(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整に基づいて、ユーザの前記性格属性に対する期待値を確定する前記ステップは、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が小さくなり、且つ調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値未満である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値をエンド値とする値の範囲を前記性格属性のユーザ期待値として記録するステップ、を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整に基づいて、ユーザの前記性格属性に対する期待値を確定する前記ステップは、さらに、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が大きくなり、又は調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値以上である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を第1の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録し、及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値を第2の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録するステップを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータで実行可能なコマンドが格納され、前記コンピュータで実行可能なコマンドがロボットによって実行されると、前記ロボットに請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の方法を実行させる、ことを特徴とする不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本願の実施例における添付図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段について明確且つ完全に説明し、記載された実施例は、本願の一部の実施例であるが、全ての実施例ではないことは明らかである。本願の実施例に基づいて、当業者の創造的な働きなしに得られたすべての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属す。
【0011】
本願に係るロボットの性格設定方法及び装置は、
図1及び
図2に示す適用シーンに適用され、ユーザ10及びロボット20を含み、ロボット20は1つあっても複数あってもよい(
図1は、ロボットが1つのシーンを示し、
図2は、ロボットが複数のシーンを示す)。
図2に示すように、複数のロボット20同士は、ネットワーク30を介して互いに通信でき、ここで、ネットワーク30は、例えば、家庭又は会社のローカルエリアネットワーク、又は1つの特定のネットワーク等であってもよい。ロボット20は、少なくとも1つのネットワークインタフェースを有し、ネットワーク30と通信接続を確立し、ネットワーク30からデータ又はコマンドを取得する。ユーザ10は、複数のロボット20に対して設定、命令の発行を行うことも、又はロボット20と対話することもできる。
【0012】
ロボット20の各々が性格特徴を有し、前記性格特徴は、工場出荷時にセットされたものであってもよく、ユーザ10が複数のプロビジョニング性格特徴から1つの性格特徴を選択したものであってもよく、ロボット20がユーザ10のコマンドに基づいて設定したものであってもよく、ロボット20が複数のプロビジョニング性格特徴から1つの性格特徴を能動的に選択して自分を設定したものであってもよい。
【0013】
性格特徴を、ユーザ10又はロボット20が複数のプロビジョニング性格特徴から選択して設定する場合、複数の前記性格特徴は、工場出荷時にプロビジョニングされてもよく、出荷後にクラウドを介してダウンロードされてもよい。ここで、前記性格特徴は複数の性格属性を含み、性格属性ごとに属性値があり、アップグレードの過程で性格属性の種類を継続的に細分化することができ、細分化すればするほど性格に対する描きが精確になり、性格特徴の構造は下記のとおりであってもよい。
struct
{
明るさの度合い (0〜10)、
能動的に発話する度合い (0〜10)、
活発さの度合い (0〜10)、
思いやりの度合い (0〜10)、
依存の度合い (0〜10)、
気性の荒さ (0〜10)、
......
}。
【0014】
例えば、性格特徴1は、下記のように構成されることが可能である。
{
明るさの度合い: 4、
能動的に発話する度合い: 4、
活発さの度合い: 2、
思いやりの度合い 10、
依存の度合い 5、
気性の荒さ 1
}。
【0015】
性格特徴2は、下記のように構成されることが可能である。
{
明るさの度合い: 6、
能動的に発話する度合い: 7、
活発さの度合い: 3、
思いやり度合い 3、
依存の度合い 0、
気性の荒さ 8
}。
【0016】
ここで、明るさの度合い、能動的に発話する度合い、活発さの度合い等は、性格属性のカテゴリを示し、数値は当該性格属性カテゴリの属性値を示す。
【0017】
ロボット20は、ある性格特徴に設定した後、ユーザ10のフィードバックに基づいてある性格属性の属性値を調整してもよい。例えば、ロボット20は、性格特徴2に設定し、性格特徴2の気性の荒さの値が8であり、ユーザ10はロボット20の気性が荒いと文句を言い、ロボットの気性がそれほど荒くないことを期待するとき、ロボット20が気性の荒さを6に調整したが、ユーザは次の2日間も満足せず、ロボット20は引き続いて気性の荒さを4に調整する。
【0018】
ここで、性格属性の属性値を調整することは、ロボット20がユーザ10のコマンドに基づいて性格属性の属性値を調整することであってもよく、ロボット20がユーザの音声命令又は対話内容に基づいて調整する必要があると判断してから、自分の性格属性の属性値を調整することであってもよい。
【0019】
ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整することは、ロボットにユーザが好む性格を取得させることで、即ち、ユーザの好みに基づいてロボットの性格を設定でき、ユーザ体験度が良い。
【0020】
なお、
図1には1つのユーザ10及び1つのロボット20のみが示され、
図2には1つのユーザ10、3つのロボット20のみが示されたが、当業者であれば、実際の適用過程において、当該適用シーンにより多くのユーザ10及びロボット20が含まれてもよいことを理解されたい。
【0021】
本願の実施例はロボットの性格設定方法を提供し、前記方法は、
図1又は
図2に示すいずれか1つのロボット20によって実行されてもよく、
図3に示すように、前記方法は、ステップ101及びステップ102を含む。
【0022】
ステップ101:ユーザのフィードバックに基づいて予め設定された性格特徴における性格属性の属性値を調整し、前記性格特徴は複数の性格属性を含み、前記性格属性の各々に属性値がある。
【0023】
ここで、前記方法の一部の実施例において、前記方法は、
性格特徴を予め設定するステップをさらに含み、性格特徴を予め設定する前記ステップは、
複数のプロビジョニング性格特徴から性格特徴を選択することと、
選択された性格特徴を自分の性格特徴として設定することとを含む。
【0024】
即ち、ロボット20の予め設定された性格特徴を、事前に複数のプロビジョニング性格特徴から1つの性格特徴を選択して設定することができ、ここで、ユーザが性格特徴を選択してから、ロボットがユーザの選択コマンドに基づいて性格特徴を設定してもよく、ロボットが性格特徴を選択して、自分の性格特徴を設定してもよい。ロボット20の予め設定された性格特徴は、ロボットの工場出荷時に設定済みのものであってもよい。
【0025】
ここで、前記性格属性の属性値を調整することは、ロボットがユーザのコマンドに基づいて調整することであってもよく、例えば、思いやりの度合いを3から8に調整するように、ユーザがスクリーン(ロボット自体のスクリーンであってもよく、遠隔スクリーン、例えばユーザの携帯電話又はタブレット等であってもよい)上で直接操作することによりロボットの性格属性の属性値を調整してもよく、ロボット自身がユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整してもよい。前記ユーザのフィードバックは、ユーザの音声命令又は対話内容であってもよい。例えば、ユーザから「Rachel、性格を調整してより優しくなって」、「Amanda、気性の設定を少々小さくして」などの音声命令を発行する。又はユーザがロボットに「喋りすぎ、静かにして!」、「これらはいい、全部自分でできる」等を言う。又はユーザが他人との対話中で「Rachelは気性が荒い」、「Amandaは喋りすぎ」等を言う。ロボットは、言葉の理解中にロボットの現在の性格設定におけるある性格属性(又は複数の属性)に対してユーザが満足していないことを解析すると、それに応じて当該属性の属性値を変更する。
【0026】
ステップ102:現在の性格特徴における性格属性の属性値に基づいて動作又は音声を実行する。
【0027】
性格特徴の設定が異なる場合、表現される動作と言葉も同じではない。統一的に機械的回答を行うことではなく、上記のように設定された属性の属性値に基づいて性格特徴を持って答える。例えば、気性値が小さい場合、動作が穏やかで、音声が優しく、気性値が大きくなるほど、ロボットの動作幅が大きくなり、話声も大きくなる。活発さの度合いが低い場合、ユーザの質問に対して簡潔な回答を採用し、活発さの度合いの属性値が大きくなるほど、より多くの言葉で同じ質問に回答する。能動的に発話する度合いが低い場合、ユーザと能動的に会話しない可能性があり、能動的に発話する度合いの属性値が大きくなるほど、ユーザと能動的に会話する頻度が高くなる。
【0028】
本願の実施例に係る性格設定方法は、ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整するとともに、現在の性格特徴における性格属性の属性値に基づいて対応する動作又は音声を実行することにより、ロボットはユーザに能動的に応じ、徐々にユーザが好む性格に変え、ユーザ体験度が良い。
【0029】
好ましくは、
図4に示すように、前記方法の他の実施例において、前記方法は、ステップ201、202及び203(ステップ201、202及び203の詳細な内容は上記の実施例を参照してください)以外に、さらに、
ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整して、ユーザのある性格属性に対する期待値を取得するステップ204を含む。
【0030】
ユーザのある性格属性に対する期待値を取得する目的は、ユーザが好むロボットの性格を取得して、ユーザ又は他の新たに追加されるロボットに参照を提供するためである。これは、多くの人にとって、自分が本当にどのような性格を好むかを知らないか、又は自分が好む性格であると思い込んでいる性格が実は本当に好む性格ではないからである。ユーザは、自分が好む性格を明確にした後、ロボットを新たに追加する場合、直接自分の好みに基づいて設定してもよい。又はロボットを新たに追加する場合、他のロボットが各性格属性のユーザ期待値を新たに追加されるロボットにブロードキャストし、新たに追加されるロボットは、各属性のユーザ期待値に基づいて各属性の属性値を設定でき、こうすると、新たに追加されるロボットは調整せずにユーザが好む性格を取得することができ、ユーザの体験度をさらに高める。
【0031】
具体的には、
図5に示すように、前記方法の一部の実施例において、一方向収束方法を用いてユーザのある性格属性に対する期待値を取得することができる。それは、
第1の時間帯内に自分の性格特徴を第1の性格特徴に設定するステップ301と、
ユーザのフィードバックに基づいて第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整するステップ302と、
調整終了後の前記性格属性の属性値を前記性格属性のユーザ期待値として記録するステップ303とを含む。
【0032】
即ち、1つの時間帯内に、ロボットの性格特徴を同じ性格特徴(例えば、上記の性格特徴2)に設定し、1つの又はいくつの性格に対して、ユーザのフィードバックに基づいて前記性格属性の属性値を調整し、ユーザが満足するまで続く。例えば、性格特徴2に対して、使用中にユーザがロボットの気性が荒いと文句を言い、ロボットの気性がそれほど悪くないことを期待するとき、ロボットは気性の荒さの値を6に調整すると判定したが、ユーザは次の2日間も満足せず、ロボットが引き続いて4に調整してから、ユーザが文句を言わなくなった。ロボットは、気性の荒さ属性のユーザ期待値を4に記録する。ここで、前記ユーザのフィードバックの詳細な内容は、
図3に示す実施例の解釈を参照し、ここでは重複な説明を省略する。
【0033】
好ましくは、
図6に示すように、前記方法の他の実施例において、さらに双方向収束法を用いてユーザのある性格属性に対する期待値を取得することができる。それは、
第1の時間帯内に自分の性格特徴を第1の性格特徴に設定するステップ401と、
ユーザのフィードバックに基づいて第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整するステップ402と、
第2の時間帯内に自分の性格特徴を第2の性格特徴に設定するステップ403と、
ユーザのフィードバックに基づいて第2の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整するステップ404と、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整に基づいて、ユーザの前記性格属性に対する期待値を確定するステップ405とを含む。
【0034】
即ち、2つの異なる時間帯内に、ロボットをそれぞれ異なる性格特徴(例えば、上記の性格特徴1及び性格特徴2)に設定する。各時間帯内に、1つの又はいくつの性格属性に対して、ユーザのフィードバックに基づいて前記性格属性の属性値を調整し、ユーザが満足するまで続く。
【0035】
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、性格属性の属性値が同じ値になる傾向がある場合があり、即ち、第1の性格特徴及び第2の特徴における同じ属性値の差が小さくなり、且つその最終的な差が予め設定された閾値未満(例えば、3未満又は2未満)であり、これは、属性値が1つの小さな範囲に収束することを意味し、この場合、当該範囲を当該性格属性のユーザ期待値としてもよい。しかし、性格属性の属性値に対する調整方向が一致しないか、又は調整による属性値が同じ値になる傾向がない場合がある。これは、実際には、好む性格特徴が1つだけではないユーザもいて、例えば活発系を好むと同時に、静か系も好み、この場合、ユーザが好む性格特徴及び当該性格特徴専用性格属性のユーザ期待値を別々に格納し、記録すべきである。
【0036】
双方向収束法を用い、同じ性格属性を異なる性格特徴の下でそれぞれ調整すると、収束速度がより速く、精度がより高い。
【0037】
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整に基づいて、ユーザの前記性格属性に対する期待値を確定する前記ステップは、具体的には、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が小さくなり、且つ調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値未満である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値をエンド値とする値の範囲を前記性格属性のユーザ期待値として記録することを含む。
【0038】
例えば、予め設定された閾値が2であり、1週間目には、ユーザはロボットを性格特徴1(気性の荒さの属性値が1である)に設定し、使用中にロボットの気性が少々荒い野方がより可愛いと期待し、ロボットは、ユーザがロボットの気性の荒さの属性値を3にしたいと判定して調整を行い、調整後にユーザはこの点に対する文句を言わなくなる。2週間目には、ユーザはロボットを性格特徴2(気性の荒さの属性値が8である)に設定し、ロボットの気性が荒いと文句を言い、ロボットの気性が荒くないことを期待し、この場合、ロボットはユーザが気性の荒さの値を6に調整することを期待すると判定したが、ユーザは次の2日間も満足せず、ロボット20が引き続いて気性の荒さを4に調整(属性値間の差の絶対値が小さくなり、最終的に差が2未満になる)してから、ユーザは文句を言わなくなった。この2つの性格特徴設定に基づいて、ユーザの気性の荒さに対する期待値は3〜4であると確定できる。
【0039】
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が大きくなり、又は調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値以上である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を第1の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録し、及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値を第2の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録する。
【0040】
例えば、第1の性格特徴(上記の性格特徴1である場合)における活発さの度合いの初期値が2であり、第2の性格特徴(上記の性格特徴2である場合)における活発さの度合いの初期値が3であり、数回調整した後、第1の性格特徴における活発さの度合いの属性値が4になり、第2の性格特徴における活発さの度合いの属性値が2になると、調整後の性格特徴1における活発さの度合いの属性値と性格特徴2における活発さの度合いの属性値との差の絶対値が2であり、調整前の性格特徴1における活発さの度合いの属性値と性格特徴2における活発さの度合いの属性値との差の絶対値が1であり、差が大きくなった。性格特徴1専用活発さの度合いのユーザ期待値を4に、性格特徴2専用活発さの度合いのユーザ期待値を2に記録する。また、例えば、性格特徴1における気性の荒さの初期値が1であり、性格特徴2における気性の荒さの初期値が8であり、数回調整した後、性格特徴1における気性の荒さの属性値が依然として1であり、性格特徴2における気性の荒さの属性値が7になり、当該差の絶対値が小さくなったが、当該差の絶対値が予め設定された閾値2より大きく、これは、属性値が長期間所定範囲内に収束されず、即ち、ユーザが好む性格は2つで、それぞれ記録する必要があることを意味する。
【0041】
なお、前記第1の性格特徴及び第2の性格特徴は、異なる時間帯内に異なる性格特徴が採用されることを説明するために用いられるものにすぎず、特にある特定の性格特徴を指すものではない。上記の性格特徴1及び性格特徴2以外にも、他のいずれの異なる性格特徴であってもよい。
【0042】
好ましくは、ユーザ期待値の収束速度をさらに速めるために、前記方法の他の実施例において、ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整して、ユーザのある性格属性に対する期待値を取得する前記ステップは、
各性格属性のユーザ期待値をブロードキャストすることと、
他のロボットから送信される各性格属性のユーザ期待値を取得することと、
同じ性格属性の異なるユーザ期待値に共通集合がある場合、前記共通集合を前記性格属性の新しいユーザ期待値とすることとをさらに含む。
【0043】
同じローカルエリアネットワークに複数のロボットがあり、各ロボットが他のロボットに自分が取得した各性格属性のユーザ期待値をブロードキャストすることができ、異なるロボットの同じ性格属性に対するユーザ期待値に共通集合がある場合、当該共通集合を当該性格属性のより正確なユーザ期待値とすることができる。例えば、1つのロボットは、ユーザは気性の荒さが1〜2であることを好むと判定し、別のロボットは、ユーザは気性の荒さが2〜3であることを好むと判定した場合、この2つの区間範囲の共通集合に基づいて気性の荒さのユーザ期待値が2であると判定できる。このようなネットワーク共有メカニズムは、性格分析の収束速度を大幅に速める。
【0044】
好ましくは、ユーザ期待値の収束速度を速めるために、同じロボットの2回の異なる判定において、同じ性格属性に対するユーザ期待値に共通集合がある場合、即ち、同じ性格属性に2つ以上のユーザ期待値があり、且つ同じ性格属性の異なるユーザ期待値に共通集合がある場合、前記共通集合を前記性格属性の新しいユーザ期待値とする。
【0045】
例えば、ロボットは、第1の時間帯に性格特徴1を設定し、第2の時間帯に性格特徴2を設定し、ユーザのフィードバックに基づいて気性の荒さを調整することにより、第1の時間帯及び第2の時間帯での双方向収束により、気性の荒さのユーザ期待値が1〜2であることを確定する。第3の時間帯に性格特徴3を設定し、第4の時間帯に性格特徴4を設定し、ユーザのフィードバックに基づいて気性の荒さを調整することにより、第3の時間帯及び第4の時間帯での双方向収束により、気性の荒さのユーザ期待値が2〜3であることを確定する。即ち、気性の荒さのユーザ期待値は2つ、1〜2及び2〜3あり、且つ当該2つのユーザ期待値の共通集合が2であると、当該共通集合の2を気性の荒さの新しいユーザ期待値とする。
【0046】
好ましくは、前記方法の他の実施例において、前記方法は、さらに、性格属性のユーザ期待値に基づいて性格属性の属性値を設定すること、
又は、
性格属性のユーザ期待値を出力することとを含む。
【0047】
即ち、ユーザがロボットの性格特徴を設定する際に基準として使えるように、ロボットが性格属性のユーザ期待値を取得した後、当該性格属性のユーザ期待値をユーザに出力してもよい。又は、ロボットは当該性格属性のユーザ期待値を、ローカルエリアネットワークに既に存在している他のロボット又は新たに追加されるロボットにブロードキャストすることができ、他のロボットは性格属性のユーザ期待値を受信した後、性格属性のユーザ期待値に基づいて自分の性格特徴のうち対応する性格属性の属性値を設定してもよい。例えば、ロボットは、思いやりの度合いのユーザ期待値が7〜9の間であることを受信した場合、直接自分の思いやりの度合いの値を8にしてもよい。
【0048】
好ましくは、前記方法の他の実施例において、前記方法は、さらに、
現在の性格特徴を取得することと、
現在の性格特徴専用性格属性のユーザ期待値があれば、現在の性格特徴専用性格属性のユーザ期待値に基づいて前記性格属性の属性値を設定することと、
なければ、性格属性のユーザ期待値に基づいて前記性格属性の属性値を設定することとを含む。
【0049】
ロボットは、ある性格特徴専用性格属性のユーザ期待値を取得した後、ユーザに当該ある性格特徴専用性格属性のユーザ期待値を出力してもよく、当該ある性格特徴専用性格属性のユーザ期待値を他のローカルエリアネットワークに既に存在しているロボット又は新たに追加されるロボットにブロードキャストしてもよい。他のロボットは、これらのある性格特徴専用性格属性のユーザ期待値及び性格属性のユーザ期待値(ある性格特徴専用ではない)を同時に受信すると、先に、自分の現在の性格特徴を判断し、現在の性格特徴に、専用性格属性のユーザ期待値がある場合、現在の性格特徴専用性格属性のユーザ期待値に基づいて対応する性格属性の属性値を設定し、現在の性格特徴に、専用性格属性のユーザ期待値がなければ、性格属性のユーザ期待値に基づいて対応する性格属性の属性値を設定することができる。
【0050】
それに応じて、本願の実施例は、さらに、ロボットの性格設定装置を提供し、前記性格設定装置は、
図1又は
図2に示すいずれのロボット内に設定され、
図7に示すように、前記性格設定装置500は、
ユーザのフィードバックに基づいて予め設定された性格特徴における性格属性の属性値を調整するために用いられ、前記性格特徴は複数の性格属性を含み、前記性格属性の各々に属性値がある調整モジュール501と、
現在の性格特徴における性格属性の属性値に基づいて動作又は音声を実行するための実行モジュール502とを含む。
【0051】
本願の実施例に係る性格設定方法は、ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整するとともに、現在の性格特徴における性格属性の属性値に基づいて対応する動作又は音声を実行することにより、ロボットがユーザに能動的に応じ、徐々にユーザが好む性格に変え、ユーザ体験度が良い。
【0052】
好ましくは、
図8に示すように、前記装置の他の実施例において、前記装置は、調整モジュール602及び実行モジュール603の以外に、さらに、
性格特徴を予め設定するための性格の予め設定モジュール601を含み、
前記性格の予め設定モジュールは、具体的には、
複数のプロビジョニング性格特徴から性格特徴を選択し、
選択された性格特徴を自分の性格特徴として設定するために用いられる。
【0053】
好ましくは、
図9に示すように、前記装置の他の実施例において、前記装置は、さらに、
ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整して、ユーザのある性格属性に対する期待値を取得するための期待値取得モジュール700を含む。
【0054】
具体的には、
図9に示すように、前記期待値取得モジュール700は、
第1の時間帯内に自分の性格特徴を第1の性格特徴に設定し、
ユーザのフィードバックに基づいて第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整し、
調整終了後の前記性格属性の属性値を前記性格属性のユーザ期待値として記録するための第1の期待値取得サブモジュール701を含む。
【0055】
好ましくは、
図10に示すように、前記装置の他の実施例において、前記期待値取得モジュール700は、
第1の時間帯内に自分の性格特徴を第1の性格特徴に設定し、
ユーザのフィードバックに基づいて第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整し、
第2の時間帯内に自分の性格特徴を第2の性格特徴に設定し、
ユーザのフィードバックに基づいて第2の性格特徴における前記性格属性の属性値を調整し、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整に基づいて、ユーザの前記性格属性に対する期待値を確定するための第2の期待値取得サブモジュール702を含む。
【0056】
好ましくは、前記装置の他の実施例において、前記第2の期待値取得サブモジュール702は、さらに、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が小さくなり、且つ調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値未満である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値をエンド値とする値の範囲を前記性格属性のユーザ期待値として記録するために用いられる。
【0057】
好ましくは、前記装置の他の実施例において、前記第2の期待値取得サブモジュール702は、さらに、
第1の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値に対する調整により、第1の性格特徴における前記性格属性の属性値及び第2の性格特徴における前記性格属性の属性値の差の絶対値が大きくなり、又は調整終了後の前記絶対値が予め設定された閾値以上である場合、調整終了後の第1の性格特徴における前記性格属性の属性値を第1の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録し、及び調整終了後の第2の性格特徴における前記性格属性の属性値を第2の性格特徴専用前記性格属性のユーザ期待値として記録するために用いられる。
【0058】
好ましくは、前記装置の他の実施例において、前記第2の期待値取得サブモジュール702は、さらに、
各性格属性のユーザ期待値をブロードキャストし、
他のロボットから送信される各性格属性のユーザ期待値を取得し、
同じ性格属性の異なるユーザ期待値に共通集合がある場合、前記共通集合を前記性格属性の新しいユーザ期待値とするために用いられる。
【0059】
好ましくは、前記装置の他の実施例において、前記第2の期待値取得サブモジュール702は、さらに、
同じ性格属性に2つ以上のユーザ期待値があり、且つ同じ性格属性の異なるユーザ期待値に共通集合がある場合、前記共通集合を前記性格属性の新しいユーザ期待値とするために用いられる。
【0060】
好ましくは、前記装置の他の実施例において、ユーザのフィードバックに基づいて性格属性の属性値を調整する前記ステップは、
ユーザの音声命令又は対話内容に基づいて前記性格属性の属性値を調整することと、
ユーザのコマンドに基づいて前記性格属性の属性値を調整することと、を含む。
【0061】
好ましくは、
図11に示すように、前記装置の他の実施例において、前記装置800は、性格の予め設定モジュール801、調整モジュール802、実行モジュール803及び期待値取得モジュール804以外に、さらに、
性格属性のユーザ期待値に基づいて性格属性の属性値を設定するための第1の属性値設定モジュール805と、
及び/又は、
性格属性のユーザ期待値を出力するための出力モジュール806と、を含む。
【0062】
好ましくは、
図12に示すように、前記装置の他の実施例において、前記装置900は、性格の予め設定モジュール901、調整モジュール902、実行モジュール903及び期待値取得モジュール904の以外に、さらに、
現在の性格特徴を取得し、
現在の性格特徴専用性格属性のユーザ期待値があれば、現在の性格特徴専用性格属性のユーザ期待値に基づいて前記性格属性の属性値を設定し、
なければ、性格属性のユーザ期待値に基づいて前記性格属性の属性値を設定するための第2の属性値設定モジュール905を含む。
【0063】
なお、上記の性格設定装置は、本願の実施例に係る性格設定方法を実行でき、方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を有する。性格設定装置の実施例に詳述されていない技術的な詳細については、本願の実施例に係る性格設定方法を参照してください。
【0064】
図13は本願の実施例に係るロボットの性格設定方法のロボット20のハードウェア構造の模式図であり、
図13に示すように、該ロボット20は、
1つの又は複数のプロセッサ21及びメモリ22を含み、
図13においては、1つのプロセッサ21を例に挙げる。
【0065】
プロセッサ21及びメモリ22は、バス又は他の方法で接続してもよく、
図13においてはバスによる接続を例に挙げる。
【0066】
メモリ22は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体として、不揮発性ソフトウェアプログラム、不揮発性コンピュータ実行可能プログラム、及びモジュールを格納するために用いられ、例えば、本願の実施例における性格設定方法に対応するプログラムのコマンド/モジュール(例えば、
図8に示した性格の予め設定モジュール601、調整モジュール602、実行モジュール603)がある。プロセッサ21は、メモリ22に格納されている不揮発性ソフトウェアプログラム、コマンド及びモジュールを実行することにより、サーバの各種機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち上記方法の実施例の性格設定方法を実施する。
【0067】
メモリ22は、プログラム記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、前記プログラム記憶領域は、オペレーティングシステムと、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムとを格納でき、前記データ記憶領域は、性格設定装置の使用に応じて作成されたデータなどを格納できる。また、メモリ22は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに不揮発性メモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体メモリデバイスを含んでもよい。一部の実施例において、メモリ22は、好ましくは、プロセッサ21と比べて遠隔に配置されたメモリを含み、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して性格設定装置に接続できる。上記ネットワークは、実例としてインターネット、企業のイントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0068】
前記1つの又は複数のモジュールは、前記メモリ22に格納されており、前記1つの又は複数のプロセッサ21によって実行されるとき、上記のいずれの方法の実施例における性格設定方法を実行し、例えば、上記の
図3における方法のステップ101〜ステップ102、
図4における方法のステップ201〜ステップ204、
図5における方法のステップ301〜ステップ303、
図6における方法のステップ401〜ステップ405を実行し、
図7におけるモジュール501〜502、
図8におけるモジュール601〜603、
図9におけるモジュール700及びサブモジュール701、
図10におけるモジュール700及びサブモジュール702、
図11におけるモジュール801〜806、
図12におけるモジュール901〜905の機能を実施する。
【0069】
上記製品は、本願の実施例に係る方法を実行でき、方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を有する。本実施例で詳述されていない技術的な詳細については、本願の実施例に係る方法を参照されたい。
【0070】
本願の実施例は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記不揮発性コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行可能コマンドが格納されており、当該コンピュータ実行可能コマンドは1つの又は複数のプロセッサ、例えば、
図13に示すプロセッサ21によって実行され、上記の1つの又は複数のプロセッサは上記のいずれの方法の実施例における性格設定方法を実行でき、例えば、上記の
図3における方法のステップ101〜ステップ102、
図4における方法のステップ201〜ステップ204、
図5における方法のステップ301〜ステップ303、
図6における方法のステップ401〜ステップ405を実行し、
図7におけるモジュール501〜502、
図8におけるモジュール601〜603、
図9におけるモジュール700及びサブモジュール701、
図10におけるモジュール700及びサブモジュール702、
図11におけるモジュール801〜806、
図12におけるモジュール901〜905の機能を実施する。
【0071】
上述の装置の実施例は、例示的なものにすぎず、分離した部材として説明された前記ユニットは物理的に分離しているものであっても、そうでなくてもよく、ユニットとして表示される部材は、物理的ユニットであっても、そうでなくてもよく、即ち、1箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに分散してもよい。本実施例の解決手段の目的を達成するために、実際のニーズに基づいて、一部の又は全部のモジュールを選択してもよい。
【0072】
上記の実施形態の説明により、当業者は、ソフトウェアに一般的なハードウェアプラットフォームを加える方法で各実施形態を実施することができ、もちろんハードウェアで実施できることも明確に理解しているだろう。当業者であれば、上記の実施例の方法における全部又は一部のフローは、コンピュータプログラムを介して関連するハードウェアを命令することにより実現でき、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納されることができ、当該プログラムは実行時に、上記の各方法の実施例のフローを含んでもよいことが理解できるだろう。ここで、前記記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)等であってもよい。
【0073】
最後に、上記の実施例は、本願の技術的解決手段を説明するために用いられるものに過ぎず、それを限定するものではなく、本願の思想において、上記の実施例又は異なる実施例における技術的特徴は組み合わせてもよく、ステップの実施順序は任意であってもよく、且つ上記のように本願の異なる態様の他の多くの変更形態もあり、簡潔にするために、それらを詳細に記載していないことを理解すべきである。上記の実施例を参照して本願について詳細に説明したが、当業者であれば、上記の各実施例に記載の技術的解決手段を変更するか、又は技術的特徴の一部に対して等価置換を行ってもよく、これらの変更又は置換に対応する技術的解決手段の本質が本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱しないことを理解すべきである。