(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6978836
(24)【登録日】2021年11月16日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】自走クレーン
(51)【国際特許分類】
B66C 23/74 20060101AFI20211125BHJP
B66C 23/76 20060101ALI20211125BHJP
B66C 23/42 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
B66C23/74 D
B66C23/76 D
B66C23/42 C
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-575429(P2016-575429)
(86)(22)【出願日】2016年3月23日
(65)【公表番号】特表2018-509355(P2018-509355A)
(43)【公表日】2018年4月5日
(86)【国際出願番号】EP2016000504
(87)【国際公開番号】WO2016150568
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2019年3月20日
(31)【優先権主張番号】102015003818.4
(32)【優先日】2015年3月24日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102015006439.8
(32)【優先日】2015年5月18日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル−ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr−Werk EhingenGmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エールベルガー フランツ
(72)【発明者】
【氏名】リヒター イグヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ビッツ マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ケーニヒ ハインツ
【審査官】
今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−199490(JP,A)
【文献】
実開昭59−022293(JP,U)
【文献】
ソ連国特許発明第00749792(SU,A)
【文献】
独国実用新案第202010002364(DE,U1)
【文献】
特開2007−223787(JP,A)
【文献】
特開2018−012604(JP,A)
【文献】
実開昭48−062714(JP,U)
【文献】
国際公開第80/001682(WO,A1)
【文献】
米国特許第03236391(US,A)
【文献】
米国特許第03378148(US,A)
【文献】
特開昭50−038248(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第103407915(CN,A)
【文献】
実開昭56−084588(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 23/00 − 23/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動可能な下部構造と、
上記下部構造に取り付けられた回転可能な上部構造と、
一方側に設けられた旋回可能な旋回ジブと、
他方側に設けられたカウンタウェイト装置とを備えており、
上記カウンタウェイト装置は、カウンタウェイトベースプレートであって、該カウンタウェイトベースプレート上に鉛直軸回りに旋回可能且つ上記上部構造に対して移動可能に取り付けられた少なくとも2つのカウンタウェイトスタックが設けられているカウンタウェイトベースプレートとを有し、
上記カウンタウェイトスタックは、上記カウンタウェイトベースプレート上で個別の鉛直軸回りを旋回可能な旋回アーム上に配置され、
上記旋回アームは、旋回駆動ユニットを介して、最小限に縮んだ位置から最大限に延びた位置まで連続的に旋回可能である自走クレーンであって、
上記カウンタウェイト装置が道路輸送の間にわたって上記上部構造上にある場合に、カウンタウェイトプレートを収容するために上記旋回アームに設けられたベースプレートは、取り外されて上記自走クレーンに固定され得るように構成され、
輸送のための上記ベースプレートは、上記自走クレーンの道路輸送の間において、上記下部構造のスライドビームボックスに配置され得るように構成されている
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項2】
請求項1において、
上記カウンタウェイトベースプレートは、カウンタウェイトフレームによって上記上部構造に連結可能である
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項3】
請求項1または2において、
上記カウンタウェイトスタック内に形成され得るカウンタウェイトプレートは、実質的に三角形状を有する
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項4】
請求項1または2において、
上記旋回アームの旋回角度は、センサによって検出可能である
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項において、
4つの鉛直軸回りに旋回するように設けられた4つの上記カウンタウェイトスタックを備え、
互いに横に並んで設けられた2つの上記カウンタウェイトスタックが、対になって共に旋回できるように構成されている
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項6】
請求項2において、
上記カウンタウェイトフレームと、上記カウンタウェイトベースプレートと、該カウンタウェイトベースプレート上で旋回する旋回アームと、必要に応じて上記カウンタウェイトフレーム上に置かれたケーブルおよび固定プーリケースを有するウインチとから構成される上記カウンタウェイト装置は、自立輸送ユニットとして上記上部構造から全体として取り外し可能である
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項7】
請求項6において、
上記カウンタウェイト装置上に、少なくとも1つのカウンタウェイトプレートが輸送のために予め配置されている
ことを特徴とする自走クレーン。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項において、
上記カウンタウェイトスタックは、互いに独立して、異なるカウンタウェイト半径に調節可能である
ことを特徴とする自走クレーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動可能な下部構造と、この下部構造に取り付けられた回転可能な上部構造と、一方側に設けられた旋回可能な旋回ジブと、他方側に設けられ、上部構造に対して移動可能に取り付けられたカウンタウェイト装置とを備えた自走クレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
反トルクを増大または減少させるために上部構造にカウンタウェイト装置が移動可能に設けられた自走クレーンが既に知られている。例えば、特許文献1に自走クレーンが開示されており、この自走クレーンでは、カウンタウェイト装置は反トルクを増大または減少させるために上部構造の長手方向軸に沿って直線的に移動可能に構成されている。カウンタウェイト装置の位置は、任意に分離可能である連結機構によってジブの傾斜角に対して機械的に適合され得る。
【0003】
上部構造上に移動可能に設けられたカウンタウェイト装置が特許文献2から知られており、当該カウンタウェイト装置は、反トルクを増大または減少させるために対応するピストンおよびシリンダ装置を介して上部構造に沿って直線状に動かされ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許第102012006494号明細書
【特許文献2】中国特許第102229415号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102012011871号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、カウンタウェイト装置が反トルクを増大させるために連結ロッドの対応するピストンおよびシリンダ装置によって後方に移動させられた場合、上部構造の旋回半径が自動的に大きくなる。利用できるスペースが狭い工事現場において、このことは建物の壁や他の干渉構造のような干渉エッジの問題を生じさせる。
【0006】
本発明が解決しようとする問題は、上述した種類の自走クレーンを、可能な限り大きな調節経路にわたって容易にバラスト半径が調節され得ると同時に、上部構造の旋回半径が可能な限り小さくされるように改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、この問題は請求項1の特徴の組み合わせによって解決される。このために、駆動可能な下部構造と、この下部構造に取り付けられた回転可能な上部構造と、一方側に設けられた旋回可能な旋回ジブと、他方側に設けら
れたカウンタウェイト装置とを備えた自走クレーンが提示される。本発明によると、カウンタウェイト装置は、カウンタウェイトベースプレートであって、このカウンタウェイトベースプレート上に鉛直軸回りに旋回可能
且つ上部構造に対して移動可能に取り付けられた少なくとも2つのカウンタウェイトスタックが設けられているカウンタウェイトベースプレートを有する。カウンタウェイトスタックの旋回可能性という新しいコンセプトのおかげで、バラスト半径の容易な調節が回転運動によって可能となり、それにより大きな調節経路が実現される。
【0008】
本発明によると、カウンタウェイトスタックは、カウンタウェイトベースプレート上で個別の鉛直軸回りを旋回可能な旋回アーム上に配置可能であり、この旋回アームは、旋回駆動ユニットを介して、最小限に縮んだ位置から最大限に延びた位置まで連続的に旋回可能である。そのような旋回駆動ユニットは、鉛直旋回軸受における軸受力が非常に大きいために必要である。
【0009】
本発明の有利な構成は、メインクレームに従属する従属クレームから明らかになるだろう。
【0010】
したがって、カウンタウェイトベースプレートは、カウンタウェイトフレームによって上部構造に連結可能である。このことは、例えば、道路交通において自らの運搬車で駆動されるときに自走クレーンのベース重量を低減するために、カウンタウェイト装置全体を必要に応じて上部構造から容易に分離することを可能とする。
【0011】
特に有利には、カウンタウェイトスタック内に形成され得るカウンタウェイトプレートは、実質的に三角形状を有する。このことは、カウンタウェイト装置の可動部の重心が、カウンタウェイト装置の最外点よりも下部構造回りの上部構造の回転軸から離れて移動することを可能とする。よって、上部構造の旋回半径を形成しかつ工事現場において必要となるスペースを決定するカウンタウェイト装置の最外点は、より大きな反トルクを生じるようにカウンタウェイト装置の可動部の外側に動かされる旋回点よりも小さくなる。
【0012】
有利には、旋回アームの旋回角度は、センサによって検出可能である。よって、旋回アームの位置が制御ユニットに提供され得る。このことは、したがって、クレーン監視において中間位置を考慮に入れることを可能とする。
【0013】
調節可能なバラスト半径は、特に、上部構造が小バラスト半径に対して支持ベース内で360°回転可能であることを意味する。対応するセンサ信号が、特許文献3に係るクレーン安全性の監視のための方法を実行できる対応するクレーン制御器に送られることが特に有益である。自走クレーンは、任意の支持ベースを伴って設置され得るので、狭い工事現場において家屋の壁のような干渉エッジの近くで操作され得る。本発明に係る旋回機構のおかげで、カウンタウェイト装置のカウンタウェイトベースプレートは非常に容易に調節され得、そのため上部構造の回転半径が干渉エッジに対して容易に適合され得る。
【0014】
非常に大きな反トルクが必要とされる場合、カウンタウェイトスタックが高くなりすぎるおそれがあり、本発明の文脈における特に有利な構成によると、4つの鉛直軸回りに旋回するように設けられた4つのカウンタウェイトスタックを提供できる。これにより、鉛直軸受における軸受力が低減され得る。好ましくは、互いに横に並んで設けられた2つのカウンタウェイトスタックが、対になって共に旋回でき、一種の平行四辺形状の案内部をもたらすように構成されている。
【0015】
本発明のべつの有利な実施形態によると、カウンタウェイトフレームと、カウンタウェイトベースプレートと、このカウンタウェイトベースプレート上で旋回する旋回アームと、必要に応じて上記カウンタウェイトフレーム上に置かれたケーブルおよび固定プーリケースを有するウインチとから構成されるカウンタウェイト装置は、自立輸送ユニットとして上部構造から全体として取り外し可能である。そして、この輸送ユニットは、特にその輸送のために提供されるトレーラートラックに積まれてもよい。特に有利には、カウンタウェイト装置上に、少なくとも1つのカウンタウェイトプレートが輸送のために予め配置されている。このことは自走クレーンの組み立てを容易化する。なぜなら、カウンタウェイト装置が上部構造上に配置されたカウンタウェイトプレートと既に組み付けられているためである。
【0016】
ある代替的な有利な実施形態によると、カウンタウェイト装置が道路輸送の間にわたって上部構造上にある場合に、カウンタウェイトプレートを収容するために旋回アームに設けられたベースプレートは、取り外されて自走クレーンに固定され得るように構成されている。この代替的な実施形態は、ドイツにおける場合よりも実質的に大きな公道での車軸負荷を伴って移動できる自走クレーンのために設計されている。カウンタウェイト装置は、ここでは上部構造上にあるままであってもよい。ところで、道路移動の間において可能な限り均一に車軸負荷を分散させるために、ベースプレートはカウンタウェイト装置から分離できるように設計される。それらは、したがって、自走クレーンに設けられた輸送レセプタクルによって取り込まれる。有利には、これらの輸送レセプタクルは、自走クレーンの下部構造におけるスライドビームボックスの大きな領域に設けられる。
【0017】
有利には、カウンタウェイトスタックは、異なるカウンタウェイト半径に調節可能である。すなわち、例えば、あるタワーは7mの外径に立ち、その他のタワーは5mの外径に立つことが考えられる。各カウンタウェイトスタックが各自の旋回アームを有するため、この独立した調節が可能となる。
【0018】
本発明の別の特徴、詳細および利点は、図面に示す例示的な実施形態の助けを借りてより詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、上部構造上に設けられた中間バラスト半径を有するカウンタウェイト装置を備えた本発明に係る自走クレーンの斜視図である。
【
図2】
図2は、さまざまな旋回位置におけるカウンタウェイト装置の平面図であって、カウンタウェイトスタックの位置に応じた上部構造の旋回半径を示している。
【
図3】
図3は、本発明の別の実施形態に係る互いに横に並んで配置された2つのカウンタウェイトスタックの概略構成を示す図である。
【
図4】
図4は、自走クレーンの道路走行中におけるカウンタウェイト装置のベースプレートの位置決めを示す概略図である。
【
図5】
図5は、小バラスト半径を有する
図1の自走クレーンを示す図である。
【
図6】
図6は、大バラスト半径を有する
図1の自走クレーンを示す図である。
【
図7】
図7は、取り外されて輸送のために低荷台トラックに積まれたカウンタウェイト装置を示す図である。
【
図8】
図8は、
図4に係る増大した車軸荷重を伴う移動状態にある本発明のある実施形態に係る自走クレーンである。
【
図9】
図9は、本発明の自走クレーンの細部図である。
【
図10】
図10は、本発明の自走クレーンの別の細部図であって、カウンタウェイト装置におけるベースプレートの保持を示している。
【
図11】
図11は、本発明の自走クレーンの別の細部図であって、カウンタウェイト装置におけるベースプレートの保持を示している。
【
図12】
図12は、スライドビームボックスにおける上部構造とのボルト締めに先立ってバラストが取り外された状態を示す細部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、自動クレーン20を示す斜視図である。この自走クレーン20は、通常の態様で、下部構造21と、この下部構造21上に取り付けられた回転する上部構造22とを備えている。上部構造には揺動軸(図示せず)周りにジブ23が取り付けられている。さらに、上部構造22上にはカウンタウェイト装置100が設けられている。このカウンタウェイト装置100は取り外し可能に設計されている。取り外された状態のカウンタウェイト装置100が
図7に示されていて、同図では路上輸送のために低荷台トラック3上に配置されている。カウンタウェイト装置100全体は、まず第一に、カウンタウェイトベースプレート1を有しており、このカウンタウェイトベースプレート1はカウンタウェイトフレーム2に接続されている。カウンタウェイトフレーム2により、カウンタウェイト装置100全体が上部構造22に取り付けられてボルト止めされている。カウンタウェイトベースプレート1上には、それぞれが鉛直軸受12回りに旋回する旋回アーム5が設けられている。旋回アーム上には、カウンタウェイトプレート4によって形成されたカウンタウェイトスタック6が設けられている。特に
図4および
図11に見られるように、旋回アーム5は油圧駆動式のピストンおよびシリンダ装置13によって旋回させられる。
【0021】
図2の平面図には、カウンタウェイトスタック6がどのように鉛直軸受12回りにおいて異なる旋回位置へ旋回させられるかが示されている。カウンタウェイトプレートは実質的に三角形のベース面を有しており、各角部は基本三角形から切り取られている。このことは、例えば、
図2の平面図に示されている。旋回の程度に応じて、一方ではカウンタウェイト装置によって生じる反トルクが増大または減少する。弧を描くように動く半径R1、R2およびR3によって見られるように、上部構造の旋回半径はそれに対応して大きくまたは小さくなる。このように、カウンタウェイトスタック6の適切な旋回により、回転軸受24の旋回ポイントからのカウンタウェイト距離が連続的に調節される。太い実線により、中間バラスト半径R2をなす位置にあるカウンタウェイトスタック6が示されている。これは、
図1の斜視図に示されている構成に対応している。より細い線により、大半径R3に旋回されたバラストスタック6が示されている。これは、
図6の斜視図に対応している。同様により細い線により、いっぱいまで低減された位置にあるバラストスタックが示されており、そこでは半径R1のみが呈される。これは
図5の斜視図に示されている。
【0022】
上述したように、カウンタウェイトスタック6は、デュアル油圧駆動式のピストンおよびシリンダ装置13によって要求されるバラスト半径R1〜R3へ連続的に調節され得る。十分な静的トルクにより、バラスト半径R1が調節され得る。この旋回状態では、カウンタウェイトスタック6は干渉エッジを超えて旋回され得る。特に自走クレーン20が任意の支持ベース101を伴って設置され得る場合には、それは有利には家屋の壁のような干渉エッジに近接した狭い工事現場において実行され得る。ここで、例えば特許文献1から知られているように、図示しないセンサによってカウンタウェイトスタック6の対応する位置が制御システムに送られることが特に有利である。
【0023】
ここで、カウンタウェイト装置100全体は、次のステップによって自走クレーン20の上部構造22に容易に取り付けられ得る。
【0024】
ステップ1:カウンタウェイト装置100を運ぶ低荷台トラック3(
図7を参照)が自動クレーン20(
図1を参照)の近くまで移動する。
【0025】
ステップ2:固定された自走クレーン20がそれ自体のジブ23でカウンタウェイト装置100を持ち上げ、それを下部構造21上のよく知られた位置決め装置にセットする。
【0026】
ステップ3:上部構造22がカウンタウェイトフレーム2との接続位置近くまで回転する。この後、上部構造22とカウンタウェイト装置100との間における電力および制御ラインの接続がなされる。
【0027】
ステップ4:カウンタウェイトスタック6の重心を含む平面内に重心がある2つのバラストシリンダ7(
図7および
図9を参照)が延びて、カウンタウェイトフレーム2を持ち上げる。よって、上部構造22における接続箇所はまだ回転する自由度を有する。カウンタウェイトベースプレート1は、よって、上部構造22のカウンタウェイトプレート4に接続され、カウンタウェイト装置100の傾きを抑止する。
【0028】
ステップ5:上部構造22は、ここでは図示しない接続要素と共に接続位置まで回転する。
【0029】
ステップ6:バラストシリンダ7は、第1接続要素8が嵌合接続要素9にぶつかるまで再び縮む。さらにバラストシリンダが縮むと、カウンタウェイトプレート4を含むカウンタウェイトベースプレート1が下部構造21から離れ、当該カウンタウェイトベースプレート1をカウンタウェイトフレーム2にボルト止めされ得る位置まで持って行く。
【0030】
ステップ7:カウンタウェイトフレーム2と上部構造22との間の第2接続要素10、および、カウンタウェイトフレーム2とカウンタウェイトベースプレート1との間の接続要素11とが形成され得る(
図10を参照)。
【0031】
ステップ8:最後に、電気の、油圧のおよび/またはデータ交換の接続がなされ得る。
【0032】
上述した設置工程は、本発明の文脈において次のように変更されてもよく、その場合には工程の最初の2ステップが変更されないままである。
【0033】
ステップ1:カウンタウェイト装置100を運ぶ低荷台トラック3(
図7を参照)が自動クレーン20(
図1を参照)の近くまで移動する。
【0034】
ステップ2:固定された自走クレーン20がそれ自体のジブ23でカウンタウェイト装置100を持ち上げ、それを下部構造21上のよく知られた位置決め装置にセットする。
【0035】
ステップ3:上部構造22が、カウンタウェイトフレーム2およびカウンタウェイトベースプレート1との接続位置に至るまで回転する。この後、上部構造22とカウンタウェイト装置100との間における電力および制御ラインの接続がなされる。
【0036】
ステップ4:カウンタウェイトスタック6の重心を含む平面内に重心がある2つのバラストシリンダ7(
図7および
図9を参照)が延びて、カウンタウェイトスタック6全体および任意に取り付けられたウインチ(調節ケースを有するかあるいは有さない)を伴うカウンタウェイトフレーム2を、上部構造22とカウンタウェイトフレーム2またはカウンタウェイトベースプレート1との間の接続要素10がその接続位置まで到達して接続が形成されるまで持ち上げる。
【0037】
ステップ5:バラストシリンダ7が再び縮んで、下部構造に対して固定されていた支持プレート200を持ち上げる。
【0038】
ステップ6:必要であれば、支持プレート200が偶発的な降下から保護される。
【0039】
図1および
図2に示す実施形態では、それぞれ鉛直軸受12回りを旋回可能な2つの対向する旋回アーム5が示されている。ところで、より多くのカウンタウェイトプレート4が必要である場合、カウンタウェイトスタック6が全体として高くなりすぎる可能性がある。この場合には、
図3に概略的に示す別の変形実施例にしたがって、各サイドに2つのカウンタウェイトスタック6が設けられる。
図3では、2つの平行なカウンタウェイトスタック6を有する一方のサイドのみが示されている。支持力を低下させ、その結果生じるねじりモーメントをより良く吸収するために、ここでは各サイドにおいて2つの鉛直軸受12および2つの旋回アーム5が用いられる。カウンタウェイトスタック6は、ここで、平行四辺形状の適当な連結によって案内される。
【0040】
最後に、本発明のさらに別の代替実施例が
図4および
図8〜
図11に示されている。これにより、次のような状況が生まれる。ドイツの公共交通機関における様式のために提供される自走クレーン20は、12トンの一様な車軸負荷を伴って設計されていなければならない。一方、イギリスのような他の国では、実質的により大きな車軸負荷を伴って公道を移動してもよい。クレーンの運転手は、道路輸送においてクレーンと一緒に複数のサブアセンブリを携行することによって、この利点を活用したがっている。そうすれば、これらのサブアセンブリを工事現場において再び取り付ける必要がない。低荷台トラック3による個別の輸送も省略される。本発明に係るカウンタウェイト装置100は、したがってここに示す変形実施例によって設計されている。当該カウンタウェイト装置100は道路輸送の間、上部構造22上にあるままであってもよい(
図4を参照)。車軸負荷を均一に分散させるために、ベースプレート50は旋回アーム5の各々に設けられている。ベースプレート50は、支持旋回アーム5に対して速やかに取り外すことができる態様でロックされている。このため、自走クレーン20それ自体がレセプタクル51にあるベースプレート50を取り上げてそれを持ち上げる。このプロセスにおいて、レセプタクル51は旋回アーム5から離れてボルト53回りに回転する。ほぼ鉛直な位置に到達すると、ラッチスタッド54がロックプレート52を解放する。ベースプレート50は、取り外されて下部構造におけるその輸送位置55に配置されてもよい。
【0041】
有利な態様では、輸送位置55は、下部構造21におけるスライドビームボックス56の適度に大きめの領域に設けられる。許容される車幅に適合するために、ベースプレート50を鉛直方向に向けて輸送することが必要とされる。もちろん、ここでは図示しない態様における適切な輸送固定が、特にベースプレート50の転倒を防止するためになされる。
図4ならびに
図8および
図9では、ベースプレート50は輸送位置55においてのみ示されている。
【0042】
旋回アーム5は、
図4に示すように、自走クレーン20の後端部を超えて突出している。この尻振りは、道路走行において関係してくる規模である。尻振りに対する外形的要求に適合するために、旋回アーム5は、
図4、
図8および
図9に示すように、その自由端部5fにおいて、自走クレーン20の長手方向軸の方向に十分に移動できるように構成されている。
【0043】
2つのサブアセンブリであるカウンタウェイトベースプレート1およびカウンタウェイトフレーム2は、結合サブアセンブリであってもよい。
【0044】
カウンタウェイト装置100は、上部構造22に取り付けられる前に、下部構造の適当な位置に配置されてもよい。この適当な位置は、スライドビームボックス、特に後側スライドビームボックスにあってもよい(
図12を参照)。スライドビームボックスは、下部構造の車両フレームに過負荷が掛かってそれが曲がることなく、固定部を介してカウンタウェイト装置100の重力を直接に地面に導くことができる。これにより、誤りがより少なくなり、また接続要素10、すなわちボルトがより容易に挿入可能になる。