特許第6978807号(P6978807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978807
(24)【登録日】2021年11月16日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】組立式ドームハウス
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/32 20060101AFI20211125BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20211125BHJP
   E04B 1/343 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
   E04B1/32 102D
   E04H1/12 A
   E04B1/343 M
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-522650(P2020-522650)
(86)(22)【出願日】2017年10月30日
(65)【公表番号】特表2020-525694(P2020-525694A)
(43)【公表日】2020年8月27日
(86)【国際出願番号】KR2017012089
(87)【国際公開番号】WO2019009467
(87)【国際公開日】20190110
【審査請求日】2019年12月27日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0084815
(32)【優先日】2017年7月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520000272
【氏名又は名称】ハン フン ヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】ハン フン ヒョン
【審査官】 小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0091933(US,A1)
【文献】 特開2003−253855(JP,A)
【文献】 特開2000−087448(JP,A)
【文献】 特開2014−224395(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0125478(US,A1)
【文献】 特開平10−113242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/32
E04H 1/12
E04B 1/343
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式ドームハウスにおいて、
ドームの上端の中央に備えられてドームの天井をなす天井パネル(50);および
前記天井パネル(50)の周りに沿って一定の間隔で等分した形態で形成されてドームの外壁を形成し、それぞれ一定の曲率を有し前後に互いに離隔した前面板(11)および背面板(12)と、この前後に互いに離隔した前面板(11)と背面板(12)の縁を連結する帯状の側板(13)が一体となるように、樹脂で成形されて内部に中空部(14)が一体に形成された複数個のセグメントパネル(10);を含み、
前記セグメントパネル(10)は下端が底に固定されドームの全高(h)の1/2以上の高さ(h1)となる下部セグメントパネル(20)と、下端が前記下部セグメントパネル(20)と結合され上端が天井パネル(50)に結合されるものの、高さ(h2)が下部セグメントパネル(20)の高さ(h1)に比べて相対的に短く形成された上部セグメントパネル(40)で構成され、前記セグメントパネル(10)のうち少なくとも下部セグメントパネル(20)の背面板(12)には、内側に凹み上下に延びた補強リブ(60)が備えられ、
前記セグメントパネル(10)のうち少なくとも下部セグメントパネル(20)の側面部には隣接した下部セグメントパネル(20)の側面部と結合される側面結合部(21、25)が備えられるものの、
前記側面結合部(21、25)は下部セグメントパネル(20)の前面板(11)から側方に突出し、背面にはそれぞれ下部セグメントパネル(20)の上端から下端まで上下に延びた第1結合溝(22)および第1結合突起(23)が突出方向に沿って順次形成され、前記第1結合突起(23)には複数個の第1ボルト孔(24)が上下に離隔形成された第1側面結合部(21);および前記下部セグメントパネル(20)の背面板(12)から側方に突出し、前面には前記第1側面結合部(21)の第1結合突起(23)および第1結合溝(22)とそれぞれ結合されて
【化1】
形状の結合断面を形成する第2結合溝(26)および第2結合突起(27)がそれぞれ下部セグメントパネル(20)の上端から下端まで上下に延び、前記第2結合溝(26)には前後に貫通し第1側面結合部(21)の第1ボルト孔(24)と整列する複数個の第2ボルト孔(28)が上下に離隔形成された第2側面結合部(25);からなり、
前記第2側面結合部(25)の第2結合突起(27)の外側端(25a)には、前記第2ボルト孔(28)の周囲に沿って側方に突出する円弧形状の側面突出部(25b)が形成され、前記第1側面結合部(21)の第1結合溝(22)の一側の内壁(21a)には、前記第2側面結合部(25)の第2結合突起(27)の側面突出部(25b)と整合する形態でなされた側面溝部(21b)が形成されることを特徴とする、組立式ドームハウス。
【請求項2】
前記側面突出部(25b)には後方に行くほど側方に突出する傾斜面(27a)が形成され、前記側面溝部(21b)には前記側面突出部(25b)の傾斜面(27a)と整合する形態で形成された傾斜支持部(22a)が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の組立式ドームハウス。
【請求項3】
前記下部セグメントパネル(20)には下端で内向きに突出し下部セグメントパネル(20)の曲面に沿って水平延長され、上面には底面1に固定される固定部材(32)が結合される結合孔(31)が上下に貫通した下端固定バー(30);および
背面板(12)の上端で上向きに突出し前後に貫通した複数個のボルト孔(34)と、このボルト孔(34)の間に形成された嵌合突起または嵌合溝(35)を含む上端結合部(33);がさらに備えられ、
前記上部セグメントパネル(40)には前面板(11)の下端で下向きに突出し前記下部セグメントパネル(20)の上端結合部(33)のボルト孔(34)と整列する複数個のボルト孔(42)と、このボルト孔(42)の間に前記下部セグメントパネル(20)の上端結合部(33)の嵌合突起または嵌合溝(35)に嵌め込まれる嵌合溝または嵌合突起(43)を含む下端結合部(41);および
背面板(12)の上端で上向きに突出して前記天井パネル(50)が結合される天井結合部(45);がさらに備えられたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の組立式ドームハウス。
【請求項4】
前記セグメントパネル(10)の凹んだ補強リブ(60)の内部にはナット体(70)がインサート成形されるかまたはセグメントパネル(10)と樹脂で一体に成形されたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の組立式ドームハウス。
【請求項5】
組立式ドームハウスにおいて、
前後に互いに離隔した前面板および背面板と、この前後に互いに離隔した前面板と背面板の縁を連結する側板が一体となるように成形されて内部に中空部が一体に形成された複数個のセグメントパネル;を含み、
前記セグメントパネルの側面部には隣接したセグメントパネルの側面部と結合される側面結合部が備えられるものの、
前記側面結合部は、
前記セグメントパネルの前面板から側方に突出し、背面にはそれぞれセグメントパネルの上端から下端まで上下に延びた第1結合溝および第1結合突起が突出方向に沿って順次形成され、前記第1結合突起には複数個の第1ボルト孔が上下に離隔形成された第1側面結合部;および
前記セグメントパネルの背面板から側方に突出し、前面には前記第1側面結合部の第1結合突起および第1結合溝とそれぞれ結合されて
【化2】
形状の結合断面を形成する第2結合溝および第2結合突起がそれぞれセグメントパネルの上端から下端まで上下に延び、前記第2結合溝には前後に貫通し第1側面結合部の第1ボルト孔と整列する複数個の第2ボルト孔が上下に離隔形成された第2側面結合部;
で構成され
前記第2側面結合部の第2結合突起の外側端には、前記第2ボルト孔の周囲に沿って側方に突出する円弧形状の側面突出部が形成され、前記第1側面結合部の第1結合溝の一側の内壁には、前記第2側面結合部の第2結合突起の側面突出部と整合する形態でなされた側面溝部が形成されることを特徴とする、組立式ドームハウス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は組立式ドームハウスに関し、より詳細にはキャンピングなどで就寝のために設けられる組立式ドームハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に野外型の宿泊施設としては木材を利用したバンガローや布を利用したテントが主に利用されてきた。ところが、バンガローは木材を組み立てる時に別途の金属材のアングルやブラケットを使わなければならないため、設置が煩雑であり多くの時間が要される問題がある。また、バンガローはこのように設置が複雑であるため解体も複雑であり、解体せずにそのまま放置することになるので空間活用度に劣っている。そして、テントは設置が簡単で解体が容易であるため空間活用度に優れている長所があるものの、外力によって形態が容易に変形するため構造的に堅固でない問題がある。
【0003】
このような問題を解決した野外型宿泊施設として、樹脂製のパネルからなるドーム構造物が提案されたことがある。このようなドーム構造物は、樹脂製のパネルからなっておりバンガローに比べて軽量であるため設置および解体が容易であり、テントに比べて構造的に堅固であるため最近使用が増加している趨勢である。このようなドーム構造物は、ドーム状の周り方向を一定の間隔で等分した形態であり、上下左右に一定の曲率を有する外周面が形成された多数のセグメントパネルと、このセグメントパネルが結合される時に露出する天井部位をカバーする天井パネルからなる。
【0004】
ところが、従来のドーム構造物はセグメントパネルが上下方向に一定の曲率で曲がるため、天井パネルの重さ、風圧、積雪などの荷重に脆弱な問題がある。これに伴い、セグメントパネルが前記のような荷重によって損傷したり破損する恐れがあるため、ドーム構造物の構造的安全性が低下する問題がある。また、セグメントパネルの施工便宜性のためにセグメントパネルを複数個に上下に分割して組み立てる場合、荷重にさらに脆弱な組立部位の数が増加して前記の問題がさらに増大する。この時、前記問題を解決するために組立部位をなくした単一の胴体のセグメントパネルを使う場合、上下の長さが長くて保管および運搬が容易でなく、施工のために作業者が把持することも容易でない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前述したような問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、各種の荷重をより堅固に支持できることにより、構造的安全性が向上しながらも設置便宜性が向上し、保管および運搬も容易であり、併せて内部空間に棚などの家具を手軽に設置することができ、家具の設置空間を減らして内部空間の活用度を高めることができ、別途の断熱材を施工せずとも断熱性が優秀な組立式ドームハウスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴によると、組立式ドームハウスにおいて、前記ドームの上端の中央部を除いた周面を周り方向に沿って一定の間隔で等分した形態であり、それぞれ一定の曲率を有し前後に離隔した前面板11および背面板12と、この前面板11と背面板12の縁を連結する帯状の側板13が一体となるように、樹脂で成形されて内部に中空部14が形成された複数個のセグメントパネル10;および前記ドームの上端の中央部をカバーし前記セグメントパネル10の上端に結合される天井パネル50;を含み、前記セグメントパネル10は下端が底に固定されドームの全高hの1/2以上の高さh1となる下部セグメントパネル20と、下端が前記下部セグメントパネル20に結合され上端が前記天井パネル50に結合されるものの、高さh2が下部セグメントパネル20の高さh1に比べて相対的に短く形成された上部セグメントパネル40で構成され、前記セグメントパネル10のうち少なくとも下部セグメントパネル20の背面板12には、内側に凹み上下に延びた補強リブ60が備えられたことを特徴とする組立式ドームハウスが提供される。
【0007】
本発明の他の特徴によると、前記セグメントパネル10のうち少なくとも下部セグメントパネル20の側面部には、隣接した下部セグメントパネル10の側面部と結合される側面結合部21、25が備えられ、前記側面結合部21、25は下部セグメントパネル20の前面板11で側方に突出し背面にはそれぞれ上下に延びた第1結合溝22および第1結合突起23が突出方向に沿って順次形成され、前記第1結合突起23には複数個の第1ボルト孔24が上下に離隔して形成された第1側面結合部21;および前記下部セグメントパネル20の背面板12で側方に突出し前面には前記第1側面結合部21の第1結合突起23および第1結合溝22とそれぞれ結合される第2結合溝26および第2結合突起27がそれぞれ上下に延び、前記第2結合溝26には前後に貫通し第1側面結合部21の第1ボルト孔24と整列する複数個の第2ボルト孔28が上下に離隔して形成された第2側面結合部25;からなるものの、下部セグメントパネル20の両側面部に同一形状の側面結合部21、25が形成されるかまたは互いに異なる形状の側面結合部21、25が形成され、前記第2側面結合部25の第2結合突起27の外側端には後方に行くほど側方に突出する傾斜面27aが形成され、前記第1側面結合部21の第1結合溝22の一側の内壁には前記第2側面結合部25の第2結合突起27の傾斜面27aと整合する形態で形成された傾斜支持部22aが形成されたことを特徴とする組立式ドームハウスが提供される。
【0008】
本発明のさらに他の特徴によると、前記下部セグメントパネル20には下端で内向きに突出し下部セグメントパネル20の曲面に沿って水平延長され、上面には底面1に固定される固定部材32が結合される結合孔31が上下に貫通した下端固定バー30;および背面板12の上端で上向きに突出し前後に貫通した複数個のボルト孔34と、このボルト孔34の間に形成された嵌合突起または嵌合溝35を含む上端結合部33;がさらに備えられ、前記上部セグメントパネル40には前面板11の下端で下向きに突出し前記下部セグメントパネル20の上端結合部33のボルト孔34と整列する複数個のボルト孔42と、このボルト孔42の間に前記下部セグメントパネル20の上端結合部33の嵌合突起または嵌合溝35に嵌め込まれる嵌合溝または嵌合突起43を含む下端結合部41;および背面板12の上端で上向きに突出して前記天井パネル50が結合される天井結合部45;がさらに備えられたことを特徴とする組立式ドームハウスが提供される。
【0009】
本発明のさらに他の特徴によると、前記セグメントパネル10の凹んだ補強リブ60の内部にはナット体70がインサート成形されるかまたはセグメントパネル10と樹脂で一体に成形されたことを特徴とする組立式ドームハウスが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上でのように、本発明によると、ドームハウスのセグメントパネル10の内側面に上下に延びた補強リブ60が形成されて構造的により堅固であるため、屋根パネル50や積雪などの荷重に対してもドームハウスの構造的安全性が向上する。この時、セグメントパネル10を上部セグメントパネル40と下部セグメントパネル20の2個に分割して、単一の胴体に比べて保管、運搬および設置が容易であり、3個以上に分割されたものに比べて脆弱な箇所である組立部位が減って構造的により堅固である。さらに、上部セグメントパネル40に比べて相対的に荷重をより多く受ける下部セグメントパネル20の高さh1がドームの全高hの1/2以上となるため、ドームが構造的により一層堅固である。一方、セグメントパネル10に中空部14が形成されて比較的軽量でありながらも断熱性が向上するため、別途の断熱材の設置作業が要求されず、外観がきれいで設置便宜性が向上しつつも断熱効果を得ることができる。
【0011】
そして、隣接したセグメントパネル10の側面部に互いに噛み合う第1および第2側面結合部21、25が形成されて組立便宜性が向上する。この時、第2側面結合部25および第1側面結合部21に傾斜面27aおよび傾斜支持部22aが形成されて、第2側面結合部25を第1側面結合部21により容易に挿入結合させることができるため、組立便宜性がさらに向上する。また、上部セグメントパネル40の下端結合部41の嵌合突起43が下部セグメントパネル20の上端結合部33の嵌合溝35に嵌め込まれて互いに係止するため、ボルティングを容易にでき、組立便宜性がより一層向上する。
【0012】
一方、前記補強リブ60がセグメントパネル10の内側面に凹むように形成されるため、ドームハウスの内側面がきれいで美麗であり、電子機器の電線などを補強リブ60に挿入隠蔽させて空間活用度を高めることができる。特に、補強リブ60の内部にナット体70を埋め込みまたは一体に成形して、棚などの家具をボルト71を利用してドームの内側面のナット体70に固定させるため、棚設置のためにドームの内側面にドリルで穴を開けたり槌で釘を打ち込む作業が要求されないため設置便宜性が向上し、ドームハウスのセグメントパネル10が損傷することが防止される。また、棚やテーブル90等をドームの内側面のナット体70にボルト71を利用して折り畳み式に設置することによってドームハウスの内部空間の活用度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る組立式ドームハウスの一実施例を図示した斜視図。
【0014】
図2】前記実施例の下部セグメントパネルの分解斜視図。
【0015】
図3】前記実施例の下部セグメントパネルの組立状態を示した平断面図。
【0016】
図4】前記実施例の上部および下部セグメントパネルの分解斜視図。
【0017】
図5】前記実施例の側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
前述した本発明の目的、特徴および長所は下記の詳細な説明を通じてより明確となるであろう。以下、本発明の好ましい実施例を添付した図面に基づいて説明すれば次の通りである。
【0019】
図1図5は本発明の一実施例に係る組立式ドームハウスを図示した図面である。図示された通り、本発明の一実施例に係る組立式ドームハウスは、上端の中央部を除いたドームハウスの周面を周り方向に沿って一定の間隔で等分した形態であり、一定の曲率を有する外周面が形成された複数個のセグメントパネル10と、前記ドームハウスの上端の中央部をカバーし縁がセグメントパネル10の上端に結合される天井パネル50を含んで構成される。
【0020】
前記セグメントパネル10はドームの上端の中央部を除いた周面を形成するものであって、図2および図3のように一定の曲率を有して前後に離隔した前面板11および背面板12と、この前面板11と背面板12の縁を連結する帯状の側板13が一体となるように、樹脂で成形される。これによって、セグメントパネル10の内部に中空部14が形成されて、比較的軽量でありながらも断熱性が向上するため別途の断熱材を設置する必要がなく、断熱材の設置作業が要求されないため設置便宜性が向上し、断熱材がドームハウスの内側面にそのまま露出することが防止される。
【0021】
そして、図2のようにセグメントパネル10の背面板12には複数個の補強リブ60が内側に凹んで上下に延び、図1および図3のように前面板11には補助補強リブ61が外部に膨らんで突出して上下に延びる。これに伴い、ドームハウスが構造的により堅固である。一方、内側に凹んだ補強リブ60の内部にはボルト71が結合されるナット体70がセグメントパネル10の背面板12にインサート成形されるかまたは背面板12と樹脂で一体に成形される。
【0022】
図1および図4のように、セグメントパネル10は下端が底面に固定される複数個の下部セグメントパネル20と、この下部セグメントパネル20の上端に結合される複数個の上部セグメントパネル40で構成される。この時、下部セグメントパネル20の高さh1がドームの全高hの1/2以上となり、上部セグメントパネル40の高さh2より相対的に長く形成される。
【0023】
そして図2のように、下部セグメントパネル20の下端には下端固定バー30が一体に内向きに突出し、下部セグメントパネル20の曲率に沿って水平延長される。下端固定バー30には底に結合される固定部材32が結合される結合孔31が上下に貫通する。また、下部セグメントパネル20の背面板12の上端には水平補強リブ62が形成される。これに伴い、下部セグメントパネル20の上端および下端にそれぞれ水平補強リブ62および下端固定バー30が一体に形成され、下部セグメントパネル20に水平方向に作用する外力に対して構造的により堅固な長所がある。
【0024】
一方、図4のように、下部セグメントパネル20の上端には上部セグメントパネル40の下端が結合される上端結合部33が備えられる。この上端結合部33は下部セグメントパネル20の背面板12の上端で上向きに突出し、前面には前後に貫通し水平離隔した複数個のボルト孔34と、このボルト孔34の間に上下に延びた嵌合突起または嵌合溝35が形成される。
【0025】
そして図4のように、上部セグメントパネル40の下端には下部セグメントパネル20の上端結合部33と結合される下端結合部41が備えられる。この下端結合部41は上部セグメントパネル40の前面板11の下端で下向きに突出し、背面には下部セグメントパネル20の上端結合部33のボルト孔34と整列するボルト孔42と、下部セグメントパネル20の上端結合部33の嵌合突起または嵌合溝35に嵌め込まれる嵌合溝または嵌合突起43と、ボルト孔42より上側に位置し下部セグメントパネル20の上端結合部33の上端が係止される内向き係止段44が形成される。
【0026】
一方、図4のように上部セグメントパネル40の上端には前記天井パネル50が結合される天井結合部45が備えられる。この天井結合部45は上部セグメントパネル40の背面板12の上端で上向きに突出し、前面にはボルト孔46と、このボルト孔46より下側に位置し前記天井パネル50の縁が係止される外向き係止段47が形成される。
【0027】
図2および図3のように、下部セグメントパネル20の両側面部には、隣接した下部セグメントパネル20と結合される側面結合部21、25が形成される。この側面結合部21、25は相互に結合される形態の第1側面結合部21と第2側面結合部25で構成され、下部セグメントパネル20の両側面部に同一形態の側面結合部21、25が備えられるかまたは互いに異なる形態の側面結合部21、25が備えられる。すなわち、下部セグメントパネル20の両側面部に第1側面結合部21のみ形成(Aタイプ)されるか、前記両側面部に第2側面結合部25のみ形成(Bタイプ)されるか、前記両側面部に第1側面結合部21および第2側面結合部25がそれぞれ形成(Cタイプ)され得る。本実施例では、下部セグメントパネル20が14個(偶数)でありAとBタイプが交互に配置されたものを例示した。
【0028】
図3のように、第1側面結合部21は下部セグメントパネル20の前面板11で側方に突出し、背面には第1結合溝22および第1結合突起23がそれぞれ突出する側方に沿って順次形成されるものの、上下に延びる。この時、第1結合突起23には複数個の第1ボルト孔24が上下に離隔して形成される。そして第2側面結合部25は下部セグメントパネル20の背面板12で側方に突出し、前面には前記第1側面結合部21の第1結合突起23および第1結合溝22とそれぞれ結合される第2結合溝26および第2結合突起27がそれぞれ上下に延びる。この時、第2結合溝26には第1側面結合部21の第1ボルト孔24と整列され前後に貫通した複数個の第2ボルト孔28が上下に離隔して形成される。一方、図2のように、前記第2ボルト孔28の周囲に沿って前記第2側面結合部25の第2結合突起27の外側端25aには側方に突出する円弧形状の側面突出部25bが形成され、前記第1側面結合部21の第1結合溝22の一側の内壁21aには、前記第2側面結合部25の第2結合突起27の側面突出部25bと整合する形態でなされた側面溝部21bが形成される。また、側面突出部25bには後方に行くほど外側方に突出する形態の傾斜面27aが形成され、側面溝部21bには側面突出部25bの傾斜面27aと整合する形態の傾斜支持部22aが形成される。このような形態の第1および第2側面結合部21、25は図4のように上部セグメントパネル40の両側面部にも形成される。
【0029】
一方、図1のように、両側面部に第1側面結合部21が形成された下部セグメントパネル20の上端が、その上側に位置した上部セグメントパネル40にヒンジ部48を中心に回動可能に結合されて、ドームのドアの役割をすることになる。この時、下部セグメントパネル20は両側面部に第1側面結合部21のみ形成されたAタイプで形成されるため、隣接した両側の下部セグメントパネル20によって係止されずに自由に回動され得る。一方、下部セグメントパネル20に開口部が形成されて別途のドアが備えられてもよい。そしてドームの一定の位置に備えられた下部セグメントパネル20には窓38が設置される開口部37が形成される。
【0030】
前記天井パネル50はドームの上端の中央部をカバーし、縁が上部セグメントパネル40の天井結合部45に結合される。この天井パネル50の上面には太陽光パネル80が設置される設置溝51が形成され、この太陽光パネル80に図示されていない畜電池を連結して太陽光パネル80を利用した自家発電を通じて外部電気がなくても電気を使うこともできる。
【0031】
このように構成された本発明の一実施例に係る組立式ドームハウスの設置過程を説明すれば次の通りである。
【0032】
まず、前記のように構成された複数個の下部セグメントパネル20の第1および第2側面結合部21、25を互いに結合させる。この時、図3のように、互いに隣接した下部セグメントパネル20の第1および第2側面結合部21、25を互いに結合させる時、第2側面結合部25の傾斜面27aが第1側面結合部21の傾斜支持部22aに密着するため、第1側面結合部21の第1結合溝22および第1結合突起23と第2側面結合部25の第2結合突起27および第2結合溝26がより容易に結合されて組立が容易な長所がある。そしてボルト29を第2側面結合部25の第2ボルト孔28を貫通させて第1側面結合部21の第1ボルト孔24に結合させる。この時、図1のようにドアの役割をする下部セグメントパネル20を除いた13個の下部セグメントパネル20を互いに連結して組み立て、各下部セグメントパネル20の下端固定バー30を底板1の上面に固定部材32で固定させる。場合により、一つの下部セグメントパネル20の下端固定バー30を固定部材32で固定させた後、他の下部セグメントパネル20を第1および第2側面結合部21、25により前記固定された下部セグメントパネル20の側面に連結して組み立て、下端固定バー30を固定しさらに他の下部セグメントパネル20を連結し続けていく方式も可能である。一方、底板1のために別途のシート2を設置することができる。
【0033】
そして上部セグメントパネル40を下部セグメントパネル20の上端に結合させる。この時、上部セグメントパネル40の下端結合部41の内向き係止段44が下部セグメントパネル20の上端結合部33の上端に係止された状態で下端結合部41の嵌合突起43を上端結合部33の嵌合溝35に嵌め込んでボルト36で固定する。そうした後、天井パネル50を上部セグメントパネル40の天井結合部45にボルトで固定する。一方、ドアの役割をする下部セグメントパネル20の上端を上部セグメントパネル40の下端にヒンジ部48を通じて回動可能に結合する。
【0034】
一方、図5のように、ドームハウスの内部に机、食卓、棚などを上部および下部セグメントパネル40、20の背面板12に組み立てることができる。すなわち、テーブル90の一端部に備えられたブラケット91に備えられたボルト71を下部セグメントパネル20の補強リブ60の内部に備えられたナット体70に結合する。そしてテーブル90の他端部に支持脚92を具備すれば机や食卓となり得る。このように、棚などの必要な家具をドームの内側面に設置する時、ドリルで穴を開けたり槌で釘を打ち込むなどの作業が要求されないため、設置が容易でドームの内側面が損傷しない長所がある。また、テーブル90のような家具の一端をドームの内側面に結合させてドームの内部空間をより広く使うことができる。
【0035】
以上で説明した本発明は前述した実施例および添付された図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な置換、変形および変更が可能であることは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明白であろう。
図1
図2
図3
図4
図5