特許第6978110号(P6978110)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978110
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】髪染め補助具、髪染め用櫛
(51)【国際特許分類】
   A45D 19/02 20060101AFI20211125BHJP
   A45D 24/22 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   A45D19/02 B
   A45D24/22 C
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-59216(P2020-59216)
(22)【出願日】2020年3月28日
(65)【公開番号】特開2021-154006(P2021-154006A)
(43)【公開日】2021年10月7日
【審査請求日】2021年4月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521159034
【氏名又は名称】株式会社太陽
(74)【代理人】
【識別番号】100093816
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 邦雄
(72)【発明者】
【氏名】萩原 豊
【審査官】 大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−103806(JP,U)
【文献】 特開2002−142851(JP,A)
【文献】 特開平11−332636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 19/02
A45D 24/22〜24/28
A46B 9/00〜 9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
櫛の歯の端部側に固定された第一円盤と、前記歯の根元側に固定された第二円盤と、前記第一円盤及び前記第二円盤の間に位置し前記歯を中心に回転可能なリングとなり、
前記リングの外周部で前記第一円盤及び前記第二円盤の間に染色剤を貯留する液溜空間を有するとともに、前記歯の端部の頭皮への当接を阻害しないことを特徴とする髪染め補助具。
【請求項2】
前記リングの径が前記第一円盤の径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の髪染め補助具。
【請求項3】
前記第一円盤と前記第二円盤との間に、さらに円盤を1又は2以上備え、前記液溜空間を仕切り、円盤同士の間に、前記歯を中心に回転可能なリングを備えることを特徴とする請求項1に記載の髪染め補助具。
【請求項4】
前記リングの外周が凹凸であることを特徴とする請求項1に記載の髪染め補助具。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の髪染め補助具が、ユニット化され、一体で、前記歯に嵌められることを特徴とする髪染め補助具。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の髪染め補助具を前記歯に備えたことを特徴とする髪染め用櫛。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容、理容用のカラー剤、白髪染剤などの髪染剤を、効率的かつ頭皮への付着を少量に抑えて髪に塗布する髪染め補助具、及びそれを用いた髪染め用櫛に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の櫛には、髪を梳かす、ピンが本体から複数列起立したブラシタイプ、歯が板状の軸から一方向、或いは両方向に一列に並んで突設される板タイプ(コーム)のいずれも含まれる。以後、櫛に起立する突起は、ピン、歯いずれも歯ともいう。たたし、毛が密集したタイプのブラシタイプは本発明の対象とはしない。
【0003】
従来の髪染めには、髪に直接髪染剤を塗布してコームで塗り拡げる方式、ブラシ、コームに二液タイムの染色剤を付着させて髪に塗布、すき込む方式が一般的である。他方、歯から染色剤が湧き出て髪に塗る装置もある。また、髪染めに特化したクシも、特許文献1−6など、いくつか開発されている。
【0004】
しかし、いずれも、染色剤を多量に使用し、頭皮にも多量に染色剤が付着する。例えば、定期的に髪染めする者は、髪の根元だけに染色剤を塗布すれだけでもよいが、理髪店等では、染色剤を髪全体に塗り広げられ、多量に使用されることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実登3175914号公報
【特許文献2】実登3159686号公報
【特許文献3】特表2009−538174号公報
【特許文献4】特開平10−276829号公報
【特許文献5】実登3027042号公報
【特許文献6】実登3027041号公報
【特許文献7】特許第6572401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、美容、理容用のカラー剤、白髪染剤などの髪染剤を、効率的かつ頭皮への付着を少量に抑えて髪に塗布する髪染め補助具、及びそれを用いた髪染め用櫛を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために、発明者の先の出願に係る特許文献7と異なる別の手段として以下の構成とした。
(1)
櫛の歯の端部側に固定された第一円盤と、前記歯の根元側に固定された第二円盤と、前記第一円盤及び前記第二円盤の間に位置し前記歯を中心に回転可能なリングとなり、
前記リングの外周部で前記第一円盤及び前記第二円盤の間に染色剤を貯留する液溜空間を有するとともに、前記歯の端部の頭皮への当接を阻害しないことを特徴とする髪染め補助具。
(2)
前記リングの径が前記第一円盤の径より小さいことを特徴とする(1)に記載の髪染め補助具。
(3)
前記第一円盤と前記第二円盤との間に、さらに円盤を1又は2以上備え、前記液溜空間を仕切り、円盤同士の間に、前記歯を中心に回転可能なリングを備えることを特徴とする(1)に記載の髪染め補助具。
(4)
前記リングの外周が凹凸であることを特徴とする(1)に記載の髪染め補助具。
(5)
(1)〜(4)の何れか1に記載の髪染め補助具が、ユニット化され、一体で、前記歯に嵌められることを特徴とする髪染め補助具。
(6)
(1)〜(5)の何れか1に記載の髪染め補助具を前記歯に備えたことを特徴とする髪染め用櫛。
【発明の効果】
【0008】
本発明は以上の構成であるから、美容、理容用のカラー剤、白髪染剤などの髪染剤を、効率的かつ頭皮への付着を少量に抑えて髪に塗布する髪染め補助具、及びそれを用いた髪染め用櫛を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明である髪染め用櫛の第一実施例の説明図である。
図2】第一実施例の髪染め補助具の部品の説明図である。
図3】第一実施例の髪染め用櫛の使用状態を示す模式図である。図3(A)は使用前の部分断面図、(B)は染色剤12に髪染め補助具45を浸漬している様子を示している。図3(C)は、先の染色後に伸びた部分(白髪)で、染色剤12を塗布する部分(C1)と、染色済み部分(C2)を示している。塗布するときは、歯2cの端部2dを頭皮10に当接することで、染色剤12を貯留する液溜空間3e(染色剤12)に頭皮10が接触せず、染色剤12の頭皮10への付着を少量化することができる。頭皮10の負担が軽減する。
図4】本発明である髪染め用櫛の第二実施例の説明図である。
図5】第二実施例の髪染め補助具の部品の分解説明図である。
図6】本発明である髪染め用櫛の第三実施例の説明図である。
図7】第三実施例の髪染め補助具の部品の分解説明図である。
図8】本発明である髪染め用櫛の第四実施例の説明図である。
図9】第四実施例の髪染め補助具の部品の分解説明図である。
図10】本発明である髪染め用櫛の第五実施例の説明図である。
図11】第五実施例の髪染め補助具の部品の分解説明図である。
図12】本発明である髪染め用櫛の第六実施例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものはない。
【実施例1】
【0011】
図1に示すように、本発明である髪染め用櫛1dは、櫛と、櫛の歯2cに、嵌着、取り付つけ、固定、一体成型などして備えられた髪染め補助具45とからなる。図1(A)は髪染め用櫛1dの一部分の縦断面図、(B)は歯2cの断面図、(C)は髪染め補助具45の縦断面図である。櫛は、一般に流通している、ブラシ、コームを採用することができる。
【0012】
本発明の髪染め補助具45は、櫛の歯2cの端部2d側に固定された第一円盤45aと、歯2cの根元側に固定された第二円盤45bと、第一円盤45a及び第二円盤45bの間に位置する第三円盤45eと、第一円盤45a及び第三円盤45eの間に位置し歯2cを中心に回転可能な第一リング45cと、第二円盤45b及び第三円盤45eの間に位置し歯2cを中心に回転可能な第二リング45fとからなる。
【0013】
髪染め補助具45は、各部材の貫通孔45ah、45bh、45ch、45fh、45ehに、櫛の歯2cを挿通させたて備えられる。その際、髪染め補助具45が歯2cから脱落しないよう、また、第一、第二リング45c、45fが適切な位置で回転するよう、少なくとも第一円盤45a、第二円盤45bは歯2cに接着剤などで位置固定する。
【0014】
これにより、図3に示すように、歯2cの端部2dの頭皮10への当接は阻害されない。また、主に、第一リング45c及び第二リング45fの外周部で第一円盤45a、第二円盤45b、第三円盤45eの間に染色剤12を貯留する液溜空間45d、45dを形成する。
【0015】
なお、第一リング45c、第二リング45fの径が第一円盤45a、第二円盤45bの径より小さくすれば、少なくとも第一円盤45aの径より小さくすれば、液溜空間45dが広がり、染色剤12を多量に液溜空間45dに貯留することができる。
【0016】
また、図2(A)に示すように、第一リング45cは、外周が、凹45g、凸45iをしたギア、或いはギアの角を丸めた波形状にするとよい。そのようにすることで、一層、染色剤12を容器から絡め取りやすく、また、髪11と第一、第二リング45c、45fの絡みが高まり、第一リング45c及び第二リング45fの回転性が向上し、染色剤12が髪11に適宜送り出される。これにより、染色剤12の髪11に対する塗布量の均一性が高まる。
【0017】
なお、第二リング45fは第一リング45cと同一形状でよい。第一、第二リング45c、45fの素材は、染色剤12に耐性がある、プラスチック樹脂、ゴム、金属などが例示できる。
【0018】
また、髪11の根元などピンポイント用の染色用途であれば、第一円盤45a、第二円盤45b及び第一リング45cの一組の髪染め補助具であってもよい。
【0019】
図3について詳しく説明する。髪染め補助具45は、歯2c一列において、歯2c1本置きに装着されている(櫛2の本体2bの先端の一部、一列部分を掲載している)。髪染め補助具45の装着頻度、数は、歯2cの間隔、髪染め補助具45の大さ、染色剤12を塗布する場所、範囲などにより、適宜選択する。さらに、髪染め補助具45が歯2cに対して、着脱可能式であれば使用の都度、髪染め補助具3の設置位置、数を変更することもできる。
【0020】
髪染め用櫛1dは、図3に示すように使用される。図3(A)に示す髪染め補助具45を、図3(B)に示すように、容器13などに溜めたペースト状の染色剤12(白髪染め、二液混合するヘアーカラー剤など)と接触させ、髪染め補助具45の液溜空間45dに染色剤12を充填する。染色剤12は、液溜空間45dに、毛細管現象、表面張力、あるいは染色剤12の粘度により充填保持される。
【0021】
そして、液溜空間3eに染色剤12が貯留されることで、髪11に直接染色剤12を塗布して、櫛などで塗り拡げる必要がなく、一度の染色剤12の貯留で、髪染め用櫛1dを図3(c)に示すように位置させ、左右に小刻みに揺らすことで、髪11の根元部分の新たに伸びた染色されていない髪11部分(C1範囲)が染色剤12に接触し、広範囲の髪11の根元部分に短時間で染色剤12を塗布することができ、染色を必要としない染色済み髪11部分(C2)への染色を必要とせず、髪染め作業を容易にすることができる。このようにして、頭皮10への染色剤12の塗布量を抑えることができるとともに、髪11の根元にも十分に染色剤12が拡散、浸透、行き渡る。
【実施例2】
【0022】
図4、5に示すように、本発明である髪染め用櫛1eは、櫛と、櫛の歯2cに備えられた髪染め補助具46とからなる。図4(A)は髪染め用櫛1eの一部分の縦断面図、(B)は歯2cの断面図、(C)は髪染め補助具46の縦断面図である。図5は髪染め補助具46の分解断面図である。
【0023】
髪染め補助具46は、櫛の歯2cの端部2d側に固定された第一円盤45aと、歯2cの根元側に固定された第二円盤45bと、第一円盤45a及び第二円盤45bの間に位置する鍔46bを備える第三円盤46aと、第一円盤45a及び第三円盤46aの間に位置し歯2c(筒部46c)を中心に回転可能な第一リング45cと、第二円盤45b及び第三円盤45eの間に位置し歯2c(筒部46c)を中心に回転可能な第二リング45fとからなる。
【0024】
第三円盤46aは、実施例1と異なり、鍔46bと内部に歯2cを通す貫通孔46chを穿設した筒部46cとからなる。筒部46cは、第一リング45c、第二リング45fの貫通孔45ch、45fhに挿通し、第一円盤45a、第二円盤45bの貫通孔45ah、45bhと連通して、櫛の歯2cを挿通させ、髪染め補助具46の歯2cへの固定、接着などに利用される。筒部46cがより長く、歯2cと接触することができるため、摩擦が大きく、接着剤なしでも位置固定可能である。
【0025】
このようにしてなる髪染め用櫛1eは、歯2cの端部2dの頭皮10への当接を阻害しない。また、実施例1同様に、染色剤12を貯留する液溜空間45d、45dを形成し、第一リング45c、第二リング45fが回転し適度に染色剤12を髪11に送り出す。
【実施例3】
【0026】
図6、7に示すように、本発明である髪染め用櫛1fは、櫛と、櫛の歯2eに備えられた髪染め補助具47とからなる。図6(A)は髪染め用櫛1fの一部分の縦断面図、(B)は歯2eの断面図、(C)は髪染め補助具47の縦断面図である。図7は髪染め補助具47の分解断面図である。
【0027】
髪染め補助具47は、櫛の歯2eの窪み2fに固定され筒部47cと鍔47bからなる第三円盤47aと、櫛の歯2eの端部2d側の第三円盤47aの筒部47cに固定された第一円盤45aと、歯2eの根元側の第三円盤47aの筒部47cに固定された第二円盤45bと、第一円盤45a及び第三円盤46aの間に位置し歯2e(筒部47c)を中心に回転可能な第一リング45cと、第二円盤45b及び第三円盤45eの間に位置し歯2e(筒部47cを中心に回転可能な第二リング45fとからなる。
【0028】
第三円盤47aは、実施例1と異なり、鍔47bと内部に歯2eを通す貫通孔47chを穿設した筒部47cとからなる。筒部47cは、第一リング45c、第二リング45fの貫通孔45ch、45fh、第一円盤45a、第二円盤45bの貫通孔45ah、45bhに挿通して、そのうえで櫛の歯2eを貫通孔47chに挿通させ、髪染め補助具47の歯2eへの固定、接着などに利用される。
【0029】
このような部材、配置であれば、髪染め補助具47のユニットが容易で、安定する。そして筒部47cと歯2eの摩擦で接着剤なしでも位置固定可能である。また、実施例3では、歯2eに窪みがあることで、髪染め補助具47が掛止され、髪染め補助具47の歯2eの装着が容易で、歯2eから髪染め補助具47の脱落を防止できる。
【0030】
このようにしてなる髪染め用櫛1fは、歯2eの端部2dの頭皮10への当接を阻害しない。また、実施例1同様に、染色剤12を貯留する液溜空間45d、45dを形成し、第一リング45c、第二リング45fが回転し適度に染色剤12を髪11に送り出す。
【実施例4】
【0031】
図8、9に示すように、本発明である髪染め用櫛1gは、櫛と、櫛の歯2eに備えられた髪染め補助具48とからなる。図8(A)は髪染め用櫛1gの一部分の縦断面図、(B)は歯2eの断面図、(C)は髪染め補助具48の縦断面図である。図9は髪染め補助具48の分解断面図である。円盤の位置固定をより安定にする実施形態である。
【0032】
髪染め補助具48は、櫛の歯2eの窪み2fに固定され筒部48dと鍔48cからなる第二円盤48bと、櫛の歯2eの端部2d側の第二円盤48bの筒部48dに固定された第一円盤48aと、第一円盤48aと第二円盤48bの鍔48cとの間の筒部48dに固定された第三円盤48eと、第一円盤48a及び第三円盤48eの間に位置し歯2e(筒部48d)を中心に回転可能な第一リング45cと、第二円盤48bの鍔48c及び第三円盤48eの間に位置し歯2e(筒部48d)を中心に回転可能な第二リング45fとからなる。
【0033】
第三円盤48aは、実施例1と異なり、鍔48cと内部に歯2eを通す貫通孔48dhを穿設した筒部48dとからなる。筒部48dは、第一リング45c、第二リング45fの貫通孔45ch、45fh、第一円盤48a、第三円盤48eの貫通孔48ah、48bhに挿通して、そのうえで櫛の歯2eを貫通孔48dhに挿通させ、髪染め補助具48の歯2eへの固定、接着などに利用される。筒部48dには第一円盤48a、第三円盤48eをそれぞれ嵌める、溝48f、溝48gが設けられ、第一、第三円盤48a、48eを嵌め、位置固定する。
【0034】
その効果は、実施例3と同様にユニット化が容易で、各部品の位置決め制度、安定性も向上する。
【0035】
このようにしてなる髪染め用櫛1gは、歯2eの端部2dの頭皮10への当接を阻害しない。また、実施例1同様に、染色剤12を貯留する液溜空間45d、45dを形成し、第一リング45c、第二リング45fが回転し適度に染色剤12を髪11に送り出す。
【実施例5】
【0036】
図10、11に示すように、本発明である髪染め用櫛1hは、櫛と、櫛の歯2eに備えられた髪染め補助具49とからなる。図10(A)は髪染め用櫛1gの一部分の縦断面図、(B)は歯2eの断面図、(C)は髪染め補助具49の縦断面図である。図11は髪染め補助具49の分解断面図である。円盤の位置固定をより安定にする実施形態である。
【0037】
髪染め補助具49は、櫛の歯2cの端部2d側の窪み2fに固定された第一円盤48aと、歯2cの根元側の窪み2fに固定された第二円盤49bと、第一円盤48a及び第二円盤48bの間に位置する鍔49dと筒部49eからなり筒部49eで歯2eの窪み2fに嵌まる第三円盤49cと、第一円盤48a及び第三円盤49cの間に位置し歯2e(筒部49e)を中心に回転可能な第一リング45cと、第二円盤48b及び第三円盤49cの間に位置し歯2e(筒部49e)を中心に回転可能な第二リング45fとからなる。
【0038】
第三円盤49cは、鍔49dと内部に歯2eを通す貫通孔49ehを穿設した筒部49eとからなる。筒部49eは、第一リング45c、第二リング45fの貫通孔45ch、45fhに挿通し、貫通孔48ah、49bhと連通して、櫛の歯2eを挿通させる。髪染め補助具49は、全体が歯2eの窪み2fに嵌まる。
【0039】
このようにしてなる髪染め用櫛1hは、歯2eの端部2dの頭皮10への当接を阻害しない。また、実施例1同様に、染色剤12を貯留する液溜空間45d、45dを形成し、第一リング45c、第二リング45fが回転し適度に染色剤12を髪11に送り出す。
【実施例6】
【0040】
図12に示すように、本発明である髪染め用櫛1kは、櫛と、櫛の歯2gに備えられた髪染め補助具50とからなる。図12(A)は髪染め用櫛1kの一部分の縦断面図、(B)は歯2gの断面図、(C)は髪染め補助具50の縦断面図である。一組の第一円盤48a、第二円盤2mと、第一リング45cの例である。
【0041】
髪染め補助具50は、歯2gの溝2kに貫通孔48ahで嵌まる第一円盤48aと、歯2gに一体的に突設されたフランジである第二円盤2mと、第一円盤48aと第二円盤2mとの間の歯2gを貫通孔45chに通し、歯2gを中心に回転可能な第一リング45cとからなる。
【符号の説明】
【0042】
1d 髪染め用櫛
1e 髪染め用櫛
1f 髪染め用櫛
1g 髪染め用櫛
1h 髪染め用櫛
1k 髪染め用櫛
2 櫛
2b 本体
2c 歯
2d 端部
2e 歯
2f 窪み
2g 歯
2h フランジ部
2k 溝
2m 第二円盤
10 頭皮
11 髪
12 染色剤
13 容器
45 髪染め補助具
45a 第一円盤
45ah 貫通孔
45b 第二円盤
45bh 貫通孔
45c 第一リング
45ch 貫通孔
45d 液溜空間
45e 第三円盤
45eh 貫通孔
45f 第二リング
45fh 貫通孔
45g 凹
45i 凸
46 髪染め補助具
46a 第三円盤
46b 鍔
46c 筒部
46ch 貫通孔
47 髪染め補助具
47a 第三円盤
47b 鍔
47c 筒部
47ch 貫通孔
48 髪染め補助具
48a 第一円盤
48ah 貫通孔
48b 第二円盤
48c 鍔
48d 筒部
48dh 貫通孔
48e 第三円盤
48f 溝
48g 溝
49 髪染め補助具
49b 第二円盤
49bh 貫通孔
49c 第三円盤
49d 鍔
49e 筒部
49eh 貫通孔
50 髪染め補助具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12