(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979183
(24)【登録日】2021年11月17日
(45)【発行日】2021年12月8日
(54)【発明の名称】堤防法肩ブロック
(51)【国際特許分類】
E02B 3/14 20060101AFI20211125BHJP
E02B 3/10 20060101ALI20211125BHJP
【FI】
E02B3/14
E02B3/10
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-189837(P2016-189837)
(22)【出願日】2016年9月28日
(65)【公開番号】特開2018-53518(P2018-53518A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】511124862
【氏名又は名称】株式会社総合開発
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 英樹
(72)【発明者】
【氏名】小柿 裕治
(72)【発明者】
【氏名】藤木 孝則
【審査官】
柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−105068(JP,A)
【文献】
実開昭61−035922(JP,U)
【文献】
特開昭58−123911(JP,A)
【文献】
特開2003−090022(JP,A)
【文献】
特開2000−178938(JP,A)
【文献】
特開平11−209947(JP,A)
【文献】
特開2014−177854(JP,A)
【文献】
特開2000−154519(JP,A)
【文献】
特開2011−163002(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−0919759(KR,B1)
【文献】
特開2002−138499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/14
E02B 3/10
E02D 29/02
E04C 1/39
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
堤防の天面と法との境界である法肩を中心にして天面側の部分と法側の部分とを備えた堤防法肩ブロックであって、
前記天面側の部分は歩行者が通行する部分であり、
前記天面側の部分と前記法側の部分とを識別するための識別部が形成されており、
前記識別部は、視覚により識別可能な部分であって、歩行者が前記法側の部分に入り込むことを防止するための部分である、堤防法肩ブロック。
【請求項2】
前記識別部は、前記法側の部分の表面に設けられた凹及び凸の少なくとも一方からなる模様である、請求項1に記載の堤防法肩ブロック。
【請求項3】
前記識別部は、前記法側の部分の表面に設けられた前記天面側の部分の表面とは異なる色の着色部である、請求項1に記載の堤防法肩ブロック。
【請求項4】
前記識別部は、法肩を窪ませた法肩凹部である、請求項1に記載の堤防法肩ブロック。
【請求項5】
前記識別部は、法肩に設置された、ブロックとは異なる材料からなる法肩部材である、請求項1に記載の堤防法肩ブロック。
【請求項6】
前記識別部は、法肩及び天面のいずれかに設けられた反射板からなる反射部材である、請求項1に記載の堤防法肩ブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堤防法肩ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
堤防が壊れる、いわゆる破堤は、いくつかのパターンにより生じる。例えば、川の激しい流れや波浪などにより、おもて法の表面の土が削り取られて破堤を引き起こすパターン、堤防の法面に亀裂が入り、それが拡がって破堤を引き起こすパターン、河川の水位が上がってその水圧で河川の水が堤防に浸透し裏法側から水が吹き出して破堤を引き起こすパターン、増水した河川の水が堤防を越えて越水し裏法を削り取って破堤を引き起こすパターンなどがある。
【0003】
それぞれのパターンにより、破堤が生じないように異なる対策をとる必要がある。さらには特許文献1に開示されているように、2011年に発生した東日本大震災における津波によって多くの海岸堤防が破壊され、その対策が急務となっている。
【0004】
一方、河川の堤防においても近年の局所的な豪雨による越水が引き起こす破堤が生じており、この対策も講じる必要がある。
【0005】
従来は、越水の対策は堤防の高さを高くして越水自体が生じないようにするという方法が基本であり、そのためには堤防の幅も大きくする必要があった。このような対策では膨大なコストがかかると共に、河川の堤防の場合は堤防の後方に広がる民有地にまで堤防を広げなけらばならなくなる場合が多々あり、このような対策は現実的には実施できないという問題があった。そのため、越水が生じた場合に破堤が起こらないようにする対策が必要になってくる。
【0006】
たとえば、堤防の天面をアスファルトで覆って道路にすることはよくおこなれているが、現状では越水のことは考慮されていない。すなわち、天面に道路が設置されていても天面と法との境目である法肩の保護は行われていないため、堤防の越水が生じると越水の水流によって法肩が洗掘されてしまい、破堤に繋がるおそれがある。そこでこのように法肩が洗掘されてしまうのを防ぐために、天面端部から法面上部にかけてコンクリートブロックで覆って法肩を保護することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−76263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のような堤防法肩ブロックをコンクリートを打設して実際に設置したところ、天面部分と法部分とが同じように見えるために天面と法との識別がつかない場合があることが判明した。この場合、歩行者が天面部分と思って足を踏み出した場所が法部分であることが考えられ、そうすると平らだと思った場所が傾斜しているために転んで法面を転落していくおそれが考えられる。このような転落のおそれは、本願発明者らが初めて気づいたものである。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造であって天面と法面とを確実に判別できる、堤防法肩ブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の堤防法肩ブロックは、堤防の天面と法との境界である法肩を中心にして天面側の部分と法側の部分とを備え、天面側の部分と法側の部分とを識別するための識別部が形成されている構成を備えている。
【0011】
前記識別部は、前記法側の部分の表面に設けられた凹及び凸の少なくとも一方からなる模様であってもよい。
【0012】
前記識別部は、前記法側の部分の表面に設けられた前記天面側の部分の表面とは異なる色の着色部であってもよい。
【0013】
前記識別部は、法肩を窪ませた法肩凹部であってもよい。
【0014】
前記識別部は、法肩に設置された、ブロックとは異なる材料からなる法肩部材であってもよい。
【0015】
前記識別部は、法肩及び天面のいずれかに設けられた反射板からなる反射部材であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の堤防法肩ブロックは、天面と法とを識別するための識別部が形成されているので、天面を通行する歩行者や自転車が誤って法面に入り込んで転落することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態1に係る堤防法肩ブロックの模式的な斜視図である。
【
図2】実施形態2に係る堤防法肩ブロックの模式的な斜視図である。
【
図3】実施形態3に係る堤防法肩ブロックの模式的な斜視図である。
【
図4】実施形態4に係る堤防法肩ブロックの模式的な斜視図である。
【
図5】実施形態5に係る堤防法肩ブロックの模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
【0019】
(実施形態1)
河川等の堤防は、河川側の斜面であるおもて法とその反対側の斜面である裏法と、おもて法と裏法とに挟まれた堤防のてっぺん部分である天面とからなっており、天面は水平に形成されている。
図1は、実施形態1に係る堤防法肩ブロック10を斜めから見た図である。この堤防法肩ブロック10はコンクリートからなり、堤防の天面と法との境の部分に設置される。
【0020】
堤防法肩ブロック10は、天面側部分20と法側部分30とを備えており、それらの境界が法肩部分40である。この堤防法肩ブロック10を複数、法肩に沿って並べ、隣同士を接続部60の接続孔62同士を連結金具で連結する。もう一つの孔61にはアンカー鉄筋を差し込んで堤防に固定する。なお、接続部60の上には、天面部分20の上面と面一になるように止水用のコンクリートを流し込む。
【0021】
本実施形態の堤防法肩ブロック10の法側部分30の表面には、法肩部分40と平行に設けられた複数の溝50,50,・・が存在している。即ち、溝50,50,・・は法側部分30の表面に設けられた識別部としての模様である。隣合う溝50,50同士の間隔は数cmから数十cmであることが好ましい。また、法肩部分40に最近接している溝50は、法肩部分40と数cmから十数cm程度の距離であると、天面側部分20と法側部分30と法肩部分40とが明確に判別できるため好ましい。法側部分30の下方(法尻に近い場所)では、隣合う溝50,50同士の間隔が上方側よりも拡がっていても構わないし、法側部分30の下方には溝を設けなくても構わない。
【0022】
溝50,50,・・は、誤って人が法側部分30に足を踏み入れても転倒する危険がないような構造(幅や長さ、深さ、形状など)にすることが好ましい。
【0023】
溝50,50,・・の長さは、堤防法肩ブロック10の法肩に沿った方向の長さとほぼ同じでもよいが、もっと短くして一つの堤防法肩ブロック10に、法肩に沿って複数並べても構わない。また、短い溝を法肩に沿って複数並べる場合、法を下る方向に沿って並べてもよく、千鳥形状に並べてもよい。法を下る方向においてランダムに並べてもよい。また、短い溝を法肩に平行なものと垂直なものとで交互あるいは所定の規則性にて、またはランダムに並べてもよい。天面側部分20と法側部分30とが明確に判別できるのであれば、溝の長さや配置などは特に限定されない。
【0024】
本実施形態においては、同様に、天面側部分20と法側部分30とが明確に判別できるのであれば、溝50の代わりに、模様として円形や楕円形、多角形などの窪みにしてもよい。また、凹である溝50の代わりに凸形状の模様であっても構わない。凸形状は、線状やドット状などでよく、形状は特に限定されない。さらには、凹と凸の両方の模様を1つの堤防法肩ブロックに用いても構わない。
【0025】
本実施形態では、法側部分30の表面に法肩部分40と平行に設けられた複数の溝50,50,・・が存在しているので、天面側部分20と法側部分30とが明確に判別でき、天面を歩行する歩行者が天面と法とを見誤って法側に転落することを防止することができる。
【0026】
(実施形態2)
実施形態2は、実施形態1とは法側部分が異なっており、また接続部60が無いことが異なっている。実施形態1と同じ部分については以下説明を省略する。
【0027】
図2に実施形態2に係る堤防法肩ブロック11を示す。本実施形態の堤防法肩ブロック11の法側部分31には識別部として表面に着色部51が設けられている。着色部51は天面部分21とは異なる色であり、このように色が異なっていることで天面部分21と法側部分31とを視覚によって明確に判別できるようになっている。なお、
図2では着色部51をクロスハッチングで表しているが、このような模様が設けられているわけではない。
【0028】
着色部51の色については特に限定はされない。天面部分21と法側部分31とを視覚によって明確に判別できればどのような色であっても構わない。また、法側部分31のうち着色部51が設けられる領域も法肩40に近接された部分を含んでいて天面部分21と法側部分31とを視覚によって明確に判別できればよく、それ以外の部分はどの領域まで着色部とするのかは特に限定されない。また、全体にベタに着色する必要はなく、複数のストライプ状としてもよいし、市松模様やドット模様などの着色を行ってもよい。また、複数の色により着色を行っても構わない。また着色を行う方法についても限定はされない。
【0029】
本実施形態の堤防法肩ブロック11には接続部がないが、隣合うブロック同士のすき間に止水用及び接続用のコンクリートを流し込んで接続を行えばよい。
【0030】
本実施形態では、実施形態1と同様に、天面部分21と法側部分31とを視覚によって明確に判別でき、天面を歩行する歩行者が天面と法とを見誤って法側に転落することを防止することができるとともに、着色部51に凹凸がないので、実施形態1よりもさらに安全である。
【0031】
(実施形態3)
実施形態3は、実施形態1とは法側部分が異なっており、また接続部60が無いことが異なっている。なお、接続部60がないことは実施形態2と同じである。従って、実施形態1、2と同じ部分については以下説明を省略する。
【0032】
図3に実施形態3に係る堤防法肩ブロック12を示す。本実施形態の堤防法肩ブロック12の法肩部分42には、識別部として法肩を窪ませた法肩凹部52が設けられている。法肩凹部52が存在することによって、法肩部分42を視覚的に明確に判別できるようにしている。すなわち、法肩が窪んでいるので歩行者はその部分を視覚によって他の部分と明確に識別でき、それによって、結果的に天面部分22と法側部分32とを視覚によって明確に判別できる。
【0033】
法肩凹部52の形状は特に限定されない。
図3に示すように断面U字型の溝であってもよいし、V溝や断面が矩形の溝でもよい。そして、法肩の全てに法肩凹部52が設けられていなくてもよく、例えば50cm間隔で50cmの長さの法肩凹部52が飛び飛びに設けられていてもよい。また、法肩凹部52と天面部分22との境界線、或いは法側部分32との境界線は直線ではなくてもよく、波線やのこぎり刃状などであると、天面部分22と法側部分32とをより明確に判別できる。識別性、安全性の観点から、法肩凹部52の凹幅を適切に選定することが好ましい。法肩凹部52の深さは特に限定されない。
【0034】
本実施形態では、実施形態1と同様に、天面部分22と法側部分32とを視覚によって明確に判別でき、天面を歩行する歩行者が天面と法とを見誤って法側に転落することを防止することができる。
【0035】
(実施形態4)
実施形態4は実施形態3と比較すると、識別部が異なっており、それ以外の部分は実施形態3と同じであるので、実施形態3と異なる部分を以下に説明する。
【0036】
図4に実施形態4に係る堤防法肩ブロック13を示す。本実施形態の堤防法肩ブロック13の法肩部分43には、識別部としてブロック材料とは異なる材料からなる法肩部材53が設けられている。法肩部材53の材料は天面側部分23のブロック材料と異なっていればよく、特に限定されないが例えば、樹脂や金属、コンクリート以外の土木材料などを挙げることができる。また、法肩部分43の全てに法肩部材53が設けられていなくてもよく、例えば50cm間隔で50cmの長さの法肩部材53が飛び飛びに設けられていてもよい。
【0037】
図4では、法肩部材53は法肩部分43に埋め込まれて上面部分が露出しているが、埋め込まないで法肩部分43の表面に設置してもよく、その場合は安全性のため天面部分23との段差がないことが好ましい。法肩部材53の材料はブロックとの識別性を高めるために着色をしてもよい。
【0038】
本実施形態では、法肩部材53が存在することによって、法肩部分43を視覚的に明確に判別できるようにしている。すなわち、法肩部材53と天面部分23との材料が異なっているので、その色や質感の違いによって歩行者はその部分を天面部分23と明確に識別でき、それによって、結果的に天面部分23と法側部分33とを視覚によって明確に判別できる。なお、天面部分23と法側部分33とは通常は同じ材料により構成されているので、法肩部材53は法側部分33とも明確に識別ができる。
【0039】
法肩部材53の形状は特に限定されない。
図4に示すように円柱形状であってもよいし、角柱や断面が楕円または円弧形状でもよい。また、法肩部材53を板状にして法肩部分43の表面に貼り合わせてもよく、天面部分23と段差が生じないように堤防法肩ブロック13に埋め込んでもよい。また法肩部材53の表面は人が踏んでも滑らないことが好ましく、法肩部材53の材料や表面加工などによって滑らないようにすることができる。識別性の観点から、法肩部材53の天面と法との間の幅を適切に選定することが好ましい。法肩部材53の深さ方向の厚みは特に限定されない。
【0040】
本実施形態では、実施形態1と同様に、天面部分23と法側部分33とを視覚によって明確に判別でき、天面を歩行する歩行者が天面と法とを見誤って法側に転落することを防止することができる。
【0041】
(実施形態5)
実施形態5に係る堤防法肩ブロックは、
図5に示すように天面部分24の上に、複数の反射部材である反射板54,54が法肩部分40と接するように且つ法肩部分40に沿うように配置されている。本実施形態の反射板54は、交通標識などに用いられるような再帰反射性能を有するものが好ましい。さらに蓄光性も有していることが好ましい。
【0042】
本実施形態では、反射板54の幅や長さ、隣合う反射板54,54間の距離は特に限定されないが、識別性の観点から適切に選定することが好ましい。反射板54と天面部分24とは段差がないことが好ましい。
【0043】
本実施形態では、実施形態1と同様に、天面部分24と法側部分34とを視覚によって明確に判別でき、天面を歩行する歩行者が天面と法とを見誤って法側に転落することを防止することができる。
【0044】
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
【0045】
実施形態1の接続部を実施形態1以外の実施形態の堤防法肩ブロックに適用しても構わない。また、実施形態1の接続部の形状、位置、構造等は特に限定されず、隣合うブロック同士が固定され、また各ブロックが堤防に固定される形状、位置、構造等であればよい。
【0046】
実施形態2において、法側部分の表面の粗度を天面部分の粗度とは変えることによって色を変えても構わない。例えばブロック表面粗度が小さく滑らかなものに比べて、粗度が大きいものは表面が粗くて凹凸(陰影)があるため、明度が低い。
【0047】
実施形態4において、法肩部材を堤防法肩ブロックを構成するコンクリートに着色剤を混ぜたり、異なる骨材を用いたりしたコンクリート材料で形成しても構わない。
【0048】
実施形態5において、反射板は法肩部分に設置されていてもよい。
【0049】
上記の実施形態の2つ以上を組み合わせても構わない。堤防法肩ブロックはおもて法側と裏法側の両方に設置してもよいし、いずれか一方にのみ設置してもよい。
【符号の説明】
【0050】
10,11,12,13,14 堤防法肩ブロック
20,21,22,23,24 天面部分(天面側の部分)
30,31,32,33,34 法側部分(法側の部分)
40,42,43 法肩部分
50 溝(識別部)
51 着色部(識別部)
52 法肩凹部(識別部)
53 法肩部材(識別部)
54 反射板(識別部)