特許第6979168号(P6979168)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979168
(24)【登録日】2021年11月17日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20211125BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20211125BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20211125BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20211125BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20211125BHJP
【FI】
   F21S2/00 350
   F21S2/00 340
   F21V7/00 590
   F21V5/00 320
   F21V5/04
   F21Y115:30
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-150948(P2017-150948)
(22)【出願日】2017年8月3日
(65)【公開番号】特開2019-29316(P2019-29316A)
(43)【公開日】2019年2月21日
【審査請求日】2020年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100103263
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 康
(72)【発明者】
【氏名】西 尾 俊 平
(72)【発明者】
【氏名】倉 重 牧 夫
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−120798(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 7/00
F21V 5/00
F21V 5/04
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コヒーレント光を射出する光源と、
入射されたコヒーレント光を被照明領域に導光する照明光学系と、
前記光源から射出されたコヒーレント光の進行方向を所定の振れ角の範囲内で周期的に変化させて、当該コヒーレント光を前記照明光学系上で走査させる走査部材と、を備え、
前記光源から射出されたコヒーレント光は、収束点にて収束されて所定の発散角度で発散され、
前記走査部材は、前記振れ角を前記発散角度よりも小さく
前記照明光学系には、前記走査部材で変化された進行方向を有する前記所定の振れ角の範囲内のコヒーレント光が入射する、照明装置。
【請求項2】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点からずれた位置に配置される、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点よりも前記光源に近い側に配置される、請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点よりも前記照明光学系に近い側に配置される、請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記照明光学系は、前記照明光学系の前側焦点位置に前記収束点が一致するように配置される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記照明光学系は、前記走査部材からのコヒーレント光をコリメートまたは拡散させて前記被照明領域を照明する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記照明光学系は、前記走査部材による走査に応じた照明位置、照明方向、サイズおよび形状の前記被照明領域を照明する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、被照明領域を照明する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コヒーレント光を発光するレーザ光源は、一般に、LED(Light Emitting Device)に比べて輝度が高く、また、レーザ光源から発光された光はコヒーレントであることから、配光を細かく制御できるとともに、遠方まで光をとどけることができるという利点がある。一方で、コヒーレント光が道路表面などの散乱反射面に当たると、散乱反射面の各部で反射したコヒーレント光が互いに干渉して、スペックルが発生するという問題がある。また、遠方照射用途では、レーザ光源側で発生したスペックルが被照明領域の照度分布ムラを引き起こすという問題もある。
【0003】
特許文献1には、レーザー光を光偏向器で二次元的に走査させて、投影レンズを通して所定の配光パターンを形成する車両用灯具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−146621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の場合、励起光源からのレーザ光を集光させた後に光偏向器に入射させており、光偏向器からレンズに入射されるレーザ光の単位面積当たりの光強度は非常に高くなる。特許文献1では、光偏向器によりレンズ上でレーザ光を走査させているが、レンズ上の各位置には瞬時的に強いレーザ光が入射されるため、レーザ光の安全性に対する配慮が十分とは言えない。
【0006】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光学構成を複雑化せずに、コヒーレント光の利点を生かしつつ、コヒーレント光の安全性を向上させることができる照明装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本開示では、コヒーレント光を射出する光源と、
入射されたコヒーレント光を被照明領域に導光する照明光学系と、
前記光源から射出されたコヒーレント光の進行方向を所定の振れ角の範囲内で周期的に変化させて、当該コヒーレント光を前記照明光学系上で走査させる走査部材と、を備え、
前記光源から射出されたコヒーレント光は、収束点にて収束されて所定の発散角度で発散され、
前記走査部材は、前記振れ角を前記発散光の発散角度よりも小さくする、照明装置が提供される。
【0008】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点からずれた位置に配置されてもよい。
【0009】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点よりも前記光源に近い側に配置されてもよい。
【0010】
前記走査部材は、前記光源から射出されたコヒーレント光の収束点よりも前記照明光学系に近い側に配置されてもよい。
【0011】
前記照明光学系は、前記照明光学系の前側焦点位置に前記収束点が一致するように配置されてもよい。
【0012】
前記照明光学系は、前記走査部材からのコヒーレント光をコリメートまたは拡散させて前記被照明領域を照明してもよい。
【0013】
前記照明光学系は、前記走査部材による走査に応じた照明位置、照明方向、サイズおよび形状の前記被照明領域を照明してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、光学構成を複雑化せずに、コヒーレント光の利点を生かしつつ、コヒーレント光の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の一実施形態による照明装置の概略構成を示す図。
図2】光源の収束点よりも光源に近い側に走査部材を配置した例を示す図。
図3】光源の収束点よりも照明光学系に近い側に走査部材を配置した例を示す図。
図4】一比較例による照明装置を示す図。
図5図1の照明装置に光点灯制御部を追加した例を示す図。
図6】カラー表示が可能な一実施形態による照明装置の概略構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0017】
本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
【0018】
図1は本開示の一実施形態による照明装置1の概略構成を示す図である。図1は、本実施形態による照明装置1を上から見た平面図である。図1の照明装置1は、光源2と、走査部材3と、照明光学系4とを備えている。光源2は、周波数および位相が揃ったコヒーレント光を射出するものであり、典型的にはレーザ光を射出するレーザ光源である。レーザ光源には、半導体レーザなどの種々のタイプの光源2があるが、いずれのタイプの光源2でもよい。
【0019】
光源2は、より詳細には、コヒーレント光を射出する光源部2aと、光源部2aから射出されたコヒーレント光を集光する集光レンズ2bとを有する。なお、光源部2aと集光レンズ2bが一体構造になった光源モジュールを光源2として用いてもよい。また、光源2は、それぞれ異なる発光波長域のコヒーレント光を射出する複数の光源部2aと複数の集光レンズ2bで構成されていてもよい。さらに、これら複数の光源部2aと複数の集光レンズ2bとが一体構造になった光源モジュールを光源2として用いてもよい。本実施形態による光源2から射出されたコヒーレント光は、収束点pにて収束されて所定の発散角度で発散される。
【0020】
走査部材3は、光源2から射出されたコヒーレント光の進行方向を所定の振れ角の範囲内で周期的に変化させて、当該コヒーレント光を照明光学系4上で走査させる。図1では、図示の簡略化のために、光源2からのコヒーレント光が走査部材3を透過するように図示されているが、例えば、走査部材3は、光源2からのコヒーレント光を反射させる反射ミラーを有し、この反射ミラーを回転軸周りに回転させることにより、コヒーレント光の反射方向を周期的に変化させてもよい。反射ミラーとしては、例えばMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)ミラーを用いることができる。走査部材3の走査方向は、一次元方向でもよいし、二次元方向でもよい。以下では、照明光学系4の入射面の二次元方向に沿って、走査部材3が振れ角の範囲内でコヒーレント光を繰り返し走査させる例を説明する。
【0021】
走査部材3は、光源2から射出されたコヒーレント光の収束点pからずれた位置に配置されている。より具体的には、走査部材3は、光源2から射出されたコヒーレント光の収束点pよりも光源2に近い側に配置されるか、あるいは、光源2から射出されたコヒーレント光の収束点pよりも照明光学系4に近い側に配置されている。これにより、光源2から走査部材3に入射されるコヒーレント光のビームスポット径は、光源2の収束点pに走査部材3が配置される場合のビームスポット径よりも大きくなる。
【0022】
照明光学系4は、走査部材3から入射されたコヒーレント光を被照明領域LZに導光する。照明光学系4は、例えば1枚または複数のレンズまたは凹面鏡にて構成することができる。照明光学系4は、走査部材3から入射されたコヒーレント光をコリメートして、またはわずかに拡散させて被照明領域LZを照明する。照明光学系4は、その前側焦点位置に収束点pが一致するように配置されている。照明光学系4は、走査部材3による走査に応じた照明位置、照明方向、サイズおよび形状の被照明領域LZを照明する。より具体的には、照明光学系4は、走査部材3の走査に応じた方向の照明範囲を含む被照明領域LZを照明する。
【0023】
上述したように、本実施形態による照明装置1は、光源2から射出されたコヒーレント光の収束点からずらした位置に走査部材3を配置している。図2は光源2の収束点pよりも光源2に近い側に走査部材3を配置した例を示し、図3は光源2の収束点pよりも照明光学系4に近い側に走査部材3を配置した例を示している。
【0024】
図2の場合、光源2からのコヒーレント光が収束する前に、同コヒーレント光が走査部材3に入射される。このため、走査部材3の入射面のビームスポット径は、光源2の収束点pでのビームスポット径よりも大きくなる。
【0025】
図3の場合、光源2からのコヒーレント光がいったん収束して拡散された後に走査部材3に入射される。このため、走査部材3の入射面のビームスポット径は、光源2の収束点pでのビームスポット径よりも大きくなる。
【0026】
このように、図2図3のいずれの場合も、走査部材3の入射面のビームスポット径が光源2の収束点pでのビームスポット径よりも大きくなる。これはすなわち、光源2からのコヒーレント光が、ビームスポットの面積内に分散されていることを意味し、走査部材3の入射面での単位面積当たりの光強度が弱くなり、走査部材3の耐久性が向上する。光源2からのコヒーレント光は、収束点pで収束した後、所定の角度範囲に発散する。以下では、収束点pで発散するコヒーレント光の角度範囲を発散角度θ1と呼ぶ。
【0027】
図2図3のいずれの場合も、走査部材3は、その入射面のビームスポット内の各微小点ごとに、入射されたコヒーレント光を照明光学系4上で走査させる。走査部材3は、収束点pでのコヒーレント光の発散角度θ1よりも小さい振れ角θ2で、コヒーレント光を走査させる。図2図3では、走査部材3による3つの走査方向sc1〜sc3のコヒーレント光の進行方向を示している。走査方向sc1は、照明光学系4の一端側に入射される光である。走査方向sc2は、照明光学系4の光軸中心側に入射される光である。走査方向sc3は、照明光学系4の他端側に入射される光である。
【0028】
走査方向sc1と走査方向sc3との方向差が振れ角θ2となる。本実施形態では、走査部材3による振れ角θ2を発散角度θ1よりも小さくしている。このように、θ2<θ1とすることで、走査部材3がコヒーレント光の走査方向を変化させたときに、照明光学系4に入射されるコヒーレント光の入射範囲は、一部ずつ重なり合いながら移動することになる。これにより、照明光学系4上でのコヒーレント光の走査範囲を狭めることができ、照明光学系4ひいては照明装置1のサイズを小型化できる。
【0029】
照明光学系4は、走査部材3からのコヒーレント光の入射位置および入射角度に応じた方向にコヒーレント光を進行させて、被照明領域LZを照明する。よって、照明光学系4は、走査部材3による照明光学系4上でのコヒーレント光の走査位置に応じた照明位置、照明方向、サイズおよび形状の被照明領域LZを照明することができる。
【0030】
なお、本実施形態では、光源2から射出されたコヒーレント光の収束点pを、照明光学系4の前側焦点位置としている。これは、照明光学系4が入射されたコヒーレント光をコリメートできるようにするためである。光源2から射出されて、収束点pで発散された発散光は、走査部材3で進行方向が変更された後に照明光学系4に入射され、照明光学系4にて平行化すなわちコリメートされることになる。これにより、光源2からのコヒーレント光のビーム径を照明光学系4にて十分に広げた状態で被照明領域LZを照明するため、コヒーレント光の安全性を向上できる。
【0031】
また、図2の場合は、光源2と収束点pとの間に走査部材3を配置し、図3の場合は、光源2からのコヒーレント光の収束点pと照明光学系4との間に走査部材3を配置することで、照明光学系4はコヒーレント光をコリメートしつつ、コヒーレント光の進行方向を切り替えることができる。このように、図2図3の場合は、走査部材3の走査に応じて、照明光学系4を通過したコヒーレント光の進行方向を切り替えることができ、複数の照明範囲を照明可能となる。
【0032】
図4は、光源2の収束点pで、かつ照明光学系4の前側焦点位置に走査部材3を配置した一比較例による照明装置1を示す図である。図4の場合、光の発散点は走査部材3の振れ角θ2に由らず、かつ照明光学系4の前側焦点位置に一致する。このため、照明光学系4を通過したコヒーレント光の進行方向は走査部材3の走査方向によらず、ほぼ一定になる。よって、図2または図3とは異なり、図4の場合は、方向の異なる複数の照明範囲を照明することは困難である。
【0033】
図5図1の照明装置1に光点灯制御部5を追加した例を示す図である。図5の光点灯制御部5は、走査部材3の走査位置に同期して、光源2の点灯または消灯を制御する。例えば、光点灯制御部5は、走査部材3がコヒーレント光を所定の方向に向けたときのみ光源2を点灯する。これにより、被照明領域LZに任意の形状およびサイズの照明パターンを表示することができ、被照明領域LZを照明する目的だけでなく、任意の情報を表示する目的にも利用できる。
【0034】
図1等に示した本実施形態による照明装置1は、単一の光源2を備えているが、本実施形態は、それぞれ波長帯域が異なる複数の光源2を備えた照明装置1にも適用可能である。図6はカラー表示が可能な一実施形態による照明装置1の概略構成を示す図である。図6の照明装置1は、複数の光源2と、複数の走査部材3と、複数の照明光学系4とを備えている。複数の光源2は、それぞれ異なる波長帯域のコヒーレント光を射出する。それぞれ異なる波長域のコヒーレント光とは、例えば、赤、緑、青の計3つの波長域のコヒーレント光である。もちろん、光源2は、赤緑青以外の色のコヒーレント光を放射してもよい。また、同じ波長域の光源2を複数設けて、被照明領域LZ4の照明強度を向上させてもよい。
【0035】
複数の走査部材3には、それぞれ対応する光源2からのコヒーレント光が入射される。各走査部材3は、入射されたコヒーレント光を、対応する照明光学系4上で走査させる。各照明光学系4は、対応する走査部材3からのコヒーレント光を平行化して被照明領域ZLを照明する。各照明光学系4で平行化されたコヒーレント光は、被照明領域LZ上で重ね合わされる。被照明領域LZ上で重ね合わせるコヒーレント光を部分的に制御することで、被照明領域LZを様々な色で照明できる。
【0036】
図6では、複数の光源2、複数の走査部材3、および複数の照明光学系4をそれぞれ縦積みする例を示しているが、横方向に並べてもよい。
【0037】
このように、本実施形態では、光源2からのコヒーレント光の収束点pでの発散角度θ1よりも、走査部材3の振れ角θ2を小さくする。収束点pと走査部材3の位置を離すため、走査部材3に入射されるコヒーレント光のビーム径を大きくでき、走査部材3の耐久性を向上できる。また、θ2<θ1とすることで、走査部材3で走査されたコヒーレント光が一部ずつ重なり合いながら照明光学系4に入射されることになり、照明光学系4の入射面積を小さくできて、照明装置1を小型化できる。また、照明光学系4は、走査部材3からのコヒーレント光を平行化すなわちコリメートするため、照明光学系4を通過したコヒーレント光を用いた照明制御が容易となる。、また、照明光学系4では大きなビーム径のコヒーレント光となっているため、光のパワー密度が低下し、コヒーレント光の安全性が向上する。
【0038】
特に、本実施形態では、照明光学系4にてコヒーレント光をコリメートしつつ、走査部材3の走査に合わせて照明光学系4を通過したコヒーレント光の進行方向を切り替えることができ、方向がそれぞれ相違する複数の照明範囲を照明できる。
【0039】
本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 照明装置、2 光源、2a 光源部、2b 集光レンズ、3 走査部材、4 照明光学系、5 光点灯制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6