特許第6978191号(P6978191)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978191
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】スキャン送信システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20211125BHJP
   G03G 21/02 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   H04N1/00 C
   H04N1/00 127Z
   G03G21/02
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-181490(P2016-181490)
(22)【出願日】2016年9月16日
(65)【公開番号】特開2018-46493(P2018-46493A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2018年7月31日
【審判番号】不服2020-12005(P2020-12005/J1)
【審判請求日】2020年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】孫 震宇
(72)【発明者】
【氏名】中越 有美
(72)【発明者】
【氏名】樋渡 達也
(72)【発明者】
【氏名】井上 善夫
【合議体】
【審判長】 清水 正一
【審判官】 木方 庸輔
【審判官】 渡辺 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−253765(JP,A),
【文献】 特開2005−92338(JP,A),
【文献】 特開2003−283751(JP,A),
【文献】 特開2006−155430(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00,
G03G 15/00, 21/00, 21/14,
H04N 1/04 - 1/207, 1/32 - 1/36,
H04M 1/00, 1/24 - 1/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取デバイスを備える画像形成装置と、
コンピューターと
を備え、
前記コンピューターは、前記読取デバイスによって原稿から読み取られた画像を記憶部に記憶する画像記憶手段を備え、
前記画像形成装置または前記コンピューターは、前記読取デバイスによる前記原稿の読み取り結果に基づいて料金を計算する料金計算手段を備え、
前記画像形成装置は、前記料金計算手段によって計算された前記料金に対してオンライン決済サービスによって発行された支払いコードを前記画像形成装置の利用者に対して通知する支払いコード通知手段を備え、
前記画像形成装置または前記コンピューターは、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードが利用者端末によって前記オンライン決済サービスに送信されることによって前記オンライン決済サービス経由で前記料金が支払われた場合に、前記記憶部に記憶されていた前記画像を送信する画像送信手段を備え、
前記オンライン決済サービスは、前記料金計算手段によって計算された前記料金での前記支払いコードが要求された場合に、この料金に対応付けた前記支払いコードを発行し、
前記オンライン決済サービスは、前記利用者端末から前記支払いコードが送信されてきた場合に、送信されてきた前記支払いコードに対応付けられている前記料金の支払いのための操作を前記利用者端末から受けることによって、この料金の支払いを実行し、
前記画像形成装置は、前記読取デバイスによって前記原稿から読み取られた前記画像を送信するジョブが実行される場合に、この画像と、このジョブの識別情報としてのジョブIDとを前記コンピューターに送信し、
前記画像記憶手段は、前記画像および前記ジョブIDが前記画像形成装置から前記コンピューターに送信されてきた場合に、この画像を前記記憶部に記憶して、この画像の識別情報としての画像IDと、前記画像形成装置から送信されてきた前記ジョブIDとを対応付けて前記記憶部に記憶し、
前記コンピューターは、前記料金計算手段によって計算された前記料金での前記支払いコードの要求を前記オンライン決済サービスに送信し、
前記コンピューターは、前記オンライン決済サービスから前記支払いコードが返信されてきた場合に、この支払いコードと、前記画像形成装置から送信されてきた前記ジョブIDとを対応付けて前記記憶部に記憶し、
前記支払いコード通知手段は、前記オンライン決済サービスから前記コンピューターに前記支払いコードが返信されてきた場合に、この支払いコードを通知し、
前記画像送信手段は、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードが前記利用者端末によって前記オンライン決済サービスに送信されて前記オンライン決済サービスが前記操作を前記利用者端末から受けることによって前記オンライン決済サービス経由で前記料金が支払われた場合に、前記記憶部に記憶されている前記画像のうち、前記料金の支払いが完了した旨を示す通知とともに前記オンライン決済サービスから送信されてきた前記支払いコードに対応付けて前記コンピューターによって記憶されている前記ジョブIDに対応付けて前記画像記憶手段によって記憶されている前記画像IDの前記画像を送信することを特徴とするスキャン送信システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、表示デバイスを備え、
前記支払いコード通知手段は、前記支払いコードを前記表示デバイスへの表示によって通知することを特徴とする請求項1に記載のスキャン送信システム。
【請求項3】
前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードを前記オンライン決済サービスに送信して前記オンライン決済サービス経由で前記料金を支払うための前記利用者端末を備え、
前記利用者端末は、撮影デバイスを備え、前記表示デバイスに表示された前記支払いコードを前記撮影デバイスによって撮影することによって取得することを特徴とする請求項2に記載のスキャン送信システム。
【請求項4】
前記支払いコード通知手段は、前記支払いコードを二次元コードとして前記表示デバイスに表示することを特徴とする請求項3に記載のスキャン送信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読取デバイスによって原稿から画像を読み取って、この画像を送信するスキャン送信システム、画像形成装置およびスキャン送信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現金による料金の支払いを可能にするコインベンダーと、複写機とを備えていて、複写機によるコピーのジョブの実行の際にリアルタイムでコインベンダーによって料金の支払いを実行するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−351167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたシステムにおいては、利用者によってコインベンダーに投入された現金が減って料金の支払いが滞った時点でコピーのジョブの実行が停止され、その後、コインベンダーに現金が追加で投入されて料金の支払いが可能になった時点でコピーのジョブの実行が再開されるので、利便性が悪いという問題がある。
【0005】
また、特許文献1に記載されたシステムにおいては、コインベンダーに現金で格納されている料金が複写機の管理者側の人間によって定期的に回収される必要があるので、人件費がかかるという問題がある。
【0006】
また、特許文献1に記載されたシステムにおいては、料金が現金でコインベンダーに格納されているので、コインベンダーが格納している現金が盗難されて、複写機の管理者が料金を受け取れない可能性があるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、利便性の向上と、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができるスキャン送信システム、画像形成装置およびスキャン送信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスキャン送信システムは、読取デバイスを備える画像形成装置と、前記読取デバイスによって原稿から読み取られた画像を記憶部に記憶する画像記憶手段と、前記読取デバイスによる前記原稿の読み取り結果に基づいて料金を計算する料金計算手段と、前記料金計算手段によって計算された前記料金に対してオンライン決済サービスによって発行された支払いコードを通知する支払いコード通知手段と、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードを使用して前記オンライン決済サービス経由で前記料金が支払われた場合に、前記記憶部に記憶されていた前記画像を送信する画像送信手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
この構成により、本発明のスキャン送信システムは、読取デバイスによる原稿の読み取りによって生成された画像を記憶部に記憶しておき、この読み取りの結果に基づいた正確な料金が支払われた後で、この画像を送信するので、「読取デバイスによって原稿から画像を読み取って、この画像を送信する」というスキャン送信のジョブの実行が料金の支払いの滞りによって途中で停止されることがなく、利便性の向上を実現することができる。また、本発明のスキャン送信システムは、料金の支払いにコインベンダーではなくオンライン決済サービスを利用するので、コインベンダーからの料金の取得作業が不要であり、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができる。
【0010】
本発明のスキャン送信システムにおいて、前記画像形成装置は、表示デバイスを備え、前記支払いコード通知手段は、前記支払いコードを前記表示デバイスへの表示によって通知しても良い。
【0011】
この構成により、本発明のスキャン送信システムは、画像形成装置が支払いコードを表示デバイスへの表示によって通知するので、画像形成装置によって通知された支払いコードを使用してオンライン決済サービス経由で料金を支払うための利用者端末と、画像形成装置とが互いに通信できない場合であっても、画像形成装置の表示デバイスに表示された支払いコードを使用して利用者端末によってオンライン決済サービス経由で料金を支払うことができる。
【0012】
本発明のスキャン送信システムにおいて、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードを使用して前記オンライン決済サービス経由で前記料金を支払うための利用者端末を備え、前記利用者端末は、撮影デバイスを備え、前記表示デバイスに表示された前記支払いコードを前記撮影デバイスによって撮影することによって取得しても良い。
【0013】
この構成により、本発明のスキャン送信システムは、画像形成装置の表示デバイスに表示された支払いコードを利用者端末の利用者が利用者端末に手入力する必要がないので、利便性を向上することができる。
【0014】
本発明のスキャン送信システムにおいて、前記支払いコード通知手段は、前記支払いコードを二次元コードとして前記表示デバイスに表示しても良い。
【0015】
この構成により、本発明のスキャン送信システムは、支払いコードが二次元コードとしてコンパクトに画像形成装置の表示デバイスに表示されるので、利用者端末の撮影デバイスによって撮影し易く、利便性を向上することができる。
【0016】
本発明の画像形成装置は、読取デバイスと、前記読取デバイスによって原稿から読み取られた画像を記憶部に記憶する画像記憶手段と、前記読取デバイスによる前記原稿の読み取り結果に基づいた料金に対してオンライン決済サービスによって発行された支払いコードを通知する支払いコード通知手段と、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードを使用して前記オンライン決済サービス経由で前記料金が支払われた場合に、前記記憶部に記憶されていた前記画像を送信する画像送信手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
この構成により、本発明の画像形成装置は、読取デバイスによる原稿の読み取りによって生成された画像を記憶部に記憶しておき、この読み取りの結果に基づいた正確な料金が支払われた後で、この画像を送信するので、「読取デバイスによって原稿から画像を読み取って、この画像を送信する」というスキャン送信のジョブの実行が料金の支払いの滞りによって途中で停止されることがなく、利便性の向上を実現することができる。また、本発明の画像形成装置は、料金の支払いにコインベンダーではなくオンライン決済サービスを利用するので、コインベンダーからの料金の取得作業が不要であり、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができる。
【0018】
本発明のスキャン送信プログラムは、読取デバイスを備える画像形成装置に、前記読取デバイスによって原稿から読み取られた画像を記憶部に記憶する画像記憶手段と、前記読取デバイスによる前記原稿の読み取り結果に基づいた料金に対してオンライン決済サービスによって発行された支払いコードを通知する支払いコード通知手段と、前記支払いコード通知手段によって通知された前記支払いコードを使用して前記オンライン決済サービス経由で前記料金が支払われた場合に、前記記憶部に記憶されていた前記画像を送信する画像送信手段とを実現させることを特徴とする。
【0019】
この構成により、本発明のスキャン送信プログラムを実行する画像形成装置は、読取デバイスによる原稿の読み取りによって生成された画像を記憶部に記憶しておき、この読み取りの結果に基づいた正確な料金が支払われた後で、この画像を送信するので、「読取デバイスによって原稿から画像を読み取って、この画像を送信する」というスキャン送信のジョブの実行が料金の支払いの滞りによって途中で停止されることがなく、利便性の向上を実現することができる。また、本発明のスキャン送信プログラムを実行する画像形成装置は、料金の支払いにコインベンダーではなくオンライン決済サービスを利用するので、コインベンダーからの料金の取得作業が不要であり、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のスキャン送信システム、画像形成装置およびスキャン送信プログラムは、利便性の向上と、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態に係るスキャン送信システムのブロック図である。
図2図1に示す利用者端末のブロック図である。
図3図1に示すMFPのブロック図である。
図4図1に示すコンピューターのブロック図である。
図5図4に示すMFP管理情報の一例を示す図である。
図6図4に示す画像管理情報の一例を示す図である。
図7図4に示す支払いコード管理情報の一例を示す図である。
図8図1に示すオンライン決済サービスが記憶する情報の一例を示す図である。
図9図8に示す支払いコード管理情報の一例を示す図である。
図10】スキャン送信のジョブの実行の指示が入力されたMFPが二次元コードを表示するまでの図1に示すスキャン送信システムの動作のシーケンス図である。
図11】ScanToSMBを実行する場合の図3に示すMFPの動作のフローチャートである。
図12】利用者端末が二次元コードを読み取ってからMFPがスキャン送信のジョブの実行を終了するまでの図1に示すスキャン送信システムの動作のシーケンス図である。
図13図2に示す利用者端末の表示部に表示される支払い画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本実施の形態に係るスキャン送信システムの構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係るスキャン送信システム10のブロック図である。
【0025】
図1に示すように、スキャン送信システム10は、利用者によって利用される利用者端末20と、画像形成装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)30と、コンピューター40と、オンライン上で決済を実行するオンライン決済サービス50と、銀行口座を管理している銀行口座管理システム60とを備えている。
【0026】
MFP30は、例えば、コンビニエンスストアなどの商業施設、大学などの公共施設など、様々な施設に設置されることが可能である。
【0027】
コンピューター40は、MFP30の料金に関する処理だけでなく、MFP30と同様の少なくとも1台のMFPの料金に関する処理を実行可能でも良い。
【0028】
オンライン決済サービス50および銀行口座管理システム60は、それぞれクラウドサービスであり、それぞれ例えばクラウドサーバーなどのサーバーによって実現されているシステムである。
【0029】
利用者端末20と、オンライン決済サービス50とは、インターネットなどのネットワーク経由で通信可能である。
【0030】
MFP30と、コンピューター40とは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、通信可能である。
【0031】
コンピューター40と、オンライン決済サービス50とは、インターネットなどのネットワーク経由で通信可能である。
【0032】
オンライン決済サービス50と、銀行口座管理システム60とは、インターネットなどのネットワーク経由で通信可能である。
【0033】
図2は、利用者端末20のブロック図である。
【0034】
図2に示すように、利用者端末20は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、カメラなどの撮影デバイスである撮影部23と、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部24と、各種の情報を記憶する半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部25と、利用者端末20全体を制御する制御部26とを備えている。利用者端末20は、例えば、スマートフォン、タブレットなどの携帯端末であっても良い。
【0035】
記憶部25は、オンライン決済サービス50(図1参照。)による決済のための決済用プログラム25aを記憶している。決済用プログラム25aは、利用者端末20の製造段階で利用者端末20にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から利用者端末20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から利用者端末20に追加でインストールされても良い。
【0036】
制御部26は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部25に記憶されているプログラムを実行する。
【0037】
制御部26は、決済用プログラム25aを実行することによって、オンライン決済サービス50に決済を指示する決済指示手段26aを実現する。
【0038】
図3は、MFP30のブロック図である。
【0039】
図3に示すように、MFP30は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部31と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部32と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー33と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター34と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部35と、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部36と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部37と、MFP30全体を制御する制御部38とを備えている。
【0040】
スキャナー33は、複数枚の原稿や両面の原稿を自動的に読み取り可能であるADF(Auto Document Feeder)を備えている。
【0041】
記憶部37は、スキャナー33によって原稿から読み取られた画像を送信するスキャン送信のジョブの一部を実行するためのスキャン送信プログラム37aを記憶している。スキャン送信プログラム37aは、MFP30の製造段階でMFP30にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体からMFP30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からMFP30に追加でインストールされても良い。
【0042】
記憶部37は、スキャナー33によって原稿から読み取られた画像のファイル形式を示す読取画像ファイル形式情報37bを記憶可能である。スキャナー33によって原稿から読み取られた画像のファイル形式としては、例えば、PDF(Portable Document Format)形式、TIFF(Tagged Image File Format)形式、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式などが存在する。スキャナー33によって原稿から読み取られた画像のファイル形式は、例えば、操作部31を介して設定されることが可能である。
【0043】
制御部38は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部37に記憶されているプログラムを実行する。
【0044】
制御部38は、スキャン送信プログラム37aを実行することによって、スキャナー33によって原稿から読み取られた画像をコンピューター40(図1参照。)に送信する送信手段38aと、コンピューター40によって計算された料金に対してオンライン決済サービス50(図1参照。)によって発行された支払いコードを通知する支払いコード通知手段38bとを実現する。
【0045】
図4は、コンピューター40のブロック図である。
【0046】
図4に示すように、コンピューター40は、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部41と、各種の情報を記憶する半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部42と、コンピューター40全体を制御する制御部43とを備えている。
【0047】
記憶部42は、スキャン送信のジョブの一部を実行するためのスキャン送信プログラム42aを記憶している。スキャン送信プログラム42aは、コンピューター40の製造段階でコンピューター40にインストールされていても良いし、USBメモリー、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの外部の記憶媒体からコンピューター40に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からコンピューター40に追加でインストールされても良い。
【0048】
記憶部42は、MFPを管理するためのMFP管理情報42bを記憶している。
【0049】
図5は、MFP管理情報42bの一例を示す図である。
【0050】
図5に示すように、MFP管理情報42bは、MFPの識別情報であるMFPIDと、MFPの管理者の識別情報である管理者IDとが対応付けられた情報である。
【0051】
図4に示すように、記憶部42は、スキャナー33(図3参照。)によって原稿から読み取られた画像42cを複数記憶可能である。
【0052】
記憶部42は、画像42cを管理するための画像管理情報42dを記憶可能である。
【0053】
図6は、画像管理情報42dの一例を示す図である。
【0054】
図6に示すように、画像管理情報42dは、画像の識別情報である画像IDと、ジョブの識別情報であるジョブIDと、画像の送信条件とが対応付けられた情報である。
【0055】
画像の送信条件には、SMB(Server Message Block)、FTP(File Transfer Protocol)、E−mail、Cloud Strageなどの送信方法の種類と、具体的な送信先の情報とが含まれている。
【0056】
図4に示すように、オンライン決済サービス50(図1参照。)によって発行される支払いコードを管理するための支払いコード管理情報42eを記憶可能である。
【0057】
図7は、支払いコード管理情報42eの一例を示す図である。
【0058】
図7に示すように、支払いコード管理情報42eは、支払いコードと、MFPIDと、ジョブIDとが対応付けられた情報である。
【0059】
図4に示す制御部43は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部42に記憶されているプログラムを実行する。
【0060】
制御部43は、スキャン送信プログラム42aを実行することによって、スキャナー33(図3参照。)によって原稿から読み取られた画像を記憶部42に記憶する画像記憶手段43aと、スキャナー33による原稿の読み取り結果に基づいて料金を計算する料金計算手段43bと、オンライン決済サービス50(図1参照。)による決済のための通信を実行する決済用通信手段43cと、MFP30(図3参照。)によって通知された支払いコードを使用してオンライン決済サービス50経由で料金が支払われた場合に、記憶部42に記憶されていた画像を送信する画像送信手段43dとを実現する。
【0061】
図8は、オンライン決済サービス50が記憶する情報の一例を示す図である。
【0062】
図8に示すように、オンライン決済サービス50は、利用者の銀行口座の情報を利用者の識別情報である利用者ID毎に示す利用者銀行口座情報50aと、MFP30の管理者の口座の情報を管理者ID毎に示す管理者口座情報50bとを記憶している。
【0063】
利用者銀行口座情報50aには、利用者の銀行口座を管理している銀行の名称や、その銀行口座の口座番号など、利用者の銀行口座に関する情報が含まれている。利用者は、例えば、利用者端末20の操作部21を介して決済用プログラム25a経由で、オンライン決済サービス50の利用者銀行口座情報50aに利用者の銀行口座の情報を登録することが可能である。
【0064】
管理者は、例えば、任意のPC(Personal Computer)を介してインターネット経由で、オンライン決済サービス50の管理者口座情報50bに管理者の口座の情報を登録することが可能である。なお、管理者の口座は、オンライン決済サービス50によって管理されている口座であって、銀行口座ではない。
【0065】
オンライン決済サービス50は、支払いコードを管理するための支払いコード管理情報50cを記憶可能である。
【0066】
図9は、支払いコード管理情報50cの一例を示す図である。
【0067】
図9に示すように、支払いコード管理情報50cは、支払いコードと、管理者IDと、料金と、コンピューターの識別情報であるコンピューターIDとが対応付けられた情報である。
【0068】
次に、スキャン送信システム10の動作について説明する。
【0069】
まず、スキャン送信のジョブの実行の指示が入力されたMFP30が二次元コードを表示するまでのスキャン送信システム10の動作について説明する。
【0070】
図10は、スキャン送信のジョブの実行の指示が入力されたMFP30が二次元コードを表示するまでのスキャン送信システム10の動作のシーケンス図である。
【0071】
利用者は、スキャン送信のジョブの実行の指示を操作部31を介して入力することができる。MFP30の送信手段38aは、スキャン送信のジョブの実行の指示が操作部31を介して入力されると、図10に示すように、「スキャナー33によって原稿から読み取った画像をコンピューター40の特定のSMBフォルダーに送信する動作」(以下「ScanToSMB」と言う。)を実行する(S101)。ここで、送信手段38aは、今回のジョブのジョブIDと、今回のスキャン送信のジョブに対して操作部31から指定されていた送信条件とをS101においてコンピューター40に送信する。
【0072】
図11は、ScanToSMBを実行する場合のMFP30の動作のフローチャートである。
【0073】
図11に示すように、送信手段38aは、スキャナー33によって原稿から画像を読み取る(S131)。
【0074】
次いで、送信手段38aは、S101において読み取った画像を、読取画像ファイル形式情報37bに示されるファイル形式で、コンピューター40の特定のSMBフォルダーに送信して(S132)、図11に示す動作を終了する。
【0075】
図10に示すように、コンピューター40の画像記憶手段43aは、S101においてMFP30から送信されてきた画像をコンピューター40の記憶部42の特定のSMBフォルダーに画像42cとして記憶する(S102)。ここで、画像記憶手段43aは、S102において記憶した画像の画像IDと、S101においてMFP30から送信されてきた今回のジョブのジョブIDおよび送信条件とを対応付けて画像管理情報42dに記憶する。
【0076】
MFP30の支払いコード通知手段38bは、S101の処理の後、今回のスキャン送信のジョブの属性を取得する(S103)。
【0077】
ここで、スキャン送信のジョブの属性は、例えば、S101においてコンピューター40の特定のSMBフォルダーに送信した画像のファイル(以下「画像ファイル」と言う。)における画像のページ数を示すページ数情報と、画像ファイルにおける画像のデータがモノクロデータおよびカラーデータの何れであるかを示す色情報と、画像ファイルにおける記録媒体のサイズを示す記録媒体サイズ情報と、原稿の何ページ分を画像ファイルにおける1ページ分に集約するかを示す集約情報と、スキャナー33による読み取りの倍率を示す倍率情報とを含んでいる。
【0078】
支払いコード通知手段38bは、スキャナー33による原稿の実際の読み取り結果に基づいてページ数情報を決定する。
【0079】
支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示における設定に応じて色情報を決定する。ただし、支払いコード通知手段38bは、スキャナー33による原稿の実際の読み取り結果に基づいて色情報を決定しても良い。例えば、支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示において、画像ファイルにおける画像のデータをモノクロデータおよびカラーデータの何れで記憶するかを自動で判定することが設定されていた場合、実際に原稿をスキャナー33によって読み取った結果、読み取った原稿の色に応じて色情報を決定する。また、支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示において、画像ファイルにおける画像のデータをカラーデータとして記憶することが設定されていたとしても、実際に原稿をスキャナー33によって読み取った結果、原稿がモノクロである場合に、画像ファイルにおける画像のデータをモノクロデータとして記憶するように設定されていても良い。
【0080】
支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示における設定に応じて記録媒体サイズ情報を決定する。ただし、支払いコード通知手段38bは、スキャナー33による原稿の実際の読み取り結果に基づいて記録媒体サイズ情報を決定しても良い。例えば、支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示において記録媒体のサイズとして「自動」が設定されていた場合、実際に原稿をスキャナー33によって読み取った結果、読み取った原稿のサイズに応じて適切な記録媒体サイズ情報を自動で決定しても良い。
【0081】
支払いコード通知手段38bは、操作部31を介して入力されたスキャン送信のジョブの実行の指示における設定に応じて集約情報および倍率情報を決定する。
【0082】
支払いコード通知手段38bは、S103の処理の後、S103で取得した属性に基づいた料金の計算の依頼をコンピューター40に送信する(S104)。ここで、支払いコード通知手段38bは、MFP30のMFPIDと、今回のジョブのジョブIDとをS104における依頼とともにコンピューター40に送信する。
【0083】
コンピューター40の料金計算手段43bは、S104においてMFP30から送信されてきた依頼を受信すると、この依頼とともにMFP30から送信されてきた属性、すなわち、S103で取得された属性と、特定の計算基準とに基づいて、今回のスキャン送信のジョブの料金を計算する(S105)。
【0084】
次いで、コンピューター40の決済用通信手段43cは、S105で計算された料金での支払いコードをオンライン決済サービス50に要求する(S106)。ここで、決済用通信手段43cは、S104における依頼とともにMFP30から送信されてきたMFPIDにMFP管理情報42bにおいて対応付けられている管理者IDと、コンピューター40のコンピューターIDとをS106の要求に含める。
【0085】
したがって、オンライン決済サービス50は、S106の要求に応じて支払いコードを発行してコンピューター40に返信する(S107)。なお、オンライン決済サービス50は、発行した支払いコードを、S106における要求に含まれていた管理者ID、料金およびコンピューターIDを対応付けて支払いコード管理情報50cに記憶する。
【0086】
コンピューター40の決済用通信手段43cは、S107においてオンライン決済サービス50から返信されてきた支払いコードを示すQRコード(登録商標)などの二次元コードを生成する(S108)。なお、決済用通信手段43cは、S107においてオンライン決済サービス50から返信されてきた支払いコードを、S104においてMFP30から送信されていたMFPIDおよびジョブIDに対応付けて支払いコード管理情報42eに記憶する。
【0087】
次いで、決済用通信手段43cは、S108において生成した二次元コードをMFP30に送信する(S109)。
【0088】
したがって、MFP30の支払いコード通知手段38bは、S109においてコンピューター40から送信されてきた二次元コードを表示部32に表示する(S110)。
【0089】
次に、利用者端末20が二次元コードを読み取ってからMFP30がスキャン送信のジョブの実行を終了するまでのスキャン送信システム10の動作について説明する。
【0090】
図12は、利用者端末20が二次元コードを読み取ってからMFP30がスキャン送信のジョブの実行を終了するまでのスキャン送信システム10の動作のシーケンス図である。
【0091】
利用者は、S110においてMFP30の表示部32に表示された二次元バーコードを利用者端末20の撮影部23によって読み取らせるように、利用者端末20を操作することができる。利用者端末20の決済指示手段26aは、表示部32に表示された二次元バーコードを撮影部23によって読み取らせるように利用者端末20が操作されると、図12に示すように、表示部32に表示された二次元バーコードを撮影部23によって読み取る(S161)。
【0092】
次いで、決済指示手段26aは、S161において読み取った二次元バーコードを解釈して、この二次元バーコードによって示される支払いコードと、利用者IDとをオンライン決済サービス50に送信する(S162)。
【0093】
したがって、オンライン決済サービス50は、S162において利用者端末20から送信されてきた支払いコードおよび利用者IDに基づいて、支払いコードに支払いコード管理情報50cにおいて対応付けられている料金と、利用者IDに利用者銀行口座情報50aにおいて関連付けられている銀行口座の情報とを利用者端末20に返信する(S163)。
【0094】
利用者端末20の決済指示手段26aは、料金と、銀行口座の情報とがオンライン決済サービス50から送信されてくると、料金の支払いのための支払い画面70(図13参照。)を表示部22に表示する(S164)。
【0095】
図13は、支払い画面70の一例を示す図である。
【0096】
図13に示すように、支払い画面70は、オンライン決済サービス50から送信されてきた銀行口座の情報を示すテキスト71と、オンライン決済サービス50から送信されてきた料金を示すテキスト72と、銀行口座のパスワード、すなわち、その銀行口座からの引き落としを銀行口座管理システム60が許可するためのパスワードが入力されるためのテキストボックス73とを含んでいる。
【0097】
図13においては、支払い画面70に表示される銀行口座の情報として銀行の名称を示している。しかしながら、支払い画面70には、銀行口座の情報として、銀行の名称以外の情報が、銀行の名称に加えて、または、銀行の名称に代えて、表示されても良い。なお、S163においては、銀行口座の情報のうち、支払い画面70に表示される情報のみが返信されれば良い。
【0098】
図12に示すように、決済指示手段26aは、テキストボックス73に銀行口座のパスワードが入力されると、入力されたパスワードをオンライン決済サービス50に送信する(S165)。
【0099】
したがって、オンライン決済サービス50は、S165において利用者端末20から送信されてきたパスワードが正しい場合にのみ、銀行口座管理システム60が管理している銀行口座のうち、S162において利用者端末20から送信されてきた利用者IDに利用者銀行口座情報50aにおいて関連付けられている銀行口座から、S162において利用者端末20から送信されてきた支払いコードに支払いコード管理情報50cにおいて対応付けられている料金を引き落とす(S166)。
【0100】
次いで、オンライン決済サービス50は、S166において引き落とした料金を、S162において利用者端末20から送信されてきた支払いコードに支払いコード管理情報50cにおいて対応付けられている管理者IDに管理者口座情報50bにおいて関連付けられている口座に振り込む(S167)。
【0101】
次いで、オンライン決済サービス50は、料金の支払いが完了した旨を示す支払い完了通知と、S162において利用者端末20から送信されてきた支払いコードとを、この支払いコードに支払いコード管理情報50cにおいて対応付けられているコンピューターIDのコンピューター40に送信する(S168)。
【0102】
コンピューター40の画像送信手段43dは、S168においてオンライン決済サービス50から支払い完了通知が送信されてくると、S168においてオンライン決済サービス50から支払い完了通知とともに送信されてきた支払いコードに支払いコード管理情報42eにおいて対応付けられているジョブIDに画像管理情報42dにおいて対応付けられている画像IDの画像42cを、このジョブIDに画像管理情報42dにおいて対応付けられている送信条件で送信する(S169)。
【0103】
コンピューター40の決済用通信手段43cは、S169の処理の後、S168においてオンライン決済サービス50から支払い完了通知とともに送信されてきた支払いコードに支払いコード管理情報42eにおいて対応付けられているMFPIDのMFP30に、支払いの完了と、スキャン送信のジョブの完了とを通知する(S170)。したがって、MFP30は、支払いの完了と、スキャン送信のジョブの完了とを例えば表示部32に表示することができる。
【0104】
以上に説明したように、スキャン送信システム10は、スキャナー33による原稿の読み取りによって生成された画像を記憶部42に記憶しておき(S102)、この読み取りの結果に基づいた正確な料金が支払われた(S165〜S167)後で、この画像を送信する(S169)ので、「スキャナー33によって原稿から画像を読み取って、この画像を送信する」というスキャン送信のジョブの実行が料金の支払いの滞りによって途中で停止されることがなく、利便性の向上を実現することができる。
【0105】
スキャン送信システム10は、料金の支払いにコインベンダーではなくオンライン決済サービス50を利用するため、料金がMFP30の利用者の銀行口座からMFP30の管理者の口座に直接振り込まれるので、コインベンダーからの料金の取得作業が不要であり、人件費の低減と、料金の安全な受け取りとを実現することができる。
【0106】
スキャン送信システム10は、料金の支払いにコインベンダーではなくオンライン決済サービス50を利用するので、コインベンダーがあまり利用されていない国であっても、容易に導入されることが可能である。
【0107】
スキャン送信システム10は、MFP30が支払いコードを表示部32への表示によって通知する(S110)ので、利用者端末20と、MFP30とが互いに通信できない場合であっても、MFP30の表示部32に表示された支払いコードを使用して利用者端末20によってオンライン決済サービス50経由で料金を支払うことができる。
【0108】
スキャン送信システム10は、支払いコードが二次元コードとしてコンパクトにMFP30の表示部32に表示されるので、利用者端末20の撮影部23によって撮影し易く、利便性を向上することができる。なお、スキャン送信システム10は、文字列や一次元コードなど、二次元バーコードより利用者端末20の撮影部23によって撮影し難い方法で支払いコードが表示部32に表示されても良い。
【0109】
スキャン送信システム10は、表示部32に表示された支払いコードを撮影部23によって撮影することによって取得するので、MFP30の表示部32に表示された支払いコードを利用者端末20の利用者が利用者端末20に手入力する必要がない。したがって、スキャン送信システム10は、利便性を向上することができる。なお、スキャン送信システム10は、二次元バーコードではなく、文字列など、利用者端末20の利用者が理解可能な方法で支払いコードを表示部32に表示する場合、MFP30の表示部32に表示された支払いコードが利用者端末20の利用者によって利用者端末20に手入力される構成でも良い。
【0110】
スキャン送信システム10は、本実施の形態において、MFP30の管理者の口座として、オンライン決済サービス50によって管理されている口座を利用している。しかしながら、スキャン送信システム10は、MFP30の管理者の口座として、オンライン決済サービス50によって管理されている口座ではなく、銀行口座を利用する構成でも良い。
【0111】
スキャン送信システム10は、本実施の形態において、MFP30の利用者の口座として、銀行口座を利用している。しかしながら、スキャン送信システム10は、MFP30の利用者の口座として、銀行口座ではなく、オンライン決済サービス50によって管理されている口座を利用する構成でも良い。
【0112】
スキャン送信システム10は、コンピューター40の上述した機能の少なくとも一部をMFP30がスキャン送信プログラム37aの実行によって実現する構成でも良い。例えば、スキャン送信システム10は、コンピューター40の画像記憶手段43a、料金計算手段43bおよび画像送信手段43dに相当する機能をMFP30が実現する構成でも良い。スキャン送信システム10は、コンピューター40の上述した全ての機能をMFP30が実現する構成である場合、コンピューター40を備えなくても良い。
【0113】
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、FP以外の画像形成装置でも良い。
【符号の説明】
【0114】
10 スキャン送信システム
20 利用者端末
23 撮影部(撮影デバイス)
30 MFP(画像形成装置)
32 表示部(表示デバイス)
33 スキャナー(読取デバイス)
37a スキャン送信プログラム
38b 支払いコード通知手段
42 記憶部
42c 画像
43a 画像記憶手段
43b 料金計算手段
43d 画像送信手段
50 オンライン決済サービス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
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図13