(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978632
(24)【登録日】2021年11月15日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】米発酵液製造方法、化粧料製造方法及び角栓除去方法
(51)【国際特許分類】
A61K 8/9794 20170101AFI20211125BHJP
A23L 27/24 20160101ALI20211125BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20211125BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20211125BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20211125BHJP
C12G 3/022 20190101ALI20211125BHJP
【FI】
A61K8/9794
A23L27/24
A61K8/44
A61Q19/00
A61Q19/10
C12G3/022 119S
C12G3/022 119V
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2021-502082(P2021-502082)
(86)(22)【出願日】2020年2月19日
(86)【国際出願番号】JP2020006519
(87)【国際公開番号】WO2020175271
(87)【国際公開日】20200903
【審査請求日】2021年8月26日
(31)【優先権主張番号】特願2019-49116(P2019-49116)
(32)【優先日】2019年2月26日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519093492
【氏名又は名称】南 倫子
(74)【代理人】
【識別番号】100180921
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】南 倫子
【審査官】
池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−023655(JP,A)
【文献】
特開平10−339548(JP,A)
【文献】
特開平02−127306(JP,A)
【文献】
特開2004−075575(JP,A)
【文献】
新潟 目指せ越後美人 美肌コスメもゲットできる酒蔵&糀どころを巡る,[オンライン], 2018.06.20 [検索日 2020.04.07], インターネット: <URL:http://icotto.jp/presses/14909>
【文献】
酒類販売免許がないと扱えない化粧品がある!!,[オンライン], 2015.10.06 [検索日 2020.04.07], インターネット:<URL:http://jisin.jp/life/beauty/1619283/>
【文献】
グルメだけじゃない!「ご当地」コスメを探せ,[オンライン], 2016.06.23 [検索日 2020.04.07], インターネット:<URL:http://hokende.com/news/blog/entry/exwriter/811>
【文献】
伊藤親臣,雪室貯蔵食品の現状と品質改善に関する報告,空気調和・衛生工学,2018年,第92巻, 第5号,45−50頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
A23L 27/00−27/60
C12G 3/00− 3/08
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料清酒と酒粕を混和して、前記酒粕の成分を前記原料清酒に溶出させる混和工程を含む米発酵液製造方法であって、
前記混和工程を経て得られた前記高アミノ酸含有液を第1容器に注入する第1注入工程と、
塩及び水を含む塩水混合物が入った第2容器の中に、前記第1容器を入れる収容工程と、
前記混和工程を経て得られた高アミノ酸含有液を4℃以下の低温で貯蔵する低温貯蔵工程とを含み、
前記低温貯蔵工程において、前記第2容器ごと貯蔵する、米発酵液製造方法。
【請求項2】
前記収容工程において、スラリー状態の前記塩水混合物を用いる、請求項1記載の米発酵液製造方法。
【請求項3】
前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を断熱機能及び遮光機能を有する特殊シートで覆う、請求項1又は2に記載の米発酵液製造方法。
【請求項4】
前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を雪蔵の内部に貯蔵する、請求項1から3のいずれかに記載の米発酵液製造方法。
【請求項5】
前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を1〜3℃で貯蔵する、請求項1から4のいずれかに記載の米発酵液製造方法。
【請求項6】
前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を貯蔵する期間が3ヶ月以上である、請求項1から5のいずれかに記載の米発酵液製造方法。
【請求項7】
前記低温貯蔵工程の前に、前記混和工程を複数回含む、請求項1から6のいずれかに記載の米発酵液製造方法。
【請求項8】
米発酵液を含有する化粧料を製造する化粧料製造方法であって、
前記米発酵液は、請求項1から7のいずれかに記載の米発酵液製造方法で製造されたものである、化粧料製造方法。
【請求項9】
米発酵液を含有する化粧料を用いて角栓を除去する角栓除去方法であって、
前記米発酵液は、請求項1から7のいずれかに記載の米発酵液製造方法で製造されたものであり、
前記化粧料を前記角栓が存在する部分とその近傍である対象領域に塗布する第1塗布工程を含む、角栓除去方法。
【請求項10】
前記第1塗布工程の前に、前記対象領域を温める加温工程をさらに含む、請求項9記載の角栓除去方法。
【請求項11】
前記第1塗布工程の後に、前記対象領域を加圧する第1加圧工程と、
前記化粧料を前記対象領域に塗布する第2塗布工程と、
前記第1加圧工程よりも高い圧力で前記対象領域を加圧する第2加圧工程とをさらに含む、請求項9又は10記載の角栓除去方法。
【請求項12】
前記第2加圧工程は、前記第2塗布工程よりも時間をかけて行うことを特徴とする、請求項11記載の角栓除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米発酵液製造方法、化粧料製造方法及び角栓除去方法に関し、特に、原料清酒と酒粕を混和して、前記酒粕の成分を前記原料清酒に溶出させる混和工程を含む米発酵液製造方法等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧水や入浴剤等の化粧料には、保湿の有効成分として、日本酒の製造技術を活かして製造された米発酵液が配合されることがある。米発酵液は、アミノ酸類、有機酸類、ビタミン類等を豊富に含んでいるため、肌に対して保湿、美白効果があるといわれている。
【0003】
これまでに、清酒に酒粕を混和して、酒粕の成分を清酒に溶出させ、それを圧搾することによってアミノ酸度2以上の高アミノ酸度を有する高アミノ酸度清酒を得る技術が知られている(特許文献1)。このような高アミノ酸度清酒が化粧料にも用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3635610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、化粧料としてさらに高品質の米発酵液を安定して製造する余地が残されていた。
【0006】
そこで、本発明は、さらに高品質の米発酵液を安定して製造できる米発酵液製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、原料清酒と酒粕を混和して、前記酒粕の成分を前記原料清酒に溶出させる混和工程を含む米発酵液製造方法であって、前記混和工程を経て得られた高アミノ酸含有液を4℃以下の低温で貯蔵する低温貯蔵工程を含む、米発酵液製造方法である。
【0008】
本発明の第2の観点は、本発明の第1の観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程の前に、前記混和工程を経て得られた前記高アミノ酸含有液を第1容器に注入する第1注入工程と、塩及び水を含む塩水混合物が入った第2容器の中に、前記第1容器を入れる収容工程とを含み、前記低温貯蔵工程において、前記第2容器ごと貯蔵する。
【0009】
本発明の第3の観点は、本発明の第2の観点の米発酵液製造方法であって、前記収容工程において、スラリー状の前記塩水混合物を用いる。
【0010】
本発明の第4の観点は、本発明の第1から第3のいずれかの観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を断熱機能及び遮光機能を有する特殊シートで覆う。
【0011】
本発明の第5の観点は、本発明の第1から第4のいずれかの観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を雪蔵の内部に貯蔵する。
【0012】
本発明の第6の観点は、本発明の第1から第5のいずれかの観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を1〜3℃で貯蔵する。
【0013】
本発明の第7の観点は、本発明の第1から第6のいずれかの観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程において、前記高アミノ酸含有液を貯蔵する期間が3ヶ月以上である。
【0014】
本発明の第8の観点は、本発明の第1から第7のいずれかの観点の米発酵液製造方法であって、前記低温貯蔵工程の前に、前記混和工程を複数回含む。
【0015】
本発明の第9の観点は、米発酵液を含有する化粧料を製造する化粧料製造方法であって、前記米発酵液は、第1から第8のいずれかの観点の米発酵液製造方法で製造されたものである、化粧料製造方法である。
【0016】
本発明の第10の観点は、米発酵液を含有する化粧料を用いて角栓を除去する角栓除去方法であって、第1から第8のいずれかの観点の米発酵液製造方法で製造されたものであり、前記化粧料を前記角栓が存在する部分とその近傍である対象領域に塗布する第1塗布工程を含む、角栓除去方法である。
【0017】
本発明の第11の観点は、本発明の第10の観点の角栓除去方法であって、前記第1塗布工程の前に、前記対象領域を温める加温工程をさらに含む。
【0018】
本発明の第12の観点は、第10又は第11の観点の角栓除去方法であって、前記第1塗布工程の後に、前記対象領域を加圧する第1加圧工程と、前記化粧料を前記対象領域に塗布する第2塗布工程と、前記第1加圧工程よりも高い圧力で前記対象領域を加圧する第2加圧工程とをさらに含む。
【0019】
本発明の第13の観点は、第12の観点の角栓除去方法であって、前記第2加圧工程は、前記第2塗布工程よりも時間をかけて行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の各観点によれば、振動及び温度変化の無い安定した環境下で酒原料を貯蔵することができる上に、アミノ酸の効果をさらに引き出した高品質の米発酵液及び化粧料を安定して製造することが可能になる。また、得られた化粧料により効果的に角栓を除去することも併せて可能となる。
【0021】
本発明の第2の観点によれば、より温度変化が少なく、より低温の状態で酒原料を貯蔵することができ、アミノ酸等の有効成分がより高濃度の米発酵液を得ることが可能になる。
【0022】
本発明の第4の観点によれば、例えば、定期メンテナンス等で雪蔵内への出入りあっても、外部から第1容器内の高アミノ酸含有液への伝熱及び入射を防止することができ、高アミノ酸含有液の温度を一定に保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施例1の米発酵液及び化粧料の製造方法のフロー図である。
【
図2】本発明の米発酵液製造方法で使用する雪蔵の内部を示す図である。
【
図3】実施例2の米発酵液及び化粧料の製造方法のフロー図である。
【
図4】実施例2の米発酵液の貯蔵状況の概要を示す図である。
【
図5】実施例1及び実施例2の角栓除去方法で除去した角栓を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明で原料として使用する清酒(以下、「原料清酒」と記載する。)は、純米酒に限らず、吟醸酒、本醸造酒、普通酒、増醸酒等、特にその種類が限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明の米発酵液及び化粧料の製造方法のフロー図である。なお、高アミノ酸含有液を得るステップS1〜S3は、特許文献1の記載を参照する。
【0026】
まず、原料清酒に酒粕を混和する(ステップS1、請求項記載の「混和工程」の一例である。)。酒粕の成分、特にアミノ酸が原料清酒に効果的に溶出するように原料清酒と酒粕を混和するには、酒粕を練り機にいれて練りながら原料清酒を少しずつ加えて、原料清酒の練り粕を作って、それを原料清酒が貯蔵されているタンクに入れて、水中ポンプで均一になるまで撹拌するのが望ましい。なお、アミノ酸度は、酒粕濃度に比例して増加するため、所望のアミノ酸度に応じて酒粕の濃度を調整すれば良い。
【0027】
そして、酒粕が均一に混和した原料液を、所望時間例えば一昼夜放置する(ステップS2)。放置雰囲気は、酒蔵内の常温(5〜10℃)で良い。
【0028】
次に、酒粕の成分が溶出した液から酒粕残滓を除去する(ステップS3)。酒粕残滓の除去は、清酒製造工程の場合と同様に圧搾機で圧搾によって行うのが効果的である。圧搾により得られた液(以下、「高アミノ酸含有液」と記載する。)は、透明であり、アミノ酸度が格別高いものが得られる。
【0029】
さらにアミノ酸度が高い高アミノ酸含有液を製造するためには、原料液に一度に多量の酒粕を混和するよりも、数回に分けてステップS1〜S3の処理を繰返し行った方が効果的である。例えば、酒粕200kgを1度に溶出させるよりも、50kg、50kg、100kg等複数回に分けて、段階的に混和した方が、高濃度の高アミノ酸含有液を得ることができる。
【0030】
以上のようにして得られた高アミノ酸含有液は、原料液が火入してない場合は、従来の清酒製造方法と同様に60〜65℃に加熱して、酵母の死滅、酵素の失活を促進させて品質保持を図る。
【0031】
続いて、高アミノ酸含有液ができ次第、高アミノ酸含有液を断熱機能及び遮光機能を有する特殊シートで覆い、直ぐに雪蔵に貯蔵する(ステップS4,請求項記載の「低温貯蔵工程」の一例である。)。約3ヶ月間の貯蔵期間を経て完成した米発酵液(請求項記載の「米発酵液」の一例である。)を、その他の化粧料原料と混合し(ステップS5)、容器に充填すれば(ステップS6)、化粧料(請求項記載の「化粧料」の一例である。)が完成する。
【0032】
図2は、本発明の米発酵液製造方法で使用する雪蔵1の(a)外部及び(b)内部を示す図である。雪蔵1は、内部が常に4℃以下、具体的には1〜3度、さらに好ましくは約2℃に保たれていて温度変化が少なく、また、振動も少ないため、安定した品質管理を可能にする。
【0033】
表1は、本発明の米発酵液製造方法により製造された米発酵液のアミノ酸含有量を示す表である。本発明による米発酵液には、従来の製造方法による清酒に比べ、約5倍の濃度のアミノ酸が含まれている。また、総アミノ酸含有量の約70%が天然保湿因子(保湿アミノ酸)であるため、本発明による米発酵液は優れた保湿作用を有する。
【0034】
【表1】
【0035】
本発明の化粧料製造方法により製造した化粧料は、動物の皮膚表面に少なくとも一部が埋没した老廃物又は不要物を除去することにも有用である。ここでは、そのような老廃物又は不要物の代表例として、角栓を取り上げる。特に、角栓が存在する部分とその近傍である対象領域を温める加温工程(本願請求項における「加温工程」の一例である。)の後に、対象領域に指先で円を描くように化粧料を広げて塗布する第1塗布工程(本願請求項における「第1塗布工程」の一例である。)を経ることにより角栓が除去しやすくなる。
【0036】
さらに、対象領域を加圧しながら対象領域を摩る第1加圧工程(本願請求項における「第1加圧工程」)と、続いて2分以上かけて対象領域に上記の化粧料を塗布する工程(本願請求項における「第2塗布工程」)と、第1加圧工程より高い圧力をかけて対象領域を摩る第2加圧工程を経ることにより、角栓を除去することがさらに容易となる。
【0037】
なお、原料液は、通常の清酒を製造する方法における火入前のものが望ましいが、火入後の液でもよい。また、酒粕も特に限定されるものでなく、通常の清酒粕が使用でき、新鮮な酒粕を使用するのが望ましい。
【0038】
また、ステップS1の工程において、直接所定量の原料液に酒粕を入れて撹拌混合してもよい。
【0039】
さらに、ステップS2の工程において、放置時間は酒粕成分の溶出速度に依存するが、特に限定されない。例えば、2時間あるいは4昼夜放置することとしてもよい。
【0040】
さらに、アミノ酸は旨みの素でもあるので、本発明の米発酵液は、そのまま調味料として利用してもよい。
【0041】
さらに、化粧料は、化粧水や入浴剤に限られることなく、乳液、クリーム、美容液、メイクアップ化粧品、石鹸、クレンジング剤等でもよい。
【実施例2】
【0042】
図3は、実施例2にかかる米発酵液及び化粧料の製造方法のフロー図であり、
図4は、米発酵液の貯蔵状況の概要を示す図である。まず、実施例1のステップS4の前に、
図4に示すように、ステップS3を経て得られた高アミノ酸含有液11を第1容器13に注入し(ステップSII−1、請求項記載の「第1注入工程」)、塩及び水を含む塩水混合物15が入った第2容器17の中に第1容器13を浸漬させる(ステップSII−2、請求項記載の「収容工程」)。そして、ステップS4においては、第2容器17を断熱機能及び遮光機能を有する特殊シート19で覆い、第2容器17ごと雪蔵に貯蔵する。その他のステップについては、実施例1と同様である。特殊シートとしては、アルミニウムを表面にコーティングしたシートや、アルミ箔を使用することができる。これにより、雪蔵等の低温貯蔵庫に定期メンテナンス等で出入りする際にも第1容器への光や熱の影響を遮断することが可能となる。
【0043】
塩水混合物は、塩濃度が35〜40%のスラリー状態の塩水混合物を用いた。
【0044】
実施例1及び実施例2の化粧料で角栓除去を行い、被験者の頬8cm×8cmの領域から除去された角栓の数を目視で計測したところ、従来の米発酵液を含む化粧料では全く角栓が除去できなかったのに対し、実施例1の化粧料では10〜15個、実施例2の化粧料では100〜126個と多数の角栓を除去することができた。
図5に実施例1及び実施例2の角栓除去方法で除去した角栓を3例ずつ示す。
図5(a)-(c)に示すのが、実施例1の角栓除去方法で除去した角栓である。
図5(d)-(f)に示すのが、実施例2の角栓除去方法で除去した角栓である。
図5に明らかに示されるように、実施例2の角栓除去方法により、実施例1の角栓除去方法よりもはるかに多数の角栓を除去できていることが分かる。
【0045】
このように、塩水混合物に浸漬した容器内に高アミノ酸含有液を貯蔵することより、実施例1よりもさらに温度変化が少なく、より低温の状態に保つことができたため、アミノ酸量が増えて角栓除去に有利な結果を得られたと考えられる。
【0046】
なお、第1容器及び第2容器は、
図3(b)のような箱状に限られることなく、薄膜フィルムの袋状のものであってもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 雪蔵、11 高アミノ酸含有液、13 第1容器、15 塩水混合物、17 第2容器、19 特殊シート