特許第6978580号(P6978580)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6978580エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成装置用ヒータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978580
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成装置用ヒータ
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20211125BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20211125BHJP
   A24F 47/00 20200101ALI20211125BHJP
【FI】
   A24F40/46
   A24F40/20
   A24F47/00
【請求項の数】16
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2020-503938(P2020-503938)
(86)(22)【出願日】2018年10月26日
(65)【公表番号】特表2020-528279(P2020-528279A)
(43)【公表日】2020年9月24日
(86)【国際出願番号】KR2018012808
(87)【国際公開番号】WO2019088587
(87)【国際公開日】20190509
【審査請求日】2020年1月24日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0142578
(32)【優先日】2017年10月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0072935
(32)【優先日】2018年6月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517339327
【氏名又は名称】ケイティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(72)【発明者】
【氏名】アン,フィキョン
【審査官】 川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0117444(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0101637(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する剛性円筒状構造物が複数個に切断された形態を有する複数の剛性セグメントと、
前記複数の剛性セグメントそれぞれの一面に印刷されて、前記加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラックと、
前記複数の剛性セグメントが結合されて前記剛性円筒状構造物を形成するように、前記複数の剛性セグメントの少なくとも一部を取り囲む弾性部材と、を含むことを特徴とするエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項2】
前記弾性部材は、前記複数の剛性セグメントの少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、前記複数の剛性セグメントが結合された構造を保持させることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記弾性部材の内面方向への弾性力を有する素材を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項4】
前記弾性部材の内径は、前記複数の剛性セグメントが前記加熱対象の外周に沿って互いに密着配置された構造の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項5】
前記挿入部に挿入された前記加熱対象によって、前記複数の剛性セグメントのうち、少なくとも一部は、互いに離隔されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項6】
前記複数の剛性セグメントの少なくとも一部を取り囲む前記弾性部材を、前記加熱対象が挿入される方向から見た断面形状が円形及び多角形のうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項7】
前記複数の剛性セグメントを下端で支持するために、前記複数の剛性セグメントの下端に配置される下端支持部と、
前記複数の剛性セグメントを上端で支持し、前記下端支持部と結着される1つ以上の羽部を備える上端支持部と、をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項8】
前記下端支持部、前記弾性部材及び前記上端支持部のうち、少なくとも1つの内面は、前記複数の剛性セグメントの外面と離隔される1つ以上の部分を含むことを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項9】
前記下端支持部、前記弾性部材及び前記上端支持部のうち、少なくとも1つの内面は、前記複数の剛性セグメントの外面と線接触方式または点接触方式によって接触されることを特徴とする請求項7に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項10】
前記加熱対象は、シガレットであり、
前記1つ以上の電気伝導性トラックは、前記挿入部に挿入された前記シガレットのタバコロッドに対応する位置に配置されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項11】
前記複数の剛性セグメントそれぞれは、前記1つ以上の電気伝導性トラックによって互いに異なる温度に加熱されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項12】
前記複数の剛性セグメントそれぞれの内面に形成されて前記1つ以上の電気伝導性トラックを保護するコーティング層をさらに含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項13】
記複数の剛性セグメントそれぞれの内面に印刷された1つ以上のセンサトラックをさらに含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項14】
前記複数の剛性セグメントそれぞれの温度は、前記1つ以上のセンサトラックによって独立して検出可能であることを特徴とする請求項13に記載のエアロゾル生成装置用ヒータ。
【請求項15】
エアロゾル生成装置において、
部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する剛性円筒状構造物が複数個に切断された形態を有する複数の剛性セグメント、前記複数の剛性セグメントそれぞれの一面に印刷されて、前記加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラック及び前記複数の剛性セグメントが結合されて前記剛性円筒状構造物を形成するように前記複数の剛性セグメントの少なくとも一部を取り囲む弾性部材を含むヒータと、
前記1つ以上の電気伝導性トラックに対する電力供給を制御することで、前記複数の剛性セグメントそれぞれを互いに異なる温度に加熱する制御部と、を含むことを特徴とするエアロゾル生成装置。
【請求項16】
エアロゾル生成装置用ヒータを製造する方法において、
複数のセグメントそれぞれの一面に1つ以上の電気伝導性トラックを印刷する段階と、
前記印刷された1つ以上の電気伝導性トラックが互いに向かうように、前記複数のセグメントを配置し、前記配置された複数のセグメントを支持するために、前記複数のセグメントの下端に下端支持部を設置する段階と、
弾性部材で前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む段階と、
前記下端支持部と結着される1つ以上の羽部を備える上端支持部を前記複数のセグメントの上端に設置する段階と、を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成装置用ヒータに係わり、さらに詳細には、蒸気化器で発生したエアロゾルをシガレットを通過させることで、豊かな風味を有するエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないシガレット内のエアロゾル生成物質を加熱することにより、エアロゾルを生成する方法に関する需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に関する研究が活発に進められている。
【0003】
従来のエアロゾル生成装置は、シガレットの内部に挿入される内部挿入型ヒータを含むが、内部挿入型ヒータがシガレットの内部に挿入されるとき、シガレットの一端が貫通されることにより、シガレットから異物などが排出される問題があった。そのような問題を解決するために、シガレットを外部で加熱する円筒状ヒータが開発されたが、円筒状ヒータの場合、シガレット内部に直接挿入される内部挿入型ヒータよりもシガレットに対する熱伝達が減少する問題がある。したがって、円筒状ヒータを含むエアロゾル生成装置におけるシガレットへの熱伝達効率を最大化するための技術が要求される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
多様な実施例は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成装置用ヒータを提供するところにある。本開示が解決しようとする技術的課題は、前記のような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推される。例えば、エアロゾル生成装置用ヒータは、互いに結合されて内部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する複数のセグメントと、前記複数のセグメントそれぞれの一面に印刷されて、前記加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラックと、前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む弾性部材と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0005】
本開示は、エアロゾル生成装置用ヒータを提供することができる。具体的に、本開示によるエアロゾル生成装置用ヒータは、互いに結合されて内部に加熱対象(例えば、シガレット)が挿入される挿入部を形成する複数のセグメント、複数のセグメントそれぞれの一面に印刷されて加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラック及び複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、複数のセグメントが結合された構造を保持させる弾性部材と、を含んでもよい。
【0006】
従来のエアロゾル生成装置に含まれる円筒状ヒータは、円筒状構造を有する部材の内面に電気伝導性トラックを直接印刷し難いという問題点を有していた。一方、本開示によるエアロゾル生成装置用ヒータの構造によれば、円筒状構造の部材が複数個に切断された形態を有する複数のセグメントそれぞれの内面に電気伝導性トラックが容易に印刷され、その後、複数のセグメントが互いに結合されて円筒状構造が形成される。電気伝導性トラックがヒータの内面に印刷されてシガレットと直接接触することにより、シガレットに対する熱伝達効率が増加する。
【0007】
また、本開示によるエアロゾル生成装置用ヒータは、複数のセグメントが互いに結合されて形成される挿入部に挿入されたシガレットと複数のセグメントそれぞれの一面に印刷された電気伝導性トラックが密着するように、複数のセグメントに弾性力を加える弾性部材を含む。電気伝導性トラックとシガレットとが互いに密着されることにより、シガレットに対する熱伝達効率がさらに増加する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】シガレットの一例を示す図面である。
図4】一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータの一例を示す図面である。
図5A】一部実施例によるそれぞれの内面に電気伝導性トラックが印刷された複数のセグメントの一例を示す図面である。
図5B】一部実施例による複数のセグメントの他の例を示す図面である。
図5C】一部実施例による複数のセグメントのさらに他の例を示す図面である。
図6A】一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータの他の例を示す図面である。
図6B】一部実施例による弾性部材及び複数のセグメントが結合された構造をシガレットが挿入される方向から見た断面図である。
図7】一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータのさらに他の例を示す図面である。
図8図7のA部分をVII−VII’線に沿って切断した断面図である。
図9A】一部実施例による下端支持部、弾性部材及び上端支持部の例示を示す図面である。
図9B】一部実施例による下端支持部、弾性部材及び上端支持部のうち、いずれか1つと複数のセグメントが結合された構造間の接触方式を説明するための図面である。
図10】一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータを製造する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述した技術的課題を解決するための手段として、エアロゾル生成装置用ヒータは、互いに結合されて内部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する複数のセグメントと、前記複数のセグメントそれぞれの一面に印刷されて、前記加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラックと、前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む弾性部材と、を含んでもよい。
【0010】
前記弾性部材は、前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、前記複数のセグメントが結合された構造を保持させる。
【0011】
前記弾性部材は、前記弾性部材の内面方向への弾性力を有する素材を含んでもよい。
【0012】
一例において、前記弾性部材の内径は、前記複数のセグメントが前記加熱対象の外周に沿って互いに密着配置された構造の外径よりも小さい。
【0013】
前記挿入部に挿入された前記加熱対象によって、前記複数のセグメントのうち、少なくとも一部は、互いに離隔される。
【0014】
前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む前記弾性部材を、前記加熱対象が挿入される方向から見た断面形状が円形及び多角形のうち、少なくとも1つでもある。
【0015】
前記ヒータは、前記複数のセグメントを下端で支持するために、前記複数のセグメントの下端に配置される下端支持部と、前記複数のセグメントを上端で支持し、前記下端支持部と結着される1つ以上の羽部を備える上端支持部と、をさらに含んでもよい。
【0016】
前記下端支持部、前記弾性部材及び前記上端支持部のうち、少なくとも1つの内面は、前記複数のセグメントの外面と離隔される1つ以上の部分を含んでもよい。
【0017】
また、前記下端支持部、前記弾性部材及び前記上端支持部のうち、少なくとも1つの内面は、前記複数のセグメントの外面と線接触方式または点接触方式によって接触される。
【0018】
一方、前記加熱対象は、シガレットであり、前記1つ以上の電気伝導性トラックは、前記挿入部に挿入された前記シガレットのタバコロッドに対応する位置に印刷される。
【0019】
前記複数のセグメントそれぞれは、前記1つ以上の電気伝導性トラックによって互いに異なる温度に加熱される。
【0020】
前記複数のセグメントそれぞれの内面に形成されて、前記1つ以上の電気伝導性トラックを保護するコーティング層をさらに含んでもよい。
【0021】
前記ヒータは、前記複数のセグメントそれぞれの内面に印刷された1つ以上のセンサトラックをさらに含んでもよい。
【0022】
前記複数のセグメントそれぞれの温度は、前記1つ以上のセンサトラックによって独立して検出される。
【0023】
また、上述した技術的課題を解決するための他の手段として、エアロゾル生成装置は、互いに結合されて内部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する複数のセグメント、前記複数のセグメントそれぞれの一面に印刷されて、前記加熱対象に向かって配置される1つ以上の電気伝導性トラック及び前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む弾性部材を含むヒータと、前記1つ以上の電気伝導性トラックに対する電力供給を制御することで、前記複数のセグメントそれぞれを互いに異なる温度に加熱する制御部を含んでもよい。
【0024】
また、上述した技術的課題を解決するためのさらに他の手段として、エアロゾル生成装置用ヒータを製造する方法は、複数のセグメントそれぞれの一面に1つ以上の電気伝導性トラックを印刷する段階と、前記印刷された1つ以上の電気伝導性トラックが互いに向かうように、前記複数のセグメントを配置し、前記配置された複数のセグメントを支持するために前記複数のセグメントの下端に下端支持部を設置する段階と、弾性部材で前記複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む段階と、前記下端支持部と結着される1つ以上の羽部を備える上端支持部を前記複数のセグメントの上端に設置する段階と、を含んでもよい。
【0025】
本実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しつつ、可能な限り現在汎用される一般的な用語を選択したが、それは、当業者の意図、判例、あるいは新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
【0026】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載の「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアとして具現されるか、ハードウェアとソフトウェアとの結合として具現される。
【0027】
以下では、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態として具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0028】
以下では、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0029】
図1及び図2は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0030】
図1及び図2を参照すれば、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000、ヒータ13000及び蒸気化器14000を含む。また、エアロゾル生成装置10000の内部空間には、シガレット20000が挿入される。
【0031】
図1及び図2に図示されたエアロゾル生成装置10000には、本実施例に係る構成要素が図示されている。したがって、図1及び図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10000にさらに含まれてもよいということは、本実施例に係る技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0032】
また、図1及び図2には、エアロゾル生成装置10000にヒータ13000が含まれているように図示されているが、必要に応じて、ヒータ13000は、省略されてもよい。
【0033】
図1には、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000が一列に配置されているように図示されている。また、図2には、蒸気化器14000及びヒータ13000が並列に配置されているように図示されている。しかし、エアロゾル生成装置10000の内部構造は、図1または図2に図示されたところに限定されるものではない。言い換えれば、エアロゾル生成装置10000の設計により、バッテリ11000、制御部12000、蒸気化器14000及びヒータ13000の配置は、変更される。
【0034】
シガレット20000がエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、エアロゾル生成装置10000は、蒸気化器14000を作動させ、蒸気化器14000からエアロゾルを発生させうる。蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過してユーザに伝達される。蒸気化器14000に関する詳細な説明は、後述する。
【0035】
バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000が動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11000は、ヒータ13000または蒸気化器14000が加熱されるように電力を供給し、制御部12000の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ11000は、エアロゾル生成装置10000に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0036】
制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12000は、バッテリ11000、ヒータ13000及び蒸気化器14000のみならず、エアロゾル生成装置10000に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12000は、エアロゾル生成装置10000の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10000が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0037】
制御部12000は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによっても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリとの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということは、本実施例が属する技術分野において当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0038】
ヒータ13000は、バッテリ11000から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10000に挿入されれば、ヒータ13000は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13000は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0039】
ヒータ13000は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13000には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13000が加熱される。しかし、ヒータ13000は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当される。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10000に既設定のものでもあり、ユーザによって所望温度に設定されてもよい。
【0040】
また、エアロゾル生成装置10000には、ヒータ13000が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13000は、シガレット20000の外部に配置される。また、ヒータ13000の形状は、図1及び図2に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0041】
蒸気化器14000は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット20000を通過し、ユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10000の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14000によって生成されたエアロゾルが、シガレットを通過し、ユーザに伝達されるようにも構成される。
【0042】
例えば、蒸気化器14000は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとして、エアロゾル生成装置10000に含まれてもよい。
【0043】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14000から脱/付着するようにも作製され、蒸気化器14000と一体として作製されてもよい。
【0044】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供することができる成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0045】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿纎維、セラミック纎維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0046】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントによっても構成され、該液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0047】
例えば、蒸気化器14000は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されるものではない。
【0048】
一方、エアロゾル生成装置10000は、バッテリ11000、制御部12000及びヒータ13000以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10000は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10000は、シガレット20000が挿入された状態でも、外部空気が流入されたり、内部気体が流出されたりする構造にも作製される。
【0049】
図1及び図2には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10000は、別途のクレードルと共に、システムを構成することもできる。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10000のバッテリ11000の充電に用いられる。またはクレードルとエアロゾル生成装置10000とが結合された状態で、ヒータ13000が加熱されてもよい。
【0050】
シガレット20000は、一般的な燃焼型シガレットと類似している。例えば、シガレット20000は、エアロゾル生成物質を含む第1部分と、フィルタなどを含む第2部分とに区分される。またはシガレット20000の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0051】
エアロゾル生成装置10000の内部には、第1部分全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。またはエアロゾル生成装置10000の内部に、第1部分の一部だけ挿入され、第1部分及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にくわえた状態で、エアロゾルを吸入することができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することによって生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達する。
【0052】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10000に形成された少なくとも1つの空気通路を介しても流入される。例えば、エアロゾル生成装置10000に形成された空気通路の開閉、及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによっても調節される。他の例として、外部空気は、シガレット20000の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介してシガレット20000の内部に流入されてもよい。
【0053】
以下、図3に基づいてシガレット20000の一例について説明する。
【0054】
図3は、シガレットの一例を示す図面である。
【0055】
図3を参照すれば、シガレット20000は、タバコロッド21000及びフィルタロッド22000を含む。図1及び図2に基づいて上述した第1部分は、タバコロッド21000を含み、第2部分は、フィルタロッド22000を含む。
【0056】
図3には、フィルタロッド22000が単一セグメントとして図示されているが、それらに限定されるものではない。言い換えれば、フィルタロッド22000は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22000は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22000には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0057】
シガレット20000は、少なくとも1つのラッパ24000によって包装される。ラッパ24000には、外部空気が流入されたり、内部気体が流出されたりする少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット20000は、1つのラッパ24000によって包装される。他の例として、シガレット20000は、2以上のラッパ24000によって重畳的にも包装される。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21000が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22000が包装される。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21000及びフィルタロッド22000が結合され、第3ラッパによってシガレット20000全体が再包装される。もし、タバコロッド21000またはフィルタロッド22000それぞれが複数のセグメントとして構成されるならば、それぞれのセグメントが個別ラッパによっても包装される。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット20000全体が他のラッパによっても再包装される。
【0058】
タバコロッド21000は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。また、タバコロッド21000は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21000には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21000に噴射されることによって添加される。
【0059】
タバコロッド21000は、多様によっても作製される。例えば、タバコロッド21000は、シート(sheet)によっても作製され、筋(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21000は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21000は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それらに限定されるものではない。一例として、タバコロッド21000を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21000に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、それにより、タバコ味を向上させることができる。
【0060】
フィルタロッド22000は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22000の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22000は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22000は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22000が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも一つが、異なる形状にも作製される。
【0061】
フィルタロッド22000は、香味が生じるようにも作製される。一例として、フィルタロッド22000に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の纎維がフィルタロッド22000の内部に挿入されてもよい。
【0062】
また、フィルタロッド22000には、少なくとも1つのカプセル23000が含まれる。ここで、カプセル23000は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル23000は、香料を含む液体を被膜で覆い込んだ構造でもある。カプセル23000は、球状または、円筒状の形状を有することができるが、それらに制限されるものではない。
【0063】
もし、フィルタロッド22000に、エアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリラクト酸のみによっても作製されるが、それらに限定されるものではない。または、冷却セグメントは、複数の孔が穿孔された酢酸セルロースフィルタによっても作製される。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾル冷却機能が行えるものであれば、制限なしに該当される。
【0064】
一方、図3には、図示されていないが、一実施例によるシガレット20000は、前段フィルタをさらに含んでもよい。前段フィルタは、タバコロッド21000において、フィルタロッド22000に対向する一側に位置する。前段フィルタは、タバコロッド21000の外部への離脱を防止し、喫煙中、タバコロッド21000から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(図1及び図2の10000)に流れて行くことを防止することができる。
【0065】
図4は、一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータの一例を示す図面である。
【0066】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置用ヒータ13000は、複数のセグメント410、1つ以上の電気伝導性トラック420及び弾性部材430を含んでもよい。一方、図4に図示されたエアロゾル生成装置用ヒータ13000には、本実施例に係る構成のみ図示されている。したがって、図4に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置用ヒータ13000にさらに含まれるということは、本実施例に係る技術分野において当業者であるならば、理解できるであろう。例えば、ヒータ13000には、電気伝導性トラック420とバッテリ11000との電気的連結のための少なくとも1つの電気コネクター(図示せず)が含まれてもよい。
【0067】
複数のセグメント410は、互いに結合されて内部に加熱対象が挿入される挿入部を形成する構造物を意味することができる。例えば、複数のセグメント410それぞれは、円筒状構造の部材が複数個に切断された形態でもある。複数のセグメント410が互いに結合されて円筒状構造を形成すれば、加熱対象(例えば、シガレット20000)を内部に収容する収容空間、すなわち挿入部が形成される。
【0068】
図4に図示されたように、複数のセグメント410が結合された構造によって形成される挿入部の断面形状は、シガレット20000の形状に対応するように円形でもある。但し、その限りではなく、複数のセグメント410が結合された構造によって形成される挿入部の断面形状は、多角形でもあり、シガレット20000の形状によって多様な大きさ及び形状を有してもよい。
【0069】
また、複数のセグメント410は、電気伝導性トラック420から生じた熱を耐えるために耐熱素材で構成され、電気伝導性トラック420から生じた熱の外部への損失を防止するために断熱素材でも構成され、内部に挿入される加熱対象を均一に加熱するように熱伝導性を有する。
【0070】
複数のセグメント410は、シガレット20000を内部に収容し、かつ形状を保持するために、剛性素材で構成される。例えば、複数のセグメント410は、セラミック素材であるか、耐熱性高分子素材のように電気絶縁性素材である。
【0071】
但し、その限りではなく、銅、ニッケル、鉄、クロム、またはそれらの合金のような任意の適切な金属素材で構成される。但し、複数のセグメント410が金属素材で構成される場合、複数のセグメント410と電気伝導性トラック420との間には、通電を防止する別途の電気絶縁層(図示せず)がさらに含まれる。前記電気絶縁層は、電気伝導性トラック420から発生する熱に耐えつつも、絶縁性を有する耐熱性高分子素材でもあるが、その限りではない。
【0072】
電気伝導性トラック420は、バッテリ11000から電力が供給されて電流が流れることにより、発熱される電気抵抗性発熱体を意味する。電気伝導性トラック420は、複数のセグメント410それぞれの一面に印刷されてシガレット20000に向かって配置される。例えば、複数のセグメント410それぞれの一面に印刷された電気伝導性トラック420は、互いに対向して配置される。これにより、複数のセグメント410が互いに結合されて形成された挿入部に挿入されたシガレット20000が電気伝導性トラック420と隣接する。
【0073】
本開示によるエアロゾル生成装置用ヒータ13000の構造によれば、円筒状構造の部材が複数個に切断された形態を有する複数のセグメント410それぞれの一面、すなわち円筒状構造の内面に1つ以上の電気伝導性トラック420が容易に印刷される。電気伝導性トラック420がヒータ13000の内面に印刷されることにより、電気伝導性トラック420とシガレット20000とが直接接触し、シガレット20000に対する熱伝達効率が増加する。
【0074】
一方、電気伝導性トラック420は、挿入部に挿入されたシガレット20000のタバコロッド21000に対応する位置に印刷される。これにより、シガレット20000のタバコロッド21000に含まれるエアロゾル生成物質が効果的に加熱される。但し、その限りではなく、電気伝導性トラック420は、ヒータ13000を構成する複数のセグメント410の一面の任意の適切な位置に印刷される。以下、図5Aないし図5Cに基づいて、それぞれの内面に電気伝導性トラック420が印刷された複数のセグメント410の例示について詳細に説明する。
【0075】
図5Aは、一部実施例によるそれぞれの内面に電気伝導性トラックが印刷された複数のセグメントの一例を示す図面であり、図5Bは、一部実施例による複数のセグメントの他の例を示す図面であり、図5Cは、一部実施例による複数のセグメントのさらに他の例を示す図面である。
【0076】
複数のセグメント410は、図5Aに図示されたように、円筒状構造の部材が2つに切断された形態でもある。例えば、複数のセグメント410それぞれの断面形状は、半円状でもある。複数のセグメント410それぞれは、円筒状構造の部材が2つに切断された形態なので、円筒状構造の部材が単一に存在する場合と比較して、複数のセグメント410それぞれの内面に電気伝導性トラック420がさらに容易に印刷される。
【0077】
複数のセグメント410は、図5Bに図示されたように、円筒状構造の部材が4つに切断された形態でもある。例えば、複数のセグメント410それぞれの断面形状は、四分円形状でもある。但し、その限りではなく、複数のセグメント410は、円筒状構造の部材が任意の適切な個数に切断された形態でもある。また、複数のセグメント410は、円筒状ではない他の形態の構造を有する部材が複数個に切断された形態でもある。
【0078】
電気伝導性トラック420は、図5Aに図示されたような横形態のパターンで印刷し、図5Cに図示されたような縦形態のパターンで印刷される。但し、前記例示に制限されるものではなく、電気伝導性トラック420のパターンまたは形状は、角状、湾曲状、メッシュ状または非定型などと多様に具現される。
【0079】
また、図4に戻って、複数のセグメント410それぞれは、1つ以上の電気伝導性トラック420によって互いに異なる温度に加熱される。複数のセグメント410それぞれには、別個の電気伝導性トラック420が印刷されるので、1つ以上の電気伝導性トラック420に対する電力供給を制御する制御部12000によって複数のセグメント410それぞれは、互いに異なる温度に加熱される。例えば、複数のセグメント410のうち、エアロゾル生成装置10000の外部ハウジングと近く位置するセグメントは、低い温度に加熱され、エアロゾル生成装置10000の外部ハウジングと遠く位置するセグメントは、高い温度に加熱される。但し、その限りではなく、複数のセグメント410それぞれは、互いに同じ温度に加熱されてもよい。
【0080】
一方、ヒータ13000は、複数のセグメント410それぞれの一面に印刷された1つ以上のセンサトラック510をさらに含んでもよい。センサトラック510は、図5A及び図5Cに図示されたように、電気伝導性トラック420と類似した方式で印刷することができる。センサトラック510が複数のセグメント410それぞれの一面に印刷することにより、複数のセグメント410それぞれの温度が独立して検出される。センサトラック510は、電気伝導性トラック420と同様に電気抵抗性素子または電気伝導性素子によっても作製される。例えば、センサトラック510は、タングステン、金、白金、銀銅、ニッケルパラジウム、または、それらの組合わせによって作製され、適切なドーピング剤によってドーピングされるか、合金を含んでもよい。但し、その限りではない。
【0081】
また、ヒータ13000は、複数のセグメント410それぞれの一面に形成されて電気伝導性トラック420またはセンサトラック510を保護するコーティング層(図示せず)をさらに含んでもよい。コーティング層は、電気絶縁性を有する耐熱性組成物を含んでもよい。例えば、コーティング層は、ガラス膜コーティング層、テフロン(登録商標)コーティング層及びサーモロンコーティング層の単一コーティング層のうち、1つを含んでもよい。また、コーティング層は、ガラス膜コーティング層、テフロンコーティング層及びサーモロンコーティング層のうち、2つ以上の組合わせで構成された複合コーティング層を含んでもよい。但し、その限りではなく、コーティング層は、電気伝導性トラック420またはセンサトラック510を保護するための任意の適切な素材を含んでもよい。また、コーティング層は、蒸着、噴射、積層などを含む任意の適切な方式を用いて複数のセグメント410それぞれの一面に形成される。
【0082】
弾性部材430は、複数のセグメント410の少なくとも一部を取り囲む、弾性を有する部材を意味する。弾性部材430は、複数のセグメント410の少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、複数のセグメント410が結合された構造を保持させうる。例えば、弾性部材430は、弾性部材430の内面方向、すなわち複数のセグメントによって形成された挿入部に挿入される加熱対象を加圧する方向への弾性力を有する素材を含み、弾性部材430の内径は、複数のセグメント410がシガレット20000の外周に沿って互いに密着配置された構造の外径よりも小さい。
【0083】
したがって、弾性部材430が複数のセグメント410が結合された構造を取り囲むとき、弾性部材430は、本来の状態よりは延びた状態となり、その場合、弾性部材430は、本来の状態に戻るために複数のセグメント410に対して弾性力を加える。複数のセグメント410を取り囲む弾性部材430の弾性力によって複数のセグメント410が結合された構造が保持される。複数のセグメント410が結合された構造が保持されることにより、シガレット20000が挿入される挿入部が形成される。
【0084】
一方、複数のセグメント410が結合された構造の内径は、シガレット20000の外径よりも小さい。したがって、挿入部に挿入されたシガレット20000によって、複数のセグメント410のうち、少なくとも一部は、互いに離隔され、弾性部材430は、複数のセグメント410間の離隔の発生を防止する方向に弾性力を加えることができる。弾性部材430が複数のセグメント410に加えられる弾性力によって複数のセグメント410それぞれの一面に印刷された電気伝導性トラック420がシガレット20000と密着される。電気伝導性トラック420とシガレット20000とが互いに密着されることにより、シガレット20000に対する熱伝達効率がさらに増加する。
【0085】
図6Aは、一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータの他の例を示す図面である。
【0086】
図6Aを参照すれば、エアロゾル生成装置用ヒータ13000は、図4と比較して弾性部材430の形態または素材に多少の差のみあり、同じ構成を含む。例えば、電気伝導性トラック420は、図6Aで省略されているが、ヒータ13000は、複数のセグメント410それぞれの一面に印刷された電気伝導性トラック420を含んでもよい。複数のセグメント410、電気伝導性トラック420、及び弾性部材430について図4と重複する説明は省略する。
【0087】
図6Aに図示されたように、弾性部材430は、完全な円形の断面形状を有さず、環状の断面形状を有する。その場合、弾性部材430は、図4と比較して、相対的にさらに剛性であり、さらに小さな弾性力を有する素材を含んでもよい。但し、弾性部材430が複数のセグメント410の少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、複数のセグメント410が結合された構造を保持させる役割を行うという点は、同一である。以下、図6Bに基づいて弾性部材430の役割についてさらに詳細に説明する。
【0088】
図6Bは、一部実施例による弾性部材及び複数のセグメントが結合された構造をシガレットが挿入される方向から見た断面図である。
【0089】
図6Bを参照すれば、弾性部材430の内径(a)は、複数のセグメント410が互いに離隔されずに結合されたとき、複数のセグメント410が結合された構造の外径(b)よりも小さい。これにより、弾性部材430が複数のセグメント410が結合された構造を取り囲むとき、弾性部材430は、本来の状態よりは延びた状態となり、その場合、弾性部材430は、本来の状態に戻るために、複数のセグメント410に対して弾性力を加えることができる。複数のセグメント410の少なくとも一部を取り囲む弾性部材430の弾性力によって複数のセグメント410が結合された構造が保持される。複数のセグメント410が結合された構造が保持されることにより、シガレット20000が挿入される挿入部が形成される。
【0090】
図7は、一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータのさらに他の例を示す図面である。
【0091】
図7を参照すれば、ヒータ13000は、複数のセグメント410、電気伝導性トラック420及び弾性部材430以外に下端支持部710及び上端支持部720をさらに含んでもよい。
【0092】
下端支持部710は、複数のセグメント410を下端で支持するために複数のセグメント410の下端に配置される支持構造物を意味することができる。上端支持部720は、複数のセグメント410を上端で支持するために複数のセグメント410の上端に配置される支持構造物を意味する。上端支持部720は、下端支持部710と結着される1つ以上の羽部725を備える。但し、その限りではなく、下端支持部710が上端支持部720と結着される1つ以上の羽部(図示せず)を含んでもよい。一方、上端支持部720の羽部725が下端支持部710に結着されることにより、複数のセグメント410の上下移動が防止され、ヒータ13000は、さらに安定した構造を有することができる。以下、図8に基づいて上端支持部720の役割についてさらに詳細に説明する。
【0093】
図8は、図7のA部分をVII−VII’線に沿って切断した断面図である。
【0094】
図8を参照すれば、上端支持部720は、上端に内面方向に突き出た突出部810を含んでもよい。上端支持部720の突出部810によって複数のセグメント410の上側方向移動が防止される。例えば、突出部810は、複数のセグメント410の上側方向移動を防止するための掛け金構造を含んでもよい。但し、その限りではなく、突出部810は、複数のセグメント410の上側方向移動を防止するための任意の適切な構造を含んでもよい。
【0095】
一方、上端支持部720の角部820及び複数のセグメント410の角部830は、図8に図示されたように、テーパ状を有する。したがって、前述したように複数のセグメント410が結合された構造の内径がシガレット20000の外径よりも小さいとしても、複数のセグメント410が結合された構造によって形成される挿入部にシガレット20000が容易に挿入される。但し、その限りではなく、上端支持部720の角部820及び複数のセグメント410の角部830は、ラウンド状でもあり、シガレット20000を容易に挿入させる任意の適切な形状でもある。
【0096】
また、図7に戻り、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つの内面は、複数のセグメント410の外面と離隔される、1つ以上の部分を含んでもよい。これにより、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つの内面及び複数のセグメント410の外面の間には、1つ以上のエアギャップ(air gap)が形成される。固体の熱伝導率よりも気体の熱伝導率がさらに小さいので、1つ以上のエアギャップによって電気伝導性トラック420から生じた熱のヒータ13000外部への伝達が最小化される。これにより、電気伝導性トラック420から生じた熱損失が最小化され、シガレット20000に対する熱伝達効率が増加する。
【0097】
また、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つの内面は、複数のセグメント410の外面と線接触方式または点接触方式によって接触される。線接触方式または点接触方式によって接触される場合、面接触方式によって接触される場合よりも熱伝導率が減少するので、電気伝導性トラック420から生じた熱が複数のセグメント410を通じて、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つに伝達されることが最小化される。下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つに伝達される熱が最小化されるということは、ヒータ13000の外部への熱伝達が最小化されるということを意味する。以下、図9A及び図9Bに基づいて電気伝導性トラック420から生じた熱のヒータ13000外部への伝達が最小化される過程をさらに詳細に説明する。
【0098】
図9Aは、一部実施例による下端支持部、弾性部材及び上端支持部の例示を示す図面であり、図9Bは、一部実施例による下端支持部、弾性部材及び上端支持部のうち、いずれか1つと複数のセグメントが結合された構造間の接触方式を説明するための図面である。
【0099】
図9Aを参照すれば、複数のセグメント410の少なくとも一部を取り囲む下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720をシガレット20000が挿入される方向から見た断面形状が円形ではない多角形であることが分かる。複数のセグメント410は、互いに結合されて円筒状構造を形成するので、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、いずれか1つは、複数のセグメント410が結合された構造と図9Bに図示されたように接触することができる。
【0100】
図9Bを参照すれば、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、いずれか1つは、複数のセグメント410が結合された構造と面接触方式ではない線接触方式で接触することが分かり、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、いずれか1つと複数のセグメント410が結合された構造間に1つ以上のエアギャップが形成されることが分かる。このように、線接触方式による接触または1つ以上のエアギャップの存在によって電気伝導性トラック420から生じた熱のヒータ13000外部への伝達が最小化される。
【0101】
但し、図9A及び図9Bに基づいて説明したように下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つの断面形状が必ずしも多角形である必要はない。下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つの内面に1つ以上の溝が刻まれることにより、エアギャップが形成され、下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720のうち、少なくとも1つが多孔性素材でもある。下端支持部710、弾性部材430及び上端支持部720は、電気伝導性トラック420から生じた熱がヒータ13000の外部への伝達を最小化するための任意の適切な構造を含んでもよい。
【0102】
図10は、一部実施例によるエアロゾル生成装置用ヒータを製造する方法を示すフローチャートである。
【0103】
図10のエアロゾル生成装置用ヒータを製造する方法は、エアロゾル生成装置用ヒータを製造する装置(以下、「ヒータ製造装置」と称する)によって行われる。通常の技術者は、ヒータ製造装置が当該技術分野でヒータを製造するために一般的に用いられる任意の装置でもあるということを理解できるであろう。一方、ヒータ製造装置によって製造されるヒータは、図4ないし図9Bに基づいて説明したヒータ13000と同一である。したがって、重複する説明は、説明する。
【0104】
段階1010において、ヒータ製造装置は、複数のセグメントそれぞれの一面に1つ以上の電気伝導性トラックを印刷することができる。ヒータ製造装置は、円筒状構造の部材が複数個に切断された形態を有する複数のセグメントそれぞれの一面、すなわち円筒状構造の内面に電気伝導性トラックを印刷するので、円筒状構造の部材が単一に存在する場合と比較して、さらに容易に電気伝導性トラックを印刷することができる。
【0105】
段階1020において、ヒータ製造装置は、印刷された1つ以上の電気伝導性トラックが互いに向かうように複数のセグメントを配置し、複数のセグメントを支持するために複数のセグメントの下端に下端支持部を設置する。複数のセグメントの個数が2個である場合を仮定すれば、ヒータ製造装置は、第1セグメントの一面に印刷された1つ以上の電気伝導性トラックと第2セグメントの一面に印刷された1つ以上の電気伝導性トラックとが互いに向かうように、第1セグメント及び第2セグメントを配置する。これにより、第1セグメント及び第2セグメントが互いに結合されて形成される挿入部に挿入された加熱対象と1つ以上の電気伝導性トラックが互いに隣接する。一方、複数のセグメントの下端に下端支持部が設けられることにより、複数のセグメントを弾性部材で取り囲む過程で複数のセグメント間に段差が発生することが防止される。但し、その限りではなく、ヒータ製造装置は、別途のシガレット形状ガイドを用いて、複数のセグメント間の段差の発生を防止することができる。
【0106】
段階1030において、ヒータ製造装置は、弾性部材で複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲む。弾性部材は、複数のセグメントの少なくとも一部を取り囲んで圧縮することで、複数のセグメントが結合された構造を保持させる。弾性部材は、内面方向への弾性力を有する任意の適切な素材を含んでもよい。
【0107】
段階1040において、ヒータ製造装置は、下端支持部と結着される1つ以上の羽部を備える上端支持部を複数のセグメントの上端に設置する。上端支持部と下端支持部とが羽部を用いて互いに結着されることにより、複数のセグメントの上下移動が防止され、ヒータ製造装置によって製造されるヒータは、さらに安定した構造を有することができる。
【0108】
本実施例に係る技術分野において、通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態に具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前記説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれたものと解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10