特許第6978478号(P6978478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6978478車両隊列構成車両間で分配されたデータの収集と処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978478
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】車両隊列構成車両間で分配されたデータの収集と処理
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20211125BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   G08G1/09 H
   G08G1/00 X
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-204000(P2019-204000)
(22)【出願日】2019年11月11日
(65)【公開番号】特開2020-107324(P2020-107324A)
(43)【公開日】2020年7月9日
【審査請求日】2021年3月22日
(31)【優先権主張番号】16/193,115
(32)【優先日】2018年11月16日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100167461
【弁理士】
【氏名又は名称】上木 亮平
(72)【発明者】
【氏名】ルイス ブラグマン
(72)【発明者】
【氏名】デバン エイチ.パレク
【審査官】 武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−040351(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102017004721(DE,A1)
【文献】 特表2019−526859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/09
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両隊列管理システムであって、
第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定し、
前記第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを前記第1の車両に委任し、前記第1の車両は前記第1のタスクによって定義される前記第1の車両の周囲状況に関する属性を感知するように構成されており、
前記第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、前記第1のタスクとは異なる第2のタスクを前記第2の車両に委任し、前記第2の車両は前記第2のタスクによって定義される前記第2の車両の周囲状況に関する属性を感知するように構成されており、前記第2の車両は、前記第1の車両のセンサ資源の前記第1のセットに含まれないセンサ資源の前記第2のセットに1つ又は複数の別個のセンサ資源を含み、前記第2のタスクの前記第2の車両に対する委任は、センサ資源の前記第2のセットの前記1つ又は複数の別個のセンサ資源に基づくものであり、
前記第1の車両がセンサ資源の前記第1のセットによって前記第1のタスクを完了することに応答して生成された第1の情報を前記第1の車両から受信し、
前記第2の車両がセンサ資源の前記第2のセットによって前記第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を前記第2の車両から受信し、
前記第1の情報又は前記第2の情報の少なくとも一方を少なくとも1台の車両に送信する、
ように構成される計算装置を備える車両隊列管理システム。
【請求項2】
前記第1の車両及び前記第2の車両をさらに備える、請求項1に記載の車両隊列管理システムであって、
前記第1の車両は、第1の計算装置と、センサ資源の前記第1のセットとを備え、
前記第2の車両は、第2の計算装置と、センサ資源の前記第2のセットとを備え、
前記第1の計算装置は、前記第2の計算装置と通信するように構成され、
前記第2の計算装置は、前記第1の計算装置と通信するように構成される、
車両隊列管理システム。
【請求項3】
センサ資源の第3のセット及び第3の計算装置を有する第3の車両をさらに備える、請求項2に記載の車両隊列管理システムであって、
前記第3の計算装置は、前記第1の計算装置及び前記第2の計算装置と通信するように構成され、
前記計算装置は、
前記隊列がさらに前記第3の車両を含むと判定し、
前記第3の車両のセンサ資源の前記第3のセットに基づいて、前記第1のタスク及び前記第2のタスクとは異なる第3のタスクを前記第3の車両に委任するように構成される、
車両隊列管理システム。
【請求項4】
前記第1の車両の前記第1の計算装置は、前記第1のタスクに基づいて前記隊列の前方の道路に危険又は物体が存在すると判定された場合に、前記第2の車両の前記第2の計算装置に警告を発信する、
請求項2から請求項3のいずれか1項に記載の車両隊列管理システム。
【請求項5】
前記第1の車両に委任された前記第1のタスクは、二次条件を含み、
前記二次条件は、前記第1の車両が前記隊列内の前記第2の車両の前方を走行することを必要とする、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両隊列管理システム。
【請求項6】
前記計算装置は、前記二次条件が満たされない場合、前記第1のタスクを前記隊列内の別の車両に再委任するように構成される、
請求項5に記載の車両隊列管理システム。
【請求項7】
前記計算装置は、
前記第1の車両の車両識別番号を受信し、
前記第1の車両の前記車両識別番号に基づいて、前記第1の車両のセンサ資源の前記第1のセットを識別するように構成される、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両隊列管理システム。
【請求項8】
前記隊列が前記第1の車両及び前記第2の車両を含むという判定は、前記第1の車両と共に前記隊列を形成するという前記第2の車両からの要求に基づくものである、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車両隊列管理システム。
【請求項9】
車両であって、
前記車両と第2の車両が隊列を形成していると判定し、
前記車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを前記車両に委任し、前記車両は前記第1のタスクによって定義される前記車両の周囲状況に関する属性を感知するように構成されており、
前記第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、前記第1のタスクとは異なる第2のタスクを前記第2の車両に委任し、前記第2の車両は前記第2のタスクによって定義される前記第2の車両の周囲状況に関する属性を感知するように構成されており、前記第2の車両は、前記車両のセンサ資源の前記第1のセットに含まれないセンサ資源の前記第2のセットに1つ又は複数の別個のセンサ資源を含み、前記第2のタスクの前記第2の車両に対する委任は、センサ資源の前記第2のセットの前記1つ又は複数の別個のセンサ資源に基づくものであり、
センサ資源の前記第1のセットによる前記第1のタスクに応答して第1の情報を生成し、
前記第2の車両がセンサ資源の前記第2のセットによって前記第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を前記第2の車両から受信し、
前記第1の情報を前記第2の車両に送信する、
ように構成される計算装置を備える車両。
【請求項10】
前記車両に委任される第1のタスクは二次条件を含み、
前記二次条件は、前記車両が前記隊列内の前記第2の車両の前方を走行することを必要とし、
前記車両の計算装置は、前記二次条件が満たされない場合、前記第1のタスクを前記隊列内の別の車両に再委任するように構成される、
請求項9に記載の車両。
【請求項11】
第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定するステップと、
前記第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを前記第1の車両に委任するステップと、
前記第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、前記第1のタスクとは異なる第2のタスクを前記第2の車両に委任するステップであって、前記第2の車両は、前記第1の車両のセンサ資源の前記第1のセットに含まれないセンサ資源の前記第2のセットに1つ又は複数の別個のセンサ資源を含み、前記第2のタスクの前記第2の車両に対する委任は、センサ資源の前記第2のセットの前記1つ又は複数の別個のセンサ資源に基づくものである、ステップと、
前記第1の車両に委任された前記第1のタスクの結果を前記第1の車両の第1の計算装置から受信するステップと、
前記第1の車両に委任された前記第1のタスクの前記結果を前記第2の車両の第2の計算装置に送信するステップと、
を含む車両隊列管理方法。
【請求項12】
前記第2の車両に委任された前記第2のタスクの結果を前記第2の車両の前記第2の計算装置から受信するステップと、
前記第2の車両に委任された前記第2のタスクの前記結果を前記第1の計算装置に送信するステップと、をさらに含む、
請求項11に記載の車両隊列管理方法。
【請求項13】
前記隊列が前記第1の車両及び前記第2の車両を含むと判定するステップは、
前記第1の車両と共に前記隊列を形成するという要求を前記第2の車両の前記第2の計算装置から受信するステップをさらに含む、
請求項11から請求項12のいずれか1項に記載の車両隊列管理方法。
【請求項14】
前記第1の車両に委任された前記第1のタスクは二次条件を含み、前記二次条件は前記第1の車両が前記隊列内の前記第2の車両の前方を走行することを必要とする、請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の車両隊列管理方法であって、
前記車両隊列管理方法は、
前記二次条件が満たされなかった場合、前記第1のタスクを前記隊列内の別の車両に再委任するステップをさらに含む、
車両隊列管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、車両隊列管理システム及び方法に関し、さらに具体的には、車両隊列システムと、隊列で走行する車両間のデータ収集及び処理の分配を管理する方法とに概ね関する。
【背景技術】
【0002】
自律型及び非自律型の車両には、運転者が車両を操縦したり、及び/又は周囲状況を介して車両を自動的に操縦したりすることを支援することができる多数のセンサ資源を使用可能なシステムを備えるものが増えている。追加の運転者支援システムと車両の自動制御の需要に応じて洗練の度合いが高まるにつれて、システムが車両内で必要とする計算資源の量がますます増加する。車両システムの計算要件の増加に対処するために、一部の車両がオフボード処理資源を利用してデータの分析と計算を完了する。
【0003】
さらに、車両が隊列で共に移動する状況では、周囲状況に関する情報が各車両によって独立して処理され、それによりセンサデータの収集と当該センサデータの処理が重複する場合がある。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態では、車両隊列管理システムがプロセッサと、機械可読命令セットを保存するように構成された非一過性のコンピュータ可読メモリとを備える。機械可読命令セットは、プロセッサによって実行されたときに、車両隊列管理システムが少なくとも、第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定し、第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを第1の車両に委任し、第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任するようにさせる。機械可読命令セットはさらに、車両隊列管理システムが、第1の車両がセンサ資源の第1のセットによって第1のタスクを完了することに応答して生成された第1の情報を第1の車両から受信し、第2の車両がセンサ資源の第2のセットによって第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を第2の車両から受信し、第1の情報又は第2の情報の少なくとも一方を少なくとも1台の車両に送信するようにさせる。
【0005】
いくつかの実施形態では、車両が、プロセッサと、機械可読命令セットを保存するように構成された非一過性のコンピュータ可読メモリとを含む。機械可読命令セットは、プロセッサによって実行されたときに少なくとも、車両と第2の車両とが隊列を形成していると判定し、車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを車両に委任し、第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任し、センサ資源の第1のセットによる第1のタスクに応答して第1の情報を生成するようにさせる。機械可読命令セットはさらに、車両のプロセッサが、第2の車両がセンサ資源の第2のセットによって第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を第2の車両から受信し、第1の情報を第2の車両に送信するようにさせる。
【0006】
いくつかの実施形態では、車両隊列管理方法が、第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定するステップと、第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを第1の車両に委任するステップと、第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任するステップと、を含む。車両隊列管理方法は、第1の車両に委任された第1のタスクの結果を第1の車両の第1の計算装置から受信するステップと、第1の車両に委任された第1のタスクの結果を第2の車両の第2の計算装置に送信するステップと、をさらに含む。
【0007】
本明細書に記載の実施形態によって提供される、これまでに挙げた特徴をはじめとする特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を考慮すると、さらに全面的に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面に示される実施形態は、本質的に図示及び例示のためのものであり、特許請求の範囲によって定義される主題を限定することを意図するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、類似の構造が類似の参照番号で示されている以下の図面と併せて読むと理解することができる。
図1】本明細書に示され説明される1つ又は複数の実施形態による、隊列で走行する2台の車両の例示的実施形態を示す図。
図2】本明細書に示され説明される1つ又は複数の実施形態による、センサ資源及び計算装置を備える車両の構成要素を概略的に示す図。
図3】本明細書に示され説明される1つ又は複数の実施形態による隊列通信システムの例示的実施形態を示す図。
図4】本明細書に示され説明される1つ又は複数の実施形態による、隊列で走行する車両間でのデータ収集及びデータ処理の分配を管理するための例示的な方法のフローチャートを示す図。
図5】本明細書に示され説明される1つ又は複数の実施形態による、周囲状況の各部分の画像データを監視及び処理するタスクを委任する例示的実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に開示される実施形態は、データ収集及び収集されたデータの処理の分配を管理して、隊列で走行する車両間で共有するためのシステム及び方法に関する。現在、車両が隊列で共に移動する状況では、周囲状況に関する情報が各車両によって独立して処理され、それによってセンサデータの収集とセンサデータの処理が重複する。しかし、車両センサ資源を通じて取得した情報の収集、処理及び共有に関連するタスクを隊列内の車両に分配することにより、情報の収集及び処理の重複及び冗長性を軽減してもよい。さらに、隊列内で走行する車両間でタスクを分配することにより、単一の車両では取得できない可能性のある周囲状況に関する情報を収集、処理し、隊列の他の1つ又は複数の車両と共有してもよい。
【0010】
本明細書で説明する実施形態は、車車間通信システムと、データを収集するためのセンサシステムと、データを処理し、処理された情報を隊列で走行する車両間で共有する計算装置と、を備える。本明細書で説明されるシステム及び方法は、自律車両、非自律車両、あるいは隊列で共に移動する両車両の組み合わせに関するものであってもよい。さらに、車両がさまざまなセンサ資源を備えてもよい。場合によっては、車両が、周囲視界監視用のセンサ(即ち、車両周りの周囲状況を監視するように構成されたシステム)を備えるように構成されていない場合があるが、隊列で走行する1つ又は複数の他の車両からの1つ又は複数のセンサ資源に、周囲状況の特定の領域に関する処理された情報を提供するというタスクを課してもよく、それにより、隊列の車両に対して周囲視界監視が実施されてもよい。
【0011】
本明細書で以下に説明するように、データ収集タスクの管理と分配と、後続の処理及び隊列で走行する車両へのタスクの結果の分配とを通して、隊列で走行する1つ又は複数の車両に関連するセンサデータの収集と処理の重複を低減してもよい。ここで、隊列で走行する車両間でのデータ収集及びデータ処理の分配を管理するシステム及び方法について本明細書にて以下説明する。
【0012】
ここで、類似の番号が類似の構造を指す図面、特に図1を参照すると、隊列で走行する2台の車両の例示的実施形態が示される。図示のように、隊列100には、第1の車両102及び第2の車両104が含まれる。隊列には含まれない第3の車両106がこのほか、隊列100と共に道路に沿って走行している。本明細書で以下にさらに詳細に説明する実施形態では、共に走行していると判定された2台以上の車両が隊列を形成し得る。隊列100をこのほか、キャラバン又はグループと呼ぶことがある。本明細書で使用する場合、隊列100が、共に走行し、互いに支援するように構成された2台以上の車両を定義することが理解される。
【0013】
図1では、隊列100は、第1の車両102と第2の車両104とを含む。ここで、第2の車両104は第1の車両102の後方を走行している。ある車両が別の車両の後ろを走行する線形での走行は、隊列構成の一例である。しかし、隊列の車両は、線形、あるいは互いの視線内を移動しない可能性があることが理解される。いくつかの実施形態では、隊列の車両は、道路上の他の車両から孤立してもよく、あるいは数マイル離れていてもよいが、共に走行する状態を維持する。そのため、隊列内の車両へのタスクの委任は、隊列で走行する車両間の相対的な位置に依存する場合がある。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の車両102が、ナビゲーションに関連する情報を判定するためのGPS、カメラをはじめとする関連センサのデータの収集及び処理を担当するのに対し、第2の車両104が、気象条件に関連するセンサ情報の収集及び処理を担当してもよい。ナビゲーションに関連するセンサからのデータの第1の車両102による処理の結果(例えば、ルートに沿って交通又は事故があるかどうか)は、第2の車両104に送信されてもよく、その結果、第2の車両104は、ルートに沿った交通又は事故の判定を独立して実施する必要がなくなってもよい。同じように、第2の車両104によって天候を判定するためのセンサからのデータを処理した結果は、第1の車両102に送信されてもよい。別の例を、本明細書にて以下で考察し、説明する。
【0015】
ここで図2を参照すると、センサ資源及び計算装置を備える車両の例示的な概略図が示されている。いずれの車両にもセンサ資源の同一セットを装備する必要はなく、周囲状況に関する属性を判定するシステムの同一セットを備えるように構成する必要もない。図2は、車両内に装備されたセンサ資源とシステムの1つの構成例を提供しているに過ぎない。さらに、図2は車両102を参照しているが、本明細書で考察し説明する任意の車両、例えば車両104及び106が、図2に関して図示し説明した車両102と同一又は類似の構成を備えてもよい。
【0016】
特に、図2は、周囲状況に関する属性を判定し、その結果を、隊列の車両102と共に走行する他の車両(例えば、図1の車両104)と共有するために車両102によって利用され得るさまざまなセンサ資源を備える車両の例示的な概略図を提供する。例えば、車両102が、プロセッサ132及び非一過性のコンピュータ可読メモリ134を備える計算装置130と、近接センサ140と、マイクロホン142と、1つ又は複数のカメラ144と、赤外線発光器146及び赤外線検出器148と、全地球測位システム(GPS)150と、気象センサ152と、死角モニタ154と、車速センサ156と、ハンドルセンサシステム158と、LIDARシステム160と、ネットワークインターフェースハードウェア170と、を備えてもよい。車両のここに挙げた構成要素をはじめとする構成要素は、通信経路120を介して互いに通信可能に接続されてもよい。
【0017】
通信経路120は、例えば、導電性ワイヤ、導電性トレース、光導波路など、信号送信可能な任意の媒体から形成されてもよい。通信経路120はこのほか、電磁放射及びその対応する電磁波が横切る広がりを指すことがある。さらに、通信経路120は、信号送信可能な媒体の組み合わせから形成されてもよい。一実施形態では、通信経路120は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力装置、出力装置及び通信装置などの構成要素への電気データ信号の送信を可能にするために協働する導電性トレース、導電性ワイヤ、コネクタ及びバスの組み合わせを備える。このため、通信経路120はバスを備えてもよい。さらに、「信号」という用語は、媒体を介して移動可能なDC、AC、正弦波、三角波、方形波、振動などの(例えば、電気的、光学的、磁気的、機械的又は電磁的な)波形を意味することに留意されたい。本明細書で使用する「通信可能に結合」という用語は、結合された構成要素が互いに信号を交換可能である、例えば、伝導性媒体を介して電気信号を、空気を介して電磁信号を、光導波路を介して光信号を交換可能であることを意味する。
【0018】
計算装置130は、プロセッサ132及び非一過性のコンピュータ可読メモリ134を備える任意の装置又は構成要素の組み合わせであってもよい。プロセッサ132は、非一過性のコンピュータ可読メモリ134に保存された機械可読命令セットを実行可能な任意の装置であってもよい。このため、プロセッサ132は、電気コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ又は他の任意の計算装置であってもよい。プロセッサ132は、通信経路120によって車両102の他の構成要素に通信可能に結合される。このため、通信経路120は、任意の数のプロセッサ132を互いに通信可能に結合し、通信経路120に結合された構成要素が分散計算環境で動作可能にすることができるようにしてもよい。具体的には、各構成要素は、データを送信及び/又は受信し得るノードとして動作してもよい。図2に示す実施形態は単一のプロセッサ132を含むが、他の実施形態は2つ以上のプロセッサ132を含んでもよい。
【0019】
非一過性のコンピュータ可読メモリ134は、プロセッサ132が機械可読命令にアクセスし実行することができるように機械可読命令を保存することができるRAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ又は任意の非一過性のメモリ装置を備えてもよい。機械可読命令セットは、例えば、プロセッサ132によって直接実行され得る機械言語、あるいは機械可読命令にコンパイル又はアセンブルされ、非一過性のコンピュータ可読メモリ134に保存され得るアセンブリ言語、オブジェクト指向プログラミング(OOP)、スクリプト言語、マイクロコードなど、任意の世代(例えば、1GL、2GL、3GL、4GL又は5GL)の任意のプログラミング言語で書かれたロジック又はアルゴリズムを含んでもよい。これとは別に、機械可読命令セットは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)構成又は特定用途向け集積回路(ASIC)のいずれか、又はその同等物を介して実装されるロジックなど、ハードウェア記述言語(HDL)で記述されてもよい。このため、本明細書で説明する機能は、事前にプログラムされたハードウェア要素として、あるいはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素の組み合わせとして、任意の従来のコンピュータプログラミング言語で実装されてもよい。図2に示す実施形態は単一の非一過性のコンピュータ可読メモリ134を備えるが、他の実施形態は2つ以上のメモリモジュールを備えてもよい。
【0020】
引き続き図2を参照すると、近接センサ140は、車両102内又は車両102近傍の物体の有無を示す信号を出力可能な任意の装置又は構成要素の組み合わせであってもよい。近接センサ140はこのほか、物体までの範囲又は距離、例えば、車両102及び車両102の前方を走行している別の車両からの距離を判定可能なセンサであってもよい。近接センサ140は、車両102の側方、後方又は前方の物体の有無を判定するために、カメラ、レーザ距離センサ、超音波センサ、レーダセンサシステム、モーションセンサ、熱センサを含むがここに挙げたものに限定されない1つ又は複数のセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の近接センサ140が、車両102用の周囲視界監視システムを可能にするように構成されてもよい。
【0021】
マイクロホン142は、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合される。マイクロホン142は、音に連動する機械的振動を、音を示す電気信号に変換可能な任意の装置であってもよい。マイクロホン142は、車両102の周囲状況内の交通、接近してくる緊急車両などの存在の判定の目的のために音レベルを監視するのに使用されてもよい。
【0022】
車両102は、1つ又は複数のカメラ144をさらに備えてもよい。1つ又は複数のカメラ144は、車両102内のさまざまな異なる監視、検出、制御及び/又は警告システムを可能にしてもよい。1つ又は複数のカメラ144は、紫外線波長帯域、可視光波長帯域又は赤外線波長帯域の放射線を検出可能な感知装置のアレイ(例えば、CCDアレイ又は能動ピクセルセンサ)を有する任意の装置であってもよい。1つ又は複数のカメラ144は、任意の解像度を有し得る。1つ又は複数のカメラ144は、全方向カメラ又はパノラマカメラであってもよい。いくつかの実施形態では、ミラーレンズ、魚眼レンズ又は任意の他のタイプのレンズなどの1つ又は複数の光学部品を、1つ又は複数のカメラ144に光学的に結合してもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、赤外線発光器146及び/又は赤外線検出器148が、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合される。赤外線、別名赤外線放射は、可視光のような電磁(EM)放射の一種であるが、赤外線は一般に人間の目には見えない。EM放射は、さまざまな波長と周波数にわたって波又は粒子の形態で伝達される。赤外線の波は可視光の波よりも長く、可視スペクトルの赤系統の色域を超えている。赤外線放射器146が、マイクロ波と可視光との間の(EM)スペクトルの範囲の赤外線を放射する。赤外線は周波数が約300GHzから最大約400THzであり、波長が約1ミリメートルから740ナノメートルであるが、このような値は絶対的なものではない。赤外線のスペクトルは、波長と周波数に基づいて細分化することができる。例えば、近赤外線が、約214 THzから約400 THzの周波数及び約740ナノメートルから約1400ナノメートルの波長を有し、遠赤外線が、約300GHzから約20THzの周波数及び約1ミリメートルから約15マイクロメートルの波長を有する。赤外線をさらに細分化してもよい。
【0024】
赤外線検出器148を、赤外線スペクトル内にある放射光及び/又は反射光を検出するように構成してもよい。赤外線発光器146及び赤外線検出器148は、車両のセンサ資源として実装されて、低照度又は劣悪な気象条件の間に車両102にコンピュータビジョン及びナビゲーション能力を提供してもよい。赤外線検出器148は、例えば、物体からの赤外線の反射の存在を判定するなど、赤外線の存在を捕捉するように構成された装置であってもよく、あるいは赤外線に照射されているか赤外線を生成している周囲状況の画像を生成するように構成され得るCCDアレイ又は能動ピクセルセンサを備えてもよい。
【0025】
引き続き図2を参照すると、全地球測位システム、GPS150を、通信経路120に結合し、車両102の計算装置130に通信可能に結合してもよい。GPS150は、1つ又は複数のGPS衛星から1つ又は複数のGPS信号を受信することにより、車両102の所在地を示す所在地情報を生成することができる。通信経路120を介して計算装置130に通信されるGPS信号は、国立海洋電子協会(NMEA)のメッセージ、緯度及び経度データセット、所在地住所、所在地データベースに基づく既知の所在地の名称などを含む所在地情報を含んでもよい。さらに、GPS150は、所在地を示す出力を生成可能な他のシステムと交換可能であってもよい。例えば、セルラー信号と放送塔に基づいて所在地を提供する局地測位システム、あるいは1つ又は複数の無線信号アンテナから受信した無線信号によって所在地を三角測量可能な無線信号検出装置が挙げられる。
【0026】
車両102はこのほか、温度センサ、降水量計、風速計、UV光センサなどの気象センサ152を備えてもよい。気象センサ152は、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合されてもよい。気象センサ152は、温度レベル、降水の存在又は量、風の方向及び/又は速度、日光の存在及び/又は強度などの気象条件を示す信号を出力可能な任意の装置であってもよい。気象センサ152によって収集された情報が、車両102に現在の気象条件を規定する情報を提供してもよい。それに応じて、車両102、例えば自律車両は、豪雨が検出された場合にその速度を低下させるか、温度が氷点下であると判定された場合(即ち、道路の凍結が予想される場合)に停止距離を長くして備えてもよい。同じように、非自律車両の場合、気象センサから収集されて処理される情報を用いて、気象条件に基づいて支援ブレーキシステムを準備して有効化し、及び/又は潜在的に危険な道路状況を運転者に警告してもよい。
【0027】
死角モニタ154は、1つ又は複数の近接センサ140、1つ又は複数のカメラ144をはじめとする、運転者の死角内の車両の存在を検出するセンサを含んでもよい。例えば、車線変更操作中に、死角モニタは、運転者が入ろうとしている車線に交通がないかどうかを判定する際に運転者を支援してもよい。
【0028】
車両102はこのほか、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合された車速センサ156を備えてもよい。車速センサ156は、車両速度を示す信号を生成するための任意のセンサ又はセンサのシステムであってもよい。例えば、限定するものではないが、車速センサ156を、車両102のエンジンのシャフト又は駆動シャフトの回転速度を示す信号を生成可能な回転速度計としてもよい。車速センサ156によって生成された信号を、計算装置130に通信して、車両速度値に変換してもよい。車両速度値は車両102の速度を示している。いくつかの実施形態では、車速センサ156は、光アイソレータスロット付きディスクセンサ、ホール効果センサ、ドップラーレーダなどを備える。いくつかの実施形態では、車速センサ156が、車両102の速度を判定するためのGPS150からのデータを含んでもよい。車速センサ156は、車両102が加速し、一定速度を維持し、減速し、あるいは停止したときを計算装置130が判定できるように設けられてもよい。例えば、車速センサ156が、交通状況の変化により、あるいは車両が方向転換操作を実行する前に車両102が減速することを示す信号を計算装置130に提供してもよい。
【0029】
引き続き図2を参照すると、ハンドルセンサシステム158は、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合されてもよい。ハンドルセンサシステム158は、運転者のハンドルの把持、ハンドルに付与される回転の度合い、あるいはハンドルを回すか維持する際に付与される力を判定するために、ハンドルに配置される複数のセンサを備えてもよい。ハンドルセンサシステム158は、ハンドル上の手の配置及び数、ハンドルを把持する強度、あるいはハンドル上の1つ又は複数の手の配置の変化を示す信号を計算装置130に提供してもよい。ハンドルセンサシステム158は、例えば、限定するものではないが、圧力センサ、誘導センサ、光学センサなどを備えてもよい。ハンドル上の1つ又は複数の手の配置、数、把持及び位置変化を検出することに加えて、ハンドルセンサシステム158はこのほか、ハンドルの回転角度を示す1つ又は複数のセンサを備え、対応する信号を計算装置130へ提供してもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、車両102はLIDARシステム160を備えてもよい。LIDARシステム160は、通信経路120及び計算装置130に通信可能に結合される。LIDARシステム160、即ち、光検出及び測距は、パルスレーザ光を使用して、LIDARシステム160からパルスレーザ光を反射する物体までの距離を測定するシステム及び方法である。LIDARシステム160を、可動部品がほとんどないかまったくない固体装置として作成してもよい。固体装置には、光フェーズドアレイ装置であって、そのプリズムのような動作により、従来の回転式LIDARシステム160と相関のある重量とサイズに関する複雑さのない広い視野が可能になる光フェーズドアレイ装置として構成されたものが含まれる。LIDARシステム160は、飛行時間の測定に特に適しており、飛行時間は、LIDARシステム160の視野内にある物体との距離測定に相関させることができる。LIDARシステム160によって放出されるパルスレーザ光のさまざまな波長の戻り時間の差を計算することにより、目標物又は周囲状況のデジタル3D表現を生成してもよい。LIDARシステム160によって放出されるパルスレーザ光は、例えば約905ナノメートルの放出放射線を有する電磁スペクトルの赤外線範囲内又はその範囲付近で動作する放出物を含む。LIDARシステム160などのセンサを車両102で使用して、特に、GPS150又はジャイロスコープに基づく慣性航法ユニット(INU、図示せず)又は関連する推測航法システムなどの地理参照装置と組み合わせて使用する場合に、車両102近傍の物体を特定するための詳細な3D空間情報のほか、車両マッピングシステム、ナビゲーションシステム、自律運転システムにて機能するそのような情報の使用を提供することができる。
【0031】
引き続き図2を参照すると、ここでは、車両には車車間通信システムが装備されていることがさらに一般的である。システムのいくつかは、ネットワークインターフェイスハードウェア170に依存している。ネットワークインターフェースハードウェア170は、通信経路120に結合され、計算装置130に通信可能に結合されてもよい。ネットワークインターフェースハードウェア170は、ネットワーク180との間でデータを送信及び/又は受信するか、車車間通信システムを装備した別の車両(例えば、車両104又は106)との間で直接データを送信及び/又は受信することができる任意の装置であってもよい。このため、ネットワークインターフェースハードウェア170は、任意の有線通信又は無線通信を送信及び/又は受信するための通信トランシーバを備えることができる。例えば、ネットワークインターフェースハードウェア170は、アンテナ、モデム、LANポート、Wi−Fiカード、WiMaxカード、モバイル通信ハードウェア、近距離通信ハードウェア、衛星通信ハードウェア及び/又は他のネットワーク及び/又は装置と通信するための有線ハードウェア又は無線ハードウェアを備えてもよい。一実施形態では、ネットワークインターフェースハードウェア170は、Bluetooth無線通信プロトコルに従って動作するように構成されたハードウェアを含む。別の実施形態では、ネットワークインターフェースハードウェア170は、ネットワーク180及び/又は別の車両との間でBluetooth通信を送受信するためのBluetooth送受信モジュールを備えてもよい。
【0032】
ここで図3を参照すると、隊列通信システムの例示的実施形態が示される。いくつかの実施形態では、隊列の車両102、104及び106間の通信が直接であってもよい。即ち、第1の車両102が第2の車両104及び/又は第3の車両106と直接通信してもよく、第2の車両104は第1の車両102及び/又は第3の車両106と直接通信してもよく、第3の車両106は第1の車両102及び/又は第2の車両104と直接通信してもよい。いくつかの実施形態では、隊列の車両102、104及び106はネットワーク180を介して互いに通信してもよい。さらにいくつかの実施形態では、隊列の車両102、104及び106は、1つ又は複数のリモート計算装置192及び/又は1つ又は複数のサーバ193と通信してもよい。
【0033】
ネットワーク180は、1つ又は複数のコンピュータネットワーク(例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワーク)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク及び/又は全地球測位システム及びその組み合わせを含んでもよい。このため、隊列の車両102、104及び106と、1つ又は複数のリモート計算装置192及び/又は1つ又は複数のサーバ193とは、有線技術又は無線技術、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、衛星ネットワークなどを介してネットワーク180を通じて互いに通信可能に結合されてもよい。適切なローカルエリアネットワークには、有線イーサネット及び/又は、例えば、ワイヤレスフィディリティ(Wi−Fi)などの無線技術が含まれてもよい。適切なパーソナルエリアネットワークには、例えば、IrDA、Bluetooth、ワイヤレスUSB、Z波、ZigBee及び/又は他の近距離通信プロトコルなどのワイヤレス技術が含まれてもよい。同じように、適切なパーソナルエリアネットワークには、例えば、USB及びFireWireなどの有線コンピュータバスが含まれてもよい。適切なセルラーネットワークには、LTE、WiMAX、UMTS、CDMA及びGSMなどの技術が含まれるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0034】
具体的には、図3は、計算装置130A、(例えば、図2に関して図示して説明した)センサ資源のセット及びネットワークインターフェースハードウェア170Aを有する第1の車両102と、計算装置130B、(例えば、図2に関して図示して説明した)センサ資源のセット及びネットワークインターフェースハードウェア170Bを有する第2の車両104と、計算装置130C、(例えば、図2に関して図示して説明した)センサ資源のセット及びネットワークインターフェイスハードウェア170Cを有する第3の車両と、を示す。本明細書でさらに詳細に説明するように、隊列内の車両、例えば、第1の車両102、第2の車両104及び第3の車両106のそれぞれにタスクを委任してもよい。本明細書で使用する「委任」とは、ある車両にタスクを割り当てて、隊列で走行する他の車両が同じタスクを実行する必要がなくなるだけでなく、他の車両はタスクを割り当てられた車両からタスクの結果を受信することができることを指す。タスクには、1つ又は複数のセンサ資源からの情報の収集と、車両の計算装置(例えば、計算装置130A、130B及び130C)によって収集された情報の処理とが含まれてもよい。収集された情報の処理から結果が生成された時点で、車両(例えば、第1の車両102、第2の車両104及び第3の車両106)のそれぞれは、結果を隊列の他の車両に送信してもよい。隊列の車両(例えば、第1の車両102、第2の車両104及び第3の車両106)間の通信は、車車間通信を介して直接完了されるか、車両102、104及び106を通信可能に接続するネットワーク180を通して完了されてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、1つ又は複数のリモート計算装置192及び/又は1つ又は複数のサーバ193が、車両が隊列に属するかどうかを判定し、隊列の車両に委任されたタスクを委任して管理し、隊列の車両間で委任されたタスクの結果の通信を調整してもよい。いくつかの実施形態では、車両のうちの1つ、例えば、第1の車両102の計算装置130Aは、車両が隊列に属するかどうかを判定し、隊列の車両に委任されたタスクを委任して管理し、隊列の車両間で委任されたタスクの結果の通信を調整してもよい。さらに他の実施形態では、隊列内の車両の計算装置と1つ又は複数のリモート計算装置192とを組み合わせて、隊列で走行する車両間でのデータ収集及びその処理の分配の管理を容易にしてもよい。
【0036】
以下のセクションでは、隊列を走行する車両間でのデータ収集とその処理の分配を管理するシステム及び方法の動作の実施形態について説明する。
【0037】
本明細書の開示の前提には、隊列の各車両で利用できないシステムを補完し、隊列の車両間のセンサ情報の収集及びセンサ情報の処理の冗長性を低減することが挙げられる。例えば、2台の車両が隊列で共に走行しており、第1の車両に第2の車両にはないセンサ資源及び/又はシステムのセットを備えている場合、第1の車両には、第2の車両に設定されていないセンサ及び/又はシステムを第2の車両に提供するというタスクを課してもよい。別の例として、第1の車両が第2の車両と隊列で走行しており、第1の車両が両方の車両に関連する情報を収集して処理できるように第2の車両と共に位置決めされているため、第2の車両は計算資源を他のタスクに保存するか割り当ててもよい。
【0038】
ここで図4を参照すると、隊列内を走行する車両間でデータ収集及びその処理の分配を管理する例示的な方法のフローチャート200が示されている。上記のように、この方法は、隊列内の車両の計算装置、リモート計算装置又は両方の組み合わせによって実行されてもよい。図4に示すフローチャート200は、非一過性のコンピュータ可読メモリ134に保存され、計算装置130のプロセッサ132又はリモート計算装置192によって実行される機械可読命令セットの表現である。図4のフローチャート200の処理は、計算装置130又はリモート計算装置192に通信可能に結合されたセンサからの信号に応答して、さまざまな時点で実行されてもよい。
【0039】
特に、計算装置は、ブロック210にて、隊列に属する複数の車両を判定する。隊列構成車両が多数の手段を介して判定されてもよい。例えば、第1の車両がエリア内の車両に信号を送信してもよい。信号は、他の車両に、その計算装置及びネットワークインターフェイスハードウェアを介して、隊列に合流したいという応答を提供するように促してもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で説明される隊列管理システムを備えて構成された車両が一意の識別を含んでもよい。例えば、(例えば、同じルートを走行し、及び/又は同じ目的地に向かってほぼ同時か同時に移動しているため)第2の車両と合流して隊列を形成しようとする第1の車両が、第2の車両の一意の識別を検索して、隊列を形成するための一意の識別に基づく第2の車両への要求を送信する。リモート計算装置は、アプリケーションインターフェースを介して(例えば、車両内で展開されるかサーバがホストであるWebページに展開されたWebアプリケーション、あるいは車両の計算装置のメモリ内に構成されたアプリケーションを介して)アプリケーションを提供し、これを促進してもよい。アプリケーションは、隊列に合流するように構成された車両のデータベースへのアクセスを提供してもよい。別個の操作により、例えばモバイル装置、車両インターフェース、リモート計算装置などを介したユーザーが、隊列を形成する1つ又は複数の車両を選択するか別の車両に合流して隊列を形成したいと要求してもよい。システムは、ブロック210にて、受信した入力に基づいて、隊列に属する複数の車両を判定してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、隊列に合流すると、隊列の車両内に構成されたセンサ資源及び/又はシステムのセットは、本明細書に記載の方法を実施する計算装置に通信される。例えば、第2の車両が隊列の第1の車両に合流すると、第2の車両内で構成されたセンサ資源のセットは、隊列を管理している第1の車両の計算装置に提供される。他の実施形態では、計算装置は、車両のメーカー、モデル及び/又はトリムパッケージ識別子を受信して、例えばネットワーク接続データベースにて、車両に構成されたセンサ資源のセットを検索してもよい。隊列に合流するとき、車両が、車両に構成されたセンサ資源のセットに従って隊列管理システムが車両にタスクを委任できるように、車両の車両識別番号(VIN)又は仕様を提供してもよい。
【0041】
次いで、計算装置は、ブロック220にて、第1のタスクに関する情報の収集及び処理を第1の車両に委任してもよい。例えば、第1のタスクの第1の車両への委任は、第2の車両ではなく第1の車両に構成されたセンサ又はシステムの存在に基づくものであってもよい。第1の車両は、カメラ、近接センサ及び/又は同様のものの実装による周囲視界監視を含んでもよいが、第2の車両はそのようなシステムを含まなくてもよい。このため、第1の車両の第1の計算装置によって処理された周囲視界監視のタスクの結果は、隊列で共に移動している間、第2の車両に関連し有用であってもよい。
【0042】
別の実施形態では、各車両は、センサ資源の同一又は類似のセットを備えてもよい。そのような実施形態では、第1の車両に委任される第1のタスクは、第1の車両が第2の車両よりも情報を取得するのに良好な位置にあるため、第1の車両に委任されてもよい。例えば、第1の車両が第2の車両の前方を走行している場合、隊列の前方の道路上の物体又は危険を検出するタスクは第1の車両に委任されてもよく、その結果は第2の車両と共有される。別の例として、第1のタスクは、交通状況の判定、ナビゲーションのための標識認識及び/又は工事又は事故の存在を含んでもよい。
【0043】
計算装置は、ブロック230にて、第2のタスクに関する情報の収集及び処理を第2の車両にさらに委任してもよい。例えば、第2のタスクの第2の車両への委任は、第1の車両ではなく第2の車両に構成されたセンサ又はシステムの存在に基づくものであってもよい。第2の車両は、雨が降っているか、道路が凍結しているか、外気温、視程距離などを判定するように構成された気象センサを備えてもよい。このため、気象条件を判定し、隊列内の別の車両、例えば、気象センサを装備していない可能性のある第1の車両に提供してもよい。
【0044】
委任される可能性のあるタスクには、例えば、ナビゲーション、気象条件の判定、隊列の操縦を調整するために隊列の周囲、後方及び/又は前方の車線の監視などに関連するタスクがさらに含まれてもよいが、ここに挙げたものに限定されない。タスクの委任は、隊列の各車両に構成されたセンサ資源、隊列内の車両の位置、タスクを完了するのに必要な処理資源の量などに依存してもよい。例えば、計算装置は、第1のタスクを第1の車両に委任し、(例えば、二次条件として)第1の車両に隊列の先頭車両になるようにさらに指示してもよい。その後、計算装置は、第2のタスクを第2の車両に委任し、第1の車両から所定の距離内で第1の車両に追従するように車両にさらに指示してもよい。先頭車両であるか後続距離を維持するかなどのタスクに連動した二次条件に追従することができていない場合、計算装置は、タスクを再委任したり、及び/又は二次車両が二次条件を満たしていない間に隊列内の他の車両に受信可能区域を提供することを要求してもよい。
【0045】
例えば、車両の前方にある車道の物体又は道路の穴などの危険を監視するタスクを第1の車両が委任され、第1の車両が隊列の第2の車両に追い越された場合、計算装置は、第2の車両が隊列の先頭位置を維持している状態で、第2の車両に委任されたタスクを転送してもよい。隊列内の車両の位置は、隊列内の各車両が隊列を管理する計算装置と共有するGPS信号を通じて判定されてもよい。上記のように、隊列を管理している計算装置は、隊列の車両の計算装置、ネットワークを介して隊列の車両に接続されたリモート計算装置、あるいは両方の組み合わせであってもよい。
【0046】
引き続き図4のフローチャート200を参照すると、計算装置は、ブロック240にて、隊列を構成する2台以上の車両の間で委任される追加のタスクがあるかどうかを判定する。追加のタスクを委任する場合、計算装置は、ブロック250にて、このようなタスクを隊列の車両の1つに委任してもよい。委任する追加のタスクがない場合、計算装置は、ブロック260にて、隊列で走行する車両間で委任されたタスクのそれぞれの処理済み情報を調整、受信及び/又は分配してもよい。例えば、システムが隊列の車両の計算装置によって管理されている場合、計算装置は、隊列で走行する各車両のアドレス(例えば、インターネットプロトコル又は他の通信識別番号)を隊列内の全車両に提供して、各車両が、その委任されたタスクの結果との通信を、隊列の他の車両に直接送信できるようにしてもよい。システムがリモート計算装置などの計算装置によって管理される別の例では、計算装置は、隊列内の各車両から委任タスクの結果を受信し、委任タスクの結果をタスクが委任されていない隊列の車両に分配してもよい。言い換えれば、計算装置は、隊列の車両間の情報の収集と送信を管理する。
【0047】
一例として、車両隊列管理方法を実施する計算装置は、センサ資源の第1のセットによって第1の車両が第1のタスクを完了することに応答して生成された第1の情報を第1の車両から受信してもよい。計算装置は、センサ資源の第2のセットによって第2の車両が第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を第2の車両からさらに受信し、次に、第1の情報又は第2の情報の少なくとも一方を少なくとも1台の車両に送信してもよい。
【0048】
図5を参照すると、2台の車両102及び104を有する隊列が例示されている。例示では、第1の車両102は、隊列内の第2の車両104に対して先頭車両として走行している。計算装置は、物体、危険及び交通について、隊列の前方の周囲状況を監視するという第1のタスクを委任した。例えば、第1の車両102は、第1の車両102の前方の周囲状況を見るように位置決めされた第1のカメラ144Aを備える。第1の車両102は、視野145A内の第1のカメラ144Aから画像データを受信する。第1の車両102の計算装置は、画像データを処理し、第2の車両104に、物体の存在、危険及び/又は交通状況に関する警告及び/又は情報を提供する。
【0049】
計算装置は、第2の車両104に、隊列の周囲視界監視及び死角監視の第2のタスクをさらに委任した。図4に示す例では、第2の車両104は、第2の車両104の前方の周囲状況の一部を見るように位置決めされた少なくとも1つのカメラ144Bを備える。第1の車両102は隊列の前方の周囲状況を監視するというタスクを課されているため、第2の車両104に委任されたタスクは、第2の車両が監視し、画像データを収集し、画像データを処理して、他の車両及び/又は物体の存在を判定しなければならない2つの視野145B及び145Cを特定する。例えば、図示のように、第2の車両104の直前の視野は、第1の車両102に委任された第1のタスクがその特定の視野を網羅するため、第2の車両104によって処理される必要はない。さらに、第2の車両104に委任される第2のタスクは、第1の車両102に周囲視界監視及び/又は死角監視を提供する。例えば、第1の車両102が左に車線変更を行う予定である場合、周囲視界監視及び死角監視という第2のタスクに対して第2の車両104から受信した情報によって、第1の車両102は、情報に基づいた車線変更操作を実施してもよい。
【0050】
ここで、本明細書に記載の実施形態は、隊列で走行する車両間でのデータ収集及びその処理の分配を管理する車両隊列システム及び方法に関することを理解されたい。本明細書で説明されるシステム及び方法は、隊列内を共に走行する車両の車両計算装置及びセンサ資源を利用して、隊列内の車両間でタスクを委任し、隊列が走行している周囲状況について収集された計算情報の冗長性を補完するか削減してもよい。本明細書に示し説明する実施形態によれば、車両内にあるか隊列の車両に接続された計算装置が、隊列の構成車両を判定し、タスクを隊列の1つ又は複数の車両に委任し、委任されたタスクの結果の他の車両への分配を管理してもよい。
【0051】
「実質的に」及び「約」という用語は、任意の定量的比較、値、測定又は他の表現に起因する可能性がある不確実性の固有の程度を表すために本明細書で利用できることに留意されたい。本明細書ではこのほか、このような用語を使用して、問題の主題の基本機能に変化をもたらすことなく、定量的表現が規定の参考文献と異なる度合いを表す。
【0052】
本明細書では特定の実施形態を図示し説明したが、特許請求の主題の精神及び範囲から逸脱することなく、他のさまざまな変更及び修正を実施することができることを理解されたい。さらに、特許請求される主題のさまざまな態様が本明細書に記載されているが、そのような態様を必ずしも組み合わせて利用しない。このため、添付の特許請求の範囲は、特許請求の主題の範囲内にあるそのようなあらゆる変更及び修正を網羅することを目的とする。
【0053】
実施例1
車両隊列管理システムであって、
プロセッサと、
機械可読命令セットを保存するように構成された非一過性のコンピュータ可読メモリであって、機械可読命令セットは、プロセッサによって実行されたときに、車両隊列管理システムが少なくとも、
第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定し、
第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを第1の車両に委任し、
第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任し、
第1の車両がセンサ資源の第1のセットによって第1のタスクを完了することに応答して生成された第1の情報を第1の車両から受信し、
第2の車両がセンサ資源の第2のセットによって第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を第2の車両から受信し、
第1の情報又は第2の情報の少なくとも一方を少なくとも1台の車両に送信するようにさせる、非一過性のコンピュータ可読メモリと、を備える、車両隊列管理システム。

実施例2
第1の車両及び第2の車両をさらに具備する、実施例1に記載の車両隊列管理システムであって、
第1の車両は、第1の計算装置と、センサ資源の第1のセットとを備え、
第2の車両は、第2の計算装置と、センサ資源の第2のセットとを備え、
第1の計算装置は、第2の計算装置と通信するように構成され、
第2の計算装置は、第1の計算装置と通信するように構成される、車両隊列管理システム。

実施例3
センサ資源の第3のセット及び第3の計算装置を有する第3の車両をさらに備える、実施例2に記載の車両隊列管理システムであって、
第3の計算装置は、第1の計算装置及び第2の計算装置と通信するように構成され、
機械可読命令セットは、実行されると、車両隊列管理システムがさらに、
隊列がさらに第3の車両を含むと判定し、
第3の車両のセンサ資源の第3のセットに基づいて、第1のタスク及び第2のタスクとは異なる第3のタスクを第3の車両に委任するようにさせる、車両隊列管理システム。

実施例4
第2の車両は、第1の車両のセンサ資源の第1のセットに含まれないセンサ資源の第2のセットに1つ又は複数の別個のセンサ資源を含み、
第2のタスクの第2の車両に対する委任は、センサ資源の第2のセットの1つ又は複数の別個のセンサ資源に基づくものである、実施例2に記載の車両隊列管理システム。

実施例5
第1の車両の第1の計算装置は、第1のタスクに基づいて隊列の前方の道路に危険又は物体が存在すると判定された場合に、第2の車両の第2の計算装置に警告を発信する、実施例2に記載の車両隊列管理システム。

実施例6
第1の車両に委任された第1のタスクは、二次条件を含み、
二次条件は、第1の車両が隊列内の第2の車両の前方を走行することを必要とする、実施例1に記載の車両隊列管理システム。

実施例7
二次条件が満たされない場合、機械可読命令セットはさらに、車両隊列管理システムが、
第1のタスクを隊列内の別の車両に再委任するようにさせる、実施例6に記載の車両隊列管理システム。

実施例8
機械可読命令セットは、実行されると、さらに、車両隊列管理システムが、
第1の車両の車両識別番号を受信し、
第1の車両の車両識別番号に基づいて、第1の車両のセンサ資源の第1のセットを識別するようにさせる、実施例1に記載の車両隊列管理システム

実施例9
隊列が第1の車両及び第2の車両を含むという判定は、第1の車両と共に隊列を形成するという、第2の車両からの要求に基づくものである、実施例1に記載の車両隊列管理システム。

実施例10
車両であって、
プロセッサと、
機械可読命令セットを保存するように構成された非一過性のコンピュータ可読メモリであって、機械可読命令セットは、プロセッサによって実行されたときに少なくとも、
車両と第2の車両が隊列を形成していると判定し、
車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを車両に委任し、
第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任し、
センサ資源の第1のセットによる第1のタスクに応答して第1の情報を生成し、
第2の車両がセンサ資源の第2のセットによって第2のタスクを完了することに応答して生成された第2の情報を第2の車両から受信し、
第1の情報を第2の車両に送信するようにさせる、非一過性のコンピュータ可読メモリと、を備える、車両。

実施例11
機械可読命令セットは、実行されると、さらに、車両のプロセッサが、
隊列がさらに第3の車両を含むと判定し、
第3の車両のセンサ資源の第3のセットに基づいて、第1のタスク及び第2のタスクとは異なる第3のタスクを第3の車両に委任するようにさせる、実施例10に記載の車両。

実施例12
車両に委任された第1のタスクは二次条件を含み、
二次条件は、車両が隊列内の第2の車両の前方を走行することを必要とする、実施例10に記載の車両。

実施例13
二次条件が満たされない場合、機械可読命令セットはさらに、車両のプロセッサが第1のタスクを隊列内の別の車両に再委任するようにさせる、実施例12に記載の車両。

実施例14
機械可読命令セットは、実行されると、さらに、車両のプロセッサが、
第2の車両の車両識別番号を受信し、
第2の車両の車両識別番号に基づいて、第2の車両のセンサ資源の第2のセットを識別するようにさせる、実施例10に記載の車両。

実施例15
第1の車両と第2の車両が隊列を形成していると判定するステップと、
第1の車両のセンサ資源の第1のセットに基づいて、第1のタスクを第1の車両に委任するステップと、
第2の車両のセンサ資源の第2のセットに基づいて、第1のタスクとは異なる第2のタスクを第2の車両に委任するステップと、
第1の車両に委任された第1のタスクの結果を第1の車両の第1の計算装置から受信するステップと、
第1の車両に委任された第1のタスクの結果を第2の車両の第2の計算装置に送信するステップと、を含む車両隊列管理方法。

実施例16
第2の車両に委任された第2のタスクの結果を第2の車両の第2の計算装置から受信するステップと、
第2の車両に委任された第2のタスクの結果を第1の計算装置に送信するステップと、をさらに含む、実施例15に記載の車両隊列管理方法。

実施例17
第1の車両の車両識別番号を第1の計算装置から受信するステップと、
第1の車両の車両識別番号に基づいて、第1の車両のセンサ資源の第1のセットを識別するステップと、を含む、実施例15に記載の車両隊列管理方法。

実施例18
隊列が第1の車両及び第2の車両を含むと判定するステップは、
第1の車両と共に隊列を形成するという要求を第2の車両の第2の計算装置から受信するステップをさらに含む、実施例15に記載の車両隊列管理方法。

実施例19
第1の車両に委任された第1のタスクは二次条件を含み、二次条件は第1の車両が隊列内の第2の車両の前方を走行することを必要とする、実施例15に記載の車両隊列管理方法。

実施例20
二次条件が満たされなかった場合、第1のタスクを隊列内の別の車両に再委任するステップを、さらに含む、実施例19に記載の車両隊列管理方法。
図1
図2
図3
図4
図5