示欄263に登録する広告名称をキーボードを使用して入力する。
A25:棚設定表示欄264にタッチして、各地区の使用不使用設定を行う。
A26:必要に応じ、要丁合部数のうちの一部の部数の丁合セットにのみ含まれるよう給紙する部分給紙の設定(すなわち部分給紙設定)を行う。本実施の形態では、部分給紙設定として、半端部数設定を設定できる。その場合は、半端部数表示枠265をタッチして、図11の半端部数設定画面240をポップアップ表示させ、A96(後述)の通り設定する。
【0028】
「半端部数設定」は、要丁合部数よりも少ない半端部数を設定された給紙部が、丁合処理の前半または後半に、その半端部数分のみ給紙する設定である。より具体的には、半端部数が設定された給紙部は、丁合指示に基づく丁合処理の開始から作成された丁合セットの部数が半端部数に到達するまで給紙し、それ以降の給紙を行わないか、または要丁合部数に到達するまでの残り部数が半端部数と同じになるまで給紙せず、それ以降に給紙する。
【0029】
後述のA35で広告名称を給紙部に割り当てたとき、A25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定の内容が、各地区の設定として自動で反映される。
A27:各有効地区パターンについて、A23〜A26を繰り返す。
A28:設定が必要な広告名称の数だけ、A22〜A27を繰り返す。
【0030】
(A3)各給紙部への広告名称の割り当て(未割当の給紙部に割り当てる場合)
A31:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A32:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A33:棚設定一覧125をタッチして、図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A34:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を割り当てる給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。広告名称割り当て画面180のチラシ一覧181には、A2で設定した広告名称が表示される。
A35:広告名称割り当て画面180においてチラシ一覧181の中から、A34でタッチした給紙部に積載した又はこれから積載する広告の広告名称を選んでタッチする。すると、A34でタッチした給紙部にその広告名称が割り当てられる。なお、A25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定内容も、A34でタッチした給紙部の各地区の設定に自動で反映される。
A36:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消えて図7の地区別使用不使用設定一覧画面160に戻る。
A37:割り当てが必要な広告名称の数だけ、A34〜A36を繰り返す。
A38:割り当てが必要な地区パターンの数だけ、A32〜A37を繰り返す。
【0031】
(A5)給紙部への広告名称の追加割り当て
すでに広告名称が割り当てられた給紙部に、さらに広告名称を追加割り当てする場合に実行される。1つの給紙部に2種以上の広告名称を割り当てることで、地区によって使い分けることができる。
A51:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A52:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A53:棚設定一覧125をタッチして、図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A54:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を追加で割り当てる給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。
A55:広告名称割り当て画面180において追加キー184をタッチする。
A56:チラシ一覧181の中から、追加割り当てする広告名称をタッチする。すると、A54でタッチした給紙部にその広告名称が追加で割り当てられる。また、図9の地区選択画面200がポップアップ表示される。
【0032】
A57:地区選択画面200の地区表示欄201のいずれかの地区の表示枠にタッチする。タッチした表示枠の地区以降のすべての地区に、A25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定内容が反映される。すなわち、タッチした表示枠の地区よりも前の地区は、追加する以前から割り当てられていた広告名称を給紙し、タッチした地区以後は、追加した広告名称から給紙する、という設定となる。
地区表示欄201の表示枠にタッチすると、地区選択画面200が消えて図8の広告名称割り当て画面180に戻る。なお、地区選択画面200において複数の地区をタッチ可能とし、タッチした地区にのみ広告名称が追加されるようにしてもよい。この場合、広告の追加を行う地区、行わない地区の選択の自由度が上がる。またこの場合、A25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定内容は、タッチした地区のみに適用される。A35の後に、A55〜A57を行えば、A35で広告名称を設定した給紙部に、さらに広告名称が追加される。
A58:A55〜A57を繰り返し、A54でタッチした給紙部に対して必要な追加を行う。
A59:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消えて図7の地区別使用不使用設定一覧画面160に戻る。
A60:登録したい広告名称の数分だけ、A54〜A58を繰り返す。
A61:登録したい地区パターンの数だけ、A52〜A60を繰り返す。
【0033】
(A8)使用不使用設定の変更および連段設定
A81:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A82:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A83:設定したい地区の棚設定枠126にタッチする。すると、図10の地区別使用不使用設定画面220が表示され、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、広告名称設定が表示される。
A84:棚モード表示欄222の表示枠にタッチして使用不使用設定および連段設定を行う。「停」から1回タッチすると「単」に設定変更される。「単」から1回タッチした場合は、1段上の給紙部(棚)が「単」であれば1段上の給紙部とまとめて連段グループを形成し、1段上の給紙部が「停」であれば「停」に設定変更され、1段上の給紙部がそれよりもさらに上の給紙部と連段グループをすでに形成していた場合はその連段グループに加わる。なお、図7の地区別使用不使用設定一覧画面160の棚モード表示欄の表示枠をタッチすることにより、同様に設定できる。図10の地区別使用不使用設定画面220が表示された状態で、図3に示すサブ操作部52の使用不使用設定ボタン54と、連段設定ボタン56とを操作して、同様に設定できてもよい。
A85:他に設定が必要な地区がある場合は、地区番号表示枠221の矢印にタッチして地区を選択する。すると、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、広告名称設定が表示されるので、A84の設定を行う。
A86:戻るキー223をタッチすると、図5の地区設定画面120に戻る。
【0034】
(A9)半端部数設定
A91:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A92:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A93:設定したい地区の棚設定枠126にタッチして、図10の地区別使用不使用設定画面220を表示させる。
A94:地区番号表示枠221の矢印にタッチし、地区を選択する。すると、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、広告名称設定が表示される。
A95:設定対象の給紙部の半端部数表示枠224にタッチする。すると、図11の半端部数設定画面240がポップアップ表示される。
A96:半端部数設定画面240において、前半243、後半244のいずれかをタッチする。前半243をタッチした場合、半端部数設定(地区の開始から設定部数まで給紙)となる。後半244をタッチした場合、半端部数設定(残数が設定部数に到達してから地区の終了まで給紙)となる。
A97:設定が必要な給紙部の数だけ、A95〜A96を繰り返す。
A98:閉じるボタン245にタッチすると半端部数設定画面240が消えて図5の地区設定画面120に戻る。
【0035】
(A10)丁合処理
A101:図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、図5の地区設定画面120を表示させる。
A102:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1〜P7の7つの地区パターンから、丁合を実行する地区パターンを選択する。
A103:メインタブ91をタッチして、図4のメイン画面100を表示させる。メイン画面100の地区情報表示欄101には、地区設定画面120で選択された地区パターンに含まれる地区のうちの1つの地区とその要丁合部数が表示される。チラシ名欄102には、A3、A5で割り当てた広告名称が表示される。棚モード表示欄103には、A3、A5で割り当てた広告名称に対応して反映された、またはA8、A9で設定あるいは修正された使用不使用設定、連段設定が表示される。半端部数設定表示欄104には、A3、A5で割り当てた広告名称に対応して反映された、またはA8、A9で設定あるいは修正された半端部数設定が表示される。表示された地区とは別の地区の丁合を行う場合は、地区選択キー109にタッチして、別の地区を選択する。地区情報表示欄101には、選択された地区の地区情報が表示され、チラシ名欄102、棚モード表示欄103、半端部数設定表示欄104には、上記と同様に選択された地区に設定された情報が表示される。
A104:アウトキー105をタッチすると、地区の要丁合部数がカウンター106に入力される。
【0036】
A105:スタート操作を行うと、カウンター106に表示された要丁合部数、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数設定表示欄104に表示された半端部数設定を含む丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させる。すなわち、A2において使用不使用設定、半端部数設定とともに登録された広告名称(用紙識別情報)がA3またはA5で割り当てられた給紙部には、A8またはA9で設定が変更されていない限りは、割り当てられた広告名称に対応して記憶されている(A2において設定した)使用不使用設定、半端部数設定の通りに給紙がなされる。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、使用不使用、連段設定、半端部数の設定または取り消し、広告名称の変更を行うことができる。再度スタート操作を行うと、丁合処理が再開される。
A106:丁合するたびにカウンター106の上段の残り部数が減算し、残り部数が0になると丁合処理が停止する。
【0037】
A107:地区情報表示欄101には、次の地区の地区名と要丁合部数が表示される。チラシ名欄102、棚モード表示欄103、半端部数設定表示欄104には、上記と同様に次の地区に設定された情報が表示される。「次の地区」とは、A102において選択した地区パターンに設定されている各地区であって、かつまだ丁合作業を行っていない地区(以下、残地区という)のうち、A16において設定した順番が最先の地区(A16において順番が設定された地区が残地区において1つもない場合にあっては、地区番号が最も若い地区)である。これに対し、「次の地区」の情報が表示される直前に丁合作業が完了した地区を、「直前の地区」という。
A108:アウトキー105をタッチすると、次の地区の要丁合部数がカウンター106に入力される。
【0038】
A109:スタート操作を行うと、カウンター106に表示された要丁合部数、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数設定表示欄104に表示された半端部数設定を含む「次の地区」の丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。すると制御部70は丁合処理を実行する一部または全部の給紙部において、「直前の地区」に設定された広告名称と、「次の地区」に設定された広告名称とを給紙部ごとに比較し、相違しているか否かを給紙部ごとに判断する。この判断は、丁合い処理を実行する全部の給紙部において行ってもよいし、広告名称が地区により相違しうる給紙部をA1における設定が完了した時点であらかじめ特定しておき、その特定した給紙部にのみ判定を行ってもよい。判定の結果、判定を行った給紙部の全てにおいて、「直前の地区」に設定された広告名称と、「次の地区」に設定された広告名称とが一致していた場合は、制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させ、次のA110に進む。すなわち、「次の地区」の丁合処理が開始される。判定の結果、「直前の地区」に設定された広告名称と、「次の地区」に設定された広告名称とが一致していない給紙部(以下、不一致給紙部という)が存在する場合は、該不一致給紙部において、「直前の地区」の丁合処理の完了以後に広告の載せ替えが行われたか否かを判定する。この判定は、判定対象の不一致給紙部において、「直前の地区」の丁合処理の完了以後に、該不一致給紙部の用紙有無検知センサ27が、該不一致給紙部の給紙トレイ26に広告が積載されていない非積載状態から、広告が積載されている積載状態への変化が起きた場合に、所定のフラグを変化させるなどして、該フラグの状態を参照することより、非積載状態〜積載状態への変化が起きたか否かを判断することによって行う。すなわち、「直前の地区」の丁合処理の完了以後に、非積載状態から積載状態への変化が少なくとも1回発生していれば、広告の載せ替えが行われたと判断する。「直前の地区」の丁合処理の完了以後に、非積載状態から積載状態への変化が1回も発生していなければ、広告の載せ替えが行われたと判断する。広告を載せ替える時、積載されていた広告を取り除くことによって非積載状態となったところに、新しい広告を積載することにより積載状態となることから、載せ替えによって非積載状態〜積載状態への変化が生じるからである。広告の載せ替えが行われたと判断された場合は、制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させ、次のA110に進む。広告の載せ替えが行われていないと判断された場合は、制御部70は、メイン操作部50の表示部に、広告の載せ替えが行われていないと判断された給紙部の番号とともに、「広告を載せ替えてください」などのメッセージを表示して、ユーザに広告の載せ替えを促す載せ替え警告を行う。その後、スタート操作が行われた時、載せ替え警告表示後にユーザが広告の載せ替えを行ったか否かが、同様に非積載状態〜積載状態への変化が生じたか否かにより判定され、載せ替え警告を行った給紙部の全てにおいて載せ替えが行われたと判定した場合には各給紙部からの給紙を開始して次のA110に進み、載せ替えが行われていないと判定された給紙部が1つでも残っている場合は、各給紙部からの給紙を開始することなく、載せ替え警告を継続する。このような載せ替え警告を行うことにより、ユーザが広告の載せ替えを忘れて丁合ミスが発生する、ということがなくなる。
【0039】
A110:丁合するたびにカウンター106の上段の残り部数が減算し、残り部数が0になると丁合処理が停止する。地区情報表示欄101には、A110において丁合処理が完了地区の、その次の地区の地区名と要丁合部数が表示される。
A111:丁合が必要な残りの地区の数分だけ、A108〜A110を繰り返す。
【0040】
A109において、「直前の地区」が「停」設定であった給紙部については、「直前の地区」よりも前に、最後に給紙が行われた地区(以下、前回給紙地区という)に設定された広告名称と、「次の地区」に設定された広告名称との比較を行い、一致していない給紙部を不一致給紙部とするとともに、その不一致給紙部においては、広告の載せ替えが行われたか否かの判定は、「直前の地区」ではなく、「前回給紙地区」の丁合処理の完了以後に、非積載状態から積載状態への変化が起きたか否かで判断する。「直前の地区」が「停」の場合は、「直前の地区」においてその給紙部から給紙が行われていないのであるから、用紙の載せ替えは、「前回給紙地区」の丁合処理の完了以後、「直前の地区」の丁合処理中も含めて、いつ行ってもよいからである。
【0041】
また、「次の地区」が初めての給紙である給紙部(それ以前の地区はいずれも「停」設定であった地区)については、広告名称の比較は行わない。また、「次の地区」が「停」設定であった場合も、広告名称の比較は行わない。
【0042】
A107またはA110において表示されている地区が次に丁合したい地区とは異なる場合、その都度、地区選択キー109によって地区を選択すれば、選択した地区の丁合を行うことができる。このように地区選択キー109によって「次の地区」を変更した場合は、変更後の「次の地区」と、「直前の地区」(あるいは「前回給紙地区」)について再度、広告名称の比較と、該比較の結果が不一致であった場合の広告の載せ替えの有無の判定、該判定により載せ替え無しと判定された場合の載せ替え警告を行う。
【0043】
「直前の地区」(あるいは「前回給紙地区」)または「次の地区」の少なくともいずれか一方が連段グループに所属していた場合は、広告名称の比較は、各々の連段グループに設定された広告名称について行う。
【0044】
なお本実施の形態では、広告名称の比較と、該比較の結果が不一致であった場合の広告の載せ替えの有無の判定、該判定により載せ替え無しと判定された場合の載せ替え警告を、「直前の地区」の丁合作業が完了し、「次の地区」の丁合処理のスタート操作を行ったときに行っているが、これに限らず、「直前の地区」の丁合い作業の完了以後、「次の地区」の丁合処理が始まるまでの間、いつ行ってもよい。たとえば、「直前の地区」の丁合い完了後、直ちに行ってもよい。
【0045】
また本実施の形態では、載せ替え警告を、メイン操作部50の表示部において行っているが、この形態に限らず、不一致であった給紙部のサブ操作部52のエラーランプ57を点灯させることにより行ってもよい。
【0046】
<部数指定カウンタモード>
部数指定カウンタモードでは、要丁合部数を設定し、スタート操作を行うと丁合処理が開始され、設定された要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。以下、部数指定カウンタモードで動作させる場合の操作(B1〜B4)について説明する。
【0047】
(B1)給紙部への広告名称の割り当て(未割当の給紙部に割り当てる場合)
B11:図4のメイン画面100または他の操作画面において棚タブ93をタッチして図13の棚設定画面280を表示させる。
B12:広告名称表示枠281をタッチすると、図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。チラシ一覧181には、A2で設定した広告名称が表示される。
B13:A35〜A37と同様にして広告名称を割り当てる。なお、予めA25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定内容は反映されない。なお、予めA25、A26において各地区に設定した各地区の使用不使用設定、半端部数設定内容の中から1つを選択し、選択した地区の設定が反映されるようにしてもよい。
【0048】
なお、A4と同様に広告名称を削除できる。また、A5と同様に同一給紙部に広告名称を追加できる。ただしA25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数設定内容は反映されない(ある1つの地区に対する設定を選択して反映させてもよい)。また、A7と同様に追加した広告名称を削除できる。
【0049】
(B2)使用不使用設定の変更および連段設定
B21:図13の棚設定画面280において棚モード表示欄282の表示枠をタッチして使用不使用設定、連段設定を行う。なお、棚モード表示欄282をタッチした場合の動作は、図10の地区別使用不使用設定画面220の棚モード表示欄222の表示枠をタッチした場合の動作(A84参照)と同様である。
【0050】
(B3)半端部数設定
B31:図13の棚設定画面280において、設定対象の給紙部の半端部数設定表示枠283にタッチする。すると、図11の半端部数設定画面240がポップアップ表示される。
B32:A96〜A97と同様にして設定する。
B33:閉じるボタン245にタッチすると半端部数設定画面240が消えて棚設定画面280に戻る。
【0051】
(B4)丁合処理
B41:いずれかの操作画面においてメインタブ91をタッチして図4のメイン画面100を表示させる。チラシ名欄102には、B1で割り当てた広告名称が表示される。棚モード表示欄103には、B2で設定された使用不使用設定、連段設定が表示される。半端部数設定表示欄104には、B3で設定された半端部数設定が表示される。
B42:入力キー107をタッチしてテンキー(不図示)を表示させ、カウンター106に要丁合部数を入力する。
B44:スタート操作を行うと、カウンター106に表示された要丁合部数、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数設定表示欄104に表示された半端部数設定を含む丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させる。B13において広告名称を割り当てたとき、その広告名称に対応づけて記憶されている各地区の使用不使用設定、半端部数設定内容を選択し、選択した地区の設定が反映されるようにした場合は、反映された使用不使用設定、半端部数設定内容の通りに給紙がなされる。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、使用不使用設定、連段設定、半端部数の設定または取り消し、広告名称の変更を行うことができる。再度スタート操作を行うと、丁合処理が再開される。
B45:丁合するたびにカウンターが減算し、0になったらストップする。つまり、カウンター106に入力された要丁合部数の丁合セットを作成すると、丁合処理が停止する。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、カウンタリセットキー108をタッチして残り部数を「0」にすることにより、実行中の丁合処理を停止(終了)させることができる。
地区カウンタモードを使用しないと設定した場合は、図4に示すメイン画面は、地区情報表示欄101およびアウトキー105を表示しない。
【0052】
図14は、制御部70の機能構成を示すブロック図である。これら各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0053】
制御部70は、入力部71と、給紙制御部72と、搬送制御部73と、挟み制御部74と、排出制御部75と、出力制御部76と、記憶部77と、用紙識別情報比較部78と、用紙載せ替え判定部79を含む。
【0054】
入力部71は、ユーザが入力した情報を、メイン操作部50やサブ操作部52を介して受け付ける。例えば、入力部71は、図4〜13の操作画面に入力・選択入力された情報、すなわち操作画面で設定された情報を受け付ける。具体的には、入力部71は、丁合処理の実行指示、丁合処理の中止指示、半端部数、広告名称の割り当て、の入力を受け付ける。
【0055】
給紙制御部72は、使用不使用設定、連段設定、半端部数設定等にしたがって、給紙部14が用紙を送り出すよう制御する。給紙制御部72は特に、給紙部14から送り出された用紙がメイン搬送機構36において重なり合うようなタイミング用紙を送り出す。
【0056】
搬送制御部73は、サブ搬送機構34およびメイン搬送機構36による用紙の搬送を制御する。挟み制御部74は、挟み用給紙部16と、挟み部20と、を制御する。具体的には、挟み制御部74は、メイン搬送機構36によって搬送される丁合セットが挟み部20に到達する前に、挟み用紙がメイン搬送機構36の下方に位置するよう挟み用給紙部16に給紙させる。また、挟み制御部74は、メイン搬送機構36によって搬送されてきた丁合セットが挟み用紙に突き当たるタイミングで折りナイフ42を下降させる。排出制御部75は、排出部22による丁合セットの排出を制御して、作成された丁合セットを積載部24に積載させる。
【0057】
記憶部77は、予め用意された各種の設定情報や、入力部が受け付けた情報を記憶する。例えば、記憶部77は、図8の各種広告名称(すなわち図12を介して入力された広告名称)を記憶する。また例えば、図9の地区名称(すなわち図5を介して入力された地区名称広告名称)を記憶する。また例えば、記憶部77は、図12の各情報項目、すなわち広告名称、有効地区パターン、各地区の使用不使用設定、および各地区の半端部数設定を対応付けて記憶する。
【0058】
また、記憶部77は、同一の給紙設定(使用不使用設定、連段設定、半端部数設定)に基づいて丁合セットを作成する一連の丁合処理ごとに、各給紙部の使用不使用設定、連段設定、給紙部に割り当てられた広告名称および半端部数設定と、作成された丁合セットの部数とに関する情報(以下、「丁合実績情報」と呼ぶ)を記憶する。
【0059】
出力制御部76は、各種画面をメイン操作部50の表示部に表示させる。例えば、出力制御部76は、図4〜13の各種の操作画面をメイン操作部50の表示部に表示させる。また例えば、出力制御部76は、載せ替え警告をメイン操作部50の表示部に表示させる(あるいは、サブ操作部52のエラーランプ57を点灯させる)。
用紙識別情報比較部78は、「直前の地区」の丁合処理が完了し、「次の地区」の丁合処理が開始される前に、「直前の地区」(あるいは、「前回給紙地区」)に設定されている広告名称と、「次の地区」に設定されている広告名称との比較を行い、一致しているか否かの判定を行う。
【0060】
用紙載せ替え判定部79は、用紙識別情報比較部78により比較され、不一致と判定された給紙部について、「直前の地区」(あるいは、「前回給紙地区」)の丁合処理の完了以後に広告の載せ替えが行われたか否かを判定する。たとえば、「直前の地区」(あるいは、「前回給紙地区」の丁合処理の完了以後に、該不一致給紙部が非積載状態から積載状態への変化が少なくとも1回起きたか否かを、用紙有無検知センサ27の検知結果を参照して判断する。
【0061】
図15は、4地区分の丁合処理の一例を示す図である。処理数欄311は、作成される丁合セットの地区ごとの部数である。トータルカウンタ欄312は、作成される丁合セットの累積部数である。地区パターン欄313は、選択された地区パターンである。地区番号欄314は、各地区の地区番号である。広告名称欄315は、各給紙部14に割り当てられた広告名称(すなわち各給紙部14に積載されるべき広告の広告名称)である。使用不使用表示欄316には、丁合セットが作成されたときの使用不使用設定である。図15には図示していないが、地区1,2,3,4の順に丁合処理が行われるように、順番設定がされている。
【0062】
図15のように設定された情報に基づいて、地区1から4まで順次丁合処理を行ったとする。地区1の丁合処理が完了し、地区2のスタート操作を行う前、あるいは行ったときに、用紙識別情報比較部78は、「直前の地区」である地区1に設定された広告名称と、「次の地区」である地区2に設定された広告名称とを、給紙部(段)ごとに比較し、相違しているか否かを給紙部ごとに判断する。地区1において設定されている広告名称と、地区2において設定されている広告名称が異なるのは、2段目のみである。すなわち2段目においては、地区1には「スーパーL」が設定され、地区2には「ラーメンQ」が設定されている。1,3,4,6,10,11段については、地区2が「停」設定であるので、広告名称の比較判定は行わない。残りの段については、地区1に設定されている広告名称と、地区2に設定されている広告名称とが同一である。すなわち不一致給紙部は2段目のみである。
【0063】
次に、用紙載せ替え判定部79により、地区1の丁合処理の完了以後に、用紙有無検知センサ27が、2段目において非積載状態から、積載状態への変化が少なくとも1回検知されたか否かを判断し、少なくとも1回検知されていれば載せ替えが行われたと判定し、1回も検知されていなければ、載せ替えが行われていないと判定する。広告の載せ替えが行われたと判断された場合は、地区2の丁合処理を開始する(あるいは所定のスタート操作により開始可能な状態とする)。
【0064】
広告の載せ替えが行われていないと判断された場合は、メイン操作部50の表示部に、「2段目の広告を、スーパーLからラーメンQに載せ替えてください」などのメッセージを表示することにより載せ替え警告を行う。その後、スタート操作が行われた時、2段目において載せ替え警告表示後にユーザが広告の載せ替えを行ったか否かが判定され、載せ替えが行われたと判定した場合は地区2の丁合処理に進み、載せ替えが行われていないと判定された場合は、地区2の丁合処理に進むことなく載せ替え警告を継続する。
【0065】
次に、地区2の丁合処理が完了し、地区3のスタート操作を行う前、あるいは行ったときに、用紙識別情報比較部78は、「直前の地区」である地区2に設定された広告名称と、「次の地区」である地区3に設定された広告名称とを、給紙部(段)ごとに比較し、相違しているか否かを給紙部ごとに判断する。地区2において設定されている広告名称と、地区3において設定されている広告名称が異なるのは、14段目のみである。すなわち14段目においては、地区2には「D電機」が設定され、地区3には「N不動産」が設定されている。1,3,4,6,9、10,11、13段については、地区3が「停」設定であるので、広告名称の比較判定は行わない。残りの段については、地区2に設定されている広告名称と、地区3に設定されている広告名称とが同一である。すなわち不一致給紙部は14段目のみである。
【0066】
次に、用紙載せ替え判定部79により、地区2の丁合処理の完了以後に、用紙有無検知センサ27が、14段目において非積載状態から、積載状態への変化が少なくとも1回検知されたか否かを判断し、少なくとも1回検知されていれば載せ替えが行われたと判定し、1回も検知されていなければ、載せ替えが行われていないと判定する。広告の載せ替えが行われたと判断された場合は、地区3の丁合処理を開始する(あるいは所定のスタート操作により開始可能な状態とする)。
【0067】
広告の載せ替えが行われていないと判断された場合は、メイン操作部50の表示部に、「14段目の広告を、D電機からN不動産に載せ替えてください」などのメッセージを表示することにより載せ替え警告を行う。その後、スタート操作が行われた時、14段目において載せ替え警告表示後にユーザが広告の載せ替えを行ったか否かが判定され、載せ替えが行われたと判定した場合は地区3の丁合処理に進み、載せ替えが行われていないと判定された場合は、地区3の丁合処理に進むことなく載せ替え警告を継続する。
【0068】
次に、地区3の丁合処理が完了し、地区4のスタート操作を行う前、あるいは行ったときに、用紙識別情報比較部78は、「直前の地区」である地区3に設定された広告名称と、「次の地区」である地区4に設定された広告名称とを、給紙部(段)ごとに比較し、相違しているか否かを給紙部ごとに判断する。地区3において設定されている広告名称と、地区4において設定されている広告名称が異なるのは、2,7段目である。すなわち2段目においては、地区3には「ラーメンQ」が設定されている。地区4では連段グループ(1、2段)のうちの1つとして設定されており、該連段グループには「スーパーL」が設定されている。7段目においては、地区3には「H理容店」が設定され、地区4においては「レストランT]が設定されている。すなわち2.7段目は不一致給紙部である。
【0069】
1段目においては、「直前の地区」である地区3が「停」設定であるので、「前回給紙地区」である地区1に設定されている広告名称との比較を行う。1段目においては、地区1には「宅配ピザS」が設定されている。地区4では連段グループ(1、2段)のうちの1つとして設定されており、該連段グループには「スーパーL」が設定されている。すなわち1段目も不一致給紙部である。
【0070】
13段目おいても、地区3が「停」設定であるので、「前回給紙地区」である地区2に設定されている広告名称との比較を行う。13段目においては、地区2には「パチンコC」が設定され、地区4には「学習塾P」が設定されている。すなわち13段目も不一致給紙部である。
【0071】
3,4,5,6,9,10,11段については、地区4が「停」設定であるので、広告名称の比較判定は行わない。残りの段については、地区3に設定されている広告名称と、地区4に設定されている広告名称とが同一である。すなわち不一致給紙部は1,2,7,13段目である。
【0072】
次に、用紙載せ替え判定部79は、2,7段目については地区3の丁合処理の完了以後、1段目については地区1の丁合処理の完了以後、13段目については地区2の丁合処理の完了以後、各々、用紙有無検知センサ27が、非積載状態から、積載状態への変化が少なくとも1回検知されたか否かを判断し、少なくとも1回検知されていれば載せ替えが行われたと判定し、1回も検知されていなければ、載せ替えが行われていないと判定する。広告の載せ替えが行われたと判断された場合は、地区4の丁合処理を開始する(あるいは所定のスタート操作により開始可能な状態とする)。
【0073】
広告の載せ替えが行われていないと判断された給紙部が残っている場合は、メイン操作部50の表示部に、広告の載せ替えが行われていないと判断された給紙部について、載せ替え警告を行う。その後、スタート操作が行われた時、載せ替え警告表示後にユーザが広告の載せ替えを行ったか否かが判定され、全ての給紙部で載せ替えが行われたと判定した場合は地区4の丁合処理に進み、載せ替えが行われていない給紙部が残っていると判定された場合は、地区4の丁合処理に進むことなく、まだ載せ替えが行われていない給紙部について載せ替え警告を継続する。
【0074】
以上、実施の形態に係る丁合装置について説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。また、上述した実施の形態同士の組み合わせや上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。以下、そうした例を挙げる。
【0075】
地区カウンタモードにおいて、広告名称を1つの地区の1つの給紙部に2種設定するとともに、その区切りの部数を設定可能としてもよい。この場合、区切りとなる部数の丁合が完了すると、装置が停止する。そして、装置の停止以後、再度スタート操作を行ったときまでに、用紙載せ替え判定部79により、当該給紙部において、用紙の載せ替えが行われたか否かを判定し、載せ替えが行われていない場合に、載せ替え警告を行うようにする。
【0076】
上記実施の形態では、用紙載せ替え判定部79は、用紙の載せ替えが行われたか否かを、用紙有無検知センサ27の検知情報に基づいて行っているが、この形態に限られない。たとえば、図16.17に示すように、給紙部14の給紙トレイ26に積載された広告の残量により、給紙ブラケット401の角度が変化するように構成し、この給紙ブラケットの端部に設けた検知板412を、反射センサ411が、用紙の残量が所定以上の場合にのみ検知するように構成し、この反射センサ411が、検知板412を検知していない状態から検知している状態への変化が、「直前の地区」あるいは「前回給紙地区」の丁合処理の完了以後に発生したか否かをもって、広告の載せ替えが行われたか否かを判定するようにしてもよい。
【0077】
また、給紙ブラケット401の回動量を計測できるエンコーダ等を設け、給紙ブラケット401が、広告が積載量が増加した時の回動方向(図16,17における反時計方向)に所定量以上回動する動作が発生したか否かをもって、広告の載せ替えが行われたか否かを判定するようにしてもよい。
【0078】
また、積載されている広告に印刷されたマークやバーコード、あるいはその他の印刷内容を撮像し、「直前の地区」あるいは「前回給紙地区」の丁合処理において積載されていた広告から、積載されている広告そのものが変化したか否かを判断することにより、広告の載せ替えが行われたか否かを判定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0079】
10 丁合装置、 14 給紙部、 70 制御部、 71 入力部、 76 出力制御部、 78 用紙識別情報比較部、 79 用紙載せ替え判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17